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令和7年第2回定例会(第5号)本文

                  午前9時28分 開議
◯議長(伊藤俊明さん)  おはようございます。ただいまから令和7年第2回三鷹市議会定例会第5日目の会議を開きます。
    ──────────────────────────────────────


◯議長(伊藤俊明さん)  本日の議事日程はお手元に配付したとおりであります。
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    日程第1 市政に関する一般質問


◯議長(伊藤俊明さん)  直ちに日程に入ります。
 日程第1 市政に関する一般質問、本件を議題といたします。
 なお、一般質問の実施に当たっては、質問時間と答弁時間の比率が1対1との想定の下、原則として午後5時までに本会議が終わるよう予定を組んでおりますので、御協力のほどお願いいたします。
 先週に引き続き、順次発言を許します。15番 石井れいこさん、登壇願います。
               〔15番 石井れいこさん 登壇〕


◯15番(石井れいこさん)  よろしくお願いします。
 1、市民の不安払拭について。
 (1)、私立認可保育園の監督体制について。
 2024年度、三鷹市内のある株式会社運営の私立認可保育園の正規保育士13人中8人が退職しました。6割強の保育士が退職したことで、子どもたちや保護者からは不安と心配の声が多く寄せられています。認可保育園は運営がどこであっても公的施設としての扱いになり、自治体の厳格な監督対象です。
 質問1、現在、本市としては、私立認可保育園の保育士の退職人数について詳細は把握していません。今後は退職状況の詳細な把握や大量退職に関する保護者説明会への市職員の出席もすべきと考えますが、所見を伺います。
 質問2、急な退職、大量離職は子どもの育成に影響があることから、給与の問題、勤怠状況やハラスメント等のヒアリングを各私立認可保育園の保育士にも行うべきと考えますが、所見を伺います。
 質問3、保護者が保育園に対して不安な出来事があっても、円満に日常を過ごしたいために、園側に何も言えない状況があります。こういった保護者が声を上げやすくする体制をつくるべきです。保育園への不安や不満の声を受け付ける市の窓口を明示し、入園の際に配布すべきと考えますが、所見を伺います。
 (2)、上連雀三丁目の暫定集会施設及びかみさん広場について。
 質問4、地域自治会は、2021年に上連雀三丁目暫定集会施設及びかみさん広場について、将来的にも地域の人々が利用しやすい環境に整えてほしいと河村市長へ要望しました。しかし、本市は2025年に入り、この自治会の要望に反して民間委託により集合住宅を建設し、その中に暫定集会施設を入れる計画を提案、地域自治会に説明しました。地域の人々を軽視し、コミュニティ自体が壊れる可能性もあり得る提案に地域の人々は大変混乱をしています。本来の地域の要望どおりの計画を提案し直すべきと考えますが、所見を伺います。
 質問5、暫定集会施設の地下には震災用応急給水施設として、災害時の地域の人々の約60トン分の飲料水が確保できる給水タンクが設置されています。本市はこの給水タンクも撤去する可能性を地域に説明しました。地域の安心安全を考えれば、給水タンクはなくすべきではありません。所見を伺います。
 よろしくお願いします。
                〔市長 河村 孝さん 登壇〕


◯市長(河村 孝さん)  皆さん、おはようございます。それでは、私のほうから1つ御答弁させていただきます。
 まず、質問の4でございます。地域の要望を踏まえた計画提案についてでございます。上連雀三丁目暫定集会施設につきましては、老朽化が進んでいることから、隣接するかみさん広場の機能を生かしながら建て替えを行うことを視野に、土地交換や官民連携事業の活用など、まちづくりの相乗効果が生じるような事業スキームを検討しております。自治会の皆様に対しては、市の検討状況を適宜御説明しております。今年に入ってからも既に担当が数回お会いし、施設の利活用については現在検討中であり、決定したものではないとの前提の下、民間事業者との協働による施設整備を進める場合のイメージ案をお示しし、意見交換を行ったところでございます。
 御質問者が言われたように、私自身も要望書を提案されていたり、お祭りとかそういうときにお話をする機会がございます。市では、今後も事業の進捗に応じて検討内容等を報告させていただき、それに対する地域の皆様の御意見や御要望等をお聞きしながら丁寧に進めていきたいと考えております。
 現状、市の施設も民間と共同してそういう施設を持っているものもありますし、東京都の都営住宅の一部にそういうものを御用意させている場合もあります。民間と一緒だから、あるいはほかの機関と一緒だから、それがコミュニティを崩すということにはならないというふうに思っております。ただ、住民の方には十分説明している前提でありますけれども、決定しているわけではない。もちろん様々な可能性を私どもは検討させていただいておりますので、その中で一番進んでいる状況を、今お話ししながらいろいろな議論をお聞きし、実現に向けてお話をお聞きしているというところでございます。直接私のところに施設内容についての御要望がございますけれども、民間と一緒だからとか、そういう前提条件について、私は少なくとも反対意見を聞いたことは今のところございません。
 私からは以上でございます。ありがとうございました。


◯子ども政策部長(近藤さやかさん)  市長の答弁に補足いたしまして、私からは私立認可保育園の監督体制について答弁をさせていただきます。
 御質問の1点目、退職状況の把握、退職に関する保護者説明会への出席についてでございます。御質問の認可保育園については、保育士の退職により、保育士の配置が国の基準で定められた配置となっているかについて問題がないことを確認しております。当該保育園につきましては、保護者説明会が行われたことを把握しておりますが、設置者及び施設と保護者との関係において実施されるものであり、市の職員が説明会に出席することは考えてはおりません。
 続いて、御質問の2番目、各私立保育園の保育士への給料や勤怠状況、ハラスメント等に関するヒアリングの実施についてでございます。職員の大量の離職が生じた際には、定期的な保育巡回のほかに、保育の実施状況を現場確認するため保育施設を訪問し、保育巡回指導を実施しております。また、必要と認める場合には複数回実施をいたしまして、子どもと保護者が安全で安心して保育園を利用できるよう助言、指導を行っております。
 また、市内の保育施設で働く職員から市に相談できるように、子ども政策部保育支援課に保育士の相談窓口を設置し、園での周知及び市のホームページで御案内をしているところでございます。
 御質問の3番目、保護者からの保育園に対する不安等を受け付ける窓口の御案内についてでございます。認可保育所では、東京都の条例や保育所保育指針等において、苦情の適切な解決に努めなければならないと定められております。苦情解決に向けた施設の取組は、重要事項説明書等において入園時に保護者に説明し、施設内の掲示板に苦情解決責任者及び苦情担当者、第三者委員の連絡先等を掲示する等によりまして、保護者の皆さんへ周知を行っております。また、三鷹市の指導検査においても、苦情解決に向けた取組が実施されているかを確認するとともに、保育所等における不適切な保育相談窓口を市に設置し、ホームページで御案内を、周知を図っております。今後も、指導検査等において適切に苦情解決に向けた取組が実施されていない場合には、指導等を行ってまいります。
 私からの答弁は以上です。


◯都市再生部長・調整担当部長・三鷹駅前地区まちづくり推進本部事務局長(池田啓起さん)  私からは市長の答弁に補足しまして、1点お答えさせていただきます。
 質問の5番目、災害用応急給水施設について。応急給水施設として地下に埋設されています非常用貯水槽の取扱いにつきましては、暫定集会施設や広場と同様に現在検討中であり、撤去することが決定しているわけではございません。自治会の皆様には集会施設など、これらの施設整備を進める場合、非常用貯水槽を撤去する可能性があることの御説明をしておりますが、当該施設は災害時在宅生活支援施設として指定をしておりますので、その機能を維持するために必要な代替策などについて、現在意見交換を行っているところであります。今後も、防災対策に関する地域の皆様のお考えや御意見等を丁寧にお聞きしながら進めていきたいと考えております。
 私からは以上です。


◯15番(石井れいこさん)  ありがとうございます。保育園の話からいきます。
 園長のいる前で保育士に意見を求めても保育士は何も言えないと思うんで、そういうところも配慮もお願いしたいと思います。
 そして、人間の子どもの話の、保育の話をさせていただいています。まず、こちらの園は、長年にわたり園の入り口で朝と夕方に見守りをしてくれているシルバー人材センターの方々がおりましたが、昨年度から見守りを廃止しました。ここで慣れ親しんでいた子どもたちや保護者の安心が1つ減りました。さらに園長が辞め、次の園長が決まったがすぐ辞退され、園長不在になりました。ここでも不安が増しますよね。さらに、保育士の人数が基準内であるから問題ないと、保育士の人数が減らされました。減った人数で大変なのに、不適切保育をするな、乳幼児突然死症候群にならないために、見守りはその人数で頻繁にしろという、人員を新たに配置しないで、今いる保育士に無理をさせる株式会社本部の横暴さが園の説明会議事録からうかがえました。さらに、保育士たちは、お昼休憩は階段で座って御飯を食べています。休憩中もタブレットでほかの業務をしており、家に仕事を持ち帰ることもあるそうです。これは労働基準法に違反しています。こういうブラックな状況は、園長からは話が出てこないと推察しますが、三鷹市は把握されていましたでしょうか。


◯子ども政策部長(近藤さやかさん)  再質問に答弁させていただきます。
 今、御意見、御指摘いただいたところ、ちょっと個別的なことでございますので、この場では個別のことについてお答えは控えさせていただきます。ただ、おっしゃったように、園長からなかなか出てこない、また園長の前で保育士御自身はなかなか言いづらいということもあろうかと思いますので、先ほど申しましたように、市のほうに保育士の方から直接御相談いただく、匿名でも御相談いただけますので、そういったことは御案内を引き続きしてまいります。
 以上です。


◯15番(石井れいこさん)  来てくださいじゃなくて、自分から情報を取りに行かないといけないと思います。保育士を守らずして誰が子どもを守れるのかという、その責任感を持って自分たちから情報取りにいってほしいです。こういった不安が続く園に子どもたちを預けている保護者の気持ちになってほしいです。子どもたちを安心安全の中で育みたいのに、その環境が壊されていると。そして、保育士の大量離職の弊害として、子どもたちは名前が書かれた養生テープを背中に貼られ、さらにお昼御飯の誤食もあったそうです。幸い何のアレルギー反応も出なかったからよかったものの、命に関わる問題です。職員たちも被害者で、このミスは職員に負担がかかるような運営体制が引き起こしたものだと考えられるからです。大量離職の影響は子どもたちの命にまで関わる問題であるのに──亡くなってしまってからでは遅いんですよ。私の3つの要望を全て実施できないというのは、子どもたちを守る気がないと、とんでもない問題だと考えます。
 保育業界に限らずですが、使い捨てのような扱いをしちゃいけないと、どんな無理をさせているかという視点から、保育士に対してちゃんとこちらからヒアリングすべきです。ずっと長く子どもたちのために働いてもらえるよう、保育士の人権が守られるように三鷹市には監督してほしいんですが、再度いかがでしょうか。


◯子ども政策部長(近藤さやかさん)  再質問に答弁いたします。
 おっしゃるように、子どもの命、子どもに関すること、これは本当に真に三鷹市として、保育を実施する三鷹市として行うべきだと思っております。ただ、今おっしゃったように、市のほうから直接一人一人、全ての園についてヒアリングを行うかということについては、もちろん保育園の設置事業者とも協議が必要でございますので、そのことは今後ちょっと検討の余地もあろうかと思いますが、今のこの時点で、一つ一つ、お一人お一人にヒアリングするということまでのお答えはちょっと控えさせていただきます。
 以上です。


◯15番(石井れいこさん)  事故が起こってからようやく動くという話になるんですかね。事故が起こって誰かが亡くなってしまってから、ようやく市が動くということになるんでしょうか。保護者と離れて不安な中、一番近くの保護者の代わりは保育士であって、その方たちの就労環境は育成に直結します。しかし、株式会社の保育園が潰れたら、通っている子どもたち、保護者に被害が及びます。だから、保護者も保育士もそこまで強く誰にも言えないという背景もあるなどと聞きます。だからといって、株式会社が潰れないように、悪事は見逃さなければならないということにはなりません。そもそも保育園の株式会社運営自体をよしとする三鷹市側の選択ミスとも考えられます。しっかりと責任を持って子どもたちと保護者、そして保育士たちを守ってください。入り込んでください。ですから、私の質問1、2、3の要望を必ず実施していただきたいと強く再度要望しますが、いかがでしょうか。


◯子ども政策部長(近藤さやかさん)  株式会社イコールというようなことではないと思います。全てどの園においても保育が安全に行われること、それから保育士の皆さんが働ける職場環境、こういったことが大変重要だと思っておりますので、子ども政策部の中に保育支援課を設置しまして、保育巡回を重点的に、今までよりも現場に行けるようにしておりますので、その中でも今、御指摘のことも含めまして、現場で確認をしてまいりたいと思います。
 以上でございます。


◯15番(石井れいこさん)  株式会社のところは事業所のほうに任せているから考えてないということを言っていたから、そうやって私は言っています。
 保護者に配布しているという話がありましたが、私、2つの保育園を知っていますけれども、もらっていません。
 あと、次行きます。かみさん広場の話です。市民軽視だと私は言っています。三鷹市は市民の声を聞いているとかよく言っていますけど、うそつきだと思います。全く聞いてない提案じゃないですか。マンションを建てるとかも提案されて、地域はどう受け止めればいいんですか。どうやっておみこしするのか、どうやってお餅つきやるのか、お祭りするのか、子どもたちや高齢者の方が利用できるんですか。どう考えたってできませんよ。以前、市長も来られていましたが、多世代が交流できるすばらしい空間だったじゃないですか。三鷹市はコミュニティが壊れているとか問題になっているのに、実際壊そうとしているのは三鷹市のほうだと考えます。井の頭の某書斎は市民の税金でぽおんと建てたのに、この地域には冷たいと感じます。
 かみさん広場周辺を売ろうとしているのか、それとも貸そうとしているのか、伺います。


◯副市長(久野暢彦さん)  再質問にお答えします。
 今回この件につきましては、地元の自治会の方々から、これまでの暫定だった集会施設を今後将来に向けて機能をちゃんと維持できるような、そういった御相談があったということをきっかけにしております。そのための方法として、例えば民間の活用ですとか土地の交換とか、そういういろんな多様なことをこれから検討していきたいということを地元の方にお話をしたところでございます。先ほど部長も申し上げましたとおり、決定していることではないんです。こういう可能性とかこういう可能性、そういったことについてお話合いを進めていきながら、今後のことを検討していきたいというふうに考えているところでございます。
 以上です。


◯15番(石井れいこさん)  多様なとか民間活用とか、その理由を教えてください。


◯副市長(久野暢彦さん)  再質問にお答えします。
 いろんな可能性というのは、そこの土地を活用するために、必ずしも市だけで何か行うということだけではないというふうに考えております。いろんな形で──多様なというのは、建物をほかの民間事業者の方が建てる場合ですとか、またはほかの手もあるかもしれません。いろんな方法を考えるという意味で、多様という言葉を使っております。
 以上です。


◯15番(石井れいこさん)  なぜ活用なのか教えてください。


◯副市長(久野暢彦さん)  再質問にお答えいたします。
 なぜかといいますと、今、現状のあるところをそのままですと、集会施設が老朽化したままになってしまいますので、それを何とかするためにいろんな方法を考えるという意味です。なかなか限られた土地の中で、いろんな方法を考えるといっても多様な方法もあると思いますし、時間もかかるかもしれませんので、そういうことについて地元の方々とお話合いをしながら、可能性を検討していきたいという意味でございます。
 以上です。


