メニューを飛ばしてコンテンツへ 三鷹市議会 こちらでは、指定された委員会の審査状況の要点を記録した「委員会記録」をhtml形式でご覧いただくことができます。 English
三鷹市サイト
サイトマップ 関連リンク集

あらまし 皆さんと市議会 議員の紹介 審議情報 本会議中継 会議録 議会だより トップ
トップ会議録会議録閲覧 > 会議録閲覧(令和5年文教委員会) > 2023/03/10 令和5年文教委員会本文
スタイルシートが無効なため使用できません→ 文字サイズ変更


2023/03/10 令和5年文教委員会本文

                  午前9時27分 開議
◯委員長(渥美典尚君)  ただいまから文教委員会を開きます。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(渥美典尚君)  初めに休憩を取って、審査日程及び本日の流れを確認いたしたいと思います。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(渥美典尚君)  休憩いたします。
                  午前9時27分 休憩


                  午前9時28分 再開
◯委員長(渥美典尚君)  委員会を再開いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(渥美典尚君)  審査日程及び本日の流れにつきましては、1、請願の審査について、2、請願の取扱いについて、3、行政報告、4、所管事務の調査について、5、次回委員会の日程について、6、その他ということで進めてまいりたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのように確認いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(渥美典尚君)  休憩いたします。
                  午前9時29分 休憩


                  午前9時32分 再開
◯委員長(渥美典尚君)  委員会を再開いたします。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◯委員長(渥美典尚君)  4請願第2号 三鷹市立小・中学校におけるマスク着用やワクチン接種について、本件を議題といたします。
 本件に係る現状等について、教育委員会の説明を求めます。


◯指導課長(長谷川智也君)  それでは、本市の現状について御説明いたします。新型コロナウイルス感染症の位置づけの変更に伴いまして、国からは、4月1日以降の新学期においては、学校教育活動の実施に当たってマスクの着用を求めないことを基本とすることが示されております。あわせて、3月31日までは、卒業式を除き、従来どおりの衛生管理マニュアルや関連する事務連絡等を踏まえつつ対応すること。4月1日以降の留意事項等は、改めて通知する予定であることが示されておりますので、三鷹市教育委員会としては、今後の国や都の通知等を踏まえ、適切に対応してまいります。
 また、卒業式でのマスクの着用につきましては、国や東京都教育委員会からの通知を踏まえ、令和5年2月13日に各校に通知しました、卒業式におけるマスクの取扱いに関する基本的な考え方についてにおきまして、児童・生徒及び教職員については、国歌斉唱や合唱等を除き、式典全体を通じてマスクを外すことを基本とするとしています。来賓や保護者等につきましては、参加人数の制限は行いませんが、マスクの着用をお願いしているところでございます。
 御説明は以上です。


◯委員長(渥美典尚君)  教育委員会の説明を終わりました。
 これより質疑に入ります。


◯委員(紫野あすかさん)  よろしくお願いします。様々、長く続いたコロナ禍なんですけれども、親御さんや子どもたち、それぞれのマスクについての考え方、思いもあったかと思います。学校でのマスクについての指導や呼びかけについては、どのような点に配慮して対応をされてこられたでしょうか。


◯指導課長(長谷川智也君)  まずは、校内での感染拡大防止ということで、基本的な感染症対策を徹底するということを大前提にしながら、様々な状況に応じて、着脱について不安のある子どもたちも一定数おりますので、その子どもたちにつきましては、差別、いじめ等、偏見につながらないよう配慮している状況でございます。
 以上です。


◯委員(紫野あすかさん)  今回の請願の中には、ワクチンのことも含まれているんですけれども、同じくどのように指導や呼びかけなどの配慮をされてきたのでしょうか。


◯指導課長(長谷川智也君)  ワクチンにつきましては、国等が示すとおり、一定の効果があるということを踏まえまして、先日も御答弁いたしましたけれども、東京都教育委員会が12月にリーフレットとして作成しましたものを情報提供として、子どもたちを通じて保護者に周知しているところでございます。


◯委員(紫野あすかさん)  今後、4月1日以降は、改めて通知を行っていくということですけれども、今までずっとマスクをしてくることに慣れていた子どもたちもいると思うんです。マスクをするしないは子どもたち、御家庭によっても全て自由というふうになるということでよろしいんですよね。


◯指導課長(長谷川智也君)  4月1日以降のそういった留意事項については、改めて国や東京都が示すというふうに言われておりますが、基本的にはそのような対応になるというふうに認識しております。


◯委員(紫野あすかさん)  初めてのコロナの感染拡大で、生活環境が本当に突然変わってしまって、子どもたちもこの状況の中、すごく頑張ってきたと思います。先生方や親御さんたちの苦労はいかばかりだったかと思います。今後またルール変更になっていくということなんですけれども、これからもやっぱり科学的エビデンスに沿った対応がますます必要になってくるかなと思いますので、マスクをしたいと思っている人、したくないと思っている人の間で、先ほどもおっしゃっておりましたけれども、人間関係が壊れたり、いじめなどが起こらないように、現場で今後も十分な対応をお願いしたいと思います。
 以上です。


◯委員(谷口敏也君)  まず、長谷川課長の説明のほうの部分からお伺いしたいんですけど、卒業式──三鷹では、20日の月曜日に中学校、24日の金曜日に小学校が控えているわけなんですけど、我々も御招待いただいているので──私の場合は個人的に議会運営委員会があるから、小学校に行けないんですが、非常に残念なんですけど。
 先ほどの説明ですと、この場面は、卒業生は基本的に外すということなんですか。それとも、したい子はして、外したい子は外すというふうになるのか、お伺いしたいんですけど。


◯指導課長(長谷川智也君)  こちらは、文部科学省の通知を踏まえまして、教職員、それから児童・生徒については、外すことを基本とするというふうになっております。しかしながら、これまでも御説明しているとおり、様々な状況で、外したくない子どもたちもいますので、それは配慮するようにということで通知をしております。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。前も話したと思うんですけど、小学生のソフトバレーボールを教えていて、ソフトバレーボール中なのに、特に女子は外さないんですよ。外していいよって言っているんだけど、外さないから──外せとは言えないので、そのままにしているんですけど。
 卒業式、担任の先生も、もしかしたら朝一で、みんな外そうよと言ってくれるといいんですけど、それでも外したくない人がいるので、その辺は強制にならないような形での式の始まり方というのを、教育委員会のほうで特に3年生の担任の先生には言っていただきたいなと思います。
 請願のほうなんですけど、これは我々の会派でもずっと議論になっていたことなんですけど、1ページ目に「マスク着用は健康管理の一つだと考えます。よって、各家庭の考え方や健康等に対する意識も違うため、学校による指導点ではないと考えます」というふうに言っています。次の裏面での最後に、したがってのところで、「学校や教員によるマスクの着用やワクチンの接種に関するアナウンスはすべきでない」と。これが非常に大きな意味を持ったものだと、うちの会派は考えていまして、請願代表者の方にも当日聞きました。
 これがあることによって、保健体育の授業とかで、感染症に対するマスクの着用とか、ワクチン接種等の話ができなくなる可能性があるんですけど、そういった点ではどうなんですかって聞いたときには、そこまでは制限していないですというような言い方でした。会派に持ち帰って、請願の代表者もそこまで言っていることじゃないんでという話をしたんですが、この文章がやはり請願として出されている以上、例えばこれがうちの委員会で全員賛成で通った場合に、教育委員会として、学校による指導点ではない、あるいはマスクの着用やワクチン接種についてアナウンスすべきではないという部分についてどう捉えて、これを各学校のほうに指導するのか。その点をちょっとお伺いしたいんですけど。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  なかなか仮定の話って難しいんですけれども、請願が採択されたらどうなるかという視点でお答えしますと、請願の採択というのは、これは市議会の意思決定でありまして、市に対して実現に向けて努力するよう求めるもの、そのように承知をしております。
 それであれば、市としても、このことを重く受け止める必要があると、そのように認識をしているところです。


