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トップ会議録会議録閲覧 > 会議録閲覧(平成29年文教委員会) > 2017/03/07 平成29年文教委員会本文
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2017/03/07 平成29年文教委員会本文

                  午前9時29分 開議
◯委員長(加藤浩司君)  文教委員会を開きます。
 初めに、休憩をとって、審査日程及び本日の流れを確認いたしたいと思います。
 休憩いたします。
                  午前9時29分 休憩



                  午前9時30分 再開
◯委員長(加藤浩司君)  委員会を再開いたします。
 審査日程及び本日の流れにつきましては、1、行政報告、2、所管事務の調査について、3、次回委員会の日程について、4、その他ということで進めてまいりたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのように確認いたします。
 市側が入室するまで休憩いたします。
                  午前9時30分 休憩



                  午前9時31分 再開
◯委員長(加藤浩司君)  委員会を再開いたします。
 生活環境部報告、本件を議題といたします。本件に対する市側の説明を求めます。


◯生活環境部長(大野憲一君)  おはようございます。それでは、行政報告2件につきまして御説明をいたします。まず、アの平成28年度文化行政の実施状況についてでございます。三鷹市及び市の外郭団体や市内の公益財団法人が平成28年度に実施をいたしました三鷹市に関連した文化事業につきまして、その事業概要を担当のコミュニティ文化課長の清水と、芸術文化担当課長の加藤から御報告をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  それでは、資料に従いまして御報告をさせていただきます。資料の1をごらんくださいませ。平成28年度文化行政の実施状況についてでございます。まず最初に、太宰治賞の関係の事業について御報告申し上げます。第32回の太宰治賞についてでございます。こちらは選考委員会が平成28年5月9日に開催されました。応募総数1,473編ございまして、この中から夜釣十六さんの「楽園」が選ばれました。平成28年6月15日に贈呈式を実施したところでございます。次に、第33回の太宰治賞の募集でございますけれども、こちらは昨年12月10日に募集を締め切りました。応募数は1,326編となっております。(3)で、関連しまして、文学講演会を毎年実施しております。今年1月21日に中島京子さん──こちらの方は平成28年度から選考委員に加わっていただいた作家の方ですが、講師にお招きをして、タイトルとしては「走るか? メロス」というような内容で、御自身と太宰 治の作品との関係を中心にお話をいただいたところでございます。
 次に、大きな2番の中近東文化センターの事業実施についてでございます。市民の特別公開ということで、毎年特別日を設けております。10月19日から23日の5日間、入場者は263人となっております。このうち、三鷹市民は202人で、この間、突然訪れた方で市民でない方も、こちら有料になりますけれども、御来館いただいているのでこのような実数となってございます。
 それから、一般の公開、こちらのほうは事前の予約制ということで、1月末現在で1,250人となっております。それから、市との連携の事業ですが、市立の小学校の団体見学、職場訪問ということで受け入れておりまして、2月17日に井口小学校の生徒さん、6年生、御希望者のお二人の方を受け入れております。
 次に3番の太宰治顕彰事業についてでございます。太宰治文学サロンの運営ですが、1月末現在で1万1,521人の入館者となっております。こちらでは、作品の朗読会を、今年度は全12回という予定で実施をしてきております。
 次のページに参りまして、資料の購入・寄贈の状況についてでございます。購入資料はございません。今後の購入の予定もございません。寄贈についてです。全部で31点の寄贈がこれまでにございました。米谷清和さん、それから、郭 徳俊さんから、それぞれ4点、27点ということで、合わせて31点の寄贈があったところでございます。
 次に、5番、アニメーション美術館の関係の実施状況についてでございます。まず(1)で、三鷹市民、それから近隣市民の特別枠の販売状況でございますが、1月末現在で2万75人となっております。前年の同時期との比較では91%というような販売数ですが、これは5月から7月にかけまして、ジブリのほう、大規模の修繕を行いまして、例年よりもこの間で46日ほど開館日が少なくなっております。この日数を試算いたしますと、本来ですと同時期比では79%程度に──販売の状況ですね、なるのが前年度並みなんですが、実際には91%ということで、思ったよりも日数を超えるだけの売り上げがあるという、そんな状況になっております。
 それから、美術館との連携の事業についてでございます。三鷹市民・近隣市民の招待デーとして、平成28年10月2日、こちらは三鷹市民と近隣市民、両方を対象としている日でございますけれども、こちらは1,948人の方がいらっしゃいました。それから、10月1日、こちらは三鷹の市民の方だけが対象という日で、2,104人となっております。
 次に(3)番で、小学校、幼稚園・保育園の美術館の見学ということで受け入れをしております。市内の小学校3年生、全15校で1,397人、それから、幼稚園・保育園の年長児、30園ほど受け入れをしまして866人となっております。なお、今年度は3月末までに全41園の実施の見込みでございます。
 次に6番で、アニメーション美術館の開館日数と入場者数についてでございます。1月末現在で198日、これは前年度では同時期で244日となっております。先ほど申し上げましたが、大規模改修の関係で開館日が減っているところでございます。入場者数、45万56人ということで、こちらのほうも前年度の同時期では53万9,215人となっております。ここも計算を、休館日を勘案して試算をすれば42万人程度となるのかなというのが見込みでございましたが、実際にはそれよりも多い方がお見えになっているという状況です。
 次に、7番の「津島家寄託 太宰治資料展II」ということで、パート2ということで実施をしました。こちらは6月11日から7月3日の20日間で2,585人の方にお越しいただいたところです。
 次の8番ですが、こちらのほうは後ほど加藤担当課長から報告をしますので、一旦こちらは飛ばさせていただいて、9番のほうを先にやらせていただきます。みたか・子どもと絵本プロジェクトについてでございます。(1)で子どもと絵本ボランティアの講座、こちらは全9回ということで5月から10月、三鷹駅周辺住民協議会との連携で実施をしたところでございます。次に(2)で、三鷹まるごと絵本市「Mini!」です。平成28年10月17日から10月23日に、駅の前の周辺のスペースあいですとか商店の協力を得たりしながら実施をしたところでございます。次に、(3)でおとな絵本ラウンジです。こちらは、三鷹ネットワーク大学との共催で実施をしております。月1回の実施ということで実施をしております。
 次に、10番のほうに参ります。次のページをごらんください。星と森と絵本の家の運営状況についてでございます。まず開館日数、1月末現在で250日となっております。入場者数は3万4,853人、市内の利用者の率は64.4%となっております。次に、(2)の開館記念日の講演についてです。7月7日の開館日に市長の絵本の読み聞かせ、それから天文台長さんによりますミニ講演会を実施したところでございます。次に(3)番、絵本の家でのテーマ展示ですね。平成27年7月──7月をちょうど区切りにしておりますので、前年の7月から次の年の6月というような区切りになります。平成27年7月から平成28年6月が「どう動く?おちる・ころがる」というタイトル、それから平成28年7月から平成29年6月の予定としては「暦 かぞえるくらし」というようなことで実施をしております。そのほか、常設展示等を実施をしています。それから(4)番で、絵本原画公募ということをしております。25作品が集まりまして、その中から優秀作を3作品選び、回廊のほうに展示をしたところでございます。
 これ以外に(6)、(7)、(8)というように施設の行事ですとか、定例の行事、体験活動というようなことを事業として実施をしているところでございます。(9)番で、絵本の家のほうではボランティアとの協働による事業を実施をしておりまして、1つには、アの星と森と絵本の家フレンズという団体がございます。ボランティアの市民の方々で構成しておりますけれども、こちらの方。それから、イで、ジュニア・スタッフということで、小学校5年生から中学生の方々に事業の担い手、お手伝いというようなことで協力をいただいているところでございます。それから、次のページに参りまして、(10)で、広報活動としましては、月刊の「おたよりえほん」ということで発行をしているところでございます。
 それでは、私からは一旦ここで中断させていただきまして、加藤のほうにかわります。


◯芸術文化担当課長(加藤直子さん)  先ほど飛ばさせていただきました8番、平成28年度公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団事業実施状況につきまして、7ページ以降の別紙資料、事業経過報告に基づきまして、当財団の本年1月末日現在までの事業実施状況を報告させていただきます。報告いたします各事業でございますが、本資料集計時点での実施事業公演数は合計で195事業、入場者等動員数は合計で3万9,315人という状況でございます。
 資料7ページをごらんください。初めに音楽事業でございます。本年も音楽事業では、三鷹市芸術文化センター風のホールの特性を生かしたクラシック音楽の公演を中心に実施いたしました。芸術文化センター風のホールのためのオーケストラ、トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズは設立20周年を機に名称をトウキョウ・ミタカ・フィルハーモニアに改め、7月30日に定期演奏会を開催いたしました。また、1月14日、15日と実施といたしました「赤ちゃんからのクラシック」、「小学生からのクラシック」は多くのお客様に楽しんでいただき、大変好評でした。また、三鷹市教育委員会及び学校との連携事業の市内公立小学校への訪問演奏事業を今年度も例年どおり、同様に実施いたしました。
 同じく7ページ中ほどから演劇事業でございます。三鷹市芸術文化センター星のホールを中心としました演劇や落語、映画など、今年度も多くのお客様に御来場いただいております。落語公演におきましては、全公演完売するほどの人気となっております。また、映画事業におきましては、昨年の続編となりました「「続 小説を、観る。」〜文豪作品が原作の映画特集〜」は大変好評でした。
 続きまして、8ページをおめくりください。上段、美術事業でございます。三鷹市美術ギャラリーにおきまして、今年度は8月から写真展「塩谷定好展」を開催いたしました。この企画に関連いたしました学校との連携事業は記載のとおりとなっております。そして、今年の1月からは根付展を開催しております。会期は3月20日までです。初日から多くの来館者があり、1月末現在では、記載のとおり1,740人ですが、3月5日現在、5,827人のお客様をお迎えしております。
 次に文芸事業でございます。山本有三顕彰事業でございますが、山本有三記念館における年2回の企画展を実施いたしました。現在展示中の「銀幕の有三文学」では、先ほど紹介いたしました演劇事業の映画と連携いたしまして、有三の作品の「路傍の石」と「真実一路」を上映いたしました。三鷹ゆかりの文化人ということもあり、早々に完売し、多くの方々にごらんいただきました。
 最後の項、その他でございますが、今年度も芸術文化センターと公会堂におきまして、貸し出し施設を積極的にPRするために施設内を見学していただく企画を実施いたしました。今後もこの事業を実施する予定でございます。
 私からの報告は以上でございます。


