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令和3年第3回定例会(第3号)本文

                  午前9時29分 開議
◯議長(土屋けんいちさん)  おはようございます。ただいまから令和3年第3回三鷹市議会定例会第3日目の会議を開きます。
    ──────────────────────────────────────


◯議長(土屋けんいちさん)  本日の議事日程はお手元に配付したとおりであります。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    日程第1 議案第32号 三鷹市特定個人情報保護条例の一部を改正する条例
    日程第2 議案第33号 三鷹市個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を
               改正する条例
    日程第3 議案第34号 三鷹市職員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例
    日程第4 議案第35号 三鷹市固定資産評価審査委員会条例の一部を改正する条例
    日程第5 議案第36号 三鷹市牟礼老人保健施設大規模改修工事請負契約の締結について
    日程第6 議案第37号 三鷹市総合スポーツセンター及び三鷹市生涯学習センターの指定管理
               者の指定について
    日程第7 議案第38号 三鷹市新川テニスコート及び三鷹市大沢総合グラウンドの指定管理者
               の指定について
    日程第8 議案第39号 三鷹中央防災公園の指定管理者の指定について
    日程第9 議案第41号 令和3年度三鷹市一般会計補正予算(第7号)


◯議長(土屋けんいちさん)  直ちに日程に入ります。
 この際、日程第1 議案第32号から日程第9 議案第41号までの9件を一括議題といたします。
                    〔書記朗読〕
 提案理由の説明を求めます。市長 河村 孝さん。
                〔市長 河村 孝さん 登壇〕


◯市長(河村 孝さん)  おはようございます。ただいま上程されました議案第32号から議案第39号及び議案第41号の9件につきまして、御説明申し上げます。
 議案第32号 三鷹市特定個人情報保護条例の一部を改正する条例
 この条例は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、いわゆる番号法の一部改正により、情報提供ネットワークシステムの所管が総務大臣から内閣総理大臣へ変更されたこと等に伴い、規定を整備するものです。
 この条例は、公布の日から施行します。
 議案第33号 三鷹市個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例
 この条例は、議案第32号と同様に、番号法の一部改正に伴い、引用する法律の条項等を改めるとともに、国の制度改正を踏まえ独自利用事務の規定を整備するものです。
 この条例は、公布の日から施行します。
 次の議案第34号及び第35号については、現在、デジタル社会の実現に向けて国が進める書面主義、押印原則、対面主義の見直しの取組等を踏まえ、行政手続等における押印の廃止を行うものです。
 議案第34号 三鷹市職員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例
 この条例は、新たに職員となった者が行う服務の宣誓について、宣誓書の提出を任命権者等の面前で行うこと及び宣誓書に押印することを不要とするものです。
 この条例は、公布の日から施行します。
 議案第35号 三鷹市固定資産評価審査委員会条例の一部を改正する条例
 この条例は、固定資産課税台帳に登録された評価額に関する審査の申出の手続等において書面への押印を不要とするものです。
 この条例は、公布の日から施行します。
 議案第36号 三鷹市牟礼老人保健施設大規模改修工事請負契約の締結について
 この議案は、施設の老朽化に伴い、令和2年度の実施設計に基づき、牟礼老人保健施設の大規模改修工事に係る請負契約を締結するものです。
 契約の方法は、制限付一般競争入札で、契約の金額は3億9,270万円、契約の相手方は、TSUCHIYA・入月建設共同企業体です。
 工事内容は記載のとおりで、工期は契約確定日の翌日から令和4年6月30日までです。