◯委員(谷口敏也君)  分かりました。例えば、この委員会の議事録を見ていただくと、そこまで保健体育の授業とか、季節性のインフルエンザのこととかを縛るわけではないという請願代表者のお話があるけど、この文章はそこまで言っているので、最大限こっちのほうの市議会の意向を尊重するということになるのか。結局、これが通った場合に、公になる資料としてはこれなわけで、請願代表者はそうでないと思っていたとしても、これを見たほかの方々が、市議会として全会一致で意思を示しているんだったら、教育委員会もそれに絶対従えよって言ってくる可能性はあるわけじゃないですか。
 そういった場合に、やっぱり教育委員会としては──我々としても、委員会で決定して、議会で決定したことは、役所としては守ってもらいたいですよ。そういう思いもあって、委員会の中で請願代表者が発言したことというのはなかなか表に出てこないと思うんですけど、その辺を含めて、教育委員会としては、先ほどの御答弁になるのかどうか、お伺いしたいんですけど。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  御案内のとおり、請願が採択されれば、それが市であったり、国であったり、都であったり、関係機関に請願書を送付されて、それによって市は努力してくださいということになるわけなので、やはりこの文章を、どういう形で文書が来るかというところをしっかり受け止めるということになると思います。


◯委員(谷口敏也君)  難しいですね。分かりました。ちょっと相談したいと思います。ありがとうございます。


◯委員長(渥美典尚君)  他にございませんか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 以上で本件に対する質疑を一旦終了いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(渥美典尚君)  休憩いたします。
                  午前9時43分 休憩


                  午前9時44分 再開
◯委員長(渥美典尚君)  委員会を再開いたします。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◯委員長(渥美典尚君)  4請願第2号 三鷹市立小・中学校におけるマスク着用やワクチン接種について、本件の取扱いについて、いかがいたしましょう。


◯委員(谷口敏也君)  今も一定の質疑をさせていただきましたが、もともとマスクという点でいうと、うちのほうとしては賛成かなと思っていたんですが、今の教育委員会の答弁でも、この特にマスクの着用やワクチン接種についてアナウンスすべきでないという部分については、この委員会で採択するということになると、教育委員会に一定の縛りをかけてしまうということがあるので、そのことをちょっと会派に伝えて、もしかしたら反対になるかもしれないので、持ち帰りさせていただきたいんです。
 継続というふうにさせていただきたいんですけど。


◯委員長(渥美典尚君)  今、谷口委員から継続の申出がございました。
 御異議ございませんか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、4請願第2号 三鷹市立小・中学校におけるマスク着用やワクチン接種については、継続審査を申し出ることにいたしたいと思います。
 御異議ございませんか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議なしと認めます。そのように確認いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(渥美典尚君)  休憩いたします。
                  午前9時46分 休憩


                  午前9時49分 再開
◯委員長(渥美典尚君)  それでは、委員会を再開いたします。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◯委員長(渥美典尚君)  教育委員会報告、本件を議題といたします。
 本件に対する教育委員会の説明を求めます。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  よろしくお願いいたします。本日、教育委員会から行政報告をさせていただきますのは、お手元の日程にありますとおり、2件です。1点目は、令和5年度教育委員会基本方針について、2点目は、令和3年度に発生した三鷹市立小・中学校における体罰等の実態について、以上2件を御説明させていただきます。
 初めに、令和5年度教育委員会基本方針につきまして、私のほうから御説明いたします。資料としては、資料1−2、こちらを御覧いただきたいと思います。この基本方針ですけれども、三鷹市教育ビジョン2022(第2次改定)等の計画でありますとか、当面の教育施策の推進に関する基本的な考え方などに基づきまして、教育委員会が実施する令和5年度の基本的な取組や、その方向性をまとめたものです。
 また、現在、令和5年度の予算案を市議会に提案しておりますけれども、予算をお認めいただきましたら、その後に、基本方針に基づく事業計画を取りまとめ、例年、各部の運営方針と目標と併せて本委員会に御報告をさせていただくこととしております。
 それでは、順次御説明いたします。初めに1ページです。修正のあったところには網かけ、それから説明というところがありますので、適宜御覧いただきたいと思います。
 まず、1ページ、冒頭の前書き部分となります。中段ですけれども、こども基本法が令和5年4月1日に施行されることを踏まえ、その基本理念の趣旨を最大限教育に反映させることを追記をしております。
 次に、少し飛びますけれども、4ページをお開きください。2、地域人材の育成と協働の推進では、子どもたちの多様な活動環境の整備に向けて、新たな地域クラブ活動の試行を記載しております。中学校の部活動を含めた学校3部制の第2部に関連した記述ですが、関連した修正はこの後のページにも記載があります。
 次に、右側5ページの3、コミュニティ・スクールの充実に向けた支援体制の整備です。スクール・コミュニティ推進員の当面の配置拡充が完了したこと、また、地域学校協働活動の推進について、令和4年度は新たな実施体制についての検討という記載でしたが、組織の設置を促進としております。これらは事業の進捗に伴う時点修正です。
 同じページの下の段、1、小・中一貫教育の充実と発展です。新規事業として、小・中一貫カリキュラムの改訂を追記しております。個別最適な学びと協働的な学びの一体的な推進の視点を踏まえまして、カリキュラムを改訂いたします。
 次に、7ページをお願いいたします。教育内容の充実の中の記述ですが、上のところ、ハイブリッド型学習の修正は、ハイブリッド型学習を分かりやすい表現に修正したもので、内容の変更はありません。同じページの下の段、4、生活指導の充実です。国が令和4年度に改訂した生徒指導提要を適切に運用しながら指導を行うことを追記しております。
 次ページ、お願いいたします。続きですけれども、ヤングケアラーの問題を課題として追記しております。さらに、新たな取組として、長期欠席、不登校状況にある児童・生徒への支援の在り方に関する研究会の設置を追記しております。新規事業です。
 次に、5、教育支援の充実です。連携支援コーディネーターを活用した教職員の資質向上と関係機関の連携強化を図るとともに、総合教育相談室における教育相談機能の強化を追記しております。
 10ページをお願いいたします。2、教員のキャリア支援と人材育成ですが、昨年6月に株式会社探究学舎との協定を締結しましたので、共同研究による教員の授業力向上について、事業の進捗に合わせた修正を行っております。その下ですけれども、中学校部活動の関連です。多様で豊かな新しい放課後としての部活動の充実、教員が本来業務に携わる時間を確保するための地域連携や、新たな地域クラブ活動の推進について、追記をしております。
 次に、右側11ページですけれども、3、三鷹教育・子育て研究所の活用です。学園・学校での熟議や教員による政策提言など、次期教育ビジョンの策定に向けた取組を追記をしております。
 次に、同じページの下の段、1、子どもの安全・安心の確保ですが、次ページにわたって修正を行っております。内容としては、学校給食について、公会計化の実施、調理業務の委託化と学園単位を基本とした委託の更新。
 それから、次ページになりますけれども、市内産野菜の使用率の当面の目標を30%とすることを明記するなど、いずれも事業の進捗を踏まえた修正を行っております。また、同じ項目ですけれども、いわゆる生理の貧困の問題ですけれども、小・中学校全校で女子トイレに生理用品を配置することを追記しております。
 次に、同じページ、2、防災都市づくりに向けた安全で快適な学校環境の整備です。新都市再生ビジョンの策定を踏まえまして、学校施設の改修やバリアフリー化整備に向けた調査の実施、令和7年度の完了を目指したトイレの洋式化、給食室への空調設備の整備など、取組の方向を記載しております。
 次に、右側13ページです。4、デジタル技術を活用した教育環境の整備と利活用では、短焦点プロジェクターの活用や、デジタル利活用支援員による教員への支援を行うなど、学習用タブレット端末の効果的な活用の推進を記載しております。
 1ページおめくりいただきまして、14ページをお開きください。2、学校を拠点とした子どもの安全安心な居場所づくりの推進では、学校3部制の第2部について、次ページにわたりまして、地域人材との連携による休日の部活動指導員の拡充、新たな地域クラブ活動の試行などの取組を記載しております。
 次に、3、家庭や地域の教育力の向上では、PTAの支援に関する記述を整理するとともに、デジタル・シティズンシップ指針という形で取りまとめを行いましたが、その普及啓発を追記をしております。
 このページの下段以降は生涯学習になりますが、修正点1点、17ページをお願いいたします。記載だけではちょっと分かりづらいんですが、図書館です。3の(2)、レファレンスサービスの向上と地域資料の充実の中に、デジタル化した資料の公開というのが従来あったんですけど、記述を削除しました。具体的には、資産税課が課税の資料として保管している航空写真をデジタル化して公開するというものでしたが、事業見直しの再調整が必要ということで、記載を削除しているところです。
 私からの説明は以上です。


