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平成19年第1回定例会(第7号)本文

                午後1時59分 開議
◯議長(石井良司君)  それでは、ただいまから平成19年第1回三鷹市議会定例会第7日目の会議を開きます。
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◯議長(石井良司君)  本日の議事日程はお手元に配付したとおりでございます。
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    日程第1 議案第29号 三鷹市市税条例の一部を改正する条例


◯議長(石井良司君)  直ちに日程に入ります。
 日程第1 議案第29号 三鷹市市税条例の一部を改正する条例、本件を議題といたします。
                   〔書記朗読〕
 それでは、提案理由の説明を求めます。市長 清原慶子さん。
                〔市長 清原慶子さん 登壇〕


◯市長(清原慶子さん)  ただいま上程されました議案第29号につきまして、御説明申し上げます。
 議案第29号 三鷹市市税条例の一部を改正する条例
 「地方税法の一部を改正する法律」が本年3月23日に可決成立いたしました。
 今回の地方税法の改正により、最近における社会経済情勢等を踏まえ、上場株式等の配当等及び譲渡所得等に対する税率の特例措置の適用期限の延長、高齢者等居住改修住宅に係る固定資産税の減額措置の創設等の措置が講じられたところです。
 この議案は、この法改正に伴いまして、市税条例においても所要の改正を行うものでございまして、改正の主な内容は、個人市民税及び固定資産税に関するものでございます。
 初めに、個人市民税に関する主な改正内容として、2項目ございます。
 1点目は、上場株式等の譲渡益に係る市民税の軽減税率すなわち3%を1.8%とする特例措置の適用期限を1年延長し、平成20年12月31日までの間に生じた譲渡益について、適用するものでございます。
 2点目は、いわゆるベンチャー企業による個人投資家からの資金調達をサポートするため、特定中小会社の発行株式に係る株式譲渡益を2分の1に圧縮する特例措置を2年間延長し、平成21年3月31日までに取得したものについて、適用するものでございます。
 次に、固定資産税に関する主な改正内容として、2項目ございます。
 1点目は、住宅バリアフリー改修に係る減額措置の創設でございまして、高齢者、障がい者等が居住する既存住宅について、平成19年4月1日から平成22年3月31日までの間に一定のバリアフリー改修工事を行った場合、翌年度分の固定資産税の3分の1を減額するものでございます。
 2点目は、複合的利用に供する鉄軌道用地の課税標準の見直しでございまして、鉄軌道用地に対して課税する平成19年度分の固定資産税の課税標準を、当該鉄軌道用地に沿接する土地または付近の土地に係る平成18年度分の固定資産税の課税標準の基礎となった価格に比準する価格とするものでございます。
 この条例は、平成19年4月1日から施行いたします。
 提案理由の説明は、以上でございます。
 よろしく御審議のほど、お願い申し上げます。


◯議長(石井良司君)  提案理由の説明は終わりました。
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◯議長(石井良司君)  この際、議事の都合によりしばらく休憩いたします。
                午後2時05分 休憩



                午後2時30分 再開
◯議長(石井良司君)  それでは、休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
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◯議長(石井良司君)  この際、議会運営委員長より報告願います。
 5番 緒方一郎君、登壇願います。
                〔5番 緒方一郎君 登壇〕


◯5番(緒方一郎君)  先ほど開会されました議会運営委員会において、議長より諮問を受けた事項について協議いたしました結果、次のとおり決定いたしましたので、報告いたします。
 本日上程されました市長提出議案1件についての取り扱いを協議いたしました結果、本日結論を出すべきであるとの意見の一致を見ております。
 以上、本委員会に諮問された議案の取り扱いについての協議結果を報告いたします。よろしくお願いをいたします。


◯議長(石井良司君)  議会運営委員長の報告は以上のとおりであります。御協力のほどよろしくお願いいたします。
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◯議長(石井良司君)  議案第29号 三鷹市市税条例の一部を改正する条例、これより質疑あわせて討論を願います。


◯11番(斎藤 隆君)  本条例に対する反対討論をします。
 高齢者に対する特別減税の廃止、市民税のフラット化による国民健康保険及び介護保険の増税となり、一般市民が増税にあえいでいる。株式譲渡に対する減税措置期限を1年延長するのは、株式取引をする人たちを優遇することになり、株式取引のできる余裕のある階層の人たちを保護することになり、格差を拡大することになります。日本の社会を分裂国家へと導く危険をはらむ、この点については大きな問題があります。
 しかし、1、住宅バリアフリー改修に係る固定資産税の減税措置と、2の鉄軌道用地に対する固定資産税の課税標準の特別措置の、この2つの点については問題はないから賛成しますが、第1の問題がありますから、本条例に対しては反対します。
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◯議長(石井良司君)  この際、しばらく休憩いたします。
                午後2時37分 休憩



                午後4時35分 再開
◯議長(石井良司君)  それでは、休憩前に引き続き、会議を再開します。
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◯議長(石井良司君)  議案第29号に対する討論を続けます。


