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トップ会議録会議録閲覧 > 会議録閲覧(令和5年調布飛行場安全利用及び国立天文台周辺地域まちづくり特別委員会) > 2023/10/27 令和5年調布飛行場安全利用及び国立天文台周辺地域まちづくり特別委員会本文
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2023/10/27 令和5年調布飛行場安全利用及び国立天文台周辺地域まちづくり特別委員会本文

                  午後1時28分 開議
◯委員長(粕谷 稔さん)  ただいまから調布飛行場安全利用及び国立天文台周辺地域まちづくり特別委員会を開きます。
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◯委員長(粕谷 稔さん)  初めに休憩を取って、本日の流れを確認いたしたいと思います。
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◯委員長(粕谷 稔さん)  休憩いたします。
                  午後1時28分 休憩


                  午後1時29分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん)  委員会を再開いたします。
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◯委員長(粕谷 稔さん)  本日の流れにつきましては、1、行政報告、2、陳情の審査について、3、陳情の取扱いについて、4、次回委員会の日程について、5、その他ということで進めたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 そのように確認をいたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(粕谷 稔さん)  委員の皆様に申し上げます。三鷹市議会委員会傍聴規則第3条の規定により、協議会室における傍聴人の定員は9人となっておりますが、傍聴希望者が定員を超えましたので、委員長において定員を変更いたしました。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(粕谷 稔さん)  この際、お諮りいたします。5陳情第7号 国立天文台用地についての審査に当たり、本日の委員会に、近藤伊津子さん、奥山恭子さんの出席を求めることといたしたいと思いますが、これに御異議はございませんでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(粕谷 稔さん)  休憩します。
                  午後1時31分 休憩


                  午後1時34分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん)  委員会を再開いたします。
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◯委員長(粕谷 稔さん)  三鷹市国立天文台周辺地区まちづくり推進本部報告、本件を議題といたします。
 本件に対する市側の説明を求めます。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(伊藤幸寛さん)  10月1日付で国立天文台周辺地区まちづくり推進本部が設置をされまして、事務局職員の発令がありましたので、御紹介させていただきます。事務局職員はいずれも兼職となりますが、15人の職員で構成されております。
 事務局長には、私、教育部長の伊藤が、事務局次長には都市再生部エリアマネジメント担当部長の田中が、同じく事務局次長に教育部調整担当部長の松永が着任をしております。また、事務局の担当課長は、都市再生部まちづくり推進課まちづくり推進担当課長の野崎、本日は出席をしておりませんが、子ども政策部児童青少年課の梶田と、教育部教育政策推進室長の越が着任をしておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、引き続きまして、三鷹市国立天文台周辺地区まちづくり推進本部の行政報告をさせていただきます。本日、行政報告をさせていただきますのは、お手元の日程にありますとおり、国立天文台周辺のまちづくりの進捗状況についての1件です。担当の課長より御説明をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  それでは、私のほうから、国立天文台周辺のまちづくりの進捗状況につきまして御説明をいたします。
 資料1を御覧ください。まず、1、猛禽類調査の実施についてでございます。現在、実施しております自然環境調査におきましては、猛禽類であるオオタカにつきまして、国立天文台敷地内での営巣が確認されていないものの、同敷地の南側ゾーンにおいて繁殖行動の1つである鳴き交わしが確認されたところでございます。天文台の森の保全、再生を前提とした検討を進めるに当たりましては、今後、オオタカが敷地内に営巣する可能性もあることから、より丁寧に猛禽類の行動圏などを把握するための追加調査を実施する必要があると判断しまして、この後、令和6年1月の猛禽類調査業務の委託契約に向けまして準備を進めてまいります。
 続きまして、2、遺跡試掘調査の契約変更についてでございます。現在、土地利用基本構想の策定の中で検討しております、義務教育学校の制度を活用した小・中一貫教育校を整備する場合には、第七中学校により近接する国立天文台敷地北側ゾーンの最も西側の範囲を含めて活用する可能性があることから、当初、遺跡の試掘調査範囲に含まれていなかった当該箇所につきましても調査を実施することとし、今後、契約変更の手続を進めてまいります。
 別紙1を御覧ください。赤の一点鎖線で囲った範囲が天文台の北側ゾーン、黒の実線で囲った範囲が当初の試掘調査範囲、そして左側の青の実線で囲った範囲が、ただいま御説明しました今後追加で調査を行う予定の範囲となっております。
 資料1にお戻りください。3、市民向け説明会の開催についてでございます。令和5年9月にまとめました国立天文台周辺地域土地利用基本構想策定に向けた基本的な考え方(案)につきまして、広く市民の皆様に御説明し、御意見をいただく機会として説明会を開催いたします。日程は、令和5年11月23日、木曜日の祝日となります。午前の部を10時から、午後の部を14時から予定しておりますが、説明の内容はいずれも同じものとなります。そして、会場は羽沢小学校の体育館となります。この後、広報やホームページへの掲載とともに、チラシの準備のほうも進めてまいります。
 説明は以上です。


◯委員長(粕谷 稔さん)  市側の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。質疑のある方。


◯委員(前田まいさん)  よろしくお願いします。順番にお伺いしたいと思います。
 まず、猛禽類の調査についてですけれども、このオオタカの鳴き交わしが確認されたのはいつ頃のことなんでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  令和5年の3月頃となっております。


◯委員(前田まいさん)  前回の9月の委員会報告にはなかったかと思いますが、それはなぜなんでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  猛禽類の調査につきましては、まだ全ての調査結果が出そろっていなかったことがございますけれども、営巣とかがあれば、当然その時点で御報告させていただいていたところなんですが、まだその辺がしっかり分析できていなかったという状況もありましたので、今回の御報告となっております。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。それから、この鳴き交わしが確認されたのは南側ゾーンということですけれども、この追加の調査はどの範囲を調査するんでしょうか。南側だけでなく、北側も含めて全部で、もう一度調査をするという理解でよろしいですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  南側ゾーンだけではなく、天文台敷地全体及び東大さんの敷地も含めての全体の調査、また行動圏につきましては、周辺の1.5キロの範囲というところで、どの辺りを飛んでいるのかといった調査も、現在、既に実施した調査と同じ範囲で調査を行うことになります。


◯委員(前田まいさん)  たまたま流山市の資料を見つけたんですけど、オオタカは巣を作る時期から産卵の季節にとても敏感になるということで、その季節に人が近づいたりすると繁殖を中断したり、営巣を放棄してしまうということなんです。来年1月から新たな調査をするということですが、これはかえってやぶ蛇になるようなことはないのでしょうか。調査方法はどのような形になるのか確認します。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  調査方法につきましては、地上からまず行動圏といったものを、天文台の敷地のみならず、周辺のところにも幾つかポイントを設けまして、どの辺りを飛翔しているかというのを確認しながら、ある程度そこら辺に巣があるんじゃないかという想定を行って、さらに詳しく地上から確認していくといった形になります。
 特段その調査自体に大きな音が出たりですとか、何か特殊な機械を使ってということはございませんので、マニュアルにのっとった調査方法でもありますし、オオタカへの影響はないものというふうに考えております。


◯委員(前田まいさん)  そもそもこの鳴き交わしが確認できているということは、営巣もある可能性が高いのではないかと思うんですけど、鳴き交わしをしているところと別の場所で営巣するということも、このオオタカの場合あり得るのか。鳴き交わしがもう確認されているのであれば、営巣もあり得るということも想定して、その前提に立って今後のまちづくりを進めればいいのではないかと思うんですけれども、この追加調査をさらに実施する必要性がいまいちよく分からないんですが、いかがですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  調査会社がしっかりと調査をしたというところがあるんですけども、プラス、オオタカの専門家の方にもお越しいただいて、より丁寧にするのであれば調査したほうがいいかどうかというような確認をさせていただきました。先生によると、やはり確認は大事だよねというところで、専門家の御意見をいただいた上で、今回調査をしていきたいというふうに思っております。


◯委員(前田まいさん)  そうすると、この次の調査で営巣が確認された場合、あるいは営巣が確認できなかった場合で、今後のまちづくりの方向性に違いは出るんでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  この後、こうした調査結果を踏まえまして、自然環境保全計画書というものをつくっていく流れになってまいりますが、その中で、営巣されていた場合とされていない場合では、それぞれやはり対応の中身が変わってまいります。例えばですけれども、営巣が確認された場合は、繁殖の時期を避けて整備を行うですとか、その辺の具体的なところは、これから東京都環境局と御相談しながらまとめていくといった形になります。


◯委員(前田まいさん)  そうすると、じゃあそれは整備工事時期に影響するだけで、ここを開発、あるいはまちづくりを進めていく上では、営巣があるかどうか、ないかどうかはあまり影響がないということになりますか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  委員おっしゃるとおり、営巣が確認されたからといって、例えばこの場所には施設が整備できないとか、そういったことにはならないというふうにもお聞きしておりますので、その辺は問題ないと考えております。