 議案第37号 三鷹市総合スポーツセンター及び三鷹市生涯学習センターの指定管理者の指定について
 議案第38号 三鷹市新川テニスコート及び三鷹市大沢総合グラウンドの指定管理者の指定について
 議案第39号 三鷹中央防災公園の指定管理者の指定について
 以上3件の議案は、令和4年3月31日で指定期間が終了する公の施設について指定管理者を指定するものです。
 これらの施設のうち、指定管理者が事業実施計画に基づき管理を行う各市民体育施設においては、同一の指定管理者による一体的かつ効率的な管理を図る必要があること、さらに、三鷹中央防災公園・元気創造プラザを構成する各指定管理施設においては、指定管理者が委託業務を行わせる事業者の選定等のために一定の期間を要することから、いずれも第3回定例会において提出するものです。
 これまでの実績などから、いずれも公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団を指定管理者候補者とすることとしました。
 指定期間は、三鷹市指定管理者導入・運用の基本方針に基づき、いずれも令和9年3月31日までの5年間とします。
 議案第41号 令和3年度三鷹市一般会計補正予算(第7号)
 今回の補正は、歳入歳出予算の総額に、それぞれ8,908万9,000円を追加し、総額を758億3,815万9,000円とするとともに、債務負担行為の補正を行うものです。
 補正の内容について、歳出予算から御説明いたします。
 初めに、総務費についてです。
 1点目の財政調整基金積立金344万4,000円、2点目のまちづくり施設整備基金積立金332万8,000円の増額は、令和2年度末に収入した寄附金相当額について、基金へ積立てを行うもので、民生費、衛生費においても、同様に基金への積立てを行います。
 次に、民生費についてです。
 1点目は、旧どんぐり山施設利活用関係費702万2,000円の増額で、在宅医療・介護を推進する研究・人材育成拠点としての整備に向けて、設計に着手するものです。
 2点目は、介護予防・フレイル予防活動支援事業費300万円の計上で、コロナ禍にあって、高齢者が健康状態を維持し、交流機会の確保ができるように、東京都の補助金を活用して、対面とオンラインツールを併用した介護予防講座を開催します。
 3点目は、健康福祉基金積立金を204万9,000円増額します。
 4点目は、新型コロナウイルス感染症対応代替職員雇用支援事業費57万1,000円の計上で、小規模保育施設において、新型コロナウイルス感染症の影響等により、代替職員を確保した際の助成を行うことで、安定した施設運営を支援します。
 5点目は、子ども・子育て基金積立金を38万8,000円増額します。
 次に、衛生費についてです。
 1点目は、新型コロナウイルスPCRセンター関係費555万7,000円の増額で、当初予算では、令和3年9月末までの経費を計上しましたが、12月末まで延長します。
 2点目は、新型コロナウイルスワクチン接種事業費4,332万5,000円の増額で、10月以降のコールセンターに係る経費などを増額します。
 3点目は、環境基金積立金を2万5,000円増額します。
 4点目は、美化パトロール関係費650万6,000円の減額で、令和3年度中の買換えを予定していたごみ収集用特殊車両について、今年度中の納車が困難となったため、減額するものです。
 次に、商工費は、商工会助成事業費470万6,000円の増額です。これは、三鷹商工会に設置している経営相談窓口について、当初予算に令和3年9月末までの経費を計上しましたが、体制を拡充しながら、令和4年3月末まで期間を延長するものです。
 次に、教育費についてです。
 1点目は、学習用端末等整備事業費749万2,000円の増額で、当初予算では、東京都の補助金に合わせて、令和3年12月末までの経費を計上していましたが、国庫支出金を確保できる見込みとなったため、令和4年3月末までの経費を増額するものです。
 2点目は、私立幼稚園等児童保護者助成事業費1,468万8,000円の増額です。令和元年10月からの幼児教育・保育の無償化に当たり、認可外幼児施設は無償化の対象外となり、全ての子どもの健やかな育ちを保障するという制度の主旨から、課題となっていましたが、令和3年度に新設された補助制度を活用し、利用助成を拡充するものです。
 続きまして、歳入予算について申し上げます。
 まず、国庫支出金についてです。
 1点目は、新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業費補助金4,332万5,000円の増額で、衛生費で申し上げた同接種事業費の財源とするものです。