◯28番(岩田康男君)  それでは、討論をいたします。
 上場株式譲渡に関するもの以外は賛成できるものでありますが、上場株式等の譲渡益にかかわる軽減税率の適用延長については問題があると思います。
 この制度は、2000年に株式市場の低迷や不良債権があり、5年間を限度に20%の税率を10%にしたもので、本来なら3%入る市民税が2%になっています。しかも、税率フラット化で、今後は1.8%というふうになるものであります。市の担当者にお聞きいたしますと、今年度3億6,000万円くらいの三鷹市は収入ということでありますが、本来税率ですと5億4,000万円ということになるそうであります。私ども、既に現在は、企業はバブル期の収益を上げ、株式市場も活性化をされており、こうした優遇制度の継続の必要性は全くなくなっているというふうに思います。
 したがいまして、本条例改正には反対をいたします。


◯14番(嶋崎英治君)  市税条例改正について、反対討論をいたします。
 まず、市長の専決処分にせず、議会の審議の機会を設けたことについては高く評価をいたします。
 その上で、反対理由その1として、個人市民税については、11番議員、28番議員が問題点を指摘し、反対理由を述べたことに同感です。本条例案は、国の税法の「改正」に伴うものでありますが、勤労者や年金生活者には厳しい税制が続いています。格差社会の解消が求められている折、このほかにも上場株式等の配当にかかわる軽減税率の特例措置の適用期限の1年延長もあります。こうした国、地方の税制は、格差解消どころか拡大につながります。
 反対理由その2、固定資産税、都市計画税についてですが、鉄軌道用地に対して課税することについては異論はありません。しかし、住宅バリアフリー改修に係る固定資産税の軽減措置の創設については、介護保険料の負担増、障害者自立支援法施行に伴うサービス利用料負担増がある中で、改修工事が、補助金等を除く自己負担が30万以上のものとなっています。一体どういう所得層の人がその恩恵を受けることができるのかで考えるとき、納得できない点があります。
 以上をもって本条例案には反対いたします。


◯議長(石井良司君)  これをもって質疑、討論を終わります。
 これより採決いたします。本件は表決システムにより採決いたします。
 議案第29号について、原案のとおり決することに賛成の諸君は青のボタンを、反対の諸君は赤のボタンをそれぞれ押してください。
               (賛成・反対者ボタンにより表決)
 押し忘れございませんか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 なしと認め、確定いたします。
 賛成多数であります。よって、本件は原案のとおり可決されました。
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    日程第2 意見書(案)第1号 国際刑事裁判所設立条約の早期批准に関する意見書


◯議長(石井良司君)  日程第2 意見書(案)第1号 国際刑事裁判所設立条約の早期批准に関する意見書、本件を議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。7番 宍戸治重君。
                〔7番 宍戸治重君 登壇〕


◯7番(宍戸治重君)  それでは、お手元に配付してございます案文を読み上げまして提案にかえさせていただきます。

意見書(案)第1号
   国際刑事裁判所設立条約の早期批准に関する意見書
 上記の意見書(案)を別紙のとおり提出する。
  平成19年3月30日
 三鷹市議会議長 石 井 良 司 様
                          提出者 三鷹市議会議員 宍戸 治重
                          賛成者    〃    後藤 貴光
                           〃     〃    伊藤 俊明
                           〃     〃    加藤 久平
                           〃     〃    白鳥  孝
                           〃     〃    島田甲子三
                           〃     〃    田中 順子
                           〃     〃    榛澤 茂量
                           〃     〃    金井 富雄

           国際刑事裁判所設立条約の早期批准に関する意見書
 平成10年、国連主催の外交会議において、我が国の政府代表団は、集団殺害(ジェノサイド)罪、人道に対する罪、戦争犯罪などを犯した個人を国際法に基づき訴追し、処罰するための、国際刑事裁判所設立条約について、異なる各国の意見を調整するなど、採択に向けて積極的に尽力した。
 しかし、我が国は国内法の未整備と加盟後の分担金の負担を主な理由とし、同条約をいまだ批准していない。
 平成17年8月、衆議院本会議において、「国連創設及びわが国の終戦・被爆六十周年に当たり、更なる国際平和の構築への貢献を誓約する決議」が可決され、現在、外務省を初め関係省庁は積極的な取り組みを行っているところである。
 アジアの主要国である我が国が同条約を批准することは、同様に批准していない他の多くの国々の批准を促進することになるほか、秩序ある平和な世界を築くことにも大きく貢献するものである。
 さらに、平成21年には同条約の見直しの会合や裁判官の選挙が予定されており、我が国は、オブザーバーとしてではなく、投票権を有する加盟国として参加することが望ましいと考える。
 よって、本市議会は、国会及び政府に対し、国際刑事裁判所設立条約を早急に批准するよう強く要請するものである。
 上記、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
  平成19年3月30日
                             三鷹市議会議長 石 井 良 司
 以上でございます。よろしくお願いいたします。


