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トップ会議録会議録閲覧 > 会議録閲覧(令和6年総務委員会) > 2024/02/06 令和6年総務委員会本文
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2024/02/06 令和6年総務委員会本文

                  午前9時28分 開議
◯委員長(高谷真一朗さん)  おはようございます。ただいまから総務委員会を開きます。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(高谷真一朗さん)  初めに休憩を取って、本日の流れを確認いたしたいと思います。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(高谷真一朗さん)  休憩いたします。
                  午前9時28分 休憩


                  午前9時30分 再開
◯委員長(高谷真一朗さん)  それでは、委員会を再開いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(高谷真一朗さん)  本日の流れにつきましては、1、議案の審査について、2、議案の取扱いについて、3、行政報告、4、次回委員会の日程について、5、その他ということで進めてまいりたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのように確認いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(高谷真一朗さん)  休憩いたします。
                  午前9時30分 休憩


                  午前9時32分 再開
◯委員長(高谷真一朗さん)  委員会を再開いたします。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◯委員長(高谷真一朗さん)  議案第71号 三鷹市基本構想、本件を議題といたします。
 これより質疑に入ります。どなたから。


◯委員(野村羊子さん)  それでは、私のほうから順次質問させていただきます。改めてということになると思いますけども。今回の基本構想について、修正案というものを私たちは出させて──これは非公式というのかな、議題に上がっているわけじゃないので、委員の皆さんに提示させていただき、市側にもそれは伝わっているということで、確認をしていきたいと思います。
 主語の問題があります。基本構想の前文ね、冒頭、いきなり長年にわたってというふうになってきています。全般に向けて、この前文において、主語、誰が誰に向かって語っているのかというところが問題だということを前回の質疑でも指摘したと思います。やはり、この三鷹市はというふうな形で主語を明確にする、市民に向けて市が語るというふうなこととしてこれがあるというふうに私は思ったんですけども、その辺について、まず確認したいと思います。


◯市長(河村 孝さん)  これは、後段のほうの文章にもありますけれども、まさに三鷹市内にあるみんなですよね。我々、私たちはという表現をしていますが、市民、事業者等、市議会、市長等というふうなことがありますけれども、そういうふうに述べられていますが、まさに三鷹市というふうに限定すると、三鷹市って結構多義的なんですよね。地域としての三鷹市という言葉もあれば、何となく三鷹市役所みたいなことをイメージしているのもあります。
 ですから、そこは多義的なので、私は、これは、基本構想というのは、自治基本条例で述べているところの三鷹市民全体がこれを進めていくという主語として考えています。


◯委員(野村羊子さん)  市民全体というふうなところで、今ありました。つまり、三鷹市という言葉がなく、何も主語がなくても市民全体が言えているというふうに、この提案のときに市が思ったというふうなことで、でも、私はそれは違うだろうということも思います。そこは、やはりきちっと主語を入れていくということが必要ではないかと思いますね。
 ほかのところの提案もあるので、そこはそれで問題だし、もう一つは、市民全体が進めていくという上では、市民全体の総意というのをどう取っていくのかということが、実はこれの決め方としてあるのではないか。マチコエをやりましたけども、前回の市民プラン21会議で基本構想についてどこまで語っていたのかというのは、私はその場にいないので分かりませんし、今回のマチコエの中で基本構想についてどういうような議論があったのかということが一切ない中、市民全体が進めていくというふうな言われ方をしても、市民の総意としてこれがあるというふうにどうやって言えるのかということを確認したいと思います。


◯市長(河村 孝さん)  ですから、それはこの議会で議論をするという形になっている。そのことが、まさに市民の総意になるんじゃないですか。私どもの市役所の「三鷹市は」というのは市役所であり、三鷹市域であるというふうな表現であるならば、今、地方自治法で基本構想を議会の議決にする必要がなくなりましたので、いろんな選択肢があったと思いますけれども、その当時のことでいえば、やっぱり三鷹市民、皆さんの総意で決めていく基本構想であるべきだと。だとすれば、三鷹市は議会の議決事項として、そのまま存続させようという趣旨で捉えていまして、それが自治基本条例にも反映されているわけでございますから、まさにここでもっていろいろな御議論をしていただいて、決定するということで考えているということでございます。


◯委員(野村羊子さん)  考え方は分かりました。その辺については、パブリックコメントも出しているというふうなことも言えるんだろうなとは思いますけども、その中でどうこれを市民の総意だというふうに持っていけるのかという辺りは非常に難しいなと思っています。
 それで、2050年をめどにするって、これ、後でもう一回やりたいと思いますけども、そういう中で飛躍と発展というふうな言葉遣いをどう考えるかということですよね。もう高度経済成長期ははるかかなたになり、低成長、いやいや、成長しない、脱成長とか、いろんなことを言われています。そういう2050年という先を見据えたときに、飛躍と発展ということが目標に掲げられていいのか。私はやっぱり、せめて持続可能なとかいうふうなところで考える。
 だから、それこそまちの人口を増やすとしたら、もう既に日本全体が人口減少なんだから、ほかから奪ってくるだけでしかないわけですよ。そういうことにより、つまり、ほかを犠牲にした上で三鷹市だけがよくなるということではないはずなので、私も、市長はそんなことは考えてないと思いますよ。だからこそ、この言葉ではなく、持続可能なとか、そういうことをきっちり言うということが重要だと私は思っているんですが、いかがでしょうか。


◯市長(河村 孝さん)  私からすると、これだけ世界中が戦火にまみれ、その中で平和をどういうふうに維持するか、これは日本の国内にとっても、例えばその1つを取っても、飛躍は必要なんじゃないでしょうかね。発展も必要だというふうに思っています。
 これまでの反省からいうと、恐らくここは野村委員さんと意見が一致するかもしれませんが、量的な発展、GDP何位とか、そういう話じゃなくて、1人当たりの豊かさ、GDPで表現されないことも含めた、まさに市民の皆さん、国民の皆さんの豊かさというのを追求する、そういう社会構造に変わることは、私はもっともっと飛躍が必要だというふうに思っています。ですから、それは質的な意味も含めた言葉であるというふうに御理解いただきたいなというふうに思っています。


◯委員(野村羊子さん)  今までと同じ飛躍と発展という言葉を使えば、今までのイメージのままになってしまうんですよ。だから、そこが質的に変わるんであれば、やはり質的に変わったことが分かる言葉遣いをすべきだというふうに私は思います。そこが非常に安易だというふうに私には思えます。
 質的な発展というのは分かりますよ。私も、質を高めて、小さくするけど、質を高めるということは重要だと思っています。そういう中でどういうふうな社会を目指すかといったときに、少なくとも持続可能ではないかというふうに私は思っています。
 次に、この前もやりましたけど、人間主体の「あすへのまち」から、未来志向の「あすへのまち」というふうなことになるというところで、未来志向はいろいろ、どういうところから使われ出したかということもありますけども、取りあえず方向性、先のイメージとしてそっちへ向かって進むんだということ、まあまあではありますけども。この人間主体が最初に出てきたときは、やっぱり高度経済成長期からオイルショックでというふうなところで、やっぱりこういうところを据えようというふうな思想があったと思うんです。
 今、コロナを経て、やはり人間が重要なんだというふうなところを、この先、そこを据えていくというふうなことを考えたときに、やはり人間主体のというふうな、人間という言葉がちゃんと明示されているということが私はやっぱり必要だと思うんです。そこを再度お願いします。


◯市長(河村 孝さん)  持続可能という言葉を今は使われていますけども、どういう論者も皆、持続可能な社会を目指しているんですよ。ですから、そういう意味で、持続可能だったら、その言葉があれば将来的にも使えるんじゃないかという話ではなくなっているというふうに、私はこの言葉自体にも一定の問題点もあるというふうに思っています。
 そして、人間主体のほうですけれども、これは以前からずっと議論があって、私どもからすると、当時、鈴木平三郎さんの時代のことも念頭にあるのかもしれませんけれども、割と人間といったときに、ヒューマニズムで限定的に使われていた時代があります。でも、今から考えると、要するに言葉の使い方の問題でしかないのかもしれませんが、人間主体といったときに、じゃあ、動物主体ってあるのかと、ウイルス主体ってあるのか。いろんな文脈上、難しい議論がというか、読み方として、なかなか理解できないところが、今現代的にはあるというふうに思っていますので、そういう言葉を使わなくても理解ができるんだとすれば、今の時代に合った言葉で考えるべきではないかというふうに現在思っているところでございます。


◯委員(野村羊子さん)  これを外しても、人が大事にされるんだということが、それの後の、例えば後段でしっかり言えているのかというところの辺りを、それはそれで確認をしていくという必要があるんだなというふうに今思います。
 言葉遣いってすごく大事ですよ。大事です。だから、私も本当に一言ずつこだわってしまうわけですよ。私もそういう文学、本屋をやっていますので、自分でも文章を書いたりとかしてきていますので、書評とかね。冒頭だって大事ですよ。それをどう受け止められるのか、どういう思いでそれを発するのか、それをどう伝えるのか。一言一言が実は重要だし、2050年まで、これが生きるものとするにはどうしたらいいのかということはすごく重要だと。だからこそ、本当に一つ一つ細かいことを言っているわけです。
 気候危機についての対応ということが、後段であるからいいんだっていうふうなこと、パブコメの回答でもさんざん言っていますけども、やはり、全体が目指す方向性の中に、その問題、その課題も含めて未来を目指すという、それがイメージの中に、平和に対する、本当にいろんな戦禍があって、平和が脅かされている時代で、そこは重要だということと同時に、平和を脅かすものの1つが気候危機でもあるわけですよ。
 だから、そこにきちっと同じような重みを持って、そこに気候危機対策ということを、私はきちっと言っていく、本当に大災害、大震災、様々な風災害も含めて、それがあると平和ではいられないわけです、非常時になってしまうから。そういうことも含めて、それは同列に、やはりきちっと、この先を見据えた文章の中に入れていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。


◯企画部長(石坂和也さん)  気候危機等に対する認識というのは私どもも同感でございます。自然と共生できる社会を実現することは重要なものと捉えているところは同一認識でございます。
 その一方、今回の基本構想、前回の議論でもございました、やはり前文、基本目標や政策、施策等を見直す中で、コンパクトに全体をメッセージで伝える構成にしたといったようなところが、まず肝にございます。そうした中で、私どもとしますと、前文においては、まず平和、人権、自治ということを基調にした形で表現をしているといったところでございます。
 繰り返しになりますが、そういった自然環境、地球環境の保全の視点については、環境・循環のまちの施策にもきちっと入ってございます。全体として入れていく中で、私どもは表現しているというふうに捉えています。


◯委員(野村羊子さん)  重みが違う。そこに──もちろん平和、人権、自治ベースですよね、それを語っている、そこがあるんだということを言っている。基本目標というところで、それを改めて言い直しています。これも、目標という言葉遣いが、私は問題だと思っていますけども。けれども、やはり2050年という先を見通したときに、平和への、平和を壊すものの課題として気候危機があるというふうに、やっぱりそこはそういう捉え方をすべきではないかって私は言っているんですけど、どうですか。


◯副市長(土屋 宏さん)  気候危機もありますけども、そういったことで、例示と言うとちょっと語弊があるかもしれませんけども、そういったことを掲げていけば、例えば震災等々もあるわけで、そういった例示をどこまで挙げるかという、メッセージとして伝えるときのつくり方の問題もあろうかというふうに思っております。
 そういった意味では、三鷹市の場合にはそもそも恒久平和という形でのことをうたっておりますので、平和の中にそういったところを大きい意味では含めながら、個別のところの目標でしっかりと、環境ですとか、あるいは防災・減災、そういったものをこの個別の施策の中で表現させていただいているということですので、企画部長が申し上げましたとおり、全体としてはこの重要性をしっかり認識した上で、この構想の中に表現されているものというふうに思っております。


◯委員(野村羊子さん)  この後の人が何を見るかって、まずやっぱり前文を見て、基本目標、目標年次という、その辺まで、ぱっと目に入る中で、最初につかまえるわけです、考えるわけです。そこにそういう言葉がないということが私は問題だとやはり思います。
 その後の段落というのかな、1つずつ、平和、人権、自治について語っているわけですけども、コンパクトにと言っても、やはり平和というのが何か、人権って何かといったところで、それが基本的な理念であるということをやっぱりしっかりうたう。そこが重要だと思うんですが、その理念って言葉が、今先を示す方向性、だから、その後も何か願いというのがあったのは、あれはあっちか。
 だから、基本的な理念ということを、その後の基本目標というタイトル、もともと基本理念だったものを目標に変えてしまうということが、なぜ理念ではなく目標になってしまい、理念という言葉、これらを、平和、人権、自治を理念とするというふうなことを明示しないのかということを聞きたいと思います。


◯副市長(土屋 宏さん)  こちらの平和と人権、これを、まず我々は普遍的な願いとするというふうな表現をさせていただいております。これは、やはり理念というと、どちらかというと、これは語感の問題かもしれませんけれども、すごく限定的な、思想的な部分が表現されてしまうのかなというところもございましたので、まず願いというふうな表現をさせていただきました。
 ただし、それを市民自治を推進する中で、誰もが自分らしく生き、暮らしやすさを実感できるまちをつくって、それを次世代に継承していかなければならないと。理念としながら継承していかなければならないというのが、私たち三鷹市民の考えなんだというような表現をさせていただいておりますので、あまり限定的にならずに、ただし、目指すべき方向はしっかりとしていかなければならないというような表現をさせていただくというところで、ここら辺については、かなり言葉を我々も相当議論させていただきました。
 あえて理念という言葉を外して、願いとしましたけれども、それをつなげていかなければいけないという表現でまとめさせていただいているのが、この2段落目の表現になります。


◯委員(野村羊子さん)  だから、願いという言葉が、この前もやったと思いますが、願いって、ただ願うだけでいいんですよ、変な話。願っていればいいんです、実現してもしなくても。理念って、理念を目指すといったら、それに向かって努力する、アクションを起こす。基本理念があって、それに向けたアクションがあって、基本構想って総合計画の最上位でしょう、計画なんですよ。それに向けてアクションをすることが基本計画であり、行動計画でしょう。
 そのアクションを起こすためのベースが基本理念であって、願いは、ただ単に願うだけでいいんですよという、そういう語感の違い、中の意味、人に与えるイメージの違い。それは、やっぱり行政が持つ最上位計画としての位置づけから考えたら、願いではなく、やはりきっちりこれは行政が、あるいは市民全体が、行政が市民に向かって、ちゃんと理念として一緒にアクションを起こしていきましょうねで、そういう呼びかけでもいいですけども、そういうようなところを据えるということが私は重要だと思うんです。願いだけでは非常に情緒的で、願っていればいい、はい、願っていました。でも、実現しません、願いは願いだからねって、そういうことだって起こり得る。
 そうではないことを目指すんでしょう。そこは明示しないといけないと思いますが、いかがでしょうか。


◯市長(河村 孝さん)  これ、最初の前文に関する構えというか、考え方の違いがここにすごく表れていると思うんですけれども、三鷹市役所が呼びかけるわけじゃないんですよ、三鷹市長が呼びかけかけるわけじゃない。つまり、みんなでやりましょうという話なんですよね。みんなでというときに、みんなが理念を持っていますかね。持っている人もいるし、持っていない人もいますよ。やっぱりその理念の基礎になるのが、希望とか、気持ちとか、否定されているという意味じゃないとは思いますけども、情緒とか、そういうものですよ。
 戦後の日本の中で、これだけ平和が維持され、これだけいろいろなことを議論されているのも、まさにそういう国民的な、共通している平和への願いがあるからなんですよ。平和への理念じゃないですよ。どういうふうに平和を維持するかというときに、今、国連も具体的な話になれば、いろいろ違ってくる。でも、それに対して、やっぱり平和をつくっていこう、平和を維持しようという国民の願いが今の平和をつくっているし、維持できているというふうに私は思います。
 ですから、三鷹市が、市役所が、あるいは市長が、あるいは議会が個別に理念は持っていらっしゃるけど、その理念のありようはまさに実現しなければいけないわけですから、希望という気持ちとか、そういうところの一番の土台の上に理念があるんですよ。だから、含まれているんですというふうに私は思っています。
 ですから、実現できなきゃしようがないですよねという話は私も理解しますけれども、それらも含めて、やっぱり気持ち、願いというのが大変大切なことである、実は大切なんだということを、私はこの構想の中で述べているというふうに思っています。これによって理念が生まれ、事業が起こり、いろんなことが規定されてくるわけでありますから。願いだったら何も動かない、私はそういう話にはならないというふうに思っています。


