午後1時26分 開議
◯委員長(粕谷 稔さん) ただいまから調布飛行場安全利用及び国立天文台周辺地域まちづくり特別委員会を開きます。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 初めに休憩を取って、本日の流れを確認いたしたいと思います。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 休憩いたします。
午後1時26分 休憩
午後1時29分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん) 委員会を再開します。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 本日の流れにつきましては、1、企画部・健康福祉部報告、2、陳情の審査について、陳情の取扱いについて、3、三鷹市国立天文台周辺地区まちづくり推進本部報告、4、議会閉会中継続審査申出について、5、次回委員会の日程について、その他ということで進めてまいりたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは、そのように確認をいたします。
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◯委員長(粕谷 稔さん) この際、お諮りいたします。6陳情第8号 国立天文台周辺地区まちづくり構想説明資料の中の避難所関連の記述の訂正を求めることについての審査に当たり、本日の委員会に鈴木淑子さんの出席を求めることにいたしたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 休憩いたします。
午後1時30分 休憩
午後1時34分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん) 委員会を再開します。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 企画部・健康福祉部報告、本件を議題といたします。
本件に対する市側の説明を求めます。
◯企画部長(石坂和也さん) 企画部からの行政報告は1件で、資料のかがみ文に記載のとおり、資料1の調布飛行場の整備に関わる検討についてです。東京都が国から管理を引き継いでから30年が経過した中で、施設の老朽化への対応や、今後の飛行場に求める役割などを踏まえまして、東京都が飛行場整備の方針を検討するための調査を実施することとなりましたので、その内容の御報告となります。
詳細については、担当部長から御説明させていただきます。
◯企画部DX推進担当部長(丸山真明さん) それでは、私のほうから調布飛行場の整備に関わる検討について、御説明をさせていただきます。
資料の1を御覧ください。こちらは、東京都の資料を基に作成したものでございます。現在、東京都では、安全性の確保とさらなる向上を大前提といたしまして、今後の調布飛行場の整備方針を検討し、地域に親しまれることを含んだ将来像を示すため、調布飛行場の整備に向けた検討調査に取り組んでいるところでございます。そのことについて、番号1に概要としてまとめているところでございます。
次に、2、調布飛行場の現状と課題を御覧いただければと思います。大きく3点ございまして、1点目は、老朽化への対応で、管理事務所、管理棟につきましては、築後40年が経過しており、対応が必要なこと。2点目は、社会情勢等の変化で、都営空港化から30年が経過し、飛行場を取り巻く社会情勢等が大きく変化していること。3点目は、役割の把握及び整理で、離島航空路線を維持しつつ、防災活動拠点、地域に親しまれる施設、空港の脱炭素化など、調布飛行場整備方針・整備基本計画に基づく今後の調布飛行場に求められる役割を改めて把握、整理し、果たしていくことが重要であるというふうにまとめているところでございます。
検討調査に当たりましては、3に記載のとおり業務委託にて実施されます。7月末の入札結果により、受託者は日本空港コンサルタンツで、業務内容はアからエまでに記載の4点となっております。
初めに、アの情報整理では、既存計画等により調布飛行場の位置づけを整理するとともに、整備の検討に必要な分析を実施いたします。イの関係者の意向把握では、地元自治体や周辺居住者、調布飛行場利用事業者等へのインタビューを行い、関係者の意向を把握します。ウの整備案の検討では、地域との調和、共生に向けて、空港が実施している先進的な事例を調査するとともに、航空事業者や地域計画で求められる役割を検討し、必要な機能等を整理するほか、整備後の利用ルール等についても整理を行います。そして、最後にエといたしまして、東京都が設置する整備検討委員会(仮称)の運営補助を行うこととなっております。
参考資料といたしまして、入札経過調書と特記仕様書を添付しておりますので、御参照いただければと思います。
次に、2ページを御覧いただきまして、4、調布飛行場整備検討委員会(仮称)の設置についてです。調布飛行場の老朽化対応や今後の役割とその実現に向けた取組を検討するため、学識経験者などで構成する検討委員会が設置され、令和6年秋から令和7年春頃にかけまして、4回程度委員会を開催し、提言の取りまとめを行うというふうに伺っております。
なお、委員構成につきましては、学識経験者3人、行政委員3人となっており、地元3市はオブザーバーとして参加する予定となってございます。
私からの説明は以上になります。
◯健康福祉部長(小嶋義晃さん) 今回、健康福祉部からは、(1)のイ、調布基地跡地福祉施設整備事業について御報告させていただきます。これにつきましては、ここ数年取り組んできているところでございますけれども、現状、補助金の内々示等がございましたので、それを含めて本日御報告させていただくものでございます。
詳細につきましては、担当課長より御説明させていただきます。
◯障がい者支援課長(立仙由紀子さん) 資料2を御覧ください。調布基地跡地福祉施設整備事業について。調布基地跡地に三鷹市、府中市、調布市の3市共同で整備を進めている障がい者福祉施設2棟について国庫補助申請をしておりましたが、不採択となり、東京都の補助事業を活用して整備を進めているところです。当初の計画から変更が生じ、それに伴い、スケジュールへの影響がございましたので、御報告させていただきます。
初めに、資料2の2、これまでの主な取組です。令和4年6月に、調布基地跡地福祉施設(仮称)整備に係る基本プランを改定し、令和5年4月に東京都により、重度心身障がい者(児)を対象とする施設を社会福祉法人東京緑新会、重度知的障がい者(児)を対象とする施設を社会福祉法人調布市社会福祉事業団と決定したところです。
10月に施設整備及び運営に関する覚書をそれぞれの事業者と3市の4者で締結しました。令和6年6月に国庫補助不採択の内々示が出たことから、東京都の特別促進補助事業の活用に切り替えて整備を進めているところです。
令和6年度以降の主な変更事項は、3の主な変更事項に記載のとおりです。国庫補助不採択により、大きくは(1)、(2)の財源に関する点、(3)のスケジュールに変更がございました。こちらの整備事業の財源につきましては、国庫補助、都補助を活用し、不足分について事業者が借入れし、その借入額と利子相当分について3市で負担するといった構成になっております。(1)、(2)、(3)の理由により影響のあった部分につきましては、補正予算で計上しているところです。
続きまして、4の今後のスケジュールについてです。こちらのスケジュールにつきましては、現時点での予定となります。初めに、協定についてですが、工事請負業者が決定し、契約を締結する前の10月頃に各施設の協定を締結します。こちらの協定が基本協定となりまして、金額などについても記載していく予定です。現在、内容の最終調整を3市と事業者で行っているところです。11月には工事請負業者が決定し、12月にはそれぞれ着工、約1年後の令和7年12月に竣工、そこから検査、備品等の整備をしまして、令和8年4月の開設を目指して進めているところです。
説明は以上です。
◯委員長(粕谷 稔さん) 市側の説明は終わりました。
これより質疑に入ります。質疑のある方。
◯委員(前田まいさん) よろしくお願いします。まず、調布飛行場の建て替え整備についてお伺いします。まだ使えるかなという感じもするんですが、今から検討を始めるということだと理解します。ここに書かれた防災活動拠点という表現が、結構定義としては広いかと思うんです。災害本部になるようなものから防災倉庫とかを置くぐらいとか、今の段階で具体的にどの程度のものが見込まれているのか、分かれば教えてください。
◯企画部DX推進担当部長(丸山真明さん) 我々も、東京都のほうから課長会を通してこういった情報提供をいただいているんですが、資料で分かる範囲内ですと、今回お示ししている資料に記載の程度の情報しか東京都からはいただいていない状況でございます。
◯委員(前田まいさん) 分かりました。そうすると、地域に親しまれる施設と言われても、どうなのかといったことと、あと私はこれで規模が大きくなったりとか、いろいろな機能強化につながるんだとすると、本来この飛行場を、本当であれば閉じていく方向なり飛行を減らしていくということと合致するのか、懸念があります。
それから、委託業務のところで、関係者への意向把握がインタビューで行われるということになっていて、仕様書のほうでも合計で15件程度ということで、自治体とか、周辺居住者や運航している路線事業者等も含めて15件程度というと、数としてはかなり少ないんじゃないかというふうに思うんです。特に、周辺の住民への説明もそうですし、また意向確認ももっと必要だというふうに思うんですが、その点を市として要望いただけないか、お伺いします。
◯企画部DX推進担当部長(丸山真明さん) 御指摘のとおり、お配りしています参考資料の2の特記仕様書6ページを見ますと、調布飛行場関係者の意向把握ということで、詳細が記載されています。これですと約15件程度といったところで、団体等が8件例示されていますので、大体これは1個当たり2件ぐらいの意見になってしまうのかなというふうにこの資料だけだと読み取れますので、より細かくヒアリングをしたほうが我々もいいとは思っている部分もありますので、この辺も東京都のほうには、今後の協議の中で機会を捉えて課題として申し上げたいというふうに思っております。
◯委員(前田まいさん) ぜひよろしくお願いします。それから、検討委員会のところに、地元3市はオブザーバー参加ということなんですが、そうするとオブザーバー参加ではその委員会の中での意見というのは言えるのかということを確認したいのと、あくまでもオブザーバー参加なので、別途、地元自治体として要望を出すような意見表明をする考えがあるか、お伺いします。
◯企画部DX推進担当部長(丸山真明さん) こちらの検討委員会については、オブザーバーとして3市のほうから参加をいただきたいということは東京都からも聞いておりますが、具体的にどういった発言権があるなどとか、会議の進行の詳細といったところはまだ示されていない部分がございますので、東京都の求めに応じてといいますかルールに応じて我々も参加させていただきたいなというふうに考えております。
◯委員(前田まいさん) なるべく積極的に自治体として関与できるようにしてほしいというふうに思います。
それから、この仕様書の1の委託目的のところに最初に書かれている文章の中で、2か年でこの整備方針を作成するというふうにあります。そうすると、この後のおおよそのスケジュールとしては、2年を検討に費やして、その後に着工というような形になるのか。整備完了などはまだまだ見通せていないということでよろしいでしょうか。
◯企画部DX推進担当部長(丸山真明さん) 御指摘のとおり、委託目的のところで2か年といった記載がございます。一方で、8ページを御覧いただきますと、検討委員会(仮称)の運営補助についての記載の続きがあるんですけども、第4回委員会のところは本委託の対象外ということで、この委託契約自体が3月末までとなっているんですが、それ以降に第4回委員会をやると。ここで委員会の提言の取りまとめをして、さらに東京都のほうで議論をしていくと。そういった形で2か年というふうに聞いてございますが、2か年目の詳細については、まだ示されていないところでございます。
◯委員(前田まいさん) 分かりました。まだ、やるということの提示のみかなというふうには思います。ただ、でも、進捗等はぜひ引き続きお知らせいただきたいというふうにも思います。
それから、もう一つ、調布基地跡地の施設整備のほうは、スケジュールが遅れてしまうということは残念ではありますが、今後はこの予定どおりに進むことを期待しています。1点だけ、このスケジュールが延びてしまったことで、利用を予定されていた方々への影響とか、あるいは全体的な周辺の市民なり利用対象者への周知等はどのように考えているのか、お伺いします。
◯障がい者支援課長(立仙由紀子さん) 3か月ほど遅れてしまったことで、利用者の方への影響についてなんですけれども、こちらの利用につきましては、特別支援学校の卒業生の卒業後の居場所として考えておりましたので、3月までは学校のほうに就学をしていて、4月以降の開設後に使えるというようなことを想定しております。
また、近隣の方への説明につきましては、この後、工事請負業者が決まった後、事業者のほうと調整をして、説明をしっかりとしていく予定でございます。
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◯委員長(粕谷 稔さん) それでは、すみません、委員の皆様に申し上げます。三鷹市議会委員会傍聴規則第3条の規定によりまして、協議会室における傍聴人の定員は9人となっておりますが、傍聴希望者が定員を超えましたので、委員長において定員を変更いたしました。
次に、傍聴者の皆様に傍聴の際にお守りいただく事項を申し上げます。委員会室における言論に対して、拍手その他の方法で可否を表明しないこと。携帯電話、パソコン、タブレット端末等の情報通信機器は電源を切るか、着信音が鳴らないように設定し、使用しないこと。そのほか、傍聴受付の際にお渡しした諸注意に記載のとおりでございますので、よろしくお願いいたします。
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◯委員長(粕谷 稔さん) それでは、続きまして、質疑のある方。
◯委員(高谷真一朗さん) よろしくお願いいたします。福祉施設の整備については、総務委員会でも議論させていただきましたので、私からは特にはございません。
飛行場の整備のほうについてなんですけども、前田委員から今、一定の質問があって、これ以上のことは分かっていないんだなというのがよく分かりました。だから、整備中の情報提供とか、あるいは整備後に情報提供することに違いがあるのか、機能が強化されるのかなど、これからどんどん話が進んでいくんでしょうけれども。
そこで、今もお話がありました検討委員会のほうで、何で地元市がオブザーバーなのかなというのが、そこは大きな問題点なのかなというふうに私は思います。オブザーバーということは、そんなに発言権もないんじゃないかなというふうに思いますし。ただ、我々はこの特別委員会を持っている三鷹市として、物を言っていかなければいけない立場にあると思いますので、この委員会の議論をもちろん伝えてほしいと思いますとともに、地元3市もきちんと委員として構成されるべきだと思いますが、それを東京都に要望していただきたいと思いますが、いかがなものでしょう。
◯企画部長(石坂和也さん) 地元市として、きちっと意見を伝えていくというのは、まさにそのとおりだなというふうに思っています。立てつけとすると、まず東京都の中できちっと意見を言っていく。ただ、地元市として意見を聞かれることがあるので、オブザーバーで参加するのかなというふうに思っています。
一方で、この調査委託にも入っていますが、基礎自治体としてヒアリングもあるといったところでございます。さらに、飛行場の整備の方針等に当たっては、いわゆる四者協と言われているような枠組みで、市長と副知事のそういった協議する場も設けられるところでございます。時々に、局長も見えられて、市長も直接申し上げているところもございますので、公式、非公式、いろんな局面があるかと思いますが、きちっと意見を言っていくということは高谷委員のおっしゃるとおりだと思います。
◯委員(高谷真一朗さん) ありがとうございます。こういうことになると、検討委員会と行政側と我々の委員会と、なかなか交通整理をうまくやっていかないと、委員会での御報告をいただく場合ですとかはあると思いますので、そこのところをしっかりとやっていただいて、我々の委員会の意見も市側と共有できるような形で進めていただければと思いますので、よろしくお願いします。
この件については、また継続してよろしくお願いします。
以上です。
◯委員(吉野けんさくさん) よろしくお願いします。飛行場の整備についてお伺いします。東京都のほうで、地域に親しまれる要素を含むということで、これから求められる役割として地域に親しまれる施設をということが書かれているんですけど、三鷹から離島まで、本当に飛行機で飛んで三、四十分で行けるというのは、すごい貴重な資産だなというふうに考えるんですけども、三鷹市としては、親しまれる施設ということで、これから都のほうにどういうふうな要望をする意向でございますでしょうか。
◯企画部DX推進担当部長(丸山真明さん) こちら、地域に親しまれるといったところで、昨年も島嶼の物産展等が開催されまして、大変好評ですぐに物産が売り切れてしまったというような話も東京都から聞いております。今年度も検討しているというのは聞いているところでございます。かつては、飛行場まつりといったところで、かなりの人数のお客様がいらっしゃるというような──事故以来、中止ということで来ておりますけども、かつてはそういったお祭り等もあって、地域に親しまれる環境づくりといったところもやっていたというふうに理解しております。
引き続き、安全面を最優先にしながら、地域の皆様が足を運んで親しむことができる施設になれるように、我々としても意見を発していきたいなというふうに思っております。
◯委員(吉野けんさくさん) ありがとうございます。そうですね、三鷹市にとってこの飛行場は、調布市ではありますけども、何度も言いますが、僕はすごく大切な資産だなというふうに考えています。離島が幾つかあると思うんですけど、向こうとの交流とか、三鷹市で調布飛行場の価値をより上げるような考え方とか、そういったものはあるんでしょうか。
◯企画部長(石坂和也さん) 特に、市単独でというのは、今のところないところでございます。地域に親しまれる──調布飛行場は、昔、コミュニティ空港、地方と地方をつなぐような形の空港を目指すということで、島嶼部との定期便が就航している空港であるという強みをどう生かしていくのかなというところは言えると思います。
ですので、調布、府中、三鷹、3市でどうやって連携しながら島嶼と連携していくのか。これも、やっぱり1つの視点なのかなというふうに思っていますので、機会を捉えてきちっとそういったことは言っていきたいと思っています。
◯委員(吉野けんさくさん) ありがとうございました。終わります。
◯委員(伊沢けい子さん) それでは、調布飛行場について質問いたします。この整備については、7月の末に東京都で入札が行われたということで、当初の3月の予算には載っていなかった事業が市に提案されたという経緯があると思います。3月の当初予算になかったものが、なぜ突然出てきたというふうに理解されているのかということ。
それから、老朽化ということなんですが、ここに書いてあるのは、調布飛行場管理事務所、それから管制塔(タワー)等とありますけれども、「等」というのはどこまでを指しているのか。これは、建て替えなのか新築なのか、あるいは予算規模というものについてはお聞きでしょうか。
◯企画部DX推進担当部長(丸山真明さん) 本委託契約についての東京都の予算なんですけれども、こちらは当初予算で計上していたのかなというふうに理解しております。しかしながら、こういった契約をするということは、我々も当初の時点ではお伺いしていなくて、このタイミングでお伺いしましたので、今日、御報告させていただいている次第でございます。
それから、老朽化している建物、管制塔(タワー)以外にも、例えば格納庫等もあると思いますけれども、それを建て替えるのか、改修工事をするのかというのを含めて、今回の検討の中でやっていくのかなというふうに理解しております。したがいまして、それに係る改修工事費用等も、東京都からは現時点では聞いていないところでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) 先ほどの質問の中で、三鷹市の立場なんですけど、調布飛行場整備検討委員会(仮称)が設置されますけれども、三鷹市はどのように意見を、あるいはこの事業を監視していくのかという点で、地元3市──調布と府中と三鷹市はオブザーバーという扱いだということで、オブザーバーということは発言ができないという立場ですか。
◯企画部DX推進担当部長(丸山真明さん) この参加に当たってのルール等については、これから詳細が東京都から示されるというふうに思っておりますけども、一般的に考えると、自主的に発言する立場にはないのかなというふうには思っております。
◯委員(伊沢けい子さん) 先ほども別の委員から御指摘がありましたけれども、三鷹市の安全、特に、以前、住宅街に落ちたという墜落事故もありまして、三鷹市だけじゃないですけど、その安全性というところを市民の方もすごく心配されているというふうに思いますので、そこは三鷹市として意見が言えるスタンスというものを私も東京都に申し入れるべきだと思います。
それで、それをもって私ども議会ですとか、市民とのやり取りができるという状況に努めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◯企画部長(石坂和也さん) 伊沢委員おっしゃるとおりだと思います。やはり、地域に親しまれるというところにあっては、円滑な運営のためには、近隣住民の理解とか納得を得るというのは大事だと思います。その納得を得るというのは、やはり安全性がまず第一だということであると思います。
平成8年に立てられた整備の方針でも、安全、騒音対策、より充実した新しい市街地飛行場として整備するということは、平成8年の段階であるんです。これをどうやってアップデートしていくのか。
騒音対策、安全対策というところをどうやって確保していくのか、こういった視点は、私どもも、議員の皆さんも同じ思いだと思いますので、私どももきちっと認識を持っていますので、そこについては伝えながら意見に反映していただけるように対応していきたいと思います。
◯委員長(粕谷 稔さん) ほかにございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
以上で企画部・健康福祉部報告を終了いたします。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 休憩いたします。
午後2時00分 休憩
午後2時01分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん) 委員会を再開いたします。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 6陳情第8号 国立天文台周辺地区まちづくり構想説明資料の中の避難所関連の記述の訂正を求めることについて、本件を議題といたします。
本日はお忙しいところおいでいただきまして、ありがとうございます。今日、御出席いただいたのは、鈴木さんが提出されました陳情が現在調布飛行場安全利用及び国立天文台周辺地域まちづくり特別委員会に付託されているわけですが、これを審査するに当たりまして、その参考とするため補足的に御説明をいただくためです。
それでは、まず委員の自己紹介をさせていただきます。
私、委員長を仰せつかっております粕谷と申します。よろしくお願いいたします。
◯委員(伊沢けい子さん) 副委員長の伊沢です。よろしくお願いいたします。
◯委員(土屋けんいちさん) 委員の土屋けんいちです。よろしくお願いします。
◯委員(吉野けんさくさん) 委員の吉野けんさくです。よろしくお願いします。
◯委員(蛯澤征剛さん) 蛯澤です。よろしくお願いいたします。
◯委員(山田さとみさん) 委員の山田です。よろしくお願いします。
◯委員(高谷真一朗さん) 同じく高谷真一朗です。よろしくお願いします。
◯委員(おばた和仁さん) おばた和仁でございます。よろしくお願いいたします。
◯委員(前田まいさん) 前田まいです。よろしくお願いします。
◯委員長(粕谷 稔さん) それでは、次に鈴木さんの自己紹介をお願いできればと思います。
◯陳情者(鈴木淑子さん) 鈴木淑子です。下連雀二丁目に住んでおります。三鷹市に在住して15年になります。昨年行われた三鷹市議会議員選挙に立候補して、588票で落選しました。今は、三鷹ネットワーク大学で、まちづくり研究員の任に当たっております。私の研究テーマは、野川の治水と減災です。それから、天文台の崖下にある大沢古民家のワサビ田で、国分寺崖線の湧水を利用して三鷹大沢わさびを栽培するプロジェクトのボランティアもやっています。今年の夏は、8月に雨が多かったので、例年よりも湧水が豊富と聞いております。
私の自己紹介は以上です。
◯委員長(粕谷 稔さん) どうもありがとうございました。これから補足説明をいただくわけですが、会議の記録を取る都合がありますので、発言のときには手を挙げていただきまして、私がお名前を呼んでから御発言をお願いしたいと思います。
また、本日は委員会の審査の参考とするため、私どもからお聞きをするという趣旨ですので、鈴木さんから委員に対して質問することは御遠慮いただきたいと思います。
それでは、補足説明をお願いいたします。
◯陳情者(鈴木淑子さん) 鈴木淑子と申します。本日は、意見陳述の機会を与えていただき、ありがとうございます。私の意見を述べる前に、陳情書の陳情の背景について、最新の情報を付け加えさせてください。陳情書を開いてください。陳情の背景、私はこのパラグラフの中で、調布市と狛江市を例に挙げながら、野川流域の自治体において浸水想定区域内に立地する公共施設の防災的価値を見直す潮流が生まれつつあることを指摘しています。しかし、本市においても、昨年10月に連雀コミュニティ・センターを避難所に追加するという形で、浸水予想区域内にある施設の価値の見直しが既に行われていたことをこの場でお知らせいたします。
風水害時に避難者は強風や大雨にさらされることになりますので、自宅と避難所の近接は、住民が安全に避難を終えるための重要な要素となります。補足資料1のとおり、ハザードマップ第9版と第10版を比べてみますと、連雀地区では風水害時に避難する住民に寄り添った避難所の適正分布が図られたことが読み取れます。
では、本題に入ります。私がこの陳情を通して実現したいことは、まちづくり構想のテキストの修正です。具体的には、まちづくり構想の資料を災害対策基本法の視点から検証し、法令にそぐわない記述を訂正することを求めています。私は、この訂正により、天文台まちづくりに2つの変化が起きることを期待しています。1つは、羽沢小学校の名誉の回復です。もう一つは、三鷹市民の情報リテラシーの向上です。
私は、情報リテラシーを不正確な情報や思い込みをデータで問い返す力と定義しています。天文台まちづくり構想が、2022年12月に三鷹市と国立天文台の間で結ばれた協定から始まったことは周知のとおりです。しかし、このまちづくりは、天文台の協定だけではなく、水防法及び災害対策基本法とも深く関わっています。補足資料2の年表を御覧ください。災害対策基本法は、2013年に改正され、翌年から避難所を2種類に区別する指定制度がスタートしました。この法改正の背景には、東日本大震災の津波の経験があります。
津波は、自然の脅威がコミュニティに到達するスピードが速く、破壊力も大きいので、避難者がサバイブするためには、的確な判断と迅速な行動が求められます。震災の津波は、今、自分はどこへ向かうべきなのかという個人の一瞬の判断が生死を分けるというような、苛酷な自然災害だったと記憶しています。その教訓から、改正災害対策基本法は避難所を指定緊急避難場所と指定避難所に明確に区別しました。
この区別を津波を例に説明しますと、前者は津波が近くまで迫ってきたときに、安全を確保するために身を寄せる高台などのショートステイの避難スペースです。後者は、津波で家が流されたときに、被災者が一定期間滞在し、生活するロングステイの避難所です。このように、それぞれの避難所の性格といいますか、仕様といいますか、スペックを津波や洪水や土砂災害などの災害の種類ごとに明確化し、住民にあらかじめ周知することで、いざというときの避難者の的確な判断に役立てようというのが法改正の目的です。
今回、私はこの法令を正しく知るための資料として、2017年に内閣府が作成した指定緊急避難場所の指定に関する手引の抜粋版を用意しました。補足資料の4を御覧ください。この抜粋版を手がかりにして、2020年に三鷹市長が発した指定緊急避難場所の指定の通知について、これは陳情書の添付資料2に当たりますが、この通知を読み解いていくことで、まちづくり構想の資料の記述の妥当性を検証していきます。
というところで、皆さんにお願いです。内閣府の手引を開いて、4ページに続くページに5と番号を振ってください。それから、11ページに続くページに12と番号を振ってください。ありがとうございます。内閣府の手引は抜粋版のため、便宜上のページ番号を使って説明していきます。私は、先ほど、指定緊急避難場所はショートステイの避難スペースですと説明しました。法令は、このようなショートステイの避難スペースの選定について基準を設けており、その基準を満たす施設を指定緊急避難場所として指定することを市町村長に求めています。
内閣府の手引の5ページの四角3、指定緊急避難場所の指定基準等のパラグラフを御覧ください。法令は、指定緊急避難場所の候補となる施設に、1の管理条件と2の立地条件を満たすことを求めています。そして、2の立地条件を満たさない施設については、1の管理条件と3の構造条件を満たすことを求めています。
5ページの裏は分かりやすい指定のフロー図になっています。フロー図の地震以外の場合を御覧ください。まず、まる1の管理条件の確認です。これは、災害発生時にその場所の開放を行う担当者等があらかじめ定められていること及び避難者を受け入れるスペースに避難上の支障を生じさせる物品が存在しないことが要因となります。
次に、陳情書の添付資料2の令和2年発の市長による指定緊急避難場所の指定の通知を御覧ください。通し番号60番、羽沢小学校体育館及び校舎は土砂災害発生時の指定緊急避難場所に指定されています。このことから、羽沢小学校が1の管理条件を満たす施設であることが読み取れます。
再び、内閣府の手引に戻ります。次は、2の立地条件の確認です。法令は、指定緊急避難場所の候補となる施設が安全区域内に立地することを求めています。内閣府の手引の8ページに、安全区域に該当しない区域の例の一覧があります。一番上の欄が洪水で、浸水想定区域が安全区域に該当しないことが分かります。だからといって、ここで羽沢小学校に水害時の指定緊急避難場所になる資格がないと決めつけてはいけません。
慌てずに、もう一度フロー図に戻ります。安全区域外、つまり浸水想定区域に立地する施設であっても、3の構造条件を満たしていれば、その施設は指定緊急避難場所の候補となります。内閣府の手引の10ページは構造条件の解説ですが、11ページに参考となる基準の例の一覧があります。一番下が洪水及び内水氾濫となっており、基本的に堤防等の近傍に立地しておらず、かつ想定水位以上の高さに避難スペースがある施設は構造条件を満たす旨が書かれております。堤防等の近傍に立地しないという要件は、下にある注釈6で、洪水時家屋倒壊危険ゾーンに立地しないことと同義とされています。
三鷹市浸水ハザードマップに洪水時家屋倒壊危険ゾーンの凡例はありませんが、調布市のハザードマップには凡例があり、裏面の拡大版を見ると、羽沢小学校はこのゾーンの外に立地することが確認できます。また、羽沢小学校の校舎には2階があるので、想定水位以上の高さに避難スペースを確保することが可能です。
ここまでの検証から、羽沢小学校は浸水想定区域内に立地するけれども、想定される浸水の水位は0.5から1メートルであり、また校舎に2階があることから、指定緊急避難場所の候補になる資格を有するという結論が導かれます。