◯委員(前田まいさん)  私はむしろ、営巣まで確認されたのであれば、今のこのオオタカがそもそもここの緑を利用しているというか、使っているという、鳴き交わしするところまで来ているということからすれば、やはりもっと自然環境を守る方向性でのまちづくりを考えるべきだというふうに思います。
 あとは、法的な部分に関わるのかちょっと分かりませんが、営巣が確認されても開発は可能だと。特に規制がかかるとか、制限が加わるということはないという理解でよろしいですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  オオタカの行動圏の調査もしますので、実際どのくらいの高さをおおむね飛んでいるかというようなところとかで、例えば建物の高さとか、そういうようなもので専門家の御意見を伺いながら、実際に整備するときの建築計画とかにも生かせるというふうに考えております。
 そういう意味では、よりしっかりと調査をして、自然環境にも配慮しながら進めていきたいというふうに思っております。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。それから、この元の自然環境調査というのは、もう終わりましたでしょうか。前回の委員会で樹木の状況についてどうなのか、出してほしいということをお願いしていまして、それについては、自然環境調査が終了した後にというようなお答えがあったかと思うんですけども、自然環境調査全体の進捗状況と樹木の状況はいつ頃明らかにされるのか、お伺いします。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  現地の調査は今全て終了しておりまして、その集計を行っているところです。次回の本特別委員会におきまして、完全な報告書とまではいかないかもしれませんけれども、その時点でお示しできる範囲で、最新の情報をまたお伝えしたいと思っております。


◯委員(前田まいさん)  樹木についてはどうですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  樹木についても調査は終わっておりますので、次回の本特別委員会で御報告させていただきたいと考えております。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。それから、試掘調査の追加と契約変更についてお伺いします。この調査範囲を広げる必要性については、今一定の説明はあったんですけれども、本当にその必要があるのか疑問なんですが、もう一度御説明いただきたいと思います。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  今回、9月に御報告させていただきました基本的な考え方の中で、義務教育学校制度の活用ということでお話をさせていただきましたけれども、そうなりますと第七中学校も含めて1つの学校という形になってまいりますので、校舎は別々になりますけれども、より新しく整備する学校を第七中学校に近づけた形で整備する可能性があるといった形になっております。
 ということで、当初は、一番この西側の細長い三角形のところに建物を整備するということは想定していなかったんですけども、こちらの検討が進んでいく中で可能性が出てきたというところで、今回、追加で調査をしたいというふうに考えております。


◯委員(前田まいさん)  だから、そういう意味ではもう少し検討してからの試掘調査で足りるのではないか、やるかどうかの判断がちょっと早過ぎるのではないかというふうに思いました。今おっしゃられたように、西側の端っこ、この青枠ではほぼ三角形の形状になっていますけれども、私は反対ですけれども、市の考えではですよ、ここに2つの小学校を移転して統合して、ここに何か造るということは、あまり現実的ではないというふうに感じました。
 七中に近接するという理由以外にはないというふうに思いますけれども。今、これまでにやってきている調査の部分のほうが、この黒い枠のほうが、むしろ開けていて、面積的にも十分確保できる状況にあるじゃないですか。それを、あえてここには整備しなくて、今からやる新しい場所に学校を造る可能性があるんだと。あるのかもしれないですけど、その可能性が高くないのであれば、私はここはあえて試掘する必要はないんじゃないかと思いますが、もう一度お願いします。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  実際に、当初は使うということは想定していなかったんですけれども、義務教育学校は、担当課長が申し上げたとおり、やはり第七中学校により近いところに建物がというようなところがございますので、こちらについても、実際に本掘調査が必要かどうかという確認を取っておくというのは非常に重要だというふうに思っておりますので、こちらのほうについてもしっかりと調査していきたいというふうに思っています。
 また、緑を多く残したほうがいいというお声をいただいておりますので、そういう意味で、今、実際に学校に使う面積をどのくらいコンパクトにできるかというようなことも併せて検討しております。多くの緑を──今の緑はあまりいい緑ではないですけれども、手を入れながら、きちっと保全、再生していくためには、別に大きなところを使うというようなことを決め打ちしなくてもいいのかなというふうに考えています。


◯委員(前田まいさん)  今、御説明で七中とは校舎は別だというお話で、それは前回もそういった御説明だったかと思いますけれども、逆にこの試掘で、ここに学校を想定するんだとすると、やはり七中も含めた3つの学校の統廃合を考えていらっしゃるんじゃないかと思うんですが、その考えはないですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(伊藤幸寛さん)  現時点におきまして、七中も併せて1つの学校を造るという予定はありません。


◯委員(前田まいさん)  それから、この追加範囲の部分はおよそ何平方メートルでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  2,300平方メートル強となっております。


◯委員(前田まいさん)  それから、この北側ゾーンとして赤い点線で囲ってあるわけですけれども、天文台の敷地はもう少し西側まであるじゃないですか、この赤い点線を越えて。そこは試掘はしないというか、できないということなんでしょうか。この北側ゾーンの線引きも確定したものではないと私は理解していますけれども、天文台との間でもこの試掘範囲というのはどのような調整になっているんでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  この赤でお示ししたところが、当初、この範囲内で市が活用するのを決めていくということを天文台さんと合意しておりますので、その範囲内でということになると思います。


◯委員(前田まいさん)  説明が難しいですが、どうせならこの赤い、西側の端の──これは天文台の壁、竹やぶ、七中の校舎の端のほうまで試掘するほうが、市の立場に立てば、むしろ今後の学校整備を含めて考えられると思うんですけど、かえってすごく中途半端な試掘にとどまるということはないですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  先ほど申し上げたように、天文台さんと当初からこの範囲内での土地活用を検討するということで合意しておりますので、さらに広げるというようなことは、今のところ考えておりません。


◯委員(前田まいさん)  だとすると、やっぱりここに学校を整備するということは、すごくおかしい。近接するという理由以外に考えれば、適切な土地の形状でもないというふうに思います。
 今現在やっているところの範囲でも、十分七中との距離感としては、数百メートルの話ですから、そこまでくっつける必要があるのかなと。仮にこの黒い範囲の西側の端に学校を造ったら、そこまで七中とは離れないんじゃないかなというふうにも思います。今、学校を整備する場所としては、複数お考えをお持ちだということですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  今、自然環境調査、遺跡の試掘調査を行って、その結果を見ながら、最適な土地利用範囲を検討するというふうにこれまでも御説明をさせていただいております。今の時点では、もうどこか決め打ちしているものがあるわけではなく、まだ幅広い視野で検討を進めている段階でございます。


◯委員(前田まいさん)  試掘調査の結果を見ないとまちづくりができないと。それで先行してやっているということは理解しています。ただ、ある意味ちょっと、むやみに試掘調査の範囲が広げられることはよくないと思いますし、逆にこれから、整備予定がない場所についての試掘調査や、さらなる本掘というのは──本掘はしないでしょうけれども、試掘調査のポイント自体を減らしていくということも、逆にできるんじゃないかと思うんですよ、今進捗がどの程度来ているか分かりませんけれども。
 ここには、さすがに造らないだろうとなれば、試掘調査自体減らすことだってできると思うんですが、その検討はされていますか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  現時点では、もうここは使わないということで決め打ちしている範囲というのはございませんので、当初の予定どおり、可能性のあるところについてしっかり調査を行っているところでございます。


◯委員(前田まいさん)  次に、新しく試掘する範囲の辺りですけれども、ここは国分寺崖線のまさに崖の上です。土砂災害ハザードマップでも、七中の校庭の西側はレッドゾーン及びイエローゾーンになっています。既存の七中がここにあるということは、一旦ちょっと横に置いて、この危険性のある地域に新しい学校を造るということは適切でしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  おっしゃるように、七中の校庭の一部がイエローゾーンにかかっている。ただ、今検討しているところについては、土砂災害のレッドゾーン、イエローゾーンにはかかっていないということを確認しております。


◯委員(前田まいさん)  かかっていないですけど、かなりそれも近接しますよね。ここを、その崖の縁沿いで本当に安心できる、安全な避難所ともなり得る学校を整備することが、この大沢の地域課題解決に役立つというお考えでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  本当にここは、土砂災害のイエローゾーン、レッドゾーンからかなり離れたところを想定しておりますので、安全な土地であるというふうに考えております。


◯委員(前田まいさん)  交通アクセスからいっても、非常に不便な場所です。今の羽沢小学校から、この天文台通り沿いに造るよりも、もっと距離が遠くなるわけですよね。スクールバスを出すから解決するんだと言うかもしれないですけど、本当にこの場所に学校を持ってくることは、私は現実的ではないと思うし、本来、ここのまちづくりが目指している目的からもかなり外れてくるんじゃないかということを指摘しておきたいと思います。
 それから、イエローゾーンから離れているとおっしゃいますけれども、子どもたちの安全を一番に考えて移転するというふうにおっしゃっていた中で、地盤を含めて、ここには学校を建てても大丈夫な場所ということで確認してよろしいですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  実際に水害だけではなくて、地震等の想定された東京都が発表されているようなものも資料として確認をして、これは安全な土地であるということを確認した上で、こちらに移転をしたいというふうに考えております。


◯委員(前田まいさん)  それから、猛禽類調査と新たな試掘調査、それぞれ追加費用が発生すると思いますが、それぞれ幾らくらいになるのか。また、この新たな支出への対応はどうなるのか、確認したいと思います。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  費用につきましては、現在、精査をしている段階でございまして、まだ確定をしておりません。ただし、猛禽類調査の追加調査につきましては、既定の現在の予算の範囲ではちょっと難しいかなというところがございますので、この後、そういった予算の措置なども含めて準備を進めてまいりたいと思っております。