◯委員(野村羊子さん)  考え方は分かりました。でも、情緒的であるからこそ、願いというのは個人一人一人のもの。それを、普遍的なものだというふうに押しつけるということも、私はそこはそれで、やはり問題が残ってしまうんじゃないのかなと思います。理念って、堅いですよ。でも、だからこそ、この三鷹市の最上位計画だからこそ、基本構想だからこそ、しっかりとそれを据えるということが私は必要だと思っています。そこは本当に、前文だけじゃなくて、市がこれをやっていくんだということの──市民に一緒にやりましょうと呼びかけるのはいいですよ。だって、市民が動かなければ始まらないからね。
 でも、それはそれで、市として決意を持ってやるというふうなことであるわけじゃないですか。そういうときに、やはりきちっと理念として掲げるということが私は必要だと思います。なので、基本目標というところが、この項目を基本目標というふうにするならするで、やはりその言葉の中に理念とするんだということをきちっと言っていかないと、目標としての重みというのが違ってくるんじゃないのかなと。
 本当に理念を外して、理念という方向性、イメージにした、中身を具体的なものをほとんどなくして、たった2ページのある種キャッチコピーというか、タイトルというか、目次というか、そういうものだけにした。その上で、さらに理念じゃなくて、目標で願いでというふうなことでは、本当に何でもかんでも、どうとでも取れるというふうなことになってしまうんじゃないか。やっぱり思いをきちっと思い、市がこれをしっかりと最上位計画として位置づけて、ここに向かっていろんなアクション、計画をつくっていくんだというふうなことを明示するというときに、やはり基本理念ということが重要じゃないかと思うんですが、もう一回。


◯市長(河村 孝さん)  私は、繰り返しになる部分もありますけれども、市役所が、あるいは議会が、三鷹市がというふうな限定的なところで、この基本構想はつくられていないというふうに思っていますし、これまでも実際、実質的にはそういうものだったというふうに思います。理念だから強い、情緒だから弱い、そういう話じゃなくて、やっぱり基本構想というのは、まさにおっしゃっているように、三鷹の諸事業、計画、それらの一番頂点に立つものでありますから、逆に言うと、そういう、例えば理念の上に理論があるとか、そういう話になってくると、やろうとすることがどんどん狭まってくるんですよ。情緒だから弱い、願いだから弱いというのはないはずです。
 私は、願いだからこそ、そこまで浸透するものを目指すからこそ、強いものになる、広がる、それが三鷹市の基本構想であるというふうに思っています。
 この間、平和首長のネットワーク会議みたいなのが設立されました。全多摩地域の市が一緒になって記者会見をしました。そのとき、会長の市の方が言われたのは、やっぱり共通点を見ていかなければいけない。そうすると、具体的なことはなかなか各市の市長さんの中でいろいろ考えが違いますから、そうすると、平和文化という言葉を言っています。私はよくぞ着目した言葉だなというふうに思っていますが、平和というのも文化である。つまり、情緒的ですよ。
 その定義自体も、やっぱりいろんな形で解釈できるかもしれない。でも、多摩地域ではこれを目指しましょう、世界に発信しましょうというふうになっているわけです。私は、この三鷹市の基本構想においても同じようなことが言えると思います。やっぱり共通項を見いだしていくときに、気持ちのところで一緒になれるというのは、非常に重要なことなんじゃないですかね。私はそう思っていますね。ですから、願いは大変重要な言葉であるというふうに思っていますし、その転換が、もしも、野村さんが言われるように、今回の特徴の1つであるとするならば、私は前向きな特徴の1つであるというふうに思っています。


◯委員(野村羊子さん)  市が行う計画としていかがかと言っていて、市民がどう受け取るのか、市民の動きの中でこれをどう使っていくのかというふうなことを問題にしているわけではありません。そこが、やっぱり視点が違うというか、立脚点が違うんだなっていうのを改めて思いますね。
 施策、同じようなことで、そういうことを考えた上で、細かいところの修正をいろいろ、こちらもしているわけですけれども。そうですね、言葉遣いの問題もいろいろありますけども、やっぱり主語の問題は、この文章全ての、施策のところの文章に本当に、誰が誰に向かって言うのか。市がつくる、行政がつくる最上位計画として、市民の皆さんに呼びかけるというのは分かるんだけど、でも、誰が主体的にこれをやるのか、誰に向かってやるのかというふうなところの主語が明確ではないために、より分からなくなるみたいなところがあるなと思っています。
 施策の6番の誰もが安心して暮らせる健康・福祉のまち、一人一人に寄り添いながら暮らしを支援するという、誰がどういう人に寄り添うのか、健康・福祉のまちの中で。地域で支え合うということが、今、本当にできなくなっていて、国も含めて地域で支え合えと、自助、共助だというふうなことを言っていますけども、行政として何をすべきかといったら、やはり福祉を充実させ、弱い立場に置かれる人たちの暮らしを支援するということ、そのことが誰もが安心して暮らせるところにつながるわけですよ。
 どうしてもこぼれ落ちる人たちを支えるということ、そのことも含めて、あるいは、そのことが分かるようにちゃんと書き込むべきではないかというふうなことを思いますが、それについてはいかがでしょうか。


◯市長(河村 孝さん)  ほとんどおっしゃっていることは、現実的な話だと、きっと一致する部分があると思いますが、誰もが安心して暮らせるまちを目指すために地域で支え合うという、誰もが安心してというのは当然のことだと私は思っていますけどね。行政だけがやるとなったら、防災にしろ何にしろ、みんな、まちづくり、ほとんどできないですよ。社会福祉として行政がやるべきことをここで挙げるんだったら、それはまさに計画なんですよね。
 だから、基本構想と基本計画というのは、やっぱり憲章的な性格があるわけですよ。何々憲章ってありますよね、みんなでこれをやりましょうという、そういう憲章。それに近い性格を、私はやはり持っているというふうに思っています。つまり、行政がつくる基本構想って、野村さん、今、御意見というか御質問の中で言われましたけれども、行政がつくるんじゃなくて、みんながつくる、それを保障するために、やっぱり議会で議決するっていう形を取っているわけですよ。
 行政計画だったら、私が勝手につくっちゃうという、そういう批判もありますけれども、これは行政計画じゃないんです。だから、議会で議決する計画なんです。その意味を、私は非常に重いものだというふうに思っているから、こういうふうに表現されることは何も問題ないというふうに私は思っています。だから、行政がやることを列挙するんじゃなくて、みんながやることをこの基本構想の中で定める、そういう性格のもので、ですから、議会で議決することが必要だというふうなことになるというふうに思っています。


◯委員(野村羊子さん)  議会で議決するということは、確かに。だからこそ、こうやって市長が出てきて、委員会で議論というふうなことをさせていただいていますけども。それと、この基本構想という長期総合計画の最上位計画として憲章的な、理念的なものとしてあるということは、でも、これを実施する責任はやはり行政にあるわけじゃないですか。行政から始まるんですよ、動きは、アクションは。
 みんなでつくる、市民を巻き込み、市民が動くということは当然必要だと思いますし、それでなければ──市民一人一人も自分の生活を豊かにするために、自分の人生を豊かにするために、一人一人が動きますよね。でも、だからこそ、行政がやるもの、行政が最終的に責任を持つものだからこそ、議会が議決するんですよね。だって、チェックし、立案しという機関だから。
 それは、この前のときに、自治基本条例をつくったときに、条例の中に位置づけたということですよね。それは非常に重要だと思っていますし、そういう機会があるということも重要だと思っていますけども、やはりこの最上位計画としての基本構想を実現させようという、その責任主体は行政にあるわけで、問題は、それを放り出すような言い方になってはいないかということなんですよ。みんながつくると言ったときのみんなって、いや、あんたたちの責任ですって放り出すこともできちゃうわけですよ、やり方、言い方によっては。
 今の三鷹市はそういうつもりはないかもしれないけど、20年後の三鷹市はどうなっているか、首長が誰になっているかによって変わってきちゃうわけじゃないですか。そうならないようにするために、言葉をしっかり押さえていくわけですよ。そのための明文化だから、そのための議決されたものだから。だから、そういうことを考えたときに、みんなでつくるというような、放り出したような言い方というのは、私は本当に責任ある決め方なんだろうか、言葉遣いなんだろうかということは、やはり非常に疑問に思いますが、いかがでしょうか。


◯市長(河村 孝さん)  みんなでつくるとなると、市役所が最終責任を取らないから放り出す形になるんじゃないかというのは、私はある意味、こういったら怒られちゃうかもしれないけど、三鷹市民に対する侮辱だと思っていますね。放り出すというのは、市役所が放り出すんじゃなくて、みんなでつくるんですから、みんなで責任を持つんですよ。まちに対してみんなが責任を持つ、そういうまちをつくりたいというのが私は基本だと思っています。
 ですから、議員の皆さんもそれぞれの立場で、それぞれの市民の人の意見が反映できるように、この構想についての議論をしているんじゃないですか。ですから、20年後どうなっているか分からないといったら、それは何もかも分からないですよ。だから、そのときの市民の人、あるいは議会が、議決されるとすれば、その基本構想に対して、やっぱり責任を持ち続ける、まちに対して責任を持ち続ける、そういうふうなことを目指したいというのが、この基本構想の意味だというふうに思っています。
 市が、行政が責任を持つ行政の計画だったら、ここに書けないですよ。こういう形になっていないです、もともと。皆さんの御意見も。ですから、それは、そういう形にしないための仕組み、それを今回の基本構想で目指しているというふうに御理解いただきたいというふうに思います。


◯委員(野村羊子さん)  何かこういうふうに市長とやり取りできるのは、逆に面白いですけどね。でも、そんなことを言っても始まらないけど。いや、でも、意見の違いというのはそういうことなんだなというのが分かります。行政の計画だったら、もちろん、基本計画は、そういう意味では市長が勝手に決めることができる。それは、こっちは意見を言うことはできるけど、それは単なる意見であって、だからこそ基本構想は、最上位計画として位置づけられている最上位計画は議決を行使できるようにしようという、自治基本条例のそのときの思いというのはあるわけだから。
 それによって、それは本当に市民の思いで、そういうふうな形をつくってきたということは、三鷹市はそういう意味で、市民参加というふうなことを言いながらやってきたところは分かります。でもね、やっぱりその方向を目指して実際に実施する、動いていくのは行政だと思うんです。その動くときの考え方の根底にあるのが、この基本構想になるわけでしょう。そのときに、じゃあ、本当にその足場をどういう形でこれを踏まえていくのかといったときに、いろんな細かい言葉遣いが、やはりそれはそれで問題なんじゃないかということで、私はいろいろなことを言い続けているわけです。
 次の子ども・教育のまちですけども、やっぱりどうしてもここの中黒の位置が、あるいは言葉遣いが。この前もやりました、子育て支援、言うのか言わないのかというふうな。子どもと教育が中黒で並立するということが、私はどうしても納得できないというか、言葉遣いとして腑に落ちないというか。
 もう一つは、やはり、子どもの主体性。最初の、パブコメの前にあったものがなくなっちゃったってすごい残念で、やっぱり子ども自身の人権の尊重、子どもを主体にする、子どもを主役にする、どういう言葉でもいいですけども、やっぱりそこがね。未来を自らの力で切り開き、歩んでいく子どもの成長ではないんですよ。やっぱり子どもが主体でいくんだという、子どもの人権を尊重するんだということ。その言葉の意味と、この子どもの成長を支えるということでは、やっぱり違うと思うんですよ。
 その辺りの意味の捉え方、見え方の違い。だから、ここがどうして子どもが主役みたいなことがなくなっちゃったのか。パブコメの言葉をそのまますんなり──パブコメだって、取り入れるもの、取り入れられないもの、何段階にも分かれて評価していますよね。なぜこうなっちゃったのかって、やっぱり私は解せないので、もう一回、そこも含めてこの部分の回答をお願いします。


◯副市長(土屋 宏さん)  これ、私、多分、前回も同じような御答弁をさせていただいていると思うんですけれども、ここであえて子ども・教育ということで、確かに子どもというものと教育というものは、ちょっとニュアンスとして違う部分もあるのかなという悩みもありつつ、ただ、やはり委員さんおっしゃるとおり、子どもが主体である。要は、子育てという言い方をすると、子どもが客体になってしまう。
 だから、子どもということで、子どもの主体性を尊重するということは、ここをあえて子育て支援・教育のまちとしないで、子ども・教育のまちとさせていただいたところに我々の思いは込められているというふうに思っております。
 その上で、子ども主体ということではありますけれども、そうはいっても、やはり子どもたちに対しては、自らの力で未来を切り開いていける子どもたちの成長、そこがやはり一番大切だろうというところで、説明の文の中には、こういった形で子どもの成長を地域全体で支え、育むという表現をさせていただいておりますけれども、最終的に目指すところというのは、あくまでも子どもが主体というところは、ここで十分表現されているものというふうに思っております。


◯委員(野村羊子さん)  残念ながら思えないなという。やっぱり、そこはそれでストレートにきっちり言うべきだと私は思います。もしそうであるなら、子ども・教育のまちではなく、子どもを育むと言いましたけども、子どもが生きるとか、子どもが主役のまちとか、そういうような形でしっかりそこを明示すると。子ども主体であれば、そうしたら、どうしてここに教育が入っちゃうのかなと。教育だって客体になりますよね、教え育むというところで。
 ここは、そうしたら、やっぱり子どもが主役、子どもが主体のまち、子どもが生きるまち、子どもが中心なんだということを明示する言葉にすべきじゃないですか。


◯副市長(土屋 宏さん)  そうすると、教育が必要ないということになるのかということになります。やはり、子どもが主体のまちではあります。ただ、子どもたちが成長していくプロセスの中では、当然、教育というものも必要になりますから、ここはあえて並列にさせていただいております。


◯委員(野村羊子さん)  だって、それを言えば、中にちゃんと書いてあるんですよ、子育てや教育の環境が充実しと。ちゃんと書いてあるんです、子育ても子どもと。子育てと教育が並立するのは、同じ内容だから、これ並立するのでいいと思うんですよ。その中に書いてあるじゃないですか。子どもが主体ということをちゃんと明示するということが必要だと私は思います。そこは同じ答弁になりそうなので。
 もう一つ、次の生きがいを高めるところです。これもこの前もやりました。本当に願いもそうだけど、この生きがいもそうなんですけども、非常に個人的なことを目標に掲げちゃう。そのことによる市民への制約というんですかね。何と言ったらいいのかな。でも、実際に生涯学習や芸術文化の発展というふうなところでは、生きがいではなくたっていいわけですよ。なぜ生きがいを高めなくちゃいけないんですか、心豊かに暮らすだけでいいですよねというところが、ここはやっぱりおかしいなと思うし。
 生涯学習ということ。社会教育から生涯学習に変わったけども、そこで目指すのは、誰もが参加、学習、活動することができる環境づくりだったりするわけですよ。そのために、芸術文化に触れることとか、学びの場とか、スポーツができる場とかをつくっているわけですよね。生きがいのためじゃないんですよ、仕事が生きがいの人たちもいるわけだし。そこが、やっぱり非常に個人的な言葉をここに持ってくることで、情緒的な言葉というふうに言い換えてもいい──また同じ言葉の論争になると面倒くさいんだけど。
 でも、やっぱりこういう内的、心的自由みたいなところのことをここに、目標に持ってくるということは、やっぱり私は違うんじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。


