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トップ会議録会議録閲覧 > 会議録閲覧(令和5年文教委員会) > 2023/11/14 令和5年文教委員会本文
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2023/11/14 令和5年文教委員会本文

                  午後1時28分 開議
◯委員長(大倉あき子さん)  ただいまから文教委員会を開きます。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  初めに休憩を取って、本日の流れを確認したいと思います。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  休憩します。
                  午後1時28分 休憩


                  午後1時29分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  委員会を再開します。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  本日の流れにつきましては、1、行政報告、2、次回委員会の日程について、3、その他ということで進めてまいりたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのように確認いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  教育委員会が入室するまで休憩いたします。
                  午後1時29分 休憩


                  午後1時30分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  委員会を再開いたします。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◯委員長(大倉あき子さん)  スポーツと文化部報告、本件を議題といたします。
 本件に対する市側の説明を求めます。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  本日の行政報告は、お手元の資料のとおり3件です。資料を御覧いただければと思いますが、1件目は、三鷹跨線人道橋の渡り納めについてです。跨線人道橋については、JR東日本と協議を重ねてまいりましたが、解体工事が12月から始まるということを受けまして、一般市民にとっては恐らく最後の機会となります渡り納めを三鷹市の主催で行うこととなりました。「広報みたか」10月15日号で募集を始めましたので、申込み状況等について御報告させていただきます。
 2点目は、東京都主催の自転車ロードレース事業につきまして、交通規制等も含めて御報告をさせていただきます。
 3点目は、10月8日に開催されました2023みたかスポーツフェスティバルについて、開催実績の報告でございます。
 それぞれ、担当の課長より御説明申し上げます。


◯芸術文化課長(井上 仁さん)  それでは、資料1を御覧ください。三鷹跨線人道橋渡り納めについてでございます。跨線橋の解体が12月から始まることを受けて、渡り納めとなる催しを開催するものであります。
 日時は、令和5年12月15日金曜日から17日日曜日の3日間になります。時間枠としましては、10時から4時、60分ずつの枠を取りまして、正午から午後1時を除きます。それぞれ、まる1からまる6という形になっているところでございます。
 当初、1時間で50人程度というふうに考えていたんですが、申込人数が多いので、この1時間枠を30分ずつに分けて、10時から50人、10時半から50人と、そういうような形で対応をしたいと考えているところでございます。
 定員につきましては、3日間合計で900人と書いてございますが、これよりは増える見込みでございます。
 申込方法は、「広報みたか」に載せましたはがき、または申込フォームにより申し込みいただきまして、申込み多数でございますので、抽せんを行いたいというふうに考えております。申込締切は今週の金曜日、11月17日でございます。
 見学方法としましては、南東側──跨線橋が南北に架かっていますので、三鷹駅から西に向かって行き、階段側から上っていただきまして、北側を一方通行で進んでいただいて、北側から下りていただくと。下りていただいた方は、誘導で堀合の地下道のほうや、または三鷹駅の北口のほうへお戻りいただいて、お帰りいただくというようなルートを考えているところでございます。
 人員体制としましては、市の職員とシルバー人材センターの方に要所要所に立っていただくような形を考えているところでございます。入り口、受付・誘導等で2人程度、跨線橋での誘導で1人か2人、出口は、この北側の階段の下りるところと、その堀合地下道入り口辺り。あと、この跨線人道橋の周りには駐輪場はございませんので、電車庫通り、跨線人道橋の南側をもう少し西に行っていただくと、無料の駐輪場と暫定の集会施設がございますので、自転車で来た方の場合は、そこを駐輪のスペースとして考えているところでございます。
 この催物は三鷹市が主催するものでございまして、JR東日本に協力をいただく予定でございます。
 10月30日現在の状況ですと、応募総数が1,166組、人数で3,292人、市内が62%、市外が38%となっております。この時点で、15日金曜日が411人、16日土曜日が1,380人、17日日曜日が1,501人となっております。
 私からの説明は以上になります。


◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん)  私のほうからは、東京都主催の多摩ロードレースについて、まず御説明させていただきます。資料2を御覧いただけますでしょうか。8月に御案内いたしました多摩ロードレースは、東京都が12月3日の日曜日に開催するイベントになります。前日と当日には、味の素スタジアムで多摩地域の魅力発信イベントなども実施される予定です。競技やコースは記載のとおりで、東京2020大会の都内コースを中心に、初めて行われるものになります。
 ロードレース男女、パラサイクリング男女の4つのカテゴリーの競技で、ロードレースは八王子の富士森公園をスタートして、男子が緑のコース72.6キロ、女子が赤のコース49.8キロを東京大会とは逆ルートに東に向かって進んで、味の素スタジアム手前がゴールになります。
 パラサイクリングは、味の素スタジアム構内北側からスタートして、時計回りに走って、男子は4周回、女子が3周回のコースになります。
 当日は交通規制が行われます。
 裏面を御覧いただけますでしょうか。東八道路は、小金井方面から基督教大裏門までで、9時15分から11時35分までの2時間20分。人見街道は、基督教大裏門から多磨駅方面までで、6時半から11時35分までの5時間5分になります。
 続きまして、資料3を御覧いただけますでしょうか。2023みたかスポーツフェスティバル実施報告になります。10月8日、当日は御来場いただきましてありがとうございました。おかげさまで、5年ぶりに飲食も含めて実施できて、コロナ前とおおむね同じくらいの延べ2万人の参加がありました。
 当日の様子は裏面を御覧いただけますでしょうか。屋内、屋外の会場で多くのスポーツに親しんでいただいて、キッチンカーブースでの食事など、1日楽しんでいただけたと思っております。
 キャッチフレーズの「はじけるえがお〜スポーツって楽しい!〜」というものを実現できたと考えております。
 説明は以上になります。


◯委員長(大倉あき子さん)  市側の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。


◯委員(前田まいさん)  よろしくお願いします。順次、跨線橋のほうですけれども、やはり申込人数とこの定員との開きがあって、そこをとても心配していたんですけど、ひとまず30分ごとにされて、そうすると約倍の1,800人ぐらいは渡れるのかなと思うんですが。各回、50人の方が30分間そこに滞在できるというふうになるのか、あるいは例えば1組5分ぐらいとかということで、順次上っていただくのか、具体的なその渡り方というか、確認させてください。


◯芸術文化課長(井上 仁さん)  その時間内で見学していただくという形なので、受付でまず並んでいただいて、例えば10時の回の方の確認をして、順番に上がっていただいて、30分が来ましたら、次の回の方の時間ですので、北側に向かって下りてくださいということで、厳密に言うと、現地30分という滞在時間にはならないかもしれないですけれども、30分近くはそこにいられるというふうに考えております。


◯委員(前田まいさん)  混乱なく、また安全に実施されることが一番だと思うので、分かりました。
 それから、やはり一定数の方は抽せんから外れてしまうということになると思うんですけれども、このイベントの周知も、ある程度報道されたりもあって、市民の方も御存じなのかなとも思うんですけど、そういう意味では、このイベントより前に行っておこうという方の声もあったり、私も前日通ったら、やっぱり子どもたちが夕方いっぱいいて。
 改めてこのイベント前の案内というか、これ以降はもう渡れないんだというような周知を、跨線橋自体のところの案内がA4判サイズで、すごく小さかったので、もう少し工夫が必要かなと思うんですけれども、いかがでしょうか。


◯芸術文化課長(井上 仁さん)  今回のこの跨線橋の工事については、JR東日本さんの工事になります。私どもも、安全にということはお伝えしているところなんですけれども、実際いつまで渡れるかというのが、工事の契約等の関係もあって、ちょっとまだ私どもも正確に聞いていない状況でございます。
 ただ、土日は特に既に人が多いので、JRのほうで自主的に整理する方がいて、万が一、殺到してしまうようなことがないように、それは配慮しているというふうに、実際に現場も確認しているところでございます。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。そうすると、翌日から閉鎖になるわけではないというか、まだそこが分からないということでよろしいですか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  今、井上課長が申し上げましたとおり、今時点で私どもも、いつから渡れなくなるということ自体は聞いておりませんけれども、恐らくはこの渡り納めイベントよりも前に渡れなくなる日が設定されるのではないかと思います。というのは、私どもが渡り納めイベントをする際には、基本的には仮囲いといいますか、通行止めになった状態で、このときにわざわざ開けていただくという御相談をしていますので、恐らくこれよりも前に仮囲いの設置が行われるものと思われます。
 ただ、今、井上課長が申し上げましたとおり、JRさんのほうも解体の工事に向けた手続ですとか、いろいろ契約とか、着々とやっていらっしゃるところだと思います。きちんと決まりましたら、こういうふうな段取りになり、具体的に日付がいついつでということはお知らせされるのではないかと思います。
 ただ、私どもも、恐らく市民の皆様も議員の皆様も心配しているのは、やはり渡り納めイベントは人数をコントロールした形でやりますので、それでも安全に気をつけてというふうには思っていますけれども、私どもが一番心配しますのは、今日は自由に渡れる最終日なんだみたいなことが喧伝されて、その日にすごく人が集中するようだと、やはり決して太い橋ではございませんし、そもそも老朽化している橋ですので、何かのきっかけで、あの橋自体に、例えば何百人も人が乗ってしまうとか、そういうようなことはやはり避けなければいけないと思っています。
 今回、1回50人というのも、JRのほうで、だんだん人が増えてきて、今も夕方ですとか土日なんかは割と人が多い状態にあると思うんですけれども、それでも五、六十人であればそんなに危なくもなく、混み過ぎてもなく、見ていただける適切な人数なんじゃないかというふうに思っていますので、そういうことで最初は1時間50人にして、人数が大変多いので、30分50人、1時間100人というふうに、あくまでも一度に乗る人数は50人程度でというふうに、私どもは思っています。
 なので、JRさんのほうで、やはり直前の自由に渡れる範囲の中で、あまりにも人が増えて、橋の上に大人数になって渋滞してしまうようだと、私どものときは一方通行にしますけれども、通常は一方通行でもございませんので、そこのところの安全管理は、JRのほうで非常に厳密に考えるのではないかなというふうに思っています。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。難しいところですね。ただ、私はイベントの後、正式に閉鎖されるのかなと思っていたので、逆にそれより前に閉じられると、一定、市民の方がええっとなるんじゃないかなというのを、それもまた心配します。また、殺到しちゃうということも、JRさんのほうで24時間管理することも難しいのかなと思うので、分かりました。ちょっと私も見解を述べられる段階ではないので、分かりました。
 あと最後に、この件についてはですけれども、いよいよこれで渡れなくなって、映像等の記録の保存と、あと階段部分の保存というものの進捗といいますか、保存されたものが見られるようになるというのは、記録も含めて大分先でしょうか。


◯スポーツと文化部調整担当部長(齊藤 真さん)  この間、建造物の歴史調査等を行っておりまして、今年度中に報告書をまとめますので、今年度中には報告書を発行したいと考えております。
 そのほか、映像記録についても、例えばドローンで撮影をした映像なんかは、工事が始まった後にホームページで公開するとか、あとはAR、VR、仮想現実のような技術を取っておりますが、これは今後どのように展開していくかというのは検討していきたいと思っております。
 あとは、橋桁部分とか、今、JRと調整していますので、どこまでを切り取って保存するのか調整した上で、ただ工事が始まりますので、多分工事期間が終わってから整備するというような流れになると思います。


◯委員(前田まいさん)  ありがとうございます。それから、ロードレースの交通規制についてお伺いしたいと思います。私の地元なので、今日、立て看板も確認しました。道路にはついているんですけれども、車両の通行は全くできないのか、確認します。交通規制ということは、その時間帯、車両は通れないということでよろしいですか。


◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん)  今、立て看板とか、こういったチラシも先週から全戸配布するというふうに聞いておりまして、今日の資料だと、赤の走行するルートは車を規制される。ただ、例えば東八道路は、北側のほうの車線は対面交通できるような形になるというふうに聞いております。基本的に、走行ルートは車は通れないんですけれども、あとオレンジの部分とかもあるんですが、ここはレースの様子を見ながら、出入り等、自転車、徒歩の方は様子を見ながら通れるというふうには聞いております。
 以上になります。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。じゃあ、東八は2車線あるから、それを対面で、片側、南側の2車線は通れなくて、北側を対面ということですね。
                 (「はい」と呼ぶ者あり)
 それと、あとバスのほうも、これは小田急のページから見たのかな、三鷹駅からだと運休、または東八の大沢までのルートになるというふうに思うんですけど。これから全戸配布されるということなので、ちょっと安心したんですけど、まだあまり知られていなくて、バス停への案内掲示を行われているか、あるいはまだやっていないようでしたら、ぜひ事業者へ要請していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。


◯スポーツ推進課長(二浦孝彦さん)  当日、午前中を中心に、人見街道から東八に出るバスルートもありますので、そこは運休というふうに聞いておりますが、バス停への掲示は、東京都に確認しないとちょっと分からない点ですので、確認させていただきます。


◯委員(前田まいさん)  結構影響があるかなと思っているので、お願いしたいと思います。
 この日は日曜日なので、AIデマンド交通も走らないと思うんですよ。なので、交通規制もあるので、なかなかこの日にAIデマンドをやってくれと言っても、またそれも混雑するのかなとは思うんですが、そういった意味で、地域への案内を徹底していただきたいなと要請して終わります。ありがとうございます。


◯委員長(大倉あき子さん)  ほかに。


◯委員(谷口敏也さん)  跨線人道橋の件なんですけど、私も前田委員と同じように、これが終わってから閉鎖するのかなと思ったら、その前段階で閉鎖するということであれば、やっぱりJRのホームページに最初に掲載されるんでしょうけど、三鷹市としても連携を取って、積極的に広報しなければいけないなと思うんですけれども、その辺はどうお考えなのかお伺いします。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  繰り返しになってしまうんですけれども、まず今時点でJRさんから最終的に、例えばいつ通行止めにして、いつから仮囲いをつけますよということは、今時点ではまだ教えていただいていないです。12月上旬なのではないかというふうに思っておりますけれども、いつですというお知らせは、今のところないです。決まったらお知らせいただくというお約束ができています。
 私どもも本当に悩んでおりまして、今回こういう──この3日間も、JRさんにこちらからお願いして、JRさんのほうも中で検討してもらって、三鷹市が主催でここまでやると言ってくれるならいいでしょうと言ってもらって、この3日間、渡り納めという形で許可が出て、実施ができるようになったイベントなんです。
 1つは、仮囲いをしてしまわないと人流はコントロールできないので、私どもとしては、仮囲いをして、本当に工事に入ってしまう前のところの3日間くらいをお願いしますというふうにお願いをして、このタイミングになっています。というのは、仮囲いをしない段階で私どもがイベントをしますと、階段は4か所ありますし、人流をコントロールできない形でやると、逆に危ないということが予想されたので、完全申込制で、安全を確保した形で、この場所を市民の皆さんに提供するということを考えて、こういう形のイベントにしているんですけれども。
 なので、私どもとしては、仮囲いした後、工事に入る前のところを二、三日でいいのでという形で、こういう形になったんです。先ほどの質問委員にもお答えしましたけれども、私どももJRも、こういうコントロールした状況じゃない段階で、例えば何月何日が最終日ですとなると、当然そこに、その日とか、その前の日とか、その近辺に非常に集中するだろうということを危惧しております。
 それは、閉じるということが分かった瞬間から、最終日は非常に危険性が高いというのは、こちらからもお伝えしていますし、JRのほうもそこをどうやって安全に閉めるかということは非常に大きな課題だというふうに考えているので、もちろん、知らなかったというふうに市民の方がおっしゃるのも申し訳ないなとも思いますけれども、一方で、大々的に宣伝することで、その集中に拍車をかけてしまうという危険性も非常に想定されますので、どういうふうにお伝えするのがいいかということは、JRのほうで日程が決まってきた段階で、丁寧に御相談をしたいと思っています。
 ただ、そちらの、どこに、どういうふうに知らせるかというのは、一義的にはJR側の判断になります。私どものほうとしては、どうだろうかということは相談はしますし、この間、信頼関係を持ってこの件に対応していますので、意見交換できる場は当然セットされると思いますけれども、最終的には、やはりJRの方の安全を優先した判断が優先されるかなというふうには思っています。


◯委員(谷口敏也さん)  ありがとうございます。悩ましいところだと思うんですけど、これだけの申込みがあって、しかも市外が4割じゃないですか。ということは、今まだ分かっていない人も、これに外れれば、当然その前に行っておこうという話になって、今部長が言ったように、閉めると報道をした日にちよりも前に押し寄せますよね。
 だから、その辺の安全管理はJRにやってもらうか、市も連携してやっていくかということを考えなきゃいけないですし、やっぱり広報はしないわけにはいかないと思うんですよね、なくなってしまうわけだから。何で言ってくれなかったんだみたいな話にもなるでしょうし。それはやっぱり、安全管理を市とJRとで協力してやることを前提に話し合って、ちゃんと広報すべきだと思うんですけど、広報しない可能性もあるのか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  一義的には、やはりJRさんがどう考えるか。安全を最優先に、JRの皆さんも、市民の方に内緒にしてとか、そういうことをしたいわけではなくて、やはり安全を第一にするというのは、当然JRの立場としても、また去年の韓国でのハロウィンのときの圧死とか、古くは関西での歩道橋での事故とか、そういうこともありますので、まかり間違っても、やはり閉めるというこの段階で、今まで事故なく来たこの橋の上で、もしくは周辺で、何か事故が起きるとか、そういうようなことが、もちろんあってはなりません。その橋で何か事故が起きたことが原因で、JRの電車の運行に影響が及ぶということも、もちろんあってはなりませんので、やっぱり安全最優先だというJRの姿勢は、私どもとしては尊重することになると思います。
 ただ、一方でいろんな方が、いつ閉まるのか知りたい。私どものほうにも、この渡り納めイベントについての御質問というよりも、最終日はいつなんですかというお電話は、今でもかかってきます。どうしてなくしちゃうんですかということは、もうほとんど聞かれないんですけれども、最後に渡れるのは何日ですかというお問合せは今でもあって、私どもも知らないんですよというふうにして、今お答えをしている状態ですので、そこのところはどういうふうにするのが一番よいか。
 内緒にしておきたいとかというわけではもちろんございませんけれども、やはり安全を最優先するにはどういうふうにしたらいいかということは、JRとちゃんと相談していきたいなというふうに思っています。


