午前9時29分 開議
◯委員長(大倉あき子さん) ただいまから文教委員会を開きます。
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◯委員長(大倉あき子さん) 初めに休憩を取って、審査日程及び本日の流れを確認したいと思います。
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◯委員長(大倉あき子さん) 休憩します。
午前9時29分 休憩
午前9時30分 再開
◯委員長(大倉あき子さん) 委員会を再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) 審査日程及び本日の流れにつきましては、1、行政報告、2、管外視察について、3、所管事務の調査について、4、次回委員会の日程について、5、その他ということで進めてまいりたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは、そのように確認いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) 市側が入室するまで休憩いたします。
午前9時30分 休憩
午前9時31分 再開
◯委員長(大倉あき子さん) 委員会を再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) 企画部報告、本件を議題といたします。
本件に対する市側の説明を求めます。
◯企画部長(石坂和也さん) 企画部の行政報告は、資料のかがみ文に記載のとおり、1件でございます。三鷹市の教育に関する大綱に係るパブリックコメントの結果についてです。基本計画と併せまして、3月29日から4月21日まで実施したパブリックコメントの結果等について御報告いたします。
詳細は担当部長から御説明させていただきます。
◯企画部DX推進担当部長(丸山真明さん) よろしくお願いいたします。私のほうから、事前に配付いたしました資料に沿いまして、御説明をさせていただきます。
初めに、資料3の三鷹市教育に関する大綱(案)に係る市民意見への対応についてという、右上に資料3と書かれた資料を御覧いただければと思います。こちらは、冒頭に企画部長が申したとおり、3月26日の市議会全員協議会を踏まえて、3月29日から4月21日まで実施したパブリックコメントの対応になります。資料の右上に記載のとおり、2名の方から2件の御意見を頂戴したところでございます。
具体的な内容につきましては記載のとおりでございますけれども、2件とも御意見といった内容というふうになってございます。そのため、対応といたしましては、凡例のまる6、その他として分類をし、市の見解をお示ししているところでございます。
続きまして、右上に資料1と書かれたパブリックコメントの実施等に伴う第5次三鷹市基本計画(2次案)からの主な変更点という資料をお手元に御用意いただきまして、4ページをお開きいただいて、下段、3番の三鷹市の教育に関する大綱、こちらの欄を御覧ください。こちらは、2次案から変更した点になってございます。教育に関する大綱の第2章、基本理念の一部を修正したもので、令和6年3月28日付で教育委員会に対して行った意見照会への回答を踏まえまして、修正を行ったものでございます。
修正内容といたしましては、こども基本法に定める基本理念を踏まえて、表の右側に記載のとおり、下線部分の記述を追加したものでございます。今後につきましては、第5次三鷹市基本計画とともに、全体の文言調整や体裁を整えた上で、6月中に確定させたいと考えてございます。
私からの説明は以上です。
◯委員長(大倉あき子さん) 市側の説明は終わりました。
これより質疑に入ります。
◯委員(前田まいさん) よろしくお願いします。確認ですが、この資料3のナンバー2の意見、私もとても重要な指摘とともに、またこの対応の方向性に書かれた部分も重要な確認事項だと思っています。単に子どもの人権を尊重するというだけじゃない、あるいは子どもの意見を聞くだけということでもなく、子どもの意見を聞いて、それを反映できるようなプロセスをつくる必要があるという点が、今後、特に大事になってくるかと思うんですけれども。
そういうときに、子どもでも理解できるような材料の示し方とか、ここの御意見の中にもあったかと思うんですけど、そういった工夫とか手間が今後は必要になってくるかなと思いますが、その点の今後のお考えをお伺いしたい。
このパブリックコメントについては、手続条例に基づきということになっていますが、子どもでも実施できるのかを念のため確認します。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) 今、御質問いただいた点について、お答えいたします。1点目の部分で、今回は教育に関する大綱ということで、大きな考え方として、子どもの人権をということをこの中にきちっと位置づけるといったことが目的の1つになっているのかなというふうに思っております。
具体的な子どもたちの意見というのは、大切にするとか尊重するといったことではなくて、具体的に子どもたちと対話をこの後、様々な形で進めていくということで、またもう一つは、子どもたちに分かる言葉でということについてもそうなんですけれども、人権教育等も含めて、子どもたちに、自分たち子どもたちの権利ってどういうことなのかといったことについても考えさせる授業等を通して、その後、子どもたちが自分の人権をどういうふうにしていきたいのかなといったところも含めて、意見聴取等を進めた上で、子どもの人権基本条例等の中にも反映できるようにしていければというふうに考えているところです。
また、三鷹市のパブリックコメントの手続条例についてということなんですけれども、こちらも、子どもも当然、パブリックコメントの意見の表明ができるんですけれども、なかなか表現は難しいところもあるので、どうかなといったところはあるかなと思っております。
以上です。
◯委員(伊沢けい子さん) 資料3の大綱への市民意見ということで、2のところの最後に、このようなインターネットでの登録ではなく、様々な場での議論を設けるべきだという御意見があります。インターネットでのやり取り、そちらが出して、市民側もインターネットで答えるというだけではなく、もっと議論をという──多分、対面でという意味を含む内容だと思いますけれども、こういったことについて、私は非常に重要だと思いますけれども、そのことについてのお考えというのはどうでしょうか。どのようなお考えをお持ちでしょうか。
◯企画部長(石坂和也さん) さきの委員と若干重複するようなところがございますが、今回はあくまでパブリックコメント手続条例に基づく意見表明といったようなところになります。そうした中でいきますと、意見の提出方法については、郵便、ファクシミリ、電子メール、直接持参等で、対面ではなくて一定程度の手続を想定しているといったようなところでございます。
先ほど松永部長からもありましたとおり、それぞれやっぱり聞きやすさをどうやって引き出していくかというところだと思うんです。場をどうやって設定していくのか。それは、人権基本条例、先ほど例も引いていましたが、そういった中で、やはり子どもの意見をどうやって引き出していくのかという場づくりみたいなところも含めて、これからの検討課題なのかなというふうに捉えています。
◯委員(伊沢けい子さん) この方は子どもの意見ということをおっしゃっていて、それは重要だと思いますけれども、一方で大人ですよね。市民の皆さんの御意見ということについても、市の教育委員会による情報公開と市民による参加ということが求められているというふうに私は考えておりますので、そのことを意見として申し上げておきたいと思います。
◯委員長(大倉あき子さん) 以上で企画部報告を終了いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) 休憩いたします。
午前9時40分 休憩
午前9時49分 再開
◯委員長(大倉あき子さん) 委員会を再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) 教育委員会報告、本件を議題といたします。
項目アに対する教育委員会の説明を求めます。初めに、本日は教育長に御出席いただいておりますので、教育長より御挨拶をいただきたいと思います。
◯教育長(貝ノ瀬滋さん) 皆さん、おはようございます。教育委員会の行政報告に当たりまして、まず私、教育長から冒頭の御挨拶をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
文教委員会の皆様には、日頃より教育委員会の取組に御理解と御協力をいただきまして、誠にありがとうございます。新型コロナウイルス感染症も5類感染症に移行してから1年が経過し、学校行事など、コロナ前と同様な形で実施できる状況となりまして、各学校で工夫を凝らしながら学校行事を計画、実施しているところでございます。
先日も、各学校で春の運動会、体育大会が開催されましたけれども、子どもたちが元気いっぱいに競技に打ち込んでいる姿を見て、また校庭に響く声援を聞いて晴れやかな気分になりました。この間、議員の皆様方から様々な御支援、御協力をいただいたたまものと、心より感謝を申し上げます。ありがとうございます。
さて、国では進行が加速する少子化の歯止めを何とかかけるべく、こども未来戦略方針に基づきまして様々な施策を展開しているところでございますが、三鷹市として、コミュニティの活性化のために、地域社会全体で安心して子育てができ、未来を担う子どもたちが健やかに成長できる環境が重要であると考えております。学校教育においても、地域に開かれた横断的な具体的方策を展開することが大切な取組であると認識しております。
そうしたことを踏まえて、本日、参考資料としてお配りしている令和6年度の基本方針では、3つの重点事項を定めております。
1点目が、個人と社会の幸せ(ウエルビーイング)の実現です。子どもたちが人間力と社会力を主体的に発揮できるよう育むことを目指し、コミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育を柱に、地域との協働による特色ある学園、学校づくりの推進、そして子どもの心身の成長や発達段階に応じた体系的な教育を組織的に行ってまいります。
2点目が、一人一人を大切にする教育の実現です。誰一人取り残さない一人一人を大切にする教育の実現に向けまして、デジタル技術も適切に活用しながら、個別最適な学びと協働的な学びの推進に取り組むとともに、ハード面での安全、安心、快適な学校施設の整備など、学びの環境整備を進めてまいります。また、子どもたちを導いていく教職員のウエルビーイングの実現に向けましても、学校の働き方改革を含め、より一層子どもたちの教育に力を注げる環境を整備したいと思います。
そして、3点目が、地域の共有地(コモンズ)としての学校、学校3部制の推進です。スクール・コミュニティの発展に向けまして、公の施設を前提としながらも、地域の共有地(コモンズ)としての学校への移行を目指します。市長部局と連携しながら、時間帯に応じて学校施設を機能転換し、活用を図る学校3部制の実現に取り組みます。
これら3点を重点事項として位置づけまして、子どもたちの教育環境の向上に向けて、教育施策の充実に取り組んでまいります。
次に、令和6年度の具体的な取組について何点か触れさせていただきます。まずは、長年の課題でありました学校給食費の無償化の実施です。給食費については、本来は地域によって教育費の負担に著しい差が生じることがないよう、国が全国一律に対応すべきものと考えますけれども、今回、東京都が都内区市町村に半額を補助するという制度を創設したことを受けまして、無償化に踏み切ることにしたものでございます。
それから、緊急に対応しなければならない学校の課題として、長期欠席、不登校の問題があります。この長期欠席、不登校の児童・生徒に対してどのような支援が必要なのか、その支援の在り方について、昨年度研究会を立ち上げましたけど、今年度は分科会での研究を深めまして、今年度中に提言をまとめていきたいと考えています。研究成果をしっかり学校教育に生かしていく予定でございます。
国立天文台周辺まちづくりでは、これまで取り組んできました小・中一貫教育の発展形としての義務教育学校制度を活用することで、義務教育9年間の教育効果を高めていきたいというふうに考えています。今年度は、学識者を交えた研究会を立ち上げ、国立天文台周辺まちづくりにおいて、義務教育学校を設置する場合に、学校運営や教育課程をどのようにすれば効果的で三鷹らしい教育を実現できるかを検討してまいります。
また、冒頭で触れましたとおり、新型コロナウイルス感染症が落ち着きを見せ、図書館の来館者も戻りつつあります。そうした状況を踏まえまして、図書館では月曜祝日開館を実施しまして、図書館サービスの充実に努めてまいります。
それから、長くなっておりますが、もしお許しいただければ、私、教育長としてのスタンスというかポリシーを少しお話しさせていただければありがたいと思っていますけど、時間がないようでしたらやめますけども、少し、いいですか。
(「どうぞ」と呼ぶ者あり)
私のスタンスにつきましては、以前、これは2010年4月なんですけど、今から十四、五年前になりますけれども、そのときに書いた「小・中一貫コミュニティ・スクールのつくりかた」という本をポプラ社のほうから出しましたけれども、そこに記した私の考え方、それが私自身の原点でありまして、教育行政を進めていく上で、今取り組んでいる様々な課題について、それが根源的な考え方になっているんだというふうに御理解をいただければと思います。
それは、こういうことであります。教育の推進力はどこが執るべきかと。つまり、教育改革と読み替えてもいいと思いますけど、私は、教育の推進力、教育改革は大きく分けて3つの分野の力がバランスよく発揮されることが望ましい姿だと考えています。
その3つの力とは、1つは国です。2つ目は地域です。3つ目は市場です。この中でどこを中心にして教育を推し進めていけばよいのかと。それについては、どのような子どもに育てたいのかを見据えることで、おのずと矛先が見えてきます。
これは、3つとも大事な要素でありますが、まず国が大きく主導権を握った場合、国が教育改革の中心になった場合、そこでは上から下へのトップダウン方式が主流でありまして、地域が育ちません。人々はエリート主義に傾き、どちらかというと依存型の人間となって、自立心が育たないのではないでしょうか。
次に、市場です。市場が中心となった場合はどうでしょうかということです。結論から言えば、私は市場の競争原理は教育になじまないと考えています。確かに、子どもたちを競い合わせて教育の質を高めようとすることは、1つの手法として大変重要なことであります。しかし、注意しなければならないのは、競争性と競争原理は違うということであります。もし競争原理を教育に用いれば、みんながライバルという弱肉強食の世界で、人に序列が生じる階級社会の発生になりかねないでしょう。
では、地域に主導権を持たせるとどうでしょうか。そこでは、主権者意識が高まり、市民性が高まります。自立し、かつ協力し合い、助け合って生きる人間力、社会力を身につけた子どもが育つのではないでしょうか。勉強だけできればいいというのではなく、人とのつながりを大切にし、コミュニティ形成に意欲的なよい社会をつくるために、汗を流そうとする人づくりができるはずです。それは、民主主義の基本的な考え方を育てることにもつながっていくのではないでしょうか。
このように、私のスタンスを明らかにしています。煎じ詰めて言えば、私の価値観としては、民主主義と自由、これが一番大事であるというふうに考えて生きてきましたし、また教育行政も進めています。つまり、私は新自由主義の立場は取っていないということであります。
そういう観点から、様々な三鷹の改革について取り組んできましたし、いつまでできるか分かりませんけれども、これからもそういうスタンスで改革を進めていけたらというふうに思っています。
以上でございます。御清聴ありがとうございました。
◯委員長(大倉あき子さん) ありがとうございました。
以上で教育長からの御挨拶を終了いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) 休憩いたします。
午前9時59分 休憩
午前10時00分 再開
◯委員長(大倉あき子さん) 委員会を再開いたします。
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◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) それでは、教育部の行政報告ということで、本日は2点、報告させていただきます。
1点目が、教育委員会事務局教育部の方針と重点管理事業(令和6年度)について、もう一点が、令和5年度三鷹市立小・中一貫教育校評価・検証報告についてということで、2点報告をさせていただきます。
それでは、まず1点目ですけれども、教育委員会事務局教育部の方針と重点管理事業(令和6年度)について報告をさせていただきます。事前に配付させていただいております、こちらの部の方針と重点管理事業、それから今日は参考資料として令和6年度の基本方針と事業計画をお配りさせていただいております。
それでは、部の方針と重点管理事業について御説明をさせていただきます。昨年度まで、名称を各部の運営方針と目標としていましたが、各部の重点管理事業の進行管理に活用する位置づけを明確にするため、名称を改めることとしました。
それでは、先ほどのこちらの表紙を開いていただければと思います。右側のページ、各部共通の方針を御覧ください。1点目は、社会情勢の変動を捉えた機動的な対応で、引き続き市民の暮らしに寄り添いながら、生活への影響を的確に捉え、全庁横断的に機動的な対応を進めていくこととしています。
次に、2点目は、各部における主体的な施策の推進です。まず、各部長のマネジメントの下で、予算執行に当たっての基本的な考え方と主要事業の目標を示すものであることを明確にしています。各部長がリーダーシップを発揮し、重点管理事業を中心に進行管理を徹底しながらも、年度途中の状況の変化に応じて軌道修正を図っていくこととしています。
それでは、10ページを御覧ください。こちらが教育委員会事務局教育部の内容となります。まず、1として、前年度と同様に部の経営資源を掲載しています。経営資源につきましては、記載のとおりです。教育部は5つの課相当の組織となっております。
次に、2の方針は、内容の見直しを行いました。昨年度までは、当該年度の取組を反映しながら、おおむね課ごとの役割や方向性をまとめていました。今年度から、各部の役割とともに、当該年度の取組を端的にまとめる内容としました。教育部の方針は、コミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育を基本に、子どもたちが人間力と社会力を主体的に発揮できるよう育むことを目指し、学校教育を推進することとしております。
令和6年度は、重点管理事業のほか、各個別計画の策定、計画的な学校環境の整備、専門スタッフの拡充等により、三鷹市の教育のより一層の充実のための施策の推進を図ること。図書館については、月曜祝日開館の実施等により、図書館サービスの充実に努めることとしています。
次に、3の重点管理事業です。最優先事業の設定──目的や目標指標を見直す一方で、引き続き施政方針と関連づけながら、目標とスケジュールを明確にし、各部の進行管理に重きを置いた内容としました。なお、これまで設定していた目標指標については、第5次三鷹市基本計画に掲げたKGIやKPIの指標により、施策全体の成果や進捗を図ることとしています。
全体の話は企画部のほうで取りまとめていただいているものなんですけれども、各常任委員会の中で一番最初に説明する部のほうで説明するということで、この具体的な中身以外のところも少しお話をさせていただいたところです。
それでは、具体的に教育部では、施政方針に掲載されているもののうち、以下の5つの事業を重点管理事業として設定し、推進していきます。いずれの事業も、基本計画の第7部、個性が輝き笑顔あふれる子ども・教育のまちに関する事業になります。また、各項目には施政方針の掲載ページを記載しておりますので、適宜御参照いただければと思います。
それでは、具体的な内容に入りますが、令和6年度は教育部として、優先順に5つの事業を重点管理事業に位置づけて取り組みます。初めに、まる1、スクール・コミュニティの実現に向けた学校3部制の推進です。学校施設が地域の共有地(コモンズ)として地域の人材や資源が集う場所となることを目指し、学校施設を機能転換して活用する学校3部制の実現に向けた事業に取り組みます。
具体的な目標(スケジュール)としては2点挙げています。1点目は、子どもたちの意見を踏まえて、地域で支援する地域クラブ活動の立ち上げ支援は4月となっております。2点目は、第3部のモデル事業として、スクール・コミュニティ講座の年4回の実施です。その他、利用者の動線管理と施設の安全管理を図るため、ベルトパーティション等を整備したり、みたか地域未来塾の拡充や、中学校の放課後活動として行うジュニアビレッジ事業の他地区での実施等に取り組み、スクール・コミュニティの実現に向けて取り組んでまいります。
次に、2、長期欠席、不登校及びその傾向にある児童・生徒への支援です。昨年度設置した研究会を今年度も継続して、引き続き研究を進めます。今年度、校内別室支援員を小学校4校に、中学校には不登校対応巡回教員を1名配置し、4月から動き出しました。子どもたちが安心して個別最適な学びができる環境を整えていきたいと考えておりますが、これらの事業の成果やより効果的な運用を含めた新たなる不登校対応の施策について、年5回研究会を開催し、長期欠席、不登校状況にある児童・生徒への支援の在り方を検討いたします。年度末には研究のまとめを行う予定です。
続きまして、3、中原小学校の建て替えに向けた取組の実施です。令和4年12月に策定した新都市再生ビジョンに基づき、中原小学校建て替えに向けた基本プランを策定します。策定に当たっては、新校舎の学校施設の在り方を検討するため、今年度、地域関係者を中心とする建て替え検討委員会を設置し、ここでの意見や検討内容をプランに反映させます。次年度以降、基本設計や実施計画、令和9年度には順次、工事を開始していくと、そういう予定で動いているところでございます。
次に、4、学校給食費の無償化の実施です。学校給食費に係る保護者負担を軽減するため、東京都が新設した補助制度を活用し、市立小・中学校における児童・生徒の学校給食費を今年度4月から無償化しました。無償化開始及び周知を行い、4月から施行された事業となります。
最後に、5、国立天文台周辺のまちづくりにおける義務教育学校に関する研究の実施です。国立天文台周辺のまちづくりにおいて、新たに義務教育学校の制度を活用した小・中一貫教育校の設置を計画していることから、これまでの三鷹市の小・中一貫教育の発展形として、三鷹らしい義務教育学校の在り方を検討するための研究会を、三鷹ネットワーク大学の三鷹教育・子育て研究所に設置して、年間7回の予定で研究を進め、年度末には知見をまとめた報告ができるよう取り組みます。
以上が令和6年度の方針と重点管理事業となりますが、毎年度、教育委員会が定めている基本方針と事業計画、こちらの水色の冊子になりますけれども、こちらもお配りさせていただいております。後ほどお目通しいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
私からの説明は以上です。
◯委員長(大倉あき子さん) 教育委員会の説明は終わりました。
これより質疑に入ります。
◯委員(前田まいさん) よろしくお願いします。この10ページの、まずこの重点管理事業まる1にある学校3部制のところでの、みたかスクール・コミュニティ講座とはどんなことをするのか。すみません、ちょっと施政方針との照らし合わせまでできなかったので、記載があったら申し訳ないんですが、確認のため、どんな講座なのかということと、受講対象者もどういった方を想定されているのか、お伺いしたいと思います。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 施政方針136ページに一応記載はございますので、そこも後ほど御覧いただければと思いますけれども、こちら、みたかスクール・コミュニティ講座につきましては、夜間、休日の学校施設を活用して、スクール・コミュニティに関わる人材の養成ですとか、あるいは交流を図るような講座を、年4回、市内の小・中学校を使ってモデル的に実施しようというものでございます。
これまで実施してまいりました学校支援者養成講座というものがございます。これを発展的に、みたかスクール・コミュニティ講座として位置づけるような形を考えておりまして、学校支援のボランティアに関わっていただいている方ですとか、それ以外にも、もう少し幅広く、学校に関わる、保護者を含めた地域の方を対象にした講座を企画していきたいというふうに考えているところでございます。
◯委員(前田まいさん) 分かりました。夜間となると、私もそうですけど、仕事をしていると、やっぱり日中の学校活動への協力とか参加ってなかなか難しい面もあるんですけど、私なんかは比較的自由に時間があるほうだと思いますが、それでも登録して踏み出すところまで、正直、今できていないんですけれども。でも、多分、一部の方にその負担というか、協力が限定的になってしまっているということも、やっていないほうとしては心苦しく思ったり、ありがたく思ったりという部分はあるので、ぜひ幅広く、また気軽にいろんなお手伝いができるようなほうに、ぜひアシストしていただきたいなというふうに思います。
それから、まる2の長期欠席、不登校のところですけれども、この研究会の開催や、またその研究のまとめということなんですが、その過程において、当事者である子どもや、あるいは保護者や家庭、教職員から話を聞くような機会を設ける予定があるのか、お伺いします。
◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人さん) 先ほど、冒頭の部分で教育長からも挨拶がありましたけども、今回、分科会に分けてやるというところの1つに実態把握分科会というものをつくっておりまして、そこにおいては教育委員会が主導になって、直接、長期欠席のお子さんだったり、保護者向けにアンケート調査を実施して、そこで声を聞いたりというようなこともやっていますし、当然、生活指導主任会等で、学校の先生のお話を聞いたりとか、夏休みに、適応支援教室A−Roomでの担任連絡会等々もありますので、そういうところで担任の先生たちの話とかを聞く機会は設けております。
◯委員(前田まいさん) この間、本当にすごく増えているので、ぜひ多様な意見を拾えるように御努力いただきたいなというふうに思います。
中原小の建て替えですけれども、これも、検討委員会には地域住民の方の参加も当然あるのか、確認します。
◯施設・教育センター担当課長(村部修弘さん) 委員さん御指摘のとおり、地域の方に幅広く御参加いただき、あと今予定といたしましては、OBの方とか、これから入学される予定の保護者の方なんかも参加していただくような予定がございます。
◯委員(前田まいさん) 分かりました。プールの問題等も絡むと思うので、ぜひ地域の声をしっかり拾えるようにお願いしたいと思います。
それから、学校給食の無償化ですが、目標としては、これは開始と適切な周知ということでは達成しているのかなというふうには思うんですけど、一方で、やっぱり不登校の児童・生徒が増えている下で、彼らの自宅での昼食に対する補助とかまではまだ踏み出せていないと思うんですけど、あるいは、様々事情があって、お弁当宅配がいいのかとか、福祉的な支援が必要じゃないかという子どももいるかもしれないですよね。その辺の調査とか、あるいはそういった助成とかの検討を行う予定があるのか、お伺いしたいと思います。