◯市長(河村 孝さん)  これは、野村委員さんがおっしゃったように、繰り返しになりますけど、例えばにぎわいという言葉も表現としてありますよね。魅力あふれる、これも御指摘のような個人的なことといえば個人的なことなんですけども、そういう言葉全体として応えられるようなまちをつくるというのは、個人的な感覚とまち全体をつなげるために、私は必要というか分かりやすい言葉だということで、この言葉が選ばれてきているということがあると思いますけども。
 だから、おっしゃっていること分からないでもないんですけど、個人的なところまで割り込もうっていうわけじゃないですけど。ただ、実際にやっている現場、生涯学習をやっている人、それから文化活動をしている人たちは、みんな自分たちの生きがいを求めたり、いろんなことでやっていますよ。だから、そういうことが、実はまちづくり全体にも伝わっていく、つながっていくんだと。私どもが、先ほどから言っているように、この基本構想で何を書こうとしているかということを御理解いただきたい。
 それは、行政計画じゃないということなんですよ。行政計画でないということは、またこれも繰り返しになりますが、個々人が目指していることが、実はそれらがまちをつくっている。それは、それぞれの思いが、1つの親和性をもってこのまちのコミュニティをつくっているんだとしたら、それを大事にしたい、そこがすごくまちづくりの原点になるはずだというふうに、そういう問題意識の差が、今の議論であると思っています。
 ですから、そういう意味で、野村委員さんがおっしゃっていることがいいとか悪いとかいう話じゃなくて、そこを目指しているんじゃないんですよ。この基本構想は、皆さんが一緒につくっていくまち三鷹というのを、どういうふうにしたいと思っているんですかというところから始まっているわけですよ。ということです。
 私、またしゃべると長くなるので、これ以上はやめます。一切発言しませんが……。
               (「一切は困る」と呼ぶ者あり)
 一切はしないかもしれないけど、なるべく限定しますが、これ以上はしゃべりません。


◯委員(野村羊子さん)  いえ、せっかくの市長が出席の委員会ですから、ちゃんと御答弁いただけると、それはそれでいいと思っているんですよ。時間は今のところ制限がありませんからね。答弁時間にも制限がありませんからね。
 個人の心的自由というかな、そういうところに踏み込むものではないということは、それは当然だと思うんですけども、やっぱり何のために生涯学習やスポーツ、芸術文化を市が、行政が税金を使ってやるかといったところの考え方ですよね。その辺が、生きがいという言葉で言い表すのが適当なのかどうかというと、私は違うだろうなという、そこはやっぱりちょっと違うなと思うということとして、言っておきたいと思います。
 コミュニティ・自治のまちね。これも、自治体経営を基盤とするという言い方が、公正で効率的で透明な自治体経営というふうにかかっているわけで、単純な自治体経営じゃないわけですけども。そこの在り方が、でも、コミュニティ・自治のまちといったときに──ここは、みんなでつくっていくというよりは、これこそ行政が言っている言葉なのかなと思ったら、コミュニティ・自治のまちとして、やはり市民の活動とか、協働するとかということをきっちり言うことなんじゃないのかなと。
 市民満足度の高いまちというのは、今回、基本計画で、目標値を全てそこに置いている。だから、これを言いたいんだろうとは思いますけども、それよりも、いやいや、市民満足度って、目標値にしているものは、いろんなアンケートでしか出てこない、分からないことなので、実際に何が満足につながっているかって、本当に個々人、一人一人の気持ちなので。そういうことを考えたときに、やっぱりコミュニティ・自治というふうなことをうたうときに、市民の活動を支援し、そして、共に協働するということをしっかりとうたう、それが市民自治のまちなんだと、コミュニティなんだということをちゃんとそこで表現するべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。


◯企画部長(石坂和也さん)  まさにコミュニティ、根幹を成すのはやっぱり人だと思っています。やっぱり人間関係の希薄化みたいなところでのコミュニティの課題というのが、今、顕在化している中で、私どもとすると、コミュニティという言葉の中に、コミュニティのまちづくりを進めるところで、やはり人と人とのつながり、人と地域のつながり、今のコミュニティ創生基本方針にはプラットフォーム化というようなことも出ております。そういったところをきちっと進めていくというところは、これで十分表現できているのかなというふうに思っているところでございます。
 協働の視点がないんじゃないかといったところでございますが、協働というのは、やはりこの各施策に通底する横断的な考え方かなというふうには捉えているところでございます。そうしたことから、今回、5番目の施策を推進するための視点ということで、(4)になりますが、多様なパートナーシップによる参加と協働の視点というところを、あえて今回項目としても出しているといったようなところでございます。
 そういったことで、この全体の中でそういったことについては表現できているのかなというふうに捉えています。


◯委員(野村羊子さん)  こっちで書いているからいいというふうなことなのか。つまり、施策として出している9つの施策の中に、これがある意味、この基本計画の見出しになり、それを実現するための基本計画になるわけですよね。そこが、単なる自治体経営なんだというふうなことでは、本来ないはずだと。コミュニティ・自治のまちというのは、自治体経営によってできるわけじゃないですよね。
 だとしたら、やはりここにその中身をきちっと書く。何を目指すべきかということを書くべきじゃないですかというのを、言っても同じ答えになるんだろうから、大分時間も使ってきているので、やっぱりそこは疑問だということを言っておきたいと思います。
 だから、今、言われたところに飛びますが、多様なパートナーシップによる参加と協働の視点というところで、なので、協働というのは、本当に最初の頃に協働って何かという議論があったときに、やはり参画なんですよね。同じ立場で一緒にやる、決めていく。そのときに必要なのは情報提供なんですよ。行政はたくさん情報を持っていて、市民は一部の、自分が分かる範囲のことしか分からない。そういう中で、圧倒的な情報的な差がある中で、一緒に決められるのか、対等の立場で議論できるのか。
 いやいや、だから情報提供がちゃんとあった上で、プラスもマイナスも、いろんな情報があった上で、一緒に決めて、一緒に決めたことだから一緒に動いていけるよねというね。本当に最初の協働っていう議論があったときに、あれは市民プラン21のときかな、ちょっと私もかなり昔なので覚えていませんが。そのときに、いろいろ協働ということを調べたときに、やはりそこが重要だと、情報提供が重要だという話があって、私はそれは本当に重要だと思っているんです。
 情報がないところでの判断は、やっぱり間違うんですよ。間違うというかずれる可能性が大きいわけで、やはり同じ情報を共有するということが重要なので、なので、ここにやはり情報提供を徹底して行うということをきちっとうたっていくと、施策としてこれもきちっと入れていくことが重要だと思いますが、いかがでしょうか。


◯企画部長(石坂和也さん)  市からの情報提供の徹底というところの、市民参加のための重要な視点というのは認識は一致しているところでございます。前回の総務委員会でも御答弁させていただいたところでございますが、前回、平成13年から今回の大きな改正という中での流れの中で、やはり自治基本条例ができたというのは、非常に大きな流れの転換点だというふうに思っています。そうした中で、自治の枠組みというのをきちっと定めたという中で、自治基本条例の第14条にも、開かれた自治体として積極的な情報公開及び情報提供に努めるといったようなところは定められているところでございます。そうしたところについては、一定程度定着しているといったところで、それは日常化しているのかなというところで捉えてございますので、特にこの文言で表現の問題はないのかなというふうに捉えています。


◯委員(野村羊子さん)  これを見る人は、基本はこれだけを見るんですよね。今言ったように、あっちもこっちも参照できないので、そういうところではやっぱりきちっとそのことを確保していく、目標として据えていくということが私は必要だと思います。
 それで、あえて修正案には入れていませんけど、この目標年次の考え方というのも、ちょっともう一回確認をしたいと思うんですけど。今まで約20年間、20年というのを基本構想のベースとし、基本計画を10年ないし12年という形で改定してきた。3年か4年ごとにローリングしてくるというふうなところでの動かし方をしていました。
 今回、2050年という切りのいい数字になっている。例えば、第4次のときは、市長交代のときに見直せるように、最終的に修正をかけられるようにというふうな年次のつけ方をしましたが、今回、第5次の基本計画そのものは4年間。ということは、4年ごとに基本計画、そういう自治体もありますから、それはそれでいいというか、どっちが職員が大変か分かりませんけども。
 1つは、基本計画が4年ごとになることによって、中長期的、今まで10年、12年で書いてきたものが、そういう目標がどうなっちゃうのか分からないという不安定さがあるというのが1つ。この前、個別計画がどうなるか分からないって市長が答弁なさって、個別計画は10年、12年、国の年次で変えなくちゃいけないものもあるので、46ものうちの今回二十幾つ改定することになりますけども、そういう中で、基本計画は4年、それの本来、実施計画である個別計画が10年とかを目指すみたいなことになるとしたら、ちょっと総合計画の在り方として、これ、いびつな形になっちゃうんじゃないのかというのが心配なんです。
 具体的な、基本計画に書けないような10年後を見据えた計画を個別計画に書くというふうなことが起きるのかどうか。それはそれで、どう位置づけていくのかというのを確認したいと思います。


◯市長(河村 孝さん)  しゃべらないつもりだったんですけども、三鷹において計画行政の在り方、時代によって全然違ってきているんですよね。御承知かもしれませんけれども、昔は基本構想、基本計画の下に実施計画というのがあって、4年ごとに改定していました。要するに、計画経済っていう言葉がありましたけど、計画的に経済を動かせるものだと思っていたら、全然違って、それが破綻したということは、我々、世界の歴史の中で今、見ている一場面でありましたけれども。
 計画行政でやっていくには、やっぱり限界があるんですよ。御承知のように、日々いろんなことが起きていて、昨日決めたことが、あした変わっちゃうかもしれないという時代の中で。とすると、基本構想では長期的に、やっぱり方向性をちゃんと定めながら、一定のこういう流れでいきたいねということを仮に決めていくしかない。一定の方向性は、やっぱり三鷹だけではなくて、日本でもそういうことを定めることが一定の成功につながっていましたから。
 ただ、実質的にどうなるかというのは、ちょっと分からないところがあるんですよね。今回の新型コロナウイルスの蔓延もそうですけども、これ、計画的に見えない、分からなかった。能登半島の大地震もそう、東日本もそう。ですから、それはやっぱり逐次修正してやっていく姿勢が必要であるということがまずあると思います。まさに行政のやり方も、単年度予算でやっていくわけですから、議会の関与を受けながら、一定程度そういう変化に柔軟に対応できる、そういう仕組みになっているわけです。
 ただ、それが目の前のことだけではなくて、将来のことも含めて見通していくことが必要だということで、行政においては行政の計画をつくる。そして、市民の皆さんとは、すぐにはできないけれども、これ絶対あるよね、こういうふうにしたいねということについては、やっぱり基本構想として定めていく。具体的なことが全て分からなくても、方向性としてはこれでいきたいねというのが、やっぱり基本構想の持っている性格だというふうに思っています。
 そういう位置づけで、今、予算も含めれば3段階でやっているというのが三鷹の自治体経営だし、恐らくほかの自治体においても、それに似たような形になっているんじゃないか。やっぱりその上で考えてみると、やっぱり市長や市議の皆さんが4年間の任期を持っているということは、これは私どもが計画行政をしていく上で大変大切だということで、今までは──ですから、行政計画のほうは、首長とか、つまり政治の日程とは関係なくつくられていた。それはおかしいんじゃないかということで、私どもも含めて、4年間ごとに区切ることについて、今、まさに政治日程、つまり一番近いところの市民の皆さんの御意向というものを反映できるような形で仕組みを変えてきたということが、正直申し上げてあると思います。
 ですから、そういう意味でいうと、理念を定めるといいますか、理念の方向性を考える、そういう基本構想と、4年ごとの基本計画、そして単年度の予算で皆さんに御承認を得るというこの仕組みは、私はこの方向性は間違っていないというふうに理解しています。


◯委員(野村羊子さん)  いや、でも、基本構想は非常に抽象的、理念的ですよ。でも、行政は、実際に何か、例えば今いろいろ問題になっていますけども、何かハードのものを建てるとしたら、4年じゃできないですよね。それについて構想する、こういうことをやりたいよねと構想して、例えば市庁舎にしたって、最初に言ったときは10年かかるとかって話もしていたり、実際に他の自治体を見ても10年じゃ建たないですよね。
 そういうような長期的な見通しの中で、具体的なこのことをどう進めていくか。だから、それが新都市再生ビジョンみたいに個別計画に全部落とし込まれていて、基本計画には見えない、基本構想では方向性だけという、そういう形の計画の在り方で──予算は単年度でやりますけども、もちろん、債務負担とか何とかでやっていますけども。本当、債務負担が膨れ上がっているから、将来的なことを、ある種、やらなくちゃいけないことをいっぱい決められているという社会でもあるけど、それはそれで必要なこともあるので置いておきますけど、中期、その見通し。
 あるいは、それを、じゃあ職員が4年間ではできないけど、10年後を目指してこういうことをやりたいみたいな、そういう計画は立てられなくなるのか、示せなくなるのか。あるいは、それはどこにも見えない中で、市の内部だけで進んでいくようになるのか。そのことが見えないんじゃないのということ、それでいいんですかと。この基本構想は具体的なことがない中で、じゃあどうなっちゃうんですかということを聞いているんですけど。


◯市長(河村 孝さん)  ですから、申し上げているように、4年間の計画の中で、そこからはみ出る部分、個別的に全く書かないわけじゃないですよね。ですから、それで個別の事情、分野ごとに全部違いますよ。下水道の計画はどうするのか、道路の整備計画はどうするのか、道路でも東京都の関係とか、国の関係もありますから、そういう意味で多層多重なんですよ。
 ただ、分かっていることは、今、ここで契約しなきゃいけない、そのときには債務負担も含めて、こういうような財政計画になりますよということは示しているわけですから。全体は、基本構想なり、基本計画で、財源も含めておおむねこういう形になりますよということは申し上げています。ですから、それは、今までもそうだったし、全てのことが基本構想に載っているはずもないし。ですから、それは、個別の行政の計画については、そのようにちゃんと示しているわけですから。三鷹だけで決められないことは、東京都とか国との関係で出てくるものもあります。
 ですから、そういうことで、全体は必ず皆さんに情報公開をして、まさに議案として議論していただく中で深掘りをしてもらって、見えてくる。ですから、5年とか4年の計画を超えたものについて、計画があればできる。見えないとかいう話じゃなくて、それはもう既にそういう形で個々に修正されながら議論が進んでいくわけですから、その御懸念は全く当たらないというふうに私は思っています。


◯副市長(土屋 宏さん)  すみません、ちょっと私からも補足をさせてください。この基本計画の在り方なんですけれども、従来12年でやっていました。12年たって、4年後に1次改定、そして8年後に2次改定という形でやっていました。12年間を見通そうと思ってやるのは最初のときだけです。次の1次改定のときには、もう8年しか見通していません。そして、2次改定のときには4年しか見通していません。次の計画期間を見通した計画という改定作業は、今まで実際に実務的にはやっていなかったということがあります。
 そういうことから考えますと、これだけ時代の変化の激しい中で、結局、市役所内部──ちょっと内部の話をして申し訳ありませんけども、改定作業にかける労力というのは、改定なのか策定なのかというのは、実質的に同じです。その段階で、我々が今社会のニーズがどうなるか、市民生活がどうなっているのかということを前提として、まずは4年間の計画をしっかりつくろう、そこからはみ出ちゃうのは、この12年間の残りの期間が何年やるかというところで、このくらいのところではできるかなというような計画になっていました。
 そういう意味では、この4年間というふうにすることは、実質的に我々としても、改定作業としても同じですし、これから4年間の計画を市民の皆様と一緒に議論していくというプロセスも同じだというふうに思っています。
 市長も申し上げましたけども、御懸念の長期的な見通しというものは全くないのかというと、それは以前もやっていましたし、今回の改定作業でもやるように心がけています。幾つか御覧になっていただければ分かりますけれども、今期の計画期間ではこういうことをやります、そして、次の計画のところでこういうことを目指しますということは、長期的なものについてはなるべく記載して、市民の皆さんに分かりやすいように表現させていただいておりますし、そこで多額の経費がかかってくる可能性のあるものについては、長期的な財政フレームの中で一定程度、仮置きではありますけれども、経費を算入させていただくだとか、そういった形での取組をやらせていただいておりますので、長期的な見通しを全く立てないわけではありませんし、この4年間の計画、4年ごとに5次計、6次計とやっていくこと、これについても一定の合理性があるものというふうに思っております。