◯議長(石井良司君)  提案理由の説明は終わりました。
 これより質疑あわせて討論を願います。


◯14番(嶋崎英治君)  国際刑事裁判所設立条約の早期批准に関する意見書について、賛成討論をいたします。
 いまだに国家間の戦争や紛争、そして民族、人種、宗教等を理由とした紛争が絶えない中で、戦争犯罪や大量虐殺、そして人道に反する犯罪と称されるものがある。そうした犯罪行為の中心となった者を裁く国際刑事法廷の存在は、戦争、武力行使等への抑止力となるとともに、取り返しのつかない戦争犯罪等への抑止力としても機能することが期待されています。
 平和憲法を持つ日本がこの条約を早期に批准することは、何よりも武力による支配から法による支配へと世界を大きく転換させることにつながります。
 この条約に関して、捕虜や戦争犯罪人等の取り扱いについての国内法が整備されていないという理由で、我が国は批准をしていません。早急に必要な国内法を整備すべきです。
 この意見書では触れていませんが、日本が消極的な理由について、どうしてもアメリカの動向を指摘しておかなくてはなりません。国際刑事裁判所の設立をめぐる国際会議で、アメリカが、裁判所や検察官の権限に制約を課し、活動を制限しようとしていることです。みずからを正義の基準とし、世界の警察官のごとく振る舞い、人権擁護と戦争犯罪者の処罰に越権とも思えるほど積極的なアメリカが、否定的なことです。それは一体なぜでしょうか。それは、この裁判所ができれば、アメリカ一国が正義を振りかざすというようなことができなくなり、場合によってはみずからが訴追の対象になりかねないことに気づいたからだと思います。日本政府が、そうしたアメリカの動向を横にらみせず、みずからの主体的判断で早期批准し、国際刑事裁判所がその役割を発揮し、戦争抑止と国際平和への貢献を適切に果たせるようにすべきです。
 以上を述べて、本意見書に賛成いたします。


◯議長(石井良司君)  これをもって質疑、討論を終わります。
 これより採決いたします。本件は表決システムにより採決いたします。
 意見書(案)第1号について、原案のとおり決することに賛成の諸君は青のボタンを、反対の諸君は赤のボタンをそれぞれ押してください。
               (賛成・反対者ボタンにより表決)
 押し忘れございませんか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 なしと認め、確定いたします。
 賛成全員であります。よって、本件は原案のとおり可決されました。
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◯議長(石井良司君)  この際、お諮りいたします。間もなく定刻になりますが、本日の予定の終了するまで時間の延長をいたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
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    日程第3 意見書(案)第2号 「がん対策推進条例」(仮称)の早期制定を求める意見書


◯議長(石井良司君)  日程第3 意見書(案)第2号 「がん対策推進条例」(仮称)の早期制定を求める意見書、本件を議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。3番 久保田輝男君。
                〔3番 久保田輝男君 登壇〕


◯3番(久保田輝男君)  お手元の案文を朗読させていただき、提案とさせていただきます。

意見書(案)第2号
   「がん対策推進条例」(仮称)の早期制定を求める意見書
 上記の意見書(案)を別紙のとおり提出する。
  平成19年3月30日
 三鷹市議会議長 石 井 良 司 様
                          提出者 三鷹市議会議員 久保田輝男
                          賛成者    〃    丹羽 秀男
                           〃     〃    川原 純子
                           〃     〃    永原 美代
                           〃     〃    緒方 一郎

         「がん対策推進条例」(仮称)の早期制定を求める意見書
 我が国のがん罹患率や死亡率は、ともに上昇を続けており、1981年以降、死亡原因の第1位であり、いまや死因の3割が、がんである。10年後には、2人に1人が、がんで死亡すると予想されている。
 昨年6月、「がん対策基本法」が制定され、日本で立ちおくれてきた緩和ケアと放射線治療の充実などが基本理念の中に盛り込まれるとともに、がん対策を戦略的に推進することが明示された。同法には、また、今年4月の施行を踏まえ、基本的施策を具体的、計画的に推進するため、国に「がん対策推進基本計画」の策定を義務づける一方、都道府県に対し、「がん対策推進計画」の策定が義務づけられている。
 今後、より実効性のある「がん対策推進計画」等を推進していく一環として、がん患者の痛み、苦しみを和らげる「緩和ケア」の充実や、欧米型のがんの増加に伴い、需要が急増する「放射線治療」の専門医・スタッフの育成、さらに患者にとって最適な治療を受けられる体制の確立を図る「がん対策推進条例」(仮称)を一日も早く制定し、がん対策を大きく推進するべきである。
 その具体的な施策の柱としては、(1)国と同様に患者代表等を入れた「協議会」の設置、(2)がん登録に必要な患者の罹患、転帰その他の状況把握・分析の整備、(3)都道府県が設置している、がん検診の精度管理委員会の活性化、(4)県(都道府県)立病院のレベル向上を通し専門的医療従事者の育成──などである。
 また、全国のがん診療連携拠点病院(現行179)の指定が、平成19年度で280、同20年度で358になると見られるが、同拠点病院の整備とともに、速やかな推薦態勢の確立が求められている。さらに、容易に複数の専門家の意見を聞くことができるようセカンドオピニオンの充実や、がん情報の提供窓口の整備などを含め総合的取り組みによる、患者の立場に立った、がん対策を推進するべきである。
 よって、本市議会は、東京都に対し、「がん対策推進条例」(仮称)の早期制定を求めるものである。
 上記、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
  平成19年3月30日
                             三鷹市議会議長 石 井 良 司
 以上でございます。


