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平成29年第3回定例会(第3号)本文

                  午前9時28分 開議
◯議長(宍戸治重君)  おはようございます。ただいまから平成29年第3回三鷹市議会定例会第3日目の会議を開きます。
    ──────────────────────────────────────


◯議長(宍戸治重君)  本日の議事日程はお手元に配付したとおりであります。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    日程第1 議案第59号 三鷹市市民体育施設条例の一部を改正する条例
    日程第2 議案第60号 三鷹市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を
               改正する条例
    日程第3 議案第61号 三鷹市地区計画の区域内における建築物の緑化率の最低限度に関する
               条例の一部を改正する条例
    日程第4 議案第62号 三鷹市教育センター耐震補強等工事請負契約の締結について
    日程第5 議案第63号 平成29年度三鷹市一般会計補正予算(第2号)


◯議長(宍戸治重君)  直ちに日程に入ります。
 この際、日程第1 議案第59号から日程第5 議案第63号までの5件を一括議題といたします。
                    〔書記朗読〕
 提案理由の説明を求めます。市長 清原慶子さん。
                〔市長 清原慶子さん 登壇〕


◯市長(清原慶子さん)  皆様おはようございます。
 ただいま上程されました議案第59号から議案第63号までの5件につきまして、御説明申し上げます。
 議案第59号 三鷹市市民体育施設条例の一部を改正する条例
 この条例は、さきの第2回市議会定例会で、工事契約議案として提案・成立した三鷹市大沢総合グラウンドの夜間照明設備の整備と、多目的スポーツ広場の新設に伴いまして、その使用料を定めるとともに、関連規定を整備するものです。
 まず、多目的スポーツ広場の休場日は他の施設と同様に12月29日から翌年の1月3日までとするとともに、夜間照明設備の整備に伴い、設置施設の開場時間を午前7時から午後9時までとします。
 次に使用料の新設として、多目的スポーツ広場の貸し切り使用の使用料を1面2時間以内2,000円に、夜間照明設備の使用料を、テニスコートは1面30分につき250円とするなど、各施設の使用料を定めます。
 この条例は、平成30年1月1日から施行します。
 議案第60号 三鷹市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例
 議案第61号 三鷹市地区計画の区域内における建築物の緑化率の最低限度に関する条例の一部を改正する条例
 これらの条例は、日本無線株式会社三鷹製作所跡地等の三鷹都市計画下連雀五丁目第二地区について、既に定めているB地区のほか、A地区とC地区に係る地区整備計画区域の追加等を行うものです。
 当該第二地区の地区計画の変更については、7月19日に三鷹市都市計画審議会に諮問し、了承の答申を受けて、8月1日付で告示していますので、この地区計画で定めた建築物の制限等について条例に定めることによって建築基準法関係規定としての実効性の確保を図るものです。
 まず、議案第60号 三鷹市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例は、建築物の用途の制限として、A地区及びC地区内の建築物に、地区区分に応じ、用途の制限を設けるとともに、建築物の敷地面積の最低限度として、A地区、B地区及びC地区内の建築物の敷地は、地区区分に応じ、120平方メートル以上または150平方メートル以上とするものです。
 壁面の位置の制限として、A地区及びC地区内の建築物の外壁等から隣地境界線等までの距離は、地区区分に応じ、3メートル以上、4メートル以上、または5メートル以上とします。
 次に、議案第61号 三鷹市地区計画の区域内における建築物の緑化率の最低限度に関する条例の一部を改正する条例は、A地区及びC地区の建築物の緑化率の最低限度を、既定のB地区と同じ10分の1.5とするものです。
