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トップ会議録会議録閲覧 > 会議録閲覧(令和5年文教委員会) > 2023/06/20 令和5年文教委員会本文
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2023/06/20 令和5年文教委員会本文

                  午前9時27分 開議
◯委員長(大倉あき子さん)  ただいまから文教委員会を開きます。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  初めに休憩を取って、審査日程及び本日の流れを確認したいと思います。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  休憩します。
                  午前9時27分 休憩


                  午前9時28分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  委員会を再開します。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  審査日程及び本日の流れにつきましては、1、議案の審査について、2、議案の取扱いについて、3、行政報告、4、管外視察について、5、所管事務の調査について、6、次回委員会の日程について、7、その他ということで進めてまいりたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのように確認いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  市側が入室するまで休憩いたします。
                  午前9時28分 休憩


                  午前9時31分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  委員会を再開します。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◯委員長(大倉あき子さん)  議案第27号 三鷹市吉村昭書斎条例、議案第34号 三鷹市吉村昭書斎の指定管理者の指定について、以上2件は関連がございますので、一括議題といたします。
 以上2件に関する市側の説明を求めます。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  おはようございます。では、議案第27号 三鷹市吉村昭書斎条例、そして議案第34号 三鷹市吉村昭書斎の指定管理者の指定について、まずは審査参考資料の御説明に入らせていただきます。この吉村昭書斎に関連いたしましては、この間、文教委員会でも何回か定期的に御報告をさせていただき、設計、そして工事に入る際の工事費などについても御説明を差し上げてきたところでございます。現在、井の頭公園駅徒歩5分の地に建設中でございますけれども、今年度中の開館に向けまして、今ここで条例、そして指定管理者の指定について、文教委員会の皆様にお諮りをするものでございます。
 資料の詳細につきましては、芸術文化課長井上より御説明をさせていただきます。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  それでは、審査参考資料の順に沿って説明をさせていただきます。
 まず資料1ページを御覧ください。三鷹市吉村昭書斎の概要でございます。1番、目的として、長く三鷹市井の頭の地にお住まいになり、多くの代表作をこの三鷹の井の頭で執筆された故吉村 昭氏を顕彰するため、御遺族の協力を得て、三鷹市吉村昭書斎を整備するものでございます。今回の事業については、吉村家にありました書斎を移築・再現するとともに、展示をする機能を有する交流棟を同一敷地内に設置し、地域の方々もその場で交流できるような形を考えているところでございます。
 2番の名称及び位置でございますが、三鷹市吉村昭書斎、位置としましては、三鷹市井の頭三丁目3番17号、旧井の頭第二駐輪場のあったところでございます。敷地面積、床面積等はこちらに記載のとおりでございます。
 3番の事業内容につきましては、(1)、吉村 昭氏の業績の顕彰に関すること、(2)、吉村 昭氏に関する書籍、文献その他の資料の収集、保管、展示及び調査研究に関することでございます。
 4番、指定管理者による指定でございます。山本有三記念館など、市の芸術文化施設の管理運営の実績、また吉村昭作品の知見、これまで積み重ねてきました三鷹市ゆかりの文学者の企画展示等の実績を踏まえ、公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団を指定管理者として指定し、施設管理と顕彰事業を一体的に運営する予定でございます。
 5番、指定管理者が行う業務ですが、こちらは先ほどの3番の事業内容とかぶるところでございまして、(1)から(4)が指定管理者が行う業務となります。
 1枚おめくりいただきまして、休館日でございますが、休館日は月曜日とします。また、月曜日がお休みのときは、その翌日というふうに、これはほかの施設と同様でございます。また、年末年始につきましては、12月29日から翌年の1月4日までをお休みとさせていただきます。
 開館時間につきましては、午前10時から午後5時30分までを予定しているところでございます。
 入館料につきましては、書斎棟については100円、交流棟については無料といたしまして、交流棟につきましては、お近くの方が来ていただいたりするときでも無料ということですので、自由に入っていただくようなことを考えているところでございます。この100円という金額につきましては、山本有三記念館が現在、入館料300円というのを1つの参考にしまして、施設の規模からして、今回、100円とさせていただいたところでございます。
 今後のスケジュールでございます。本議会で議案の御承認をいただいた後、9月から指定管理者の指定の開始、令和6年2月の開館を予定しているところでございます。
 続きまして、資料2、三鷹市吉村昭書斎条例施行規則(案)でございます。こちらは、他の山本有三記念館等の施設の運営規則にのっとりました形で作成させていただきまして、1枚おめくりいただきまして4ページ、施行の期日につきましては、現在、工事中の施設でございますので、開館日がまだ定まってございませんので、施行期日は開館日に合わせて施行するというふうに考えております。
 資料の3、三鷹市吉村昭書斎の指定管理者の指定についてでございます。繰り返しになりますが、対象施設名は三鷹市吉村昭書斎、指定の期間は令和5年9月1日から令和8年3月31日まででございます。三鷹市指定管理者導入・運用の基本方針に基づきまして、最初の指定管理施設につきましては指定期間を3年から5年の範囲とするということでしたので、今回はこのような期間として設定させていただきました。
 選定方法につきましては、先ほどの実績を鑑みて非公募という形を取らせていただきました。4番の指定管理者候補者は、先ほど御説明いたしました公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団でございます。指定理由につきましても、先ほど御説明しましたように、今までの実績に加えまして、事業の実施計画、収支計画等、経営状態も適正であり、本施設の指定管理者として適当であるということで、指定管理者候補者の選定委員会でも確認をいたしました。
 7ページを御覧ください。資料4、指定管理者候補者の選定方法及び指定管理者候補者の審査結果でございます。先ほど御説明した内容を表にしているところでございます。
 9ページを御覧ください。資料5でございます。指定管理者候補者の審議結果、こちらの施設別の資料になります。施設名、所管部署、指定期間、選定方法、指定管理者候補者につきましては、先ほどの説明のとおりでございます。
 1番の事業実施計画につきましては、吉村 昭氏の知見と、ゆかりの文学者の顕彰事業の企画展示等の実績を踏まえて、財団の学芸員による専門性に優れた企画展を行うことができるということが評価された上での指定となります。
 11ページ、資料6を御覧ください。こちらは、指定管理者候補者から出された事業実施計画書になります。公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団定款第3条に基づきまして、当財団は市民のスポーツ活動を推進、支援すること、芸術文化の提供と芸術文化の活動の奨励、支援を行うこと、社会教育を含む生涯学習活動の推進、支援を図ることにより、心身ともに健やかな市民生活の形成と豊かな地域社会の発展に寄与することと定めております。この中の、いわゆる芸術文化に該当する部分が、今回の指定理由と関係しているところでございます。
 また、同じ基本方針の下の最後のところにございます、地域に根差した活動を行っている町会、商店会、住民協議会等との連携、協力を図る事業運営を目指すということで、井の頭の地域で深く愛された吉村 昭氏の顕彰で、地元の町会の皆様方や住民協議会の皆様方との連携を考えた上での事業運営を考えているところでございます。
 12ページを御覧ください。施設の管理、職員の配置でございますが、文章では分かりづらいのでちょっと補足をさせていただきます。当施設では、小さいながらも、説明と職員の体制を含めて、財団雇用の学芸員1名と、いわゆる特別雇用の職員が1人ずつ、それとあと受付業務につきましては、委託業者による受付を予定しているところでございます。その3人の中でローテーションとして回して、必ず2人以上いるような体制で施設運営管理を行っていくというふうに考えているところでございます。
 14ページを御覧ください。その他の2番の他施設との連携というところですが、三鷹市内には、三鷹市山本有三記念館や太宰治文学サロンなどといった運営関係の展示室がございます。そちらの三鷹ゆかりの文学者施設との連携を企画する等など、来訪者の回遊性を高め、多くの方に来ていただくような事業展開を行いたいと思います。
 また、荒川区立ゆいの森あらかわ、吉村昭記念文学館、これは既に開館している施設でございますが、そちらや、福井県ふるさと文学館──こちらは吉村 昭氏の妻であります津村節子氏が出身の福井県の文学館でございますが、このような施設との連携も考えた上で、施設運営、企画展示を行いたいと思っております。
 3番、地域との連携でございます。先ほども御説明しましたが、地元商店会、住民協議会をはじめとした地域の関係団体と連携を図りながら、施設の運営、企画展示を行っていく予定でございます。
 17ページ、資料7を御覧ください。三鷹市吉村昭書斎(仮称)の管理に関する収支計画書でございます。令和5年につきましては、年度途中ということで、令和5年の9月からの指定管理料及び補助金を考えているところでございまして、令和6年度以降が、通年ベースでのかかる費用というふうになります。以下の部分が、指定管理料、補助金の内訳というようなことになります。
 19ページを御覧ください。公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団の概要でございまして、設立の沿革から業務内容、また21ページ以降には貸借対照表等が記載されているところでございます。こちらは、指定管理者候補者選定委員会で行ったもののため、令和5年2月現在の概要となっているところでございます。
 2ページにお戻りいただいて、開館時間、入館料等のところでの説明でございますが、類似の施設である山本有三記念館の入館者数の令和3年度実績──予算をつくったときの最新のものを踏まえて、山本有三記念館は令和3年度に6,500人が入場しているところでございますので、同程度の年間7,000人程度の入場を見込んでおりまして、今年度につきましては、書斎棟が有料で、展示をする交流棟については無料なので、人数についてはまだ想定の範囲でございますが、年間7,000人のうち、今年度につきましては2,300人余を想定した歳入を予定しているところでございます。
 説明は一旦、以上にさせていただきます。


◯委員長(大倉あき子さん)  市側の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。


◯委員(前田まいさん)  よろしくお願いします。まず、スケジュールを確認したいんですが、工事完了が12月で、来年2月開館予定との御説明なんですけど、施政方針の予算概要のほうには12月開館と記載がありました。これ、スケジュールがずれたのでしょうか、理由と併せてちょっと御説明をお願いしたいと思います。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  工事につきましては、近隣の方への対応等が当初うまく進まないという事情がありまして、若干工程が延びているという状況でございます。それで、施政方針と本日説明した内容で時期がずれております。


◯委員(前田まいさん)  そうすると、その辺りの課題は一定解消されて、2月開館はめどが立っていると理解して、これ以上ずれるということは恐らくないということで大丈夫そうでしょうか。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  施工業者から出されているスケジュールで、そのように今予定をしておるところでございます。


◯委員(前田まいさん)  ありがとうございます。それから、井の頭公園駅から徒歩5分ということで、近いところにあるということなんですけど、ちょっとあまり詳しくないんですが、この駅までのアクセスが、バスとかもなさそうな感じがしていて、市内から、あるいは三鷹駅ぐらいからこの吉村昭書斎までのアクセスというのは、何か検討されていますでしょうか。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  確かに、直接近くの公共交通機関というと、井の頭線の井の頭公園駅があるだけですので、公共交通機関を使うとなると、電車を使うような形になります。あと、市内の方で自転車で来るという場合は、施設内は手狭なところなので、3台程度の自転車を止めるスペースなんですが、すぐ隣に井の頭の駐輪場がございまして、通勤通学の利用者が利用されていましても、通常でも大体7割程度の利用なので、自転車で来た方はそちらに止めていただくということも1つ考えられるかなと思います。


◯委員(前田まいさん)  ほかの文学施設等との回遊性を高めるというお話もありましたので、ぜひこの井の頭地域の地域交通の見直しの取組と併せて、何か連携も検討していただければなというふうに思います。
 それから、交流棟の活用の仕方というのはちょっと委員会の記録なんかも少し見たんですけど、具体的にはまだ決まっていないような雰囲気に受け止めているんですけれども、この交流棟というのはどういうイメージを持ったらいいのか。図書館的な、書籍を直接手に取るということは分かったんですけど、地区公会堂的なスペースもあるんでしょうか。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  この交流棟につきましては、平屋の展示スペースのところだけですので、開館時間につきましては、来場された方がその本を取って読んでいただいたりとか、展示を見たり、あとは場合によっては、ほかの館でもやっていますような朗読会的なものをできればなとは思っています。
 ただ、開館時間が10時から5時半までとなっておりますので、いわゆる施設を貸すような地区公会堂的なことは、この開館時間では現在考えてはございませんが、開館時間後に地域の方の御要望がある場合には、改めて使っていただくようなことも考えていきたいと思っております。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。雇用のことはちょっと聞こうと思っていたところ、御説明があったので、ありがとうございます。開館は週6日なので、職員の方が6日働くことはないだろうなとは思っていたんですけども、しっかり勤務体系のほうは保障してあげてほしいなと思います。
 最後、資料7、収支なんですけれども、ここには入館料は入ってこないというか、入館料の扱いはどこで見たらよろしいでしょうか。


◯スポーツと文化部調整担当部長(齊藤 真君)  こちらの収支計算書は財団の収支計算書になりますので、入館料については市の歳入として今後予定されています。


◯委員(前田まいさん)  そうすると、じゃあ、この補助金とはまた別になるんですかね。補助金に含まれるということにもならないですか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  利用料金制を取っておりませんので、もし利用料金制を取っていれば、財団に入って、財団のこの間の運営の経費の中にそのままビルトインするということになりますけれども、三鷹市ではジブリ美術館以外では利用料金制は取っていないので、歳入は歳入で市に入る。ここに書いてあります指定管理料と補助金を市から財団に出して、財団はその範囲の中で適切に運営をするというような、そういうルール設定になっております。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。じゃあ、そこはイコールにはならないというか、すぐスライドするものではないということですね。
                 (「はい」と呼ぶ者あり)
 分かりました。私も興味はありますので、ぜひほかの施設との連携というのも恐らくこれから模索されるんでしょうけれども、新たな取組として期待しております。ありがとうございます。


◯委員(原めぐみさん)  おはようございます。よろしくお願いいたします。今回、吉村昭書斎で入館料100円を取るということで、収益を目的とは考えていらっしゃらないと思いますけれども、三鷹市の山本有三記念館、太宰治文学サロン、また同展示室といった、三鷹ゆかりの文学者の施設と連携した企画により、来訪者の回遊性を高める事業実施を御検討されているようですけれども、そのための工夫、そして広報活動などはどのような形でお考えでいらっしゃいますでしょうか。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  具体的な事業計画については指定管理者が練っていくものでありますが、今現在の、例えば山本有三記念館や太宰治文学サロンですと、ガイドボランティアの方の養成などをして、近くを巡っていただいたりとか、そういうこともしております。
 また、施設間の距離、どういうルートを取るかにもよりますけれども、例えばそれぞれの館を巡っていくようなスタンプラリー的な形でそれぞれ巡っていただくとか、その辺りの工夫をしながら、入館者の方を招いていきたいなと思っております。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。私、三鷹の駅が割と遠くて、三鷹駅から三鷹の太宰治文学サロンまで、そこは徒歩で行けると思いますし、先ほどの話とちょっと似通ったところがあるんですけれども、太宰治文学サロンから山本有三記念館までの距離は歩けなくないかなと思うんですけれども、井の頭公園駅まで三鷹駅のほうから歩いてくるとなると、割とちょっとアクセスがいいとはとても言えないかなと思いまして。
 電車での移動も、やはり三鷹駅から考えると、中央線で吉祥寺駅からの乗換えで井の頭線というふうになって、何かちょっと割と不便で、回遊性が割と大事かなと。吉村 昭さんだけではちょっと弱いかもしれないなというところが、実際に思ってしまうところなので、山本有三記念館や太宰 治の文学サロンなどと一緒にやはり連携を取りながらというのが一番いいかと思うんですけれども、回遊性を高めるための工夫というのを考えていらっしゃいますでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  先ほど課長が申し上げたとおり、具体的な案はこれからではございますけれども、今質問委員がおっしゃいましたとおり、拠点となる小規模な施設が三鷹駅前に2つ、そして山本有三記念館は三鷹市が持っているものとしては比較的大きいですけども、そこからさらに少し距離があって、またこちらの吉村昭書斎ということになりますので、回遊性ですとか、館同士の連携ですとか、そういうことの、ただありますよというだけではなくて、実際そこに誘導していくような仕掛けづくりというのが非常に重要だというふうに私どもも思っております。
 先ほど課長が御紹介いたしました、例えば今までのガイドボランティアさん──太宰 治さんに関連するガイドボランティアさんのガイドツアーというのは、ちょっとコロナの間でやめていた時期がございますけれども、もともと大変人気のあるコースが幾つかございます。駅から出発をして、私どもが持っている施設だけではなくて、太宰さんゆかりのいろんな場所、例えば玉川上水沿いの山本有三記念館に非常に近いところにも、いわゆる入水された玉鹿石という石が置いてあって、そこから入水されたというふうに言われているようなポイントとかも、ファンの方にとっては、そこまで歩いてきて、そこで体験して、またさらに三鷹のまちを巡っていくというようなツアーがございまして、ガイドさんがついて、かなりの距離をファンの皆さんに歩いていただくという実績が既にございます。
 三鷹駅に戻ろうとすると、例えばこちらの館まで行ってまた戻ると、かなりの距離がありますけれども、私ども、今ちょっと心に抱いておりますのは、三鷹駅を出発して井の頭公園駅まで歩いていただく。例えば、要所要所にある面白いスポットを見ながら、一つ一つの歩く距離は、例えば1キロとか1.5キロ以内の範囲で歩いてみて、また次を歩いてみてということをつないでいって、少し休憩なんかもしながら、井の頭公園駅まで歩いていただくというようなコースを、今までの実績からすると、距離的には想定できるのではないかと思っています。
 あと、やはりそこが人気のコースになる、行ったら面白かったということがほかの方にも伝わるような、もしくはまた行きたいと思っていただけるような、太宰さんのコースと同じように育てていけるかどうかということがすごく重要かなと思っています。
 ただ、一方で、歩くだけしか選択肢がないというのは、やっぱりなかなか難しい面があって、先ほど別の質問委員からもありました、道の狭い地域ですので、なかなかバスを仕立ててとか、車でいらしてくださいと言うわけにはいかない地域だという地域特性も含めて、電車を使ってください、歩いてください以外の交通手段というものを工夫していくことは必要だと思っておりますけれども、そこは逆に地域特性を生かしたというような発想で取り組んでいければなというふうに思っております。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。私が単純に考えたら、やっぱり三鷹市の方だけではもったいない。せっかくのこういった文学的な場所ですので、三鷹市外からもぜひ来ていただきたいと思いますので、例えば3つの館を自由に行ける交通手段として貸し自転車、例えば乗り捨てができるような、今よくあるダイチャリみたいな、そういったものの三鷹市版みたいなのを御検討いただけたりとかはできるのでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  まだまだこれからの検討でございますので、今私が自分の思いだけで語ってしまうのもあれですけども、自転車という選択肢は非常にあるなと思っておりまして、井の頭地域の細い道路にもフィットできる交通手段として、自転車というのは非常に選択肢の1つだというふうに思っております。
 質問委員おっしゃいましたとおり、レンタサイクルの仕組みもだんだん整ってまいりましたし、もともと三鷹市は三鷹駅前から市内を巡っていただくために、独自のレンタサイクルの仕組みを持ったり、実証実験をしたりとかという経験もございますので、自転車も1つの有効な選択肢として考えていきたいなと思っております。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。歩いて回れると、とても健康的でいいんですけれども、時間もかかりますし、ほかのところももっともっと回れるかなと思いますので、ぜひ自転車を御検討いただけたらなと私は思います。
 展示交流棟を市民の方に開放されるというふうにおっしゃっていましたけれども、先ほど、古民家のような使い方はできないというふうなお話がございましたけれども、例えば放課後の子どもたちの居場所として、サードプレースのような形での使用も可能ではないかなというふうに考えますので、子ども政策部とも連携して御検討いただけますでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  吉村 昭さん、それから津村節子さん、お二人とも非常に多作の作家さんでいらっしゃいますので、先生方御本人の著書を展示するだけでも──特に無料で入っていただけるほうにはその本をそろえて、いつでも見ていただけるというようなことをしたいと思っております。
 さらに、今、学芸員や御遺族の方とも御相談をしているのは、子どもたちが手に取れる本、先生方ゆかりの本で何か子どもたちが手に取りやすいものというのをどれぐらいそろえられるだろうかというような検討はしてもらっています。基本的には大人向けの御本が多い作家さんですので、子ども向けの絵本をたくさん書いていらっしゃるとかということはないのですけれども。ただ、おっしゃっていただいたとおり、せっかく無料にしたので、地域の方もふらっと立ち寄れるような場所にしたいと思います。
 大事な書斎棟のほうは、もちろんそこはよいのだけれども、手前の建物だけでも、自分たちが近くを通りかかったときに、いつでも入って、例えば夏の暑いときちょっと涼んだりとか、行きたいと思ったときにいつでも行って、先生方の著書に目を触れるみたいなことができるというようなお申し越しをいただいたときに、一方で、近くに、子どもたちも気軽に立ち寄れるスペースになると、さらに、特に放課後の時間帯なんかににぎわうのでは。本がたくさんある場所に子どもたちが行ってくれるということがあればと思いますので、低学年の子どもたちも手に取りやすい本をどういうふうにそろえられるかという課題はあると思いますけれども、そのようなことは検討したいなというふうに思っております。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。ちなみに、子どもだけでの使用というのは可能なんでしょうか。子どもだけで入館することは。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  特に交流棟のほうは、子どもさんだから入っちゃ駄目とか、子どもさんだけで来ちゃ駄目とか、そういうことではないと思います。もちろん、ルールとかマナーとかの問題はあると思いますので、現場に受付員もおりますので、コミュニケーションの中で適切にお使いいただくというのは可能かなと思います。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございました。


◯委員長(大倉あき子さん)  ほかに質疑のある方いらっしゃいますでしょうか。


◯委員(池田有也君)  では、幾つか質問させていただきたいと思います。今回の吉村昭書斎ができることで、より三鷹らしい文化のあるまちづくりというのが進むんじゃないかということで、期待をしているところでございます。先ほど来、質問もありましたけれども、回遊性を高める工夫もこれから行われますということで、また荒川区の記念館とも連携していくということで、確認をさせていただきました。
 1点、質問というか提案というかなんですけれども、年間パスポートを今回300円で設定されて行われるということなんですが、将来的に、例えば山本有三記念館とか、太宰文学サロンとかとも共通の年間パスポートなんかもあると、より回遊性も高まるのかなと思いますが、そういったことについて将来的に検討する余地はあるのかどうか、質問させていただきたいと思います。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  そのようなニーズがあれば検討をしたいと思います。あと、三鷹市以外で、東京都でぐるっとパスといって、いろんな博物館とか美術館を巡る、そういうものもあるので、そういうものにも参加して、多くの方に来ていただけるように工夫をしたいと思います。


◯委員(池田有也君)  分かりました。ありがとうございます。ぜひそういったことも検討しながら、回遊性を高める努力をしていっていただきたいなというふうに思います。
 もう一つ、指定管理のほうで質問なんですけれども、いろいろ資料もつけていただいているんですけれども、市として当該のこの財団に対しての経営努力について期待するところがもしありましたら、御所見を伺っておきたいなと思いますが、いかがでしょうか。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  この1館だけでの経営努力というよりも、文芸の全体としまして、山本有三記念館、太宰治文学サロン、それぞれ職員がおりますので、各職員がうまく連携を取った上で、当然、職員の勤務の状況にも、休みが適切に取れるとか、緊急のときには応援ができるとか、そういうことができるようなことも期待して、今回、当財団に指定管理を指定したいというふうに考えております。


◯委員(池田有也君)  分かりました。ありがとうございます。財団のほうも多くの知見がありますので、そういったものを生かしながら、いい事業展開をしていただきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わります。


◯委員長(大倉あき子さん)  ほかに質疑ありますでしょうか。


◯委員(中泉きよし君)  よろしくお願いいたします。それでは、指定管理者の指定についてちょっとお伺いしたいんですが、これ、今回、非公募での決定ということだったんですが、その合理的な根拠を──例えば公募すればもっといい提案があったりとか、期待できるものがあったのではないかと思うんですが、それをせずに非公募とした理由について。
 それと、9ページに審議結果というのがありますが、この審議というのはどういう方々がされたものなのか、ちょっと教えていただけますか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  まず、審議は誰がしたかということから先にお話をさせていただきますけれども、部内の分科会は、私が委員長で、私どもの中でやらせていただきまして、庁内では、委員長が総務部の担当の副市長、それから副委員長が企画部担当の副市長と教育長、そして委員が、企画部長、総務部長、企画経営課長、総務部政策法務課長及び契約管理課長をもって構成する委員会の中で審議をして決定しております。
 それから、1点目の御質問のほうで、もちろん企画の内容について公募をすればという考え方もあろうかと思いますけども、先ほど来、経営努力というお話もございました。実は、この現場には、本当に必要最低限の職員の数しかプロットしてございません。先ほど3名の中でというふうに申し上げましたけれども、事実上、人件費的には1.5人分です。フルタイムの正職員が1名と短時間の雇用の者が1名なので、金額としては、フルタイムをベースに考えますと、1.5人分程度の中で人を2人、そして委託の中で受付員さんを2名、必ず1名はというような形でやっております。
 幾ら小さい館とはいえ、事実上、この1.5人分ベースで、この人たちだけで運営できるものでは正直ございません。先ほど課長も申し上げましたとおり、休暇を取るですとか、急な何かの対応をするですとか、出張をするですとか、そういうことの中で、1.5人で運営はできませんけれども、市民の方に歩いていただくと、ちょっと距離はありますけれども、比較的手近なところに山本有三記念館がございまして、そちらには三鷹の中の文芸の施設としては一番たくさん人がおりますので、基本的にはそこから人を融通するという前提でやっております。
 それは、今までも、例えばサロン、それから此の小さい家、そしてもしくはもう一つ財団に頼んで運営してもらっているみたか井心亭ですとか、そういうところで短時間の職員と、それから財団雇用のフルタイムの職員のシフトを組み合わせることによって、きちっと適切に管理運営をするという実績がございますので、一番大きいのはやはりそういう運営の面が融通が利くというのが、経営的なメリットとしては一番大きゅうございます。
 それから、もちろん全く別の方に提案をいただいてすごく面白いアイデアだということもあるとは思いますけれども、一方で、この間、三鷹市は、担当の学芸員を1人きちっと育成をして、御遺族、御家族の方ときちんと信頼関係を得て、コミュニケーションを取って、文芸関係の運営をするということをやってまいりました。太宰 治さんについても、山本有三さんについても同じでございます。今回、やはりこの間ずっとの関係の中で、吉村家の御家族、御遺族の皆様との信頼関係という面もございますので、そういうことも含めて、やはり非公募で財団が最も適切であるというふうに考えているところでございます。


◯委員(中泉きよし君)  ありがとうございます。それで、16ページを拝見すると、職員のところで芸術文化施設、総員29人となっていますが、この29人というのは、後ろの20ページの組織構成図で職員45人になっているうちの29人だと思うんですが、これ、この施設をこれだけ管理していて、それぞれに張りついている職員の合計が45人とか、文化施設で29人ということなんですか。そんな人数で回っているんですか。