◯議長(石井良司君)  提案理由の説明は終わりました。
 これより質疑あわせて討論を願います。
                 (「省略」と呼ぶ者あり)
 これをもって質疑、討論を終わります。
 これより採決いたします。本件は表決システムにより採決いたします。
 意見書(案)第2号について、原案のとおり決することに賛成の諸君は青のボタンを、反対の諸君は赤のボタンをそれぞれ押してください。
               (賛成・反対者ボタンにより表決)
 押し忘れございませんか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 なしと認め、確定いたします。
 賛成全員であります。よって、本件は原案のとおり可決されました。
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    日程第4 意見書(案)第3号 貧困と格差打開への効果的抜本的施策の展開を求める意見書


◯議長(石井良司君)  日程第4 意見書(案)第3号 貧困と格差打開への効果的抜本的施策の展開を求める意見書、本件を議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。27番 森 徹君。
                〔27番 森  徹君 登壇〕


◯27番(森  徹君)  それでは、案文を読み上げて提案いたします。

意見書(案)第3号
   貧困と格差打開への効果的抜本的施策の展開を求める意見書
 上記の意見書(案)を別紙のとおり提出する。
  平成19年3月30日
 三鷹市議会議長 石 井 良 司 様
                          提出者 三鷹市議会議員 森   徹
                          賛成者    〃    嶋崎 英治

         貧困と格差打開への効果的抜本的施策の展開を求める意見書
 日本国民の間に貧困と格差が広がっている。OECD(経済協力開発機構)は昨年7月、日本の経済政策に対する提言をまとめた対日経済審査報告書を発表した。OECD加盟国のうち調査した17カ国の比較で、日本の貧困率はアメリカに次いで2位になっている。
 この提案を見ると、深刻な2つの特徴が読み取れる。
 第一は、日本の税と社会保障による貧困を削減した率は、17カ国中最下位だということである。つまり、税や社会保障の所得再分配機能がまともに働いていない。特に驚かされるのは、子どものいる世帯では、税と社会保障によって、逆に貧困率が拡大していることである。こんな国は日本だけである。
 第二は、異常に低い最低賃金の問題である。所得の中位置との比較で、他の国の最低賃金は、4割台から5割台である。ところが日本は32%で最も低い。OECD諸国でも、最低の国になっているのである。
 OECD報告は、今日本で広がっている貧困の根源に、人間らしい労働のルールがないこと、「逆立ち」した税財政という2つの大問題があることを示している。この貧困の根源にメスを入れなければ、問題は解決しない。
 今大切なことは、非正規雇用の拡大と職場での資本の無法を野方図にした姿勢を改め、「サービス残業」と「偽装請負」を根絶することである。また、最低賃金を抜本的に引き上げ、全国一律の制度にするとともに、正規労働者と非正規労働者の労働条件の均等待遇など、人間らしく働ける労働のルールを確立することである。
 よって、本市議会は、国会及び政府に対し、所得再分配機能が働く税制と社会保障制度への転換を図ることを初め、政府を挙げて貧困と格差打開への効果的抜本的施策を展開することを求めるものである。
 上記、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
  平成19年3月30日
                             三鷹市議会議長 石 井 良 司
 以上です。よろしくお願いします。


◯議長(石井良司君)  提案理由の説明は終わりました。
 これより質疑あわせて討論を願います。
                 (「省略」と呼ぶ者あり)
 これをもって質疑、討論を終わります。
 これより採決いたします。本件は表決システムにより採決いたします。
 意見書(案)第3号について、原案のとおり決することに賛成の諸君は青のボタンを、反対の諸君は赤のボタンをそれぞれ押してください。
               (賛成・反対者ボタンにより表決)
 押し忘れありませんか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 なしと認め、確定いたします。
 賛成少数であります。よって、本件は否決されました。
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    日程第5 意見書(案)第4号 だれもが安心して利用できる介護保険制度への見直しを求め
                   る意見書
    日程第6 意見書(案)第5号 生活保護の「母子加算」廃止に反対する意見書


◯議長(石井良司君)  この際、日程第5 意見書(案)第4号及び日程第6 意見書(案)第5号の2件を一括議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。26番 栗原健治君。
                〔26番 栗原健治君 登壇〕