次に、ロングステイの避難所の指定について検証します。令和2年発の三鷹市長の通知に目を戻しますと、通し番号60番の羽沢小学校体育館及び校舎は、土砂災害発生時の指定緊急避難場所に指定されているので、崖崩れ、土石流及び地滑り欄に数字の1が記載されています。それと同時に、指定避難所との重複欄にも数字の1が記載されています。
ここで、再び内閣府の手引に戻って、12ページの様式1の記載例を確認しますと、四角で囲まれた記載要領の5番目に、小さい文字で読みづらいのですが、指定緊急避難場所として指定する施設について、別途指定避難所として重複して指定する場合には、数字の1を記入することと書いてあります。つまり、羽沢小学校の体育館及び校舎は、ロングステイの避難所として三鷹市長から指定を受けている施設であるということが分かります。
ここまでよろしいでしょうか。
(「はい」と呼ぶ者あり)
ここまでの検証をまとめると、大体こんな感じです。もし私が今、第七中の生徒で、社会科の試験で羽沢小に避難所が開設できない理由を述べよとあったら、羽沢小は、浸水想定区域に立地しているからと安直に答えるのは間違いです。この設問に対しては、災害対策基本法は、避難所を指定緊急避難場所と指定避難所に区別しており、羽沢小は、前者については建物2階以上を指定することで避難者の受入れが可能であり、後者については、三鷹市長により既に指定を受けていると答えるのが正しい回答ということになります。
しかし、残念なことに、天文台まちづくり構想の世界では、最初の安直で間違った答えのほうが正解とされてきました。ここで補足資料2の年表に戻りましょう。2021年10月に、補足資料5に添付したとおり、おおさわ学園コミュニティ・スクール委員長から、市長と教育長に対し、国立天文台敷地の土地利用計画に関する要望書が提出されました。この要望書の中の羽沢小学校は、土砂災害警戒区域であるという記述が事実誤認であることは、6月のまちづくり委員会の場で既に皆様と共有したところですが、今回の検証から、羽沢小学校は市内の市立学校で唯一、避難所になっていないという記述も事実誤認であることが明らかになりました。
翌年6月には、市当局がこの要望書を具体化する形で土地利用基本方針を策定しました。しかし、この基本方針の根拠の1つとなっている羽沢小学校は浸水予想区域に立地することから、水害時には避難所として開設できないという記述もまた事実誤認です。先頃示された基本構想の最終案においても、同じ事実誤認が認められます。
恐らくおおさわ学園コミュニティ・スクール委員長も市の上層部の人たちも、天文台の土地利用に対する意識が強過ぎるあまり、法令を踏まえた冷静な事実確認がおろそかになり、羽沢小学校イコール廃止という思い込みを前提にした記述をしてしまったのだろうと推察します。コミュニティ・スクール委員長の地位にある人物が、市長に土地利用などの政治的要望をすることの是非はともかく、私が最も残念に思うのは、これらの思い込みの記述に対し、行政のチェック機能が働かなかったということです。
うそも100回言えば事実になるという言葉は、プロパガンダを語る際によく引き合いに出されますが、誤情報もコピーされて数が増えると、数が根拠になってしまいます。まちづくりに影響力を持つ声の大きな人たちの根拠のない思い込みが大量にコピーされ、拡散され、市民がそれを事実と錯覚するようになる前に、一次情報となる法令に当たってファクトチェックをする人が三鷹市役所には1人もいなかった。私たちが公務員に求める最も大切な資質であるはずの遵法精神を発揮する職員が1人もいなかった。この事実を私は三鷹市民として極めて深刻に受け止めています。
冒頭でも申しましたとおり、私はこの陳情を通して、市当局に対し法令を踏まえた正しい情報の提供を求めています。この要望は、あるいは市当局にとって不都合なものかもしれません。今まで不明瞭だった避難所の定義を法令に準ずるものに改めて、新しい枠組みから羽沢小学校の価値を見直すと、同校の廃止を自明の前提として描いてきた天文台まちづくりのロードマップが宙に浮いてしまう可能性が浮上します。しかし、羽沢小学校を存続するか廃止するかは、大沢地区の将来に関わる不可逆的かつ重大な選択です。
市当局が重い選択を市民に迫る以上は、それが協定であれ、法令であれ、ルールの徹底が求められることは言うまでもありません。昨年12月に実施されたおおさわ学園の児童・生徒を対象にした学校説明会に象徴されるように、おおさわ学園の子どもたちは、防災教育のプログラムを通して、羽沢小学校の浸水リスクにばかり目を向けさせられてきました。多様な価値観の包摂が叫ばれる時代に、羽沢小学校はただ浸水区域に立地するという1点だけで、天文台まちづくりを推進する大人たちから悪者のように扱われてきました。
でも、それは、まちづくりを推し進める大人たちの側に遵法精神が欠如していたことから来る思い込みにすぎなかった。大沢の子どもが羽沢小学校と共にある今の暮らしを続けていくためには、まちづくりを客観的なデータで問い返す情報リテラシーを身につける必要がある。いつか、天文台まちづくりを振り返ったときに、子どもたちの中にそんな意識が芽生えるとしたら、今よりもっと複雑になると予想される未来の情報社会を生きていく彼らにとっての1つの大きな学びになるものと愚考いたします。
というわけで、市当局の皆様におかれましては、協定だけでなく、法令を視野に収めた上で、天文台周辺地区まちづくりの構想の資料の訂正をしていただきたく、お願いいたします。
以上です。
◯委員長(粕谷 稔さん) 御説明ありがとうございました。
これより質疑に入ります。質疑のある方。
◯委員(前田まいさん) よろしくお願いします。説明をありがとうございます。恐らくたくさん調べられて、勉強されていて、私もこれをまず自分の中に入れ込むのが大変なぐらいでして、でもとても勉強になりました。ありがとうございます。
また、近隣自治体の具体的な取組の様子をこの陳情のことを通じて知ることができたのも大変有意義だったというふうに思っています。
今、ある程度御説明をいただいたところではあるんですが、まず初めに、この陳情をこういう形で出されようと思ったその鈴木さんの思いの背景という部分をもう一度簡単にお伺いできればなというふうに思います。
◯陳情者(鈴木淑子さん) 背景というのは、この陳情書に書いたとおりなのですが。
◯委員(前田まいさん) そうですね、恐らくですけど、このまちづくり構想なり、進め方に疑義があって、それを問いただそうということの1つの手法と言ったらあれですけども、陳情の形だったというふうに理解はします。
今回、その構想説明資料の中の避難所関連の記述を訂正してくださいという御趣旨なんですが、具体的にどの資料の、例えばこの部分というようなところで特に訂正を求められたいのか、お伺いしたいと思います。
◯陳情者(鈴木淑子さん) 陳情書の添付資料の3に、法令における避難所の定義と照合した一覧表というのがありまして、ここに、妥当か不当かという判断を私がさせていただいているんですけれども、これは2022年1月に行われたパネル展示、もしくは昨年11月に行われた住民説明会の資料なんですけども、大体定型句として頻出する記述ではありますので、そういうものについて妥当か不当かということをもう一度見直していただきたいなと思います。
◯委員(前田まいさん) 一覧表にもおまとめいただいているんですけれども、先ほどの説明にもありましたとおり、特に避難所にできないという表現そのものが、やっぱり不適切というか、法令上とのそごがあるんだろうということの趣旨であるということを確認させていただきたいと思いますが、よろしいですか。
◯陳情者(鈴木淑子さん) そういう趣旨です。
◯委員(前田まいさん) 分かりました。ありがとうございます。
それから、ちょっとすみません、今の御説明を聞いていて分かりづらかったところがありまして、市長による指定緊急避難場所と指定避難所の通知について、もう一度御説明いただいてもよろしいでしょうか。それぞれについて、表でいうと1という数字が入っている部分の災害については、指定緊急避難所なり指定避難所として使いますよという市長の通知であろうかと思うんですけど、そのことと、この間のまちづくり構想なりでの説明との違いがあるということですよね。
ちょっとすみません、もう一度この市長の通知のところについて詳しく御説明いただきたいのと、それから先ほどの羽沢小について、堤防等の近傍に立地していないことが要件の1つとしてありましたよね。これには羽沢小は当たらないんだというような御説明を先ほどされたと思うんですが、そこをもう一度御説明いただいてよろしいですか。
◯陳情者(鈴木淑子さん) 指定避難所の指定状況に対する通知様式の見方についてなんですけど、60番の羽沢小学校は、これは私の解釈なので市の担当者の解釈とは違うのかもしれないし、ひょっとしたら間違っているかもしれないんですけども、崖崩れ、土石流及び地滑りに1が入っているというのは、指定緊急避難場所というのは──ここに挙げられている異常な現象の種類ごとに市長が指定して、都知事に報告するというシステムになっております。
羽沢小学校を除く小学校、中学校については、洪水についても1がついていますが、羽沢小学校はついていません。というのは、三鷹市が指定緊急避難場所に羽沢小学校を除外しているからということです。でも、崖崩れ、土石流及び地滑りについては、指定緊急避難場所として指定されています。そして、指定避難所との重複というところに1があるんですけど、指定避難所というのは、それよりも左側にある異常な現象の種類ごとに指定するものではなくて、全ての災害を想定して指定するものであります。ですので、羽沢小学校も指定避難所として市長に指定されているけれども、その事実がまちづくり構想の資料には反映されていないということを疑問視しております。
それと、もう一つ、堤防等の近傍の件なんですけど、三鷹市の浸水ハザードマップでそれを確認することはできないんですが、前田委員のところにもこの調布市のハザードマップが行っているんじゃないかと。その裏側を見ていただくと、ちょっと大きいサイズになっていますよね。そして、三鷹市というところがあって、それで、大沢橋水位観測所という三角があるのは分かりますか。その上に、羽沢小学校が文字として記載されていないんですけど、これは羽沢小学校なので、その下のところに緑色の枠組みというか、これがずっと野川の周りを囲んでいるわけです。
これが、ハザードマップの凡例で見ると、家屋倒壊等氾濫想定区域ということになっていて、それが先ほど説明した、まる3の構造条件の洪水や内水氾濫等の指定緊急避難場所に求められる要件として、堤防等の近傍に立地しておらず、かつ想定水位以上の高さに避難スペースがあることと書いてある。その横に6という注釈がついていて、その6を見ると、洪水時に家屋が流失、倒壊するおそれがある範囲、洪水時家屋倒壊危険ゾーンの考え方及び流体力による建物の損壊等条件の試算例については、次の内容が参考となると書いてあるので、これは要するに、この堤防等の近傍に立地しておらずというのは、洪水時家屋倒壊危険ゾーンの外にあるということと同義というふうに私は理解しました。その辺もひょっとしたら違うのかもというところはあります。
ただ、そういうのも結局、誰かがこうだということではなくて、みんなである程度話し合うというか、もしくは過去の倒壊した実例があるのかなどを振り返るとか、そういう作業があって初めて決定されるものであってほしいなと私は思います。
◯委員(前田まいさん) 分かりました。事実上は、羽沢小は堤防の近傍に立地していると私は思いますし、その近傍というのが、じゃあ、例えばどのぐらいの距離かということもあろうかと思います。今、鈴木さんがおっしゃったように、洪水時家屋倒壊危険ゾーンの外であれば、それは近傍じゃないんだという解釈も、それが今、ここの注釈6で示されたようなマニュアルをきちんと確認した上ではないので分かりませんけれども、確かにそういったきちんとした判断と、あるいはそれに基づいたここの場所での検討ということが必要だというふうに私も思います。
先ほどの御説明だと、私は近傍に立地していると思ったので、それでもここが要件に入るんだということを確認したかったので、今お伺いしました。ありがとうございます。
あと、最後のほうでおっしゃられていた事実誤認というか、こうしたきちんとした情報に基づかない、ある意味、市側なり、賛同されている方々の解釈があって、そこを鈴木さんは事実誤認だという表現をされているわけですけれども、私もそこは共感する部分はあります。特に市については、私もこの間指摘してきていますが、極端にここの災害リスクを誇張してまちづくりを進めているというふうに私も思っていますので、今回、こうした陳情を出していただくことで、改めて市側にも、この後、事実というか、この間の経過等も確認して判断したいというふうに思います。
ありがとうございました。
◯委員(山田さとみさん) よろしくお願いします。丁寧に資料を作っていただいてありがとうございます。鈴木さんは、陳情の中で、法令の示す指定緊急避難場所と指定避難所の概念を市当局と市民が正しく理解し、共有することを望みますというふうにあります。また、当該まちづくりの議論が、たとえ浸水ハザードマップの浸水想定区内に位置する施設であっても、浸水深より上層階のスペースについては、水害時の指定緊急避難場所として活用できるという基礎知識を土台として行われることを望みますというふうにあります。
つまり、鈴木さんがおっしゃりたいのは、この浸水予想区域内の羽沢小も、この天文台周辺のまちづくりにおいて、水害時の指定緊急避難所として活用できるのではないか、この羽沢小は移転する必要がないんじゃないのかということをおっしゃりたいのかなというふうに思いました。先日もお話を聞かせていただきましたけれども、木を切るべきでないというようなこともおっしゃっていましたし、そういった思いを持って、この陳情を出されたのかなと、その思いについて伺いたいと思います。
◯陳情者(鈴木淑子さん) 私の一番強い思いがあるとしたら、住民説明会とか意見聴取、ヒアリングの機会というものをもっと与えていただきたいと思います。もし、そういう機会が与えられていれば、こういう形で、すごい時間をかけて根回しとかロビーイングとかをして、自分の意見を言うためにそこまでしなきゃいけないって、すごく理不尽と感じます。
◯委員(山田さとみさん) 本当にこの陳情を提出されるまでの過程、こんなにたくさんの資料をつけてくださって、丁寧に説明してくださろうという気持ちをすごく感じました。お手紙も頂いた中で、手を挙げ続けていてもなかなか指してくださらなかったとか、そこが一番のネックになっているんじゃないかと。もう少し、私の感覚としては、三鷹市は説明の中では全然、いつでも意見を受け付けていますというふうにおっしゃっているんですけれども、もう少し分かりやすく、もし意見が言えなかったとしても、いつもここに連絡してくれたら聞きますとか、何かそういう情報の出し方とか意見聴取の仕方とか、その辺りの改善があればもっとよかったのかなというふうにお考えになっていらっしゃるのでしょうか。
◯陳情者(鈴木淑子さん) そうです。そう思います。
◯委員(山田さとみさん) その辺りは、市側にも、ここに連絡してくださいというのはしっかりお伝えしていこうかなと思います。
あともう一つ、最後のほうに遵法精神がないとか、法令に準ずるものに変えていこうというお気持ち、すごく伝わりました。この後、市側が来るので、後で確認もしますけれども、私の認識では──これについては、もちろん知っているんです。この指定緊急避難所と指定避難所の別とか、法律が改正したとか、そういうのは分かっている上で、例えば新しくハザードマップをいろいろ改定していますけれども、それを分かった上で、一時的に──ごめんなさい、この浸水ハザードマップなんですけれども、避難所とぽおんと、それだけで書いていて、これが例えば、資料で頂いた狛江市さんのように、凡例で指定緊急避難所・指定避難所とか、分かりやすく示していると、もう少し分かりやすかったのかなというふうに思うんですけれども、調布市さんのように、水害があった際に人がすごくあふれてしまって、やっぱり浸水深より上の場所も指定しなければ逃げ切れないというような事情があって、浸水深の上の部分にも避難所を指定しているわけなんですけれども、三鷹市の場合は、この緊急避難場所と避難所はイコールになっているので、分かりやすく避難所としているというふうに認識しているんです。
なので、市民にとって、この法令にのっとった指定の仕方なのかというのがすごく分かりづらいふうに見えているんだなというのは、この陳情をいただいて思いましたので、その辺りの経過について、この後、市に説明してもらうと思うので、ぜひ聞いていただけたらというふうに思います。
◯委員(蛯澤征剛さん) よろしくお願いします。ちょっと確認させてください。この陳情の要旨の最後のほうの要望のところ、(1)の避難所の定義を法令に準ずるものに改めてくださいというのは、これは指定緊急避難場所としてくださいというふうな意味で受け取っていいんですかね。
◯陳情者(鈴木淑子さん) そうですね。そういうことになります。そうでないと、不明瞭なまま、羽沢小学校の価値が不当に低くアナウンスされてしまうと感じますので、法令の定義に準ずるものに改めてほしいと思います。
◯委員(蛯澤征剛さん) 分かりました。続いて、(2)のほうなんですけれども、法的に安定性を損なうおそれのあるというのは、今おっしゃったように、定義が曖昧な表現を使っているから、法的安定性を損なうというふうに表現されているということでよろしいですか。
◯陳情者(鈴木淑子さん) そうです。
◯委員(蛯澤征剛さん) ありがとうございます。それで、(3)のところなんですけども、訂正した資料を市民にあまねく周知してくださいということは、例えばホームページとかで周知してほしいとか、そういうことなんでしょうか。
◯陳情者(鈴木淑子さん) 私としては、新しい枠組みから見直したまちづくり構想について、説明会なり、市民とまちづくり推進本部の合意形成が見える形で行われるような場を用意していただけることを目標にしています。
◯委員(蛯澤征剛さん) 分かりました。じゃあ、最後に2番のほうなんですけども、次のページに行っちゃいますかね。上から3行目なんですが、三鷹市独自の法令解釈に基づく記述を行う場合はというふうに書いてあります。僕も調べたんですけれども、避難所に関しては、市独自の表現を使ってもいいというふうに内閣府から出ているみたいなので、確かに今回、推進本部が使っている表現については、僕も避難所にはならないというのは確かに疑問を感じているところはあったんですが、そういったことも、三鷹市独自のものではなくて、法令に基づく指定緊急避難場所にすると。
それでも、三鷹市独自の法令解釈を使うんであれば、そういうふうに解釈していますよということを市民に公示してくださいというふうなことをおっしゃっているということでよろしいですかね。
◯陳情者(鈴木淑子さん) 違います。私としては、取りあえず、三鷹市は指定緊急避難場所の指定について東京都に報告をしているわけです。要するに、災害対策基本法を念頭に置いた避難所の指定なり、避難体制の構築をしているということだと理解しています。ですので、そこに書いてあることと、まちづくり構想の説明資料の間でそごがあるという状態を解消するためには、法令に準ずる定義なり法令に準ずる記述を採用してもらいたいというのが、私の要望です。
◯委員(蛯澤征剛さん) ということは、そうなると、先ほどの(2)の要望に若干近いというふうに理解していいんですか。そうなると、1の(2)のほうに何かニュアンスが近いんですかね。
◯陳情者(鈴木淑子さん) すみません、どこを指して──1、推進本部が説明会やパネル展示で使用した資料を訂正してくださいのことでしょうか。
◯委員(蛯澤征剛さん) 記述を訂正してくださいということだったので、三鷹市が今採用している解釈の仕方ではなくてということですよね。
◯陳情者(鈴木淑子さん) いや、解釈がそのまま表記に表れていないという解釈ですが。
◯委員長(粕谷 稔さん) そのほか。
◯委員(伊沢けい子さん) 本日はありがとうございます。そもそも、今回、この後、土地利用基本構想について市側から説明もあるんですけれども、今回の資料につけていただいたように、市が今回のまちづくり、天文台に羽沢小学校と大沢台小学校と七中を統廃合するという、その根拠の1番目が、先ほど添付していただいた策定の背景の1ページ目に出てきまして、浸水予想区域に立地する羽沢小は風水害時に避難所として開設できないというところが一番の根拠になっているんですよね。
できないんだと。だから、あそこに移さなきゃいけないんだというところから、市側のストーリーなんですけど、今のお話ですと三鷹市内、それからお隣の調布市や狛江市と近隣で、しかも調布市と狛江市は大沢と地続きですよね。そういった意味で、検証していくと、避難所として開設できないという記述は、それには当たらないという御指摘だと思うんですよね。
今日つけていただいた補足資料1で、連雀コミュニティ・センターの件がありますね。最初の令和4年12月というところのコピーには、避難所として連雀コミュニティ・センターは浸水予想区域にあるからということなんでしょうが、入っていない。ところが、昨年10月には浸水予想区域に入っていながら、連雀コミュニティ・センターは避難所となっている。ということは、これは羽沢小学校と同条件ですね。
なのに、同じ市内で、こちら連雀コミュニティ・センターについてはオーケー、だけど羽沢小学校については市長は外しているという、先ほどの東京都への通知の中でありましたけど。これは、こちらではオーケーで、同じ条件でありながら、羽沢小では使えませんというふうにするということの問題点を御指摘されているということでよろしいんでしょうか。
◯陳情者(鈴木淑子さん) おっしゃるとおりです。
◯委員(伊沢けい子さん) それから、羽沢小学校については、ハザードマップによると1,000年に一度の本当に国土交通省がマックスの雨量を想定したときでも50センチ前後の浸水であろうということが、このハザードマップを細かく見ていくと分かりますね。それで2階以上への垂直避難という言葉がありますね。この3市の中では、この地図を見ると、狛江市が一番具体的に書いていて、野川洪水時の指定緊急避難場所として、小学校やコミュニティ・センターなどが表になってまとめられております。
その中に、狛江市ですが、狛江第三小学校、第五小学校、中央公民館には、三鷹市と同じようにこのハザードマップを作っているんですけど、こんな記述があるんですよね。校舎2階以上という記述が、ちゃんとこのハザードマップの中に書かれているというふうになっています。しかも、法令用語を使っている、単に避難所ということじゃなくて。これはすごく分かりやすいなと思うんですよね。
もっと言えば、東京都全体で言えば、東京都の中で3割が浸水予想区域の中に入っている。じゃあ、3割の人たちは、この小学校、中学校を避難所としないというふうにすれば、避難所が近傍になくなってしまうということが生じてくると思うんです。そういった意味で、狛江市はこのような記述を細かく、これは市民の皆さんにお配りする資料の中にもきちんと書き込んでいるんだと思うんですよ。非常に分かりやすいなと、鈴木さんから教えていただいて思ったんですけれども。
こういった記述について、やはり三鷹市も行ったほうがよいというふうにお考えでしょうか。
◯陳情者(鈴木淑子さん) すみません、この陳情書を作った後で、今、読み上げた原稿を書きました。それで、私は、まさかこの陳情書がこんな感じでヒットして、こういうところで話す機会を与えられると思っていなかったので、ある意味、この要望というのは今の時点でちょっと変わってしまっているところがあります。
やはり、伊沢委員がおっしゃったように、この土地利用基本構想の根本となる前提として、羽沢小学校に関しては、浸水予想区域に立地することから、水害時には避難所として開設できないというのが、法令からしてフェイクと感じているのですが、本当にこの陳情書を作ったときには、そこまで踏み込んだ要求というのをするところまで、自分のデザインというか、描き切れていなかったというところはありますので、蛯澤委員がおっしゃったように、こういうことを求めているんですかと今聞かれると、えっ、ちょっとと、言いよどんでしまうようなところはあります。
まちづくり構想の根本に、間違った前提が含まれているということを知ってほしいということを強く感じています。
◯委員(伊沢けい子さん) ありがとうございます。そうですよね。やはり、公の文書ですから、法令上の事実に基づいて物事が書かれていないとおかしいと思うというのが1つ。
それから、もう一つは、羽沢小を含め、大沢の地域が、これだけ浸水予想区域に立地しているんだということが、何年にもわたって、この計画を通じてアナウンスされ続けたということによって、でも一方で、高台への移転ということ以外に何も示されていないし、本来、法的にも実はこうなんだということが、できないんじゃないんだということが示されてこなくて、今日初めて、ある種こうやって公の場で明らかになっているということですので、この土地利用基本構想という案の大本になっている大前提が違うということであれば、この構想は一体合っているのかというところまでの話だと私は理解しております。
もう一つは、大沢に住んでいる皆さんが、この間も台風7号、台風10号が来ましたけど、本当にどうすればいいのかということが分からない。高齢者だから避難してくださいというアナウンスも市から先日ありましたけど、じゃあ、どうやって逃げればいいんだと。私は後期高齢者だからと、大沢五丁目の方が逃げられなかったし、どうやって逃げていいかも分からないという、その対策が現時点でも示されていないというところが、大沢の住民に大変な不安を呼び起こしているのではないかと思うんです。
それで、こういう法令的な正しい解釈に基づいて、ロングステイとして、避難所としては実は設定されているんだと。ショートステイとしてもできるのであれば、2階以上とかという設定をして、するということがあれば、さっきおっしゃった自宅と避難所の近接ということが実現をされて、災害が来ても市民の方が安心して今の地域でいられるということじゃないかなというふうに思っているんですよね。
私の意見ばかりになってしまいましたけど、そういう、大沢の人たちの避難所への考え方ということについても、この計画を通じてお聞きでいらっしゃいますでしょうか。
◯陳情者(鈴木淑子さん) この補足資料の2番の年表で、一応令和6年8月16日と8月30日、9月1日についても記載しております。私は、まちづくり研究員として野川の治水というものを調べているわけですけれども、野川大沢調節池というものが飛行場の近くにありまして、そこは2022年11月に拡張工事が終わって、この貯留量が15万8,000立方メートルにまで拡大されていて、8月30日、台風10号の大雨のときには、ここの調節池に深夜の2時から野川の水が1時間ほど流入して、その後は水位が下がって、池の中に水が流れ込むことはなかったんですけど、その貯留実績が全体の16%となっています。
これは、すごく素人っぽい印象なんですけど、令和5年6月の集中豪雨のときには、この16%よりももっと多い40%ぐらいの貯留がありました。でも、それは台風ではなく、集中豪雨だったので、すごく短時間にたくさんの雨が降ったということで、こういう警戒レベルとか、避難指示とかを出す間もない間に、すごくたくさん降って、すぐやんだみたいな感じだったと思うんです。こういうことを言っていいのか分からないんですが、かなり大げさな、ある意味、人騒がせな避難指示とか──でも、そりゃあ、命には代えられないみたいなことはあるのかもしれないんですけども、もうちょっと冷静に推移を見極めることはできないものかというふうに素人としては考えてしまうところです。
ここの場で質問とかはしないでくださいと言われたんですけど、議員の人たちとかって、どういうふうに感じていらっしゃるのかなあというのは、別に今聞きたいわけじゃないんですけど、どう思っているんだろうなあというのは、すごい不思議に感じているところではあります。
◯委員(伊沢けい子さん) 実際、今年の夏にあった台風7号と10号のときは、2回目のときは、どんぐり山の土砂崩れというようなことが理由となって。でも、私も三鷹に長いこと住んでいますけど、そこまでの話はあまり聞いたことがないというので。
それから、先ほど、この地域は、羽沢小学校は土砂災害のときは、市長も、避難所に使いたいんだって東京都に通知しているということがありましたので、だったら羽沢小のところを使えばいいじゃないかというふうに思いますね。
実際、今回の台風7号、10号のときは避難した方々もそんなに人数はいなくて、むしろ後からそこの地域の方々から聞くのは、避難できなかった人の話をちゃんと聞いているのかというふうに私も市民の方から言われましたので。そういう意味で、じゃあ、避難せよと言っても逃げられない状況ということについての御意見も含まれているし、逃げよと言われても逃げられなかったというような御意見を、もう全てが終わってからですけどお聞きすることはありました。
なお、この野川の治水という問題、それから避難という問題については、この天文台に造る造らないということでないにせよ──そこが大問題なんだけど、それにしてもこの治水のことがこんなに皆さんを不安にしているのであれば、そこはちゃんと、もう一度市民の皆さんと意見交換しながら向き合わなきゃいけないし、早急に対策をするべき問題かなというふうに思いました。質問ではないと思いますけども、私はそう思っております。
事実関係を明らかにしていただいて、他市、それから市内での比較ということをしていただきましたので、すごくありがたく思っております。これをもって、今後、治水についてどうあるべきか、それがこの土地利用基本構想の根拠になるのか。私はならないと今思っておりますので、この先の行動、活動に生かしていきたいなと思っておりますので、大変感謝しております。ありがとうございます。
◯委員(おばた和仁さん) 鈴木さん、本日は大変ありがとうございます。また、非常に様々な資料をつけていただきまして、ありがとうございます。
まず、この資料等から明確といいますか明らかにしなくちゃいけないのは、この避難場所というワードと避難所というワード、これを明確に使い分けるべきだということだと思うんです。当然、この避難場所と避難所が明確に区別されましたということで、これも資料をつけていただいていますけれども。これは、平成25年に改正された災害対策基本法で、切迫した災害の危険から逃れるための緊急避難場所──これが避難場所ですよね。一定期間滞在し、避難者の生活環境を確保するための、要はかなり開設期間が不定期で長期に及ぶというものが避難所なんだと。避難場所と避難所というのは違うんだと、区別しなくちゃいけないんだということを御指摘いただいたと思います。
それで、さらに重要なのは、避難場所の場合は、物資の提供が基本的にはされないというのが原則で、避難所になると、物資の提供、例えば食料とか、あるいは毛布とか、こういったものが提供されるということになる。これは市民の皆さんにとっても非常に重要な情報ということになりますから、避難所を開設しますというアナウンスなのか、避難場所を開設するというアナウンスなのかは、これは市民の皆さんに対する情報としても非常に大きな違いがあるとも思います。
その意味で、今回、そこを御指摘されたというふうに、この陳情書から私は理解をしております。その点につきましては、私は非常にごもっともな御指摘であるなというふうに思っておりますし、そういった意味では敬意を表したいと思っております。
その前提の上で、この陳情書についてお伺いをしたいんですけれども、今回、我々は、高谷委員ともこの陳情書の内容について、鈴木さんがどういった要望をしておられるのかということについては、この場でしっかりとお聞きしなくちゃいけないというふうに思って打合せをしております。それで、この陳情書の最後に、先ほど蛯澤委員のほうからもありましたけれども、以上の理由から、私は市当局に対し、以下を要望しますということで、大きな1と大きな2があって、大きな1は(1)、(2)、(3)がある。
ここのことは、あくまでも私がさっき申し上げた、避難所と避難場所のワード、言葉の区別をしっかりしなさいと。そこを全部直しなさいと。ここでは、そういうふうに言うと、ここでは説明会やパネル展示で生じた資料を訂正してくださいということだけなんだけれども、実際、三鷹市が作っているこういうハザードマップ自体も、避難所と避難場所の言葉の区別が、よく見ると水害に関してはごっちゃになっているんですよ。水害以外のところは実はちゃんと分けているんですけれども、水害に関しては全部避難所に統一しちゃっている。そういったところもあって、ここについても、この際、市の説明をお伺いしたいと思っています。