◯指導課長(長谷川智也君)  それでは、私から、令和3年度に発生した三鷹市立小・中学校における体罰等の実態について、御報告をいたします。昨年度は、令和3年8月の文教委員会におきまして、令和2年度に発生した三鷹市立小・中学校における体罰等の実態について御報告をいたしましたが、都の調査結果発表が令和5年2月に遅れて公表されたため、このたびの御報告となります。
 この調査は、過去に発生いたしました大阪市立高等学校での部活動顧問からの体罰により、自ら命を絶つという痛ましい事件を受けまして、平成24年度から東京都教育委員会が都内全公立学校を対象に実施しているものでございます。具体的には、都内公立学校の全児童・生徒を対象に、各学校における質問紙による調査を実施し、その調査結果に基づきまして各学校の管理職による当該教員への聞き取りを行い、疑わしいケースも含めて、全ての案件について精査した結果を東京都教育委員会に報告しております。
 1の本市における体罰等の状況を御覧ください。三鷹市教育委員会におきましては、令和3年度は全ての項目において該当する案件はございません。その下、(参考)東京都の体罰等の状況を御覧ください。東京都全体では、令和3年度に体罰と認定された事故は7件で、令和2年度と同数でございました。東京都全体におきましても、体罰は大幅に減少をしております。なお、本調査を開始いたしました平成24年度は182件でございましたが、令和2年度に初めて1桁の報告件数となりまして、令和3年度も継続しております。
 これは、都内全公立学校における年3回の服務事故防止研修等の実施によりまして、体罰は絶対にいけないという認識が各教員に浸透している結果であると考えております。特に、この7月1日から8月31日は体罰防止月間と位置づけまして、全教員を対象とした悉皆の研修を実施するとともに、管理職が教員一人一人との個別の面談を実施しております。
 三鷹市におきましても、引き続き体罰は暴力行為であるとともに、重大な人権侵害に当たる行為であるとの認識の下、研修等の様々な機会を通じて教職員への指導を継続してまいります。
 資料の2枚目は、参考といたしまして、都教育委員会が示す体罰の定義と体罰関連行為のガイドラインを掲載しております。
 御説明は以上でございます。


◯委員長(渥美典尚君)  教育委員会の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。


◯委員(成田ちひろさん)  よろしくお願いします。令和5年度教育委員会基本方針について、気になった点を質問させていただきます。最初に説明があったように、今後、予算が認められれば、基本方針と事業計画とともにということで、それは理解しているところです。
 1点、確認したいことがあります。今回、途中で、内容には変更ないけれども分かりやすくするためにというような御説明もあったと思うんですけども、では、その他は内容とかの変更があるというところだと思うんです。今回、来年度予算の中にも、施政方針の中にも入っている地域部活動のところを地域クラブ活動に変えましたというところについて、ちょっと確認したいと思います。
 こちらは、予算のほうの説明を見れば大体は分かるかなとも思うんですけれども、これ、地域クラブ活動というのは中学生についてのことなんでしょうか。


◯指導課長(長谷川智也君)  こちらは、名称が変更になった経緯から簡単に御説明をさせていただきますと、これまで国は部活動の地域移行に関する検討会議の提言を踏まえまして、令和5年度から令和7年度までを改革集中期間ということで、それまでの間に地域移行を完了すると、そういうような目標の下やっておりました。
 ところが、今般の12月に示しました学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方に関する総合的なガイドラインの中で、その地域移行という名称が少し緩和をされまして、学校部活動の地域連携や地域クラブ活動への移行に向けた環境整備という文言に変わりました。さらに、令和5年度から令和7年度までの3年間を改革集中から改革推進期間と改めまして、そちらでは地域連携、地域移行に取り組みつつ、地域の実情に応じて可能な限り早期の実現を目指すと、このように方向性が変わりました。
 そこで、改めて新たな地域クラブ活動という文言が出ましたので、それに合わせてこちらの文言を修正したということでございます。
 それから、その対象につきましては中学生に限定しているものではありません。三鷹市が推進する学校3部制の第2部に位置づくものですので、小学校の児童も含めた新たな地域クラブ活動づくりと、そういうものを想定しながら検討を進めていくと、そういうことでございます。


◯委員(成田ちひろさん)  御説明いただきありがとうございます。私のイメージとしては、小学生の地域子どもクラブとか、そういうものとも関係するのかなと思っていたので、一応言葉としては、ここに中学生のことなのかなと思わせるような感じはしたんですけれども、市内の市立学校でのというところで理解いたしました。こちら、期待していますので、取組を見させていただきたいと思います。
 あとは、これ質問ではないんですけれども、令和3年度に発生した三鷹市立小・中学校における体罰等の実態についてなんですけども、こちらについては、都の調査の発表が遅れたというところで、なるほど──例年って変ですけれども、大体8月ぐらいに御報告のある内容ですけれども、この時期にというのは理解しました。
 もし、お分かりになればでいいんですけど、都の調査の発表が遅れた理由というのはどのようなことでしょうか。


◯指導課長(長谷川智也君)  都の調査結果が遅れた理由について、私どもは認識しておりません。


◯委員(紫野あすかさん)  よろしくお願いいたします。まず、8ページのところで、生活指導の充実ということで、不登校や問題行動等に加えて、ヤングケアラーの諸課題についても新たに追加をされています。今年度は、ヤングケアラーについての実態調査も教育委員会はやってくださいました。先生方が子どもたちの変化や家庭で抱えている悩みに気づくことは大変重要かと思います。
 教員の資質の向上という言葉も追加されていますが、今後、どのように取り組んでいかれる計画なのでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  今、質問委員さんにもありましたとおり、教育委員会でヤングケアラーの実態調査を行いまして、その結果については、子ども政策部等関係の部署とも共有をしております。今、中心となるのは子ども政策部というような流れで動いていますが、もう既に管理職の研修でありますとか、そうしたところの取組も進めております。ヤングケアラーの問題は、学校においてヤングケアラーということを知るところからまず始まりますので、そうしたところを学校においてもしっかり研修等も行いながら取組を進めていきたいと。東京都のほうでもいい資料もありますので、そうしたものも活用しながら、今後進めていきたいと考えております。


◯委員(紫野あすかさん)  ありがとうございます。家庭の生活、子どもたちの状況って日々刻々と急に状況が変わったりすることも予想されます。511人、ヤングケアラーが三鷹市にも何らかの形で存在していたということは、すごく衝撃的だったと思います。今後とも、実態調査は継続的に行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  前回と同じような形になるのか、また違う形でいろいろなところを拾い出すといいますか、把握する方法もあると思いますので、子ども政策部とも連携を取りながら、まず小・中学生というと、やっぱり学校が一番身近なところで、そこでの把握というところがありますので、十分御質問の意図も踏まえながら、しっかり検討していきたいと思います。


◯委員(紫野あすかさん)  ありがとうございます。前回行われた実態調査は対象が小学校5・6年生と中学生ということだったんですけれども、やはり1年生から4年生の児童・生徒についても、アンケートで実態調査をする必要があるかと思いますが、その点はいかがでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  今のような御意見も踏まえて、しっかり検討していきたいと思います。


◯委員(紫野あすかさん)  ぜひお願いしたいと思います。
 次に、10ページの三鷹らしい教育の実現を目指す教員のキャリア支援と人材育成です。令和4年度は株式会社探究学舎さんと協定を結ばれました。探究学舎さんってとても自由な発想で、子どもたちの個性や個々の子の発想を伸ばすような教育を実践されていて、私、お子さんを通わされているお母さんとか、通っている本人からも、いろいろなお話を聞いたんですけれども、学校のカリキュラムというか、授業の内容と全然違って、すごく自由なんですよね。
 最終的に、その日の授業というか学びがどこに終着点が行くか分からないみたいな、だから面白いんだって、すごく楽しく通っているという話を聞きました。今年度はどのくらい先生方の研修というか、何回くらい実施されて、どんな中身で、今のところ、どのような感想とか、成果までは行かなくても、生かされているのか、実態をちょっとお伺いしたいと思います。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之君)  今年度につきましては、各学校から1名以上、教員のほうに参加していただいて、全部で35名から40名程度集まっております。年間を通しまして、探究学舎のほうで持っている授業のスキル的なところ、子どもたちの興味関心を引きつけるテクニックであったりといったところを夏前までに、先生方が体験を通しながらそういったスキルを身につけ、夏以降には、各先生方が御自身の──ちょっと授業とは離れてしまうんですけども、自分の興味あるところで、同じような1時間での授業づくりというものを研究してまいりました。その成果を今年の1月22日、探究カンファレンスin三鷹という形で、各先生方の発表をさせていただいております。
 参加した先生方は、やはり子どもたちがどうすると興味を持ってくれるのか、引きつけることができるのかといったところでは非常に勉強になったという意見等を聞いております。
 以上でございます。