 2点目は、子ども・子育て支援交付金640万円の増額で、教育費で申し上げた私立幼稚園等児童保護者助成事業費の財源とするもので、都支出金も増額します。
 3点目は、公立学校情報機器整備費補助金374万6,000円の計上で、教育費で申し上げた学習用端末等整備事業費の財源とするものです。
 次に、都支出金についてです。
 1点目は、介護予防・フレイル予防活動支援事業補助金300万円の計上で、民生費で申し上げた同事業費の財源とするものです。
 2点目は、保育補助者雇上強化事業費補助金49万9,000円の計上で、民生費で申し上げた新型コロナウイルス感染症対応代替職員雇用支援事業費の財源とするものです。
 3点目の医療保健政策区市町村包括補助金1,000万円、4点目の感染拡大防止対策推進事業補助金1,403万4,000円の増額は、衛生費で申し上げた新型コロナウイルスPCRセンター関係費と当初予算に計上した経費の財源とします。
 5点目は、子ども・子育て支援交付金を640万円増額します。
 次に、繰越金は、今回の補正予算における財源不足への対応として、前年度繰越金を168万5,000円増額します。
 次に、債務負担行為補正について申し上げます。
 1点目は、旧どんぐり山施設設計業務委託事業で、設計の完了が令和4年度となるため、限度額1,507万7,000円の債務負担行為を追加します。
 2点目は、ごみ収集用自動車購入事業で、衛生費で申し上げたとおり、令和3年度中の納車が困難となったため、経費を増額した上で、限度額830万2,000円の債務負担行為を追加します。
 提案理由の説明は、以上でございます。
 どうぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。ありがとうございました。


◯議長(土屋けんいちさん)  提案理由の説明は終わりました。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    日程第10 議案第42号 令和2年度三鷹市一般会計歳入歳出決算の認定について
    日程第11 議案第43号 令和2年度三鷹市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定につ
               いて
    日程第12 議案第44号 令和2年度三鷹市介護サービス事業特別会計歳入歳出決算の認定につ
               いて
    日程第13 議案第45号 令和2年度三鷹市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について
    日程第14 議案第46号 令和2年度三鷹市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算の認定につい
               て
    日程第15 議案第47号 令和2年度三鷹市下水道事業会計利益剰余金の処分及び決算の認定に
               ついて


◯議長(土屋けんいちさん)  次に、日程第10 議案第42号から日程第15 議案第47号までの6件は、いずれも令和2年度決算に関する議案でありますので、一括議題といたします。
                    〔書記朗読〕
 提案理由の説明を求めます。市長 河村 孝さん。
                〔市長 河村 孝さん 登壇〕


◯市長(河村 孝さん)  ただいま上程されました議案第42号から議案第47号までの令和2年度一般会計及び各特別会計決算を御審議いただくに当たり、提案理由を御説明いたします。
 令和2年度は、私が市長に就任して、最初の本格予算として編成し、また、令和2年3月に確定した第4次三鷹市基本計画(第2次改定)の実行元年として、「明日のまち・三鷹」の実現に向けたまちづくりを加速化していくこととしていました。しかし、その令和2年度予算を御審議いただいている3月頃から、新型コロナウイルス感染症の感染者数が増加し始め、年度当初の4月7日には、1回目の緊急事態宣言が発出され、緊張感が高まりました。私たちの世代が経験したことのない未曽有の危機に直面する中で、議員の皆様、市民の皆様、関係機関の皆様の御理解をいただきながら、目の前にある危機を正面から受け止め、必要なサービスを迅速に届け、市民の暮らしと命を守ることを最優先に、瀬戸際の対策を講じた1年となりました。
 令和2年度決算における施策の成果に先立ち、まず、各会計の概要を御説明いたします。