今回、鈴木さんとしては、1の(1)の避難所の定義を法律に準ずるものに改めてくださいというのは、基本的に避難場所と書き換えればいいのかというふうに私は理解したんだけですけれども、要は実際、避難場所なんですよ。水害のとき、避難場所だと思うんです。だから、1の(1)はそういうことを御要望しているという理解でよかったのか、そこをお伺いします。
◯陳情者(鈴木淑子さん) それは、ハザードマップの、今は避難所という緑のマークになっていますけど、避難場所にするということかとお尋ねされているわけでしょうか。
◯委員(おばた和仁さん) 避難場所と書き換えるべきだというふうに、この陳情書では御要望されているんでしょうか。
◯陳情者(鈴木淑子さん) そうです。
◯委員(おばた和仁さん) そうしますと、今回の御陳情の趣旨は、避難所と避難場所の定義からして、そこが三鷹市の様々な、今回はこの推進本部の説明会やパネル展示で使われた資料、これが本来避難場所とすべきところを避難所と書かれている。ここを避難場所に書き換えてくださいということだというふうに今理解させていただきました。
それから、それについてはあまねく市民にも周知してほしいと、こういうことが陳情であるということだと理解をします。
先ほど、様々お思いのほうも言われたじゃないですか。陳情の背景の中で言われているわけですけれども、その直前のところで、上層階のスペースについては、水害時の指定緊急避難場所として活用できるという基礎知識を土台として行われることを望みますというふうに、ここで書かれているんですよね。それは、鈴木さんの思いだと思うんですけれども、今回、ここはこの陳情の中に含まれているんですか。
そこのところも、この陳情で、鈴木さんは希望されているんですか。要は、ここは、私はそこまでのことはこの陳情からは読み取れないなと思ってはいたんですよ。なぜならば、以上の理由からというところが結論部分だろうと思ったので、そこの前の部分は、様々背景のことを言っているんだろうなと思ったんです。なので、そこの部分は読み取れないと思いまして、単純に避難場所というところを市が恣意的に──避難所と言うほうが多分市民の皆さんに分かりやすいということで使っているのかもしれませんけれども、そこは確認しますが、そういうところを直すべきだというのがこの陳情書の趣旨で。
繰り返しますが、具体的に言うと、羽沢小を避難場所として、その上階層のスペースを使えるんだから、避難場所としてもう一回ちゃんと再指定してくださいということまで御要望しているのかどうか、そこを確認をしたいんです。
よろしくお願いいたします。
◯陳情者(鈴木淑子さん) 私が、例えば羽沢小の上層階のスペースを使いたいと思っているということではなく、上層階を使うという選択肢も含めた議論を羽沢地域で行ってほしいということが、この最後の部分の記述に込めた気持ちです。私が使いたいとか使いたくないとかではないです。ただ、頭から、ここはもう駄目なんだ、使えないんだというところから議論をスタートしてほしくないということです。
◯委員長(粕谷 稔さん) その他、ございますでしょうか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
以上で陳情者に対する質疑を終了いたします。どうもお疲れさまでした。ありがとうございます。
──────────────────────────────────────
◯委員長(粕谷 稔さん) 休憩します。
午後3時19分 休憩
午後3時40分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん) それでは、委員会を再開いたします。
──────────────────────────────────────
◯委員長(粕谷 稔さん) 6陳情第8号 国立天文台周辺地区まちづくり構想説明資料の中の避難所関連の記述の訂正を求めることについて、本件に関わる現状について市側の説明を求めます。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) それでは、陳情のほうで大きく2点御要望いただいておりますので、それぞれ細かい部分もありますが、大きく2つに分けて御説明をさせていただきます。
まず1点目は、推進本部が説明会やパネル展で展示に使用した資料の訂正に関して、避難所の定義、また周知等につきまして御説明をさせていただきます。指定緊急避難場所と指定避難所の指定につきましては、平成23年の東日本大震災において、切迫した災害の危機から逃れるための避難場所と、その後の避難生活を送るための避難所が必ずしも明確に区分されておらず、さらに災害ごとに避難場所が指定されていなかったため、発災直後に避難場所に逃れたものの、その施設に津波が襲来して多数の犠牲者が発生したなど、被害拡大の一因になったことを踏まえまして、平成25年6月に災害対策基本法の改正が行われ、災害時における緊急の避難場所と、一定期間滞在して避難生活をする学校、公民館等の避難所とを区別するため、新たに両施設に関する規定が設けられたものというふうに認識しております。
この法改正によりまして、異常な現象、いわゆる災害種別ごとに、危険が切迫した状況において、住民の安全確保を目的として避難する施設または場所として指定緊急避難場所が定められ、その対象施設には屋内屋外の区別は特段設けず、従来からの避難所だけではなく、一時避難場所や広域避難場所も含まれるものとされております。
一方、指定避難所は、特に災害発生後、避難をした住民、災害により家に戻れなくなった住民の方を一定期間滞在させる施設とされ、一般的に災害種別に限らず指定が行われるものとされています。こうした法改正がなされましたけれども、三鷹市における避難所におきましては、指定緊急避難場所及び指定避難所、双方の当時の要件に合致していたことから、従来どおり避難所として周知、広報を行ってまいりました。
さらに、その後、令和元年に東京都より新たな市内河川の洪水浸水想定区域が公表され、これに伴い、特に風水害時におけます指定緊急避難場所として法に定める立地条件の要件に合致しなくなる施設があることが判明いたしました。市といたしましては、先ほど申し上げた法改正の趣旨も踏まえまして、当該施設についてその指定を解除することといたしまして、令和2年度から策定いたしました三鷹市浸水ハザードマップ等により、市内避難所のうち風水害時には指定されない施設があること、特に災害の種別によって指定する避難場所に差異があることについても、広く市民への周知、広報に努めてまいりました。
なお、法改正に伴う指定緊急避難場所の呼称につきましては、平成29年3月に内閣府から示されました指定緊急避難場所の指定に関する手引におきまして、指定緊急避難場所を地域防災計画に位置づける際や、リストをホームページ等で公開する際など、必ずしも地域における個別の呼称までを法律に合わせて指定緊急避難場所とすることを求めるものではなく、従来から各地方公共団体で使用している名称をもって表示することも可能であるとされております。
また、先般の台風7号や10号の接近に伴います高齢者等避難や避難指示等の発令時におきましても、三鷹市でも避難所を開設いたしました。この避難所も、危険が切迫した状況において、市民の安全確保を目的とした避難を行うために開設した施設でありますので、厳密に言えば、指定緊急避難場所を開設したことになります。しかし、当市からの情報発信はもとより、全国の各自治体が順次同様に開設した指定緊急避難場所について、テレビをはじめ多くのメディアでも避難所として報道が行われております。
以上のとおり、三鷹市における、いわゆる指定緊急避難場所及び指定避難所に関する周知、広報に関しましては、平時からの取組に加えまして、実際の風水害時における実際の施設開設段階におきましても特段問題は生じなかったものと認識しているものでございます。
続きまして、2点目の御要望になります。市当局が法令よりも自主法令解釈権を優先する場合は、市民に公示してくださいという要望に対して、自主法令解釈権による施設整備につきまして御説明をさせていただきます。
今回、御指摘をいただいております羽沢小学校を含む施設に対します指定緊急避難場所の指定解除につきましては、さきの御説明でも若干触れましたけれども、令和元年に都から新たに公表された洪水浸水想定区域内に当該施設が立地していることが判明したことに起因するものとなります。平成25年の法改正に伴います指定緊急避難場所の指定に当たりましては、さきにも引用いたしました内閣府の施設指定に関する手引によれば、地震以外の災害における場合、原則として、まず1番として管理条件と、2つ目として立地条件を満たすことを前提としており、特に2つ目の立地条件を満たせない場合には、例外的な措置として、3つ目の条件として構造条件を満たせばよいという規定となっております。
この1番目の管理条件につきましては、発災時に必ず開放される管理体制や避難スペースについて、避難上の支障が生じないことを前提としており、2番目の立地条件は、災害発生時にその災害の危険性が及ばない安全区域であることが求められております。風水害に関して言えば、水防法の洪水浸水想定区域に立地していないことが条件となります。
さらに、例外的措置となる3番目の構造条件では、当該施設の構造や高さ等が基準を満たす場合に、1番目の管理条件と併せ、弾力的な運用として法的には指定が可能となるものと認識しております。
三鷹市では、それまで災害ごとに避難場所が指定されていなかった反省を踏まえ、新たに定められました指定緊急避難場所の法改正の趣旨を最大限尊重いたしまして、さらには三鷹市では陳情書に指摘された近隣自治体とは異なりまして、当該地域も含め、風水害時の安全地域に立地するその他多くの指定緊急避難場所への避難が可能である現状も勘案し、住民等の生命の安全確保をより確実とするため、洪水浸水想定区域内の施設指定の解除を決定したものでございます。
この決定につきましては、先ほど御説明しました法の弾力運用の規定によらない、原則にのっとった判断ということで、法令に則した判断に基づき行ったものであり、市といたしましては、御指摘の自主法令解釈権を優先したものとの認識はございません。
説明は以上になります。よろしくお願いいたします。
◯委員長(粕谷 稔さん) 市側の説明は終わりました。
これより質疑に入ります。
◯委員(前田まいさん) よろしくお願いします。今の説明を受けてですが、令和2年のハザードマップで、緊急避難場所、避難所の違いを周知したというふうにおっしゃられたかと思うんですけど、今手元にハザードマップを持ってこなかったのですが、具体的に記載されているのか、確認します。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) ハザードマップ上では、先ほど御説明でも申し上げましたとおり、従来からの避難所という表現でそのまま継続しております。先ほど御説明しましたとおり、三鷹の場合はそれが2つの要件、両方とも全部合致しておりましたので、従来どおりの説明ということで御案内をしております。
◯委員(前田まいさん) じゃあ、周知したというのはどこで、ホームページとかですか。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 今、明確に記録が手元にないんですけれども、その法令がこういうふうに変わりました、こういう施設が、こういうふうになったものをこういう形で表現して、今までどおり出していますというような形での周知までは、厳密に行えなかったかもしれません。記憶が今そこはしっかり残っておりませんので、確認は取れません。
◯委員(前田まいさん) 分かりました。そうすると、確認ですが、令和2年に、19号の後、都の洪水浸水区域に羽沢小も入ると分かって、羽沢小の緊急避難場所は解除していますよね。その上でハザードマップを出している。だけど、そこでは、外れたことの案内はハザードマップ上は行われていないという理解でよろしいですか。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) ハザードマップ上の避難所表記が、まずそのハザードマップからはなくなります。一般の防災マップのほうには、当然今までどおりの避難所として残っています。また、市のホームページ上などで、例えば避難所一覧のホームページの中では、市に例えば33か所避難所を指定しておりますという中で、たしか米印をつけたりしていると思うんですが、この施設については風水害時の避難所にはなっておりませんというような御案内をさせていただいております。
◯委員(前田まいさん) 分かりました。そうですね、確かにハザードマップからも避難所そのものとして、羽沢小はそのマークが外れたということでしたね。
それから、今のお話で、この間、陳情者さんの指摘されているような緊急避難場所、避難所の違いということは踏まえてはいたけれども、必ずしも記述を統一する必要はないと市としては判断をされて避難所という表現で統一してきたと。それで、災害時も含めて特段の問題は生じなかったという御説明でした。
ただ、今回の陳情者さんの思いとしてあるのは、この当該天文台周辺のまちづくりの議論をする上では、ここの避難所という統一した表現によって、様々な認識の違いが生まれてしまって、周辺住民にとっても、きちんとした情報として伝わっていないということとか、あるいは特にこの構想案の中で示されている、羽沢小は避難所として開設できないという表現、これによって、そのことがすごく災害への不安を住民の中で高めてしまっている部分と。
逆に、こうした陳情者さんのように、法令も踏まえて、また事実関係も踏まえて、避難所として開設できないんじゃないんだと。指定緊急避難場所として取り消したんだということでしかないというか。また、その上で、緊急避難場所とするかどうかまでは別の話ですけれども、羽沢小の防災的な価値ということが低くされたということも含めて、まちづくりの議論をする前提として、誤った材料提供につながってしまっているのではないかという御指摘の陳情だというふうに、私は先ほどの趣旨説明を踏まえて理解しているんですけれども。
その点は、市としてどう思われるか。この避難所という表現の曖昧さについて、推進本部としてその認識があったのかということと、この間の構想をはじめ、まちづくりの資料なり説明資料を作ったり、あるいは市民に説明する場において、災害担当を含めて庁内の連携をした上での避難所ということの説明ができてきたのかということをお伺いしたいと思います。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) この間、土地利用基本方針、また基本構想の案をお示ししてきている中で、いろいろこの避難所に関する記述があるわけでございますけれども、基本的に内容につきましては、今委員がおっしゃられた横連携というのをしっかり取っておりまして、文言につきましては防災課でもしっかり確認した上で、今回も含めてお示しをしているところでございます。
◯委員(前田まいさん) でも、陳情者さんのほうの資料で、市長から東京都に対し、指定緊急避難場所並びに指定避難所の通知をしているわけですね。そこでは、羽沢小も指定避難所として通知しているわけです。指定避難所としては開設できるじゃないですか、何かのときには。そのことが、まちづくりのこの資料、説明の中では食い違っているんじゃないですか。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 指定避難所の東京都への通知につきましては、兼ねている部分にチェックということでなっておりまして、必ずしも水害時に指定避難所になるという意味ではありません。特に指定避難所については、災害の種別がないものですから、市として指定避難所に指定しているものについては、そこのチェックがついているというふうに報告を出しております。
また、実際の避難所を風水害時に開設する前提で今想定している部分でいえば、これは想定でありますけれども、例えば今回、台風があったような場合には、まず高齢者等に避難指示を出す段階では、当然緊急指定避難場所として学校等を開設して、御案内をして、そちらに避難をしていただく。その後に、当然その後の風水害がひどくなってしまって、実際に水害が周囲に発生をして、避難された方が当然おうちに帰れなくなったりというようなことが起きた場合には、当然今避難いただいていた緊急指定避難場所が、そのまま指定避難所に移行するような、当然そういう前提の運用を市としては考えております。
例えば、羽沢小にあって、別の指定緊急避難場所から、仮に羽沢小がその時点で風水害に遭っていないという形で施設が残っていて、そこをまた指定避難所に新たに開設するという可能性はゼロではないと思うんですけれども、運用としては、そういうことはあまり考えておらず、やはり一度避難を緊急指定避難場所にしていただいた方が、そのまま引き続き、その場所を、特に指定避難所になっている施設については、そのまま避難していただくというようなイメージを想定しているものですから、今、委員がおっしゃったような想定は、市としては、運用としては今のところ考えておりません。
◯委員(前田まいさん) 分かりました。じゃあ、羽沢小についていえば、市としては、風水害時には指定緊急避難場所としても指定避難所としても開設する考えはまずないと思っていらっしゃるということで理解します。
それから、陳情者さんのほうで、羽沢小と連雀コミセンとの違いをお話しされました。私、一般質問だったかでもお尋ねしたと思うんですが、ここで改めて連雀コミセンについては条件つきで開設することもあり得るとしておいて、羽沢小ではそうではなく一律に避難場所としないとした理由をお伺いします。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 御指摘の連雀コミュニティ・センターにつきましては、厳密な話を言いますと、仙川の流域になるんですけれども、当初示された東京都からの、令和元年に示された浸水想定区域というのが流域で示されたんですけれども、実は三鷹に仙川が流れているちょうど真ん中辺から北側と南側で分かれておりまして、南半分の流域を正規の洪水浸水想定区域ということで指定を受けたというのが実際でございます。
ただし、令和2年の改定の際に、同じ流域であるということで、連雀コミュニティ・センターについても、さらにそれに準ずる地域であるということで、併せて指定の解除を行ったというのが経緯でございます。特に、今、現行のハザードマップにあっては、それ以降、その後の風水害、市内で起きている水位の状況ですとか、野川と仙川の違い等も踏まえて、そういったエリアの外にあるということも含めて、若干の違いもありますし、実際の水位の状況を含めて、野川とはまた条件が違うだろうということで、今、現行のハザードマップについては、一定の条件つきで開設する場合もありますというような御案内で出させていただいているのが現状でございます。
さらに、これはまた先の話になってしまうんですが、今年に入りまして、都が指定しております洪水浸水想定区域が拡大された数値がここで参りまして、先ほど申し上げた仙川のエリアにつきましても、市内全域の連雀コミセンの部分も、正式にこのエリアに入るということが通知されてまいりましたので、今年度、今またハザードマップも作っているんですが、この中ではまた今の米印を取って、まだこれからの予定なんですけれども、また指定を外す前提で今準備を進めているという状況もございます。
以上です。
◯委員(おばた和仁さん) それでは、よろしくお願いします。素朴な疑問として、様々、陳情者さんのほうの御意見としても、避難所と避難場所というのは定義上全く違うものですから、そこをきちっと使い分けるべきじゃないかというのが大きな陳情の内容になっているんですよね。それは御覧になっていて分かると思いますけれども。
大沢の天文台のまちづくりのこの資料の中では、避難所(浸水時)でしたっけ、そういう言葉の使われ方がしていて、避難場所というのが出てこないじゃないですか。なぜそうしているんですか。避難場所と書くべきじゃないですか。なぜ避難場所じゃなくて、あえて避難所にされているんですか。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 指定避難所というのは、先ほど申し上げましたとおり、災害の種別関係なく市が指定する施設ということで、地震であったり、こういった風水害も含めてですけども、災害が起きた直後から開設できるものではないという前提があります。ですので、例えば地震であれば、一定の揺れが収まって、当然そちらの当該施設の安全が確認できて、一定の避難する方がいらっしゃる中で、開設をして入っていただくようなことになると思うんですが、いずれにしても一定の災害が落ち着いた後に御案内をする施設という認識でおります。
特に、今回のこの風水害になりますと、当然そういった災害が発生する前に、皆さんにそういった施設を御用意して、そちらを御案内するという前提になりますから、その段階においての避難施設というのは、指定緊急避難場所としての御案内がまず優先されるものになります。
三鷹の避難所につきましては、先ほど申し上げた、この想定区域内については、全て指定避難所と指定緊急避難場所が同じことになっていますので、まずそこを御案内するというのが三鷹市としての立場です。そこに、新たに避難所ということで、別の場所というのは御案内できるものはないというか、まずは皆、その指定緊急避難場所として御案内するものを御案内することになるのかなということで、その辺に誤解というか混乱が起きないような御案内が必要なのかなという判断をしております。
◯委員(おばた和仁さん) 今の説明は非常に分かりづらかったんですけれども、避難場所と避難所が三鷹の場合は同じになっているとおっしゃったけれども、今の説明は、少なくとも水害に関しては同じということですか。つまり、羽沢小学校は、水害が起こったときに、これは避難場所には今指定していませんよね。じゃあ、大きな水が来て、家に住めなくなった人たちが出たときに、後日、そこを避難所にするということは、これはどうなんですか。
つまり、羽沢小は、地震のときは避難所になりますね。水害が原因でそこに住めなくなった場合は、これは避難所にならないということを今おっしゃったんですか。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 先ほどの委員さんにも御説明したとおり、想定ではありますけど、水害の場合には、当然そちらの緊急指定避難場所を御案内した後に、そこがそのまま避難所に移行する前提で考えておりますので、そうなったときに、最初から羽沢小学校を含む浸水想定区域に入っているエリアについては、そういった施設は御案内しておりませんから、必然的にそこに避難所としてそのまま開設するということは想定していないというのは、先ほどの委員さんにも申し上げたところです。
◯委員(おばた和仁さん) 分かりました。それを確認したかったんですけれども。そうだとしても、避難場所というのは、これは定義上、緊急的にそこに災害を避けるために市民の皆さんに言っていく場所ですよね。これが避難場所だと思うんですよ。イコールだから、避難所でいいだろうというのは、これ、すごく飛躍した説明じゃないですか。
だって、まず最初に、水害のときは災害がまだ発生していないわけですよね。その段階で、市民の皆さんに何かあったら大変だから、ここに行ってくださいというんだったら、それは避難場所じゃないですか、避難所じゃないですよ。だから、避難場所と言うほうが正しいし、イコールだから、先ほどから避難所でいいんだって言っていると思うんですけど、そこが、おっしゃっていることが論理的に理解できないんです。
防災マップでは、避難場所と避難所とちゃんと分けて書かれているじゃないですか。極めて定義に沿った分け方で説明されています。だけど、この浸水ハザードマップになると、急に避難場所という言葉がなくて、避難所だけになっているんですね。感覚的には逆じゃないですか。だって、今までの三鷹の歴史を見たって、河村市長も言っていたけど、かつて台風19号で初めて、彼は避難所を開設したと言ったかもしれないけど、初めて避難場所を開設したわけです。
その後に、じゃあ、避難所になるところが洪水が原因で避難所になるようなことがあったかというと、まだ三鷹の歴史ではないですね、だって、避難場所が最初だったんだから。だから、むしろこれ、浸水ハザードマップでいえば、むしろ避難場所と書くほうがすこぶる分かりやすいと私も思うんですけれども、分かりますか。何で避難場所にしないんですか、そこが分からないんです。
◯防災担当課長(井上 新さん) 防災課といいますか、考え方としまして、まず地震のときは、例えば火事とかがありまして、オープンスペースの一時避難場所とか、あるいは、それからもっと広域的な火事になった場合には、広域避難場所、オープンスペースに移動する。それで、家に帰れない場合には、火事で燃えてしまったり倒壊した場合、その場合には指定避難所に移るというようなスキームで考えてございます。
一方、風水害時においては、雨がすごく降っていますので、市民感覚として、指定緊急避難場所というようなことで御案内すると、オープンスペースのようなことをイメージする方も多数いらっしゃると思いますので、例えば法律的な定義は、陳情者がおっしゃるとおり、指定緊急避難場所というのが正しい法律的な使い方でございますが、一般的なマスコミが使う報道とかも併せまして、やはり避難所と言ったほうが分かりやすい、市民に伝わりやすいのかなというところで、そういった運用をしているところでございます。
◯委員(おばた和仁さん) 今の御説明で初めて分かりました。市として、どうして避難場所を使わずに避難所にしているのかというので、今の説明で非常に分かったんですよ。ですがね、という話なんですけれども、要は、「場所」だと地域全体を指して、「所」だと建物を指すというのは、その考え方は分からなくはないけれども、でも国が定めたというか、災害上、避難所はこういうもので、避難場所はこういうものだって、しっかり決めているわけでしょう。
私なんかが思うに、避難場所と避難所はもともと全然違うなと思っているからね。避難所に逃げてくださいと言われたときに、先ほども議論したんですけれども、避難所だったら、これはいろいろ毛布を用意したりとか、食料を用意したりということも決められるわけですよね。避難所に行きなさいといったときに、市がそこまで用意するのか。そこも含めて、避難所と避難場所というのは違うわけだから、そこは、避難場所と避難所というのは私はしっかりと区別したほうがいいと思いますよ。
ただ、狛江市さんも調布市さんも、マップを見ると洪水の場合は避難所のままになっていて、避難場所という言葉を使っていないようなんですけれども。そういった過去の考え方から、同じような考え方かもしれないし、来ているのかもしれないんだけれども、ただそこは避難場所と避難所をしっかり分けるということで決めたわけですからね。
それに従って──そうじゃないかという根拠はありますか。だって、避難所はこうで避難場所はこうだって、それは根拠はありますか、ちゃんとアンケート、データを確認しましたか。多分そういうふうに思うということだけだったら、その考え方は私は違うと思うし、知っている人からすれば、逆に誤解をいろいろ生むと思います。いかがですか。
◯防災担当課長(井上 新さん) おっしゃるとおり、きっちり区分けをしてほしいというような市民の方もいらっしゃると思います。一方、分かりづらくなってしまうというようなお声もあるかと思いますので、例えば今回の防災マップの更新に間に合わないかもしれないですが、様々、そういった指定緊急避難場所とか指定避難所の分かるような御案内を、例えばQRコードをつけるとか、そういった丁寧な説明を今後していきたいと思っております。
以上です。
◯委員(おばた和仁さん) これ以上言ってもらちが明かないので言いませんけれども、少なくとも、この防災マップのほうではきっちり分けているわけですよ。であるならば、浸水のほうもそれと同じようにすべきだし、東京都のほうにも避難場所としてはこうですよということをちゃんと御報告されているじゃないですか。やっぱり、そこに従うべきですよ。
だから、市民に対してだけちょっと違った形にしているというのは、何かそこはおかしいなと、行政がそういうふうに、いい意味で、市民のためを思っていただいているんだと思いますけれども、だけどやっぱりそこは変えてほしいと思います。
以上です。
◯委員(山田さとみさん) よろしくお願いします。先ほどの答弁で、市の考え方というのはいろいろ分かったんですけれども、浸水ハザードマップは単に避難所としていて、でもやっぱりこの法律では、指定緊急避難場所と指定避難所というのがある。最近、やっぱり防災に関して市民の関心の高まりとかもありまして、法令にのっとった指定の仕方をしているのか、検証される方もいらっしゃると思いますので、なぜここを一緒くたに避難所というふうに指定しているのかということはしっかりと書かれたほうが誤解を生まなくてよいのかなと思いますので、私からも重ねてお願いしたいなというふうに思います。
一方で、以前、御高齢の市民の方から、もうこのハザードマップ、ルーペで見ないと分からないよというようなことも伺ったことがあって、情報がたくさんあることもすごくいいし、法令の言い方にのっとった言い方をするというのも一方で分かりやすいし、でもたくさんの方が自分の命を守る行動を想定するために、視覚的な分かりやすさというのは非常に重要だと思っています。
なので、そこの正確性と分かりやすさというところを加味して、避難所の指定に関してはこういう表現をしているということで確認させていただいてよろしいですか。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 分かりやすい情報発信というのは非常に大切だと思いますので、先ほど担当課長が申し上げましたとおり、今後のそういった情報の出し方をさらに工夫していきたいと思います。
あと、先ほども申し上げましたとおり、今回のこの法律改正の趣旨が、もともとの避難所の指定に関して、災害の種別関係なく指定が行われていたということが一番の原因、改正の元ということになっております。ですので、三鷹市としても、その当時判断したところでは、要は災害ごとに避難する先だったり、場所が変わってくる場合があるんだということをしっかりお伝えすることが非常に大切だと思っております。
ですから、今のマップでいえば、ハザードマップと防災マップということで、それぞれ別の地図として情報発信しておりますけども、先ほど言いました、「場所」なのか「所」なのかというところも含めて、より丁寧にそういった災害の種別ごとに、避難行動であったり、避難いただくべき、行くべき場所の御案内についてもさらに検討していきたいと思っております。
◯委員(山田さとみさん) ありがとうございます。ちょっと確認なんですけれども、この間の大雨がありまして、避難所が開設されたと思うんですけれども、その際は、指定緊急避難場所として開設をされたと思っています。できれば、毛布とかお水とか必要なものを持ってきてくださいというふうな御案内があったように思います。この辺りも確認しますけれども、とにかく心配だから逃げてこられた市民の方もいらっしゃると思っていて、そういう方に対しては、指定緊急避難場所として開設したから、困っていても毛布を貸さないのかといったらそんなことないと思うんです。
その辺りの運用は、現実的にどういうふうにされているのか、確認させてください。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 先ほど分かりにくいと言われた部分にもかかってしまうんですが、三鷹の場合は、ほとんど指定避難所と指定緊急避難場所が同じ施設にあるということで、当然、各施設に避難所用の備蓄もございます。今回の台風被害のときに開設した避難所におきましても、今委員さんおっしゃられたように、しっかりこちらが申し上げるまでもなく、御自身でお水だったり食料をお持ちになって来られた方もいらっしゃいましたけども、そういうものを用意なくおいでになった方もいらっしゃったのは事実です。
そういった方々に対して、市としては、避難施設においでになったということで、食料を御用意したり、必要な資器材、あるものはすぐに用意しようということで、個別の対応は当然させていただいております。
◯委員(山田さとみさん) ありがとうございます。ちょっと別の質問になるんですけれども、先ほどの陳情者さんが、この陳情を出した思いについてお話をされていました。住民の説明会で手を挙げていたのになかなか指してもらえない状況だった。こういう自分の疑念というか思いを相談することができずに、こういう大変な陳情という場で、委員会で説明する資料とかも用意しなきゃいけないし、すごい大変な思いをしたと。