◯15番(石井れいこさん)  それは市のお金でやればいい話で、民間活用というのが出てくる発想がおかしいと思います。地域の人たちに愛されている暫定集会施設及び広場をもっと使い勝手のよいスペースに修繕したり、急勾配をなだらかに整備したり、それはとても簡単なことだと思います。三鷹市はあの場所の価値を全く把握できてないと推察しますので、まずはあの場所のすばらしさを地域の方々からヒアリングして、そこを残す、生かす形に話を進めていただきたいんですが、いかがでしょうか。


◯市長(河村 孝さん)  あの地域の、あの地区のすばらしさというのは私も感じています。毎回お祭りに顔を出させていただいていますので、いろんな方、議員さんも含めてお会いします。そこで町会活動を一生懸命やっている方のお話も私は聞いています。その中で以前──今のプレハブの集会室がどういう経緯で造られたか御存じかどうか分かりませんが、駅前のコミュニティ・センターの分離施設をあそこに造るということがもともとの計画であったわけですが、それを撤回した後、結局何も造られなかったわけですよ。建設会社の協力を得て、使っていたプレハブをあそこに移設して、集会施設として使わせてもらっているというのが経緯です。ですから、そういうプレハブの施設であっても、地域の方はそれを有効に使われて、今、お祭りのときも炊き出ししたりいろんなことをやっています。広場では、お祭りの起点としておみこしを担いでいく、あるいはテントを張って子どもたちと一緒に楽しむみたいなことをやっていらっしゃる。その空間を大切にしたいという気持ちはある。今までずっと何十年も、そういう意味ではまさに暫定利用であって、プレハブも本当にまさに崩れてもおかしくないような感じになっていますから、私としては何とかしたいという意図で、今回の計画を立てているわけです。それをやるためにも、駅前の中で非常に立地のいい場所ですから、活用も含めて、経済的なコストも考えながら、今と同じ、あるいはそれにプラスアルファした形での公共的な機能を何とか今のものを生かしながら、広場も、タンクも何か撤去することを前提に、決定したかのようなことを言われていますが、そういうことも大事にしながら生かしていく、そういう空間にしていきたいというのが私の考えであります。
 何か民間と組むと、先ほどの保育園の話もそうですけれども、立派にやっている保育園もいっぱいありますし、そういう形で立派にプロジェクトを達成したところもあります。ですから、そういう意味でぜひ何とかしたいというふうに思っていますが、建設コストも上がっているところから、いろいろ苦難の状況ではありますけれども、一歩でも地域の方のお気持ちといいますか、今やっている姿を踏まえながら、活性化できるように私としては工夫をするつもりで、市民の方との意見交換をさせていただいているということであります。何もこういう形でやるということでもって決めつけて言っているわけではありません。私に対して、民間活用が駄目だとか、そういう話をされた方は1人もいませんよ。今、議会で初めて聞いて私としては驚いている限りでありますが、市民の方が、地域の方がお求めになっているのは、今の施設機能、今の果たしている機能を十分大事にしていただきたいという声は私のところに届いています。そういう意味で、何か決めつけて、私どもが地域の方の御意見を聞いてないかのような、そういうような話の進め方はやめていただきたいというふうに思います。
 私からは以上でございます。


◯15番(石井れいこさん)  じゃあ、民間活用の説明をちゃんとしたほうがいいんじゃないですか。自分たちの市が、何かあったときにそこを使いたいときに、なかなかそこがうまくいかなくなるという、市の思いどおりにはならなくなると、民間との交渉が挟まってくるということもちゃんと説明したほうがいいですよ、そこは。分かってないということじゃないんですか。伝わってないんですよ。
 あと、広場の樹木があることで、夏場涼しさを感じる場所になっています。あそこにマンションが建てば、土や原っぱ、樹木がなくなり、ヒートアイランド現象が進みます。今あった自然は取り戻せないものになりますし、温暖化が進む夏場の暑さ対策からは逆行した利活用提案です。その点についても、地域にとっては価値を下げることになります。今、あそこ、樹木をすごい剪定をすごいしているなと思っていたら、どうやら伐採というふうにシールが貼られていましたけど、その損失をどのように埋めようと考えているのか、伺います。


◯副市長(久野暢彦さん)  再質問にお答えします。
 こちらの計画については、先ほどから申し上げていますとおり、地元の方とお話をしながら、これから今、検討しているところです。何かこの計画が決まって、この範囲に建物を建てるとか、また樹木がここはなくなるとか、そういったことが決まっているわけではございません。
 以上です。


◯15番(石井れいこさん)  いや、樹木がなくなるような計画を提案しているから私は言っているんですよ。端っこのじゃりじゃりの、今駐輪場のところしか残さないというふうな提案をしているんですよ。ほとんどこっちがなくなるという話なんですよ。その提案のために私は言っています。
 広場にある2つの給水用の単口消火栓をなくして、道路にある消火栓に一本化にすると言っています、この2つの消火栓をなくして──東京都水道局によると、道路の消火栓は火事の際の消火活動に使うもので、飲料用のためではないとおっしゃっていました。多重防御の観点からも、二重の備えこそが災害時の確実な水確保を可能にするという考えだそうです。そして、災害用貯水槽は30年たっていますが、今後もずっとなくさない予定だそうです。地域自治会に説明している内容と違いますが、ミスリーディングではありませんか。


◯都市再生部長・調整担当部長・三鷹駅前地区まちづくり推進本部事務局長(池田啓起さん)  再質問にお答えします。
 その給水貯水槽につきましては撤去する、また代替案についてこうするというような決定は、まだこの事業スキームが決まっていないため、地元の方とは、市のほうとしては代替えの1つの案として提案をさせていただきましたけれども、今後、地域の皆様とこの事業スキームの方向性を見極めながら、踏まえながら意見交換をし、その扱いについては検討していきたいというような段階です。
 以上です。


◯15番(石井れいこさん)  地域に説明しているのは、この辺に消火栓があるんですよ、ここに給水スタンドを建てればこれは大丈夫という話をしているんですよ。だけど、水道局は、それは駄目だよ、大変なことだよと言っているんです。だから、提案に入っていること自体がおかしい。そして、水道本管が強化されていると言いますけど、過去の震災のように断水やアクセス不能が起こるケースに備えるためには、多重防御として非常用のほうも残すべきです。それを提案にちゃんと入れてなきゃいけない。貯水槽は、地域の価値のある防災資産でもあります。その資産を奪うことは、地域の命を見捨てることでもあります。この計画、自治会の要望書まで戻ってください。いかがでしょうか。


◯副市長(久野暢彦さん)  再質問にお答えします。
 多重防御の話は非常に重要だと思っております。防災の観点から、そういうことをまちづくりの中できちんと大切にしていく必要があると考えております。この地区につきましては、先ほどから言っておりましたとおり、ここの計画はまだ決まってないんですけれども、どういう形になるのか決まってくる可能性というのを今後考えていく上で、もし土地を改変することによって、今既存の給水の施設が一旦撤去しなければならなくなる、そういう場合があったときには、別のものででも多重防御の観点から、何らかの防災施設が必要になるだろうというような話をしているところです。もし今の給水施設が全然そのまま残せて、何ら手を触らなくてもいいということであれば、そのまま残すことになるというふうに考えます。したがって、市が大事な防災施設を一方的に撤去してしまうとか、そういうことではないんです。代わりに別のものが必要になった場合はこういう可能性もありますとか、こういうことも検討していく必要がありますねということを地元の方々と御相談しながら進めていきたいと思っております。
 以上です。


◯15番(石井れいこさん)  提案で逃げないでほしいんですよね。何らかの防災施設の提案もないんじゃないですか。ほかにもないでしょう、どこにも。どこにどうやって移そうかなという計画もない。ただ単に今提案しているのは、近くの消火栓から取るということで、1個潰す話になっちゃっているんだから、何も提案されていません。ちょっとそこも含めて今後、よろしくお願いいたします。


◯議長(伊藤俊明さん)  以上で石井れいこさんの質問を終わります。
    ──────────────────────────────────────


◯議長(伊藤俊明さん)  次の通告者、7番 原めぐみさん、登壇願います。
                〔7番 原めぐみさん 登壇〕


◯7番(原めぐみさん)  三鷹らしい英語教育のブランディング化の推進について。
 三鷹市では現在、学習指導要領に基づき、3・4年生で外国語活動を35時間、5・6年生で外国語活動を70時間実施し、小学校低学年においても15時間程度の外国語活動を行っております。しかし、英語における中1ギャップを感じるという声もあり、三鷹市としてのあるべき英語教育の姿を見直し、小・中一貫9年間の中で英語教育の強化をすべきです。
 文部科学省が公表した令和5年度の英語教育実施状況調査で、英検3級相当以上の英語力があるとされる生徒の割合を都道府県、政令指定都市別に見ると、さいたま市が88.4%、福井県が83.8%で、ほかに70%以上だった自治体はなく、全国平均は47.0%で、はるかに上回った結果となりました。この結果は、自治体を挙げて英語教育を後押ししている結果と考えます。東京外国語大学の投野由紀夫教授も、さいたま市、福井県とも自治体や教育委員会が英語教育の重要性を認識し、地域の特性を踏まえた取組を進めていると指摘されています。さいたま市では2016年度より、全ての市立の小学校、中学校で9年間の一貫したカリキュラムの下、市独自のグローバル・スタディと呼ばれる英語教育の充実を図っており、市内の子どもたちは全国トップクラスの英語力を得ています。このカリキュラムは、ほかの自治体より英語における授業時数の確保をし、中学校では英語4技能効果測定を行い、エビデンスに基づき、分析と学習アドバイスを行っております。また、ALTの先生と2泊3日の英語漬けのイングリッシュ・キャンプという合宿や英語ディベート大会、英語劇発表会など、学びの中でも身につけた英語力を発揮する機会を設けているのも特色の1つです。
 質問1、小・中一貫教育カリキュラムの中で、三鷹らしい英語教育の在り方のお考えをお示しください。
 質問2、さいたま市のように、三鷹市でも9年間の学びの中で教育の質を上げ、英語教育のブランディング化を進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 質問3、三鷹市は現在、全15校の小学校のうち、学校規模が22学級以上の5校において英語科専科教員の配置を実施しています。小学校の先生の中には、発音などに自信がなく、英語の授業を受け持つことが不安で負担に感じる方もいらっしゃると伺いました。現在、英語科専科教員の配置が5校だけであり、市内の英語教育に偏りが生まれています。三鷹市全体で教育の質に差があるべきではありません。三鷹市の全小学校に英語科専科教員を配置し、英語指導の充実を図るべきと考えますが、見解を伺います。
 質問4、令和7年第1回定例会の予算審査特別委員会における総括質疑で、市長から、三鷹の持っている力を生かし、ICUと協力し市内留学ということも考えられると御答弁をいただきました。さいたま市におけるイングリッシュ・キャンプのような取組をICUと協力して進めるべきと考えますが、市長に見解を伺います。
 質問5、同様のことを教育長にも伺います。
 福井県では、生徒が努力する姿に教員も刺激を受け、英語力と指導力の両立に向けて、自身の英語力と指導力の質を高めようとしています。教員採用試験においても、英語資格による加点を行っており、英語力の高い教員が増えてきています。指導主事も、研修や学校訪問等の機会に必ず英語力と指導力の両立の大切さを伝え、教員の質の向上に力を入れています。
 質問6、小学校の教員の英語力、小・中学校の教員の指導力を上げることが不可欠と考えます。英語を教える全ての教員に対して、英語力、指導力をアップさせる研修が必要であり、教員同士で指導力を高め合えるよう、授業づくりの研究会を開いたり、教員の指導力強化プログラムを作成すべきと考えますが、見解を伺います。
 中学生の熱中症対策と地域部活動の充実について。
 近年は、学校施設もエアコンが完備され、体育館での部活動は活動しやすくなりました。しかし、大きな水筒を持参しても、部活動前には空になることもあると伺います。空になると水道水を飲むしかありません。体を動かし、体温も上がっている子どもたちには冷たい飲物で水分補給をしつつ、体を効果的に冷やす必要があります。
 質問7、現在、学校へのペットボトルの持参が禁止となっています。熱中症対策の観点から、水筒での水分補給では足りないと生徒自身で判断した場合、ペットボトルの持参を許可するべきと考えますが、見解を伺います。
 質問8、部活動の際にアイシング用の氷が必要なことも鑑み、ペットボトルを凍らせておくことのできる運動部の部活動の際に使用できる冷凍庫を中学校に完備すべきと考えますが、見解を伺います。
 質問9、部活動の中でも、例えば水泳部は冬は活動ができない、最近では夏でも暑過ぎるために活動が制限されることなど、活動期間が短いなどを理由として廃部になる中学校があります。こうした側面からも、民間の地域資源との連携を視野に入れた部活動の地域移行が有効な部活動があると考えます。水泳部もその1つと考えますが、見解を伺います。
 また、総合スポーツセンターの弓道場や相撲場を活用するなど、中学校の施設では活動できない種目のスポーツを、地域の運動部の部活動として積極的に創設していくべきと考えますが、見解を伺います。
 質問10、同様のことを教育長にも伺います。
 ドッグランの整備について。
 現在、三鷹市にはドッグランがなく、愛犬家は隣接の自治体の施設に頼らざるを得ない状況です。ドッグランは犬に十分な運動機会を与えることができ、飼い主同士が顔を合わせることで、情報交換や世代を超えた地域交流の場ともなり得ます。
 質問11、これらのメリットを踏まえ、本市において公共の公園内や空き地を活用し、ペットとの共生社会の実現に向けた一歩としてドッグランの整備を求めますが、見解を伺います。
 以上でございます。
                〔市長 河村 孝さん 登壇〕


◯市長(河村 孝さん)  それでは、私のほうから、まず御質問にお答えしたいと思います。
 質問の4、国際基督教大学と連携した市内留学の検討についてでございます。国際基督教大学とは、ネット大をはじめ、以前から活力ある地域社会の創造や人材育成等の相互の発展のためにいろいろな取組をしてきております。特に令和3年3月に包括連携協定を締結をしております。そしてまた、令和4年度から毎年、連携協議会を開催して円滑な連携に取り組んでいるところでございます。
 偶然先日、ネットワーク大学の総会と懇親会があって、その場で学長とちょっと雑談といいますかお話をする機会があったんですけれども、ちょうど同様の趣旨の意見交換をしていたところでございまして、学長さんとの間ではありますけれども、ぜひそういう学内、市内留学といいますか、あるいは大学の施設を利用した、夏休み等のときにいつも留学生を市内に迎え入れているので、そういう趣旨で市内の中学生等に、そういう機会を与えていただけないかと。英語教育に限らず、いろんな国からICUには留学生がいらっしゃるわけなんで、そういう文化的な交流も含めて、そういう機会を市民の子どもたちにも提供してほしいというようなお話をして、ああ、それはいいねというようなまだ段階ではありますけれども、そういう意見交換をしております。恐らく事務的にはこれから詰めていくことになると思いますから、教育委員会のほうともいろいろこれから、その可能性が本当にあるのかどうか、ほかの自治体の例などもありますから、ぜひ三鷹ならではの、そういう市内留学みたいなことをできたらなというふうに思っていますので、その実現に向け、これからになりますのでちょっと今年度は難しいと思いますが、様々な事務的な協議をさせていただきたいなというふうに思っているところでございます。教育委員会と連携して、具体的な方向性を調整していきたいなというふうに思っていますので、よろしくお願いします。
 私からは以上でございます。