 初めに、一般会計についてです。歳入決算額は、923億6,300万円余で、前年度比191億2,700万円余の増、歳出決算額は894億3,200万円余で、前年度比174億1,800万円余の増、翌年度への繰越財源額を差し引いた実質収支は、27億8,200万円余となりました。当該決算年度においては、国の緊急経済対策に基づき特別定額給付金等の給付を実施したことから、歳入・歳出決算ともに、前年度決算を大幅に上回ることになりましたが、その影響額を除くと、前年度決算を下回る水準となりました。
 次に、歳入決算の特徴を申し上げます。
 三鷹市の歳入の根幹である市税は、384億300万円余、前年度比1億700万円余の減で、法人の企業収益や税率の引下げの影響を反映して法人市民税が減となったことなどにより、市税全体では前年度を下回りました。
 国庫支出金は、331億6,900万円余、前年度比215億9,700万円余の増、都支出金は、103億300万円余、前年度比12億600万円余の増となりました。これは、国の特別定額給付金等の給付の財源に加えて、国や東京都の新型コロナウイルス感染症対策として、補助金や交付金が交付されたことなどが要因です。
 次に、歳出決算の特徴を申し上げます。
 総務費は、274億7,900万円余で、特別定額給付金事業の実施により、前年度比188億2,000万円余の増となりました。
 土木費は、50億900万円余、前年度比11億7,600万円余の減で、これは、令和元年度に完了した中仙川改修事業費の減のほか、下水道事業特別会計への繰出金が減となったことなどが要因です。
 続きまして、特別会計決算の概要について申し上げます。
 まず、国民健康保険事業特別会計は、歳入決算が172億9,400万円余、歳出決算が171億2,400万円余で、保険給付費が、被保険者数の減少や新型コロナウイルスの感染拡大に伴う受診控えなどの影響により減となったことなどから、決算規模は前年度を下回りました。
 介護サービス事業特別会計は、歳入決算が5億9,100万円余、歳出決算が5億8,800万円余で、どんぐり山の廃止などを反映して、決算規模は前年度を下回りました。
 介護保険事業特別会計は、歳入決算が133億1,500万円余、歳出決算が131億6,100万円余で、特別養護老人ホームの開所などを反映した歳出の保険給付費の増などにより、決算規模は前年度を上回りました。
 後期高齢者医療特別会計は、歳入決算が43億5,700万円余、歳出決算が43億5,100万円余で、被保険者数の増などを反映して、決算規模は前年度を上回りました。
 次に、下水道事業会計は、地方公営企業法の一部適用に伴い、公営企業会計方式へと移行した初年度の決算となります。収益的収支における差引額は8,100万円余、資本的収支における差引額は7億1,700万円余の不足で、損益勘定留保資金等で財源不足を補填しました。また、当年度未処分利益剰余金2,200万円余の処分については、企業債償還の財源に充てるため、減債積立金に積立てを行います。
 続きまして、令和2年度の主な取組の成果についてです。当初予算では、「第4次三鷹市基本計画(第2次改定)」と各個別計画に基づく施策の推進と、「都市経営」の視点に立った持続可能な自治体経営の推進の2点を基本的な考え方に据えて、市政運営に取り組むこととしていました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中で、暮らしに密着したきめ細かな支援や対策を最優先に、各施策を推進しました。
 まず、新型コロナウイルス感染症対策の推進についてです。令和2年4月の新型コロナウイルス感染症緊急対応方針(第1弾)を含め、5度にわたり緊急対応方針を策定し、その時点での感染症の状況などを踏まえた市の取組の方向性を示しながら、補正予算や予備費充当等により予算措置を講じ、機動的に取り組みました。
 市民生活のセーフティーネットとなる支援としては、公益社団法人三鷹市医師会等と連携し、三鷹市PCRセンターを設置しました。また、旧どんぐり山施設を活用し、家族等の感染により在宅での生活が困難となった市民のための宿泊可能な施設を整備したほか、軽症者等の受入れ病床確保のための支援を行うなど、市民の皆様が安心して生活できる環境を確保しました。さらに、新型コロナウイルスのワクチン接種について、早期の接種開始に向けて準備を進めました。
 次に、中小企業の経営継続に向けた支援では、厳しい経営状況に直面している市内小規模事業者等に対して、家賃相当額の迅速な給付を行いました。また、飲食店への支援としては、収入が減少している学生等が宅配を行うデリバリー三鷹を実施したほか、プレミアム付商品券事業では、販売段階で混乱が生じましたが、地域経済の活性化を図るとともに、市民生活の支援につなげることができました。