 これらの条例は、公布の日から施行します。
 議案第62号 三鷹市教育センター耐震補強等工事請負契約の締結について
 この議案は、平成28年度から実施してきた設計業務を踏まえ、三鷹市教育センターの耐震補強等工事を行うために、工事請負契約を締結するものです。
 契約の方法は、制限付一般競争入札、契約の金額は6億9,660万円、契約の相手方は白石・大創建設共同企業体です。
 工事内容としては、耐震補強や外壁の補修及び塗装改修等で、工期は契約確定日の翌日から平成31年2月15日までです。
 議案第63号 平成29年度三鷹市一般会計補正予算(第2号)
 今回の補正は、歳入歳出予算の総額に、それぞれ6,422万1,000円を追加し、総額を679億1,354万8,000円とするものです。
 補正の内容について、歳出予算から御説明いたします。
 初めに総務費についてです。
 1点目は、まちづくり応援寄附推進事業費180万8,000円の増額です。
 三鷹市ならではの寄附文化の醸成に向けて、市ホームページ内のふるさと納税に関する特設サイトをリニューアルします。また、民間のふるさと納税総合サイトへ登録するとともに、特に魅力ある事業については、全国から賛同者を募る手法であるクラウドファンディングを活用し、平成30年度に予定している太宰治記念文学館(仮称)及び吉村昭書斎(仮称)の整備事業、平成29年度に実施する山本有三記念館改修事業について、12月から寄附の募集を開始します。
 2点目は、市庁舎等建設基本構想策定関係費を972万円増額します。
 三鷹まちづくり総合研究所に設置された庁舎等建替えに向けた基本的な枠組みに関する研究会から、6月21日付で市に報告書が提出されました。研究会の報告書を踏まえ、庁舎等の建てかえに関する方針となる三鷹市庁舎等整備基本構想策定に向けた基本的な考え方を策定し、現在の市民センター用地で庁舎等を再整備する方向で検討を進めることとしました。そのため、市民センター内の建物の配置や地下埋設物の状況など、敷地に関する現況調査を実施します。
 3点目は、住民協議会活動支援事業費100万円の増額です。
 これは、大沢コミュニティ・センターのためにとした指定寄附があり、寄附者の御意向を踏まえ、料理講習室の収納棚の改修を行うこととしたため、大沢住民協議会への活動事業費助成金を増加するものです。
 4点目は、安全安心推進費を134万円増額します。
 振り込め詐欺など特殊詐欺の被害が増加していることを踏まえ、自動通話録音機を購入し、警察等と連携しながら、希望者等へ貸与することで、犯罪被害の防止を図ります。
 5点目は財政調整基金積立金2,000万円、6点目はまちづくり施設等整備基金積立金310万3,000円の増額で、平成28年度末に収入した商工費及び土木費の寄附金相当額について、基金への積み立てを行います。なお、商工費寄附金は、寄附の使途が創業支援施策等とされており、平成30年度から寄附者の意向を踏まえた事業実施を予定していることから、財政調整基金への積み立てを行います。また、民生費においても、同様に、平成28年度末に収入した寄附金相当額について、基金への積み立てを行います。
 次に教育費では、学校保健衛生費を2,720万円増額します。
 平成20年1月に学校内であった事故について、災害共済給付制度を実施している日本スポーツ振興センターに対して、当時の被災生徒本人が、制度の手続に沿って市を経由して申請し、同センターから給付の決定がありました。この給付は市の会計を通じて行うこととなるため、障害見舞金を計上するものです。
 続きまして、歳入予算について申し上げます。
 都支出金は、自動通話録音機設置促進補助金67万円の計上で、総務費で申し上げた安全安心推進費の財源とするものです。
 寄附金は、総務費寄附金100万円の増額で、総務費で申し上げた住民協議会活動支援事業費の財源とするものです。
 繰越金は、前年度繰越金を3,535万1,000円増額します。
 最後に、諸収入は、学校災害共済給付金収入2,720万円の増額で、教育費で申し上げた学校保健衛生費の財源とするものです。
 提案理由の説明は以上です。
 どうぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。