◯委員(谷口敏也さん)  広報しないのが一番安全かもしれないですけどね、来ないから。でも、それじゃあ、やっぱり社会的責任があると思うんですよね、市としても、JRとしても。だから、これだって、38%の人って、合計して何人ぐらいなのか計算していないですけど、全国から来たいと思っている人が申し込んでいるわけじゃないですか。そうなると、外れれば、絶対その人たちはきっとその前に来ますよね。
 三鷹市の人だったら、単に行こうかなみたいなぐらいの人でも申し込んでいるかもしれないですけど、だけど、全国からの太宰ファンだと、やっぱり必ず来ると思うんですよ。そうすると、一定の安全管理のための人員配置はしていかなければいけない。それは腹をくくってやるしかないと思うんですよね、JRと三鷹市。JRがやらないわけはないと思いますけど、三鷹市も協力しますからみたいな感じで。人員配置とかだったら、その分、補正予算を組んで、予算つけるしかないと思うんですよ。その考えもないのか、そのぐらいのことじゃないかなと思うんですけど、どうでしょう。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  ちょっと予算云々のことはさておくとして、一義的には、これはこの間ずっと御相談していく中でも、JRさんとしてもそう思っていますけど、その閉めるところまでの手続ですとか、もちろん今も土日に警備員さんを安全管理のために配置していたりとかということについては、JRは責任持っておやりになるというふうにおっしゃっています。私どもも、もちろん協力をさせていただきます。
 逆に、私どものイベントに対してJRさんは協力してくださっていますので、JRさんがこの最後、閉めるところで、いろいろな対策をなさると思いますけれども、私どもも必要に応じて御相談もしますし、私どものほうで、何か手を貸すことが必要であれば、協力する気はもちろんございます。市が予算を組んで何かをするべきかどうかというところは、そういう考え方もあるかなと思いますけれども、一義的には、やはりJRさんの持ち物ですので、JRさんの工事で閉めるというお話ですので、一義的にやはりJRさんが責任を持っておやりになることを、この間協議をしてきた地元の自治体の立場として協力していくというふうな考え方でいきたいと思っております。


◯委員(谷口敏也さん)  JRが第一次的なものでしょうけど、これまで市としても、観光資源じゃないですけど、あそこを目的に来るという人もなきにしもあらずでしょうから、特に桜桃忌の日とかはそういうのもあるでしょうから、やっぱり一定の責任を持つという意味で、私も発言をさせていただいたんですけど。
 抽せんは、三鷹市民優先の考えを取り入れるって書いてありますけど、これも一定の議論が必要かなと思うんです。三鷹市民だから、確かに優先すべきなのかもしれないですけど、全国から来たいという人で、外れた人のほうを、逆に優先にしてあげたほうが──きっと外れたら来ますよ、その前に。でも、三鷹の人は、当たったら行こうかなぐらいの人が、多分議員とかもそうでしょうから。そう考えると、三鷹市民優先というのはなしにして、みんな一緒にしたほうがいいような気がしますけど、市の考え方はどうでしょうか。


◯芸術文化課長(井上 仁さん)  この割合は、申込みが始まって大体分かったことなんですけれども、全体で抽せんしちゃうというよりも、同じぐらいの、三鷹市民の方は大体6割ぐらいとか、市外の方は4割ぐらいとかというふうにしたいなというふうに思っています。
 ですので、全く市外の方が1割以下とか、そういうことではなく、地元の方は長年親しんでいただいたので、そういう意味では、6対4とかぐらいの割合で、当選数というか、その申込みした中から選んでいくというような、そういう抽出の仕方をしたいなというふうに考えております。


◯委員(谷口敏也さん)  いずれにしても、もうなくなってしまうわけですから、できる限り来たいと思う人には来れるような体制を整えて、安全に最後までできるようにお願いしたいと思います。
 以上です。


◯委員(中泉きよしさん)  よろしくお願いします。私も跨線橋について、少しお伺いします。今、谷口委員からもあったように、この市民優先の考えを取り入れるという抽せんでのことで、今の答弁では、6対4で市民というお話でしたけど、これはこの申込みの内訳がちょうど62%と38%、これを見て6対4とおっしゃっているんですか、それとも、もともと6対4程度ということで考えていたということなんでしょうか、この優先の考えを取り入れるという意味は。


◯芸術文化課長(井上 仁さん)  当初、具体的にどれぐらいで来るかというのは、ちょっと正直、分からなかったものですから、お申し込みいただいた状況を見て、大体60%市民の方がお申込みいただいているというのを見て、今のところは6割ぐらいを市民の方で、お申込みの中から抽せんさせていただければなと思っております。


◯委員(中泉きよしさん)  ありがとうございます。ただ、これを見ると、申込みの時点で6対4ですから、それが抽せんに当たるのも6対4というと、それは別に優先枠じゃなくて、混ぜて取れば、普通に6対4に出るんで、それはあまり優先枠って言わないですよね。申込みが6対4で、当選が8対2だったら、それは優先枠を設けるって言いますけど、そもそも申し込んでいる内訳が6対4なんですから、結果も6対4になるんですよ。
 だから、優先枠を設けるとすると、やっぱりここから違う数値を出すんじゃないのか。それで、私、事前に6対4で見ていたのかと、これで。だから、これを見て優先枠を決めるんだったら、7対3とか、8対2とかっていうふうにかしげたほうがいいのか。それとも、さっきの谷口委員のように、そうじゃなくて、もう少し、これだけ市外から来ているんだったら、市外に目を向けたほうがいいんじゃないのか。そこのところ、もう少し、この数字を見て何かお考えのところってありますか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  ちょっとすみません、市民優先の考えを取り入れるというような表現が少し適切ではないかもしれませんけれども。私ども、基本的には、お申し込みいただいた割合を下回らないように。例えば、最終的に6割、4割ぐらいで、この間ずっと、大体これぐらいの割合なので、このままこれで行くのではないかと思っていますけれども、最終的に、例えば全体の中で6割ぐらいの方が市民の方であったとしたら、もちろん、確率論的に言うと、普通に混ぜて引けば、そうなることが多いですけれども、今回、1通について、応募者4人まで申し込めるので、ちょっとそういう、抽せんをしても、必ずしも1通が1票にならないとかいうこともありますので、私どもとしては、もともと申し込んでいただいた割合を下回らないように、きちんと市民の方がもともとの割合、同程度には御参加いただけるようなことで考えていきたいという趣旨でございます。


◯委員(中泉きよしさん)  ごめんなさい、それは市民優先という言い方になるのか。それは別に、市外優先でもあるんじゃないですか。市外の人が4割の人を下回らないようにという意味にもなりますよね。それは、あまり市民優先というふうにはならないと思うんですが、あまりそこを突っ込んでもしようがないので、言葉と発している意味のそごがあったということで、ここはそれで結構です。
 それと、渡り納めというのは、ただ入ってもらって、一方通行で出ていってもらうというだけで、ガイドとか何かがつくとか、そういうのはあるんですか。


◯芸術文化課長(井上 仁さん)  ガイドは検討したこともあったんですけれども、そのガイドだけで、通常の月1回、2回やっている案内だと、30分ぐらいかかっているんです。そうすると、あっという間に時間が過ぎてしまうというのもあるので、今回はもう通って、自分のお好きなところで、例えば写真を撮っていただくとか、そういう通った記念として思い出に残していただくということにしておりますので、特別の解説等は予定はしていないところです。


◯委員(中泉きよしさん)  ありがとうございます、分かりました。あと、先ほど来あった、一般の方が通れる最終日といいますか、この閉めてしまう日のことなんですけど、もちろん一般の方々に、JRさんだとか三鷹市のホームページで案内する云々はあるんでしょうが、もしこの抽せん漏れの人への案内が、この抽せん結果を御案内するのと、止める日というのが、もし後先逆になっていると、外れたから行こうと思ったら、もう閉まっているのかい、だったらもっと早く案内してよと。落ちたのはしようがないけど、その案内をもう少し早くしてくれるべきだよねというのがあると思いますので、ちょっと先ほど来、いつ閉めるか分からないというのが、表向きの私どもへの説明ですので、実際に分からなかったら、この日にしようと思っていたけど、JRはあさってには閉めちゃったよという話になると、その前後が時間軸がずれてしまいますので、その辺は、抽せんを楽しみに待っている方、そして残念なお知らせを受けて、行こうと思ったら、何だよ、もう閉まっているのかよということはないように、ちょっとそこのJRさんとの連携を上手に取っていただければというふうに懸念した次第です。
 以上です。


◯委員(伊沢けい子さん)  では、質問いたします。まず、この資料1の申込み状況について、9番のところにありますけれども、10月30日現在で1,166組応募、3,292人となっています。その後、半月ほどたっておりますが、今の時点では、応募総数と応募人数はどうなったんでしょうか。


◯芸術文化課長(井上 仁さん)  本日現在では、ちょっと今はまだ集計の調整がついてないんですが、その後の、11月7日のお昼現在の数字でいきますと、応募総数が1,275組、人数でいうと3,593人というふうになっております。市内、市外の割合まではちょっと出ていないんですが、若干増えてはいるところです。


◯委員(伊沢けい子さん)  その後も少しずつ増えていると。集計はしていないにせよ、今日に至るまで、まだ応募はあるということでしょうか。


◯芸術文化課長(井上 仁さん)  そのとおりでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  そうですね、この跨線人道橋については、やはり今でも残してほしいというお声を聞くこともあります。多数ではないかもしれませんけれども、やはり絶対残してほしいというようなものを見聞きすることがあるんですよね。ちょっとその、もともとの話に遡りますけれども、この跨線人道橋を仮に残すと考えた場合──もう今はそうじゃない方向に行っていますけれども、残すと考えた場合の総事業費と市の負担額は幾らというふうに考えていたんでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  実際に具体的に見積りをしたとか、そういうことではございませんけれども、そもそもJRのほうではもう保存しない、撤去するという前提に立っておりました。三鷹市のほうで、できれば残せないのかということを一応打診をした際に、三鷹市が所有をして三鷹市の側で何かするんだったら、そういう可能性はあるかというような聞かれ方をしたということはございます。
 その際に、三鷹のほうで対応できるかどうかというのを庁内で技術職も含めて検討しましたけれども、幾つかポイントがありました。1つは、今の老朽化した橋そのものを補修するということができるかどうか、それから架け替えをする。今の橋ではないけれども、あそこに同じような景観を楽しめるとか、ああいう、あそこで渡れる橋を架け替えたらどうなるかというような、主にその2点で可能性があるかどうかということを庁内の職員の中で、会議の中で検討はしたことがございます。
 私どもは文化の側の担当ですので、文化的な資源として、もちろん可能であれば残せないかという立場で一応検討をしたわけですけれども、お金を具体的に見積もったということではないですが、1つは、あまりにも老朽化しているので、今の橋を補強することは非常に難しい。それから、架け替えるとしても、一度撤去をして、また架けなきゃいけませんので、撤去の費用もかかるし、そこに架け替えるとしても、非常に長い橋ですので、普通に考えても、あの長さの橋を、電車庫じゃないところに架けたとしても、例えば恐らく単価で掛けたら、例えば3億円とか5億円というお金がかかるものを、あの状況で架けると、多分夜中しか工事ができないとか、そういうことで、当然経費が上がりますので、例えば5倍とか10倍とかの経費がかかると思われると。
 そういうことだと、あの橋1本架け替えるのに、例えば30億円とか。これは、試算をしたわけではなくて、机上の一般的な単価でいったらどうかみたいなところなので、厳密な数字ではないので、そこは御容赦いただきたいと思いますけれども、それだけの経費をかけても架け替えるということが可能かどうか。それはやはり難しいだろうと。一番大きな点は、そういうような工事を当然三鷹市が勝手にできるわけではなくて、JRの鉄道を運行している中で全てやることですので、JRの協力が得られるかどうかというと、それも非常に難しい。
 ですので、総合的に考えて、一般的な橋よりも数倍のお金がかかるということは明らかなわけですので、そういうことから、総合的に考えて、やはり保存していく、もしくは架け替えて、あそこに橋を残すということが、三鷹市にはできないというような判断に至ったということでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  当時、その説明を受けたときには、明確な金額ではなかったと思いますけれども、数十億円というようなことは言われたことはあります。だけれども、いまだ具体的な試算はしていなかったのかなというのは、ある程度の明確な数字があったのかなということは、やはり確認しておきたかったんですよね。それがないということでね。ないというふうに考えてよろしいですか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  今おっしゃった数十億円とおっしゃったのは、今、私が申し上げた一般的な、あそこの橋を架け替えたらという見積りを取ったということはもちろんないですけれども、うちの技術職のほうで、一般的な橋梁の単価で長さを掛けたら大体幾らぐらいと。もちろん、それよりもお金はかかるわけですけど、でも基礎的な資料として考えたときに、おおむねこれぐらい。それが、5倍から10倍のお金がかかるとなると、やっぱり10億円以上、数十億円ということになるでしょうというようなことで、例えば決算委員会でしたか、予算委員会でしたかの席で、市長のほうからそういうような答弁があったということは、私も記憶してございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  やはり幾らかかるかとか、そういうことが明らかにされて、それも含めて──それだけではないと思いますけれども、金額も含めて、JRはもうしないという方向を示したかもしれませんけど、果たしてこれを三鷹市としてはどのようにしていくのかということはずっと問われていたと思うんですよね。
 そういった意味で、市民の皆さんに情報を示して選択をしていただくというようなことが必要ではなかったかと思うんですけれども、それはできたのかどうかという点はいかがでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  三鷹市でも、内部で可能かどうか、三鷹市でJRのほうにお願いをして、三鷹市で責任を持って対応することが可能かどうかという検討をもちろんいたしましたけれども、何度か御説明をしているかと思いますが、あくまでもJRの持ち物の橋であるというのが、まず大前提としてあるかと思います。
 三鷹市に所有権があるものではなく、JRのほうは撤去するという判断をした。それを、三鷹が肩代わりをして支えることが可能な案件かどうかというところが、やはり一番の判断の分かれ道だったと思うんです。なので、JRがもう持ち切れないというふうに判断をしている。危険性もあるし、鉄道の安全運行が優先であるというふうな判断をしたものを、三鷹市が未来永劫支え続けて、万が一、鉄道運行や人命に何か支障があるような事故が起こるというようなことが、もちろんあってはいけませんので、やはりリスクをどう捉えるか。
 そして、そもそもこの橋の持ち主は誰かというと、それはJRさんだということを大前提として、三鷹市としては、そういう判断をしたということです。
 以上です。


◯委員(伊沢けい子さん)  先ほど市民の声として、いつ渡れなくなるのかというような問合せがあるというふうにありましたけれども、一方で、残してほしいとか、その他の御意見というのは、今回の広報によってどれくらい寄せられたんでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  全体として受けた件数としては、数件です。問合せ自体は何十件もありますし、主にはお申込みの仕方ですとか、やはり先ほどのいつまで渡れるんですかという御質問が多いですけれども、壊してしまうということを今回のことで知ったとか、すごく残念だというようなことをお電話でいただく方も何件かはありました。
 私自身も1件、たまたま取った電話で、そういうお電話を受けたことがございますけれども、そのときも今申し上げたように、三鷹市の持ち物ではないということですとか、この間の経過を御説明をして、残念だけど仕方ありませんねということで、お電話を切っていただいた方などもいらっしゃいます。


◯委員(伊沢けい子さん)  そうしますと、残してほしいという明確な御意見というのは、いろんな形で、メールなども含めてなかったということでしょうか。


◯芸術文化課長(井上 仁さん)  こちらの跨線橋の撤去については、今回初めて出たものではなくて、昨年、三鷹市とJRで協定を結んだということでもホームページで出しているので、こちらが撤去になるということは、1年以上前からお伝えをしているところです。
 それ以降に、明確に記録を取っているわけではないですが、数件いただいて、今回の広報以降では、芸術文化課に寄せられたものでいくと、今、記録に残っているのだと、1件だけ残せないのかというのはございましたが、あとは何かそういう渡り納めの企画みたいなものはないのかみたいな、そういう問合せでした。


◯委員(伊沢けい子さん)  分かりました。ただ、やはり、私もこれで果たしてよかったのかという気持ちもなくはないんです。当初は、金額のことが一番大きな問題だと、現在も思っておりますけれども、それも含めて、果たしてこのことが本当に正しい選択であったのかどうかということは、やはり今後も問われるんじゃないかなと思って、質問いたしました。
 終わります。


◯委員長(大倉あき子さん)  よろしいでしょうか。


◯委員(池田有也さん)  跨線橋で、ちょっと一つだけ質問させていただきたいんですけれども、先ほど、当日の見学の流れが、駅のほう側から、南側から来て、北のほうは一通ですから、戻っていくという流れだったんですけれども、今回、せっかく市外から来られる方も結構いらっしゃると思うんですが、そのまま戻ってもらうというよりも、せっかくなので、太宰サロンだったりとかというところも見てもらえるような、そういった工夫というものって何か検討はされたのかどうか、お願いします。


◯芸術文化課長(井上 仁さん)  どういう動機でいらっしゃるか、太宰ファンなのか、鉄道ファンなのか、分かりませんけれども、部数は限りがあると思うんですけれども、駅前のガイドマップのようなものは何部か用意して、跨線橋以外に太宰治サロンや、美術ギャラリーや、此の小さい家とか、そういうものは受付の辺りに置いて、三鷹市で太宰ゆかりのところはこういうところがあるというのを御紹介したいなとは思っております。


◯委員(池田有也さん)  分かりました。ありがとうございます。せっかく来ていただいたので、新たに作るとお金がかかっちゃいますから、今あるチラシで結構ですので、そういったものを配ってもらえると、せっかく来ていただいた人にもいろいろ楽しんでいただけると思いますので、ぜひそういった方向でいろいろ工夫してもらえたらなというふうに思います。
 安全対策のほうは、これから万全を期してやられると思いますので、また当日、雨が降ったり、雪が降ったりということもあるかもしれませんから、そういったことも想定して、しっかり万全を期して行っていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。


◯委員長(大倉あき子さん)  ほかによろしいでしょうか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 では、以上でスポーツと文化部報告を終了いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  休憩いたします。
                  午後2時26分 休憩