◯教育長(松永 透さん)  それでは、私のほうから何点か答弁させていただきます。
 まず初めに、質問の1番目、小・中一貫カリキュラムにおける三鷹らしい英語教育の在り方、質問の2番目、英語教育のブランディング化の推進について、関連があるところですので一括して答弁させていただきます。
 グローバル化が進む社会において、三鷹市の子どもたちが三鷹を愛し、日本の郷土や伝統、文化を理解した上で、異なる文化や言語、それらの価値を認め合いながら、コミュニケーション能力や協調性、新たな価値を創造する力を身につけてほしいと、そういう願いの中でカリキュラムをつくっているところです。カリキュラムによって、連続性と系統性のある指導を実現し、子どもたちが英語を当たり前に使いこなす、使える英語力を駆使して、豊かな国際感覚を身につけて世界を牽引していくアイデンティティーの育成、そして英語によって三鷹のことを子どもたちが発信できるといったことをできるような教育を進めているところです。ブランディング化というのはなかなか簡単なことではないところはあるわけですけれども、本年度から、三鷹GLOBAL FUTURE PROJECTと題し、英語教育の充実と発展を進めていくということにしています。令和4年度から実施している三鷹イングリッシュフェスタ、これを小学校全15校にできるように拡充することに加え、日常の授業においても、一人一人の子どもたちの発話量の確保と知識、技能の定着のため、また英語で話すことに自信を持って取り組むことができるような形を取りたいと思っています。
 例えば、会話量を増やす工夫として、教室にいるALTに加え、リモートでつないで複数のALTと会話ができるような機会を入れられるオンラインALTの導入、それから国際理解の促進に向けたオーストラリアやフィリピンの学校とのオンラインでの交流事業、それから英検や中学校スピーキングテスト対策の英語サポート事業など、子どもたちの英語教育を支えるコンテンツの充実を図っていくこととしています。今年度につきましては、オンラインブレンディッド授業というふうな呼び方をしておりますけれども、対面のものとオンラインのものを組み合わせながら、子どもたちの発話量を増やすような工夫ということですけれども、これの効果的な実施の検証のため試行的な実施を想定しておりますけれども、本格実施に向けて取り組んでいきたいというふうに考えているところです。
 また、三鷹GLOBAL FUTURE PROJECTの初年度に当たっては、学校と教育委員会が密に連携して教育的な効果の検証をきっちりと進めた上で、三鷹らしい9年間の学びの中で、質を高めながら英語教育の推進を図っていきたいと考えています。
 それから、質問の3点目になります。全小学校への英語専科教員配置の検討についてです。配置したいです。はい。教員の配置につきましては、基本的には東京都のほうでの配置ということになっておりますので、なかなか難しいところはあるんですけれども、三鷹市教育委員会としても極力英語の専科教員の配置をということで東京都のほうにもお願いをしていきながら、徐々に増えてきたといった段階ではあります。英語専科教員の配置がなされていない小学校におきましても、一部教科担任制で、その教科を英語として、学年内での英語の指導にたけた教員が担当するなど、各校で工夫をしながら指導を行っているところです。英語教育の充実を図るためには、多くの教員が英語による子どもたちのコミュニケーションを充実させる指導力と、それから英語を使って授業を進める力、これを高めていくことが必要であると考えています。引き続き、ALTとの連携や学園の乗り入れ授業等を活用しながら、教員の指導力の向上と英語教育の充実を図ってまいります。
 それから、質問の5点目、国際基督教大学と連携した市内留学等の検討ということです。ICUと連携した市内留学につきましては、先ほどの市長の答弁にもございましたように、この間の連携の取組も踏まえて、市長部局ともきちっと連携を取りながら、具体的な方向性を調整していきたいと考えています。市内の学校では、これまでにもICUと連携を図りながら、子どもたちと大学生が英語で交流を図っている学校、これも複数校ございます。例えば、ボランティアサークルの学生が週に一、二回、高学年の児童の英語の発話サポートをしてくれたり、20名程度の学生が全学年を対象に朝の読み聞かせを行ったり、また低学年の児童とICUの大学施設内で、木の実拾いなどを通して交流を図るなどの取組が行われています。また、学校3部制の第2部の活動として、ICUの学生の協力で英語教室を年間3回実施し20名程度の児童が参加したという、そういう実績もございます。これらの交流実績を踏まえて、今年度ほかの学校でもICUとの連携に向けて、大学と調整をしているというふうに聞いています。
 今後も市内各校と情報共有し、ICUをはじめとする市内または近隣の大学との連携や地域人材との連携をより進め、コミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育の中で、英語に限らず様々な学習の中でも地域と協働しながら、学校教育の充実を図ってまいります。
 それから、私から最後に質問の6点目です。教員の指導力向上のための研究会や指導強化プログラムの作成についてという御質問です。子どもたちの英語力向上のため、授業の直接の担い手である教員の資質、能力の向上が大変重要であると認識しております。教員の研修や指導力の向上に向けた取組としましては、文部科学省や東京都教育委員会が実施する教員を対象とした英語資格検定試験の受験支援や、英語力、指導力の向上のための実践的オンライン研修、また海外派遣研修の積極的な活用を図るよう各校に周知を行い、今年度も多くの教員からの参加の意向を受けているところです。英語の運用能力と指導能力の向上というのは本当に英語の教員にとって大切で、私も都にいたときは、英語教員集中研修ということで、都内の公立の中高ですね、当時はね。英語の教員全部で6,000人ちょっといるんですけれども、悉皆の研修を5年間やって、私はプログラムを組み立てて実際にやったところです。すごくひんしゅくを買うかなと思いながらやったんですけれども、5日間毎日、合宿じゃないです、泊まりじゃないんですけれども、やるんですけれども、そんな研修をやらせてもらいました。でも、実際にやってみた先生方は、なるほど、そういうことかということがよく分かったということと、自分もやっぱり英語をブラッシュアップしたいと思っていたといったことで、すごく喜んではいただけました。そんな機会もあるといいなとは思いながらいるところです。
 さらに、ALTの派遣元企業が開催する研修であるとか、今回、先ほどのブランディング化に向けたところでの取組も含めたところで、ALTとの連携、三鷹市教育研究会における教材研究や授業づくりなど、多くの教員が主体的に参加ができるというような体制を整えているところですので、その充実を図っていきたいと考えております。
 私からは以上です。


◯教育委員会事務局教育部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(高松真也さん)  では、教育長の答弁に補足をいたしまして、中学生の熱中症対策と地域部活動の充実についてお答えをいたします。
 まず、質問の7、ペットボトル持参の許可についてでございます。ペットボトルを学校内に持ち込むことにつきまして、教育委員会としましては、飲み終えた後のごみの管理や衛生面の課題があること、またマイボトルの利用による環境面の配慮という観点からも、繰り返し使用できる水筒の利用を推奨しているところでございます。ただし、学校におきましては、例えば校外学習や遠足の場合などに緊急時の予備の水分ということで、水筒に加えまして持ち物にペットボトルの用意をお願いしているような状況もあるということで把握をしております。その場面や状況によりましてはペットボトルの必要性もあるという中で、各学校において適宜適切に判断をして対応しているところと考えているところでございます。
 次に、質問の8、運動部活動のための中学校への冷凍庫の配備についてです。現在、各校の保健室に冷凍庫のほうを完備しているところでございます。例えば、アイシングが必要な場合には、保健室で保管している保冷剤等を活用し、対応が可能ということで考えているところでございます。現在のところ、学校からは冷凍庫の増設などの要望はございませんけれども、今後、校長会からの要望等も踏まえて、必要に応じて検討してまいります。
 次に、質問の10です。民間の地域資源との連携を視野に入れた部活動の拡充等についてでございます。三鷹市では令和6年度以降、地域が主体となりまして、ダンス部や天文部など、従来の学校部活動にはなかった種目のクラブを立ち上げておりまして、現在、全市で5つの地域クラブ活動が行われているところでございます。御提案の総合スポーツセンター等の民間の地域資源と連携した部活動につきましては、子どもたちのニーズがあり、また運営を担っていただける地域人材の確保と併せて、日頃、当該施設を利用されている団体等との調整ができれば可能であろうというふうに思っております。今後、具体的に新規の部活動を始めたいという御要望があれば、地域クラブ活動として立ち上げのほうを支援してまいりたいと考えております。引き続き、スクール・コミュニティの推進と、併せて学校の働き方改革の視点からも、他自治体の取組を参考にするとともに、関係部署とも十分連携を図りながら、三鷹市に合った地域クラブ活動の推進について検討を進めてまいりたいと考えております。
 私からは以上です。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  私からは、9点目の御質問に答弁をさせていただきます。
 部活動につきましては、三鷹市といたしましても、子どもたちの主体的な活動としてしっかり支援をしていきたいというふうに考えております。これまでも空手や合気道の地域部活動が、スポーツ協会の加盟連盟さんなどの御支援により実施をされているというふうにお聞きをしております。今、質問議員から、例えば水泳、弓道、相撲といった具体的な競技の名前が挙がりましたけれども、御指摘の民間の地域資源、民間にかける地域資源全般と連携した取組や中学校の施設では活動できない種目につきましても、児童・生徒の皆さん、それから学校の先生方からの御要望を踏まえて、教育委員会との取組と歩調を合わせて適切に支援をしてまいりたいと思っております。
 以上です。


◯都市整備部長(高橋靖和さん)  私からは市長の答弁に補足いたしまして、最後の質問の11番目、ドッグランの整備について御答弁いたします。
 三鷹市でも、公園等へのドッグラン設置の要望があり、一定のニーズや地域の交流の場になり得るなどの効果があることは認識しています。また、これまで東京都を含め、近隣自治体等の事例や設置条件等を確認し、ヒアリング等も実施してきています。その上で、整備には一定規模以上の広さが必要であること、近隣の方の理解を得る必要があること、また運営等においてはボランティア団体等の協力が必要であることなどがあります。このことを踏まえまして、以前策定いたしました三鷹市公園カルテ等も参考に、公園の規模、公園利用者やその周辺の状況、運営手法等を確認する中で、多くの課題があります。そのため、現状での設置は難しいと考えておりますが、機会を捉え、犬を飼っている方や関係者との意見交換等を含め、市としてできることを考え、進めていきたいと思います。
 以上でございます。


◯7番(原めぐみさん)  御答弁ありがとうございました。市内留学など、ICUとの様々な連携を非常に楽しみにしております。
 その流れなんですけれども、専科の教員の配置が難しいようでしたら、専科ではなくても英語を上手に教えられる先生を育てるべきと考えます。以前には、ICUで三鷹の教諭を対象に英語を教えるための研修があったと伺いました。そのようなICUとの再度の連携は考えられますでしょうか。見解を伺います。


◯教育長(松永 透さん)  私は把握していないんですけれども、そういう研修を行っていたということ──だから、もっと前なのかなと思います。ただ、様々な大学がいろんな形で今、市との包括連携協定等を結んでいただいているところがございますので、ICUにするか外語大にするかとか分からないんですけれども、様々な形でいろいろな研修の機会はあるのかなと思います。先ほどお名前を挙げていただきました外語大の投野先生なんかは、何度か三鷹の授業を見ていただいたりとか、研修でお世話になっている先生でもありますので、様々な関係の中で、大学との教員の指導力研修等についても検討していきたいなと思っております。


◯7番(原めぐみさん)  よろしくお願いいたします。
 指導力なんですけれども、指導力強化について、TESOLというプログラムがあります。このプログラムは、ティーチング・イングリッシュ・ツー・スピーカーズ・オブ・アザー・ランゲージズの略であり、英語を母国語としない人々に対して英語を指導するためのプログラムです。留学先で私も受けましたが、語学の教え方を学ぶことができます。様々なTESOLコースがありますけれども、指導案の作成方法、授業マネジメント方法、教材の活用や作成方法、様々なタイプ別生徒への指導方法など、英語指導をするに当たっての基本的な必要な知識を得られ、また教育実習のような実践により自信をつけることができます。最近ではオンラインでの受講も可能なようです。小・中学校の教員の指導力アップに資するこのようなプログラムの導入も検討すべきと考えますけれども、見解を伺います。


◯教育長(松永 透さん)  それ、TESOLのことですか。
                 (「はい」と呼ぶ者あり)
 今、御指摘がありましたTESOLという資格なんですけれども、その資格取得は結構それなりに時間もかかり、かなり負荷がかかることかなというふうに思っておりまして、簡単ではないのかなというふうには思っています。ただ、希望する先生方がいるのかどうかということもまだ全然把握してないところではありますけれども、先生たち、英語だけやっているわけにいかないところもありますので、当然そういう指導力を高めていくことは大事だという認識はございますけれども、その辺はちょっと必要性に関してこれからちょっと研究していきたいなと思います。


◯7番(原めぐみさん)  先生方の中に、このプログラムのことを知らない人も多いかと思います。オンラインでの受講も可能になってきているので、ぜひ検討していただけたらなというふうに考えますけれども、見解を伺います。


◯教育長(松永 透さん)  コストもかかることなので、どういうふうにするのかというのも含めて、学校とも相談しながら検討していきたいと思います。


◯7番(原めぐみさん)  子どもたちの水泳の機会の明らかな減少は好ましくありません。水泳部の廃部は、水泳の機会の減少の実態であると認識しています。地域の資源を大いに活用し、利用率も高いとは思いますが、屋内プールでもあるSUBARU総合スポーツセンターのプールを部活動にうまく使用するなど、地域の中で水泳部の存続、拡充について考えていくべきと考えますが、見解を伺います。


◯教育長(松永 透さん)  水泳部の廃部のことについては、私が把握しているのは、教員の異動による指導者がいなくなったといったことかなというふうに思っておりましたけれども、そういう理由ではなかったのかなというふうに考えながらいるところです。ただ、そういうことも含めて、いろいろな形で地域合同部活動の可能性というのは、様々な種目であるというふうに思っております。今後、教員が割と指導するのが難しいというか、専門性がないとできないような競技というのはいろんなところであるわけですけれども、特にそういった競技については、子どもたちの活動、継続の確保とか、そういった観点からも、そういった方向での地域合同部活動化みたいなことというのは私はあり得ると考えています。
 水泳部ということだけではなくて、様々なもので、地域団体のほうでいろいろな受入れ、それから指導者の確保等もできた場合には、そのような形での動きというのは今後あるというふうに私は思っているところです。


◯7番(原めぐみさん)  水泳部なんですけれども、本当に活動の時期が短いからだというふうに私は説明を受けました。先生は、前やっていた先生がそのまま別の部活動に移動しているみたいな形だったので、やはりそこが原因ではないかなというふうに考えます。体育館や校庭で活動できる種目のスポーツは、中学校の部活動として活動が可能ですけれども、弓道や相撲などは一部の私立の中学校にしか活動施設がなく、市立の中学校ではこれらの部活動はありません。現在、弓道場の利用率は50%程度、相撲場は32から33%程度です。立派な市の施設を大いに活用すべきであり、市の施設を活用した地域の部活の創設は有効であると考えますが、いま一度見解をお伺いします。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  今、質問議員御紹介いただきましたとおり、それぞれの施設、ある程度利用率にゆとりがある施設かなと思います。ただ、部活を受け入れるとなりますと、やはり例えば平日の午前中とかが空いていても活用できませんので、例えば多いのは水曜日の夕方からであるとか、土曜日の午前中であるとか、地域部活動を設定をするのに適した時間帯というのがあるのではないかなというふうに思っております。
 あと、一番はやはり指導してくれる方がいるかどうか、そして、やっぱりやりたいという子どもさんたちがどれぐらいいるかということにもあるのかなと思います。合気道や空手を既に始めていて、希望者もそれなりにいらっしゃるというふうに聞いておりますので、ニーズがあればおつなぎをするとか、そういうことは可能ではないかなというふうに思っています。