◯議長(宍戸治重君)  提案理由の説明は終わりました。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    日程第6 議案第64号 平成28年度三鷹市一般会計歳入歳出決算の認定について
    日程第7 議案第65号 平成28年度三鷹市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定につ
               いて
    日程第8 議案第66号 平成28年度三鷹市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について
    日程第9 議案第67号 平成28年度三鷹市介護サービス事業特別会計歳入歳出決算の認定につ
               いて
    日程第10 議案第68号 平成28年度三鷹市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について
    日程第11 議案第69号 平成28年度三鷹市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算の認定につい
               て


◯議長(宍戸治重君)  次に、日程第6 議案第64号から日程第11 議案第69号までの6件は、いずれも平成28年度決算に関する議案でありますので、一括議題といたします。
                    〔書記朗読〕
 提案理由の説明を求めます。市長 清原慶子さん。
                〔市長 清原慶子さん 登壇〕


◯市長(清原慶子さん)  ただいま上程されました、平成28年度一般会計及び各特別会計の決算を御審議いただくに当たり、提案理由を御説明いたします。
1 はじめに
  私は、平成28年度を、「協働による「都市再生」と「コミュニティ創生」の更なる充実と、多世代
 交流と多職種連携による「元気創造都市・三鷹」のまちづくりの推進」に取り組む年度と位置づけ、
 「「第4次三鷹市基本計画(第1次改定)」と各個別計画等の着実な推進」と、市政運営の両輪であ
 る「「新・三鷹市行財政改革アクションプラン2022」の推進」の2点を基本的な考え方に据えて、市
 政運営に取り組んできました。
  そして、引き続き、市民の皆様の暮らしを守るための施策を最優先とし、行財政改革を推進する中
 で、市債の借入額を抑制するとともに、基金残高の確保に努めるなど、堅実な財政運営に努めました。
2 各会計の決算の概要
  さて、このように取り組んだ平成28年度の決算について、各会計の概要を御説明いたします。
  初めに、一般会計についてです。
  本年度の一般会計の歳入決算額は、700億2,200万円余で、前年度比9億5,200万円余、1.3%の減と
 なりました。また、歳出決算額は687億3,800万円余で、前年度比7億8,300万円余、1.1%の減となり
 ました。
  予算に対する歳入の収入率は94.9%、歳出の執行率は93.2%、歳入歳出の差引額は12億8,400万円
 余、翌年度への繰越財源額を差し引いた実質収支は、11億1,800万円余となりました。
  次に、歳入決算の特徴を申し上げます。
  三鷹市の歳入の根幹である市税は、前年度比8億4,800万円余、2.3%の増で、過去最高の税収額と
 なりました。個人市民税や法人市民税が前年度を上回ったことが主な要因です。また、引き続き、税
 の収納率向上に積極的に取り組み、収納率は97.7%、前年度を0.3ポイント上回り、過去最高の水準
 となりました。
  その一方で、地方消費税交付金などの都税に連動した各種交付金は、マイナス金利や円高等の経済
 情勢を反映して大幅な減収となり、市税から交通安全対策特別交付金までの一般財源総額は、前年度
 比0.2%の微減となりました。
  次に、歳出決算の特徴を申し上げます。
  総務費は、前年度比24億8,900万円余、16.9%の減です。これは、三鷹中央防災公園・元気創造プラ
 ザ整備事業が最終年度を迎えたことに加えて、社会保障・税番号制度に係るシステム開発経費が前年
 度を下回ったことなどによるものです。
  民生費は、前年度比5億700万円余、1.6%の増となりました。これは、平成28年4月に私立認可保