自分のまちづくりに対するこの思いを言う場所がなかったと、そんなふうにおっしゃっていたんです。私の認識としては、三鷹市はいつでもそういう御意見をお待ちしていますというスタンスだと思うんですけど──ここも確認しますけど、何か分かりづらかったんじゃないかなというふうに思います。もし、まちづくりに関する御相談、御要望、御意見があれば、ここに電話してくださいとか、ここにメールしてくださいとか、そういう発信が分かりやすいところにある、そういう工夫が必要なんじゃないかなというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) この間、説明会を開催した際にお渡しする資料ですとか、あとホームページ、広報などにおきましては、必ずお問合せ先ということで、我々の担当部署、特にまちづくり部門の都市再生部と、教育部門の教育委員会のほうの連絡先を載せてはいるんですけれども、今委員からの御指摘を踏まえまして、それがさらに分かりやすくというか、目につきやすくなるような工夫を検討してみたいと思います。
◯委員(山田さとみさん) それはぜひお願いしたいんですけれども。確認なんですけれども、住民の説明会のときに手を最後まで挙げていたけど、指してもらえなかったり、たくさん発言したい方がいらっしゃったと思うんですけど、そういう方に、今は時間の都合上お話は聞けないけれどもここに連絡してくださいとか、そういう御案内というのはされたんでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 令和5年11月に行った説明会におきまして、記憶が薄れている部分もございますけれども、説明の最後に、お問合せ先をこちらに載せていますので何かありましたら御連絡くださいというような御案内をしたというふうに記憶をしております。
◯委員(山田さとみさん) 分かりました。気軽に御相談していただけるような周知をますます工夫していただければというふうに思います。
私からは以上です。
◯委員長(粕谷 稔さん) その他、質疑ある方。
◯委員(蛯澤征剛さん) すごく細かいことなんですけれども、いいですかね。冒頭の説明で、一番最後のほうなんですけど、自主法令解釈権を優先したとは考えていないというふうな説明がありました。指定緊急避難場所を解除したことについては、僕は市の方針として別にいいと思っているんですけども、優先したとは考えていないというところがちょっと気になっています。一応、この今日頂いた資料の中では、構造条件を満たせば事実上指定はできるわけですよね。これは例外規定なんですかね。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 一応、決まりの中では、最初の2要件、設置管理条件と立地条件がまず整うことが前提ですと、それが本則になると思います。そのうちの立地条件が、もしどうしてもエリアによっては厳しいことになるということを前提として、それがかなわない場合には、3番目の条件として構造条件というのがあるので、それをクリアできれば指定することができるということになっているというふうに理解しておりますので、原則その1番と2番の条件が合致することがまず前提になるというふうに理解しております。
◯委員(蛯澤征剛さん) 法律の抜粋もいただいたんですけども、特にそれが例外だというふうには記されてはいないとは思うんです。そうすると、この法令に沿っていけば、やっぱり自主法令解釈権を優先したというふうにも見ることができるんじゃないのかなと思ったんですけど。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 多分、これは法律改正のときの中での経緯は確認が取れていませんけれども、もともと各自治体が避難所を既に指定しているものについて、こういった網をかけるということで、まずは基本的には1番、2番の要件で本当は指定緊急避難場所については指定をしてもらいたいんだけれども、それがかなわない場合には、この次の条件ということで出てくるので、そこはそれぞれの自治体の判断で3番目の要件を使って、そこを指定するかしないかというのは自治体の裁量の部分になってくると思いますので、それは今申し上げた自主法令解釈権に基づくものなのかということとは若干違うのかなというふうに認識しております。
◯委員長(粕谷 稔さん) その他。
◯委員(前田まいさん) すみません、もう一つだけ。今の蛯澤委員の質疑も踏まえてなんですけど、この夏も避難が必要になるような大雨もあって、現状では、羽沢小は避難場所にも避難所にもなっていないという下で、そうすると結局、住民の皆さんは避難行動自体の困難があるので、避難そのものをしなかったという方もたくさんいらっしゃると思うんです。あるいは、自宅での垂直避難で足りるという判断をされて、あえての避難をしないという方ももちろんいらっしゃったでしょうし。
でも、一番救わなきゃいけないのは──避難したかったとしても、雨の中、長い距離を移動することが困難で、避難自体を諦めた人を出さないことが必要だというふうに思うんです。とすると──陳情者さんはそこまで言っていません、そこは断っておきますが、私は羽沢小の構造条件を踏まえた上での避難場所としての再指定ということも考えられるのではないかと。あるいは、その検討は本当にされたのかということを、逆に法改正の当時はなかったかもしれないけれども、むしろこの近年の頻発する大雨の状況等を踏まえれば、近くに一旦身を寄せる場所が必要だというふうに思うんですよ。
その課題がすごく明らかになったと思うんです。だけど、この間、市がやってきたことは、羽沢小の指定を解除しただけで、新たな避難場所の提示というのはなされていないというふうに思うんですけど、それって結局、学校が移転するまでとか、あるいはそこにスーパーができてからの議論みたいに、後回しにされている感じがあって、今目の前の住民を風水害から救うというところの、それこそまちづくりの考えが非常に欠落しているんじゃないかと思いますが、お考えをお伺いします。
◯防災担当課長(井上 新さん) 風水害時においては、台風の接近というのは、大体大型台風の場合は5日間ぐらい前から分かりますので、まず一義的には自助といいますか、なかなか避難が難しいところもあると思いますけども、まずそこをお願いしたいのが1点目。
2点目として、行政としては、浸水想定区域にあるところになかなか指定はしづらい。というのも、例えば近隣市の調布市とか狛江市さんが構造条件を満たして指定しているという情報も寄せられていますが、そこはその行政ごとの、特に調布など、多摩川を抱えた中でやむなく指定したというところもございますので、三鷹の場合は、そこまでと言ったら失礼でございますけれども、近くにといいますか、幸いにも大沢台小、七中と、それを高台にあるのでなかなか難しいと評価する方もいらっしゃると思いますが、現時点ではそこに、近くに指定緊急避難場所がございますので、そちらのほうを優先したいというようなことがございます。
以上です。
◯委員(前田まいさん) だから、近いと判断するかどうかというところで、恐らく市と近隣住民の皆さんとの考えにかなり乖離があるというふうに思います。そこは指摘したいというふうに思います。
それと、要は、先ほど横連携もされているというふうなお話でしたけれども、このまちづくりに関する資料の作成の点で、どこまで避難所ということの表現なりが、法令に基づくこともそうですし、本当に住民の思いを踏まえて書かれてきたのかということが問われているというふうに思います。今回、こうして陳情が出されたことも踏まえて、今後の資料作成に当たって、災害部門のハザードマップ等の更新等で見直すということは受け止めます。
それ以外の、そもそも推進本部としてこれからやっていく資料作成や、あるいは市民への説明を改めるお考えがあるか、確認します。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) 冒頭に、危機管理担当部長が御説明した中で、呼び名といいますか呼称のところも、国が示すものに基づくと、従来から自治体が使用している名称をもって表示することも可能であるというようなことも御説明したかと思います。
これからの天文台周辺のまちづくりの説明の中でも、その「場所」と「所」といったところの違いは、今の議論の中でもあったかと思います。まずは、地域の防災性を高めていくといった、まちづくりの視点の中での説明というような形でこれからも進めていきたいというふうに考えておりますので、防災のほうのハザードマップでの細かい表現と、まちづくりでの説明の表現というのは整理をして行っていきたいというふうに考えております。
◯委員(前田まいさん) 端的に、ここだけ具体的に確認したいんですけど、そうするとまちづくりの資料の中では、今後も避難場所と避難所という表現自体は使わずに、避難所として統一していくというお考えだということでよろしいですか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) 先ほどの防災での取組もありますので、そこの動きを見ながら、これは庁内連携というようなお話もありましたので、そこでの表現も合わせながら、今後、説明の中では考えていきたいというふうに思います。
◯委員(伊沢けい子さん) それでは、質問いたします。まず、連雀コミュニティ・センターなんですけども、現在、私が持っている令和5年10月の第10版では、ここは避難所でもあるけれども、避難場所に指定されています。ここは浸水予想区域に入っている。令和4年12月の第9版では入っていなかったんですけど、これが去年の10月、なっているんですよね。
同じ議論は前もあったかもしれませんけど、だけど同じ市内の中で、ここは指定をされていて、羽沢小学校については指定しない。羽沢小は避難所にはなっています。だけど、指定緊急避難場所としては東京都に通知していないですよね。なぜですか。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 先ほども、若干御説明しましたけれども、連雀コミュニティ・センターにつきましては、若干またここで動きがあったということですけれども、その時点での浸水想定区域に当たらないエリアには入っていたということで、同じ仙川流域にはあるんですが、浸水が想定される区域ではあるんですけども、都からの指定は受けていないエリアに入っていたということで、今回、そこで見直しを令和5年のときには行ったという経緯で、米印をつけて、ただし書をつけたという経緯でございます。
◯委員(伊沢けい子さん) だけど、また戻すとか、そういう話もしていましたよね。そんなに簡単に、避難場所に指定したり戻したりというようなことをしていいのかということも思うんですよね。なぜならば、住民の方は、この地図を市民の全員が見ているかどうかは別としましても、避難所あるいは避難場所というのは本当に命の問題なんですよ。それで、説明をちゃんとしているのかということですよ。地図を出しました、第10版はこう、第9版はこうというふうに。
詳しく調べられる方は、本当によく勉強して分かっていらっしゃるんだけど、一般的にはそんなことを分かっていない方が多いんですよ。だとすれば、避難場所とか、今回、大沢の羽沢小の場合は、開設できないとまで言っているんですよね。それなのに、市民とのそういうやり取りというのがないまま今に来て、すごく皆さん、不安や不信感を持っているということについてはどう思われますでしょうか。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 先ほども別の委員さんからも御指摘いただきましたとおり、このハザードマップにつきましては、どこまで情報を載せられるかとか、どこまで細かいものをどこまで表現できるかということ、また他の媒体を使ってフォローできないかとか、いろいろ方法はあるかと思います。いろんな御意見がある中で、こちらで変更した部分があれば、変更した部分がしっかり分かるように、またその原因がどういうことにあるのかということが分かるように、今後さらにしっかり研究して、皆さんへの情報が伝わるように検討を続けていきたいと思っております。
◯委員(伊沢けい子さん) 羽沢小学校についてお聞きしますけど、羽沢小学校は、現在、指定緊急避難場所には、洪水のときとか内水氾濫のときは指定していないんです。だけど、できないということじゃないですよね。できるけど、していないということですね。法令上はできるけれども、していないだけですよね。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 先ほど別の委員さんにもお答えしましたけれども、法令の規則上は、先ほど例外規定という言い方をしましたけども、構造条件というものを踏まえれば、指定は可能ということで考えておりますが、三鷹市として、そこは先ほど申し上げたような理由で指定を外したということでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) 指定できるんですよ。こう書いてありますよね。緊急避難場所に指定できる基準としては、1として浸水想定区域外にあるものとあって、だけど2として、浸水想定区域内にあっても条件を満たせば、例えば垂直避難をするとか、構造上問題がないとか、ここの私の資料では条件が4つありますけど、それを満たせば法令上は使えるんですよ。
だとすれば、なぜ羽沢小学校ははなから開設できないということになるんですか。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 先ほど申し上げましたとおり、羽沢小だけじゃなく、その時点で東京都から示されました洪水浸水想定区域内にある、その時点で指定していた避難所を全て、その区域にあるものは危険であるという判断の下、外させていただきました。特にこれは、先ほど申し上げましたけれども、風水害でございますので、事前にどこまでそちらの施設に、想定区域ではありますけれども、水が入る入らないという危険がなかなか計りかねる部分もありますので。
また、市がその時点でそちらを開設しますという御案内をする場合、当然、浸水想定区域内の避難施設に市民の方を御案内することになりますので、その場合に、逆に市民の方は広くどこからでもその避難所は御利用いただけますので、そういった危険なエリアにどうしても開設する避難所になりますので、そういったものを開設することはいかがなものかという判断を市として行って、そのエリア内の施設に関しては統一的に、この施設だけということでなく、そこに該当している施設については全て解除したということでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) すみませんけど、それは三鷹市独自の判断ですよね。法令に従っていますか。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 市が指定する施設として、市の判断で行ったというふうに考えておりますし、これは法令に基づいて行っているというふうに判断しております。
◯委員(伊沢けい子さん) 法令に基づいてないですよ。法令に書いてあることは、私、さっき申し述べました。つまり、例外とも書いてないですよ。1、2と分けてあって、浸水想定区域内に位置しても、このような4点の条件を満たせば垂直避難ができるとか書いてありますよ。そういうのを満たせばできるんですよ。できるのにしていないと私は思いますね。
それは、さっき陳情者とのやり取りの中でも言いましたけど、狛江市のハザードマップを見れば、これはかなりちゃんとしていて、野川が洪水時に指定避難所、指定緊急避難場所というふうにちゃんと分けています。小学校2つについては、この中で、例えばちゃんとこの地図の中に、校舎の2階以上に垂直避難すると、小学校は明記してあります。こういうふうに書けば指定できるんですよ。
それなのに、羽沢小学校は、この同じ──調布、狛江、三鷹と地続きですけど、特に大沢地域は同じような平面にあるじゃないですか、川もあってね。なぜ、三鷹はこういうふうにしていないのか。だから、できるということですよね。していないだけじゃないですか。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 隣接した自治体の例も当然あるんですが、先ほども御説明しましたとおり、そういった自治体のほうではかなりの避難所がこういったエリアに入ってしまっているという事情も当然あろうかと思います。私ども三鷹市の場合は、そういったエリアに入っている施設はごく一部であるということで、いろいろ御意見はありますけれども、近隣に別の指定緊急避難場所も指定できるという条件もある中で判断をさせていただいたということです。
他の自治体においても、その要件に合うということであれば、じゃあ、全て指定しているのかということでは決してないと思いますので、そこはそれぞれの自治体のもともとの地域の条件によって、それぞれの自治体でそういった法令に基づいて判断をしているというふうに認識しております。
◯委員(伊沢けい子さん) 先ほども陳情者がおっしゃっていた言葉ですけど、自宅と避難所が近接しているということが住民にとっては非常に重要。しかも、この大沢地域というのは高低差がありますよね。だから、実際に大沢台小学校とか七中に、現在だってそこに避難するというのも、大沢の四丁目、五丁目、六丁目からというのは、大雨の中ではかなり厳しいんですよ。だから、そういう声を私は住民の方から聞いています。
この間の台風7号、10号でも、実際に身動きが取れなかったという方もいらっしゃいました。自分は高齢だから、避難せよと言われたけどそれはできなかった。だから、そういう意味で、三鷹市が羽沢小学校を除外して、解除しているということ自体が、私はそういう住民と膝詰めでちゃんとやり取りしてそういう結論に至っているのかなと思います。
それから、法令上もできるのであれば、私はちゃんと今後そういうことをすべき──はなから、今回の土地利用基本構想の第1ページ目に書いてありますよ、策定の背景として、浸水予想区域に立地する羽沢小学校は風水害時に避難所として開設できないと断定してしまっているんですよね。これ、事実と違わないですか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 土地利用基本構想上で避難所として開設できないと言っておりますのは、法的に開設できないということではなく、市の判断として指定を解除しているところから開設できないといった意味合いでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) そうすると、これは市の独自の判断でやっているということで、先ほど蛯澤委員が質問していましたけど、市独自の法解釈に基づいて行っているということになるわけですか。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) こういった施設に関しては、法律に基づいて各自治体が指定するものですので、当然そこに決められたルールにのっとって各自治体が判断して指定するというふうに判断しておりますので、法律に基づいて三鷹市が判断をして指定するということで間違いないと思います。
◯委員(伊沢けい子さん) いや、論理破綻していると思いますね。どっちかですよ、法令に従ってやるのか、それとも三鷹市は独自の解釈を行っているのか、どちらかでしょう。どっちでもないような答え方って、何かちょっとおかしくないですか。
◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん) 法律には、先ほど申し上げました、まず原則の2つの管理条件がございまして、それを満たすということが基本であるということが示されておりますので、それにのっとって指定をしたということで理解しております。
◯委員(伊沢けい子さん) いや、これは、この記述に私は大変大きな間違いがあると思います。この土地利用基本構想第1ページ目、浸水予想区域に立地する羽沢小学校は風水害時に避難所として開設できない。これは事実と違いますよ。法令上できるじゃないですか。だったらすればいいじゃないですか。住民もそれを望んでいます。それをしないでおいて。
これは、今回の計画の土地利用基本構想の大きな根拠になっているんです。だから、天文台の再開発が必要なんだと、羽沢小学校を移さなきゃいけないんだって言っているけど、そんなことないじゃないですか。だったら、できることを、今の場所でちゃんと指定して、住民の方が避難できるようにすればいいんですよ。それだけの話じゃないですか。何で100億円も200億円もかけて開発しなきゃいけないのか全く理解できないです。いかがですか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) 今の避難場所の話と避難所の話からずれているのかもしれないですけれども、今回の天文台のこのまちづくりに関しては、今、基本構想では避難所と書いてありますけれども、避難所が開設できないから学校を天文台に、それだけじゃないです。まちづくりに関しては、地域の防災性、また学校を天文台の森に造ることによる教育面、それとか地域のコモンズというような共有地の取組、それからさらにその羽沢小の跡地を活用した買物不便への対応、こういったいろいろな面を複合的に考えて、総合的にこの天文台周辺のまちづくりを進めようとしているということなので、避難場所だけというようなことではないというふうに考えます。
◯委員(伊沢けい子さん) すみません、先日から私どもの会派でも様々質問をしているんですけど、水害のことで質問していくと、教育のほうがあるからって逃げるんですよ。教育のほうで詰めていくと、水害だからといって、逃げ道をあちこちにつくって、結局──でも、できないと書いてあるじゃないですか。それは否定できないですよね、書いてあるんだから。それは違うじゃないですか。
そういう、私が今質問しているのはそういうことじゃなかったですよ。私が質問しているのは水害のことだけを聞いているんです。浸水予想区域に立地する羽沢小は風水害時に避難所として開設できないと書いてあるから、それの是非を問うているだけです。そのほかのことは今は議論していないです。
だったらそのことを。でも、これ、いつも最終的にはここを根拠にされますよ。おかしいんじゃないですか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 先ほどもお答えいたしましたが、避難所として開設できないと言っているのは、法的に開設できないと言っているわけではなくて、この資料上では、市がその指定を解除するという考え方を持って今解除しているわけですから、そういう状況においては開設できないということで記載しているといったところです。
◯委員(伊沢けい子さん) さっきから同じことの繰り返しになっています。要するに、市は法の解釈に従って動くのか、それとも、この市の独自のというふうにやっているのかといったら、そうでもないとおっしゃるから、どっちにも肯定してくれないからおかしいことになっているんですよ。
だから、そういうどっちでもないようなことは通用しないです。これはどっちかですよ。法令上、こうやってできるのであれば努力すべきだし、近隣市でもそういう努力をして、皆さんに通知をして、避難ができるようにいろいろと工夫して。
やっぱり台風19号のときなんかは、調布などでも避難した人がすごく多かったから、1個のところに集中するのを避けるために、そういう浸水想定地域というふうにされていたとしても、工夫をして、分散して、避難できるようにしているんですよ。だから、そういうふうに私は今後していくべきだと思います。
法に従って変えていくべきだし、この記述は大きな間違いであって、土地利用基本構想のこれは修正すべきだと思うし、修正しないというのであれば、この法的根拠を失うんだということを私は申し上げたいと思います。
以上です。
◯委員長(粕谷 稔さん) その他、質疑のある方いらっしゃいませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
では、これをもって質疑を一旦終了いたします。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 休憩します。
午後4時52分 休憩
午後5時15分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん) 委員会を再開いたします。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 6陳情第8号 国立天文台周辺地区まちづくり構想説明資料の中の避難所関連の記述の訂正を求めることについて、本件に対する質疑を終了してよろしいでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
これをもって質疑を終了いたします。
これより討論に入ります。
◯委員(前田まいさん) 討論します。
陳情の要旨は、天文台周辺まちづくり構想説明資料の中の避難所関連の記述を災害対策基本法及び同法施行令に準ずるものに訂正するよう求めるものでした。あわせて、提出された資料や陳情者の趣旨説明を踏まえ、陳情者の思いとして、まちづくりを考え議論する前提の中に間違った要素が含まれてしまっていることを市にも市民にも認識してほしいということであり、法令にのっとった正しい認識の下でまちづくりの議論が行われることを望むものと理解しました。その点に共感するものです。
災害対策基本法の法改正の狙いは、指定緊急避難場所と指定避難所を区別することで、適切な避難行動につなげること、避難場所と避難所の違いを市民が正しく理解し、命を守る行動につなげることが重要だとの考えに基づくものだと思います。これまで市がその法改正の内容を加味し、避難場所の指定の変更を行ってきたことからすれば、避難場所の指定並びに解除それ自体は法令に準じて行われてきたものと理解し、不当だというふうには思いません。
しかし、この間、市民に十分に情報提供し、理解促進に努めてきたと評価することはできません。特に当該まちづくりの資料や説明の中では、羽沢小は避難所として開設できないという表現が繰り返しなされてきました。開設できないという言い方は、あたかも他の外的要因に基づいて開設が不可能だと言っているような誤解を生じさせ得るものです。実際には、羽沢小は法令上は避難場所、避難所としての指定は可能だということ、災害リスクや他の避難場所、避難所が「近く」にあることを踏まえ、市の判断で指定を解除したということが明らかになりました。
構想や資料、説明において、今後改めるのか質問しましたが、考えていきたいとのことで、改める旨の明確な答弁は市からはありませんでした。羽沢小及び周辺の災害対応は、当該まちづくりを考える上でも非常に大きな判断材料の1つです。曖昧な表現にとどめず、法令に即した誤解を生じさせない表現に改めるよう求めます。
加えて、当該まちづくりにとどまらず、ハザードマップの作成をはじめとする災害避難に関わる情報発信の取組においても、今回の陳情の趣旨が反映されるよう要望します。
以上申し述べて、本陳情に賛成します。
◯委員(おばた和仁さん) それでは、6陳情第8号 国立天文台周辺地区まちづくり構想説明資料の中の避難所関連の記述の訂正を求めることについて討論いたします。
陳情者は、避難所と避難場所、この定義に従って記述を行うということを求めております。その意味で、これは行政がいわゆるルールに従った行政運営を適切に行うということを求めているというふうにも理解いたします。全ての市民に分かりやすい説明を行うためにも、正しい表現で行うことが求められているというふうに思います。
そもそも、この避難所、避難場所という使い分けをするようになったのは、過去の大災害における、まさに人災とも言えることで多くの方が亡くなったという教訓から出ているわけで、こういったことに対して、私たち三鷹市においても、真剣に議論をし、そういったルールを尊重するということが必要であるというふうに考えます。
その意味で、私どもはこの陳情に対しては賛成というふうにしたいと思います。
一方で、この陳情の背景の中で、様々、陳情者の御意見、要望も出されているわけですけれども、特にこの羽沢小学校を水害の避難場所にするということに関しては慎重にあるべきだというふうに考えます。三鷹市の他の避難所が徒歩圏にあり、また調布市内にも幾つか避難所がある現状から、そこは慎重に判断すべきだというふうに考えています。
◯委員(伊沢けい子さん) 6陳情第8号について、賛成する立場から討論をいたします。
三鷹市が策定しようとしている国立天文台周辺地域に関する土地利用基本構想には、浸水予想区域に立地する羽沢小学校は風水害時には避難所を開設できないとの記述があり、このことが羽沢小学校移転の根拠となっています。しかし、本陳情によれば、浸水予想区域の中にも、1日から3日間の短期間滞在する指定緊急避難場所を設置することができるとの指摘があり、それは災害対策基本法によって保障されております。
実際、三鷹市内においても、連雀コミュニティ・センターは、羽沢小学校と同じ浸水予想区域の中にあるにもかかわらず、指定緊急避難場所として現在設定されております。また、三鷹市大沢地域と地続きにある調布市や狛江市においても、浸水予想区域の中にあっても、指定緊急避難場所として設定されている場所があり、狛江市洪水ハザードマップにおいては、小学校や公民館などで2階以上と指定して、垂直避難の仕方が記述されている場所があります。つまり、羽沢小学校においても、垂直避難などの設定を行えば、避難所を開設できないということにはなりません。
ちなみに、短期間、または長期間滞在できる指定避難所には、市内の小・中学校全部が指定されております。羽沢小学校が指定緊急避難場所として使えるということになれば、この土地利用基本構想の大前提が崩れることになり、そもそも羽沢小学校の移転をしなければならないという根拠が瓦解することになります。
直近の台風7号や台風10号においても、大沢四丁目、五丁目に住んでいる方々から、私は後期高齢者で、大沢台小学校や七中まで避難することはできなかったというお声や、羽沢小学校を避難所として開設するべきだ、避難所を取り上げないでほしいなどのお声を聞いております。つまり、羽沢小学校は指定緊急避難場所として使えるのだから、移転の必要がなくなるのです。
土地利用基本構想案の根拠はなくなるのですから、白紙撤回すべきです。それよりも、羽沢小学校を連雀コミュニティ・センターと同様に避難所として使えるよう指定をして、大沢住民の不安を払拭し、災害時の安全を確保するべきです。
以上の理由から、本陳情に賛成をいたします。
◯委員長(粕谷 稔さん) ほかにございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
これをもって討論を終了いたします。
これより採決いたします。
6陳情第8号について、採択することに賛成の方の挙手を求めます。
(賛成者挙手)
挙手多数であります。よって、本件は、さよう決定いたしました。
──────────────────────────────────────
◯委員長(粕谷 稔さん) 休憩いたします。
午後5時24分 休憩
午後5時25分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん) 委員会を再開いたします。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 三鷹市国立天文台周辺地区まちづくり推進本部報告、本件を議題といたします。
本件に対する市側の説明を求めます。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(松永 透さん) それでは、国立天文台周辺地区まちづくり推進本部からの行政報告といたしまして、3点。1点目が国立天文台周辺のまちづくりの進捗状況について、2点目が国立天文台周辺地域土地利用基本構想(最終案)について、3点目が国立天文台周辺地域のまちづくりを考えるガイドブック(改訂案)についてということで、3件報告をさせていただきます。
では、担当のほうからお願いいたします。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) それでは、私から報告事項のア、国立天文台周辺のまちづくりの進捗状況について御説明いたします。資料1を御覧ください。まず、1、猛禽類追加調査の結果についてでございます。これまで御説明してきましたとおり、令和5年に実施しました自然環境調査において、オオタカにつきましては、国立天文台敷地内での営巣は確認されなかったものの、同敷地の南側ゾーンにおいて繁殖行動の1つである鳴き交わしが確認されたことから、より丁寧にオオタカの行動圏等を把握するための追加調査を実施いたしました。