◯芸術文化担当課長(天野昌代さん)  質問委員さんのおっしゃるとおりで、この人数で各施設に配置し、そして管理運営を行っております。


◯委員(中泉きよし君)  ありがとうございます。その次の17ページを拝見すると、先ほど収支の質問もありましたけれども、これは吉村昭書斎の管理に係る収支ですから、文化財団のほうの収支ということですが、これ以外に、ここに表れている数字以外に、吉村昭書斎事業に関して市のほうで出入りする数字、先ほどの入場料収入ですとか、もしくはここの指定管理料と補助金以外にこの書斎に係る市の支出というのが、もし令和5年、令和6年、令和7年度等々で今見込んでいるものがあれば、教えてください。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  現時点で見込んでいる数値というのは、工事関係が一番大きいんですけれども、当然、館を運営していく中で、建物が傷んでくるとか、何か大風が吹いてどこか壊れてしまったとかという修繕等は、市で修理をするということがございます。ただ、それは経常的に全体で見ているものですから、この施設に幾らというのでお示しすることは、今の時点ではちょっと難しいというところでございます。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  今の課長の答弁に少し補足をさせていただきます。質問委員がおっしゃったのは、令和5年、令和6年、令和7年度で、この館の管理運営に関してというお話でございました。先ほど齊藤が申し上げましたとおり、歳入、使用料の収入は市に直接入りますので、ここには表れてこない形として、例えば初年度の令和5年度であれば、4か月分で23万5,000円ということを想定してございます。
 それは、今、令和6年、令和7年度も同じように想定すると、掛ける3倍をベースとして、なるべくたくさん入場していただけるような形で、この後、令和6年度、令和7年度のそれぞれの市への歳入予算としてそれは計上していくことになります。
 それから、今、課長が申し上げました1点目で、工事に関することというのは、運営に関することとは別に、今年度までの工事費として持っているものでございます。それは、令和5年度の別なお金として、芸術文化課のほうで持っている予算がございます。それは、管理運営とは別の形で、施設を設置するためのお金として別途に持ってございます。初度備品費なども別に持っているところでございます。それは、令和6年度、令和7年度については、特段かからなくなるということですね。
 一方で、令和6年度、令和7年度に関しては、今、この後、管理運営をしていく中での大きな修繕に係る内容については市のほうで見ることでございますので、それは、この単価についての予算の計画は今のところございません。
 私どもが管理している施設、財団に委託をしているものも含めて、全体的な中で予算を持って、必要なときに必要な支出をするということでございますが、すごく将来的に、何かこの館が、例えば10年、20年とたった後で大規模修繕をするというふうになったときには、この単価についての、例えば修繕費が必要ですからといって、また予算の中でお諮りをして考えていくということは、別途発生する可能性はもちろんございますけれども、この令和5年、令和6年、令和7年度ということの中でいいますと、この単価に係るものとしての計上はございません。


◯委員(中泉きよし君)  ありがとうございます。それともう一つ、同じ17ページなんですが、収入の部分で、指定管理料と補助金に分かれています。補助金は、これ丸々人件費ということで書かれているんですが、ほかの施設についても、こういう指定管理料と補助金を分けて、人件費は補助金で充当するという形は割とレギュラーな形なんでしょうか。
 ほかの施設ですとか、例えば、あとはこのスポーツと文化財団以外の指定管理者に対する発注というか、運営経費の使い方でも。


◯スポーツと文化部調整担当部長(齊藤 真君)  大体一般的に指定管理料、そして補助金については人件費を充当するという格好で、この施設に限らず、そういう形で予算計上しております。


◯委員(中泉きよし君)  ありがとうございます。それは、三鷹市スポーツと文化財団以外の指定管理者でも同様という考えでよろしいですか。
                 (「はい」と呼ぶ者あり)
 ありがとうございます。分かりました。
 私は、文化の薫り高いまち三鷹という1つの看板には非常に期待していますので、そういう意味では、ここの施設に限らず、ほかの文化施策についても、もっともっと三鷹市の文化資本、資産の活用という意味では本当に期待していますし、予算全体で見れば少ないんじゃないかと思っていることもございます。
 それと、もう一つ申し上げれば、ジブリとか太宰とかという象徴になるようなものがありますので、そこに対する、あまりほかのものと比較すると、やっぱりこのぐらいの割当てになるんですよという考えもあるのかもしれませんが、象徴的なものにもっと注力して、強弱をつけることによって、三鷹全体を文化とか文学ということでPRできる、もしくはそこが注目されることによって、なかなか光の当たりにくい吉村さんや、山本さんや、ほかの作家、もしくは文化にも脚光が当たるという相乗効果といいますかプラスアルファがあると思いますので、そういう意味でぜひこれからも大朝部長以下、皆さんの活動に期待しておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。


◯委員長(大倉あき子さん)  質疑ありますか。


◯委員(谷口敏也君)  それでは、この参考資料の順番に質問させていただきます。まず、この間、うちの会派としては、やはり地元、井の頭の議員がいるので、いろいろと要望させていただきました。書斎棟ということと交流棟ということで、地域の人たちが交流できるスペースということで位置づけていただいたのは非常にありがたいなと思います。
 その中で、先ほど前田委員の質問への井上課長の答弁で、地区公会堂的なことは、開館時間については考えていないと。閉館後ということに、あるいは休館日ということになるんでしょうけど、その場合の管理体制、要は職員は全くいなくなって、貸し会議室的なことになるのかどうかをまずお伺いしたいんですけど。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  管理をする上で、夜間はどうしても機械警備をする必要が出てきますので、地元の方が、例えば閉館時間のときに使われるときは、きちんとその機械警備ができる者がいるような体制になるかと考えているところでございます。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  今の課長の答弁に、例えばというお話で少し補足をさせていただきますけれども、基本的には、先ほどの質問委員からもあったとおり、地区公会堂的な位置づけというのは考えてございません。というのは、大変小さなというか、細長い施設でございます。交流棟は大変細長い施設でございますので、例えば細長く使って、朗読会をするということはできると思うんですけれども、会議テーブルを出して会議をするとか、そういうことには多少向かない形状になっておりますので、いわゆる地区公会堂的な集会施設としてというようなことには、施設の形状がそもそもちょっと伴いませんので、そういうことはなかなか難しいかなと思っております。
 あともう一つは、展示物などもございますので、この間、いろいろ御意見をいただいて、御要望いただいている、本当に地元の地域の皆様にこの施設を愛していただいて、コラボして、自分のところのまちの施設だと思っていただくというような、その動機づけのためにも、今、課長が申し上げましたとおり、職員が御一緒するような時間帯の幅の中で、この施設がうまく活用できる方法があるのであれば、その範囲の中でお使いいただくというようなことで、例えばシステムで貸出しをしてとか、そういうような施設ではないというような前提でお使いいただける道を御一緒に考えていくというようなことが適切ではないかなというふうに思っております。


◯委員(谷口敏也君)  そうすると、使い勝手が悪いと言っちゃおかしいかもしれないですけど、地元の方々、特に地元町会の方々が何かに使いたいというときに、いまいち使えないような気がするんですけど、その辺というのはどう予想をされているのか。ちょっとどういった形で地域の方々が使うことを想定しているのかというのが見えてこないんですけど、お伺いします。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  例えば今までの、この間の計画の中で私どもがコミュニケーションを取っているお相手先として、例えば住協さんですとか、それから地元の町会さん、それから商店会さんというふうに3者ありますけれども、町会さんと住協さんは、御自分のところで集会施設を既にお持ちでいらっしゃるので、ここで集会を行いたいというニーズをお聞きはしておりません。どちらかというと、お散歩途中で自分たちも寄りたいとか、それからやはり吉村 昭先生への思い入れ、この書斎に対しての思い入れがあるので、自分たちが好きなときにいつでも自由に立ち寄りたいとか、見たいとか、散歩途中に、夏の暑いときに立ち寄って涼みたいとか、そういう施設を御自分たちの生活の中で、気軽に立ち寄れる場所にしてほしいというニーズが、どちらかというと、既に集会施設をお持ちの団体さんからはございます。
 私が聞いている範囲でございますけれども、一番お近いところにいらっしゃる地元の商店会さんなんかは、井の頭公園駅の近くに今まで公共施設が、駅のすぐ近くという意味でいうと非常に少なかったので、小さい施設なのは分かっているけれども、何か自分たちも一緒にできるような仕組みがつくれないかという──集会室と最初おっしゃいましたけども、図面などをお見せして、狭いということを見ていただいた中で、これはなかなか大きな会議をできるとかという場所じゃないねと。
 今、私がお聞きしているのは、例えばお祭りのときに、一緒にお祭りができないかとか、おみこし巡行のときにちょっと寄らせてもらえないかとか、そのときにちょっと例えばお手洗いを使えるようなことを一緒に工夫してくれないかとか、そういうような割と具体のお話を──今はまだ御相談の中ですけども、いただいていて、そういうことであれば、地元密着で、地元に愛していただくということも含めて、工夫ができるんじゃないかなというふうに思っています。
 なので、いわゆる占有していただくというような意味でいうと、どうしても休館日とか閉館後とかで、範囲を狭めて、必要な範囲で、職員も御一緒しますからどうぞとなりますけれども、例えば一緒にお祭りをやりましょうとか──私どものほうからお願いしたいなと思っているのは、例えば一緒にコラボイベントやりませんかとか、そういうようなことで、私どものところの、例えば前庭を使っていただくとか、お手洗いを使っていただくとか、うちの施設の範囲の中で適切な使い方があれば、それをぜひやっていただくとかということは可能だと思っていまして。
 なので、施設の形状ありきにはなってしまいますけれども、地元の御要望を丁寧に聞く中で、地元の皆さんに愛していただくというところのきっかけづくりになるような御一緒の仕方というのは、十分あり得るのではないかなというふうに思っています。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。空いている時間に一緒にいろんなことをやりましょうというようなイメージという感じですかね。要は、開館時間内に、書斎棟のほうは通常どおり公開している、交流棟のほうで何か別のイベントをしているというようなイメージですか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  どのようなニーズとか、どのような使い勝手が、実際開館した後に現場を見ていただいて、ここならこういうことができるねということがあるのであれば、そういう意味も含めて、交流棟のほうはお金を頂戴しない施設にしてありますので、そこで何かそのとき特別なイベントを行っていても、実際にお金を払って見ていただくのは奥の書斎棟になりますから、そこの融通は多少利くのではないかと思っています。
 いかんせん小さな施設でございますので、その小さな施設をどう生かしていただくかというような視点はどうしても必要でございます。何か大きなフェアみたいなものができるとか、そういう施設では残念ながらないのですけれども、前庭の活用も含めまして、地元の皆さんの御要望を、館が開いた後、きちっと現場を見ていただいた上で、相談しながらやっていければいいんじゃないかなというふうに思っています。


◯委員(谷口敏也君)  まだ全部が全部決定しているわけじゃないと思うので、いろいろ協議しながら進めていただきたいと思うんですけど。確認しておきたいのは、例えば休館日とか閉館後、5時半以降というのは使えるんですか、その地域の方々が。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  毎日と言われると、ちょっと困るのですけれども、必要であれば、それは御相談の中でということになると思います。


◯委員(谷口敏也君)  分かりました。実際、今回の中には、貸し会議室的なことのあれは全然載っていないですものね。それで、ちょっと確認させていただいたところでございます。
 続いて、入館料についてですが、先ほど池田委員のほうからもお話がございました。私もやっぱり共通券とかっていうのは必要だと思うんですよ。ここだけで人を呼ぶというのは、なかなか厳しいんじゃないかなと。やっぱり三鷹に来て、太宰治サロンとか、今コラルの上にやっているやつとかと一緒に、ついでと言っちゃ申し訳ないですけど、三鷹に来たんでしたらここら辺も一緒に見ていただきたいなというような感じで回遊していただきたいなと思うんですけど。
 その中で、先ほど原委員のほうからもありましたけど、レンタサイクル的なものがあると、またちょっと別な話になるんですけど、この場所自体で、例えば何かイベントをやって、人がわあっと来た場合には、自転車はあまり置けないじゃないですか。先ほど言ったレンタサイクルとかでも、イベントがあったら置けないとなると、残っている市の駐輪場ってあるじゃないですか。曲がって住宅街のほうに入った、そこに置いてもらうというときも、なきにしもあらずじゃないかなと思うんですけど。
 そういった場合に、そっちの駐輪場を減免するとか、そういったことも考えていくべきじゃないかと思うんですけど、その辺については今考えているのかどうか、お伺いします。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  それぞれ、施設の条件等で定められてしまっているところもありますので、今すぐこの場でどうするというのがちょっとお答えしづらいんですけれども、そういう視点は貴重な視点だと思いますので、今後、考えさせていただければと思います。


◯委員(谷口敏也君)  ちょっとしたイベントをやると、やはり自転車で来る方が多くなって、自転車を──セットバックはしますけど、狭い前面道路に置くということになると、またそこで問題が起きてしまうと思うので、都市整備部との連携ということになると思いますけど、その辺の駐輪場対策についても考えていただければなと思います。
 続いて、3ページの規則の中で、入館料のところもそうなんですけど、中学生以下は通常無料で、高校生以下の人たちは、校外学習に限定されていると思います。通常で入る場合には料金がかかって、例えば修学旅行とか、そういうのだとかからないということだと思うんですけど。今、高校生ってグループ単位でいろんなところを回る──中学生でもそうですけど、グループ行動で、自由行動で、自分たちでプランを考えてというのがあると思うんですが、そういうときにも無料になるのかどうか、確認したいんですけど。
 だって、高校生で引率の先生が来て、学年単位で、例えば高校2年生だと修学旅行だと思うんですけど、200人も300人も来る。受け入れられないじゃないですか。そうなると、引率する先生じゃなくて、グループ単位で来ると思うんですよ。その場合の減免は。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  今、恐らく規則の第2条の(2)を御覧いただいているかなと思いますけれども、授業のために高校生以下の者及びその者を引率する教諭なので、学校活動、修学旅行、社会科見学、もちろん授業の調べ学習など、授業の一環だということが判断できれば、ここは無料にして差し上げることができるかと思います。もちろん、その方々について来た先生もそうですけど、高校生以下の方そのものも無料になるというような規定になっているかなと思います。


◯委員(谷口敏也君)  それは、その場での判断ということになるんでしょうか。これを見ると、まず高校生は通常有料ですよね。グループ単位で来て、お金を払うときに、高校生のほうから、修学旅行でグループで来たんですけどって言えば無料になるのか、それとも──分からないじゃないですか、制服着ているから分かるのか。受付の人から聞いてくれるのか、申告しないと減免にならないのかというのは、事前にホームページ上とかでしっかりとうたうべきだと思うんですけど、その辺はどう予定されているんでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  もちろん、事前に気がつかないでいらして、じゃあ、現場でどうかということは、それはまた運用の中できちっと考えていきますけど、今、質問委員がおっしゃったとおり、こういう規則に書いてあるからということではなくて、館の御利用の御案内の中で、例えば授業の一環でいらっしゃる高校生以下の方は無料になる場合がありますからお問い合せくださいとか、そういうことをきちんとうたうというようなことで、対応できるのではないかなと思います。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。ジブリ美術館は結構修学旅行でグループで来る方が多いらしいので、そう考えると、併せてこういう施設、山本有三もそうですけど、太宰 治も、その辺も一緒に回ってもらうには、その辺の告知もしっかりとしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 指定管理の中の11ページ、地域に根差した活動を行っている町会云々かんぬんとの協力の事業というのは、しっかりと市のほうも見ていただいて、協力するように言っていただきたいと思います。
 その下の上級救命講習についてなんですけど、これは、職員にと書いてありますけど、三鷹市のほうが人件費を出す受付の人に対してもこの上級救命を受講させるのかどうかを確認したいんですけど。


◯芸術文化担当課長(天野昌代さん)  財団の職員においては、救命講習は定期的に、市の職員と同じように受けております。財団の職員も常駐は必ずするようになっておりますので、そちらの職員が主体になって対応することになるかと思います。


◯委員(谷口敏也君)  ぜひよろしくお願いいたします。
 最後に、14ページのところで、他施設との連携ということで、先ほど、池田委員の質問の答弁にもありましたゆいの森あらかわとか、いろいろな施設との連携は行っていただいて、さっきあったスタンプラリーじゃないですけど、前の委員会のときに資料を持ってきたと思うんですけど、太宰 治関係だと、結構新宿の施設とかを幾つか、都内でも回るというのがあったので、そういうことも考えていただければなと思います。
 それと、それに絡めて、まず三鷹市に来たときに、観光協会があって、そこでいろいろと情報を得るという方もいらっしゃると思います。観光協会の受付にいる方の知識といいますか、ここに対しての──全部そうだと思うんですよね。観光協会の人は、やっぱり最初にお客様と接する方なんで、三鷹の観光資源について十分な知識を持っていただきたいと思うんですけど、その辺についての連携、実際どういったことをやられていて、この施設についても、例えば見に来ていただいてしっかりと学芸員の方々からいろいろと教えてもらって、来た方に説明ができるように。
 パンフレットを渡すだけじゃなくて、こういういい施設なんですということが説明できるぐらいの受付の人になってもらいたいと思うんですけど、その辺のお考えをお伺いしたいと思います。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  観光協会との連携は非常に重要だと思っております。観光協会もそうですし、生活環境部の生活経済課の中にあります観光の担当のセクションの職員との連携というのも、非常に重要だと思っております。この間、例えばサロンにしても、それからギャラリーの中の此の小さい家にしても、新しく文芸でリニューアルしたり、開いたりした施設が比較的駅前に近かったので、観光協会の職員も含めて、現場をすぐ確認しやすいという状況にあったかなと思います。
 また、共通のボランティアさんがたくさんいらっしゃるということもございますので、かなり日常的に私たちの情報が届く、心だけじゃなくて、物理的にも近いということがあったかと思います。心は日頃から大変仲よく一緒にやっているんですけれども。今、質問委員におっしゃっていただいたとおり、今回は物理的には少し離れたところにございますので、開館前の時点から現場を見てもらうであるとか、やはりどういうような特徴があって、例えば行き方がどうで、行ったら何が見れてとか、そういうことをきちんと、私どもだけじゃなくて、観光の視点から発信していただくような連携をしていければなというふうに思っています。


◯委員(谷口敏也君)  ぜひお願いしたいと思います。それと、子どもたち、例えばクリーンプラザふじみなんかは、市内の全小学校4年生に対して、入れ替わり立ち替わりというか案内して、見学してもらっているんですけど、こういう施設も特にそういうことが──まずは地元にある五小なり、高山なり、三鷹の森学園とかには、最低でも見てもらいたいと思うんですけど、小学生とか中学生の子どもたちに対する、この学校単位の見学、教育委員会との連携になって、教育委員会から答弁をもらいたいぐらいなんですけど、その辺についてスポーツと文化部としてはどうお考えなのか、お伺いします。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  全市的にというのも、もちろん望ましいですけど、やはり今、質問委員おっしゃったとおり、三鷹の森学園、五小さんとか、本当にお近いところの子どもさんたちには、新しくできた館もそうですけど、吉村 昭さんという存在をぜひ知っていただくということ。お父様、お母様、おじい様、おばあ様の年代は、皆さん、吉村先生、津村先生が三鷹の井の頭にお住まいで、自分たちと交流したということはよく御存じの方は多いんですけれども、やっぱり次代を担う子どもさんたちに根づかせていく。
 せっかく館ができますので、教育の一環でというふうになると、学校のほうでどういうお取組の中で入れていただくことができるかどうか。教科書に出てくるようなものがあればいいんですけれども、ちょっと小学生さんだと、なかなか教科書に出てくるのは難しいかもしれませんが、何か学校の教育のお取組の中で、まちを知ろうとか、そういうような取組の中でも何か少し入れていただけるようであれば、ぜひ連携をしていきたいというふうに思っております。


◯委員(谷口敏也君)  ぜひお願いします。1、2年生が多分そうだと思うんですけど、まち探検というのを結構やっているんですよ。私も引率でよく行くんですけど、そういうときに絡めて、大体井の頭公園、井の頭動物園、駅の後ろの三角公園とか、あの辺に行ったりするので、そうするとまさに地域のその場所なんですよ。
 ですから、教育委員会と打合せをして、まずは小学生の子たちに全部、みんなにしてもらえるような、そういった取組を進めていただければなと思います。終わります。


◯委員(伊沢けい子さん)  それでは、質問いたします。まず、先ほどの質問の中で、今工事が近隣との関係でちょっと止まっているというふうに聞いていまして、場所も、私も見てきましたが、奥のほうにちょっと穴が掘ってあったぐらいで、あまり建物の基礎とかはないような状況だったと思います。今、近隣との関係というのは具体的にどういうことで、それが今後、どういう影響があるのか、まず確認したいと思います。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  近隣の方との調整ということは、工事が始まる前に、家屋調査といって、工事の影響がないかというのを事前に見させていただくことで、ちょっと連絡がなかなか取りづらい環境にございましたので、その調査ができなかったということで、工期が延びたということで、今は特に工事自体は止まっているというわけではございません。


◯委員(伊沢けい子さん)  そうすると、今のお話ですと、1軒なのかと思いますけど、その方とは連絡が取れて、民間の方だと思いますが、いわゆる合意ができたというふうに考えてよろしいんですか。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  合意といいますか、家屋調査をさせていただいて、工事が終わった後にも、家屋調査というのは前後でやるものですから、工事を始める前の調査をさせていただいたということで、現在は特にその方とのことで工事が止まっているということはございません。


◯委員(伊沢けい子さん)  そうすると、この後に工事をして、それはそれで特にトラブルはないということですか。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  はい、工事については、計画地以外にも、吉村宅での元の書斎をきちんと移築用に解体する作業というのは別にやっておりましたので、そちらの作業を優先していたので、今のところに基礎がないというようなことをおっしゃっていましたけど、これからそういう建物を建てていくというような状況です。


◯委員(伊沢けい子さん)  分かりました。その近隣は、本当に近接していますので、住宅街ですから、やはり近隣と触れていますから、関係というのは建てるときもそうでしょうし、今後も非常に問題になってくるのかなというふうに考えております。
 ちょっと、そもそもの話に戻りますけれども、もともとこれ、太宰治記念文学館及び吉村昭書斎という計画が、以前、清原市長の時代にあって、それが一旦白紙に戻ったということで、その後、1回白紙に戻ったけれども、やっぱり吉村 昭の書斎を造るんだという意思決定について1つお聞きしたい。どういうふうに意思決定されたのか。
 それから、吉村 昭さんの遺族からでしょうけど、寄贈を受け取った市の理由というのをお聞きしたいと思います。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  まず、2つ目の御質問の書斎建物を御寄贈いただいたというところから、少し経過をお話しできればと思いますけれども、平成25年に、御遺族の方から、お庭先にある書斎、建物を三鷹市で活用できないかどうかというような打診がありまして、当時、市長は清原市長でしたけれども、今の河村市長が副市長という時代に、長年お世話になった吉村 昭先生の書斎建物、本物というものでございますし、御遺族からお申し越しいただきましたので、ぜひ頂戴をして、文学のまち三鷹の醸成に役立てていこうというような判断をして、頂戴をするという政策判断をしたということでございます。
 ただ、質問委員のお話にありましたとおり、一度、井の頭公園内のある場所に太宰治文学館と隣接する形で計画できないかというような打診を東京都との間で──東京都の公園の中でございましたので、その中でできないかというプランが一度ございましたけれども、それは様々な理由から、なかなかそこで実現するのは難しいという結論になりましたので、そこの場所での計画は一旦白紙にする。
 ただ、そのときも報告にまとめましたけれども、平成29年に一旦その方向でまとめましたけども、その場所での計画というものは白紙にいたしますけれども、太宰治文学館、そして吉村昭書斎、それぞれの機能というのは三鷹のまちに、いずれどこかで実現をする、適地を別に探して実現していきたいということは、当時、文教委員会でも御説明をしたかなというふうに思っております。
 同じところでということがかなえば、本来はよろしいのかもしれませんけれども、今、一方で、吉村昭書斎については、やはり井の頭のエリアの中で実現をするというのが、建物が小さいということもありますけれども、井の頭のエリアの中にお住まいで、地域の方が非常にやはり吉村家をすごくリスペクトしていらっしゃいますので、可能であれば井の頭のエリアの中で実現をするというのが適切だろうというふうに私どもは考えておりました。
 そういう意味でいうと、太宰さんの文学館と一緒にするということを優先するというよりも、やはり井の頭のエリアの中に適地があれば、お庭先で公開するというわけにはやはりいきませんので、どこか移設をするのであれば、井の頭のエリアの中でということを模索しておりました。河村市長になりましてから、井の頭公園駅前の第一、第二と2つあった駐輪場のうち、利用率の関係からそれを一つに集約をする。それは、私どもの計画とは全く別に、駐輪場を集約するということが起こりましたので、そうであれば集約して空くほうの場所、敷地がそれで間に合うのであればというようなところで検討に入り、小さな場所ですけれども、移築する建物も小さい建物ですので、ここで何とかなるのではないかということで、市有地の中で何か新たに用地を求めるとか、そういうことではなく、井の頭エリアの中で市有地が1つ、ちょうどいいものが出ましたので、そこで実現をするということを、河村市長が決断したということでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  そもそも、今回寄贈を受けたということですけれども、その寄贈をそういった遺族なりの方々から受ける受けないという基準というのは、三鷹市にあるのかどうかということをお聞きしたいと思います。
 それと、今後もいろいろな申出というのはあるかもしれませんけれども、じゃあ、そのたびに記念館を造り続けるのかということについては、私は疑問がある。やっぱりそういうことではないだろうというふうに考えるんですよね。まず、そこを。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  特に文学の関係で、寄贈に関する統一的な基準が何かあるかというと、そういう基準というのは持ち合わせてございません。というのも、やはり寄贈いただくものとしても、今回は書斎建物でしたけれども、例えば絵をくださるという方から、土地をくださるという方から、いろんな資料をくださるという方まで、寄贈と一口に言いましても、本当にバラエティー豊かなお申出を私どもは非常にたくさんいただきます。
 あまり実績的な数字的なことで申し上げる内容ではございませんけれども、お問合せがある──例えばこういうものはもらってもらえるんだろうかとか、こういうものを市に寄贈したいんだけど可能性はあるかとか、そういう打診レベルで言いますと、本当に非常にたくさんございます。今回のこの書斎建物の寄贈に限って言いますと、やはり三鷹市が長年、例えば太宰治賞の選考委員にもなっていただいたりとか、そもそも太宰治賞の事実上の最初の受賞者でもあられた吉村 昭先生が愛用された書斎であるということ、そしてその寄贈の意向をお示しいただいたのが、有名な作家で、私どもも長年非常にお世話になっている津村節子先生御本人だったということも含めて、やはり文学的な価値、三鷹のまちづくりの中における価値が高いという判断があったから、しかも無償で頂戴できるということもございますので、そういう本当に無償での寄贈だった、もしくはそういう文学的な価値が非常に高いということも含めての総合的な判断でございます。
 くださるというものを全部、無判断でもらっているということではございませんで、むしろお断りしているもののほうが多いというような事情がございます。それは、お一人お一人、個人情報もありますので、具体的に何がどうということは申し上げられませんけれども。実際に私ども、それから寄附、寄贈を扱う企画部のほうに年間を通して打診がある件数だけでいいますと、非常に多うございますけれども、その中でやはり価値の高いもの──頂戴をした後、三鷹のまちづくりに生かせるということが言えるものについて、議会の皆様にも御説明をし、予算をお認めいただき、今回はこのような形で条例をお認めいただく御審議をいただく中で、手順を踏んで進めているというふうに考えていただければと思います。