 育園3園が開設したほか、公定価格等の伸びを反映して運営費が増となったことが主な要因です。
  諸支出金は、前年度比7億5,000万円余、156.4%の増となりました。これは、都市型産業等集積用
 地として日本無線株式会社三鷹製作所跡地の南側敷地の一部を取得したことなどによるものです。
  続きまして、特別会計決算の概要について申し上げます。
  国民健康保険事業特別会計は、歳入決算が198億4,300万円余で、前年度比2.3%の減、歳出決算が
 196億8,300万円余で、前年度比2.2%の減となりました。
  被保険者数の減少などを反映し、歳出の保険給付費が前年度を下回り、その財源である歳入の国庫
 支出金や都支出金も減となりました。
  また、一般会計からの繰入金のうちその他繰入金は、前年度比2億1,700万円、11.1%の減となりま
 した。
  下水道事業特別会計は、歳入決算が35億7,200万円余、歳出決算が35億6,500万円余で、いずれも前
 年度比3.5%の増となりました。
  歳出では、建設費が、東部水再生センター監視制御設備の2年次目の更新工事を実施したことなど
 から増となり、連動して、その財源である国庫支出金や市債が前年度を上回ることとなりました。
  介護サービス事業特別会計は、歳入決算が10億1,700万円余、歳出決算が10億1,300万円余で、いず
 れも前年度比0.3%の増となりました。
  歳出では、公債費が平成7年度債の償還終了により減となる一方で、介護サービス事業費が、空調
 設備等の更新工事により増となりました。
  歳入では、介護サービス収入が、利用実績を反映して減となったことなどから、一般会計からの繰
 入金は前年度を上回ることとなりました。
  介護保険事業特別会計は、歳入決算が116億6,800万円余で、前年度比4.6%の増、歳出決算が114億
 9,100万円余で、前年度比4.5%の増となりました。
  平成28年度は、第六期介護保険事業計画の2年目に当たり、要介護・要支援認定者の伸びを反映し、
 歳出の保険給付費が増となりました。また、平成28年4月から介護予防・日常生活支援総合事業を開
 始したことに伴い、地域支援事業費が前年度を大きく上回りました。
  歳入では、歳出の伸びに連動して、財源である国庫支出金、支払基金交付金、都支出金、さらには
 一般会計の負担分である繰入金が、それぞれ増となりました。
  後期高齢者医療特別会計は、歳入決算が38億6,000万円余、歳出決算が38億5,400万円余で、いずれ
 も前年度比4.8%の増となりました。
  歳出では、長寿化の進展に伴う被保険者数の伸びなどを反映して、東京都後期高齢者医療広域連合
 への納付金が増となりました。
  歳入では、歳出の広域連合納付金の増に連動して、一般会計からの繰入金も増となったことに加え
 て、保険料の改定などにより後期高齢者医療保険料が増となりました。
3 市政運営の基本的な考え方とその成果
  続きまして、平成28年度の市政運営の基本的な考え方に沿いながら、主な取り組みの成果について
 御説明いたします。
 (1) 「第4次三鷹市基本計画(第1次改定)」と各個別計画等の着実な推進
   「第4次三鷹市基本計画」は、平成27年度に第1次改定に取り組み、平成28年3月に確定しまし
  た。平成28年度は、中期計画期間の2年目となりますが、実質的には初年度に当たります。そこで、
  中期計画期間における目標の達成に向けて、全職員がまちづくりのビジョンを共有しながら、主要
  な施策を着実に推進しました。
   初めに、最重点プロジェクトの都市再生プロジェクトについては、平成25年10月から工事に着手
  し、UR都市機構と連携しながら建設を進めてきた三鷹中央防災公園・元気創造プラザが、平成29
  年2月に竣工しました。災害時には防災の拠点として、平常時には元気創造の拠点として、さまざ
  まな機能を担う複合施設となることから、関係団体等と連携を図りながら開設準備を進め、平成29
  年4月にオープンを迎えました。耐震性に課題のあった公共施設を集約化、複合化する三鷹中央防
  災公園・元気創造プラザの整備が完了したことにより、平成28年度は都市再生プロジェクトにとっ
  て一つの区切りとなる年度となりました。