◯生活環境部長(大野憲一君)  次に、イの三鷹市立太宰治文学館(仮称)及び三鷹市立吉村昭書斎(仮称)の整備に向けた検討会議についてでございます。市では、都立井の頭恩賜公園内に文学館等を整備するため基本プランを策定するとともに、設計業務を進めるため、昨年12月の市議会定例会において補正予算を提案し、議決いただきました。その後、入札により事業者を決定いたしまして、基本プラン策定に向けて作業を進めているところでございます。策定を進めるに当たりまして、事業全体のあり方や方針、管理運営など、専門的な見地から検討を行う必要があることから、3人の専門家を助言者とし、市の職員も構成員に入った形で検討会議を設置いたしました。
 今回は、検討会議の内容につきまして担当のコミュニティ文化課長の清水より御報告をさせていただきます。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  それでは、資料の2のほうをごらんくださいませ。三鷹市立太宰治文学館(仮称)及び三鷹市立吉村昭書斎(仮称)整備に向けた検討会議についてでございます。検討会議のメンバー構成につきましては、大きな1番のところ、(1)で委員といたしまして、そちらに記載させていただきました3名の方々、東京大学文学部教授の安藤 宏様、それから故吉村 昭様の御長男でいらっしゃいます吉村 司様、それから高志の国文学館事業部長、こちらはスポーツと文化財団の理事でもいらっしゃり、また世田谷文学館のほうで長くお勤めでいらっしゃって、今、定年退職後も引き続き世田谷文学館のほうでもお勤めでいらっしゃるという生田美秋様という方、こちら3名の方に委員としてお入りいただいたところでございます。
 それぞれ担当としましては、安藤先生には太宰 治を中心とした御助言、吉村様には、吉村昭書斎についての御助言、生田様には、両施設について建物の整備、それから運営などについて幅広くお話を御助言いただくということにしております。
 (2)のほうで、市の会議出席者でございますが、そちらに記載のメンバーが会議には同席をするという形にしております。なお、本件につきまして、受託しております事業者もこちらのほうに参加をするということにしております。
 活動の目的・内容についてでございますが、こちらの両施設整備に向けた検討を行うための助言を得る、こちらを目的としまして、大きな3番、助言の内容ということで、こちらの内容についてのアドバイスを頂戴するということとしております。(1)で事業全体のあり方・方針について、施設全体の理念みたいなものに相当するかと思いますが、そういった内容について。それから(2)、活動・事業について、どのような事業をするのかということについてですね。それから(3)、建物──これは施設としてどんなものをつくるのかということについて。それから(4)、展示の考え方、展示の構成等について。それから(5)、管理運営について、その他というようなことで御助言を頂戴するということにしております。
 次のページに参りまして、こちらの検討会議の開催のスケジュールでございますが、平成29年2月から7月という期間で予定をしているところでございます。開催の頻度については、月に1回ないし2回程度というような頻度で開催を考えているところでございます。
 5番で、開催の実績についてですが、第1回の検討会議を2月21日火曜日、午前中に実施をしたところでございます。そのときの主な議題といたしましては、市からこの事業についての御説明を申し上げまして、この会議の進め方について、それから検討の内容にございました事業全体のあり方、方針の部分について検討に入ったところでございます。
 なお、プランの作成の業者でございますけれども、株式会社綜企画設計という、本社が千代田区にあります会社に決定をしております。2月10日が入札日で、2月13日付で契約をしております。313万2,000円で契約をしたところでございます。契約の期間は2月13日から7月10日までとなっております。
 以上でございます。


◯委員長(加藤浩司君)  市側の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。


◯委員(半田伸明君)  太宰治文学館、あと吉村昭書斎について質問をします。まず前提として、ここは文教委員会ですね。これは検討会議のことについての行政報告をいただくわけですから、この建物の建設の是非などは総務委員会の管轄であり、ここでは検討会議の行政報告について質問する場だということを改めて確認をした上で質問に入ります。
 まず、構成員のメンバーですね、吉村さんのほうは御長男、要するに御遺族だと。素朴な疑問なんですが、太宰のほうがなぜ津村さんではないのか、ここから入ります。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  本来ですと、吉村 昭氏の研究者の方がいらっしゃれば、その方にお願いをしたいところなんですけれども、まだ吉村 昭さん、お亡くなりになって日が浅いということで、余り研究者として第一人者と目される適任の方をちょっと探すことができなかったということと、それから、これは書斎について整備がきちんとした計画が立てられるのであれば、寄贈する御意思があるということでお話をくださいました津村節子さん──吉村節子さんのほうから本件についての市との話の進行は全て長男のほうに一任するという、そういうお話がありましたので、この検討会議にお入りいただくことといたしました。


◯委員(半田伸明君)  長男って、ここにいるの。いないですよね。ちょっと確認なんですけど、安藤さんというのは研究者でしょう、これ。
                 (「はい」と呼ぶ者あり)
 で、今の寄贈の意思がある津村さんについては、交渉事については御長男に一任とありますが、それは市と津村さんとのいわば遺作の贈与契約のあり方の話であって、この検討会議の話じゃないってことで理解してよろしいですか。ちょっとそこを整理させてもらえますか。吉村さんについては、研究者の方が第一人者の方がいないという答弁だったから、要するに研究者優先なわけでしょう、この検討会議は。そういうことですよね。つまり、何が聞きたかったかというと、片や研究者、片や御遺族ということで、遺族の意思を中心とした検討会議なのか、研究者の方を中心とした学術的な検討会議なのかの色分けがいまいちよくわからない。ここはまず整理しておかなければいけない。
 寄贈について津村さんから云々とありましたが、その御長男について一任されているということは、この検討会議とは関係ない話なんですか、それとも検討会議に関係をしてくるんですか。このあたり、もうちょっと交通整理をしてほしいんですよ。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  基本的には、学術的な内容で御助言をいただきたいというふうに考えているところでございますけれども、先ほどお話ししましたように、吉村 昭氏の研究者として第一人者というふうに目させていただく方がいらっしゃいませんでしたので、身近にいらっしゃって一番詳しく知っていらっしゃるという方で、御長男の吉村 司様に入っていただいたということでございます。


◯委員(半田伸明君)  ごめんなさい、長男に一任というのは吉村さんのほうね。わかりました。ああ、そういうことね、はいはい。そうなると、吉村さんについては御遺族の意思がここの場で確認できるということになりますよね。津島さんのほうはどうなんですかね。遺族の意思の確認というのは、この検討会議の場で行われないという理解で合っていますか。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  遺族の方の御意思はこの検討会議の委員とはまた別な形で、寄贈される方ということで、津島様、それから先ほどお話ししました津村節子様は別な立場として、この会議で参考に御出席いただいて御意見をいただく機会もつくりたいと考えておりますけど、別な場所でお話を頂戴したいというふうに思っているところです。


◯委員(半田伸明君)  この資料によりますと、助言内容で展示の考え方ってありますのでね。展示をするわけですから、御遺族の話を聞くのは私は当然だと思いますので、これは学術的な立場での検討会議という位置づけは、それはよくわかりましたけど、大きな事業なわけですから、企画部が主導して遺族とやりとりするんだろうけれども、それはそれとして展示のあり方ということで御遺族の意思をどう反映させるかという意味で言うと、これはやっぱり生活環境部マターだと私は思うんですね。
 ですから、そこは生活環境部としてもきっちりと把握をしておかなければいけない。それを踏まえた上でちょっと質問なんですが、2月3日でしたかね、予算内示会がありましたよね。その内示会の場で市長はこういう発言をしているんですよ。寄贈するとしてもね、しっかりとした持ち場、置き場みたいなものがないと、それはちょっとね、みたいな発言が市長からあったと、遺族からの発言の紹介ということでね。私は、ああ、なるほど、それが出発点なのかというのは、ちょっと正直目が覚める思いで聞いておったんですが。そこで、助言の内容の展示の考え方に戻りますけれども、まず大前提として、この施設ができることによって新たな太宰の資料、新たな吉村の資料が寄贈されることには間違いないんでしょうか。ここはちょっと確認をしておきたいと思います。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  資料につきましては、まず太宰のほうにつきましては、今寄託という形で今年度と昨年度に、先ほどもお話しさせていただきました津島家寄託の太宰治資料展、こちらのほうで展示させていただいたものが、今津島家から寄託という形でお預かりしている資料になります。こちらのほうが、資料館ができ上がれば寄贈の対象としたいということでお話をいただいているところです。
 それから、吉村家につきましては、書斎ですね。吉村 昭さんが使っていらっしゃった書斎を市のほうに寄贈をしたいということでお話をいただいているところでございます。


◯委員(半田伸明君)  吉村 昭のほうは書斎そのものの文化的価値というのは、それは聞いて、なるほどなと思うんですが。太宰のほうについては、現状は占有しているのは市なわけですよね、寄託で預かっているわけですから。そうですよね。だからこそ、文化行政の実施状況のところの行政報告の中にも桜桃忌に合わせた行事のことの御紹介があるわけですよね。どこでしたっけ、3ページですね。津島家寄託、まさに寄託なわけですね。「津島家寄託 太宰治資料展II」ということでありますね。
 で、ちょっとしつこいようなんですが、ごめんなさいね、ここにある資料展で展示した資料以外に、文学館ができることで新たに市が占有することになるものはないという理解でよろしいですね。つまり、ここの資料展に出ているものが新たな置き場所として文学館の発想があるわけで、文学館をつくることによって、この資料展の資料以外に追加されるものはないということで合っているかどうかを、もう一度確認です。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  資料としましては、この2回、2年度にわたります寄託展を実施したときに、ぜひこれは常設の形で展示を望みますというような、見に来た方のアンケートでの御意見等もあったことを受けて、建設というようなことも1つの理由になっております。
 今の段階で確実に私どもが押さえることができる資料としては、この寄託をしている資料でございますけれども、新しい文学館をつくった折には、これはまだ予算自体が確保されていないのではっきりしたことは申し上げられませんけれども、それ以外の資料についても収集していくことが望ましいのかなというふうには思っているところでございます。