                  午後2時39分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  委員会を再開いたします。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◯委員長(大倉あき子さん)  教育委員会報告ア、本件を議題といたします。
 本件に対する教育委員会の説明を求めます。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛さん)  よろしくお願いいたします。本日、教育委員会から行政報告をさせていただきますのは、お手元の日程にありますとおり2点です。1点目が、令和5年度学力・学習状況調査等の結果について、2点目は、令和4年度三鷹市立小・中学校児童・生徒の問題行動・不登校等の実態についてになります。
 まず、アから御説明、質疑をいただくことになっておりますが、アの学力・学習状況調査等の結果につきましては、資料としては2点ありまして、全国学力・学習状況調査の調査結果について、これが資料1−1、三鷹市学力テストの結果については資料1−2となりますので、この後、担当の課長より御説明させていただきます。
 よろしくお願いします。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  私のほうから、まず令和5年4月に実施しました令和5年度全国学力・学習状況調査の結果について御報告いたします。この調査は、全国で小学校6年生と中学校3年生を対象に、悉皆で実施している学力調査でございます。実施教科は、小学校が国語、算数の2教科を実施、中学校は、国語、算数、英語の3教科でございます。
 まず、小学校についてでございます。資料1−1の1ページを御覧ください。小学校の国語、算数では、全ての領域等において全国、東京都の平均を上回りました。
 次に、中学校でございます。2ページを御覧ください。中学校でも、小学校と同様に、全ての領域等において全国、東京都の平均を上回りました。
 また、3ページの英語については、聞くこと、読むこと、書くことも同様の結果となり、英語の話すことについては、東京都の平均は示されておりませんが、全国の平均を上回る結果となりました。
 4ページを御覧ください。出題される問題は年度によって異なりますので、単純な経年での比較はできませんが、小学校の過去3回分の結果の推移を示したものでございます。
 次に、5ページ、6ページには、小学校と同様に、過去3回分の中学校の結果の推移を示したものでございます。
 なお、6ページの英語の聞くこと、読むこと、書くことと話すことは、令和5年度より区別して調査が開始となったことから、令和5年度のみの記載となっております。
 続いて、7ページを御覧ください。小・中学校の質問紙調査の結果でございます。質問紙調査は、規範意識や自己有用感、地域や社会に関わる活動の状況等について、児童・生徒が回答し、学習意欲や学習環境、生活の諸側面等に関する実態を把握するための調査でございます。
 左側のチャートは、調査の領域別の集計値を全国基準、東京都基準で相対的に示したものです。上の2つの円グラフが小学校、下の2つの円グラフは中学校の結果です。共に、左の円グラフは全国基準、右の円グラフは東京都基準で示したものとなっております。全体的に三鷹市は、全国、東京都の基準値と同等、もしくは上回っています。
 生活習慣、学習習慣については、小・中学校共に全国、都の基準値よりも高くなっております。チャートの項目に対応した質問が右側のグラフになっております。右側の上段の帯グラフを御覧ください。生活習慣、学習習慣の項目に該当する一部が、こちらの質問項目となります。令和3年、令和4年、令和5年の三鷹市のデータと、令和5年度の東京都と全国のデータとを比較して示しております。
 なお、その他、無回答は除いてあります。
 一方で、規範意識の数値が小・中学校共に全国の基準値よりも若干低い傾向となっております。そこで、右側の下段の帯グラフを御覧ください。規範意識の項目に該当する一部が、こちらの質問項目となります。平均値としては、肯定的な回答の割合が全国と同じ、または若干低い結果となりました。引き続き、特別の教科、道徳を柱とした道徳教育や特別活動等の確実な実践と指導力の向上、人権教育のさらなる推進を図り、規範意識の向上について重点的に取り組んでいく必要があると考えております。
 教育委員会としても、引き続き、道徳教育推進担当及び初任者研修の集合研修を行うなど、研修を進めてまいります。
 次に、調査結果に見る三鷹市の課題でございます。改めて、1ページにお戻りください。右側の枠囲みの中の黒三角の部分に、それぞれの教科の最も正答率の低かった問題を載せております。2ページの中学校についても、同様に載せております。共通するところとして、目的や意図に合わせて自分の考えを書いたり、選んだりして、根拠を明確にしながら説明及び記述する設問に課題がありました。
 小・中学校共に、学習活動の内容や狙いに応じてノートやプリント等に自分の考えを記述するような各活動を計画的、積極的に取り入れることが必要と考えられます。
 なお、問題の内容につきましては、8ページ以降に、別添資料をつけておりますので、そちらのほうを御覧ください。
 次に、4ページ、5ページ、6ページについてです。本市と都及び国の平均正答率の比較等について記載しております。記述式の問題における無回答率が高い傾向にあることから、与えられた情報や既有の知識について、問題の条件に合わせて自分でまとめることに課題があると考えられます。この課題に対しては、自ら考え、表現する力を高めることが大切であり、そのような学習活動を意図的に取り入れていくことが必要であると考えます。
 また、小学校では、学んだ知識、技能を転用できない傾向が、昨年度の結果からも同様に見られました。基礎、基本の定着を進めつつ、学んだ知識、技能を日常生活の場面に置き換えたりしながら学習する必要があると考えます。今後も、学習用タブレット端末にあるeライブラリ等のアプリを効果的に活用しながら確実に基礎学力の定着を図るとともに、知識、技能、思考力、判断力、表現力等の資質、能力をバランスよく育む必要があると考えております。
 これからも、探究学習研究会やGIGAスクール研究開発委員会など、先進的な取組を通じて授業力の向上を図ってまいります。今後も、学校単位の課題分析を踏まえた授業改善の取組が推進されるように指導してまいります。
 続きまして、令和5年5月9日に実施しました、令和5年度三鷹市学力テストの結果について御報告いたします。資料1−2を御覧ください。このテストは、学力の伸びの経年変化などを継続して把握することのできるテストでございます。令和2年度から実施しており、今年度が4回目の実施となります。小学校4年生から6年生と、中学校1年生から3年生を対象に悉皆で実施しているテストでございます。実施教科は、国語、算数・数学の2教科と、中学校2、3年生のみ英語を加えた3教科となっております。
 まず、学力レベルの経年変化についてです。1ページを御覧ください。教科ごとに、令和2年度から令和5年度の4年間の学力レベルをまとめました。赤字で示したレベルが今年度の結果でございます。学力レベルは全部で36段階で設定されており、各学年に適応したレベルの範囲が決まっております。右下の表が各学年の学力レベルとなっており、例えば小学校4年生では1から21、小学校5年生では4から24というふうに設定されております。
 結果としましては、中学校第1学年を除く全ての学年、教科で、学年が上がるごとに着実な学力の伸びが見られました。例えば、左の国語の現小6では、一番左の小4のときにレベルが19であったのが、横に進み、小5では20、小6では23と、着実に学力が伸びております。特に、現小5の国語における学力の伸びが高く、小4から小5でプラス5ポイントの伸びが見られております。しかしながら、一方で、現中1を御覧いただきますと、小6から中1の段階では学力の伸びが見られておりませんでした。これは、これまでも同様の傾向が見られております。
 次に、学力が伸びた児童・生徒の割合です。2ページを御覧ください。前年度と比べて、学力の伸びが見られた児童・生徒数の割合を、教科、学年ごとにまとめております。緑色の棒グラフが今年度の結果、青色の折れ線グラフが昨年度の結果です。国語については、約6割から9割の児童・生徒の学力が伸びております。令和4年度と比べて、小学校第5、6学年及び中学校第3学年で学力の伸びた児童・生徒の割合が多くなっております。算数・数学につきましては、約6割から7割の児童・生徒の学力が伸びております。令和4年度と比べて、小学校第5学年及び中学校第3学年で学力の伸びた生徒の割合が多くなっております。一番右の英語につきましては、昨年度と比べて学力が伸びた生徒は多く、8割以上の生徒の学力が伸びております。
 続いて、3ページをお開きください。質問紙調査からの分析についてで、まず自己肯定感に関することをまとめました。左側は、先生たちは自分のよいところを認めてくれたかと、自分にはよいところがあると思いますかという設問。右側は、学校の友達は自分のよいところを認めてくれましたかと、自分にはよいところがあると思いますかという設問のクロス集計でございます。教師が認めてくれたという実感を持つ児童・生徒ほど、自分自身についてよいところがあると思う、どちらかといえばあると思うと肯定的に回答する傾向にありました。また、友達が認めてくれたという実感を持つ児童・生徒ほど、同様に、自分自身についてよいところがあると思う、どちらかといえばあると思うと、肯定的に回答する傾向がありました。
 次の4ページをお開きください。こちらは、三鷹「学び」のスタンダードに関することをまとめたページとなっております。左側は、相手の顔を見てはっきりと挨拶することができていますかと、先生の話や友達の発表をしっかりと聞き、発表することができていますかという設問。右側は、相手の顔を見てはっきりと挨拶することができていますかと、難しいことでも失敗を恐れないで挑戦していますかという設問のクロス集計の結果です。
 誰に対しても、進んで挨拶することができているという実感を持つ児童・生徒ほど、先生の話や友達の発表をしっかり聞き、自分の考えを伝えることができる、どちらかといえばできると、肯定的に回答する傾向にありました。また、誰に対しても進んで挨拶をすることができるという実感を持つ児童・生徒は、難しいことでも、失敗を恐れないで挑戦をしている、どちらかといえばしていると、肯定的に回答する傾向にあることも分かりました。
 質問紙調査については、学校の先生によいところを認められた、友達によいところを認められたと感じている児童・生徒ほど、自尊感情が高い傾向にありました。自尊感情を高めることで、望ましい友人関係や、健全な学校生活を送ることができると考えております。引き続き、一人一人の児童・生徒に自信を持たせる言葉がけを意図的、継続的に行ってまいります。
 また、挨拶を積極的にできる児童・生徒ほど、他者の話を聞いたり、自分の考えを発表したりすることや、難しいことに挑戦しようとすることができる傾向にありました。各学園の児童会、生徒会や、CS委員会、PTA、または青少対の方々と連携しながら、三鷹「学び」のスタンダードの定着を図ってまいります。
 最後に、学力テストの結果の活用についてです。5ページを御覧ください。5ページの下段、4、学力テストの結果の活用、こちらのほうに3点、記載しております。まず、1点目、児童・生徒へのフィードバックです。児童・生徒は、個人結果票を基に、現在の学力の状況や、今後どのような学習をすれば学力が上がるのかを把握し、学習改善につなげることができます。図1及び別添資料が個人結果票となります。
 2点目に、児童・生徒の学力を伸ばした学級や教科等が行っている効果的な取組の共有です。学力の伸び、非認知等のデータを基に顕著な伸びが見られた学級や教科の指導方法を把握し、授業改善推進プランに生かしていきます。各校では、図2に示した分析シートを参考にしながら、授業改善推進プランの作成を進めております。
 3点目に、三鷹市教育研究校における活用方法の開発です。本テストのさらなる活用の推進に向けて、令和6年度以降の三鷹市教育研究協力校、奨励校において、三鷹市学力テストの活用を明確に位置づけ、活用方法についても併せて研究、開発を行ってまいります。
 私からは以上です。


◯委員長(大倉あき子さん)  教育委員会報告アの説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。


◯委員(前田まいさん)  よろしくお願いします。まず、全国版のほうの学力状況調査ですけれども、そもそもこれは何のためにやっているのかお伺いしたいと思います。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  基本的には、国のほうで子どもたちの学力、学習状況等を把握することによって、政策的な判断をしていくことだというふうに理解しています。できる、できない、あるいは授業改善、また学習指導要領の内容等でどういった部分が今後力をつけていかなければいけないのかといったところを把握するための調査というふうに理解しています。


◯委員(前田まいさん)  だとすると、全国的な学力の統計データが取れればいいのであって、個人に返す必要はないのではないかと思うんですけれども、これはなぜ児童・生徒に個人票を返却しているんでしょうか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  テストをする、そのテストの結果が戻ってくる、それについて、子どもたちは、子どもたちなりにどういうふうにしていったらいいかなといったことを考えていくといったことは、様々なテストで行われていることかなというふうには理解しています。これについては、市教育委員会で判断することではないというふうに理解しています。


◯委員(前田まいさん)  多分、これは平均も示されて返されるんだと思うんですけど、学校現場自身も、やっぱりすごく競争させられているというふうに、私は捉えています。子どもたちにとっても、やっぱり自分が平均より上だったらうれしいのかもしれないけれども、平均より下だったりすれば、やっぱり落ち込んだりとかすることにもなると思うんです。そういう機会を増やすことにつながっているのではないかというふうに思うんですけれども、市独自のほうには、一定、学習のアドバイスの記載もありますけれども、全国版のほうにはそういう記載もあるんでしょうか。御存じですか。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  全国版のほうには、そういった記載はないという認識でございます。


◯委員(前田まいさん)  だとすると、本当に結果だけ突きつけられて──私はこれは本当にやめるべきだというふうに思っています。小学校の国語のほうで、この最も低かった問題を見ましたけれども、全国も東京都も、他の設問よりも著しく平均が低いですよね。問題を見ると、今度はグラフまで出てきて、情報がすごく複雑になっているように感じたんです、解いてみようと思って見てみると。その前に、まずカードというものが示されているんですけど、書くことを図る問題として適切なのかなと、率直に思ったんですが、その辺り、教育委員会としてどう受け止めていらっしゃるんでしょうか。
 平均が著しく低かったということは、私はむしろ問題としてあまり適切じゃなかったんじゃないかなと思うんですよ。3割って、全国、東京都は3割も行っていないわけですから、問題としてふさわしくなかったんじゃないかというふうな受け止めはないですか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  答えるのがとても難しい中身なんですけれども、基本的には、国のほうで学習指導要領上で、こういう力をつけたいといったことを狙ってつくられていることに対して、果たして今、子どもたちがどこまでできるようになっているのかを測るためのものだというふうに理解しています。
 いわゆる論理的に様々、どう組み立てていくのかみたいなこと。それが測りたかったんでしょうけれども、それが適切かどうかというのは、私ども、ちょっと判断できる立場にはないかなというふうには思っています。


◯委員(前田まいさん)  私は、これを見て、そこまで書く力がないのかなというふうには、ちょっと思ったんですよね。ほかが7割ぐらいの学力が把握できているのに。だとすると、本当にこれは相当書く力をつける改善が必要だということにもなるわけですから、そこはちょっと、できれば自治体からもぜひ声を上げていただきたいなというふうに思っています。
 それから、問題だと感じているのは、結局自治体間とか学校の間で、この学力検査の結果の競争になっているというふうな報道を見ます。また、そういった学者や専門家の意見も聞いています。三鷹市において、春休みの宿題にこういう学力テストの過去問を出すなど、事前の対策を講じた学校はなかったかどうか、確認されていますか。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  私のほうでは、そういった学校はないという認識でございます。


◯委員(前田まいさん)  それを一旦信じて、そしてぜひやらないように教育委員会からも連絡をしてほしいと思います。
 それから、この4月18日の実施というのが、学校現場にとっては結構重いんじゃないかなと思うんですが、学校生活や教育活動への影響として、この4月の実施時期はどう考えていらっしゃるでしょうか。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  国のほうで一斉の実施で指定されているものなので、こちらのほうで日にちを変えるとかは、なかなかできない日にちとなっております。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  補足させてください。国のほうで決めているということなんですけど、年間のスケジュールの中には、もう最初から年間の行事予定の中に含まれているものですので、そこで行うことが支障がないように、学校の様々な行事等の組立てはしているところです。


◯委員(前田まいさん)  とはいっても、年度替わりで忙しい、また安定しない時期だと思いますので、ぜひ現場からの声も拾っていただきたいというふうに思います。
 それから、文科省から結果が返ってくるようですけれども、それはいつ頃なのかということと、それにすごく時間がかかるというふうなことも見まして、事前に各学校で自校採点が行われているでしょうか。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  私ども、自校採点は特にしていないという認識であります。こちらの結果は、委員おっしゃるように、返ってくるのに時間が相当かかっておりまして、今年度も夏ぐらいに返ってきたという記憶でございます。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。もし自校採点をしているということになると、解答用紙をコピーして、教員の皆さんが分析したりというようなことをやっているところも結構あるというのも見ましたので、そういったことで教員の負担が増えることのないようにお願いしたいと思っていたんですが、文科省からの結果を待って、教育委員会としても分析されているということであれば、分かりました。
 それから、中学の英語ですけれども、話すことのほうは、4年ぶり、2回目の実施かと思います。どういう方法で行われたのか、確認します。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  こちら、いわゆるCBTというか、オンラインで、パソコンで音声を入力して、そのデータファイルを国のほうに提出するという形でやっているというふうに聞いております。


◯委員(前田まいさん)  私が昨日ちょっと見た中では、文科省が整備するメクビットというのを使うと。そのメクビットを利用するには、学習eポータルというシステムを経由しなければならないということなんですけれども、民間で8社、企業がこの学習eポータルを提供しているということなんですけど、この学力テストのスピーキングテストをやるために新たに何かシステムを導入する必要が本市ではあったのか、あるいはもともとこのeポータルを使わせていて、その必要はなかったのかどうか、確認したいと思います。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  今年度の実施につきましては、国のほうで準備していただいたeポータルのほうを使用しております。来年度以降につきましては、本市で使っています両備システムズの校務支援──教員用の校務システムですね、両備システムズのほうでeポータルを今つくっておりまして、そちらのほうを活用する予定でございます。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。ちょっと気になるのは、この児童・生徒の個人情報、あるいはテストの結果が、一定この民間企業に渡ることにもなると思うんですけれども、そういったデータの利活用についての、本人または保護者の許諾とか、その辺りの問題はクリアしているんでしょうか。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  一応、私のほうで、子どもの名前だとか、そういったものは、このメクビットのほうに上げるものではなく、要は子どものID番号で子どもたちの回答はメクビットに上げておりまして、学校のほうで、そのID番号と子どもというのを突合して、このデータは誰のデータだというふうに分かるようになっているので、そういったところは大丈夫かというふうに認識しております。


◯委員(前田まいさん)  個人情報として特定されるとかということはないにしても、そういった民間企業に一定、情報が提供されるということの許諾は取っていらっしゃるんでしょうか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  基本的には、いわゆるeポータルのサイトを経由はするんですけれども、データ自体は基本的に全て国のほうに行くことになっております。ただ、IDという部分でのことですので、これ自体は個人情報に当たらないものというふうな認識でやらせていただいています。


◯委員(前田まいさん)  ちょっとそこは疑義が残るかなと思うので、そもそもこういう流れで、この学力テストのスピーキングテストが行われているということも、きちんと保護者に情報提供していただきたいと思います。
 それから、全体として平均を上回ったということを教育委員会としてはどう捉えていらっしゃって、今後どうしていきたいというふうにお考えなんでしょうか。平均をさらに超えていきたいというふうにお考えなんでしょうか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  平均が高いからいいとか、悪いとかということではなくて、やっぱり子どもたち一人一人が、今どういう学力が身についてきているのかなといったところを把握していきながら、できるだけ伸ばしていきたいですけれども、決して平均点を上げるための授業をしなさいとか、そういうことを指導していくつもりは全くございません。


◯委員(前田まいさん)  そういった意味では、このテストの在り方が非常に問題があるというふうに、私は思っています。本市においてはなされていないと、今日の質疑を通して受け止めていますけれども、それでもやっぱり平均を上回らなければいけないというような、自治体の中での圧力、国からの圧力とか、自治体の首長の圧力とかがあって、そういうのが無言のプレッシャーになって、教員とか生徒、双方のストレスにつながる危険もあると思っています。
 かつて、愛知県の犬山市がこの調査に参加しなかったということが2年ほどあったようです。高知県の土佐町議会では、悉皆調査ではなくて、抽出式の調査に改めることを求める意見書が採択もされたりしています。意見書の中では、教員がテストの分析と対策に追われているということも問題視されています。
 先ほどの問題の作り方も含めてなんですけど、実施方法の是非や、全国の調査そのものの是非も含めて、見直しを検討するよう、市教委としても求めてほしいと思いますが、そういったお考えはありますか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  現時点では、そういう検討はしていません。


◯委員(前田まいさん)  結局、毎年内容の変わるテストなわけで、それで受けている子も毎年違うわけですよね。それをもって学力が上がった、下がったと判断することが、非常に無理があるんじゃないかというふうに思っています。学習指導要領に沿った内容の理解度を測りたいのであれば、本市では、独自の調査もされているということですので、逆に、そっちに一本化して、この学力テストはやらなくていいんじゃないかなという判断も、ぜひ御検討いただきたいと思います。質問はしないでおきます。
 それから、市独自のほうもお伺いしたいと思います。全国版のほうは、大体十数問の問題数になっていますけれども、市のほうのテストでは、各教科、問題数は大体どのくらいでやっているのか、教えてください。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  学年によって多少範囲のばらつきはあるんですけれども、国語で三十一、二問程度、算数・数学ですと31問から33問程度、英語は36問程度でございます。