   また、老朽化により平成27年度から建てかえ工事に着手していた第二分庁舎については、平成28
  年9月に上連雀分庁舎としてオープンしました。整備工事によって耐震性の確保と利便性の向上が
  図られるとともに、多様な団体が活動する複合施設として機能しています。
   最重点プロジェクトの2つ目はコミュニティ創生プロジェクトです。地域ケアネットワーク推進
  事業では、地域サロンや多世代交流など、ともに支え合う共助のきずなづくりや健康長寿のまちづ
  くりが推進されています。そこで、地域ケアネットワークを支える人材養成など、7カ所の地域ケ
  アネットワークの充実と発展に向けた活動の支援を行いました。
   また、平成29年4月から児童館が多世代交流センターとなることから、西児童館では開館時間を
  延長する日を設けて中高生を対象とした居場所づくりに取り組みました。
   続きまして、7つの重点プロジェクトについて申し上げます。
   安全安心プロジェクトでは、町会などによる防犯カメラ設置に対する支援、さらに、小学校4校
  と中学校1校の通学路に防犯カメラを設置し、防犯力の向上を図りました。
   集中豪雨による都市型水害対策としては、道路雨水貯留浸透施設を設置したほか、調布市と連携
  しながら甲州街道付近の水害対策についての検討を進めました。
   公共施設の耐震化としては、井口コミュニティ・センターの耐震補強工事に取り組み、これによ
  り全てのコミュニティ・センターの耐震化が完了しました。
   子ども・子育て支援プロジェクトでは、東西児童館に新たに子育てコーディネーター等の相談員
  を配置し、在宅子育て支援の充実を図りました。
   保育園の待機児童の解消に向けた取り組みとしては、平成28年4月に開設した私立認可保育園3
  園の運営を支援するなど、平成27年4月と比較して173人の定員拡充を図りました。また、平成29年
  4月の新たな保育園開設に向けて、整備費等の助成を行いました。学童保育所では、連雀学園学童
  保育所、高山小学童保育所Cの整備に取り組み、早期に待機児童の解消を図るため、連雀学園学童
  保育所を平成29年2月に開設しました。
   妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援としては、新たに妊婦全員を対象として、保健師
  等の専門職による面接「ゆりかご面接」を実施しました。
   また、にしみたか学園の開園10周年記念事業を実施し、これまでの成果を検証するとともに、コ
  ミュニティ・スクール委員会の活動を支援しました。さらに、三鷹の森学園三鷹市立高山小学校の
  児童数増加に対応するために時限つき新校舎を整備しました。
   健康長寿社会プロジェクトでは、地域包括ケアシステムの構築に向けて、在宅医療・介護連携推
  進協議会を設置し、在宅医療と介護分野の多職種連携に取り組んだほか、認知症ガイドブック(ケ
  アパス)を作成・配布するなど、認知症にやさしいまち三鷹を推進しました。
   セーフティーネットプロジェクトでは、平成28年4月の障害者差別解消法の施行を踏まえ、窓口
  に定期的に手話通訳者を配置するなど、市役所として合理的配慮を踏まえた環境づくりに取り組み
  ました。
   サステナブル都市プロジェクトでは、市内街路灯について、リース方式によるLED化に取り組
  んだほか、東京都の補助金を活用して、連雀学園三鷹市立南浦小学校と三鷹の森学園三鷹市立第三
  中学校に太陽光発電設備と蓄電池等を設置するなど、防災や環境に配慮した学校施設の整備を進め
  ました。
   地域活性化プロジェクトでは、東京外郭環状道路整備に伴うまちづくりに向けて、北野の里(仮
  称)まちづくり方針に基づいて、無作為抽出の市民の参加を含むワークショップを開催し、ふたか
  け上部空間やジャンクション周辺のゾーニング等の検討を行いました。
   また、三鷹ゆかりの文化人の顕彰事業では、太宰 治の御遺族から寄託された重要資料の特別展
  示を開催するとともに、三鷹市立太宰治文学館(仮称)及び三鷹市立吉村昭書斎(仮称)の整備に
  向けて、基本プランの作成に取り組みました。
   さらに、ラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会等に向