◯委員(伊沢けい子さん)  ほかにも、すごくたくさん、そういう申出が数え切れないぐらいあるということで、それを受け取る受け取らないということについても、やはりある種の基準が必要だと思います。三鷹のまちづくりにというふうに──でも、やっぱりある種政策判断でしかないので、そこは、文学的なものの価値ということを考えたときにも、私たちが知らないところでいろんな話がもっとあるんだなということも分かりましたので、逆に言うとそこはもっと可能性があると思うし、これだけというのもちょっと違うのかなという気もします。
 前から、会派でもそうなんですけど、質問させていただいていますけれども、もっと税金のかからない方法での記念館ということで以前提案していたのが、山本有三記念館の一角に書斎を持ってきて、それで移築して、一緒に見ていただく。6畳ほどの大きさの書斎ということなので、割と小さくて、本などもあるんでしょうけど、そういったことで関連性をつけて見ていただくということで、建築費もかからないということで、提案させていただいていました。そういったことについて、やはり検討されたのかということが1つ。
 それから、三鷹市の中に図書館ってありますよね。ギャラリーで太宰 治はやっていますけど、そういう図書館などで、来館された方が一緒に、同時に吉村昭書斎を見て、本も見て、勉強していくというのも、すごく多くの人に目に触れるという意味で、それもお金のかからない方法として考えるんですけど、その2つの方法についてはどういうお考えでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  まず、図書館の中でということですと、例えば図書館の敷地の一角に移築をするというようなスペースを持ち合わせている図書館は、今、残念ながら、三鷹市内にはないと思います。本館の前庭などであっても、そこは難しいと思います。
 ゆいの森あらかわというのは、図書館の中に一部復元をしているというような施設で、それが先に吉村 昭さんの記念館としては建ったわけですけれども、やはり、御遺族としては、書斎建物全体、もちろん、部分的に移築をして公共施設にする以上、全く元のとおりを頂戴するというわけにはいきませんので、御遺族の了解を取って一部改編はさせていただきますけども、やはり1軒丸ごとの書斎の移築を御希望されて御寄贈いただきましたので、基本的に部分的なものをどこか建物の中に再建してというような発想は、そもそも御寄贈いただく時点での発想としては、ないということは、まず御理解をいただければと思います。
 それから、山本有三記念館の庭先にということもありましたけれども、2つの点でなかなか難しいというか、実現ができないという点がございます。1つは、やはり山本有三さんの御遺族の御意向、もしくは館の運営自体への影響というのが1点ございます。
 それから、もう一つは、一度、可能性があるのかどうかということを検討してもらいましたけど、やはり同じ敷地の中に分棟を建てるような際に、たしか建築基準法ですとか、そういうものなどの処理がかなり難易度が高いということもございましたので、山本有三記念館側への影響も含めて考えると、やはりコストの面でいっても適切ではないという判断をいたしました。
 一番は、やはり山本有三記念館として、前庭も含めて運営をして、それも有三さんの時代からあるものをうまく生かして、丁寧に運営をしてきておりますので、そこに最初からプランニングされていたんだったらまた別かもしれませんけど、後から別な作家の方、しかも何かゆかりがあるということでもない作家の方の建物を前庭に突然入れるということの是非ということで、判断をしたということでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  こういう、今回の吉村 昭の件もそうですけども、今後、こういう記念館、今は要するに箱物になっちゃっているんですけど、そういうものを絶えず造る必要があるのかどうかということについては、やはり疑問がありますので、今は山本有三記念館の一角ということですとか、図書館とかって、ちょっと例を出しましたけど、ほかにも公共施設なども三鷹市にたくさんあって、そういう一角をそういう施設に転用していくとか、そういう可能性によって、市民の利用者も増えて、なおかつ費用がかからないという点があるんじゃないかということを、今後のためにも提案という意味もありますし、今回の吉村 昭の件も本当に必要だったのかということも含めて、質問しております。
 それから、ちょっと先に、それとの関係で、さっき来場者の見込みというのが、年間でいうと7,000人ぐらいというふうにお答えになったんですけど、太宰治文学サロンが駅前にありますよね。あそこだと、コロナ前ですと利用者が年間に大体1万3,000人とか1万5,000人とかあって、300日ぐらい開けていますというような実績もあるんですよね。そういうことを考えると、本当に7,000人まで利用者が見込めるのかということも、何を根拠にされているのかということをお聞きしたいですし、その7,000人という人数も、太宰治文学サロンとの関係でいうと、そんなに多くないと、半分であるということもあるんですけど、そこの考え方はいかがでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  先ほど課長も御説明いたしましたけども、この根拠といいますか、7,000人をはじく際に参考にしたのが、令和3年度のコロナの影響下の中での山本有三記念館の入場者数、約6,500人強です。通年ベースに直しますと──これはちなみに令和3年度、コロナの影響があっての山本有三記念館の1年間の人数が6,550人でしたので、令和4年度予算、この施設についての令和5年度の歳入予算をつくる際に、通年ベースで一番近いところで、令和5年度にコロナの影響がどれぐらい残るかどうかが分からない中で私どもも予算を考えておりますので、少し堅めにといいますか、コロナの影響があったということは前提にしつつの山本有三記念館の令和3年度の数を参考に、おおむね7,000人程度ということを想定しました。
 山本有三記念館も含めて、通年でコロナの影響がない時期の来館者数を数えるのは、平成30年まで戻らないといけないのですけれども、平成30年の実績ですと、山本有三が約1万4,000人、そして今、質問委員、おっしゃいましたとおり、サロンが約1万5,000人ですね。規模的にいいますと、今回の館は単純に面積だけでいいますと、どちらかというとサロンに近いです。山本有三のほうがお庭もついていますし、2階建てですし、面積的には非常に広いです。展示物も多いです。
 ただ、立地的には、やはりサロンのほうがずっと駅前に近いですから有利ということもあって、サイズ的にはかなり違うという、その両館が、年によって少し前後いたしますので、コロナ前の実績でいうと、1万4,000人と1万5,000人ということで、ほぼ同程度の来館者数になっているというふうに私どもとしては判断をしております。
 山本有三のほうは300円で、サロンのほうは入館料自体はかかりませんので、そういう違いもあるとは思いますけれども。なので、私ども、今回コロナの影響があり、初年度、小さい館で、立地的にもサロンよりはやはりどうしても不利ということもありましたので、令和3年度のコロナの影響のある山本有三記念館の数字を参考にしましたけれども、目標といたしましては、やはりいろんな立地の条件などが違うとはいえ、通年ベースでいうと、山本有三記念館とサロンはほぼ同程度の人数の御入館ということになっておりますので、私どもとしては、先ほど回遊性とか、いろいろ連携をというふうに申し上げさせていただきましたが、やはり1万4,000人とか1万5,000人とか、1万人を超えてくるような年間を通じての来館者数を通年ベースで目指していくというのを1つ目標にはしてございます。
 そこは連携をして、先ほど共通券があったらとかということも言っていただきましたけれども、山本有三記念館に来たお客さんが同じようにこちらにも来ていただくですとか、回遊して、サロンも見るお客様が巡り巡ってこちらにも来ていただくというようなことも含めて、そういうことを目標値にしていきたいとは思っておりますので。
 今年度につきましては、コロナの影響がどれぐらいあるか分からないという中での算定ですので、最初の目標として、通年ベース7,000人ということで、今回は4か月ですから2,300人ということを言っていますけれども、そういうような考え方で進めているということを御理解いただければと思います。


◯委員(伊沢けい子さん)  こういうものというのは、来場する方がどれだけいて、やっぱり価値が出る、出ないというものですから、山本有三さんとか、太宰 治のサロンとかというものに匹敵する利用者が望めるかというと、場所的にかなり厳しいということで、先ほどから、それをいかに補っていくのかという議論がこの中であったんだと思いますけれども。やはりそもそも場所が本当に適地だったのかという問題は残ると思います。
 人の目に触れて、さっき子どもという話もありましたけど、できるだけ多くの人たちに、それが触れるということによって価値が出ますので、そこはやはり問題があるのかなということはどうしても言わざるを得ません。
 それから、この吉村 昭さん自身が、生前に荒川区のゆいの森の中に図書館にレプリカを造って、書斎があるということがありますけれども、その生前に彼がこの文学館をという申出が荒川区であったときには、区の財政負担を考慮して、単独の文学館ではなく、図書館などの施設と併設することを条件に文学館の設置を本人が承諾して、資料提供を約束したということで、吉村さん本人のというのは、そういう名前を冠した文学館というものに税金が使われるのは真っ平御免だというようなこともおっしゃっていたということで、そういう意向を持った人物であったということなんですよね。
 だから、そこの御本人の意向という意味からしても、こういう単独の文学館というものが果たして適切だったのかどうかということについてはどう考えていらっしゃいますでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  そのような御意向──荒川区とのやり取りの中で、そのような、区の財政にというような御趣旨での御発言があったということは私どもも存じ上げております。
 また、御遺族の皆様、津村先生、また津村先生以外の、息子さん、娘さんを含めた御遺族の皆様と私どもとのコミュニケーションの中でも、三鷹市の財政負担をというのは、おやじも恐らく積極的には望まなかったかもしれないし、自分たちもそこはなるべくお金のかからない方法でやってもらいたいという御趣旨は、この間ずっと御遺族からもおっしゃっていただいております。
 一方で、御遺族の皆様、本当に私どもに、もしくは三鷹市民の皆様に非常に心を配り、気を遣っていただいていますので、いろいろな形で、御寄附、御寄贈のいろいろな手続を取ってくださっておりまして、そういう御遺族の御意向に沿った形でやるためにも、先ほど来、別な観点から、経営という面から、この財政規模は適切なのかという御質問をいただいております。この間もずっと、館の規模に対しての運営の方法が適切なのかとか、そういう御質問を今日よりも前の文教委員会でも何回もいただいてまいりました。
 私ども、先生の御意思に背かないためにも、きちんとした形で運営をしていくということが適切ではないかなというふうに思っております。


◯委員(伊沢けい子さん)  それで、そこは御本人が──これは公になっていまして、荒川区のホームページなどを見ると、図書館に併設したときの経緯として、そういうことも書かれてたんですよね、吉村 昭さんの意向という意味でね。だから、やはりそういう考え方を持った人だということで、単独文学館はいかがなものかなということを申し上げております。
 それから、最後にちょっと中身のことでお尋ねしたいんですけど、この頂いた資料の1ページでは、吉村昭作品に関する知見というものをおっしゃっています。
 それから、9ページでは、財団学芸員による専門性に優れた企画展、財団学芸員による何かそういう企画展とか、そういう中身のこと、それによって中身を充実させていくことができるんだというような記述があるんですよね。荒川区の文学館では、ビデオを作って流したりとか、いろんな工夫をして、その中身をいかに伝えていくかということについての話がやっぱり必要だと思うんですよ。
 ずっと前から報告はあるんでしょうから、今回だけのことで言うのはあれですけど、吉村 昭の業績とか、そういう中身をいかに伝えるのかということについて、それによって来場者にどんなアピールをして来ていただくのかと。それは市民に限らず、内外でしょうけど、そういう点についてお聞きしたいと思います。


◯委員長(大倉あき子さん)  すみません、現在、伊沢委員の質疑の途中ですけれども、休憩をしたいと思います。
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◯委員長(大倉あき子さん)  休憩いたします。
                  午前11時15分 休憩


                  午前11時24分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  それでは、再開したいと思います。
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◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  本日、お諮りをしておりますのは、吉村昭書斎の条例と、そして指定管理の内容でございます。今、特に2番目のほうで御指摘いただきましたのは、指定管理者候補者としての財団の指定管理に関する資料として、一般的にこういうものを整えて議会にお諮りをいたしますので、その形式に沿った資料を御用意してございます。
 今、質問委員におっしゃっていただいたとおり、例えばゆいの森あらかわでビデオを作ったり、ビデオに限らず、いろんな展示物を作っていらっしゃいますけど、ゆいの森あらかわは、学芸員さんが──おおむね3人いらっしゃると聞いておりますけれども、学芸員の皆さんが工夫をして、企画をして、ああいうふうにやっていらっしゃいます。
 私どもも、もちろん担当学芸員、想定している者もおりますし、今、既に御遺族の皆さんともともと連携を持っている者を指定管理者にしていただければ、それを充てて、充足させていきたいと思っておりますけれども。まずは、本日、財団を指定管理者にお認めをいただきまして、その上で実際にどのような展示の内容、どのような事業の内容をしていくのかということを委員会に後日、この後進んでいく中で御説明させていただくというのが順番かなと思います。
 今、この指定管理者の指定──まだ指定管理者になってもいないのに、既に財団の中で整ったプランニングがあるというのも、それは少し資料として御用意するものとしても違うのかなというふうに思いますので、そこの点は御理解をいただければと思います。


◯委員(伊沢けい子さん)  ただね、これ、やっぱり文化的な活動の話ですので、施設の書斎の移築というハードな面のことはここに書いてありますけれども、だけれども、やはりそういう文化的な内容であるだけに、どんな内容を伝えたいのかとか、何が貴重なのかということについては、やはり何か伝わってくるようなものがもっと必要なんじゃないかなと思うんですよね。
 今回のこの指定管理に関する報告書なんかでも、ちょっとそこまでは伝わってこないので、やはりどんな魅力があって、いかに市民にそれが伝えられる、必要があって、それによってどれだけの人が来る可能性があってという、そういう全体の事業としての見込みというのが見えてこないと──最悪、閑散としてしまうようなことがないようにと思うからなんですよ。
 だから、そういう事業って、文化的な事業としてはやっぱり必要ないですし。また、今、なぜこういう話を私がしているかというと、市政の優先順位としても、本当に市民の生活もなかなか前に比べても厳しくなっている中で、やはりこういう館を建てていくということについては、市民も以前よりも目が厳しくなっていますので。そういった意味で内容をいかに伝えるかということは必要かと思いますけど、文化の活動として。
 ただ、やはりそこが、建物の話とちょっと別にちゃんとした目的というのが伝わってこなければ、私たち議員としても承諾するに当たってちょっと問題があるし、市民の皆さんにとっても、こういう意味があるんだということが伝わるということが、やはり求められているという観点から申し上げております。だから、そういった意味で、できるだけ内容をこの場でも披露していただきたいなと思ったんですけど、何かあればお願いいたします。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  この間、この移築建物のプランニングをした時点から、文教委員会を中心に委員会には適時報告をさせていただき、その都度、内容ですとか、集客ですとか、そういうことについての御質疑をいただいてまいりました。設計や今やっております工事の工事費につきましては、各年度の予算委員会の中で御議論をいただき、そこでも一定の答弁をさせていただいて、お認めをいただいて、今進んできているものと認識をしております。
 本日は、設置条例と、それから指定管理者の指定ということで、財団を指定させていただくに当たっての、割と定式的な資料で御用意しておりますけれども、財団をこの後、指定管理者にお認めいただいた後に、具体的な展示の内容の作り込み、もしくは開館に向けて交流棟、それから書斎棟の内容などもだんだん明らかになってまいりますので、そのような中で、きちんと議員の皆様はじめ、市民の皆さんに御説明をさせていただくことで、この施設の位置づけの再確認ですとか、吉村 昭先生の文学的な価値の再確認というようなことを市民の皆様にきちんと発信できるようにしていければというふうに思っております。


◯委員(伊沢けい子さん)  やはり、遺族からの申出があって、書斎の移築の問題が先に出てきたということがあるのかもしれませんけれども、だけどそれを受けるかどうかっていうことが、まず1つ。それから、中身がどうなのかということがあってのこういう話だと思いますのでね。だから、今後のことを考えると、こういう今までどおりのやり方で進めていっていいのかという疑問が、私のほうにはありますので、ここで申し上げております。
 これは私の意見ですので、今後のことがあるので、これからまたさらに次、次というふうになってくると、今回のことも含めて、ちょっとそれは三鷹市の優先順位として、あるいはやることではないんじゃないかということもありますので、申し上げております。
 以上で終わります。


◯委員長(大倉あき子さん)  以上で議案第27号及び議案第34号に対する質疑を一旦終了いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  休憩いたします。
                  午前11時31分 休憩


                  午前11時32分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  委員会を再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  議案第27号 三鷹市吉村昭書斎条例、本件を議題といたします。
 本件に対する質疑を終了してよろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 これをもって質疑を終了いたします。
 これより討論に入ります。


◯委員(伊沢けい子さん)  それでは、討論いたします。
 清原市長の時代に、井の頭公園の中に吉村昭書斎を移築して文学記念館を造る計画はもともとありましたけれども、中止になりました。計画は廃止になりましたが、再び市内に文学記念館を造る計画が浮上しています。寄贈を受けて、文学記念館を造るか否かについての基準は、先ほど市にお尋ねしましたけれども定まっておらず、政策判断でしかないということです。今後もさらにほかの遺族から寄贈を受けた物をもって文学記念館を造り続けることには大いに疑問があります。
 さらに、吉村 昭については、荒川区の西川区長が文学館を造りたい旨を申し出たときに、本人が「区民の税金をそんなことに使うべきではない」、「自分の名前を冠した記念文学館に税金が使われるなど真っ平御免だ」と断っているという経緯があります。その後、西川区長が引き下がらず、吉村が「図書館の一角にコーナーを設けるという形なら」と妥協しました。荒川区に既に展示コーナーが設けられており、これで十分です。また、仮に書斎を譲り受けるとしても、山本有三記念館の一角を借りることや図書館の一角を借りるなど、他の選択肢があったのではないか。今後も税金をかけずに来場者を多く増やす方法を考えるべきである。
 建設契約金額1億3,365万円、維持管理費を年間1,989万1,000円かけて三鷹市が現在行うべき事業ではないと考えられます。来場者の見込みについてもはっきりと議案審査参考資料に示されていません。どのように来場者を得るのか、事業の目的や位置づけがはっきり書かれていないことも問題です。
 以上の理由から、三鷹市吉村昭書斎条例に反対いたします。


◯委員長(大倉あき子さん)  これをもって討論を終了いたします。
 これより採決いたします。
 議案第27号について、原案のとおり決することに賛成の方の挙手を求めます。
                   (賛成者挙手)
 挙手多数であります。よって、本件は原案のとおり可決されました。
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◯委員長(大倉あき子さん)  続きまして、議案第34号 三鷹市吉村昭書斎の指定管理者の指定について、本件を議題といたします。本件に対する質疑を終了してよろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 これをもって質疑を終了いたします。
 これより討論に入ります。
                 (「省略」と呼ぶ者あり)
 これより採決をいたします。
 議案第34号について、原案のとおり決することに賛成の方の挙手を求めます。
                   (賛成者挙手)
 挙手多数であります。よって、本件は原案のとおり可決されました。
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◯委員長(大倉あき子さん)  休憩いたします。
                  午前11時36分 休憩


                  午前11時37分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  委員会を再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  スポーツと文化部報告、本件を議題といたします。
 初めに、項目アに対する市側の説明を求めます。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  それでは、スポーツと文化部の「運営方針と目標」(令和5年度)につきまして、私から説明をさせていただきます。
 冊子をお手元に御用意いただければと思います。21ページでございます。初めに、部の経営資源です。正規職員は22名で、前年度と変更はございません。ちなみに、女性9名、男性13名で、女性の比率は40.9%でございます。
 令和5年度の予算規模は20億8,800万円余で、令和4年度と比べまして4億円ほどの減となっております。主な増減要因といたしましては、令和4年度に実施をいたしました大沢野川グラウンド復旧工事費が7億円ほど減となっている一方で、令和5年度において吉村昭書斎の整備工事費、それから大沢の里郷土文化施設の改修工事費や、今回再開をいたしました大沢野川グラウンドの指定管理料などが増要因としてございまして、増減を差し引いて前年度比が4億円減というふうになっているところでございます。
 令和5年度の運営方針を御説明させていただきます。まず、方針1、吉村昭書斎整備等の三鷹市ゆかりの文学者顕彰事業の推進でございまして、書斎に関しましては、先ほど議案をお示しして、今進めているとおりでございます。今年は、このほかに市内在住の絵本作家の神沢利子さん──「くまの子ウーフ」などの絵本で有名な方ですけれども、この方が100歳を迎えられることから、特別企画展を実施いたしますほか、山本有三没後50年特別展に向けた準備を庁内関係課やスポーツと文化財団等と連携して行うところでございます。
 2点目、方針2の三鷹跨線人道橋の一部保存に向けた調査検討です。太宰 治にゆかりもあり、市民の皆さんに大変愛されてまいりました三鷹跨線人道橋につきまして、撤去の方針がJRから示されたことから、この間、保存や活用方法についての調査、相談をしてまいりました。一部の保存ということにはなりますけれども、その方法について検討を行います。
 方針3、三鷹まるごと博物館の推進です。大沢の里水車経営農家と古民家、そしてまた教育センター2階にございます歴史文化財展示室「みたかえる」を中核施設として位置づけ、適切な維持管理を行うとともに、三鷹まるごと博物館の推進体制や、市民の皆さんとの協働による文化財関係事業の推進を図ります。
 ページをおめくりいただきまして、22ページです。方針の4、心と体の健康都市づくりの推進です。スポーツを通した健康都市づくりの基本的な考え方に基づき、市民の継続的、計画的な運動を支援するとともに、財団や専門家と連携して市民の皆さんの運動習慣の定着を図る取組を進めます。
 方針の5点目は、大沢野川グラウンドの利用再開でございます。4月29日にリニューアルオープンをし、5月1日からサッカー・ラグビー場とテニスコートの利用を再開しております。芝の養生の関係から、野球場のほうは8月1日オープンを想定しているところでございますけれども、この間、側溝の水位が高い時期があったことへの対応につきましては、後ほど6点目のほうでまとめて話をさせていただきます。この間、一旦、オープンをして再開し、その後、いろいろな対応を取るということを、後ほど6点目で併せて御説明をさせていただきます。
 次の23ページ目から25ページ目につきましては、今年度の部の主要事業としまして5項目を目標指標と併せて記載をしてございますので、御確認をいただければと思います。
 私からの説明は以上です。


◯委員長(大倉あき子さん)  市側の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。質疑のある方。


◯委員(前田まいさん)  1点だけお願いします。跨線人道橋ですけれども、撤去までのリミットとかは特にないと、しばらくはまだ協議を続けて、保存先なんかもまだ市で検討中だと思うんですけれども、進捗と併せてお伺いしたいと思います。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  三鷹跨線人道橋につきましては、JRとの協定に基づいて、撤去の方針が示されております。撤去につきまして、具体的にいつから撤去されるかというのは、JRからの情報を確認しつつ、分かり次第、皆様にお示しをしたいと考えているところでございます。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  今、課長が申し上げたとおりなんですが、そういう意味でいいますと、リミットは恐らくあると思います。それは、撤去の方針が示されて、先方さんとしては、やはり撤去を前提にいろいろな内部調整を進めているのではないかと思われますが、今のところ、私どものほうにいつからということはまだ示されてはございません。ただ、恐らくこの間の交渉の様子から見て、いつまでもあのままでいるということはなかろうと思いますので、私どもといたしましては、撤去の方針がJRさんのほうの準備が整い次第、やはり保存の活動を併せてやっていくことになりますので、そういう意味でいうと、今年度、きちんと計画的にやっていけるようにというふうに思って、今回この予算をお願いしたところでございます。


◯委員長(大倉あき子さん)  ほかに質疑ある方。


◯委員(中泉きよし君)  今の前田委員と同じく跨線人道橋なんですが、これはちょっと私も残す意味とか価値というのがよく理解できていないんですけれども、コストとの見合いとか、文化の薫り高いまち三鷹との関連があるのかどうか等も含めて、それをもう一度御説明いただけますか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  もともとは、全体が残せるか、残せないかというところの議論がまず最初にあった跨線人道橋であるかなと思います。太宰さんの有名な写真に何枚も残っているですとか、それから太宰ファン以外にも、やはり鉄道がお好きな方、それから跨線人道橋そのものがお好きで、景色を楽しんでいらっしゃった方など、この間、JRさんの撤去の方針が出たところから、私どもも非常にたくさんの御意見をいただいたところでございます。
 ただ、JRさんとしては、やはり危険性があるということも含めて撤去するという前提で、どうしても残したいなら三鷹市に、もらってはどうかというお話もありましたけれども、今、質問委員がおっしゃいましたとおり、私どもが所有をしたところで、そのコストの問題、危険性の問題が軽減されるわけではございませんので、やはりもらって何かするということがそもそも難しいという判断をした以上、やはり撤去がされる。
 あとは、この跨線橋があったということの思い出ですとか記録をどう残すのか、そしてそれを後世にどうやって伝えるのかというところに、適切な残し方、適切なコストのかけ方、逆に言えば、あまり無用なお金をかけないでやれる範囲はどの範囲なのかということを判断するということが、文化財保護ですとか、それから太宰さんゆかりのというような場所だということも含めて、スポーツと文化部に任せられているテーマだというふうに考えております。
 この間、議会の皆様からもいろんな御意見をいただきまして、本当だったらぜひ残すべきだったんじゃないかという御意見もあり、もしくはなくなってしまうのは残念だけれども、これにあまり大きなコストをかけるのはいかがなものかという御意見もいただいております。そこは、適切な対応をするというのが──思い出ですとか記録をきちんと残しつつ、ここを懐かしむファンの皆様への要望にも応えられるような形で、なおかつ適切なコストの範囲でということが、私たちに課せられているテーマだというふうに考えているところです。


◯委員(中泉きよし君)  ありがとうございます。その適切なコストというのは、例えばどのくらいをイメージされているんですか。今後、残したり、移設したりということになれば、多分時間的なものとコスト的なもの、その大体の規模感のイメージ、タイムスパンというのを教えていただけますか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  今年度、調査費を積ませていただいたのは、実はJRさんのほうで、JRさんがおやりになる撤去に合わせてやらないと、ここを残すことだけ単独でやるというような工事にはならないということも、JRさんといろいろ御相談する中で分かってまいりましたので、JRさんが撤去をするときに、どういう範囲だったら御協力いただけるのか、どういうことだったらあまり大きなお金をかけないでできるのかということを含めて、今年度、JR側にいろいろ聞き取りをしたりとか、いろいろしましたけれども、なかなかやはり具体化いたしませんので、それで調査費を組んだということでございます。
 なので、申し訳ございません、今、実際にどれぐらいのお金がかかる予定なのでということが言えないからこそ、今年この調査で検討させていただくということでございますので、手法ですとか、コストの価格が分かってまいりましたところで、また改めて御報告をさせていただければと思っております。
 スケジュールとしては、JRさんの撤去のスケジュールに合わせていくということが重要だというふうに思っております。


◯委員(伊沢けい子さん)  1点だけお聞きしたいと思います。大沢野川グラウンドの件ですけれども、ちょっと細かいことは後ほどの報告の中で質問したいんですけれども、ここの3行目から4行目にかけまして、指定管理者による大沢総合グラウンドなどとの一体的な管理運営というふうな記述があります。その大沢野川グラウンドについては、今回の地下水の件も含めて、なかなかちょっと利用に支障がある点があると、自然との関係で。そういった意味で、ちょっと安定的じゃないということとの関係でこういうことを書いているのか、その「など」というのは何を指しているのかということについて、お聞きしたいと思います。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  ここの大沢総合グラウンド等との一体的な管理運営というのは、同じスポーツと文化財団に指定管理を委ねておりまして、御存じのとおり距離的に非常に近いところにある両施設でございますので、先ほどの山本有三記念館と吉村とある意味同じように、管理運営に関して人の融通をするとか、そういうことも含めて、同じ屋外体育施設でございますので、今までの知見も生かしつつ、そこが連携して実施することでコストを縮減しているとか、そういうような意味でございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  分かりました。ここの管理ということについては、そうですね、委託してっていう形で行っておりますけれども、ここでの大沢野川グラウンド及び大沢総合グラウンドについての人員配置とか、そういったことについては、今は問題はないというふうにお考えでしょうか。


◯三鷹中央防災公園・元気創造プラザ担当課長(小林大祐君)  本日も野川の流入に当たっての作業などを行っております。その際に、行っている人員などですけれども、そもそも野川グラウンド単体だけでは、日頃の管理については、受付の女性が1人、事務室の中におりまして、外のグラウンドを使い終わった後に作業する男性陣などが2人の体制、合計3人で回しているところなのですけれども、あれだけの広さのグラウンドをオープンに向けて今準備している中では、今日も大沢グラウンドのほうから職員が手伝いに来て、作業をしているというふうにも聞いております。
 そういった意味で、先ほどの一体的な管理というところで、うまく機能しているものと考えているところです。


◯委員(伊沢けい子さん)  この間の大沢野川グラウンドに見学に──池になっているときですけど、行きまして、たまたまスタッフの方がいらして、お話を聞いたんですけれども、本当に偶然ですけど。やっぱり池みたいになっちゃうんで、掃除、テニスコートなんかにも水が入ってしまって、それを全部かき出してとか、なかなか大変な作業で、人員もそんなにたくさんいないというようなことも聞きましたので、やはりこういった施設についてちゃんと管理運営ができるのかなというところがやっぱり必要だと思いまして、質問しました。
 できるだけ人員配置は十分に置いていくということが必要だと思いますので、それは意見として申し述べておきます。
 終わります。