◯26番(栗原健治君)  お手元の案文を読み上げまして提案とします。

意見書(案)第4号
   だれもが安心して利用できる介護保険制度への見直しを求める意見書
意見書(案)第5号
   生活保護の「母子加算」廃止に反対する意見書
 上記2件の意見書(案)を別紙のとおり提出する。
  平成19年3月30日
 三鷹市議会議長 石 井 良 司 様
                          提出者 三鷹市議会議員 栗原 健治
                          賛成者    〃    森   徹
                           〃     〃    岩田 康男
       だれもが安心して利用できる介護保険制度への見直しを求める意見書
 昨年4月から改定された介護保険法が全面施行され、多くの高齢者が容赦なく公的なサービスを奪われている。「要介護度が低い」とされた高齢者は、介護保険で利用してきた介護ベッド、ヘルパーやデイサービスなどを取り上げられている。2005年10月から介護施設の居住費・食費が全額自己負担となったため、負担増に耐えられず退所を余儀なくされたり、ショートステイ・デイサービスなどを断念した高齢者も少なくない。政府が宣伝した「介護予防」や「自立支援」とは全く逆のことが起きている。
 これまでも介護保険の実態は、保険料は現役時代の給料からも年金からも容赦なく「天引き」されながら、基盤整備はおくれており、低所得者には利用料の負担が重いなど、「保険あって介護なし」と指摘されてきた。今回の改定は、一層の負担増に加えて、「介護の社会化」という最大の看板まで投げ捨てて、要介護度が低いとされた高齢者をサービスから「門前払い」するものである。公的な介護制度でありながら、低所得者、「軽度者」など多くの高齢者の利用を排除するもの、「保険料だけとりたてて、介護は受けさせない」制度へと、介護保険は重大な変質を始めている。
 これは、ゆゆしき事態である。
 よって、本市議会は、国会及び政府に対し、だれもが安心できる介護保険制度にするために、以下の施策を緊急に講ずることを求めるものである。
                      記
1 要介護1以下の軽度の高齢者への介護ベッドなど福祉用具の貸与を復活させること。
2 高齢者が必要なホームヘルプサービスを受けられるように、生活援助の長時間加算の復活も含めて
 介護報酬を改善し、要支援1・2の人の利用限度額を引き上げること。
3 介護保険料・利用料を支払い能力に応じたものに改めること。当面、全国市長会が要望しているよ
 うに、国庫負担を30%に引き上げ、介護保険導入以前の50%へと計画的に引き上げること。国として
 保険料・利用料の恒久的な独自減免・軽減制度を確立すること。市町村が行う保険料の減免について、
 全額免除、一般財源の繰り入れ、収入審査だけの減免を「不適当」とする、いわゆる「3原則」によ
 る締めつけを中止すること。
4 利用料の2割負担への引き上げや、軽度の高齢者を介護保険の対象から外すことなど、さらに介護
 保険制度を変質させてしまうようなことは絶対に行わないこと。
 上記、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
  平成19年3月30日
                             三鷹市議会議長 石 井 良 司
    ……………………………………………………………………………………………………
             生活保護の「母子加算」廃止に反対する意見書
 財政制度等審議会は、2007年度予算編成に関する建議(意見書)をまとめ、政府に提出した。建議は「歳出削減などの取り組みを緩めることは厳にさけるべきだ」と強調している。政府は、この建議に基づいて、社会保障関係費など、国民の暮らしのための予算を一層抑制しようとしている。
 社会保障関係抑制の具体策の一つとして、生活保護の母子加算の廃止が含まれている。母子加算はひとり親の生活保護世帯に対し、子どもの健全な育成のために出されたもので、子育てに欠かせない給付である。加算は単なる上乗せではなく、幼児や成長期の子どもがいる生活保護家庭では、母子加算があって初めて最低限度の生活が保障されるものである。本市では、母子加算の給付を受けている152世帯が廃止の対象となり、社会的弱者の市民生活に重大な影響を与えるものである。
 母子家庭は一般世帯の4割にも満たない収入である。生活保護を受けずにいる母子家庭の収入と比較して「高い」というのは、憲法第25条の「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」に反するものである。
 よって、本市議会は、政府に対し、生活保護の母子加算の廃止をしないよう強く求めるものである。
 上記、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
  平成19年3月30日
                             三鷹市議会議長 石 井 良 司
 よろしくお願いします。


◯議長(石井良司君)  提案理由の説明は終わりました。
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◯議長(石井良司君)  意見書(案)第4号 だれもが安心して利用できる介護保険制度への見直しを求める意見書、これより質疑あわせて討論を願います。
                 (「省略」と呼ぶ者あり)
 これをもって質疑、討論を終わります。
 これより採決いたします。本件は表決システムにより採決いたします。
 意見書(案)第4号について、原案のとおり決することに賛成の諸君は青のボタンを、反対の諸君は赤のボタンをそれぞれ押してください。
               (賛成・反対者ボタンにより表決)
 押し忘れございませんか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 なしと認め、確定いたします。
 賛成少数であります。よって、本件は否決されました。
    ──────────────────────────────────────


◯議長(石井良司君)  意見書(案)第5号 生活保護の「母子加算」廃止に反対する意見書、これより質疑あわせて討論を願います。
                 (「省略」と呼ぶ者あり)
 これをもって質疑、討論を終わります。
 これより採決いたします。本件は表決システムにより採決いたします。
 意見書(案)第5号について、原案のとおり決することに賛成の諸君は青のボタンを、反対の諸君は赤のボタンをそれぞれ押してください。
               (賛成・反対者ボタンにより表決)
 押し忘れございませんか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 なしと認め、確定いたします。
 賛成少数であります。よって、本件は否決されました。
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    日程第7 意見書(案)第6号 自殺報道のガイドライン作成を求める意見書
    日程第8 意見書(案)第7号 受動喫煙対策の強化を求める意見書


◯議長(石井良司君)  この際、日程第7 意見書(案)第6号及び日程第8 意見書(案)第7号の2件を一括議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。19番 増田 仁君。
                〔19番 増田 仁君 登壇〕


◯19番(増田 仁君)  案文の朗読をもって説明といたします。

意見書(案)第6号
   自殺報道のガイドライン作成を求める意見書
意見書(案)第7号
   受動喫煙対策の強化を求める意見書
 上記2件の意見書(案)を別紙のとおり提出する。
  平成19年3月30日
 三鷹市議会議長 石 井 良 司 様
                          提出者 三鷹市議会議員 増田  仁
                          賛成者    〃    半田 伸明