◯委員(半田伸明君)  先ほどから資料収集、資料収集ってうるさくてごめんなさいね。要は、それだけ動産に関する保険料もまた上がっていく。その購入費が発生するわけですよね。つまり、太宰治文学館については、現状やられている資料展の場所を新たにつくって、そこに置き場所ということで指定をして、そこで展示をするっていうことと別に、新しい資料をどんどん買っていくんだということであるならば、これはちょっと予算的には大変な話になっていく。ただで下さいっていうわけにも、当然いかないですよね。
 ですから、そういう意味で言うと、私が今一番心配しているのは、雪だるま式にふえていくのかなという目でちょっと見ているんですよ。そうではないんだと、基本は資料展のものだけなんだというんだったら、ああ、そうかで済むんだけども。このあたり、要するに市の文化財保護のあり方をどの程度まで広げていくのかという、非常に大きな議論になっていくと思うんですよ。ですから、館をつくった、新しくどんどん資料をもらいますじゃ、済まされないんですね。ですから、ある程度これは上限設定をしなきゃいけない問題が出てくるだろうし、このあたり、総括的にどのようにお考えなのか、いま一度ちょっと確認しておきたいですね。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  今後の資料の収集の仕方についてはまだ決まった形での計画というものはございません。この検討会議も含めて、市の内部におきましても、どういう形が望ましいのか今後検討してまいりたいというふうに思っています。


◯委員(半田伸明君)  現状、太宰に関しての寄託という形で占有する権利が今我々にあるということで、資料展も行われているわけですよね。新しいしっかりとした持ち場ができた場合には、寄託を寄贈に変えるという表現がさっきありましたよね。寄贈って、文字通り寄贈なわけですから、もらうわけですから、そこで購入費というのは当然発生しないんだろうなという理解で見ているんですが。市側にとっては、今現状、太宰治の資料展は年に2回って、さっきお話がありましたよね。新しく館ができたら、今度、これは当然常設展になっていく。
 そのことを考えた場合に、預かっているものをもらったものにできますよ、ずっと常設展にできますよという、2つの目的のためにこの太宰治文学館をつくるという理解にどうしても行き着いちゃうんですね。吉村 昭はいいですよ、これ、書斎保存というのはなるほどと僕は思いましたから。ただ、太宰の部分については、ここがどうしても最終的な判断というか、理解というか、なかなか苦しいところがある。つまり、年に2回でいいじゃないかと、資料展。先ほど常設希望する方、見に来た方がいらっしゃって云々という話があったけれども、そのように考えていった場合、寄託を受けている現状をさらに寄贈にすることの文化的な意味っていうのがいまいちわからない。
 年2回のものを常設展示をしなければいけない必然性もわからない。このあたりをどう総括をするかね。つまり、先ほど館の理念の話が検討会議云々でありましたけど、ここをしっかり整理しておかないと、文学的な価値があるから、常設展示をしたいから館をつくりましたでは、これはなかなか通用しないと思いますよ。ですから、現状寄託を受けているもの、年に2回ずつ展示をしている、それで十分だという考えからすると、常設展示をすることの文化的意味というものをやはり探求しなきゃいけない。これはちょっと整理をしてほしいんですね。
 その部分を検討会議にぜひ反映をさせてほしい。検討会議については展示の考え方ってあるわけですから、なぜ常設展示をしなければいけないのか、億単位のでかい金がかかるわけですからね。そこはね、生活環境部マターとしてぜひ意見をまとめ上げてもらいたい。いかがでしょうか。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  こちらの施設を整備することにつきましては、例えば市のほうに観光的な資源、新しいものとしてつくるというような観点もあるかと思いますし、今お話しいただいたように幅広い視点から検討していく必要があろうかと思いますので、こちらの検討会議のほうでもそういった議題を設けてしっかりと議論をしてまいりたいと思います。


◯委員(半田伸明君)  じゃあ、しつこくてごめんなさいね、これで最後にしますけど、新たな遺品が新規に獲得っていうことではなくて、預かったものをもらったものにするというだけ、かつ常設展示をするというだけのために館をつくるという発想が、市民の皆さんに理解してもらうためには、より一段の理論武装が必要だと思います。
 ですから、文学的価値云々というのは言葉で言うのは簡単なんだけど、それを常設展示をすることの意味が文化の薫るまち三鷹を標榜している以上、どのような位置づけになってくるのかは、これはちゃんと道筋を立ててもらいたい。企画のほうは企画のほうとして、御遺族の方を初めとしていろいろやりとりをするんでしょうが、この建設のあり方、どれだけ費用がかかる云々で、それは総務委員会の話ですから、それはここで議論する必要はない。ただし、この館の持つ理念、施設の持つ意味、常設展示をする意味などは、これはまさに教育面ですからね。文化面ですから、文化及び教育っていうことを考えた場合に、それはやはり文教委員会のマターだと思いますんでね。
 それを考えていった場合に、片や企画部がつかんでいる情報、しかし、生活環境部がつかんでいない。片や生活環境部がつかんでいる情報、片や企画部がつかんでいないということがあったら困るんですね。ですから、この件については、文教委員会の管轄としてはこの館の持つ意味を追求していこうとなるんだろうけれども、今後、行政報告については、今度委員会またがらがらぽんが5月にあるからどうなるのかわからないんだけれども、太宰及び吉村関連の行政報告のあり方については、ぜひ事前に企画部とすり合わせをした上で資料をつくってもらいたいと思います。
 その点、お願いを申し上げまして、質問を終わります。


◯委員長(加藤浩司君)  次の質問者。


◯委員(伊沢けい子さん)  それでは、まず最初に、7ページの平成28年度公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団事業経過報告の中で、音楽事業の最後のところに公立小学校、学校訪問演奏っていうのがありますけれども、これはどういう内容だったのか、ちょっと気になりましたので教えてください。


◯芸術文化担当課長(加藤直子さん)  市内公立小学校の学校訪問演奏について御説明いたします。対象となる学年は3年生から6年生の間で、それは小学校の御希望に応じております。学年、2学年、3学年が多くなっておりますので、大体それを2つのグループに分けて実施しております。こちらから派遣いたしますのは、ピアノ、バイオリン、チェロ、管弦楽、そういったさまざまな楽器を演奏しているプロの演奏家たちを4つのグループに分けておりまして、それでどの楽器を使った演奏家に来ていただきたいかも小学校のほうから希望をとっております。
 日程調整をいたしまして、当日、プロの演奏家による、実際にバイオリンや楽器を使った授業を行います。短い音楽ではありますが、実際にプロの演奏家が奏でる音楽を音楽の教室でやりますので、狭い範囲で聞いていただくという形になります。ただ音楽を聞くというだけではなく、例えばピアノですと、ピアノの仕組み──鍵盤がとれます、響板はこういうふうに響いていますといった、そういった音楽に興味を持っていただけるように工夫をして、それぞれの演奏家たちが訪問して授業を行うという形をとっております。


◯委員(伊沢けい子さん)  じゃあ、この施設にいろいろな方が演奏をしに来ていますけれども、その方々──この季節にいろいろな方が年間訪れて演奏会を開いていますけど、その人たちの中の方々ではなく、また別の方々ということですか。


◯芸術文化担当課長(加藤直子さん)  上記の学校訪問演奏より3つ上のニューイヤー・ファミリーコンサート「赤ちゃんからのクラシック」と「小学生からのクラシック」、これには学校訪問の演奏に各学校を回っていただいたプロの演奏家たちが出演するという形になっております。それ以外は、あと7月30日に行いましたトウキョウ・ミタカ・フィルハーモニアのメンバーの方も、この学校訪問の事業にかかわっていただいております。


◯委員(伊沢けい子さん)  わかりました。それでは、太宰治文学館及び三鷹市立吉村昭書斎の整備について伺います。このメンバーの中に教育委員会のメンバーが入っていないんですけれども、こういう内容であれば、教育委員会のメンバーが市のほうからは入っているべきというふうな考えを持つんですけれども、なぜ教育委員会の方はメンバーに入っていないんでしょうか。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  メンバーとしては、この立ち上げる当時については特に教育委員会のほうには、私どもとしてはこの会議に加わるメンバーとしては考えておりませんでしたので、加えてございません。


◯委員(伊沢けい子さん)  やっぱり、もし本当に文学の意味を市民に広めていくということがこの施設の目的であれば、やはり教育的な意味っていうのが私は大きいと思いますし、文化っていうことも教育委員会も担当をカバーしている部分でありますのでね。教育って言っても子どもたちだけではなくて、大人まで、高齢者まで含めてのっていうことになると、この教育委員会のメンバーが一人も入っていないっていうのは、この施設の目的ということを考えると、やはり、何ていうんですかね、合わないといいますか。
 もっと言えば、本当に文学を広めるという意味を持とうとしているのかということさえ私は思うんですよね。やはり文化、あるいは文学を広めるという本来の目的を達しようとしているのかというふうに思ってしまうんですよ。その辺はいかがでしょうか。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  御指摘のように教育的な側面というものもあろうかと思います。今後、教育委員会のほうの職員等の連携の仕方については検討してまいりたいと思います。


◯委員(伊沢けい子さん)  それと、先ほど5番のところの説明のときに、株式会社綜企画設計という言葉がちょっと急に出てきたんですけれども、その入札、契約を行ったということですが、この株式会社の果たす目的、役割というのは、ちょっと私は初めて聞いたんですけれど、どういうものなのか。それは、この検討会議とはちょっと別物だとは思うんですが、そことの関係というのはどうなっているのか、お尋ねしたいと思います。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  ちょっと御説明が足りなくて、わかりにくくて申しわけございませんでした。こちらの綜企画設計につきましては、補正の予算の中で組ませていただきました3つの要素がこの予算にございまして、基本プランをまず作成いたします。このプランに基づきまして基本設計、実施設計を設計をする、実施をする。それから、こちらの助言をくださる方々の謝礼ということが予算に含まれておりますので、この会社は基本プラン、設計をする前の段階の大きなコンセプトと申しましょうか、根幹にかかわる部分のプランを作成するための会社で、この助言の先生方は、このプラン作成に当たっての御助言をいただくという、そういう位置づけになっております。


◯委員(伊沢けい子さん)  そうすると、プランというのは中身の問題だと思うんですよね、コンセプトといいますか。それを、こういう株式会社、民間の団体に依頼して行うというのは、ちょっと市の施設ですよね、これ。やっぱりその中身、本当にこういう施設が必要だということであれば、やはり市がそういう市民からの要望や、あるいはニーズっていうものを把握した上で、この施設は必要だから建てるというのならわかるんですけれども、プラン自体をそういう会社に練ってもらうっていうのは、ちょっとこういう公共施設のあり方としては何か違うんじゃないかなっていう気がしますけれども。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  設計と同じように、他市のこういった施設をつくるときにも、プラン作成の段階から業者の支援を受けながら実施し、作成をしていくというような形をとっているのが通常でございます。