調査期間につきましては、令和6年2月から7月まで、調査結果につきましては別紙1を御覧ください。まず、1の調査の概要です。ただいま申し上げた趣旨で、調査は天文台の北側ゾーンを中心に、一連の森を形成している南側ゾーン、また隣接する東京大学の敷地等を含めた範囲で実施いたしました。
次に、2の調査項目です。まず、行動圏調査につきましては、月に2回、こちらは国立天文台敷地の半径1.5キロメートルの範囲も含めまして、オオタカがどの辺りを飛んでいるか、またどの辺りに留まっているかなどの状況の確認を行いました。
続いて、営巣場所確認調査につきましては、こちらも月に2回、天文台と東大敷地内を中心に踏査しましてオオタカの営巣場所の有無の確認を行いました。
続きまして、3、調査結果でございます。ここで、裏面の表1を御覧ください。前回の本特別委員会で5月20日までの調査状況を御報告させていただきましたが、その後の調査では、天文台の北側ゾーン、また東大敷地を含めた南側ゾーンにおきましても、繁殖関連行動及び営巣は確認されませんでした。なお、当初は8月までの調査を予定しておりましたが、表の欄外に記載のとおり、専門家の方から、7月までの調査で営巣が確認されなければ、8月以降の現地調査は必要ないとの見解をいただいておりましたので、7月で現地調査は終了しております。
1ページにお戻りください。一番下の段落になりますが、オオタカの営巣は確認されませんでしたので、令和5年の自然環境調査で確認した注目される種につきましては、東京都環境局と協議の上、必要な措置を講じることで、今後、施設の整備を進めていくことが可能であることを確認したところでございます。
それでは、ここで資料1の1ページにお戻りください。続きまして、2のパネル展示等の実施状況についてでございます。令和6年6月にまとめました国立天文台周辺地域土地利用基本構想(案)につきまして、市からの説明と、皆様からの御意見を伺う場として、職員による説明付パネル展示を7月に開催するとともに、広く市民の皆様への周知を図るため、「広報みたか」特集号の全戸配布や「みる・みる・三鷹」の放映等も実施いたしました。
(1)は、パネル展示の周知方法についてでございます。記載のとおり、広報への2回の掲載や、「みる・みる・三鷹」やホームページ等によるお知らせのほか、おおさわ学園の保護者、大沢地域の保育園、幼稚園の保護者へのチラシ配布、また町会等を通じた回覧や掲示板による周知を行ったところでございます。
(2)は、会場、日時、来場者数についてでございます。7月27日に実施した羽沢小学校では49人、7月28日に実施した大沢台小学校では37人、延べ86人の方にお越しいただいたところでございます。
次に、(3)、当日展示したパネルの資料につきましては、参考資料1としておつけしておりますので、別途御覧いただければと思います。なお、現在、ホームページでも公開しているところでございます。
次に、(4)は、当日お越しいただいた方に配布した資料でございます。記載のとおり、土地利用基本構想(案)、また令和6年3月に改訂した、よくある質問と回答、そして、お帰りになる際に、参考資料2でおつけしたアイデア募集のシートをお渡ししまして、御意見などをいただいたところでございます。
次に、(5)は、アイデア(御意見)の集計結果でございます。羽沢小学校でいただいた分と大沢台小学校でいただいた分をそれぞれ別紙2−1、別紙2−2にまとめております。詳細な御紹介は割愛させていただきますが、自然豊かな環境の中の学校に期待する御意見と学校移転や森の保全などに関する御意見をいただいたところでございます。
続きまして、資料1の裏面、2ページを御覧ください。3の今後のスケジュールの予定についてでございます。本日の特別委員会を経まして、土地利用基本構想の策定、まちづくりを考えるガイドブックの改訂を確定させた後、10月からは土地利用整備計画(仮称)の策定に着手する予定でございます。
資料1の説明は以上となります。
続きまして、報告事項のイ、国立天文台周辺地域土地利用基本構想(最終案)について御説明いたします。資料2を御覧ください。こちらが、国立天文台周辺地域土地利用基本構想の最終案でございます。前回の本特別委員会等でいただきました御意見を踏まえまして、一部変更を加えております。変更箇所を黄色のマーカーでお示ししていますが、主な変更箇所を御説明させていただきます。
まず、3ページを御覧ください。こちらは、策定の背景、目的、対象地域のページですが、小学校の跡地利用のところに、地域課題の1つであります買物不便環境の解消に向けたといった記載を追加いたしました。
続きまして、7ページを御覧ください。こちらは、おおさわコモンズの創出とエリア全体のまちづくりのページですが、前回の本特別委員会で、学校の移転といった記載が11ページにならないと出てこないといった御指摘をいただきました。御指摘のとおり、学校の移転は本構想の重要な部分でございます。羽沢小、大沢台小、西部図書館、学童保育所を天文台敷地北側ゾーンに移転し、多世代が集う居心地のよい交流の場をつくるとともに、先月も台風7号や10号の接近に伴い避難所を開設することとなりましたが、市民の皆様にとって安全安心な防災拠点もつくっていきますといった内容を構想の中身の一番始めとなりますこのページの上段にしっかりと記載させていただきました。また、右側8ページの航空写真におきましても、移転を意味する矢印を追加したところでございます。
次に、同じく7ページの下から2段落目、具体的な内容のまる2のところですが、こちらに関連するお話で、前回、羽沢小学校の跡地に子どもが遊べる広場の検討はできないのかといった御意見をいただきました。この間、商業施設のほかにカフェ等の創出という言い方をしておりましたが、市としましても、今後様々な可能性を検討したいと考えておりますので、専門家のアドバイスも踏まえまして、今回、地域交流の場の設置という記載を追加させていただいております。
続きまして、11ページを御覧ください。こちらは、子どもを取り巻く環境の整備のページですが、一番下のまる6、図書館の部分の記載を変更しております。こちらも、前回の特別委員会で、図書館を利用しようとしている子どもたちの目の前にカフェがあるというのはどうなのかといった御心配のお声をいただきました。いただいた御意見を踏まえまして、図書館はカフェも含めて地域交流の中心となるわけですが、子どもたちの学習環境に配慮していくといった記載に変更をしております。
次に、お隣12ページを御覧ください。具体的な内容のまる3、通学へのサポートのところですが、この間、対象を低学年児童向けにとしておりましたが、この通学へのサポートにつきましては、初めから対象を限定せずに、今後の検討を深めていくといった考えを持っておりますので、今回、低学年児童を中心にといった記載に変更しております。
続きまして、13ページ、14ページを御覧ください。こちらの上段、北側ゾーンの図の部分ですが、東側の天文台通りに近い部分が緑色に塗られていた地図データをそのまま使用しておりましたが、現時点で天文台北側ゾーンの詳細な活用範囲は明確に決まっておりませんので、誤解が生じないように色を1色に統一しております。
最後に、17ページを御覧ください。こちらの都市計画図ですが、こちらも前回、用途地域の表示のずれを御指摘いただきました。今回、全体的な確認をしまして、より分かりやすく表記を修正させていただいております。なお、ベースとなる都市計画図につきましては、近日中に改訂される予定ですので、最終的には新たな都市計画図に差し替えさせていただく予定でございます。
資料2の説明は以上となります。
続きまして、報告事項のウ、国立天文台周辺地域のまちづくりを考えるガイドブック(改訂案)について御説明いたします。資料3を御覧ください。こちらが、国立天文台周辺地域のまちづくりを考えるガイドブックの改訂案でございます。ガイドブックにつきましては、令和4年6月に土地利用基本方針と併せまして一度策定したところですが、このたびの土地利用基本構想の策定に合わせまして、改訂を行うものでございます。
こちらも、主な変更点につきまして、抜粋して御説明させていただきます。まず最初に、1ページ、2ページを御覧ください。こちらは、国立天文台周辺地域の今昔のページですが、上段の年表のところで、1987年に西部図書館が開館、また2024年に国立天文台三鷹移転100周年などの記載を追加しております。
次に、3ページを御覧ください。下段におおさわ学園の児童・生徒数を将来推計を含めまして新たにグラフにし、追加しております。こちらは、パネル展示での市民の方からの御意見を踏まえまして追加しております。羽沢小学校と大沢台小学校におきまして、最新の推計では、令和15年、令和16年には、全学年が1学年1クラスになる予測となっております。
続いて、4ページを御覧ください。上段右側の都市計画図につきましては、先ほども申し上げましたが、近日中に改訂される予定がございますので、最終的に改訂後の都市計画図に変更した上で、このガイドブックを確定したいと考えております。また、下段の暮らしのところでは、買物に困難を感じている60歳以上の市民の割合というデータが論点データ集にございましたので転載しております。大沢地域の多くが赤色となっておりまして、買物に不便を感じられている様子が分かる形となっております。
続いて、5ページを御覧ください。上段の交通のところで、現在、実証運行中のAIデマンド交通の乗降ポイントの増を追加するとともに、下段では西部図書館の利用状況などのデータを記載しております。
6ページからは防災に関連する情報となりますが、まず防災マップとハザードマップを御紹介しております。こちらも近日中に改訂される予定がありますので、最終的には改訂後のマップに差し替えを予定しております。
そして、次の7ページでは、自助、共助、公助の重要性やこれまでの防災に関わる取組をまとめております。
続きまして、9ページを御覧ください。こちらは令和6年3月にお示しした、よくある質問と回答の中で御紹介した内容となりますが、天文台の北側ゾーンでは、過去に約40棟の官舎が建ち並んでおり、平成15年までにそれらが取り壊されたこと、またその後は実生の樹木、主に竹やぶに覆われる形となり、維持管理に課題がある状況であることを整理しております。
続きまして、12ページを御覧ください。こちらでは、スクール・コミュニティや学校3部制とはどういったものか、また次の13ページでは、学童保育所や地域子どもクラブの利用状況などを新たに追加しております。
続きまして、17、18ページを御覧ください。こちらでは、令和5年に実施しました自然環境調査と遺跡の追加調査の結果につきまして、その概要をまとめ、新たに追加をしております。
続きまして、20ページを御覧ください。次の21ページにかけまして、こちらでは、この間、各分野の専門家の方からいただいたアドバイスをまとめております。内容は、後ほど御覧いただければと思いますが、今後の検討を進めていく中で、こうしたアドバイスも参考にしていきたいと考えております。
そして、22ページからは、参考としまして説明会の開催状況をまとめております。令和3年10月から地域団体ヒアリングという形でスタートしまして、26ページの中段に記載をしておりますが、説明会の大小はありますけれども、この間、68回開催をしまして、延べ2,507人の方々に御説明をさせていただいてきたところでございます。
最後に、27ページ以降で、令和6年3月にまとめました、よくある質問と回答の改訂版を記載しております。主な変更箇所としましては、まず問い7を御覧ください。以前は、義務教育学校とは何かという問いでしたが、こちらは土地利用基本構想の中で説明を記載しておりますので、今回、義務教育学校のメリットやデメリットはという問いに変更をしております。
また、次の28ページの一番下、問い15では、以前は天文台の北側ゾーンにどんな動物等がいたのかという内容でしたが、こちらは先ほど御紹介しましたとおり、本ガイドブックの17ページで調査結果を御紹介しておりますので、今回、注目度の高いオオタカの生息状況についての問いに変更をしております。
そして、最後の30ページでは、問い29でおおさわコモンズはいつ頃完成するのかという項目がありますが、こちらの回答につきましては、土地利用基本構想でお示ししているとおり、令和15年度以降を目標とするといった内容に更新をしているところでございます。
私からの説明は以上でございます。
◯委員長(粕谷 稔さん) 市側の説明は終わりました。
これより質疑に入ります。質疑ある方。
◯委員(前田まいさん) よろしくお願いします。まず初めに、猛禽類追加調査ですが、終わったので改めて確認したいんですけれども、これは何のためにやったんでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 先ほども御説明しましたが、令和5年度に実施しました自然環境調査におきまして、天文台の南側ゾーンで鳴き交わしといった繁殖関連行動が確認されたことから、より丁寧にオオタカの行動圏等を把握するために追加調査を実施したところでございます。
◯委員(前田まいさん) それで、行動圏にあるということは、この調査で分かったというふうに理解してよろしいですか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 行動圏調査を半径1.5キロの範囲で行いまして、天文台での営巣は確認されませんでしたが、その他の場所での営巣があるようで、そこに向かって飛んだりする、そういったところは確認できたところでございます。
◯委員(前田まいさん) つまりは、この北側ゾーン含めて、天文台の敷地はオオタカの行動圏であるということは、今日確認してよろしいですね。営巣はないけれども、行動圏であるということは確認できても、なお開発はできるということの判断をされたということですか、確認します。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 委員おっしゃるとおりでございます。
◯委員(前田まいさん) それは、東京都との協議を経て、注目される種と同じように、誰が判断したんでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) この間、東京都環境局の方ともいろいろ打合せをする中で、北側ゾーンに営巣していれば、それはまた特別な対応が必要になってくるというお話でしたけれども、そうでない場合には、全く何もしなくていいというわけではないと思いますが、今後、自然環境保全計画書を作っていく中で、オオタカの行動圏なども踏まえて、ひょっとしたら何か北側ゾーンにおいても必要な対応を求められる可能性はございます。そういったところは、今後、東京都環境局としっかり協議を行っていきたいと思っております。
◯委員(前田まいさん) 分かりました。とすると、調査は終わったけれども、必要な対応があるかもしれないということですよね。
(「はい」と呼ぶ者あり)
もう一度お答えいただきたいんですが、だけれども開発自体は是だという評価を今のところは東京都はしているということですか。あと、市自身もそうだというふうに考えているということですね。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) このタイミングで、東京都から、改めて施設整備を進めていいですといったところは、まだ確認はしておりません。この後、報告書がまとまった時点で、また東京都環境局に行きますけれども、それ以前の事前の打合せの中で、こういったお話をいただいておりましたので、今回の調査結果を見れば、施設整備ができないという話にはなり得ないというふうに捉えているところでございます。
◯委員(前田まいさん) 一定、分かりました。それから、注目される種のほうですが、これは東京都環境局と協議の上、必要な措置を講じることで、今後施設整備を進めることが可能であると確認されたとあります。必要な措置とは具体的にどういうことでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 例えば、移植というのが挙げられます。
◯委員(前田まいさん) それ以外はないですか。あるいは、移植もしないで、ある意味潰してしまうということも、一定認められているということでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 今回、北側ゾーンで確認されたものが南側ゾーンで非常に多く確認されているものもございまして、まだこれは確定しているお話ではありませんけれども、今後、東京都との協議の中では、場合によっては、南側ゾーンに十分に存在しているものに関しては移植までする必要はないというような見解に至る可能性はございます。
◯委員(前田まいさん) なるほど。分かりました。大変重大な答弁だというふうに私は思います。そうやって、北側の生態系をこれから壊していっていいということを東京都と一体となって確認しているということは非常に問題だというふうに思います。
この協議結果ということに対しても疑義があるんですけれども、協議結果そのもの自体は何か文書にされているんでしょうか。その話合いだけのことで、ここで今、こうやって報告されているんでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 当然、東京都と協議した際には一定のメモは取っているところでございます。
◯委員(前田まいさん) 申し訳ないですけど、そのメモだけで、またこの今日の報告だけで、この調査が適切だったということは絶対判断できないというふうに思います。どこに生息しているかとかを明らかにしないで、この間も来ていて、盗まれてしまうことが心配だからというふうに市はおっしゃるけれども、だけどどの範囲にどの程度守るべき生態系があって、どこをどう開発しようかと考えるときに、その材料がこの間も示されないで、東京都と協議しまして可能だと確認しましたと言われても、到底納得できるものではないというふうに思いますが、いかがですか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) どこに何があったかという情報につきましては、この間も御説明させていただきましたとおり、盗まれてしまう可能性などがありまして、施設の管理者である天文台さんからも、それは公表しないでほしいといったお話をいただいていたところでございます。当然、東京都には、そういった調査結果は全てオープンにして協議を進めますので、その点につきまして問題はないというふうに考えております。
◯委員(前田まいさん) これ以上の資料の提出を求めたいと思いますが、お考えをお伺いします。
◯副市長・都市再生部長事務取扱・国立天文台周辺地区まちづくり推進副本部長(久野暢彦さん) 今、現時点では、担当課長が申し上げましたとおり、先方と協議をしている内容から皆様に公表できる内容を出しているところでございます。天文台さんという相手のある話でもありますので、どういうところまで公表できるかについては、内部でも検討して、また天文台さんともお話をしながら考えたいと思います。
◯委員(前田まいさん) 天文台との関係だけじゃなくて、これは市民に対しても明らかにするべきだということで言っているんですよ。その点はどうですか。
◯副市長・都市再生部長事務取扱・国立天文台周辺地区まちづくり推進副本部長(久野暢彦さん) 現時点では、天文台さんの土地で、天文台さんの敷地内にあるものですので、少なくとも市と、それから天文台さん──持ち主さんとしばらくは協議を進めていくものと考えております。
◯委員(前田まいさん) いや、おかしいですよ。まちづくり自体は、天文台とそんなに協議もしないでがんがんやっているのに、ここだけ急にそうやって先方さんのとおっしゃるのは、非常におかしいというふうに思います。そもそもこの調査の狙いが、多分私の思いなり市民の皆さんの思いとずれているのでしようがないと思うんですけど、市側が開発したいからの調査ですよね。
だけど、市民にとってみれば、むしろこの調査結果を踏まえれば、ここでの開発はふさわしくないというふうな思いに至っている方もたくさんいらっしゃるわけですよ。そういう状況を踏まえて、市として、改めてこの調査結果を踏まえて、この間、示してきているとおり、学校を移転して、何らかの公共施設を建てるという方針でいくということに変わりはないのか、確認します。
◯副市長・都市再生部長事務取扱・国立天文台周辺地区まちづくり推進副本部長(久野暢彦さん) 今、調査をやっているところです。ここにどういう建物を建てるのか、可能性があるのか、これからそういうことを検討して、その結果、どういう状況になっていくかということは検討したいと思います。
◯委員(前田まいさん) だとすると、学校移転以外の案も考えられるということですか。その予定はないでしょう。
◯副市長・都市再生部長事務取扱・国立天文台周辺地区まちづくり推進副本部長(久野暢彦さん) 今現在、検討を進めようとしておりますのは、学校、そしてそれが防災拠点になるような施設というふうに考えております。
◯委員(前田まいさん) だから、その路線であれば、結局ここの環境を壊されるということだというふうに思いますよ。4.8ヘクタールのうち、じゃあ、どれだけの自然環境が保全されるのかということについては非常に疑問です。だから、そもそもまちづくりの考えが違うので、繰り返しになってしまいますけれども、荒れている状況があるんだとしても、ならば全面的に里山として残すほうが私はいいと思っています。
ただ、ここのありようについては、住民の皆さんでも様々な意見がありますので。ただ、学校移転を含む大型公共施設の建設については否定的な考え方の方も相当数いるということは、ここでまた申し上げておきたいというふうに思います。
それから、パネル展示等の実施状況についての御報告がありました。まず、この「みる・みる・三鷹」のユーチューブを私も昨日見ました。再生回数は213回ぐらいでした。先ほどの陳情の審査ともつながるんですが、その中でも、羽沢小が浸水想定区域に立地しているため避難所として開設できないという表現を職員の方の説明とともにテロップも出して説明しています。先ほどの陳情審査も踏まえて、これについて改める考えがあるのか、お伺いします。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) 先ほどの議論の中でもありましたけれども、1つは、三鷹市は指定緊急避難場所としては、国の基準の中で、法の中ではできる規定はありますけれども、そこは三鷹市として、市町村が指定をするというような判断の下、羽沢小学校については、指定緊急避難場所、その後の一定期間滞在するとなれば避難所になりますけれども、そこには指定をしていない。
指定をしていない場所について、土地利用基本構想の中でも避難所にできないというような形で記載をしてありますので、その表現については、この土地利用基本構想の中では変更する予定はございません。
◯委員(前田まいさん) 私は、討論の中でも申し述べたんですけど、開設できないという言い方は、他の外的要因に基づいて不可能だと言っているような誤解を生じさせると思うんですよ。そうじゃなくて、法令上はできるものを市の判断として、避難場所、避難所に指定しなかったと。避難指定を解除したということのほうが正確であって、だから表現の曖昧さによって、まちづくりを検討したり、判断したり、議論する上での市民の誤解なりにもつながっているということをやっぱり認識していただきたいというふうに思うんです。
だから、このユーチューブの「みる・みる・三鷹」も、私は一旦削除をしてもらって、内容を改めてほしいというふうに要望します。
それから、これはパネル展示というやり方自体もそうですし、また開催時期についても、私は夏休みに入ったばかりで、きっとたくさんは来られないだろうということも指摘して、この時期じゃないほうがいいということも質疑の中で申し上げました。案の定、大変暑い日だったというふうにも思いますが、来場者数も延べ86人ということで、100人にも満たない方しか残念ながら御来場いただけていないということがあります。
本当にこの開催時期として──市としては、早く進めたいから早く説明というふうになったのかもしれませんが、広く市民に知ってもらうという狙いに基づいた開催時期だったのかということを確認します。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 令和6年6月に基本構想案をまとめまして、それにつきましては少しでも早く地域の皆様にも御説明をしたいと。ただ、説明会だけではなく、広報の特集号も組みまして、それを全戸配布したり、「みる・みる・三鷹」の放映などをして、いろんな形で周知を図ってまいりました。確かに当日は暑い日だったというふうに私も記憶しておりますけれども、そういった趣旨で、今回、この時期にやることを決断したところでございます。
◯委員(前田まいさん) それで、その結果を踏まえて、どう思われているんでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 今回のパネル展示では、お越しいただいた方に職員がお声がけをしながら、丁寧に対話ができたというふうに感じております。令和5年11月の一般市民向け説明会では、延べ170名以上の方にお越しいただきましたが、質疑の中で御発言いただけた方は十数名だったと記憶しております。
一方、今回のパネル展示では、お越しいただいたほとんどの方と直接対話ができましたので、手法としては非常に有効だったと考えております。
◯委員(前田まいさん) それで、まずこの参考資料1について、私も夏休みをいただいていた時期だったので、パネル展示はどっちも行っていませんので、お伺いします。この参考資料1が、パネルとして展示されたものという理解でよろしいんですよね。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) おっしゃるとおりでございます。
◯委員(前田まいさん) だから、その内容も問題があるというふうに思う箇所がたくさんあります。
まず、1ページ目の、この天文台との協定についても、このたびということで項目を追加したということを書いていますけど、追加した項目の中身が問題じゃないですか。そのことを、私はまたここで曖昧にしているなというふうに思いました。学校を軸とした整備以外のまちづくりはしないということをこの新たな覚書の中で盛り込んだという事実を隠している点は問題だというふうに思います。
それから、この人口のグラフ等も2020年までのもので、これは当初からの説明会のときとかパネル展示で出していたものと同じじゃないかと思うんですけど、もうちょっと直近の年のものとか、あるいはその先の推計までを載せることができなかったのかというふうにも思います。一番の問題だと思っているのは、今回、私も質問で紹介した東京都の浸水リスク検索サービスで見られる浸水予想区域図がパネルで示されて、10メートルメッシュの浸水深とか浸水継続時間のデータが出されていますけれども、じゃあ、これがどういう大雨の場合のものなのかという説明がないじゃないですか。なぜ想定最大規模降雨の説明をしなかったんでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 浸水予想区域図は、確かに委員おっしゃるとおり、そういった想定している降雨規模という記載が漏れておりました。御質問いただいた際には口頭で御説明した件もあったかと思いますが、今後こういったパネル展示の際には、その辺にも配慮してまいりたいと思います。
◯委員(前田まいさん) 故意に説明しなかったんじゃないんですか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) この想定最大規模降雨につきましては、既にもう公になっているものですので、何かそれを故意に隠そうとしているようなことはございません。
◯委員(前田まいさん) じゃあ、市民の皆さんがこの想定最大規模降雨を正しく理解されているというふうに市は判断しているということですか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 全ての方がそのように御理解いただけているかどうかは、こちらも把握できているところではございません。
◯委員(前田まいさん) 私はずっとこの件を言ってきています。1,000年に一度の確率の大雨の想定なんですよ。その下でこれを見なきゃいけないんです。その辺の、この間の最近の大雨と同じように見ちゃいけないデータなんですよ。それは、この間も繰り返しいろんな場面で質問してきて、指摘してきて、だからそれはまちづくりを考える上での大事な要素なんですよ。1,000年に一度の確率の大雨を想定して、あなた方は学校を移転するんだって言っているんです。そのことと、最近の大雨をイメージして移転が必要だと考えるのとは、全然質が違うじゃないですか。私は、非常にこの説明が問題だというふうに思います。
それから、参加された方から聞いた話では、義務教育学校って知っていますかというふうに尋ねたら、職員の人はよく分かりませんと言ったと。本当に丁寧な説明ができたんですか。どういう職員の方がこのパネル展示の会場で担当されたのか、お伺いします。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) パネルの職員の説明の際は、それぞれのパネル──先ほどの防災の話もございましたけれども、教育のパネルのところは教育委員会の職員で、防災のパネルについては防災課の職員で、またそれぞれ都市計画の図のところは都市計画の職員が、庁内横断的にそれぞれの部署の職員が担当して、来場された市民の方に直接対応させていただいたと、そういった形でございます。
◯委員(前田まいさん) この別紙、パネル展示のアイデアカードの中でも説明が不十分だったというような御意見があったかというふうに思います。それから、ここでもパネル展示じゃなくて、説明会をやってくれというふうな要望も出されています。私も、再度、参加が少なかったことも踏まえて、また今回最終案という形で出してきていますけど、これについては後ほどもお話ししたいと思いますが、改めての説明会なり、またしっかり時間を確保して、いらっしゃった市民がちゃんと意見を表明できるような機会をつくるべきだと思いますが、お考えはありますか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) 説明会とこの今回行ったパネル展示ですけれども、パネル展示も2日間、土曜日、日曜日に分けまして、11時から16時と相当長い時間でした。しかも、説明会と違いまして、この時間から説明を行いますよというようなものではなく、この時間帯であれば、どこで来ても、それぞれのタイミングで興味あるパネル、もしくは全体、それぞれの来場の方に応じた対応ができたと、そういうふうに評価しているところであります。
◯委員(前田まいさん) だけど、人数はむしろ説明会のときよりもぐっと少ないわけですよね。そのことは、結果として、結局は住民の現在の思いを拾い切れないということだと思うんですよ、せっかくやっていただいたのに申し訳ないけれども、ということは思います。
それから続いて、それでもこのアイデアカードで、参加された方が皆さん意見を寄せられています。先ほど一定の説明もありましたけれども、率直に言って否定的な意見が大半ではありませんか。もう一度、市の受け止めをお伺いしたいと思います。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 私も当然、目を通して、それぞれどんな御意見があったのかというところは確認しておりますが、大半が反対だったという認識ではございません。
◯委員(前田まいさん) そうなんですね。明確に学校移転反対とは言っていなくても、例えば羽沢小の13番、森林の中に小学生が通うのは反対ですというのは、例えばこれなんかはまちづくりに対する反対意見だというふうに捉えられないでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 例えば、この羽沢小学校の13番に関しましては、通うに当たって不安に感じられているといったところだと思います。今後、具体的な検討を我々が進めていく中で、そういったものを御安心していただけるような方策をお示ししていく中で、こういった今御意見をいただいている方にも、この取組に御理解をいただけるようになるのではないかと考えております。
◯委員(前田まいさん) でも、この間、市いわく繰り返し丁寧に説明されてきている中でも、まだこういう意見が出るわけですよ。不安は払拭されなくて、むしろ反対だという意見が私は強まっているというふうに、地元で活動していても感じています。