          自殺報道のガイドライン作成を求める意見書
 自殺者は毎年3万人を超え、日本社会において大きな社会問題となっており、対策として、先ごろ自殺対策基本法が成立した。自殺の背景にはさまざまな社会的要因があり、自殺問題を取り上げるNPOや一部メディアからは、その原因の一つとして、報道による各種影響、いわゆるウェルテル効果が指摘されており、改善を求める声が上がっている。
 現在、自殺事件の扇情的な報道は、自殺手段の詳細な公開による模倣と流行を起こし、自殺を誘発させ、集団自殺や子どものいじめ自殺などを連鎖させる事態となっている。
 WHOは、2000年に自殺を予防する自殺事例報道のあり方についてガイドラインを公表し、改善を促している。報道は解決手段を伝えることで、自殺予防に十分寄与する可能性があるという反面、写真や遺書を公表しない、自殺手段の詳細を報道しない、自殺の理由を単純化して報道しない、自殺の美化や扇情的な報道は避けるなどの対応が必要としている。
 本来報道のガイドラインは、各社が自主的に策定するものである。しかし、過熱報道で各社が日々競争する中においては、策定自体が報道内容の削減を伴うことであり、なかなか取り組めないのが現状で、前述のガイドラインを逸脱する報道が続いている。その一方、行政側もこの問題に対し、主導して規制や指導を行うことは表現の自由への介入など問題があることから、それなりの働きかけとしか言えず、結果として対策を進めるべき関係者が協力できないまま、現在に至っている。
 同様の事態が起こっていたオーストリアでは、精神科医や心理学者らが中心となり要望ガイドラインを作成し、結果、問題事例の自殺件数が、類似自殺を含め半年間で80%も減少しており、他のEU各国も追随している。ニュージーランド政府や、米国の公的機関、英国の自殺防止センターも、同様にガイドラインを公表しており、韓国の自殺報道勧告基準は、保健福祉部と韓国記者協会、韓国自殺予防協会がともにまとめている。
 よって、本市議会は、政府に対し、WHOの自殺報道ガイドラインなどをもとに、行政と報道各社、第三者が協力し、自殺報道のあり方に関する基準づくりの検討機会を設けるよう、強く要望する。
 上記、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
  平成19年3月30日
                             三鷹市議会議長 石 井 良 司
    ……………………………………………………………………………………………………
              受動喫煙対策の強化を求める意見書
 2003年5月に施行された健康増進法は、多数の者が利用する施設に対し、受動喫煙対策実施の努力義務を課している。既に、先進的に取り組む官公庁や公共交通機関、小売・飲食店では、完全禁煙や負圧をかけた密閉型喫煙スペースによる完全な分煙が進んでいる。
 その一方で、健康増進を目標にする以上は分煙施設設置にとどまらず、屋内外問わずすべての公共の場所で受動喫煙対策の実施が当然でありながら、対象外の屋外では路上喫煙が横行している。
 さらに、施行後3年半が経過したものの、屋内でも罰則のない努力義務に起因した対策逃れや、単に席を分けただけの不十分な分煙による施設運用が続いているのも事実であり、自治体によっては対策実施済みの施設が2割にも届かないなど、早急な対策が必要である。
 海外では、米国はもとより、EU各国も公共の場における全面禁煙の流れが急速に進んでいる。路上喫煙に関しても、千代田区のほか、名古屋市など政令市を含む一部自治体では、既に指定地域内での路上喫煙を禁止しており、過料の運用効果もあり、いずれも改善が進んでいる。
 よって、本市議会は、国会及び政府に対し、受動喫煙対策を強化するため、健康増進法改正などにより、下記の事項を実施するよう、強く要望する。
                      記
1 健康増進法第25条、受動喫煙対策の努力規定を義務規定に変更すること。
2 路上喫煙防止に向け、不特定多数が利用する屋外及び公道も対象とすること。
3 助成制度を導入し、分煙の設備要件を、排気設備を持つ閉鎖された個室のみとすること。
4 路上喫煙に対し、一部地方自治体で効果を上げている、過料制度を導入すること。
 上記、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
  平成19年3月30日
                             三鷹市議会議長 石 井 良 司
 よろしくお願いします。


◯議長(石井良司君)  提案理由の説明は終わりました。
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◯議長(石井良司君)  意見書(案)第6号 自殺報道のガイドライン作成を求める意見書、これより質疑あわせて討論を願います。
                 (「省略」と呼ぶ者あり)
 これをもって質疑、討論を終わります。
 これより採決いたします。本件は表決システムにより採決いたします。
 意見書(案)第6号について、原案のとおり決することに賛成の諸君は青のボタンを、反対の諸君は赤のボタンをそれぞれ押してください。
               (賛成・反対者ボタンにより表決)
 押し忘れございませんか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 なしと認め、確定いたします。
 賛成少数であります。よって、本件は否決されました。
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◯議長(石井良司君)  意見書(案)第7号 受動喫煙対策の強化を求める意見書、これより質疑あわせて討論を願います。