◯委員(前田まいさん)  ありがとうございます。結構多いですかね、こっちの全国のものに比べたら。これは、1日でやられるテストになっているということでしょうか。
                 (「はい」と呼ぶ者あり)
 小6から中1の間の学力の伸びがあまり見られないということについて、理由が書いてありますが、改めて御答弁を、その理由はどういうふうに考えていらっしゃるのか、お伺いします。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  小6から中1の伸びが変わらないといったところは、いわゆる進学のところで、私立であったり、国立等々であったりというところで、抜けてしまう子がいるというところで、小学校6年生と中学校1年生の母集団が変わってしまうといったところでの結果というふうに認識しております。


◯委員(前田まいさん)  そうすると、一定、学力レベルの高いほうの子が進学されているというふうに判断します。とすると、これまで言われてきた、要は中1ギャップというのが起きているのか、起きてないのか、どう評価されているでしょうか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  基本的には、この数値だけで判断することはできないというふうに理解しています。この課題は、別に今始まったことじゃなくて、三鷹が小・中一貫を始める前からずっとあったことだというふうな理解です。そういった中で、母集団が変わるけれども、その後、その母集団の中できちっと伸びているといったことを見ると、これだけで中1ギャップが起こっているというふうには判断できないというふうに理解しています。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。もし可能なら、私立等に進学してしまった児童・生徒を除いて分析してみるということを──出していただく必要はないと思います、出していただければ、ありがたいですけど。そういった分析も可能ではないかと思うんですが、というのは、やっぱり中1ギャップが起きているか、起きてないかの実態を、ちょっと掘り下げて見極めていただきたいし、教育委員会としての考えをお示しいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  これで中1ギャップといったことにつながるかというふうに、実は私はそう思ってなくて、このテスト自体が5月に行われているものですので、まさにこれ、中1でやったことをやっているわけではなくて、小学校でやった範囲のことを中学校1年生に聞いているということなんです。ですから、母集団の違いといったところ以外に、説明を求めるのはなかなか難しいところもあるのかなというふうに思っています。
 おっしゃるとおり、中1ギャップというのは起こしたくないというのは、教育委員会としても、学校としても、もちろん子どもたちにとってもすごく大切なことだというふうに思っておりますので、分析については、これも含めて様々な角度から当たっていきたいなというふうには考えております。


◯委員(原めぐみさん)  こんにちは、よろしくお願いいたします。全国学力・学習状況調査のほうからお伺いしたいんですけれども、先ほど前田委員が質問していたかと思うんですけれども、4月18日にテストがあるというのは──娘が実際に受けていますけれども、本当にすごくばたばたした中で、教職員の方もそうだと思うんですけれども、新しい学年に子どもたちが慣れていない中で行われる試験かと思うんです。実際、現場からの声は上がっていないんでしょうか。本当に身体測定とか係決めとか、学校では様々4月に行われるかと思うんですけれども、その辺りをお伺いしたいと思います。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  こちらの日程のほうは、結構早い段階で学校のほうには示しているので、学校はこの日というのがもう決まっているので、そこに合わせていろんなものを調整したりというところで、ずらせないものという現場の教員の認識があるかなというところでは、特にこの日程だと、という声が直接こちらに何か上がってくるというところはない状況でございます。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。学校の先生方の中からは、そういうふうに分かっているから、そういう話が上がらないかもしれないんですけれども、実際、生徒からの声は、教育委員会のほうには届かない感じですか。4月の本当にすごく疲れている中での試験かなというふうに思いますので、その辺りお伺いしたいです。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  なかなか子どもから具体的に聞いたことはないです。私も、学校に行ったときに、どうだったと聞いても、やっぱりそれで大変だったというお答えはなくて。今回に関していうと、4月18日ってすごく早いんですけれども、基本、国のほうは第3火曜日で組み立てているので、そんなに大きくは変わらないんですけど、もうちょっと後のときもあったりとか、するはするんですけれども。
 子どもたちにとっては、このテストで何かが決まってしまうとか認識はあまり持っていなくて、日頃の力がどのぐらいあるのかといったことを見るテストだという、そういう認識で受験されているので、あまりここに向けて準備することもしていないというふうに、私は理解しています。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。準備しなくても、テストって割とやっぱり本腰を入れるので、子どもたち、1日ですごく疲れるのかなと思ったので、お聞きしました。ありがとうございます。
 あと、学校で返却された後に、見直しなどを行っていらっしゃいますでしょうか。その辺り、お伺いしたいと思います。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  個票のほうを子どもたちには戻して、私ももともと教員で、中学校の現場にいたんですけれども、これを戻すと、結果を見て、ああ、ここができていた、できていなかったというのはあるんですけれども、それに基づいて振り返って、もう一回問題をひっぱり出してきて確認というのは、あまりいなかったかなというふうに認識しております。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。テストとか問題って、解いて見直しして直すというのが一番力になるかなというふうに感じているので、ちょっとお伺いしました。
 あと、三鷹市のみならず、先ほどの前田委員からもありましたとおり、書くことに関して、すごく低いというふうな結果が出ているんですけれども、この辺り、具体的にどのような勉強方法が直接的に結果につながるとお考えでいらっしゃいますでしょうか、お伺いいたします。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  やはり、書くことの学習としましては、実際に書くというのがいいのかなというふうには考えておりますので、実際にどう思ったかといったところを、国語の授業とかで自分の思いや考えを文章にしてみる。そういった書くことも、やはり国語の技能としては、1つのスキルとしてテクニックなんかもありますので、実際に考えたことを文章にまとめるというようなところで、各活動を重点的に行っていくなども必要かというふうに考えております。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。今、中学3年生の息子がいまして、小6の子もいて、小3の子もいるんですけれども、中3の子のときと小6の子のときは、小学校の低学年のときに、毎日のように日記の宿題が出ておりました。タブレット導入もあったのか分からないんですけれども、今の小3の子に関しては、一切書くような宿題が出ていないなというふうに、私は考えています。
 小6の子が、小2、小3ぐらいから、先生の考え方もあるかと思うんですけれども、周りの学校の友達とかから聞いても、日記の宿題がなかったんです。なんですけれども、中3の子のときは、割と毎日本当に長い間あったので、そこのところが少しずつ、この後も響いてくるのではないかなというふうに感じているんですけれども、書くことに関して、その辺りでスキルアップを図れるのではないかなと思いますけれども、見解をお伺いいたします。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  かつては、やはりタブレット等もなかったので、書くというと、本当に紙と鉛筆で書くという作業がメインだったと思うんですけれども、今、1人1台学習用タブレット端末がある中では、自分の考えをまとめて表現するといったところでの書く活動として、学校によってはジャムボードなどを活用して、子どもたちの話合い活動の中で、付箋みたいな機能なんですけれども、自分の考えをそこに書くことをしていたりとか。
 あとは、エクセルのような機能で、そこに自分の考えを書いて、みんなでその考えを共有したりといったところで、タブレット上に書き込むということも、学校では今増えてきているかなというふうに考えております。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。英語のほうでも、やはり書くことのポイントが低いようですので、タブレットも大いに活用していただいて、全体的なスキルがアップするように、指導していただけたらなと思います。よろしくお願いいたします。


◯委員(池田有也さん)  それでは、まず全国学力調査のところから質問させていただきます。総じて全国平均、また都の平均に比べても正答率は高いということで、これまでのタブレットのことだったり、個別最適化の成果が一定、表れてきているのかなというふうに思いながら、見させていただきました。
 そこで、今回のこの結果について、答えられる範囲で結構なんですけれども、学校ごと、また地域ごとで何か差が生じていたりとか、駅に近いほうと遠いほうで何か違うとか、そのような傾向が見られたりしたのかどうか、答えられる範囲で結構ですので、お願いします。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  一応、学校ごとでのデータも、それぞれの学校に戻していますので、やはり学校ごとでの差はあります。三鷹市の平均が東京都や全国の平均よりも高いので、どうしてもやはり平均なので、三鷹市の平均より下の学校は必ず存在もしますし、東京都や全国の平均を下回っている学校なんかも実際にはございます。


◯委員(池田有也さん)  やっぱりそうかなとは思いながら、質問させていただいたところだったんですけれども、どうしてもやっぱり駅に近いと塾が多かったりとか、機会が多かったりというのもあるでしょうし。ただ、一方で、私もほかの自治体の議員さんと話をすると、三鷹はやっぱり教育熱心だし、結構学力も高いというふうなイメージがありますので、そういった地理的な環境が不利にならないような環境もつくっていかないといけないなとは思うんです。
 また、そういった平均を上回っている学校とそうでないところとの情報共有なんかも、学校の取組についても、校長会とも通じて、いいところはやっぱり切磋琢磨していく上でも、ほかの校長さんとも意見交換、情報交換していくことはすごく大事なのかなと思うんですけれども、今回の結果を踏まえて、そういった各校での情報共有等については、どのように行われているか確認させていただきたいと思います。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  一応、校長会のほうでは、この全国の学校別での平均なんかも、情報提供はさせていただいております。
 また、市の学力テストのほうも同じように情報提供している中で、やはり市の学力調査のほうにはなるんですけれども、この資料1−2の5ページなんかにも記載させていただいているんですけれども、結果から分かったことというので、eライブラリであったり、自立学習を全校で取り組んでいる学校なんかは、やっぱり伸び率が高かったりというところがありますので、そういった情報はこちらからも各校のほうには発信し、各校で様々工夫していただきながら取り組んでいただいております。


◯委員(池田有也さん)  分かりました。ありがとうございます。やはり、各校で情報共有しながら、いい取組はどんどんほかにも導入していくというのがすごく大事だと思います。また、平均を下回ったからといって、そこを責めるわけにもいきませんので、地理的な部分とか、いろいろな要因はあると思いますけれども、そういったことで不利にならないような環境整備をしっかりやっていってほしいなというふうに思います。
 もう一つが、この資料1−2の後ろのほうなんですけれども、相手の顔を見ながら挨拶がしっかりできるというところのアンケート調査なんですが、調査日時を見ますと、今年の5月9日ということで、コロナが5類に移行するぐらいのはざまの時期だったとは思うんですけれども、その前後でマスクしていたり、していなかったりとかで、やっぱり子どもたちのコミュニケーションにも多少影響はあったのかなというふうな気もするんです。
 なので、そういった意味でも、また今後この調査を続けられると思いますが、そうした視点からの経年変化について見ていくことが大事だと思うんですが、その点についての市の所見についてお伺いできたらと思います。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  御指摘ありがとうございます。子どもたちのコミュニケーションのパターンが少し変わっていた時期は当然あるのかなというふうに思っておりますので、注視して見ていきたいなというふうに考えております。


◯委員(池田有也さん)  ありがとうございます。やはり地元のほうの先生方とも、運動会とかがあったので話すと、少しずつですけどマスクを取って来る子も増えてきている。また、それをつけている子に、無理やり外してと言うわけにもいきませんので、それぞれの判断でしょうから、そういった中で経年の変化を見ていくことってすごく大事だなと思いますので、引き続きこの調査、しっかり注視してやっていただきたいなというところです。
 それと、あと自己肯定感の部分はすごくやっぱり大事だと思います。その子その子で得意な分野は違うと思いますし、得意な分野について先生から褒められると、その本人もすごくやる気も出ますから、ぜひそういった子どもたちの長所を伸ばしていくような教育をしっかりやっていっていただきたいなということを申し入れて、私の質問は終わります。


◯委員(前田まいさん)  すみません、1点だけ追加で確認をさせてください。全国版の英語の話すことなんですけど、先ほど、東京都の平均が示されていないという御説明だったかと思うんですが、それは何でか分かりますか。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  こちら、国のほうからいただいたデータを基に作っている資料なんですけれども、その中に都が入っていなかったというところで、我々もそれ以上に詳しくは把握しておりません。


◯委員(中泉きよしさん)  まず、資料1−1について伺います。さっき前田委員のほうからもありましたけど、小学校の国語の書くことがほかに比べて低い、あと中学校の英語の話すこと、これも大分低いですよねと。これは問題が不適切だったのか、それともふだんの授業でここがうまく回っていなかったのか。ミスマッチというんですかね、ふだんの教育現場とこの問題との。それは、どっちに要因があると思われますか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  問題が不適切であるということを私が判断する立場にはないので、なかなか難しいんですけれども、専門の教科の英語のことでいいますと、これは難しいです。求められているものがかなり高いなというふうには思って、問題は見させていただきました。


◯委員(中泉きよしさん)  というと、不適切だったということですよね。いや、それは私の解釈でということでいいんですが。私もそう思うんです。やっぱり正答率の平均が2割というのは、そういう問題を出すほうがおかしいのであって、ということは、それはほかの問題もどうよということは、この試験の制度もどうよということにはなってくるんですが、それはここで言うことではないのかもしれませんが、そういうところは少し懐疑的になって見なければいけないのかなと。
 それと、これも前田委員からありましたけれども、この英語の話すこと、何で東京都がないのかなあということと、三鷹市で受けたのも、ほかが1,040人に対して794人、8掛け以下になっている。ただ、これ、全国で見ると9掛け以上は受けていると思うんですが、この差はどうして生まれるんでしょうか。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  数が大きく減っているところの一番の要因としましては、データがうまく録音されていなかったとか、送れなかったといったこと──インターネット環境のところで出ているという報告は、学校のほうから聞いております。
 あとは、この書くこととかの調査と別日にやっておりますので、当日、一部、欠席で受けていない子もいるというふうに聞いております。


◯委員(中泉きよしさん)  ありがとうございます。そうしましたら、もう少し後ろに行きまして、1−1の7ページ、一番下、この規範意識について、全国基準よりも若干低い傾向があるということで、全体的にいいよというのは報告としてありがちなことなんで、いいところは前面に出てくるというのは分かるんですが、この部分だけ全国よりも若干低い傾向があるねということなんですが、これについては、もう少しここに書かれていること以上に、何か御説明や気にかかるところとかっていうことがあれば、ここで御教示いただきたいんですが。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  これは私の記憶なんですけれども、コロナに入る頃から、子どもたちも、やはり今まで地域の方とすごく触れ合いがあった中で、地域との交流がすごく減ってきたというところで、この規範意識が、三鷹市も急に全国、都よりも下回ったというデータになっている記憶でございます。
 なので、コロナも5類になったといったところでは、そうした地域行事、また地域との関わり等、そういったところに子どもたちが積極的に参加することで、ここの7ページに記載してありますような、人の役に立つ人間になりたいと思うかとか、こういった質問項目のところが向上できるように努めてまいりたいというふうに考えております。


◯委員(中泉きよしさん)  コロナが原因だと、三鷹がほかよりも下回る理由になるのかどうか分かりませんし、あとこの規範意識というのは、組織とか発言する側によって、人の役に立つ人間になりたいというものの中身が全然違いますので、別に僕はこれが低いから問題と思って、今質問したわけじゃないんですが、勘違いしないでいただきたいということ。
 その上にある、生活習慣、学習習慣というところでも、例えば家で自分で計画を立てて勉強していますかというところで、小学校が年々落ちているんです。しかも、これは誤差でぽこぽこしているんじゃなくて、3年連続で数字が減っているということで、これは何か教育委員会として把握されていたり、思い当たる傾向、トレンドというものはあるでしょうか。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  計画を立てて勉強しているかというのが、確かに委員おっしゃるように、小さいポイント数ではあるんですけれども、確実に若干落ちてはきているといったところで、何が起因しているかは、今この場でぱっと思い当たるところがないところでございます。


◯委員(中泉きよしさん)  ありがとうございます。三鷹「学び」のスタンダードというところとこれの何かそごとか、それを推し進めているというのがいいのか、それを意識しながら教育行政に当たっている方々として、このトレンドはどういうふうに捉えたらいいのか、もう一度伺いますけれども、何か心配すべき点とかはあるでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛さん)  御指摘のように、教育委員会事務局としても、ここのところの、若干ですけれども下がってきているというところは着目をしていなかったのが正直なところであります。よく学校のほうでは、現場で実際にこういう回答に対してどのような意見を持っているか、あるいはどのような対応をしているか、今御指摘のありました三鷹「学び」のスタンダード、家庭での学習というところを含めて、校長会、その他の機会を捉えて、少しここは意見交換してみたいと思います。


◯委員(中泉きよしさん)  ありがとうございます。ぜひそれで何か見えてきたら、またフィードバックしていただければと思います。
 資料1−2のほうを伺います。ちょっと順番は前後するかもしれませんが、5ページのところで、小6から中1段階では学力の伸びがあまり見られない、私立中学校以外に進学をする生徒も一定数いるためとありますが、一定数というのは大体どのくらいなんでしょう。それで、さっきの全国学習調査のほうでも参考にするとしたら、全国ではどのくらい、そのまま地元の公立中学ではなくて、私立とか、国公立に行ってしまうのか。全国、東京都、三鷹市というのは、大体の数字でいいんですが、それが何%なのか。30%なのか、3%なのか等を含めて、その辺りの一定数というのをちょっとお示しいただければと思います。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  全国は十分に把握していません。ただ、三鷹市に関して申し上げますと、三鷹市立小学校から三鷹市立中学校への進学ということは1つの指標にしておりますので、前後することはございますけれども、このところ大体80%ぐらいの子どもが進学していると認識しています。


◯委員(中泉きよしさん)  ということは、大体20%ぐらいは欠けてしまうと。
                 (「はい」と呼ぶ者あり)
 そうですか、ありがとうございます。
 すみません、あまりいい質問じゃないかもしれないんですが、この自己肯定感に関することとか、認めてくれたという実感を持つ児童・生徒が、自分についてよいところがあると思う云々というのは、これってどうなんだろう、原因と結果は、どっちが原因で──認めてあげているから、自分によいところがあると思っているのか、自分にいいところがあると思って、そういう活動とか行動になっているから、認められる声かけが増えるのか。どっちが後先というのが、私、分からないんですが。
 だから、褒めるといい子になるという──ごめんなさい、それはちょっとあまりにも雑駁な言い方ですが、そういうことがあるのと、もう一方で褒めるのだけでいいのか、どう注意したり、叱ったりするのがいいのかということをおっしゃる人もいる。私、どっちが主流なのか、それはよく分かりませんが。
 それは、次の4ページでもそうで、誰に対しても進んで挨拶をすることができる子どもと、自分の考えを伝えることがよくできる、大体できるというのは、どっちが──挨拶がしっかりできる子が自分の考えを伝えることができるのか、自分の考えを伝えることができるから、結果として相手のことを堂々として目を見て、こんにちはと言えるのか。それって後先は。
 だから、もっと人の目を見て挨拶しなさいということで、結果として自分の考えを伝えることを育むことができると。僕、あまりそうは感じないんですが、そうやって後先というのは、これを見るとちょっと分からないんですが、どういう理解とか把握のされ方をされているのか。ごめんなさいね、あまりうまい質問じゃなくて。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  こちらは、クロス集計としていますので、委員がおっしゃっているように、どっちが先とか、どっちが後というのは、正直あまりないかなという認識ではあります。なので、教師が認めてくれたから、子ども自身が自分によいところがあると思っているのか、それとも自分によいところがあると思っている子が認められているのかとか、そこら辺はどっちがというところは、なかなか捉えづらい部分は正直あると思っています。
 ただ、学校現場としましては、少なくともここの相関のところでは、教師が認めてくれたというふうに実感を持っている子ほど、自分にはよいところがあると思っているんだといったところでは、その働きかけとしては、教師がまず働きかけをするということはできるかなというふうに思っております。
 また、挨拶のほうも、どっちが先かというのは、発表場面をつくることによって、発表に自信を持つことで、挨拶がしっかりできるようになるのか、それとも挨拶をしっかりすることによって、自信を持って発表するようになるのかといったところは、どちらが先かというのは難しいところはあるので、そういった機会を捉えて、子どもたちを成長させていくことが必要なのかなというふうには考えております。