◯委員(紫野あすかさん)  ありがとうございます。そうですね、本当に私がその子に聞いたのは、例えば森林を伐採して再開発をするということがあったときに、それぞれ新聞記者になるという設定で、必ず中立の立場で取材をして報道しましょうというルールなんですけど、ずっとそれをやり続けて、調べていったり、住民とか、いろいろな人の話を聞いていくうちに、中立に報道するのはとても無理だったと、自然を守ろうというふうな報道になってしまったというような結果になってしまうんだけれども、それでいいんだよというような中身だったんですって。
 それがすごく、答えがこれだって、こういうふうにしようとやっていても、答えがそれになるとは限らないというような、そういう学びがあって、すごく面白かったというふうにおっしゃっていました。
 毎日の学校の、学習指導要領になかなか当てはまらないような部分もあるかと思うんですけれども、来年度はもっと増やしていくとか、こういうところはもっと深めていこうとかというような、具体的な計画みたいなものはあるんでしょうか。


◯教育施策担当課長・個別最適化担当課長(齋藤将之君)  次年度につきましては、また各学校から1名以上、教員のほうに参加を促す予定でございます。また、その際に、今年度参加した教員が、今年度勉強してきたことをプレゼンできるように作成をお願いしております。それを各学園ごとに、4月に先生から先生たちへ、こういったことを学んできました、こうすると子どもたちの興味関心を引きつけることができるんですといったことを先生方自身がプレゼンし、1人でも多くの教員が、では、やってみようという形で、次年度また教員のほうを募って進めていければというふうに考えております。


◯委員(紫野あすかさん)  ありがとうございます。ぜひ、いい部分は取り入れていただければと思います。
 あと、12ページの安全で快適な充実した教育環境を整えますのところで、従来どおり、保健室での対応に加えて、市立小・中学校全校の女子トイレに生理用品の配置を行いますとあります。本当に、女子生徒さんたちからも、親御さんたちからも、要望が多くあったことでした。議会でも求めてきたことであり、大変すばらしいなと思っています。
 たしか、前にお伺いしたときは、二中で試験的にやってみるということをおっしゃっていたと思いますけれども、そのときの反応とか、どういう結果だったとか、どのような声が聞かれているのか。それで、それを踏まえて検証されて、どのような検証があって、今回、全校設置に踏み切られたのかというところをお伺いしたいと思います。


◯学務課長(久保田 実君)  生理用品のトイレ配置ですが、現在、二中を中心に五小や高山小学校でも実施をしているところでございます。
 今回、来年度の予定といたしまして、全校にそれを拡充する中で、設置校のところにヒアリングを行っておりますが、やはりおおむね好評といいますか、利用も実際にあります。ただ、やはりどの学校も、やっぱり保健室での対応を基本としつつ、さらに拡充という形での設置が望ましいという形で、それぞれ養護教諭のほうからも意見をいただきましたので、そのような形で来年度実施をしていきたいと考えているところでございます。


◯委員(紫野あすかさん)  ありがとうございます。すごくうれしい拡充だと思います。
 設置方法はどのような感じになるということでしょうか。


◯学務課長(久保田 実君)  設置の方法につきましては、今想定としまして、女子トイレ3か所以上に通年配置をという形で想定はしているところでございます。ただ、学校に応じて様々状況が異なりますので、それは1つの想定という形で、学校の実情に合わせた形での実施をお願いしたいというふうに考えております。


◯委員(紫野あすかさん)  ということは、女子トイレで、ここの3つは置いてあるけど、ここは置いてないとか、全部に置いてあるわけではなくてという感じですね。


◯学務課長(久保田 実君)  そうですね、今やっているところが、例えば二中とかは全てのトイレに設置してありますという形で、そういう対応が取れていますということで、確認はしているところでございます。
 令和5年度の予算をお認めいただいた場合に、各学校のほうにその予算を配当いたしますので、その予算の配当の中で、特に小学校については高学年を中心にというふうに考えているという学校の意見も聞いていますし、中学校についてはなるべく全てのトイレに置きたいというような形でのお話も、今ヒアリングで聞いているところですので、個々の学校の状況に合わせて適切な配置をお願いしたいと考えているところでございます。


◯委員(紫野あすかさん)  ありがとうございます。できたら、全部の個室におけるといいなと思いますし、学校の体育館のトイレなんかにも置くということでよろしいんでしょうか。


◯学務課長(久保田 実君)  体育館のトイレ等につきましても、学校のほうにその実情に合わせてという形でお願いしたいと考えておりますが、併せて、体育館のトイレも含めて、当然配置場所については検討するようにということで伝えてまいります。


◯委員(紫野あすかさん)  これは学校のどういう方が管理運営をされていくんでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  基本的に生理用品の配布については、市のほうでも予算化をしますが、やはり3か所以上置いてほしいという基準は示しますけど、基本的には学校長の判断なんです。そこまで教育委員会が手取り足取り指導するわけではありません。やっぱり学校のほうでその実情に応じて、校長先生にいろいろ考えていただいて、例えば生徒会で女子が、なくなれば補充するようなことをやっているところがあったり、実態に合わせて、校長会等でも横連携を取っていますので、そうしたところで各学校にしっかり判断していただけるものと考えております。


◯委員(紫野あすかさん)  分かりました。そうですね、それぞれの実情に応じた運営の仕方はとてもいいと思います。まずは、生理用品の設置ができるということは本当にうれしいことだと思います。ありがとうございます。
 最後に、先ほどちょっと御説明があったんですけれども、17ページの図書館の行政資料のデジタル化及びその公開について、事業内容を再検討するために記載を削除というところがあったんですけれども、航空写真とおっしゃっていたんでしたっけ。ここをちょっと、なぜ再検討していくのか、削除されたのか、もう少し丁寧に教えていただければと思います。


◯三鷹図書館長(大地好行君)  こちらの事業につきましては、図書館のほうで資産税課のほうが課税資料として作成をしました航空写真を廃棄するものを譲り受けて保存していたということがございます。こちらについて、ただ保存していても意味がないので、できれば公開をする形でやりたいと考えておりまして、調整をしておったわけですけれども。
 一応公開をすることそのもの、あるいはそのデジタル化に向けての予算化に対するハードルが想定よりもずっと高くて、内部調整がもうちょっと必要だなということが分かりましたので、ここで改めさせていただいているものでございます。
 以上でございます。


◯委員(紫野あすかさん)  捨てられるものをちゃんと公表したかったということで、大変貴重な資料だと思うんですけれども、予算の関係で今回はできなかったということなんですけれども、今後もそれはデジタル化していこうという考えでいいんでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  予算がつかなかったからとかということではない部分もありまして、これ実はかなり、本当に10年近く同じ表現でずっと調整中みたいなとこがありまして。
 やはり、各市でも、航空写真を何のために撮るかというと、1月1日の現状を課税資料として、ここに建物があったか、なかったかみたいなところを記録するために撮っているんです。そうした課税資料の保存年限が切れたものをどのように扱うのか。課税資料として撮ったものなのかとか、そういう位置づけの問題とか、そういったところをしっかり整理しなきゃいけないということで、一旦ずっと書いてあるというのもどうなんだろうということで、しっかり調整していこうよということで。
 またこれが、それでできるということであれば、実際にやりますし、そこのところをしっかり検討していこうという意味で、一旦削除したという、それが再調整という意味です。


◯委員(紫野あすかさん)  何となくイメージは理解しました。めちゃくちゃ、そんな貴重な資料というわけではないという感じの受け止め方でいいんですかね。
                 (「はい」と呼ぶ者あり)
 分かりました。ちょっと分からなかったもので。ありがとうございます。
 以上です。


◯委員(吉沼徳人君)  すみません、ちょっとお尋ねします。3ページのところは、教職員の幸せ(ウエルビーイング)の実現というところで、先生方の心身の健康管理を図るということが出ているんですけども、学校で今、何時までに先生は学校の教室を出なければいけないというような決まりは、三鷹ではあるんでしょうか。