◯15番(中村 洋君)  受動喫煙対策の強化を求める意見書に対して、会派を代表して討論します。
 喫煙しない人が、喫煙する人のせいで健康を害することのないように受動対策を強化するという全体的な趣旨には賛同します。意見書にあるように、禁煙場所の対象範囲を広げたり、助成制度の導入などは検討されてもよいかとは思います。しかし、政府への意見書の前に、何よりも喫煙者に対するマナー向上が必要です。三鷹市でも市長を先頭にマナーアップキャンペーンを行っており、私も毎回参加させていただいていますが、こうした地道な取り組みこそが大切です。過度な取り締まりや罰則の強化には慎重であるべきです。強制的に国民生活を縛る管理社会への危惧が否めません。
 このように意見書の文中には賛同できない部分もありますが、この意見書の議論が市民のマナー向上につながることを願って賛成とします。


◯27番(森  徹君)  討論します。
 日本の肺がんの犠牲者が年間6万人、毎日170人が亡くなっているというふうに聞いております。この受動喫煙対策の実施は大切で、この強化を求めることには賛成です。市庁舎内に──この三鷹の市庁舎の中には、そのスペースも設けられて、数十年来、そういう点では非常に先駆的であったと思いますが、一方、議会が始まると、控室の廊下には、たばこのにおいが立ち込めており、この意見書の決議を契機に議会の努力も必要と考えます。
 この意見書第4項にある路上の喫煙対策として、過料制度の導入、これを取り入れておりますが、刑法上の刑罰ではありませんけれども、秩序罰を取り入れての罰則制度には賛成できない。この種の対策や解決の方向はモラルの啓発に全力を挙げるべきで、過料によって改善を求めることは正しくないと、このように考えます。
 以上、意見を述べて、この意見書には賛成いたします。


◯14番(嶋崎英治君)  私は、たばこをくわえたこともない一人です。たばこを吸ったことのない人々にとって、また乳幼児、児童ら子どもにとっても、この意見書は歓迎すべきものだと思います。さきの意見書にあったがん対策、がんをなくしていく上でも効果があるというふうに思います。
 本意見書が求めている路上喫煙防止については、本市においても、さらに対策を強化していただきたいことを市長に要請いたしたいと思います。ただ、本意見書の要望事項第4項で求めている過料制度を国が即導入することについては、慎重でありたいと思います。
 以上をもって本意見書に賛成いたします。


◯議長(石井良司君)  これをもって質疑、討論を終わります。
 これより採決いたします。本件は表決システムにより採決いたします。
 意見書(案)第7号について、原案のとおり決することに賛成の諸君は青のボタンを、反対の諸君は赤のボタンをそれぞれ押してください。
               (賛成・反対者ボタンにより表決)
 押し忘れございませんか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 なしと認め、確定いたします。
 賛成少数であります。よって、本件は否決されました。
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    日程第9 意見書(案)第8号 「ホワイトカラーエグゼンプション」について慎重な対応を
                   求める意見書


◯議長(石井良司君)  日程第9 意見書(案)第8号 「ホワイトカラーエグゼンプション」について慎重な対応を求める意見書、本件を議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。14番 嶋崎英治君。
                〔14番 嶋崎英治君 登壇〕


◯14番(嶋崎英治君)  お手元に配付させていただいています案文を読み上げて、提案にかえさせていただきます。

意見書(案)第8号
   「ホワイトカラーエグゼンプション」について慎重な対応を求める意見書
 上記の意見書(案)を別紙のとおり提出する。
  平成19年3月30日
 三鷹市議会議長 石 井 良 司 様
                          提出者 三鷹市議会議員 嶋崎 英治
                          賛成者    〃    森   徹
                           〃     〃    杉本 英騎
                           〃     〃    増田  仁

     「ホワイトカラーエグゼンプション」について慎重な対応を求める意見書
 厚生労働省は、今通常国会に日本版ホワイトカラーエグゼンプション制度の創設を盛り込んだ法案を提出する方針を固めていたが、世論の反対が強いために断念したと言われている。
 この「残業代ゼロ制度」は、労働時間を1日8時間、週40時間以内と規定し、それを超えた場合は残業代を支払うと規定している現行労働基準法を改め、一定の要件を満たしている事務系労働者についてはこれを除外するというものである。
 日本経団連は、年収400万円以上の労働者に対してこの制度を適用するように求めているが、その場合、1,013万人の労働者が対象になり、一人当たり114万円、総額11兆6,000億円もの残業代を支払う必要がなくなると推計されている。
 この制度を導入する理由として、労働者は時間に縛られずに本人の裁量で自由に、自主的に働くことができ、家族と触れ合う時間もふえるということが挙げられているが、各種の世論調査などでは、かえって長時間労働が助長される、労働者の健康が損なわれるなどの指摘が出され、導入に対して強い反対の声が出されている。
 今多くの労働者は、戦後最長の好景気が続いていると言われているにもかかわらず、所得は年々目減りし、慢性的な長時間労働の中で過労死に至るという不幸な事件が起き、大きな社会問題になっている。
 今良好な労働環境を確立するために必要なことは、労働者がゆとりを持って働き、一定の収入を得て家庭での触れ合いが十分にできるような状況をつくることである。そのために、まず、雇用状態が不安定な中で慢性的な長時間労働やサービス残業を余儀なくされている状況をなくし、現行法の労働時間を厳守することである。
 よって、本市議会は、国会及び政府に対し、「ホワイトカラーエグゼンプション」について慎重な対応をするよう強く求めるものである。
 上記、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
  平成19年3月30日
                             三鷹市議会議長 石 井 良 司
 以上でございます。よろしくお願いいたします。