◯生活環境部長(大野憲一君)  まず、この事業者が検討会議に出席している理由ということですけれども、まず検討会議は基本プランのいろいろな、さまざまな専門的な御助言を受けて、それをいかに基本プランに反映させるかということを考えていく場ということになりますので、事業者としてはそこに出席をいたしまして、そういった多様な御意見をきちっと基本プランに反映させるためには、きちっと出席をして、必要な情報をそこで収集をして、なおかつ、そういった運営も──実際会議は市のほうでやってはおりますけれども、支援を行うということもこの基本プランの委託の仕様の中に入っているものでございます。
 あくまでもこの基本プランを作成する上では、いろんな周辺状況も、当然いろんな専門的なことも含めて、どういう形で、どういうものを、どういうふうにつくるかという専門知識も当然必要でございますから、そういったところでの専門的な見地からの支援というのも当然必要でございますので、そういった下支えをしていただく部分でこの事業者にお入りいただいているということで、御理解をいただければと思います。
 以上でございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  そうですね、ここに受託事業者も出席しと書いてありますね。もしそうであるならば、ここに出席者の一員として、説明の際に氏名と、それから会社名というのは載せるべきじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。


◯生活環境部長(大野憲一君)  ここには出席した業者ということでは示させていただきましたけれども、あくまでも正式な出席者のメンバーということではございませんので、氏名等の記載は資料の中ではしているものではないということで、御理解いただければと思います。


◯委員(伊沢けい子さん)  そうでもないと思うんですよね。やっぱり、さっき説明された業務の内容というのをお聞きしますと、やはり基本プランを作成するとおっしゃったと思うんですよ。それはやっぱり根幹にかかわることであって、やっぱり責任が発生します。もっと言えば予算にも、今後波及してくる問題であって、その方の会社名とか名前を書かないっていうのは、やはりちょっと税金を使ってやる事業としてはおかしいんじゃないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。


◯生活環境部長(大野憲一君)  そういった御指摘があるということは理解はいたしましたけれども、市側といたしましては、あくまでこの検討会議の中での事業者の位置づけということを考えれば、必ずしも出席したメンバーの名前をそこの資料に書くということは、私は資料の作成上は必ずしも必要ではないものであるというふうには考えておりましたので、そういった意味では、口頭の御説明の中で事業者として、支援という形で出席をさせていただいたという御報告をさせていただいたということで、御理解をいただければと思います。
 以上でございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  もう最後にしますけれども、私はそういう意見ではありません。やはり、こういう立場と仕事の内容ということからいうと明記すべきだと思います。そういう事業者が請け負っている事業だということも、1つ、よくわかりました。その上でこの事業については今後とも見ていきたいと思います。


◯委員(森  徹君)  質問させていただきます。半田委員の質問、かなり大切な指摘といいましょうか、非常に重要な問題提起されたと認識しておりますし、当然、予算の特別委員会の中でもこの問題、審議されるんだろうと思うんですが、今の綜企画設計、この問題で、まずこの点からお聞きしたいのは、質疑の中で答弁を聞いていて、やはりまだちょっとイメージ的に、どういう役割を果たすのか。特に綜企画設計というのが、今までいろいろなプランに参加してきていると思うんですけれども、この実績ですね。具体的にこの会社がどういうところに参加して、それなりの実績──当然そういうところからこの会社を考えたんでしょうから、入札して、その評価も含めて、この実績、このプランがどういうことをやるのかということをもう少し市民がわかるように説明していただけますか。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  この会社がプランの作成についてどういうふうにかかわるのかということについてでございますけれども、基本的に考え方について意見をくださいますのは、先ほど御紹介させていただきました委員の方々です。この方々が基本的にこのプランの中身についてのさまざまな御意見を出していただいて、それを取りまとめる形でプランというものをつくってまいります。
 そこには、市民の意見も集約するような方法も今後検討していきたいというふうに思っておりますけれども、これが基本になります。この業者はそういった意見を吸収しまして、会議の中では議事録を作成しましたり、資料の作成の支援をしてくださったりということを受け、最終的には皆さんの御意見をまとめて、このプランの冊子を作成することについて、私どもの支援をするという、そういう立場でございます。
 実績についてでございますけれども、幾つか代表的なものを挙げますと、例えば東京大学の天文学教育センターですとか、広島大学、それから文学関係では──これは文学というよりも写真になりましょうかね、川喜多記念館というような文化関係の施設としては設計に携わっている、そういう会社でございます。
 以上でございます。


◯委員(森  徹君)  議事録の作成とか、そういうことだったら結局事務局で対応できるし、しかし、やはりこういう企画の会社というのはそれなりの実績が当然あって、そういうことでお聞きしたんですが。この会社というのは、いわゆる会社の資本金といいましょうか、それから実際にはそういう会社になると思うんですけれども、その辺は今つかんでいる内容であれば、従業員、どのぐらいいるのかとかね、その辺を。
 それから、例えば専門的な知見を持った人たちがその中にいるのか、また、例えばそういう今天下り問題、いろいろありますけどもね、そういう点との関係があるのか、ないのか。全くそういう専門性を持った企画プランのできる会社なのか、当然そのことは調べて検討されてきたんだと思うんですけれども、この辺はいかがでしょうか。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  会社のほうの評価につきましては、これは契約管理課のほうで評価をしているものがございまして、その中から一定の実績があって、一定の評価を得ている会社の中から指名競争入札という形をとっております。
 それから、こちらの会社の概要でございますけれども、資本金は9,000万円、売上高は平成25年の9月期で36億円強というような中身になっています。本社は東京都千代田区で、支社、支店等、日本全国、札幌から沖縄までございますし、海外にも中国、ベトナム、ミャンマー、その他というようなところに支店を持っている会社でございます。社員は270名というふうに伺っています。技術者が200名。天下りについては、そういう情報があれば入札からは外すというようなことになると思いますので、今のところはそういう情報は私どものところには届いておりません。


◯生活環境部長(大野憲一君)  当然委託の範囲の中には、この文学館を建てるためのいろいろな土地の履歴調査であるとか、埋設物の調査、そういったような周辺調査も必要ですし、吉村 昭さんの書斎を移す際には、建築申請上のどういった問題があるかといったような専門的な部分も調査していただくことがこの基本プランの委託の内容になっております。これには、当然必要な一級建築士等の資格、専門を持って、なおかつ文学館と、こういったような芸術文化的な施設の経験もあるというような技術者もそろえた形で入札を行った結果、そういった条件をクリアして入札を行っているということで御理解をいただければと思います。
 以上でございます。


◯委員(森  徹君)  はい、わかりました。かなり大きな会社で、それで川喜多っていう話も出ましたから、そういうところもしっかりやっていると。これは当初、私、もう少し詳しく知りたいと言ったのは、ソフト面のいろいろ提起したり、議事録を集約する中で一定の問題、専門性をアドバイスするというふうに考えたんですが、建物の設計も含めてソフトとハードが一体の会社であると。そこまで設計するというふうに、今のお話を聞いて理解しているんですけども、そういうことでいいんでしょうか。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  基本プランの中にはまだ設計という中身は入っておりませんで、これは次の基本設計、実施設計のほうにおいて設計が行われるわけですけれども、ただ、この設計の知識が全くない業者では基本プランの部分についても作成ができませんので、こういった設計の会社に委託をしているところでございます。


◯委員(森  徹君)  わかりました。したがって、ソフト面、ハード面、一体でできる、今後審議が議会でも予算との関係で質疑していくわけですけれども、最終的にここに最初の議論のところから参加させて、技術者が200名いるっていいますから、そういう芸術文化的な専門性を持った人もいるでしょうし、建設、美術館等の設計ができる、そういうノウハウを持った会社であると。そういうことを最初から頭に入れて、この会社を入札させたというふうに理解します。そういうことでよろしいでしょうね。
 それから、こういう文化的なものを、これはけしからんということでないんですが、しかし、やはり建物ができるとなると、当然それに対する予算が必要ですし、建物ができるとランニングコストがありますよね。この4月1日グランドオープンの元気創造プラザですか、総合スポーツセンター──SUBARUという名前ですけれども、そのお金はわずか500万円ですから、かなりランニングコストを考えると、これだけ大きな、250億ですか、建物ができて、そしてまた新たにこういうものをつくっていくとなると、そういう文学的な施設は賛成だけども、しかし、それは非常にすばらしい、歓迎するけども、市民の暮らしに対して市はどう考えてくれているんだというものもね、この太宰がいかんということでないけども、市民の暮らし、きょうの暮らし、あすの暮らし、どうするのかということを考えると、当然そのことも三鷹市としては考えなくちゃいけないし。
 この資料を見ますとね、ジブリ美術館は年間、これ、入場者数、45万人ですね。これに対して現在ある太宰の文学サロン、これは1万1,000人ですね。当然1万1,000人がここを訪れているんですけども、これはこれでそういう太宰に対する本をしっかりと読んでいる方だとか、いろいろ桜桃忌で来る方だとかという方がここに寄っていると思うんですけども、やはり三鷹市の文学館ですから、当然市民がそこに参加する、また、市民の暮らしも含めて検討しなくちゃならないという点で、実際にこういう文学館をつくったときに、どのぐらいの入館者といいましょうか、そういうことを考えているんでしょうか。


◯コミュニティ文化課長(清水利昭君)  この施設、まだ規模、それから展示の中身もこれから検討するということで、なかなか来館者というものもどの程度の数字になってくるかというところは想定がしにくいんでございますけれども、ただ、新しくつくる施設ですので、近隣にある山本有三ですとか、それから、今あるサロン、こういったものを超える入館者数になるように工夫ができればいいというふうに思っているところでございます。


◯生活環境部長(大野憲一君)  市民の暮らしというお話がございました。当然市民の暮らしということは大切でございまして、その側面の中に、やはり文化的な潤い、そういったことも人々の生活の中には、やはりそれを充実させるためには必要であるというふうに私のほうは考えているところでございます。当然ランニングコスト──今課長、答弁しましたように、これから施設規模等を勘案していきますので、その中でどのぐらいのコストがかかるかということはこれからの議論ということになりますけれども、当然これについては十分精査をしまして、必要最小限の経費で最大の効果を上げられるように、これからしっかりと計画を立てていくということでやってまいりたいというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。