◯委員(野村羊子さん)  そちらの言い分は分かります。4年間からはみ出しちゃうもの、どうしたってはみ出るもの、あるいははみ出しながらやっていかなくちゃいけないものというものを、常にどうしていくのか、どう見せていくのか、市民にどう提示しながらやっていくのかというのが、常に常に課題になるかなと。
 今までも確かに課題だったし、個別計画との兼ね合い、つくらなくちゃいけないものがいっぱいあるから、それをやめて、毎年毎年のこの実施計画的な、予算の中でそこに収束させていくみたいなことで、職員の作業量という意味では、例えば計画、数を減らしていくことができるのは、またそれはそれなのかもしれないけど。でも、やっぱり職員だって、1年、2年ではできない、4年ではできないことを、どのように提案し、どのように見通しを立てて作業を進めるのかということは常にやっているわけですよね。
 そのことが市民に見えるのか、外から見えるのか。計画という形で書いてあるよねといったときに、ああ、そうか、書いてあったのかと思うのと、どこにも、何も言われなかったのに、いきなり出てきちゃったよみたいに思うのかというところの在り方があるので、計画として、4年間で基本計画をずっとやる──どこまでやるのかまだ分かりませんが、10年、20年後は全然分からないから、それは分からないけども、今は取りあえずそれを選んでやってみようということは、考え方としては分かりますが、個別計画との関係とか、中長期的な見通しの具体的なことの見せ方というのは、そこはもっと考えていく必要があるかなと私は思いますね。
 ということで、ちょっと長くなったので終わります。ありがとうございます。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(高谷真一朗さん)  それでは、一旦休憩を入れたいと思います。
                  午前10時42分 休憩


                  午前10時54分 再開
◯委員長(高谷真一朗さん)  それでは、委員会を再開をいたします。
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◯委員長(高谷真一朗さん)  質疑をお願いします。


◯委員(栗原けんじさん)  よろしくお願いします。日本共産党三鷹市議団としても、今回の基本構想について、三鷹市の2050年を目標年次とした基本構想、三鷹市の計画の最上位計画として、よりふさわしいものになるように検討しました。今、この質疑に当たって基本計画の説明も受け、2024年度には個別計画もこれからつくられるわけですけれども、その原点というか基本になるものなので、市民に市の思い、議会で議決して決めたものとすれば、市議会としても市民により伝わるものにしていきたいという視点で質疑したいというふうに思います。
 私も、さっきの委員の質疑と共通している点なんですけれども、主語の問題です。私たちは、これ、主語がないので、前回、私たちという言葉が主語としてあった中で、なぜ取ったのかなとは思ったんですけども、先ほどの答弁では、市だけではなくて市民、そして前文にある事業者や市議会、また市長など、それぞれが全てで取り組むのだということでした。様々な受け止め方があるということが、ここで分かったことだと思うんです。
 私は、市議団としては、三鷹市はという主語が適切じゃないかと思ったんです。市長側はそうじゃないと、私たちだと、みんなだということで言えば、様々な受け止め方があるという中で、市の思いをより伝える上で、ここはやっぱり主語を明確にしたらいいんじゃないかと。答弁の中で、みんなだというのが分かる、そこが主語なんだという答弁があったと思うんですけれども、そういう点では、前文の最後の、基本条例に基づき、市民、事業者等、市議会、市長等がそれぞれの役割を担いながらというのの、その担う主体になる市民を包括する主語があったほうがより正確に伝わるんじゃないかという思いを持っています。
 分かりやすさという点がすごく大切だと思いますし、今回、この前文から、目標、目標年次、政策で、9つの施策、6つの視点とあるわけで、それぞれ研ぎ澄まされて、言葉も吟味して、どの言葉を使うのかと、相当苦労されたと思うんです。この点で、まず初めに、前提として、このまとめるに当たって吟味して、ここで注意した、努力したというか、ここに注力して、この言葉を使って、この文言を選んだ、どこのところに力点を置いたのかというのを確認したいと思うんです。
 コンパクトで、全体的なメッセージというふうに先ほど言われていましたけども、それで尽きるのか、そこのところの言葉の吟味、どういうキーワードを選ぶに当たって優先したのか、そういうものというのは、お聞きしたいと思います。


◯副市長(土屋 宏さん)  まず、私のほうから申し上げます。先ほど委員さんおっしゃったとおり、全体的にコンパクトにして、メッセージが伝わるようにする。それから、これだけのあえて短い内容にしたというのがありまして、これ、皆さんで、先ほど前文と目標くらいしか読まないという御意見もございましたけども、私どもとしては、これは、このくらいの分量であれば全体を通じて皆さんにぱっと読んでいただいて、それで三鷹市の方向性が伝わると。この際、我々がやはり注意したのは、私たち三鷹市民はということでのつくり方をさせていただいた。
 それはなぜかというと、こういった政策を進めて、皆さん、市民全員で進めていく、これはやはりいろんな価値観の方がいらっしゃいます。思想信条も違う方がいらっしゃいますけれども、三鷹市民の税金をどのようにして三鷹市民に還元していくかというところの共通理解が、どの程度の表現であれば御理解いただけるか。個別のことの言葉の定義づけになると、やはりいろいろと対立が出てきます。ただ、大きなところで、どういった表現であれば、税の配分というのはあまりにも具体的過ぎますけれども、でもそういったところについて共感いただけるのかというところについて、全体として、一つ一つの言葉をかなり吟味させていただいたというところがあります。
 そういった中で、「あすへのまち三鷹」という言葉があります。この「あすへのまち」というのが、いろんなところから何のことかよく分からないというような御意見をいただいているのも事実です。我々も、「あすへのまち」というのは何なのかということで、結構議論させていただきました。
 結論から言うと、まちづくりというのは目標がない。常に持続可能であることは当然です。そして、さらに飛躍と発展、これは常に進化し続けるということが三鷹のまちづくりなんだということ。だからこそ、「あすへのまち」という表現にしているんだなということを、我々は担当レベルでいろいろ議論する中で共通理解になりました。
 そういったところからいうと、この「あすへのまち」ということがより分かりやすく伝わるようにするためにどうしたらいいかというところで、例えば「未来志向のあすへのまち」という、未来志向という言葉を使わせていただいたりだとか、あるいは、この「あすへのまち」というのは到達点ではないと、常に先に行かなくてはいけない、我々は常に前に進んでいかなければいけないというところが、これ、やはり三鷹市の基本構想の伝統でもあるわけですから、ここは踏襲しようということ。
 その部分について、やはり取っかかりの段階で一番議論させていただいたというのはそこだったかなというふうに記憶をしております。
 ちょっと細かいことは、もしあれば企画部長から補足してもらいます。


◯企画部長(石坂和也さん)  今回、やはり特徴でいきますと、この間、防災・減災のまちづくりを進めてきたといったところがございます。そうした中で、これまでの高環境の視点の中に、御覧いただきますと、災害に強くといった形で、今回頭出しをしているところでございます。さらには、施策におきましても、これまでのところから独立させる形で、生命と暮らしを守る防災・減災・安全安心のまちといったような形で言葉を整理しながら、今回記述したといったところが特徴となっています。


◯委員(栗原けんじさん)  聞くと、この基本構想の改正の中身、考えていることというのが分かるので、それを伝えていく、また伝わるものにしていく必要があるというふうに思います。その点で、伝わるものにするためには、やっぱり今、副市長は私たち三鷹市民はというのが主語になる言葉だというふうに言いましたけども、私たちが考えている三鷹市はというところも、そこに含まれる中身だと思うんです。そういう点では、様々受け止めがある中で、やはりそれは伝わるものにしていく必要があるんじゃないかという思いがあります。
 その上で、前文の点なんですけれども、今回、これ市民にパブリックコメントを行って、デジタル社会の進展、また日本国憲法がという言葉を加えてよかったと思います。デジタル社会の進展という言葉、私はこれ、目標年次を2050年と考えたときに、2050年の先に、振り返ったときに、デジタル社会というのはどういう社会になっているのか。発展していって、デジタルということ自体も古い言葉になっているというか、もう過去のものになっている可能性だってないわけじゃないという点では、この言葉を入れたという重みってすごく大きいと思うんです。新しく加えるキーワードって、やっぱりあると思うんですよ。そのキーワードで、すごい大切な点として、私たちが2つ目に質疑したい、指摘しているのは、地球温暖化の気候危機に関わる問題と、自然災害というものの対策です。
 今企画部長から、頭出しして、政策の中で災害に強くというところを強調されていて、政策の部分で、高環境のまちづくりの中で、災害に強く、快適で活力があり、人と環境が調和した緑と水の公園都市──緑と水の公園都市というのは、本当に三鷹の一番の柱みたいだと思うんですけれども、ここに関わるキーワードが前文にあると、より政策が生きてくるというふうに思います。
 その点で、私たち、地球温暖化に伴う気候危機や自然災害への対策は待ったなしですと前文に入れることによって、政策の中身が生きてくるんじゃないかと思っています。ここの部分、今の私たちの提案だけでなく、気候危機と自然災害というキーワードは、2050年を見通してもすごく重要なキーワードだと思います。
 今後、30年以内に東京を中心とした首都直下の地震災害が起きる可能性がある、今起きてもおかしくないという状況にある中なのと、世界で考えたときに、気候危機が自然災害を生み出している、その気候危機に対しての対策というのを明確にする必要がある。その点では、前文にそこの部分のキーワードが入っていることによって、政策にもつながっていきますし、その政策に基づく9つの施策と6つの視点に連動していくと思うんです。
 この欠かせないキーワードってあるんじゃないかと。選んでいる中で、これをつくられたのは昨年なので、元旦の能登地震は起こっていませんでした。ただ、その間も阪神・淡路大震災から中越の地震もあるし、東日本大震災もありまして、熊本の地震もありましたし、全国各地で地震がないところはないわけで、三鷹の基本構想をしていく上での大切なキーワードだと思うので、ここを加えることによって、後が生きてくるんじゃないかというふうに私は思いました。
 この点でのキーワード、この自然環境危機と自然災害については、前文においてはどういう位置づけ、ないものを指摘するのがちょっと心苦しいんですけど、ほかのところに含まれているということはあるんですけれども、やはり前文の中でそこをしたほうがよりつながっていくんじゃないかなと。市民が9つの施策につながっていくものになるんじゃないかと思いますが、御意見を聞きたいと思います。


◯副市長(土屋 宏さん)  これ、私ども、先ほど委員さんがおっしゃったとおり、正月の能登の地震が起こる前に提案させていただいたということがあります。ただ、提案させていただいて、今これ御審議いただいているという状況ですので、こちらとしての考え方を申し上げさせていただくしか、この場では申し上げようがないんですけれども。
 先ほど来申し上げているように、この短い表現の中に、必ずどこかにそのキーワードが盛り込まれるような形の工夫をさせていただいたと。そういった観点から、先ほど企画部長が申し上げましたとおり、防災・減災、この項目をあえて独立させた形で、やはり重要だよねということでの表現をさせていただくと同時に、その説明の中にも、様々な自然災害や多様化する犯罪というような形での表現をさせていただいたということで、私どもとしては、現時点でこれについては、この基本構想全体の中で、短い表現の中で、できるだけダブりをなくすというような中での取捨選択──取捨選択と言うとちょっと語弊がありますけれども、言葉を選ぶ中でこういった構成にさせていただいているということで御理解いただければと思います。


◯委員(栗原けんじさん)  コンパクトにメッセージを伝えるということでの工夫をされたと思うので、あえてデジタル社会の進展というのを入れるという、これ、デジタルの問題というのは、デジタル技術の活用という視点の中でも盛り込まれていますし、2度の繰り返しにはなってしまうので、もう一回言うのは分かるんですが、やはりこの基本構想、基本計画や個別計画につながっていく、包括的なキーワードとしてあると、より伝わる。前文を読んでそこのところにしていく。
 前文だけ読む人だっていると思うんですよ、前文が一番初めですからね。ここに防災のことが書いていない、気候危機のことが書いていないってなったときの、それでいいんだろうかというのでは、やっぱりここに触れられていると、基本構想としてよりふさわしいというふうに私は思います。
 次に、この9つの施策なんですけれども、ちょっとこれ並び替え、この順番を変えたほうがいいんじゃないかと思ったんですけども、どうしてこの順番なのかというのをお聞きしたいと思います。もう一回確認したいと思います。


◯企画部長(石坂和也さん)  この9つの施策でございますが、改正前の基本構想に掲げる施策を踏襲しているといったところがございます。その中で、防災・減災のまちづくり、先ほど申し上げました推進という観点から、今回、防災・減災・安全安心のまちとして独立させたといったところで、各施策につきましては、優先順位を示しているものではないといったというふうな形で捉えていただきたいと思います。


◯委員(栗原けんじさん)  優先順位を示したものではないということですけれども、防災・減災、頭出し、新しく出したという形で、やはり今重要な、基本構想として2050年を目標年次として、基本計画や個別計画をつくっていく、その基本となる、最上位計画となる基本構想の中で、何を取り組むのかっていったときに、これ、順次その見直し、ローリングするときに位置づけているものを見ていくと、順番に読んでいくので、やはり市の姿勢というのが、優先順位はなくても、やっぱり重点的な側面は示せると思います。
 そういう、読み進めていく視点で、市がやっぱり重点を置いている点を明示するということはすごく意味があることなので、並び替えをしたらどうかという点を私たちは考えました。ですので、御紹介させていただくと、1番目は平和・人権のまち、それから、2番目に4の防災・減災・安全安心のまちにして、その次に6番目の健康・福祉のまちで、その次に子ども・教育のまちで、その次に環境・循環のまち、その次に活力・にぎわいのまち、そして、その次に緑豊かで快適空間のまち、それで生涯学習、スポーツ、芸術・文化のまち、そして、コミュニティ・自治のまちというふうに並べ替えをしたらどうかと。
 前文の中で、今の課題や地方自治体として取り組むべき福祉の増進、市民の暮らしと命を守るということを重視しているという点を前に置くことで、よりメッセージ性が強まるんじゃないかと私たちは思っています。
 その上で、細かい点なんですけども、施策を推進するための6つの視点というところで、3番目です。個人情報の保護と情報セキュリティーの確保の視点というのがあって、ここ、広報では2行で空間もあるんですけども、個人情報の保護というふうにうたって前文にあるのと、基本計画の1次案の中でも、この個人情報の保護と情報セキュリティーの確保の視点というところで、文言がより言葉を足して書いてある。
 ここでは、この基本計画のほうでは、住民情報をはじめとする市が保有する情報は、市民の大切な財産であり、情報を適正に保護し、適切に取り扱うことが重要ですということで、この情報を適正に保護し、適切に取り扱うことが重要ですというふうに、1行目に出ているんです。これ、すごく重要だと思っていて、ここでは、安全に管理するという視点もあるんだけれども、ここに併せて、やはり保護という視点が、頭ではなくて、含まれていいんじゃないかと。
 ここ、何で管理だけにしたんでしょうかね。保護っていうことにしたほうがより伝わるんじゃないかと。基本計画で補うというよりも、個人情報の保護というのがすごく大切、そこから管理が発生するもので、大切な点だと思っているんですけども。ここは、これ、保護って足すとおかしくなりますかね。


◯企画部長(石坂和也さん)  情報の保護についてのお尋ねでございました。こちら、基本計画も引用されながらでございましたが、例えば、市民の大切な財産で、適正に保護し、適切に取り扱うということが重要だというのは、これ、まさに情報セキュリティーの基本になる考え方になります。私どもでいきますと、平成14年、15年ぐらいから基本方針を定めて、この間、認証についても20年間やってきているといったようなところでございます。
 そういう意味でいきますと、そういったこれまでの蓄積の中で、情報セキュリティーの中でこういった厳格な保護がされているといったところについては、包含されているというふうに捉えています。