とにかく、いろんな方が今、今日の陳情者さんもそうですけど、市の情報だけでは足りないと、自分自身でも調べたりしながら、やっぱりおかしいというふうに考え始めていらっしゃるんですよ。そのことをあえて受け止めようとしていないというふうに私は思います。結局、学校移転を軸にしたまちづくりをずっと推進しようとしてきているという状況ですよね。
これ、何をもってしたら、この構想を取り下げることがあり得るんでしょうか。
◯副市長・都市再生部長事務取扱・国立天文台周辺地区まちづくり推進副本部長(久野暢彦さん) 今、現時点でこの計画を取り下げようというつもりはございません。いいまちにしたいというふうに思っているところでございます。
◯委員(前田まいさん) 例えば、何かの形で地元は反対意見が多数だと、大半だということが明らかになった、あるいは財源的にも無理だということが分かった、あるいは天文台が結局はこの話に乗ってこないということが分かった。そういった場合には取り下げる可能性はありますか。
◯副市長・都市再生部長事務取扱・国立天文台周辺地区まちづくり推進副本部長(久野暢彦さん) 今そういった状況にはありませんし、そういったことを検討している状況でもありません。今は、地域の方々に御理解をいただきながら、天文台と協議をして、安全なまちづくりを進めたいと思っております。
◯委員(前田まいさん) 意見の相違なので、これ以上は言いませんが、私は本当にこの構想には反対です。構想の最終案について質疑します。初めに、ちょっと聞き逃してしまったんですが、今日この委員会で報告したことをもって、最終案を確定されるということでよろしいですか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 本日のこの行政報告を経まして、その後、市の内部で決裁を取りまして、確定させたいと考えております。
◯委員(前田まいさん) だとすると、この委員会で出た意見が反映される余地はあるということでよろしいですか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) その余地を否定するものではございません。
◯委員(前田まいさん) ぜひ反映してもらいたいところはたくさんあるんです。この間も私、繰り返し言ってきたけど、結局無視されているところがいっぱいあるので。それは、先ほどの陳情にもある、開設できないという表現もその1つです。
それから、ガイドブックのほうでしたか、専門家の意見が紹介されていますが、この専門家はどうやって選定されたんでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 専門家につきましては、この取組に関連するいろんな分野、まちづくりですとか学校教育、緑の保全、再生、防災・減災、都市交通など、そういった分野の専門家の方にアドバイスをいただくということで始まりました。どういった方にお願いするかに当たりましては、この間、三鷹市とも関わりのあった方──失礼な言い方かもしれませんが、信頼のできる方にお願いをしまして、アドバイザーとして御意見をいただいたところでございます。
◯委員(前田まいさん) 一方で、神宮外苑再開発とか、今、例えば緑を壊しながらの開発ということが問題になっている中で、そういう運動なりに関わったり、あるいはそちらの神宮外苑なり、別の場所で様々、専門的な意見を出されている方々もいらっしゃいますよね。この天文台まちづくりにおいても関連する課題があるかと思いますが、そういった方々に意見を聞くという考えはなかったんでしょうか。
◯副市長・都市再生部長事務取扱・国立天文台周辺地区まちづくり推進副本部長(久野暢彦さん) 緑関係については、今回、21ページの真ん中のところ、濱野先生にいろいろアドバイスをいただいております。決してこの方、どの地区に賛成、反対とかというのでなく、専門的な立場から私どもにいろいろなアドバイスをいただけると思って、お願いしたところでございます。
この地区はどなたかとか、そういう発想ではなくて、私たちは、三鷹市のまちをよくするために御協力いただける専門家の方に、いろいろ、それぞれの分野の有識者の方からアドバイスをいただいているというものでございます。
◯委員(前田まいさん) 開発前提に聞いた質問だというふうに思うので、この専門家の方々もそこまでお答えにならないのかもしれませんが、なるべく今ある緑なり自然を残すべきだというお立場の先生もたくさんいらっしゃると思うんです。
そういう答えは、もちろんここでは言えないでしょうし、書けないというふうには思いますけれども、専門家に聞いたからいいでしょうというページだというふうに私は受け止めますし、もちろん市の狙いに沿った答えを出してもらうようにお願いしたかもしれないし、またそういう設問の設定になっているというふうに思って、ここも問題だというふうに思います。
それから、先ほどおおさわ学園の児童の将来推計について、パネル展示の意見も踏まえて直したようなお話がありましたが、具体的にお伺いしたいと思います。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) ガイドブック3ページの下のほうの、児童・生徒数の推移と児童数の将来推計でございます。こちらは、今までお示ししてきました児童数の将来推計を令和6年度の最新の推計に更新するとともに、パネル展示での御意見というのは推計だけじゃなくて、今の児童・生徒数等の推移が推計と接続して分かるようにというような御指摘でございましたので、その点に対応させていただいたということでございます。
◯委員(前田まいさん) この折れ線グラフはクラス数なんですね、学級数ということですね。
(「はい」と呼ぶ者あり)
分かりました。2028年ぐらいから、ぐっと子どもの数が減っていくんです。これは、何か要因があってそうなっているんでしょうか。あるいは、データがだんだん不正確になる中で、捕捉できていない要素があって、減る一方みたいな数字になってしまっているということはないですか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 今年度から、この先6年先ぐらいまで、既に生まれている子どもの数をベースとした推計でございますので、その区間については、基本的には信頼度の高い推計というふうに認識をしているところでございます。
◯委員(前田まいさん) そうすると、じゃあ、6年より先は信頼度が薄いと思っていいですか。その10年後には1クラスになるっておっしゃっていますけど。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) もちろん、その先につきましても、これまで積み重ねている推計方法に基づいて一定の推計を取っているので、決して信頼度が低いとは思っておりませんけれども、生まれている子どもたちの数をベースにしたものと比べて、相対的に低いというふうには言えるかと思います。
◯委員(前田まいさん) 宅地造成がなされて転入されてくる子どもの見込みというのは、これに入っていないということですかね。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) こちらにつきましては、対象となる一定規模以上の宅地開発やマンション建設について、開発行為等申請があったようなものですとか、道路等の築造を伴う宅地造成といったものは市のほうに情報が来ますので、そういったものが反映されているというものでございます。
◯委員(前田まいさん) だとすると、大沢ではやっぱりマンションというのはまず建たなくて、今、農家さんの相続とかでちょっとずつ、そういうところでは多少、中規模の宅地造成というのはあります。あとは、高齢化も進んでいるので、これまで長く住んでいた方が亡くなったりすると、あるいは施設に入られてとかとなると、かつてあったおうちのところには、2軒、3軒と新築造成がなされて、大抵若い子育て世代が移り住んできています。
そういった大沢特有の要素があまり入っていないというふうに思うんです。市で統一した基準と要件に基づいて算出するということは理解しますけれども、本当にこんなことになるのかなというのは、住んでいる実感として非常に疑問に思っていますが、パネル展示でそういった意見は出されなかったでしょうか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) パネル展示でも、ここの見通しについての御質問をいただいて、今のような御回答をさせていただいていますけども、国あるいは東京都全体の少子化がここから急速に進行していくという中で、もちろん委員御指摘のような部分もありますけれども、一方で、生まれている子どもの数といった、もう既に生じている状況からすると数字で明らかになっていることと、我々がこういうふうにならないのではないかと考えているところにはギャップがあるのかなというふうに思っており、むしろ生まれている子どもの数をベースにしっかり考えていくことが必要かなというふうに考えているところでございます。
◯委員(前田まいさん) 1クラスになるから統廃合するんじゃないと市はおっしゃるでしょうから、これ以上の議論はやめておきますけれども。
次に、スーパーのことでお伺いします。この意向調査も、平成30年(2018年)で、大分前のデータだというふうに思います。高いとおっしゃるけど4割弱の割合ですよね。100人当たり37.5人以上でピンクになっているということですよね。これを多いと取るかどうかというのは見解によって違うかなというふうに思いますし、平成30年度以降、もちろん大沢にスーパーはできませんでしたが、近隣自治体にスーパーが新しくできたりという変化もあります。
コロナも踏まえて、宅配とか新たな買物サービスというのも生まれてきていると。大沢では、最近、コミセンの西側にドラッグストアができました。3分の1ぐらいは食料品が売られています。これは、かなり買物不便という一定のニーズを補足するお店ができたというふうに思います。
前にも言いましたけど、まいばすけっとさんみたいな、小規模な面積でも生鮮品なり食料品を売る店舗というのはあるじゃないですか。私は、この買物不便を議論するときに、そういった変化を踏まえる必要が私はあると思うんですよ。
そういう意味では、非常に古いデータを持ってきて、相変わらず不便だということを強調されているというふうに思って、ここもぜひ改めていただきたいというふうに思います。お答えは結構です。
それから、ガイドブック8ページ、これも先ほどの想定最大規模降雨のことと関連しますが、豪雨時にと書いているんですよ。何をもって豪雨時にとおっしゃるんですか。
◯防災担当課長(井上 新さん) 浸水リスク検索サービスのホームページを確認してから、もしかしたら、そこの文言を引っ張ってきたという可能性もございますので、確認させてください。
以上です。
◯委員(前田まいさん) つまりは、市が言う豪雨ということの科学的データが全くこの間も示されてきていないんです。私が繰り返し求めているのに、一向に載せてくれないじゃないですか。わざと以外考えられないんですけど、いかがですか。
◯副市長・都市再生部長事務取扱・国立天文台周辺地区まちづくり推進副本部長(久野暢彦さん) 豪雨時にと、ここで書いてあるのは調べさせてください。私どものほうで、別に無視しているとかそういうことはないんですが、実際に河川のそばというところの防災上の問題はあると思っていますので、そういったことについては、東京都の河川でもありますから、今後もいろいろ調べて情報提供できるものはしたいというふうに思います。
◯委員(前田まいさん) 想定最大規模降雨について、きちんと記載するよう求めたいと思いますが、お答えをお願いします。
◯防災担当課長(井上 新さん) すみません、お調べできていなくて、大変申し訳なかったです。豪雨の基準については、こちらからお話しできませんが、東京都の浸水リスク検索サービスにつきましては、東京都のほうで提供しているサービスでございまして、その記述の中で豪雨時にというような記載があると今認識してございますので、それを意図的に、すごく雨が降っているので豪雨というような認識をしていたわけではなく、東京都の浸水リスク検索サービスに基づいて記載したというところで理解しております。
以上です。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 私からは、想定最大規模降雨の情報につきまして、お答えいたします。今の御指摘を踏まえまして、記載をする方向で調整をしたいと思っております。
◯委員(前田まいさん) ありがとうございます。ぜひ、よろしくお願いします。
あと、パネル展示のほうで、義務教育学校のところで、研究会を設置し研究していますというふうに書いていますけど、これが非公開だということもあえて書いていないわけですよね。本当に、この間の議会での議論や、市民から出された賛成の立場の意見だけじゃなくて、やっぱり否定的な意見にこそきちんと耳を傾けて反映すべきだというふうに思います。
私は、そういう立場からしても、この構想案を、今日最終案として是認することはできません。確定自体を見送って一旦凍結し、きちんと改めて学校移転を軸としたまちづくりでいいのかの是非をまだまだ市民ときちんと議論して見直すことを求めます。
終わります。
◯委員(山田さとみさん) よろしくお願いします。まず、資料2の土地利用基本構想(最終案)の3ページです。先ほどの陳情の質疑の中でもお願いした部分であるんですが、さっきの議論では、避難所については法令に準じていることは説明の中で分かったんですけれども、お願いしたのは、市民に分かりやすく、法的な根拠みたいなものもしっかりと説明を、周知、発信してほしいというようなことをお願いしました。
それをお願いした上で、じゃあ、この3ページを見てみると、先ほどから複数の委員からも指摘があるとおり、1−1の策定の背景、目的、対象地域の上から3行目なんですけれども、浸水予想区域に立地する羽沢小は風水害時に避難所として開設できないと。この開設できないというところをすごく注目されていると思います。確かにこの構想の非常に重要な根拠となる部分だと思います。ここに関して、市は何でここに開設できないのかというところをちょっと補足して書かれてみたらいかがですかというのが私の提案なんです。
それはできると思いますし、この構想を考える上で重要なものだと思います。先ほど陳情の説明の中でしていただいたようなことを少し補足して、なぜ開設できないのかというところを書かれてみてはいかがかなと思ったんですけど、いかがでしょうか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) 先ほどの陳情の議論の中でもありましたし、御答弁の中でもありましたけれども、表記については、意味合いとしては、先ほど答弁させていただいたとおりですので。ただ、補足的なところについては、より理解度を深める、分かりやすさといった点で、表現については検討させていただきたいと思いますけれども、この最終案から確定に向けての間で、そういった対応について検討していきたいというふうに思います。
◯委員(山田さとみさん) ありがとうございます。本文はこれでいいと思うんですけど、できないところの説明というところでどこかに書いていただけると、注釈としてあるといいのかなというふうに考えたので、考えてみていただけるとより理解が深まるのではないかなと思いました。
次、同じ基本構想の7ページなんですけれども、これの具体的な内容まる2で、日常生活の利便性を高める羽沢小跡地の検討の中で、カフェのほかに新たに地域交流の場の設置というのが盛り込まれました。先ほど、今後検討するということだったんですけれども、具体的な構想はこれからということでよろしいでしょうか。何か考えていることがあれば、教えてください。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 具体的な検討はこれからでございまして、担当として思うところはございますけれども、今後そういったものを庁内でしっかりと検討していきたいと思っております。
◯委員(山田さとみさん) ありがとうございます。専門家の先生からも、やはり、この小学校がなくなったことでこの羽沢小のエリアのコミュニティが弱くなってしまったりしないようなことについても書かれていましたので、その辺り、期待をするものですのでよろしくお願いします。
次に、資料3のガイドブックのほうに移ります。20ページになります。有識者のアドバイスのところで、一番下のところ、都市交通に関する有識者のアドバイスで、私も前回、羽沢小から新しい学校までピストン輸送というか、そういうのを提案させていただいて、ここにも書いてあって、私もいいなと思っています。
下校時に関することも、このアイデアカードの中でも心配の声はあったと思います。結構ばらばらな時間帯になるとは思うんですけれども、もともとこのエリアは坂があることで、御高齢の方とかも移動しづらいしということであれば、例えば放課後、部活を終わるまでの時間はピストン輸送するとか、財政的な面がクリアできれば日中もするとか、そういうこともぜひ考えていただきたいなと思うんですけれども、まちづくりの観点からそういったことは考えられますでしょうか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) このアドバイスをいただいた先生からのコメントもございますけれども、それを踏まえてこの基本構想の中で、通学へのサポートといったところで、今の段階では、いろいろな方法がまだ考えられるでしょうということで、主な検討案としては、スクールバスですとか路線バスもありますし、AIデマンドもありますしというようなところで検討していきたいというふうに考えております。その方法のどれがいいのか、費用の面も含めて、あとは運用体系をどうするのかといった、より具体的な検討を今後進めていきたいなというふうに考えております。
◯委員(山田さとみさん) よろしくお願いします。最後に、28ページの問い9、第七中の建物はどうするのというところで、建て替えではなくリニューアルというふうに書いてあるんですけれども、もし具体的な構想があれば、教えていただきたいなというふうに思います。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) これからまだまだ検討の段階でございますけれども、義務教育学校ということでございますので、小学校部分の前期課程に当たる新校舎と一体的に運用できる義務教育学校の特徴を生かせるということが、基本的な検討の方向性になろうかと思います。
◯委員(蛯澤征剛さん) よろしくお願いします。先ほどの委員さんからも質問があったというか、お話しされていたんですけども、私も、これが最終案でいいのかなというふうな疑問を持っています。1年前に考え方が出されて、6月に案が出て、今回、最終案なんですけれども、ほとんど大枠は変わっていないですし、その間いろいろ質問をしてきたんですけれども、先ほどもこれから検討していきますというような内容でした。
有識者のアドバイスを基にと、冒頭の説明であったと思うんですけど、それを参考にしていきますということは、これからまだ詰めていく段階である。つまり、これが最終案じゃないんじゃないのかなというふうに私も思っているんですけれども、その辺りいかがでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 基本構想につきましては、大きな方向性をお示ししているといったところでございます。当然これで全ての件は終わるわけではございません。今後、土地利用整備計画の策定に着手していくわけですけれども、その中で、それぞれの課題に対して具体的な方策というのを検討して、またそれを皆様に御説明をして、不安な部分、心配な部分を解消していただけるような取組を進めてまいりたいと思っております。
◯委員(蛯澤征剛さん) つまり、土地利用整備計画がないと具体的なことは何一つ決められないということなんですか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 土地利用整備計画の中で、さらに具体的な検討を進めさせていただくといったところでございます。
◯委員(蛯澤征剛さん) ということは、決めようと思えば決められることって、多分あると思うんですよ。先ほどの通学サポートのこととか、前回から、天文台北側ゾーンには、この辺りに校舎を建てますというふうなおおよその場所が示されていますよね。ということは、もう少し詰めたものを提示はできないんでしょうか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) 今つくっているのが土地利用基本構想です。この天文台周辺のまちづくりをどのように進めていきましょうかという基本的なものをここでお示しをして、次の、この範囲に学校等を造っていきたいといったところの配置プランになるものが、その次の段階の整備計画というような形です。
この整備計画ができないと云々というのは、ものとしてはあるかもしれませんし、例えば先ほどの通学サポートとか、そういったものは継続して検討しながら、今──令和15年、あと約10年ぐらい先のことになりますから、そこまでに様々変わってくる出来事もあるとは思うんです。なので、そういったタイミングで、整備についてはこの整備計画の中でじっくり考えていく必要もありますし、ソフト面の対応ですとか、そういったものについては継続して、その時々にまた状況が変われば違うことも考えなきゃいけないしというようなものは、ここがこうだからこうしちゃいけないとか、こうしないといけないというようなものではないかなというように考えています。
◯委員(蛯澤征剛さん) 今、ソフト面などは並行してとおっしゃいました。つまり、決められるものもあるということですよね。今回のプロジェクトというのは、この地域住民にとって、部分的ではあるものの、生活の一部の変更を迫られるものなんです。それが、マイナスな面がたくさんあって、じゃあ、恩恵を受けられる面は何かといったら、ほとんどイメージだけなんですよ。実感を伴わないものばかりだと。
だから、一定数、疑問に思っている方がいるわけですよね。だから、このまま進むと、本当に未来に向けて禍根を残すとまでは言わないですけども、やっぱり不信感が残ったりというふうになりかねないなということに関して、僕は少し心配をしているんです。
例えば、義務教育学校の内容を詰めるとか跡地利用を具体的に──今回、3か月で進みましたけど、そういったことをしっかりまとめた上で、できることは全部やって最終案という形じゃ駄目なんでしょうかね。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 今までの答弁に補足させていただきますけれども、こうした大きなプロジェクトですと一定の段階まで固めていく必要がある。そもそもここに羽沢小学校、大沢台小学校を移転しというようなことが固まらなければ、そもそも通学バスの検討も必要がないということになりますから、私どもは、まずこの土地利用基本構想、今お示ししている案にあるところは、市の考えとしてこのたび固めたいということでお示ししているものになります。
ですので、これが固まれば、次のステップとして、天文台との土地をどうするかとか、さらに具体的なステップ、検討に入っていくというような位置づけのものでございまして、検討の手法として、そういったステップ・バイ・ステップで議論を重ねながら進めていくということで考えているところでございます。
◯委員(蛯澤征剛さん) そういった意味でも、最終案ではないのではないのかなというふうに思ってしまうんです。この有識者のアドバイスのところで、20ページのところですけども、ここだけにします。まちづくりに関する有識者のアドバイスの1つ目の答えの後半の部分、小学校の学区域を中心に社会構造ができている中で、小学校移転による空間構造の変化に社会構造が追随できるのか考えるべきですというふうに専門家の方も提言されているわけですよね。問題点と言っていいか分からないんですけども、やっぱり懸念点を指摘しているわけです。これをクリアしないから、懸念されている方が心配に思うんじゃないんですかね。
この辺りについて、今、推進本部としてはどのように考えているか、お聞かせ願えますでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 現在、羽沢小学校におきましては、おっしゃるとおり、子どもたちのみならず、地域の皆様にとっても、コミュニティの場としての機能を有していると考えております。この取組によりまして、その場所が遠くなってしまう方もいらっしゃるわけですが、今後は地域の共有地であるおおさわコモンズを新たな交流の場として活用していただくとともに、先生からのアドバイスにもありますように、羽沢小学校の跡地利用の中でも、引き続き地域交流の場としての機能を持たせることも大切であるというふうに考えております。
こうしたアドバイスを受けまして、今後、それを踏まえた検討を進めてまいりたいと考えております。
◯委員(蛯澤征剛さん) 先ほど、久野副市長がいいまちにしたいというふうにおっしゃっていました。これを読むと、やっぱり目的にも、天文台の森を次世代につなぐ学校を核とした新たな地域づくりというふうにあります。地域づくりは、僕は市民が主体だと思うんですよね。歩ける距離に学校があって、氏神様を祭る神社があって、それを取り巻くコミュニティを自分たちで活性化しようとするのが僕は地域づくりだと思っているんです。
今回のプロジェクトをずっと眺めていると、移転なり合併なり、防災拠点をつくる、商業施設誘致、図書館移転、義務教育学校を造る、これはほぼ市が主体になっているプロジェクトですよね。冒頭申し上げたとおり、そこに市民のメリットみたいなものを感じられないから、そういう市側の地域づくりと市民が考える地域づくりはずれがあると思うんですよね。
このずれが解消されない限りは、ずっとこのまま平行線になるんじゃないのかなと。だから、詰めるところはちゃんと詰めて示して、最終案としていただきたいなと思っているんです。
先ほどのまちづくりのアドバイスに戻りたいんですけど、2つ目がありました。小学校移転によるマイナス面を認識した上で、羽沢小の跡地利用を含め、プラスに転じるような方策を考えていくことが重要ですとあります。まさにマイナス面じゃなくて、こういういいこともあるよということが示されていないからだと思うんです。今現状、このアドバイスを受けて、プラス面、マイナス面を整理しているところがあれば、教えていただけますでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) マイナス面としましては、これまでの最寄りのコミュニティの場であった羽沢小学校が移転することで、その場所が遠くなってしまう方も多くいらっしゃることが挙げられると思います。
一方で、天文台の北側ゾーンに新たな地域の共有地が生まれるとともに、安全安心な防災拠点の整備や魅力ある教育の展開、買物不便環境の改善などの相乗効果が得られまして、学校を核とした新たな地域づくりが実現できると考えております。繰り返しになりますが、今後の検討を進める中で、具体的な方策を皆様にお示しする中で、御理解をいただけるように努めてまいりたいと思っております。
◯委員(蛯澤征剛さん) 今、何回か地域のコモンズというお話が出てきたんですけれども、地域の人材や資源が集うというふうにうたっていますが、遠くなれば、やっぱり自然と足は遠のくわけです。しかも、坂を上っていかなきゃいけないわけですから。つまり、今そのコンセプトとしても、坂上の人はあまり関係ないかもしれないですけど、四丁目、五丁目の人間からすると、やっぱりそれは逆行していると。
幾ら市がそういうコモンズをつくりますよと言っても、やっぱり一部の人間からすると、いや、それはプラスじゃないよねというふうに受け取ってしまうと。だから、そういうことも全部含めて考えて、せっかくアドバイスをいただいているので、最終案というのはもうちょっと先送りにしていただきたいなというふうに要望して、終わります。
◯委員(おばた和仁さん) 2点だけお伺いしたいと思います。この国立天文台周辺地域土地利用基本構想(最終案)というのは、前回、6月のときに案が出されていて、ほぼ3か月後にこれが出てきたということだと思うんです。この間に、最終案というのは、さきに行われました羽沢小と大沢台小の説明会での意見を基にこれを修正してきたという理解で正しかったでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) まず、構想の最終案につきましては、前回の特別委員会でもいただいた御意見も含めまして、パネル展示でもいただいた声も踏まえながら、この最終案としてまとめているところでございます。
◯委員(おばた和仁さん) なるほど。今回、パネル展示の様々なアイデアカードが資料としてついているんですけれども、これをこの基本構想にどういうふうに反映したのかというプロセスについては、示されていないような気がするんですが。そこは、なぜこのアイデアは不可としたとか、こういうことをここで取り入れたとか、何か資料としてないのはどうなんだろうとちょっと思うんですけれども、いかがでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) いただいた多くの御意見の内容につきましては、今後の検討の中で、それを踏まえた形でお示しをしていくものかというふうに理解しております。一部、先ほど構想最終案と申し上げましたけども、ガイドブックのほうでも、先ほど越担当課長のほうからもありましたように、子どもたちの将来推計のところとか、その場でいただいたところを今回のガイドブックに反映したりとかしております。
すみません、繰り返しになってしまいますが、今後、具体的な方向性をお示しする中で、いただいた御意見を踏まえながら検討を進めていきたいというふうに考えております。
◯委員(おばた和仁さん) でも、これはこの基本構想を基に説明会はされたんですよね。それに対して、これだけいろんな意見が出てきていて、それに対してこの修正をするということであれば、そこはきちっと決着をつけるというか、考えをまとめるべきだと思うんですけれども、それがなされていないというのは、何となくどうなのかなと私は思いますけれども。もう一度お願いします。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) いただいた御意見の中身で、かなり具体的な御要望をいただいている部分が多くございますので、今このタイミングでは、まだ我々もそれに対してしっかりとお答えできる状況ではないことから、今後の取組の中でお答えできるように努めてまいりたいと思います。
◯委員(おばた和仁さん) そこも含めて、もう少し丁寧に説明資料を作っていただけるとありがたかったなと思います。これはもうちょっと先に考えるんだとか、これは確かにこの内容に関わることだから、こう入れましたとかって、もう少し分かりやすくしていただいたほうがありがたいなというふうにちょっと思います。
次に移りますけど、国立天文台周辺地域のまちづくりを考えるガイドブックは、これは2年ほど前に作られたと思うんですけど、今回、改めてこれを作ったという経緯みたいなのがあれば、教えていただきたいんですけれども。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) このおよそ2年の間で、新たに西部図書館ですとか学童保育所も移転させてというようなことも、新たに打ち出させていただいておりますので、そういったところの基礎データも、当然ここで併せて御紹介したいなという思いもございました。自然環境調査や遺跡の試掘調査も結果が出ましたので、そういったところも皆様にしっかりと御紹介しようということで、今回、結構全面的な改訂を行ったところでございます。
◯委員(おばた和仁さん) 何となく都合のいい、日頃から皆さんがこういうふうに持っていきたいように、市民にそう考えてほしいというふうなガイドブックにかなり見えてしまうんですけれども。だから、逆に、このガイドブックがあると、広くいろんなことを考えなくなっちゃうんじゃないかなあというおそれもあるような。
このガイドブックで、こういうふうなところが、例えば人口でもこうなるから1クラスになりますよみたいに書かれているんだけれども、まさにそういう方向に洗脳するじゃないけれども──そこまで言うと言い過ぎかもしれないけれども、何となくそんなふうな、要は市が考えている今の考え方が正しいんだということをお示しされるようなガイドブックになっているような気がちょっとするんです。