  けて基本方針を策定し、大会後も見据えた取り組みを進めることとしました。
   都市交通安全プロジェクトでは、平成28年4月の杏林大学井の頭キャンパス開設に伴い、自転車
  利用者の利便性を高めるとともに、三鷹駅南口周辺駐輪場をより効果的に活用するため、サイクル
  シェア事業の社会実験を行いました。
   また、コミュニティバスについて、西部ルートと三鷹台ルートの統合や、三鷹中央防災公園・元
  気創造プラザへの乗り入れなど、ルートを見直し、平成29年3月30日から新ルートでの運行を開始
  しました。
   以上の各プロジェクトのほか、平成28年度は三鷹市自治基本条例が施行10年を迎えたことから、
  これを記念して、憲法を記念する市民のつどいにおいて、自治基本条例に関する講演会等を実施す
  るなど、参加と協働のまちづくりを充実していくための取り組みを進めました。
   さらに、平成28年3月に策定した三鷹市まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づき、三鷹版働き
  方改革応援プロジェクトとして、ライフ・ワーク・バランスの実現に向けた啓発と支援を行いまし
  た。また、姉妹市町元気創造交流プロジェクトとして、矢吹町復興継続支援販路拡大バスツアーな
  どを実施し、市民同士の親睦や交流を深めました。
 (2) 「新・三鷹市行財政改革アクションプラン2022」の推進
   新・三鷹市行財政改革アクションプラン2022に基づき、行政の量的なスリム化のみならず、行政
  サービスの質と市民満足度の向上を図るという考え方を基本に据え、積極的に行財政改革を推進し、
  健全な財政運営に努めました。
   行政サービスの質と量の最適化としては、対話による創造的事業改善を通して、職員一人一人が
  常に事業を多角的に検証し、見直しへとつなげました。平成8年度から開始した借り上げ型市民住
  宅のうち1棟について、市民住宅の位置づけを見直し、家賃助成を廃止するなど、事業開始後の社
  会状況の変化を踏まえた対応を図りました。
   また、きめ細かな配慮と創意工夫によって、できるだけ経費をかけずに市民満足度の向上を図る
  ゼロ-アップ創造予算の取り組みとして、市のホームページでの動画配信について、市民の視聴の利
  便性向上を目指して、無料動画共有サイトを活用した配信へと見直しました。
   受益と負担の適正化としては、低所得者へ配慮しながら国民健康保険税の改定を行い、負担の適
  正化と国民健康保険財政の健全化を図りました。また、特定健康診査の上乗せ健診等における便潜
  血検査について、一部費用負担を導入しながら2回法へと見直すことで、国の基準による大腸がん
  検診として実施し、大幅な受診者数の増加につなげました。
   委託化・民営化の推進としては、引き続き、学校給食調理業務の委託化を進めました。委託化な
  どを通して、職員定数を見直す一方で、三鷹中央防災公園・元気創造プラザの開設準備など、新規
  事業に係る職員配置を行い、職員定数の適切な管理を進めました。
   また、平成28年4月に、公設公営保育園の三鷹台保育園と高山保育園を統合し、三鷹市社会福祉
  事業団を運営主体とした公私連携型民設民営保育園、三鷹赤とんぼ保育園を開設しました。さらに、
  公設民営保育園の南浦西保育園についても、公私連携型民設民営保育園へと移行するなど、運営等
  における市の関与を明確にし、保育の質を維持しながら、国・東京都からの新たな財源確保を図り
  ました。
   主要施策を着実に推進するための組織の見直しとしては、まず、平成28年4月から、都市整備部
  まちづくり推進課を、事業を推進するまちづくり推進課と計画立案や行政指導等を行う都市計画課
  に再編したほか、健康福祉部障がい者支援課に基幹相談支援センター担当を新設しました。
   また、平成29年4月の三鷹中央防災公園・元気創造プラザのオープンに向けて、教育委員会が所
  管してきた生涯学習及びスポーツ関連業務を再編して、市長部局にスポーツと文化部を創設し、移
  管するとともに、生活環境部コミュニティ文化課が所管していた芸術文化を芸術文化課を創設して
  移管し、子ども発達支援センターについては、子ども政策部に新設した子ども発達支援課の所管と