 子どもたちへの支援では、国の子育て世帯臨時特別給付金の給付に合わせて、国の制度では対象外となる子どもを加え、市独自の子どものための給付金を給付し、在宅生活を余儀なくされた子どもへの支援を行いました。令和2年6月までの保育施設及び学童保育所の登園等の自粛要請に当たっては、やむを得ない場合の保育を確保する一方で、自粛した世帯の保育料等を減免しました。
 次に、小・中学校における学習環境の確保と感染症対策等の実施についてです。令和2年5月31日まで臨時休校としていましたが、6月1日から段階的に教育活動を再開しました。再開後は、感染症対策を講じ、安全な学習環境を確保したほか、1学期中の学校給食費の一部を公費負担とし、保護者負担の軽減を図りました。また、個別最適化された学びを実現するため、令和3年1月から児童・生徒に1人1台タブレット端末を導入しました。
 高齢者・障がい者への支援では、重症化リスクの高い高齢者の季節性インフルエンザとの同時流行を回避するため、季節性インフルエンザのワクチン接種の自己負担を公費負担として実施しました。また、通所・訪問事業者に対しては、利用控えなどによる影響を軽減するための支援を行いました。
 感染予防のための環境整備では、市役所の窓口にパーティションを設置したほか、マスクやアルコール消毒液、非接触型体温計等を調達し、保育施設や公共的な施設に配布することで、感染予防対策を講じました。
 「新しい生活様式」に対応したデジタル環境の整備では、非接触型行政手続の基盤となるマイナンバーカードの普及・促進に取り組んだほか、市民課総合窓口にキャッシュレス決済及びセミセルフレジを導入し、利便性の向上を図りました。
 協働事業者の支援と動画配信の取組では、三鷹市立アニメーション美術館等の利用料金収入の減少に対して、一定額を補填し協働事業者の安定的な施設運営を支援しました。また、市内在住のアーティストの作品をはじめ、芸術文化、スポーツ、子育てなど多様な動画を配信しました。
 こうした各施策の実施に当たっては、限られた人員体制の中で、臨時的な組織の設置、専任職員の配置や職員の兼務等により、全庁を挙げて、機動的な対応を図りました。
 また、コロナ禍にあって、財政の健全性に留意しながらも、積極的な財政出動を行いました。国や東京都の補助金・交付金を有効に活用したほか、事業の延期・中止により生じた財源を新型コロナウイルス感染症対策に係る事業に振り向けるなど、必要な施策を必要なタイミングで講じることを優先とした財政運営に努めました。
 次に、「第4次三鷹市基本計画(第2次改定)」と各個別計画に基づく施策の推進についてです。
 防災都市づくりとしては、三鷹市防災都市づくり方針を策定したほか、三鷹市地域防災計画の改定に当たり、避難所における感染症対策や要配慮者への支援の在り方について盛り込むこととしました。またWi−Fi環境を三鷹中央防災公園・元気創造プラザに整備するなど、利便性向上と通信伝達手段の多重化を図りました。
 三鷹駅南口中央通り東地区再開発事業では、「百年の森」の構想等をまとめたコンセプトブックを作成し、早期事業化に向けた取組を進めました。
 公共施設の老朽化への対応としては、新都市再生ビジョン(仮称)の策定に着手したほか、第二中学校の屋上防水など、早急に対応が必要な改修を先行して実施しました。また、老朽化が進んでいる市庁舎・議場棟等については、一定の条件を満たすことで、実質的に財政負担が生じない建て替えの可能性を確認しました。
 新たな市民参加の取組では、協議会の設置を予定していましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により設置を延期し、令和3年度以降を見据え、活動マニュアルを作成しました。また、三鷹まちづくり総合研究所において、ボランティアの継続的な活動を支援するための調査研究に取り組みました。
 高齢者支援施策の分野では、令和2年3月に閉鎖となった旧どんぐり山施設の利活用プランを策定し、在宅医療・介護を推進する研究・人材育成の拠点として、改修を進めていくこととしました。
 学校教育の分野では、全学園にスクール・コミュニティ推進員を配置するなど、スクール・コミュニティとして、学校を核としたコミュニティづくりに取り組みました。また、三鷹のこれからの教育を考える研究会を設置し、個別最適化された学びの実現に向けて調査研究を行ったほか、令和3年度までの学校体育館の空調設備の整備の完了に向けて、計画的な整備を進めました。