◯学務課長(久保田実さん) 学校給食の無償化の開始に当たりましては、対象者として、三鷹の市立小・中学校に在籍していて、給食の提供を受けている者に対して、その給食費を無償とするということで、まず令和6年度から開始をしております。
委員のほうで今御指摘がありました不登校の子や、またお弁当を持っている子については、今現在のところ制度上では対象とはしていませんし、給食を食べていないので、給食費自体が今発生していないという状況になっておりますが、先行自治体の中には、そういったところに対しての助成を行っている自治体もあると聞いておりますので、今後の検討、勉強課題とさせていただきたいと考えております。
◯委員(前田まいさん) あと、アレルギー対応で、お弁当を学校に持参している子というのは、三鷹でいるのかどうかということもあるかと思うんですけど、少なくとも給食の提供を受けている者に対してという要件の緩和もぜひ検討していただきたいと思いますが、実際、食べられない子、学校には来ているというような、そういうアレルギー対応の子とか、やっぱり柔軟な対応が必要じゃないかと思いますが、もう一度お願いします。
◯学務課長(久保田実さん) アレルギー対応等によって、除去ではなくて、お弁当を家庭から持参しているお子さんというのは、確かに一定数いらっしゃいます。その方も含めて、先ほど申し上げましたけども、実施している自治体等を参考にしながら検討を進めていきたいと考えております。
◯委員(前田まいさん) ぜひよろしくお願いします。
最後、義務教育学校についての研究ですけれども、デメリットの検証も十分行われるのか、お伺いします。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 義務教育学校に関する研究会につきましては、こちらは導入の是非ということよりも、もしこの大沢地区に義務教育学校を造るのであれば、どのような形でこの制度を活用するのが効果的かという観点から行うということになります。もちろん、義務教育学校制度のメリット、デメリットを踏まえた上で、どうすればよいかという検討にはなりますけれども、あくまでこの研究会は、制度を効果的に使うという観点から行うものとなっております。
◯委員(前田まいさん) それでは、そちらとしては、大沢で導入するならという前提になられているということは一定理解をするんですけど、ただ下手をすると大沢だけ義務教育学校になるということの三鷹市全体での教育の違い、格差等についての検証も含めて、私は必要なんじゃないかと思うんですが、そういうことは検証されないんでしょうか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) こちらの研究会では、義務教育学校は小・中一貫教育の発展形としての学校類型というふうに私どもは考えておりますので、三鷹市における他の学校における小・中一貫教育に、そこでの知見をどのように生かせるかという観点からの検討は行う予定としております。
◯委員(前田まいさん) そうすると、例えばほかの学園で義務教育学校を検討するようなことになった場合には、また改めて研究会を設置して検討するということになるんですかね。三鷹市として、義務教育学校をやることがいいのかどうかという、やはりその導入の是非というところもしっかり議論する必要があるというふうに思いますが、再度お願いします。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 三鷹市としての義務教育学校の導入の是非という観点からは、既に昨年9月にお示ししました土地利用基本構想に向けた基本的な考え方の案で、この義務教育学校の制度の活用というのを御提案する前段階として、教育委員会としてこれまで取り組んできた三鷹の小・中一貫教育ということも踏まえながら、義務教育学校のメリット、デメリット等を検討した上でお示しをしているというところでございます。
ですので、今後仮にですけれども、ほかの学園等で義務教育学校の導入を検討するとなれば、これは本当に仮の話ですけれども、それぞれの学園の状況に応じた観点からの検討がなされるということかと思います。
◯委員(前田まいさん) ですけど、やっぱりこの文教委員会で、きちっと義務教育学校のメリット、デメリットを検証された結果が報告された事実はないと私は思うんですけれども。やられて、それを検証された上で、基本的な考え方に載せたというんであれば、文教委員会にもぜひ御報告していただきたいと思いますが、お考えをお伺いします。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) まだ機が熟していない──要するに、義務教育学校についてどのような形のものにしていくのかといったことを、この研究会の中できちっとした形で位置づけて、その後、提案させていただくことになると考えています。
◯委員(前田まいさん) これ以上は平行線だろうと思うのでやめますけど、ちょっと何か、でも順番が違うように感じてならないんです。大本の総論の議論を抜きに、個別のこの地域に当てはめて考えるというのは違うかなと。それで、特にこの教育を考える議論の場である文教委員会においては、むしろ総論部分もきちんと議論する必要があるというふうに思うし、私自身はそれを引き続き求めていきたいと思います。
終わります。
◯委員(原めぐみさん) よろしくお願いいたします。一番最初に、地域クラブ活動立ち上げ支援なんですけれども、こちらは具体的にはどういった支援が行われているのかというところをお伺いしたいです。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) こちらの地域クラブ活動の立ち上げ支援につきましては、コミュニティ・スクール委員会の関与の下で、地域団体が主になって行われる中学校の放課後のクラブ活動について、財政的に支援を行うというようなものになりますけれども、立ち上げ当初なので、様々、備品とか消耗品費が必要になるといったところですとか、指導者や見守りの方の謝金といったところで財政的な支援を行うというものになっております。
◯委員(原めぐみさん) こちらは、財政的な支援が基本ということで捉えても間違いないでしょうか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 予算計上しておりますので、そのように申し上げましたけれども、その過程を通じて、運営自体についても、我々も一緒になって相談に乗ったり、支援をしていくという形になるかと思います。
◯委員(原めぐみさん) その相談の場とかに職員の方が行かれたりということももちろんあるかと思うんですけれども、実際に今までのクラブ活動をやっている学校の先生方、教職員の方々もその場にいらっしゃったりとかしてという支援もあるのかなというふうに考えているんですけれども、どうでしょうか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 地域が運営する活動ということでございますので、直接全て学校がということではありませんが、もちろん、学校を会場に、中学校の生徒が来るということで、学校の管理職を含めた先生方との連携は図りながら運営を行っていくということになりますので、必要に応じて、いろんなタイミングで管理職と打合せの場を持ったり、そこに我々が入ったりというようなことは行ってきていますし、今後も行っていくことになるのかなというふうに思っております。
◯委員(原めぐみさん) ありがとうございます。
2番目の不登校対応巡回教員、こちらは中学校に配置というふうに前から伺っているんですけれども、各中学校に1人ずつで間違いないでしょうか。
◯指導課長(福島健明さん) 不登校対応巡回教員の配置についての御質問をいただきました。こちらは、拠点校である六中の教員が週1日回って、拠点校を含めて全部で5校を回るので、1つの中学校に週1日巡回するというような立てつけになっております。
◯委員(原めぐみさん) じゃあ、市内で1人というふうな感じですね。週に1日学校を回っていくということで、不登校の子は学校に来られていないから不登校だと思うんですけれども、学校に回って具体的にはどういったことをされるんでしょうか。
◯指導課長(福島健明さん) 巡回教員の具体的な役割についての御質問をいただきました。この巡回教員の授業には、セットで校内の別室を設定することによって、週5日、子どもたちはその別室に通うことができるというように、この巡回教員の取組は、そういう不登校施策の強化というような位置づけで取り組んでおります。
ですので、不登校の子が、例えば第一中学校の巡回教員の日にちが月曜日だとした場合に、月曜日に、火曜日とか水曜日の曜日の登校状況ですとか、また不登校の子が来れているのか、来れていないのかとか、そういった学校の不登校対策の相談役、状況を把握して、当然教育委員会とも状況を確認しておりますので、そういったところで不登校施策の強化をする専門の教員というふうに御理解いただければと思います。
◯委員(原めぐみさん) じゃあ、ある程度、不登校の児童に対して把握をしていくということがメインで、不登校の生徒に対して何か働きかけるというようなことではないという認識でよろしかったでしょうか。
◯指導課長(福島健明さん) 今、委員におっしゃっていただいたように双方になります。実際、学校によっては、そのお子さんが来るケースもありますし、逆に来なければ直接連絡するケースもありますけれども、担任にそれを促してみたり。なかなか忙しかったりすると、担任もそういう子にアクセスすることを失念してしまうこともやっぱりあるので、そういった不登校に対して、どうやって把握していますか、どのような状況ですかというのは、巡回教員が直接つなぐこともありますし、管理職、担任を通してつながるケースもあります。
ただ、また子どもたちが直接別室に来てくれることもあるので、そういったところでの対応ということでは、本当に多様な対応というところで、今2か月進んでいるというところで、これから様々課題も出てくると思いますので、丁寧に対応していきたいと考えております。
◯委員(原めぐみさん) 週に1日、丸々ずっと朝から晩までいらっしゃるということですよね。その間に、例えばその学校の不登校の児童全員に対応することって可能なんでしょうか。
◯指導課長(福島健明さん) 人数によってにはなると思うんですが、現実的には非常に難しいかと思います。ですが、やはり1週間に1回来たところで、不登校対応について、その学校がどんな対応ができているのかというのを把握することはまずやらなきゃいけないことということで、我々としてもその教員には指導して共有しているところです。
また、プラスアルファのところで、個別に対応できるところ、学校がやるべきことというところで、そういったところは整理しながら進めているという流れです。
◯委員(原めぐみさん) この2か月での成果というのが、もしあれば教えていただきたいんですけれども。
◯指導課長(福島健明さん) 先ほどのお話の中で、校内の別室というお話をしました。そういったものを新たに設置したことによって、より居場所ができて、学校に来やすくなったというところで、そういった意味では数字というか、子どもたちがこちらの学校のほうに足が向いていると。
また、なかなかアクセスできなかったお子さんにも、直接アクセスができるようになったというところでは、担任ですとなかなか相談できないのが、学校の担任以外の巡回教員ということでは、相談しやすいという意味では、幅広い対応ができるというふうな報告も聞いていて、そういった流れで学校に来れるようになったということで、ちょっと先生に会いに来ないかとかということで、その教員は通級教室の経験のある教員なので、そういった意味で、そういった困り感のある子どもに寄り添うことが得意な教員ですので、そんな好事例がより出ているというふうに聞いております。
◯委員(原めぐみさん) 不登校専門の教員ではなくて、通級教室の経験がある先生ということなんですか。不登校専門というのはなかなかないですよね。
◯指導課長(福島健明さん) 私の説明が十分じゃなかったです。昨年まで通級教室の教員の経験がある教員が、今年の4月から不登校の対応の巡回教員をしているというところで、通級での経験がより生かせているというふうに報告を聞いております。
◯委員(原めぐみさん) ありがとうございます。通級の経験がないよりはいいかなと思いますけれども、なかなか不登校って、学校の通級も様々だとは思うんですけれども、本当に皆さん、一人一人違うので、学校に来れている通級の子どもと不登校の子どもというのは大分幅があるのかなって私は思うんですけど。通常級の子たちの中で不登校になってしまった子たちなので、通級の経験があったほうがいいかなとは思うんですけれども、より専門的な知識がある方が──中学校、全市で1人というところなので、いたらなおいいのかなというふうに思ったんですけれども。
やはり、そこは巡回教員ということになるかと思うので、教員でなければならないのかというところをもうちょっとお伺いしたいんですけれども。
◯指導課長(福島健明さん) これは、東京都が加配教員として配置しています。ですので、教員ではなくてはならないということになります。
以上です。
◯委員(原めぐみさん) 分かりました。ありがとうございます。不登校に対しては、またちょっと教員で賄い切れなかったというところであるのかなと思いますので、ほかのところから、もうちょっと補填していけたらなというふうに考えています、すごく増えていますので。
次、学校給食で、先ほど前田委員からお話があったんですけれども、アレルギーに対してはまだ対応できていないということの理解で間違いなかったでしょうか。
◯学務課長(久保田実さん) 今回、今現在、三鷹のほうで行っている給食費の無償化については、給食費が発生している児童・生徒を対象としておりますので、給食の提供を受けていない児童・生徒については、給食費の無償化については実施していないという形になっております。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) 今の御発言というのは、いわゆる給食の提供に対して、アレルギー等の除去食等の提供ができていないのかという御質問ということでお答えしてよろしいでしょうか。
(「はい」と呼ぶ者あり)
◯学務課長(久保田実さん) 給食におけるアレルギーの対応につきましては、大きく3つあります。1つは、詳細なメニューを保護者のほうに提供して、保護者、教員、もしくは御自分が除去をした上で食べている対応。2つ目が、いわゆる除去食対応といって、原因物質について除去したものを提供して食べているもの。3つ目が、お弁当対応といって、御自宅からお弁当を持って、給食として食べている対応。現在、三鷹のほうでは3つの方法で対応しているところでございます。
◯委員(原めぐみさん) ありがとうございます。除去している。だから、学校での対応として、自分で省く場合は、もちろん提供しているというか、それだけで、家から持ってくる方には一切対応していないということで分かりました。ありがとうございます。
やはり、本当にアレルギー対応はやっぱり結構増えてきていると思いますので、こちらも本当に柔軟な対応を求めます。
あと、不登校児に対してなんですけれども、不登校児に対して給食を機に、例えばお昼だけでも食べにというようなお声がけとかがあれば──既にあるかもしれないんですけれども、そこを機に学校に来るようになったりとかいうこともあるかと思いますので、ぜひお願いしたいと思いますけれども、その辺り、今のところどうなっているのか、お伺いしたいと思います。
◯指導課長(福島健明さん) 不登校児童・生徒への給食の提供についての御質問ですが、実際に委員がおっしゃっていたように、給食だけを食べに来て、食べたら帰るというお子さんも、詳しい人数は把握していませんけれども、一定数いるというふうには聞いております。ただし、給食は、いわゆるお店に行って、その日1食幾らで払うとかという制度のものじゃないので、そういった、どのぐらい定期的に食べるのかというのは、保護者とそれなりのやり取りをしながら確認をして、ふらっと来て、ふらっと食べられるというものではないので、そういったところについては、学校と保護者が丁寧に対応しています。
◯委員(原めぐみさん) ありがとうございます。本当に不登校児の親としては、恐らく昼食問題というのは非常に大きな問題だと思います。夏休みでも、子どものお昼を作るというのは本当に大変なことですので、そういったところの声がけとかがあれば、非常にありがたいと思います。
そちらを要望して終わります。
◯委員長(大倉あき子さん) ほかにございますでしょうか。
◯委員(池田有也さん) すみません、じゃあ、少しだけ質問したいと思います。重点管理事業のスクール・コミュニティの実現に向けた学校3部制の推進のところでございますが、先日、私、地元の小学校の運動会があったので、CS委員の方々とか、おやじの会の方といろいろ意見交換していたんですけれども、スクール・コミュニティという言葉自体はかなり浸透してきていまして、たしか貝ノ瀬教育長がまた来られて、6年ぐらい前からおっしゃっていただいているよね、みたいな感じの話だったんですけども、これからのところではあるんですが、スクール・コミュニティの取組の現状の途中経過みたいな部分、取組がどれぐらい進んできているのかというようなところとかがもっと分かったらいいんだけどという話をおっしゃっていまして。
もしかしたら、いろんな場面で報告されていたかもしれませんが、それがうまく伝わっていない可能性もあったりすると思いますので、現在の取組状況の途中経過であったり、取組状況の検証であったりというのを分かりやすくCSの関係者の方々とかにお話をしていっていただけると、皆さんもより意欲的になってくるのかなと思いまして、その辺りの何か工夫を今後していただけるのかなというところをまず伺えたらと思います。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 委員御指摘のスクール・コミュニティといったときの最終ゴールのイメージみたいなものを、今の時点で私どものほうでお示しはできていないかなというふうに今御指摘いただいて思っているところです。それは、スクール・コミュニティというものが、学校や子どもたちを縁とした人々のつながりという極めて抽象的なもので、学校や子どもたちを中心に地域の方々がつながってというような地域のありようを抽象的に言っているものであるということで、具体的に示すのはなかなか難しいかとは思いますけれども、今そこに向けて様々な施策を進めているところでございますので、委員御指摘のように、今どこまで来ているのかというようなところを分かりやすく整理して発信するということ自体は重要な御指摘かと思いますので、御指摘を踏まえて少し考えてみたいというふうに思っております。
◯委員(池田有也さん) ぜひお願いいたします。やはり皆さん、非常に興味を持っていますし、大分浸透してきておりますので、現時点でどれぐらい進んでいるのかなというところ、あと今後どういったところを目指しているのかなというところを、今後も分かりやすく発信をしていっていただきたいなと思います。
それと、もう一点、学校給食の無償化の実施のところでございまして、こちら、前向きにスタートしてよかったなというふうに思っているところです。ただ、一方で、うちの会派のほうも財源のところを指摘させていただいて、十分裏づけが取れたので、今回賛成させていただいているところでございます。今回のこの無償化をしたことで、一部、私立幼稚園協会さんのほうとかから、小・中学校ばかりずるいなみたいな話も来ていたりするものですから。
三鷹が私立幼稚園に手をかけるというのは難しいと思いますけれども、例えば国とか東京都のほうに、そういった未就学のほうから大分不公平感といった声も来ているから、できれば、これは本来、国が全部一律でやるべき話ですから、そういった不満の声があったりもしますよというようなことは少し頭に置いていただいて、市長会等を通じていろいろ意見を言っていっていただけたらなというところでございます。
これは、たまたま私立幼稚園協会さんのほうから、私のほうもいろいろ言われていたので、話をさせていただきました。これについては答弁は要りません。
以上で終わります。
◯委員長(大倉あき子さん) ほかにございますでしょうか。
◯委員(中泉きよしさん) ありがとうございます。まず、部の方針を聞きますね。義務教育学校について伺います。先ほどから何回か、教育長からの発言とか、課長から義務教育学校をやるのはCSの発展形だということを何か強調されているようなんですが、CSの発展形というからには、CSがほかの教育、6・3に分けている教育とかに比べて、何が優れていて、どういう成果が上がっているのかというのを1回お示しいただきたいんです。
それは、例えば学力なのか、不登校児童・生徒がほかの地域に比べて少ないのかとか、あと、今、教員が大変で、辞めてしまうのが多いけど、そういう離職率が少ないのかとか、そういったものがあって、初めてその先に行くんだというのがあるべきなんですが、どうもCSはそういうものが示されないまま、いいんだということを前提に発展形ということばかりがうたわれているようなんですが、その辺をちょっとお示しいただけますか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) まず、CSではなくて小・中一貫教育の発展形というふうなことで申し上げております。これまでの小・中一貫教育の成果の検証ということだと思いますけれども、そもそも三鷹市において小・中一貫教育を導入した際には、平成18年から3年間かけてコミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育の教育効果についての有識者を交えた検証委員会ですとか、関係者へのヒアリングやアンケートを交えて検証したという経緯もございます。検証委員会の検証結果でも、小学校と中学校を通じた学園という単位で着実な改善が見られているというような報告となっているところでございます。
また、今委員から御指摘いただいたデータ的なところでいいましても、全国学力・学習状況調査においても、東京都の水準を例年上回っている状況でございます。また、注目すべきは、中学校における不登校出現率につきましても、直近17年という単位で見ても、東京都の水準を平均で3ポイント近く下回っているというような──もちろん、市として、不登校児童・生徒数が全国的な傾向と同様に伸びているという課題は課題として認識しておりますが、一方で、都の平均等と比べると相対的に下回っていると。これについては、やはり三鷹で何がほかの自治体と違うのかというと、やはりコミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育ではないかなというふうに考えているところでございます。
そのほか、教育委員会としましては、毎年度の授業の点検評価といったことも含めて、文教委員会でも御報告させていただいているところでございますけれども、そういった中で小・中一貫教育自体は成果を上げているというような認識に立っているところでございます。
◯委員(中泉きよしさん) 先ほど前田委員のほうからもありましたけど、その答弁で既に昨年の9月に検討したものを提案して、だから進んでいるんだというのがありましたけれども、昨年9月に提案するまでの経緯を問題にしているのであって、昨年の9月に提案したから、もうこのまま進んでいって、ある程度検討が進んだ段階で、まだ機は熟していないから、この文教委員会に提案していないんだというお話もありました。
やっぱり、それについては、私も以前、一般質問でも取り上げましたが、非常に違和感がありますね。それは教育委員会の中では、本当にそうした答弁とか経緯について、違和感とか異論とかというのはないんですか。私、それは非常に不思議に、何度も、私に対する答弁じゃなくて、ほかの委員や議員に対する答弁を聞いていても、繰り返しこれがされるということは、腑に落ちていない議員がたくさんいるということだと思うんですが、そうした意見は教育委員会の中にはないんでしょうか。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) 教育委員さんたちの教育委員会といったところでの場でということで、今の御質問ということで……。
◯委員(中泉きよしさん) 教育委員会でもいいですし、事務局内でも結構です。進めているという主体者という意味です。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) 違和感という部分なんですけれども、先ほどから申し上げていますように、義務教育学校の制度を活用した小・中一貫教育を進めていきたいといったことについては、教育委員さんとの協議の中でも、三鷹をどう前により進めていくのかという、そういう部分のところでも御賛同を得た上で提案をさせていただいたものであるといったことが、まず前提です。
その先、先ほども機が熟していないというふうに申し上げましたけれども、より具体的な形での御提案をさせていただくというふうに考えておりますので、現時点で、文教委員会の中で報告したいとは思っておりますけれども、私どもとしては、もうしばらくお待ちいただけないかという形の考えで、今お話をさせていただいているところです。
◯委員(中泉きよしさん) ありがとうございます。今私が質問したのは、もちろん教育委員の皆さんがやろうよっていうのはそうなんでしょう。そうじゃなきゃ進まないし、そういうふうに説得も、説明もしているんでしょう。そうではなくて、経緯、時間軸の話であって、機が熟さなければ、文教委員会や議会に報告、説明できないというのは、逆にもっと具体的なものができて、機が熟したという教育委員会側の判断に至ったときには、それはもう後戻りができないとか、別の視点から多角的に検討する機会、議員側からの、もしくは委員会側からの質問というのがどれほど反映されるのかというのは、懐疑的にならざるを得ないと。
その時間軸とか、前後関係を問うているのであって、もちろん教育委員の皆さんがやろうよというのは分かりますが、その過程で議会側とか、市民の皆さんが積極的に参画する、意見を述べる機会というのはあまりないということに対して違和感とか異論がないのかということについて、もう一回伺えますか。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) 義務教育学校のことについて、これが文教委員会のマターなのか、それとも天文台特別委員会のマターなのかって、結構微妙に難しいところが正直ございました。そこのところがスタートで、これをどういうふうな形で処理をしていくべきことなのかというようなことも含めて、相談をさせていただいてきたところです。
そういうところもありながら、現在、三鷹教育・子育て研究所の中に研究会を立ち上げているというのは、文教委員会のほうにきちっと提案するのであれば、是非がどうのということじゃなくて、具体的にこういうことをやりたいんだという形で御提案させていただきたいということで、もうしばらくお待ちいただければということで、先ほど申し上げたところでございます。
◯委員(中泉きよしさん) 百歩譲ってというか、譲りたくないんですが、百歩譲ったとして、それは文教委員会ではなくて、じゃあ、特別委員会では検討したということなんでしょうか。今はどちらが扱うかというのは微妙な問題ということをおっしゃられましたが、それは議会側の判断なのかどうかは別として、特別委員会のほうで扱うにしても、特別委員会にはその9月以前に検討したということはあるのでしょうか。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) 提案をさせていただいたのは、三鷹の大沢地区に今までの三鷹の小・中一貫教育校の発展形として、義務教育学校制度を活用した小・中一貫教育を始めたいといったことについての提案はさせていただきましたけれども、具体的な内容等のところについては、一般的なお話しかさせていただいていないところです。