  して、効果的に施設運営が進むように推進体制を準備しました。
   次に、国の制度等への対応と健全な財政運営についてです。
   社会保障・税番号制度への対応としては、特設窓口を継続し円滑に個人番号カードを交付したほ
  か、特定個人情報保護評価を通してセキュリティー対策の一層の徹底を図りました。
   介護保険制度においては、要支援者の訪問介護と通所介護に係る予防給付が、平成28年度から介
  護予防・日常生活支援総合事業へと移行しました。そのため、三鷹市独自の基準による訪問型サー
  ビスに従事する、みたかふれあい支援員を養成するなど、現行水準のサービスに加え、緩和した基
  準によるサービスを提供するなど、きめ細かな対応を図りました。
   財政運営の根幹となる市税については、法人市民税の一部国税化による影響の平年度化、法人税
  の税率の引き下げによる影響が約5億4,000万円、個人市民税におけるふるさと納税の拡大による影
  響が約1億6,000万円となり、国の制度改正により大きな影響を受けた年度となりました。本来、地
  方間の税収の偏在性の解消は、国の責任において行われるべきであり、地方自治体の本来的な税収
  をもって、地方間の財源調整を行うことは、地方分権の流れに逆行するものです。地方全体の限ら
  れた財源を配分するのではなく、地方分権にふさわしい財源の充実こそが重要であり、引き続き、
  東京都市長会を通じて、問題提起を行いました。
   国・東京都補助金の活用にも積極的に取り組みました。学校施設の長寿命化や空調設備の整備、
  トイレ改修に当たり、平成28年度の国の補正予算で増額された学校施設環境改善交付金を活用する
  ため、平成28年度3月補正予算に計上し、平成29年度に繰り越して実施することとしました。
   市債と基金については、財政状況や世代間負担の公平性等を勘案し、一定額の活用を図りながら
  財政運営を行ってきました。
   平成28年度の各種交付金を含めた一般財源総額は前年度を下回り、厳しい財政状況となりました
  が、基金の取り崩しを極力抑制し、基金残高を確保することに努めました。また、市議会の議場を
  含む市庁舎等の建設に当たっては、三鷹市庁舎等建設基金を設置し20億円の積み立てを行い、財源
  を可視化して取り組みを進めることとしました。
   市債については、三鷹中央防災公園・元気創造プラザの整備進捗により、平成27年度を大きく下
  回ることとなりましたが、後年度負担に配慮しながら、一定の活用を図りました。さらに、三鷹市
  土地開発公社借入金の繰上償還を行うなど、将来負担の軽減に取り組みました。
   外郭団体と連携した取り組みとしては、三鷹中央防災公園・元気創造プラザの開設に当たり、公
  益財団法人三鷹市スポーツと文化財団に職員を派遣するなど、施設の円滑な管理運営に向けた支援
  を行いました。また、三鷹市遺跡調査会は平成29年3月に解散し、これまでの成果を継承しつつ、
  平成29年4月から民間調査会社を効果的に活用する発掘調査体制としました。
4 財政指標
  続きまして、平成28年度決算における主要な財政指標について申し上げます。
  経常収支比率は86.8%で、前年度の84.0%から2.8ポイントの増となりました。
  比率算定の分子となる経常経費充当一般財源等は、私立保育園の新規開設、障がい者(児)の自立
 支援給付に係るサービス利用者の伸び、介護保険事業や後期高齢者医療の特別会計への繰出金の増な
 どにより、前年度を上回ることとなりました。また、比率算定の分母となる経常一般財源等について
 は、都税に連動した各種交付金の減を反映し、前年度を下回ったため、経常収支比率は前年度を上回
 ることとなりました。これまでの行財政改革の積み重ねにより、目標としている80%台を維持するこ
 とができましたが、引き続き、行財政改革を推進し、経常経費の抑制に努めていきます。
  次に、公債費比率は5.7%で、前年度の5.4%から0.3ポイントの増となりました。
  これは、平成24年度に借り入れた三鷹中央防災公園・元気創造プラザ整備債の元金償還開始に伴い、
 公債費が一時的に前年度を上回ったことが要因です。なお、公債費は、平成29年度以降、減少傾向が
 続くものと見込んでおります。