◯指導課長(長谷川智也君)  時間外在校時間の上限規定というのを設けたというのは御案内のとおりですけれども、必ず何時までに帰りなさいというようなものはございません。


◯委員(吉沼徳人君)  民間の調査によりますと、人間は大体7時間寝ないと、ちゃんとした、子どもさんの教育に対してもよくないと。最低でも7時間寝るためには、今、勤務間インターバルという制度がありまして、大体11時間の勤務間インターバルが必要であると。だから、帰るのが、朝出勤する時間から11時間前に帰る。そうすると、通勤時間、往復、それから食事、お風呂、そういったものを考えると、7時間寝ていただくには、11時間の勤務間インターバルというのが必要だということで、今大分、民間でもそれを取り入れて業績が上がっている企業もある。
 あるいは、福岡市なんかは、市全体が11時間勤務インターバルというのを取り入れているんです。やっぱり、今日は12時、1時までやって、あした早く帰ればいいということになると、やっぱり人間の脳というのは同じように休ませないと、疲れてしまって、先生方もいらいらしたり、いろいろなことが起こると思うので、そういった方法を考えた、要するに働き方改革ということについて、教育委員会としてはどのようにお考えになっていますか。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  やはり、そのインターバルの課題というのは、これは例えば市としても、総務部などでも課題として捉えていますので、教育部の性格もありますが、そういうところとも連携を取りながら、勤務の在り方というところは教育委員会としてもしっかり考えていきたい。
 まず、学校のほうも、今まで学校労安体制を整備しましたので、その中ではきちっと、少なくとも在校時間についてどのような実態かというのは労安の中でも確認をしながら、改善策について話合いをしております。ですから、そうしたものの中の1つとしても、今言われたような業務間のインターバルのようなものも含めて、どのような在り方がいいのか、なかなか学校ですぐには難しいとは思うんですけれども、課題としての捉えというのは必要なのかなと思っております。


◯委員(吉沼徳人君)  そうですね、睡眠不足というのは、我々もそうなんですけど、先生方もやっぱり同じ人間ですので、いらいらしたりとか、子どもたちに当たったりなんかするようなこともあってはいけないので、やっぱりきちっとした睡眠時間を取れるような勤務体制というのを考えると、別にそれが11時間であるとは限らないんですけども、7時間程度の睡眠時間を取れる勤務間インターバルというのをこれからちょっとお考えいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。


◯委員(吉野和之君)  それでは、資料1−2の15ページ、1点だけなんですが、3の家庭や地域の教育力の向上、この点についてちょっと質問させていただきます。コミュニティ・スクールの基本は、学校と家庭、地域が一体となって子どもを育むということなんですけれども、新年度では、特に右側にPTAの支援に関する記述を充実、整理したという項目がございます。
 その下にデジタル・シティズンシップ指針の普及についての追記という項目もございますが。やはり今のデジタル社会の中で、子どもたちは生まれたときからデジタルゲーム漬けなんです。そういう意味で、この家庭教育の重要性というのはますます増してくると思うわけでございます。
 そこで、このデジタル・シティズンシップ指針をつくるということ、これは大変すばらしいことだと思います。また、PTAの支援も、生涯学習の中で積極的に行うということ、これも非常に重要だと思います。これを新年度、どのように行っていくか、その基本的な考え方についてお伺いいたします。


◯教育部総合教育政策担当部長(松永 透君)  PTAというのも、今いろいろなところでいろいろなことが言われていて、不要なんじゃないかとか、そういうことも言われている中でのことなんですけれども、決してそういうものではなくて、PTAが学校のお手伝い機関であるとか、そういうことではなく、やはりここを社会教育団体という位置づけの中で、保護者の方々にも様々な学びたいことをやっていただきたいという、そういうことで今進めているところです。
 基本的には、ここでも書かせていただきましたけれども、家庭教育学級等につきましては、PTA活動は一番重要なところだなというふうな認識の中でやっているところなんですが、役員さんたちには、これはもう要らないんじゃないかという、そんな声も聞こえてくるところです。
 ただ、委員になられた方が、自分が学びたい、みんなで学びたいといったことのテーマを取り上げながら、先ほどのデジタルの話等も取り上げて、実際にそういう家庭教育学級を実施しているところもございますので、PTAの方々への支援ということで、教育委員会としてはそのようなことが充実できるようにということで、講師等の紹介も含めて今進めているところでございます。


◯委員(吉野和之君)  ありがとうございました。今社会教育団体として、やはり子どもを育てるという、皆さん共通の考え方なわけですね。その中で、たまに勉強して、これは必要だと思います。特にデジタル社会では、やはり心の教育がどうしても足りなくなってしまうんです。デジタルを使った教育を行う、これはこれでいいんですけども、それとやはり並行して心の教育を行っていくこと。特に、家庭なんですよね。
 やはり学校というのは限界がありますから。特に、生まれてからずっとデジタルゲーム漬けの環境に多くの子どもたちがいるわけです。それで本当にいいのかと。どうしたらいいかということを真剣に考えていって、そして今後のデジタル社会に対する、ネット社会に生きる力を育むためと書いてありますけど、どのような心を家庭で子どもたちに指導してというか、心の教育を行っていくか、これは非常に重要だと思うんですが、そこら辺にやはり僕としては焦点を絞って研究をしていただければなと思います。
 そこら辺、心の教育という点に関してはどうなんでしょうか。


◯教育部総合教育政策担当部長(松永 透君)  おっしゃるとおりのことはあるかなというふうに私も認識しています。PTAの中でも、何人集めるかとか、そういうことが目的ではありませんので、どういうことを学ぶことが今大事なのかっていったことをきちっと議論していただきたいということで、組ませていただいています。
 どちらかというと、子育ての部分に関するものであったり、あるいは性教育に関するものというのは今多いですけれども、子どもたちの心情をどう育てていくのかみたいなテーマでやられているところもございます。そういったところで、委員おっしゃるような形のところが進んでいくような形で御支援できればいいなと思っているところです。


◯委員(谷口敏也君)  まず、基本方針の4ページの部分と14ページの部分にあるところで、学校3部制の2部のところの──先日、代表質疑でも質問させていただきましたが、先ほど長谷川課長のほうからも御説明があったように、今回、国のほうからの、中学校における部活動の地域移行から地域連携というふうになったということは、私としては非常にありがたいなと思っていて。
 もともと三鷹はそんなに地域のスポーツクラブとか、プロがあるようなサッカーのクラブチームとかに丸投げするとかというのじゃないというのは分かっていたんですけど、今回そういった形で、移行から連携になったということで、もうちょっとその辺を強く書いてもいいんじゃないかなと思っていたんですが。地域部活動を地域クラブ活動に変更するとか、地域との関わりを引き続き強くするみたいなのがあまりなっていないんですけど、その辺はあえて書かなかったのか、ちょっとお考えをお伺いしたいんですけど。