◯委員(中泉きよしさん)  ありがとうございます。
 私は、以上です。どうもありがとうございました。


◯委員(谷口敏也さん)  全国学力テストのほうから、ちょっと1点お伺いしたいんですけど、私も文教委員は長いので、大体全国平均よりも、東京平均よりも三鷹が上って、いつもそうだったと思うんです。そっちのほうは、また今年も上でしたということでいいのかなと思うんですけど、先ほど中泉委員からもありましたけれども、7ページの規範意識のところについて、全国よりも若干低い。
 この規範意識という部分と、これ、数学及び算数への関心も若干低いですよね。平均が、この真ん中の点のところなんでしょう。だから、若干そこら辺が低いところが、どうしてなのかなと。教育委員会がどう分析しているのか、まず聞きたいんですけど。その前提として、ここには、規範意識の部分だと人の役に立つ人間になりたいと思いますかという1問しかないじゃないですか。我々としても、ここが、全国平均よりも低いということが気になるにもかかわらず、1問しか設問が書いてないと、判断しようがないじゃないですか。
 これは具体的に何問ぐらいあって、市教育委員会としてどう分析されているのかをちょっとお伺いしたいんですけど。今後こうしていくって、道徳の授業を云々かんぬんというのは書いてありますけど、回答のしようがないじゃないですけど、こういう設問だと、こうなっちゃうんじゃないのというような質問だったら、あまり気にしなくていいわけじゃないですか。その辺、教育委員会としてどう分析しているのか、お伺いしたいんですけど。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛さん)  今、手元でこの規範意識、確かに人の役に立つだけで規範意識なのかというところが、なかなか全国でやっている調査ですので、これだけで分かるのかというところはあると思います。ほかにもあるというふうに考えてはいるんですけれども、今ちょっと手元に資料がないので、その辺り、よくそうしたところを分析もしてみたいですし、ちょっと確認をしてみたいと思います。


◯委員(谷口敏也さん)  例えば資料としても、これだけ分厚い算数、英語とかの問題が我々に提供されているのに、こっちの質問のは、それぞれこれ1行だけじゃないですか。教育委員会としても、あまり気にしてないのかなというイメージになるんですよ、こっちは。それだったら、これでいいけど、みたいな感じになるんですけど。できれば、みんな資料を見たくないですかということも委員の人にお伺いしながら、教育委員会としてどう分析しているのか、聞きたかったんですよ。
 分析結果がこの一番下の行なんでしょう。分析結果として、道徳授業をもうちょっと充実させようみたいな。だから、全体的な回答結果を教育委員会としては分析しているんでしょう。それで、この結果なんでしょう。だから、ある程度、質問内容とかを把握していただかないと、我々としても判断しようがないと思うんですけど、資料があれば、もらいませんか、皆さん。
 それと、算数・数学はどうして意識が低いのかというのは、数学の先生としてどうお考えなのか、お伺いしたいと思います。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  休憩します。
                  午後3時47分 休憩


                  午後3時49分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  再開します。
    ──────────────────────────────────────


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  規範意識等の質問項目につきましては、文科省のホームページでも問題等が記載されているかと思いますので、そちらのほうは後ほど情報提供をさせていただければと思います。
 また、算数・数学への関心が低いといったところにつきましては、私も元専門が数学なので、ちょっと不本意な結果ではあるんですけども。今、新しい学習指導要領では、これまでやはりどうしても日常の場面と数学の世界というものを切り離された、数学は数学の授業というような、数学の舞台で話を進めてしまう授業なんかも一部散見された部分もありました。新しい学習指導要領では、子どもたちに生活場面から数学化し、それで数学的に解決したものを、またさらに現実世界に戻していくという必要性も言っていますので、私も学校訪問している際には、教員のほうに、生活とどれだけ数学を結びつけて授業をしていくか、またそれをしっかりと最後、生活に戻さなきゃいけないというところを強調してお話ししております。そこをまたさらに強調して、各学校のほうには周知を図りたいと思います。


◯委員(谷口敏也さん)  今のは決意表明と取って──だって、数学だけ低いんですよ、算数と数学だけ。それは鷹教研で数学の先生たちが集まって、研究しているわけでしょう。それなのに低いということは、三鷹の数学や算数の先生の教え方が、もしかしたらつまらないのかもしれないですよ。だから、やっぱり指導課長、その辺、リーダーシップを取ってやっていくべき、やりなさいという結果なのかなと、我々としては見えてくるんですよ。その辺は期待していますので、今後よろしくお願いします。


◯委員(伊沢けい子さん)  それでは、質問いたします。先ほど、質問の中で三鷹市の公立から公立へ行く、小学校から中学校へ行く子どもたちの割合は大体80%というふうにお答えいただきましたけれども、それは経年変化としてはどうなっているんでしょうか。例えばここ10年ぐらい、いわゆる外部に、国立や私立に行く子どもたちは、割合としては減っているのかどうなのかというのを確認したいと思います。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  年度によって状況が変わってきているところです。高いなと思っていた翌年は、急に、あらっという形で下がっているといったこともあります。そうはいっても、大体80%前後で動いているというような認識です。


◯委員(伊沢けい子さん)  そうすると、際立った増減は──減っているとか、増えているとか、そういうことではないということでしょうか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  この後、コロナの関係でいろんなことが動いたということがあって、どうなるのかは分からないんですけれども、これまでのところは、割とそういう増減が毎年そのぐらいの感じで起こっているというふうな認識でおります。


◯委員(伊沢けい子さん)  分かりました。小学校で公立に行ったからといって、必ずしも中学校には進学しないということは、人数がやっぱり減っていますから、そうなんだろうと思っていましたけれども、ちょっと改めて確認させていただきました。
 それから、先ほど記述式の国語とか英語についても、何もないところから書いて、表現していくというところは──無回答って書いてありましたけど、何も書かないというのが無回答という意味じゃないかと。要するに書けないというか、そういう状況の生徒が三鷹は結構多いのかなと思ったんですけど。
 そのことについて、先ほどもほかの委員から質問がありましたけれども、原因と今後の考えは、何か具体的にありますでしょうか。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  書くところでは、子どものほうでも一部、問題に対しても書くこと自体が嫌だというので、全く回答しないという子もやっぱりいますので、そういった子をどうしていくかというのも、1つ課題かなというふうには考えております。
 どちらかというと、考えている子は、何かしら少しは書いたりと全くの無回答ではなく、記述を少ししたりというところではあるんですけれども、やはり考えている時点で、何を書いていいかが分からないとか、問題自体を読むのをやめてしまう子なんかもいたりしますので、そういった子たちの問題に向かう、学習に取り組む姿勢等、そういったところも、併せて教科指導の中で高めていければというふうに思います。


◯委員(伊沢けい子さん)  ちょっと気になりましたので、やはりタブレットを導入していますけれども、どうしてもタブレットって、ちょっと他力本願というか。例えば情報収集にはある程度適しているかもしれませんけど、何かを選び取るというのは上手になるかもしれないんですけど、自分から考えてそれを表現するって、なかなか本当に骨の折れる作業で大変なんですけど、やっぱりそういうのがないと、人間としてはやはり今後生きていく上でいろんな思考力がないと、あるものの中から常に選び取るというだけでは。
 じゃあ、選択肢がなかったら、どうするんですかって思うんですよ。まさに今、全てにおいてそういう時代だと思うので、今まであったものの中から単に選び取っているだけでは、やはり本当の意味で力がつかないし、生きていく力をつけていくという意味では、やはり自分で考える。このテストだけで測れるかどうかはちょっと分かりませんけれども、ないところから生み出していく力が、やはりこれからの時代はとても必要じゃないかと思うんですけれども、ちょっと大きな質問で恐縮ですが、どう思われますか。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛さん)  質問委員さんの御指摘のとおりだと思うんです。タブレットを活用するのがどうなんだろうというのは、ちょっと異なりますけれども、やはり思考力とか判断力、表現力で、このテストに表れていることは、やはり学習指導要領にも示されておりますけれども、主体的、対話的で深い学び、こうしたことをしっかりつける、そのためにタブレットも活用しているわけです。
 やっぱりそうしたことを、学校のほうでも授業の中で改善を図りながら、しっかり自分で考えていく力、そうしたものをつけていくことが、人間力、社会力の育成につながっていくと、そういうふうに考えておりますので、これからもしっかり取組を進めていきたいと思います。


◯委員(伊沢けい子さん)  本当にそうだと思いますね。今後、それにはやはり時間もかかると思うんですよね。単に情報を集めてきて、A、B、C、Dの中からAを選ぶというのではない学習は、やはり時間もかかると思いますし、先生たちの指導力も非常に問われるところだと思いますので、やはり時間をかけて、タブレットに頼るばかりではない、学びの在り方が必要じゃないかと思います。
 それから、三鷹「学び」のスタンダードというのがありますけれども、これは主にどういうことを目指しているんでしょうか。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  こちらは、いわゆる子どもたちの基礎的な学習等であったり、生活習慣といったところを身につけていくといったところで示しているものでございます。項目としましては、生活リズムを整えるだとか、あと人との関わりを豊かにするとか、学ぶ姿勢をつくるといった、この3つの項目で、これも全国学力調査等、そういったものを根拠に、こういったことをしている子たちの学力が高いといったところを1つの根拠として、8つの実践を示しているものでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  この1−2の9ページ、最後のA4のところに、規律ある態度を身につけることによって、結果的に学力が高まるというような──学力が高まるとは書いてないですけど、こういうことを1つ、目標に掲げてはいるんですが、でも先ほど私が申し上げたことと関係がありますけれども、こういう規律さえ守っていれば、じゃあ先ほど申し上げたような考える力とか表現力とか、そういうこととはちょっとまた違うんじゃないかなという意味では、こういうことだけを推進しているんじゃないんでしょうけれども、その規律ある態度イコール何かを達成できるというのは、ちょっと飛躍があって、安直な気がするんですけれども、いかがでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛さん)  三鷹「学び」のスタンダードには学校版と家庭版がありまして、今ここでは主に家庭でどのような──規律も1つですけれども、そのようなことになっておりまして、当然ながら三鷹「学び」のスタンダードの家庭版では、家庭と連携した学習習慣、生活習慣のさらなる定着と、学習用タブレット端末を活用した自立学習、そうしたものを進めていこうということで、そのためには、こうした規律のある生活、けじめのある生活ができるとか、礼儀正しく人と接することができるとか、こうしたことを御家庭と一緒になって子どもたちに身につけさせようということですので、何もここだけで、子どもたちのそうした、先ほどのような学びが定着するとは考えておりませんので、御家庭と学校とで、しっかり連携を取りながら、今後も取組を進めていきたいと考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  私の意見ですけど、先ほど中泉委員が原因と結果のことで質問していましたけど、挨拶ができる子が勉強がよりできるとか、何かちょっと本当に因果関係があるのかと言いたいようなものがあるので、学力というのはそういう問題じゃないのではないかなということを指摘したかったんです。
 最後にそのことについてどう思われますか。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛さん)  先ほど来から、委員の皆さんが御質問されている中に学力だけではないだろうということもあったと思います。やはり、人間力と社会力を兼ね備えた子どもというのは、学校の勉強だけではなくて、よい地域はよい学校をつくり、よい学校はよい地域をつくるとよく言われていますけど、地域での活動とか、全ての活動が人間力、社会力につながっていくと思います。
 ですから、そうしたことも含めて、今後も学校と家庭、それから地域とも連携を図りながら、しっかりとした三鷹らしい取組を進めていきたいと考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  でも、学力は学力というのが1つあると思います。それは、その中での話であって、それとまた子どもたちの社会的な活動とは切り離せはしませんけれども、でも一緒くたにして因果関係を語っていることが、全国版も、三鷹の場合も多いんじゃないかなと思って、そこを指摘いたしました。
 終わります。


◯委員長(大倉あき子さん)  それでは、次に、教育委員会報告イ、本件を議題といたします。
 本件に対する教育委員会の説明を求めます。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  私から、令和4年度三鷹市立小・中学校児童・生徒の問題行動・不登校等の実態について御報告いたします。資料2のほうを御準備ください。この調査は、三鷹市教育委員会が実施している令和4年度問題行動・不登校等状況記録シートの結果を基に、国の調査で、調査対象期間は令和4年4月から令和5年3月までとなっております。
 まず、三鷹市の令和4年度に長期欠席状態にあった児童・生徒の状況を御説明いたします。資料の上段を御覧ください。長期欠席者の定義は、令和2年度より、年度間に連続または断続して30日以上登校しなかった児童・生徒となっており、出席停止、忌引、コロナウイルス感染回避などのために30日以上登校しなかった児童・生徒も含まれております。
 長期欠席理由の3点目にあります不登校とは、何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因、背景により登校しない、あるいはしたくてもできない状況にある児童・生徒でございます。令和4年度の小学校では188人で、令和3年度より約3倍に増加。中学校では126人で、令和3年度より約2倍に増加しております。こちらについては、東京都においても同様に増加傾向となっております。
 不登校の出現率としましては、小学校では都内公立小学校の出現率が1.78%に比べ、三鷹市立小学校の出現率は1.99%と、0.21ポイント高くなりました。また、中学校では、都内公立中学校の出現率が6.85%に比べ、三鷹市立中学校の出現率は3.52%と、3.33ポイント下回っており、都全体の不登校の出現より大幅に低くなっております。
 令和4年度の不登校の主たる要因としましては、全国や東京都の状況と同様で、無気力、不安の増加が挙げられます。これは、コロナ禍による行動制限などで、人間関係や生活環境の変化等の影響がいまだ続いているものと思われます。
 不登校状態にある児童・生徒は、三鷹市においても増加傾向にあることから、三鷹市独自で実施している欠席3日ルール──こちら、欠席1日目から電話、連続して3日欠席した場合には家庭訪問するなどの徹底や、令和3年度から各校で作成している登校支援シートを活用して実態把握に努め、不登校児童・生徒一人一人の個別支援の充実に努めてまいります。さらに、令和5年度より、長期欠席・不登校状況にある児童・生徒への支援の在り方に関する研究会を設置し、長期欠席、不登校状態にある児童・生徒や保護者に向けたアンケート調査を実施して、さらなる支援の在り方や不登校の未然防止に向けた取組について検討しております。
 具体的には、メタバースを活用した学校の運用の検討や、不登校の未然防止と居場所づくりに向けた校内別室支援体制の検討を進めております。
 次に、暴力行為の状況です。左下を御覧ください。ここでいう暴力行為とは、児童・生徒が故意に有形力を加える行為をいい、対教師暴力、生徒間暴力、対人暴力、器物破損の4形態に分かれます。なお、家族、同居人に対する暴力行為は除かれます。令和4年度は、市内小学校で児童間暴力が1件ありましたが、既に解決済みとなっております。
 最後に、いじめの状況です。裏面を御覧ください。いじめの定義は、同じ学校に在籍している児童・生徒など、一定の人間関係にある他の児童・生徒が行う心理的、または物理的な影響を与える行為で、当該行為の対象となった児童・生徒が心身の苦痛を感じているものでございます。なお、インターネットを通じて行われるものも含まれております。
 まず、認知件数について御説明いたします。令和4年度の三鷹市立小学校のいじめの認知件数は252件で、令和3年度より133件増加、中学校の認知件数は47件で、令和3年度より21件減少しております。小学校におけるいじめの認知件数は、東京都の認知件数と同様に増加しておりますが、これらはコロナウイルス感染症が5類に移行したことにより、児童・生徒の交流活動が活発に行われるようになったことに起因する児童間トラブルの増加と、教職員が学習用タブレット端末のアラート機能等も活用しながら、児童心理の状態に注視するなど、児童の人間関係をきめ細やかに観察し、いじめの発見に努めている様子がうかがえております。
 また、中学校におきましても、小学校同様に、きめ細やかないじめの認知に努めておりますが、令和4年度の調査では、認知件数が減少となりました。これは、小・中一貫教育の強みを生かし、中学校の教員が小学校から引き継いだ情報を基に、生徒の人間関係をきめ細やかに見守っていることに加え、生徒会が中心となって学園ごとにいじめ防止に向けた熟議等に取り組み続けてきた一定の成果が表れたものと考えられます。しかし、今後も生徒の人間関係を丁寧に見守り、小さないじめも見逃さないよう努めてまいります。
 次に、いじめの解消について御説明いたします。いじめの解消とは、いじめに係る行為がやんでいる状態が相当の期間──これは、少なくとも3か月でございますが、継続していること、被害児童・生徒が心身の苦痛を感じていないことを被害児童・生徒本人及びその保護者に対し、面談等により確認することという、2つの要件が満たされていることを学校いじめ対策委員会が判断するものでございます。
 令和4年度末、3月31日時点で解消したものは、小学校は認知件数252件中226件、取組中が26件、中学校は認知件数47件中33件、取組中が14件でした。ここでいう取組中の件数は、一定の解消が図られているものの、経過観察が必要なものが含まれております。
 続きまして、左下、いじめの発見の端緒についてでございます。小学校、中学校共にアンケートなど、学校の取組で発見した件数が最も多く、児童が自ら援助要請をすることができている様子がうかがえます。
 次に、左から2番目の表、いじめの態様については、小学校、中学校共に「冷やかし・悪口・脅し文句、嫌なことを言われる」などの言葉によるものが最も多くなっております。このほか、小学校では、「軽くぶつかられる、遊ぶふりをしてたたかれる、蹴られる」、「金品をたかられる」の件数が年々増加しており、中学校では、「パソコン、携帯電話等で誹謗中傷や嫌なことをされる」の件数が増加しております。
 さらに、左から3番目の表、いじめられた児童・生徒の相談状況としましては、小学校、中学校ともに学級担任が最も多くなっております。担任と児童・生徒の信頼関係がとても高い状況にあると考えております。しかし、誰にも相談していないという児童・生徒も増えております。
 最後に、一番右の表、いじめられた児童・生徒への特別な対応については、「スクールカウンセラー等の相談員が継続的にカウンセリングを行った」、「別室の提供や常時教職員が付くなどして、心身の安全を確保したりした」、「当該いじめについて教育委員会と連携して対応した」の回答が多く、いじめに対して関係諸機関と連携し、組織的な対応が行われていることが見て取れております。
 今後も、いじめ問題の根絶に向け、学校を全ての児童・生徒が安心して学べる場所にすることや、児童・生徒のSOSを見逃さず、チーム学校で支援することを目指し、教職員のいじめの定義に基づく認知力と、いじめを認知した際の速やかな、確実な組織対応力を磨くよう、各学校を指導してまいります。
 また、児童・生徒によるいじめ根絶のための取組や、SOSの出し方に関する教育の充実を図り、他者を思いやる気持ちや、援助要請の力が高まる教育活動に取り組んでまいります。
 私からは以上でございます。