だから、そういった意味で、こういうのを本当に作るのであれば、もうちょっと公平公正な立場から作ったほうがいいんじゃないかなという気がするのと。例えばですけど、説明会はこんなにありましたということが、23ページ、24ページにありますけれども、これは前から言っていますけど、何時から始めたというのは書いてあるけれども、何時間何分やったというのは書いていない。
そういう意味で、要は説明会の質についてどれほどのものがあったというのが見えないというか。これだけの回数やって、これだけ丁寧にやりましたというふうなアリバイになっているんじゃないですかというふうに、うがった見方をするとちょっと思ってしまうんですね。
それと、有識者のアドバイスというのも、これも有識者だっていろんな考え方がありますよ。この都市交通に関する有識者のアドバイスを見ると、この説明は、かなり市が前から言ってこられたことをなぞっているんですよね。なので、こういったことをやるということについては、非常に疑問を感じるんですけれども、いかがでしょうか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) ガイドブックにつきましては、こうしたもののバックデータとして、しっかりと改訂してお示しすべきだという御意見が前回の特別委員会でもあったと思いますし、委員にいろいろ御指摘いただきましたけども、私どもとして考えているバックデータ、事実関係、背景をまとめております。それを基に、我々はこの構想案をつくっているのであるから、そこが関連がある1つのストーリーになっているというのは当然でございます。
それを、うがった見方というふうにおっしゃっていましたけれども、また異なる立場で見れば違う見え方もあるのかなというふうには思いますけれども、私どもとしては、事実だったり、歴史を踏まえてまとめさせていただいたというふうに考えております。
◯委員(おばた和仁さん) 有識者のアドバイスに関しては、この方々を採用したということなんだけれども、そこら辺の有識者のチョイスも含めて、どうだったのかなと思うんですけれども。要は、一つ一つ、1人の意見でしょう。そこについてはいかがですか。
◯副市長・都市再生部長事務取扱・国立天文台周辺地区まちづくり推進副本部長(久野暢彦さん) 有識者の方々につきましては、それぞれの専門分野の方々を、私どもで知っている範囲の中で、こういう分野ならこの人がいいんじゃないかということを割と公平中立にというか、こういう分野の方なら、私たちのこのまちづくりに協力して、正しいことを言ってくださるだろうというのを内部でも議論しながら選定をしたところでございます。
◯委員(おばた和仁さん) これ以上は質問しませんけれども、できるだけ市民の皆さんがこういうのを見て、広く公平に考えられるという、そういったものに心がけていってほしいなというふうに思います。
そういった意味で、様々な意見というのは出てくると思うので、そこはいろいろ、様々な角度からの意見をしっかり入れていくということを心がけてほしいなというふうに思います。
以上です。
◯委員(吉野けんさくさん) よろしくお願いします。資料2の17ページ、都市計画の見直しについてお伺いします。都市計画図の修正をいただきまして、ありがとうございました。
それで、北側ゾーンについて伺います。北側ゾーン、小学校、義務教育学校を造るところと、三鷹市が使用しないところが出てくると思うんですけれども、こちらは全体的に見直す形を想定されていらっしゃるんでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 現時点では、都市計画の変更をピンポイントに絞ってやろうとしているわけではございません。広くこの範囲を検討範囲として捉えておりますけれども、それぞれ具体的な中身については今後の検討となっております。
◯委員(吉野けんさくさん) ありがとうございます。南側についてなんですけども、天文台敷地のほうの都市計画の見直しということで、既存不適格だとか、あとは今後の施設の建設のために見直しをしたいというようなお話があったかと思っております。
また、森も残ってくるわけなんですけども、森の部分というのは都市計画の見直しというのを考えていらっしゃるんでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) いろいろ都市計画の変更を検討する上で、今委員おっしゃったように、本来の研究施設が建てられないという状況もございますので、そういったところを改善するという一方、この貴重な緑を守っていく必要もございますので、例えばそういったものを地区計画などを活用して方向性を示すですとか、そういったところはセットで都市計画変更を考えていきたいと思っております。
◯委員(吉野けんさくさん) ありがとうございます。緑を残すという意味でも、変更しない部分というのはできるだけ多く残してほしいなというふうに思っておりますので意見させていただきました。
あと、図書館のほうはカフェを併設するということで、全市的に見ても、義務教育学校もそうですけど、図書館は注目されている部分になるのかなと思うんですけれども、今何か参考にしている図書館だとかというのはございますでしょうか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(松永 透さん) 具体的にどこということはないんですけれども、昨今、図書館としても、様々な形でカフェですとか書店とかと様々な形のコラボレーションというのは、いろんなところでやっているところがございます。今、様々な事例を当たりながら、三鷹のここの場所に造る図書館としてどういうものがふさわしくなってくるのかといったことについて、より深く研究、検討していこうということで今動いているところでございます。
◯委員(吉野けんさくさん) ありがとうございます。最後、有識者アドバイスの件なんですけども、こちら有識者アドバイスに関しては6名の方があるんですけど、このほかに聞いた方というのはいらっしゃるんでしょうか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) この間、アドバイスをいただいた先生方は、今こちらに記載の方が全てとなっております。
◯委員(吉野けんさくさん) ありがとうございます。この6名の方を全て載せていらっしゃるということで、ちょっと私、疑問に思っているのが、仕事でもあるんですけど、商業に関する有識者のアドバイスということで、かなり具体的な内容が記載されているように思っているんです。
というのも、売場面積600坪、2,000平米の規模を想定するのがいいと。三鷹市に600坪の売場面積のスーパーはございますか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 正確な回答はちょっと難しい状況ですけれども、その規模のものはない可能性もあると思っております。
◯委員(吉野けんさくさん) 私の認識だと、恐らくないだろうなというふうに認識しております。その下に、小さ過ぎるのも大き過ぎるのも悪戦苦闘すると。今、三鷹市のスーパーは、恐らく大店法にかからない1,000平米未満のスーパーばかりでございます。つまり、ここに2,000平米のスーパーを建てるということは、民営圧迫というか、そちらのスーパーが不利になるような状況のスーパーを建てるという内容になってくると私は個人的に思います。
それをこういうふうにアドバイスとして載せるということは、市民の方は、600坪のスーパーがここにできるというふうに認識してしまうと思いますが、それについてお伺いします。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) おっしゃるとおり、こういった記載は、今回の商業施設のアドバイザーの方から、あくまでこの昨今のトレンドとして、事例として御紹介いただいたところを記載している部分もございますので、今後こういった御紹介をする際には、その辺の表記の方法にも気をつけて配慮してまいりたいと思います。
◯委員(吉野けんさくさん) このままの表記で載せるということでよろしいですか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 今回につきましては、実際にその先生からいただいたアドバイスをこのように記載した後、御本人にも内容は御確認いただいているところもありますので、そこはまた検討課題とさせていただきたいと思います。
◯委員(吉野けんさくさん) これは載せるべきではないと私は思います。
続きまして、都市交通に関する有識者のアドバイスという部分で、今さらの話になってしまうんですけど、羽沢小学校、一番遠いところで何分ぐらい歩かれて登校されることを想定されていますでしょうか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 羽沢小学校の学区域で一番遠いところから、取りあえず天文台の正門までとさせていただきますけれども、1.5キロほどかと思っております。子どもの足では40分ほどになるかとは思います。
◯委員(吉野けんさくさん) 例えば、1キロ以上であれば何人ぐらいがそこに当てはまってくるんでしょうか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) ただいま、手元に正確な数字がございませんのと、また開校するときの児童・生徒の状況というのはちょっと異なってくるので、今正確に申し上げることが難しい状況でございます。
◯委員(吉野けんさくさん) ありがとうございます。羽沢小学校跡地から正門まで歩くと、何分ぐらいでしょうか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) およそですけれども、距離的にも半分ぐらいになりますので、半分ぐらいの時間かなと思います。
◯委員(吉野けんさくさん) 距離としては、恐らく800メートルぐらいですので、1.5キロの半分ぐらいということですかね。ピストン輸送するということがここに書かれております。ピストン輸送をする対象というのは、羽沢小学校からどのぐらい離れたところの子までが、もしくは羽沢小より手前の方とか、その辺、どのようなことを想定されて考えていらっしゃいますでしょうか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 大変恐縮ではあるんですけれども、その辺りの運行の形態、頻度も含めて検討ということで考えております。
◯委員(吉野けんさくさん) 恐らく大沢台小に通っている子なんかですと、1.2キロとかそのぐらい──ごめんなさい、何となくなんですけど。今の羽沢よりも大分遠い子で坂を上って通っている子もいらっしゃるわけです。そういった子との不公平感というのは出てこないでしょうか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 今、委員御指摘のように、ほかの学区域でそれに相当するような距離の箇所もあるというふうには認識しております。一方で、今回、羽沢小学校を移転するというようなまちづくりの中で、現状の状態に近い状態を保障するというような考え方もあるのかなというふうに思っておりまして、そうした観点で、今回スクールバスのことを検討しているということでございます。
◯委員(吉野けんさくさん) 今通っている子たちは卒業されていらっしゃるということで、その辺も考慮が必要なのかなと思うのと、このアドバイスで下校時が課題ですとなっていると思うんですけども、何が課題になっているのか、お伺いします。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) アドバイザーの方が指摘しているように、地域子どもクラブの終了時間ですとか学童ですとか、あるいはそのほか学校で様々な活動を学校3部制の考え方の中でやっていくと、そもそも時間割もまちまちだということで、登校時刻はおおむね一緒だけれども、下校時間はまちまちだというところが課題だという御指摘と受け止めております。
◯委員(吉野けんさくさん) ありがとうございます。下り坂になるわけなので、上りと違って、負担は大分軽減されるのかなという認識なんですけども、ほかの小学校を見てみても、1.5キロぐらい離れているところというのは、幾らでもという言い方はあれですけど、結構いろんな小学校であるかと思うんです。
そうなってくると、課題というのはないのかなと。ほかの小学校の課題にも当てはまるのかなと思うんですけども、その部分についてお伺いします。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) まさに移転することによって現状が変わるという意味でのスクールバスの検討というところは、先ほど申し上げたとおりですので、ほかの地域もそういうところがあるというのは御指摘のとおりで、そこについてはいろんな考え方があると思いますし、それも踏まえて、今後バスの運行について検討していくことになろうかと思います。
◯委員(吉野けんさくさん) 考えていらっしゃるところは理解できるんですけども、移転するから、今の方の救済みたいな考え方は少し違うのかなと個人的には思っております。
以上で終わります。
◯委員長(粕谷 稔さん) すみません、大変長くなりましたので、15分ほど休憩したいと思います。
──────────────────────────────────────
◯委員長(粕谷 稔さん) 休憩します。
午後7時05分 休憩
午後7時18分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん) それでは、委員会を再開いたします。
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◯委員(伊沢けい子さん) それでは、質問したいと思います。この土地利用基本構想については、先ほど、水害をめぐる話がありましたけど、羽沢小学校が避難所として使えないということについては、開設できないということの言い切り方ということにおいては、私はこの記述は虚偽だと思います。これは少なくとも、三鷹市が開設しないと決めたというふうに直すべきじゃないですか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) 先ほどの委員さんにも答弁させていただきましたけれども、この表現に補足をしながら、確定版として進めていきたいというふうに考えております。
◯委員(伊沢けい子さん) 私は、補足では足りないと思います。この言い切りは、市民の方がこれを読んだときに非常に誤解を与えると思いますので、ここの記述を変えるべきだと思いますが、再度。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) 繰り返しになりますけれども、そういった点が今御意見としてありましたので、補足といった形で、分かりやすさに点を置いて進めていきたいというふうに思います。
◯委員(伊沢けい子さん) 今日、この議会の中だけでも相当いろんなことが指摘をされて、陳情の方もいらして、こういう指摘があったということを多々踏まえれば、今この最終案というのを、この議会を経て決めるということには無理があるんじゃないですか。少なくとも再提示をすべきじゃないですか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) 今、この特別委員会でもいろいろ御意見をいただきましたけれども、こちらも修正すべきところは修正して前に進んでいくといったような姿勢で取り組んでいきたいというふうに考えております。
◯委員(伊沢けい子さん) 進め方が非常に乱暴だと思います。市側はこれは一貫していて、非常に一方的。先ほども他の委員からも指摘がありましたけど、すごく一方的で、自分たちはこうだという形で示して、言うことを聞けというような態度だと思います。だから、こんなような形で進めていけば、そう遠くない将来、この計画は破綻するというふうに思うんですけど、そうお思いになりませんか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) 先ほど、副市長の答弁にもありましたけれども、我々も三鷹市としていいまちをつくっていきたい、そういった思いでこれを進めておりますし、ガイドブックの後ろのほうにあるように、この間、地域の皆さんに対しての説明の場を幾度となく開催させていただいております。
今回、この基本構想として、まちの構想についてまずは皆さんとイメージを共有をしていく。その共有した姿をさらに具体的に深めていく、この最初のステップがこの基本構想なんだというふうに考えておりますので、ここまでたどり着くのに令和2年度、令和3年度、令和4年度ともう何年もかけてここまで来ておりますので、今ここでぽっと出てきたような、そういった構想ではなくて、この構想を基に皆さんと一緒に進めていきたいと、そういう気持ちでおります。
◯委員(伊沢けい子さん) 私は、疑問点がますます深まってきているというふうに認識しております。
具体的なことでお聞きしますけど、まずオオタカの調査についてなんですけれども、オオタカの調査、自然環境調査は、もともと猛禽類調査は令和5年、昨年1月から11月まで行ったんですよ。それと全くかぶるような同時期に、遺跡の試掘調査というものが令和5年6月から11月で行われました。遺跡調査については127か所、1,845.92平方メートルの穴を掘りました。というように、私も去年の8月に見に行きましたけど、かなりブルドーザーが入っていて竹を切り倒して、大きな穴があちこちで深く掘られていて、その中で調査員の方々が試掘調査をしていたというような状況なんですよね。
あそこの近所、ちょうど北側に住む方から話を伺いまして、今回のパネル展示のときの意見の中にもそれが入っているんですけど、こういうふうに書いてあるんですよね。アイデアカードとしてその方が書いているのは、自然観察は天文台内の掘る作業と同時期で動物は驚いて逃げました。調査結果は、データとして全く不能ですと。オオタカも卵を産むときにクレーンで騒がしいので逃げました。もっと長期の調査をしなくてはいけませんというふうにおっしゃっているんですよ。
私も、この方から直接伺ったんですけど、ちょうど北側ゾーンの真北に住んでいる方で、毎日ブルドーザーが物すごい音を立てていて、それを見る限り、自然環境調査と言うけど、遺跡を掘る作業によってオオタカは逃げた──オオタカに限りません。動物もいますけど、こんな調査は有効なのかというふうに思うんですよね。自然環境調査と遺跡調査の年次をずらすというような考えもなく、このように同じ時期に開催したということについては、問題点は感じられておりませんか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 自然環境調査と一部並行して遺跡の試掘調査を行ったことにつきましては、過去の答弁でもお話しさせていただいておりますけれども、東京都と協議を重ねる中で、植物も動物も、5月という時期に動きが非常に活発になるということで、その時点での自然環境調査の中間報告を見れば、東京都環境局さんのほうで遺跡の試掘調査に入っていくことが問題ないかどうかという判断ができるというお話を当初いただいておりました。そのお話に基づきまして、5月までの結果を東京都環境局に報告をし、こういった状況であれば、遺跡の試掘調査に入って問題ないという見解をいただいたことで遺跡の試掘調査に着手したところでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) ただ、昨年度中においても、調査はその後も続いていましたよね、11月までは行っていたわけですよ。だから、ちょうど北側に住む方がこのように指摘されていることについては、市として、この動物が逃げたということには全く同意しないということですか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 私どもは、東京都環境局と協議の上、その見解に基づいて実施をしているところでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) 東京都環環境局が言えば、地元の市民よりもそっちのほうを重視されるということでよろしいんですか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 自然環境調査につきましては、東京都環境局の開発許可の手引といったものに基づいて行っているものでございますので、その辺の判断は東京都環境局に委ねているところでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) そういうことを見ますと、結局結果ありきで進んでいるというふうに、私は思わざるを得ないんですよね。こういうふうに、かなり強引に2つの調査を同時期に進めていくというやり方自体に、結果ありきということを見ているんじゃないかというふうに思わざるを得ず、こういう進め方について大変大きな疑義があると私は思います。
それから、次に行きます、ガイドブックのほうです。3ページです。先ほども前田委員からも質問がありましたけど、このガイドブックの3ページの下にある、おおさわ学園の児童・生徒数と羽沢小、大沢台小の児童数の将来推計。この右半分の、つまり2024年度、真ん中のこの赤いところから右側については、今回のこのガイドブックの調査で追加されたんですよ。今までなかったんです。
今までのグラフならまだ分かります。これは現状ですから、過去起きたことだから。でも、このグラフは正しいのかということを──非常におかしいと思うんです。先ほどもちょっとやり取りがありましたけれども、このグラフのちょうど右上に、三鷹市の将来人口推計というグラフがあります。縦の棒グラフです。そこの一番下のところに、年少人口というのが黄色い枠で、2万人台でずっと推移して書いてあるんですよ、2023年から2050年まで。これが、三鷹市の全体ですけど、年少人口がどのように推移していくかということが書いてあります。
これを、この大沢地域に当てはめて計算すると、大沢も三鷹市内ですから、このような右肩下がりの1クラスになるという結果には全くならないんですよ。こうやってエクセルで作ってもらったんですけど、そうするとほぼ横ばいです。大沢台小学校も羽沢小学校、七中についても、こんな右肩下がりにならないんですよ、上のデータと掛け合わせてやると。だから、いずれ大沢台小学校も羽沢小学校も1クラスになりますというのは違うんじゃないですか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) まず、三鷹市の将来人口推計につきましては統計的に推計して算出しているものと認識しております。
一方で、この児童数の将来推計につきましては、先ほども御説明させていただきましたけれども、住民基本台帳より抽出した学区内の未就学児数を特に直近6年程度につきましてはベースにしまして、市立小学校への入学率等々、あるいは新規の宅地開発や中規模以上のマンションの建設予定などを基に算出しているものでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) そうすると、この右側のグラフ、大沢は大変に他地域と違って特殊事情があって、三鷹市の将来人口推計、年少人口とは全く違う変遷をたどるということになるんですか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 重ねての御説明となって恐縮ですけれども、先ほど申し上げたとおり、未就学児数を基に作っておりますので、そうした形で作っているということでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) さっきのやり取り、答弁を聞いていますと、これから──生まれている子どもについては、その子たちが学校に行くかどうかというのは、それは正しいかもしれません。それは確かですよ。だけど、それ以外の、その先ということになると、そんなことは言えなくなってくるんじゃないかというふうに思うんですよ。
引っ越して転入して、今、大沢地域の人口はずっと微増で増えているんですよ。若い方たちもこの地域を率先して選んで越してくる方も多いんですよね。環境がよいことや、学校の規模も小さくて、非常に好まれているんですよ。でも、私はこの大沢地域の発展ということは、今後三鷹の中でこういう場所が発展していくと。衰退するのではなくて、むしろ発展するほうにかじを切らなくたって、少なくともこの学校を残せば、これからだって相当、激増はしないでしょうけど、選ばれていくし、これからのまちの在り方としても、そういう方向を三鷹市は目指していくべきだと思うんですよ。
ちょっと話が大きくなりましたけど、要はこのグラフは不正確。こんなことがなぜ言えるのか、その右上のグラフとの整合性は取れているとお感じですか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 繰り返しになりますけれども、上の将来人口推計と、また算出あるいは対象の年齢層も違います。児童数につきましては、繰り返し申し上げているとおり、学区内の既に生まれている子をベースにしている部分が直近の部分になります。既にそこについては、減少している傾向が見えているということでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) 今生まれている子どもたちと、それから大沢地域で全体として微増の傾向にあることだとか、あるいはこの三鷹市全体の年少人口の推計ということを考えれば、こういうグラフに本当になるのかなというのは大きな疑問があるし、これをあたかも子どもたちが大沢地域でこれから減っていくというふうに載せるのは問題があると思いませんか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 繰り返し申し上げているように、私どもとしては一定の考え方、推計方法に基づいて、これまでも使ってきた推計になりますので、これを載せることを通して、特に私どもとしては一定の推計としてあり得るものだというふうに考えております。
◯委員(伊沢けい子さん) データというのはかなり重要で、それが本当に正確かどうかというのを問われたときに、後で、いや、違いましたと言ったら大事になるということをお分かりですよね。分からないもの、あるいは推計ができないものというものについては載せるべきじゃないというふうに私は思うんですけど、どうでしょう。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 推計ができないものをしているということではなく、一定の考え方に基づいて推計を行っているものでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) これは、私は載せるべきじゃないと思いますよ。これが本当に正しいというふうにも思わないし、こんな予測できるのかということについては大いに疑問があって、私はこれは載せるべきじゃないデータだと思います。それに、事実と違うんじゃないかということを指摘しておきます。
後から、いや、違ったって言っても、これを載せてしまったら、データというのは本当にひとり歩きしますから、そんなことでよいのか。間違っているということが指摘された場合にどうするのかという問題がはらんでいるということを指摘いたします。
それから、これを根拠に学校の統廃合という、大沢台小学校と羽沢小学校を統合すればいいんだと。天文台のところに新しい統廃合した学校を建設してという根拠になっているわけですよ。だけど、統廃合ということについてお聞きしたいんですけど、もうこの天文台のプランというのはあらゆる問題があまりにも盛り込まれていて、どれ1つとっても市民にはメリットがないんだけど、本当にたくさんの問題をはらんでいて、特にこの学校の統廃合ということについては私は大きな問題があると思っております。学校の統廃合だという認識はありますか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) まず、こちらの児童数の将来推計を基にということでおっしゃっていただいていますけれども、私どもとしては、ずっと申し上げているとおり、この児童数の将来推計があるから義務教育学校にするということで考えているということではないということは申し上げておきたいと思います。
統廃合との認識があるかということでございますけども、表現については、これまでの間、議論させていただいてきたとおり、私どもとしての考え方から統廃合という言葉は使っていないところでございますけれども、羽沢小と大沢台小と第七中学校を1つの義務教育学校にするということで御説明させていただいているところでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) ただ、三鷹市としては、この新都市再生ビジョンを2022年12月に出されている中に、学校のところがあって、学校施設の規模、配置等の適正化というのが、もう既に項目として挙がっているんですよね。大沢のことは、むしろ固有名詞としては出てこないんですけど、児童・生徒数の増減に柔軟に対応できる整備を、学校施設の適正規模、適正配置について検討すると。他の施設との複合化や融合化を検討しますというふうに、市のビジョンとして書かれているじゃないですか。
だから、それは、むしろこれに載っているということは、このビジョンを見る限り、この大沢は1つの契機にして、全市にこの考え方を広げていこうとしているのかなというふうに思うんですよ。つまり、統廃合を大沢地域において行って、それを広げようとしているというふうに考えてよろしいですか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 新都市再生ビジョンにおける記述につきましては、まずは一般論として記載したものでありますし、市内におきましても、今、仮設校舎で対応しているところですとか、今後児童数が増加傾向にあるところ等ございますので、そうしたものについては、学区域の変更等も含めて、これまでも規模の適正化に向けた対応をしているところでございます。そういった総合的な取組を捉えて、そのように記述したものと承知しております。
◯委員(伊沢けい子さん) 結果として実質的に今進めようとしていることは学校の統廃合です。まさに羽沢小学校と大沢台小学校を廃校にします。そして、それを統合した新しい学校を造るということは、統廃合ですよね。それは、その認識で、統廃合ということでよろしいですか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) どのように表現するかというところは、それぞれの考え方かと思いますけれども、委員御指摘のように2校を廃止して、新たに義務教育学校を設置するということでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) なぜ統廃合という言葉を使わないのですか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) これまでも御答弁申し上げているとおり、統廃合という用語につきましては、法令上の用語ではなく、明確な定義があったり、使用が義務づけられているものではないという認識に立っております。
また、国立天文台周辺のまちづくりにおいては、子どもたちの安全安心ですとか学校教育の継続性の向上ですとか、これまで取り組んできた小・中一貫教育をさらに発展させるというような考え方でやっておりまして、単に学校を1つにして、従来どおり教育を行っていくということですとか、単に規模が小さいからといったことで行うものではございませんので、これまでの教育をさらに発展させるということで、統廃合という言葉は私どもとしては使っていないというところでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) そのやり方は、最近よく取られる手法なんですよね。全国的にも、統廃合という言葉を使わないで、複合化とか。今回でいえば安全だとか、そういった言葉を使いながら、実質的な学校の統廃合を進めていくというやり方。住民に、ある意味、カモフラージュ的なやり方で進めていくという手法が横行しているんです。
学校統廃合ということであると、従来、本当の学校統廃合をするということであれば、教育行政が審議会や委員会を各層の代表により組織して、計画について諮問をします。そして、定期的な会議を一、二年継続します。そして、会議録を公表します。その会は傍聴できます。教育委員会にその会が答申を行います。そして、説明会というのを繰り返し行います。それによって、今までであれば白紙撤回になった場合も全国的にはあるというような大変重い内容なんですよ。