◯委員(前田まいさん)  ちょっと戻って、この猛禽類の調査はいつ頃まで行われる予定でしょうか。1年間ですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  令和6年9月頃までの調査になると見込んでおります。


◯委員(前田まいさん)  度々すみません、新たな試掘調査のほうはいつからいつぐらいまでになりますでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  試掘につきましては、この後、契約変更という手続に進みまして、現場のほうは11月中に何とか調査が完了できればというふうに考えているところです。


◯委員(前田まいさん)  11月中に試掘は終わると。これ、もう始めているんですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  追加調査の範囲につきましては、当然ですけれども、契約変更はこれからになりますので、現地の調査にはまだ着手しておりません。この後、速やかに手続を進めまして、11月中の調査完了を目指してまいります。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。ありがとうございます。
 最後、市民向け説明会についてお伺いします。当然やるべきだと考えておりまして、前回も要求いたしました。設定されたことについては評価したいと思います。周知方法については先ほど御説明がありました。ちょっと短期間の案内になるかと思いますので、しっかりお願いしたいということと、これは当然、子どもも参加していいわけですよね。子どもたちへの周知はどうするのか、お伺いします。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  11月23日の説明会につきましては、当然、お子様にもお越しいただいて構わないんですけれども、例えばお子様向けに特化したチラシですとか、そういったものの配布は今考えておりません。当然、親御さんのほうにはそういった案内がしっかり行き届くようには考えております。
 なお、また、お子さんたち向けの説明会につきましては、別途、今調整を進めているところでございますので、まだ日程等はこれからですけども、準備を進めてまいります。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(伊藤幸寛さん)  現時点におきましても、既に町会の皆さんでありますとか、住民協議会の皆さんでありますとか、説明会を個別の地区ごとに進めております。
 また、児童・生徒への説明なんですけれども、その前にまずはPTAであり、それから保護者の皆様、そうした方々への説明を先に行いたいと考えておりまして、今、日程調整を進めているところです。


◯委員(前田まいさん)  それは、この市民向け説明会より前に、保護者等への説明会をやるということですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(伊藤幸寛さん)  市民説明会も11月23日と日にちも迫っておりますので、一部、ちょっと後になる可能性もあるかと思いますけど、可能な限りこの前にできるように保護者の説明会は調整をしたいと考えております。


◯委員(前田まいさん)  私も保護者ですが、今それを初めて聞いたので、それはちょっと予定するのも大変になってくるんじゃないかなというふうにも思いますが、やっていただくことは大変歓迎します。ぜひお願いしたいと思います。子どもたちの意見も必ず聞いてください。前回は、教育長が大人が決めることと言いましたけれども、子どもの利益を最優先で考えていただきたいと思っています。
 今後のスケジュールについてお伺いします。前回の委員会の資料では、12月に基本構想案の公表となっていました。これに変更はありませんか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  現時点では変更の予定はございません。


◯委員(前田まいさん)  そうすると、この市民説明会での意見の反映というのは十分行われるんでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  説明会での御意見をしっかりと反映させていきたいと思っております。


◯委員(前田まいさん)  それから、その基本構想案が示された後の市民意見を聞く機会というのは予定されていますか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  そういった機会を設ける方向で準備を進めております。


◯委員(前田まいさん)  いつ頃かは、今日お答えいただけるでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  まだ正確なものではありませんけれども、1月中といったところになろうかと思います。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。前回の委員会で非常に大きなまちづくりの変更という言い方をしていますけど、新たな案として示されて、地域の皆さんは、もちろんそれ自体も知らないし、この天文台周辺まちづくり、あるいは学校移転という問題についてもやっぱりまだまだ知られていないんですよ。市民の皆さんと運動する中でも、いまだに初めて聞いたと言われる。私も一生懸命伝えているつもりだけれども、足りないので、そういう意味では、ここからが本当に大事だと思うんです。
 なので、しっかり情報を伝えていただくことと、速やかに明らかにしていただくこと、また地域住民、また市民全体への意見聴取の場をしっかり設けて、それに基づいたまちづくりを、方針として目指していただくよう求めて、終わります。
 ありがとうございます。


◯委員(山田さとみさん)  御説明ありがとうございます。今まで、いろんな質疑がありまして、詳しいことは分かったんですけれども、ちょっと1点、試掘調査は11月に終わるというふうにおっしゃってはいたんですけれども、この猛禽類調査で営巣が確認された後、まちづくりのスケジュールが遅れることというのはあるんでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  営巣が確認された場合は、東京都との協議にもよりますけれども、先ほどもちょっと申し上げましたが、一定の期間は整備工事を避けるですとか、そういった指導を受ける可能性はございますので、そういった面では、整備のスケジュールに影響が出る可能性はあると考えております。


◯委員(山田さとみさん)  分かりました。そういった場合は、また御説明いただけるということでよろしいですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  またその辺がはっきりしましたら、御報告させていただきます。


◯委員(山田さとみさん)  ありがとうございます。
 次に、市民向け説明会を御開催いただけるということで、ありがとうございます。先ほどの質疑の中でPTAとか、保護者とか、町会、住協にお知らせするというようなことが別にされるということなんですけれども、こうした、今回この資料に載っている市民向け説明会については、羽沢小とか大沢台小に通うエリアの皆様にぜひお伝えいただきたいなと思っています。
 例えば、これから小学校に通うような、保育園に通っているお子さんだったりとか、そういう方にも大きく影響する話ですので、今学校へ通っているとか通っていないとか関係なく、広く皆さんにお伝えいただきたいと思うんですが、その周知の範囲、あるいは周知方法については工夫していただきたいと思っているんですが、今想定している周知方法について、お願いします。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  おっしゃるとおり、前回の、昨年やった7月のときにも、大沢地域の幼稚園、保育園のほうには個別に説明に行って、保護者の皆さんにもお知らせビラをお配りしています。当然ですけども、学校の生徒全員に、学校を通じて説明会のビラをお配りいただいて、あと町会・自治会、当然そういったところにもしっかりとビラを回覧とか、自治会の看板に掲示していただいております。
 また、11月の初めの広報に、今までは比較的小さな紙面での御紹介だったんですけれども、今回は大きく、前と後ろではないんですけど、1枚使って、大きめに基本的な考え方を簡単に御説明しながら、説明会を開催させていただきますというような御案内をして、より多くの皆さんに来ていただくように図っていきたいと考えております。


◯委員(山田さとみさん)  ありがとうございます。ぜひお願いします。
 あと、三鷹市は、旧ツイッターのXのアカウントを持っていると思うんですけれども、そういったSNSもぜひ活用していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  すみません、ちょっとそこは勉強不足で、あまり活用したことはなかったんですけれども、広報等とも確認しながら、活用できるのであれば、そういったものも活用しながら、より皆さんにお伝えしていければと思います。


◯委員長(粕谷 稔さん)  ほかに質疑のある方。


◯委員(蛯澤征剛さん)  よろしくお願いします。幾つか質問させてください。試掘調査の範囲を広げるということで、そこを使う可能性があるということは、今現在、何かイメージができているということなのかなと思うんです。例えばなんですけども、こういう施設を建てるとか、何か具体的なイメージというのはあるんでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  まだ本当に、ひょっとしたらというようなレベルのお話ですけれども、例えばこういう形の土地ですので、例えばここにぼんと児童が集まるような普通教室の棟ということはないのかもしれませんが、例えば教職員のスペースだったり、その辺は本当にいろんなことを今考えている最中ですので、まだ具体的にお話しできる段階ではありませんけれども、いろんなことを今、考えているところでございます。


◯委員(蛯澤征剛さん)  ありがとうございます。夏にここの地域を見学させてもらったんですけども、ちょうどこの部分って、市民の方がボランティアで整備されている地域だというふうに、私、伺ったんです。そこだけ、きれいに整備がされていたと思うんです。前回の委員会では、天文台の森の保全、再生を基本理念としているので、ちょっとその辺に矛盾するのではないのかなというふうにどうしても思ってしまいます。
 これだと、本当に学校づくりありきのまちづくりという感じがしてしまうんですが、いかがでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  おっしゃるようなところがやはり気になりまして、花と緑のまち三鷹創造協会の緑のボランティアさんが活動されていますので、その方々とか、理事長にもお話をさせていただいています。そうした中で、まだ竹林って、ほかにも天文台の中にたくさんございます。今はおっしゃったようなところまでやっていただいているんですが、七中の南側のところもそういった崖線沿いにありますので、フィールドを変えながら、より広げて、よりよくしていこうというようなことも考えております。
 また、天文台さんともお話しして、三鷹市が活用しない緑というのは、4.78ヘクタールでもかなり残ると思いますので、そうした中にも樹木とか竹がございますので、そういう部分も、花と緑のまち三鷹創造協会の理事長が──今は東京農業大学の客員教授になられましたけど、濱野先生にアドバイザーになっていただいています。そういう意味では、その緑をどういうふうに、枯れた木とかもいっぱいございますので、新たに木を植えたり、やっぱりその何年後のところで、市民の皆さんに喜んでもらえるような、どういう緑にできるかというようなことを考えながら、天文台さんとも協力をして、保全、再生をしていきたいというふうに思っています。