◯委員長(大倉あき子さん)  よろしいでしょうか。


◯委員(谷口敏也君)  跨線人道橋なんですけど、まだ撤去日とかは決まっていないというようなお話でしたが、JRのほうも今まで、今のような形で置いておかないわけじゃないですか。まだ撤去日が決まっていないというお話でしたけど、うちのほうも、いつ撤去になってもいいような形で、この方針、どのような保存・活用方法にするかというのは結論を出していかなければいけないと思うんですけど、その辺の目安はどう考えているんですか。
 当然、話し合いながらいけば問題はないんでしょうけど、向こうのほうで撤去の予算が取れたんで撤去しますと言われても、うちのほうがまだ決まっていなかったら、待ってくださいという話になるのか。その辺はどういう流れで進んでいくのか、お伺いしたいんですけど。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  この間、質問委員がおっしゃったとおり、やっぱりJRさん側にも、JRの中での予算がいつつくかとか、どういうふうに準備ができるかとか、そもそも撤去するのも、ちょっと聞いている話ですと、やっぱり電車庫の上に乗っかっているということもあって、そんなに簡単に撤去できるようなものではないです。なので、中で検討はずっとなさっているやには聞いています。
 私どものほうには、恐らく、中での調整が整ったところで、事前にお知らせがあるというふうには思っております。そこは、この間ずっと課長を中心に交渉してきてもらった信頼関係ができていますので、ある日突然、撤去がスタートしてしまうとか、そういうことはないものと思っています。
 私どものほうの、今年度こういう予算を取らせていただいて、今準備に入っているということもお伝えをしてありますし、JRさんに相談しないと、逆に私どものほうも何もできないという面もありますので、こちらの状況もきちんとお伝えをしていますので、そこは歩調を合わせてということになると思います。
 繰り返しになりますが、一方で、先方のタイミングはやはり先方のタイミングとしてあると思いますので、実際にお知らせできるタイミングになりましたら、議員の皆様をはじめとして、市民の皆さんにもお知らせしていくことになると思いますし、その際に、ちゃんと歩調を合わせて、私どものほうが保存する部分なり、撤去にどういうふうに協力するかというところは、きちんと判断できるようにしておきたいというふうに思っています。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。どっちかというと、うちのほうが先に決めないと駄目ですよね。方針というか、階段の一部現地保存と橋桁の一部移設保存ということに対しての方針を決めないと、向こうが先に取壊しになっちゃったら、行き場がなくなってしまうと予算の代表質疑のときにも質問したかと思うんですけど、残してほしいという人の中には2通りあると思うんですよ。太宰 治が好きで、あの場所をその写真のイメージみたいな形で残してほしいと、もう一つは、やはりあそこの電車を見るために利用している保育園や、お子様をお持ちの御家庭の方々が、上って電車の運転士さんに手を振るとか、富士山の風景を見たいとかというのがあると思うんですけど。
 これまでずっと話を聞いていて、こういうふうになっている階段が残せるんだったら、結構いいかなと思ったら、それも無理というお話でしょう、数段しか残せない。そうなると、太宰 治さんをイメージした写真とかがあって、それの名残りですよみたいな階段が何段というのがあれば、太宰 治ファンは一定の要望がかなったというような感じになるでしょうけど、景色を見たい方には、もうその景色が見える部分がないわけですから、諦めてもらうしかないというような感じだと思うんですよ。
 そういった中で、一部保存というのは分かりますけど、橋桁の一部移設保存というのは、あまり意味がないんじゃないかなと思うんですよね。どういった形で移設して残すのかというのがまだ分からないですけど、通っている部分の一部をどこかに持っていって残すのか。それは具体的に、まだ決まっていないんでしょうけど、どうお考えなのかお伺いしたいと思います。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  決まってございません。ただ、今、先ほどの質問委員さん、そして今の質問委員さんのおっしゃっている、どういうふうにして残すことに価値があるかということ──もちろん、コストの問題と安全性の問題等を含めて、それは非常に重要な視点だと思っております。
 今、階段の一部保存、橋桁の移設保存という言い方というのは、JRさんと締結をした協定書の中に書いてある言葉なんです。そのときは、JRさんに、三鷹市との間で保存することについて、まず協力をしてもらうという約束を取り付けなければいけなかったので、具体的な手法についてはどうしても後日にはなるけれども、やはり階段はうちの土地に建っていますので、現地保存ということはそんなに難しくないんですが、御存じのとおり、橋桁は空中でございますので、橋桁の現地保存ということはそもそも成り立たないわけなので、橋桁をもし保存とするとしたら、どこかに動かさなきゃいけないというのが前提なものですから、階段は現地保存、橋桁は移設保存という言い方をしたということですね。
 当初より、いずれも、どういうふうに保存をするのが、階段にしても補強しなくちゃいけませんし、どこぐらいまでのボリュームが適切なのかという課題、安全に保存できるのかということもございますし、橋桁に至ってはどう切り取って、どう運べるのか、運べないのかというところからの御相談ですので、そこは今、JRさんに技術的なことも含めて御相談に乗っていただいています。
 意味と、意義と、価値と、コストというのが非常に重要な視点だと思っておりますので、そこを今年度きちっと判断をして、議員の皆様、市民の皆様にお示しできるようにするというのが、まず私どもの今年度のファーストステップだというふうに考えています。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。やはり、コストのかかることですし、本当に橋桁の上の部分をどこかに置くということが価値があることなのかというのは慎重に検討していただきたいなと。市民の方々に広く周知して、理解を得ていただきたいなと思います。
 それと、もう一回聞くようであれなんですけど、今年度予算でこの調査研究で、今年度中に一定のめどを、三鷹市としての一部現地保存を含めたことを結論を出していくのかどうかというのを確認しておきたいんですけど。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  今年度、調査費をつけていただきましたので、この調査費を執行する中で、めどをつけていくということを想定しています。


◯委員長(大倉あき子さん)  よろしいでしょうか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 以上で項目アに対する質疑を終了いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  休憩いたします。
                  午後0時00分 休憩


                  午後0時59分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  では、委員会を再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  項目イに対する市側の説明を求めます。


◯都市再生部長(久野暢彦君)  井口グラウンド(仮称)の整備に向けた取組について、都市再生部から報告させていただきます。よろしくお願いいたします。


◯まちづくり推進課長(池田啓起君)  私からは、報告事項のイ、井口グラウンド(仮称)の整備に向けた取組について御説明させていただきます。よろしくお願いいたします。
 初めに、井口特設グラウンドにつきましては、売却から、防災都市づくりの観点からの土地活用へと方針を見直しをしまして、利活用の検討を現在進めているところであります。現在、昨年12月に策定、また御説明させていただきました土地利用構想に基づきまして、北側部分は災害時の一時避難場所及び恒久的なスポーツ施設として、スポーツ・健康づくりの場、また地域の憩いとコミュニティの場として検討をしております。
 また、敷地南側につきましては、災害時等に必要な病院機能維持と、またその事業継続の確保などから、市内の医療体制の充実に向けて、病院の移転誘致の検討を引き続き進めているところであります。今回、本委員会では、敷地北側でのグラウンド整備に向けた取組につきまして、現在の取組状況と、また今後の予定などについて御説明させていただきます。
 それでは、資料1に沿って説明させていただきます。井口特設グラウンド(仮称)の整備に向けた取組については、令和7年度のグラウンドの使用開始に向けまして、一時避難場所、グラウンド、東西通路、防災・コミュニティ広場等について、右の図の黒枠の箇所になりますが、おおむね約7,000平米を想定しまして、現在、調査、設計を行っているところであります。
 まずは、大きな1、施設整備の基本的な考え方についてです。それぞれが有機的に機能する施設となるよう検討を進めてまいります。初めに、(1)、多目的グラウンドについてです。こちらは、平常時は少年サッカーや少年野球、グラウンドゴルフなど、多目的に利用できるグラウンド、また災害時は地域の一時避難場所として整備をしていきます。
 主な整備方針としましては、土ぼこり対策と維持管理面を考慮し、人工芝のグラウンドを前提としております。ただ、材質については、今後比較検討をしながら選定を進めていきたいというふうに現在は考えております。ほかに、住宅地との境界付近には植栽等による緩衝帯を設置する、防球ネットで囲み、ボール等の施設外への飛び出しを防止する、散水設備を配置し、熱中症対策を図る、災害時に使用する防災設備を整備するなどを主な方針としていきます。
 次に、(2)、防災・コミュニティ広場についてです。グラウンドの西側になります。こちらは、地域交流の場や災害時の在宅生活を支援する共助の拠点となる広場として整備していきたいと考えております。また、隣接する既存の井口つばき児童遊園と一体的な活用を図ってまいりたいと考えております。
 こちらの主な整備方針としましては、在宅生活の支援に必要な防災設備、例えば防災倉庫であるとか備蓄倉庫、かまどベンチなどについて、設置を検討していきます。東西通路に接続する園内通路を設ける。健康づくりのため、健康遊具等を設置する。児童遊園についても、リニューアルを行っていくというのを主な方針としております。
 次に、(3)、東西通路についてです。災害時の避難経路の役割を担い、地域の生活利便性の向上を図っていきます。主な整備方針としましては、歩行者及び自転車専用通路とする、沿道には緑地帯などを設け、緑豊かな環境の創出を図る、街路灯を適切に配置し、安全安心な環境を確保する、通行者等が休憩できるベンチを配置するなどを主な方針としております。
 次に、(4)、クラブハウス、管理棟などについてです。利用者対応を行う事務室やトイレ、またその他、倉庫などを備えた施設としていきます。主な整備方針としましては、休憩スペース兼バス等の乗降時の乗合いスペースを設ける、手足洗い場を充実するなどを挙げております。
 次に、裏面になりますが、(5)、駐車、駐輪スペースなどについてです。こちらは、管理用車両や車椅子使用者、グラウンド利用に伴う荷さばき等、一定の駐車台数のスペースを設けていきたいと考えております。また、多くの自転車利用が想定されることから、必要とされる駐輪スペースを確保してまいります。
 今後、こうした施設整備の基本的な考え方を基に、調査設計等を進めていきたいと考えております。
 次に、大きな2になります。こちらは全体の配置イメージになります。整備方針等を踏まえた、あくまで現時点でのイメージであります。今後、地域や利用団体の皆さんの御意見などを伺いながら、一時避難場所をはじめとする防災機能、そしてスポーツの各種目が安全で快適に利用できる施設整備に取り組んでいきたいと考えております。また、周辺にも配慮した計画としていきたいと考えております。
 そして、最後になりますけども、大きな3、整備に向けたスケジュールについてです。現在のおおむねの予定になりますが、12月頃までにはグラウンド整備プランをまとめていきたいと考えております。7月から8月、また年明けの1月、2月に、利用団体等への説明等を記載しておりますけども、こちらは、地域をはじめとする市民や利用者の皆様への説明、また地区の住民協議会や防災部会さんの関係者への説明をこの時期に行っていきたいというふうに考えております。
 また、これに限らず、適宜意見交換や説明する場などを設けて、個別対応も含めて丁寧に進めていきたいと考えております。
 そして、令和6年度のグラウンド整備工事、令和7年度のグラウンド使用開始を目標として、現在、取組を進めているところであります。
 私から、資料1の説明は以上になります。


◯委員長(大倉あき子さん)  市側の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。


◯委員(前田まいさん)  よろしくお願いします。整備予定範囲が7,000平方メートルと想定が示されました。現状、全体1万2,000平方メートルぐらいあるんじゃないかと思っていますけれども、その現状のスポーツ利用から、どのくらいのグラウンドとしての利用面積の減少になるのか。あわせて、面積が減るということは、スポーツ利用の機会が当然減るわけですよね。それをどう見込んでいるのか、お伺いします。


◯まちづくり推進課長(池田啓起君)  現在のグラウンド利用の面積と比較しまして、どれくらい減少、どれくらいの規模となるのかというお話ですが、現在使用しているエリアがそのまま半分というわけではなく、今回の計画では、北側の駐車場部分等も含めて、その敷地全体を対象として、その2分の1強をグラウンドとし、また一時避難場所として確保していきたいというふうに考えております。
 ですが、可能な限り広く確保していきたいと考えておるんですが、現在、サッカーコートといいますと、2面取れているところが、この計画によって縮小することにより、2面を確保することはちょっと難しいのかなというふうに現在は考えております。今後、詳細については、検討を進めていきたいと考えております。
 また、施設の内容については、やはりここで恒久的なグラウンドとして整備をしていきたいと。これまで暫定的な使用でしたので、なかなか施設面であったり、管理面で費用をかけてこれなかったという現状もありますが、今後、恒久的施設として、多様な種目、また利用者が快適に利用できる、また安全に利用できる施設整備も並行して行っていきたいというふうに考えております。
 私からは以上です。


◯委員(前田まいさん)  そうすると、今はサッカーコート2面と、野球場としては1面取れるスペースですよね。野球場は、そのまま1面、引き続き取ることはできると認識しますが、サッカーコートは2面は難しいというお答えでした。その分の利用の機会の減少はどうやってカバーするのか、あるいはカバーするつもりはないと、その考えはないということでよろしいですか。


◯スポーツ推進課長(二浦孝彦君)  そこのところは、学校ですとか民間施設ですとか、その辺りと協議して、どれだけ使えるのか、その辺りはしっかりと検討していきたいと考えております。
 以上です。


◯委員(前田まいさん)  ここが減っても、野川グラウンドで吸収できるようなお話もあったかと思うんですけれども、その分析というのは行われていますでしょうか。本当に野川グラウンドをもってして、この井口グラウンドで減った分の利用を受け入れるだけの野川の利用の空きが見通せるのか、お伺いしたいと思います。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  大沢野川グラウンドも、今、利用を再開したところでございまして、どれぐらい、実際に調査設計をしての機能が変更になったという点もございますので、今後1年ぐらいかけて、利用をどれぐらいきちっと賄えるかということは検証していかなくてはいけないと思っております。
 また、先ほど課長が申し上げましたとおり、もちろん大沢野川グラウンドもそうですし、大沢総合グラウンドもそうですけれども、既存の、市内にある、市が持っているもの、そして三鷹市以外の団体が持っているスポーツ施設、それからもちろん学校の3部制という中での検討も含めて、井口グラウンドで利用面積が減ってしまう分のスポーツ機会の提供をきちっとほかで考えていくということは、スポーツの施策として非常に重要なことだと思っております。
 先ほど、池田課長のほうからお話もありました、例えばこの井口グラウンドのグラウンド面をどのような仕様にするか。今まで、暫定ということもありましたので、土のグラウンドで、必ずしも環境がいいという状況ではありませんでした。屋外施設は、やはり雨が降るとどうしても利用率が下がってしまうという面もございます。大沢総合グラウンド、サッカー・ラグビー場は人工芝で貼っているのですけれども、人工芝でサッカー・ラグビー場ですと、利用率がかなり高い。開場できる日数もかなり多いというのがございます。
 一方で、環境負荷の問題もありますので、場面をどういう仕様にするか、面が仮に1面になってしまうとしても、この1面がより有効に活用されるような仕様にしていくとか、いろいろな検討項目はあるかと思いますので、スポーツ担当としては、市民の皆様のスポーツ機会の提供を検討していくということに変わりはございません。


◯委員(前田まいさん)  御説明は分かりました。若干それてしまうのかもしれないんですが、その南側には病院を誘致して、一般質問の中では、跡地については当該病院の判断だというお答えもありましたけれども、例えば跡地に屋内練習場を整備するとかして、このグラウンドが減った分をカバーするというようなことも検討できるのではないかと思いますが、いかがですか。


◯都市再生部長(久野暢彦君)  まだ医療事業者さんがどういった形の公募になるのか、それからどういった方、どういった事業者さんが来るのか分かりませんので、そういう方々が、今その所有している土地をどうするのかについては、ちょっと検討する状況ではございません。
 以上です。


◯委員(前田まいさん)  ただ、スポーツ利用の機会が減ることのないように、最大限努力する必要があると思っているので、そういう視点で、この井口グラウンド全体の整備を考えていただきたいなというふうにも思っています。
 それから、素材は検討されるということで、ぜひ環境への負荷も考えていただきたいと思っていますけれども、これ、全面芝にしちゃうんですかね。野球は内野部分とかは土のほうがいいのかなと思うんですけど、その辺もまだちょっと検討の段階の前ということでしょうか。


◯まちづくり推進課長(池田啓起君)  これから具体的なこの舗装材の材質だとかの検討に入っていきます。御利用団体の皆様とか、管理するスポーツと文化部さんとよく調整をしながら、また裏には、これまで土ぼこり等で御迷惑をかけてきた近隣の方への配慮という視点もあります。そういったことを勘案しながら、今後検討を進めていきたいと思います。現時点では決まったものではございません。


◯委員(前田まいさん)  私も、以前からこの土ぼこりの対策、洗濯物も干せないとかって伺ってきて、要望もしてきたことなので、今回の整備で改良されるということは歓迎しています。ただ、一般質問で申しましたけれども、人工芝による環境への影響、それからスポーツ利用の人にとっても体への負担が大きいというふうにも聞いていますので、そこはやはり利用者さんの声も聞きながら、再考いただきたいなと思っています。
 緑の創出も予定されているんであれば、コスト面では高くなるでしょうけれども、やっぱり天然芝ということも考えていただきたいと思っています。これは要望しておきます。
 それから、近隣の住宅、あるいはこれから呼んでこようとする医療施設が来るということを踏まえると、音の対策というのはどのように考えていらっしゃるんでしょうか。


◯まちづくり推進課長(池田啓起君)  子どもたち、また利用者の声が、それが騒音なのか──そういった考え方もありますが、そういった音対策についても、樹木で対応するのかとか、また構造物で対応するのかとか、そういったことも今後その検討の中で必要性も含めて検討していきたいというふうに考えております。


◯委員(前田まいさん)  ぜひ整備方針の中にも位置づけていただきたいなと思っています。
 それから、防災・コミュニティ広場ですが、ここはまだ今のところ塀で囲まれている部分かなと思いますけれども、健康遊具の設置というのは、そういう地域要求等があったんでしょうか。ちょっとあんまり、喜ばれるのか、ちょっと私、正直分からなくて。端っこに寄せられるのかもしれないんですけど、災害時の拠点として活用し得る、その動線に影響がないようなことは当然考えていらっしゃるのか、確認します。


◯まちづくり推進課長(池田啓起君)  具体的な内容はこれからなんですが、基本的にこの防災・コミュニティ広場につきましては、やはり地域の皆様の防災のコミュニティ広場として、例えば在宅生活の支援施設として、地域と一緒に運営できないかとか、そういったことを地域の皆さんと今、お話をさせていただいているところです。
 この健康遊具につきましては、そういった施設の動線に支障があるところであるとか、そういったこととかは避けていきたいと考えています。ここに限らず、東西通路、またグラウンドのほうにも、その東西通路に沿った形でも設置できるのではないかというふうに考えており、この地区にこの病院も来る、またスポーツの機会を提供できる、また健康もここで創出できるというような考えで、今、健康遊具を提案をさせていただけたらなというふうに考えております。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。それから、説明会があったときにも、地域の方から、ここが、単純にスポーツ利用の場だけではなくて、地域にとっても憩える場所としての整備も考えてほしいという御要望があったと思うんですけれども、それはこの広場の中で実現される御予定だということですね。


◯まちづくり推進課長(池田啓起君)  地域要望につきましても、防災・コミュニティ広場、またそれだけではなくて、この多目的グラウンドのほうでも、この運用の中で地域の方も使えるかどうか、そういったことも、スポーツと文化部さんとも今後の運用についても検討を進めていけたらなというふうに考えております。


◯委員(前田まいさん)  多目的グラウンドの中に憩いのスペースができるということではないですよね。


◯まちづくり推進課長(池田啓起君)  失礼しました。多目的グラウンドの中にできるということではなくて、多目的グラウンドの利用の中で、例えば地域の防災訓練であるとか、そういったイベントができないかとか、そういった視点で申し上げたもので、この中に何かそういったコミュニティ広場ができるということではないです。


◯委員(前田まいさん)  ありがとうございます。あと、最後、グラウンドへの出入口、まだ検討中かもしれないんですが、既存の場所はこの都道の調布保谷線に面したところだけですよね。裏のコミセン側からは入れないと認識していますけれども、出入口を増やすことなどは検討されていますでしょうか。


◯まちづくり推進課長(池田啓起君)  具体的な出入口につきましては、これから詳細な検討を進めていきたいと思います。通常の利用者の出入りに加えて、ここの管理用車両であるとか、防災拠点となる──例えば緊急輸送道路からの物資搬入経路の考えもありますので、そうしたことも含めて、出入口を検討していきたいというふうに考えています。


◯委員長(大倉あき子さん)  ほかに、御質問ありますでしょうか。


◯委員(池田有也君)  それでは、幾つか質問をさせていただきたいと思います。説明会、今後また行われたりしていくと思うんですけれども、私もやっぱり地元の人間ですので、度々、地元の少年野球のチームの皆さんともいろいろ意見交換していく中で、当初全面売却だったものが市長の判断によって一部残るということで、そういうふうな説明をしていくと、皆さん、残るんだということで非常に喜んでいるところでございます。
 また、土ぼこり対策として芝生化が行われるということにつきましても、近隣からすごく歓迎の声を聞いておりますので、ぜひ今後、推進をして、早期に実現してほしいなというところであるんですけれども、改めて今後の推進体制に向けての市の所見についてお伺いをできたらと思いますが、いかがでしょうか。


◯都市再生部長(久野暢彦君)  実際に、地域の方々にお話、説明などをした際に、今、委員がおっしゃったように、今までなくなると思っていたグラウンドが残るということについて、よかったという意見は私どもも直接伺っているところでございます。
 今後の体制としましては、現在、その設計に入りたいと思っていまして、グラウンドの設計を今年度、進めていきたいなと考えているところでございます。その設計をするに当たりましては、地域の皆様方の御意見などもお伺いしながら、またスポーツ団体の方々とも意見交換をして、できるだけいろんな方々がこれがいいねと言っていただけるような設計で、グラウンド整備を進めたいと思っております。
 時期については、先ほど池田課長が申し上げたとおりで、令和6年度に整備工事、7年度にグラウンドの使用開始を目指していきたいなというふうに考えているところでございます。
 以上です。


◯委員(池田有也君)  分かりました。ありがとうございます。本当に地元の方々とも話をしていますと、もともと全面売却だったという前提を知らないと、なかなかちょっと、減っちゃうんだみたいな感じですけれども、そうではなくて、もともと全面売却だったのが残るんだということで話すと、大体皆さん、ああ、それはありがたい話だということになってきますので、そういったことを丁寧にこれからも──今までも説明はしてきておりますが、より丁寧にやっていってほしいなというところでございます。
 病院のことは所管の委員会が違うのであれなんですけれども、全体の計画自体が地元の町会も関係している計画ですので、ぜひ推進していってほしいなという立場でございます。
 それで、基本的な考え方の(2)、防災・コミュニティ広場のところでございますが、こちら、西部地域全体の防災力を高めていく上で非常に重要な取組なのかなというところで見させていただいております。今後、期待できる効果について改めてお伺いしたいと思いますが、その点についてまず確認させてください。


◯まちづくり推進課長(池田啓起君)  具体的な期待できる効果としましては、やはり防災・コミュニティ広場単体の整備ではなくて、その隣接するつばき児童遊園との一体的な活用で、西側地域からの避難経路としての東西アクセスが可能になるであるとか、また一時避難場所、また医療機関との連携、またトリアージができるスペースもあるということで、そういった連携が図れること、そういったことを含め、西側地区の避難所であるコミュニティ・センターから緊急輸送道路となる都道まで一連でつながることでネットワークができて、西側地区の防災性のさらなる大きな向上が期待できるのではないかというふうに考えています。


◯委員(池田有也君)  ありがとうございます。井口、深大寺、野崎の西部地域としては、この計画が進むことによって、防災力が高まる、安心安全のまちづくりにつながるということでございますので、その点また、今、確認が取れましたので、ありがとうございます。
 それと併せて、また東西通路についてですが、これもやはり特にこの井口一丁目の方々の悲願というか、今まで通ることのできなかった場所が、ようやくできるということで、非常に期待もございます。また、これができることによって、この地域にお住まいの方々の健康増進にもつながると思うんですけれども、そうしたことについての期待できる効果についても併せて伺えたらと思いますが、いかがでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  先ほど、池田課長からも健康遊具のお話がありました。多目的グラウンドとして、売却予定だったものが残るというだけではなくて、ほかの児童遊園ですとか、今まで使われていなかった広場などと連携した、面的な整備がなされることで、ウオーキングもそうですし、健康遊具を活用したような取組というのもできると思います。
 また、ここが公共的なグラウンドになることで、市の事業、ここでスポーツ教室などの事業を行っていくことも可能だと思います。もちろん、市民の皆さんの利用が活発になるということもあると思いますので、西部地域の拠点として、スポーツの施策の面でも有効に活用できればというふうに思っております。


◯委員(池田有也君)  ありがとうございます。今回、また芝生化によって、これまでよりも非常に質の高いグラウンドが整備されていくと思いますので、計画全体として地元としては非常に歓迎しているところですので、今後ぜひ推進していっていただきたいとお願いいたしまして、私の質問は終わりたいと思います。


◯委員長(大倉あき子さん)  質疑ありますでしょうか。


◯委員(伊沢けい子さん)  それでは、質疑いたします。先日の一般質問でも、この件については、私が取り上げております。それで、そのときに、私が、子どもたちがこのグラウンドを残してほしいという意向を──私のアンケートという形ではありましたけれども、示したと、そういうことが何度もあったんですよね。
 こういうことについて、その当事者である高齢者とか、いろんな方がおりますけど、中心である子どもたちが、そういう意向を、今も残してほしいということで示しております。そういう声ということについて、先日市長はちゃんとお答えにならなかったんですけど、どういうふうにニーズとして考えていらっしゃるのかなと。そういう声をどう受け止めるのかということについてもう一度お尋ねしたいと思います。


◯都市再生部長(久野暢彦君)  子どもたちに限らず、実際にあちらのグラウンドを活用している、利用している方々が、特に長い間いろんなスポーツで使っていたということについては、十分認識をしております。そういったこともありまして、全面売却してしまうのではなくて、まずグラウンドは残したいという方向にしまして、しかも今回、御説明しておりますように、恒久的な施設に向けてきちんとしたグラウンドに整備したいというふうに考えているところでございます。
 以上です。


◯委員(伊沢けい子さん)  ただ、先ほどの質疑応答でもありましたけれども、今は野球場でいうと2面、サッカー場でいうと2面ですね。前後は結構きちきちなんですけど、それでも一度にやるとしたら2面、両方のスポーツで取れるんですよね。それが、これ、半分なのか──道路なんかも入ってくるともっと小さくなると思うんですけど、そういうふうに、結局、事実上半減か、それ以下になってしまうということは、今のニーズにはやっぱり応えられないと。
 それから、三鷹市内で、じゃあ、先日の一般質問でも、ボール遊びで使える公園なんていう質問をされた方が何人もいらして、やっぱりこういうボールを使って、子どもたちが思い切り遊べる場所というのは本当に少なくて、だから現在もここにすごく集中していると思うんです。年間でいうと7万5,000人、すごい、本当に混雑していますね。本当にいっぱいいっぱい使っているという状態なんですよ。
 それをなくすということについて、こうやって方針を出してきているんですけれども、そういうニーズに応えられるのか。先ほど、じゃあ、代替地として学校とか民間施設というふうに二浦課長お答えになったんですけど、大沢野川グラウンドという答えはなかったですよね。代替地として、大沢野川グラウンドはもうないんですか。


◯スポーツ推進課長(二浦孝彦君)  先ほど、確かに私、学校ですとか民間スポーツ施設というふうに申し上げましたけれども、大沢野川グラウンド、5月1日から利用が再開しまして、そこはサッカー・ラグビー場、8月1日からは野球場ということで、そこも利用する団体はあるというふうに想定しております。