◯教育部総合教育政策担当部長(松永 透君)  おっしゃるとおり、連携といったところでいうと、コミュニティ・スクールの最も得意とする部分で、今までやってきたところかなというふうには考えています。この地域移行から地域連携にというふうになっていったところで、受皿をどういうふうにしていくのかといったことも含めて、いわゆる地域学校協働活動を担う新しい組織づくりといったところで今動いているところなんですけれども、そういったところと、まだ協議がどこまで進められるかっていったところが未知数なところも正直ございます。
 いろいろな部分で、これから試行的な実施をそういったところと一緒にやっていくということについて、やりながら、多分その先には委員がおっしゃるような形の方向性というのは見えてくるのかなと、現時点ではそんなところです。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。それと併せて、この前の代表質疑でちょっと時間がなくてあまり言えなかったんですけど、イメージ的に3部制の中学校の2部というのは、やっぱり教育委員会が今でも部活動だからしっかりと関わっているじゃないですか。だけど、小学校の2部ってあまり教育委員会と関係ないですよね。地域子どもクラブの話を聞こうとすると、子ども政策部のほうじゃないですか。
 だから、かといって、小学校の2部の部分も、これからいろいろな文化クラブだったり、スポーツクラブだったりというのをお願いしていく中で、先生との関わりと言っちゃおかしいか、我々のソフトバレーもそうなんですけど、担任の先生がある程度PRとか、推してくれると、すごい生徒が集まるんですけど、そうじゃないと全然集まらないんですよ。来た子たちに、友達誘ってねとか言う感じで。やっぱり先生の関わり方、進め方、PRの仕方、それによって非常に変わってくるんで、小学校の2部の部分についても、教育委員会と市長部局がしっかりと連携してもらいたいんですよ。これは、多分教育長の頭にはあまりないと思うんですよね。今いないから、あれですけど。この前、そこまで突っ込みたかったですけど。
 だから、両部長にお願いしたいんですけど、その辺についてはどうお考えなのか。ちょっと小学校のほうの──当然、これには書いてありますよ。書いてありますけど、連携がいまいち、教育委員会のほうが押していかないというか、あまり踏み込んでいかないというようなイメージがあるので、しっかりと連携してもらいたいんですけど、お考えをお伺いしたいと思います。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(伊藤幸寛君)  質問委員さんの、すごくよく分かるんですよね。担任の先生がPRすればいっぱい集まるとか、それは共感するところ、当然あるわけですけれども。やはり、もともと児童青少年課が教育委員会にあって、それが子ども政策部に移ってというような経過があります。校長会なんかでもよくお話ししているのは、地域子どもクラブって自分たちの学校の子どもたちですよね。教育委員会だから、子ども政策部だから、そこは関係ないですよね。
 また、我々にとっても、やはり教育委員会だと、しょっちゅうこういう形で部課長は集まるけれども、そこに兼務があるわけでもない。ただやはり、ここで進めているのは、もうちょっと情報共有を密にしていこうよということで、特に令和4年度に入ってからは、子ども政策部と、日にちを決めてではありませんけれども、ある程度定期的に意見交換の場を持つようにしております。そうした中で、御指摘のような点も含めて、しっかり情報連携、共有を図って、目的を達成できるように、教育委員会としてもしっかり取り組んでいきたいと考えております。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。何でそこまで言っているかというと、この前見せていただいた定例会の中での資料の中で、中学で部活動をやって、高校、大学になって指導者として戻ってきてくれる方というのは、まさにそうじゃないかと思ったんですけど、そういうことの布石というか、第一歩が小学生なんですよ、やっぱり。
 子どもたちって、中学になったら何部に入るって思いながら、6年生の段階で卒業していくんですよ、大体見ていると。小学校の中でどれだけの選択肢、スポーツなり、文化なり、音楽とか、芸術とか、そういった中で自分がこれをやりたいというのが6年生までにしっかりとあれば、中学ではこれをやっていこうというのは大体決まるんです。その選択肢を増やすために、地域の方々に協力してもらって、いろいろなスポーツや文化のクラブをつくってもらいたいと思うんですよ。
 だけど、居場所づくりとなると、多分イメージ的には小学校──児童青少年課もそうだと思うんですけど、校庭開放か教室の中でやる勉強学習みたいな、それが一番手っ取り早いですよね。放課後の居場所づくりの中で誰もが参加できるし、勉強もできるというので、校庭開放か学習教室というか、どこかの教室でやるような事業。
 ただ、それだけじゃなくて、やっぱりそこに中学の部活動を見据えた活動があれば、よりいいわけじゃないですか。ただ、その活動というのは、どうしても週に1回とかになっちゃうんです、指導者の関係とかで。あと、体育館だったら1種目がせいぜいですから、月、火、水、木、金でそれぞれの種目にするとか、スポーツのバレーボール、バスケット、やっぱり週に1回じゃないですか。そうすると、そこに所属する子は週に1回やって、体験とかでも入ったりできるんですけど、そういったことを増やしていくためには、やっぱり教育委員会がしっかりとフォローというか、児童青少年課と連携して、そういった環境をつくっていただかないとなかなか難しいんじゃないかなと思うんです。
 だから、連携してくださいと言っているんですけど、せっかくですので、何かお話があればお願いします。


◯教育部総合教育政策担当部長(松永 透君)  おっしゃるとおりなんです。今、様々なプログラムづくりということに取り組んでいます。これは、児童青少年課でやっているところなんですけれども、いわゆる地域コーディネーターの方だったりが来られる代表者会議等にも、必ず私どものほうからも参加させていただきながら、多様で豊かな新しい放課後づくりの中での地域子どもクラブの意味、位置づけ、機能、そういった部分から考えると、すごく多様なこと、それから選択できるものを子どもたちに体験させてあげられるようなものにしていきたい。
 単純な、単なる居場所としてのことだけではなくて、学校の教育の授業の中でやっていることとはまた別で構わないので、いろいろ学びがあるようなことを子どもたちに体験させたいということでのプログラムづくりを進めているところです。
 実際問題、各15の地域子どもクラブでそれぞれいろいろな取組をされていますので、そういったところでの好事例を横展開ができるように、今そのカタログづくりをしていきましょうといったことで取り組んでいる中です。私どもとしても、放課後、そういうような充実したことができるようにしていくことが大事だと思っておりますので、今、一緒に検討しながら進めているという、そういう段階でございます。


◯委員(谷口敏也君)  期待していますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 もう一点なんですけど、8ページのA−Roomの関係なんですが、不登校対応で、この前ちょっと相談を受けて、この後またちょっと会って話をする御家庭があるんですけど、A−Roomでも行ける子はまだいいと。最近、私の周りでもちょっとずつ不登校の子が増えているような印象を受けるんですけど、本当に家から出ない子への対応というのはまだまだ不足しているんじゃないかなと思うんですが、これを見ると、長期欠席、不登校状況にある児童・生徒の支援の在り方に関する研究会を設置して──研究会は今さらじゃないですけど、研究はしていただいていたと思うんですけども、その後に個別の支援ニーズの把握とか。この辺だって、多分声は上がっていて、相談とかもあると思うんですけど、今までどうだったのか。ここに来て、こういった形で記載をするということは、今までやっていなかったから、やりますみたいな書き方になっていると、非常によくないなと思うんですけど。その辺、今までの現状どうだったのかということと、ここにあえてこうやって今回入れたということをちょっとお伺いしたいんですけど。


◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人君)  委員がおっしゃるとおり、不登校の状況というのは様々で、原因というのは当然なかなかつかみ切れないというようなところが、そういうところもあるんです。今三鷹市のほうでも、まずはA−Roomというようなところがないところでは、やはり第二中学校の相談教室というようなところで、今まで長欠だったり、不登校の子については対応してきたと。そこで、校内通級教室というのができて、そこで整理するというようなところで、今、A−Roomというのができたところです。
 現状、A−Roomも今3年目を迎えますけれども、やはりそこのところ、学校だけではやはりなかなか対応し切れなかった。いろいろな理由はありますけれども、かなり、大体100名程度毎年来ているので、一定程度、やはり設立した意味はあるかなと。ありますけれども、委員おっしゃるとおり、A−Roomをやっていても、最初、体験では来るんだけれども、1回顔を出して、その後なかなか連絡がつかないとか。当然、相談員は定期的に連絡をかけてとか、家庭訪問に行っていますけども、やはりそこは難しいってなったときに、今後、医療のつながりとか、そういうところも必要になってくるかなというようなところが、今、やりながらすごく、A−Roomだけでは抱え切れない課題が出てきたなというようなところが分かってきたというのが正直なところです。
 やはりそういうところも含めて、今後、研究会のほうでも、研究員のほうに、医療関係の方とかも含めて、実際の三鷹の子どもたちの現状って本当にどうなってるんだというようなところも研究しながら、対策もいろいろ、不登校の特例校だったりとか、メタバースとか、今、国や東京都のところも対策が出ていますので、本当にそれが三鷹市でできるのかというようなところも含めて研究していきたいなというふうに考えているところです。