◯委員(蛯澤征剛さん)  ありがとうございます。
 以上です。


◯委員(おばた和仁さん)  お願いします。まず、今回の市民説明会についてお聞きしたいんですけれども、この自然環境調査、遺跡試掘調査についての状況については、この場では説明は考えてないということですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  今のところは、基本的な考え方をメインに御説明しようかなというふうに思っていたんですけれども、そういうお声があるようであれば、併せてそういったものも、今の状況ということで簡単に説明するということは可能ですので、検討してまいりたいと思います。


◯委員(おばた和仁さん)  分かりました。市民向け説明会の開催場所が羽沢小学校体育館ということなんですけれども、今回の基本構想策定に向けた基本的な考え方の中では、大沢全体に関わることになると思うんですよね。そう考えると、羽沢小学校の体育館だけでいいのか。大沢台小学校の体育館でもやらないと、まずくないでしょうか。
 それと、できれば、結構大きなまちづくりになるので、それ以外の場所で、三鷹市民全体向けにも1か所、そういったことも考えてもいいのかなと思うんですが、市民説明会の在り方としてこれでいいのかという点について、ちょっと疑問がありますけれども、いかがでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  おっしゃるように、大沢を起点にしていいまちづくりができれば、そういったものをほかの地域でも生かせる可能性も非常にございますので、そういう意味では、広くお伝えするというようなことは必要かと思います。取りあえず、大沢のまちづくりというところが非常に大きいので、まずは大沢地域の皆さんにより多く来ていただいて、しっかりと説明をさせていただいて、御意見をいただきたいというふうに思っております。
 今後、全然違うところでやっても、あまり意識として、興味がおありになって来ていただけるのか。そうすると、例えば駅前でやったら、大沢の方は来てくださらないのかなというようなところもございますので、やはり一番影響があって、御興味があって、まちづくりのことをいろいろ御意見を言いたいという方に多く御参加いただきたいので、今回は大沢地域で行っていきます。
 ただ、広報等でもお知らせいたしますので、別に大沢以外の方に来ていただくのは一向に構いませんので、特に限定しているということはございませんので、そういうような形で今のところ考えておりますが、今後、もしそういうお声が強いようであれば、次回、検討することはあるかもしれません。


◯委員(おばた和仁さん)  分かりました。大沢台小のほうはどうですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(伊藤幸寛さん)  やはり、大沢台小につきましては──そうしたら、じゃあ七中のほうはどうだとかなると思うんですけれども、やはりエリアを限定したところを今、町会でありますとか、PTA等にも説明会をしておりますので、そうした中で代替できるものと考えておりますので、やはり1か所、分かりやすいところで羽沢小学校で午前、午後と、そのように現時点で考えております。


◯委員(おばた和仁さん)  行ったり来たりになって恐縮ですけれども、今回、中身的にも小・中一貫校という内容が含まれるとするならば、大沢台小というのは、今まで図の中には入っていたけれども、まだはっきりしていなかった。今回、明確にそういったことが打ち出されたということでは、大沢台小にも同様に、均質な説明会を開催するという必要性が、市としてはあるのではないかと。大沢の地域の特殊性というのも、何となく皆さんから聞いていて、そういったところも含めて、両方の小学校──中学校とまでは言いませんけれども、小学校にやっておく必要はあるのではないかと、重ねて御指摘だけして終わりたいと思います。


◯委員長(粕谷 稔さん)  その他、質疑ある方いらっしゃいますか。


◯委員(伊沢けい子さん)  それでは、質問します。まず、ちょっと私の立場を明確にしておきたいですけれども、私はこの大沢の国立天文台を使った再開発計画には当初から反対で、計画そのものを中止するべきだというふうに考えております。義務教育学校というのも示されましたけれども、これにはなお反対ですし、そもそも白紙撤回を求めているという立場から質問します。
 最初に、今回、オオタカの鳴き交わしがあったからということで、自然科学調査というのを追加でするというんですけれども、1月から行った調査について、今年5月に中間報告というのを出されていますよね。それで、その情報公開で私はその冊子を求めました。そこには、55ページのところに、ここの時点で、3月調査において、ペアでの鳴き交わしが確認されているということが既に書いてあるんですよね。だから、5月の時点でこれは分かっているんですよ。
 先ほどの質問とも重なりますけれども、だから、この時点で分かっていることであって、今さらというか、それをするとすれば、この時点ですべきだったんじゃないですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  当初、東京都の環境局さんとのお話の中では、営巣が確認されたらもう一年という御指導もあったんですけれども、その時点で営巣が確認されなかったと。営巣前の鳴き交わしはあったというようなことは、おっしゃるように確認をしておりましたけれども。
 ここで、なぜというところは、やはり東京都に報告をする中で、我々としてもより丁寧にしたいという思いがあって、専門家の方にお越しいただいて、今オオタカってこういう状況なんですけれども、これって営巣していないからここでやめたほうがいいのか、もう一年ぐらい調査をした上で実際の──先ほど申し上げましたが、東京都へ自然環境保全計画書を出すに当たって、より丁寧なものをそこに反映したいということで、専門家の方に来ていただいて、御意見をお伺いして、やったほうがよりベターだよねという御意見をいただきましたので、今回、改めてお願いをしているところでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  とすれば、営巣を確認できていないわけですよね。なのに、そこを今、それをするということは、何かちょっとほかの事情があるのかなというふうに推測もしたくなるんですよ、こちらとしては。そういうふうにやっぱり思ってしまうというかね。別の何か、もっと違う事情でそうなったのかなと、あくまで私の推測ですよ。だけど、そういうふうに思われてもしようがないとも思いますし、別に自然科学調査が大事じゃないとか、そんなことを言っているんじゃないですけれども、だけど、何かタイミング的におかしいというのと、それから営巣活動がされていることが今確認されていないと言うんですけれども、もし確認されたら、ここでの試掘調査ももちろんだし、この工事自体、事業自体を自然保護という観点から中止すべきというふうに考えないんですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  まず、1点目のなぜこの時期かというのは先ほど申し上げたとおりでございます。市としてより丁寧に、しっかりとそこを確認したいので、今回御報告させていただいています。
 先ほど前田委員さんからもありましたけれども、オオタカが営巣しているから、必ずしもその事業ができないということではなくて、そのオオタカの営巣等があったとしても、じゃあその建物とかにどういうふうな配慮をすれば、今後のオオタカの生育環境に影響がなくなるかというようなことを専門家の先生等にお伺いしながら、実際の建築計画等をつくっていくというようなことになると思いますし、先ほど申し上げたように、工事の時期についても、専門家の先生の御意見を尊重しながら計画をつくっていきたいというふうに考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  専門家というのは、どなたのことをおっしゃっているのかなと思うんですけど、教えてくださいますでしょうか。
 それで、その専門家の方は、仮に営巣活動が見受けられた場合、どういうふうにすべきだということを言っていますでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  先ほどちょっと申し上げたんですけど、実際にどこを飛んでいるというのは、建物から見ても、この高さって何メートルとは言えないんですけれども、おおむねどういう高さを飛んでいるというようなところが確認できれば、例えば建物はそれより低いほうが当然いいよねというような御指導ですとか、オオタカって建築物にも止まったりして周りを見たりするというようなこともございましたので、そういうようなものを代わりに、例えば造るとか。
 お伺いしたら、オオタカは止まり木、人工物にも止まるそうなんです。だから、そういうようなものをプラスして造るとか、そういうような工夫をしているんだというふうに聞いております。


◯委員(伊沢けい子さん)  いや、そんなことを真顔で言われると困るんですけど、だって鳥って別に何メートルの高さを飛ぶって決まっていないし。地面から上はどこまでか分からないですけど、そんなの鳥は自由なんですよ。だから、そんな止まり木がどうとか、そんなものを造ってとか、あまりにも人間優先主義、中心主義みたいに聞こえますよね。
 そんな、建物を造るかどうか以前に、鳥の止まる場所を野外で造るなんて、ちょっと冗談かと思いましたけど、今、冗談じゃなく、真顔で言われたから、冗談じゃないんですよね。
 ですから、それで先ほどの、どなたですか、専門家。それにはお答えにならないんですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(伊藤幸寛さん)  今回、専門家に助言を求めたのは、市がその追加調査をするかどうかという判断を求めるための参考として求めたものでありまして、現時点におきまして、御本人の了解も得られていないので、この場でお名前を出すことは差し控えたいと思います。


◯委員(伊沢けい子さん)  ただ、今回助言をいただいてということでおっしゃっているわけで、それは今後、この計画の変更にも関わるような重大なことであるとすれば、それは公表してしかるべき内容ですよね。市の税金を使って謝礼も払っているんでしょうし、内部の人ではないでしょうからね。職員じゃないですよね。
                 (「はい」と呼ぶ者あり)
 だとすれば、それは公表してしかるべきだし、もし本当にどうしても言わないというなら、情報公開で求めざるを得ません。どなたの意見を聴いたかというのは、市民としては、あるいは私たち議員としても聞く権利はあります。いかがですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  実際にお名前はちょっと差し控えますけれども、日本自然保護協会の自然観察指導員をやられている先生です。実際に、じゃあ、どういうような経歴でそういうことをやられているかというと、例えば東京電力の国分寺線鉄塔建て替え工事に伴う希少猛禽類等の保全、これは、先ほど申し上げたように、そこにやはりオオタカが止まったりして、周りの状況を確認しているという状況があったので、それを建て替えるときには、それに代わるようなオオタカが止まれるところを造る必要があるということで、そういうものをやっているというふうに専門家の先生には聞いております。
 そのほかにも、都市計画道路等を造るときに、オオタカがいるようなところでいろいろな調査をして、その保全計画にいろいろなアドバイスをいただいている方でございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  そこまで言ったんであったら、お名前も聞きたいところですよね。何でそこだけ伏せるのかなって思いますけれども、この場で明らかにすべきじゃないですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(伊藤幸寛さん)  本人の御了解が得られていないことから、今は差し控えたいと思います。