なぜかといえば、子どもに不利益があるからです。この今やっていることは、ネットワーク大学で秘密裏に閉鎖的な状況で、私たちというか市民、議員ももちろん傍聴できない中で審議がされ、それを来年3月にぽんと出していくという、そういう密室で行っているというのは、この学校統廃合ということの手続にもとるようなことをやっているんじゃありませんか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(松永 透さん) 今やっている研究会というのは、そこで決まったことをあたかもプランとして全部やるんだという話ではございません。実際には、そこで出てきた様々な意見、アイデア、そういったものを踏まえて、教育委員会の中でどんな義務教育学校にしていくのかといったことを決定していくための様々な材料をいただいているという認識でやっています。
ですから、まだ決定するとかそういう話ではない中で、具体的にこういう義務教育学校にするということが決定していない中でのことですので、そういった意味では、これからということだと認識しています。
◯委員(伊沢けい子さん) ただ、一番の当事者は、ここでいえば羽沢小学校の生徒たちであり、大沢台小学校の生徒たち、その保護者たち、地域の方々というのですよね。そういった人たちが、そういう手法で会議をやっていますと言ったとしても置き去りになっている。耳を傾けてもらっているとはならない。その中で、そういう検討が当事者抜きで行われているというふうにならないでしょうか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(松永 透さん) 様々な立場の方に入っていただきながらやっているところではございますけれども、いわゆる羽沢小学校であったりとか大沢台小学校、それから第七中学校のおおさわ学園の子どもたち、そういった子どもたちが今どんな教育がなされているのかといったことも含めて、きちんとした形で説明はさせていただく。また、その子どもたちにもう一回返していく時間というのは、この先もあるかなというふうには考えているところです。
◯委員(伊沢けい子さん) この土地利用基本構想の最終案というのを出されていますけど、改めて8ページのところ、案のときから同じなんですけど、ここの上のところに地図がありますよね。この地図においては、羽沢小学校と大沢台小学校は既に書いていないんです。名前もないんですよ。ただの跡地です。それで、跡地利用はどうするかという位置づけで、この地図の中に、今国立天文台とかいうのはちゃんと文字が書いてあるんだけど、ここの羽沢小学校とか大沢台小学校は、今もあるじゃないですか。この地図は、これを見た人たちに、すごく暴力的で傷つけると思いませんか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) こちらは、構想の一番最初のページということでございますので、この全体のまちづくりの全体像をこの航空写真を用いてお示ししているところです。跡地利用も含めてのまちづくりでございますので、こういった記載としているところでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) 私は、少なくともこれを見て、もう学校がないという記述というのは、物すごく一方的だし、非常に独断的なものだというふうに思います。これを見た地元の小学生をはじめとした方々は本当にどう思うのかなと思うんですよね。
ここに、私は1つ、今の市の姿勢が表れていると思うんですよ。まさに当事者のことなんか何も考えていなくて、先走って計画を策定しようということしか頭になくて、学校は立ち退いたという前提で跡地利用をどうするかというね。でも、あるものについて、少なくともこんな記述はするべきじゃないと私は思いますけど、どう思われますか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) この7ページ、8ページについては、構想1のまちづくりというところで、おおさわコモンズの創出とエリア全体のまちづくりというページの構成になっています。先ほど課長のほうからも説明がありましたけれども、この全体のまちづくりといったところで、今後この天文台を中心に、周辺のまちづくりをどういうふうに展開していくのか、その構想をこれに地図として図示させていただいた。
そして、移転をした跡地の検討のゾーンというような形で御説明をしている、そういった説明の図になっています。
◯委員(伊沢けい子さん) 私はこの図は大変適切じゃないと思います。現状に合わせて、だって矢印が付いているということは元がなきゃいけないわけですよね。もう元がないじゃない、元が消されている。羽沢小学校も大沢台小学校も、もう元がないんですよ。それって、おかしいと思わないですか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) 元はというと、地図の加工上、建物の上にマークはしてありますけれども、これは現状の航空写真を用いていますので、今の建物がなくなっているというわけではないです。
7ページの冒頭のところに、一番初めの課長からの説明にもありましたけれども、この羽沢小、大沢台小、西部図書館、学童保育所を天文台北側ゾーンに移転しというようなところを説明する図というような形で地域の共有地(コモンズ)というものを位置づけて展開していきたいと、そういったものを説明するページだというふうに捉えていただければと思います。
◯委員(伊沢けい子さん) そりゃあ、そう捉えていただきたいと言っているだけであって、問題は見た人がどう思うかですから。私はそう思うし、市民の皆さんが──そういうところに表れているんですよ、要は自分たちの勝手なプランを市民に理解しろというふうに言っている、その姿勢そのものが理解なんか到底得られないということなんですよ。あまりにも一方的で、とても納得できないし、この現状が多くの人たちをもっと言えば傷つけていると私は思います。どれだけの人を傷つけているのかというような内容ですよ、本当に。
それから、土地利用基本構想のところですけど、13ページのところに土地利用という図があって、これはちょっと変更点があって、黄色い文字が地図の中にあります。市が活用する土地の具体的な範囲は未定ですというふうになっているんですけど、前の案の中にはこう書いてあったんです。市が買収または借地する土地の範囲は未定です。買収または借地という言葉が入っていたんですけど、その言葉を抜いたと思うんです。
それは、5ページにも同じことが言えて、5ページの真ん中のところにも、市が買収または借地する土地の範囲は未定ですという文言があったんだけど抜かれていて、現在、国立天文台が所有する土地ですという、黄色いところに変わっているんです。その土地の買収とか定期借地権でという話もずっと市は説明していましたよね。それはどうなったんですか、なぜ変えましたか。
◯副市長・都市再生部長事務取扱・国立天文台周辺地区まちづくり推進副本部長(久野暢彦さん) 現在も、天文台さんとは借地または買収、どちらかということで協議を進めることになっております。
◯委員(伊沢けい子さん) では、そのまま書けばいいところをその言葉を削除した理由はどういうことでしょうか。
◯副市長・都市再生部長事務取扱・国立天文台周辺地区まちづくり推進副本部長(久野暢彦さん) 先方との話の中で、この基本構想の中にそのコメントを入れるかどうかということよりも、今、天文台さんが所有している土地ですということを表記したほうが大事だろうというふうに議論して考えました。
◯委員(伊沢けい子さん) 要は、そういう言葉を天文台さんは、市が買収するとか、定期借地権だの──定期借地権というのはもともとなかったけど、借地するという文言を入れるということを嫌がったということですか。
◯副市長・都市再生部長事務取扱・国立天文台周辺地区まちづくり推進副本部長(久野暢彦さん) 天文台側から、それを書くなというふうに言われたということではないです。大事なことは、ここの土地は今天文台さんの土地だということをきちっと明記するべきだというふうに考えました。
◯委員(伊沢けい子さん) でも、逆に言うと、すごくはっきりと分かりにくくなっているんですよ。だって、市が買収するか借地するかと、ちょっと前の答弁でおっしゃったわけじゃないですか。ということは、そういうことをしようとしているんだということを市民の皆さんにも分かるように書くべきじゃないですか。
◯副市長・都市再生部長事務取扱・国立天文台周辺地区まちづくり推進副本部長(久野暢彦さん) 別に書いてはいけないとは思っていませんけれども、一番言いたいのは、ここはまだ天文台さんの土地だということをきちっとこの構想の段階では明記しておくべきだというふうに考えたということが理由でございます。
◯委員(伊沢けい子さん) 国立天文台の土地ですということは、今回の案の中に書かれているけれども、じゃあ、その土地を借地または買収というのを抜くという必要はないんじゃないですか。
◯副市長・都市再生部長事務取扱・国立天文台周辺地区まちづくり推進副本部長(久野暢彦さん) 土地については、ここもそうですが、先ほどおっしゃったような跡地とか、そういうところもどういうふうになっていくのか、貸すのかというのも決まっていないところもあります。あまりにも大事なこととして、今天文台さんの土地だということを絶対明記しなきゃいけないと思ったことがあるものですから、こういう表現にしただけです。前に書いてあったことがいけないとか、そういうつもりは特段ございません。
◯委員(伊沢けい子さん) ある意味、何も決まっていないわけですから、それは天文台の土地であることは事実ですよ。だけど、市がやろうとしているプランそのものについて、ちゃんと具体的に書かないということは、活用という曖昧な言葉を──活用と書いてありますよ。そういう、何だかよく分からないような言葉を使うというのはちょっと違うんじゃないかなと私は思うんですよね。市が活用する土地の具体的な範囲は未定ですというふうに今回改めようとしていますよね。
買収または借地という言葉はもう書かないというふうになっているということ。そこは、私は、ちゃんと事実を書き込むべきだと思いますよ、天文台の土地であるということに加えて。そういうことを考えなきゃ、そういうことを前提に市はこのプランを考えているのにその事実を書かないというのは、私は違うというふうに思います。改めるつもりはないですか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) これから実際にこの構想の後に配置プランとなるような整備計画をつくる。スケジュールのところにもございますけれども、その後に土地契約というようなところはちゃんと明記をさせていただいております。その土地契約に当たっては、18ページの一番下に、土地に係る費用として、今後この土地の利用の範囲というのが決まった段階においては、天文台と協議を進めますと。その後、適正な鑑定価格を基に天文台と協議し、権利形態を含め金額を決定していきます。
こういった形で、市のこれからどのように土地活用をしていくかっていったところと、天文台との協議の中でどういった形態によって金額を決めていくか。買う、借りるといったところも含めて、土地契約につなげていく、そういったものはちゃんと基本構想の中には明記をしているというふうに認識をしております。
◯委員(伊沢けい子さん) 現状では、天文台の土地というのは事実です。でも、それ以上のことについては、果たして天文台の中でも合意が得られているのかどうかということについては、そうじゃないんじゃないかという話も私どもにも伝わってきております。
それで、義務教育学校ということなんですけど、もともと統廃合ですよね。義務教育学校というのは、その統廃合の前提の上にあるわけだけど、その義務教育学校というものが初めて国会で議論されて法律がつくられたのは、2015年の学校教育法の改定において、それが初めて出てきたということですね。
この法律が出てきた目的というのが、当時の国会の中の議論でも、それこそ有識者の中から様々な指摘がありました。それは、私はこういうふうに思うんですけど、真の目的は、学校の統廃合及びそれに伴う教育予算の削減ということが、義務教育学校をつくることに、あるいは学校の統廃合に当たってはあったんですよ。この意見、私はそうだろうなというふうに、ある種、合点がいっているんです。学校統廃合というそのものが教育予算の削減であるというような証拠としてこんな発言が、2015年の京都市長が教育再生実行会議第3分科会の中で発言されております。
こんなふうに言っているんですよね。年間学校運営費が22億円減、施設改修費441億円減、そして適正規模化による教職員358人減で、年間32億円減。5校を1つの学校にする──これは京都の事情ですけど、三小と一中で小・中一貫校にする。その場合、校長も1人、養護教諭1人、事務職1人、プールの大きさも25メートルで一緒、講堂、体育館の大きさも一緒、これがいかに財政効果が大きいかというような発言があった。これって、本当にある種、事実、本音ですよね。学校の統廃合というのは、目的はここにあるんじゃないですか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 今、委員御紹介のお話は、あくまでも京都市さんの事例と考えておりますし、京都市さんは政令市であるため、教員の給与を負担しておりますけれども、三鷹市ではそういったことはございませんので、そのため先ほどの教員の人件費といったところは全く該当しないということでございます。私どもとしては、そういった財政の観点から今回の件を考えているわけではないというのは、繰り返し答弁させていただいているとおりでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) この学校教育法改定の中で、義務教育学校の制度設計というのがつくられている中で、こういうふうに書いてあるんですよね。市町村立の義務教育学校の教職員給与は国庫負担の対象とすると書いてあります。つまり、今は三鷹市の教職員は東京都ですね。だけど、それが国庫負担の対象になる。
それから、もう一つ、施設整備も、ここに書いてあるのは、施設費国庫負担の補助の対象とする。義務教育学校の新築、または増築に要する経費の2分の1を国が負担すると書いてあるんです。これを当てにして、今、計画を進めているんですか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) まず、教員給与につきましては都道府県の負担によりますけれども、そこに対して国庫負担があるというのが現状でございます。したがって、三鷹市の現在の小・中学校の教員につきましても、東京都が負担する中に国庫の支出があるということでございます。
施設の国庫負担につきましても、一定の要件の下で小・中学校につきましても2分の1の国庫負担があるところでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) だけど、この義務教育学校ということについて、私が今聞いているのは、この大沢地域で義務教育学校というのを造る場合に、その国庫負担2分の1というのを、新築ということになると思いますけど、当てにしているかどうかということを聞いているんです。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) いずれにしましても、義務教育学校だからといって、国庫負担の何か特別な制度があるということではございませんので、通常の学校の建て替え、あるいは新築等の要件を踏まえて検討していくということになると思います。
◯委員(伊沢けい子さん) 先ほど、京都の件は、政令市だから違うんだっておっしゃいました。だけど、三鷹市は政令市ではないですけど、学校を統廃合するということについては、教育費の削減ということが、この統廃合、あるいは義務教育学校を造ることに当たっては行うということが、1つの前提であるというふうに私は理解しております。そういうことを行いたいがためにするのかなと。
そこで、そういうところで予算を削って、こういう学校の大きな建物を造るとか、図書館も大きなものを造るようなお話がありましたけど、そういう建設費などに回していくというふうに私には見えるんですよ。それって本末転倒じゃないですか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 先ほどから申し上げているとおり、私どもとしては、財政のためにこの計画を進めているということではなく、大沢の総合的なまちづくりの観点から進めているものでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) それは、そういうふうにお答えになるでしょうけど、結果として一皮むけば、そういうことがあるんだということなんですよね。だから、そこを見ないで、この表面的な統廃合じゃなくて、移転だの複合化とかいう言葉でその本質を見えなくするということがあるとすれば、それは本当にこの地域の子どもたちにとっては大きな実害になるというふうに私は考えております。
先ほど、この避難所の考え方についても、陳情者が来られて意見を述べられたんですよね。だから、一市民として、その方も疑問点を述べられたわけですよ。そういう陳情まで来なきゃいけない。しかも、これだけの資料をそろえて持ってこなきゃいけないというふうに思うまでの大きな疑問点があるという証拠だというふうに思われませんか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) 先ほどの陳情の議論の中でも、それから特別委員会の行政報告の中でも議論がいろいろあったかと思いますけれども、防災面という課題は1つ、この地域の大きな課題です。ただ、それだけではなくて、これは先ほどと繰り返しになってしまうかもしれませんけれども、防災面だけではなくて、教育もそうですし、買物もそうですし、地域の共有地もそうですし、そういった様々な複合的というか総合的なまちづくりをこの地域で進めていって、よいまちにしていきたいと。それがこの構想の肝なんです。
以上です。
◯委員(伊沢けい子さん) ただ、その中身があまりにも法にも沿っていない。法の中でできることについてもできないと言ったり、この件については事実と違うとさっき指摘したとおりです。それから、ガイドブックにおける学校の子どもたちの減ということだって、本当に論拠があって言えるのというのは、私はいまだに皆さんが説明されたことに全く納得しておりません。こういう中で、このガイドブックなりこの基本構想というのが、事実について議会や市民から疑義が出されている中で、これを決めるということがあっていいと思われているんですか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) 先ほども答弁したと思うんですけれども、今、この土地利用基本構想というものを策定して、この間も様々な場面で地域の皆さん、それから市民の皆さんとまちのイメージを共有して、それで少しずつ進んできた取組であります。それを、この構想を基にさらに具体化していく。具体化していくと、また皆さんのイメージが深まっていくと思います。
それが、この次の整備計画で配置プランですとか、地域のより具体化されたものを皆さんにお示しをしながら進めていきたいと、そのように考えております。
◯委員(伊沢けい子さん) さっき私が学校統廃合における合意手続が軽視、無視されているということの中で、いわゆる本当の説明会というものは、去年の11月23日に羽沢小学校体育館で1回行われたきりです。いわゆる、質疑応答ができて、疑問点を明らかにしていく。あの場では1時間ずつで、午前中でストップがかけられてしまって、多くの方が手が挙がったまま終わってしまったという経緯があります。
そういう、説明会というものを市民の方々はすごく求めているんですよね。ちゃんと明らかにしてほしいと、自分の疑問にちゃんと答えてほしいと。それは、今回のパネル展示の中で寄せられた意見の中にも多数あったかと思いますが、どう受け止められていますか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 先ほど来、委員御指摘の学校統廃合における進め方というのは、必ずしも決まったものがあるわけではございませんでして、一部の自治体の進め方に基づいてお話をされているのかというふうに認識しております。
一方で、この間の取組につきましては、職員の説明付パネル展示におきましても、来場者の方の疑問に対して、本当にじっくりお話を我々も聞きましたし、我々の考えを伝えることもできたと考えております。
◯委員(伊沢けい子さん) ここに、こんな本があります。「学校統廃合と公共施設の複合化・民営化」という本があって、それで、和光大学の山本由美さんという教授の方がいるんですけど、その方が学校統廃合の今の──これ、三鷹も入っています。三鷹に限らず、今の進め方ということについて指摘をされているんですよね。その説明会というものをしないで、まさにパネル発表の市民参加型、ワークショップというほうに流れていて、説明会をしないということが行われていると。
そういう中で、住民が全く納得できない。パネル展示って、今回すごく参加者も少なかったですけど、1対1で、むしろ疑問点が分かりにくくなると思うんです。全体化しないじゃないですか。前でいえば、責任ある貝ノ瀬教育長は少なくとも席にいたし、そういうプランが違っているとしても、間違っているプランだと思うけど、でもその中身が少なくとも明らかになっていくんですよ。
だけど、そういう形でしないということになると、その中身すら議論する余地がないという状況になり、本当にある意味、住民不在のままにとてつもないプランが決定されてしまうということになりませんか。
◯都市再生部調整担当部長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(齊藤大輔さん) ガイドブックにも載せさせてもらっていますけれども、この間の説明会等の開催状況ということで、大なり小なりありますけれども、本当に数多くの皆さんに接することができたというふうには考えております。
そして、先ほど担当課長のほうからもありましたけれども、一般市民向けの説明会、確かに174人というような多くの方々が来場して、御説明を聞いていただいて、実施をさせていただきましたけれども、その場で十数人の方々が質問をされてというような形だったということで、今回のこのパネル展示については、この86人ほとんどの方、私も当日、土曜日も日曜日も両方とも現地におりましたけれども、皆さんと会話することもできました。
先ほどの委員さんの御質問の中にもありましたけれども、それぞれのパネルごとに専門性、いろんな分野にまたがっておりますので、各市役所の職員が責任を持って説明をさせていただく。そういった場を通して、本当にいろいろな方に、このまちのイメージの共有につながっていったのではないかというふうには考えております。
◯委員(伊沢けい子さん) 延べ86名、だけど私だって既にこの中の2名なんですよ。よく話が分かっている方もたくさんいたわけですよ。だから、本当の意味で、広く疑問に思っている方への説明会であったとは思わないです。真夏で、両日とも物すごく暑くて、外で立っているだけでも倒れそうなぐらい暑い日でした。そんなときにやったものを、やった、やったって言われると、それは事実と違うというふうに私は思います。
だから、こうやってパネル展示をやりましたというふうに、またこうやって実績の中に書くのかもしれないけど、そのことの中身というのが伴っていないと思うんですよね。だから、説明会という形でやるということは今後は考えていないんですか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 令和5年11月の説明会を開催した際に、ああいう場所で自分の意見を言うことがなかなかできなかったと、言いづらかったといった御意見をいただいたことも踏まえて、今回このようなパネル展示の中で個別に説明するという形を取らせていただきました。
現時点では、今後の説明会につきましても、令和5年11月のような形でやるかどうかというのは決まっておりませんが、私どもとしては、今回7月に実施しました職員の説明付パネル展示は、なかなかそういう発言しづらい方の御意見もお聞きできましたし、またその後、今回のこの特別委員会の中で御報告させていただいた、皆さんからの頂いたアイデアシート、そういったものもこの後公表させていただきます。
中には、やはり周りの方がどう思っているのか知りたいというふうに考えている方もいらっしゃると思いますので、そういったアイデアシートを公表することで、その辺のお声にもお応えできるものと考えております。
◯委員(伊沢けい子さん) 今のパネル展示に参加された中だって、説明会を求める声は結構ありましたよね。それはパネル展示とは書いていないですよ。やっぱり説明会を開いてほしいと。この間、さっきから聞いてもらえなかったと言うけど、手が挙がっているのに、1時間ごとで切っちゃったじゃないですか。私は、それで昼休みのときに、職員の方皆さんに言いました、午後は1時間で切らないでくださいねと。ちゃんと皆さんが手が挙がっている方、全部指して終わるまで延ばしてください、1時間で切らないでくださいと言ったけど、聞き入れてもらえませんでした。
意見しました。でも、聞き入れてもらえなかったんですよ。だから、結局自分たちのほうで切っているんじゃないですか。どうですか。
◯まちづくり推進担当課長・国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん) 先ほど私が申し上げました、なかなか意見が言えなかったという方の話になりますけれども、それは、手を挙げたけど指されなくて意見が言えなかったということではなくて、あの場の雰囲気から手を挙げることができなかったといったお話をいただいたことから御説明したところでございます。
◯委員(伊沢けい子さん) ただ、アイデアカードだって募集していたし、それで言いづらい方は紙に書いて帰っていましたよね。あのとき、随分、紙も集まっていましたよ。だから、そういう形で、今だって根強く、もう一度羽沢小学校で開いてくださいという声もあるんですよ。それには聞き入れないんですか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 説明付パネル展示におきましては、むしろ説明会よりも長い時間を取って、また1人の方に時間を区切ることなく、じっくりお話ができるという意味では、説明会における質疑よりもより充実した質疑応答、対話ができたものというふうに考えております。
◯委員(伊沢けい子さん) 私は、この説明会というのが総合的に問題点が浮かび上がり、しかも教育長もちゃんと席に着いていたじゃないですか。そうやって責任ある方々が、きちっと皆さんの前で、公の場で答弁するというようなことがない限り、こんな多額の税金を使って、まちの中を大きく改変してしまうような100億円、200億円のような事業は決めてはならないと思うんです。だから、何回だって、こうやって質問しているわけですよ。
説明会はしないんですか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) もちろん、責任のある立場の者がいることが大事だという御意見として承りたいと思いますけれども、私どもも責任を持ってお答えさせていただいておりますし、一定の時間的な制約がある中でより充実した対話ができる方法というのを引き続き考えていきたいと思います。
◯委員(伊沢けい子さん) パネル展示のときは、奥のほうでテレビが流れていて、「みる・みる・三鷹」で、教育長がテレビの画像から何かしゃべっているのが流れていました。でも、声がちっちゃくて、よく聞こえなかったんですけど。
だけど、とにかく教育長が今、この天文台のまちづくり推進本部の本部長じゃないですか。その人が、あんなテレビの奥で、そうやって一方的に話しているだけ。その疑問には、市民は答えてもらえないんですよ、画面にいるだけだからね。そういう形でやろうとしていることに、私は間違っているというふうに指摘しているんです。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 私ども、組織で仕事をしておりますので、教育長、本部長の思いをきちっと私どもが説明させていただくという形でやらせていただいたと考えております。
◯委員(伊沢けい子さん) じゃあ、市民の要望があるということについては応えないということでよろしいですか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 今後の説明会、あるいはそういった市民との対話の場の在り方というのは、今後の検討でございますので、御意見として受け止めたいと考えております。
◯委員(伊沢けい子さん) ぜひ、やるべきですよ、何回だって。本当に、誰も納得していないんだから。誰もとは言わないけど、だけど分かっていないという方がこれだけたくさん、どんどん出てきている中で、それはちゃんと行うべきだと私は思います。だから、検討とか言っている場合じゃなくて、やりますって言うべきじゃないですか。
◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(越 政樹さん) 今の御意見も踏まえまして、検討させていただきたいと思います。
◯委員(伊沢けい子さん) そんなの最低限のことであって、じゃあ、そのときにこの資料を本当に配られるのかと思うと、ちょっとぞっとしますよね。だって、事実と違うことがいっぱい書かれているわけだから。そんなことで、こんな計画を進めていいとはとても思えません。本当にやり方、進め方、全て間違っているというふうに、私は指摘したいと思います。
終わります。
◯委員長(粕谷 稔さん) 以上で質疑を終了いたします。ありがとうございました。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 休憩します。
午後8時23分 休憩
午後8時25分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん) 委員会を再開いたします。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 議会閉会中継続審査申出について、本件を議題といたします。
調布飛行場周辺の利用及び安全について積極的な対策を講じること及び国立天文台周辺地域のまちづくりに関すること、本件については引き続き調査を行っていくということで、議会閉会中の継続審査を申し出ることにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 続きまして、次回委員会の日程について、本件を議題といたします。
次回委員会の日程については、本定例会最終日である9月30日とし、その間必要があれば正副委員長に御一任いただくことといたしたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
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◯委員長(粕谷 稔さん) その他でございます。義務教育学校の視察について、確認いたします。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 休憩します。
午後8時26分 休憩
午後8時28分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん) 委員会を再開いたします。
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◯委員長(粕谷 稔さん) 義務教育学校の行政視察については、別紙の行政視察行程案のとおり実施いたしたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
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◯委員長(粕谷 稔さん) その他、皆様方から何かございますでしょうか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
特にないようでございますので、本日はこれをもって散会いたします。お疲れさまでした。
午後8時28分 散会