◯委員(伊沢けい子さん)  ところが、大沢野川グラウンドは冠水すると、雨の日も含めてですけど、年間でも3分の1は使えなくて、今、またさらに掘り下げたために、今度は地下水という問題まで出てきて、なかなか安定的にグラウンドを提供するということが大変難しいということがだんだん分かってきているんですよね。
 こういう中で、本当にこの井口グラウンドというのはある意味安定的に、翌日、要は土が乾けば使えるところです。それを、わざわざこうやって安定的に使えるところをなくすというのは、結局、本当に利用できていた人たちも利用できない。この問題はカバーできないんじゃないですか。


◯都市再生部調整担当部長(向井研一君)  スポーツの機会の確保という視点、これを決して三鷹市はおろそかにしているつもりはありません。先ほど来、お答えさせていただいたように、その代替としての考え方としては、今、課長が答えたように、大沢野川グラウンド、また学校3部制の中で考えていくといったような、そういった視点は持っております。
 ただ、一方で、冒頭、池田課長が説明したように、井口グラウンドの利活用については、スポーツの機会、これは全面売却だったものを、売却を1回立ち止まって、一部残すという判断をしたわけです。ただ、一方で、スポーツの機会とともに、あとはやはり防災性の向上、またこの間のコロナの対応などを含めて、市内の医療体制の充実、そういったものを総合的に勘案した上で、この井口グラウンドの利活用について、市としてはこのような方向性で進めていきたいと。その中で、今日は、特にグラウンドについての整備の今後の方向性について御説明をさせていただいておりますので、全体的に、市としてこの井口グラウンドの位置づけの利活用について考えていただければということで、御理解いただければと思います。
 以上です。


◯委員(伊沢けい子さん)  その売却をやめて、定期借地権で貸すからいいんだという、その考えは、今利用している皆さんや市民の方々からすれば、ある種はっきり言ってどうでもいい話なんですよ。だから、それは、要は使えるかどうかなんですよ、グラウンドとして。売却するのか、貸すのかというのはあまり問題ではありません。要は使えるかどうかなんですよ。
 だから、そこにおいて、売却じゃなくなったからいいんだという理論は、ちょっと市民には通用しないと思います。その費用等の面につきましては、私が前述べたように、120億円で売却だったのが、今や路線価で計算すれば、あの土地はもう38億円ぐらいしか価値がなくなっているというような、どんどん価値がなくなってきていて、それを市民の税で買ったものを、そうやって要は他人のものにしてしまうと。一企業のためにそうやって貸すというのは、市民側からすれば全く利がない。このように思うんですけど、どうでしょうか。


◯都市再生部長(久野暢彦君)  売却してしまうと、グラウンドがなくなってしまうということもありますし、売却と貸すということについてなんですけれども、売却してしまうと、市の所有物ではなくなる、土地の所有者ではなくなってしまいますが、貸すという意味では、土地を活用して、この公有地を有効に利用したいという考えがございます。
 ですから、この土地を売却してしまうと、財産として失ってしまいますけれども、今回は、土地を保有したままの利用として考えているところです。今日のこのグラウンドにつきましても、この北側の部分について、これまでのような、ちょっと表現はあれですが、土ぼこりが比較的立つようなグラウンドではなくて、きちんと整備をしたグラウンドにしようということで考えているところでございます。
 以上です。


◯委員(伊沢けい子さん)  でも、病院を建ててしまえば、そんな数年で終わる話じゃないんですよ。定期借地権というのは、最低でも30年とか50年とか、そういう話ですよね。例えば病院をそうやって建てれば、そんなにすぐ立ち退くなんていうことは、建てた以上はほぼあり得ないと思うんですよ。そうなりませんか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  本日、御報告させていただいた内容、文教委員会ですので、北側のグラウンドの部分が中心かなと思っております。スポーツの担当の視点から発言をさせていただきますと、以前、売却の予定があった時代には、河村市長になる前の、あくまでもこれはやはり総合スポーツセンターの用地として暫定利用していただいたものでございますので、SUBARU総合スポーツセンターが市役所の隣地にできたことに当たって、こちらを売却してという話でプランニングをしてきたわけですけれども、その時代には、御利用の団体の皆様から、売却をしないでほしいというような御意見があったというのは事実だったかなというふうに思います。
 河村市長になりましたときに、繰り返しになりますけれども、売却の方針を撤回をして、売却をしないという形でプランを進めるというふうに方針転換をして、都市再生部に今このようなプランを進めてもらっているわけですけれども。スポーツの担当といたしましては、繰り返しになりますけれども、売却、隣のスポーツセンターのもともとの予定地でございましたので、いずれは売却されてしまうものという前提で、暫定の利用で、そういう意味でいえば、環境があまりいいとは言えない暫定利用のグラウンドでしたので、御利用いただいている市民の皆様からも、水はけがもうちょっとどうにかならないのかとか、土ぼこりはどうにかならないのかとか、これだけみんなが使っているんだからもうちょっといいグラウンドにならないのかとか、いろんな御意見をいただく中、暫定なので申し訳ございませんとお伝えをしてきたという面もございます。
 今回、売却をしなくなり、半分しか残らないじゃないかと言われれば、事実そうかもしれませんけれども、半分なりとも残って、そして恒久的に環境のよいグラウンドができるという意味でいうと、スポーツの担当としては、スポーツ施策の中にこの場所がきちっと位置づけられて残っていくということに大きな価値があるというふうに考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  ただ、じゃあ、それが代替地があって、潤沢に今の少年野球やサッカー、グラウンドゴルフなどをやっている方たちがここに行きますという場所が三鷹市の中に余裕を持ってあればいいんだけれども、そうはなってないと思うんですよ。それどころか、大沢総合グラウンドだって、今や、要は使えなくなっているという人たちも出てきているんですよ、実際。
 もう既にそういう状況が起きています。ですから、それでなおさら、大沢野川グラウンドはこんな状態だということで、とても今の子どもたちがボール遊びできるという広場が確保されているかというと、全然そんなことはないと思います。
 それから、売却しないでほしいという市民の声があったというのは、歴史的にはあったんですよ。それは、売却しないでほしいというのは、それはどういう意味かというと、あの場が使えるように残してほしいという意味なんですよね、市民側からすれば。もちろん売却しないでほしいと、当時はそうでしたけどね。だから、要は使える場として残してほしいというのが市民の意見、私はそういうふうに理解しております。
 やっぱり、もう30年もたっていますから、どう考えたって、ここは恒久化しているんですよ。暫定で整備してこなかったというのは、それは私は市側の問題だと思いますよ。何でそんな、土ぼこりのまま放ったらかしていたんですか、やればいいじゃないですか。そんなこともやらないで、放ったらかしておいて、そんなことは市民のせいじゃないですよ。だから、そんなの、やればよかったんですよ。やらなかったでしょう。それはそれで、やる話。
 それから、売却しないというか、この土地を市民が使える場所として残すというのは、今だって、もうそんなの市民の中では、そういうふうなお声だと私は思っていますよ。なぜそういう市民の声を聞かないんですか。


◯都市再生部長(久野暢彦君)  市民の皆様、それから地域、周辺の方々については、これまでも丁寧に御意見を聞いたり、説明会などを行ってまいりました。また、スポーツ団体の方々とも意見交換をしたりしてきたところでございます。ですが、もっと丁寧に、また多くの方に今回のこの計画を知ってもらいたいという考えがございます。
 そこで、今ホームページなどにもこういった情報を載せるようにしておりますし、また地域の方々の説明会をしたときの案内の紙にも、連絡先、問合せ先を記載しておりまして、いつでも我々のほうに連絡をいただけるような体制にしております。また、さらには、現地、このグラウンドのところに掲示をいたしまして、ホームページなどを御覧になれない方につきましても、御意見、もしくはお問合せがありましたら、受けられるような体制を今取ってきているところでございます。
 もっとこれからも、地域の方ですとか、またほかの市民の方々も含めて、いろんな方々から意見をいただけるような形を続けていきたいと考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  大沢野川グラウンドだって、すごく遠いですよね。大沢は、三鷹市の中でいえば結構端のほうにあるんですよ。だから、例えば井の頭の子どもがここに、土日、野球のために、サッカーのために通うんだといったら、遠過ぎて行けないじゃないですか。だから、ここの場所であれば、まだ中心部に近いから、子どもたちも自転車でみんな集まって、親に連れられたり、自分たちであの場所に自転車を連ねて行って、あそこで野球したり、サッカーしたりしているんですよ。そういうこと、できなくなるんじゃないですか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  地域的な偏りがスポーツ施設についてあるというのは、この施設、もしくは大沢野川グラウンド、大沢総合グラウンドのように開けたグラウンドなどのある場所がある程度偏りがあるということは、それは事実かなと思っております。
 一方で、地域の中に必ずある施設としては、小学校、中学校のグラウンド、体育館もですけれども、スポーツ施設が必ず地域にはございますので、学校のほうでも学校3部制という取組を進めようとしていますし、私どもともいろいろコミュニケーションを始めておりますので。学校には学校の、もちろん教育目的優先とか、それから学校の部活動という面もございますので、全ての時間帯が地域のためというふうになるわけではございませんけれども、一方で、小学校のグラウンドなどは、ここの井口グラウンドのメインのお客様である小学生のサッカーや野球のチームの皆さんが、割と小学校のグラウンドも併せてお使いいただいている例も多いようでございますので、その辺、地域的な偏り、どういうチームで、どの辺りにお住まいの方が使うグラウンドが、どこが便利なのかというのは、それぞれのチームのメンバー構成によっても異なると思います。
 私も、いろいろなチームの方から、うちのチームはこうなんだけどというような具体的な御要望をうちのスタッフたちが聞いているという話も聞いていますので、そこは丁寧に、先ほどの質問委員さんにもお答えしましたけれども、スポーツの担当としては、スポーツ機会を提供し続けるということの意識はもちろん持ち続けておりますので、丁寧に対応してまいりたいと思っております。


◯委員(伊沢けい子さん)  ここの場所が、市の中でいうと本当にちょうどいい場所で、それで皆さんがここを使っていて、利用者の方たちからも、やっぱり大沢になると困るよというようなお声は聞いております。だから、それは私が言っているんじゃなくて、利用者の方々がそういう声を頻繁におっしゃっているという意味なんですよ。だから、それをみすみすなくすのかと。
 一番の井口グラウンドの問題というのは、やはり、ここは子どもたちや高齢者が使っているということから分かるように、市の共有地、共有財産なんですよね。だから、そういう場所であるというのが大前提であって、だから子どもや高齢者も含め使えるんだという場所であると。それを、何でそんな一病院に、売却はしないんでしょうけど、貸したりするのかという、市民の財産をなぜ守らないのかということが一番の問題だというふうに私は考えております。
 ちょっと具体的な話に行きますけれども、でも、ここを、こうやって図が書いてあるけれども、この青いところに病院が建ちましたと。そうしたら、これ南側に病院が建つわけですよね。そうしたら、北側への日照権、グラウンドのところが日陰になったりとか、あるいはそういう宅地への影響もあるでしょうね。だけど、今はグラウンドの話に絞ったとしても、そういうグラウンドとしても問題ないんですか。


◯まちづくり推進課長(池田啓起君)  この配置につきましては、これまでも御説明させていただきましたが、やはりコミュニティ・センターの避難所、また一時避難場所、また緊急輸送路が一連でつながるネットワークが図れる配置を考えて、こういった南側に医療施設、北側にグラウンドという配置にさせていただいています。
 また、一方で、北側にこういった病院施設が来る──南側で建てられた場合は、グラウンドに日が落ちるとか、そういった課題を申し上げられましたけども、北側に配置すると、さらに北側の住民の方々への日影の関係だとか、また圧迫感とか、そういった影響もあると。一方では、そういった視点も踏まえて、総合的に判断をしながら、こういった配置で検討を進めてきたものであります。
 以上です。


◯委員(伊沢けい子さん)  その病院が何階建てかまでは分かりませんけど、今おっしゃったのは、じゃあ、やっぱり日照の関係で、この緑色に塗られている、この北側に病院を青いところに建てた場合は、やっぱり日照の日陰が落ちると。グラウンド、今は日当たりが全面とてもいいですよね。本当によく日が差しています。やっぱり日陰になるということですか。


◯都市再生部長(久野暢彦君)  今、医療事業者さんが決まっておりませんので、その方々の設計を見ることもできないものですから、必ずしも日照が確実にどの部分に落ちるというところまでは申し上げられませんが、一般的に、建物の北側に影が発生するということは多いというふうに認識しております。


◯委員(伊沢けい子さん)  そうだと思います。何階建てとか、何メートルまではなっていないにしても。だけど、そうすると、やっぱりこういうところは晴れていて何ぼの世界ですよ。そんなところに日陰が差したようなグラウンドって、ほとんどグラウンドとしては、かなり価値が低いんじゃないですか。


◯まちづくり推進課長(池田啓起君)  建物、建築につきましては、やはり法的なものを全てクリアした上での建物になります。学校施設もそうです。学校のグラウンドもそうですけども、全て1日中、建物の日影が落ちるというようなものではなくて、やはり一時的にでも日陰がなるべく落ちないような工夫をしてもらうような提案をいただいたりとか、そういったことを三鷹市としては、事業者にも求めていきたいし、要望していきたいなとは思っております。
 ただ、それは法の中で建築されるわけですから、そこのどこまで市側が求められていくのかというのは、これから協議、検討しながら進めていきたいというふうに考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  ただ、さっき言われたのは、この北側、北半分のところに仮に病院を建てたとしたら、北側のお宅の宅地のほうに日陰が行くじゃないかと。だから、南側に寄せたんだというふうにお答えになったということは、要は日陰ができるということですよ、その宅地に迷惑になるレベルのね。だから、認めているじゃないですか。やっぱり日陰ができて、日照権なり、その住んでいる方々に迷惑になるような、住環境としては価値が落ちる、奪われるということにつながるようなものだということを認めているんじゃないんですか。


◯都市再生部長(久野暢彦君)  建築物ができれば、北側に日照というのは一般的にできますので、宅地であれグラウンドであれ、影が絶対に落ちないということを申し上げるつもりはございません。今回、このグラウンドの配置の考え方につきましては、先ほど池田課長が申し上げましたとおり、この緊急輸送道路となる都道、それから一時避難場所になりますグラウンド、それから西側に位置する井口コミュニティ・センター、こういったところと防災ネットワークができるという位置関係からも、この場所が非常にいいというふうに考えた。そういう理由が非常に大きいと考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  要は、日陰になるようなグラウンドになってしまうということは事実でしょう。それがどのレベルかというところまでは今の段階でははっきり言えないにしても、日陰になるであろうと、それは事実ですよ。それでも、グラウンドとして残す価値があるというふうに考えるのかどうかですよね。私はそうは思わないです。市民の皆さんにもそこはぜひお聞きしたいですよね。
 そういう事実ですけどっていうことをやっぱり示さないと、事実は知らないで、北側に残るから、何となくいいんだろうみたいな話で進めていって、気がついて、できてみたら、こんなことだったのかなんていうのは最悪ですからね。だから、そういう現実をやっぱりちゃんと知らせないままに決めていくという。もっと言えば、市民の方々は、現在も残してほしいというのがやはり市民意見であろうと、私はそういうふうに確信しております。
 説明の件なんですけれども、この最後の3番のところにスケジュールというところがありまして、7月、8月には利用者団体への説明、来年の1月から2月は利用者団体などへの説明とかってありますけど、これ、地元説明会とかというのも書いてありますけど、こんな程度の説明で本当にいいのかというふうに考えるんですよ。本当に少ないですよね。ここに書いてあるだけでも2回しかありません。しかも、利用者団体。地元説明会については何も書いていないし、もっと言えば、地元だけじゃなくて、全市民に影響することだから、市民全体への説明会というのも必要じゃないでしょうか。


◯まちづくり推進課長(池田啓起君)  先ほどの御説明の中でも、この利用団体等のところで御説明はさせていただいたんですが、利用団体をはじめ、当然、地域の皆様をはじめとする市民、またこの地区に関わる関係機関の方には、しっかり御説明をさせていただいたと認識しております。
 また、これに限らず、ぜひ利用団体の個別の意見交換であるとか、そういった場も設けながら、また出向いて御説明するものを設けまして、丁寧に説明をしていきたいと考えております。前回もそうでしたけども、地域に限定する形ではなくて、市内全域の、誰もが、皆様が参加できる説明会ということで、広報でもお知らせさせていただいていますし、ホームページでもお知らせさせていただいたところです。今後も、限定した形ではなくて、広く御説明をしていく場をつくっていきたいというふうに考えています。
 以上です。


◯委員(伊沢けい子さん)  では、地元説明会という形ではなく、いわゆる市民説明会というものを行うというふうに考えてよろしいですか。


◯まちづくり推進課長(池田啓起君)  前回、昨年開催させていただいたときにも、ホームページにも、広報にも、どなたでも参加できる説明会ということで、御案内をさせさせていただいています。今後もそういった形で御案内させていただこうというふうに考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  今の段階で、じゃあ、その利用者を含め、市民の皆さんにこの方針が市内で皆さんに広まっていて、利用者は特にですけども、ちゃんと理解されているという認識なんですか。


◯都市再生部長(久野暢彦君)  今現在、これまで行ってきました説明会ですとか、いろんな地域の方々、周辺の方々との話も含めて、現在のところ、説明した方々には理解をしていただいていると考えております。ただ、これだけではなくて、先ほども言いましたとおり、これから、今から設計に入っていきますので、このグラウンドがどういった内容になっていくのかとか、利用勝手がどうか、特にあのグラウンドを利用されるスポーツ団体の方々とも意見交換しながら、より一層、地域の方々も含めて、情報の提供と、それから意見を聞く機会を設けていきたいと思っています。
 それを設計する段階の中で、できる限り反映していきたいなというふうに考えているところでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  そのスポーツの利用団体の皆さんは、やっぱりかなり多くのスポーツ団体が井口グラウンドへの病院の誘致計画には反対しているというふうに、私はスポーツ団体の方から伺っております。そういう認識であると、そういうことを述べられた方がいらっしゃいます。そういうふうに聞いているんですよ、私はね。
 だから、その利用者ということでいっても、皆さんがこの計画に賛成しているかというと、そんなことはない。もっと言えば、多くの市民の皆さん、利用者で点在している方も、知らない方がやはり多かったというのが、この春ぐらいの状態ですよ。今はそんな状態であると。なおかつ、その代替地というものも明確に示されていない。今の利用者が安心してどこかへというような状況ではない。
 それから、そもそもこれは市民の共有財産であって、どこかの一病院に何で提供しなきゃいけないんだっていうのは、全く理にかなわないわけですよ。そんなことを言い出したら、ほかの、A病院はよくて、何でB病院とかC病院は駄目なのか、全然理屈が立たないですよね。じゃあ、A会社とかB会社はどうなのとか、そんなところに一々市が事あるごとにそこにお付き合いしなきゃいけないというのは、どういうことでしょうかね。そういう理はないでしょう。


◯委員長(大倉あき子さん)  文教委員会の所管の範囲内で御答弁願います。


◯都市再生部長(久野暢彦君)  今日、文教委員会ですので、グラウンドのことについてお答えさせていただきたいと思います。全ての市民の方が、今この計画に御理解を示して、みんなが賛成しているというところまでは確かに行っていないと思います。なぜなら、まだ計画も途中段階ですし、設計もこれからという段階だからです。けれども、できるだけ多くの方に説明をしたり、意見交換をしたりする機会はもっともっと取っていきたいと思っています。
 そうした中で、逆にこういうところはこうしたほうがいいんじゃないかといったようなアドバイスも含めていただきながら、先ほども言いましたとおり、いい設計になるように、より反映していきたいというのが市としての考えでございます。
 以上です。


◯委員(伊沢けい子さん)  じゃあ、さっきのA病院には提供して、B病院、C病院には提供しないというところは、お答えいただけないということですか。


◯委員長(大倉あき子さん)  すみません、文教委員会の所管の範囲で質疑もお願いいたします。


◯委員(伊沢けい子さん)  だって、グラウンドの話をしているんでしょう。病院に貸すって言っているんですよね。何でそこが答えられないの。


◯委員長(大倉あき子さん)  所管の範囲で御答弁お願いいたします。


◯都市再生部長(久野暢彦君)  今、このグラウンドにつきましては、土地を保有したまま、市として整備計画をつくり、設計に入っていきたいと思っているところでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  所管じゃないっていうんだったら、じゃあ、ほかの委員会で質問させていただきますけれども。本当、今、私が質問していることは、この井口グラウンドの病院の核心部分だと思っています。何でそういうことができるのか。これを1回認めてしまうと、三鷹市はそういうことが定期借地権でどんどんできるように、歯止めが取れちゃうんですよ。だから、私は問題視しています。こういうことが横行するだろうと。1回いいと言ったら、次もいいという話になって、実際、全国的にはそういう動きもあるんですよ。だから、そうやって、市民の財産がどんどん奪われていくと、こういう問題だと考えております。
 そこを覚悟の上でこういうことを始めていいのかどうかということは、私は、本当に三鷹市としても、市民の皆さんとしても、これを許すのかという話になってくると思います。今日はこれくらいにしておきますけど。
 だけど、やっぱり私は、市民の皆さんに、こういう問題があると、こういう事実があるということをお伝えして、やっぱり聞いていきたいということについては、今後も続けていきたいということを申し上げて、終わります。


◯委員長(大倉あき子さん)  以上で項目イに対する質疑を終了いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  休憩いたします。
                  午後2時03分 休憩


                  午後2時04分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  委員会を再開いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  次に、項目ウからカに対する市側の説明を求めます。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  それでは、ただいまよりスポーツと文化部所管の本日の報告事項4点につきまして、一括して御説明をさせていただきます。
 3点目は、令和4年度三鷹中央防災公園・元気創造プラザ総点検に関する報告書、令和4年度の報告書がまとまりましたので、後ほど御紹介させていただきます。
 また、4点目は、令和4年度に私どもが実施をいたしましたクラウドファンディングの実績について、まとめて御報告をさせていただきます。
 また、5点目は、第39回太宰治賞、先週金曜日の日に何人かの委員の皆様には現地で御一緒していただきましたが、贈呈式をさせていただきました。太宰治賞の御報告につきまして、毎年6月の文教委員会に報告させていただいておりますので、その御報告でございます。
 6点目は、大沢野川グラウンド地下水位調査について、総務委員会のほうに債務負担補正で上げさせていただいている内容ではございますが、この間、文教委員会には御報告をさせていただいておりますので、先日の溢水のことも併せまして、報告をさせていただくものでございます。
 では、3、4、5につきましては、芸術文化課長の井上から、6点目につきましては、スポーツ推進課長の二浦より御説明を申し上げます。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  それでは、資料2を御覧ください。資料2は、令和4年度三鷹中央防災公園・元気創造プラザ総点検に関する報告書でございます。1枚おめくりいただいて、1ページを御覧ください。立教大学の名誉教授、中村陽一先生の総点検の討議を経てというのを引用しながら、御説明もさせていただきます。
 総点検は、平成29年にオープンしました三鷹中央防災公園・元気創造プラザを、施設のハード、ソフト両面から点検を行うということで、よりよくするために行っているものでございます。令和元年、2019年から行っている事業でございます。こちらの総点検は、学識参加、市民参加、職員参加により行ってまいりました。
 5ページを御覧ください。令和4年度の取組について、それぞれまとめてございます。学識参加については、三鷹市に長く関わっていただいた、先ほど御紹介しました中村先生に総括的に関わっていただきながら、令和4年度につきましては、西條高知工科大学特任教授、槻橋神戸大学大学院准教授に参加していただき、取り組んでまいりました。
 市民参加でございますが、コロナ禍におきまして市民の方に直接集まっていただくような形でのことができませんでしたが、令和4年度につきましては、12月に行われました生涯学習フェスティバルに合わせまして、三鷹中央防災公園・元気創造プラザまるごとウェルカムデーといたしまして、館内の見学ツアーと、ツアー参加者によるグループワークを行ったところでございます。
 職員参加につきましては、三鷹中央防災公園・元気創造プラザに関係する、プラザ内で勤務する職員や公園を担当する職員によるワークショップを行ったところでございます。5ページから6ページにかけて、職員ワークショップの開催日時について書いてございます。
 2ページにちょっと一旦戻っていただきまして、2ページの上から2段落目のところですが、まとめにございますように、複合施設から様々な機能が融合する施設へ、豊かな場づくりに向けた継続的な改善、市民参加の推進、市民の知識と職員参加による融合を引き続き続けていく必要があるというふうにまとめていただいております。
 令和4年度の報告書に基づきまして、令和5年度につきましても、生涯学習フェスティバルに合わせた形での市民参加などを行いつつ、全館融合するような取組を進めてまいりたいと考えております。
 資料2についての説明は以上になります。
 続きまして、資料3を御覧ください。令和4年度に実施いたしましたクラウドファンディングの実績についての御報告をさせていただきます。スポーツと文化部では、吉村昭書斎(仮称)整備事業について、令和4年12月19日から令和5年3月18日の90日間行いました。全部で191万1,000円、50件の寄附をいただいたところでございます。
 参考までに、前回、第1回の実績をアに記載しているところでございます。今後につきまして、令和5年度も、6月開始予定と書いてございますが、時期についてはちょっとまだ未定ではございますが、タイミングを見ながら、また今年度も行いたいと思っているところでございます。
 3の三鷹市立アニメーション美術館運営支援でございます。新型コロナウイルス感染症の影響により、運営に影響が大きい三鷹市立アニメーション美術館運営支援のため、クラウドファンディングを活用した寄附を行いました。実施は令和4年10月11日から12月31日の82日間で、受入金額は903万1,835円、630件。国内602件、海外28件でございます。参考としまして、令和3年度の実績を次に記載しているところであります。
 資料4を御覧ください。第39回太宰治賞でございます。第39回太宰治賞、筑摩書房、三鷹市主催の最終選考を下記のとおり実施いたしました。1,246件の応募があり、5月11日にみたか井心亭において選考会が行われ、最終選考が行われました。応募総数1,246件で、最終候補作はここに記載のとおりでございます。
 受賞作品につきましては、こちらに書いてございます「自分以外全員他人」、西村 亨さんという方が受賞されました。贈呈式につきましては、先週金曜日、6月16日午後6時から如水会館で開催されまして、正賞及び副賞を受賞者に贈呈したところでございます。本事業に係る経費につきましては、筑摩書房と三鷹市で費用分担をして、実施をしているところでございます。
 私からは以上になります。


◯スポーツ推進課長(二浦孝彦君)  私のほうからは、資料5を御覧いただけますでしょうか、大沢野川グラウンドの地下水位調査について御説明申し上げます。先月の5月1日から利用を再開した大沢野川グラウンドの適切な管理運営に向けて、8月から来年の7月まで、年間を通して地下水位の調査を実施する内容となります。
 この背景としましては、今年1月上旬にグラウンド内の側溝の水位が一時的に上昇して、グラウンドがぬかるんだ状態となりました。現在は、排水ポンプによって適切に地下水を排水しておりまして、グラウンド利用に支障がない状態となっております。
 調査目的と内容ですが、気象の影響等による地下水位の変化を調査、検証して、グラウンドコンディションを踏まえた今後の地下水位対策工事などの必要性を検討するため、年間を通じてグラウンドの側溝5か所と都の観測井戸6か所の合計11か所に自記水位計を設置して、地下の水位、24時間測定する内容となります。また、雨量等の気象条件や河川水位のデータを収集、整理し、地下水位との関連性も調査する予定となっております。費用負担につきましては、東京都と締結した基本協定に基づいて、都が負担する見込みとなっております。
 なお、補足として、6月2日に発生した大雨による状況をお知らせいたします。経緯についてですが、大雨により6月2日の夕方に野川の水が越水して、夜には第一、第二貯留地とも冠水する状況となりました。雨が落ち着いた翌日から、東京都が排水ポンプを稼働させて排水作業をスタートしましたが、その後も断続的な降雨状況が続いたことから、水が引いたのは6月7日となりました。その後も、降雨の状況もありまして作業は遅れておりましたけれども、清掃作業、消毒作業を経て、テニスコートはあしたから、サッカー・ラグビー場はあさってからの再開を予定しております。
 私からは以上になります。