◯委員(中泉きよしさん) 多分、これをやっているとずっと続いちゃうんで、先ほどの前田委員は大人だったので、私もこのまま行ってもずっと平行線だと思いますが。やっぱり、この話が毎度毎度出るというのは、腑に落ちていないということは御理解いただきたいと思います。
ということで、もう一つ、この義務教育学校について伺いたいんですが、ここに研究会の開催云々というのがあって、施政方針の135ページを見ると、研究員は学識経験者、市内教育関係者、市立学校長と書いてありますが、これというのは4月に設置ということで、設置期間は4月から来年の3月となっておりますが、研究員というのは公表されているんですか。私どもは知ることができるんでしょうか、どなたがこれの研究、検討に当たっているのかということは。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) こちらの研究会につきましては、4月に設置し、既に検討を開始しているところでございますけれども、研究員の個別のお名前につきましては、落ち着いた環境の中で御議論いただくという観点から、今回、議論が終わるまでは非公表というような取扱いにさせていただいているところです。
◯委員(中泉きよしさん) 落ち着いたね。この義務教育学校の件は結構です。
そうしたら、まる2番の長期欠席、不登校関係云々について伺いたいのですが、支援をする際に、この原因というのを幾つか──こういう傾向、原因だよねというのは見定める必要があると思うんですが、それは現状では幾つか大きなものというのは、原因要素としては当たりをつけるといいますか、こういうことじゃないかというのは幾つか絞れていたりしているものなんでしょうか。
◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人さん) いつもの国の調査のほうでやっているもので上がってくるとなってくると、例年ずっと多いんですけれども、やはり漠然とした不安傾向というのが、やはりずっと三鷹では一番多い中で、そこの不安というのがやっぱり一人一人違うので、総体的にそうなってしまうという形でしか調査は明らかにはできないので、あとは本当に一人一人にどうだったというのを細かく聞いていくしかすべがないかなあとは考えています。
◯委員(中泉きよしさん) ありがとうございます。先日の一般質問で、例えば蛯澤議員のほうからは食育の関連で、添加物が子どもたちの無気力にどうのこうのとか、あと同じ部屋でいうと、半田議員のほうから、iPadを配って、あれが無気力につながっているんじゃないかとか、幾つか、それこそエビデンスはないし、推測の域かもしれませんが、そうしたものというのは、一般質問の本会議の場で考えられるんじゃないかということが、質問議員のほうから幾つか上がったというのは、例えばそうしたものについては、少し気を遣いながら調査をしてみる、検討してみるということはあるのでしょうか。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) 不登校の増加といった部分については、三鷹市もそうなんですけれども、全国的な問題になっているといったところです。
そういった意味では、例えばタブレット端末が1人1台になったといったことについても、全国同じような時期で始まっていることでもありますし、三鷹だけで調査をするかといったら、そこは本当にそれがエビデンスとして、うちが調査したものが出せるものかどうかというのも、なかなか分からない。添加物のこともそうかもしれません。
ただ、これについて市単体でやっていくことなのかというと、そうでもないんだろうなと思っています。
また、原因というのを不登校の子どもの当事者に具体的に質問をしていったときに、分からないというお答えをされる子どもたちが物すごくやっぱり多いんです。これは複合的なものなのか、何か直接この1つのことで不登校になるということではない中でのこともあったりするといったことで、逆に子どもたちにとって、何が原因なのって突きつけられることのほうが、私は学校の経験があるので分かりますけれども、結構きついことになってくるのかなというふうにも思っております。
なかなか不登校の調査って難しいというのは、その辺もあるんだろうとは思っています。ただ、原因が何なのかといったことを突き止めていきたいとは、本当に思ってはいますけれども、それよりも、今の子どもがどういう状況であるのかといったことの、私はアセスメントをきちっとしていくことのほうに重きを置いていくのが、子どもたちを抱えている学校であったり、市の教育委員会であったりといったところとしては、より重要なことなのではないかというふうに考えています。
◯委員(中泉きよしさん) 分かりました。その件は結構です。
あと、先ほど参考資料の基本方針と事業計画というような、後ほどお目通しくださいということだったんですが、ここからの質問というのはいいんですか。
(「どうぞ」と呼ぶ者あり)
では、こちら。せっかく朝早く来て読んだものですから、じゃあ、幾つか質問させてもらいますね。
まず、16ページ、教育支援の充実について。これも、不登校というか、支援が必要なということなんですが、三鷹には情緒固定級などがなくて、幾つかの都内の自治体ではそうしたものがありますが、これから三鷹市としてそうしたものをどう考えていくのか。その一方で、今、大きな流れとして、インクルーシブ教育とか、フルインクルーシブとか、そういうものがありますが、そうしたものを含めた三鷹市の教育方針として、支援級とか固定級の、今後の増やすとか、どういう扱いにするというのは、中期的な展望とかというのは御説明いただけますか。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) 今、三鷹の今後の教育支援について、どういう展望なのかといった御質問をいただきました。基本的には、世界の潮流でもありますけれども、インクルーシブをきちっとやっていきたいといったところは、もちろんございます。ただ、現時点でいきなりフルにインクルーシブという形に開いていくことが、本当に子どもたちにとっても、それから学校の先生方にとっても可能であるのかどうかといったところを見ていくと、なかなか難しいところはある。
ただ、理念としては、それを進めていくというふうに考えています。その中で、中期的にどう考えていくのかといったところに関して申し上げますと、一つは、現在、三鷹で行われている教育支援学級等の知的固定であったりとか、あるいは情緒の通級であったりとか、そういった部分で進めているところに対して、一定の子どもも保護者もニーズがあるといったところは、すごく大事にしていかなければいけないところだなと思っています。
そういった意味で、フルインクルーシブに向けて、進めてかじを切っていきたいところではありますけれども、ただ子どもたちに学ぶ場の選択といったところも含めて、そういった選択肢についてはきちっとやっていきながら、ニーズには応えていきたいというふうに考えています。中途半端な回答で申し訳ないんですけれども、私たちとしてはニーズがあるものについては、きちっと対応していきたいなというふうには思っておりますので。
ただ、理念としては、フルインクルーシブにどうやって近づけていくことができるのかといったことについては、引き続き進めていきたいというふうに考えています。
◯委員(中泉きよしさん) ありがとうございます。微妙で、難しく、悩んでいるなあというのはうかがえましたが、承知しました。それはまた、今後の動向を見て、いろいろと私も質問、意見など述べたいと思います。
あと、18ページです。目標IIIの学校の経営力と教員の力量を高め云々とあるんですが、すみません、これは言葉の使い方として、学校というと、普通、運営ということなんですが、学校の経営力って、経営という言葉を使う、なぜ運営ではなく、経営と。意図してこの言葉をわざわざチョイスされているのかというのを伺いたいです。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) 学校は、運営という言葉じゃなくて、学校では、学校経営という言葉を割と通常、一般的に使って表しています。これは、単純に何か事を運ぶということではなくて、学校の経営方針に基づいて、どう学校を経営していくのかという、いわゆる教育課程の中に学校の経営方針というのをきちっと位置づけるわけなんですけれども、それに基づいて学校を経営するという、そういう言葉として、学校では使っている言葉になります。
◯委員(中泉きよしさん) それは、三鷹市以外でもですか。
(「はい」と呼ぶ者あり)
では、結構です。ありがとうございます。
あと、最後、34ページ、図書館について伺います。図書館はコロナの間、なかなか来れる人がいない云々で、大分減ったと思いますし、ここでもコロナが明けて、これから月曜祝日を開けていきますというような積極的なあれがありますが、例えばコロナの前からの時間軸でいうと、例えば10年とか20年でいうと、利用者数の増減、それと、それに合わせた予算の増減というのは、三鷹市の場合、どのようにトレンドとして動いているでしょうか。
◯三鷹図書館長(大地好行さん) まず、利用者数の増減という意味でいえば、私の手元にある一番古い情報が、入館者数、平成28年度が取りあえず95万7,307人の方に図書館に来ていただいているんですけれども、令和5年度の実績では83万2,000人余りということで、その間、コロナもあって、一旦60万人まで落ちて、今戻ってきているところなんですけれども。
それに伴って、具体的に、例えば電子書籍の導入とか、いろいろやっておりますので、個別事業についての予算の増減は当然あるんですけれども、トータルとして、この利用者に合わせて予算が変動しているというような形では、あまり認識のないところでございます。
◯委員(中泉きよしさん) ありがとうございます。私、去年もこの場で伺ったかもしれませんが、今の資料購入予算というのは、館長からして、点数をつけると言ってはあれですが、私、資料購入費、そんなに多くないなという印象なんですが、実際現場の責任者としてどうでしょうか、その予算というのは。
◯三鷹図書館長(大地好行さん) 具体的に多い、少ないというのはあるとは思うんですけれども、ただ、この間、例えば電子書籍の導入などで、他市では電子書籍を導入した分は図書資料購入費を削るとか、そういうような形での運用もされているところ、三鷹市においては、一応併用して、電子書籍の分は、その分上乗せした形で予算をつけていただいておりますので、私どもとしては、逆風の吹く中でも、一定の成果は上げているというか、費用をいただいていて、それを市民に対して還元できているというふうに認識しているところでございます。
◯委員(中泉きよしさん) 資料購入費が7,370万円になっていますが、このうち、いわゆるデジタルと紙というの、しかもデジタルというのは所有権にならずに、これは利用権ですから、相手、業者が消えちゃえば、もう使えない、もしくは1年契約であれば、1年で途絶えてしまうという性質の違いがありますが、これはどのくらいに分かれているんでしょう。
それと、利用者というのは、デジタルのほうというのはどのような伸びになって、それは図書館側から見て想定していた伸びなのか、思ったより伸びないなということなのか、その辺りの現状認識を教えてください。
◯三鷹図書館長(大地好行さん) まず、図書資料購入費は、基本的には紙の資料の予算でございますので、電子書籍の資料というのは、比べたところで、私、正確な金額は出てこないんですけれども、量からすれば、かなり電子書籍の資料については少ない。年間大体1,000点ずつ増を図ろうとしておりますので、もともとそんなに予算を多く取っていない形で運用を始めております。
利用者については、できればもう少し御利用いただきたいというのが、私どもの本音としてはございます。ただ、この図書館向けの電子書籍というのが、使い勝手からすると、常に通信環境を必要とするような形になっておりますので、いまいち、キンドルとか、そういった民間のサービスと比べますと、ちょっと使い勝手が悪いというところもございます。
また、電子書籍になる本というのも、当然のことながら、人気の本がすぐ電子書籍になるわけではないので、ラインナップとしても、ちょっと微妙なところもあったりもしますので、アピール力とかも、市民の皆さんに対して足りていないところもあるのかもしれないんですが、一応、雑誌を拡充したりとか、事典を入れてみたりとか、創意工夫の中で少しずつ利用者が増えていただければ大変ありがたいなと思って工夫をしているところでございますので、私どもとしては、もう少し増やしていきたいというふうに考えているところでございます。
◯委員(中泉きよしさん) すみません、そうしたら、これ、電子書籍の購入費は7,370万円の中には入っていないんですか。これは別扱いということですか。別扱いなら、どこに計上されているんでしょう。
◯三鷹図書館長(大地好行さん) 申し訳ありません、ちょっと今、手元に予算書がないのであれなんですけど、図書資料購入費の消耗品費のところが紙の予算になっています。図書資料購入費の中で、システムサービス利用料とか、その辺のものが入っていれば、そこなんですけれども、手元に予算書がないので正確にお知らせできないんですが、申し訳ありません。
◯委員(中泉きよしさん) では、後で結構ですので、教えてください。
以上です。ありがとうございます。
◯委員長(大倉あき子さん) 質疑の途中なんですけれども、ここで休憩を挟みたいと思います。
──────────────────────────────────────
◯委員長(大倉あき子さん) 休憩します。
午前11時08分 休憩
午前11時15分 再開
◯委員長(大倉あき子さん) 委員会を再開します。
──────────────────────────────────────
◯委員長(大倉あき子さん) 質疑を続けます。
◯委員(谷口敏也さん) まず、確認なんですけど、ほかの部と違って、教育委員会の場合は、この教育方針というのもあって、なおかつこっちもあるというような形なんですけど、基本的にはこれに基づいて、これを簡単にまとめたのがこっちということの認識でいいのかどうか、お伺いします。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) 基本方針については、文教委員会でも御報告させてもらって、それに具体的な例年やっているものも含めて、あとは新規・特記系のものも含めて、事業として位置づけたものがこれになっているということです。それの中でというか、基本的には施政方針に出ているものは全部この中には位置づけられておりますけれども、考え方としては、この施政方針の中から、ベスト5事業を重点管理事業として取り上げて、ここに記載したということになる。
ですから、おっしゃっていることもそのとおりなんですけど、全部同じものが載ってはいますということです。
◯委員(谷口敏也さん) ありがとうございます。最初の教育長の話を聞いていて、まずは3つの、次の3点を重点的に取り組みますとおっしゃったじゃないですか。最初、これを見ていて、どれが3つなのって思ったんですよ。そうしたら、こっちに3つになっていて、この3つになっていたから、ここの3つなんだろうなと。そうすると、基本方針の中の3つの重点的なことをここに書いているわけだから、こっちの方針の中にもその3点は明確にしておくべきじゃないかなと思うんですけど。それを何で入れていなかったのかということ。
あと、今部長が言った説明で、より具体的にこの重点管理事業を5つ挙げていますけど、この基本方針と事業計画の中では、目次のところを見ると分かるんですが、最重点施策というのが7点入っているじゃないですか。この中に含まれているのもありますけど、その辺の表現の仕方。両方とも、要は公文書となって、多分ホームページでも出るんでしょうけど、その辺のつじつまというか、あまり合っていないような感じがするんですけど、その辺は教育委員会としてどういうふうに編集したのか、お伺いしたいんですけど。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) そこの部分については、非常に悩んでいます。というのも、基本的には教育ビジョンの柱にひもづけて、もともとこちらのほうはつくってきておりますし、あわせて、うちの教育部だけじゃなくて、今市長部局が持っていらっしゃる領域の部分も、併せてここの中に柱として、6本目、7本目という形で入っているといったこともあって、その辺り、今年度で現行の教育ビジョンが、多分形としては終わっていくので、今年までこの形で来てしまいましたといったところが正直なところです。
これを一気に変えるというのは、とても。毎年、継ぎ足し、継ぎ足しで、この中に新しいことが要素として入ってくるといったところも含めて、今後は整理していきたいなというふうに考えておりますが、今回はこの形でやらせていただきましたといったところが正直なところです。
◯委員(谷口敏也さん) ありがとうございます。各部の運営方針のやつは、各部が1ページにまとめているじゃないですか。だから、もしかしたら教育委員会も1ページにまとめるために試行錯誤をして、こういうページになったのかなというのも思っていたんですけど、ほかの部に配慮、忖度して1ページにまとめたということはないんですか。
◯教育部調整担当部長(齊藤 真さん) 今回、企画部のほうで、結構定型的な形ということで、特に方針については、ある程度行数をかなり制限されたということがありますので、多分こちらの方針は書き切れない部分がありましたので、かなりコンパクトにしたというところはございます。
◯委員(谷口敏也さん) コンパクトにしたというのは、言い方はいいですけど、企画のほうから1ページにまとめてくれと言われたわけじゃなくて。
◯教育部調整担当部長(齊藤 真さん) 基本的には、やっぱり部で全部含めて1ページという指示はありましたので、そういうことでございます。
◯委員(谷口敏也さん) ここで文句を言うわけじゃないですけど、それは企画部のほうに言わなきゃしようがないですけど、教育委員会って大きいと思うんですよ。予算的なものはもしかして違うのかもしれないですけど、幅広いじゃないですか。だから、もうちょっと配慮するように求めたほうがいいんじゃないのかなと思いますけど、その辺については部長としてはどうお考えか、お伺いします。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) おっしゃるとおり、5つ選ぶだけでも、実は中で相当議論をしながら、どこが重点管理事業に当たるのかみたいなこともやったんですけれども、事業としては、すごく多岐にわたるものを抱えているのは事実でございます。その中で、こちらとしては、重点管理事業を、重点管理するためのものの頭出しをここの中でするんだといったことですので、それに従ってやらせていただきましたけれども。
ほかにも、様々やっていかなきゃいけないことというのは物すごく数が多いものですから、この中に全て書き切ることも、逆に増やしたからといって、それはそれでまた難しい部分も出てくるかなというふうには考えておりまして、そういった意味で、こちらをあえて出させてもらっているという、そういう認識です。
◯委員(谷口敏也さん) ありがとうございます。やっぱり見る人は見ていると思うんですよね。特に、学校関係でCSの人とかって、自分がやっていることに対して、いろいろこういう資料を見ながら、市としてどう考えているのか、教育委員会としてどう考えているのかって見ていると思うんで、この辺のリンクされているかどうかというのはしっかりとチェックされていると思うので、注意をしていただければなと思います。
そんな中で、私も少なからず学校支援にも登録させていただいていますし、いろいろと協力できるところは引き続き協力しているんですけど、今度の一般質問でやろうかなと思っていたことなんですけど、実際、地域人材の育成と協働推進とこちらの5ページにあるじゃないですか。さっき池田委員からもありましたけど、やはりコミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育を進める中で、例えばCS委員会をやって、8年間丸々やった後でも、いろいろ協力してくれる人もいるし、父親の会なんかは、卒業してもOBとして活動する中で、現役を支えていたりという、学校に携わっている、協力してくれている人というのは確実に増えていると思うんですよ。
だけど、一方で、PTA会員にならない人、役員になりたがらなくて、役員決めが大変だというのはまだ聞くんですよ。その一方で、学校支援員みたいな、メールで案内が来て、まち探検に協力してくれる方というと、結構手がすぐ挙がって、出る幕がないなみたいな感じで見ているんですけど。そう考えると、あまりにPTA役員とかPTAが重いというイメージで、だけど、学校支援員で、授業の協力ぐらいだったらするよというような人は、一方で増えていて、CSを卒業しても、学校に協力するという人も増えている。
そう考えると、PTAの部分をもうちょっと地域で肩代わりというか、協力できるようなことがあるんじゃないかなという気がするんですけど。教育委員会としては、あまりPTAにああだこうだって言えないのは分かりますけど、PTAの役員にならないという、その辺のPTAの負担というのを和らげるような考えというのは、教育委員会としてはどのように持っているのか、お伺いしたいんですけど。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) PTAの負担軽減というところでございますけれども、まずPTA自身はそれぞれが独立した任意団体ということもございますので、元をたどれば何をやるかは御自身たちが決めていたはずの団体なんです。一方で、過去からの積み重ねにより、いろんなやらなければならないというものが増えてきて、それに捉われているというか、それが負担になっているというところが、1つの現状なのかなというふうに認識をしております。
そこを、また各学校によって状況も違いますので、我々がこれをこうするというのは、あまりそういう要素は多くないのかなと思うんですけれども、私ども、今、問題意識はございますので、三鷹市公立学校PTA連合会の常務理事会、今も大体各月ぐらいで開催しておりますので、その場等を通じて、逆にPTA会長さんたちも同じように悩んでいる会長さんは多いので、そこで変えていいんだというふうに、皆さんのやりやすい、あるいは続けられるPTA、楽しんでできるPTA活動を目指して、変えていっていただいて構わないというところを発信し、後押しをするというようなことを今は方針として取り組んでいるところでございます。
◯委員(谷口敏也さん) ありがとうございます。コミュニティ・スクールからスクール・コミュニティへっていう発展形の中で、やっぱりそういうところで解決が図られるようなスクール・コミュニティであってもらいたいなと思うんですけど。具体的に、今、小・中学校で22校あるわけですけど、要は任意団体で、PTAに入らなくていいというか、任意ですけど、実際、全部が入っている学校というのは今でもあるんですか。全員がちゃんとPTAの会員になっているという学校は、22校の中であるんですか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) すみません、今日は手持ちでデータがございませんけれども、私の感覚としては、今100%というか、ほぼないのかなと思っております。仮にあったとしても、たまたまというか、各校のPTAは、今は全員加入が当然というような御認識とかスタンスではどこもなくなっているのかなというふうに考えております。
◯委員(谷口敏也さん) ありがとうございます。教育委員会としても、その辺の問題認識というのはあるでしょうから、スクール・コミュニティ、コミュニティ・スクールを発展させていく上で、その辺の問題解決にもなるような取組を考えていただければなと思います。
終わります。
◯委員(伊沢けい子さん) それでは、質問いたします。長期欠席、それから不登校のことについては、次の報告イのところで質問させていただきます。
この教育部の方針の中の5の国立天文台の義務教育学校に関する研究ということで、予算もついております。ここに、先ほどから質問が続いておりますけれども、研究会の開催というのが年7回、三鷹ネットワーク大学、三鷹教育・子育て研究所に設置しますとあって、先ほどもう始まっているとおっしゃったんですけど、7回のうち何回行ったんでしょうか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 現時点で2回開催を行っております。
◯委員(伊沢けい子さん) 先ほど、この研究会のメンバーについては公開しないと、名前を言わないということで、前から私はそれを問題視しておりますけれども、今、何名やっていて、それで、今もやはり公開しないということか。
それから、もう一つは、前からお聞きしておりますけど、例えば私も含め、市民の、外部の皆さんが会に行って傍聴するということは可能でしょうか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) まず、公開の考え方についてですけれども、この研究会では、これまでの三鷹の教育を踏まえて、義務教育学校の制度を活用した小・中一貫教育の在り方について、学識経験者を中心に学校運営や教育課程、ほかの学園への成果の波及等について、専門的な議論をいただくことを想定して設定したものでございます。
落ち着いた環境の中で自由濶達な御議論をいただく観点から、会議日程の公開ですとか、傍聴を可能とすることは考えていないということは、これまでも答弁申し上げてきたとおりでございます。
研究員の人数につきましては、7名お願いをしているところでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) ただ、もう2回開いていて、あと5回ということですけども、この事業の目標としては、来年3月、この年度内に報告書を作成するというふうになっているんですよね。そうすると、私の意見は皆さん御存じかと思いますけれども、当初、去年の9月、義務教育学校という概念が初めて国立天文台の委員会で提示されました。そこから、私は、これは三鷹における義務教育学校は教育活動じゃないというふうに、もうその時点で察知しております。
それはなぜかというと、教育活動ということのやり方と全く相反するものであって、まさにさっき貝ノ瀬教育長が否定されたトップダウン、これのやり方であるということで、そこから私は全く受け入れておりませんし、二度と受け入れることはありません、もう分かりましたから。
やはり、このやり方自体が当初からそこがはっきりしているんですよ。幾らこれから、不確定で、機が熟していなくて、1年間やったところで、出てくるものは決まっているんですよ。制度の効果的な活用ということ、これは今行われていることを是として、その前提で出てくるだろうということでね。幾らかその応用編というのはあるのかもしれないけど、だからそこは私の中では結論を確定しておりますし、そこは私の意見として市民の方々にもお伝えしたいというふうに考えているんですよね。
だから、当初から答えがはっきりしていて、なおかつ、これから、そんな非公開の議論をあと5回続けるのかもしれませんけれども、そのやり方、進め方自体を御自分たちで問題がないというふうにお考えなんでしょうか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 説明が不足しておりました。先ほど、研究会自体については、そういった専門家の方を中心として、アイデアをもらうという趣旨で行う会議でございますので、そのような取扱いにしておりますけれども、会議要旨の公開は行ってまいりますし、報告書につきましても公開をしてまいります。