◯委員(伊沢けい子さん)  もしそうであるとすれば、それは即座に了解を得ていただいて、すぐに私たちに報告していただきたいと思います。
 それから、試掘調査も、今回この西側の今までやっていなかった一番端っこの七中の南側、この一番西側の三角のところを、まだ試掘調査で何も書いてなくて、真っ白になっているところ、ここをするというんですけどね。だけど、今、オオタカの調査をしている最中であって、それは、さらに調査をするんだと。オオタカの調査は、それも来年ですよね。だとすれば、その試掘調査を追加で行うという、しかもまだ触ってもいない地域をやるということについて、試掘調査をしたら、この試掘調査自体、この工事自体によってオオタカの営巣に影響が及ぶんじゃないですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  猛禽類の調査につきましては、年明け2月ぐらいからスタートしまして、9月頃までを予定しております。今回、追加範囲での試掘調査につきましては、現在、11月中の予定としておりますので、調査に影響はないものと考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  その試掘調査、さっき言われていたのは11月中に完了って、来月のことですよね。いや、こういう新たな調査をするのに、予算とか再契約って必要ないんですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  遺跡の試掘調査の追加につきましては、予算措置は、差金がございまして、そちらの中で対応をする予定です。
 なお、契約手続は必要になりますので、この後、速やかに手続を進めてまいります。


◯委員(伊沢けい子さん)  そうすると、同じ業者に頼むということでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  今回、契約変更という形になりますので、また現在契約している業者との変更の契約といった形になります。


◯委員(伊沢けい子さん)  私たち議会でも、試掘調査は範囲を示されて──少なくともですよ、私は試掘調査自体もすべきじゃないというふうに思っていますけど、でもそれにしたって、これは今回の図ですけど、この黒いところの範囲内で、試掘の現場はこうですという図があったんですよ、もう既に。
 それを、さらに範囲も超えてやるということであれば、それは今までの議会が──私は承認していないけど、承認した予算とか、そういったこととも絡んできて、再度、やはり仕切り直しというのをすべきことじゃないですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  通常のこの試掘工事以外にも、市の発注する工事で変更がある場合には、特段そういうような手続はなく行っておりますので、これについても、特段それについて問題があるというふうには認識しておりません。


◯委員(伊沢けい子さん)  全て進め方がすごく一方的なんですよ。説明してきたことと、変更するというようなことをどんどんやっていくということは、私にとってはすごい不信感もあります。それは市民の皆さんだって、これを見ていろんな情報を得ているわけですよ。そういう中で、こういう、今まで本当の意味で触っていないところにまで手を出して、そこで試掘調査をやるということであれば、こんな簡単に来月やりますとか、そういう話じゃないんじゃないでしょうかね。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(伊藤幸寛さん)  今、担当の次長がお答えしたとおり、この今回の範囲の拡充であれば、今回、しっかりこの特別委員会におきましても行政報告をさせていただいて、その後取り組むこととしておりますので、市としては通常のやり方であると考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  試掘調査自体がオオタカの営巣に影響を与えるということは──ちょっと、これはさっき聞きましたけども、すみません、もう一度、どうですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  遺跡の調査を追加で行うことによる猛禽類への影響は、まず調査時期の問題からも影響はございません。なお、仮に時期がラップしていたとしても、これまでも猛禽類の調査を行いながら遺跡の試掘調査を──今回の図面ですと、黒の実線で囲った範囲になりますけれども、並行して行ってきております。
 そのことにつきましては、東京都環境局からも、猛禽類の調査を行いながら遺跡の試掘調査をやっても問題ないということで見解をいただいていますので、そういった面からも問題はございません。


◯委員(伊沢けい子さん)  このオオタカとか、動植物の調査を今年の1月からずっとされているということで、5月に報告を受けて、私は情報公開で資料を求めました。今回、オオタカのことが出たので、改めてこの資料も見ましたけど、じゃあ、どこにその鳥がいるのかなとか、鳴き声があるのかということを見ました。
 皆さんにもお見せしますけど、こういうふうに黒塗りになっているんですよ。場所が真っ黒で、鳴き声という凡例があるんですよ。オオタカが鳴くというのは黄色いマークで、本当は地図のこの天文台を中心とする地域に落としてある。ところが、ここが真っ黒で全然分からなくて、ちょっと私も、そういうこともあって見逃していたんですけど、やっぱり、この凡例というのがありながら、ここに真っ黒で何も示されないということであれば、それは本当に素人は見落とすんですよ。
 そういうふうに、この情報というのは、そういう意味では、動植物について公開は一切──どんな動植物がいるかということは公開されていますけど、どこにいるかということは本当に分からないんですよね。それじゃあ、私ども議員とか、情報公開された市民の皆さんも、その動植物のということでいえば、判断しかねると思うんですけど、それについてはどういう見解でしょうか。


◯委員長(粕谷 稔さん)  この質問に関しては、従前、前回の委員会でも質疑、答弁があったと思いますけど、それを踏まえて御答弁をお願いします。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  これまでも御説明してきましたとおり、場所等が明らかになりますと、それを盗まれてしまったりと、そういった懸念があることから、東京都環境局、また土地の所有者である天文台さんとも協議の上、その場所につきましては非公開としているところでございます。御理解のほどよろしくお願いいたします。


◯委員(伊沢けい子さん)  そういうことで、三鷹市だけじゃないでしょうけど、非公開ということでいうと、東京都とか、いろんなところが絡んでの──天文台もということで、公開しない理由については書いてありましたよね、天文台側もそう思っていると。だから、自然環境というところを第一に置くという視点からすれば、非常に分かりにくくて、情報公開されているとはとても言えない状況の中で事が進んでいるということを、この場で私は申し上げたいし、それには非常に判断しかねるというか、大きな問題があるというふうに指摘をしておきたいと思います。
 それから、次にスケジュールについてなんですけれども、これが一番、ちょっとさっきの御答弁では全く納得できませんけど、オオタカに関する調査を来年の1月に契約して、2月から9月まで行うとおっしゃっていると思うんですよね。それにもかかわらず、土地利用基本構想のスケジュールについては12月に公表するというのは、なぜそんなことができるのかなと思うんですけど。まず、その調査の結果を受けて、来年のオオタカの調査を受けて、9月以降に、少なくともそうすべき事柄と受け止めていたんですけど、どうしてそうなるんですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  猛禽類に関しましては、これが営巣していたかしていなかったかによって、例えば今回、土地利用基本構想の中では、この天文台さんの北側ゾーンのどの辺りを、例えばこの辺が校舎ゾーンだとか、この辺が広場ゾーンだとかということをお示ししたいと思っているんですけれども、この猛禽類が営巣していたかどうかというのはその検討に当たっては影響がないといったところですので、土地利用基本構想の策定は予定どおり進めたいと考えているところでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  どんな方がこの専門家としていらしているのか、お名前はついぞこの議会では公表していただけないですけどね。そんなことを言うんであれば、私ども議員とか、市民側のほうも、本当にそれで正しいのかどうかということを、新たな専門家をぜひとも私どものほうでも依頼して調査したいと思います。そんなことが許されるのかどうか、それは今後、検証していきたいと思います。
 それから、最後に説明会の件ですけれども、9月22日の時点では、説明会をしないというスケジュールだったんです、ここに書いてあったのは。なし、なかった。しないかどうか分からないけど、何も書かれていませんでした。間違いないですよ。それで、12月に土地利用基本構想を公表して、2月以降にはそれを策定と書いてあったので、それはとてつもなくおかしいんじゃないのということで、私は何度も何度も質疑していたんですよ。
 だから、説明会を開くということになったんですけど、さっき前田委員の質問の中で、この説明会は来月の11月23日に行うけれども、それでいきなり全市民対象とおっしゃるんですけど、一方で、確かに一番の当事者である大沢台小の子どもや保護者──羽沢小学校はあれですけど、その当該の子どもたちや保護者に、教育に関わる重大な変更を強いるのであれば、大沢はもちろんのこと、義務教育学校という統廃合──七中は残すのか分かりませんけど、2校、大沢台と羽沢小学校を廃校にして、新たな学校を造るというような計画であればですよ、これは三鷹市の学校の教育に関わる問題で、それを広げるとかいう話までこの間市長はしていましたけどね。だとすれば、それは各保護者なり、全市民に公開して、それが正しいんだとすればですよ、何十回となく協議を膝詰めでして、それでやっとできるかできないかっていう話なんですよ。それが、だから私これは教育じゃないって思う理由なんですよ。この間から言っていますけど、本当にトップダウンで、こんな学校はどうだって上から言われたって、嫌ですと言うしかないんですよ、本当に。
 だから、それは羽沢小学校でやるけど、親とか、その子どもたちの声というのはどこに──私が言っている各地域で、少なくとも回ってそういう説明会を開くべきじゃないでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(伊藤幸寛さん)  若干繰り返しになる部分もあるんですけれども、まずは、子どもたちの前に保護者、それから地域にもしっかり説明会を開催しているところです。そうした中で、保護者、それから子どもたちにもしっかり説明をしていきまして、子どもたちも保護者と一緒にいろいろ考えていただきたいなというふうに思っております。
 また、義務教育学校についてなんですけれども、まずは、大沢台小学校、羽沢小学校、七中、ここで義務教育学校の制度を活用した小・中一貫教育、新しい教育を展開していくということで、まずはしっかりこのおおさわ学園の3校の保護者、それから関係者等々にしっかり説明していくことが第一であると考えております。
 また、教育委員会といたしましても、義務教育学校に関する三鷹らしい在り方をしっかり研究、検討する必要があると考えておりますので、本部の検討とともに、教育委員会としてもしっかりその辺りは研究、検討していきたいと考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  本当に順序が逆、全然違います。だから、こんなの教育って言えませんよ。教育じゃない。教育に関わることであれば、みんながやっぱり、ある種の合意とか納得とか、そうだと思えるようなことなしに進めるというのは、こういうのを独裁というんですよ。そういうことですよね。
 それでも、そうやって羽沢小学校で第1回をやるとすれば、それは本当に保護者たちや子どもたちにとっても、寝耳に水でしょうね。だから、それで、これ1回で終わりなんですか。さっき、大沢台小学校という話がおばた委員から出ていましたけど、少なくとも大沢台小学校だと思いますし、それ以外の場所や学校、各地でそういう説明を──来月の第1週に「広報みたか」を1回出したら、終わりじゃないですよね。
 それはあくまで、本当の意味での第1回、初回じゃないですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  先ほどの委員さんからの御質問とかぶるところはあるんですけれども、広報だけではなくて、ホームページもそうですし、プラス学校の保護者の皆さんには児童・生徒を通じて前回も配布しましたし、今回もすることを考えております。
 また、町会・自治会の方にも回覧等で周知をしていただいたり、地域のお知らせ看板につけていただいたり、これから小学校に御入学するような、幼稚園、保育園のほうにも我々は出向いてこれまでも説明してまいりましたが、そういったところにもお知らせビラを配布していただくようなことで考えております。実際、前回、保育園の保護者の方に何人かいらしていただいて、こういうことをやっていくのはというようなことで、好意的な御意見をいただいたところでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  少なくとも、もし仮に本当にそういうふうに進めていくんであれば、12月に土地利用基本構想公表というのはおかしいんじゃないでしょうかね。それで、さっきのオオタカの調査が来年の9月までかかる件と併せて、なぜそんなに緊急なスケジュールで今までどおりできるのかというのは、やっぱり矛盾していないでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  当初は、確かに12月に構想策定というようなことで進めていたんですけれども、そこはやはり自然環境調査とか遺跡の試掘調査の進捗状況を確認しながら、最終的には今、2月の策定を目指しているところです。
 そういう意味で、これまでも市民の皆さんに多くの御意見をいただいておりますし、今回いただいた御意見も12月までにはきちっと反映した形でお示しできるように、事務局一同頑張って進めていきたいと思います。