◯委員長(大倉あき子さん)  教育委員会報告イの説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。


◯委員(原めぐみさん)  よろしくお願いいたします。まず、不登校なんですけれども、非常に増えているかと思います。小学校のほうで不登校児童が3倍になり、中学校のほうでは2倍になっていますけれども、こちらの増え方について、コロナ以外にもほかに理由がないかなと感じておりますけれども、増え方に対して、まず教育委員会としての捉え方、見解をお伺いしたいと思います。


◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人さん)  委員おっしゃるとおり、やはりこの倍増というのは、相談のほうでいろんなお子さんの状況とかを聞いていますので、肌感覚で不登校だったり、学校へ行けていないなという相談が増えているというのは感じていましたけれども、実際数値で見ると、やはり3倍増、2倍増になっているというようなところは、教育委員会としても正直かなりショッキングな数字でした。
 分析については、研究会を立ち上げていて、今ようやくこの数値が出てきたので、研究会も3回やっていますけれども、令和3年度の数で今まで分析等をしておりましたので、ここのところは、研究会のほうでも委員長の方も、この増えている状況がやっぱり止まっていないというようなところは、かなり心配な状況だというような御指摘をいただいているので、残り2回ありますけれども、やはりこの数値を見ながら、そこの原因等については分析をしていきたいなとは考えております。
 現状、やっぱり小学校の3倍増というようなところでは、低学年の数が少しずつ増えてきているかなと、過去の数だけを見ると、そういうふうに捉えています。原因は幾つかあると思うんですけれども、1つとしては、コロナというのもあるんですけれども、幼保小の連携推進事業って、今やっているんですけれども、やはりコロナ禍で幼稚園も学校も、この2年間、3年間、全然その体験ができなかったので、幼児からすると、学校のトイレに行くのでも、すごく広いとか暗いとか、そういう不安があり、そういうところが積み重なっていて、なかなか学校に足が運べていないというようなところも、実際そういう連絡会とかでも意見をいただいているので、やはりそういうところの充実を図っていきたいなというふうには考えております。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。私も小学校に子どもがおりますので、同じく肌感覚で、非常に不登校になっている子が多いなというふうに感じております。でも、実際、この数字を見て、本当にすぐそこに、クラスに1人みたいな感じになってきているなというところが、同じくショッキングでお伺いしたんですけれども。
 次に、この定義が、1年間に連続、または断続して30日以上登校しなかった児童・生徒となっておりますけれども、その中で、やっぱり全く来られない子と、休みがちであるけれども時々は頑張って断続的に学校に来ることができている子というふうに、やっぱり二分されるかと思うんです。不登校の形の中で、全く来られていない子の割合はどれぐらいいらっしゃいますでしょうか。
 また、断続的にでも継続的に学校に来ている子と、全く来れない子の、不登校の中での要因の違いは、教育委員会として分析されていらっしゃいますでしょうかお伺いいたします。


◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人さん)  令和4年度も、その数についてまたしっかり見ていくところなんですけれども、全く学校に来れないとか、欠席日数がすごく多くて出席が本当に数えるぐらいしかないというようなところは、数は少ないです。どちらかというと、やっぱり日数でいったら30日から50日とか、さっき委員がおっしゃるとおり、少し休むんだけど、学校に頑張って行けるというような子が、三鷹の子たちとすれば割合は多い状況です。数値については、またちょっと確認して出していきたいなというふうに考えております。
 原因とすれば、本当に一人一人違うので、一概にこうですっていうお話はできないんですけれども、傾向でお話しすると、やっぱり長期のお子さんについては、いろんなスクールカウンセラーとかから聞くんですけれども、これといった理由は本人からはなかなか出てこないというのが現状で、いろんな原因が積み重なってきてしまっていて、多分、御本人も、保護者の方も、これという理由がなかなか難しくなってきてしまっているというようなところなので、先ほどの、関係機関につなぐというところでも、つながったとしても、そこの原因まではなかなか判明できないというようなところが現状かなと思います。
 軽いお子さんについては様々なんですけれども、少しみんなでやる授業がちょっと疲れちゃったから少し休憩したいとか、担任の先生が頑張って来ようって言えば教室に来られるというような状況の子たちが多いというようなところで認識しています。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。やはり、少し休むけれども、学校には断続的に行っているという子が多いというふうにおっしゃっていたと思うんですけれども、欠席3日ルールというのがあるというふうに、こちらにも記載されていたと思うんです。断続的に来れている子に対しても、3日間休んだらお声がけみたいな形で行っているんでしょうか。


◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人さん)  欠席3日ルールというのは、本当に最初の初期のほうで学校になかなか行けないなというような子たちへの取っかかりとして、休んできたら、まず声をかけるということなので、長期のお子さんについては、当然声かけはしないということはないですけれども、3日、4日休んで、毎回毎回声をかけて、大丈夫ですか大丈夫ですかというふうになってくると、逆にそこの学校との信頼関係がなかなか難しくなってきてしまうということがあるので、本当にケース・バイ・ケースで、欠席3日ルールというのは、先ほども言った、早期のうちになるべく最初に手を打ちたいというようなところで今実施しているところです。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。同じ資料の中の不登校要因の主たるものという項目なんですけれども、こちらの要因に対しての聞き方というのは、誰宛てに行ったものでしょうか。お子さんに直接聞ける場合もあると思いますけれども、お子さんへのアンケート形式なのか、もしくはヒアリングなのでしょうか。
 ヒアリングの場合、子どもたちは先生方に対して、どこまで話をしてもらえるのかなというふうに──不登校になるぐらいですので、本当にいじめの件では、担任の先生との信頼関係が構築されているのではないかというお話がございましたけれども、どうなのかなというところ。
 逆に、こちらは、親御さんへのアンケートとかヒアリングではない感じですかというところをお伺いしたいです。


◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人さん)  委員おっしゃるとおり、要因のところについては、学校の見立てで回答しております。ただ、調査のところでは、必ず専門家等の御意見等だったり、保護者本人等の意向も踏まえながら回答するようにという調査の項目はあるんですけれども、実際、学校のところがどこまでそこができているかなというのが非常に課題でありまして、そこについてはしっかり指導していかなきゃいけないというところもありますし、教育委員会独自でお子さんと保護者の方にアンケートをやっています。お子さんは、保護者を通しません。直接御本人とかが、QRコードを読み込んでいただいて、その回答が教育委員会に来るというものですというようなこともしっかりと実施しながら、要因については、しっかりと教育委員会のほうでも分析しているところでございます。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。見立てで要因を判断されていたというのは、ちょっとびっくりしたんですけれども。その要因の中での主たるものの中に、家庭、親子関係というものの増加が気になるところなんですけれども、親御さんとの問題や御家庭内での問題というふうに言われてしまうと学校としても、先生としても、関わり方が難しく、お声がけとかも難しくなってくるのではないかなというふうに感じますけれども、実際にどういった関わり方をなさっているのかお伺いします。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  先ほどの答弁にちょっと補足をさせてください。見立てっていうのは、学校が一方的に、先生がその状況を見取ったということだけではなくて、子どもからも話を聞くし、保護者からも状況等をちゃんと把握した上で、どれが主要因なのかといったところについて、学校のほうで判断するということです。
 ただ、その学校で判断するということ自体が課題だというふうにおっしゃる方もいらっしゃるので、課題は課題なんですけれども、一面的な見方ではなくて、いろいろな情報を──もちろん先生も、不登校の子どもたちとの関わりって持ち続けておりますので、その中での判断だということで御理解いただければと思います。


◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人さん)  先ほど、松永部長からもありましたとおり、学校のほうではしっかりと、先ほど言った保護者だったり、本人だったりというようなところの話を聞きながら、家庭だったり、親子関係というようなところを回答しているんだというふうには捉えています。先ほど言ったアンケートのところでも、実際になかなか家庭のほうで難しいというようなところで、直接お答えしている御家庭だったり、お子さんもいました。
 やっぱり、様々な家庭状況があるので、一概に全てをお話しできませんけれども、家庭の不安の状況で、お母さんも外に出られなくなっちゃっているので、お子さんも行けないというようなところがあったりというのが具体的に出ているところでございます。


◯委員(原めぐみさん)  そういったときに、どういう対応の仕方を教育委員会として御指導なさっていらっしゃるのか。難しい案件、本当に非常に多種多様であるかと思いますけれども、ちょっとお伺いしたいなと思います。


◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人さん)  特に保護者の方も悩まれているというようなところについては、実際に相談をしっかりできるというような場所──学校であれば、やはりスクールカウンセラー等で相談できますよというようなところも御案内しますし、教育委員会のほうでも当然、教育相談だったりとか、さらに踏み込んで家庭への支援ということであるなら、関係機関で子ども家庭支援センターへのつなぎをスクールソーシャルワーカーがしたりというようなところで支援をしております。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。次に、不登校児の学習状況は、どの程度の把握ができているのでしょうかお伺いします。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  不登校児童・生徒、先ほどお話があったように、全く来れてないというところではないので、学校に来ているときに、別室で授業を──プリントだとか、あと教員がつける場合には、その場でついていたり。また、今は1人1台の学習用タブレット端末もありますので、学校に来れる子は、学校に来て、別室でそのクラスの様子がオンラインで入っていたり、また家でもオンラインで授業を受けることができることは周知はしているんですけれども、家から子ども1人で入るというのは、ハードルが高かったりするので、なかなか件数的には多くはないんですけれども、そういったところで授業を受けられる確保のほうをしています。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。ICTを活用した教室以外での学習というのが、具体的にオンライン対応というふうな認識となると思うんですけれども、自宅じゃないところでも、学びを止めることにならないのがICT教育のよさであるというふうに認識しておりますけれども、学校では、やっぱり学校に来ることというか、友達や教師との交流から得られる学びなどもあるかと思います。
 学校ならではのコミュニケーションによっての学びなどもあるかと思うんですけれども、不登校児童・生徒の保護者の方から、オンライン対応があるから、学校に行く意義というものを失っているかもしれないというような御意見もございました。学校側から、子どもが通学することに対しての意義を感じるように、創意工夫が必要かなと思います。
 一方で学校に来れないことが悪いことというふうに伝わらないようにしなければいけなくて、非常に難しい。多様性が尊重されるべきであり、児童が不登校になった理由にしっかりと向き合っていく学校側の対応が大事かなというふうに感じるんですけれども、教育委員会としてどのような対応をしているのかと、見解をお伺いいたします。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  おっしゃるとおり、子どもたちが学校に来ることができないといったところには、何らかの原因というか、様々なことがあるのかなというふうに思います。先ほども、子どもたち一人一人感じ方も全然違うと思いますので、そういった子どもたちの不安なことをどうやって取り除いてあげるのかということが、まず最初にやっていかなければいけないことなんだろうなというふうには思っています。
 子どもたちも、決して学校に行きたくないと最初から思っている子どもたちは少ないはずです。やっぱり友達と一緒に顔を合わせて学びたいという気持ちは、みんな持っているのかなというふうに思っています。その中で、子どもたちが学校に行けないという要因があるのであれば、そこをちゃんと取り除いて、学校に来やすい環境を整えてあげるとか、あるいは学校自体の文化というか風土というか、そういったものもきちっと整えていきながら、学校自体が安全安心で快適な場所になるような仕組みづくりは、当然求められてくるのかなというふうに思っています。
 もう一つは、先ほどオンラインでうちでも勉強ができるから、学校に行かないんじゃないかというようなことも、ある意味分かるんですけれども、教育委員会としましては、当然、学校に来て、友達と一緒に机を並べて、そこの中で学ぶことが、まさに協働的な学びに一番つながってくることだとは認識しておりますけれども、今、喫緊の課題としては、学びにアクセスできない子どもたちをゼロにしていこうといったこと、これはやはり大事にしていかなければいけないことなんだろうなというふうに思っています。
 教育委員会としましては、一人一人への個別最適な学びが一番必要なのは、学校に来れていない子どもたちにあると思っています。そういった子どもたちに学びがアクセスできるようにするとともに、子どもたち一人一人に寄り添いながら、学校に来ることができない要因をちゃんと除去してあげながら、環境を整えていくということが大事なのかなと思います。そのための働きかけを学校一丸となって進めていきたいと考えています。
 以上です。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。学びを止めないこと、アクセスできること、本当にICT教育のよさかと思うんですけれども、その中で資料にメタバースの活用というふうな新しい試みについての記載がございました。子どもたちにとって様々な学びの選択肢を広げるために、どのような御検討を今のところなさっていらっしゃるのか、検討状況についてお伺いいたします。


◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人さん)  先ほど、研究会のほうで検討事項の1つになってございますけれども、やはりなかなか家からも出ることが難しいというようなお子さんについては、当然学びもそうですけれども、先ほどからも話が出ているように、やっぱり誰かとつないでいく、社会をちゃんと感じながら成長していくことが必要になってくるというところでは、やはりこのメタバースを使ったというようなところがきっかけの1つとなるのではないかなと期待して、研究会のほうでも検討しています。
 東京都内でも、既に先行事例が幾つかありますので、そこの先行事例、実際にどういう成果があり、どんなところに課題があるかというところをしっかり集約した上で、三鷹市でもどういうふうにやっていくかというところをさらに検討を進めてまいりたいというふうに考えております。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。まだメタバースを使ってはいないということでよろしいでしょうか。
                 (「はい」と呼ぶ者あり)
 分かりました。ありがとうございます。
 あと、不登校児がまだ、先ほどもおっしゃっていたように、低学年が増えているというお話がございました。低学年の保護者の方からも、私にも何度かお話があったんですけれども、親御さんがやっぱり低学年が不登校になった場合、たくさんのフォローが必要かなと思います。学校に行けるようになるにも、やっぱり親御さんのフォローによって学校に行けるようになったりとか、休んでしまう場合は、一人にしておけないので、やむを得ずお仕事を休んでしまったりとか、違う職種に替えてみたりとかということによる経済的負担なども含めた御苦労をされているというお話も伺ったことがございます。
 市や教育委員会としての取組として、いじめのことであれば、防止リーフレットを配ったりとか、それからA−Roomの設置など、様々に学校復帰に向けての子どもへの取組が見られますけれども、不登校児童・生徒の親のヒアリングから考えていましたところ、やはり保護者の方に寄り添うことも非常に重要かというふうに感じております。その辺り、先ほどおっしゃっていたかと思いますけれども、現段階で新しい取組などございましたら、教えていただきたいと思います。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛さん)  今、質問委員さんが御質問されたのは、まさにそのとおりだと思います。例えば、保護者の方は、特に低学年だと、うちの子ども、どうしようという形で非常に不安になるということで、まずはA−Roomから始めたんですけれども、保護者同士の話合いの場を設けました。いわゆるピアサポートとしての、いろいろ話をする中で、ああ、うちもそうだねみたいなことがあったりとか、そうしたところで少し安心していただいたり、じゃあどのようにしていったらいいかというところのヒントを得たりしています。
 そうしたことを含めて、これからもそうした保護者同士が意見交換できる場でありますとか、あるいは、小学校の低学年のうちであれば、例えば学校には来れるけど、なかなか教室に入れないというような子どももいたりとか、そうしたこともありますので、そこであれば、ここで検討課題としております校内別室支援体制でありますとか、そうした研究会での研究とともに教育委員会としてもしっかり学校と連携を取りながら、今後の施策を考えていきたいと思います。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございました。
 以上にさせていただきます。


◯委員(前田まいさん)  不登校のほうからお伺いしたいと思います。毎年度、この資料の示し方かなと思うんですが、長期欠席者のうちその他は、ここに説明として病気、経済的理由、不登校、コロナ感染回避のいずれにも該当しない理由による方だということですけれども、具体的にはどういった方々がその他に分類されているのかお伺いしたいと思います。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  その他に計上しているものとしましては、保護者の教育に関する考え方であったり、登校に対する無理解があることや、あとは、若干ですけれども、海外に長期滞在をしていたりというところ、また保護者が子どもの意思を尊重して、農業体験とか、そういったところに行かせているなどがございます。


◯委員(前田まいさん)  前にヤングケアラーについての調査結果もお示しいただいたと思うんですが、特に子どもより上の家族の介護や、家事手伝い等で欠席している、いわゆるヤングケアラーの子どもたちも、その他に分類されると理解してよろしいですか。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  委員おっしゃるように、ヤングケアラーの場合には、家庭の都合といったところにはなりますので、その他での計上と考えられるかというふうに認識しております。


◯委員(前田まいさん)  この不登校のほうに、社会的要因、背景によりという理由もあるので、どっちに入るのかなってちょっと思ったのと、せっかくヤングケアラーの調査もされたので、その数字を入れられればというか、このその他の説明の中にヤングケアラーも入るだとか、ちょっと資料の工夫が必要かなと思うんですけど、いかがでしょうか。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  御指摘ありがとうございます。今、現段階のところでは、ヤングケアラーを要因とした長期欠席といった子はいないという認識ではありますので、ただそこも含めて見せ方等を工夫していきたいというふうには考えます。


◯委員(前田まいさん)  なるほど、私の思い込みもありまして、申し訳ありません。ヤングケアラーだと、やっぱり学校に来れないのかなと思ってしまいましたが、今のところはそういった子はいらっしゃらないということですね。ただ、そうですね、このその他の今御紹介された具体的な例を少し入れていただくと、不登校との区別ができるかなというふうに思います。ちょっと前の委員会の議事録を少し見たんですけれども、A−Roomに通う子どもたちは、現在、不登校に分類されているという理解でよろしいですか。


◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人さん)  委員おっしゃるとおり、調査がそのようになっているので、ほぼA−Roomには来ているんですけど、この調査では在籍の学校に来れていない日数で、不登校の数に計上するという調査になっているので、委員のおっしゃるとおりです。


◯委員(前田まいさん)  それも、資料に注意書きとして記載していただきたいということと、ちょっと扱いを変えることができるのであれば、変えたほうがいいのではないかと思います。
 当該の在籍学校に行きにくいと思いながらもよく頑張っていらっしゃるので、それがこの数字として不登校に含まれてしまうということが、これは公開の資料ですから、御本人や保護者の思いにもちょっと配慮した示し方が必要じゃないかと思いますが、もう一度お願いできますでしょうか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  心情的には委員おっしゃるとおりだと思いますけれども、この数値自体が、三鷹市の令和4年度の問題行動・不登校等状況記録シートに基づいて行った調査を、国のいわゆる問題行動・不登校等の実態調査について提出した数値ということになっておりますので、カテゴリー自体を市独自にやっていくということではなくて、国の調査の三鷹のバージョンではこういうふうな形になるということの報告をさせていただいているというもので、御理解いただければと思います。