その上で、これは研究会としての御提言でございますので、それを受けて、改めて教育委員会としてこの義務教育学校をどうしていくのかというのは方針をお示ししていきますし、それが最終的には、この新しい学校づくりにつながっていきますので、その過程の中で、また関係者、幅広い市民の皆様と意見交換、あるいは学校の先生方を含めて意見交換をしていくというプロセスをたどっていくというふうに考えているところでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) その教育というものが何なのかということなんですよね。それは、やはり、さっき貝ノ瀬教育長が御自分で理想としておっしゃっている、まさに下から積み上げて、民主主義や自由を実現するんだっておっしゃったことと真反対のことを現時点で行おうとしているというふうに、私は受け止めたんですよ。
だから、貝ノ瀬教育長も今この場にいないから、言うのもあれですけど、だけどやっぱり御自分がやれていないことをあえておっしゃったのかなというふうにも私は受け止めたんですよ。本当はこうなのに、自分はやっていませんということを、あえて言われたのかなというふうに、本当に受け止めましたよ。皆さん、どうお考えになったか分かりませんけれども。
だから、この義務教育学校という研究というのをこれからされるとかというお話ですけど、予算だって、337万5,000円というようなことで、1年間ということですけども、これは本当に、この事業自体が、天文台における再開発自体が、まさに新自由主義的な観点で国から出されている事業でありますし、それに三鷹市及び天文台が便乗して、それを教育という名を使って行おうとしているというのがこの実態だと思いますので、この事業というのは、本当に何としてもやめなければならないし、三鷹の将来のためには全くならないというふうに私は考えております。
教育委員会としては、私の意見についてはどう思われますか。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) お考えは分かりましたけれども、私たちはそういうふうな形のことを考えておりません。これは、三鷹の子どもたちにとっても、大沢の人たちにとっても、うまくいくようなものにしていくということで、今必死に検討しているところでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) そもそも、ここは天文台の委員会じゃないけれども、あれだけの天文台の敷地の中に、今、大きな森があって、それを維持することこそが、将来三鷹の子どもたちにとっても重要なことであって、あそこの木を全部伐採して、新たな箱物をあそこに造るなんていうのは、全く教育活動としてふさわしくないです。こういう事業については進めるべきではないし、義務教育学校というのがどのように行われてきており、それの弊害ということを、むしろどんどん明らかにしていくべきだと思います。
そういった弊害については、研究はなさらないんでしょうか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 先ほども申し上げましたけれども、改めて申し上げれば、義務教育学校につきましては、国立天文台周辺まちづくりの中で一体的な施設整備の可能性が出てきて以降、私どもも品川区や八王子市の義務教育学校の視察なども行いながら、事務局においても検討を進め、先ほど答弁もあったように、教育委員との間でも議論した上で、昨年9月の基本的な考え方(案)でお示ししたところでございます。
その際には、1つの教員組織でより一体的な9年間、小・中一貫教育ができることなどのメリットも議論に上がりましたし、小学校6年生のリーダー性の育成への影響など、デメリットの部分についても議論をしてきたところでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) 義務教育学校の前提となる小・中一貫教育ですけど、これも、同時に、本当に今問われていると思うんですよね。そもそも教員の小・中学校での乗り入れとか、要は教員を減らすという、そういった側面が、私は本来の目的としてすごく大きいんじゃないかなというふうに理解しているんですよね。それによる弊害。地域の活動とかいうのを中に入れるというようなことをうたいつつ、やはりそのメインである教員の部分をカットしている。そこから始まっているのが、これの小・中一貫教育という概念じゃないかなというふうに、私は理解しております。
そこは、皆さんとは見解が違うところでしょうけども、でもやっぱりそういった批判的な側面から検証して、一体この小・中一貫教育、もう何年もたっていますけど、義務教育学校という、さらなる深みに入る前に、ここは小・中一貫教育が一体何だったのかということは、我々議員もそうだし、市民の中でも、もっと検証していくということが、今こそ問われているというふうに考えております。
教育委員会としては、あくまで小・中一貫教育については、正しかったという認識でよろしいですか。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) 一言、今の御発言に対して申し上げさせていただくならば、教員の数が減るということを目指しているのかと言われたら、全くそんなことはいいことだなんて一つも思っておりませんので、そういうことを考えてやっているわけではありませんということだけ申し上げておきます。
小・中一貫教育についてということで申し上げますと、三鷹では平成18年から、全部の学校がスタートしたのが平成21年からということで、7つの学園ということで小・中一貫教育を進めてまいりました。この間、一番ポイントになってくるのは、コミュニティ・スクールを基盤としたといったことも含めて、どちらかというと対面型で実施していくものというのが非常に多かった。小学生と中学生の交流もそうですし、先ほど例で挙げられました相互乗り入れ授業もそうです。そういった形のことを進めてきていく中で、子どもたちは中学生に憧れを持ち、中学生は小学生に慕われることで、すごく自己肯定感が高まるというようなことの効果もございました。
それから、学力的な面についても、相互乗り入れ授業で、中学の先生が小学校で教えたりすることによって、中学校に行ったら、これはこういう形でやるんだよみたいなことの見通しが持てるようになるとか、様々なことでプラスの要素というのはすごく多かったというふうに私は認識しています。
また、小・中一貫教育を全校で実施した際に、2年間たったところで保護者対象のアンケートを取ったんですけれども、全ての項目で70%以上はこれでいいという、そういう形のことをいただきました。評価、検証を平成18年から平成20年までやりましたけれども、その後、平成23年度、そこで実施をさせていただいたら、そういうことでした。
ただ、現在、やっぱりコロナ禍で大分傷んでいることも事実です。そういう意味では、やっぱり直接交流ができないというのは非常に大きかったところでもあります。今、子どもたち、そこの元の小・中一貫の形に戻していくといったことが求められているところなんだろうなというふうには思っていますが、コロナ禍でいろいろなことも変わってきたところもあって、今その仕組みについて、きちっともう一回見直しをしていかなければいけないなというふうには思っています。
そういった意味では、小・中一貫教育の推進に係る実施方策というものに基づいて各学校やっていただいていますけれども、それも検証を進めていく中で、何度か改定をさせてもらって、今の形に合うものということでやらせてもらっています。
そういった意味では、改定に当たっては、今そういった部分も含めて、このコロナ明けの小・中一貫教育の在り方ということについて進めていきたいというふうには考えているところです。私は、この制度によって、子どもたちは非常によくなってきたというふうに信じていますし、私は学校で実際に4年間、その中で学園長もやらせてもらいながらやってきましたけれども、ほかの自治体ではできないことをやっているという自信はございます。
以上です。
◯委員(伊沢けい子さん) そうやっておっしゃるけれども、ただ、私は本当に教員の側面というのはすごく大きいと思っているんですよね。教員が──例えば介護とか、どの分野でも、やっぱり人ですよね。教育であれば人なんですよ、教員なんですよ。教員が子どもたちにどんな教育ができるか、どれだけ教員が充実しているかというのが、やっぱり柱だと思うんですよね。
そこがなくして、例えばですよ、そこが崩れていたとすれば──そこが主要な部分であって、介護だったら、ケアマネだったりヘルパーさんという人たちがいかに充足していて、保障されているかということで、やっぱり介護の質が決まるのと同様に、やっぱり教育というのは、私はそこで質が大きく決まると思うんですよね。
補足的に地域の活動というふうに、私は捉えております。だから、やっぱりメインは、働き方改革とかおっしゃるけれども、教員がいかに負担が少なくて、余裕があって、それで充足されていて、それで子どもと接することができるかというのが、どうしたってメインであるというふうに理解をしています。もちろん、教員の配置といいますと、どうしても都の教育委員会のことと関係してきますので、三鷹市だけで全てをコントロールできませんけれども、でも、やっぱり私は、教員の充足、それから安定、余裕がある、それから保障されているというところが、この教育活動のメイン、柱であるというふうに考えているんですよ。
そのほかのことは、そういうふうにいろいろ補足的にあれば、もちろんいいけれども、そこが充実していなくてというのは、ほぼ意味がないというふうに考えて、捉えているから、こういうふうに発言しているんですよ。そこの私の言っている意味の背景を説明しましたけれども、教員ということについてはどのようにお考えですか。
◯指導課長(福島健明さん) 教員の成り手不足も含めたところの御心配の御質問だとは思うんですが、現状は、三鷹に限らず、本当に全国的に教員の働き方、様々な課題があるというのは承知をしております。ただし、現実、人事異動で三鷹から1回──東京都の場合は2校目は外に出なきゃいけないんです。三鷹に配置されても、次にほかの自治体に出ないといけないんですが、もう一回、三鷹で教員をやりたいって戻ってくる教員は少なくないんです。
また、ある程度のステージをクリアしますと、市内の自地区の中で回れる、内転できるという制度があります。本来、三鷹がそこまで負担が重く、大変で働きにくいのであれば、どんどん三鷹から出るはずなんですが、三鷹の中で三鷹の教育を、やはり私はやっていきたいという教員は本当に多いです。そういった意味でも、この三鷹の進めてきたコミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育は、本当に先生方にとっても、100%といえば、そこまで私もデータを持っていませんけれども、かなりの教員には、働きやすいというより、働きがいのある自治体という意味では、非常に評価をいただいているというふうに認識しております。
◯委員(伊沢けい子さん) ここからは、これ以上議論しても、私も確たる証拠を持ってこない以上は、先生方のアンケートとか、そういうことでしか反論できないのかもしれませんけど、でもやっぱり、それは確かに教員が不足しているのは三鷹だけじゃありません。それは、文科省の方針から来ていることも多いと思いますよ。
コロナの対策は国、東京都の下でありましたから。でも、それを三鷹が受け入れるかどうかということについては、私はずっと貝ノ瀬教育長や松永教育部長にも、ずっとコロナの間、本会議で問い続けました。でも、やっぱり東京都や国の方針に従うんだというのがメインの回答だったから、やっぱりそこは、そんな状況の中で進められてしまったんですよ。だけど、これは次のところで言おうとしていましたけど、やっぱりそういう弊害が今、全国的に不登校が、文科省でも多くなっている。三鷹もそうです。
それは、コロナのときに取ったガイドラインを中心とするような政策、教育が、やっぱり子どもたちに悪影響を及ぼしているというふうに考えているということには変わりはありません。
今日は以上で終わりますけれども、今後もこれからこの議論については、市民の方々も、今、じゃあ、小・中一貫校って何なんだというのは、やっぱりまちの中でも今議論になっているんですよ、義務教育学校というのが出てきたから余計ね。それは果たして本当に正しいのというのは、やっぱり市民の中でも今議論になっているんですよ。保護者もそうでしょうし、今後の非常に大事な問題だと思いますので、そこは私はここを検証する時期だというふうに考えているということを述べて、発言を終わります。
◯委員長(大倉あき子さん) では、以上で項目アに対する質疑を終了いたします。
次に、項目イに対する教育委員会の説明を求めます。
◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん) 私から、令和5年度三鷹市立小・中一貫教育校評価・検証について、御報告いたします。資料は、A3判の概要版と、A4判冊子にいたしました全7学園の評価・検証報告の2種類でございます。こちらは、各学園のコミュニティ・スクール委員会において、各学校による自己評価及びコミュニティ・スクール委員による関係者評価を実施し、それらに基づいて各学園が評価、検証を行ったものでございます。
御説明の前に1点、誤表記がありましたので、この場で修正申し上げさせていただきます。資料1−2、全7学園の評価、検証、冊子のほうでございます。こちらの23ページ、下段の6、特色ある教育活動(その他)の一番下、右下にあります改善策の3点目の丸の括弧内、三小わいさい広場とありますが、こちらは三小わいわい広場の間違いでございます。大変申し訳ございません。
それでは、A3判の概要版、資料1−1を基に、令和5年度の特徴的な部分について御説明いたします。基本的な取組といたしまして、令和5年度は5月に新型コロナウイルス感染症が第5類相当に分類されたことから、単にコロナ禍前に戻すのではなく、コロナ禍で培ったノウハウやよい取組などを生かしつつ、対面や参集での行事等に取り組むとともに、1人1台学習用タブレット端末の活用をより一層促進するなど、児童・生徒の学びの保障と、学校が安心安全な場となるように創意工夫を行うよう進めてまいりました。
表のまる1、コミュニティ・スクールの運営についてでは、学園版学びのスタンダードの改訂に向け、CS委員会での熟議を通して、どのような取組が必要なのかを考えることができたことや、コミュニティ・スクールとしての意義やCS委員会の役割等を改めてCS委員会の各部会において確認、共通理解を図りながら各部会の活動を進めることができたことなどが成果として挙げられております。
その下、まる2、小・中一貫教育校としての教育活動についてでは、小・中相互乗り入れ授業において、中学校教員が小学校の授業に乗り入れることで、専門的な指導を個別に行うことができたことや、学園研究の取組で全教員の一体感が高まるとともに、地域資源や地域人材を生かした仕組みの構築ができたなどが挙げられております。
その下、まる3、確かな学力についてでは、こちらも学園研究を通して、学習用タブレット端末を活用した授業づくりの研さんが図られたことや、各学校で実施しているみたか地域未来塾において、英語検定試験の対策講座を実施することで参加者が増加したなどが挙げられております。
右上に移りまして、まる4、豊かな人間性についてでは、いじめゼロサミットを年間2回開催することで、児童・生徒、教職員の意識向上を図り、未然防止や早期発見、早期解決に取り組むことができたことや、学園、学校行事において積極的なボランティア活動を推進することで、一人一人が役割を持って主体的に学校生活を送ることにつながったことなどが挙げられております。
また、その下、まる5の健康、体力、まる6、特色ある教育活動、まる7、働き方改革についてでは、食育において市内産食材を活用した給食メニューの開発を児童・生徒が行い、実際に給食として提供することができたことや、定期的な校長と生徒会との話合いを実施し、生徒の意見を聞くことができたこと、コロナ禍に培ったオンライン会議のノウハウを有効活用し、移動時間等を削減することで、本来業務に専念することができたことなどが挙げられております。
課題と改善方策といたしましては、今年度は昨年度の課題等を踏まえ、様々な取組の目的や実施する意義等を問い直してきましたが、まだまだ全ての教職員が同じ視点、同じ気持ちで取り組めていないことがあります。引き続きになりますが、ただコロナ禍前の状況に戻すのではなく、コロナ禍の経験、知見を生かしながら、いま一度原点に立ち戻り、何のために実施するのか、子どもたちのどのような資質、能力を育成するのかを考えるとともに、三鷹の財産である地域資源や地域人材を生かした学園、学校教育、スクール・コミュニティの発展に向けて、CS委員会、地域、保護者との連携をより一層推進してまいります。
令和5年度の評価、検証を踏まえ、今後の取組として、スクール・コミュニティの発展に向けた取組を推進するとともに、令和5年度に更新しました小・中一貫カリキュラムを踏まえ、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に向け、各学園の学園版カリキュラムの見直し、更新、アップデートを図ってまいります。
私からは以上でございます。
◯委員長(大倉あき子さん) 教育委員会の説明は終わりました。
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◯委員長(大倉あき子さん) ここで休憩をいたします。
午前11時57分 休憩
午後0時59分 再開
◯委員長(大倉あき子さん) 委員会を再開いたします。
──────────────────────────────────────
◯委員長(大倉あき子さん) これより質疑に入ります。
◯委員(原めぐみさん) よろしくお願いいたします。少しずつ、さくさくと質問させていただきます。
最初の令和5年度の評価・検証報告についての紙なんですけれども、みたか地域未来塾で確認なんですけども、中学校でもあるという認識でよろしかったでしょうか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 中学校でも、全7中学校で実施しております。
◯委員(原めぐみさん) ありがとうございます。こちらは、以前に伺ったときに、未来塾というのは、学校長の判断でどういうふうな形態にするのかというのを決めているというふうに伺っていて、けれども検定試験というのは共通でどの学校でもやっているということで間違いないですか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 未来塾の実施の形態については、委員御指摘のとおりでございまして、検定につきましては、今三鷹市では学校が統一でやっているとか、教育委員会が統一でやっているということではなくて、主にコミュニティ・スクール委員会が中心となって、地域のほうで検定の準会場としての主催を実施していただいているという状況でございます。
◯委員(原めぐみさん) この書き方で、私はみたか地域未来塾の中で検定試験というのをやっているのかなというふうに思ったんですけれども、未来塾の時間内にやっているということで間違いないですか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 未来塾との関係で申し上げますと、先ほど御指摘のとおり、校長の判断でいろいろな形がございます。中学校においては、多いのは定期テスト前の自習教室みたいな感じで教室を開けて、そこに学習支援員がいて、いろいろ聞けるような体制で実施するという形態が多いというふうには伺っておりますけれども、そうしたいろんな形がある中で、先ほど申し上げたように、CS委員会を中心とした地域の方のほうで検定を実施していただけると、そのスケジュールが分かっていると。検定日の前のところのタイミングに合わせて、未来塾の中で検定の対策に資するような企画をしてやっていただいている。
未来塾のほうも、学習支援員等で地域の方に入ってきていただいているので、学校と連携するような形で、それは学校のほうも了解した上で、そういうような検定に向けた勉強をみんなでやる日というような形での未来塾の開催というのも行っているということでございます。
◯委員(原めぐみさん) では、どの学校でもやっているというわけではなくて、一応地域の方と話し合った上で、地域の方ができるというならばということですよね。
(「はい」と呼ぶ者あり)
ありがとうございます。やっぱり検定試験とかっていうのは、目標をつくって、そこに挑んでいくということで、すごく勉強が進むいいタイミングですので、今後もぜひ続けていっていただきたいと思います。
それから、6番の特色ある教育活動の中に、校長先生と生徒会との話合いというのがあるんですけれども、生徒会は生徒の代表かなというふうに思うんですけれども、全ての生徒ではないというところもあって、やっぱり──生徒会に名のりを上げているのか分からない、推薦されているのか分からないんですけれども、そういった声の大きい子ども、生徒の意見とか考えが通りやすいのかなと思うんですけれども、もうちょっとそうじゃない形もあれば、いろんな子どもたちの気持ちが届くのではないかというふうに感じるんですけれども、その辺りはいかがでしょうか。
◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん) こちらに表記のあります児童・生徒の意見を聞く機会の確保といったところで、校長のほうで、まずは生徒会の役員と意見交換をするというのを定期的に、令和5年度設けてきたといったところでございます。委員御指摘のように、やはりより多くの子どもたちの意見を聞くといったところで、課題といったところにも記載していますように、児童・生徒の意見を定期的に──この取組自体が中学校の生徒会だけだったので、それを児童会にも波及をしていき、さらにはより多くの子どもたちの意見を聞く機会というものを実施できればというところで考えております。
◯委員(原めぐみさん) ありがとうございます。やっぱり、悩みを抱えているような生徒の意見とか、そういうことってなかなか届きづらいところもあるかなと思いますので、より丁寧な話合いが行われるといいなと思います。
こちらの全7学園の評価・検証のほうの、三鷹の森学園のところから、17ページなんですけれども、こちら、検証項目6の特色ある教育活動のところの課題として、校支援での配信も行っているが、校支援の保護者の開封率が上がらないというふうに書いているところがありました。こちらなんですけれども、学校として重要な資料というのを、絶対読んでほしいというものに対しての開封ができていないという観点から課題として認識しているのか、ただ開封率だけにこだわっているのかというところをお伺いしたいと思います。
◯指導課長(福島健明さん) 様々な連絡事項だと思われます。実際、改善策のほうを見ますと、学校だよりや学校保護者等を利用してということなので、要は対面でも確実にしっかりと意図を、やはり校支援だけですと、概略だったり、非常に詳しいところまでは伝え切れないようなところもあるので、やっぱりこの開封していただく意図みたいなもの、学校の意図を、そういった保護者会等で伝えていくというふうに改善になっておりますので、そういった意味では、様々なお便りという、学校のホームページや、学校だよりというところが、なかなか紙だけでも無理、校支援でもなかなか難しい。ですから、その意図をしっかりと保護者会等で内容を伝えていくというところで、現在、課題と改善というふうになっていると認識しております。
◯委員(原めぐみさん) ここで改善策として、開封率が上がるように呼びかけていくというふうになっているかと思います。私も校支援は使っている身でありますので、本当に申し上げづらいんですけれども、内容が毎月同じようなもので来るものというのが例えばあったりとかして、資源回収の前日ですとか、そういうのとかって、わざわざ空けなくても、ついスルーしちゃっても、開封まで至らなくても、読んだことにしちゃっている部分とかもある保護者も、私だけじゃなくているかと思うんです。
だから、本当に必要な資料というのと、そうじゃない、絶対に紙では配らないけど、校支援で渡している必要な資料というのとかを見分けられるものというか、そういったものを学校側がお知らせできる何かがあればいいなと思っているんですけれども。この開封率にこだわる必要というのはあるのかなというところが私の中で疑問だったので、お伺いします。
◯指導課長(福島健明さん) 今おっしゃっていただいたように、利用される方の中では、そのように効率的に、そういった電子を使っているということは認識をしているんです。ただ、学校現場としますと、ばあっと見ますと、ああ、これだけ開封していないとなると、伝わっていないのかなと思ってしまうので、そこをどうにかして上げることをやはり課題として三鷹の森学園では捉えていて、それを対面でより周知していこうというふうな状況と捉えております。
◯委員(原めぐみさん) ありがとうございます。例えば、それこそ保護者会のときとか対面のときに、この資料は絶対読んでくださいというのを教えていただいていたら、抜かりが少ないのかなというふうに考えます。よろしくお願いいたします。
次なんですけれども、三鷹中央学園の検証項目7、24ページ。こちらなんですけれども、課題点として、働き方改革は、学園、学校だけでは解決できないことが多いというふうになっているんですけれども、教育委員会として、今後、仕組みをどういうふうにつくっていくべきというふうに考えているのか、人員をどれぐらい増やせるのかとか、そういったことを大まかに教えていただけたらと思います。
◯指導課長(福島健明さん) 教育委員会としてはという御質問ですが、校長会から校長会要望というのが、それぞれ小学校、中学校併せて要望を出されて、毎年その回答をして、可能な限り実際に対応しておりますので、実際解決できないことはないようにということで努めているというところです。
ただ、当然、教育委員会だけでも難しいところについては、コミュニティ・スクール委員会にもその辺りの課題をお伝えしながら、今、地域とともに学園、学校の運営を進めているというふうに捉えております。
◯委員(原めぐみさん) ありがとうございます。そうですね、コミュニティ・スクールとして、大いに地域の人材を活用して、何か教職員の負担が少しでも減るような形をつくっていただきたいと思います。
それから、こちらの学園は、四中のうぃるびーというのがあるというふうに伺っています。こちらにも書いているところがあったんですけれども、中学生の放課後の充実というところが、以前、この間の一般質問でもお話しさせていただきました部活動のための再登校というのとか、無駄な時間になっているのではないかというようなところも観点として、中学生の非常に少ない時間の放課後時間というのを、ほかの学園でもより大事にしていっていただきたいと思うんですけれども、もう一度お伺いしてもよろしいですか。
◯指導課長(福島健明さん) 再登校については、実は先日の定例の校長会でも、22人の校長に向けて、一般質問でこういう御質問があったということは共有させていただいています。そして、三鷹らしい取組の1つとして、学校支援、サポート部との連携で居場所づくりをして、子どもたちが、例えば待っている間に、図書館ですとかで待機して、自習というか、時間をそこで過ごす。
または、ウォーミングアップのような危険のない範囲で、部活の前の段階、そこを安全に見ていただく方を見守りの方にお願いするとか、そういうことを各学校で、学校だけでは難しければ、当然コミュニティ・スクール委員会にも相談しながら取り組んでいくよということは伝えています。