◯7番(原めぐみさん)  ありがとうございました。以上で終わります。


◯議長(伊藤俊明さん)  以上で原めぐみさんの質問を終わります。
    ──────────────────────────────────────


◯議長(伊藤俊明さん)  次の通告者、6番 山田さとみさん、登壇願います。
               〔6番 山田さとみさん 登壇〕


◯6番(山田さとみさん)  学校のさらなる安全対策と保護者との関係構築支援について伺います。
 5月8日、東京都立川市の小学校で暴れたとして男2人が現行犯逮捕されました。男2人は担任と面談した児童の母親から連絡を受けて校内に侵入し、教職員5人がその男に殴られるなどしてけがをしたとの報道がありました。三鷹市立小学校の安全対策の現状としては、校門にスクールエンジェルスを配置し、それ以外の門は施錠、保護者も含めた入校証の提示、児童含む不審者対策訓練の毎年実施を行っていると市教育委員会から伺いました。
 学校の襲撃事件を防ぐために、安全対策の強化と保護者との関係構築支援が重要です。三鷹市立小・中学校の不審者侵入に係る安全対策の現状と、今後のさらなる強化策について、小学校と中学校の対策についてそれぞれお答えください。特に中学校への侵入経路についてはさらなる対策を講じるべきですが、見解を伺います。
 教員の保護者への対応に関する困難さについて伺う一方で、保護者からも、先生の対応に納得いかないケースがあるということも伺います。保護者対応に関する研修やOJTの充実といった座学も重要と考えますが、併せて第三者の専門家やメディエーターを活用し、保護者対応に当たることで、即時的効果が期待できると同時に、生きたケーススタディーが得られると考えます。例えばスクールロイヤーの活用など、保護者との関係構築のさらなる強化策を打ち出すべきと考えますが、見解を伺います。
 発達支援について伺います。
 令和6年第1回定例会でも申し上げましたが、令和6年に参加した子育て支援施設職員専門性向上研修報告会において、東京学芸大学名誉教授、菅野 敦先生が、困った行動はなぜ起こるのか、5つの原因を挙げていました。1つ目は、支援者により生活リズムが整えられていない。2つ目は、支援者の関わりの姿勢が一貫していない。3つ目は、支援者が子どもの成長、発達、伸びる、活躍することを考えずにただ過ごさせている、これがつまらないにつながる。4つ目は、支援者が子どもの発達に沿った手続を踏まえずに遊びや活動をやらせようとしている、これが難しい、分からないにつながる。5つ目は、支援者が子どもの取組に適時適切なフィードバックを与えていないというものです。つまり、困った行動を起こす原因は支援者にあり、この支援者には、親、保育士、教師、上司など、それぞれのシチュエーションに置き換えることができる汎用性の高い考え方と捉えています。
 発達障がい児が増加傾向にある中、子ども発達支援センターの一貫して子どもの発達に注目したメソッドは、三鷹市の小・中学校教育にも応用できるものと考えます。
 これまでも市教育委員会のスクールカウンセラーの配置、就学支援シートの活用など、重層的な取組を行っていることは評価していますが、個別最適化された学びの実現の観点から、さらなる取組が必要です。
 子育て支援施設職員専門性向上研修、保育所等訪問支援事業の成果について伺います。
 より多くの幼稚園、保育園に発達支援のノウハウが共有され実装されるための今後の市の施策についての見解を伺います。
 個別最適化された教育の実現のため、教育委員会と発達支援センターが連携し、指示や目的が分からずに困っている子、つまらないと思っている子、放っておかれている子を生まないため、さらには長期的に見たときに教職員の負担軽減につながるよう、発達支援センターの知見を生かし小・中学校の教育現場で活用できる具体的なメソッドをつくり活用すべきと考えますが、見解を伺います。
 同様のことについて、教育長に伺います。
 通級や固定級の教員をはじめ、普通級の教員が発達支援に関するスキルアップができるような実践的な研修体制の強化について、見解を伺います。
 就学支援シートを作成した一人一人のお子さんに対して、内容に沿って適切な支援を行っているのかが効果的な指導に当たって重要となります。就学支援シートに沿った指導実態の把握と効果について、学校の長である校長先生がしっかり把握できる仕組みづくりを構築すべきと考えますが、現状と今後について伺います。
 5歳児健診について伺います。
 令和2年度予算に対する会派の予算要望から一貫して求めてきた5歳児健診ですが、今年度予算に係る予算要望の回答では、実施に向けて検討しますと前向きな回答でした。前進ですが、5歳児健診の実施に当たっては、発達障がい児を見つけるという目的ではなく、就学に向けて必要なスキルを習得できるきっかけになり、そのためのサポートにつなげることを目的とすべきと考えますが、見解を伺います。
 また、保護者と対象のお子さんにも前向きな気持ちで受診していただけるような配慮が重要と考えますが、見解を伺います。
 支援が必要なお子さんへのフォローアップについては、実践的なものであるべきです。フォローアップのプログラムを構築するに当たっては、発達支援のノウハウを持つ子ども発達支援センターと、学校現場を知る教育委員会が連携し、保護者や教師が現場で実施しやすい内容を構築していくべきと考えますが、見解を伺います。
 同様のことについて、教育長に伺います。
 保育園入所について伺います。
 三鷹市の保育園の待機児童はゼロ人が続いており、市の皆様の御尽力に心より感謝申し上げますが、保育園入所に関する課題について質問します。
 三鷹市の保育園入所に関する結果発表は、近隣他自治体と比べて遅いという声が届いています。そのため、認可保育所を第一希望にしていたけれど入園ができず、次にほかの認可外保育所の入所を希望する場合、他の自治体の保護者よりもエントリーが遅れてしまい、認可外保育所の入所も困難となる事態が生じており、選考プロセスの合理化、短縮は必要不可欠です。
 今年度から保育園入所の電子申請が始まります。かねてより求めていたことであり、歓迎するものですが、これを機にAI選考を導入し、選考プロセスの短縮を図るべきです。
 総務省の資料によりますと、AI選考の導入により、埼玉県さいたま市では、職員が1,500時間かけて実施していた約8,000人、300施設への入所選考作業を数秒で完了し、決定通知の早期発送などにつながったということです。
 AI選考を実施する自治体も増加している現在において、三鷹市もAI選考を導入すべきと考えますが、市の見解を伺います。
 保育園入所に関する市民からの御相談でよくいただくのは、きょうだいが同じ園に入れず、とても苦労している、大変不安を感じているというものであり、私自身も同じ理由で、毎日とても疲弊していた時期がありました。
 AI選考が導入されれば、きょうだいを優先的に同じ園にするための選考プロセスについても、職員負担を軽減しながら合理的に実施できると考えますが、見解を伺います。
 御答弁のほどよろしくお願いいたします。
                〔市長 河村 孝さん 登壇〕


◯市長(河村 孝さん)  それでは、私のほうから、まず御答弁させていただきます。
 質問の13、AI選考の導入について、質問の14、AI選考導入後のきょうだい児の選考プロセスについてでございました。一括して御答弁させていただきます。
 保育園の入所に係る選考につきましては、職員による書類審査と選考会議を実施しています。特に毎年4月の一斉入所に向けた選考につきましては、例年11月から1月の3か月間の間に、三鷹市では約1,000人分の申請書類を数人の担当職員で確認した上で、各児童の選考点数を確定し、年齢別に複数回の選考会議を経て決定しております。このため、申請書類を迅速に処理し、入所選考に要する時間の短縮をしていかなければいけないという質問議員さんの御指摘がございます。これがAI選考システムを導入することによって、私どももメリットは非常に大きいと考えております。また、より多くの希望園を選択していただくことやきょうだい同時入園といったきめ細かな条件を設定することが可能となりますので、より丁寧なマッチングを実現することが期待できるとともに、入所決定に要する時間の短縮にもつながると考えております。
 AI選考については、既に先行して導入している自治体もあるため、先進事例等を参考にしつつ、実現に向けて検討してまいりたいというふうに考えております。
 私からは以上でございます。今回の選考には間に合わないかもしれませんが、できる限り早く検討を進めます。ありがとうございました。


◯教育長(松永 透さん)  私から、何点か答弁させていただきます。
 まず初めに、質問の1点目、小・中学校の不審者侵入対策の現状とさらなる強化策についてというお尋ねです。立川第三小学校での事件というのは非常に衝撃的で、あり得ないという、そういう話の中でのことです。でも、あり得ないことにどう対応するのかといったことでいうならば、立川三小の先生方はすばらしい対応をしたなというふうに私は思っているところです。ああいう対応が三鷹の全ての学校でも同じようにできるか、そういったことも含めて、非常に考えさせられる事件でございました。
 三鷹の小・中学校の全校の校門等の出入口、これをどうするのかといったことも1つあるのかなと思います。学校には日常的に様々な、給食の関係の搬入だとかいろんなことも含めて、開けておかなければならない門と、ここは閉めていてもいい門というのはやっぱりあるのかなと思います。学校の状況によってその辺は変わってくるところがあるわけですけれども、1つは、全校の校門等の出入口付近には防犯カメラ、これを4台設置してございます。カメラのモニターを職員室や事務室に設置して、画面上で動きがあると光や音で知らせるような、そんな仕組みにはなっております。また、学校の門扉等には防犯カメラ作動中という形で、いわゆる注意喚起というか犯罪的なことを抑止するという、そういう部分での表示を行っているところです。このほか小学校では、学校がある日の午前8時から午後4時15分の時間帯に、学校安全推進員、いわゆるスクールエンジェルスを配置して、来校者の確認や校舎内、校舎周辺の巡回等を行っているところです。なかなか中学校に関してはその部分を同じようにやることに意味があるかどうかといったことも含めて、なかなか進んでないところがあるのかなというふうには思っているところです。
 三鷹市では、地域と連携、協力して、保護者、地域の学校運営への参画を積極的に進めるコミュニティ・スクールの取組を御承知のとおり進めているところです。不審者対策を含む学校の安全安心の確保という点からも、何より地域の皆様と顔の見える関係を構築して、そういう方々が学校に割と頻繁にずっといていただけていることというのは非常に大きいかなというふうに思っているところです。そういったことが結果的に、学校の安全に資するものと考えています。引き続き、日常的に地域の皆様と共にある学校づくりを進めるとともに、さらなる安全対策の強化については、他の自治体の事例も確認しながら研究していきたいなというふうに考えているところです。
 この事件直後の定例の校長会の中でも、様々な形のことを校長先生にも申し上げましたけれども、まずはやっぱり危機管理マニュアルにのっとった対応を立川第三小学校できちっとできているといったことを含めて、学校でも自校の危機管理マニュアル、これをもう一回学校の中で実践していきながら、特に子どもたちに、入り口のところにバリケードを作らせたみたいなところというのは、これ、物すごい指導力だなと私は思いながらいたところなんですけれども、そういったことも含めて、小・中学校ともに進めてまいります。
 続きまして、質問の2点目、保護者との関係構築のさらなる強化策についてということです。児童・生徒の健全育成に向けては、目的や課題意識を保護者の方々と共有して取り組んでいくことが不可欠となります。現状、議員に御提案いただきましたスクールロイヤーのような第三者の活用、これは三鷹ではスクールロイヤーという形では置いておりませんけれども、学校と保護者の方との話合いが必要な場合には、担当教員のみならず、話し合う内容に応じて学年主任であったり生活指導主任、教育支援コーディネーター、管理職が同席して多角的な視点で話をするように指導しているところでございます。それでも事実の認識や解決策に関して御家庭との合意が図ることが難しい場合につきましては、教育委員会の指導主事や総合教育相談室で御相談を受ける場合もございます。また、さらに複雑な案件の対応につきましては、市の法務監にも相談をする場合もございます。また、東京都の教育相談センターの中に学校問題解決サポートセンターというのがございまして、そちらは学校からの相談も、それから状況によっては保護者からの相談も乗っていただくことができます。
 いずれにしても、保護者のメンツであるとか学校や教員のメンツであるとか、そういったことでの対立ということは、お互いの認識の中で何とかなっていくとうまく氷解させることができるんじゃないかなというふうに考えておりまして、常に子どもにとって何が一番大切なのかという視点で話し合うといったところに立ち戻りながら、様々な保護者との対応というのは大事にしていかなければいけないところだというふうに思っているところです。
 保護者の方との関係構築に向けては、学校の丁寧な説明と聞き取りの下、児童・生徒のための建設的な話合い、これを進めていく姿勢を持つことが基本であると考えておりますが、スクールロイヤーの活用など、さらなる強化策についても、校長会等の意見も聞きながら、調査研究していきたいなと考えているところです。
 続きまして、質問の6点目です。教育委員会と発達支援センターの連携、発達支援センターの知見を生かした教育現場でのメソッドの活用についてというお尋ねです。教育委員会と発達支援センターの連携は、発達に課題のある子どもたちを地域全体で支援するために重要であるというふうに考えております。現在も小・中学校の教育現場では、支援を必要とする児童・生徒に個別の教育支援計画や個別指導計画を作成して、個別の指導方針や支援ニーズを校内で共有した指導を実践しているところです。また、就学時に保護者のほうに出していただく就学支援シート、これを保護者から提出いただいた児童への対応につきましては、子どもが戸惑わないように配慮事項の共有とともに、個別にこれまでの療育等での効果的な指導を継続して実践するよう努めているところです。教育支援に関わる教員につきましては、研修等を通じてその専門性の向上に努めているところですが、就学前からの切れ目ない支援を行う観点から、より一層入学後の指導に生かせるよう、引き続き子ども発達支援センターとの連携を推進し、相互の知見の交流を深める中で、教育現場においても応用できる知見等は積極的に活用していきたいと考えております。
 私からは以上です。