◯委員(森  徹君)  終わりますけども、やはり当然これを企画する段階でね、検討会議で話し合いながら、何人になるかっていうこと、当然そういう予測を持ってこういう計画は出されてしかるべきですよね、委員会にも。当然それはあるんだろうと思うんです。あるならば、今出していただきたいし、それを持っていないならば、これはこれでまた議会でもしっかりと議論していかなくちゃいけないと思いますし。人数がそういう人数ならば、例えば一応基本となるのは1万1,000人はここには来ていると。これ、安定的にあるならば、それに合ったような建物っていいましょうか、そういうものもお金のかからない、しかし、今部長がおっしゃられたような、やはり文化というものも非常に潤う、それは私も最初質問のときにそういう立場で質問しているわけですから、それは必要。
 しかし、そのことを三鷹の財政に、身の丈に合ったものが検討されるっていうことが必要だというふうに思います。それと、相当太宰ということで三鷹は進んできているんですけども、やはり太宰だけでないですよね。三鷹にゆかりのある文学者ってかなりいらっしゃる。三鷹の美術ギャラリーがオープンしたときに小冊子をつくりましたよね。あれはどこでつくったんでしょうかね、教育委員会でつくったのか、どこでつくったのか。三鷹にゆかりのある文学者、高村 薫さんなんかもICU出身ですか、薄いやつですけれどもね、緑色っぽい、モスグリーンか何かの、何かありましたね。かなり三鷹にゆかりのある作家、文学者はいるんだなということで、太宰ということだけでなくて、例えば三鷹にゆかりのある文学館ということもね、大切なのかなと。
 それから、桜桃忌は下連雀四丁目ですけども、この建物は井の頭公園の西園と。ここに桜桃忌に来た人が向こうまで行くっていうのはなかなか難しい。今の文学館だったら来るところに寄れるっていうことはあるんでしょうけども、当然そういうことも考えなければいけませんし。あわせて、市の財政というのは、まずは市民の暮らしが大切で、その中でやはり文学っていうものもしっかりと希望を与える、潤いのある生活をという、非常にこれは大切な役割を果たすわけですから、その両面をしっかりと見て検討をしていっていただきたい。
 そういう点では、先ほども質問ありましたけども、ぜひ清水さんもその中に参加していただくと。検討会議、そういうことも必要かなということで、市長から言われているだけじゃなくて、みずからも自分たちのセクションからもぜひここに参画していくというようなこともあってもいいのかなというふうに思いまして、私のちょっとした考えですけども、ひとつしっかりとやっていただきたいと思います。
 以上で終わります。


◯委員長(加藤浩司君)  以上で生活環境部報告を終了いたします。
 休憩いたします。
                  午前10時44分 休憩



                  午前10時54分 再開
◯委員長(加藤浩司君)  委員会を再開いたします。
 教育委員会報告、本件を議題といたします。本件に対する教育委員会側の説明を求めます。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  よろしくお願いいたします。本日、教育委員会より行政報告をさせていただきますのは、お手元の日程にございますとおり2件でございます。初めに平成29年度教育委員会基本方針について、御説明をさせていただきます。資料1−1が基本方針ですが、修正箇所、あるいは修正の趣旨等を示した参考資料を用意しておりますので、こちらの資料1−2で御説明をさせていただきます。
 資料1−2をごらんください。この基本方針は、三鷹市の教育が目指すべき中長期の施策の方向性を定めた三鷹市教育ビジョン2022(第1次改定)及び三鷹市生涯学習プラン2022(第1次改定)に基づきまして、教育委員会が実施する平成29年度の基本的な取り組みをまとめたものでございます。なお、この後、別途御審議をいただきます平成29年度予算を踏まえまして、4月に事業計画を作成いたします。事業計画につきましては、基本方針に基づく平成29年度のより具体的な取り組みを記載させていただきますので、改めて本委員会でも御報告をさせていただく予定でございます。
 それでは、内容に入ります。2ページをお開きいただきたいと思います。初めに、全体構成の見直しについて御説明をさせていただきます。御案内のとおり平成29年4月1日より、生涯学習、スポーツ等の推進に関する事務を市長部局へ移管いたします。そのことから、基本方針につきましても全体の構成を見直しております。平成28年度の基本方針では、全体の基本方針を記載した上で、大きく学校教育と生涯学習の2部に分けまして目標を記載する構成でした。
 平成29年度につきましては、従来の第1部、第2部──学校教育と生涯学習の区割りを撤廃した上、生涯学習を含めた全体の基本方針を記述しております。さらに、右のページにありますように目標IからVIIまでを一括して定めたところでございます。目標Iから目標Vまでの変更はないところですけれども、目標VIには市長部局との連携による生涯学習の総合的な推進を、目標VIIにつきましては図書館活動を掲げたところでございます。
 以上が全体構成の見直しによる修正点となります。
 2ページにお戻りいただきまして、下段の網かけ部分をごらんいただきたいと思います。修正箇所につきましては下線と網かけがしてあります。学校教育と生涯学習の基本方針を一本化しましたので、学校教育に続けまして、生涯学習に関する基本方針も記載しております。市長部局との連携による生涯学習の推進、それから市長部局との緊密な連携を図りながら、学びと活動の循環の構築を目指すこととしております。
 次に右側のページ、目標Iです。地域とともに、協働する教育の推進ですが、4ページをお開きください。3のコミュニティ・スクールの充実に向けた支援体制の整備ですが、地域の人々が学校と連携、協働して地域学習や放課後の子どもの活動を支援する地域学校協働活動等につきまして、今後のあり方を検討することとしております。
 次に、目標II、小・中一貫教育ですが、1、小・中一貫教育の充実と発展の(1)、効果的かつ持続可能な学園運営システムの構築です。中学校からの乗り入れ授業につきまして、学校の課題に合わせた対応を行うよう、専科の授業に限らない幅を持たせて実施をしてまいります。現状でもこうした対応をしていたところですけれども、そうしたことをより明確にしたということになります。さらに、平成29年度の重点事業の1つと考えております次期学習指導要領に対応した小・中一貫カリキュラムの改訂について追記をしております。
 次に右側のページ、2、知・徳・体の調和のとれた三鷹の子どもを育てる教育内容の充実です。こちらも学習指導要領の改訂に関連した修正で、アクティブ・ラーニングの視点を活用した指導の改善など、次期学習指導要領の周知徹底を図ることを追記したところでございます。
 6ページをお願いいたします。5の多様な教育的ニーズに対応した教育の推進です。平成29年4月に開設する子ども発達支援センターとの連携を追加したところが1点目。それから、こちらも重点事業の1つと考えております校内通級教室の実施につきまして、実施方策の策定など、事業の進捗に合わせた修正とともに、平成30年度に開設する西部地域の3学園6校の準備を行うこととしております。
 また、その下なんですけれども、インクルーシブ教育推進の観点から、固定制・通級制教育支援学級の一部見直し、これ具体的には第五中学校の通級制の難聴学級と高山小学校の固定制肢体不自由学級を併級するという内容が1点。また、通常の学級において指導や支援が必要な児童・生徒につきまして、教育支援のあり方の検討を行うことを追記したところでございます。
 次に、右側のページ、目標IIIです。学校の経営力の向上と特色ある学園・学校づくりです。1の学園長・校長の学校経営ビジョンに基づく特色ある学園・学校づくりの推進の中で、次期学習指導要領を踏まえましたチームとしての学校の推進を盛り込みました。チームとしての学校の考え方につきましては、中段あたりになりますが、注で記載をしています。校長のリーダーシップのもと、カリキュラムや日々の教育活動、学校の資源が一体的にマネジメントされ、教職員や学校内の多様な人材がそれぞれの専門性を生かして能力を発揮していく学校と定義をしているところでございます。
 その下、2、教員のキャリア支援と人材育成につきましても、次期学習指導要領の関係で見直しをしたところでございます。
 次に、目標IV、安全で快適な、充実した教育環境の整備です。1、子どもの安全・安心の確保ですが、子ども避難所を追記しました。子ども避難所につきまして、取り組みの内容が大きく変わるものではありませんが、基本方針にも明確に位置づけた上でより一層の取り組みを進めてまいります。なお、子ども避難所につきましてはこれまで生涯学習課が所管をしておりましたけれども、平成29年4月からは指導課の所管といたしまして、学務課とも緊密に連携を図りながら取り組みを進めてまいります。
 また、学校給食における市内産野菜の活用促進ですが、JA東京むさしと連携し、協力農家の方や、あるいは学校栄養士等を構成員とした協議会による検討を進めております。平成28年度につきましては、市内産野菜の活用促進事業の一環として、市内産野菜カレーの日を実施するなど、取り組みを進めてまいりました。平成29年度につきましても、協議会との検討を踏まえましてモデル事業の検討と準備を進めることとしております。
 次に、右側9ページになります。4のICTを活用した魅力ある教育環境の整備と利活用です。こちらも重点事業の1つと考えておりますけれども、平成30年度で契約期間が満了となる教育ネットワーク、それから、校務支援システムの更新等に取り組むものです。システムの更新に当たりましては、セキュリティー対策の強化を図るとともに、あわせましてタブレット端末や大型提示装置の更新など、ICT環境を整備してまいります。
 次に、5の児童・生徒数の増減に対応した適正な学習環境の確保です。高山小学校の時限つき新校舎の整備完了が修正の1点目です。さらに将来推計の更新につきまして、具体的な実施内容を記述するとともに、下連雀五丁目第二地区の地区計画──A地区ですけれども、相当規模の共同住宅が建設されることが想定されます。そこで、正確な情報を把握しまして児童数の将来推計を見直す中で、通学区域の変更を中心に総合的な視点から適切な対応を検討してまいります。
 次に1ページおめくりいただきまして、10ページをお願いいたします。7の川上郷自然の村の効率的な運営の推進です。4月から5年間の新たな指定管理期間となり、利用料金の改定も行うことから、積極的な広報活動の実施、あるいは利用者満足度向上に向けたサービスの充実を図り、効率的な運営を推進してまいります。
 次に、目標のV、地域をつなぐ拠点となる学校づくりです。3の家庭や地域の教育力の向上ですが、これまでは生涯学習の推進の中で記載していた部分も含め、保護者や地域住民のコミュニティ・スクールへの参画の促進や、PTA、家庭の教育力の向上を記載しているところでございます。
 私からは以上です。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(宇山陽子さん)  私からは、11ページ、目標のVIから御説明をいたします。生涯学習・スポーツ部門の移管を受けて、基本方針全体構成の見直しということで新たに設けた目標でございます。市長部局との連携により、生涯学習の総合的な推進を図るということで、1としまして、市長部局との連携による社会教育を含む生涯学習・スポーツ・文化行政の推進です。三鷹市の地域の特性を生かしたより効果的な施策の推進を図るために、新たな推進体制を構築し、社会教育を含む生涯学習・スポーツ・文化に関する連携を強化することを掲げております。
 次、12ページ、こちらが目標のVIIとしまして図書館の関係です。情報拠点としての図書館活動を推進するということで、次の13ページになります。4ですけれども、図書館サービス網の再編に向けた取り組みということで、ここでは事業の進捗に合わせまして、平成29年度に行います井の頭コミュニティ・センター図書室とのシステム導入を含めた新たな連携。そして新たな車両を更新して行う移動図書館のサービス、こちらでは大幅に巡回ステーション、そして循環日数を拡充して、さらにきめ細かな図書館サービスを展開することとしております。
 そして、5として、新たに平成29年度から東部図書館につきまして、平成30年度に行う耐震補強工事、こちらの空調設備等と、それから滞在・交流型施設へのリニューアルということを行うために実施設計に取り組む年度となります。また、図書館として住民のニーズを、利用者満足度の向上を図るためにサポーター懇談会等を実施するということで、新たな項目を設けて記載をしているところです。
 私からは以上です。