◯委員(栗原けんじさん)  これ、基本構想なので、包含されていないと困るんですけども、これ、個人情報の、言ってみれば視点、三鷹市が基本計画で示す視点というのは何なのかといったときに、包含するものじゃなくて、やっぱり一番基本だと思うんですよね。保護があって、やっぱり大切な財産をお預かりしている、これ絶対に侵害してはならない、基本的なスタンス。ここは、構想に盛り込むことが重要。
 この間、取り組んできたらいいというのではなく、今までも取り組んできたけれども、これからも取り組んでいく中心だというふうに示す必要が私はあるんだというふうに思って、ここは──あえて、これ、私たちも管理を取ると言っていますが、管理を取らなくても、保護を加筆するという、情報の保護という点についての言及を、この説明書きのところで明確に示すことというのが必要だというふうに思います。
 あと、9つの施策の中で、すみません、前後してしまったんですけども、人権の問題で、これは(1)、基本構想では2行目で、この間頂いた、三鷹市がパブリックコメントを反映していただいた修正の中身でいうと、9つの施策の1番目ですけれども、平和・人権のまちの中の文言で、差別について、不当なという形容詞が入っています。差別は不当なので、前の質疑のときも蛇足だというふうに、蛇の絵も足を描くとトカゲになっちゃって、蛇じゃなくなっちゃうということわざですけれども、シンプルに。
 この不当な差別というのは、「不当な」とつけた意味合いをもう一回確認したいと思います。


◯市長(河村 孝さん)  質問、幾つかあった中で、ちょっと前に遡る部分もあるかもしれませんが、全体にこの基本構想の構造はこの絵で示されていますけれども、こういう形になっているんですよね。ですから、全部で重要なことがたくさんありますけれども、それらを全部前文に入れちゃうと、本当にここだけで膨大になっちゃう。
 説明をすると、かなり具体的に定義をしていくと、これも膨大なものになってしまう。そういう意味で、優先順位を明確にしながら、先ほどから土屋副市長が申し上げているように、シンプルにするという、そういうことから今回の基本構想は考えられているということをまず御理解いただきたい。ですから、前文のところには、最も一番重要なところを絞り込んでいくと、やっぱりこの平和・人権、自治に直接関わるような部分がかなり多くなるということは、これはいかんともしがたいというふうに私どもは思っています。
 ここでも、あっちで言っているから、こっちにも全部入れていくと、これも大変なことになる。私ども、政策のときにいつも言わせていただいていますけれども、重要性というのは立場立場によってかなり違いますけども、それぞれ重要なんですよね。個別的なことでも、分野別でも、重要なことは様々あります。ただ、その優先順位というのがあって、そこでは絞り込まれて、じゃあ一番最初に何があるのかということで、前文が構成されている、基本的な流れだというふうに御理解いただきたいというふうに思っています。
 計画、9つの施策といいますか、そこについては、副市長が申し上げたとおりでありますけれども、基本計画等で言われている順番です。順番は重要ですけれども、先ほど言ったように、これは大まかなところでは順番になっていますけれども、重要性に、それぞれ9つのところでは、そんなにあるわけじゃありません。ただ、基本計画をつくるときに、平和、人権、国際化とかいうことは最初の頃の話だよねということで、まさにこの前提になっている今までの計画の流れでいうと、そういうふうになっているという性格はある程度あります。
 ただ、予算でも何でも、民生費も、総務費も、様々ありますけれども、あの順番ごとに重要性があるわけじゃなくて、まさにそれぞれ、民生費で例えば補助金をもらっている団体にとっては、それが一番重要だから1番目にしろとかいう話にならないですよね、これまでずっとそれでやってきていますから。それと同様の趣旨だというふうに御理解いただきたいというふうに思います。
 差別に不当かどうか。みんな差別は不当じゃないかと、それはそのとおりだというふうに、大まかに言えば言えると思いますけれども、差別もいろいろ、具体的に誰が見てもこれは非常に重いじゃないかという差別もあれば、軽口を言われた程度で傷つく、それを差別というふうに捉える方もいる。つまり、濃淡があるんですよ。ですから、そういう意味でいうと、やっぱり誰が見ても不当だということは、私はあると思います。
 それが憲法で定められていますし、取り方によっていろいろあるけれども、でも、これだけはというのは、やっぱり差別でも、不当な差別というふうに言っていいのではないかというふうに私どもは思っています。そういう意味で、濃淡があると言っても、濃いというものも、そんなに濃くないというものも、受け取る側の問題もありますけれども、それが社会的にどう見ても罰則につながるような、そういうものもあれば、そうでないものもあるということで、ここでは特に不当な差別というふうな言い方をしているというふうに御理解いただきたいと思います。
 今現に、行政の関わっているもので、やっぱりそういう表記をしているものは、法律でも何でもたくさんあるというふうに思っています。


◯委員(栗原けんじさん)  市長、一括して前文のところから思いを語っていただいて、市長の思いも分かるんですけども、だとすれば、これ、前文なんですけれども、欠かせないキーワードってあると思います。これはセンスなので、私、市民としても、やはり今まで市側の説明を聞いて、災害について頭出ししたと。これからの政策の課題、2本柱の高環境のまちづくりと高福祉のまちづくりの1つの、高環境のまちづくりの大切なキーワード、ここは、やはり前文に含まれると、よりいいものになると思います。
 という点と、ここは強調したいんですけれども、これ、ないと、ここをどういうふうに思っているのかとなってしまうという点ですね。これもいいんですけど、吟味した中で、よりよくしたいなというふうに私は思っています。災害に強いまちづくりと、環境、緑と水の公園都市というのを進めていく、三鷹市のものが前文を見て分かるように、また課題に対して取り組む姿勢が示されて、基本計画や各個別計画につながっていく大本だというところで、伝わるものにしていただきたいというふうに思います。
 「不当な」なんですけれども、ちょっと、僕、あまり。差別って不当なので、不当ってつけると、そうじゃないものがあるのかというふうになって、それは差別にも濃淡があると市長は言われたんだけども、誰が見ても差別だと。誰が見なくたって、差別は駄目。少数者であったとしても、差別は駄目なんですよね。なので、私は、この不当な差別ということを、全ての差別を表わしている言葉──本来、辞書を調べれば、差別って何なのかと、不当なものなんだと。読み取るとすれば、あらゆるものだと、あらゆる差別だという意味だと思うんですよ。
 そうあるべき、そうでなければいけないと思うんです。あらゆる差別、全ての差別、形容詞をつけないでも、差別という言葉で言い表せる。市が目指している差別を許さないという姿勢を示すことができるということでいえば、言葉、吟味して、コンパクトにしようとしていることで言うならば、ここでこそコンパクトにしても全然分かりやすくなるというふうに思います。全て、あらゆる差別を許さないということが伝わる中身にしていく必要があるんじゃないかという、私たちの意見です。そこは、そうあることによって、より重要になると思います。
 情報セキリティー、個人情報の問題ですけども、ここはやっぱり保護を明確に、基本構想の中でも保護というのを入れることが、市の姿勢を明確に示す上で、例えば基本計画やこれからの個別計画にもつながっていく点でも重要だというふうに思います。
 この点では、やはり市民の力、パブリックコメントも市民の声を聞いて、反映させている。やっぱり、よりいいものに、またそれが伝わるものにしようというところで必死だと思うので、議会側も、市が最上位計画として、基本計画や個別計画の基になるものとして、議決するものとして出してきているものなので、よりいいものにできたらというふうに思っています。
 終わります。


◯市長(河村 孝さん)  すぐ終わります。キーワード、あったほうがいいというお話は、これも以前、土屋副市長のほうから答弁していると思いますけれども、キーワードをなるべく入れたくない。そちらのほうで動いていたということは、正直、申し上げたいというふうに思っています。それは、その場でも申し上げたと思うけど、例えばDXという言葉が、ちょっと前、10年以上前、20年ぐらい前だと高度情報化と言われていたとか、時期によって──ちょっと言葉は悪いですけど、今はキーワードなのか流行語なのか分からないと。
 そのはざまで、やっぱり時代を経て残る言葉かどうかということが中ですごく議論されたということは、まず御理解いただきたいというふうに思っています。じゃあ、デジタル化というのはどうして入ったかというと、そういう問題もありますけど、それは、今最も欠けている視点で、改革していく上で重要だということを認識したので、そういう意味で、デジタル化という言葉をあえて入れさせていただいた。逆です。
 そういう言葉もいろいろ交ざっていますからね。御質問の趣旨は分かりますが、なるべく入れずに、どういうふうにこの基本構想をまとめられるかということがあったということをまず御理解いただきたい。
 差別についていろいろありましたけども、私も確かにそう思いますよ。あらゆる差別はよくない。差別される側になれば、当然そういうことは出てくると思います。ただ、現実的にはそんなに簡単な問題じゃない。だから、あらゆる差別というふうに言ったときに、差別されていると思う方が告発することによって、逆に、そう言われた人がまた差別されているというような事象で、社会現象になっていること、たくさんありますよね。
 ですから、それは全て裁判で決まっていく。そうすると、やっぱりそう簡単な問題ではない。差別という言葉も大変重い言葉であるというふうに理解しているので、やっぱり不当なという言葉を、形容詞をつけたのは、それ自体、そういう議論を経た上であるということをぜひ御理解いただきたいというふうに思います。
 個人情報についての説明で、確かに御指摘の点も分からないでもないですけど、ただ、個人情報の保護の説明をするのに、また保護という言葉を入れちゃうと、同義反復になっちゃうんですよ。だから、個人情報の保護って、じゃあ、具体的にどういうふうに説明を少なく、理解していただけるかとなれば、ここに書いてあるように、セキュリティーの徹底によって安全に管理するということを通して、個人情報は自治体として守られるということは、ここでは端的に書かれているというふうに御理解いただきたいというふうに思っています。


◯委員(栗原けんじさん)  よりいいものにしたいという思いで考えると、さきの委員も、平和の中に、災害や自然環境などの問題が起こる中での、そういう事態になっても、そこのところに包含されるみたいな言い方をされたかなと、質疑されたと思うんですけれども、ここはすごく大切。そこのところに重点を置いているので、より前文を吟味して補足することが、市民にこの基本構想、伝わるものになるというふうに思います。
 終わります。


◯委員(粕谷 稔さん)  それでは、もういっぱい質問が続きましたので、ちょっと重なる点もありますが、考え方を中心にお伺いをできればと思います。
 今回、これ、1回、市民の皆さんからコメント等、御意見をいただいた上で、総務委員会での審査ということでございますので、1つ、先ほど来、野村委員と栗原委員の修正案、ちょっと拝見していく中で、やはり私も含めてなんですが、共通するところが、前文で、この地球温暖化に起因される自然災害というワードというのを、やはり入れたほうがいいのかなという気がします。
 それに対して、様々、重ならないようにという御説明もあったんですが、この基本構想の前文にそうしたワードがあることによって、市民と同じ認識により立てるかと思うんですが、再度その点について市長の御所見をお伺いできればと思います。


◯副市長(土屋 宏さん)  一応、だから、先ほど来、これも本当に反復になってしまって申し訳ないんですけれども、自然災害への対応、あるいは震災への対応ということの重要性というのは私どもはしっかりと認識はしております。その上で、今回の基本構想で議案として提案させていただいているものでは、先ほど来、これも申し上げていますけれども、防災・減災というのを独立させて、さらには自然災害云々という表現も加えさせていただいているということで対応させていただいているということで御理解いただければと思います。


◯委員(粕谷 稔さん)  ありがとうございます。今の御意見も分かりました。あと、先ほどというか昨日、予算の内示等もありましたし、やはり地球環境の保全という部分を、この個別のそれぞれの計画の中にぜひ盛り込んでいただきたいなというふうに思うのが1点。
 あと、前文の中で、やはり基本構想の位置づけというか、市民の皆さんがこの基本構想を目にしたときに、どういうものであるのかという位置づけの明記というのを、市の最上位計画としてというワード、もちろん、先ほど来、御説明いただいて、いかに言葉を少なく、そしてまた様々なイデオロギーとかを超えて、市民の皆さんと共有ができるような構想としていくという視点でつくられているということは重々承知しているんですが、これが市の最上位計画としてというワードを入れたほうが、より基本構想としての重みというか、増すと思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。


◯副市長(土屋 宏さん)  当然のことながら、市の最上位計画としての三鷹市基本構想です。これ、現在の前文の表現の中では、三鷹市自治基本条例に基づきという表現をさせていただいておりますので、その自治基本条例に市の最上位計画として基本構想を定めるということがございますので、当然そのことは前提になっているということで、現時点でこういう提案とさせていただいております。


◯委員(粕谷 稔さん)  分かりました。それを分かった上で、御指摘をさせていただきました。
 あとは、それ以降のところは、皆さんと質問が重なっているところなんですが、先ほどございました(8)のところの、心豊かに生きがいを高める生涯学習で、当初、ここに点が入り、スポーツ、芸術・文化というふうに続くんですが、やはりこれは並列というか、優先順位等とかもないでしょうから、中黒に統一されたほうがいいのかなという気がいたしましたので、御指摘をさせていただきました。
 あと、様々ワードとか、考え方という点では理解をさせていただいたつもりでございます。そうした中で、やはり今回、先ほど市長の話の中にもマチコエの取組ということが、三鷹の市政運営の中でも、今後の大きなキーワードというか根本になっていくかと思います。今回は、こうしたマチコエの取組があって、これから審議となる方向性であります予算編成につながっていることと思うんですが、本当に今、時代の変化というのが昔とは比にならないぐらい早くなっているんですが、今回、この基本構想を策定するに当たり、こうした、これからさらにスピード感が増していくであろう時代の変化のスピードの速さという部分を、どのようにこの基本構想の中に取り組む努力をされたのかなというのを、ちょっと市長、何かあれば、教えていただきたいと思います。


◯市長(河村 孝さん)  この基本構想、おおむね2050年というふうになっていますから、相当長いスパンですよね。ですから、そういうことからすると、逆に、私は必要に応じて修正していくということは、時代としては要求されてくるんだろうなというふうに思っています。そのときに私、生きているかどうかもよく分からないんですが。
 であっても、やっぱりそれが市議会という形で、常にチェックしていただいて、そういうことが反映できる、つまり、毎年の予算と、それから長期的な構想の両方のところで、しっかり市民の皆さん、議会の皆さんがチェックできる仕組み、それが大変重要だと思っていますから、そのことを特に明示していませんけれども、この年数の長さによって、逆に類推していただきたいなというか、それは非常に大切なことだというふうに私は思っています。


◯委員(粕谷 稔さん)  市長の今の御答弁で、やはり修正ということも踏まえてというお話をいただきました。やっぱり今回、この本文というか、X、旧ツイッターじゃないですけど、何文字以内に分かりやすく伝えていくか、いかにやっぱりシンプルな文でこの基本構想をというところに御苦労されてきたんだろうなというのは、説明でも分かりましたし、本文とそれぞれの施策の中に、なるべくかぶらないようにという視点もなるほどなというふうに思いました。
 昨日、我々、市会議員研修があったんですが、やはりそのときにもちょっと話題になっておりました、これから形を変えて、こうした感染症の対策ということも、やっぱり行政運営とかには欠かせない視点なのかなというふうに思います。それこそ4年前は、市長が選挙終わってすぐの年明け早々から、このコロナの対応に苦慮されたという経験が、我々も含めてあるわけなんですけれども、そうした部分においては、いろいろな批判があったかと思います、我々も含めてなんですが。
 そうした中で、やはり時代の変化じゃないですけど、やっぱりより分断しやすいというか、両極端の御意見があのときから出て、我々も市民の声というのは両極端の御意見がずっと続いてきていますし、そうした部分では、多様な市民ニーズという部分を痛感したこの4年間だったのかなという気がします。
 そうした中で、やはり大事なのは、私も感じてはいるんですけど、それぞれ、市長は市長の立場で市民のお声、またマチコエの今回の取組もあったでしょうし、また我々28人の議員は、それぞれの活動の中で、市民の声とか、そうしたお声をいただくチャンネルというのが重なるところもあるでしょうし、それぞれまた違うチャンネルという部分もあると思うんですけど。
 そうした中において、すごく今私が感じているのは、やはり多くの意見に耳を傾けて、謙虚に進めていくということが非常に大事かと思いますので、また今日の総務委員会の審査を受けて、正副案になるんですか、分からないですけど、議会からの御意見にも、またその重みというか、感じ取っていただいて、よりよい基本構想になるよう共々に努力ができればと思いますので、よろしくお願いいたします。すみません、ありがとうございます。
 終わります。