◯子ども政策部調整担当部長(清水利昭さん)  私からは市長の答弁に補足して、3点目から5点目までの御質問及び9点目から11点目までの御質問に御答弁申し上げます。
 最初に、3点目の御質問です。専門性向上研修、保育所等訪問支援事業の成果についてです。専門性向上研修は、全ての子どもたちが地域の中で健やかに成長していくことができるよう、およそ1年間という長期間にわたって、子育て支援施設職員に向けて、日々の教育、保育に役立つ実践的内容の研修を実施し、職員の専門性向上を図るものです。毎年、この研修の1年間の総括として、年度末に報告会を開催し、研修の成果を現場の方々から報告していただいています。報告会では、職員自身が子どもへの関わり方を工夫することや環境を調整していくことによって課題が解決され、子どもが園で生き生きと充実した生活ができるようになり、それまで子ども自身の発達に課題があると認識されていたことが、実は職員の関わり方や環境調整の側に問題があったという気づきにつながったという感想が寄せられており、発達支援の向上に着実につながっているものと認識しております。
 また、保護者からの依頼を受けて、在園する園に子ども発達支援センターの専門療法士が訪問し、個別の支援計画に基づいて、子どもへの直接支援、職員の関わり方についての助言や環境調整等を行う保育所等訪問支援事業についても、実施後の保護者へのアンケートでは適切な支援の提供が受けられていると多くの方々が回答してくださっており、納得していただける成果を出しているものと認識しています。
 次に、4点目、より多くの幼稚園、保育園に発達支援のノウハウが共有、実装されるための今後の市の支援についてです。幼稚園や保育園等を対象に、発達支援のノウハウをお伝えする事業として、市では専門性向上研修のほかに巡回発達相談を実施しています。巡回発達相談は、市内の幼稚園や保育園等からの依頼を受け、保育に難しさを感じているお子さんについて、園における適切な関わり方や環境調整の仕方等の助言を行い、発達支援のノウハウを直接園にお伝えするものです。今後も引き続き、この分野における最新の研究成果等も踏まえた内容の充実、更新を図りながら、専門性向上研修や巡回発達相談を通して、市の保育施設全体の発達支援の向上に努めてまいります。
 次に、5点目の御質問、発達支援センターの知見を生かした教育現場におけるメソッドの活用についてです。これまで子ども発達支援センターでは、子どもの発達の基礎となるものとして、親子の愛着形成を大切にしながら子どもの感受性と応答性、また一人一人の子どもの特徴を踏まえた環境整備に視点を置いた発達支援を行ってきました。小・中学校においては、それぞれの発達段階に合った取組がなされているものと認識しておりますが、さらに子ども発達支援センターと教育委員会の連携を強化していく上では、相互に知見の交流を深めるとともに、それぞれの取組への理解を深めていくことが望ましいと考えているところです。
 次に、9点目の御質問、5歳児健診の目的についてです。5歳児健診については、令和5年12月28日付のこども家庭庁通知にありますとおり、子どもの特性を早期に発見し、特性に合わせた適切な支援を行うとともに、生活習慣、その他育児に関する指導を行い、もって幼児の健康の保持及び増進を図ることを目的とするものと承知しています。また、全ての子どもが保護者と共に安心して就学できる環境をつくることも目的の1つであると捉えております。
 次に、10点目の御質問、5歳児健診受診への配慮についてです。5歳児健診は、情緒、社会性の発達状況や育児環境等に対する気づきの場としての役割があり、多職種による子ども、家族の状態に応じた支援を開始し、就学に向けて必要な準備を進めていくことを目指すものです。そのため、5歳児健診から就学を見据えた相談体制を整え、小学校入学に向けて、親子が期待を持って育児環境の改善等に取り組むことができるよう、健診の意義や目的を丁寧にお示しするとともに、受診しやすい環境整備も必要となると考えています。
 11点目の御質問です。受診後のフォローアップについてです。5歳児健診の実施に当たっては、健診後のフォローアップ体制の整備も重要な要素です。幼児期から切れ目なく支援を行うためには、医療機関との連携に加え、幼稚園や保育所等の協力や教育委員会との連携により、就学を見据えた支援の方向性を検討し、相談体制、フォローアップ体制を構築していくことが望ましいと考えます。また、受診後の発達支援の内容については、これまでの子ども発達支援センターでの取組で培ってきたノウハウを踏まえ、本人支援、家族支援、地域支援の機能を生かして、より実践的で効果的なものとなるよう検討することが必要と考えます。
 私からは以上です。


◯教育委員会事務局教育部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(高松真也さん)  では、教育長の答弁に補足をいたしまして、残る3点の御質問にお答えをいたします。
 まず、質問の7、教員の発達支援に係る研修体制の強化についてです。子どもたちの発達支援へのニーズが高まる中で、教員の教育支援に係る資質、能力の向上が不可欠、重要であると認識しているところでございます。教育支援プラン2027でも具体的な取組として掲げておりますとおり、より教員の専門性を高めるために、三鷹市立小・中学校教員の教育支援に関する資質、能力の指標を定めるとともに、職層に応じた教育支援に係る体系的な教員研修を実施していきたいと考えているところでございます。
 次に、質問の8、就学支援シートに沿った指導実態と、効果を校長が把握する仕組みづくりの現状と今後というところでございます。就学支援シートに沿った指導につきましては、小学校入学後に、就学支援シートや保護者との面談を通じまして、教員が個別の教育支援計画や個別指導計画を作成しまして、校長のほうで内容をしっかり確認をした上で、その計画に基づきまして、児童への指導、支援に生かしているところでございます。また、校長のほうは日々の授業観察等を通じまして、計画に基づいた支援や指導が行われているかを確認をしまして、必要に応じて日常的に教員に指導を行っているものと把握をしているところでございます。こうした取組をより強化するために、教育委員会では連携支援コーディネーターや指導主事による定期的な学校訪問時にも、支援が必要な児童の観察等を通じまして、支援の仕方や計画について、学校に具体的な指導、助言を行っているところでございます。
 今後もこうした取組を徹底していくとともに、併せてデジタル技術を活用しました効率的、効果的な個別の教育支援計画、個別指導計画作成の実証研究に取り組みまして、支援のさらなる充実を図っていきたいと考えております。
 最後、質問の12、5歳児健診受診後のフォローアッププログラムの構築についてです。支援が必要なお子さんへのフォローにつきまして、就学前の関わり方や支援の仕方などを就学後に指導、支援を行う教員がしっかりと把握をしまして、発達段階に応じた支援を実施することは極めて重要であると考えております。フォローアップのプログラムの構築に当たりましては、子育て世代包括支援会議等を通じまして、引き続き関係部署とも十分連携を図ってまいります。
 答弁は以上です。


◯6番(山田さとみさん)  御答弁ありがとうございます。
 まず、保育園入所に関するAI選考で、きょうだいを同じ園にするとか、たくさんいろんな園を候補に挙げることができるとか、そういう保護者のニーズを酌んでいただきまして、本当にありがとうございます。早期の実現を求めますが、どのくらいで実現できるかななんて思っていらっしゃるのか、お伺いします。


◯子ども政策部長(近藤さやかさん)  再質問に御答弁いたします。
 今、AI選考に必要なデータとか、それによって申請書の見直し等も必要になってまいります。また、AIの選考から既存のシステムとの連携、こういったものも必要ですし、もちろん職員自身のAIを使いこなす、そういった能力も必要だと思っております。できるだけ早く、今準備、具体的な検討にも入っておりますので、もう少々お待ちください。
 以上でございます。


◯6番(山田さとみさん)  期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、学校の安全対策と保護者との関係構築支援について伺います。例えばなんですけれども、校門の朝開放のとき、職員の方が出勤されるときにも、その都度施錠していただくことなど注意いただいていると思うんですけれども、この辺り必ず徹底していただけるように、教育委員会に働きかけていただきたいと思いますけれども、見解を伺います。


◯教育長(松永 透さん)  結構難しいところではあるんですけれども、やっぱり頻繁に人が出入りするタイミングに施錠するというのは、なかなか難しさがやっぱりどうしてもあるのかなというふうには思っています。ただ、大人も子どもも安全が一番というのはもちろん大事にしていかなければいけないところだとは思っておりますので、必ずパーフェクトに施錠しなければいけないかというとなかなか簡単ではないんですけれども、極力きちっと閉まっているといったことを確認した上でやっていただくようにというふうには、学校のほうにはお伝えしているところでございます。


◯6番(山田さとみさん)  朝開放はシルバーの方も入っていらっしゃって、責任を持ってやっていらっしゃるというところで、やっぱり先生が施錠してないとなると、その辺りもフォローしなきゃいけなかったりとか出てきますので、ぜひ徹底をお願いしたいと思います。
 次に、普通級の教員が発達支援に関するスキルアップができるような実践的な研修体制強化についてなんですけれども、資質、能力の指標というところ、さっきおっしゃっていましたけれども、これを満たすために具体的に何を行っていかれるのか、伺います。


◯教育委員会事務局教育部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(高松真也さん)  先ほど御答弁で申し上げました教育支援に関する資質、能力の指標について、今年度中に定めていきたいなというふうに思っているんですけれども、具体的には、例えば職層ごとに体系的なというところですので、管理職におきましては、学校運営に必要な教育支援に係る理解、またインクルーシブ教育の推進に関する研修など、また教育支援コーディネーターにおきましては、学校での推進役として必要な教育支援に関する知識を身につけるような研修、さらに支援級、また通級担当教員におきましては、発達検査結果のしっかりした読み取りですとか、その活用方法などの専門性を高める研修の実施というのを考えていきたいなというふうに思っております。
 以上です。


◯6番(山田さとみさん)  ありがとうございます。先ほど重要な言葉が出ました。発達支援センターと教育委員会との知見の交流ですね。これは総合的に構築していただきまして、ぜひ子どもたちの健やかな発達、市側と教育委員会とタッグを組んでやっていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 以上で終わります。


◯議長(伊藤俊明さん)  以上で山田さとみさんの質問を終わります。
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◯議長(伊藤俊明さん)  この際、議事の都合によりしばらく休憩いたします。
                  午前11時00分 休憩


                  午前11時15分 再開
◯議長(伊藤俊明さん)  それでは、休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
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◯議長(伊藤俊明さん)  市政に関する一般質問を続けます。
 20番 半田伸明さん、登壇願います。
                〔20番 半田伸明さん 登壇〕


◯20番(半田伸明さん)  大型事業の中止を視野に入れた将来像を今のうちから考えるべきであるとの主張の下、羽沢小の天文台敷地内への移転について、以下4点の質問をいたします。御答弁のほどよろしくお願いいたします。
 質問1、昨年9月の一般質問で、ブラックマンデーを超える過去最大の下げ幅を記録した東京株式市場について取り上げ、羽沢小天文台敷地に移転する大事業の中止を求めました。さらに直近で米国株の大暴落により、株安、円高傾向が加速しています。この分だと税収減となるのは必至であります。本事業の中止を改めて考えるべきではないか、御所見をお伺いします。
 質問2、直近数年の予算を見てみますと、資材高騰などにより様々な建設コストが実は約2割増えているのが現状です。羽沢小の天文台敷地内への移転につき最大100億円までという方針のようなんですが、この現状だと建設コストが上がり、100億円では済まなくなってくるのではないでしょうか。御所見をお伺いします。
 質問3、今年度に整備計画をつくった後に次年度から設計に入るのでしょうが、基本設計と実施設計は年度を分けるのでしょうか。それとも合わせて1つの設計とするのでしょうか。また、次年度の税収減を見越して設計業務そのものを数年後回しにするという発想を持つべきだと考えますが、御所見をお伺いします。
 質問4、設計が完了しても、事業をすぐに実施しなければならないということは当然ありません。かつて井の頭公園敷地内に太宰治記念文学館を造るという構想があったときも、設計まで終わったが財政悪化により建築を断念したという経過がありました。羽沢小の天文台敷地内への移転についても同様に、設計が終わっても事業の中止を求められるほどの財政悪化状況は、私はあり得ると思っております。その場合には中止という勇気ある決断を下すべきだと考えますが、御所見をお伺いします。
 自席での再質問を留保します。御答弁のほどよろしくお願いいたします。
                〔市長 河村 孝さん 登壇〕


◯市長(河村 孝さん)  それでは、私のほうから、まず御答弁申し上げます。
 御質問4点ありましたけれども、大体4点ともやめたらどうかという、そういう御質問なので、一括してというか、3番目の設計のこと以外はちょっと私のほうからお答えさせていただいて、1番目、2番目、4番目は私から言うというふうに思ってください。一括して御答弁させていただきます。
 事業の場合には、何であれ景気が相当悪化したりすれば、この三鷹市においても、御指摘のように何回か直前で中止とか途中で中止ということは決断してきた歴史的な経過がございます。前市長のときの太宰治文学館のお話もありましたが、それ以前にも安田元市長のときに青少年科学館、これも基本設計ができた段階か何かで中止を最終的に決断されたこともありますし、井口のところに総合スポーツセンターを造るときに実施設計まで完成していて、翌年度着工みたいな直前のときに中止した例ももちろんございます。ですから、そういう意味では、御指摘のようにいろいろ心配していただいて、これからの景気状況も含めてどうなるか分からないときに、あり得るんではないかというそういう御質問。ただ、あり得ると言いますと、それはそれで1つの憶測を呼んで、私の発言としてひとり歩きしますので、私は今の段階では状況はそこまで至っていないという判断をしておりますので、まず質問の1については、現状、確かにトランプさんの関税騒動もありますし、物価高騰もございますから、御心配の点、私自身ももちろん日々いろいろ考えておりますが、今の段階では事業中止という決断はございません。
 2つ目、羽沢小の移転に係る事業費で100億円ということ、これもいろいろ質問される方がいらしたので、大まかそんな感じですよという話で、フレームを全体としては、自らを律するみたいなイメージで、単に膨れ上がるんじゃないですよという話でさせていただいております。これも仮定のフレームでございますので、これもまた、でも質問をいろいろされるものですから、言った途端にひとり歩きしていますが、大枠それ以上にならないよというふうなことで、積み上げてどうという話ではありませんけれども、そういうふうに考えております。そういう意味で、これは学校の移転を中心とした、全体としてはまちづくりであるというふうに私は思っていますけれども、今の状況でこの数値を変更する気はございません。同じように、これを超えないように努力するということでございます。
 ただ、普通の学校の場合と違って、建設費の、建て替えだけの問題じゃなくて、土地の問題も絡んでおりますので、そういう意味で大変大きなフレームだと制限する意味では大きな制限値だというふうに思っていますが、できる限りそれを超えないように努力するのが私の役目だというふうに思っています。様々な側面があるのでまちづくりの面からも学校教育の面からもいろいろ御指摘がございますが、私の場合にはやっぱり最初の天文台さんからの申出を考えると、緑の保全というのがありますが、それ以上に私どもで一番重要なのは防災の面でございまして、今三鷹市内で存在する河川のうち、最も水害が起きやすい中で対策が遅れているのは野川だというふうに思っています。もちろんそれ以外の川もございますけれども、いろんな御心配はあると思いますが、一番大きなところはそこだと思っています。防災・減災のまちづくりを進める三鷹市としては、これを一定の優先事項とせざるを得ないというふうに思っていますので、ぎりぎりのところまでしっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。
 そして、財政悪化で事業中止という決断もあり得るんじゃないかということは、冒頭述べましたけれども、私としてはしっかりと検討する時間が必要だと思っていますから、私の経験からいって、学校教育の学校の建て替えの問題で、こんなに時間をかけたことはないです。こんなに市民参加もしたこともないです。もちろん足りないということは、幾らやっても足りないと言われますので、どこで十分なのか分かりませんけれども、しっかりと御懸念の点を一つ一つクリアしながら、それから本格的な、もちろんそういう意味での市民参加とか、議会の議論も踏まえて、私としては天文台の学校の移築の問題というのは、三鷹の大きな歴史的なモデルになるような、そういうものをしっかりと追求していきたいというふうに思っています。
 いろいろ御心配していただいて、御質問していただいて本当にありがとうございます。そういう意味で、ここまで言っていながらどうなるかというのは、私もよく、全国的な景気であり世界的な問題でありますので判断しかねるところもありますが、しっかりと前へ進むことを前提にして、今回はこういう御答弁にさせていただきます。
 よろしくお願いします。ありがとうございました。


◯都市整備部調整担当部長・新都市再生ビジョン担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局理事(山中俊介さん)  私からは市長の答弁に補足いたしまして、質問の3点目、設計業務についてお答えいたします。
 現時点で基本設計及び実施設計の業務を一括で行うか、分けて行うかなど、発注方法については決まっておりません。今後検討いたしまして、判断していきたいというふうに考えているところです。
 また、現在、設計業務を後回しにすることは考えておりませんが、社会経済の動向等について、注視することは必要だと考えております。
 以上です。