◯指導課長(長谷川智也君)  少し補足をさせていただきます。御承知のとおり、不登校については、出現率は都に比べて大幅に低くなっています。例えば、小学校、都が1.33%、それに比べて本市は0.64%。中学校ですと、5.76%の出現率に対して、本市は1.98%と。不登校に関しては、出現率が大幅に低くなっております。
 ただ、いわゆる30日以上連続、もしくは断続的にという人数としては、やはり多いと──都に比べてということじゃないです、本市としては多いという実態を踏まえて、改めてそういった子どもたちへの支援の在り方についてどうするかというのがスタートです。
 支援も様々ありまして、例えば教室に入れないんだけれども、保健室には行けますとか、保健室には行けないけども、別室だったら放課後行けますとか、部活だけだったら行けますとか、もしくは学校には行けないけれども、A−Roomへ行けますと。さらには、A−Roomにもちょっと厳しいですよと。それぞれあると思うんです。そういった、それぞれの子どもたちのニーズを改めて明らかにして、それぞれの立場でどういう支援ができるかということを、先ほどメタバースというお話もありましたけども、全く学校に来れない子についてはメタバースという方法もあるかと思います。
 そういった、それぞれの個別のニーズを改めて捉えて、どんな方法ができるかということを、学識の経験者の意向も踏まえながら、改めて三鷹市としての、長欠の児童・生徒を減少していくという方向性で研究会を立ち上げると、そういうことでございます。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。保護者に相談して、まず相談が来て、えてして多いのは、何とか行かせたいと。それは当然ですよね。今、無理して行かせなくてもいいんじゃないかという雰囲気も結構受けるんです。そういった中で、やっぱり心配なのは、卒業のことと学習の遅れ。学習の遅れって、タブレット端末が1人1台になったから、それで進められるんじゃないかなとは思っていたんですけど、当事者の話を聞くと、そうでもないような。
 やっぱり担任の先生って、目の前にいる生徒たちが優先になってしまって、来れない子たちに対して宿題とか、指導とかというのを、その子のために送ったり、なかなかできていないというようなことを聞くんですけど、その辺、来れない子の学習の遅れに対するフォローというのは今現在どうなっているのか、ちょっとお伺いしたいんですけど。


◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人君)  A−Roomに来ているお子さんについては、ウェブのところで、すららというものになるんですけれども、A−Roomに来ている子がそれにつながってくると、例えば中学生で、やはり小学校から休みがちになってしまって、例えば分数の足し算、引き算から分からないんだというようなところについては、すららというものを使うと、そこのキャラクターとかが先生の代わりみたく丁寧に全部説明をしてくれて、時々、ここ分かった、というようなところで振り返りをやったりとか、テストをやったりというようなところで、今実際やっているというようなところで、A−Roomに来ている子については、そういうのが1つあります。
 実際あとは、タブレットを使いながら、A−Roomに来ている子は、当然、委員おっしゃるとおり、学力の保障もそうなんですけど、やっぱり人とのつながりというようなところも重要なところがあるので、在籍学級の授業をオンラインで、これはずっとコロナでもやっていましたけども、それを実際、A−Roomに来ている子たちは、自分のクラスのそれを見ながら学習したりとか。
 当然、先生によっては時々声をかけてくれているときもあるので、それに対応しているというようなところで、一定の学力の保障はしているというような認識でおります。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。それぞれの子の状況によって違うと思うので、一概にこうしたほうがいい、ああしたほうがいいって言えないところなんですけど、せっかくタブレットがありますから、学校に来ていなくても授業の遅れがないような仕組みづくりというのは非常に重要で、保護者もそれで安心するということがあるでしょうし、子どもに行きなさいというふうに言わなくて済むようになるので、そういった安心感を与えるためにも、充実したプログラム等をつくっていただければなという思いがあります。
 それと、スクールカウンセラーさんの存在も重要だと思うんですけど、学校に来れない、スクールカウンセラーさんにも会えない子への対応というのは、例えばタブレットを使ってウェブ上でのスクールカウンセラーさんとかとの面談というのはできないんですか。やっているんですか。


◯教育支援担当課長・支援教育担当課長(星野正人君)  スクールカウンセラーの場合、なかなか勤務日とかがあったりするので、やっているというような事例、今報告はないですけれども、システムにすれば当然できる話なので、そういうところも含めて、ニーズに応じてしっかりとやれるようにというようなところでも検討してまいりたいと思います。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。私としても、3日間登校しなかったら、面談、家庭訪問するとかっていうのをやっていただいているし、三鷹って結構きめ細やかにやってくれているんだろうなと思っているんですけど、ちょっと不満というものも耳にするんですよ。そういった、それぞれの個々の事情があるから違うんでしょうけど、どこかにもありましたよね、個別最適化じゃないけど、個々の支援のニーズを把握して、いろいろパターンは違うかもしれないんですが、大変かもしれないんですけど、やっぱり個々に合わせた対応をしっかりと図っていただきたいなと思います。
 終わります。


◯委員長(渥美典尚君)  以上で教育委員会報告を終了いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(渥美典尚君)  休憩いたします。
                  午前10時53分 休憩


                  午前11時03分 再開
◯委員長(渥美典尚君)  委員会を再開いたします。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◯委員長(渥美典尚君)  スポーツと文化部報告、本件を議題といたします。
 本件に対する市側の説明を求めます。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  本日、スポーツと文化部より御報告をさせていただく案件は1件でございます。ふるさと納税を活用した三鷹市立アニメーション美術館の運営支援(令和4年度)についてということで、資料1を御用意しておりますので、担当の井上課長より御報告をさせていただきます。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  資料1を御覧ください。ふるさと納税を活用した三鷹市立アニメーション美術館の運営支援(令和4年度)についての説明をさせていただきます。
 1として概要、新型コロナウイルスの影響で大幅な減収になりました三鷹市立アニメーション美術館(三鷹の森ジブリ美術館)について、持続的な施設運営を支援するため、令和4年10月から、ふるさと納税を活用した寄附を募集いたしました。寄附金から事務経費を控除した額を同美術館の運営支援交付金として交付するものでございます。
 2の事業内容につきましては、対象は指定管理者であります公益財団法人徳間記念アニメーション文化財団、経費としましては、当財団の建物設備修繕積立金に充当をいたします。ただし、感染症の拡大によって減収の影響が大きい場合は、交付金の2分の1を限度として各年度の修繕費にも充当することができるというふうにしております。交付の流れといたしましては、受入れのあった寄附金額から、ふるさと納税に係るシステムサービス利用料や決済手数料等の事務経費を控除した額を交付いたします。交付対象団体は、当該年度の対象経費に充当し、市に実績報告書を提出するという流れになります。また、寄附をいただいた方には美術館からお礼のカードをお送りをしたところでございます。
 3、募集期間でございますが、令和4年10月11日から12月31日でございます。
 4、寄附金額でございますが、令和5年2月28日現在で、寄附金額が903万1,835円、国内602件の海外28件。これから事務経費を控除し、交付する運営支援額は779万6,000円になります。なお、徳間記念アニメーション文化財団と協議の結果、新型コロナウイルス感染症の行動制限も段階的に解除が進み、三鷹の森ジブリ美術館の入館時間も4月よりコロナ以前になるという状況を考えまして、令和5年度につきましては、運営支援交付金につきましては行わないということで確認をしているところでございます。
 説明は以上になります。


◯委員長(渥美典尚君)  市側の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。


◯委員(成田ちひろさん)  最後、御説明のあった令和5年度は行わないというところも含めてなんですけども、建物設備修繕積立金というものの状況は大丈夫なのでしょうか。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  大きく3億5,000万円という金額を取り崩していますので、一気にこちらが元に戻るという形ではございませんが、今回のふるさと納税を活用した運営支援やほかの寄附金などで徐々に基金については回復しているというふうに聞いております。


◯委員(成田ちひろさん)  先方がそのような状況ということならいいかと思います。なかなか前年度のインパクトも大きかったと思うので、今回はそれに比べたらという形だったと思うんですけども、これだけ集まったよというような、そういうような印象でしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  今質問委員、おっしゃっていただきましたとおり、昨年が1週間目でもう目標金額を達成し、最終的には5,000万円に届くかというような寄附金額ということで、やはりジブリ美術館も非常に苦境に立っておりましたし、世の中的にもやはりコロナでいろいろな行動制限がされている中で、幅広く全国からジブリ美術館に頑張ってほしいというような思いが届けられたということではなかったかなと思います。
 今年も、そういう意味では、コロナが落ち着いてきている中ですし、美術館のほうにも皆さん来館していただけるようになっている中でございましたので、寄附をするというよりは、みんな来館して応援するというようなところもあったのではないかなと思います。そのような中で、全国的に900万円というお金を寄附していただいたということは、昨年と比べれば確かに、もしくは目標金額と比べれば少ないというふうに、結果としては、金額としてはそうなっておりますけれども、全国の皆さんの温かい御支援を頂戴したというふうに考えております。


◯委員(紫野あすかさん)  よろしくお願いします。少しずつコロナのときの解除がされてきて、現在のジブリ美術館の来場者数というのは元に戻りつつあるのでしょうか。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  コロナ前は1日2,400人という定員で運営をしてまいりました。今年度につきましては、入館時間を変えさせていただいたりとか、工夫をさせていただいて、年度終わってございませんけれども、速報で大体平均1日2,000人程度の入場者数まで回復していると聞いているところです。