 こうした取組に加え、私立認可保育園の開設支援、三小学童保育所の新たな支援区分の整備など、待機児童解消に向けた取組を進めました。
 平和施策の拡充としては、戦後75年の節目として、仙川公園の名称を仙川平和公園とするなど、平和への願いを次世代に継承するための取組を進めました。また、三鷹中央防災公園・元気創造プラザの総点検を進めたほか、住民情報システムの共同利用に当たっては、業務の標準化によりコストを大幅に削減することが可能となり、令和3年度の稼働に向けて、システム構築に取り組みました。
 さらに、三鷹市受動喫煙防止条例を制定し、三鷹駅南口緑の小ひろばに閉鎖型の公衆喫煙所を整備したほか、令和元年10月の台風第19号により大きな被害を受けた川上郷自然の村の体育館及び多目的広場の復旧対策工事を行いました。
 続きまして、「都市経営」の視点に立った持続可能な自治体経営の推進に向けた取組です。
 まず、行財政改革の推進についてです。組織力の強化として、令和2年4月に規模を適正化しながら課や係を新設し、社会経済情勢が変化しニーズが多様化する中で、機動性を持って諸課題に対応する組織体制へと転換を図りました。また、法的な資格を有する職員として法務監を特定任期付職員として配置し、多様化、複雑化する諸課題に的確かつ迅速に対応しました。
 働き方改革と職員定数の適正な管理では、コロナ禍での対応として、テレワーク端末を使用した在宅勤務を実施したほか、学校では、感染症対策の実施に当たり、7月から教育活動支援員の配置を拡充し、教員の負担軽減と学校教育の質の向上を図りました。
 また、令和2年度から会計年度任用職員制度を導入し、任用、勤務条件等を明確にするなど制度の趣旨に沿った運用に努めました。
 行政サービスの適正化に向けた再点検では、訪問介護等利用者助成について、公費による低所得者の介護保険料軽減措置が拡充されてきたため、負担の公平性を確保する観点から廃止することとしました。また、受益と負担の適正化として、低所得者の負担に十分配慮しながら、令和2年度から国民健康保険税の改定を行いました。
 次に、健全な財政運営を進めるための基盤の強化についてです。
 ふるさと納税による市税減収の影響は約6億5,000万円となり、伸びは鈍化しましたが、依然として市政運営に支障が生じるレベルにあります。そうした中で、大沢の里水車経営農家の水輪の更新に当たり、クラウドファンディングを実施したほか、民間事業者と連携して返礼品を活用した寄附の受付を開始し、市の魅力を幅広く発信しながら、財源確保を図りました。
 次に、普通交付税の不交付団体の財源の充実に向けた要望についてです。令和元年10月からの消費税率の引上げに合わせて、法人市民税法人税割の一部国税化が拡大され、令和2年度から減収の影響が顕在化しましたが、新設された法人事業税交付金で、普通交付税の交付・不交付を問わず、その一部が補填されることとなりました。また、令和2年度は、法人市民税と地方消費税交付金が見込みを下回ったため、不交付団体でも発行可能な減収補填債を活用し、財源の確保を図ることとしました。引き続き、国と地方の役割分担に応じた財源配分と総体としての地方財源の充実について、東京都市長会等を通じて要望活動を行っていきます。
 次に、市債借入れの抑制と基金残高の確保についてです。
 市債については、減収補填債の借入れを行いましたが、一般会計の借入額は、前年度の決算額を下回り、公債費と市債残高は減少傾向が続くものと推計しています。
 また、基金については、補正予算で取崩しを見込みましたが、新型コロナウイルス感染症の影響による執行残が生じたため、大幅に取崩しを抑制し、前年度を上回る残高を確保することができました。
 最後に、令和2年度決算における財政指標について申し上げます。
 経常収支比率は89.4%で、前年度比0.4ポイントの減となりました。比率算定の分母となる経常一般財源等の伸びが分子となる経常経費充当一般財源等の伸びを上回ったことから、比率は前年度を下回りましたが、依然として、90%を僅かに下回る水準にあります。
 また、「地方公共団体財政健全化法」に基づく健全化判断比率等については、実質公債費比率は1.0%、前年度比0.4ポイントの減、将来負担比率は4.0%、前年度比2.8ポイントの減となりました。また、このほかの比率は、いずれも、決算における赤字等が発生していないため、表示される数値はなく、全ての項目について、いわゆる黄色信号とされる早期健全化基準を超える状況には至りませんでした。
 その他指標を含め、第4次三鷹市基本計画(第2次改定)における財政目標を達成することができました。