◯20番(半田伸明さん)  前もって言っておきますが、天文台敷地内の羽沢小移転は、私は反対です。防災云々おっしゃいましたが、あくまで羽沢小の校庭に止水板を作れば済む話、羽沢小をより堅固にすることが大事なのではないかという発想の持ち主です。ですから、私はこの案件については、賛成か反対かしかありません。ですが、それを踏まえてもなお、今回やっぱり指摘しておかなきゃいけないと思うことがありまして今回の質問をしました。確かに景気悪化がどうのこうの、やめることを考えるべきだよというようなことは過去何度もやり取りしましたが、今回ちょっと違った角度なんです。
 まず、確認しておきたいのは、国立天文台周辺地域土地利用基本構想が去年10月にできたときに、一般財源の上限を100億円と仮定して経費を見込みましたという表現になっているんです。何度も言いますが反対しますよ、反対しますが、反対するからどうのこうのということの前に、こういう細かいことはやっぱり詰めておかなきゃいけない。仮定なんですよね、これね。だから、数字の変動があって私は当たり前だと思う。ところが、今、市長は、100億円の範囲で抑えるという1つの目標みたいな認識だという御答弁でしたね。建築単価が去年から今年にかけて1.2倍でしたかね、1.15倍ですか、分かりませんけど、徐々に上がっているわけです。去年の秋で100億円を見込みますとなっていて、実際に設計の段階で110、120というのは私はあると思う。その一歩手前に、土地利用整備計画、今年度中、それも概算事業費、細かいのが出てくるんでしょうけど、それも建築の資材コスト、積算の単価の伸び率を反映したものでないと、100億円に抑えるという目的が先に来るのが、それは違うのではないか。いかがでしょうか。ここはきちんと確認しておきたいと思います。


◯市長(河村 孝さん)  私は今回の問題で、やっぱり1つの枠組みをつくって目標を定めないと、例えば、そこまで大きなものを造らないとか、そこまでたくさん土地を借りないとか、借りる方法もこういう形で借りるとか、そういったことが決まっていかないと思うんですよね。そういう努力をしなくなってしまう。だから、もちろん100億円が120億円になったり、そういう御指摘、御心配していただいて本当にありがたいんですが、そういうことがあるかもしれませんよ。そのときは、もちろんそういう形で修正せざるを得ませんということを言わざるを得ない。それをお認めいただくかどうかということが御議論になると思うんです。でも、やっぱりそこの1つのラインを決めておかないと、やっぱりそういう話もできないというか、まさにそのぐらい今はまだ積み上げて、このぐらいの規模でこういうふうにやりますとかいう話が具体的に決まっていないわけです。私、何度も申し上げているけれども、この規模でやっていくときに何も数字がないから話が進みませんよというんじゃなくて、何を造りたいか、どういう学校をここでまちづくりも含めてやりたいかということがまずあって、ただ具体的な細かいところは、例えばこういうふうに工夫したほうがいいとか、こういう形でできますよねという話はいろいろ出てくると思うんです。ただ、それが1つの目安が欲しいというお話でしたから、そういう目安をお示ししているんであって、100億円だから100億円までいいんじゃないかとか、そういう話で考えているわけじゃないです。だから、もちろん90億円とか80億円になればベターですし、そのときの景気状況にもよりますよ。だから、建設の段階までの間、もっともっと時間がかかるわけですから、しっかりとその辺を詰めて具体的に検討していこうというのが、今回まちづくりも含めているので特に時間をかけている理由なんですよ。
 全て今までのやり方でいったら、市も教育委員会も、ほとんど自分たちで積み上げてゴーですよ。やっちゃっています。今までの建て替えでこんなに時間をかけた例はないというふうに申し上げているのは、そういうふうに皆さんの御意見を聞いて、やっぱりここは足りないからこういうふうにしようとかということも含めて、これからやっぱりいろんなやり取り出てきますよ。その最初の段階で、今大枠をつくっている段階ですから、そこをもって、それから実際の景気を反映して、資材が足りないからやっぱり110億円になるとか、ちょっともう一遍やり直そうとかいう話が出てくるかもしれませんが、そういう順番であるということをぜひ御理解いただきたいなと。そういう意味で、目標であるという意味での100億円であるということをぜひ御理解いただきたいなというふうに思っています。


◯20番(半田伸明さん)  何でこういう質問をしているかというと、かつて市庁舎建て替えのときに、150億円とか200億円とか数字がひとり歩きしちゃった。この100億円が正しいか正しくないかは、私は言うつもりはありません。ただし、100億円でやるって言っただろう、120億円かかるとは何事だという反論が来た場合にどのように答えていくのか。80億円、90億円で済んだ、安くなりましたという話はちょっとまたそれは別ですよ。増えた場合に、積算の単価とかを踏まえてきちんとやった結果、こうなった。だから、あくまで土地利用基本構想の時点では、仮定してという表現がなされているわけです。ですから、仮定してという表現で、仮定して経費を見込みましたとありますから、100億円は仮定なんだから、110億円、120億円になっても──何度も言いますけど私は反対ですよ、反対ですが、これは仕方のないことだと思う。だから、積算の単価が上がっていってどんどんどんどん110、120と増えていったとしても、反対ですが、言いますよ、質を下げてもらいたくない。実際の建物の、例えばこの資材のほうが安いからこっちにしちゃおうとか、教室の数を少し減らそうとか、そういうことではないと思うんですよ。この辺りをもう一度説明いただきたいと思います。


◯市長(河村 孝さん)  先ほどのことの繰り返しになるかもしれませんが、私も質を下げるということが先に出てくるという話は確かに違うだろうというふうに思います。ただ、まちづくりも兼ねているということでありますから、どこまでどういう仕様で考えていくかによって違うのは、それは当然のことでありまして、できたら最高級の、子どもたちが勉強する上で、ああ、こんなところでできたらいいなというふうに思うものを造りたいですよね。でも、それはいろんな形で表現できるわけであって、建物の造りそのものがそういうふうになっているとか、つまり質、資材そのものの問題だけじゃなくて、設計の考え方によって随分違ってくると思いますし、地域の人に開くといってもどこまで開いた施設にするのかによって仕様が全然違ってくるわけでありますから、緑の共存でも屋上緑化をするのかとか壁面緑化するのかとか、そういうこと一つ一つが全部単価に跳ね返ってきますからね。ですから、そういう中で理想と現実の中でどこまで妥協できるかということが、それはそのときの直前になってやっぱりいろいろ議論していくことだというふうに思っています。
 今の段階で、今、資材が上がっている、でもまた下がるかもしれない、分からないですよね。人材の問題も含めて、これからどういうふうになるかということが全部読み切れるはずがないわけなんで、だからそこは全部を確定的に言っているわけじゃないんです。積み上げというのは、おおよその感じで仮定してつくっている。ただ、要するにそれを超えないような目標にしようということでありますから、超えた場合にはごめんなさいですよね。だから、そのときそのときにまた修正して、皆さんにお諮りして議論を、ここまではいいんじゃないか、これはでもやっぱり外すことはできないとかいう話を、やっぱりそれは改めて議論をしていくことになると思います。今の段階では、そこまでは行ってない。その前段の前段の前段ぐらいの話ですから、ぜひそういうスケジュール感を共通理解として持っていただきたいというふうに思っています。理想の学校にはしたいというふうに思っていることは変わりません。


◯20番(半田伸明さん)  多分私、反対派の運動の人からかなり怒られると思うんですよ。でもね、おかしいことはやっぱりおかしいんですね。仮定という数字を出している以上は、仮定は仮定でしかないというのをきちんと言うことは私は大事だと思う。だから、きちっと数字を積み上げていって、110、120になったからといって、それは別に悪いとかいいとか、そういうことではない。私はそこはきちんと言っておくべきだろうと思って、今回の質問を取り上げた次第でございます。
 若干視点を変えます。質問2の御答弁について、土地利用整備計画で、今年度というお話がございました。いつできるんですか。今年度というのは3月末ですよね。3月末に成案になるのか、それとも今年度だから12月かもしれない。この辺り今、スケジュール感はどんな感じになっているのか、教えていただきたいと思います。


◯副市長(久野暢彦さん)  再質問にお答えいたします。
 今、計画を手元で進めているところでございますけれども、今年度と言っているのは、年度末までを目標としたいというふうに思っているところですが、いきなり3月にぽんと出すだけではなくて、もう少し前の段階で、例えば素案としてはこういうふうに考えておりますとか、ちょっと段階的にお示しできるようにしたいなというふうに考えているところです。ちょっと何月までにということが明確に決まっているわけではありませんけれども、年度末にぽんと一気にこれで決まりましたではなくて、もっと手前で何らかの形で情報を提供しながら市民の方の意見を聞いて定めていきたいというふうに、そういうふうに考えております。
 以上です。


◯20番(半田伸明さん)  土地利用基本構想と土地利用整備計画の差異についてちょっと確認したいと思います。土地利用基本構想では、一般財源の上限を100億円と仮定して経費を見込みましたという表現があります。先ほど、仮定の意味についての議論をやらせていただきましたけど、土地利用整備計画のほうは具体的な概算事業費、もう少し煮詰まって提案されるのか否か。煮詰まったのは、素案で反映されるのか、それとも最終的な成案の時点でしか出せないのか、この辺りの手続、どうなっていくのかを教えていただきたいと思います。


◯副市長(久野暢彦さん)  再質問にお答えします。
 構想の段階と今度の計画の段階では、当然もう少し深掘りした内容をお示しすることになりますので、できるだけ事業費は出したいというふうに思っております。
 そのときに、素案なのか最終案なのかというところについてはまだ決まっておりませんけれども、おっしゃるように仮定の話は仮定ですので──本当にそう思います。5次計の中で、財政フレームの中でこれぐらい見込んでおこうというところから出発しておりますが、今回、できれば規模感、建物とか、また土地の範囲などがある程度目安がついてくればもう少し数字が具体的に入れられるようになると思いますので、精度が高まってくるというふうに考えております。その結果、数字は仮定の数字とは変わるかもしれませんが、それを素案の段階で出せるのか、最終のぎりぎりなのかはちょっとまだ決まっておりませんが、できるだけ数字を明確にしていきたいというふうに考えているところでございます。
 以上です。


◯20番(半田伸明さん)  これ、順調にいったら次年度から設計に入る可能性はあるわけですよね。違いますか。次々年度じゃなくて次年度からでしょう。
                 (「はい」と呼ぶ者あり)
 そうなると、成案の段階で数字出すのはちょっとやっぱり違うと思うんだよね。なぜなら、予算審査と同時になっちゃうから。お分かりいただけますよね。予算審査の時点の後に確定しましたじゃ、これは駄目なんです。ですから、やっぱり素案の段階で数字は出すべきなのではないかと思いますが、御所見をお伺いしたいと思います。


◯市長(河村 孝さん)  そんなに簡単にこの構想全体が、今年度中に全て大体大枠が固まるということはないと思います。ですから、予算の中で、建物も含めてどうだという話にはならないでしょう、きっと。いろんな議論をしたい方もたくさんいらっしゃると思いますから。だから、それはもう少し丁寧にやっていくと思いますよ。だから、今年度中に全て決まって、来年度からゴーみたいな話ではないと思います。ですから──ゆっくりやっていればいいという話じゃありませんからね。ただ、そういった景気の動向なども踏まえながら、そしてまちづくりの視点からほかの複合的な要素もしっかりと議論をしながら、このプロジェクトは進んでいくんだろうというふうに思っています。


◯20番(半田伸明さん)  分かりました。
 土地利用整備計画の素案、9月、12月、まあ12月になるんでしょうかね、その時点である程度の数字、概算でいいんですけど、こんなふうになりそうですというのは出すべきだろうなと。成案になるのが、予算審査の前に確定だったら、また話が違ってくるんですよね。だから、私は3月の議会に成案と予算両方どおん、はい、どうぞ、それは違うと思いますので、順番をきちっと守っていただいて、該当する委員会に、12月でも9月でもいいですから、こんなふうになりそうですという、素案の時点で、やっぱり数字は出していくべきだろうと思いますので、その点は御検討いただきたいと思います。
 それと、景気悪化について今後どうなるか分からない、確かに分からないですね。大事なのは、悪化したときにすぐ対応できる能力があるかどうか、ここだと思うんです。先ほど井口の総合スポーツセンターの話もありました。ですから、一旦流れで乗り出したから、これは決断、中止はできませんというのではなくて、リーマンみたいにいきなりどおんとおっこった場合にすぐにぴしっと対応できる柔軟さを持ち合わせてもらいたい。改めてこの点、御所見をお伺いしたいと思います。


◯市長(河村 孝さん)  先ほども申し上げたように、私は安田市長の下で働いていたわけでありますので、そういう気持ちはもちろんありますが、そのことを今申し上げると別な臆測を呼びますので、私は御答弁を控えさせていただきます。


◯20番(半田伸明さん)  造るなら造るで、きちんとした数字の積み上げ、中途半端に100億円で抑えるということではないんだということはきちっと表明しておきたいと思って、今回の質問をいたしました。ありがとうございました。


◯議長(伊藤俊明さん)  以上で半田伸明さんの質問を終わります。
    ──────────────────────────────────────


◯議長(伊藤俊明さん)  次の通告者、5番 成田ちひろさん、登壇願います。
               〔5番 成田ちひろさん 登壇〕


◯5番(成田ちひろさん)  1、暮らしと時代の変化に応える未来志向の行政運営について。
 (1)、保育園入所選考の改善に向けて。
 ア、オンライン申請による効果について。
 質問1、今年度始まる予定の保育所入所のオンライン申請の取組の導入によって、例えば選考結果をもっと早く知りたいというような保護者の求める改善にもつながるのでしょうか。導入効果についての所見を伺います。
 イ、希望しないきょうだい別園という状況を生まない選考について。
 質問2、三鷹市できょうだいが別の保育園に通う御家庭がどの程度いるのか、把握の状況と認識を伺います。
 世田谷区では、きょうだい同時の申込みに対して希望園の組合せ表を提出することで、きょうだい同園の希望が考慮される仕組みを設けています。
 質問3、三鷹市でもこのような仕組みの実施が可能かどうかを伺います。
 人手では対応に相当時間がかかるような処理であっても、AIを活用することで複雑な条件を一定のルールに基づいて正確かつ迅速に処理できます。職員の事務負担の軽減だけでなく、これまで難しかった入所選考の条件設定を可能とし、保護者の希望により合ったマッチングにつながるのではないかと考えます。
 質問4、保育所入所選考業務へのAIの活用について所見を伺います。
 (2)、市庁舎建て替えの時期について。
 令和4年12月策定の新都市再生ビジョンの中の維持保全計画によると、市民センター再整備に向けた調整が2023年から2035年度、建て替えの時期については令和18年度、2036年度以降で、事業の進捗に応じて建て替え時期の調整を図るという内容の記載があります。
 質問5、ここでいう事業の進捗とは具体的に何の事業かを確認します。
 市庁舎の建て替えは、市職員の採用活動への影響も少なくないことから、その時期や年度を示すことが重要です。
 質問6、市庁舎の建て替えの検討を開始する時期や年度を示せるのはいつなのかを伺います。
 三鷹駅南口中央通り東地区の再開発事業については、今年度の施政方針でも令和8年度の都市計画決定に向けて取組を進めるとしていますが、この事業と市庁舎の建て替えは連動するという説明が以前からされています。
 質問7、もし仮に再開発事業の進捗が遅れた場合、市庁舎の建て替えも連動して遅れていくということなのかを伺います。
 質問8、市庁舎については、令和3年3月に一定の条件、市有財産の活用や民間資金の導入、法規制の緩和、将来的な資金の回収などを満たすことで、実質的に財政負担が生じない建て替えの可能性についても確認されています。他自治体の再開発事業がストップするという状況もあることから、そのようなリスクも加味し、市庁舎と再開発事業をそれぞれ独立させて検討することが必要になる場面も今後来るのではないかと考えます。所見を伺います。
 (3)、住民意見を収集する機会について。
 国の行ったパブリックコメントで、特定案件に対し、過去には例を見ない件数の多さで意見が寄せられたと報道があったことから質問いたします。
 質問9、三鷹市でのパブリックコメント実施に当たる現在の体制や、パブリックコメント実施に関する課題認識についてお伺いします。また、国同様に大量の意見が寄せられた場合の対応について所見を伺います。
 パブリックコメントは案に対する意見募集ですが、三鷹市では案をつくる前に住民の多様な声を酌み取るため、過去には4年にわたりマチコエの取組も行っています。最近では、新たな市民の声の拾い方として、東京都ではブロードリスニングと称してSNSやオンラインフォームから広く市民の意見を集めAIを使って自動で分析、分類するという手法を導入し政策に生かす取組が行われています。
 質問10、このようなAIやデジタル技術を活用した新たな広聴、意見収集の手法をどのように受け止めているのか、所見を伺います。
                〔市長 河村 孝さん 登壇〕