ただし、そこでも添えたんですけれども、新しい先生方がそういった仕組みにまだ理解ができていなくて、他地区においては、再登校を普通にやっているところもありますので、そういったところについて、学校での情報共有を徹底するようにというところでは、校長会でも伝えたところです。
◯委員(原めぐみさん) ありがとうございます。本当に貴重な青春の時間ですので、子どもたちにとって充実した放課後になるように、時間を大切にできるように進めていっていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
あと、最後になります。こちらはおおさわ学園ですけれども、こちら、42ページの検証項目7番の課題として、ICT機器の活用に消極的な教員がいる。取り組み始めてからは随分時間がたったかとは思うんですけれども、やはりコロナのときにタブレットが導入されたときに、明らかに、こう言ってはなんなんですけれども、若い教員の方はやっぱり得意で、すごく差が感じられたというのは、私も身をもって体験しました。
いろんな先生方と触れ合っていく中で、得意、不得意というのはその先生方のキャラクターなので仕方ないかなとも思いつつも、やはりこれが本当に教科書と同じように取り入れられていたものであるので、そこのところ、すごく消極的な教員がいるというところは課題点の1つかなというふうに考えています。そういった場合、どういうふうに補填していくのかというところをお伺いしたいと思います。
◯指導課長(福島健明さん) 非常にネガティブな書きぶりではあるんですが、恐らく、教員の中で、いわゆるデジタルが絶対善で、ペーパーが絶対悪だみたいな、そういうことではなくて、例えば、ベテランの先生だと、ノートを回収して、添削するために持って帰ってきて、それで職員室で丁寧に見ている先生もいれば、タブレットの中で集約して、その中で見ている先生もいる。そういったそれぞれのよさがあると思うんです。
実際、このGIGAスクール推進員というのは、実は比較的若手から中堅が多いんです。ですので、今までベテランから若手に教えるというのは何となく一般的でしたが、実は職員室では、若手からベテランに、こんなのをやると、こんなに効率的で業務がはかどりますよなんていう姿は、本当に多々見られるというふうに聞いております。ですので、ここにも書いてあるように、推進員ですとか、得意な教員が中心となって、実際、これを機に、苦手な教員がいてくれたことによって、学校の職員室がより風通しがよくなったり、より効率化が図れるようになったと聞いておりますので、課題ではありますけれども、実はこれはまさにピンチはチャンスだというところで、学校は捉えていると思います。
◯委員(原めぐみさん) コミュニケーションのツールになるというような感じですかね。それは本当にいいことだと感じます。私も、本当に割とアナログな人間ですので、ノートに丸をしてもらうこととか、やっぱりタブレットで丸してもらうのよりも、やっぱり子どもたちも、若い先生でも、ノートにすごくこだわっている部分がある先生もいるなというふうに感じていたりとか、絶対的にICTがいい、それだけが全てではないというふうに思っていて、風通しのよさも含めて、こういうふうに先生方がいいところも、悪いところはあれなんですけども、共有していけたらいいなというふうに感じました。
ありがとうございます。以上です。
◯委員長(大倉あき子さん) 質疑ございますか。
◯委員(前田まいさん) お願いします。まず、A3判の概要からお伺いしたいんですけど、前も言ったかもしれないんですけど、この概要がまとめられ過ぎていて、結局よく分からないんです。結局おおむねよくできましたというふうに見せているだけな気がするというふうに率直に思いました。これで本当に十分な評価、検証ができているのかということが疑問なんですけれども、各学園から出されたものを受けて、教育委員会としての評価、検証がこのA3判の概要でいいのかというのをちょっと問いたいと思います。
◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん) こちらの概要版でございますが、冊子のものが各学園のほうから上げられてきているといったところで、こちらの冊子にとじ込められています各学園の評価、検証につきましては、こちら、各学園が自主的に評価を行ったものをコミュニティ・スクール委員会の中でコミュニティ・スクール委員が関係者評価を行い、そこで出されたものとなっております。
概要版としましては、その出されたものから特に際立っているものを7つの観点において概要としてまとめさせていただき、この内容を最後のところの今後の取組といったところで、教育委員会として方向性とか、そういったものを示させていただいているところでございます。
◯委員(前田まいさん) そうすると、教育委員会自身としての評価、検証というのはほぼ入ってないということでいいですか。教育委員会の考えということが、これでは見えないし、ないと思うんですが、よろしいですか。
◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん) 教育委員会といたしましては、各学園のものをよかった、悪かったというところを評価するのではなく、各学園で上げられたものを取りまとめ、今後の取組についてといったところで、評価、また課題等を踏まえて、こういった方向性といったところで示させていただいております。
◯委員(前田まいさん) じゃあ、その方向性というのは、この下の今後の取組についてという部分に集約されているということですね。だとすると、私としては、それでは十分ではないというふうに思っています。やっぱり、各学園から出されたのを受けて、教育委員会としてどう見たのかという視点を見せてほしいなというふうに、この間ずっと思っています。
この各学園の評価、検証も、基本的には前年度1年分の取組をまとめているという、あるいは、その前の年に比べてどうだったのか、あるいは次の年に何をやろうかというような部分が特に多いかなと思っていて、もっと中長期的な経年変化というのが見えてこない不十分さがあるかなというふうに思っているんですけれども。
前にも一般質問しましたけれども、やっぱりこの20年近く続けてきた、それこそ午前中の議論ともつながりますが、三鷹の小・中一貫教育の評価、検証ができていないんじゃないかと思いますが、改めて教育委員会の考えを伺います。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) 何度もここで同じ質問をしていただいて、私も同じことばかり言っていて申し訳ないんですけれども、基本的には評価、検証ってそんなに簡単にできるものではないということを、まず最初に申し上げておきたいと思います。これについても、学校のほうでやっているんですけれども、ここの紙が出てくるに至るまでのところというのは、保護者のアンケートとか、子どものアンケートとか、様々なものをかなり取っていく中で、基本的には数値化等もしていきながら、見ながら、別にその数値を公表すること自体は、ホームページで各学園でやっていると思いますけれども、そこの部分も含めて、何が課題であるのか、何をどうしていくのかといったことについて、これは教育課程の改善というところも含めて、コミュニティ・スクール委員会が大きく関与していきながら、意見をいただいたものも含めて、学校の改善をしていくということで取り組んでいるものです。
そういった意味では、小・中一貫教育校であるんだけれども、これ自体は、コミュニティ・スクール自体の、自分たちでやっていただいているCS委員の人たちの評価でもあるっていったところはすごく重いものだと思っていまして、それは地域のニーズとして、こういうことを地域として求めているといったことを学校に突きつけていくこと、またそれが教育課程の改善につながるといったことが、自分たちの地域の子どもたちを通わせたい学校を一緒につくっていくということになっているのかなというふうには思っています。
この小・中一貫教育の制度自体の是非を問うというような形の評価、検証というのは、今のところはまだしていないところですけれども、開設のタイミングのところでやってきたといったところなんですけれども、今後、より具体的にどういうことが求められていくのかみたいなことについては、私たちも全部のCS委員会に出ておりますので、そこでの議論というのは十分に把握していながら、また以前のところって、つまり普通の6・3制の学校から小・中一貫教育になってくるところというのは、比較対照するものがあったんですよね。
前はこうだった、今はこうだと。小・中一貫教育を始めて、この20年近くなってきたといったところで、今の段階で元に戻すのかどうかみたいな形の是非というのを私たちは基本的にあまり問うつもりはないんですけれども、その中でどうやっていったら、よりよいものになっていくのかといったところの観点で、この検証のものというのはずっと続けてきているという認識でおります。
◯委員(前田まいさん) 一定、お考えは分かるんです。この学園ごとの評価、検証も大変な作業だということは、私もSC推進委員の方から伺ったこともあるので、その点を全く否定するものではないんですけれども。どちらかというと、もちろん教育分野の検証もされているところですけれども、やっぱりCSが中心になっている分、学校運営とかの部分の評価が主かなという気もするし、三鷹は特にやっぱり施設分離型で、コミュニティ・スクールという形でやってきたということでは、全国的に見ても確かにすごく特色がある小・中一貫だと思うんですよね。
私も別に、それを6・3制に戻せとまでは、別にそこまでは思ってはいませんが、ただ、抽象的にいいんだというふうに言われるだけじゃなくて、やっぱり当初、検証したと。その後、じゃあずっと本当にうまくいっているのかということとか、そうであるならば、じゃあどういった効果が具体的に現れているのかというものは、やっぱり一定文書として示していただきたいなということは、繰り返し要望したいというふうに思います。
概要のほうのこの資料1−1から伺っていきたいと思うんですけれども、これもずっと言っているまる2の乗り入れ授業ですけれども、あとその下の学園研究も、教員からは負担だという声もあります。特に乗り入れは中学校の先生が小学校に行くと、専門的な授業ができるというようなメリットがあるのかもしれないんですけど、小学校の先生が中学校に行く意味がどれほどあるのかということとか、小学校、特に低学年では、やっぱり担任の先生が常にちゃんといるというようなことも大事だと思うし、どこかの学園では、後補充が十分でなかったというような課題も出されているので、ここは本当に、ある意味コロナ禍も踏まえて、教員の働き方改革とおっしゃるのであれば、乗り入れ授業の全面実施みたいなことも見直しが必要じゃないかなと思います。
それから、学園研究も、これも小学校、中学校とやっぱりちょっと違うので、学園として研究するということの意義もどの程度あるのかと。研究テーマの設定も難しいんじゃないかというふうにも思うんですけど、あるいは本当に意義のある研究になっているのかという辺りはどうなんでしょうか。
◯指導課長(福島健明さん) 乗り入れについて、そして学園研究について、2点御質問をいただきました。
乗り入れについて、特に小から中の課題について御指摘いただきましたけれども、私も当時、実際小から中に行って、やっぱり教え子だった子の中で、やはり、どちらかというと勉強の苦手な子で、新しい中学校の文化になじめない様子が、小学校にいてもイメージできた子がやっぱりいる中で、私が関わって学習をサポートすることによって、当然、にやにやしながら、何だよ、福島、また来たのかよみたいなふうにはしますけれども、ちょっとうれしそうに授業に参加していく様子。
その後、中学校の先生に会うと、今、調子よく頑張っていますよとか、そういうやり取りを見ると、当時、中1ギャップが非常に問題化された中では、つながっている取組ですので、そういった意味では、不登校率が東京都の中でもしっかりと一定数抑えられているのも、そういった取組の成果ではないかなというふうには認識しております。
また、人事異動がありますので、担任だけが行けるわけでもない。そういいますと、6年生はクラブ活動ですとか、委員会活動の中でも関わっている教員がたくさんいますので、そういった意味で、なじみの深い教員が行くことによって、先ほどの学習に前向きに取り組めるようなサポートを、中学校の教員の乗り入れとはまた違った視点での、学習の環境の、学力向上に向けた、整えるという意味では非常に重要な役割を担っているのではないかと。
ただ、低学年の教員が乗り入れるというのは、恐らく6年だった教員が2年生とか1年生の担任になって、乗り入れに行きましょうということだとは思うんですが、それに誰をどう配置するかというのは校長の判断ではあるんです。乗り入れの教員、後補充の教員が元教員、いわゆる講師でありながら、ベテランの教員であれば、留守番を任せられる先生だなということで、そのような取組をしているということもあろうかと思いますので、低学年の教員が行ってはいけないということは、教育委員会もそういった指針は出しておりません。
当然、低学年の子どもたちが混乱するような取組であれば、改善をするような指導は必要だと思っております。
学園研究については、これは授業改善はもちろんなんですけれども、学園研修というのもこの中に含まれておりまして、また生活指導面ですとか、そういった学校のルール、こういったことを今小学校では徹底して、約束をしながら取り組んでいますよとか、児童会、生徒会のそういったつながりも含めたところで、この学園で小・中の教員が対面で議論するというのは、この9年間、15歳の姿に責任を持つという意味では非常に重要な取組です。ただし、今委員がおっしゃっていただいたように、当時、私も第六小学校で教員をやっていたときに、学園研究と校内研究が2つあって、まあ大変だと、三鷹に来ると研究、研究で授業どころじゃないなんていうときもあったのも事実です。
でも、そういうことも経験して、今は学園研究と校内研究がありつつも、学園研究のテーマで実は校内研究をやっていたりだとか、それぞれ取組方は様々ではあるんですが、負担のないようにというところでは、校長もしっかりその辺を押さえながら進めているという認識です。時数の問題もありますので、この研究ばかりあまり時間もかけていられませんので、そういった時数についても、教育委員会として、3日程度ということでは、非常に抑えて、必要以上の時数は取らないようにというような取組もしていますので、結果的に必要最小限になっているという認識でございます。
◯委員(前田まいさん) これ、鷹教研とはまた別ですもんね。だから、三鷹は本当、研究、研修がいっぱいあるというのは、よく現場から聞くんです。学園研究というのは、年何回行われるんですか。
◯指導課長(福島健明さん) 学園研究ということを、もし研究授業というふうに限定するのであれば、年3回程度です。ただ、先ほど言った健全育成面ですとか、いわゆる教育支援的な情報共有とか、それらも含めて学園研修のような形──学園会議という名前のところもあるんですが、それを入れますと、学期に大体1回ずつですので、計6回から7回ぐらいではないかなというふうに想定しております。
◯委員(前田まいさん) そうすると、その準備期間も含めて、常に研究、研修の準備等も教員の日常的な業務として乗っかってきているかなというのは感じるので、やっぱりやり方とか回数の見直しはぜひしてほしいなというふうに思いますので、要望します。
あと、学園版カリキュラムもあまり活用されていないのではないかというふうに思っていますが、どうなんでしょうか。結局は、学習指導要領に沿ってやるので、どの部分を学園版として必要なのかということとか、もうちょっと範囲を限定するような工夫をしてじゃないと、前も調査依頼で出したら、開けないファイルがいっぱいあったとかということで、現場で本当にちゃんと見られているのかなというふうにも思ったんですけど。
なので、学園版カリキュラムについても見直しを求めたいと思いますが、いかがですか。
◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん) 令和5年度に三鷹市の小・中一貫カリキュラムのほうの更新版を策定いたしました。その中では、各教科におきましては、これは学習指導要領でありますので、内容の配当、系列といったところは、市で作っているものも学園版もそんなに大きく変わるものではないという認識です。
ただ、三鷹地域学であったりだとか、総合的な学習の時間なんかで扱っているキャリア・アントレプレナーシップ教育であったりといった、そういったところにつきまして、やはりそれぞれの学校の内容、系列というのがありますので、そういったところを各学園のほうでは改めて見直しをしていただきたいなというふうに考えているところではございます。
今回、令和5年度に更新しました小・中一貫カリキュラムのほうは、委員御指摘のように、先生方が、なかなか厚い冊子で、紙に印刷すると重いので、教員のタブレットでPDFで見られるようにし、さらに目次を作って各教科に瞬時に飛べるように工夫していたり、あとタブレットと教員のノートパソコンのほうにもPDFで配信をしておりますので、デジタルのほうでも、例えば算数、数学において図形のここを学習するのに、何年生のどこで学習していたのかといったようなことを、内容、系列を瞬時に調べることができる、そういったのは、やっぱりなかなか学習指導要領も自分でたどっていかなきゃならないので、1枚の紙で内容、系列を見ていけるというところでは、小・中一貫カリキュラムのやはり特性かな、メリットかなというふうには認識しております。
そういったところを教員のほうには周知をし、それらを踏まえて学園版のほうを随時更新といった形で、学園に沿ったものを作れるようにしていけるように考えております。
◯委員(前田まいさん) 一定、努力されていることは分かりました。でも、先ほどおっしゃられた、本当にその地域、学園に特化した部分だけに絞ってもいいんじゃないかなというふうに思います。
それから、その次のまる3にある学習用タブレットですけれども、これも具体的にどう個別最適な学び、確かな学力に結びついているのかというような検証はどこで行われるんでしょうか。
◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん) 個別最適な学びと協働的な学びというのは、子どもの学び方の1つであって、これをすればいいですよといったものではないといったところではございます。子どもたちが自ら目標、この単元でどういった資質、能力を身につけるのかといったところに向かって、子どもたちが多様な学び方、タブレットで調べる子もいれば、紙で調べる子もいる。また、グループで調べる子もいれば、1人で調べる子もいるといった、多様な学び方といったところでの個別最適な学び、協働的な学び。なので、これを一体的に推進していくといったところでは、これができたからいいです、これができていないから駄目ですというのでは、なかなか検証するのも難しさがあるかなと。各学校で、子どもたちが主体となって学習を進められるといったところで、創意工夫しながら進めているところではございます。
◯委員(前田まいさん) そうすると、何かちょっと表現を工夫されたほうがいいのかなと思うんですけど。タブレット端末を活用した個別最適な学びの推進とあるので、やっぱりこのタブレット活用で一定の学びの推進が図られているという成果にも見えるし、もちろん、全員じゃないにしても、そうだと思うので。だから、別にこれが全てだとは思いませんが、タブレットでできている部分があるのであれば、それも見える化してほしいなというふうに思っているところなんですけども。
それと、運用面での課題の精査というのはできているんでしょうか。先ほど教員のタブレット活用の御質問もありましたけれども、その点は私も教員がタブレットを使うかどうかの自由と自治は守ってほしいなというふうに思うんですけど。
一方、家庭のほうでも、うちもそうなんですが、あまりタブレットを使わせたくないというふうに思っている教育方針というか、あるいはやっぱり親のほうが苦手なので、分からないということもあったりする中で、幾つか学園でも、子どもたちがあまり適さない使い方をしているという指摘もありました。そういった運用面での課題も、この間出てきているかと思うんですが、そうした部分の検証も、ぜひ項目としては1つ必要かと思いますが、お考えをお伺いします。
◯指導課長(福島健明さん) タブレットの運用についての御質問をいただきました。実際、ございます。それで、ただ、それが全体に関わる問題については、先ほどもお伝えしました、校長会にも教育課題部という部がありますので、そこが中心となって取りまとめて、実際の運用について、このようにしたらいいんじゃないかとかっていうのは上げられる機会を設けておりますので、そういったところをしっかりと把握して、取り組んでいきたいと思います。
また、個別については、子どもたちの一人一人の、あと御家庭の方針もありますので、それは各学校が丁寧に聞き取りをして、御家庭の方針なのか、お子さんの課題なのか、そういった意味では、三鷹は家に持ち帰り、文具として使うようにとやっておりますが、家に持ち帰るとついついというような御家庭、お子さんの特性については、では一定期間預かって、必要に応じて学校のほうで活用するとか、少し慣れてきたから、じゃあ家に持ち帰りましょうとか、そういったところは学校で丁寧に一人一人と対応しているというふうに聞いております。
◯委員(前田まいさん) あと、それから個人情報の取扱いについて、十分な情報提供に基づいて保護者等の同意を得ているのかということが、私、この間ちょっと気になっていて。うち、この前、体力テストでの生活実態調査部分は、タブレットを使って入力してくれということだったんです。体力テストの実際のデータ自体は、多分連動していないんだと思ったのですが、それもどこかの民間事業者のシステムを活用したものだったんです。それは、教員の働き方改革の一環で、調査票のまとめを簡単にするために、タブレットで入れてくださいというような案内でしたけれども。
個人情報の取扱い云々の長い要綱に同意しないと入力できない、ログインできない仕組みになっていたわけなんです。同意したくないときに代替手段がないというのも問題だというふうに思うんです。例えば、その民間事業者が提供するシステムを使って答えたくないと思ったときに、そういった案内は学校からは、問い合わせればあったのか分かりませんけれども、そういった形で、本来は教育のためのツールとして──それだけじゃなく、それこそ教員の働き方改革とか、いろんな面でのタブレット導入になっているわけですけど、若干その辺が緩くないですかという問題提起をしたいと思うんですが、お考えがあったらお伺いしたいと思います。
個人情報等の扱いについて、要は学校としてあまり真剣に捉えられていないかなというふうな気がするんですけど。
◯指導課長(福島健明さん) 恐らくそのアカウント、パスワードとかはありますよね。ですので、それはある中で、私、その内容項目は全部見ていないんですが、中には、低学年とかだと、やっぱり御家庭で少し相談しながら入れないと難しいものもあるだろうからというところで、一部学年では、御家庭の御協力をいただいて取り組んでいるというのは聞いてはいます。
ですので、そういった意味での個人情報の部分については、そのパスワードとかがどこかに行ってしまうと、というところは御心配な点はあるとはいえ、一定の中では守られて、実際タブレットの中でやるものだということなので、どこかに流出してしまうということはないというふうには認識しておるんですけども。
◯委員(前田まいさん) いや、多分その民間事業者は、一定そこに集められた情報は、個人が特定できないように加工して使うようなことも書いてありました。それに同意してというようなプロセスになっていたので、そこまでちゃんと学校が分かっているのかということ。だから、今までは紙で子どもの生活の様子とかを、親子でその場で一緒に話してやっていたものが、今回、うちでは初めてタブレットをということで出てきたんですけど。
それも各家庭の判断かとは思いますが、やっぱり安易にいろんな業者に子どもなりのデータが使われること、あるいは提供することになるかもしれないということについての、ちゃんとした事前の周知ということを学校自身ももうちょっと認識してほしいなというふうに思うんですが、いかがですか。
◯指導課長(福島健明さん) 今年度から、体力、健康調査、今まで紙でやっていたのがCBT化して、よりスムーズに結果が出るようにというところでの取組が始まった年です。その中で、学校がそういった取組をしているというのは、こちらも今十分把握し切れていないので、実際、状況を把握した上で、適切に対応するように、こちらからも指導したいというふうに考えています。
◯委員(前田まいさん) よろしくお願いします。それから、みたか地域未来塾ですけれども、私、この検定試験の対策講座を実施することで参加者が増加したということを、教育委員会としてどう評価しているかというか。本来、この地域未来塾というのは、日頃の学びを支えるものであるんだとすると、ちょっと方向性が違いはしませんかという気がしたんですが、いかがですか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 先ほども議論がございましたけれども、校長の判断により、どういうような形でやるかというのはございます。もちろん、委員御指摘のように、日常の学びを支えるというような趣旨で行われるときもございますし、学びの習慣を身につける場として開催するようなケースもございますし、検定試験の対策講座というのは1つのきっかけづくりといいますか、検定を目標に頑張ろうという生徒たちの気持ちを支えるような形で、新しい試みとして実施して、そうしたことで、そこで取り組んでみようという生徒が多くいたということで、今回、新しい取組としてこういうやり方で、こういうこともあったよという、この評価、検証の中で出てきたので、ここで取り上げたということかと思います。
なので、多様なやり方がございますし、それぞれの学校に合った形で、引き続きどういうような実施形態がいいかというのは、各学校とも話をしていきたいなというふうに思います。
◯委員(前田まいさん) 私は、検定自体もいろいろ問題に思っている部分もあるので、なかなかの検定料がかかりますので、小学校低学年で、こんなお金を払って漢検を受けさせて何になるんだとか思っているので、あまりそれのためにという路線もどうかなというふうに思っているところなんです。
この地域未来塾が、誰でも利用できるのかがちょっとよく分からなくて、周知に課題があるんじゃないかなと。どこで、いつやっているのかとか、誰でも行けるのかとか、正直、すみません、保護者でありながら分からなくて、これも各学校によるということですよね。だから、もう少しその辺の教育委員会としての支援の方法というのがあるんじゃないかなというふうに思いますが、いかがですか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 御指摘のとおり、学校によっては対象者を限定して、少人数で学びを支えるというような形で運用している学校もございます。そこがまさに学校長の判断というようなところでございますけれども、御指摘があったように、どういう形で実施しているのかというようなところを含めて、保護者への周知、その学校ではどういう考え方で、どういうやり方でやっているのかといったところの周知につきましては、働きかけていきたいなというふうに思います。
◯委員(前田まいさん) 大沢のことばかりで恐縮なんですけど、大沢はもちろんスーパーもなければ塾もないので、そういう意味では、地域的に支えなきゃいけない部分とか、経済的に支えなきゃいけない部分とかはあると思うので、ぜひそこはよろしくお願いします。
それから、まる6の、先ほども出ていました子どもの意見を聞くという部分での、生徒会との話合いだけが成果として出ていて、改善策のほうもその指摘だけというのは不十分かなというふうに思うんですけど、ほかに何か考えられる手法というのがないのか。