◯委員長(高谷真一朗さん)  他にございますか。よろしいですか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、以上で議案第71号に対する質疑を一旦終了いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(高谷真一朗さん)  休憩いたします。
                  午前11時42分 休憩


                  午前11時51分 再開
◯委員長(高谷真一朗さん)  それでは、委員会を再開いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(高谷真一朗さん)  議案第71号 三鷹市基本構想、本件については継続審査とすることで御異議ありませんか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(高谷真一朗さん)  休憩いたします。
                  午前11時52分 休憩


                  午後1時07分 再開
◯委員長(高谷真一朗さん)  それでは、委員会を再開いたします。
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◯委員長(高谷真一朗さん)  企画部報告、本件を議題といたします。
 本件に対する市側の説明を求めます。


◯企画部長(石坂和也さん)  本日の行政報告は2点となります。
 1点目は、みたか太陽系ウォークの実績報告についてで、令和5年10月20日から実施した令和5年度の実績報告となります。
 2点目は、市民参加でまちづくり協議会についてで、令和5年12月に開催した解散式の概要と、今後の予定についての御報告となります。
 説明は以上となります。順次担当から御説明させていただきます。


◯企画部三鷹ネットワーク大学担当部長(鎮目 司さん)  私からは、報告事項の1点目、みたか太陽系ウォークについて御説明いたします。
 資料1を御覧ください。初めに、1、事業概要です。みたか太陽系ウォークは、三鷹市、国立天文台、三鷹ネットワーク大学推進機構の3者で共催する科学をテーマとした地域のイベントで、科学文化の醸成と地域の活性化を目的としたスタンプラリー事業が中心となっています。市内を13億分の1の太陽系に見立て、市内の店舗や施設に設置されたスタンプを集めることで、まち歩きを楽しみながら太陽系の大きさや距離を実感する催しです。
 次に、2、令和5年度の開催について御説明します。(1)、実施方法です。令和5年度は、新型コロナウイルス感染症が一定の収束に向かったことから、昨年度に引き続き非接触型のデジタルスタンプラリーを基本としつつ、従来のゴム印を紙製のマップに押して集めるキッズスタンプラリーを同時開催し、参加者が選択できるようにしました。また、期間中に天文科学の普及や啓発を目的として、特別企画や関連イベントを複数開催しました。
 (2)、実施期間です。今回は、10月20日から11月26日までの38日間で実施し、曜日などの関係から、昨年より1日長い期間としました。
 次に、3、事業詳細です。初めに、(1)、デジタルスタンプラリーです。前回に引き続き、三鷹商工会のアプリ「ミィね!mitaka」を活用し、市内98か所の店舗や観光スポットなどにデジタルスタンプを設置しました。また、スマートフォンを持っていないお子さんにもデジタルスタンプラリーを楽しんでいただけるよう、事前に市教育委員会と調整し、市内小・中学校の児童・生徒に整備している通称教育タブレットへのアプリのインストールを可能としました。
 次に、キッズスタンプラリーです。こちらは、昨年度、デジタルスタンプラリーへの参加が難しいお子さんなどを対象に実施した「惑星カードを集めよう!」に代わる催しです。参加者は、市内公共施設など10か所に設置されたゴム印を紙製のマップに押してスタンプを集めます。個々のスタンプを集めると、惑星をモチーフとした缶バッジがもらえ、10個全てのスタンプを集めると、特別なデザインの土星カードがもらえる仕組みです。土星カードには、鹿児島大学の天の川銀河研究センターに監修いただいた土星の説明などが記載されております。
 最後に、(3)、天文・科学情報スペース企画展、「太陽系ウォークひみつ基地−輪っかのある星“土星”を探る」です。こちらの会場にはキッズスタンプラリーの火星スタンプを設置しており、スタンプラリーと同時開催した本企画展には、延べ3,676人もの来館者がありました。市民ボランティアの太陽系サポーターが手作りした土星の模型の回りに、来館者がビーズやフィルムなどで飾りつけをして、土星の輪をつくり上げていく参加型展示が大変人気を呼んだほか、架空の宇宙人、エンケドラス星人を来場者に描いてもらうコーナーでは、332枚ものイラストが寄せられました。現在は、同スペースのショーウインドーに寄せられたイラストを展示しております。
 次に、資料の2ページ目を御覧ください。4、参加者数及び景品交換者数です。デジタルスタンプラリーの参加者数は、(1)に記載のとおり、6,705人となりました。こちらは、期間中にスマートフォンやタブレットにアプリをダウンロードした方の数となります。デジタルスタンプラリーの景品交換者数は合計で2,107人に上り、部門別の景品交換者数は記載のとおりとなっております。キッズスタンプラリーの景品交換者数は、合計で1,238人でした。
 次に、5、特別企画及び関連イベントです。今年度も多彩な企画や事業を実施し、平均して定員の8割を超える参加者がありました。主な事業は一覧表に記載のとおりです。
 最後に、6、アンケート結果です。今回は、デジタルスタンプラリーとキッズスタンプラリーの参加者を対象に、2種類のアンケートを実施しました。高い満足度を示す、大変満足した、満足したと回答したのは、デジタルスタンプラリーでは、昨年度の72.5%から89%へと増加し、キッズスタンプラリーでは、昨年度の76.9%から93%へと、共に昨年度と比較して大幅に上昇しており、御好評をいただけたものと考えております。
 一方、自由記述では、記載のとおり、課題の指摘と見られる御意見も頂戴いたしましたので、次回以降の太陽系ウォークの改善につなげていければと考えております。
 私からの説明は以上でございます。


◯参加と協働推進室長(木村祐介さん)  私からは、報告事項2点目の市民参加でまちづくり協議会について報告いたします。
 資料2を御覧ください。1の総会(解散式)の開催についてです。令和3年度より、約2年間活動してきたマチコエですが、昨年12月末をもって協議会員の任期が終了となることから、12月16日に解散式を行いました。当日は約100名が参加し、(2)に記載のとおり、まず市からの報告として、昨年7月に提出された政策提案について、基本構想や基本計画への反映状況を報告しました。グループごとの提案の反映状況については、昨年10月から11月にかけて実施した市との意見交換で説明しているため、解散式では、全体を総括した内容や具体的な反映事例を紹介しました。
 市からの報告は、メンバーがこれまでの活動を振り返るためのメモリアル動画を流し、会長による閉会挨拶をもって解散式を終了しました。解散式後は、同会場で懇親会を開催しましたが、懇親会でも、メンバーから、これまでの活動を振り返っての感想や今後の市民活動への意気込みなどが語られました。
 なお、2ページには、参考資料として、活動終了時点のメンバーの人数や活動回数などの実績をまとめております。
 続きまして、2の今後の予定についてです。まず、(1)の活動報告書の作成についてです。昨年9月より、協議会のデジタルコミュニケーション支援チームの有志メンバーと事務局が編集委員となり、協議会の活動報告書を作成しています。協議会の活動は12月で終了しましたが、活動報告書については、引き続き編集委員で原稿作成を行い、完成後は市内施設への配布や、ホームページ等での公開を予定しております。なお、編集委員で検討した結果、タイトルはアに記載の「マチコエ800日の軌跡〜挑戦と葛藤、そして未来へ〜」に決まりました。
 また、内容としましては、活動実績のほか、実際の活動をイメージできるよう、各グループの紹介や活動を通してメンバーが感じたこと、感想などを掲載したいと考えております。
 続きまして、(2)の市民参加でまちづくり補助金事業報告会の実施についてです。昨年交付決定を行った10件の事業について、3月に実施結果等に関する報告会を行います。当日は、申請者より補助金を活用して実施した取組内容を報告してもらい、その後、報告内容や提出された資料等に基づいて、選考委員によるヒアリングを行います。ヒアリングを行った上で、今後の取組についての考えなどを確認し、必要に応じて助言等を行う予定です。
 私からの説明は以上です。


◯企画部三鷹ネットワーク大学担当部長(鎮目 司さん)  せっかくでしたので、今回、景品を全てお配りいたしますので、ぜひ御覧いただければと思います。


◯委員長(高谷真一朗さん)  ありがとうございます。
 それでは、市側の説明が終わりましたので、これより質疑に入ります。何かある方、どうぞ。


◯委員(成田ちひろさん)  みたか太陽系ウォークのところで1点確認したいと思います。デジタルスタンプラリーでは、商工会のアプリ「ミィね!mitaka」を活用してというところだと思うんですけど、このアンケート結果のところは市が行っているというところでよろしいのでしょうか。


◯企画部三鷹ネットワーク大学担当部長(鎮目 司さん)  デジタルスタンプラリーのアンケートにつきましては、こちら、景品交換の際にQRコードを印刷したものをお示しして、その場で答えなくても、後からでも御自身でお答えができるような形で、三鷹ネットワーク大学のほうで皆様にお配りし、集計したところでございます。
 以上です。


◯委員(成田ちひろさん)  分かりました。特に、このアプリを通してやったというよりは、別途やっているということですね。
                 (「はい」と呼ぶ者あり)
 ありがとうございます。そうすると、アンケートのどのような方が参加されているかとか、あとはお子さんの意見とかいうのは把握できたのかというところについて確認したいと思います。


◯企画部三鷹ネットワーク大学担当部長(鎮目 司さん)  アンケートにつきましては、デジタルスタンプラリーと、あとは同時開催しましたキッズスタンプラリーのほうでも行っておりまして、キッズスタンプラリーのほうにつきましては、当然スマホやタブレットを使えない方を対象としていますので、実際に紙のアンケート用紙をその場でお渡しして、書いていただいて、集計したところでございます。
 今回、アンケートで、先ほど満足度が非常に向上したというようなお話をいたしましたが、それと併せて、もうちょっと大きな特徴としまして、これまでみたか太陽系ウォークでは、三鷹市外の方の参加者がなかなか伸びないというような課題をこちらで認識していたんですけれども、今回、実は京王線の三鷹台駅、そして井の頭公園駅のほうに協力をいただきまして、そちらでもチラシや広報特集号を配らせていただいた関係で、かなりそちらの市外者の人数が向上したところです。ちなみに、デジタルスタンプラリーでは、市外からの参加者が昨年度の15%から23%に、そしてキッズスタンプラリーでは、昨年度の21%から29%に増えたところでございます。
 以上です。


◯委員(成田ちひろさん)  分かりました。ありがとうございます。小・中学校で貸与されているタブレット端末でアプリをインストール可能としているってところなんですけど、それはどのぐらいの数がダウンロードされたかというところについて把握していらっしゃるでしょうか。


◯企画部三鷹ネットワーク大学担当部長(鎮目 司さん)  教育タブレットへのインストール数につきましては、全貸与数、児童・生徒が1万3,168台、そして教員の皆様が1,283台、合計しまして1万4,451台のうち、児童・生徒へのインストールが2,250台、そして教員の皆様が63台、合計で2,313台ということで、割合としましては16%ほどとなっております。
 以上です。


◯委員(成田ちひろさん)  分かりました、うちの子どもが、できるものがあるとすぐインストールしているので、インストールして、ちょっと興味深くて、のぞいたりはしたのかなとは思ったんですけど、うちはちょっと参加していないんですけど、そういう人もいるのかなと思って、数だけ教えていただきました。
 ありがとうございました。


◯委員(野村羊子さん)  それでは、太陽系ウォークのほうで、まず今タブレット端末の話がありました。実際にアプリのインストール数とクリアした数というのが、今の話だとデジタルスタンプラリーでは3分の1くらい。キッズは、これ印刷、紙の枚数、配布枚数というのは分かりますか。まず、それ、もしデータがあれば。


◯企画部三鷹ネットワーク大学担当部長(鎮目 司さん)  キッズスタンプラリーの紙製のマップにつきましては、こちら2万枚を印刷しまして、市内の各公共施設等で配布をしたところでございます。こちらが、ただ、すみません、実際に何枚のマップが手に渡ったかというところまでは把握できていない現状でございます。


◯委員(野村羊子さん)  分かりました。今まで、紙でやっていたときも、物すごい枚数配って、実際に何百人とかっていうふうな数だったと思います。実際にもらったけど、動かなかった人もいるし、動いてもクリアしなかったという人もいるしというふうな、いろいろあると思うんですけども。今回のこのクリアした数をどのように評価──過去の例から見て、今回のつまり市内98か所という場所、あるいはキッズだと10か所という場所、この場所の位置関係も含めて、クリアできるかどうかというのはいろいろあると思うんですけど、その辺の設定も含めて、どのように評価しているでしょうか。


◯企画部三鷹ネットワーク大学担当部長(鎮目 司さん)  期間中のデジタルスタンプラリーの景品交換者数、こちらは先ほど申しましたとおり、合計で2,107人でした。こちらは、昨年度、同じく「ミィね!mitaka」を活用した際では合計が2,124人で、若干の微減というところでございました。
 また、キッズスタンプラリーの景品交換者数は、合計で1,238人でしたので、こちらは昨年の「惑星カードを集めよう!」では438人でしたので、大幅に増加したというふうに評価しています。ただ、これが非常に難しいところでして、例えばデジタルスタンプラリーは、実は今回は昨年度に比べてスタンプ設置数は少なかったわけですけれども、実際、その分難易度は下がったわけなんですが、若干微減している傾向が見られている。一方で、キッズスタンプラリーのほうは大幅に増えている。
 1つ分かりますのは、先ほど御説明の中でいたしましたアンケートの記述の中で、実際に参加した方がどのくらい満足されたかというところが非常に重要かなと思っています。こちらにつきましては、デジタルスタンプラリーでは、昨年の72.5%から89%へと、そして、キッズスタンプラリーのほうでは、昨年の「惑星カードを集めよう!」の76.9%から93%へと大幅に向上しましたので、満足度という意味では非常に高かったことが明らかになったかなと思っています。
 ただ、この設置数や、当然アプリの使い勝手などの問題もございますので、このたびは前回初めて導入した「ミィね!mitaka」の改修すべきポイントを重点的に、事前に改修した上でリリースできましたので、そこの部分も大きかったのかなと考えているところでございます。
 以上です。


◯委員(野村羊子さん)  満足度が高い理由も何かというところの分析が重要だと思うんですよ。今のお話では、スタンプの設置数は少なかったけど、でも、どこにあるかも課題ですよね、人が回るに当たって回りやすいか否かというのは。そういう中で、全てをコンプリートするかどうかというふうなところの期間と設置場所の距離、行きやすさ、行きにくさみたいなことも毎回あったと思いますし、定休日になる、ならないみたいな。デジタルだから、お店が閉まっていてもスタンプはできたのかな。
 それはどうだったかとか、そういうふうなところも含めて、その設定の在り方がこの結果にどう反映しているのかというところを評価、検証しないと、来年どうするのかということが決められていかないと思うんですよ。なので、今の話では、単に満足度が上がったというだけでは全然評価されてない、検証されてない、そこは問題だと思います。そこをきちっと検証していく。
 子どもと一緒に楽しむことができたとかって、ふだん行かない場所に行くことができたっていうのは、これは当初の狙いだから。これがあって当然じゃないですか。これがなかったら、やった意味がないというような中身なんだから。そういうことじゃなくて、じゃあ、なぜ満足度が上がったのか。そこはきちっとやっていかないと。
 今、「ミィね!mitaka」を改修したと、それはとても大きなことだと思います。アプリの使い勝手で、いや、行ったのに、入らないよって、それ、全然致命的じゃないですか。そういうようなことも含め、いろいろトラブルはあったとは思うし、それがちゃんと改修できたかどうかということによって、来年度どうしていくのかということのベースになるわけじゃないですか。そこの辺りの検証、具体的な中身というのはどういうふうに考えているのか、検証したのかということを確認したいと思います。