◯委員(前田まいさん)  そうしたら、別の資料という形でもいいので、やはりせっかく三鷹市として取り組んでいることで、結果も出ているわけですから、それを見える形にしていただきたいなというふうに思います。
 先ほど、さきの委員からも、令和4年度のこの急増の要因等も質問がありましたし、また、不登校のほうも、いじめのほうも、傾向として低年齢化してきているんですかね、その辺の教育委員会の受け止めをお伺いしたいと思うんですが。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛さん)  全国的にも、東京都も不登校がここで増えたということの要因の1つとしては、やはりコロナ禍において、生徒を取り巻く家庭であるとか、いろいろな環境が変化した、そのことが1つの要因になっている可能性はあると思います。
 また、今言った中では、少し踏み込めば、やはりリモートが多かった時代に、家庭で夫婦のいさかいが絶えないとか、それを見ていて、子どもも一緒にいて嫌になっちゃったとか、そういったことも言われていますし、様々なコロナ禍の影響があるんだと思います。
 そうしたところの対応としては、やはり教育委員会として、先ほど担当部長からもありましたけれども、不登校対策って、個別最適な学びの究極の形だと思うんです。そうしたところで、必ずしも学校にすぐに復帰することだけが目的ではなくて、その子に合った状況、家庭の事情、スクールカウンセラーもいますので、スクールソーシャルワーカーの機能もありますので、そうしたところも含めて一人一人に合った対応をしっかり検討していきたい、対応していきたいと考えております。


◯委員(前田まいさん)  私もそのコロナの影響は、この令和4年度になってやっぱり現れてきたんだというふうにも受け止めています。逆に、これまでがちょっとまだ出てきていない段階だったのかなというふうにも思うんですけれども。
 それから、取組がるる書いてあるんですけれども、これまではやっぱりいじめに対する取組に力点が置かれてきたかなというふうに思うんですが、一方、不登校要因等も見ますと、様々、複数の要因、複雑な要因によって不登校になっているということからすると、この取組の方向性というか、いじめのことはもちろん大事なので、やっていただきたいんですけど、もう少し幅を広げた取組が必要なのではないかと思うんですが、今年度の取組の御紹介はありましたけれども、もう少し社会的な、福祉の面との連携等はどのように図られているのかお伺いしたいと思います。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛さん)  まず、不登校対策について、今福祉との連携というお話がありましたので、その点からすれば、例えば幼保小の連携もそうですし、深刻な場合には、子ども家庭支援センターとの連携等もあるように、やはりそうした福祉との連携であったり、あるいは子ども政策部との連携というところが非常に重要になるのかなと思っています。それぞれ御家庭によって事情が違いますし、不登校になった理由が違うということですので、そうしたところに合った対応を、より一層関係部署と連携する中で取組を進めていきたいと思います。


◯委員(前田まいさん)  先ほども、そういった御答弁があって、スクールソーシャルワーカーのこともまだまだ足りないかなというふうに思います。なかなか増やせない現状も分かってはいるんですけれども、ぜひそういったところの取組の強化もお願いしたいと思っています。
 なので、例年この形の調査に基づいた資料だということも理解するんですけれども、もう一つ別の資料でいいので、この近年の取組の変化等を反映したものを出していただいて、これを議論する上での情報の充実をお願いしたいと思います。
 それから、やっぱり見ていって、コロナとか、それから気候変動の影響もあって、教育活動が思うように進められない側面があるんじゃないかなというふうに、自分も子どもを通わせている中で思っています。次から次に学校行事のスケジュールが迫ってくるというか、運動会が終わったら、すぐ学芸会だし、でも夏休みが明けて、なかなか運動会の練習が始まらなかったり。それは、9月に本当にインフルエンザとか増えて、大丈夫なのかなと思う場面がすごく多くて、やはりそういった余裕のない状況が、子どもたちや先生たちにもいろいろ影響しているんじゃないかと思うんです。
 学習の中身も多くなっているし、学ぶスピードも、昔と比べ物にならないぐらい、すごく早くなっていると思うんです。そういった中で、学校における教育活動の、あまり必要じゃないものとか、すごく前倒しして進められていることだったりとかの見直しも必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  子どもたちも、忙しいですねというのはよく分かります。今いろいろなことを学校のほうも、学校の立場で、このコロナ禍で、新しい発見も含めて、いろんなことを学んできたのかなというふうには思っています。これも、保護者の方々、いろんな御意見がある中でのことなので、学校行事を今までと同じようにやってほしいっておっしゃる方もいるし、しかし学校の中で、このコロナ禍で進めてきたことで見るならば、これだけ時間をかけて今まで準備してきたんだけれども、このぐらいの時間でも、このぐらいの成果はちゃんと上がるんだなみたいなことが分かったりとか、いろいろなところで新しい気づきというのは学校のほうでもすごくあった、このコロナ禍の期間だったなとは思っています。
 授業のスピードといったところも、行事の準備にどれだけ時間を使うかといったこととも関連してくるところだとは思いますので、そういった意味も含めて、今、学校ではニューノーマルな時代にということで、新しいこのコロナ禍が終えんした後、どのような教育を進めていくことが求められているのかといったことについては、いろいろ各学校でも議論をしているところです。
 そういった部分も含めて、子どもたちの学びに寄り添っていけるような、そういうようなカリキュラムも含めたところでつくっていくということは、必要なことだろうというふうに認識していており、学校のほうからもそのような相談はよくございます。今、そんな中で進めているところです。


◯委員(前田まいさん)  ありがとうございます。やっぱりちょっと、このすごく大きな数字で出たということを重く受け止めて、当面の間は、とにかく現場や子どもたちへの負担がないような、さらなる工夫をお願いしたいと思います。
 終わります。


◯委員長(大倉あき子さん)  ほかにございますでしょうか。


◯委員(谷口敏也さん)  手短に質問させていただきます。やはり、不登校のところが一番増えているし、注視しなければいけないんじゃないかなと思うんですけど、まず1つ確認は、不登校要因の主たるものの中で、いじめが原因はゼロなんですけど、これは本当にゼロなのかなと思うんですが、一応ゼロなんですね。
                 (「はい」と呼ぶ者あり)
 ゼロということで。それだけは救われるなと思うんですけど。
 それで、この赤印がついたやつで、家庭・親子関係というのが増えているじゃないですか。ここもちょっと増える要因として、コロナは分かるんですけど、それは多分、本人・無気力・不安というところに反映されているんじゃないのかなと思うんですけど、家庭っていうのはどう分析されていますか。家庭のところが原因でこれだけ増えているというのは。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  これはコロナ禍前にもあったんですけれども、兄弟関係で、お兄ちゃん、お姉ちゃんが不登校で行ってないから、私も行かなくていいよねというところで、姉妹兄弟で不登校になってしまうケースが以前もありました。今回、この増えている1つの要因としては、やはりリモートワークの家庭が増えたといったところで、おうちのお父さんも、お母さんもリモートワークで、何で私だけ学校へ行かなきゃいけないのというので、私も家にいていいでしょうというので、学校に行きたがらなくなったというケースがやっぱりちょっと増えたかなというふうには見ております。


◯委員(谷口敏也さん)  ありがとうございます。私が思っていたのとはちょっと違ったので、あまり心配要らないのかなと思いました。家庭不和とか、そっちのほうなのかなと思ったので。そうなると、スクールカウンセラーとかスクールケースワーカーとか、そっちのほうにつないでいかなくちゃいけないのかなと思ったので、ちょっとお伺いしました。
 それと、健全育成に向けての中で、今回新たに長期欠席・不登校に関する研究会の設置が入りました。これの人数、主要メンバーとか──先生たちじゃないかなと思うんですけど、どういった方々が入って、どのように進めているのかをお伺いしたいんですけど。


◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人さん)  学校関係者はもちろんですけれども、校長先生だったり、生活指導主任の先生、あとどうしても特別支援も関係するんじゃないのかなということで、教育支援コーディネーターが各学校にいますので、そういう教員も入れているのと、あと保護者の方と──PTAのほうから代表で小学校、中学校で1名ずつ出していただいています。
 それと、不登校関係で研究されている学識の方と、あと成育の医療関係のドクターにも、この委員としては入っていただいています。
 以上です。


◯委員(谷口敏也さん)  ありがとうございます。その研究会のほうで研究した成果をどうやって各学校にフィードバックするのかというのは、もう考えていらっしゃるんですか。


◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人さん)  もう既に3回やっていますけれども、毎回毎回、それぞれで出てきたことだったり、すぐやらなきゃいけないなということについては、校長会でも時々話をしていますし、今年度のまとめとして、報告会のまとめというようなところでつくって、それで各学校等についても周知していきたいと考えています。


◯委員(谷口敏也さん)  ありがとうございます。その辺にちょっと期待したいと思います。
 最後に、その下にありますいじめ重大事態に係る研修会というのを──これは管理職と生活指導主任に向けたと書いてありますけど、基本的には全先生に対してこういう研修をやったほうがいいと思うんですけど、限られているのかどうかお伺いします。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  こちらのほうは、いじめ重大事態を改めて教員に周知していくという中で、会場の都合等もありまして、これでも3回に分けて、校長対象、副校長対象、生活指導主任という形で進めています。
 それを受けて、管理職、生活指導主任を中心に、校内のほうでは研修を進めていただいているというところでございます。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  間もなく5時になりますので、休憩を挟みたいと思います。
                  午後4時58分 休憩


                  午後5時05分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  では、委員会を再開させていただきます。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  質疑を続けます。


◯委員(中泉きよしさん)  よろしくお願いいたします。資料2の1ページからお伺いします。小学校が急増ということで気になっているのと、中学校も倍増。これ、出現率の令和元年から令和4年にかけての経年の折れ線グラフですが、三鷹だけ小・中ともぐっと上がって、ほかのといいますか、都内の小・中とトレンドが違うんですが、三鷹だけぐっと上がった要因を何か皆様のほうで把握されているでしょうか。これ、全体がぐっと上がっているならあれなんですが、小・中とも三鷹だけ2倍、3倍というのは、何か思い当たるところはあるでしょうか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  一番上の左側のところの不登校児童・生徒の推移の表を見ていただけると分かると思うんですけれども、小学校なんですけど、令和4年度の不登校の数は188人、その下の合計のところを見ていただくと275人、その隣、去年は211人なんです。中学校のほうも同じ217人なんだけど、去年は208人という形で、いわゆる長期欠席の子どもたちの数はもちろん増えてはいるんですけれども、一気に不登校になったかというと、そういうわけではない。
 ここの部分で見ていただくと、多分、中学校のその他の数を見ていただくと一番分かりやすいと思うんですけれども、去年65人なのが2人になっている。先ほど、その他といったところで幾つか説明させていただいたんですけれども、ちょっと足りなかったかなと思うところを1つだけ補足させていただきます。その他というのは、不登校、あるいは長期欠席なんですけれども、主たる要因が複数あって、明確にならないものも、このその他といったところにカテゴライズされて整理されてきていたんです。
 今年は、そこの部分をもっともっと丁寧に、一人一人のデータを見ながら、指導課のほうで、指導主事のほうが各学校ともやり取りを徹底的にしている中で、主要因を明確にしていこうという方針の中でやってきたといった事実がございます。そういった意味では、その他に分類されていた子どもたちのうちの、特に中学校は一定数、これは不登校という形で計上するようにしたといったところが大きいのかなというふうには思っています。
 そういう意味で、この不登校の出現率が、不登校の部分だけが増えてきているというのが、ここで数字が増えてきているといったところかなとは思っています。併せて、コロナ回避で休まれていた子どもたちが、小学校で令和3年度は70名いたのが、本年度は9名ということで、ここは激減しているんです。不登校というかコロナ感染回避という形で、保護者のほうからお申出があったものについては、これでずっと計上してきたわけなんですけれども、その部分について、休むといったことが日常化している子どもたちが、今度、学校に戻るというのがなかなか困難になって、不登校という形になってきたというようなところが考えられるのかなというふうに私は思っています。


◯委員(中泉きよしさん)  ありがとうございます。とすると、三鷹はそういうふうにより深く見直したけれども、ほかの都内は特にそういうことはしていない。別にそういうふうに見てくださいという指示があって、みんながやったのではなくて、三鷹の独自の判断で見直したから、三鷹だけが少し数字の連続性が崩れたんだという理解でよろしいんでしょうか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  そういうふうになってくるのかなとは思っています。ただ、いわゆる不登校というのは、私どもとしましても、昔は問題行動調査というふうに一くくりにしていたんですけれども、この調査自体が問題行動・不登校等という形になってきたと。不登校というのは、いわゆる問題行動ではなくて、自分に向き合う、そういう時間が必要な子どもたちがそういう状況になっているといったこともあり、また学校復帰だけを目指すのではなくて、社会的自立をどう促していくのかということでやっていこうということなので、そういった意味では、不登校という形で計上すること自体がそもそも問題なのではなくて、そういった形で明確にしてあげることによって、学校としてもより適切な形での対応を取るという契機になるのかなと思っているところです。


◯委員(中泉きよしさん)  ありがとうございます。私もその考えには賛同というか共感します。なんですが、ただ、結果を比較する場合に、それぞれ数字の出し方が基礎自治体によって違ってくると、単純に私が今、トレンドが違いますよねと言ったときに、いや、それはそもそも考え方が違うんだ、導き出し方が違うんだとなると、この比べる軸、足元が揺らいでしまうんですが、それは何か、都とか全体でやっているところでならすとか、そういうことを都に言うのか何なのか、私には分からんのですが、そういう同じ考え方でこの要因を導き出すというような働きかけとか何か動きはあるんでしょうか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  基本的には、各自治体が出してきた数値をそのまま足しているだけだというふうに考えています。


◯委員(中泉きよしさん)  分かりました。では、そのような認識でこれを見ることにします。ありがとうございます。
 次、その右側の不登校要因の主たるものというところで、先ほど子どもや家庭へのヒアリングとか聞き取りの上、学校が回答するということだったと思いますが、例えばそういうときに、学校が最終的に──先ほどの見立てという言葉が正しいのかどうか分かりませんが、それでここに当てはめていくということでしたが、学校が最終的に聞き取りをした上で書くときに、やはり人間の情として学校の責任をちょっと避けたいなということで、この家庭とか本人のほうに寄ってしまうとかということがないのか、そういう傾向がないのか。
 もう一つは、この下のほうの一番多い、本人・遊び・非行、本人・無気力・不安というところが一番数が多くなっています。でも、その無気力、不安になる原因が学校になかったのかとか、先ほどの、本当はもっと調べると、無気力になった原因というのは学校にあったのかということで、本当は学校のほうに行くべきじゃなかったのか。その辺で、もう少しこの主たるものを抽出するときに、何か留意したほうがいいとか、これから改善の余地があるとか、そういうことは教育委員会さんのほうでは何か認識されていたり、課題に思われていることはあるでしょうか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  学校のほうで都合のよいような形で分類していないかといったことかなとは思うんですけれども、基本的には学校だけで不登校になるかというと、そういうわけではなかったり、様々な要因が出てくると。ここの部分は、もともとの根本は何だったのかといった特定が、子ども自身も難しくなっているというところは当然出てくると思います。
 先生と面談をしている中で、正直に自分の気持ちが伝えられない子どもも中にはいるのかなとは思います。そういったことがある中ではありますけれども、学校、特に先生が原因でといったところ、数値的にはないわけじゃないんですよね。そういうようなところはあってはならんことだというふうな認識でおりますので、そういう部分も含めて、学校のほうには話をしているところです。
 ただ、ここの部分での分類をやっていく中で、先ほど星野課長のほうからも、市独自、市教委に直接回答する形でということで問うたときに、親と子どもと言っていることが全然違うんだけどみたいなことが様々あるわけで、なかなかそこの部分を、学校が最終的にこれを分類する中で特定するのは非常に難しいことも事実であるということを御理解いただければなとは思います。


◯委員(中泉きよしさん)  ありがとうございます。では、次に、裏面の2ページのほうを伺います。小学校のいじめの状況、最新が252件ということで、これも前年に比べると倍以上というふうになっております。例えばこれが、特徴の2つ目のところに、小・中を合わせたいじめの認知件数は増加した。その背景には、教職員がいじめを見逃さないように、きめ細やかに発見に努めていることがうかがえるとなっているんですが、何かすごくポジティブに捉えてあるんですが。
 私、数字だけ見ると、もっと深刻なのかと思ったら、これを見ると、学校の先生の努力で発見が増えているんだというふうになります。確かに認知件数なので、発見ということとニアリーイコールになるのかもしれませんが。ただ、この特徴の言い方だと、認知したのは増えたけれども、今まで実際に認知してなかったけど、あったいじめの数はあまり変わってないんだよと。だから、昔から82件、52件と言っていた頃も、熱心に調査すれば252件ぐらいあったんだよと。ただ、これ認知件数ですから、もっと300件とか500件、実際あるのかもしれない、1,000件あるのかもしれない。
 でも、調べ方を丁寧にしていれば、昔も250件とかあったんだよというふうに、この文章を捉えられるんですが。ですから、実際いじめが増えているとか云々ということではないという、教育委員会側の認識ということでよろしいでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛さん)  今回の問題行動・不登校等の実態についての調査結果、これを教育委員会の定例会でも報告をしておりますが、委員の中から、いじめの認知件数が多いことをネガティブに捉えないでほしい、そのような御指摘もありました。いじめの定義が、この真ん中辺りにありますけれども、当該行為の対象となった児童・生徒が心身の苦痛を感じているものをいう。いじめたとされるほうの方は本当に冷やかしで、日常の会話の中であっても、本人が心身の苦痛を感じたということでも、いじめだということです。
 そうしたことの感度を上げていく、少しでも変化をいじめとして捉えていく、法的ないじめの定義に沿った認知をしていく。そのことが、本当に深刻ないじめを取りこぼさないことにつながるんだと、教育委員さんもそのようにおっしゃっていまして、研修でも実際そのような研修の内容でした。そうしたことから、いじめが極端に増えているというよりは、感度を上げているというのが1つであると思いますし、それぞれの状況に応じて、こちらもしっかり対応していくということが重要だというふうに考えております。


◯委員(中泉きよしさん)  ありがとうございます。ごめんなさい、もう一回伺いますけど、いじめ自体はそんなに増減なくという認識でよろしいんでしょうか。私もちょっとそれははっきり分からないんで、もっと現場に近い、もしくはこれを取りまとめた教育委員会さんの認識を伺うということで、再度お伺いします。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛さん)  いじめが極端に増えているのかということで、数字的には増えているが、その前からあったのが発見されただけなのか、これを正確に言うことは結構難しいと思います。やはり、いじめの問題についても、先ほど来から不登校にもありますように、コロナ禍による様々な環境の変化もありますし、それが多少なりとも影響しているということは否定はできません。
 ですから、答えになっているかどうか分からないところもあるんですが、今あるこの数に対して、しっかり解消に向けて取り組んでいく。それが大事でありまして、なかなかきっぱりと昔と変わらないというような答弁は難しいと思います。