◯委員(伊沢けい子さん)  私は、この計画は変更すべきだと思います。12月といったら、もうあと2か月後ですよね。1か月ちょっとしかないんですよ。そんなときに、少なくとも市側が言ってきたんですよ、今日の変更は。試掘調査をさらにしたいとか、オオタカの調査をさらに来年の9月までしたいと言ってきたのは、そちらなんですよ。私が言ったんじゃない。それなのに、そんなスケジュールも一切変更することなく、粛々と今までどおり進めていくというのは、やはり納得できないです。
 私はもう、当然これであれば、来年の9月以降に、少なくとも延期するんだろうと思っていました。


◯委員長(粕谷 稔さん)  これは質問ですか。
                (「質問です」と呼ぶ者あり)


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(伊藤幸寛さん)  まず、今回の猛禽類の追加調査、これはより丁寧にということで、その趣旨は、市としてもしっかりそうした懸念される部分があるんであれば、より丁寧に実施をしていきたいという、そういった市の考え方の表れです。
 それから、遺跡の試掘調査につきましてもそうなんですけれども、まずはそうした調査をすることによって、それがどういうふうに反映されるかといえば、やはり土地の配置であるとか、そうした今後の計画には配慮が必要な部分も出てくる可能性があるということでやっております。猛禽類につきましても、それで計画ができないということではなくて、先ほど来からの答弁のとおり、例えば計画の工事の時期に一定の配慮が必要であるとか、いずれにしても東京都環境局と計画の段階で協議を行うわけですけれども、その資料とするためにやっている調査でありまして、そのことによって、今回の基本構想のスケジュールを遅らせることには当たらないと。
 この調査の結果については、実施段階といいますか、その後の保全の段階で十分配慮ができると、そのように考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  それは、そちらの市側の言い分であって、本当にそうなのかということについては、先ほども言いましたように、こちらとしてもそういう専門家をお呼びして調べたいと思いますけどね。本当にそんなことが許されるのかなと思います。私は、このスケジュールは、今の説明も、羽沢小学校の第1回しかまだ市側は示していない。田中次長がおっしゃったけど、その後のその計画について、このように進めますという文字は一つもないんですよ。
 だとすれば、本当に時間がかかることであるはずなので、このスケジュールでできるはずがない。このスケジュールは変更すべきということを最後に求めます。まちなかでも、いろんなお声があって、本当にこんな義務教育学校、私どもも初めて聞いたばかりで、市民の皆さんが知るわけがないんですよね、本当に。だから、知らない方が本当に多いですよ。そういう中で、こんなに急速に急ピッチで進められては困るし。
 最後に、ずっと明らかに言っていませんけど、土地の定期借地権でとか、購入するのか知りませんけど、そういう費用は幾らかかるのか。それから、この建物、今考えている段階で、少なくとも、この複合施設、小・中学校3校と図書館、西部図書館とプラスアルファで幾らかかると想定しているのか、お聞きしたいと思います。


◯委員長(粕谷 稔さん)  この行政報告の範囲内でお答えいただければと思います。難しいですけど、御答弁ください。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  難しいかと思うんですけど──以前から申し上げているように、基本構想の中で、やはり建物の大きさとか、そういったところもまだ決まっていない。実際に天文台さんとも、土地を買うのか、借りるのかというのが決まっていない段階です。それが決まった段階で、当然、土地の価格については、不動産鑑定士とかに確認しながら協議を進めていくものというふうに考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  すみません、建物は。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  建物につきましても、まだその規模感とか、そういうものがしっかりと詰められておりませんので、まだ算出して申し上げるような段階ではないと思います。


◯委員(伊沢けい子さん)  土地のことについても、全体がおよそ4.8ヘクタールですよね。単純に路線価で私が計算したら、96億円でした。路線価ですよ、あくまでね。
 違うって首振っておられるんだったら、教えてくださいよ。幾らですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  答弁については、先ほどのとおりでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  いや、本当、だから隠しているんですよね。だって今、首振ったじゃないですか、私見ましたよ。違うって言って、それで言わない。96億円って、私はただ路線価から単純計算しただけです、4万8,000倍してね。そのことを言っているだけですよ。それで違うというふうに首振られたからね、ああ、じゃあ、何か違うことを知っているのかなと思ったんです。だけど、言われない。
 建物についても一切示さないけど、でもこんな複合施設といったら、100億円を下らないとか私は思っていますよ。100億円を下らないんじゃないですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  先ほど申し上げたとおりでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  先ほどから、これが大沢地域の問題でとかおっしゃっているんですけど、事業費が幾らかかるかも示さないでね。だけど、私の単純な計算だったら、少なくとも土地と建物を合わせたら200億円ぐらいかかるって、簡単に推測できるような──推測ですよ。
 だけど、それについて大沢の皆さんにはもちろん、市民の皆さんにそんな大規模な事業について、一切お金のことを──これ、市民の税金ですよ。それについて示さないで、こんな計画を進めようとしている。スケジュールを変更しようともしないということ。今までのこの進め方自体に非常に大きな問題があるんですよ、そのことを申し上げます。指摘せざるを得ません、これは全市民に関わることです。もっと言えば、全国民にも関わることですよ、これは国有地ですからね。天文台は国有地ですよ。三鷹市のわがままとか都合でできる問題じゃないんですよ、国有地です。天文台ですよ。そういう三鷹市の都合でできる話じゃないんですよ。このことを最後に指摘して終わります。


◯委員長(粕谷 稔さん)  三鷹市国立天文台周辺地区まちづくり推進本部報告を終了いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(粕谷 稔さん)  休憩いたします。
                  午後2時57分 休憩


                  午後3時14分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん)  それでは、委員会を再開いたします。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◯委員長(粕谷 稔さん)  本日は、お忙しいところおいでいただき、ありがとうございます。今日御出席いただいたのは、近藤さんと奥山さんが提出をされました陳情が、現在、調布飛行場安全利用及び国立天文台周辺地域まちづくり特別委員会に付託されているわけですが、これを審査するに当たりまして、その参考とするため補足的に御説明をいただくためでございます。
 それでは、まず委員の自己紹介をさせていただきます。
 私は、委員長を仰せつかっております粕谷と申します。