◯委員長(大倉あき子さん)  市側の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。


◯委員(原めぐみさん)  よろしくお願いいたします。クラウドファンディングに関してなんですけれども、クラウドファンディング、吉村昭書斎の整備事業というふうになっていまして、次回は6月から開始というふうになっていますけれども、開館してから運営支援のクラウドファンディングを行う予定はございますでしょうか。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  現在のところは、整備事業についての予定をしておりまして、運営については、他の施設も同様にクラウドファンディングを行っているところはございませんので、今のところは予定はございません。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。続いて、三鷹市立アニメーション美術館のクラウドファンディングなんですけれども、こちらは新型コロナウイルスの影響で大幅な減収となったため、持続可能な施設運営の支援のためというふうになっているんですけれども、実際には整備事業に充てたような気がしているんですけれども、今後、運営支援として、またクラウドファンディングを行う予定はございますでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  実は、昨年度、一昨年度と2回、ここに記載してあるとおりのふるさと納税を活用したクラウドファンディングをさせていただきまして、ジブリ美術館の減収分を日本中、世界中の皆様から御寄附をいただいて、三鷹市から運営支援交付金を出すというような枠組みで2年間やらせていただきました。これは、やはりあくまでも、この間、ジブリ美術館を私どもからお願いをして休館にしてもらったりとか、あとどうしても人数制限をして運営をせざるを得なかったので、通常のチケット収入が入らなかったからというところの対応でございます。
 こうしたもののうち、もともと大規模修繕用に積み立てていた基金を取り崩して、減収分に美術館を運営する財団のほうで充てたというのがございましたので、この運営支援交付金は、基本的にはその取り崩した基金を回復させるために交付をすると。ただ、一方で、目の前の減収分もありますので、ある一定の部分については、当該年度のものにも充ててもいいですし、それからもしくは残りの部分を、やはり取り崩した積立金を復活させて、将来的な大規模修繕のときの基金を回復するためというような、そういう取決めで運営資金を交付をしたものです。
 コロナの影響というのは、ここに来て全体として落ち着いてまいりまして、ジブリ美術館のほうも、元どおりの運営時間に戻しておりますし、インバウンドの復活も含めて、お客様も戻ってきておりますので、令和5年度については、この枠組みというのは行わないということで、美術館とも相談をして、運営資金交付というのはこの2回の限定ということで実施をしたところでございます。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございました。私からは大丈夫です。
 以上です。


◯委員長(大倉あき子さん)  ほかの方、質疑。


◯委員(前田まいさん)  そうしたら、今、クラウドファンディングのことは分かりましたので、野川グラウンドのほうをお伺いしたいと思います。これ、水位上昇の原因はいまだ特定されてはいないのでしょうか。


◯スポーツ推進課長(二浦孝彦君)  地下水位が上がるというのは、これという原因はなかなかつかめないということで、東京都も調査究明をしているという状況です。
 以上になります。


◯委員(前田まいさん)  掘り下げているので、当然そういうこともあり得るかなとは思ってはいますけれども、都の拡幅の事業に不備があったということではなさそうですか。


◯スポーツ推進課長(二浦孝彦君)  御存じのとおり、もともと4メートル下がったところを、さらに3メートル深く掘り下げて、第二貯留地、サッカー・ラグビー場、野球場の周囲をぐるっと、25メートルの止水壁を、東京都の規模拡大工事でそういったものも設置しております。そういう状況で工事を行ったというふうに御理解いただければと思います。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  止水壁のことについては、今課長が申し上げたとおりでございます。東京都も、地下水位の対策などには万全を期すために、もともとその周囲に観測井戸を用意して、この工事が始まる前と、工事中と、工事が終わった後とで、周辺の地下水の水位に変化がないかどうかということは、今回の私どもがやろうとしているのとはまた別に、東京都の事業の進行に合わせて、周辺の地下水位に影響がないかどうかを観測してきたのだというふうに報告を聞いております。
 東京都の説明によりますと、大きな変化が見られないので、地下水位──必ずしも工事として何か瑕疵があったというふうには東京都としては考えていないというふうに聞いております。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。ありがとうございます。調節池を平常時はグラウンドとして利用することについては、東京都も認めてくれていて、これまで運用されているという状況で、現状も、この排水ポンプを増やして、一定グラウンドの利用再開を保障してくれているというふうには受け止めています。
 ただ、ちょっとうがった見方をすると、都としては、池として機能すればよくて、どこまでこの三鷹市におけるスポーツ利用を保障してくれるのかって、ちょっと若干心配しているんですけれども。東京都は、この池におけるグラウンド利用について全面的に協力いただけるという姿勢なんでしょうか。


◯スポーツ推進課長(二浦孝彦君)  先ほどもちょっと説明のときに申し上げましたけれども、基本協定というものを市と都で結んでおりまして、それに関して、まず第一義的には、当然調整池機能ということで東京都は行っているんですけれども、グラウンドの復旧ですとか補修も、そこは当然話合いになるんですけれども、そこは一定程度、東京都も保障するということで、そういう協定を結んでおります。
 今回も、あの大雨の被害のときに、例えば柵が少し傾いた状況になったものがあるんですけれども、そういった部分は東京都が修理するというふうに聞いております。
 以上になります。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。そうすると、今回の地下水位調査については、市の財政負担はなくて、あと先ほどのお答えだと、この測定自体は市でやるということでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  今回のグラウンドの復旧工事も、昨年度は7億円あってというお話を冒頭のところで御説明させていただきましたけれども、市が設計をしたり、市が施行したりいたしましたけれども、その市がやった事業に対して都が全額補助をするという形で、作業は市が行うけれども、お金は都が補助してくれるという形で──このグラウンドの復旧工事は、掘り下げる前にあったグラウンドの機能を保障してもらうということで、3メートル掘って、調節池を掘り直したものの、そこの上にグラウンドを整備をする際には、どういうグラウンドを造るのか、そしてそれを施工するところについては、作業は市のほうで行いましたけれども、かかる経費を──機能保障してもらうというような形で、そういうような関係で協定を結んでいるんです。
 なので、今回も、どのような時期にどのような地下水位の上下があるのかということを年間通して計測をしないと、例えば今つけているポンプで足りるのかどうかとか、そういうことが私どもも分かりませんし、それを東京都に対して、例えば対応を要求することも難しいですので、東京都の担当と相談する中で、この1年間通して、今回、債務負担補正のほうでやっていただいているんですけど、こういうことをやってデータを取った上で、必要なんであれば、東京都に対してまたリクエストをかけていくというところは、東京都の担当者とは相談しながらやっているところです。
 なので、債務負担補正でございますので、来年、東京都のほうで、私どものほうにこの経費を同額見てもらう予定ではございますが、東京都さんとしては、次年度予算になりますので、今のところ見込みというふうに書かせていただいているのは、今年度の東京都の予算で対応されているわけではないので、見込みという書き方をさせていただいております。測定は市のほうから委託の事業者さんに委託をして、実施いたします。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。データ自体は、東京都とも共有されていくということですね。一定、何か定期的に報告されるんでしょうか。


◯スポーツ推進課長(二浦孝彦君)  データに関しては、全部で11か所の観測井戸ですとか側溝とか、そこに設置して、月1回程度、業者が回収に来て、そこで測定するというものになりますので、そこは東京都と情報共有を図ってまいりたいと考えております。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。また、改めて御報告いただくようお願いして、終わります。


◯委員長(大倉あき子さん)  ほかに質疑ございますでしょうか。


◯委員(中泉きよし君)  クラウドファンディングについて幾つかお伺いします。この資料3の冒頭で、ふるさと納税ポータルサイト云々と書いてありますが、ふるさと納税で三鷹市は13億円ぐらい減収の影響が出ているというのを伺いました。その中で、このクラウドファンディングでの収入というのは、言い換えると、ふるさと納税での収入分というカウントでよろしいんですか。13億円減っちゃったよ、影響受けているよというカウントの仕方と、これで入ってくる、例えば191万1,000円だとか903万1,000円というのは、ふるさと納税として入ってきているという認識、もしくはカウントの仕方なんでしょうか。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  歳入につきましては、ちょっと所管が変わってしまうので、正確なところがお答えできないんですけれども、おっしゃるとおり、お住まいのところの税が、このふるさと納税によって控除されるというような仕組みは使っているんですけども、市に入ってくるときに、それがいわゆる税として入ってくるのではなくて、多分これでいきますと、寄附金として、歳入に入ってくるようになるものとお考えいただければと思います。


◯委員(中泉きよし君)  ありがとうございます。そのときに、このふるさとチョイスというポータルサイトを活用されていて、トラストバンクさんという会社さんが運営されているということですが、このトラストバンクさん側の手数料といいますかマージンというのはどのくらいになるんでしょう。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  これは、寄附額に応じて変わってくるんですが、令和4年度の実績でいきますと、アニメーション美術館のほうが分かりやすいので、そちらで説明させていただきますと、寄附としては903万円余が歳入という形になるんですが、そこでシステムのサービス利用料というのが104万5,000円余、これはふるさと納税サイトのほうに支払うようになってまいりまして、ほかにお礼のカードとか、そういう経費とかを除くと、実質的に運営支援の交付をした金額は、779万5,000円余という形になりますので、事務経費としては1割少し、10%ちょっとぐらいになるかと思います。


◯委員(中泉きよし君)  ありがとうございます。この間、新人議員の研修のときに、税収の部分で課題になっているのが、ふるさと納税で13億円ぐらい流出しているということで、無視できない規模になってきているということだったんですが、もう一方で、せっかくジブリという文化資産があって、そこに対して一昨年度であれば5,000万円近く、昨年度であれば1,000万円近くいただいている。しかも、私からすれば、それに対してお礼のカードしか送っていないのかというのがあるんですが、もう少しジブリの魅力を活用した返礼品などをすれば、13億円のうちのどのくらいがカバーできるのか分かりませんが、このクラウドファンディングだとかふるさと納税ということでの収入増、もしくは支出、流出しているマイナスの部分の補填ということができると思うんですが、それでも令和5年度、令和6年度はやる見通しがない。
 それについては、この数百万円レベルのことをやっていても、手間とのあれが合わないんだよということなのか、見通しとか、やめてしまう意図というのを、もう少しお伺いできれば。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  ジブリ美術館に対して、減収があったので運営支援をするという意味と、今、質問委員がおっしゃったのは、三鷹の魅力創出という意味で、ふるさと納税での減収分をどうやってリカバーしていくのかというのと、実は2つ、私どもとしては、少し意味が違うことだというふうに捉えております。
 よく市民の方から、もしくは議員さんからの御質問で頂戴いたしますのは、例えばジブリ美術館の入館チケットですとか何かグッズとか、そういうものを返礼品にしてはというような御意見をよくいただくのですけれども、基本的には、ジブリ美術館の運営、スタジオジブリ、もしくは美術館の運営財団である徳間記念アニメーション文化財団のほうといろいろ協議をする中で、そういう、例えば返礼品にチケットを使うであるとか、そういうことについては、美術館としてはそれはやりたくないというような意向がスタジオジブリ側に明確にございます。
 ですので、この間ずっと、いろいろジブリ美術館との共同でクラウドファンディング、もしくはふるさと納税の返礼品に何かできないかということは、かなりいろいろ御相談をしてきたんですけれども、そういう、例えばチケットで何かするようなことはしてほしくないという、ジブリ側の意向が1つあるということ。
 もう一つは、例えば美術館のグッズのようなものを返礼品にするときに、一方で、総務省の基準がございまして、美術館で売っているグッズであれば何でも返礼品になるというものでございませんで、例えば他市に事業所のある事業者さんがつくったグッズは三鷹市の返礼品のグッズにできないとか、そういうジブリ側の事情と、それから総務省のルール側の事情といろいろございまして、なかなかジブリ関係のものを返礼品には──私たちも、何かできないかといって、かなり何年間にもわたって検討してきているのですけれども、なかなか実現できるものがないというような状況がございます。
 今回、アニメーション美術館の運営支援でこの2年間、コロナ減収分をどうやって補填を──取り崩した基金をどうやって復活をさせていくのかということをしていく中で、初めてスタジオジブリとの間での協議が調って、何か物でつるというのではなくて、お礼のカードを差し上げるという、その範囲の中で、本当に志を頂戴する、お気持ちを頂戴するという形での返礼なのであれば、一緒にやれるというような協議が調ったことから、こういうようなことになったというのもございます。
 また、もう一つは、お礼のカードを差し上げるということであれば、三鷹市民の方に御寄附をいただいても同じように、これはお礼のカードは返礼品ではないという位置づけですので、市外の方、外国の方と同じように、三鷹市民の方がこのことに寄附をしていただいたときにも同じものが差し上げられるということもございますので、返礼品になってしまうと、三鷹市民の方が寄附をしても、同じ返礼品を、市外の方と同じものが差し上げられないというような事情もあることから、このような形で実施をしております。
 スタジオジブリ側、徳間記念アニメーション文化財団側とこの間協議をいたしまして、コロナの影響という意味では一旦落ち着きましたので、運営支援という意味でのクラウドファンディングは、ここで一旦終了したところでございます。


◯委員(中泉きよし君)  クラウドファンディングを実施する、もしくはふるさと納税を実施する、私は理屈はどっちでもいいんです。穴を埋めるため云々ということだろうが、毎年運営していくために運営費が必要だよねということなのか、それはどちらでもいいんです。ただ、もう一方でいうと、市が恐らく毎年5,000万円ぐらい、補助金なのか、文言は何だったか忘れましたが、入れているということで、これ、令和3年度のを見れば、それが全部埋まるじゃないかというぐらい、もしかしたら、アピールの仕方とか、返礼品のやり方であれば、それは税金で使っているものがきちんと。
 逆に言うと、このジブリ美術館のためにということでの目的を限定した寄附で賄えるのではないかということも含めて、いや、これはコロナ禍だったから特別なんだと言われれば、そうかもしれないし、それが2,000万円になるのか、1,000万円になるのか、それは私には今即答はできませんが。ただ、そういった工夫を続けるというのはあってもいいのではないかと。
 もう一方で、美術館側なのか、財団側なのか、どう切り分けているのか分かりませんが、それは向こうは、自分たちのやりたいようにやって、ノーと言えば、市から5,000万円もらえるんだったら、それはノーって言いますよ。そうではなくて、やっぱりそこで、逆に言うと、市からもらわなくても、自分たちが全国から、ジブリファンから集めれば、もっと独立、自立した運営ができるんだという気概があれば、私はそっちにもう少しかじを切ってもいいのではないかなと。
 それを別に今、三鷹市から出している5,000万円をゼロにしてくださいということではなくて、そういった手法とか、課題だという説明が市側から、以前13億円流出しているということが無視できない規模があるんだという説明を受けたから、今そういう質問をしているのであって、少しそこは検討していただきたいなという、期待とお願いです。
 それと、もう一つ、次は資料4のほうの太宰治賞についてなんですが、これの2、その他の最後のところ、なお、正賞、副賞の費用は筑摩と三鷹市で折半し、本事業全体に係る経費については双方で負担するとなっています。この折半しというのは、正賞と副賞の費用にしかかかっていないので、本事業全体にかかる経費というところにかかっているのは双方で負担するとなっているので、これは必ずしも筑摩さんと三鷹市で折半ということではないですよね。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  委員がおっしゃるように、事業に関わる経費については、筑摩書房と三鷹市で出し合っていますが、必ずしも全てを2分の1にしているというわけではございません。


◯委員(中泉きよし君)  これ、本事業全体にかかる経費ということでここに書いていますが、それは、どこかに報告されているものなんですか。例えば、議会のこの委員会だとか、もしくは見せてと言えば、報告してと言えば、報告されるものなのか、それは市として把握していないものなのか。太宰治賞の事業の収支報告書、計算書。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  太宰治賞の実施については、筑摩書房に委託という形で行っていますので、その部分については、市から幾ら筑摩書房に出しているかというのは分かります。
 あとは、筑摩書房で負担している部分について、私ども、全ての領収書とか、そういうものを確認しているわけではございませんので、具体的に幾ら負担している部分というのは、お見積書を予算のときに頂いているので、それをもって、経費をおおよそお互い半分ずつ出し合っているというのを確認している状況です。


◯委員(中泉きよし君)  すみません、私の趣旨は、別に折半してないのはおかしいということではなくて、主催者である三鷹市は、主催事業の太宰治賞の事業全体にかかる経費というのは把握してないということなんですか。主催者として、事業全体の入りと出を把握していないということなんでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  ここのその他に書いてあることを、今質問委員がおっしゃったとおり、受賞者の方に渡る正賞、副賞についてはきっちり折半しているという意味です。それから、事業費全体としては、全く同額ではございませんけれども、委託をして実施をしております。そして、私どもが委託をしている分というのは予算書にも明記されていますけれども、その手続をする際に、先方が幾らかける、先方の持分が幾らで、私どもが幾らということを確認をした上で実施をしているところでございます。


◯委員(中泉きよし君)  それは、見積りの段階であって、報告というのはないんですか。私は、三鷹市が主催と書いてあるので、主催事業について、終わった後にそうしたものを把握してないんですかということを伺っている。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  共同主催でございますので、私どもだけが主催というわけではございませんので、先方も、私どもも主催なので、お互い持ち合ってやっているというふうに確認をしていただければと思います。


◯委員(中泉きよし君)  ごめんなさい、その持ち合ってやっているのはいいし、別に折半で、こっちが900万円出しているんだから、向こうも900万円出していないとおかしいだろうと言っているわけではないんです。向こうが、それは500万円なのか、300万円なのか、どういう約束でやっているのか分からないんですが、三鷹市が主催しているんだから──もちろん筑摩さんも主催です。筑摩さんも幾らか出しているんでしょう、それは80万円なのか、600万円なのか、私は分かりません。ただ、それ、主催者の一方として、三鷹市は事業を終えた後、それを把握されてないんですか。本事業全体に係る経費についてって書いてあるので、この経費について最終的に入りと出というのは把握されてないんでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  年度末に、全ての事業が終了した時点で、先方で、どういうふうな事業実施だったということは報告をいただいております。


◯委員(中泉きよし君)  それは、数字も含めて報告いただいているという理解でよろしいですか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  さようでございます。念のために申し上げますと、この賞を実施するということのほかに、このことに関連しての講演会もやっていただいていますが、そこの事業も併せて、最終的な報告を受けているということです。数字も含めて受けているということです。


◯委員(中泉きよし君)  ありがとうございます。それは、私、例えば報告してほしい、見せてほしいという要望をすれば、見せていただけるものなんでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  今年度はまだ事業が途中でございますので、今年度についての実績は今年度末になりますけれども、昨年度実績でよろしければ、議会事務局を通じて言っていただければ、お出しすることは可能でございます。


◯委員長(大倉あき子さん)  ほかに質疑ございますでしょうか。


◯委員(谷口敏也君)  クラウドファンディングのことで、吉村 昭さんのなんですけど、第1回、第2回で、今回、6月に開始予定ということで、これも90日間やるのかどうかということと、あと5万円以上の寄附をいただいた方の希望者には銘板を作成すると書いてありますけど、その対象者が、今現在、第1回、第2回でどれぐらいいるのか。銘板はどこに飾るのか、お伺いしたいんですけど。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  今、銘板の数は、ちょっと確認していますので、後ほど課長からお答えをさせていただきます。
 6月予定というふうに書いてございますけれども、今、鋭意手続中でございまして、先ほど御質問にありましたとおり、開館時期が少しずれるということもあります。どこのタイミングで90日間やるかというのを、もう一回きちっと確認をしてから始めたいと思っております。
 銘板を飾る場所なんですけれども、今、設計業者、施工業者と調整中でございますけれども、今の私どもの心積もりとしては、交流棟から出て書斎棟に行くところの渡り廊下があるんですけれども、そこの壁に飾るのが、面積も一番取れますし、多くの方に自然に見ていただける場所なのではないかというふうに思っておりますので、全体で何件くらいになるかとか、そういうことも含めて、あと材質とかも含めて最終検討いたしますけれども、今のところ、そこがよろしいのではないかというふうに思っております。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  第1回、第2回含めて、銘板を希望されている方、5万円以上の寄附をいただいた方なんですけども、今ちょっと数えたので、62人になっています。


◯委員(谷口敏也君)  大朝部長が言ったのは、交流棟を出て右に曲がって、入り口に入るところの右ということは、書斎の外壁ということになるんですか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  まだ決定ではないので、今のアイデアとして聞いていただければと思うんですけれども、交流棟を出て、こちら側に書斎棟があって、ここに渡り廊下があるんですが、渡り廊下の出た正面の壁、渡り廊下を書斎棟のほうに向かって歩いて行くと、左側は壁なんですけれども、そこの壁に少し文字展示のようなものをしようかというアイデアがもともとありましたので、そこの一角に御寄附をいただいた方の銘板を設置をするのが、見え方として一番自然なんじゃないかなというふうに思っています。あと、いろんな方に見ていただけるので。
 一方で、まあまあな人数になりますので、例えば展示室の中に突然寄附者の方のお名前がたくさん出てくるというのも、小さい施設ですのでちょっと場所を選ぶということもありますので、今のところ、渡り廊下を出て、正面の壁の辺りがよろしいのではないかというふうに検討しているところです。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。ちょっと待ってください。今、六十何人と言いました。そうすると、第1回、第2回で120人しかいないのに、半分以上は五万円以上ということで、結構予想外なんですけど、そうなると大きさ的にもそんなに大きくできないじゃないですか。どのぐらいの大きさを考えているのか、お伺いしたいんですけど。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  私ども、この銘板を作った経験が過去に2回ございまして、1回は山本有三記念館の改修のときにクラウドファンディングをやった際、ちょっと今とは総務省のほうのルールがちょっと違ったんですけれども、それから部としてもう一回ありますのは、水車小屋の修繕にやっぱり寄附を頂戴したというのもありました。
 縦なのか、横なのかありますけど、おおむねこれぐらいの大きさの銘板にお一人お一人の名前を入れさせていただいて、こう並べるように貼らせていただくというのを過去やっておりますので、山本有三記念館なんかですと横長だったかと思いますけど、今回、横長がいいかどうか、縦長のほうがいいのかとか、少し検討は要しますけれども、おおむねある一定の大きさに、お一人お一人、御希望するお名前を入れさせていただいて、それを並べて貼らせていただくというようなことになるのではないかというふうに思っております。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。結構多いんだなと驚きなんですけど、やっぱり三鷹市民じゃなくて、日本全国からということになるんですか。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  第1回、第2回とも、市民の方は約半数ぐらいで、それ以外の方は市外の方から御寄附をいただいております。作品が舞台になったのが全国各地でございますので、様々なところから御寄附をいただいているところでございます。


◯委員(谷口敏也君)  これは何で聞いているかというと、3回目の実施に向けて、どういった人をターゲットにするのかというので変わってくると思うんですけど、5万円以上を寄附されている方は、市内と市外だとどういうパーセンテージぐらいになっているのかというのはすぐは出ないですか。
                (「出ない」と呼ぶ者あり)
 じゃあ、併せてその辺を研究していただいて、当然ホームページとかはやられるでしょうけど、生まれ故郷って荒川区なんでしたっけ。荒川区のほうの何か広報紙に載せるとかというのも考えられるんじゃないかなと思うので。3回目については、1回目と2回目のデータを基に、より多くの寄附をいただけるような作戦を立てて広報してもらいたいんですけど、何か御意見あれば。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  これは、やはりクラウドファンディングといっても、ふるさと納税を活用したというのが、やはり1つ課題でもあるところなんですけども。先方の自治体さんにお声がけをしたい気持ちはあります。ありますが、先方の自治体さんの税収が三鷹市に来るということになってしまう裏腹な関係がございますので、なかなか他自治体の広報にお願いするというのは現実的には難しいかなとは感じております。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  今、井上課長が申し上げましたとおりでございまして、例えば、先生が長崎県のほうに取材旅行に大変多く行っていらして、そういう意味でいうと、作品なんかも割と多いので、ファンもたくさんいらっしゃるんですけれども、現地の新聞社の方が、私どものこのプロジェクトに興味を示して新聞に書こうとしてくださったんですけれども、逆に地元の税収を三鷹市に奪われることになるからというので、記事にストップがかかったみたいなエピソードも実はあるぐらいなんです。
 なので、ふるさと納税で御寄附をいただくということの他市、他地域への波及の難しさというのは、今、まさに感じているところでございます。一方で、やっぱり全国的にファンのたくさんいらっしゃる先生でいらっしゃいますので、今質問委員がおっしゃったとおり、どうやってより多くの方にこの情報をお届けをして、そうであれば一口御寄附しようかなというふうに思っていただくかというのは、すごく重要だと思っております。
 今、三鷹市の広報や近隣の新聞社へのプレスリリースであるとか、インターネットの取材を受けたりとかというようなことで今までやってきて、それでもこれだけの方に御協力いただいています。今年、オープンの年でございますので、やっぱりここで大きく、全国的な周知を図りたいと思っておりますので、届けば、恐らく興味を持って反応してくださる方は大勢いらっしゃると思いますので、どうやって情報を届けるかということがすごく大きな課題だなというふうに思っています。


◯委員(谷口敏也君)  ある程度、1回目と2回目のデータがあれば、今回始める3回目のターゲットというのが絞られてくるんじゃないか。ただ、確かにクラウドファンディングだけど、ガバメントのだと、結局そうなっちゃうということなんですね。難しいところなんですけど、検討いただいて、より集められるような方法を探っていただければなと思います。
 続いて、大沢野川グラウンドなんですけど、今回、背景の中の「現在は」の以降で、常設ポンプ及び新たに設置された仮設ポンプってあるじゃないですか。この常設ポンプというのは、もともと設置されたということだから常設なんでしょうけど、そもそもがこの地下水位が上がってくるのを想定してこの常設ポンプというのを造ったんですか。


◯スポーツ推進課長(二浦孝彦君)  常設ポンプというのは、常時排水ポンプということで、地下水位が一定の高さに上がったときに、自動的にスイッチが入って排水するというものになります。


◯委員(谷口敏也君)  ということは、ある程度、4メートル掘った次の3メートル掘ったときに、ある程度水位が上がるということが予想されて、これを設置したということになるんですよね。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  地下水位もございますし、雨ですとか、この中に越水するとかではなくて、普通に雨が降ってグラウンドが湿りますので、そのグラウンドが吸った水分を側溝に出すような仕組みがグラウンド中に張り巡らされているんです。
 なので、地下水に限らず、雨水もそうですけども、7メートルという低いところにグラウンドがございますので、側溝にたまった水を強制的に吸い上げて、野川のほうに戻してあげる。そういう仕組みがないと、ずっと地下水位に限らず、雨水が降った状態でも、グラウンドの水はけが悪いままになってしまうので、いかなる理由であれ、側溝にたまった水を野川に強制的に戻してあげるための仕組みが、3メートル掘って7メートルになったことによって、もともと備えられているという意味ですね。
 それを、今年の1月に、それでは足りないのではないかということが起きたので、それを動かしつつ、仮設のポンプを東京都が緊急で入れてくれて、今それで越水以外の状態では問題なく動かしているわけなんですけれども。その仮設のポンプも、そのときつけられる一番大きいものを入れてもらったんですが、それで足りるかどうかという検証をして入れてもらったわけではないので、今回、1年間通じてきちんと検証をしたいというふうに考えているところでございます。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。たしか前回の文教委員会の中で、仮設ポンプをつけたのは、整備をしている事業者さんだという報告があったと思うんですけど、それから、今度、東京都が設置した仮設ポンプに替わったということなんですか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  2月の文教委員会で、ぬかるんだ状態で使えるのかどうかということの御報告をさせていただいた際には、説明の中で確かに、1月時点でポンプをつけていたのは工事中でございましたので、それは事業者が工事を進めるために排水をするためにポンプを動かしていたという御説明をさせていただきました。
 事業者の置いていたポンプですので、工事が終われば、それはもちろん撤去してしまいますので、一旦ぬかるんだ状態になったということで、東京都がその時点でつけられるポンプを、側溝の中にどれぐらい泥がたまるかということを、東京都側も初めてこの7メートルの状態での運用を始めていますので、そういうニーズがございますので、まずは1年間、動かせるポンプをつけましょうということで、つけてもらって、それをもともとあるポンプと併せて使っているということです。