◯委員(中泉きよしさん)  分かりました。ちょっと私も現場のことは分からないので、増えているのか、減っているのか、昔からこういうレベルなのかということを少し伺いたかったので、すみません、再質問までしました。この件は分かりました。
 それと、このいじめの状況の3月31日時点での解消率というところを見ると、令和4年度、これも急に解消率が小学校90%となっている。いじめって、こんなに簡単にと言うのはあれなんですが、3月31日時点で解消するのかどうか。しかも、それは90%ですから、普通に言うとほとんど解決している。いじめってそういうものなのかあれなんですが、その下にいじめの解消とはということで、ここに定義づけもされています。数字としてはこう出ているけれども、教育委員会の皆さんも肌感覚としてもそうなのかを含めて、ちょっと認識をお伺いします。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  ここの最後にありますけれども、基本的にはいじめ対策委員会が判断するということになっていますね。これは、学校の中の組織なんですけれども、担任がもう解消したねと握手して終わりとか、そういうことではなくて、きちっとした形で改善された、もう不安はないということが明確になってきた段階で、解消ということにしています。
 これについては、先ほど担当課長のほうから申し上げましたけれども、改善されて、もう大丈夫となって3か月って結構な期間なんです。3か月をもって判断をしていこうということでやっておりますので、変な話、3学期に起こったものって、絶対解消しないんです。そういうことから考えると、この90%というのは、恐らく1学期、2学期に発生したいじめ、それを見守った結果なのかなというふうに思っておりますけれども、ここだけ突出して高いというのは、委員おっしゃるように、やや不思議なところはないわけではないかなと思っています。3学期にはほとんど発生しなかったのかなと、そういうような見方なんだろうなと思います。


◯委員(中泉きよしさん)  ありがとうございます。率直な答弁で、ありがとうございます。やっぱり令和1年、令和2年、令和3年のこの回収率を見ると、小学校はいずれも73%、71%、71%で大体同じぐらい、7割だったのが、今回90%。それだけ、だから本当は軽度なものもいじめとして認知して、それが割と早めに解消したのか。先ほどの、丁寧に見て、ぐっと増えたというものが、解消率を上げているという要因とも連動しているのかなというのは、併せて見ると、ある程度納得できるリンクした数字なのかなというふうには思います。
 あと最後に、ちょっとお伺いしたいのは、このいじめとはという定義のところで、条例の第2条第1項となっていますが、これ、いじめの解消とはというところで、この定義とか、最終的に対策委員会が判断するという、この決まり事は、これも何か条例に明文化されているものなんでしょうか。ここには何もなかったので、伺う次第です。
 私の質問は以上です。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之さん)  私も、今資料が手元にないのですが、条例ではなく、東京都のほうでいじめ対策のガイドラインを出しております。かつては、やはりこのいじめを認知してすぐ解消という事案も、平成26年に推進法が制定されてすぐのときには、そういった案件もあったということを聞いています。そういった中では、いじめはそんなにすぐ解消するわけないであろうといったところで、人間関係等を見取って、少なくとも3か月を解消の期間として持つのがよいというふうにガイドラインに示されていたというふうに認識をしております。
 なので、うちのほうでもそれに基づいて、一定期間、3か月程度、子どもたちの様子を見て、当該児童・生徒が特にもう問題ないといったところで、解消というふうにしております。条例にはないというふうに記憶しております。


◯委員(池田有也さん)  すみません、少しだけ質問します。今回のいろいろな質疑を聞かせていただきまして、様々複合的な要因があって、不登校が増えているというのが分かりました。私も資料を見たときに、まず最初に、保護者の家庭のほうが割と最近の物価高騰とかによって仕事が不安定になったりとか、そういうのがあって、そういったことも要因の1つなのかなとは思ったんですけれども。
 ただ、経済支援となると、それは国のほうの責任ですから、国のほうがまずやるべき話であって、市のほうでまずやるべきなのが、こういった顕著な増加傾向があるということについて、全庁的に共有していくというのが必要なのかなというふうに思っております。やっぱり福祉部門だけじゃなくて、生活環境部も含めた全庁的な対応が必要だと思うんですけれども、そういった今回のこの結果の情報共有、庁内体制については、どのように取り組まれるかについて、確認をさせていただければと思います。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  割と不登校の数とか、あるいはこの辺のことって、意外とほかの関係部局の方々にも注目していただいているところなんです。そういった部分も含めて、福祉であるとか、生活環境のほうであるとか、様々な部局と、情報については共有していきながら、私どものほうでも、こういったことで不登校の子どもが増えているんじゃないかみたいなことについては、情報を提供しながら、市全体で一体となってやっていければなというふうに思っているところです。


◯委員(池田有也さん)  分かりました。ありがとうございます。全庁的に考えていく課題かなというふうに思いますので、ぜひ情報共有しながらやっていってほしいなというふうに思います。やっぱり、それぞれ原因ってすごくいろいろでありますので、私の知り合いのところでも長期にわたって登校していない子のいる家庭がありますけれども、そこの家庭は保護者のほうは全然気にしていないみたいで、うちは自由だからというような、そういった考えの家庭もありますし、それであれば、別に経済的な理由ではないですから、経済支援を幾らしたって全然関係ないところですし。
 また、今回いじめについて増えた原因の1つが、コロナ後で交流が増えたというのも大きな要因の1つだというふうに、最初報告をいただいたときにありました。これだけのことがありましたので、100年に一度のコロナのあれがここでまた落ち着いてきたことのあかしの1つでもあるとは思うんですが、これも取り組んで、減少させていくのもなかなか時間のかかる問題だったかもしれませんが、この点についても、粘り強くしっかり経年変化を見ながら、対応をしていっていただければということを申し上げて、私は質問を終わります。


◯委員(中泉きよしさん)  ごめんなさい、もう一つ伺いたいことが。先ほど、不登校といじめの市内での地域特性とか学校別というところで、先ほど学力テストのほうではありましたけれども、地域特性などというのは調査されたり、分析されたりはしていますか。さっき、学習のほうは駅に近いと塾が多いよねとか云々とありましたが、そういったものがもしあれば。あって、何か御提供いただけるものがあるならば、御教示いただきたい。あっても、それは提供できない、かなりセンシティブだからということであれば、それはある、なしだけで結構です。お願いします。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  いじめについては、あまりそれで掘り下げて地域差みたいなものは見ていないんですけれども、不登校については若干そういう形での分析をさせていただきながら、出現率はどうなんだろうかということについては見させてはいただいています。なかなかちょっと申し上げにくいデータなものですから、分析はしているんですけれども、今ちょっとここでお示しすることは控えさせていただきます。


◯委員(原めぐみさん)  すみません、もう一点だけ。先ほど、谷口委員から、学校でいじめによっての不登校の要因になっているのはないのかというふうに、再度確認されていたかと思うんですけれども、こちらゼロになっていると思うんですけれども。このいじめの定義といたしまして、児童・生徒に対して、当該児童・生徒が在籍する学校に在籍している当該児童・生徒と一定の人的関係にある、ほかの児童・生徒が行う心理的、または物理的な影響を与える行為という定義になっているかと思うんです。
 ちょっと教師にいじめられたというふうに感じるお子さんがいなくもないかなというふうに感じているところでありまして、そういった場合は、いじめにカテゴライズされないから、こちらに出てこないのかなというところも、ちょっと見ていて思ったんですけれども、そういった案件はございませんでしょうか。もし可能であれば、お答えいただきたいと思います。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  いじめという言葉でくくってしまうかどうかの問題なんですけれども、教師による、例えば暴言を吐かれたとか、あるいは心理的な圧迫を受けた子どもがいるんじゃないかみたいなことは、あり得ることだとは思っています。ここで不登校のほうの原因のところで、学校・教職員と書いてあるところがあるんですけど、恐らく、もしかしたらそういったところは、そういったことが当たることもあり得るのかなというふうには認識しています。
 具体的にこの件がこうだったといったことについては、ちょっと今、手元に何もございませんので、申し上げることはできないんですけれども、いじめというよりも、暴言等で子どもたちが学校に来られなくなるとか、あるいは一時期、新聞なんかでも指導死なんていう言葉が、子どもが先生にいろいろ説教をされて自死してしまうみたいな、そんなことがあったりしたんですけれども、これはあってはならないことだという認識でおります。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。やはり、教師は上からの立場というふうに、やっぱり子どもたちは思ってしまうかと思いますので、それだけはぜひ注意していただきたいなと思います。
 以上でございます。何度もすみません。ありがとうございました。


◯委員(伊沢けい子さん)  質問させていただきますけれども、今回、令和4年度のこのデータなんですけど、令和2年度から令和3年度も不登校がすごく増えて、去年のちょうど今頃、25%増ということで、これは国で文科省がそういうことを言っていました。それで、三鷹もちょうど令和3年度に25%、100人が125人とかだったんですよね。ちょうどぴったり当てはまるな、なんて思ったんですけど。
 さらに、今回、令和4年度にこういう形で倍増とか。小学校は3倍、中学校は2倍という形になっていると思います。やはり、令和2年、令和3年からは、その前との違いというと、やっぱり国の──世界中ですけれども、コロナに対する政策によって、大人もですけど、外に出ちゃいけないとか、人と触れ合ってはいけない、マスクはする、ワクチンはすると。いろいろ制限なり、上からの命令事項というのがすごく増えたんですよね。それが、やっぱりコロナというものだったと私は考えているんですよ。
 それで、前からそういう視点で私は問題視していますけど、国も大体、不登校が令和4年度は過去最多になっていましたね、30万件ぐらい。いじめも過去最多ですし、文科省のデータを見ても、令和4年度、そういうふうに国もなっていました。三鷹も増えているし、もしかしたらそれ以上の増え方をしているということで、三鷹の場合──全国の学校もそうでしょうけど、前から私は問題提起していますが、学校運営のガイドラインというのがありました。この5月に、それを1日をもって廃止したんですけれども。
 ちょっと単純な話として、5月1日に廃止して半年たちますけれども、去年とか、おととし、特に去年、不登校が多かったんですけれども、1学期、2学期の途中ですけれども、その中での不登校の回復とかということは、データ化されていませんけれども、あるんでしょうか。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  まだ全然まとめていない状況ですので、各学校のほうからは、いわゆる不登校等の状況記録シートということで上げてはいただくんですけれども、そのまとめの数値については、まだ一切扱っていないところですので、ちょっと今、数的なことでのどうなのかといったことについては、ちょっとお答えできる状況にございません。


◯委員(伊沢けい子さん)  今年、新たに入った子どももいますし、もう前から継続して不登校になっている子どもについては、また継続してってなりがちではあると思うんですけれども。ガイドラインはちょうど令和3年10月に三鷹市教育委員会が策定したんですよね。指針を示すということで、ガイドラインを最初に示しました。
 その後、去年の12月に黙食などは取りあえずやめるということで一部改定し、今年4月にもう一回改定して、その後、5月にガイドラインは廃止したんですよね。だから、ちょうどこの令和3年度末から令和4年度は、三鷹市としても、まさにこのガイドラインを機能させていたというか──全国でありましたけれども、そういう時期とも一致していると思うんですよ、前との違いということで言いますとね。
 だから、やっぱりそこが、もちろん国の政策なので、家庭にも影響がある。なんですけれども、学校内ということでいうと、このガイドラインに示されたものによって、やはりいろんな弊害があったんじゃないかということを思うんですよ。ちょっとすみません、質問に行きます。例えばですよ、黙食というのは、去年の12月に一応なくしたということなんですけど、都の教育委員会の出した通知を見ますと、一部では廃止と言いながら、文科省のこういう衛生管理マニュアルには従うと。それには、感染時、感染が蔓延したときにはまたそれを持ち出してきますというふうになっていて、似たようなことが、やはり対応策として、またマスクも着用だし、子どもたちはお互いに近づいちゃいけない、大声は出さないとか、飛沫は飛ばさないで給食のときは注意するとか、そういうことを文科省のはやっぱり書いてあるんですよ。
 ということは、ガイドラインは三鷹市で廃止したとしても、まだこの文科省の下に──それを参考にするとは5月の三鷹市教育委員会の通知でなっていますので、そういう前からの延長線上で、子どもたちへのいろんな、これをやっちゃいけない、あれをやっちゃいけない、近づいちゃいけないとか、そういうことが続いているということはないですか、令和5年度の話ですけれども。


◯教育部調整担当部長(松永 透さん)  先ほどの別の学力調査のところでも、因果関係の話は幾つか出ていたんですけど、ガイドラインと不登校に因果関係があるかどうかというのは、私には判断できるところじゃないなと思っています。
 また、先ほどの蔓延時といったところで、もう一回、ガイドラインの中身が復活するんじゃないかという御質問だと思いますけれども、新型コロナウイルスの対応ですけれども、これまでもずっと学校のほうでは、コロナ前も、インフルエンザのときにはほぼ同じような対応を取ってまいりました。そういった部分では、蔓延をどう防ぐのかといったことを考えるとするならば、部分的に蔓延しないような方法を取りましょうということで、各学校で判断しながら、子どもたちへ指導するというのは、ガイドラインにあろうがなかろうが、当然のことなのじゃないかなというふうには認識しています。


◯委員(伊沢けい子さん)  今、因果関係は分からないという御答弁だったんですけど、でもやっぱり時期的には、まさに一致しているわけですよね、不登校がこれだけいる。これ、別に三鷹市だけじゃなくて、全国的にも非常に増えています。だけれども、やはり令和4年度は、そういう時期とぴたりと一致していたわけですから、学校が行っていたこと、以前との違いということでいうと、そういうところをきちんと分析しないと、また同じことになりかねないわけですよ。
 先生方も、そういうマニュアルに基づいて指導、対応しなきゃいけないというようなことになるわけですから、やはりそういう影響が出るんじゃないかなというふうに思うんですよ。やっぱり、教員の方からもお聞きしていますけれども、子どもたちのコミュニケーション能力が落ちているということで、友達とか、先生方ともそうかもしれませんけれども、そういう能力が落ちている。
 それはやっぱり、まさにガイドラインでは、班はつくっちゃいけないし、近づいちゃいけないというのがそもそもあるので、黙食で、しゃべっちゃいけないとか、そういうことがやはり影響しているんじゃないかということは、どう考えていらっしゃいますか。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛さん)  まず、コロナ禍で学校運営ガイドラインに基づく取組もありますけれども、やはり子どもたちを取り巻く環境が大きく変化した、様々な制約があったということは事実です。また、リモートの授業でありますとか、いろいろなコロナに対応したような学校運営を行ってきたところです。因果関係があるかどうかというのは、学校運営ガイドラインを定めたことがどうかということでは、因果関係については明らかでないというような答弁を申し上げたのであって、コロナ自体はやはり影響があった可能性はあるというふうに思っています。
 ですから、今大切なことは、5類移行に伴ってガイドラインを廃止した。一方で、インフルエンザが流行しているときには、例えばせきエチケットのマスクでありますとか、前を向いて給食を食べようと、これはコロナ以前からインフルの流行時にはやっている対応なんです。ですから、そうしたところは、基本的な感染防止対策は継続しつつ、不登校になった要因の中で、やはり一人一人状況が違いますので、コロナがどうかだけではなくて、そこをしっかり対応していくことが重要であると、そのように考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  例えば1人、2人が少し増えましたとかということで、あるいは少し減りましたということならば、それはもしかしたら通用するかもしれませんけれども、三鷹のみならず、全国的にもということがある中で、やはり今、国なり市がやっていることとの因果関係、大人がまさに子どもたちに向かってやっていることを取り除かない限り、こんなの収まるわけがないんですよ。
 まさに、ちょっと言葉は悪いですけど、私は、これは大人による子どもたちへのいじめであって、それがまた子どもたちはすごく敏感なので、大人から、親なり先生から直接、間接に受けたことをもっと弱い子に吐き出すんですよ。まさにそういうことじゃないかと、私は分析しております。
 ですから、教育委員会がやるべきこととしては、子どもたちへの抑制とか、そういうことをできるだけ取り除くと。子どもたちが自由に、自分たちの意思に従って動けるような学校の環境を整えるというのが、まさに大人が、教育委員会がやるべきことではないでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛さん)  最後のところの子どもたちの意見を大切にするとか、いわゆる子どもが学校生活においてしっかり自分たちで考えて行動しようというところは、意見は一致するところです。例えば、生徒指導提要の見直しもありまして、一般質問でもありましたけれども、学校の決まり等、制度を見直して改善してきたこともありますし、やはり子どもたちの意見をしっかり尊重していくということは大事だと思いますので、そこは今後もしっかり対応していきたいと思います。


◯委員(伊沢けい子さん)  だから、子どもたちが主体的に行動ができて、自由であるためには、大人たちがそういう阻害要因をつくらない、押しつけないとか、そういう環境を整えていくということが大事なので、こういうことを言っているわけですよ。
 確かに周年行事なんかも参加させていただきましたけど、管楽器の演奏なんかも復活していたり、歌を歌うとかということも、前はマスクをして歌っていましたから、そういう意味では少しずつ復活しているというのは分かります。全くしてないとは言っていませんが、ただ、よりそういうことがないように、規制したりすることがないように、やはり、本当に元に戻していくという方向で考えていただかないと、令和5年度も、不登校、また戻らないんじゃないですかというふうに考えられませんでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛さん)  学校運営ガイドラインと不登校を直接に結びつけられると、同じ質問に対して、同じ答えになるんですけれども。やはり、コロナ自体は2類相当から5類に移行しましたので、そこは今までの2類のような対応ではなくて、通常の基本的な感染防止対策、インフルエンザと同等の対応ということですので、そのように御理解いただければと思います。


◯委員(伊沢けい子さん)  やはり、子どもはすごく敏感ですから、大人たちがやっていることや、先生たちが起こしている行動を非常に敏感に感じ取って、自分もある種それをまねして行動するというのもあると思いますので、やっぱり子どものやっていることは、大人のやっていることの反映だと思います。
 だから、そこはやはり意識して、学校を運営している側の教育委員会としては、意識的にしたり、しなかったりできる状況を変えていくということが根本的な仕事だと思いますので、そこをぜひ意識して、分析して、対応を取っていただきたいというふうに思います。
 終わります。


◯委員長(大倉あき子さん)  よろしいでしょうか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 以上で教育委員会報告を終了いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  休憩いたします。
                  午後5時48分 休憩


                  午後5時50分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  委員会を再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  次回委員会の日程について、本件を議題といたします。
 次回委員会の日程については、次回定例会の会期中とし、その間必要であれば正副委員長に御一任いただくことにしたいと思いますが、これに御異議ありませんでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 そのほか、何かございますでしょうか。
                (「委員長」と呼ぶ者あり)
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◯委員長(大倉あき子さん)  一旦休憩いたします。
                  午後5時50分 休憩


                  午後6時01分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  それでは、再開します。
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◯委員長(大倉あき子さん)  休憩中に御協議いただいた件については、今後、事務局を通して調整することにしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 ほかに何かございますでしょうか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、特にないようですので、本日はこれをもって散会いたします。お疲れさまでした。
                  午後6時01分 散会