◯委員長(加藤浩司君)  続きまして、イの報告をお願いします。


◯指導課長(宮崎倉太郎君)  続きまして、イ、三鷹市いじめ防止対策推進基本方針の改定案について報告をさせていただきます。まず資料が2つございます。資料2−1、そして資料2−2というふうになっております。まず資料2−1のほうをごらんください。三鷹市いじめ防止対策推進基本方針の改定について。改定の背景・目的でございます。平成27年1月に策定いたしました三鷹市いじめ防止対策推進基本方針、これが策定から2年を経過したところで、学校現場でより実効性のある方針にするために見直しを行うという視点でございます。
 また、国においては、平成28年11月2日にいじめ防止対策推進法の施行状況に関する議論の取りまとめを行っておりまして、東京都においても都のいじめ総合対策がこの2月に示されたところです。本市におきましても、こうした国や都の動向も踏まえたいじめ防止対策の強化を図る必要がございまして、改定ということを考えてまいりました。
 改定に向けた検討経過ですけれども、これまで三鷹市いじめ問題対策協議会を5回開催してまいりました。この中で、学校で発生したいじめの実態や基本方針を踏まえた各学校・学園の取り組みについて検証、評価する中で、国や都の報告も参考にしながら課題を抽出していただき、改善策の協議を進め、改定案をまとめてきたというところでございます。
 その協議会の中で主に出されました意見につきましては、学校のいじめ対策委員会の役割の明確化、いじめの認知、解消、解決、こうした判断基準の明確化、教育支援を必要とする児童・生徒や保護者への支援、児童・生徒が主体的に考え、議論できる機会の確保、保護者・地域への基本方針等の一層の周知・啓発、幼稚園・保育園との連携などがございました。
 続いて、今回の改定案において追加、修正した内容の一覧を、おめくりいただきました次の見開きのところに示してございます。この一覧に振ってある左の番号、1、2、3となっている、この番号が改定案につけさせていただきました吹き出しの番号に対応をしております。この表の中で区分というのがございますけれども、市の協議会で出された意見、そして国や都の方針、そこに盛り込まれた事柄について記載をしているところでございます。
 それでは、資料2−2をごらんください。実際の改定案で御説明をさせていただきます。変更した箇所には下線を引いております。また、囲みの吹き出しになっているものは見直しの趣旨などを示しているものでございます。まず2ページをお開きください。いじめの定義について広く周知を図るという趣旨で、いじめ問題への取り組みにおける共同の主体としての「家庭・地域」の文言を追記するとともに、いじめの定義の浸透を図り共有化するというふうにさせていただきました。
 同じく2ページの中ほど、いじめを生まない教職員の人権感覚の一層の高揚の部分でございます。軽微ないじめを見逃すことのないようにという趣旨で、このことを明確化しているところでございます。
 続きまして、4ページをごらんください。このページから学校、教育委員会、家庭・地域、そして市の順番で各主体の取り組みについて記載をしていっているところでございますが、4ページからは学校における取り組みを挙げております。まず、学校いじめ対策委員会、これの役割の明確化を行いました。例えば4ページの1の(2)、学校いじめ対策委員会の設置及び役割というところで、いじめの未然防止・早期発見・事案の実効的対処、そして、いじめの疑い、認知及び解消、解決の判断、校内研修の実施、こういったところを新たに追加したところでございます。
 その下、(3)では、義務教育9年間を通した対応、組織的・継続的という文言を追加いたしまして、そのような継続的な取り組みについて明確にしたところでございます。
 お隣の5ページです。上のほう、軽微ないじめを見逃さないという意味で、教職員の研ぎ澄まされた人権感覚や、いじめはどの子どもにも、どの学校でも起こり得るという意識の定着を学校における取り組みの部分に明確にお示ししたところです。
 また、真ん中あたりですが、新たな課題としてのSNS等のいじめですけれども、そのことにかかわりまして、(キ)のところに児童・生徒及び家庭が主体となったルールづくりなどを具体的に示すとともに、その下の(ク)ですけれども、各学校の基本方針、これを入学時、それから各年度の初めに保護者に周知することや、連携する機関として幼稚園・保育園を加えております。これは(コ)のところです。そして、(サ)のところでは、PTA等との連携も明確にしたところでございます。
 続いて、次の6ページをごらんください。ここは早期発見にかかわる部分でございます。大きく改定をいたしまして(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)と続いて、そして(オ)から後につきましては、新たにつけ加えた部分でございます。まず、(オ)ですけれども、これは実際に今までもやっていたことではあるのですが、3日連続で欠席した場合は原則として家庭訪問するということを、改めてここに明記をさせていただきました。
 そして、(ク)と(ケ)の部分ですが、いじめの定義に抵触し得る言動を発見した、あるいは情報を入手した。その場合については、対策委員会の役割について明確にし、このように進めていくんだということを明確に書かせていただいております。そして、(コ)のところですが、保護者との緊密な連携をしていくというところについて明記をしております。
 続いて7ページをごらんください。早期対応について、いじめをした児童・生徒への指導を行うとともに、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーと連携をして当該児童・生徒、それから保護者に対しても継続的なケアを行うということを記載しております。
 同じく7ページの一番下の部分です。重大事態への対処でございますけれども、これまでは法に規定する重大事態が発生した場合というふうにしておりましたけれども、これを児童・生徒、保護者等から訴えがあった時点で教育委員会への報告や調査を行うとし、迅速で漏れのない対応を示すとともに、次の8ページ、一番上の部分で、いわゆる重大事態についての定義を掲載をしております。
 そして、この8ページのオ、解消の判断と解消後の対応というところがございますけれども、ここに(ア)を加えたところです。この(ア)は解消の判断の基準を示したものでございます。複数の教職員による確認と、いじめを受けた児童・生徒と保護者及びいじめを行った児童・生徒並びに周囲の児童・生徒からの聞き取りに基づいて、対策委員会が判断をするということを明確に示しました。
 お隣、9ページでございます。カ、解決の判断についても、これも解消と同様、判断を明確にしております。いじめがなくなったということにとどまらず、関係の修復を経て好ましい集団活動を取り戻し、新たな活動に踏み出した、そのことを複数の教職員が一定期間以上にわたって把握し、対策委員会が判断をするというふうな対応を明確にしたところでございます。
 続いて、(4)、(5)も同じページですけれども、ここでは各学校での達成目標の設定を行うこと、また、アンケートの補完を含めた小・中一貫の対応、また、いじめについては児童・生徒の発達段階や障がい特性が関係していることもあることから、教育支援の校内委員会の役割、そして家庭支援についても記載をしたところでございます。
 続いて、10ページでございます。よろしくお願いします。教育委員会の取り組みをここには記載をしております。基本的な考え方として、学校関係機関との連携・協働による対応、学校への指導、助言や支援、そして研修の実施等について記載しております。具体的には、本市の特色でもあります児童・生徒の主体的な取り組みを明確にここにお示しをしたところでございます。また、幼稚園・保育園との連携、教職員におけるいじめの定義の正しい理解、意識向上への研修について記載をしているところでございます。
 続きまして、12ページをお開きください。12ページにおきましては、3の(2)、地域におけるいじめの防止等に関する取り組みですけれども、この中で、今までは地域住民のところなどでとまっておりましたけれども、ここに子どもにかかわる全ての大人という記載をさせていただきまして、地域ぐるみで協働していくという趣旨を強調したところでございます。
 お隣、13ページ、一番最後、第4のところでございます。今回の基本方針の改定についての周知について明確に示したところでございます。教育委員会といたしましては、この後、児童・生徒向け、それから保護者向け、それぞれについてリーフレットを作成して周知・啓発に努めてまいりたいというふうに思います。
 一番後ろのページですけれども、参考としてその部分にいじめの定義、これの経過というんでしょうかね──変遷をお示ししたところでございます。上の昭和61年度の段階では、加害の子どもの行為の側に立っていじめの規定をしてございました。平成18年度からは、それが被害の子どもの心情に立っていじめを規定していくようになりました。さらに、平成25年度からは心理的・物理的な攻撃というところを影響というところに拡大したことなどがあり、このような変遷を示すことでいじめの定義についての正しい理解を図っていくということで、これを記載させていただいたところでございます。
 説明は以上でございます。