◯委員(伊沢けい子さん)  私は副委員長をしております、伊沢けい子と申します。よろしくお願いいたします。


◯委員(土屋けんいちさん)  委員の土屋です。よろしくお願いします。


◯委員(吉野けんさくさん)  委員の吉野です。よろしくお願いします。


◯委員(蛯澤征剛さん)  蛯澤です。よろしくお願いいたします。


◯委員(山田さとみさん)  委員の山田です。よろしくお願いします。


◯委員(高谷真一朗さん)  同じく高谷です。よろしくお願いします。


◯委員(おばた和仁さん)  委員のおばた和仁でございます。よろしくお願いいたします。


◯委員(前田まいさん)  日本共産党三鷹市議会議員団の前田です。よろしくお願いします。


◯委員長(粕谷 稔さん)  それでは、次に近藤さんと奥山さんの自己紹介をお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  天文台の自然を守る会の代表の近藤伊津子です。よろしくお願いいたします。


◯陳情者(奥山恭子さん)  同じく、天文台の自然を守る会のメンバーである奥山恭子でございます。大沢の住民でございます。よろしくお願いいたします。


◯委員長(粕谷 稔さん)  どうもありがとうございます。これから補足説明をいただくわけですが、会議の記録を取る都合がございますので、発言のときには手を挙げていただき、私がお名前を呼んでから御発言をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 また、本日は委員会の審査の参考とするため、私どもからお聞きをするという趣旨のものですので、近藤さんと奥山さんから委員に対して質問することは御遠慮いただきたいと思います。
 5陳情第7号 国立天文台用地について、本件を議題といたします。
 初めに、署名の追加がございましたようですので、事務局より報告をいたさせます。


◯議事係主任(橋本勇樹さん)  それでは、事務局より署名の追加につきまして、御報告申し上げます。5陳情第7号につきましては、先般配付させていただいております陳情文書表では、署名者の人数が486人となっているところでございますが、その後、733人の署名が追加されまして、現在、署名者の人数は合計1,219人となっております。
 報告は以上でございます。


◯委員長(粕谷 稔さん)  ありがとうございます。
 それでは、補足説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  私どもは、9月25日に陳情書を提出して以来活動していますが、分かったことは、天文台に小学校2つ、このことを市民のほとんどの方が知らないということです。大変びっくりいたしました。今年は一度も説明会がなかったということ。先ほど、1日なさるということが分かったんですけれども、このことを1つ、私どもも申し上げたいと思います。
 周知徹底してほしいということは、これは伊沢委員さんもおっしゃったんですけれども、私どもは、この天文台に学校を造るということは、大沢だけの問題ではないということです。どうも市長さんも皆さんも大沢の問題というふうに思っていらっしゃる。これは三鷹の問題でもあり、日本中の大きな問題だと私などは思っております。ですから、少なくとも三鷹の隅々、牟礼から上連雀、下連雀、少なくとも全ての地域で説明会をやっていただきたい。
 七中のことも無視しないで、七中も大沢台小学校も全て、説明会を丁寧に幾度もやっていただきたい。その上で、市民の方みんなの意見を聞いて、それから、計画を進めるという段取りが真っ当ではないかと思います。
 ですから、私も、全ての調査の中止を依頼いたしましたけれども、調査の中止をしない限りは、この構想を中止できないわけなんですよね。ですから、ともかく全てを中止していただきたい。そして、市民の声を聞いて、それから考えていただきたい。そうでなければ、これは本当に上意下達のまるで封建時代に遡っているのではないかと私は思いました。
 それと、天文台の問題というのは、今、大沢村の問題ではないんだと申し上げたんですけれども、これは、天文台の活動というのは、皆さん既に御承知かと思いますけれども、1999年にハワイにすばる望遠鏡を設置しております。これは世界中に大変大きなことでして、世界で最大級の口径8.2メートルの望遠鏡を設置したわけです。現在は、10以上の外国の方々と共有しながら運用していると聞いております。この名称は、国立天文台ハワイ観測所。
 その次に、2013年には南米のチリの観測所を設立しております。これは、アルマ望遠鏡ですね。これも、現在は国際的に共同で運用しております。それと、もう一つ、ごく最近私が聞きましたのは、天文台の現職の方に伺ったんですが、教授、准教の方の3分の1が外国人である。このことを私は実は大変びっくりいたしました。というのは、それほど、日本の天文台のレベルが高いということなんです。ですから、外国からも大勢の方が日本にやってきて、天文学を一緒に研究したいという表れだと思うんです。
 それと、先ほど述べましたように、世界最高水準の活動を天文台はしているということを皆様どうぞもっと認識していただきたいんです。それらの世界的に最高の活動をしている。その中心部が三鷹にあります、この国立天文台なんです。そのことを皆さん十分御承知でしょうか。さらに、ここでもまだ観測もされております。
 さて、ここでの研究者たちの、こういうふうに研究環境が大きく変わり、劣化するわけです、こうやってみますと。小学校、西部図書館等ができて、大変劣化していくわけなんです。このことを私どもは憂えております。今申し上げたように、天文台がどのような研究をしているかということを、市長さんはじめ、皆さんも認識をもう一度していただきたい。これほどのところを、小学校建設、学校建設に使っていいものだろうかというところから、私はこの計画そのものに反対しているわけなんです。
 もちろん、野川の氾濫、水害云々も信憑性が陰る説明だと思っております。しかし、私も天文台の内部のこと、私の夫もかつてここで研究していたものですから、いろんなつてで現職の先生方とお目にかかることができました。あるいは、電話で情報を伺うこともできました。しますと、かなりの方が反対だけれども、それがなぜか発言が反映されていないということも分かってきて、非常に残念なんです。
 皆さんも御存じのとおり、研究者はよくありますように世事に疎いということがあります。しかし、そういうことを私どもは知りながら、研究者たちの研究環境が劣化すること、悪化することに平然とできるんでしょうか。私たちは、もう少し研究者たちの環境というのを配慮しなければいけない。そういうふうに思いませんか。
 学校の建設というそのことと、この研究者たちの環境というものとは、よき共存はできないと思います。まず、今申し上げたように、ここで補足して私は皆さんに一番お願いしたいのは、この世界水準が非常に高いレベルで研究している研究者たちへの敬意を表していただきたいと、かつての家族の者の1人としてお願いしたいと思います。誠に情けなくて、時々涙が出るほどに悔しく思います。
 それと、調査の中止をというふうに私ども申し上げておりますが、その理由は、ともかく工事を中止してもらえないことには、その後に市民の意見を聞いて、もう一度考えてもらいたいということから、ともかく中止していただきたい。このたび、三角地点の遺跡調査とか、オオタカの調査とか、とんでもない、全部中止していただきたいです。残念ながら、見てみますと、もうほじくり返してめちゃくちゃになっておりますね。
 ここで皆さんに申し上げたい、お願いしたいことがあります。それは、この市議団で、少なくともこの委員会できちっと定期的にあそこを視察なさったでしょうか。現場を何も知らんで、知ったような顔をして、ここで議論していただきたくないです。それは誠に残念です。そういう気配を感じません。定期的にきちっと現場を見て、その状況を市の調査側から報告を受けて、それを市民に返してというのが、議員さん方の義務じゃないでしょうかね。そういうことをなさらない。
 市民にも、調査の公開をちゃんとなさるべきだと思います。私は情報公開いたしましたら、黒塗りの、どこに何があるか分からない誠に不思議な返答が戻ってきまして、残念でたまりません。私は天文台に27年住んでおりましたので、その後、今、そこから200メートル離れたところにおります。およそ60年間、毎年7月になりますと、カッコウが非常に勢いよく鳴きました、ああ、いよいよまた夏が来たということで。ところが、今年は1度も鳴きません。このことは、署名で回りましても、六丁目でも、五丁目でも、同様に聞きます。
 このことは、オオタカの調査もそうですが、鳥は環境が破壊されていくとそこにいなくなります。カッコウも天文台にたくさん住んでいたんだと思います。竹をばさばさ切って、ブルドーザーが走り回って、そういうことをすることで、カッコウがどこかに行ってしまったんだなと、誠に残念です。このカッコウは、私が天文台に27年間住んでいる間、地域やら──大沢台小学校の子どもたちが中心でしたけれども、家庭文庫というのをいたしておりました。そのとき、ちょうど文庫を開いたのが7月13日だったんです。カッコウが大変にぎやかに鳴いておりまして、それで、私の文庫はカッコウ文庫と名づけました。文庫の中では、有名なカッコウが鳴くという歌を替え歌で、カッコウ文庫の歌としてみんなでよく歌ったものです。今日、お手元に、私どもの会で素案として、天文台の森の自然を保護したいということで、私たちが思う自然公園というのを1つの案で出しておりますが、これらは実は、私の家庭文庫で年中やっていた子どもたちと自然とともに楽しんだ行事なんです。そのことを私は、自分がやってきましたから、多分どなたにでもできることだと思うんです。小さい自然公園を造って、そこで市民たちに、子どもたちに、自然とは何か、自然のすばらしさ、命のすばらしさ、環境を保護するとはどういうことかというのを、小さい公園だからこそ、教育ができると信じております。
 私ども、年寄りが車椅子で散歩できる道、乳母車で気楽に散歩ができる道、そういうのができれば、あとはあのまんま、自然のままの自然公園でございます。手入れをしなければいけないとか、それは本当に基本的なものですね。大がかりなことはなく、あのままの自然公園を造りたいというのが私どもの希望です。
 その運営何とかをどうするかというのは、そこにもございますが、クラウドファンディングなどで何とか対応して、市民のボランティアの手を使って実現できないもんだろうかと思っております。
 ですから、今4項目のほとんどを申し上げました。ほかにもいっぱいございますけれども、一応そういうことを申し上げておきます。