◯議長(石井良司君)  提案理由の説明は終わりました。
 これより質疑あわせて討論を願います。
                 (「省略」と呼ぶ者あり)
 これをもって質疑、討論を終わります。
 これより採決いたします。本件は表決システムにより採決いたします。
 意見書(案)第8号について、原案のとおり決することに賛成の諸君は青のボタンを、反対の諸君は赤のボタンをそれぞれ押してください。
               (賛成・反対者ボタンにより表決)
 押し忘れございませんか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 なしと認め、確定いたします。
 賛成少数であります。よって、本件は否決されました。
 なお、ただいま可決されました意見書の提出先、提出方法、案文の整理等については、議長に一任願います。
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    日程第10 議会運営委員会閉会中継続審査の申し出について
        (1) 所管事務の調査について
          議会運営について
          〜議会の円滑な運営を図るため必要な事項を協議する


◯議長(石井良司君)  日程第10 議会運営委員会閉会中継続審査の申し出について、本件を議題といたします。
 本件は、議会運営委員長から、目下当該委員会において審査中の事件について、会議規則第103条の規定により、議会閉会中の継続審査の申し出があります。内容についてはお手元に配付したとおりでございます。
 お諮りいたします。本件については、議会運営委員長から申し出のとおり、議会閉会中の継続審査とすることに御異議ございませんか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
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◯議長(石井良司君)  この際、市長 清原慶子さんから特に発言を求められておりますので、これを許します。市長 清原慶子さん。
                〔市長 清原慶子さん 登壇〕


◯市長(清原慶子さん)  発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 間もなく今任期満了の日が近づいてまいりましたので、一言ごあいさつを申し上げます。
 私は、平成15年(2003年)4月30日に市民の皆様の御信託を受け、第6代目の三鷹市長に就任いたしました。これまで1期目の任期を市民の皆様、そして、その代表である市議会議員の皆様の御支援をいただくとともに、職員に活躍をしてもらいながら、誠心誠意努めてまいりました。1期目の私が、この4年間、大過なく市政運営の責務を果たさせていただくことができましたのは、市議会の皆様の御活躍と御支援のたまものであり、深く感謝を申し上げます。
 今期4年間、市議会の議員各位におかれましては、市民の皆様の視点に立って熱心な活動をされてこられました。特に平成17年(2005年)9月の第3回定例会におきましては、特別委員会の精力的な審査を経て、市民の皆様の参加と協働のまちづくりを規定する三鷹市政の最高規範、三鷹市自治基本条例が制定されました。これは三鷹市政の歴史に大きく残ることであると思います。
 議員の皆様の中には、今期で勇退される方もあると聞いております。長い間の市政への御貢献、ありがとうございました。引き続き挑戦される皆様には、心から御健闘をお祈りいたします。三鷹市にはまだまだ取り組むべき課題が山積しています。今後とも皆様におかれましては、引き続き三鷹市政の向上と発展のために御尽力賜りますようお願い申し上げます。
 結びに、皆様の御健勝とさらなる御発展をお祈り申し上げます。どうもありがとうございました。(拍手)


◯議長(石井良司君)  続きまして、議長から一言発言をさせていただきます。
 本日は、私ども第15期三鷹市議会の任期満了を迎える定例議会の最終日に当たりますので、閉会宣言を前に、一言皆様にごあいさつを申し上げます。
 私どもは、平成15年5月、市民の信託を受けて市政に参画し、以来4年の歳月を送り、その任期を終わろうとしております。
 この4年間の市政を顧みますと、財政状況の厳しい中、ほぼ順調に進展してまいりました。そのことは、議員の皆様、市長を初め理事者、職員の皆さんがそれぞれの立場で市政の充実・発展に向けて取り組んできた努力のその成果であると思います。
 私は、昨年5月、議長に全議員の御推挙をいただき、この1年間、その重責を果たすべく全力を挙げて取り組みました。各会派の代表者の皆様方を初めとして、議員の皆様方の温かい御支援、御協力により無事に本日を迎えることができたことは、心から感謝を申し上げたいと思っております。特に丹羽副議長さんにおかれましては、いろいろな面において御努力、御協力をいただきました。改めて心からお礼を申し上げます。
 さて、私どもは、日ならずして改選期を迎えますが、今期をもって御勇退される議員の皆様方には、今まで培われた豊かな経験、知識を生かされ、今後ともそれぞれの地域や分野において、ますますの御活躍を御祈念申し上げたいと思います。また、引き続き立候補を予定されております方々には、おのれの信ずるところを堂々と訴え、市民の信託を受け再び本会議場に相まみえ、分権時代にふさわしい議会のあり方を求め、地方自治の充実と高環境・高福祉のまちづくりのために一層の御健闘をお祈りいたしたいと思います。
 結びに、皆様方のますますの御健勝と御多幸、そして御健闘をお祈り申し上げ、私からのあいさつとさせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)
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◯議長(石井良司君)  それでは、以上をもちまして本日の日程は全部終わりました。会議を閉じます。
 これをもって平成19年第1回三鷹市議会定例会を閉会いたします。御協力ありがとうございました。
                午後5時27分 閉会