 以上、令和2年度決算について、概要を御説明いたしました。よろしく御審議の上、御認定いただきますよう、お願い申し上げます。ありがとうございました。


◯議長(土屋けんいちさん)  提案理由の説明は終わりました。
 次に、監査委員から、各会計決算に関する審査意見の報告を求めます。
               〔監査委員 奈良正弘さん 登壇〕


◯監査委員(奈良正弘さん)  監査委員の奈良でございます。
 地方自治法第233条第2項及び同法第241条第5項の規定により、令和2年度三鷹市各会計決算及び各基金の運用状況について、吉野監査委員とともに審査を行いましたので、私が代表して、その結果について御報告いたします。
 審査の対象は、
  令和2年度三鷹市一般会計歳入歳出決算
  令和2年度三鷹市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算
  令和2年度三鷹市介護サービス事業特別会計歳入歳出決算
  令和2年度三鷹市介護保険事業特別会計歳入歳出決算
  令和2年度三鷹市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算
  令和2年度財産の状況
  令和2年度各基金の運用状況
についてであります。
 審査の期間は、令和3年6月15日から8月20日まで行いました。
 審査の手続といたしましては、市長から提出されました各会計の歳入歳出決算書、歳入歳出決算事項別明細書、実質収支に関する調書、財産に関する調書及び各基金の運用状況を示す書類が、地方自治法等関係法令に準拠して作成されているか、計数が正確であるか、予算の執行が適正かつ効率的になされているか等に主眼を置き、それぞれの関係諸帳簿及び証拠書類との照合並びに関係者からの説明聴取など、通常実施すべき審査のほか、必要と認めるその他の審査を実施いたしました。
 審査の結果につきましては、審査に付された各会計の歳入歳出決算書をはじめとする各書類は、先ほど述べました方法により審査いたしました限り、重要な点において、法令に適合し、かつ正確であると認められました。
 また、予算の執行はおおむね適正になされているものと認められましたが、審査に付された財産に関する調書の計数について、一部に是正・改善を要する事項が認められました。
 決算の概要は、令和2年度決算等審査意見書に記載のとおりでございます。
 財産に関する調書及び各基金の運用状況の概要は、同意見書の財産の状況及び基金の運用状況の項で述べているとおりであります。
 決算の概要につきましては、主に計数の説明等でございますので、同意見書を御高覧願うこととし、説明は省略させていただきます。
 最後に、同意見書の52ページから56ページに審査結果のまとめを申し述べさせていただきましたので、よろしくお願いいたします。
 次に、令和2年度三鷹市下水道事業会計の決算審査の結果について、御報告いたします。
 地方公営企業法第30条第2項の規定により、審査を行いました。
 審査の期間は、令和3年7月7日から8月20日までであります。
 審査の手続でございますが、市長から提出されました決算書及び決算附属書類が、地方公営企業法その他関係法令に準拠して作成されているか、計数が正確であるか、当事業の経営成績及び財政状態を適正に表示しているかなどに主眼を置き、関係諸帳簿及び証拠書類との照合並びに関係者からの説明聴取など、通常実施すべき審査手続により実施いたしました。
 審査の結果につきましては、審査に付された決算書及び決算附属書類は、先ほど述べました方法により審査いたしました限り、重要な点において、法令に適合し、かつ正確であると認められました。
 また、予算の執行はおおむね適正になされており、その概要は、意見書に記載のとおりでございます。
 決算の概要でありますが、主に計数の説明でございますので、お手元の意見書を御高覧願うこととし、説明は省略させていただきます。
 なお、同意見書の73ページに審査結果のまとめを申し述べさせていただきましたので、よろしくお願いします。
 以上をもちまして、令和2年度決算等審査結果の報告とさせていただきます。


◯議長(土屋けんいちさん)  以上で審査委員の審査意見の報告は終わりました。
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◯議長(土屋けんいちさん)  本日はこれをもって延会いたします。
 なお、次回の本会議は9月8日午前9時30分に開きます。文書による通知はいたしませんから、さよう御了承願います。お疲れさまでした。
                  午前10時18分 延会