◯委員(谷口敏也君)  分かりました。それで、結局、今後恒久的に使っていくに当たっての整備、工事みたいな、これは全く仮設なのをきちんとしたのに替えるとか、そういうのはこの年度で研究とか調査していって工事を進めるということでいいんですよね。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  必要かどうかも含めて確認をさせていただくということです。今、例えばですけど、この1年間水位を取ってみて、もともとついている排水用のポンプだけで、実は仮設のポンプは実は使わなくてもいいぐらいだったとなるのか、つけたポンプをフル稼働させても湿り気が取れないような時期があるという結論になるのか、そのことのデータが今ございませんので、それをデータを取った上で、東京都と相談して、次どうするか、対応する必要があるかないかということを決めていくということです。


◯委員(谷口敏也君)  分かりました。その調査結果、最終的に何か工事なり、常設ポンプをまた設置するということになった場合に、その費用負担というのは東京都に求めるべきだと思うんですけど、その辺はまだ決まってないですか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  たらればでお話をするのがなかなか難しいかなと思いますが、必要だということが東京都との間で共有をされれば、そのとき、じゃあ、次はどういう工事なのか、それの費用負担はどうなのかということの御相談の段階になるというふうに考えています。


◯委員(伊沢けい子さん)  大沢野川グラウンドについて少しだけ確認したいと思います。今、大分質問がありましたので、要するに8月1日からグラウンド、野球場のほうは使うということで、ラグビーとかサッカーのほうは現在も使っているということだと思うんですけど。ぬかるんでいるのは主に野球場のほうだというふうに先日お聞きしました。要するに、8月1日から野球場をオープンして、その後、いろんな調査をしますということで、その調査が済むまで、今年8月1日以降、ちゃんとこの野球場が使えるのかどうかということは、どうなるんでしょうかね。


◯スポーツ推進課長(二浦孝彦君)  この6月2日からの台風2号の影響もありますけれども、やはり水没して、芝生の養生とか心配ではありますけれども、現時点では8月1日から野球場を使うという予定でおります。


◯委員(伊沢けい子さん)  そうすると、これから地下水の調査をするということで、そのために調査をするんでしょうけど、今年の影響というのが、ひょっとしたら、地下水が結構上がってきちゃったりすると、8月1日以降も駄目な可能性もあるということでしょうかね。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  この後、どれだけ雨が降るかとか、今年度の降雨の状況がどうか、この間の一般質問のときにもお答えさせていただきましたけど、過去にも、年間5回、6回、水が入った年もあれば、ゼロ回だった年もございますので、今回、既に1回入っていますけども、この先どうかということにもよろうかとは思います。
 基本的には、越水をしている、もしくは降雨で冠水をしているということ以外では、なるべくきちっと復旧をさせて、御利用に供するということを前提にして、私どもは作業をしております。念のために申し上げますと、先ほど課長も申し上げましたとおり、側溝ですとか観測井戸の水位の測定でございますので、基本的には水位を測定しているということがグラウンドの利用に何か影響を及ぼすということではございませんので、基本的にはグラウンドを運用しながら水位の確認をして、その時々適切な対処を取りつつ、データを出していくということを想定しております。


◯委員(伊沢けい子さん)  ただ、地下水が日常的に、雨が降らなくても入ってきて、グラウンドがぬかるんだ状態になったということなので、そのための調査ということでしょうけど、今年、越水ということは別にして、使えるのかなということは少し疑問がありましたので、お聞きしました。
 あともう一点だけ、越水したときの話ですけど、掃除して消毒するという、その消毒はどんな薬品を使っていて、それの安全性はいかがですか。


◯スポーツ推進課長(二浦孝彦君)  まさに、昨日、今日、消毒作業をしているというふうに聞いております。以前からも、越水したときに木の枝ですとか、ごみとか、残骸を処理して、その後、消毒をして、それから利用に供するという順序は一緒で、消毒に関してはクレゾール石けん液を300倍から600倍に薄めたものを、車でホースで散布するというやり方で行っているというものでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  それの安全性ということについては、市としては大丈夫ということでお考えですか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  過去にもずっと使ってきている同じものだと聞いておりますし、安全性については確認をして進めたいと思っております。


◯委員長(大倉あき子さん)  以上でスポーツと文化部報告を終了いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  休憩いたします。
                  午後3時07分 休憩


                  午後3時23分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  委員会を再開いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(大倉あき子さん)  初めに、本日は教育長に御出席をしていただいておりますので、教育長より御挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。


◯教育長(貝ノ瀬滋君)  皆さん、こんにちは。どうぞよろしくお願いいたします。例年、年度初めの文教委員会では御挨拶をさせていただいておりますので、今日、参上いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。
 文教委員会の皆様には、日頃より教育委員会の取組に御理解と御協力をいただきまして、誠にありがとうございます。新型コロナウイルス感染症も5類感染症に移行しまして、感染状況に留意しながらも、学校行事など、コロナ前に近い形で実施できる状況となってまいりました。これを改めて御報告いたします。
 先日も、各学校で春の運動会、それから体育大会が開催されましたけれども、子どもたちが開放感にあふれまして競技に打ち込んでいる姿を見て、また校庭に響く声援を聞きまして、晴れやかな気分になりました。御参加いただいた皆様方にも御礼を申し上げたいと思います。これも、コロナ禍においても学びを止めないということを基本といたしまして、また議員の皆様方から様々な御支援、御協力をいただいた賜物と心より感謝を申し上げます。ありがとうございます。
 教育委員会は、コミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育を柱とした学校教育の充実によりまして、子どもたち一人一人が自らの幸せな人生と、よりよい社会の創造、すなわち個人と社会の幸せ、ウエルビーイングの実現に向けまして、人間力と社会力を主体的に発揮できる子どもたちを育むことを目指しております。
 学校教育におきましては、誰一人取り残さない一人一人を大切にする教育の実現に向けまして、デジタル技術も適切に活用しながら、個別最適な学びと協働的な学びの推進に取り組んでまいりたいと思います。
 さて、御承知のとおり、少子化が社会問題の中心となってきております。また、多くの課題が学校を取り巻いております。国も、この4月にこども家庭庁を発足させ、様々な施策を展開しておりますが、これからの時代に対応した新しい幼児教育、そして学校教育を実現するためには、幼・保・小・中の縦断的な縦の関係、そして、さらに地域に開かれた横断的な横のつながり、具体的な方策の実装が重要だというふうに考えております。そのため、教育委員会では、学校や子どもたちを縁とした温もりのある、つながりであるスクール・コミュニティの創造、発展に向けまして、コモンズと言っていますが、地域の共有地としての学校施設への移行を目指しまして、学校3部制の推進に取り組んでいます。
 学校3部制の第1部は、充実した学校教育の場ということ、多様で豊かな新しい放課後である第2部、そして主に大人の多様な活動の場としての第3部。今まさに、この学校3部制に対応した学校施設の機能転換を進めているところでございます。この学校3部制ですが、学識経験者や学校関係者などをメンバーとする三鷹のこれからの教育を考える研究会が令和3年8月に取りまとめました最終報告書において、提案がなされたものでございます。これは、三鷹市自治基本条例の第33条に定めます学校と地域の連携協力をより具体化する内容の提案と位置づけることができます。
 この提案を受けまして、令和3年11月には、教育委員会におきまして当面の教育施策の推進に関する基本的な考え方を策定いたしまして、次の教育ビジョンの改定まで待つのではなくて、取り組めるところから着手していくということといたしました。
 令和4年度は、学校施設の機能転換に向けました環境整備などを行いまして、令和5年度は、新たに夜間や休日の学校施設利用をした講座ですとかイベントなどをモデル実施をしたいと思っています。このように、学校3部制の実現に向けまして、地域の方々、学校関係者の御意見を伺いながら、そして市長部局と連携をしながら、一歩一歩着実に進めてまいりたいと思います。学校が地域の共有地に移行することによりまして、学校教育の関係者だけではなくて、福祉、多世代交流、災害時拠点、そして地域学校協働活動のネットワークなどの機能を発揮することになります。学校を、ただ単に学校教育の場ではなくて、様々な関係機関、そして社会の機関の皆様方の利用に供してもらうという、多機能な学校の在り方というものの可能性を探っていきたいと思っています。
 緊急に対応しなければならない学校の課題といたしましては、長期欠席、不登校の問題がございます。この長期欠席、不登校の児童・生徒に対しましてどのような支援が必要なのか、その支援の在り方について、この5月に、学識経験者や学校関係者などをメンバーといたします研究会を立ち上げたところでございます。
 これから支援ニーズの把握ですとか、現行の施策の検証を行いながら、どのような支援が必要なのかを深いレベルで研究して、その成果をしっかりと学校教育に生かしていくという予定でございます。
 この4月には、全ての子どもや若者が将来にわたって幸せな生活ができる社会を実現するため、こども基本法が施行されました。この基本理念の1つに、子どもの意見の尊重がございます。教育委員会では、既に児童または生徒の意見の尊重について規則に位置づけるなど、子どもの意見を最大限尊重するための取組を行ってまいりました。この3月にデジタル機器のよりよい使い手となるため、三鷹市デジタル・シティズンシップ育成指針を策定いたしましたが、この指針を策定するに当たりまして、子どもと大人の熟議を開催いたしました。今年度は、次期の教育ビジョンの策定に向けまして、来月から中学校の生徒と教育委員会の職員との間で意見交換会を開催いたします。
 また、個人と社会のウエルビーイングは学校教育だけのものではありません。これまでも、生涯学習、スポーツや芸術文化の分野においても、市民自らがライフスタイルやライフステージに応じた学びを通じて豊かな心を育み、また学んだことを地域に生かしていく学びと活動の循環を推進してまいりました。このような活動の蓄積が学校3部制へと発展したと言えます。
 また、冒頭で触れたとおり、新型コロナウイルス感染症が落ち着きを見せまして、図書館の来館者も戻りつつございます。その一方で、多様な図書サービスの提供が望まれておりまして、電子書籍サービスの充実など、新たな課題に積極的に取り組むこととしております。
 この後、事務局より、令和5年度の教育部の運営方針と目標について御説明をさせていただきます。まだまだ課題も多いのですが、必要なことは果敢に取り組んでいくということが教育委員会の姿勢でございますので、文教委員の皆様には、引き続き御理解と御支援、そして市民を代表した御意見を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
 本日は、このような機会をいただきまして御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。よろしくお願いをいたします。


◯委員長(大倉あき子さん)  教育長、ありがとうございました。
 以上で教育長からの御挨拶を終了いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  休憩いたします。
                  午後3時32分 休憩


                  午後3時34分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  委員会を再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  教育委員会報告、本件を議題といたします。
 本件に対する教育委員会の説明を求めます。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛君)  よろしくお願いいたします。本日、教育委員会から御報告をさせていただきますのは、お手元の日程にありますとおり、3点です。順次御説明をさせていただきます。
 初めに、私から運営方針と目標の御説明をさせていただきます。企画部から配られております各部の運営方針と目標の冊子を御覧ください。46ページをお願いいたします。教育委員会事務局教育部です。1の部の経営資源につきましては、記載のとおりです。教育部は5つの課相当の組織となります。次に、2、令和5年度の運営方針ですが、基本的な考え方を教育長のほうから、冒頭、御説明させていただきましたので、説明が重複しますので、ここでは割愛をさせていただきます。
 1ページおめくりいただきまして、3、令和5年度の主要事業を御覧ください。初めに構成ですけれども、SDGsの17の目標のうち、各主要事業と強い関連がある目標を記載をしております。また、各項目には施政方針の掲載ページを記載しておりますので、適宜御参照いただければと思います。
 それでは、具体的な内容に入りますけれども、令和5年度は5つの事業を重点事業に位置づけております。事業は、優先順に記載しておりまして、まる1とまる2の事業は最優先事業としております。
 初めにまる1、スクール・コミュニティの実現に向けた学校3部制のモデル実施です。学校施設を時間帯に応じて機能転換し、活用することによりまして、地域の共有地、コモンズとして、地域の人材や資源が集う場所とすることを目的としています。目標指標としては3つ挙げております。1点目は、シャッター付ロッカーで、南浦小、中原小など5校で10教室の整備を予定しております。次に、夜間や休日の学校施設を活用した講座やイベント等のモデル実施です。新規事業となります。4校で各1回予定しております。3点目は、中学校の放課後活動として行うみたかジュニアビレッジ事業について記載をしております。
 次に、まる2、長期欠席、不登校状況にある児童・生徒への支援です。研究会を設置いたしまして、長期欠席、不登校状況にある児童・生徒への支援の在り方を検討いたします。5月30日に第1回の会議を開催したところですが、年度末までに5回程度の会議を開催いたしまして、報告書をまとめたいと考えております。
 次に、まる3、学校施設の大規模改修工事の実施です。安全で快適な学校環境の整備に向けまして、早急に対応が必要な箇所の改修を行うものです。令和5年度は、第四小学校の改修工事の実施設計、第五小学校の給食室の改修工事、それからバリアフリー化整備に向けて必要となる建築基準法等の適合性の現況調査など、記載の事業を予定をしております。
 次に、まる4、小・中一貫教育の充実に向けたカリキュラムの改定です。個別最適な学びと協働的な学びの一体的推進に向けまして、カリキュラムを改定いたします。改定に当たっては、カリキュラム改定委員会と14の分科会を設置し、検討を進める予定です。
 1ページおめくりください。まる5、部活動指導員の拡充と新たな地域クラブ活動のモデル実施です。学校3部制の第2部に関連した新しい放課後や休日等における学校部活動の地域連携を推進し、学校教育のさらなる質の向上を図るものです。休日の部活動を担う部活動指導員を各中学校2人ずつ増員するとともに、地域クラブ活動のモデル実施として、ダンスや空手道など、5つのクラブ活動を行うことを目指しております。
 以上が令和5年度の運営方針の目標となりますが、毎年度、教育委員会が定めている基本方針と事業計画、このピンクの冊子ですけれども、こちらを本日、参考資料としてお配りしております。後ほどお目通しをいただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 私からの説明は以上です。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之君)  私からは、令和4年度三鷹市立小・中一貫教育校評価・検証報告について御報告いたします。資料はA3判の資料1−1(概要)版と、A4判で冊子にいたしました資料1−2、全7学園の評価・検証報告の2種類でございます。こちらは、各学園のコミュニティ・スクール委員会において、各学校による自己評価及びコミュニティ・スクール委員による関係者評価を実施し、それらに基づいて各学園が評価、検証を行ったものでございます。
 それでは、A3判の資料1−1、概要版を基に、令和4年度の特徴的な部分について御説明いたします。基本的な取組といたしまして、各学園・学校は令和3年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症の基本的な対策を講じつつ、対面や参集での行事等に取り組むとともに、1人1台学習用タブレット端末の活用をより一層促進するなど、児童・生徒の学びの保障と、学校が安心安全な場となるように創意工夫を行うよう進めてまいりました。
 表のまる1、コミュニティ・スクールの運営についてでは、スクール・コミュニティ推進員を活用した地域人材との連携において、ゲストティーチャーを招く際に、教員とスクール・コミュニティ推進員が連携し、講師の選定や当日の対応など、スクール・コミュニティ推進員がコーディネートすることで、教員の負担軽減だけでなく、授業当日の動きなどがスムーズに展開できたこと。
 まる2、小・中一貫教育校としての教育活動についてでは、学園研究の取組の中で、地域人材や施設との交流を通じて教員の地域理解を深めることができたこと。
 まる3、確かな学力についてでは、学習用タブレット端末を活用した家庭学習の推進に取り組み、各学年や教科等において定期的に課題を示したり、学年便り等を配信したりすることで、家庭での活用の習慣化を図ることができたこと。
 右に行きまして、まる4、豊かな人間性についてでは、デジタル機器のよりよい使い手となるために、考え、行動する子どもたちの育成を目指し、各学園・学校において熟議等を行うとともに、各学園・学校の児童・生徒の代表と教員、CS委員の代表とが一堂に会し、子どもと大人が一緒になって熟議を行い、私たちの考えるデジタル機器のよりよい使い手となるための行動宣言を行ったことなどが挙げられております。
 また、まる5、健康・体力、まる6、特色ある教育活動、まる7、働き方改革についてでは、休み時間や遊びを活用した体力向上の取組や、9年間継続して活用できるキャリアパスポートの工夫、改良の取組、職員会議におけるICTの効果的な活用や、ペーパーレスの推進などを図ることができました。
 課題と改善方策といたしましては、様々な行事や体験活動など、コロナ禍前の状況に戻りつつある中で、いま一度原点に立ち戻り、何のために実施するのか、子どもたちのどのような資質能力を育成するのかを考え、対面参集での実施を基に地域人材のお力をお借りしたり、地域施設を活用したりするなど、地域との連携をより一層推進することにより、子どもたちの学びの進化を図ることや、令和4年度に策定した三鷹市デジタル・シティズンシップ育成指針に基づき、子どもと大人とが一緒になって、デジタル機器のよりよい使い手となるために考え、行動する子どもの育成を目指すデジタル・シチズンシップ教育の推進を図ってまいります。
 そのためには、各学園でのこれまでの積み重ねを踏まえながらも、学園間の交流、情報交換等を通した一層の充実を図る必要があると考えております。令和4年度の評価、検証を踏まえ、今後の取組として、スクール・コミュニティの創造に向けた学校3部制の取組の推進、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な推進、デジタル・シチズンシップ教育の推進、働き方改革の取組の推進を令和5年度の教育課程に反映して、より充実した教育活動を実践してまいります。
 報告は以上でございます。


◯施設・教育センター担当課長・デジタル活用担当課長(田島康義君)  私からは、資料2、三鷹市立小・中学校の校庭における危険物の確認・除去について御説明をいたします。
 1の事業概要についてです。都内の区立小学校の校庭において、くぎで児童がけがを負う事故が発生したことを受け、教職員が中心となり、校庭のくぎやフックなどの危険物について、点検、除去、安全を確保したところでございます。しかしながら、地表面に露出していない、地中に埋まっている危険物については目視での確認が困難であることから、金属探知機による確認及び除去の実施をすることとしました。この確認及び除去については、早急に取り組む必要性があることから、予備費による予算措置を行い、契約が確定次第、早急に行うこととしております。
 2の事業内容についてです。委託により、金属探知機を利用して、確認、除去を実施いたします。校庭に入れている土の厚さについては、おおむね15センチ程度であることから、15センチまでの深さにある危険物について、確認、除去を行うものとしました。
 3、事業期間についてです。確認、除去の期間としましては8月下旬としておりますが、先ほど申し上げましたとおり、契約確定後、速やかに実施したいと考えております。
 4の事業費については、記載のとおりです。教職員が確認、除去した危険物等については、2面の別紙のとおり、点検、除去の状況の状況については、6月5日のホームページに掲載をして周知を図っているところでございます。
 御説明は以上になります。


◯委員長(大倉あき子さん)  教育委員会の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。


◯委員(原めぐみさん)  よろしくお願いいたします。先ほどの三鷹の市立小・中学校校庭における危険物の確認、除去についてお伺いいたします。こちらなんですけれども、事業費が2,815万100円とのことになっていますが、業者の選定はどのような形で行っているのでしょうか。
 また、こちらの金額の妥当性も併せてお伺いいたします。


◯施設・教育センター担当課長・デジタル活用担当課長(田島康義君)  今回の予算措置につきましては、複数の事業者から下見積りを取った上で予算措置をしているところでございます。また、業者決定におきましては、入札によりまして業者決定を行うこととしております。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。危険物の確認、除去作業の今後の実施について、定期的に行うというふうになるのでしょうか、お伺いいたします。また、その場合、次回はいつ頃の御予定でいらっしゃいますでしょうか。


◯施設・教育センター担当課長・デジタル活用担当課長(田島康義君)  今回は、地表面につきましては、目視等で除去をして、安全が確保されたという認識でございます。今回、地中に埋まったものを金属探知機等で除去してまいるわけですけども、今後につきましては、学校でマーキング等を利用して、くぎ等を利用した場合には、それを適切に管理して行うということで、危険物が発生しないという認識で、今回限りの点検を行うこととしております。


◯委員(原めぐみさん)  ありがとうございます。では、今後は業者を入れずに、学校側おのおのが目視をして、危険物を除くというふうな認識ということで、分かりました。ありがとうございます。
 以上です。


◯委員(前田まいさん)  よろしくお願いします。小・中一貫教育校の評価、検証のほうから伺いたいと思います。この冊子のほうですけれども、作成者は各学園ごとということで、表紙に教育委員会の名前は入っていますけれども、作成者は学園だということですねという確認と、これを踏まえて、教育委員会として、この小・中一貫教育をどう評価しているのか、それについての報告書とかいうようなものはあるんでしょうか。
 2点お伺いします。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之君)  まず、冊子のほうの各学園の記述につきましては、こちらは学園長のほうから提出されたものでございます。
 また、これらを受け、教育委員会としましては、令和3年度、令和4年度につきましては、やはりコロナ禍というところで、小・中一貫のところでの子どもたちの交流学習であったりというところがなかなか。各学校、オンラインを活用しながら進めてはいたんですけども、令和4年度から徐々にそれが復活しつつあるかなと考えております。
 また、令和5年度につきましては、5類に移行したというところからも、積極的に対面等での、先ほどお伝えしたように、その活動の目的、何のためにやるのかというところを改めて見直すとともに、推進を図っていきたいというふうに考えております。
 特にこれ以外での何か冊子というものは作ってはおりません。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛君)  教育委員会では、学園長会議というのを持っておりまして、学園長に定期的に集まっていただいて、いろいろな課題について情報共有し、解決策を考えていったりしているわけですけれども、そうした中でも評価、検証報告、こうしたものも議題にはなりまして、やはりコロナ禍で教育委員会が取りまとめた資料1−1を見ますと、共通するような課題とか改善の方策もあります。そうしたものもしっかり、ほかの学園でこういう課題がある、じゃあ、自分の学園ではどうだろうということを共有しながら、しっかり取組の方向性というのを定めて、よりよい取組になるよう進めていきたいと考えております。


◯委員(前田まいさん)  私も、ざっとではありますが、ちょっと昨日いろいろありまして、時間が取れなくて、やっぱり学園ごとに結構、報告の仕方も含めてちょっとばらつきがあるかなというふうには思って、ああ、なるほどという部分もありつつ、課題としてもしっかり上がっているところもあってということで、当然これは各学園のものが全学園に共有されるということは、今、御答弁の中でも分かりました。
 その上で、この小・中一貫教育が教育的効果としてどうなのかという辺りの市教委としての評価というのを、私はどこかで確認したいと常々思っているんですが、そういった媒体というのがないのかなということで、もう一度お伺いします。


◯教育部調整担当部長(松永 透君)  媒体というのはなかなかないんですけれども、実際問題としましては、毎年1回、学識の方々に入っていただいて、教育委員会の事務執行状況の点検、評価というものをやっております。その中では、必ず小・中一貫教育のことについて報告をさせていただいて、今年度の成果、課題等について報告をした上で、一定の評価はいただいてはいるところでございます。
 基本的には、仕組みとして、いろいろな形で小学生、中学生がきちっと小・中一貫教育の中で取り組んでいるといったことについては、ずっと変わらずよい評価はいただいているところでございます。
 以上です。


◯委員(前田まいさん)  そうすると、市教委としてもそうであるというようなお立場に立っているということだと認識はします。特に、やはり進学の際に生じるギャップや学習のつまずきが、この間ずっと取り組んできた小・中一貫によって減ってきたと言えるのかというようなこととか、先日も大城議員が質問したような教員の働き方改革を進める上で、特に乗り入れ授業についても、うまくいっているところと課題がある学園と、それぞれありましたので、この乗り入れ授業が負担になっているということはないのかとか、そういった視点での検証を市教委として取り組んでいただきたいと思います。すみません、しつこくて。もう一度、御答弁をお願いします。


◯教育部調整担当部長(松永 透君)  今の話は、乗り入れ授業等の負担感といったところなんですけれども、それは例えば市費で補充で雇用している非常勤講師の方々等に授業に入っていただく中で、行く、帰るという部分の負担は当然あるわけですけれども、授業時間数、持ち時間数が増えるといったことについては、配慮させていただきながら、今までもずっとやってきているところです。
 その部分につきましても、効果という部分で、どのぐらい効果が上がるのかといったことについては、今市の学力調査等、経年の変化等を見ることができるようになっておりますので、そういったものも踏まえまして、今後も検証し続けていきたいなというふうには考えているところです。


◯委員(前田まいさん)  特に小学校低学年の担任の先生がほかの学校に行くということも起きていると思うので、ちょっと正直、自分も保護者としてびっくりしたんですけど。例えば部分的にでも、ちょっと縮小していくようなことも含めて、ぜひ考えていただきたいなと思っています。
 でないと、この教員の働き方改革も、この中の1つとして掲げられている中で、小・中一貫校の取組としての整合性が取れないのではないかと思っています。また改めて、ちょっとこの小・中一貫についてはやりたいと思います。
 次、危険物のほうですけれども、そもそもどういう場面でくぎやフックを打つのかということを念のため確認したいと思います。


◯指導課長(福島健明君)  主に体育の授業時間の準備を軽減するために、事前に、例えばハードルを置く場所を放課後等、子どもたちが校庭にいないときに目打ちをしておくということが1つ。また、運動会シーズンですと、子どもたちの立ち位置のラインを引きやすいようにというところなど、子どもたちの授業がよりスムーズになるためにというところで、ほとんどの学校が取り組んでいるというふうに認識しております。


◯委員(前田まいさん)  なので、多分小学校のほうが数も多いのかなというふうには受け止めました。ありがとうございます。
 一方、地表にはなかったという、なしという学校も8校あったわけで、こうした学校では日頃から残さない努力というのがされていたんでしょうか。何か聞き取りとかされていますか。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛君)  例えば第五小学校とか、前任の校長先生がいらっしゃいますけれども、しっかりレーキとかを使って、実際にやってみると、引っかかるんです。くぎが出ていれば、かつっという感じで引っかかったりしますので、そういった点検を日頃から行っていた。
 ただ、一方で、例えば先行して金属探知機を実施した他の学校においては、学校の自主点検ではゼロだったけれども、金属探知機を使えば数十本見つかっているという例もあるわけでありまして、15センチですから、少し表面からは分からない程度埋まっているけれども、やはり何かのときに、大雨の後とか、そういうところで出てくる可能性がある。それを念のため、15センチの範囲でしっかり除去していこうというのが今回の趣旨です。


◯委員(前田まいさん)  すみません、ついでに。二中が「くぎやフックはなし」と、ちょっと意味深な回答があるんですけど、これ、何があったのか逆に気になるので、もし教えていただけるようであれば、お願いします。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之君)  学校から回答があったものを、二中が、5月12日と早い段階で回答をいただいて、「くぎやフックはなし」と書いたんですけど、その後、なしの学校が続いたりで、全部書くのを省略して「なし」にしたものを、消し忘れの部分があるかと思います。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。じゃあ、特段何か特別なものがあったということではないと理解します。ありがとうございます。
 先ほどの再発防止については、これから各学校で取り組んでいくことだということではありました。一方、前に体育館に設置したエアコンがおっこちかけた、壁から外れちゃったという事案があって、そのときは全校、急ぎ教育委員会さんのほうで点検もされたということでした。今月、大沢台小で、廊下に設置されているスピーカーがおっこちまして、結局業者で調べたら、50個ぐらいそういう危険があるという結果が出たようです。これも、全校で点検が必要ではないかと思うんですが、御検討されていますでしょうか。