  なお、人件費比率は14.5%で、前年度と同数値となりました。
  最後に、地方公共団体財政健全化法に基づく健全化判断比率等について申し上げます。
  実質公債費比率は3.8%で、前年度の3.9%から0.1ポイントの減となりました。
  これは、三鷹市土地開発公社からの用地取得に係る経費が前年度を下回ったため、単年度の比率が
 減となったことなどによるものです。
  次に、将来負担比率は18.6%、前年度の21.7%から3.1ポイントの減で、三鷹市土地開発公社の債
 務残高が減少したことなどが要因です。
  このほかの比率である実質赤字比率と連結実質赤字比率、公営企業における資金不足比率について
 は、いずれも、決算における赤字及び資金不足が発生していないため、表示される数値はありません。
  このように、平成28年度決算における健全化判断比率等は、全ての項目について、いわゆる黄色信
 号とされる早期健全化基準を超える状況には至っていません。
  以上、平成28年度決算について、概要を御説明いたしました。
  よろしく御審議の上、御認定いただきますよう、お願い申し上げます。


◯議長(宍戸治重君)  提案理由の説明は終わりました。
 次に、監査委員から、各会計決算に関する審査意見の報告を求めます。監査委員 黒田克司君。
                〔監査委員 黒田克司君 登壇〕


◯監査委員(黒田克司君)  監査委員の黒田でございます。
 地方自治法第233条第2項及び同法第241条第5項の規定により、平成28年度三鷹市各会計決算及び各基金の運用状況について、谷口監査委員とともに審査を行いましたので、私が代表して、その結果について御報告いたします。
 審査の対象は、
  平成28年度三鷹市一般会計歳入歳出決算
  平成28年度三鷹市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算
  平成28年度三鷹市下水道事業特別会計歳入歳出決算
  平成28年度三鷹市介護サービス事業特別会計歳入歳出決算
  平成28年度三鷹市介護保険事業特別会計歳入歳出決算
  平成28年度三鷹市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算
  平成28年度財産の状況
  平成28年度各基金の運用状況
についてであります。
 審査の期間は、平成29年6月20日から8月21日まで行いました。
 審査の手続といたしましては、市長から提出されました各会計の歳入歳出決算書、歳入歳出決算事項別明細書、実質収支に関する調書、財産に関する調書及び各基金の運用状況を示す書類が、地方自治法等関係法令に準拠して作成されているか、計数が正確であるか、予算の執行が適正かつ効率的になされているか等に主眼を置き、それぞれの関係諸帳簿及び証拠書類との照合並びに関係者からの説明聴取など、通常実施すべき審査のほか必要と認めるその他の審査を実施いたしました。
 審査の結果につきましては、審査に付された各会計の歳入歳出決算書を初めとする各書類は、法令に準拠して作成されており、計数に誤りはないものと認められました。
 また、予算の執行はおおむね適正になされており、その概要は、平成28年度決算等審査意見書に記載のとおりでございます。
 財産に関する調書及び各基金の運用状況の概要は、同意見書の「財産の状況」及び「基金の運用状況」の項で述べているとおりであります。
 決算の概要につきましては、主に計数の説明等でございますので、同意見書を御高覧願うこととし、説明は省略させていただきます。
 最後に、同意見書の51ページから55ページに審査結果のまとめを申し述べさせていただきましたので、よろしくお願いいたします。
 以上をもちまして、平成28年度決算等審査結果の報告とさせていただきます。


◯議長(宍戸治重君)  以上で監査委員の審査意見の報告は終わりました。
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◯議長(宍戸治重君)  本日はこれをもって延会いたします。
 なお、次回の本会議は9月7日午前9時30分に開きます。文書による通知はいたしませんから、さよう御了承願います。御苦労さまでした。
                  午前10時20分 延会