◯委員長(加藤浩司君)  教育委員会側の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。


◯委員(伊沢けい子さん)  じゃあ、まずいじめのほうからちょっと伺いたいと思います。2ページのところ、今御説明いただいた基本方針に三鷹市いじめ防止対策推進基本方針の2ページですが、第2の1のところに、いじめを生まない教職員の人権感覚の一層の高揚というふうに書いてあります。教員が一番子どもに──学校ではですけれども、親も関係ありますが、でも、やっぱり学校では教員が一番身近にいる大人ということで、教員の子どもに接する態度っていうのがこのいじめの問題において非常に、やはり大きいなということを、実は去年のいろいろな三鷹市であった例を聞いて、すごく思ったんですよね。
 この先生たちの単なる意識っていうこともありますし、もう一つは先生たちが果たして子どものいじめを察知したり、それを解決したりというような状況にあるのかということも非常に疑問に思ったんですね。もっと簡単に言えば忙し過ぎてとか、向き合う時間がない、あるいは余裕がないとか、それから、そういう能力がないと言ったらちょっと失礼ですけれども、ただ、やっぱりそういうところにも目が向いていないっていうんでしょうか、というようなことを非常に感じたんですけれども。
 この辺は、教育委員会としては、先生たちの──今の教職員、それから管理職も関係すると思いますが、どのように分析をされているでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  先ほどのページでいえば10ページから、教育委員会の取り組みっていうところもあったんですが、まず教育委員会と学校との関係におきましては、やはり学校における取り組みを教育委員会としても連携して支援をしていくということがあります。例えばいじめにつきましても、アンケートで上がってきたら学校の対策委員会が、まず一義的にはしっかりそこで対応も含めて確認をしていくわけですけれども、教育委員会でも入念的にその対応について確認をいたしまして、必要な指導・助言等も行っているような、まずそうしたことがあります。
 それから、教育委員会の役目として、先ほど指導課長が申し上げた研修というところも非常に大きなことでありまして、そうした全体研修、それから管理職研修、職層に合わせた研修についても丁寧に行っていきたいと考えていることです。
 それから、学校の中で、これはいじめ防止の、国でも議論されていることは、やはり組織的な対応がなされていないのではないかと。教員個人が事案を抱え込んでしまう。いわゆる今、国の議論の中でも挙げられていたのは、都道府県によって極端にいじめの認知件数が違うと。新聞でごらんになられたでしょうか、ある県では倍になったということがありましたが、いじめを隠すことなく、とにかく軽微ないじめでもいじめとして捉えて、その対応をしっかり図っていくということで、必ずしも認知件数が少なければ少ないほどいいんですけれども、少なかったことだけがいいことではなくて、やはりそこの認知をしっかりしていくということが大事だということで、そうした考え方もあわせて進めてまいりたいと思っております。
 子どもに向き合う時間がないといいますか、そういった多忙感というのはいろいろなところで使われるんですけれども、やはりクラスの、例えば小学校であれば担任の教師、常に子どもに向き合うことによってさまざまな変化にも気づく。これは、必ずしも多忙で気づかないとか、そういうことではないというふうに捉えておりますし、そうした中で一人一人の教員がしっかり子どもを見ていくと。そうしたことをより一層徹底といいますか、図られるように教育委員会としても支援をしていきたいと考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  そうですね、ちょっと一般的なやりとりになってしまいましたけども、教員個人が抱え込んでしまうっていうことや、もっとわかりやすく抱え込んでしまうのはなぜかといえば、やっぱり適切な人員配置が行われているのか。それは単に学科を教えるだけじゃなくて、今部活なんかもすごく忙しくやっていますよね。そういった部活の先生たちの配置の問題とか、そういうことまで含めて、本当に先生たちが対応できるような状況にあるのか。そういうところで、例えば休みで抜けている先生がいたりとかっていうことが非常に致命的になったりとかっていうこともあると思いますので、やっぱり問題が起きている現場っていうのは、そういう配置の問題、それから確かに組織的に対応していくっていうこと、両方必要だと思います。
 対策委員会の設置っていうのがありますけれども、これについてもうちょっと詳しく説明していただけますでしょうか。


◯指導課長(宮崎倉太郎君)  対策委員会ですけれども、各学校には対策委員会を設置しております。このメンバーといたしまして、今のお話の中にもありましたけど、やはり組織的な対応をしていかなくてはいけない。ですから、説明の中にもさせていただきましたけど、例えばいじめが解消したとか、認知したとか、そういうことについても一人一人の教員が独自に判断をするのではなくて、そうした組織で判断をしていくというところがございます。
 法律上、これは定められているところでございますけれども、三鷹市では先駆けて各学校に進めておりました。メンバーとしては校長、もちろん、まず管理職、そして生活指導主任、学年主任、養護教諭、それから教育支援コーディネーター──これも教員なんですけれども、いわゆる教育支援のほうを担当しているコーディネーター、それからスクールカウンセラー──これは都や市のスクールカウンセラーです。その他校長が必要と認める者、つまりその一つ一つの事柄についてこの人が必要だと、この人がこの状況をよくわかっている、こうした人をそれぞれの状況において、含めて対策委員会を行っていくということです。具体的な内容については、4ページのところにございますけれども、学校基本方針を見直すとか、一つ一つ個々の事案についてもそうですし、学校全体のいじめのことについても取り扱っていくという内容でございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  こういうものが明文化されているんですけれども、実際の学校でこういうことが、じゃあ、本当に、何ていうんですか、効果を持って行われているのかどうかっていうことについては、ちょっと私は疑問があるんですよね。本当にこういった人たちが一緒になって解決する、あるいはそれを教育委員会が本当にサポートするというふうには、ちょっと現実にはなかなかなっていないんじゃないかと。
 こういうふうに、確かにこのコンセプトはいいと思うんですけれども、何かやっぱり現場の話を聞くと、先生たちが本当に個々に対応していて、そういう事柄を管理職も気づいているのか、気づいていないのかわからないし、もし気づいていたとしても、うまく対応できていない。教育委員会もそういう話がなかなか届いていない。届いていても対応がし切れていないというのが私の見方なんですよね。
 やっぱりこれが本当に実質的に機能するためには、やはり時間的な余裕も必要ですし、こういうことが本当に実行されないと、ここに書いてあっても意味がないというふうに思います。これが本当に実行されるためにどういうことを考えていますでしょうか。


◯指導課長(宮崎倉太郎君)  そういう今の御趣旨のところを明確化したというのが今回の基本方針の趣旨ではあるんですけれども、各学校では確かにこの対策委員会というのが今までもやってきていますけれども、より具体的に何をするのか、どこまで一人一人の教員がやっていくのか、そして誰がどういう判断をして、そしてさまざまな知恵を持ち寄ってやっていくんだということを、これ日ごろから校長会、副校長会等でもさまざまな事例を通してお話をしているところです。
 ただ、今回、改めてこの基本方針の改定に当たってそこのところを学校がわかりやすいように、ここまでかかわっていくんだというようなことを示したということでございます。ですので、人員配置云々のことは、またちょっとそこまでお答えになっていないかもしれませんけれども、明確にしてはっきりわかりやすくしてやっていくと、学校に示していくという形で進めてまいりたいと思っています。


◯委員(伊沢けい子さん)  学校内でもそうですし、もう一つ、教育委員会のほうのかかわり方として、やはり問題っていうのは具体的に起こるんですよね。何か1つのいじめの実際に起きたことについて、一つ一つ、やっぱりどう対応するかっていうことになってくると思うんですよね。そういうことがあったときに、本当になかなか話が解決に向かわないっていうようなことがあったと思います。ですから、やっぱり教育委員会のほうの取り組みとしても、こちらのほうも個々にやるんじゃなくて、やっぱり組織的にかかわっていくと。やっぱり連携をして、教育委員会自体の中で連携をして、対策を、特に管理職、教員に対してとっていかないと、この教育委員会の役割が果たせないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  御指摘の点、ごもっともだと思うんですけれども、ここに書いてある方針をまずしっかり教員、それから教育委員会の対応としても、何が教育委員会としての役割なんだと、そうしたことを改めて教育委員会事務局の内部でも徹底が図られるよう、また意識の共有が図られるよう取り組みを進めたいと考えております。
 個々の事案につきましても、学校任せではなく、現状でも教育委員会も主体的に調整でありますとか支援をしておりますので、そうしたことから今後もこの基本方針の改定を踏まえた取り組みが確実に行われるよう徹底を図ってまいりたいと考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  学校の個々の対応っていうこともそうですし、やっぱり教育委員会はちょっと俯瞰で見るといいますか、第三者的な視点も持てると思いますので、そこがいかに本当に主体的に対応するかによって、やっぱり問題の解決が図られるかどうかっていうのが非常に変わってくると思うんですよね。
 ですから、そういった意味で本当に何か問題があったときに、組織的に、それから主体的に、しかも早くですね。早く手を打てば、問題も早く解決するんですよね。やっぱりそれを一個一個サインを見過ごしていくとどんどん問題が長引くっていうこともありますし、非常に逆に危険な状態にもなっていきますので、やはりそこを非常に意識することが大事じゃないかと思います。最後に、その点についてお考えを聞かせてください。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  やはり対応の中では早期発見、それから早期の対応。この中にもあるんですけれども、まずは早期発見した段階で第1段階の対応といいますか、まずしっかりと状況を把握するのが1つです。それは、関係する児童・生徒からも聞き取りを行ったり、しっかりした情報を正確に把握する。その後、対応についても早期に取り組みを進めていく。その際には、学校の対策委員会を有効に活用して、その中でしっかりした組織的な対応を行っていくということですので、今の御指摘のような早期発見、早期対応ということに今後も心がけてまいります。


◯委員(伊沢けい子さん)  対策委員会とか、名前だけじゃなくて、そういう形式的な会とかっていうことも大事なんですけども、やっぱりそれが本当に個々でもいいからとにかく対応していくということが必要だと思いますので、意見を申し上げておきたいと思います。
 それから、ちょっと話が前のほうの基本方針のほうですけれども、これの中で9ページのところで下連雀五丁目のA地区の問題ですね。マンションの建設が想定されているということで、これに対する学校の対応っていうのが最重点施策の1つとして上がっておりますが、これは具体的にはどういうことを計画しているということでしょうか。