またうちの例で恐縮ですが、給食で最後の日とか、デザートを選べる日とかがあって、そうしたときに、うちの場合、担任の先生からメールが来て、どのデザートにするかみたいなのをタブレットで答えて、多分次の日に用意されるということがあったりして、何かそういうアンケート的な形でのタブレットの使い方というのは、もっとあっていいと思うんです。
だから、そういう意味で、生徒会の子だけじゃない、広く子どもたちから意見を聞くという場でのタブレットの活用はぜひ考えてほしいなというふうに思います。教育委員会から学校に提案できる手法とかが何かあれば、ぜひお伝えしていただきたいと思うんですが、いかがですか。
◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん) 子どもの意見を聞く、今回ここに抜粋させていただきましたのは、生徒会と校長とで定期的に話合いの場を設けていたというのがこれまでになかなかなかったものでしたので、成果として挙げさせていただいております。かつては、コロナ禍前にはなってしまうんですけども、小学校とかでは、小学校6年生と校長が毎日、1か月ちょっとかけて給食を四、五人の子と校長室で一緒に食べて、そこでいろいろと話を聞いたりと。コロナ禍でそういった取組ができなくなってしまったんですけども、そういったことをやっていたりだとか。
あとは、生徒会にはなってしまうんですけれども、中学校の生徒会、役員会のほうで、ほかの子たちの意見なんかも聞いたところで、何で制服じゃなきゃいけないのというところを、制服じゃなくてもいいじゃないというのを先生たちに投げかけて、じゃあ制服ってどういう意味があるんだろうという、制服といった概念の講座を、外部講師を招いて話を聞き、いろんな職業の制服というのがありますので、そういった話を聞いた上で、3日程度だったかな、カジュアルデーというものをつくって、標準服じゃない、いわゆる私服でも登校していいよという日を設けて、実際にやった学校もあります。
3日目ぐらいになると、子どもたちがやっぱり標準服のほうが楽でいいやって、私服で来る子が減ってしまったなんていう報告を受けているんですけども。そういったいろんな場面で子どもたちの声を聞きながら、子どもたちが安全安心、快適に学校生活を送れるようにといったところで取り組んでまいりたいと思いますので、そういった好事例につきましては、学園長会、校長会を通じて校長たちのほうにも伝えていきたいと思います。
◯委員(前田まいさん) 例えば、みんなの意見を一旦生徒会が取りまとめて、生徒会からという方法もあるでしょうし、ぜひお願いしたいなというふうに思います。
今おっしゃられたように、やっぱり各学園、学校でのいい取組が全体で共有されているのかというところが気になっていて、正直、格差じゃないですけど、ばらつきがあるかなというのは、もちろん各学園を支えてくださっている担い手さんの人数とか、力の加減とかにもよるのかもしれないんですけど。もちろん、その地域の特色として肯定的に捉えていい部分もあるとは思うんですが、やっぱり一方で、あっちではやっていて、こっちではやっていないみたいなことの不公平感みたいなものもやっぱりあると思うので、その点。
うちは、また今年度、夏休み中に個人面談をやるってなったんです。これも、きっとどこかでやられていたことが取り組まれるのかなというふうにも思うんですが、全体の共有ということに対して、教育委員会として、もうちょっと積極的になる必要があるかなと思いますが、いかがですか。
◯指導課長(福島健明さん) 全市的な取組の好事例の共有については、先ほど齋藤担当課長からのお話もありましたけども、やはり事あるごとに好事例は共有しているということは、これからも進めていきたいと。ただ、実際、学校の規模感もあれば、あと、こういう特別活動的な動きが得意な教員、やっぱりその1人の教員でまたちょっと違うんです。
そうすると、でもその教員が異動してしまったとか、また今度、特別活動とかに対して認識がちょっとずれがあったりとか、そういうものもあるので、そういった意味で、校長としては、様々な教員文化の納得解を探りながら、好事例をやりたいんだけど、今、ちょっと時期早尚だなあというところで二の足を踏んでいると。
二の足を踏んでいるっていうのは悪いことじゃなくて、じゃないと、トップダウンになって、結果的に校長が勝手にひとりよがりをしているようになっても、これもよくないので、そういった意味では、校長のジレンマも含めたところはこちらも共有していますが。ただ、いいものはいい、三鷹らしさの、三鷹にしかできないことも含めたところで、しっかりと様々な機会を通して──これは校長だけではなく、生活指導主任会ですとか、地区の道徳の担当者ですとか、推進員ですとか、先ほどのGIGAの教員ですとか、主任、そういった教員でも、横展開しております。様々な職層で取り組んでいるというところも御理解いただければと思います。
◯委員(前田まいさん) 各学園のも体裁が統一されているので、そういう意味では、その具体的な取組が、ほかの学園の人が読んだときにはちょっと分かりづらいんですよ。なので、それの見える何か材料もあったらいいのかなというふうには思いました。
もうちょっとで終わりますが、すみません。この個別のほうで、連雀学園の4ページの3です。課題のところで、到達目標に達成していない児童・生徒や学力調査等に肯定的でない児童・生徒への理解と指導の充実を継続して行っていくと書いてあります。これはどう読んでいいでしょうか。要は、やっぱりほかの子と比べられることとか、あるいは1年前の自分と比べられることで、自己肯定感が下がってしまうというようなことが起こっちゃっているのか、そのことをちゃんと理解した上で指導していくというふうな姿勢だというふうに読み取ればよろしいですか。
◯指導課長(福島健明さん) そのとおりだと、我々も思っております。
◯委員(前田まいさん) 学力調査等への強制にならないようにしてほしいなという懸念を覚えたので、指摘しておきますけれども。これは、教員の負担の観点からも、今、市の学力テストも入ってきて、その必要性も含めて、また全国学テに参加するのかどうかも含めて、やっぱり検討が必要かなというふうに思いますので、個別最適な学びというのであれば、あまりこういう比べるようなテスト等に積極的にならないでほしいなということを申し上げておきます。
それから、同じ4ページの下の4のところの、ハイパーQU、これがまず何かをお伺いします。
◯指導課長(福島健明さん) これは、民間のいわゆる心理診断テストというか、アンケートのようなもので、よりよい学校生活と友達づくりのためのアンケートというように銘を打っているものということです。
◯委員(前田まいさん) これは連雀学園で、令和5年度初めて導入ということでしょうか。となると民間のということなので有料ですか。その費用はどこから出るんでしょうか。
◯指導課長(福島健明さん) 学園共通で令和5年度からスタートしたというふうに聞いております。これについては、民間のものですので有料で、保護者のいわゆる教材費、いわゆるドリルとかワークテストの購入費と同じような形でいただいているというふうに聞いております。
◯委員(前田まいさん) だから、やっぱり保護者の同意というか、多分、普通でいけば、この学期に、この教材費で、このぐらい口座から落ちますという案内だけでもし知らされるんだとすると、ちょっとどうなのかなと。この連雀学園でどうされたのか分かりませんけれども、そうですね、そこは問題提起しておきたいというふうに思います。
あと、先ほどの地域子どもクラブへの財政支援というのは、保護者負担ではなく、教育委員会からの予算として下りてきているということか。にしみたかのダンスクラブとかがそうなのかなと思うんですけど。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 地域クラブの立ち上げ支援については、市からの予算を立ち上げの支援ということで計上しているところでございますけれども、将来的に自立した運営が必要となりますので、一方で、会費についても徴収をしていただいているというような形になっております。
◯委員(前田まいさん) 分かりました。学園ごとで、もちろんいろいろ検討されて、これをやってみようということで導入されていくものがあることは、当然いいとは思うんですけど、やっぱり今回のこのハイパーQUみたいに一定有料だったり、あるいは民間事業者、先ほども言った個人情報の提供等を含めて、やっぱり課題はあるかと思うので、注意していただきたいなというふうに思います。
終わります。
◯委員長(大倉あき子さん) ほかにございますでしょうか。
◯委員(池田有也さん) すみません、では、ちょっとだけ質問させていただきます。概要版についてでございまして、今回の結果の活用の在り方なんですけれども、今後、令和6年度の学園の教育計画に反映していくというふうにありますが、今後、小・中一貫教育の発展としての義務教育学校が検討されていく中で、やはりここで指摘されているような課題というものを解決するための手段としての義務教育学校だったりするのかなと思うところなので、これまで、今回示されている評価・検証報告というのは毎年来ておりますけれども、この資料、せっかくなので、今後の義務教育学校の議論の中で使っていくというのが非常に大事なのかなと思いますが、そういった活用とかってあったりするんでしょうか。
◯教育政策推進室長(越 政樹さん) 義務教育学校の検討についてということで、まさに今三鷹らしい義務教育学校の在り方ということで検討しているわけですけれども、先ほど申し上げたように、導入時の議論から始まり、それ以降、各学園の単位におきましては、この評価・検証報告ということで学園ごとに評価、検証を重ねておりますし、また教育委員会としましては、教育委員会の点検評価ということで、また文教委員会にもお示ししているものがございますので、そうしたところでの御指摘等々というのは、我々も当然ながら踏まえながら、もちろん義務教育学校をということもございますけれども、それ以外にも、各年度で改善していくべきところは改善していくということになろうかというふうに認識しております。
◯委員(池田有也さん) 分かりました。ありがとうございます。多分、今後もこの取組は毎年続けられていくかなと思いますので、大分将来の話になりますけれども、もし今後、義務教育学校が始まるのであれば、併せて義務教育学校でのこういった評価、検証と、そうじゃない学園との比較ができるようになってくると、将来的にもいろいろいい判断材料になっていくのかなというふうにも思いますので、経年変化を追っていくということも大事だと思いますし、いろいろ参考になると思いますので、これからも丁寧に進めていっていただければと思います。
以上です。
◯委員長(大倉あき子さん) 質疑ございますでしょうか。
◯委員(中泉きよしさん) ありがとうございます。この評価、検証の概要ですけど、先ほど質問で、これをもう少し深掘りという話が出て、部長のほうからは簡単にできるものではないということだったんですが、私もこれを見れば、それは容易に判断つくんですが。だとしたら、この出てきた結果というものをもっと深掘りしたり、もっと活用するというのは、何か考えられているんでしょうか。
または、私は今ここに出てきたのを読んでいるだけなんですが、今現在どういうふうに使っているかとか、または、これからさらに有効に使われる展望とか計画があるのかというのを伺いたいと思います。
◯指導課長(福島健明さん) こちらの内容については、学園長会でももちろん共有をいたします。ですので、その学園の成果と課題を、令和5年度の課題は令和6年度にというのを改善していくとともに、各学園の好事例も共有できますので、そういった意味での検証ということではないんですけれども、自分たちの学園がよりよくなるために、コミュニティ・スクール委員会の方とも、この資料を活用しながら推進できるというふうに捉えております。
◯委員(中泉きよしさん) ありがとうございます。活用しているということですが、さらにこれを評価、検証するには、相当手間がかかっておりますので、それに見合う活用のされ方というのが望まれるのかなということ。
もう一つ、この概要を見ますと、大分牧歌的だなあというか、現実はもっと子どもとか教員を取り巻く環境というのは厳しいんじゃないかなという思いがあります。それは、評価する側とされる側があまりにも近しくて、それは人間的に関係があるから、ここは、あの先生のこと、あの人たちのことをあまり厳しく書けないよなというのは働いていないのか。それが、的確な距離感とかいうものが、ここで見ると、コミュニティ・スクール委員会による学校関係者評価となっていますが、これって近過ぎたりだとか云々という懸念はありませんか。
私、これを見た感じで、今現場の抱えている課題ってこんなものなのかなあという緩さを感じたものですから、ちょっと伺います。
◯指導課長(福島健明さん) 学校関係者による評価というのは、当時、私、担当課長で視察の対応をしたときに、まさに同じ質問をされたときがあります。そのとき、私はこう答えました。逆に、学校を知っている方に評価をしていただくメリットのほうが、やっぱり大きいのではないかということでお答えしたことがあります。
まさに、今私がコミュニティ・スクール委員会を回っても、やはり学校を知っているからこそ、今学校が抱えている課題を分かっていながら、でも、駄目だよねと。これをやっちゃ駄目だよねとか、ちょっとこれはやり過ぎだよねとか、先生たち、もっと自信を持っていいんじゃないのというような、そんなやり取りもあるので、甘いというか緩いというよりは、より辛口の友人になっていて、それは今もなおかつしっかりと根づいているなという印象はございます。
◯委員(中泉きよしさん) より辛口ということの評価であれば、私とは評価が違うのかもしれませんが、じゃあそういう見立てだということで認識いたしました。
内容について1つ伺いたいんですが、やっぱり私もこの学習用タブレット端末というのが非常に気になっていまして、これの取組を見ると、端末を活用した個別最適な学びの推進という書かれ方をしている。この書かれ方と、先ほど口頭で伺ったことでは、ちょっとニュアンスが違うのかなと。それぞれの言葉から、こちらが頭に思い浮かべることが違うので、ここは少し考えていただいたほうがいいかなということ。
それを、右側に行って、今後の取組についての2つ目に行くと、やっぱり1人1台学習用タブレット端末の活用のさらなる推進を図るということがあります。やっぱり、図っていくのが三鷹市、もしくは文科省、全国的な流れなのかなあと思いますが。やっぱり、私、前職のときに、これが導入されるときに、東大の脳科学者、東北大学の科学者、またはジャーナリスト、堤 未果さんなんかと意見交換しましたけど、誰一人、子どもたちにとっていい結果を生むとは言わないんです。それは、中学、高校、大人になれば別ですよ。ただ、特に小学校の低学年の子どもにこれを持たせることで、いい影響はまず1つもないだろうということで、ほぼ一致していました。
そんな中で、こうして1人1台持たされるということに対して、何か今現場の方々、もしくは教育委員会のほうで、それを俯瞰して、課題というのは何か見てとれることはあるでしょうか。メリットというのは、何となくここに書かれて、いろいろ主体的に調べることができるので、何とかだねというのは分かるんですが、もう少し厳しく見て、懸念される点だとか、心配する点などはありますでしょうか。
◯指導課長(福島健明さん) 本当に個別の課題の部分と、大きな課題となってくるんですが、やはり、先ほど来話題になっています、このタブレットを当たり前のように使う文化になりつつある教職員と、子どもたちと、逆にやっぱりそうではない。でも、そうではない教員が、そして子どもたちが決して悪いわけではない。やはり、そのギャップをどのように──埋めるという表現がいいのか、私も今悩んでいますけれども、その辺について、先進的に行けば行くほどいい教育ができるという決まりは特にないわけです。ですので、そのところは、やはり二歩進んで、一歩下がってのような形で確認をしながら。
そのためにも、学園研究で多くの小学校と中学校の教員が合わさることによって、様々な視点が生まれる。実際、中学校3年生の教員と小学校1年生の教員が授業をつくるということは、非常に価値のあることだなというふうに捉えています。
実は、あと保護者と子どもたち、依存症ということまでは行かないにしても、やはりタブレットが身近にあり過ぎるあまり、学校や教育委員会が言うことはいいことは分かるけれども、なかなかうちの子にとってはという御家庭もございます。という場合については、先ほどの繰り返しになりますが、その御家庭の御方針も含め、お子様の特性も含めて個別に対応しているというのが現状ですので、それを全体的に、今、大きく流れを変えるというところは、現在のところは考えておりません。
◯委員(中泉きよしさん) 流れを変えろということを言っているんじゃなくて、現在見えてきた課題はあるかということを伺ったんですが。
もう一つは、本会議場の一般質問で、貝ノ瀬教育長から「スマホ脳」の本について言及がありました。あれは、スウェーデンのアンデシュ・ハンセンという脳科学者が書いた本ですけど、彼の著作の中には、いわゆるスマホを作ったスティーブ・ジョブズなんかは、自分の子どもには絶対タブレットなんか持たせないよと、スマホも、iPadも持たせないよということが書いてあったし、ビル・ゲイツなんかも、自分のうちの娘には14歳まで決して触れさせなかったと。
そのぐらい、小さな子どもたちにとってはデジタル端末というのは悪影響をもたらす。自分たちは、あれは商売として作るけど、自分たちの本当に大事な親族には、あんなものは子どものうちからは持たせないと言っている。それを、だから、あそこで貝ノ瀬教育長が言及したから、私は何かそういう懸念も共有した上で、でも、大きな流れとして使うということは慣れておかなきゃいけないねと。
ただ、そこにどっぷりつからないようにとか、年齢的なというのがある、何かそういう懸念だとか、留意点というのは、大きく三鷹市の教育関係者の中で共有されていることとかっていうことはあるんでしょうか。
◯指導課長(福島健明さん) 昨年度、そして一昨年度と進めてきました、デジタルシチズンシップをテーマにした、子どもたち、また地域、教員という、その3者でそういったことを話題にしながら、熟議をしてきました。今年度は、その取組をさらに各学園、各学校で進めていこうと。その中には、当然、保健授業の中で、高学年になりますけれども、スマホのメリットと、逆に、やり過ぎることのデメリットは、小学校レベルでも十分理解ができる教材もございます。
そういったところも踏まえた上で、子どもたちがどう自分がデジタルと付き合っていくかというところは、スマホだけではない、タブレットだけではない、テレビもそうです、ゲームもそうです。そういったものも含めた上で、学校としては課題意識を持って、それぞれ取り組んでいるというところでは、教育委員会としてはデジタルシチズンシップの熟議が、今年度、各学校により広がっているというところを、今後も様子をしっかりと見ながら取り組んでいきたいと思っております。
◯委員(中泉きよしさん) それと、先ほどこれも前田委員からもありましたけど、個人情報についてなんですが、いわゆる事業者にとって、個人情報を取るには、例えば店頭だとか、まちなかでアンケートを取るには、これに答えてくれたら、こんなすてきなプレゼントがありますよということでもらう。
だけど、これは、逆に言うと、税金を使って個人情報をアプリ会社、ソフト会社に提供しているというのがあって、先ほど答えがずれていたのかもしれませんけど、パスワードをどうのこうのって、それは流出とかっていう問題じゃなくて、そうではなくて、合法的に、しかも公金を使って私的企業に集められる。しかも、懸念がある親御さんが、アプリで入れるとそこの事業者を通しちゃうから紙で答えたいなと思っても、そういう選択肢がないとかっていうことは、これはやっぱり教育現場とか、公の施策としてどうなんだろうということは思いますが、その辺に対する認識とか、留意されている点とかっていうのはありますでしょうか。
◯指導課長(福島健明さん) 今、委員御指摘のありました体力テストのデジタル化、CBT化についての業者と国がどのような契約をして、我々のほうにその入力のものが下りてきたかというところまで今認識しておりませんので、申し上げられません。改めて、そこについては確認をさせてください。
単純に民間のアプリでやっているというよりも、一定のプロポーザル等々を通った国の民間のCBT化の取組というふうに認識しておりましたので、申し訳ありません、そこまでの細かいところまでは、今現在のところ把握しておりません。
◯委員(中泉きよしさん) ありがとうございます。それはきっと、このハイパーQUさんなんかも同じなんだと思いますが、そこに参加する入り口、エントランスの一番最初に、あなたの細かい属性を入れてくださいというのがありますので、よくよく気をつけていただきたいなと。しかも、学校や行政がそれを使うということは、利する側はそれに選択の余地がないということがありますので、そこは注意いただきたいなということがあります。
最後ですけど、先ほど、校長先生と生徒会の話合いの1つの好例として、制服や標準服が何で必要なのということで、3日間カジュアルデーを設けたと。そうしたら、3日目には標準服に戻っていく子が多かったということなんですが、その後、結論はどうなったんでしょう。この学校は標準服にしようかということで──みんな自由服にしようよと、でも、毎日服を選ぶのが大変だったら、この標準服を着てくればいいじゃんというふうになったのか、それとも、やっぱり全員標準服に戻ろうよとなったのか、結論が気になりますので、教えてください。
◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん) その取組は、標準服をなくそうということを目的にした取組ではなく、標準服、そして私服といったところでの試行的な部分で、カジュアルデーというものを設けてやってみたと。先ほど申しましたように、3日目になると標準服のほうが増えてきたといったところで、その後、生徒会とかで学校のほうに、やっぱり標準服は要らないから、私服がいいといったような話が上がってきたという報告は受けておりません。
◯委員長(大倉あき子さん) ほかにございますでしょうか。
◯委員(伊沢けい子さん) 1つお聞きしたいと思います。この評価と検証報告の本文の中には書いておりませんけれども、先ほど報告の中で、去年の5月にコロナが5類になって、それで、単に以前に戻すのではなくて、コロナ禍の知見を生かすというような表現がありましたけれども、それは生かすものというのは何かあったんでしょうか。
◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん) その後の報告でもちょっと触れた部分はありますけども、やはりコロナ禍につくったオンライン会議、そういったところのオンラインの使い方であったりとか、あとはコロナのときに、コロナ禍にありました感染症対策といったところで、5月に5類相当にはなったんですけども、コロナだけでなく、インフルエンザの流行等もあったところでは、学校としてはそういった流行ものの感染症の対策といったところで、手洗い、うがいであったり、換気といったところ、また学校にはCO2センサーがある学校なんかもありますので、そういったところを活用して、CO2が高くなったらすぐ換気するであったり。
また、子どもたちも意識が高まってはいますので、そういったところを生かしたりといったところが考えられます。
◯委員(伊沢けい子さん) オンラインのことは、先ほどからタブレットの件も含めて、確かにタブレットってそんなに有効なのかなというのは、私もすごく思っております。やはり、午前中も言いましたけれども、今、不登校とか長期欠席の子どもが急増している。これは、三鷹だけではなくて、全国でそういう報告がありますよね。かなり増えている。それは、やはり以前との違いというと、これしかないので。
ほかに、確かにいろいろありますよ、経済的なこととか。だけど、大きな違いってこれなので、やっぱりそこは元に戻せばいいと、単純に私は思いますね。感染症っておっしゃいましたけど、ガイドラインは廃止しましたよね。
◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん) 新型コロナウイルス感染症対策のガイドラインのほうは廃止しております。
◯委員(伊沢けい子さん) そうだと思います。2年間ぐらい、あったと思うんですよ。それを去年の5月でしたでしょうか、それを廃止しましたよね。だから、もうないんですよ。だから、そんな準拠するべきものもありませんから、やらないほうがいいと思います。
やっぱり、感染症といって、結局子どもたちが、触るなと、2メートル以上近づいちゃいけないとか、理科の実験は駄目とか、合唱は駄目とか、事細かないろんな制約があったんですよ。大人でも、途中から飲食もやっていましたし、なんだけど、子どもは最後まで黙食も続いたりしました。
だから、大人もしないようなことまでやらせていたことが、どれだけ子どもたちの精神を傷つけたかということを、やはりここはきちんとすべきだと思いますので、もうガイドラインはないんですから、やはりインフルエンザとかいう新たなパンデミックを持ってくるというのは、そうじゃなくて、やはり子どもたちの現実を受け止めた、子どもたちの心をやっぱりここでちゃんと見るということなくして、幾ら何とかルームとかをつくったって、それは解決になりませんからね。
本当の意味での、子どもたちが受けた傷というところに大人が向き合わない限り、これはちょっとした巡回の先生だとかということで収まるような話じゃないと私は思っておりますので、そこはきちんとした教育委員会としての反省と、これは全国的なことでもありましたけど、だけど三鷹の教育委員会としても、子どもに向き合って反省するということは必要じゃないでしょうか。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) 感染症の対策は、ガイドラインがなくなったからといって、これはやめるわけには学校としてはいかないなというふうには思っております。
◯委員(伊沢けい子さん) ただ、感染症といってやっていたことによる、子どもたちへの傷とか、不登校にもつながったというふうに、私は考えております。当初、文科省もそういうことも言っていました。これだけ増えたのは、やっぱり対策が間違っていたと。それで、黙食も廃止につながったという時期ともつながっていたんですよ。おととしの12月ですけどね。ああ、本当にその時期だったなと思っていますけど。
だから、そういう素直にものを見る目、子どもたちをストレートに見る目を持っていただきたいんですけど、いかがですか。
◯教育委員会事務局教育部長(松永 透さん) 確かに子どもたちに行動の制限があったことについては理解していますし、よく子どもたちは頑張ってやったなというふうに思っています。
また、私たちの立場からすると、子どもたちの命を大事にしなきゃいけないということと、学びを止めないといったことをどう両立させるのかといったことが、このコロナ禍の3年間の一番大事なことだったというふうに理解しています。そういった意味では、これは、どっちが正しいのかということについては、分からないです。万が一対策を怠っていたとするならば、もしかしたら、亡くなっている子が出たかもしれないし、そうでないかもしれない。
そういった意味では、私たちはリスクをきちっとどう回避できるのかといったことについては、大事にしていかなければいけないところだったとは思っています。委員がおっしゃるように、不登校の原因が全てそこにあるかどうかというのも、これも何とも言えないところですけれども、私はある程度はあるかなと思っています。子どもたちが、やはり友達と関わるとか、人間と関わるというようなことについて、できなかった。特に、小さい子どもたちにとっては、幼い段階でそういう経験がなかなかできなかったというのは大きいかなとは思ってはいます。