◯企画部三鷹ネットワーク大学担当部長(鎮目 司さん)  今の市民満足度の検証について答弁させていただきます。今回、スタンプの設定につきましては、デジタルスタンプラリーにつきましては、商工会を通じて市内の店舗様からの公募という形で集めておりますので、実際に私どもが設置したい場所に置けないという部分も、もともと仕組み上ございました。
 その代わりに、今回は昨年度と決定的に違うのは、昨年度はあくまでもGPS機能のみを使ってデジタルスタンプラリーを行っていたので、どうしてもGPSというのは理論どおりに、必ず何メートル以内に取れるということが実はできないというケースが去年散見されました。それでしたので、今年は市内のデジタルスタンプラリーのスタンプ設置箇所には、全てQRコードを店内に貼っていただくという形を取りました。そのおかげで、アンケートのほうの自由記述欄の中にも、今回はGPSの反応が悪い場所でも、QRコードで実際に取れたので、非常に回りやすかったという意見を複数いただいております。
 また、キッズスタンプラリーにつきましては、こちら、私どもが自由に設定できましたので、今回は実は昨年度の反省を生かしまして、昨年やはりお子様と一緒に市内をくまなく回るというのが非常に苦しいというような、大変だったというような御苦労された御意見をいただきましたので、実は10か所のうち半分の5か所はなるべく三鷹駅の近辺に設置いたしました。
 そのため、特に小さいお子さんなどをお連れの親御様には、比較的回りやすい、駅前だけを回れば少なくとも1つの景品をもらえるというような仕組みにしたところ、これが非常に好評で、実際に景品交換でいらっしゃる際に、もちろんアンケートにも記述をいただきましたし、私自身も景品交換の窓口で、こういうふうに近場で取りあえず1つでも取れるように設定してくださるとすごく参加がしやすかったですという声をいただきましたので、来年度もまたそこは踏まえた上で、回りやすい、楽しみやすいようなスタンプラリーにしていきたいなと、そのように考えております。
 以上です。


◯委員(野村羊子さん)  ちゃんと頑張っているじゃないですか。それはやっぱり、頑張った結果こうだったということをちゃんと公にしましょうよ、もったいないと思います。
 それで、特別企画のほうですけども、幾つも企画をやりました。これも8割を超える参加者だったということで、時間の設定、場所の設定、あるいはテーマの設定、そういうようなことで、結果が出る参加者の集客、あるいは天候というのもあったりはする。そういうようなことで、5個あるどの企画、どういう企画がよりよかったのかというふうなことがあるのか、来年度、引き続きこういうことをやるのかやらないのかということですけども、そういうことも含め、このことによって、三鷹の太陽系ウォーク、天文台のあるまちみたいなところがちゃんと皆さんに伝わったのかどうかという、その辺はどのように考えているでしょうか。


◯企画部三鷹ネットワーク大学担当部長(鎮目 司さん)  特別企画と関連事業についてお答えいたします。今回、配付資料のほうには、主な事業として5つの事業を載せさせていただきましたが、実際には、この期間中に合計13の特別企画と関連事業を実施いたしました。中でも、今回特に関連企画を組み立てていく中で、昨年度のアンケートですとか、公募による市民サポーターの皆様とお話合いを重ねる中で、なるべく新しいイベントを毎回必ず入れていこうと、変化を示しながら、今回初めてのイベントだからぜひ行ってみたいというような、そういうモチベーションになるようなものをなるべく設定しようということで、今回行いました。
 その中でも、特に今回特徴的なものとして、市内の大成高校のハンドベル部という部がありまして、私どものネットワーク大学のプロパーの職員が卒業生だったことから、御相談に上がったところ、それでしたら、ただ天文の講座だけではなくて、コンサートと合体させて、前半はハンドベルのコンサート、そして後半には天文の講座を聞ける。そのハンドベルの曲目にも、星に関連するものを複数入れていただくというようなことが実現しまして、大変好評をいただきました。
 また、質問委員さんのお話にもありましたが、野外で行うイベントなどは特に天候などが左右する面もありまして、今年特に評判がよかったのが、「実感太陽系ミニウォークと星空観望会」というイベントを行いました。これは、三鷹ネットワーク大学を出発点として、三鷹の森ジブリ美術館までウオーキングをしながら、かつ、先ほど申しました駅周辺の5つのキッズスタンプを集めることができる。ジブリ美術館に着くと、ジブリ美術館の職員が天文のお話をしてくださって、かつ、景品も必ず5つ集めたのでもらえるというような取組を行いまして、これも、申込開始後、もうすぐに満員まで埋まってしまうような人気を呼んだイベントとなりました。
 このほか、やはり大事なのは、やっぱり太陽系ウォーク、毎年同じことをやっているのではなくて、いろんな皆様のお声をいただきながら、新しいことにチャレンジしていくという姿勢がやはり今後も大事なんだなということで、職員、スタッフ共々共有しているところでございます。
 以上です。


◯委員(野村羊子さん)  分かりました。サポーターの人たちとか、いろいろな人たちが動いてイベントがきちっと動いていくというのは、それはそれでいいことかなと思います。今後も、アプリの在り方とかいうのは、改善が必要であればまたさらにということで、多分、これは期待されているイベントなので、来年度もと思いますが、そこは丁寧にまた検証しながら続けていっていただければと思います。ありがとうございます。
 じゃあ、マチコエについて確認をしたいと思います。解散式をしました。解散式は解散式ですが、その後、グループとして動いている。つまり、補助金をもらって幾つもの事業が、この3月までだと思いますが、いろいろありますよね、あり続けている中で、その人たちがどのように今後動くのか。それについてのサポートをどうするのか。それこそ、マチコエの政策提案がどのように反映されているのか、あるいはそれについて市民がチェックするのかしないのかって、そういう今後のあれもあるというふうなことがあったと思いますが、そういう関係性というのかな。
 会としては解散したけども、その後の関係性維持じゃないですけども、それは市からの連絡がなければできないのか、何らかの形の組織があるのか、今後の在り方、ちょっと確認したいと思います。


◯参加と協働推進室長(木村祐介さん)  まず、マチコエ自体は解散して、今、補助金で実際には2月末ぐらいまで事業として各グループが取組を実施しているところです。今回、まちづくり補助金については、今年度で事業自体は終わってしまうんですが、来年度以降は、今予定しているのは三鷹ネットワーク大学のほうで同様の助成制度を設けまして、そちらのほうで元マチコエのメンバーであったら申請できるといった形の助成金を活用して、同様の取組を実施してもらおうということで考えています。
 こちらについては、12月に行われた解散式でも、メンバー向けに同様の補助金制度を設けたいということと、あとは政策提案について、引き続き集まったグループで活動したい、取り組みたいという方は、そういった補助金を活用していただきたいということを御説明しています。
 また、来年度以降ですけど、こちらから具体的に、政策提案について、特定のメンバーに対して何か情報を発信するといったことはないんですが、市の広報等を通して政策提案についての実施状況とか、そういったものを伝えていって、場合によっては、そういった方々でまた政策提案について、自分たちがもう少し何かやっていきたいんだということであれば、ネットワーク大学の補助金ですとか、あとは市民協働センター、そういったところの場を活用していただいて、自主的な市民活動を続けていただけるような形で取組を進めていきたいというふうに考えております。
 以上です。


◯委員(野村羊子さん)  前回の市民プラン21会議の後も、分科会の人たちがそれぞれグループをつくって、幾つものグループが自主的な市民グループとして動いていました。それこそ、自治基本条例とか男女平等参画条例とか、それについても、それぞれの分科会でやった人たちがグループをつくって積極的に提言するとかイベントをやるとかいうこともやっていたし、いろんな人たちがいろいろ動いていたと思います。
 せっかくそうやって動き出した人たちが、いろいろな意味で動き続ける。その中には、やっぱり非常に耳の痛いような話も出てくるかもしれないけども、そういうことも含めて市民が動き続ける環境を整備していく、ある意味、提示していくとか、自主グループに軟着陸できるようにする。それは補助金は1つだけど、この補助金だけではやっぱり日常的な活動というのは動いていかないと思うので、その辺りのサポートというのは、あまり考えないで協働センターのほうでやってくださいとか、そういうふうな感じで見ているんでしょうか。


◯参加と協働推進室長(木村祐介さん)  実際にメンバーに対して、昨年アンケートを実施しまして、その中でもやはり政策提案について今後も取り組みたいという御意見ですとか、あとは市と協働で事業を実施したいという声ですとか、あとは自主的な活動を続けたいですとか、あとは既存のボランティアに参加したい、そういった御意見をいただきましたので、その辺りをうまくコーディネートできるような形で、協働センターですとかネットワーク大学という舞台を活用して、広く市民の方に活動をできるような形にアナウンスしていきたいというふうには考えております。


◯企画部長(石坂和也さん)  若干補足させていただきますと、今回のこのマチコエについては、専用のスペースを借りて、専用のスタッフを事務局員として置いて、21プラン会議以来、こういった大がかりな市民参加をやったといったところでございます。ただ、こういったことで続けるというのは、それなりの体力というか、財政的な支援も必要だといったところでございまして、やはりここは一定程度の区切りをつけるべきだろうといったところがまず前提としてございます。
 そうした中で、先ほど課長からもありましたが、やっぱり自主的な活動にどうつなげていくのかというところがありますので、先ほどのまちづくり研究員補助事業、さらに、今回、企画部のほうに今度協働センターが4月から移ってくるといったところがございます。協働センターの中でも、やっぱり市民参加のプラットフォームとして機能していきたいというようなところ、団体としての意向もあるといったところがありますので、そこをきちっとつなげていく。既存のリソースをきちっとつなげながら、今の活動が継続できるようにしていきたいというふうに考えています。


◯委員(野村羊子さん)  先の組織の話までちょっと行っちゃったので、おいおい。まあ、あれですけど、それはそれ。プラットフォームとして、協働センターが市民活動のプラットフォームとなるというのが、もともとの設置のそもそもの在り方だったと思うので、そこはちゃんとやれるといいなと思うし、そこにちゃんとつなげていくというふうなところで動いていくといいのかなと思います。
 それで、そこは、事務局等が区切りをつけるのは、それは必要というか、それはそれだと思うので、動き出した市民がどう動き続けられるのか。動きがいろいろ出てくるだろうけども、それをどう支え続けるのか──分からないな、支えるのかね。市が市民の活動をどうサポートするのか、あるいは邪魔しないのかというのもあるかもしれないですね、いろいろな意味でありますけども。そういうようなことは今後いろいろあると思うので、そこは丁寧に見ていきたいし、いろんな思いの市民が、いろんな思いで動くということができる場があちこちにあるといいなと思います。
 メンバーの人数の推移、最初たくさんの人が入っていって、実質動ける人が──でも、結構、ある意味歩留りがすごくよかったんじゃないかと実は私は思っていたりしているんです。400人を超えてっていったときに、いや、ちょっと大丈夫かなみたいな感じがあったので、その中でよく残ったかなという気がしています。いろいろ重複して動いていた人たちとか、いろいろいるのは知っていますけども。でも、市としてはこれをどのように評価しているのかというふうなことも、ちょっと確認したいと思います。


◯参加と協働推進室長(木村祐介さん)  メンバーの推移につきましては、資料のとおりなんですが、最初422人集まって、その後、抜けていった方もいらっしゃれば、新たに参加された方もいらっしゃるということで、最終的に延べ473人が今回の協議会には参加しました。公募と無作為と団体推薦という形があるんですが、やはり無作為抽出の方というのは市民活動が初めての方がたくさんいらっしゃったということで、実際に活動をしてみて、ボランティアとして活動するにはなかなか厳しいというようなことで、やめていかれた方もいらっしゃいます。
 また、一番多かったのは、やはり転出とか、プライベートとか、会社の業務のほうが忙しくてという理由でやめられた方が多かったということなので、今回、最初に集まったのは、やはりコロナ禍といったところで、会社自体も在宅に切り替わって、在宅に切り替わったからこそ、自分が住んでいる三鷹市のことを少し知りたいということで参加されたという御意見もありましたし、市民活動をやられている方は、活動が制限されてなかなか活動できない中で、こういったマチコエという取組が始まったので参加したいということで、参加された方も多数いらっしゃったというふうに、アンケートの結果から結構分析をしております。
 といったところで、一応アンケートの内容からもそういった御意見、読み取れますので、そういったところは評価としてしっかり今後も分析したいというふうに考えております。
 以上です。


◯委員(野村羊子さん)  今後の分析というようなことで、冊子にはどこまでそういうことが入るか分かりませんが、やはり、この活動がどのような意味があり、どのような結果、それこそアウトカムにつながっているのかというふうなことをしっかり検証していく。市としては、もう20年に1回やって──次はいつだみたいな、2050年なのかみたいな話なんだから。
 でも、それはそれで、やっぱり市民がこれだけ集まって動くという、壮大な実験じゃないけども、ある意味では、やっぱりきちっと残して、そのことの評価というか検証というか、それもきちっと、市民向けの活動報告だけではなくて、市としても、行政としてこれをどう評価し、今後に残すのかというところは、しっかりとやっていったほうがいいなと思います。
 今回、多分これで、報告で終わってしまうと思うけど、そういうことをきちっとどこかで残しておく必要があると思いますが、その辺はどうでしょうかね。


◯企画部長(石坂和也さん)  今回のマチコエの取組は、市民の方々が市民の方の声を聞いて、まとめて、市民参加の実践につなげていくといったところの趣旨でございます。20年ぶりにこういった大がかりなことをやったところでございますが、今回お願いしたのは、20年後のまちづくりについて考えてくださいってやったところなんです。
 その中でも、じゃあ、4年間の基本計画と20年でどう整合を取るんですかっていう話も伺ったところでございます。ですので、今回のまちづくりのビジョンというところの章立てをする中でも、20年後のまちづくりを見据えた形の計画であるといったところをしています。さらには、4年後の計画改定に当たっても、きちっとこのマチコエの政策提案をもう一回振り返りましょうといったところを計画にきちっと位置づける中で、今回の皆様からいただいた意見というのを一過性に終わらせることなく、継続的な取組につなげていって、さらなるまちづくりにつなげていきたいと、そういったことも明確に位置づけたところでございます。


◯委員(野村羊子さん)  だから、成果をどう生かすかって話じゃないですか、今のお答えは。実際に、これだけのことをやって、それこそ本当に専門の場所を借りて、人手を使って、予算を使ってやった、そのことの検証というのは、じゃあ、決算のところでやりますかねという話になるのかなと思います。そういうところを、行政としてはやっぱりしっかりチェックをし、活動報告書だけではなくて、行政の立場としてこれをどう評価するのかということをきちっとまとめていく必要があるというふうに思いますということを言っておきます。
 ありがとうございます。


◯委員長(高谷真一朗さん)  ほかにございますか。よろしいですか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 ありがとうございました。
 それでは、以上で企画部報告を終了いたします。ありがとうございました。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(高谷真一朗さん)  休憩いたします。
                  午後1時47分 休憩


                  午後1時48分 再開
◯委員長(高谷真一朗さん)  それでは、委員会を再開いたします。
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◯委員長(高谷真一朗さん)  総務部報告、本件を議題といたします。
 本件に対する市側の説明を求めます。


◯総務部長(高松真也さん)  今回、総務部からの行政報告は1件、三鷹市国民保護計画の変更についてでございます。本計画は、いわゆる国民保護法、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律に基づきまして策定をしているものでございます。東京都の計画の変更等に伴います変更ということで、昨年9月の本委員会でも変更の概要とスケジュールについて御報告をさせていただいたところです。
 その後、パブリックコメント、また国民保護法に基づきます東京都との協議を経て最終案を取りまとめましたので、御報告をするものでございます。資料に基づき、担当部長より御説明いたします。


◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん)  それでは、資料のほう、資料の1と、あと別紙の横のものと、あと今回、国民保護計画(案)ということで冊子になっております計画自体の案、その3つを今回御用意させていただいております。先ほど高松部長が申し上げましたとおり、昨年9月にこの素案という形で、一度大枠、アウトラインの計画についての変更等は御説明をさせていただきまして、その後の経過を含めたところを今日は中心に御説明させていただきたいと思います。
 まず、資料1を御覧いただきたいと思いますが、こちらのほうをちょっとメインに進めさせていただきます。資料1のほう、大きく項目1、2、3、4とあります。まず、1番の変更の趣旨、また2番の計画の主な変更内容、ここにつきましては、ほぼ、前回、9月に御説明をした際と内容、重複しております。簡単に、復習だけちょっとさせていただきますと、2番の今回の計画の主な変更内容ということで、(1)、(2)ということで2つの内容を御説明させていただきました。
 まず1点目は、先ほど申し上げましたとおり、東京都の同じ国民保護計画の変更に伴った、その内容の反映というもの、それから、(2)といたしまして、その他所要の修正ということで、前回、平成29年に変更した以降、内容、データ等の修正等も含めたところをアップデートをしたというようなものが主な内容でございます。
 主なものといたしましては、(1)のほうに3点、ア、イ、ウとございます。それぞれ、今日お配りしている計画のページもちょっと記載させていただいておりますけれども、まず訓練を計画するときの内容を詳細にちょっと記述を追加しましたよというのが32ページになります。
 それから、2点目としては、東京都のほうが施設を指定しているんですけれども、避難施設を指定する場合に、市のほうでそちらの情報提供について、具体的な内容を、記載を追加をしたというのが37ページになります。
 それから、3点目としては、最近、この計画の中でも大きな部分なんですが、弾道ミサイル、北朝鮮のミサイル実験等が続いているということも反映した、そこに対する避難行動等について、Jアラートを含めた市民への情報伝達の周知に努めるというような部分、具体的な取組を72ページのほうに記載をより詳細な形で加えましたといったものが大きなところとなっております。
 それから、あと下の(2)のその他所要の修正の中では、今の都の計画の反映にも絡むんですけれども、アにあります、市内のこういった避難施設を、今まで特に計画の中で示していなかったんですけれども、そういったものを明記して、市民への周知を図るといったものが大きな変更部分ということで、御説明もさせていただいたところになります。
 資料1の3に移ります。そういった素案を、今回、パブリックコメントを実施いたしまして、(1)のとおり、昨年の10月16日から11月5日までということで行いました。こちらのほうにつきましての結果が、もう一枚別になります横の資料になりますが、市民意見への対応についてということで、別紙、ございます。
 こちらをちょっと御覧いただければと思います。別紙の右肩の下に、提出状況ということで小さく囲みがございますが、結果、この期間中に、お二方から件数5件のコメントをいただきました。そちらのほうを記載したのが下の5点になります。
 まず1点目が、37ページ−38ページに当たる部分ということで、こちら、先ほど申し上げましたような避難施設の関係の記載の部分でありますけれども、地下に避難できる避難施設を教えてほしいという御意見でございます。これに関しましては、真ん中にございます対応の方向性といたしまして、計画に盛り込みますということで、計画の中でもこの地下施設が分かるような表記を追加をしたということで、計画に反映させております。
 これ、具体的に37ページ、38ページを御覧いただきたいんですけれども、ちょうど37ページから38ページ、裏にかけてなんですけれども、真ん中から下が避難施設の指定状況ということで、先ほども申し上げましたとおり、この表自体、今回新たにこの計画の中に追加したページになりますけれども、こちらの一番右のところに緊急一時避難施設、米印1というのがついておりますけども、このところに分かるような表記を追加したということでございます。
 めくって、38ページの表の一番下のところに注釈がございまして、米印1、米印2、米印3とございます。今まで米印2というのがなかったんですけれども、この米印2ということで、この印がついたところは避難可能な地下フロアがある施設ということで、表の中で、この一番右の項目のところに米印の2と表記がされた施設については、一応避難した方が逃げ込める地下の部分があるよということが分かるような形で、表の中に分かるような表現を追加をしましたというのが、こちらの別紙の1番の対応の方向性になります。
 またちょっと別紙のほうに戻っていただきますが、それ以下、あと4点、2、3、4、5とありますけども、こちらのほうは、対応の方向性としてはその他ということで、いろいろ御質問であったり御意見にもあるんですけれども、ちょっと直接計画に取り込む、取り込まないということのできるもの、できないものでいえば、ちょっと計画に反映は今回はできなかった部分になりますが、それぞれいただいております。
 まず、次の2番につきましては、同じ避難施設に関してですけれども、収容可能人数を教えてほしいということなんですが、こちらに関しては、方向性といたしまして、これは都から指定を受ける施設ということで、東京都さんのほうでまだ施設の──場所とか施設名は公表しているんですけれども、そういったところまでちょっと公表されてない形で都の指定を受けているということも含めて、今回、施設名を新たに計画に盛り込んだということで、今回ここまでということにしますが、一応説明の方向性の中では、都に報告するに当たりましては、1人当たり必要とする面積は、都から言われた共通の数値、0.825平米を想定して報告を上げて、指定を受けていますということだけを方向性のほうに示させていただいております。
 その下、3番になります。元気創造プラザが避難施設に含まれていないのはなぜですかという御質問でございます。こちらのほうは、構造上は当然対応可能な施設ということなんですが、消防、警察、病院等々含めまして、災害活動の拠点という施設ということで、一般の皆さんに避難をいただく施設とはちょっと別枠で位置づけをしているということで、災害対応拠点となるということで、指定されていないという御説明をさせていただいております。
 次の4点目になります。これまでに武力攻撃への備えとしてシェルターの設置計画はありましたかと、また今後設置する計画はありますかということで、三鷹の取組に対する御質問ということで受け止めておりますけれども。現在まで、シェルター設置に関しての具体的な計画、検討はありませんということで、引き続き国及び東京都の動向を注視していきますというような回答をさせていただいています。
 ちょうど昨今、東京都さん、来年度の予算編成の中で、新たにまた駅の地下部分にそういったシェルターを造る上での調査費用を、何か来年度の予算に織り込むようなニュースも聞いているところですけれども、東京都レベルでそういった対策も今進められるということは、基礎自治体としても注目していきたい部分でありますけども、そういった動向を注視していきますという回答とさせていただいています。
 それから、一番最後、Jアラートの有効性は疑問ですというような御意見です。これに関しても、市といたしましては、国から示される情報ですので、こちらを使って、やはり皆さんにしっかり情報を届けるように、引き続きの万全を図ってまいりますというような回答をさせていただいております。
 以上が、パブリックコメントを通じていただいた市民からの御意見等に対して、こちらの方向性ということでお示しをしたものになってございます。
 また、ちょっと資料1のほうに戻らせていただきますと、最後、下の4番になりますけれども、そういったものも踏まえまして、これまでの経過と今後のスケジュール(予定)というところでございます。先ほど申し上げたとおり、昨年9月11日ということで、本委員会に報告をさせていただいた上で、今申し上げたパブリックコメントを実施いたしました。
 それと伴って、今年になりまして、ここに記載のとおり1月5日の時点で、東京都のほうからも正式に協議結果「異議なし」ということで、御回答もいただいたところでございます。このパブリックコメントの内容と、東京都との協議が特に異議ないということで終わったことを踏まえまして、実はここに今記載はないんですが、前回の9月の委員会では、国民保護協議会を、もしかすれば12月にもう一度、第2回を開くという想定を予定の中でもお示しをしていたんですが、パブコメの御質問であったり、東京都との協議によって、大きく何か計画に変更を生ずる場合には、第2回を開きますということで本委員会でも説明させていただいたところなんです。
 以上のような内容で、パブコメ、また都の協議も終わりましたので、特に第2回目の協議会は省略をして、実施をしないということで、7月の協議会でも了承いただいておりましたので、そちらの協議会は省略をしてここまで進んでまいりました。以下、2月、本日の委員会報告の後、計画を確定させていただきまして、年度内に公表というような形を取らせていただきたいと思っております。
 甚だ雑駁ですが、説明、以上になります。よろしくお願いいたします。


◯委員長(高谷真一朗さん)  ありがとうございました。市側の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。


◯委員(野村羊子さん)  幾つか質問させていただきます。1つは、武力攻撃ということと、実現性はちょっとあれですけど、そこの問題は非常にあると思っていますが、それはそれとして、ここに書かれている、例えば初動体制、参集とか、避難計画とかっていうのは、ほかにつくっている防災・減災、風水害対策、震災、そういうようなところとほとんど重なっているというふうな理解でいいのか、これに、国民保護計画に特徴的な──Jアラートの話とかは別枠ですけども、そういうようなことになるのか、ほかの緊急時の計画とほぼ重なって人が動くことを考えているのかということをちょっと確認したいと思います。


◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん)  基本的には、市の地域防災計画とほぼ横並びといいますか、名称等、多少違っている部分はあると思うんですけれども、例えば先ほど申し上げたような避難施設につきましても、基本的にはもともと震災等の、市のほうで定めている計画上定めた避難施設を、こちらの計画の中でもそのまま避難場所という形で指定を受けたり、手続等いろいろ違ってくる部分はあるんですが、基本的にベースには、地域防災計画に基づく市の災害対策本部体制というものがベースになっているということは間違いなく申し上げられるところだと思います。


◯委員(野村羊子さん)  なので、手続が、今何か地方自治法も変えて、国が勝手に決めたことに従えみたいなことになりかねないという、ちょっと危ういことが今ありますけど。そういうことも含めて、本当に目の前で起きている住民がどうきちっと避難したり、その人たちの暮らしが維持できるようにするのかみたいな、復旧させられるのかとか。
 実際にこういう武力攻撃等の事態が起こるとは私は思っていませんけど、それ以前に違うことで、もし武力攻撃があるとしたら、人が避難するというふうな事態以前の事態になるんじゃないかと私は心配していますけど、そうならないように外交努力すべきだとか、そういうことはありますけど。だけど、人の動きが基本的に変わらないということであれば、それはそれで、やりくりし合うしかないことなのかなと思っていました。
 だから、避難所の指定ということについても、本当に地下が有効に使えるのかどうかというのは非常に難しいと思います。地下にいることでかえって潰されるのか、地下にいることで救われるのかというのは、本当にこの建物がそういうことに耐えるのかというのは、建物の古さとかいうことも含め、想定としては非常に難しいと思うので、それでいいのかというのは、ちょっとやっぱり疑問は残ります。
 でも、上から言われて指定せざるを得ないというのであれば仕方がないのかなとは思いますが。だから、そういう意味ではこれが機能しない──計画をつくって、これを発動させるような事態を起こさないようにするということのほうが私は重要だと思うんですけど、そういうことについては、でも、聞いてどうなのかな、答えられることがあるんでしょうか。ちょっと聞いてみたいですけど。


◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん)  この計画で想定するいろんな事態ということで、ミサイルであったり、ゲリラとか、NBCの攻撃だったりということでありますけれども、なかなかいずれにしましても、三鷹市単独でそういった事態になるということではないということは、多分大前提になると思います。
 当然、今委員のほうから、国の所管の部分でのお話が多かったと思うんですが、東京都のほうがやはり計画を当然、今回、改定されていますけども、東京都がまた市に対してどういった形になるのかという中で、市の役割もあるのかなということになると思います。
 一番、計画ではいろいろ、当然、発生段階であったり、態様によっての対応は記載にあるんですが、やはり一番メインになってくるのは、市民の方への情報伝達であったり、平時からのそれに対する備えであったり、心構えといったらおかしいんですけども、こういう情報が出てきたときには、こういうことが起きているんだとか、Jアラートの周知もそうですけれども、やはり市民に向けての情報発信であったり普及啓発という部分が、やはりこの計画、そして市町村の一番メインのところなのかなという認識で取組を進めているところでございます。


◯委員(野村羊子さん)  市側がシミュレーションしてみるというようなことは、それはそれで、いろんなことを想定してやってみることは、それはある程度意味のあることかもしれないし、実際には、緊急時という意味では震災等と重なるわけだから、それはそれで、いろんな場面を想定するということはあっていいと思いますが、私としては、本当にこれが、こんなことが起きないことを祈り、願うというところで、終わりたいと思います。


◯委員長(高谷真一朗さん)  ほかにございますか。


◯委員(栗原けんじさん)  よろしくお願いします。変更内容について、これ、本当に真面目に考えると、すごく恐ろしいことだなと。Jアラートが実際に発令されて、日本以外の外国から飛翔体が飛んでくると。今、特定の国の名前が挙がりましたけども、いろんな国だと思うので、どういう攻撃、事態を考えているのかということなんですけども。実際に、この国民保護計画の中身を真面目に考えると、本当に武力攻撃の事態が起こると、私も含めて市役所にいたらどうなのかとか、市民がどこに避難できるのかとか、本当に恐ろしい中身だと思うんです。
 だから、本当シェルターを造ったり、地下の爆撃に耐え得るものを造らなくちゃいけなかったり、実際にそういうことで考えると、この計画で市民の生活を守れるという認識というのはあるのかというのを確認しておきたいと思います。


◯総務部危機管理担当部長(齋藤浩司さん)  ここで言っている事態がいろんなこと、先ほど申し上げたとおり幾つかのパターンはあると思うんですけれども、まずは、例えばミサイル攻撃だとかいうことであると、とにかくその飛んでくるのがどこに向かっているのかとか、それが本当に三鷹に、直接こちらに向かってくるのかそうではないのかということも含めて、まず情報の伝達であったり、そちらを市民の方にお知らせするというのがあろうかと思います。
 また、その後で、本当に日本国内に他国からのそういったミサイルが、例えばですけど、三鷹とは言わなくても、東京都、またはこの近郊に何か着弾をしたということがもし分かった場合に、今度そこから派生する、そのミサイルがどういうミサイルだったのか分かりませんけれども、そこから避難誘導しなければいけないだとか、どちらの方向にそういったものが着弾したから、じゃあ、どちらの方向に避難してくださいという御案内をするのかと、そういったレベルのところからの話になってくると思いますので、それは、そういった事態の時系列に基づいて、先ほど申し上げたような東京都を含め、消防、警察もそうですけれども、関係機関と連絡を密に取りながら、そこで得た情報をしっかり市民の方にお伝えしながら、市として、そういった避難誘導が中心になると思うんですけれども、対応に当たるというのが率直なところ、市の取り組む一番のメインなのかなというふうに思っておりますので、市民の命を守れるのかという部分につきまして、それが図られるようにしっかり取り組んでいくということに尽きると思います。
 以上です。


◯委員(栗原けんじさん)  実際にJアラートが発令されることはありますし、飛翔体が飛んでくるという事態も起こっている中で、より正確に、国が本来、その情報を的確につかんで、それを住民、地方自治体に発令して、地方自治体としてもそれに対応するということは、そういう事態が起これば必要になると思います。
 ただ、そういう事態になったときに、本当に着弾するような事態が起こるということになったときには、とても耐えられない。現実が、避難する場所もなければ、市民全員のことを考えたときに、地下施設で、今も戦時中ですけども、韓国と北朝鮮の関係でいえば戦争状態なわけですよね。それは、核のシェルター、地下施設が韓国でも張り巡らされているわけですよね。私もソウルに行ったときも驚きましたけども、そういう事態には三鷹はなっていない、日本がなっていないですよね。
 だから、本当に恐ろしい状態、事態になるんだということでいうと、どうやって市民の生活、命を守るのか、生命財産を守るのかということを真剣に考えざるを得ない問題提起だというふうに認識をします。
 その上で、国との情報の共有と、それの真剣な取組というのはぜひ行ってほしいと思います。そういう事態を引き起こさせない努力、今このような不備な状況、不完全、言ってみれば守れない状態に、現実あるわけですよね、リアルに見れば。だとすれば、やっぱり行政も、市長を通して、国に対してそういう事態が起こらない努力というのを最大限するということを前提にした取組、計画でなければならないと、そうでなければ命は守れないということがあると思います。
 感想も含めて、終わります。


◯委員長(高谷真一朗さん)  ほかにございますか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 なければ、以上で総務部の報告を終了いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(高谷真一朗さん)  休憩いたします。
                  午後2時12分 休憩


                  午後2時13分 再開
◯委員長(高谷真一朗さん)  委員会を再開いたします。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◯委員長(高谷真一朗さん)  次回委員会の日程について、本件を議題といたします。
 次回委員会の日程については、次回定例会の会期中とし、その間必要があれば正副委員長に御一任いただくことにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(高谷真一朗さん)  その他、何かございますでしょうか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、特にないようですので、本日はこれをもって散会いたします。お疲れさまでした。
                  午後2時14分 散会