◯市長(河村 孝さん)  それでは、私のほうから幾つか御答弁させていただきます。
 市庁舎の建て替えについての御質問、全部連動していますので、私から一括して御答弁させていただきます。
 まず、質問の5についてでございます。事業の進捗についてということです。市庁舎等の建て替えについて、新都市再生ビジョンでは、実質的な財政負担が生じない事業手法を目指しまして、整備規模の調整、法規制の緩和、民間活力の活用、周辺公共施設の一体的整備、資産の活用形態について検討していくとしております。そのため、これらの事業実施の要件を整えながら、事業の推進を図っていきたいと考えているわけでございます。私が最初に立候補したときの市庁舎の建て替えについての考えは、再開発の終わった後に始めるんだということを、財政的なことと耐震化の達成状況等を勘案して駅前のほうが先だということで、それを公約といたしました。今でも基本的にはそれは変わっておりません。ただ、そのときと基本的に変わってきた事項、状況の変化というのがございまして、さきの御質問議員が質問されたような、景気の状況等がかなり深刻な状況に直面しつつあるということもあります。それもありますけれども、同時に私としては、耐震化の問題とは別に老朽化の問題という、設備の老朽化といいますか、そういうものが市庁舎のところには含まれている。そして、職員を中心とした人たちの執務環境の問題が、やっぱりそれに応じて出てきているということがありました。
 そして、もう一つ大きいのは周辺環境の問題でありまして、現在、大手の企業がこの市役所の周辺で大規模な開発をしようとしている部分がございます。そういったものの影響によって生じる、恐らく渋滞等の問題もあるということがあります。そして、これもまたさきの質問議員さんが言われていた天文台のまちづくりの問題もあるということで、早くやったほうがいいということの追い風の部分と、ちょっとまだ難しいよねという問題の両方が、現在この市庁舎をめぐっては出てきているというふうに私は思っているところでございます。
 質問の6と7で、市庁舎の建て替えの検討開始時期についてと再開発事業との連動についてということもございましたけれども、今申し上げたように、市民センター周辺でのまちづくりの問題で多様な問題が出てくるので、そういう意味では早くいろんな対策を考えたほうがいいということと始めたほうがいいんじゃないかという問題もあるわけでございます。そういう意味ではそのとおりなんですけれども、再開発事業との連動ということで、再開発がコロナの時期は、4年間の部分は除くとしても、そんなに簡単に済む話じゃありませんので、じゃあ再開発が全部終わった後で市民センターの建て替えを行うのかという話になると、やっぱりちょっといろいろ問題があるんではないかということは先ほど申し上げたとおりです。そうしますと、この問題については再開発事業との連動の中で考えると、再開発事業が一定に解決してからという意味合いになると思いますが、ただ検討自体は少なくとも今の段階でも始めてないときっと後手後手になって、それからまた検討が始まって、あるいは土地の買収が始まってとかいうふうになってくると大変実際には苦労が多いんじゃないかと、かえってですね。そういう意味で、すぐできるかどうか、財政的な問題もあるし人の問題もあるし様々な課題がありますけれども、検討自体を進めながら少しずつ改善するところで解決する部分もあると思いますので、しっかりと対応していくことが必要だなというふうに思っています。
 質問の8で、市庁舎と再開発事業をそれぞれ独立させて検討したほうがいいんじゃないかということでございますが、時期的な問題では連続するかどうか分からないですけれども、ただ連動するという中には、ここの建て替えをするためには一定の、現在の再開発ではホール機能を駅前というふうに言っているのはそのことが大きな理由でありますけれども──空いたところから段階的にやっぱりやっていくしかないわけであって、そういう意味での機能面での連動ということが、連携といいますか、ということが再開発の中では大きくクローズアップされてきますので、本格的に建て替えが行われるには、やっぱり再開発が一定程度進まなければ同時的には難しいんじゃないか、あるいはすぐにやることは難しいんじゃないかというふうに思っていますので、すぐにやるかどうかとかそういう時期の問題は、今ここではお答えできませんけれども、しかししっかり連携しながらまちづくりをしていくというのは、1つの市ですからね、天文台の問題も、もっと言えば三鷹台とか駅前の問題、あるいは東八道路の問題、いろいろ三鷹なりの大きなプロジェクトを控えているといいますか、潜在しておりますので、しっかりとそういう状況を見据えながら、財政的なこともしっかりと踏まえながら進めていくしかないというふうに思っていますので、今の段階ではそういう答弁になります。
 私からは以上でございます。よろしくお願いします。


◯副市長(土屋 宏さん)  市長の答弁に補足させていただきます。
 9番目の御質問、パブリックコメントについてということで御質問いただきました。まず、パブリックコメントの実施の体制ということですが、パブリックコメントの体制に関しましては、基本的に案件を所管する各部において意見の募集を行うという形を取っております。また、いただいた意見についても対応の方向性、こちらを各部で御検討いただいた上で、最終的には市としての意思決定を行っています。そして、それを基に議会への報告、そしてホームページでの公表等を行っているという形になります。
 パブリックコメントについてですけれども、重要な条例や計画の策定等に当たりまして、市民の皆様の意見を反映させるための最後の機会というふうに認識はしております。案件の特性に応じて意見の数、多い少ないということはございますけれども、現時点で具体的な事務処理において支障が生じているという状況には至っていないというところです。
 また、国同様に大量の意見が寄せられた場合ということですけれども、具体的な想定まで行っていないところですけれども、例えば御質問にありましたように、意見集約のプロセスにおけるAIの活用、そうしたことも1つの選択肢ではないかというふうに思っているところです。
 続きまして、質問の10番目です。AIやデジタル技術を活用した意見収集ということでの御質問をいただきました。東京都における長期戦略、2050東京戦略案の策定において、AIを活用した新たな広聴、意見収集の手法を導入したということは認識はしております。三鷹市としても、次の基本計画の策定に向けて、AIを活用した市民参加の在り方を含めまして、検討していく必要があるというふうに考えております。
 一方で、AIの活用に当たっては、リスクや課題も指摘されております。職員が正しい知識を持って対応するということも、何よりも必要かなというふうに思っております。試行的な運用を通しまして、メリット、デメリットを整理した上で、AIの活用手法というものを確立いたしまして、早期の導入に向けて検討を進めていきたいというふうに思っております。


◯子ども政策部長(近藤さやかさん)  私から市長の答弁に補足をいたしまして、保育園の入所選考について答弁させていただきます。
 まず、御質問の1点目、保育園入所に係るオンライン申請の導入効果についてでございます。市内認可保育園の入所に係るオンライン申請につきましては、令和7年、今年の10月に受付を開始する予定の令和8年度一斉入所受付分から本格実施をできるように、今準備を進めているところでございます。オンライン申請を導入することで時間や場所を選ばずに手続を行えるようになること、またこれまで手書きベースだった申請書類の一部をデータ入力できるように見直すことによりまして、申請書類の作成や提出にかかる時間の短縮といった面で保護者の利便性が向上するというふうに考えております。
 続きまして、御質問の2番目、保育園に通うきょうだい児童の現状把握についてでございます。令和7年4月現在、約4,000人の児童が市内の認可保育園に通われておりますが、きょうだいで別々の園に通っている御家庭は約80世帯ございます。そのうち転園希望を出されている御家庭は約10世帯になります。きょうだいで異なる園に通う場合、特に送迎にかかる手間や時間が増えるということで、御家庭にとって大きな負担となることが考えられますので、きょうだいで同じ園を希望する場合の選考方法については、引き続き検討していきたいというふうに考えております。
 御質問の3番目、きょうだい同園の希望が考慮される選考について、また続きます4番目、保育園入所選考業務へのAIの活用について、関連いたしますので一括して答弁させていただきます。
 近隣の自治体の例として、御質問にありました世田谷区では、AIを活用した入所選考を行っており、きょうだい同園の選択など、きめ細やかな条件設定が可能となっております。また、AI選考システムを導入することで、入所選考にかかる時間の短縮も期待できるため、導入に向けて現在検討を進めているところでございます。
 答弁は以上でございます。


◯5番(成田ちひろさん)  御答弁ありがとうございました。保育園のところから再質問というか意見をちょっとお伝えさせていただきますと、保育園に入れてよかったという段階はもう既に終わっていて、次のフェーズに入っているということをやはり私だけでなく前の議員の質問にもあったとおりだと思います。私は12月には育休からの復帰時期を選べるようにというような、途中入所の改善についてということも取り上げさせていただきましたが、もうそういうことが保護者からは求められているということが改めて認識することがあるというふうにここでお伝えさせていただきますが、この点についてはどのように考えていらっしゃるのか、一言お願いいたします。


◯子ども政策部長(近藤さやかさん)  再質問に答弁させていただきます。
 おっしゃるとおり、これまではどこでも入れればというようなことがあったところですが、だんだんとやっぱり希望のところとか、御意見あったようなきょうだいでというところもございます。ただ一方で、やはり御家庭の状況によって点数化しておりますが、そういった点数の問題もございますので、公平に公正に入所することが最も大事だというふうに考えております。
 以上でございます。


◯5番(成田ちひろさん)  御答弁ありがとうございました。次の項目に移らせていただきます。
 市庁舎建て替えの時期についてなんですけれども、こちらについては市長から連動するということで全部御答弁いただいてありがとうございました。先ほどの議員からも質問があったんですけれども、ゼロ円庁舎の可能性についてというところについても、物価高騰や建築コストの上昇によって、建て替え時期ももちろんですけれども、当初想定されていた前提条件とか財政シミュレーションとかというところについての影響はどのようにあるというふうに、現時点では考えていらっしゃるんでしょうか。


◯市長(河村 孝さん)  詳細に計算しているわけではありませんけれども、プラスマイナス両方あると思いますね。物価高騰がいい面と悪い面がありまして、ゼロ円庁舎ということを言ったときの条件も何点か申し上げてきたと思いますけれども、その条件が仮に満たされたとしても、現在のような物価高騰の中で同じように試算できるかどうかは、私の中でまだやっていません。申し訳ないですが、そこまで行ってないので。ただ、趣旨として、なるべく軽減させるということが、何百億円もかかる事業でありますから、それがゼロに近い形でなるべく対応する方法が、今すぐにここに現金がなくてもできるということを、できる限り追求したいとは思っていますよ。ただ、当時と同じように実現できるかどうかというのは、まだ自分の中で全部試算が終わってないということだというふうに思います。これから、状況を見て考えていくんだろうなというふうに思っています。


◯5番(成田ちひろさん)  ありがとうございました。なかなかまだやってないことを答えてというのは酷な質問かなとも思いつつ、今の現時点でのお考えを伺いました。
 あと、建て替え検討のリミットについても確認させていただきたいと思います。市庁舎は今すぐの建て替え検討が必須ではないという状況である一方で、建て替えのリミット自体はあると思います。また、市庁舎の建て替えの検討を始めてから建て替えが完了するまで、過去検討された際のスケジュールから見ても、10年程度はかかると想定されると思います。検討を開始しなければいけない時期についてはいつなのかということについて、改めて伺いたいと思います。


◯市長(河村 孝さん)  それもさきに御答弁したとおりでありますが、今、時期を明確にすることができないというふうに思っています。タイミングを見て、なるべく、特に職員ですよね。職員の皆さんが苦労していることも了解していますので、そういう意味でなるべく早くにはしたいと思いますが、すぐに、再開発が終わった、ホールの機能とか、そういう問題が解決してすぐにということでもないと思いますので、よくよくタイミングは検討することになると思います。


◯5番(成田ちひろさん)  ありがとうございます。では、現時点で、この条件が整えば検討を始められるといった一定の判断基準や想定されている目安などはあるのでしょうか。例えば、私は質問文の中では進捗が遅れるリスクについて取り上げたんですけれども、再開発事業の都市計画決定が予定どおり進んだ場合は、庁舎建て替えの検討は始まるのでしょうか。この点について、今の整理状況を伺いたいと思います。


◯市長(河村 孝さん)  それもなるべく早くしたいということに言うにとどめたいと思います。


◯5番(成田ちひろさん)  御答弁ありがとうございました。
 今回の質問の軸は、質問文でも言ったとおり、再開発事業が長期化、停滞するリスクが現実となった際に備えて、市庁舎の建て替えを再開発と連動という今までどおりの話ではなくて、単独建て替えの選択肢も用意しておくリスクヘッジが必要ではないかという意識の下で質問させていただいていますので、御理解をお願いいたします。
 最後に、3つ目の項目、住民意見を収集する機会について、かなり前向きな御答弁いただいたかなというふうに思っております。ありがとうございます。こちらは、市役所内で生成AIも含めたAIの活用を検討していきますというような、施政方針でも何回か目にしたことがあるんですけれども、その割には職員の方が本当に使っているのかというところに少し疑問というか、そこを感じたというところもありまして議会質問を通してというところもあります。先ほどかなり前向きな御答弁をいただいたと思いますが、次期計画について使っていくよう早急な検討というところなんですが、具体的にはこれを活用することによってどのような効果があるというところについては、今どのように考えていらっしゃるでしょうか。


◯副市長(土屋 宏さん)  そういったところも含めての検討ということになろうかとは思うんですけれども、今、やはり市民意見の収集ということでかつてやったマチコエ、それからそのほかのまちづくりディスカッション等々いろいろやっておりますけれども、もちろん私としては、そういう対面での場面での意見交換という場もきっと必要になる。ただ、それ以外にそういう様々な形での情報収集の手法というのが、今回、例えば東京都の取組とかを通じてあるということも認識いたしましたし、我々としても、三鷹市という限られた地方自治体のレベルの中で、どういった形での意見収集のやり方があり得るのか、そこについては早急に検討していきたいということで、まず1点ございます。
 それからもう一つは、今まで計画をつくるときって職員がグラフを作って分析して文章を書いてというようなことを全部やって、執筆者職員みたいな形の計画をつくっておりましたけれども、そのベースの部分も恐らくAIでできるんだろうなというふうに思っております。最終的なところ、校正等々、細かいところはしっかりと我々が目を配らせる必要がありますけれども、まずたたき台の部分はAIに書いてもらうとか表を作ってもらうとか、そういったことも十分できるというふうには考えておりますので、そういった活用方法もあるのではないかということでもろもろまだほかに──私自身があまりその部分得意ではないところがあるんですけれども、ほかにいろいろと可能性というのはあろうかと思っております。そういったところを含めて何を活用できるか、真剣に考えていければというふうに思っております。