ただ、だからといって、それで元に戻せばいいかどうかというのは、またこれは時代が少しずつ変わってきていることも含めて、きちっと見取っていかなければいけないなというふうには思っているところです。
◯委員(伊沢けい子さん) これは、世界的なパンデミック条約を結ぶかどうかという、そこまでの大きな問題があるんですよ。だけど、私はパンデミック条約の締結にも反対している立場です。それぐらい、三鷹だけの問題じゃないことは事実ですけれども、でもやっぱりそういう大きな世界的な状況の中に日本があり、三鷹があるわけですから、果たしてそれが、今世界で起きていることが正しいのかどうかということについては、三鷹の教育委員会としても本当に真理を見詰める目を持って、やっぱり日々子どもたちを素直に、子どもたちを真っすぐ見て、大人が日々改めていくということが、子どもたちにとって本当に最適なことだと思いますので、やっぱりそこは真実を直視するということを大人がしていくということが一番大事なことだと思いますので、それは私の意見ですけど、述べておきます。
ぜひ検討していただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
◯委員長(大倉あき子さん) 以上で教育委員会報告を終了いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) 休憩いたします。
午後2時25分 休憩
午後2時27分 再開
◯委員長(大倉あき子さん) 委員会を再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) スポーツと文化部報告、本件を議題といたします。
本件に対する市側の説明を求めます。
◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん) どうぞよろしくお願いいたします。スポーツと文化部からの行政報告は、部の方針と重点管理事業につきましてでございます。
資料の5ページをお開きください。初めに、経営資源でございます。正規職員24名でございまして、前年度から2名の増となっております。女性11名、男性13名で、女性の比率は正規職員だけですと45.8%です。月額職員も13名おりますので、月額職員も含めた37名中で申し上げますと、男性17名、女性20名で、女性の比率は54%というふうになっております。
令和6年度の予算規模は19億6,500万円余で、令和5年度と比べまして1.2億円ほどの減となっております。主な要因といたしましては、令和5年度に実施をいたしました吉村昭書斎の整備工事、それから大沢の里郷土文化施設の施設改修、これらの工事費が事業終了により減となった一方で、大沢総合グラウンド、サッカー・ラグビー場の改修設計や芸術文化センターの大規模改修に向けた取組を新たに行って計上していることから、それらの増減というふうになっております。
令和6年度の運営方針でございますが、スポーツと文化部では、芸術文化センターの大規模改修に向けた取組、それから市内にある芸術文化資源を生かした事業や市民の文化活動の活性化を推進するとともに、三鷹まるごと博物館事業、そして全ての人が学び続けられる学習環境の整備と多様な学びの機会の確保、学びと活動の循環を推進してまいります。また、井口グラウンド(仮称)の整備など、スポーツに親しむ環境の充実を図り、スポーツライフの推進による心と体の健康都市づくりを推進いたします。
次に、資料中ほど、3の重点管理事業でございます。スポーツと文化部は、5つの重点管理事業を挙げております。まず1点目、井口グラウンド(仮称)の整備及び大沢総合グラウンド等の再整備でございます。大沢総合グラウンドの再整備に向けた設計を実施をいたします。また、井口グランド整備工事につきましては、都市再生部のほうで議会に工事議案を上程させていただいておりますけれども、これがお認めいただければ、7月から整備工事が始まってまいるかと思います。私どもといたしましては、来年度のグラウンド供用開始に向けた準備を今年度から行ってまいります。
2点目、芸術文化センターの大規模改修に向けた取組です。芸術文化センターにつきましては、大規模改修に向けて、まず劣化診断調査と、それから基本計画の策定を行います。これは、大規模改修で実施をする内容の精査を行い、優先順位などを判断するためにあらかじめ行うものでございます。
3点目、三鷹跨線人道橋跡ポケットスペース(仮称)の整備でございます。太宰 治にゆかりのある三鷹跨線人道橋について、階段及び橋桁の一部保存について、部材検査を行うとともに、ポケットスペース(仮称)の設計を行います。
4点目は、三鷹まるごと博物館事業の実施です。「三鷹まるごと博物館」事業のあり方検討助言者会議を開催し、基本的な考え方をまとめます。また、三鷹の歴史を可視化するプロジェクションマッピングを「みたかえる」に設置をする予定でございます。
5点目です。心と体の健康都市づくりの推進と東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会等のレガシー事業の実施です。「タッタカくん!ウオーク&ラン」アプリの改修を行いますとともに、マチコエの皆さんから提案のありました、階段昇降を促すステッカーを三鷹駅前のペデストリアンデッキの階段に設置をする予定でございます。また、三鷹ゆかりのオリンピアンやパラリンピアンによる教室等を開催いたします。
私からの説明は以上です。
◯委員長(大倉あき子さん) 市側の説明は終わりました。
これより質疑に入ります。
◯委員(原めぐみさん) よろしくお願いいたします。少しなんですけれども、プロジェクションマッピングの設置、こちら4番、三鷹まるごと博物館です。こちらなんですけれども、「みたかえる」でやられるということなんですけれども、一番の目的というのと、どのぐらいの人が来るという予想をされていらっしゃるのか、お伺いしたいなというふうに思っております。
◯生涯学習課長(八木 隆さん) まず、プロジェクションマッピングなんでございますけれども、先ほど御指摘がありましたとおり、教育センター2階の三鷹歴史文化財展示室「みたかえる」で展示をするわけなんでございますけれども、こちら、実際には古代から現代までの三鷹のまち並みの変遷が視覚的に分かるプロジェクションマップということで、規模的には、今具体的なところは詰めているんですが、横1.8メートル、縦1.4メートルの大きさの模型を作成します。
市内で高低がありますので、立体感のある模型を作成しまして、それを天井から投映するということで、これを古代から現代まで、12段階における映像、画像及び動画を投影するということで、今「みたかえる」にある中でも、このプロジェクションマッピングが1つのメインの展示になるということで考えております。
◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん) 課長の答弁に少し補足をさせていただきます。プロジェクションマッピングといいますと、どうしても割とイベント的なものとして御用意をする際が普通は多いかなと思います。都庁のプロジェクションマッピングなんかも、都庁の側面に映像で映すということになっておりますので、そういった印象ももしかしたらお持ちかなと思うんですけれども。今、課長が申し上げましたとおり、三鷹市の立体的な白地図の模型みたいなものを作りまして、そこに天井から映し出すというようなことでございますので、イベントでやるというよりは、展示物として制作をするというようなことを考えております。
質問委員がおっしゃいました、どれぐらいの人が見るのかという御質問ですけれども、「みたかえる」自体が、今、教育センターの2階という立地もありまして、展示が新しくなったり、少し報道されたりしますと、どっと人が来るときもあるんですけれども、なかなか日頃からすごくわんさか混んでいるということには、残念ながらなってはおりません。
ただ、御存じかもしれませんけど、うちの文化財のほうの展示で、庁舎の1階のロビーなどで展示をする際には、大変多くのお客様に足を止めていただくということもございますので、アピールの仕方かなというふうに思っております。この間、大変好評だった、12万年前は三鷹に海があったというような展示を1階のロビーでしたことがあるんですけれども、そのことも含めて、三鷹の変遷が分かるような展示になる予定でございますので、きちんとPRをして、多くの方に見ていただけるというようなものにしていければなというふうに思っております。
◯委員(原めぐみさん) そうですね、なかなか教育委員会のところまで足を運ぶって人、結構いないかなと思いますので、ぜひその連携みたいな感じで周知して、広げていただきたいと思います。確かに、連携したとて、やはり市役所に来る人は市役所だけで済ませちゃうことが多いと思いますので、ぜひその辺りも念頭に置きながらの周知方法を考えていただけたらと思います。
次に、「タッタカくん!ウオーク&ラン」なんですけれども、こちらのアプリはどのように変わるのかというのをお伺いしたいです。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) 「タッタカくん!ウオーク&ラン」のアプリにつきましては、利便性とモチベーションのアップについて機能を拡充する予定です。具体的には、利便性の向上としては、今も、年四、五回スタンプラリーというものをやっているんですけれども、それについて、例えばA地点からB地点まで行くときに、今は歩数ですとか、距離とか、消費カロリーとかは出ないんですけれども、それを出るようなものにするというものが1点。あと、モチベーションアップについては、ランキング機能、今日のあなたは何人中何番とか、1週間では何番とか、1か月では何番とか、そういう同じランクの方と比較できるようなものを追加するようなことを考えております。
以上です。
◯委員(原めぐみさん) まだまだタッタカくんをダウンロードしている人が少ないような気がしますので、より使い勝手のいいものにしていただけたらと思います。
それから、ペデストリアンデッキのメッセージステッカーなんですけれども、こちらマチコエで話があってというふうに、先ほど御説明をいただいたと思うんですけれども、どういう議論があってここに至ったのかというのをお伺いしたいです。さっき会派室とかでも話していて、階段に貼って、階段を上っている人は、その時点で階段を上っているんだという話があって、運動意識がある人は、もう階段を使っているから、その人に促しても意味ないのではないかという話もあったりなんかしたので、マチコエでどういう議論があったのかという、ここに至った経緯を教えていただきたいと思います。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) 階段のステッカーに関しては、ダイレクトにこういう要望をいただいております。スポーツ部門を検討する皆様方と、私もヒアリングをしたんですけれども、そのときにこういった御要望を既にいただいておりましたので、意見交換とかをしながら、アイデア出しとか、グループの中でやっていらっしゃったとは思いますけれども、我々に関しては、階段にステッカーをというダイレクトな要望がございました。
◯委員(原めぐみさん) 分かりました。階段にステッカーをって言われたから、階段にステッカーを貼るというような感じですね。ごめんなさい、この間、全ての階段に全部貼っていく感じですか。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) 確かにステッカーの御要望があったので、そのような趣旨を踏まえて作成する予定ですけれども、今、課内でどういったものにしようかということを検討しております。特に階段を上ることって非常に運動効果があるというふうに聞いておりますので、ふだん確かに階段を使っている人はさらに使っていただく、あるいは5年かけて5か所ですので、そういった口コミ効果も期待しているところです。
それから、あと今課内で検討しておりますけれども、当然部内でも検討して、あとは場合によっては、いろいろなマチコエの方、このグループの方に聞いてもいいかなとは思っていますし、いろんな声を取り入れて、一工夫したものを作成しようと考えております。
◯委員(原めぐみさん) 分かりました。ありがとうございます。三鷹駅はエスカレーターでしか上れない場所というのがあるみたいなんですけれども、別のところに行けば上れる、もう一個向こうに行けば階段を上れる。エスカレーターしかない場所というのがあると思うので、エスカレーターに上ろうとした人へ、例えば呼びかける何かみたいなのがあればいいのかなというふうに考えましたので、そちらだけを伝えて終わりにします。
◯委員(前田まいさん) プロジェクションマッピング、私も、今話題なので聞こうと思っていましたけど、大体分かりました。長崎の原爆資料館にもあるようなイメージかなと分かりました。
それで、先ほどの周知等の話もありましたけど、教育センターって、門からちょっと奥まっているのもあって、ここに「みたかえる」があるということがまだ大分分かりにくいかなという気がするので、教育委員会の看板だけじゃなくて、別途、もしプロジェクションマッピングをやる暁には、一定、「みたかえる」の大きな看板もぜひつけてもらうようにしたらいいんじゃないかなと思いますが、検討されていますでしょうか。
◯生涯学習課長(八木 隆さん) 今、委員からも御指摘がありましたとおり、「みたかえる」もそうなんですが、今回プロジェクションマッピングを設置しますので、PRをして進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯委員(前田まいさん) よろしくお願いします。やるんだったら、ちゃんとやっぱり見てもらえるものにしてもらいたいなというふうに思います。
それから、井口グラウンドの関係ですけれども、前にもちょっと確認はさせていただいたかと思うんですが、工事期間中のスポーツ機会の確保という点では大丈夫でしょうか。利用団体や市民への案内とか、あと料金の優遇策がありましたでしょうか。もう一度、この段階で確認させていただきたいと思います。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) 7月の工事着工後、南側のほうは、北側の工事の期間中も使えるということが、我々としては前提というふうに考えております。
そのほか、補助制度ということで、大沢野川グラウンドが6年半使えなかったときもこのような制度を設けたんですけれども、整備期間中に、例えば市外の有料施設を使った場合に、1団体につき月3,000円を上限とした補助金を交付する予定です。
また、大沢野川グラウンドは、現在、井口を使っていた小学生の軟式野球は使えないんですけれども、工事期間中に限っては使えるようにしたいというふうに考えております。今週末、来週初めぐらいには、利用希望のアンケートを取って、また、あるいはそれと同時進行で、今、大沢野川グラウンド、野球場を使っている団体にも周知したいというふうに考えております。
また、民間施設の借用についても、昨年から話を進めていて、今後、市がお借りすることになって、開放していきたいというふうに考えております。また、教育委員会と連携して、小学校の開放の、特に平日の5時以降、拡充も検討しております。
以上です。
◯委員(前田まいさん) 若干ぎりぎりの調整の部分もあるのかなと、野川グラウンドの利用者にはこれからということかなと思うんですけど。南側は、じゃあ当面使えるということですけれども、若干実際の工事、作業がある中で、スポーツするということがどの程度できるのかというか、もちろん区切られているので、ボールが行ったりもないでしょうし、工事のものが飛んでくることももちろんないでしょうけれども、多分、一定の工事の音もある中でスポーツをするということで、やってみると、もしくは南側の利用が難しいということもあるかもしれないので、ぜひ、始まってからの当事者からの聞き取りもしていただきたいなというふうに思います。
民間地の活用についても、具体的に候補があるという理解でよろしいですか。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) 昨年の夏以降、話合いを進めているところではございます。ただ、向こうからまだ公表は控えてほしいというふうに言われておりますので、今、月1回程度、話合いを進めております。
◯委員(前田まいさん) 分かりました。そうすると、工事期間中のスポーツ機会の確保ということが、若干まだ不透明というか、大丈夫かなという懸念はありますので、なるべく影響のないようにしてあげてほしいというふうに思います。よろしくお願いします。
終わります。
◯委員(池田有也さん) では、1点だけ、井口グラウンドの件で質問させていただきたいと思います。先日も、私も近くの方とお話しする機会がありまして、今までやっぱり砂ぼこりがすごかったとか、ボールが飛んできてというような話があったので、今回の計画はすごく喜んでいたところでした。
また、地元の町会の子ども会の保護者さんも期待が高まっていますし、少年野球チームの子どもたちだったり、指導者の方々もすごく期待を持ってこの計画を見ているところなんですけれども、1点、やっぱり懸念されていたのが、すごくいいグラウンドになるので、料金的なところとかっていうのを気にされていたんですけれども、たしか前回も確認をさせていただいたと思うんですが、基本的には料金の考え方については、現状の大沢総合グラウンドとかと同じようなルールでの適用になってくるのかというのを改めて確認したいと思います。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) 今検討しているところで、料金設定に関しては、12月議会で議案上程をさせていただきたいと思っております。言われたとおり、大沢総合グラウンドですとか、大沢野川グラウンドですとか、そういったところを参考に料金設定をしていく予定でございます。
◯委員(池田有也さん) 分かりました。12月のときに、また改めて議案として出る予定ということで確認できたので、ありがとうございます。本当に子どもたちもプロが使うようなグラウンドができるんじゃないかということで、すごく喜んで、期待する声が多いので、これからもぜひ早期実現に向けて取り組んでいただければと思います。よろしくお願いします。
以上です。
◯委員(中泉きよしさん) ありがとうございます。じゃあ、私からはプロジェクションマッピングについて伺います。これ、「みたかえる」でプロジェクションマッピングというのは、目的は何なんでしょう。
◯生涯学習課長(八木 隆さん) 目的としましては、古代から現代までの三鷹のまち並みの変遷が視覚的に見れるということで、今回、プロジェクションマッピングを作成するというところでございます。
◯委員(中泉きよしさん) いや、それは視覚的に分かるというのは概要であって、目的は何ですか。
◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん) 大きく2つあろうかなと思います。1つは、もちろん教育センターの2階という立地もございますので、私どもとしては、ぜひ学校教育の中で子どもたちに見に来てもらいたいと思っています。授業の中に組み込んでいただくのが、近い学校はいいんですけども、遠い学校は難しいかもしれませんので、それはまた教育委員会と御相談かなと思いますけれども。
ぱっと見て分かるということを、やっぱり子どもたちにきちんとアピールをしたい。先ほど申し上げたように、昔は海だった部分があるですとか、やはり教科書で、もしくは副読本で習う三鷹の歴史が可視化されて、こういうふうに変遷してきたんだということを、例えば人口が増えてきたとか、どういうふうに開発されてきたかとか、そういうことも分かりますので、副読本もしくは社会の教科書に書いてあるものが、三鷹の地域に限って非常に分かりやすく可視化されるものにしてほしいなと思っているんです。なので、1つは、やはり子どもたちにアピールをしたいというのがございます。
もう一つは、先ほども申し上げました、歴史文化財関係の展示を年に一度1階のホールでさせていただくんですけれども、うちの学芸員たち、非常に工夫してくれるので、毎回、非常に好評なんです。好評なんですが、「みたかえる」以外の常設の展示室を私どもは持っていませんので、一度作って展示をしても、それをまたばらばらにしてしまうので、非常に残念だというふうなお声をいただくことがございます。
なので、この間、ためていきたいろいろな知見を、例えば12万年前の歴史についての展示なんかも先日やりましたので、そういうものがプロジェクションマッピングという形で、市民の方に見ていただくというようなことを、今までためてきたものをこういう形で1つに結実させるというのも、展示としては非常に面白いんじゃないかなと思います。
ただ、一方で、やるからには、やっぱりいろいろな人に見ていただかないとということがあります。そういう目的を持っていたとしても、見ていただかないことには目的が達成されませんので、そこは先ほどの質問委員にもおっしゃっていただきましたけれども、どういうふうにPRするのか、どういうふうな方にどれぐらい見ていただけるのかということを、きちんと取り組んでまいりたいというふうに思っております。
◯委員(中泉きよしさん) ありがとうございます。例えば、今の目的の1つ目の学校教育に生かしてほしい、子どもたちに見てほしいということ、それはこれから教育委員会との相談になるということですけど、普通、僕の感覚でいうと、教育委員会と相談して、そういうのを作れば学校の子どもたちが学校教育の一環として見に来てくれるよねという話がついてから、こういうのを事業計画にしたり、予算化するというのがあるんですが、これは先にお金をつけて、まだ来てくれるかどうかも分からないけど、そういう目的でやるということは、私の考えでは、前後が違うんじゃないのというただし書きがつくんですが、どうでしょう。
◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん) プロジェクションマッピングに限らず、「みたかえる」の活用について、教育委員会のセンター2階にあるということもあって、教育委員会サイドでも、何とか学校教育と連携をしようねというお話は前からございます。ただ、なかなか、やっぱりカリキュラムの中にどうやって入れ込んでいくのかとか、学校さんの活動として、じゃあ使おうかというところに一足飛びになかなかいかないのが現状でございまして、その点につきましては、きちっと対応していきたいなというふうに思っております。
◯委員(中泉きよしさん) あと、学校教育とか、子どもたちに見てほしいということであれば、例えば、先ほどの1.8掛ける1.4メートル、これを例えば分解できるようにして、各学校を1週間とか1か月ごとに巡回するとか、そういうほうが恐らく目的達成のためには、私は有効かと思っています。
それと、子どもたちに三鷹の歴史を見てほしいということと、プロジェクションマッピングが最善のプランなのかというのは、少し疑問符が私には残りますが、それが最善だという判断なんでしょうか。あの場所でやるプロジェクションマッピング、その目的の1つ目は、学校教育だとか、子どもたちに見てほしいということの最善の解がこれになったということでよろしいんでしょうか。
◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん) いろいろな視点があろうかと思います。学校教育の現場に持って出たいという気持ちもないわけではありませんけれども、やはり、ある程度機械的な制限もございますので、現状では教育センターの2階で設置をするのが一番適切ではないかというふうに思っております。
◯委員(中泉きよしさん) 私の質問は、持って出るのとこっち、どっちがいいという話ではなくて、プロジェクションマッピングが最善なのかということで聞いたんですが、そこのずれはいいです。
それと、プロジェクションマッピングみたいな最新の技術だとか、デザイン性の強いものというのは、すぐに数年で陳腐化しますので、それは、これを一度作れば、いつまでも、5年、10年使えるんだということではなくて、恐らく数年したら、こんなもの、もう子どもも見ないよということになりますので、それは作ったら、本当に皆さんに早いタイミングで見ていただけるようにという、集客だとかということ。あとは、先ほどの子どもたちが来てくれるか云々という調整は、迅速に御対応いただきたいと思っております。
それと、このプロジェクションマッピングの設置というのは、予算はお幾らで、どこを見ればいいんでしょうか。
◯生涯学習課長(八木 隆さん) こちら、予算書のほうになりますが、353ページになります。ここに、6、歴史・民俗等文化財関係費というのがございます。中ほどより下になるんですが、デジタルコンテンツ作成委託料、489万5,000円とあります。ここが予算額になります。
◯委員(中泉きよしさん) ありがとうございます。500万円弱ということですね。承知いたしました。
では、次が5ページの一番下、やっぱりペデストリアンデッキのステッカー云々ですが、これ、先ほどの質疑では、スポーツ団体から直接要望があって決めたんだということですが、特にそのときに、何かみんなでは検討してないということだったんですが。もう一回、この設置に至った経緯というのを教えていただけますか。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) マチコエの中でいろんなグループがありまして、スポーツ関係のグループから直接御提案をいただきましたという経緯で、うちとしては、その意見を反映して、予算化して、今年度実施するという流れになっております。
◯委員(中泉きよしさん) すみません、私、マチコエの仕組みに疎いのかもしれませんが、マチコエで直接という言い方が入るんですが、普通、ほかは直接ではないんですか。グループで検討を経てどうのこうのとか、これだと、直接要望を受けて、みんなで適否の判断ということを取っ払っても、そこから言われたから判断したんだというような、直線的なものなんですか。
◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん) 直接というと、何か陳情があったみたいな感じに聞こえちゃうかもしれませんけど、こういうものが欲しいという、非常に具体的な提案があったということです。マチコエの御意見にもいろいろありますけども、考え方としていろいろな御提案をいただくこともありますし、マチコエのスポーツ部門の方から、割と具体的にペデストリアンデッキの階段に、例えば何段上がったら、消費カロリーがどれぐらいとかっていうふうにはっきり分かるようなものを示して、例えば隣にあるエスカレーターは乗らないで、なるべく階段を使ってもらうとかっていうのが、目で分かるようにしたらいいんじゃないんですかという具体的な御提案がありましたので、課長が直接と申し上げたのは、具体的な提案があったということです。
提案は幾つかあって、マチコエの御提案の中で、計画の中、もしくは今年度予算の中で生かせるものはなるべく生かすという方向で、スポーツ部門ですぐに生かせるものは何かという検討を庁内でしました中で、やはり、例えばランニングステーションみたいなのを造ってほしいみたいな御提案も、たしか含まれていたと思うんですけれども、それはなかなかすぐに場所を確保したりとかするのは難しいので、将来課題とか、いずれ何かの機会にというふうにどうしてもなっちゃうものもあるんですけれども、階段のステッカーであれば、非常に具体的な御提案でしたし、ちょうど少し階段をリニューアルなどをするところに合わせて、一個一個やっていくということは可能なので、庁内検討して、都市整備部と調整した結果、これであればできるからということで採用したということでございます。