◯総務課長(高松真也君)  今9ページの児童・生徒数の増減に対応した適切な学習環境の確保について御質問をいただきました。こちらにつきましては、市長部局を含む関係各課でのプロジェクトチームにおきまして定期的に児童・生徒数、学級数の増等の状況につきまして情報共有を図って、将来推計の更新を行ってきてございます。児童・生徒数、増加している地域もあれば、減少している地域もあるという中で、今回、土地利用構想の提出を踏まえまして、その全市的な連携を一層強めながら、最新の正確な情報に基づいて早急に将来推計の見直しを行いまして、通学区域の変更を中心とした総合的な視点から適切な対応を検討していくと、そういう取り組みとなってございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  余り具体的じゃありませんでしたけれども、私もちょっとこの近所にたまたま住んでおりまして、本当にこの地域の方々、高山小学校の件で相当やっぱり地域でも皆さん、非常に心配されていたんですよね、子どもがいる、いないにかかわらず。本当に一体どうなるんだということで。実際、人口もふえていて、バスなんかも朝、本当にいっぱいで次のバスを待たないと乗れないんですとかいうような状況なんですよ。
 ですから、こういう民間のプロジェクトが進むということと、それから、そういう受け入れる以上は学校は当然なきゃいけないわけで、それがやっぱり一緒に考えられていないというところが、はっきりした計画が学校はこうですっていうふうにないっていうことが、やっぱり地域の中でも皆さんの疑問とか不安という声もよく聞くんですよね、私。
 ですから、不安があるからやるっていうことじゃないんですけれども、やっぱりこういうことについては本当にきちんと考えないと、後から本当に後手後手になってしまうということになりますし、もし本当に間に合わないのであれば、プロジェクト自体、それは教育委員会のほうからも、これはストップをかけるということだって私は判断としてはあり得ると思いますし。ということも含めて、やっぱりそういうことも考えるべき問題だと思いますが、いかがでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  まず、ちょっと一歩踏み込んで答弁をさせていただければ、大規模土地利用構想の届け出におきましては、一定程度の規模、具体的には現時点の届け出ですけれども680戸というような戸数も示されている。そうした中で、今回この基本方針の中でも一歩踏み込んだ形で通学区域の変更を中心に、これは一般質問の答弁の中でもさせていただいている内容ですけれども、これまであった内容ですが、そうしたことを具体的に検討の方向性として示したところです。
 このA地区については高山小学校の学区域になりますが、今御指摘のあったような状況で、今後もさらに児童数がふえていくだろうという見込みの中で、将来推計をしっかり行う中で、周辺の学校の状況、あるいは今全市的、どこでもふえる状況──横ばいの学校もあるところですけれども、全市的な更新をより正確に行う中で通学区域の変更を中心に対応を考えていく。それを具体的に内部でも検討を進めておりますので、そうしたところで、これまでの経過の中でできるだけ住戸の戸数は抑えるようにという要望とかは進めてまいりましたけれども、この中でしっかりした、教育委員会として、あるいは市長部局と連携して対応が図れるように今進めておりますので、そうした中では子どもたちに影響が出ないよう、できるだけ少なくなるよう対応していきたいと考えているところでございます。


◯委員長(加藤浩司君)  ほかに。


◯委員(森  徹君)  大分時間、押していますので簡単に。このいじめ防止対策推進基本方針、2年間ですよね、2年間で改定。非常に短いなと、2年間という。それで、その理由ですね。改定の背景・目的というところには書いてはあるんですが、これは国も都も同じように改定というのがあるように理解しているんですが、三鷹市で問題が、改定が必要だということからスタートしているのか、それとも国や都がやったから、それに準じてということなのかなっていうふうには理解しているんですが、まずちょっとその辺をお聞きしたい。
 そして、この三鷹の改定の背景・目的には、児童・生徒の現状や各学園・学校の実践から明らかになった課題を踏まえ、見直しと。当然三鷹市ですから、国や都が変えたから三鷹市も変えたんだよというのでは、これは主体性ありませんから、当然こういう文言なんでしょうけども、この点でこの2年間、ここに掲げられているような明らかになった課題、この辺について最初にお聞きしたいと思います。


◯指導課長(宮崎倉太郎君)  まさしくおっしゃったとおりで、まず三鷹市でこの基本方針を策定し、そして実践をしていったということでございます。その中で、やはり学校の中でさまざまないじめというもの、三鷹市の場合、いじめがあったということがいけないということではなくて、それにきちっと対応するということでやってまいりましたけれども、さまざまな課題が出てきた。それをまずは入れ込んだということ。その入れ込んだというときに、いじめの協議会がございますので、この中で実際の状況についての報告をさせていただき、さまざまなお立場から御意見もいただいたところです。
 そうした中でのより学校がはっきりとわかって、そして具体的に取り組みが改善していける、そんなものにしていきたいということでの基本的な考え方であります。そうした中で、国や都についても、やはりほぼ時期を同じくしてこのような対応がされていったと。もちろん、市の中での課題もございましたし、実際に日本の全体で見ますと、一昨年ですかね、矢巾町のこともございました。やはり組織はある、それから方針はある、だけれども、それが全然機能しなくてああいう結果につながったという事態もありましたわけで、そういった観点からも、改めて市の取り組みについて協議会等で協議をしていただいて改定に至っているというところでございます。


◯委員(森  徹君)  ここに述べてあります課題を踏まえたと。この課題というのは、丸で3点挙げていますけども、そういうことだというふうに理解していいんでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  課題について幾つかあるんですが、まず基本的な考え方として、学校が教職員一人一人のいじめに対する意識を高めて、いじめを生まない、許さない学校づくりを行っていくため、そのために何をしたらいいか、これが基本にあるところです。そうした中で、三鷹市においての課題としてより組織的な対応を進めるためにも、判断基準を明確にしてほしいと、こういうリクエストは学校からもありました。
 それが市として独自といいますか、もちろん判断の基準といいますか、考え方は国や都の方針を踏まえてのことですけれども、その点がやはり学校にとって組織的な対応、あるいは教員一人一人がしっかりした対応を進めるために、どのようにこの方針があるべきだというところからスタートしておりますので、そうした中でより迷わないといいますか、これをしっかり徹底することによって、組織的、かつ教員1人の対応が高められる、そういう目的から改定したものでございます。


◯委員(森  徹君)  今の部長の御答弁の中で、少し私の頭の中も整理されたような気がするんでが。実はこの基本方針を読みまして、非常に頭が、気がといいましょうか、重たくなったんですよね。もともといじめですから、いじめ問題だから明るいテーマじゃないんですけども、やはり今言われたような基準という言葉がありましたけどもね、何か対応がマニュアルに沿っているかどうかみたいなね。いじめの問題っていうのは、何かしゃくし定規に決められるっていう対応、やはり心の問題もありますからね。
 そういう点では、ここにも以前その問題、書いてありましたから、ここに触れていないんでしょうけども、改めてなぜいじめが起きるのか。いじめをゼロにはできないかもしれないけども、依然として若い小さな命が失われていますね。これ、変わらないですよね。なぜこういうことが起きるのかっていうことは、国の施策との関係が大きいと思います。国連の子どもの権利条約の韓国とか日本政府に対するそういうところを読んでも、やはり日本の国の進む方向がどうなのかっていう、そういう認識になって、もうちょっとその辺、三鷹らしさっていいましょうかね、その辺触れながら、しかし、これで行くんだと。
 何か問題が起きたときに、ああ、これはどうなの、どうなのというチェックリストみたいなね、そんな受けとめになったんです。それで私は非常に重く感じたって言ったんですけども。やはり、ここまでやらないといけないもんなのかと、こういう提案をされているんですけども、ちょっとその辺、どなたか一歩踏み込んで少し答弁、問題意識というのもあってもいいのかなと。そうしないと、やはり三鷹の子どもに対する学校現場や教育委員会の責任というのがね、本当に今教育委員会というのは大変なところにあると思うんですよ、いつ起きてもおかしくないっていうところで。
 そういう問題が起きると、マスコミはすぐ教育委員会はとか、校長はとか、教員はとか、こういうふうになるものですから、これは本来は国がねというふうに、私はそういう認識を持っているんですけども、もうちょっと三鷹らしさ的な御答弁があればと思うんですけど、こう踏み込んで書いてきた中でどんな議論がされたのか。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  まず、この対応の基本方針につきましては、今、質問委員さん御指摘のあったような対応のガイドライン、マニュアル的な性格と、それから、もう一つは、教員、あるいは保護者の方が直接これを目にする機会は少ないと思うんですけど、一番大事にしたのが、この一番最後のページにあるいじめの定義なんですね。これ、教員にも、子どもたちにもこれがあると思うんですが、いわゆるいじめってどういうものがいじめなんだと、この定義の周知というのがすごく重要視したところでありまして。審議会の中でも軽微ないじめ、軽微っていうのはどういう定義ですか、こういう議論もありました。実は軽微ないじめの定義はないんです。
 いじめには重大性によって、本当に好意で言ったようなものだけれども、受け取り方によってはいじめというふうに感じる。もちろん、死に至るような極めて重大な事態の発生というのもありますけれども、では、どれが軽微なのかっていうところは、継続性とか、偶発性とか、さまざまな要件、それから関係性、受け取り等、しっかり確認する中で考えていかなければいけない。その際に、子どもたちにとっても本当に親切心のつもりだけど、あるいは悪気がなかった、こういったことはかなりあるわけですけれども、そうしたところ、やはり子どもたちにも道徳教育等を中心にそうした人権感覚というのをしっかり子どもたち同士で議論できるような。これ、発達段階によると思うんですけども、子どもたち同士でも議論できるような、まさに考え、主体的に考えて、対話的な学習の中でそうしたことを学べないかと、こうした議論は審議会の中でもありましたし、教育委員会事務局でも認識をしているところです。
 教員につきましても、さまざまないじめの事例といいますか、特に軽微なほうのいじめの事例というのがいろいろあるんですけれども、東京都の服務ニュースレターなんかにも事例を出したりしているんですが、そうしたところをしっかり教員同士、学校の中でも話し合う。そうした中で意識を高めるといいますか、すぐれた人権感覚というのをしつこく説明させていただいたのもそういうところにあると思いまして。研修でも通り一遍ではなくて、そうしたところをしっかりお互いに考えられるような研修というのが、子どもにも、教職員にも必要なのではないかと考えているところです。


◯委員(森  徹君)  最後、終わりますが、やはり新しい指導要領で英語の低学年化っていいましょうか、やはりこういう指導要領を文科省が出してくる。やはりもっと学校っていうのは遊んで楽しいところだと。英語っていうのは、やはりこういう言葉がありますよね、どんどん低学年化して、しかし、小学校は教科担任制じゃないですから、ちゃんと教えられる教師がどれほどいるのかね。そういう教員をふやさないで、専門性のない先生方に3年生から教えろとか言われたってね、先生はそれだけでも大変負担がかかってくると思いますし。
 だから、やはり改めて、これ、三鷹だけの問題じゃない。そこのところは多分共有できると思うんですけども、やはりそういう指導要領をやってくるようではね、その犠牲者は子どもだと。やはりいじめはなくならないというふうに私は考えております。
 以上で質問を終わりにします。


◯委員長(加藤浩司君)  以上で教育委員会報告を終了いたします。
 休憩いたします。
                  午前11時52分 休憩



                  午後0時01分 再開
◯委員長(加藤浩司君)  委員会を再開いたします。
 所管事務の調査について、本件を議題といたします。
 三鷹の教育・文化・スポーツの振興策に関すること、本件については引き続き調査を行っていくということで、議会閉会中の継続審査を申し出ることにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 次回委員会の日程について、本件を議題といたします。
 次回委員会の日程については、次回定例会の会期中とし、その間必要があれば正副委員長に御一任いただくことにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 その他、何かございますでしょうか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、特にないようですので、本日はこれをもって散会いたします。どうもお疲れさまでした。
                  午後0時02分 散会