◯5番(成田ちひろさん)  かなり前向きなお話をいただいたかなと思います。この議会質問を聞いていらっしゃる職員の皆さんも、AIは興味があったりとか使ってみたいなとか、この業務はAIでやっていけるんじゃないかなというふうに思っていたりとか、そんなことも思わなかったというところもあるかもしれないんですけれども、活用とか──やっぱり研修とか、そういうところを通してどういうことができるのかとか、そういうことに実際に業務の中で触れてみないと、どういうふうに活用できるかどうかも分からないと思うんです。その辺りについては企画、副市長が管轄していらっしゃるところもあると思いますけれども、全庁でどういうふうな使い方ができるのかとか、今やっている業務が職員の手じゃなくてもできることがあるんじゃないかとか、そういうような目線を持って全庁的に進めていただきたいと思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。


◯副市長(土屋 宏さん)  AIの活用に関しては、今ネットワーク大学のほうにまちづくり総合研究所がございまして、そちらにもDXの関係の研究会を設置しております。そこで様々な専門家の御意見を伺いながら、どういったことができるのか、そういった専門家の方の意見によると何でもできますよという言い方をするんですよね。ただ、やっぱり自治体としての責任というのもございますから、そこをどういったことがすり合わせられるというか、落としどころとして見つけられるかということを研究しております。そういった研究成果をしっかりと職員にも周知していく。また、そのほかにも、例えば今回ホームページのリニューアルですとか、そういったことがあります。当然ホームページのリニューアルでもAIを使った検索機能なんかも考えていきたいと思いますので、検索機能が有効に機能するためにはどういうホームページのつくりにしたらいいか、原稿にしたらいいかということで、ここら辺も恐らく全庁的な関わりの中で進めていかなくてはいけないことだと思いますので、企画部が中心になるとは思いますけれども、全庁の皆さんと一緒になっていろいろと三鷹市としての在り方を考えていければいいなというふうに思っております。


◯5番(成田ちひろさん)  御答弁ありがとうございました。
 今回は、行政運営に関する3つの項目について質問いたしました。ありがとうございました。


◯議長(伊藤俊明さん)  以上で成田ちひろさんの質問を終わります。
 これをもって市政に関する一般質問は終わりました。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    日程第2 議案第24号 三鷹市市税条例の一部を改正する条例の専決処分について
    日程第3 議案第25号 三鷹市市税条例の一部を改正する条例
    日程第4 議案第26号 井口コミュニティ・センター空調・受変電設備等改修工事請負契約の
               締結について
    日程第5 議案第27号 下連雀複合施設大規模改修工事(建築・給排水)請負契約の締結につ
               いて
    日程第6 議案第28号 大沢総合グラウンド改修工事(サッカー・ラグビー場人工芝張替及び
               ボール遊びエリア新設等)請負契約の締結について
    日程第7 議案第29号 三鷹駅南口駅前広場A3・B3エスカレーター準撤去リニューアル工
               事請負契約の締結について
    日程第8 議案第30号 三鷹市立第五中学校給水管改修II期工事及び南校舎トイレ改修工事請
               負契約の締結について
    日程第9 議案第31号 三鷹市立三鷹図書館空調設備等改修工事請負契約の締結について
    日程第10 議案第32号 令和7年度三鷹市一般会計補正予算(第1号)


◯議長(伊藤俊明さん)  この際、日程第2 議案第24号から日程第10 議案第32号までの9件を一括議題といたします。
                    〔書記朗読〕
 提案理由の説明を求めます。市長 河村 孝さん。
                〔市長 河村 孝さん 登壇〕


◯市長(河村 孝さん)  ただいま上程されました議案第24号から議案第32号までの9件につきまして御説明申し上げます。
 議案第24号 三鷹市市税条例の一部を改正する条例の専決処分について
 この議案は、地方税法等の一部を改正する法律等が本年4月1日等に施行されることに伴い、標記条例の一部を改正する必要が生じましたが、特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認め、地方自治法第179条第1項の規定に基づき、本年3月31日に市長において専決処分を行いましたので、議会に御報告し、その承認を求める内容となります。
 主な改正内容は、次のとおりです。
 1点目は、固定資産税について、長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに係る固定資産税額について、マンションの管理組合の管理者等から必要書類等の提出があり、要件に該当すると認められるときは、区分所有者からの申告書の提出がなくても減額措置を適用することとします。
 2点目は、軽自動車税について、総排気量が125cc以下かつ最高出力が4キロワット以下に制御された2輪の原動機付自転車の税率を2,000円とすることとします。
 3点目は、道路交通法の一部改正に伴い、個人番号カードと運転免許証及び運転経歴証明書の一体化が本年3月24日から開始されたため、身体障がい者等に対する種別割の減免について、対象とする軽自動車等を運転する身体障がい者等の特定免許情報が記録された個人番号カードを提示して申請ができるよう規定することとします。
 4点目は、情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るためのデジタル社会形成基本法等の一部を改正する法律の施行に伴い、引用する法律の条項を改めることとするほか、規定を整備することとします。
 この条例の施行期日は、令和7年4月1日です。
 議案第25号 三鷹市市税条例の一部を改正する条例
 この条例は、令和7年度の税制改正による地方税法等の一部改正に伴い、関係規定の整備を図る内容となります。
 まず、個人市民税については、所得割の納税義務者が生計を一にする年齢19歳以上23歳未満の親族等で控除対象扶養親族に該当しない者を有する場合には、当該納税義務者の前年の総所得金額等から当該親族等の合計所得金額に応じた額を控除することとします。
 次に、市たばこ税については、加熱式たばこに係る市たばこ税の課税標準の特例として、現行の重量及び小売価格を基に本数換算する方式から、重量のみに応じて紙巻きたばこに換算する方式に2段階で移行するほか、規定を整備することとします。
 この条例は、公布の日等から施行します。
 議案第26号 井口コミュニティ・センター空調・受変電設備等改修工事請負契約の締結について
 この議案は、令和6年度に実施した基本・実施設計に基づき、井口コミュニティ・センターの空調・受変電設備等の改修工事を実施する内容となります。
 契約の方法は制限付一般競争入札で、契約の金額は2億5,322万円、契約の相手方は上杉・新栄建設共同企業体です。
 工事内容は記載のとおりで、工期は契約確定日の翌日から令和8年3月13日までです。
 議案第27号 下連雀複合施設大規模改修工事(建築・給排水)請負契約の締結について
 この議案は、令和6年度に実施した設計に基づき、下連雀複合施設の大規模改修工事(建築・給排水)を実施する内容となります。
 契約の方法は制限付一般競争入札で、契約の金額は1億7,820万円、契約の相手方は、白石・大創建設共同企業体です。
 工事内容は記載のとおりで、工期は契約確定日の翌日から令和8年3月13日までです。
 議案第28号 大沢総合グラウンド改修工事(サッカー・ラグビー場人工芝張替及びボール遊びエリア
       新設等)請負契約の締結について
 この議案は、安全かつ快適に利用できるスポーツ施設の質の確保と充実を図るため、令和6年度に実施した設計に基づき、大沢総合グラウンド(サッカー・ラグビー場人工芝張替及びボール遊びエリア新設等)の改修工事を実施する内容となります。
 契約の方法は制限付一般競争入札で、契約の金額は5億6,100万円、契約の相手方は長谷川・東和建設共同企業体です。
 工事内容は記載のとおりで、工期は契約確定日の翌日から令和8年3月13日までです。
 議案第29号 三鷹駅南口駅前広場A3・B3エスカレーター準撤去リニューアル工事請負契約の締結
       について
 この議案は、三鷹駅南口駅前広場A3・B3エスカレーターが、平成18年3月の設置以降長期間の使用による経年劣化により、主要機器等の交換が必要となったことから、利用者の安全及び快適な利用を図るため、リニューアル工事を実施する内容となります。
 契約の方法は随意契約とし、契約の金額は2億1,945万円、契約の相手方は三菱電機ビルソリューションズ株式会社東日本支社です。
 工事内容は記載のとおりで、工期は契約確定日の翌日から令和8年3月27日までです。
 議案第30号 三鷹市立第五中学校給水管改修II期工事及び南校舎トイレ改修工事請負契約の締結につ
       いて
 この議案は、新都市再生ビジョンに基づき、学校トイレの洋式化を進め、快適な学校環境を整備するもので、三鷹市立第五中学校において、令和6年度に入札不調となった給水管改修工事と併せ南校舎のトイレの改修工事を実施する内容となります。
 契約の方法は制限付一般競争入札で、契約の金額は2億1,560万円、契約の相手方は桂・三友建設共同企業体です。
 工事内容は記載のとおりで、工期は契約確定日の翌日から令和8年1月30日までです。
 議案第31号 三鷹市立三鷹図書館空調設備等改修工事請負契約の締結について
 この議案は、令和6年度に実施した基本・実施設計に基づき、三鷹市立三鷹図書館本館の空調設備等改修工事を実施する内容となります。
 契約の方法は制限付一般競争入札で、契約の金額は4億7,520万円、契約の相手方は第一セントラル・東京電工建設共同企業体です。
 工事内容は記載のとおりで、工期は契約確定日の翌日から令和8年6月30日までです。
 議案第32号 令和7年度三鷹市一般会計補正予算(第1号)
 今回の補正は、歳入歳出予算の総額に、それぞれ1億5,345万円を追加し、総額を896億718万9,000円とするとともに、繰越明許費の設定及び債務負担行為の補正を行います。
 補正の内容について、歳出予算から御説明いたします。
 初めに、総務費についてです。
 1点目は、ウクライナ緊急支援事業費285万円の増額です。令和7年3月にウクライナから避難されている方を支援するための寄附があったことを契機として、物価高騰下の生活を引き続き支援するため、市の財源を上乗せして、1人当たり5万円の給付金を給付します。
 2点目は、住宅等防犯対策助成事業費5,454万5,000円の計上です。令和7年2月より受付を開始している住宅等の防犯対策を行う市民に対する助成事業について、東京都の令和7年度当初予算で創設された補助制度を踏まえ、上限額をこれまでの1万5,000円から都の補助相当分を加算した3万5,000円に引き上げるとともに、申請状況等を踏まえ、助成件数の増を見込み、事業費を増額します。
 次に、民生費についてです。
 1点目は、民生委員協議会関係費166万5,000円の増額で、令和7年4月より東京都が民生・児童委員に係る活動費の負担基準を引き上げたことに伴い、事業費を増額します。
 2点目は、保育施設等物価高騰対策支援事業費872万4,000円の増額です。当初予算に保育施設等に対する食材費高騰分の給付金を計上しましたが、東京都の補助金を活用して、4月から9月までの光熱費及び燃料費の高騰分を追加で支援し、事業者負担の更なる軽減を図ります。また、補助対象とならない幼稚園についても市単独で支援を行います。
 3点目は、地域における不登校のこどもへの切れ目ない支援事業費1,206万円の計上で、国の委託事業による首長部局における不登校の子ども等への支援メニューの開発・実証の取組となります。学校や家庭と調整しながら学校復帰までの環境を整えていくコーディネーターを、令和5年度から配置している市内医療機関と連携し、不登校の子ども等への包括的で、切れ目ない支援に向けた実証に取り組みます。
 4点目は、保育園事務関係費194万7,000円の増額で、令和7年9月からの第1子保育料の無償化に伴い、保育料の徴収管理等を行うシステムの修正を行います。
 5点目は、認可外保育施設利用助成事業費908万5,000円の増額です。第1子保育料の無償化に合わせて、東京都の認可外保育施設利用世帯に係る助成金の補助基準が拡充されることに伴い、事業費を増額します。
 次に、衛生費は、高齢者等予防接種事業費5,136万1,000円の増額です。令和7年度より定期接種化された帯状疱疹ワクチンについて、東京都が令和7年度に限り、定期接種の対象とならない50歳から64歳までの方に対する任意接種の経費について補助を行うこととしたことから、この補助を活用して、任意接種費用の一部公費負担を継続します。
 次に、商工費は、観光振興推進事業費1,091万3,000円の増額です。三鷹駅前協同ビル101区画のみたか観光案内所について、現施設は物販や観光案内に重点を置いた施設として維持しつつ、現在、同ビル南側の空室となっている105区画に事務所機能を移転するとともに、情報発信や交流・連携の機能拡充を図るための施設整備を、設計施工一括方式により実施します。
 次に、教育費は、デジタル活用研究校事業費30万円の計上で、令和6年度から本事業を実施してきた第三小学校において、東京都から再指定を受け、デジタル技術を活用したこれからの授業の在り方の研究・普及に取り組みます。
 続きまして、歳入予算について申し上げます。
 国庫支出金は、地域における不登校のこどもへの切れ目ない支援事業委託金1,206万円の計上で、民生費で申し上げた同事業費の財源とします。
 次に、都支出金についてです。
 1点目は、民生委員費負担金166万5,000円の増額で、民生費で申し上げた同事業費の財源とします。
 2点目は、防犯機器等購入緊急補助事業補助金4,084万円の計上で、総務費で申し上げた住宅等防犯対策助成事業費のほか、令和6年度からの繰越事業費の一部の財源とします。
 3点目の子ども家庭支援区市町村包括補助金85万8,000円と、6点目の保育所等物価高騰緊急対策事業費補助金1,536万2,000円は、民生費で申し上げた保育施設等物価高騰対策支援事業費のほか、当初予算に計上した歳出の一部の財源とします。
 4点目は、保育所等利用世帯負担軽減事業費補助金194万7,000円の増額で、民生費で申し上げた保育園事務関係費の財源とします。
 5点目は、認可外保育施設利用支援事業補助金3,018万3,000円の増額で、民生費で申し上げた同事業費のほか、当初予算に計上した歳出の一部の財源とします。
 7点目は、帯状疱疹ワクチン任意接種補助金2,727万5,000円の計上で、衛生費で申し上げた高齢者等予防接種事業費の財源とします。
 8点目は、デジタル活用研究校事業委託金30万円の計上で、教育費で申し上げた同事業費の財源とします。
 次に、繰入金は、今回の補正予算の財源不足に対応するため、財政調整基金とりくずし収入2,296万円を増額します。
 続きまして、繰越明許費について申し上げます。
 鷹南学園中原小学校建替事業費は、スケジュールの見直しにより、本年度予定していた基本設計について年度内に完了しない見込みとなったため、繰越明許費を設定します。
 続きまして、債務負担行為補正について申し上げます。
 みたか観光案内所整備事業は、施設整備の完了が令和8年5月を予定していることから、完了時の支払い分として、限度額1,610万円の債務負担行為を追加します。
 提案理由の説明は以上です。
 どうぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。ありがとうございました。


◯議長(伊藤俊明さん)  提案理由の説明は終わりました。
    ──────────────────────────────────────


◯議長(伊藤俊明さん)  本日はこれをもって延会いたします。
 なお、次回の本会議は6月5日午前9時30分に開きます。文書による通知はいたしませんから、さよう御了承願います。大変お疲れさまでした。
                  午後0時31分 延会