◯施設・教育センター担当課長・デジタル活用担当課長(田島康義君)  今回、大沢台小につきましては、確かに委員さん御指摘のとおりなので、同じ時期に同じような形のものを設置しているものということで、1事例ありましたので、学校内全部点検をさせていただいたということですので、学校によって設置の状況も全然違いますので、注意喚起は、当然、学校長にはしていますので、何かあればその都度対応してまいりたいというふうに考えております。


◯委員(前田まいさん)  ありがとうございます。それで、このくぎとか、スピーカーだけでいいということではないですし、かといってあらゆる設備を点検するというのも難しいとは思っています。先ほどのなかったという結果が出るような、各学校での定期的な設備点検が必要だと思うんですけども、そもそも現状として、そういった設備点検というのは各学校で行われているんでしょうか。


◯指導課長(福島健明君)  各校、全教職員を対象として、安全点検表というのを配布しております。そして、毎月1回、それぞれ担当が決まっておりますので、その担当箇所をチェックして、上げてくると。もし、不備等があれば、都度、用務主事等に伝えたり、また用務主事ができる範囲を超えているという場合は、当然施設係に相談したりという形で、各校、毎月1回、必ず全教職員で対応しているという認識でございます。


◯委員(前田まいさん)  例えば、そこに今回のスピーカーとか、くぎとかというようなことの点検項目として増やすというようなお考えはありますか。


◯指導課長(福島健明君)  ついているものを一つ一つ触るということは、今回のことで、もう既に施設係から点検という形では通知はしておりますので、より精度は上がってくるだろうと考えております。
 また、校庭のくぎ等については、項目に入っていない学校も実はありましたので、今回のことをきっかけに、必ず全校22校、この項目を入れるという形で取り組んでまいります。
 以上です。


◯委員(池田有也君)  では、幾つか質問させていただきます。まず、運営方針の令和5年度、今年度の主要事業の中のまる3の学校施設の大規模改修工事の実施のところについてでございますが、私たちの会派のほうで毎年予算要望の中で、公共施設の改修工事でも、特に避難所となっている学校施設のほうを最優先でお願いしたいというのは、毎回、予算要望をさせていただいているところです。
 こちら、新都市再生ビジョンとの絡みで、ほかの所管のところとなっちゃうんですけれども、教育委員会といたしまして、教育部として市側のほうに、これからもやっぱり学校施設を優先してほしいというのを、メッセージを送り続けることというのは大事なのかなと思いますが、その辺りについての御所見、改めてお伺いできたらと思います。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛君)  御指摘のとおり、教育委員会としては学校施設を優先してほしいという姿勢を持っております。一方で、学校施設長寿命化計画が新都市再生ビジョンの中で定めるとされたことは、やはり、都市の修復期にある三鷹市において、全体の中で学校も考えていかなければいけないということ、そうした姿勢を持ちつつ、市長部局とも協議をしていきたいと。今は、新都市再生ビジョンに基づいて、計画的な実施を求めてまいります。


◯委員(池田有也君)  分かりました。ありがとうございます。本当に学校施設最優先でというのは、私たち、常々会派としても要望してきたことでしたので、改めて確認という意味で質問させていただきました。全体の中での話ではございますが、やっぱり避難所にもなる施設ですから、ぜひこれからも強く、市側のほうに要望を出していってほしいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、小・中一貫のところについてでございます。私の地元がにしみたか学園なので、昨年、あささんネットという取組に呼ばれて、見に行ったんですけれども、非常によかったなと思うのが、もともとある地縁の組織との融合が図られていたというところです。地域の方が割と出ていらっしゃって、地域活動、自分たちはこういう活動をしているんだというのを中学生の前で発表するような機会もあったので、よかったなと思って、見させていただきました。
 それで、これからコロナ禍が落ち着いていく中で、盆踊りとかそういったものも、地域活動が復活していきますが、そういったところにまた学校の先生とかがより来ていただけると、子どもたちも喜ぶのももちろんですし、地域との交流がより深まっていくのかなと考えているところでありますが、今後そういった地域行事への学校の関わり方についてどのように考えているか、お伺いできたらと思います。


◯教育政策推進室長(越 政樹君)  お答え申し上げます。学校の関わりですけれども、コロナも落ち着いたということで、学校の先生方につきましても、地域行事等について可能な範囲で関わっていただきたいなというふうには考えております。
 一方で、学校の先生方の働き方改革等ございますので、勤務時間の外というところは、一律にですとか強制的にというところはなかなか難しいのかなというふうに考えております。その辺り、学校公開の後に、地域の方との熟議をCS委員会中心にやったりといった取組、現在も行われておりますので、様々な方法を、各学園のやり方を情報共有しながら、いい形になっていくように、我々としても支援したいと考えております。
 以上でございます。


◯指導課長(福島健明君)  教員の1年目の研修、初任者研修というのがありまして、その研修の中の一環、1つに課題別研修というのがあります。これは、企業のそういったところの研修に行ったり、その1つの項目に、地域行事への参加というのも研修項目としてあります。もちろん、全員がそれを選ぶかどうかというのも個人の自由なんですが。ですので、先ほど室長からもありましたが、勤務時間外ではなく、研修としてそういった行事に参加できるというようなシステムにもなっております。
 以上でございます。


◯委員(池田有也君)  よく分かりました。ありがとうございます。うちのほうも、先月あたりから地元の子どもたちが盆踊りに向けて太鼓の練習であったり、町会と一緒にやったりしているんですけれども、やはり私もお祭りのとき、焼きそばを焼きながら見ていると、先生方が来ると、子どもたちすごく喜ぶんです。
 なので、そういった機会を増やすためにも、働き方改革の視点から、なるべく先生方が地域にも出やすいような環境づくり、そういったことを進めて取り組んでいってほしいなと思っておりますので、教員の皆さんの負担の軽減と併せて、それによって地域にも出やすいような環境づくり、そういったものをこれからもお願いできたらと思いますので、どうかよろしくお願いして、私の質問は終わります。


◯委員長(大倉あき子さん)  ほかに質疑ある方。


◯委員(谷口敏也君)  じゃあ、幾つか質問させていただきます。まず、各部の運営方針と目標の中の、今回、方針まる2の中で、今まで個別最適な学びということはしきりに言っていたんですけど、協働的な学びというのが前回まではなくて、今回新たに入ったわけなんですけど、これはどういった趣旨で入って、グループワークとかになるのかもしれないですけど、具体的な、協働的な学びについて御説明をいただきたいと思います。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之君)  国のほうのGIGAスクール構想の前倒しといったところで、子どもたちに1人1台の学習用タブレット端末が配付されたといったところで、子どもたちが個々の学びを進めていくといったところでは、これまでタブレットであったりをどう活用していくかという、個別最適化を進めていくというところで研究等も進めてきていたんですけども、やはり国のほうでも示しているように、個別最適な学びが進むものもそうなんですけども、一人一人の学びが孤立した学びにならないためには、やはり協働的な学びも必要であると。
 といったところでは、ある程度個々の子どもたちの学習といったところも図られてきているところで、ここからはやはり個別最適な学びと協働的な学び、これを一体的にどのように推進していくか。また、ふだんの日々の授業の中で、単元を通して子どもたちが個別に学習する場面もあれば、その個別の子どもたちが培った力等を共有することで、さらに新たな学びを見いだしたり、新たな発見をしていったりといった協働的な学び、この2つのものを一体的に推進していくというところで、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な推進という言葉で、今年度進めさせていただいております。


◯委員(谷口敏也君)  具体的には、グループ学習的なことになるんですか。それとも、個々で学んだことを発表することによって、みんなで共有するということになるのか、どういった学習になるのか、お伺いします。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之君)  今、委員のほうでおっしゃっていただいた、どちらも協働的な学びになるという認識でございます。個々のものを全体で発表するといった協働的な学びもあれば、少人数での、数人でのグループで協働的な学びをする場面もあったりといったところでは、その教科であったり、子どもたちがその単元でどういった資質能力を身につけるのかといったところで、どのような学習活動が適しているかというところで、いろんな姿は出てくるかと思うんです。
 そこは、まず子どもたちの学びが、やっぱり一人で孤立しないようにしていくというところが1つの視点になるかなというふうに認識しております。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。よく言われている、一般企業が社会に出て求める人材の中で、英語がしゃべれるってよくあるんですけど、もう一つは協調性がある人材が欲しいというのをよく聞いて、そういった中では、やはりそれが協働的な学びというのにつながっていくんじゃないかなと思いますので、ぜひしっかりと進めていただければなと思います。
 続けて、方針6の図書館なんですけど、去年、館長にいろいろ御協力いただいて、ようやく試験的な月曜祝日の開館を2回やっていただいたんですけど、そういったことがここには書かれていないんですが、その後の検討状況などをお伺いしたいんですけど。


◯三鷹図書館長(大地好行君)  基本的運営方針の中には、開館日とか、開館時間の検討という項目が別途、この下の項目でございまして、つまりこのハッピーマンデーの対応とか、あるいは時間延長の試行とか、それはその項目でやっております。1つずつ項目出しをしていないということでございます。一応、本年度も、昨年度と同じ形で試行の実施をさせていただくことになっております。
 以上でございます。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。試験的な取組でやっていただいて、人数が少なかったという報告も聞いているんですけど、やはりそれは周知ができていないというのが一番大きいと思うし、要望は私自身もよく分かっているんで、進めていただきたいなという意見を述べて、終わらせていただきます。
 続いて、48ページの最優先事項のまる1のスクール・コミュニティなんですが、目標指数でシャッター付ロッカーの整備というのがあります。先ほど教育長のほうからもありましたが、講演とか、夜間、休日の講座の開催とかというようなお話をいただいたところですが、今までの中で、どこかの小学校とかでもう既に実施しているじゃないですか、シャッター付ロッカー。イメージ的に、体育館とか、あるいは特別な家庭科室ですとか、図工室とかというのは需要がすごいあると思うんですよ、料理を作ったり、工作をしたりというので。
 ただ、普通教室というのがあまりイメージが湧かないんですけど。今まで、たしかもう1年以上たっていると思うんですが、どういったことをやってきたのか。そして、先ほど教育長がおっしゃっていた、夜間、休日の講座開催、これは第3部になると思うんですけど、これを教育委員会主導で進めていこうと考えているのか。イメージ的には、やっぱりコミュニティ・スクール委員とかに地域の人たちを振って、どういうことをやったほうがいいのかというので人を集めるというイメージだったんですけど、教育委員会主導でやっていくのかどうかというのを含めて、お伺いしたいんですけど。


◯教育政策推進室長(越 政樹君)  お答え申し上げます。まず、シャッター付ロッカーでございますけれども、こちら、令和3年度から整備──令和3年度の年度末に、最初に第六小学校に入れたのを皮切りにということでございます。こちらに今、使い方としては、基本的には第2部、放課後のところで、地域子どもクラブの毎日実施をするようなときに、特に普通教室を使う場合に活用している、あるいは地域未来塾等といったところで活用しているということでございます。
 ですので、委員御指摘のように、なかなか第3部のところでいきなり普通教室というのは、やっぱり掲示物の問題ですとか、そのほか動線の問題もございますので、ここは少し慎重に検討が必要な箇所かと考えております。
 一方で、講座イベントを今年度モデル的に行う事業につきましては、昨年度アンケートも実施しましたけれども、特別教室のニーズがありますので、まずは特別教室を活用して、どのようなことができるのかということを検討していきたいと。教育委員会がやる観点としては、そのときに学校施設の動線を含めて、学校施設を提供する側の課題把握をすると。まず、お貸しするという環境が整うのかどうかを確認していくということになろうかと思っております。
 先ほど、委員の御指摘があったように、体育館、校庭などの条例に基づいて、いわゆる学校開放をやっておりますけれども、それの延長線上に位置づいていくのかなと思っております。ですので、利用の仕方、利用する側というのは、全て教育委員会が何か講座、イベントを開くというよりは、やはり地域の方々に、最終的にはそれぞれのやりたいことで活用いただけるという方向性なのかなというふうに思っておりますが、その前提として、お貸しできる環境、どういった課題があるのかを把握するためのモデル事業というふうに御理解いただければと思います。


◯委員(谷口敏也君)  分かりました。ありがとうございます。ということは、やはり普通教室に関しては、第3部での利用というのはあまり考えてないということなんですか。


◯教育政策推進室長(越 政樹君)  当面は、その先というふうに理解しております。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。50ページのまる5で、先ほどの伊藤部長の説明で、地域クラブ活動のモデル事業の中で、ダンスや空手道というお話がありました。具体的にどういったところと地域連携しようとしているのか、お伺いしたいと思います。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之君)  昨年度、空手道のほうは三鷹の体協さんの空手道連盟さんと協力していただいて進めて、試行的に始めたところではございます。そういった三鷹市の体協さん、あと芸文協さん等と連携を図りつつ、また各学校においては、もう既に地域にある、例えば三鷹の森学園第三中学校の剣道部が高山剣道クラブと連携したりといったところを進めていたりしますので、そういった各学校で既に連携している団体さんであったり、また体協、芸文協など、そういったところの方々と、地域と連携し、またこれもどんな形で進めるかは、今いろいろ検討しているところではございますけども、そういった多くの団体と各学校が連携していけるように進めてまいりたいと考えております。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。安心したところでございます。
 続いて、評価、検証のところなんですが、私もPTAだったときには評価部に入っていたので、評価部が正直言ってつまらないんですよね、子どもと接しなくて、これをまとめるだけで。ただ、資料的にはすごくいい資料じゃないですか。これを、やはり、せっかくこれまでよかったこととか、課題とか、これだけまとめて、7学園のそれぞれが出てきて、これがまとめただけで終わったら、すごいもったいないと思うんですよ。
 それぞれの学園で持ち帰って、これを生かすような取組というのが非常に重要だと思うんですけど、その辺は現状どうなっているのか、お伺いしたいと思います。


◯指導課長(福島健明君)  先ほどの学園長会議ということも御紹介させていただきましたが、コミュニティ・スクールの会長、副会長の連絡会もございまして、そこでも、それぞれの担当、評価部、広報部、またサポート部のようなところの皆さん、それぞれの7学園が、皆さん分かれて、共有して、そしてまた持ち帰って、年度が始まってですので、大きく変えられるかどうかというのは学園次第になりますけれども、様々こんな取組がよかったよということで、我々も今からでも始められるんじゃないかなんていう形で少しずつ。そして、またコロナも明けていますので、今週、CS会長、副会長会がありますので、そんなところでも共有したものをまた持ち帰って、各学園で生かされていくというふうに考えております。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。ということは、それぞれのCSの会長、副会長だけではなくて、それぞれの部会の例えば部会長までいろいろ浸透して、それがほかの学園の情報とか、ほかの学園のいいところとか、失敗したところとか、それぞれの事業とかが共有できているという理解でよろしいですか。


◯指導課長(福島健明君)  当時、私も学園長、副委員長をやらせていただいたときに、会長、副会長会後に戻ってこられたそれぞれ皆さんが披露されて、うちの学園で何とかできないかという話題になって。ただ、うちでは無理だよね、でもここはできるよねということでは、CS委員会の中で披露されて、また部会では披露されていますので、基本的には各学園でそれぞれ披露されているというふうな認識でございます。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。せっかくそれぞれの評価部の方が苦労して作った資料ですから、やはり有意義に使っていただきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 最後に、危険物のことなんですが、一般質問でも取り上げさせていただきましたけど、今回、この2,800万円というのは、22校でしょうけど、1社だけでこの22校全体を見るんでしょうか。そうすると、時間がかかってしまうと思うんですけど、その辺についてはどうお考えなのか、お伺いします。


◯施設・教育センター担当課長・デジタル活用担当課長(田島康義君)  そういう意味では、入札をさせていただきますので、委員御指摘のとおり、多分1社になるというふうに思っています。ただ、スピード感を持ってというところがありますので、1社が1人で22校を回るということはあまり想定していなくて、ばらに指導をしていきたいというふうに思っていますので。実際、まだ事業者は決まっていませんので、その辺、決まったところで、スケジュール感を含めて調整をしてまいりたいというふうに考えております。


◯委員(谷口敏也君)  一応、現地確認、除去作業は令和5年8月下旬までに完了するって書いてあるんで、当然、契約の段階で、ここまでに終わらせるような形での入札ということになるのでよろしいでしょうか。


◯施設・教育センター担当課長・デジタル活用担当課長(田島康義君)  御指摘のとおり、夏休み中には必ず終わりたいというふうに考えております。


◯委員(谷口敏也君)  できれば、本当は夏休みは今度、スポーツの部活動が夏休みの練習とかでかなり入ってくると思うので、中学校を先に優先すればいいのか。その辺のこともちょっと考えながら、なるべく早くできるように。
 そして、春に運動会が終わった学校はある程度検査していると思いますから、秋に運動会をやる学校をなるべく早くやるとか、そういう工夫をしながら。1社ではしようがないですから、なるべく早く、優先順位をつけながらやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 終わります。


◯委員長(大倉あき子さん)  質問ありますでしょうか。


◯委員(中泉きよし君)  今日は、ありがとうございます。この運営方針と目標の48ページ、まる2、長期欠席、不登校状況にある児童・生徒への支援ということでお伺いしますが、長期欠席と不登校というのは、すみません、ちょっと私、不勉強で、どういうカテゴリーで分かれていて、それぞれ今、児童・生徒、小学校、中学校でどのくらいいるのか。
 先般、説明を受けたときに、増加傾向にあるというお話があったかと思うんですが、この増加傾向というトレンドが、ほかの地域に比べてあるのか、ほかの地域も把握されていて、それと比べて緩やかなのか、ちょっとスピードが速いということがあるのか、その辺お伺いできればと思います。
 お願いします。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛君)  まず、長期欠席者の中に不登校という区分があるということで、長期欠席者の中に病気でありますとか、令和3年度の例ではコロナ回避、これも小・中学校で92人いたんです。ですから、その中で不登校という区分がされる方が、令和3年度が最新なんですけれども、今、小学校60人、中学校68人、合計で128人が不登校の児童・生徒です。
 また、不登校の出現率というところで見ますと、これも令和3年ですけれども、中学校の都の平均が5.76%、それに対して三鷹市が1.98%というふうになっておりますので、そこではかなり、3ポイント以上低いんですけれども、やはり増加傾向にあるということは間違いないということです。これは、様々なコロナの状況であるとか、いろんな要因が言われておりますので、今回、長期欠席、不登校の研究会を持ちますので、そうした中では、現状の分析も含めてしっかり対応、検討していきたい、多角的な議論を進めていきたいと考えております。


◯委員(中泉きよし君)  ありがとうございます。ここには、最優先ということで書いてあるので、私もこれ、十分力を入れていただきたいなと思ったんですが、予算から見ると64万8,000円ということで非常に少なくて、これは、ただ検討にかかるお金はそんなにかからないということで、そのお金と、注力するマンパワーがイコールとは限らないんですが。
 この目標指標の中に、既存施策の検証とあります。例えば、既存施策というのは代表的なものでこういうことがあって、予算の規模感でいうとこのぐらいのことをやっているよというのを幾つかあれば、ちょっと例示をいただきたいんですが。概算で結構です。お願いします。


◯学務課長(久保田実君)  今現在、三鷹市のほうで行っている不登校の児童・生徒に対する施策としまして、まず1つ目が、A−Roomというものを行っております。これは今、第一中学校の部分のA−Roomと、あと分室としまして、教育センターのほうでもA−Room、行っています。
 すみません、今、手元に予算書がなく、予算規模につきましては、正確には把握はしていないんですが、基本的にはA−Roomにつきましては、それを教えていただく会計年度の職員が元教職の方だったりとかがいますので、その方たちの人件費が計上されているものという形になります。
 また、同じくスクールカウンセラー、各学校ではスクールカウンセラーを各学校、また学園に配置している。さらに、スクールソーシャルワーカーを教育センターのほうに配置して、スクールカウンセラーと連携を取りながら、長期不登校になってしまうような方、そういった方の個別の対応をしているところでございます。
 追加の答弁をさせていただきます。A−Roomにかかります経費につきましては、令和5年度の当初予算におきまして、257万円余の金額となっているところでございます。
 そのような専門的な資格、また技能を持っている職員を配置いたしまして、それぞれの不登校に対する施策として行っているところでございます。


◯委員(中泉きよし君)  ありがとうございます。ぜひ、こうした、なかなか行けなくなってしまった児童や生徒たちへのケアという部分──いろいろな工事にも、もちろんインフラにもかかるのでしょうが、こちらのほうの先生方やマンパワーに充てる経費というのは十分に見ていただきたいというお願いを申し上げて、私は以上で結構です。どうもありがとうございました。


◯委員(伊沢けい子さん)  それでは伺います。各部の運営方針と目標の48ページのまる2の最優先事業、長期欠席、不登校状況にある児童・生徒への支援のところです。さっきもちょっと御意見がありましたけれども、やはり新型コロナウイルスのガイドラインというのがありましたよね。それで、文科省、東京都、三鷹市も独自のガイドラインをつくっていました。
 私は、その件について何度か議会でも取り上げておりますけれども、生徒同士が接触しないで、2メートル以上距離を取るとか、分かりやすいことでいうと、給食のときに黙食で、黙って、言葉を発してはいけないとか、合唱のときはこうとか、班活動はなるべくしないとか、そういう子どもたちがなるべく接しないようにというルールが取り決められていて、それまでの学校生活と激変していたと。
 それにちょうど合わせるようにして、不登校の子どもたちも、人数でいうと年に25%ぐらい増えたという結果があって、国、文科省の発表でも、パーセンテージがほぼ同じものだということで、そのとき私が聞いたことは、コロナのときに取った対策で、やっぱり子どもたちが接しないとか、しゃべらないとか、こういうことによる影響が、やはり不登校につながったということを文科省も分析していたんです、認めていたんですよ。
 その後、黙食のことは少し緩和したりしていましたけど。だけど、やはりそういう、子どもたちが接したりできない、一番子どもがしたいことができないということがあったんじゃないかということも、原因の1つじゃないかと私は考えております。そういう中で、今後、5類にということになりましたけれども、さっき対面と参集とかいう言葉もキーワードとして出されていましたけれども、やはりより積極的に、今までできなかった、駄目と言っていた、禁止にしていたことをなくして、より積極的に対面とか活動を、子どもの黙食もやめているでしょうけど、そこを意識的にやっていくということが全てではないでしょうけれども、やはりこの今の学校における不登校の1つの問題の解消につながるんじゃないかというふうに考えるんですけれども、そこはどのように考えていますでしょうか。


◯指導課長(福島健明君)  今、5類になって、マスクも基本的につけなくていいというふうなことを学校のほうでは伝えてはいるものの、今私は通勤途中、子どもたちを見ますと、まだまだ小・中学生はつけている状況。ただ、インフルエンザも時折、急にはやり出すということで。また、あと基礎疾患を御家族でお持ちの方も、まだ当然いらっしゃる。コロナがなくなったわけではないというところでの不安は、まだまだあるのかなというところは肌で感じているところです。
 ただし、おっしゃっていただいたように、非常に緩やかにですけれども、子どもたちも、友達の表情を見ながら歌が歌えるとか、暑くなってきたから思い切りマスクを外して遊んでいるとか、そんな様子も少しずつ増えてきたということは現場からも聞いておりますので、急激にというのは少し難しいかもしれませんが、その取組が少しずつ増えることによって、安心して子どもたちも、何か学校、楽しそうだなという雰囲気ができると、少しずつ人数もまた戻っていくのかなと。
 また、これはいいことだと思うんですけども、タブレットができたことによって、いわゆる学校に行くのがちょっと不安だなといったお子さんも安心して自分の家庭で学校とつながれるということも、実はこのコロナ禍で新しく生まれた1つの学びの形なのかな、つながりの形なのかなというところもあります。
 ただ、オンラインよりも対面のほうが楽しいよという雰囲気を学校がやっぱり発信していくことが今後大事なのかなというところを、今、学校も新しいコロナ対策ということで、新しい学校づくりに取り組んでいるところ、期待したいところです。
 以上です。


◯委員(伊沢けい子さん)  ありがとうございます。やっぱり、ガイドラインって、かなり事細かに書かれていたんですよね。具体的に、例えば合唱するときに、1人でもマスクをつけない子がいたら合唱はしないとか、すごく極端なことがあったし。合唱しているのに、外で合唱している子どもたちを見たら、全員マスクをしていたりとか、そんな光景も見ましたので。それから、例えば班の活動とか、こういうこともなるべくしないというふうに書かれてたんですよ。
 だから、そういうのがやっぱり──もう今、ガイドライン廃止ですけど、だけどやっぱりそういうことがまだ残っているんじゃないかなという気がするので、マスクがどうのこうのということも1つなんですけど、本当に教育活動の一環として、なるべく積極的な対面なり、声を出すとか、そういうもともとの人間の活動を取り戻すといいますか、そういうことをしないと、子どもたち、本当に今後、やっぱり大変なことになってしまうと私は思っています。
 そこは、行事とか授業を通じて積極的にやっていただくような方向に、教育委員会としても持っていっていただきたいなということを思うんですが、最後に御意見を伺いたいと思います。


◯教育委員会事務局教育部長(伊藤幸寛君)  5類感染症への移行に当たりまして、5月1日付で教育長名で、各小・中学校長に通知を発出しております。こうした中では、今御指摘がありましたようなガイドラインを廃止することでありますとか、学校における衛生管理マニュアル、文科省のマニュアル、これは参考にしていただくんですけれども、従来の感染症対策の見直しを行い、児童・生徒が充実した学校生活を送ることができるよう、学校の実情に応じた対応をお願いしますということで、特に児童・生徒が充実した学校生活を送れるように、各学校でもそうした取組を進めてほしいという通知も出しておりますので、御指摘のような点も含めて、学校長のほうでしっかり考え、実施をしているところでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  最後にちょっと意見を述べますけれども、ガイドラインはあくまで廃止ですから、そこをやはり実行していくということが、それはやめるんだということで、ある種、元の学校の姿を取り戻していくということが、やはり今とても必要じゃないかなというふうに考えます。
 ですので、そこはかなり意識的に、不登校の分析と併せて生徒たちの生の意見も聞きながら、親御さんとか、そこにヒントがあると思いますので、なぜ学校に行かないのか、行けないのかというところに1つ答えがあると思いますから、そこは意識的にやっていただきたいなということを述べて、終わります。


◯委員長(大倉あき子さん)  以上で教育委員会報告を終了いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  休憩いたします。
                  午後4時37分 休憩


                  午後4時52分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  委員会を再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  管外視察について、本件を議題といたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  休憩いたします。
                  午後4時52分 休憩


                  午後4時55分 再開
◯委員長(大倉あき子さん)  委員会を再開いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  管外視察の視察日程につきましては、第1候補として、10月2日から10月5日の間で、第2候補として、10月10日から10月13日の間で、第3候補として、10月16日から18日の間で実施することといたしますが、よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)


◯委員長(大倉あき子さん)  それでは、そのように確認いたします。
 また、視察候補地の申出につきましては、6月26日月曜日の正午までに資料を添えて、事務局まで御連絡をいただくことにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのように確認いたします。
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◯委員長(大倉あき子さん)  所管事務の調査について、本件を議題といたします。
 三鷹の教育・文化・スポーツの振興策に関すること、本件については引き続き調査を行っていくということで、議会閉会中の継続審査を申し出ることとしたいと思いますが、これに御異議ありませんでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
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◯委員長(大倉あき子さん)  次回委員会の日程について、本件を議題といたします。
 次回の委員会の日程については、本定例会最終日である6月30日とし、その間必要があれば正副委員長に御一任いただくことにしたいと思いますが、これに御異議ありませんでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 そのほか、何かございますでしょうか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、特にないようですので、本日はこれをもって散会いたします。ありがとうございました。お疲れさまでした。
                  午後4時56分 散会