◯委員長(大倉あき子さん) ほかにございますでしょうか。
◯委員(谷口敏也さん) それでは、幾つか質問させていただきます。まず、プロジェクションマッピングのことなんですけど、質問を聞いていると、みんな疑問に思うところが同じなのかなというところで、私自身はまるごと博物館の取組をもっと拡充してもらいたいなと思っているんです。具体的に言うと、本当だったら、第一小学校に残っているいろんな古いものとか、大沢の古民家とか、三鷹って歴史が古いじゃないですか。それをどこか常設展示できるような場所があるほうがいいなとは思っているんですけど、なかなかそういう場所がないから、こういうまるごと博物館というので、市全体でやっているんだろうなという理解をしているところなんです。
プロジェクションマッピング、今、中泉委員からもありましたけど、最初、まるごと博物館にどんどん人が来てもらいたい、観光目的の1つとしてやるのかなと思ったら、まずは小学生、子どもたちというような話だと、まるごと博物館自体が内輪向け、三鷹市民向けだけのような思いで進んでいるのかなという気がするんですけど、その辺、このまるごと博物館に対する思いについて。
もっと、本当であれば、三鷹市内は当然そうですけど、市外からも来てもらえるような、いろんな取組をすべきと思うんですけど、その辺はどう考えているか。まず、このプロジェクションマッピングはそうではないということなのか、お伺いしたいんですけど。
◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん) さっき2つあるというふうに言わせていただいて、子どもたちを先に言ったので、子どもたちが中心に聞こえちゃったかもしれませんけれども、やはり、三鷹が発信しているまるごと博物館ですとか、三鷹の歴史の展示なんかをやりますと、三鷹市民の方もですけれども、非常に面白く思って見てくださる方がいらっしゃいますので、もちろん、そういう方々に広くアピールをしたいと思っています。
ただ、どうしても今、質問委員もおっしゃいましたとおり、私ども、広く外向けにアピールができる立地での展示施設を、残念ながらまだ持てておりません。やっぱり、教育センターは去年から、例えば土曜開館もしてみたりとか、なるべく少し幅広にいろんな方が見に来ていただけるチャンスもと思ってやっていますけれども、やはりどうしても立地的な不利といいますか、限界といいますか、そういうのもありますので、なるべくいろんな方に、わざわざ見に来てくださるような方も市外から呼び込めればと思っていますので、大人の方はやはり歴史好きの方、こういうものができたので面白いなと思って見に来てくれる方、それは三鷹市民に限らずというところはもちろんございます。
◯委員(谷口敏也さん) ありがとうございます。観光というと、ここじゃないのかもしれないですけど、跨線橋もそうじゃないですか。跨線橋はまさに、多分全国、下手したら世界から来るかもしれないような施設です。それと、まるごと博物館とかも常にリンクさせるような、そういうことを考えてやってもらいたいなと思って、ちょっと質問させていただいたところです。
プロジェクションマッピングだけ捉えると、今、都庁で十何億円かけてとかって有名になっているぐらい、プロジェクションマッピングを作ってやることによって、人が来るというのは、少なからずあると思うんですよ。ただ、今回のお話を聞いていると、そういう人を呼び込むためのものじゃないのかなと思ったので質問させていただいたんですけど。
作るに当たっても、都庁なんかも十何億円かけるんですが、あれに例えばコマーシャルとかを入れられるようにすれば、あれは完全観光目的ですから、それなりの制作費も浮くでしょうし、そういった取組というのも、今後、三鷹市全体のまるごと博物館とかも含めて考えていくべきじゃないかなと思うんですけど、その辺についてはどうお考えなのか、お伺いします。
◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん) スポーツと生涯学習が市長部局にあるということの意味と意義というのは、今まさに質問委員がおっしゃった、市長部局で行っている観光ですとか、商工振興ですとか、まちの魅力創出ですとか、そういうこととやはり近しい関係で進めていけるということに尽きると思うんです。
とはいえ、今、場所が教育センターの2階なので、ちょっと難しいところもあるんですけれども、その場所の制限を今一旦置くとして、先ほど跨線橋の話もしていただきましたけれども、私ども芸術文化課では、様々な文学者顕彰事業ですとか、跨線橋ですとか、いろいろなコンテンツを持っています。それから、スポーツもそうですけど、やはり生涯学習で、まるごと博物館を中心にやっている様々なリソースがあって、三鷹市民の皆さんに対するふるさと意識の醸成とか、そういうものももちろん中心にあると思います。
一方で、三鷹のまちがまさに価値の上昇といいますか、位置づけて価値があるというふうに、市民の方ももちろんですけど、市外の方からも、三鷹市って面白いねとか、いいことをやっているねとか、面白いものがたくさんあるねとかいうふうに言っていただく、そのベースになるものは、私たちの部が持っているものもかなりあるかなというふうに思っていますので、うちの部の中に閉じることなく、もちろん観光振興もそうですし、魅力発信という意味では、まるごと博物館、プロジェクションマッピングに限らず、やっていきたいなというふうに思っています。
◯委員(谷口敏也さん) ありがとうございます。ちなみに、ホームページ上で見られるとかっていうのじゃなくて、今現在、あくまで行かないと見られないようなお考えなんですか。
◯生涯学習課長(八木 隆さん) そうでございます。やっぱり、現地にというか、「みたかえる」に行っていただいて、やっぱりあのスケール感で立体映像を見ていただきたいと思っております。
以上でございます。
◯委員(谷口敏也さん) ありがとうございます。ホームページ上で映像を少しでも見られれば、ああ、現地に行ってみようかなというのもあるので、その辺も少しお考えいただければなと思います。
最後に、先ほど原委員からもありましたけど、やっぱりペデストリアンデッキのこれは、やっぱり階段のところに貼るんじゃなくて、エスカレーターのところに見られるようにしないと、階段を上っている人は階段を上りますから、もっと上ってくださいと言っても、1回下りて、もう一回上るわけじゃないし。
エスカレーターのところでといっても、三鷹って、例えば中央通りだったら、バスを降りて、まずはエスカレーターですからね。向こう側に階段がありますとかっていう表示とともに、階段を上りましょうとか、さっき部長が言ったような、消費カロリーが云々かんぬんとかというのを合わせた看板なり、貼るところがあるのかどうか、私は今思い浮かばないですけど。あとUFJのところのエスカレーター、あれだって、階段を上るといったら、今度、道を渡らなきゃいけないじゃないですか。あるいは、本町通りのところまで戻る。
そうしてでも、階段を使ってくださいみたいなのじゃないと、あまり意味ないと思うんですけど。エスカレーター、あるいはエレベーターのところに設置するというお考えはないのか。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) 5年間かけて6か所の階段に、今は設置するという予定でございます。
◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん) 課長が申し上げているのは、今の計画、提案を受けてのこういうステッカーに関する計画はこうなっていますということです。
ただ、今、何人かの質問委員の方に言っていただきました、プロジェクションマッピングも恐らく同じなんですけど、どういうふうにアピールをして──例えば、そこにステッカーがあるということをあらかじめ知っていただいて、せっかく三鷹駅のペデストリアンデッキができたんだから、この間何かで読んだ、あのステッカーってどこにあるんだろうとか、エスカレーターに乗らないで、じゃあステッカーを貼ってある階段まで行こうかというふうに思ってもらう方法がないと、階段を使う人は、階段に行って、貼ってあると思うだけだよねという御趣旨だと思うんです。
なので、プロジェクションマッピングもそうですけれども、新しい、面白いことをするのであれば、ちゃんと気づいていただく、ここにそういうものがあって、見に行ったり活用したりすると面白いかもしれない、いいことがあるかもしれないというふうに思っていただくというところをきちんと併せてやっていくということなのではないかなというふうに、今日、御質問をいただいて思いました。どうもありがとうございます。
◯委員(谷口敏也さん) うまくまとめていただきまして、ありがとうございます。やっぱり広報の仕方だと思うんですよね。その辺は、ほかの部署とも連携しながら、しっかりとやっていただきたいなと思います。
以上です。
◯委員長(大倉あき子さん) ただいま質疑の途中なんですけれども、5分だけ休憩をお願いしたいと思います。
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◯委員長(大倉あき子さん) 休憩いたします。
午後3時11分 休憩
午後3時15分 再開
◯委員長(大倉あき子さん) 委員会を再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) 次を続けます。
◯委員(伊沢けい子さん) まず、大沢野川グラウンドについてお聞きします。予算概要の147ページを見ますと、階段の改修工事を行うということ、それから、東京都が設置した階段に手すりを設置ということがありますけれども、これは、いつ、どのような工事を行おうとしているのかということについて、確認したいと思います。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) 大沢野川グラウンドの手すりの御質問をいただきました。こちらは、東京都とも協議しなくてはいけないものですので、具体的にいつから工事を始めて、いつ終わるとか。ただ、こういう工事を希望しているということは東京都には伝えておりますので、今後、具体的に詰めていきたいと思っております。
◯委員(伊沢けい子さん) 階段の改修工事というのは、手すりのことを指していますか。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) はい、階段に手すりを設置するというものです。
◯委員(伊沢けい子さん) といいますのは、階段の段差がかなり高くて、階段自体の段差をもう少し小さくするということも、スポーツ団体の方から要望としていただいていたんですが、階段そのものはしないということですね。
◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん) 御要望として、そういう御要望があるということは理解をしております。東京都のほうで、手すりは大丈夫という返事は──どういうふうに、いつつけるかということはこれからの御相談ですけれども、手すりの設置については比較的前向きな返事をいただいています。
やはり、段差を詰めるということは階段そのものの改修になってしまうので、そこのところについては、一応まだ東京都との調整はできていないところです。
◯委員(伊沢けい子さん) 前、一般質問でも、私、取り上げましたけれども、あそこの大沢野川グラウンドには、犬の散歩ですとか、周りの芝のあるところを散歩に利用されるような方もいらして──利用者はもちろんですけど、そういった方々の出入りもあるということで、手すりがあったり、階段の段差がもっと低いほうがいいのではないかということで、そういう理由で要望がありましたので、改めて伝えておきたいと思います。
それから、井口グラウンドについてですけれども、井口グラウンドについては、私は以前から、全面をそのまま残すべきであるということを意見として申しておりますし、病院を南側に誘致して建てるという計画には、今も反対をしております。その上でお尋ねいたしますけど、その土地利用構想について、近隣住民、それからグラウンドそのものに特に近接している方々も結構いらっしゃるんですよね。そういった直接に影響を受ける方々に対して説明を行ったのかどうかということをお聞きしたいと思います。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) 土地利用構想ですとか、我々、スポーツ部門ですので、スポーツ団体に関しては、直近3年間で42団体の方に通知を出して、説明会に来ていただいたりですとか、アンケートを取ったりとか、また個別ヒアリングをするとか、スポーツの利用団体に関しては丁寧に行っておりますが、我々として、近隣の方にチラシを配ったりとかいうことは、都市再生部と連携しながらやっている事業ですけれども、スポーツと文化部としては、近隣の方とは直接お話しする機会は、例えば2月25日とか、オープンハウスがありましたけれども、そういったところで御理解いただければと思います。
◯委員長(大倉あき子さん) 所管の範囲で質疑をお願いします。
◯委員(伊沢けい子さん) 2月25日に井口コミュニティ・センターでオープンハウス形式の説明会があり、それから、おととしは10月、去年は8月と、井口コミセンの体育館で説明会はありました。
ただ、やはり直接に、このスポーツのグラウンドができる、特に道路もできますので、こういったことによって影響を受ける方がいると。このスポーツのそういう施設ができるということによる、道路は直接通行があるということですし、周辺へのいろんな影響があると思いますので、近接住民に対して、スポーツと文化部だけじゃないっておっしゃいましたけど、この事業そのものはスポーツと文化部で進めてもおりますので、そこはきちんとやっていただかないと、やはり住民の方々からすれば、直接的には説明を聞いていないという話になっております。
そこのことについてお聞きしておりますが、いかがでしょうか。
◯委員長(大倉あき子さん) 所管の範囲で御答弁お願いいたします。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) スポーツの団体ということで、オープン前の工事の期間も、今までも、野球、サッカーを中心にやっておりましたので、一定程度の音ですとかもあったかと思うんです。特に土ぼこりの関係、そういったこともございますので、例えば7月下旬を予定しておりますけれども、工事の説明会ですとか、そういったことを都市再生部と連携して進めていく予定です。
◯委員(伊沢けい子さん) その東西道路が、これから24時間365日、公道として使われることによって、その近隣への影響も非常にあるということで、今までは全く通じていなかったわけですから、急に人々が通行してくるということによって、騒音があったり、静かな生活環境が奪われるということで、かなり影響があるんですよ、特に近接住民は。近接住民に限りませんけれども、そうしたことの説明が、工事の予算が確定してから、7月下旬に工事説明というと、聞いた方々にとっては、もう後戻りできない状態で、一方的に聞かされるということになるわけですよね。
そのことから、非常に住民の方からおかしいのではないかということで、私のところにも直接お声をいただいているんですよ。だから、もし7月の下旬に行うとすれば、それは、そういった反発を生むというふうに、今から想像できないですか。
◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん) 今、課長が申し上げましたとおり、庁内で、これは部間連携をしてやっている事業でございまして、今質問委員がおっしゃった、例えば東西道路などはスポーツ施設ではございませんので、厳密に言いますと、私どもの所管ではございません。そういうこともあって、もちろん、私どもが所管をしているスポーツ施設もかなり大きい面積では含まれてはいますけれども、全体的な調整について、設計、それから工事も含めて、そちらは都市再生部、まちづくり環境委員会で御議論いただいているというふうに考えております。
文教委員会にはもちろん、私どもの所管を中心に御説明をさせていただいておりまして、今までも、スポーツ団体の皆さんへの周知はどうなのかということも、いろいろ御質問をいただいておりまして、その点につきまして、私どももきちんとやりたいと思っています。
ただ、工事中もそうですけども、オープンした後、実際に近接する住民の方々に、スポーツ施設があることで、もちろん一定の影響はあろうかと思います。そこのことについて、近隣の皆様にも御理解をいただけるようなスポーツ施設として運営をしていくということは、心がけてまいりたいというふうに思っております。
◯委員(伊沢けい子さん) 今みたいなやり方で、どんどん事業を近隣の方々にも説明しないようなやり方でやっていくと、スポーツの施設としても、東西道路は所管外とかっておっしゃいますけど、でも、一体的なものであって、まさにおっしゃったように、都市再生部と一緒に取り組んでいるわけですから、そこは所管外というふうに言うことじゃ済まないと思うんですよね。
スポーツのそういう施設を造るということを言っている中で、そういったことがすっぽり抜け落ちて、市民のある種、あまりよく分からない間に事業だけが。いつ、どのようにということだって、ほとんど知らされないままに進んでいるということに対して、私は危機感を持っているんですよ。そういったことが後で何を及ぼすかということを、やっぱりしっかり考えないと、本当に反発を生むだけというふうにも言えると思って発言しているんです。
あと、グラウンドの広さ、このままですと、まだ誘致されておりませんけれども、まだ選定もしていません、まだ決まっていないですけれども、もし病院を造ってしまうようなことになった場合、グラウンドの広さが今の半分になってしまいます。利用者は、年間何人になると、半分になった場合、今の施設の半分のものを造った場合、どのように、何に利用すると思われているのか。まず、それをお聞きしたいと思います。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) コロナのときは若干少なかったんですけれども、年間三、四万人、その前は7万人程度の御利用があったという数字が出ております。半分になったから、その半分ということを、そういう数字も出るんですけれども、ただ人工芝にしますので、雨天でも使えるんです。雨が降っていても使えますし、雨が降った後、普通であれば二、三日使えないときも、使えますので、今までよりは非常に利用率は高くなるというふうに考えております。
◯委員(伊沢けい子さん) 先ほどおっしゃった、コロナの後は少し減っていて、三、四万人で、コロナの前は平均すると年間で7万5,000人の方が、その2面全体を使って利用されていたんですよね。ここは、割に雨が降っても、現在もそんなに長く水たまりがということではなくて、比較的早く乾くので、今でも翌日には使えるんですよね。
そういった意味では、それが1面になってしまうことによって、半分とは言わないとおっしゃいましたけれども、少なくとも減ることは確かですよね。
◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん) 2面が1面になるということでいえば、確かに現状から見て、面数が半分になるということは、それは事実でございます。一方で、前にも同じ御答弁をさせていただいたかなと思いますけれども、もともと売却をして、ここにグラウンドがなくなるという予定の場所でございましたので、それが今、市長が河村になりまして方針転換がございまして、様々な検討の結果から、1面は残すという決断をして今に至っておりますので、2面が1面になるのは事実でございますけれども、なくなるはずだったグラウンドが1面残るというふうに、私どもスポーツの担当としては、一度はゼロになるというふうに決定されて、じゃあその後どうしようかというふうに言っていた部分でございますので、2面だったものが1面残るというふうに、私どもとしては考えているところでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) ただ、2面も、売却しなければそのまま使えるわけですよ。それで、民間病院を南半分には誘致するって言っていますけれども、このグラウンド、それからここは避難場所としても1万人の方が利用できる、そんな大きな規模で、この西側の地域にとっては非常に貴重な広場。一時避難場所としても、それぐらいの大きな価値を持っております。
ですから、今回みたいな、こうやって北側だけを先に造り込んでしまって、そして、南側はまだ病院も誘致されていない、まだ選定もされていない段階でこうやって造ってしまうという、それから近隣に対して説明もしていないというような状態で市政を進めていくということ自体に、非常に私は大きな怒りを持っております。
それから、最後に樹木についてお聞きしたいんですけれども、ここのグラウンドには、特に東側にたくさん樹木が立っておりまして、それで、今回、こうやってグラウンドを整備するということによって、その樹木が、利用者もここを日陰にして観戦したりとか……。
◯委員長(大倉あき子さん) 今の樹木のことに関しては、まちづくり環境委員会になるので、所管外になると思います。
◯委員(伊沢けい子さん) そうなんですか。ただ、言いますけど、こうやって樹木もなくなってしまうんですよ。切られてしまう。桜の木がなくなり、入り口のところにあるような樹木も、何種類もなくなってしまいます。道路を造るためにそういったことが行われて、だから、ただでさえこうやって非常に日照りの強い、グラウンドだから当たり前ですけど、だけど、木陰があったからよかったというところが、そうやって伐採されてしまうというようなことにもなるんですよ。
だから、こうやって整備事業をして、樹木まで伐採するという、このような計画については、私は行うべきではないということを、今も申し上げたいと思います。
◯委員(中泉きよしさん) すみません、一瞬。先ほどの5ページのこの一番下の3つ、タッタカくんと、ステッカーと、教室や講演会の開催ですが、これ、146ページ、施政方針を見ると、4つの事業で937万4,000円になっているんですが、この3つの事業、それぞれ、どこから拾えば数字が出てくるでしょうか。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) 施政方針の146ページ、147ページに、心と体の健康都市づくりの推進という事業が出ておりますけれども、937万4,000円は、全てではないんですけれども、「タッタカくん!ウオーク&ラン」のアプリの改修は、細かくは出ていないかもしれないんですが、約350万円程度、それからペデストリアンデッキの階段は今年度1か所ですので、約111万円、それと、ゆかりのオリンピアン・パラリンピアンの教室の関係はレガシー創造事業ということで、また別立ての予算になっているかと思うんですけれども、こちらから支出する予定です。
◯委員(中泉きよしさん) 350万円というのは、じゃあ、これはシステム修正委託料350万円、これが当てはまるということでよろしいですか。
(「はい」と呼ぶ者あり)
もう一つ、151万円というのはどこにあるんでしょう。さっき、ステッカーは151万円って言いましたか。
◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん) 111万円です。こちらは、心と体の健康都市づくりの937万4,000円の中に含まれているというものです。
◯委員(中泉きよしさん) この予算書の中、どこの項目立てになっているんでしょう。
◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん) 今、手元に予算書の用意がございませんので、後ほど具体的に、今の項目としてはっきり出ているものと、事業として幾つかの事業の一部の中に含まれているものが恐らくあろうかと思いますので、ここにこういうふうに含まれていますということを、後ほどお知らせをさせていただければと思います。
◯委員長(大倉あき子さん) よろしいですか。
(「はい」と呼ぶ者あり)
以上でスポーツと文化部報告を終了いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) 休憩いたします。
午後3時36分 休憩
午後3時57分 再開
◯委員長(大倉あき子さん) 委員会を再開いたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◯委員長(大倉あき子さん) 管外視察について、本件を議題といたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) 休憩いたします。
午後3時57分 休憩
午後4時00分 再開
◯委員長(大倉あき子さん) 委員会を再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) 管外視察の視察日程につきましては、第1候補として、10月2日から10月4日の間で、第2候補として、10月7日から10月10日までの間で、第3候補として、10月15日から18日の間で実施することにいたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは、そのように確認いたします。
また、視察候補地の申出につきましては、6月24日月曜の正午までに資料を添えて事務局まで御連絡いただくことにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは、そのように確認をいたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) 所管事務の調査について、本件を議題といたします。
三鷹の教育・文化・スポーツの振興策に関すること、本件については引き続き調査を行っていくということで、議会閉会中の継続審査を申し出ることにしたいと思いますが、これに異議ありますでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
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◯委員長(大倉あき子さん) 続きまして、次回の委員会の日程について、本件を議題といたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) 休憩いたします。
午後4時01分 休憩
午後4時02分 再開
◯委員長(大倉あき子さん) 委員会を再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) 次回委員会の日程については、8月2日午前9時半とし、その間必要があれば正副委員長に御一任いただくことにしたいと思いますが、これに御異議ありませんでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
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◯委員長(大倉あき子さん) その他、何かございますでしょうか。
(「委員長」と呼ぶ者あり)
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◯委員長(大倉あき子さん) 休憩します。
午後4時02分 休憩
午後4時07分 再開
◯委員長(大倉あき子さん) 再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん) ほかには特にないですね。
(「なし」と呼ぶ者あり)
特にはないようですので、本日はこれをもって散会いたします。お疲れさまでした。ありがとうございました。
午後4時07分 散会