◯委員(紫野あすかさん)  これから春休みとか、ゴールデンウイークになって、行楽客とかにもたくさん来ていただければいいなと思うんですけれども、どうしてもジブリパークが新しくできたことによって、何かそっちにどばっとみんな行かれてしまっていて、三鷹の森ジブリ美術館の存在がどうしても薄れてしまうような気もして、一度行ったからいいわという感じになっている方もいるのかなと思うんですけれども。
 そのジブリパークとの関係というか、影響みたいなものは感じられているでしょうか。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  ジブリパークが開園する前は、私どももそこのところを心配しなかったわけではございません、ちょっと状況が分かりませんので。市長自身も開園のセレモニーにお邪魔させていただきましたし、評議員の皆さんも何人かの方は行っていただきました。私自身も市長の随行でオープンの日に行かせていただきました。
 やっぱり内容、位置づけが全く異なる園でございますので、距離もかなりありますし、実際には本当にすみ分けするというか、ウィン・ウィンの関係にあるのではないかなというふうに現場を見て思ったところでございます。実際、10月以降、ちょうどインバウンドが回復してきた時期、下半期、海外からのお客様も解除されて、だんだん来てくださるというふうになってきた時期に重なっているということもありますけれども、ジブリパークが開いたからこちらのほうで美術館の入館に何か支障が起きているとか、そういうことは一切ないというふうに聞いております。
 海外のお客様も、やはり東京にあって非常にアクセスのいいところにある密度の濃い美術館でございますので、そういう意味で、この3年間来れなかった全世界のファン、もしくは全国のファンが規制が解除された中で、ジブリ美術館のことも忘れずにというか、待望というような形で来ていただいているというふうに聞いておりますので、これからも相互に相乗効果でというふうなことは考えておりますけども、先方にお客様が取られてしまうとか、そういうような心配というのは、幸いにもそういうことは想定しなくても大丈夫という間柄であるということが、だんだん分かってきたなというふうに思っております。


◯委員(紫野あすかさん)  ちょっと安心しました。そうですね、やっぱり三鷹のジブリ美術館がずっと愛されて、何度も行きたくなる、そして三鷹のまちも好きになるというような存在でずっとあってほしいなと思います。
 以上です。終わります。


◯委員(谷口敏也君)  金額的にはもうちょっと行くのかなと思っていたんですけど、やっぱりこのはがきだけだと。でも、これだってレア物ですからね。本来もうちょっと、例えばフィギュアとか、紙じゃなくて物というのだと、もうちょっと違ったかなと思うんですけど。ジブリに限らず──そうすると質問が違っちゃいますもんね。ふるさと納税全般に言うと、部が違っちゃいますから。
 ただ、やっぱり代表質疑でも質問しましたけど、三鷹のふるさと納税の返礼品って、やっぱりジブリ関係が一番いいんじゃないかなと思うんですよ。その辺、芸術文化課として何かお考えはないのかなと。特にジブリ美術館の支援とうたったほうが、絶対お金が入ると思うので、今回のこれ以降にも何らかお考えがあるのかどうか、お伺いしておきたいと思います。


◯スポーツと文化部長(大朝摂子さん)  最初に、昨年度のこのふるさと納税、クラウドファンディングを活用したということを予算委員会で御提案させていただいたときにも、もしかしたら同じような御答弁をさせていただいたかもしれませんけれども、やはり、もちろん三鷹市としてもそうですけれども、ジブリ美術館としては、返礼品をちらつかせて寄附を集めるとか、そういうことは基本的にはしないと。
 それはジブリさんのポリシーとしてということが大前提でございますので。そういう意味で、長年、ふるさと納税に関連して、もしくは寄附を市民の方から集めるということについて、かなり長い間いろいろ議論をしてきて、コロナ禍で──コロナ前は、だからそういうことはしないんですということで、ずっと何回もコミュニケーションしてきましたけど、なかなか難しいよねというお話をして。ただ、やっぱりコロナでこういう事象が発生して、美術館としても、やはり全国、全世界から支援を受けるということは判断せざるを得ないねという御相談の中で、ジブリが直接集めるんじゃなくて、三鷹市が受けるので、三鷹市が支援交付金を交付しますから、皆さん三鷹に寄附をしてくださいという枠組みでどうかと。
 その議論をする中で、やはり返礼品ではなくて、純粋にジブリ美術館を応援したいという御意思で寄附をしていただくという枠組みにしようじゃないかというふうなことを、かなり丁寧にコミュニケーションしながら形づくってきた、この2年間だったなというふうに思っています。
 もう一つは、ふるさと納税の枠組みの考え方として、返礼品を出してしまうと、三鷹市民の方には返礼品を差し上げられないというようなこともございます。お礼のカードであれば、それは返礼品に該当しませんので、そういう意味で、世界中、日本中、三鷹市民も同じように、同じものを差し上げられるので、そういうこともあって、やはりスペシャルなお礼のカードをというような判断になっているという事情もございます。
 やはり返礼品で、今回も三鷹市民の方も、去年も、今年も、何人も寄附してくださっていますけど、市外の方はもらえるけど、市民の方はもらえないということにするというのもそれはいかがなものかという点もございますので、返礼品をということであれば、私どもの部ではなくて、やはり全市的に、じゃあ、どういうふうに返礼品を形づくっていくかという話のほうでというふうに思います。
 やはり私どもがやっているような、ジブリ美術館のクラウドファンディングということで、活動に御支援をいただきたいという考え方のときには、一義的には──今ほかのものでもやっていますけども、例えば館にネームプレートをつけさせていただくとか、お礼のカードを差し上げるとか、そういうような、いわゆる返礼品に該当しないもので対応していくのが、文化施設などの御支援についてはよろしいのかなと思っております。
 ただ、一方で、返礼品をやはり魅力的なものにして、より多くの皆さんに三鷹市をふるさと納税という形で応援していただく枠組みはどうなのかという御議論があるのは、私どもも当事者としてそれは必要だなというふうに思っておりますので、その場合にはやはりPokiに活躍してもらうということを私どもの部としては考えておりますので、今日の御質問とは直接は関係ありませんけども、やはりPokiに頑張ってもらうというようなことの枠組みを部としては取り組んでいきたいというふうに思っているところです。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。ジブリのほうの意向もあるでしょうから、なかなか難しいかもしれないですけど、ふるさと納税の返礼品というふうな考え方だと、やっぱり三鷹の独特のとか、あるいは三鷹独自の、三鷹の特産の、三鷹にしかないとかというと、やっぱりジブリかなあと思うので、相談があった場合、御協力をいただくよう、ジブリにもお願いしていただきたいなと思います。
 もう一つ、この経費の部分でお伺いしたいんですけど、これ一応、ふるさと納税に関係するようなサイトに払っているような経費と考えていいんですね。これは、寄附が増えれば増えるだけ、何%って取られていってこの金額になるのか、ちょっと内訳をお伺いしたいんですけど。


◯芸術文化課長(井上 仁君)  経費の内訳でございますが、システムサービス利用料等が104万5,125円。それと、先ほどお話にありましたお礼のカードの作成と、あと発送の郵便代含めて、19万836円。合わせまして123万5,961円が経費として、寄附額から差し引いているところでございます。


◯委員(谷口敏也君)  その104万五千幾らというのは、金額が増えていくと、やっぱり増えていくというような形で、何%とかっていうのではないんですか。寄附の何%が手数料みたいな、そうじゃない。


◯スポーツと文化部調整担当部長・三鷹中央防災公園・元気創造プラザ総点検担当部長(高松真也君)  基本的には、御指摘のとおり、寄附金額に応じてパーセンテージで出てくる金額というふうになっております。


◯委員長(渥美典尚君)  以上でスポーツと文化部報告を終了いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(渥美典尚君)  休憩いたします。
                  午前11時21分 休憩


                  午前11時25分 再開
◯委員長(渥美典尚君)  委員会を再開いたします。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◯委員長(渥美典尚君)  所管事務の調査について、本件を議題といたします。
 三鷹の教育・文化・スポーツの振興策に関すること、本件については引き続き調査を行っていくということで、議会閉会中の継続審査を申し出ることにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◯委員長(渥美典尚君)  次回委員会の日程について、本件を議題といたします。
 次回委員会の日程については、正副委員長に御一任いただくことにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 その他、何かございますか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、特にないようですので、本日はこれをもって散会いたします。ありがとうございました。
                  午前11時25分 散会