◯委員長(粕谷 稔さん)  ありがとうございます。
 それでは、よろしくお願いします。


◯陳情者(奥山恭子さん)  今、近藤さんからの説明がありましたので、私はその補足という形で、2点に絞ってお話しさせていただきたいと思います。
 1つは、先ほど来出ております小・中の統一型の学校ですけれども、これは国が非常に力を入れて推進している事業のようです。国に直接聞いたわけではございませんけれども、私もいろいろと聞く範囲で、各地で既にできているところがあると。その中には、うまくいっているところもある。話を聞いてみると、例えば福島県の東北震災のときに放射能が漏れて、家があっても帰れない土地、復帰困難地域の大熊町というところがあるんですが、そこでは既に小・中一貫の学校ができて、そして当然少人数で復帰できた人だけしかいない、そこの子どもたちというわけですから、非常に数は少ない。
 数は少ないけれども、それだけに一人一人に目が届く教育をしている。だから、全国から移転する人が増えている。自分の子どももそこへ行けば、目をかけてもらえるんじゃないかと。今まで都会の小学校に通っていたけれども、学校へ行きたくない、行けばいじめられる、不登校になる。あるいは、学校へ行っても、先生が不登校ということで騒ぎ立ててしまうと、不登校者1名とカウントされてしまうので、先生にとっても困る。
 だから、そっとしておく、声もかけない、帰れとも勉強しろとも言わないというような状態で、子どもを見ていられないという親たちが、自分たちの居場所、居住地を大熊町に移したという報道に接しました。ですから、この学校構想というのは、いいところには大変いいわけです。必要なところもあるということなんですが、東京都の中で、あるいは、ある種都会の中でうまくいっているところはあるのでしょうか。
 まして、三鷹市がそれをしなければいけない理由は何なんでしょうか。推測するところ、三鷹市の財政が潤うのではないかと、私も詳しくは存じませんけれども、国からの報奨金、御褒美、よくぞやったということになるかどうか分かりませんが、そういうことはあるだろうと推測いたします。この例は特異な例として、福島県のあれだけの大変な震災があったのだからということで過ごしてしまうのか。教育の本質を突いた事例ではないかと思うんです。少人数ほど教育というのはうまくいくんだということを考えるきっかけにもなると思います。
 ですから、これはぜひ考えていただいて、三鷹市で今それが必要かと、やらなきゃいけないのかということを議員の皆さんにはぜひお考えいただきたいと思います。もちろん反対という立場で申し上げました。
 それから、もう一つ、もう時間もありませんので、環境問題のことでお話しさせていただきたいのですが、今、世界的規模で、地球環境が今までとまるっきり違う局面に入ったと。価値観の変換ですよね。地球って、何十年も、何百年も、この先、自分たちの子孫が穏やかに暮らしていける宇宙の1つなんだと考えてはいられない事態に入っていると。パリでも山火事がありました。南米でも起きております。
 それから、南極の棚氷という、氷が解けてしまう。氷が床のように海面に張り出して、南極を維持している、その氷が解けているということは何を意味するか。小さな島国だったら、水没してしまう。日本だって人ごとじゃない。それって、私たち、子どものときからつい数年前まで、私たちがせめて生きている間はそんなこと大丈夫だろうと思っていたようなことがどんどん起きていて、もはや子どもの時代、孫の時代には非常に住みにくい星になってしまう。
 今年の暑さは大変なことでしたけれども、去年よりももっとひどかったですね。来年になったらどういうことになるか。日常的に夏は40度なんていうことになるかもしれない。冗談じゃなくて、専門家が急激な変化は予測がつかないんだと、専門家も知り得ない、今まで考えたことがない事態が起きているんだと言っているわけですから、これは全地球人が、1人残らずみんながその思いを一つにして立ち向かっていかなきゃいけない。最大の阻止する方法は、二酸化炭素を減らすことですよね。
 二酸化炭素を減らすのは緑なわけです。それから、近頃、木が生えている地面が炭素吸収力というのを持っていて、木が生えていないところは、その地面の炭素吸収力が弱いんだそうです。だから、とにかく1本も切るなと言っているときに──天文台は森と言われているくらい木が多い、天文台の木を三鷹市が切るんですかということになる。私がちょっとこういう運動を始めまして、私はまだこの問題に気がつかなかったけれども、ずっと調べてきた人はこういうことを言っていますというようなことを、近藤さんの活動を遠くに住んでいる友人に伝えましたところ、いやしくも東京の1つの市である三鷹市が、今この時期に木を切るなんていうことをするんですかというふうに言われて、いや、このことは私自身、もっと深刻に考えるべきだと。一人一人が考えなきゃいけないという時期に来ているわけです。
 ですから、外苑の樹木伐採については二十何万人かが反対して、今、訴訟を起こしていますよね。外苑は、皆さん御存じのように、新宿区にありまして、新宿区が区議会に提案せずに、あの辺りを風致地区から別の開発基準の緩やかな、1ランク下げたものに変えてしまったと。要は区議会を通さずに勝手にやったと。それで、訴訟を起こされているんです。原告は区民です。区民は、あの木があったおかげで吸わなくてもよかった二酸化炭素を吸ってしまう危険を負わされたということで損害賠償請求です。停止ということも含めてですね。訴訟は今まだ決着していないようですけど。
 今、そういう局面に行っている。ちょっと長くなって恐縮ですが、この環境問題というと、もう一つ私が思い出すのは、国立市の日照権訴訟の問題です。国立って緑が多くて、環境保全ということに非常に市民の認識が高い地域なんです。結局、市民が勝って、一定以上の高層マンションを建てられなくなったわけです。
 だけど、日照権というのは、高層マンションの北側に住んでいる人だけが損害を被るわけですよね。ごく一部の人のための訴訟を市民がやって勝ったんです。市のどこでも高層マンションを建てるなという条例をつくって、ある程度造ったものを壊させたわけです。建築基準の訴訟って、建ててしまったら、建てた者勝ちということになるところ、既に建ったものを壊したと。
 これ、何で市民の力がそこまで強かったんだろうと思うんですけれども、私たちも反省する点があるんですが、市民の意識が高いというのは一体どういうことかというと、自分の問題だけじゃなくて、周囲の問題、地球の問題まで広げて、国立市全体の問題、隣の人の問題、向こうの人の問題から、どんどん広げていけば、地球全体の問題になる。それは、みんなで戦おうという意識が非常に強かった。
 だから、ぜひこの天文台の緑も、市民全体で、三鷹市の広報を見ると、水と森のまち、非常にすばらしい言葉が並んでいるんです。今、基本構想案にパブコメ募集と出ていましたけれども、私、書く暇がなくて、今帰り際にでもぜひ書こうと思うんですが、非常にすばらしい言葉が並んでいるんですけれども、実現可能なんですかと聞きたいです。
 せめて、何については、時限的にいついつまでに、何年後にというようなことを入れないと、あれは幾らでもきれいなことを書けるという思いがしてならないんです。そういうことで、市民ぐるみで、ぜひ緑を守るということに市議さんの力を貸していただきたいと。そのためには、まずは三鷹で天文台の森を切ったんだってというような、ある種の恥さらしの問題にはしないでほしいと。今の市政が、将来、すばらしい市政であったと言われるか、近年まれに見る悪政と言われるかは将来の問題ですね。今は分からないんです。
 でも、将来どういう審判が下るかは今の行動にかかっているということですので、ぜひ市議の皆さんにはお力を貸していただいて、市民の声を市にぶつけていただいて、緑豊かな三鷹市ですということをうたい文句にして、天文台の森を切らないでやりましたと、あれだけ市が進めていたのに、市民の力で切らないということに決定しました。だから、皆さん、どんどん子育てに来てくださいと。三鷹で子育てをすれば、小学校は近いところにあります。空気はきれいです。ぜひ、三鷹で暮らしましょうということをうたい文句にすればいいんです。そうすると、少子高齢化の少子のほうは、少し解決策が見えてくるのではないかと私は期待しております。
 以上でございます。


◯委員長(粕谷 稔さん)  御説明ありがとうございました。
 これより質疑に入ります。質疑のある方。


◯委員(山田さとみさん)  御説明いただきありがとうございます。質問させていただきます。皆様のお訴えは、この陳情書を見ますと、まず1番目の事項1のところ、羽沢小学校の移転計画は中止し、自然公園を造ることと書いてあります。私も、自然の保護そのものは重要であると考えております。しかしながら、私もこの議員の活動をしている中で、この地域はお買物が不便だという御相談を市民の方々から伺っているところでございます。
 さらに、近年、激甚化する自然災害でございますけれども、羽沢小の敷地が浸水予想区域に入っています。児童の安全が懸念されます。この2点は決して無視できない課題であると考えています。国立天文台周辺地域のまちづくり構想は、こうした2点の課題を解決するのに必要な手段であると考えています。
 近藤さん、そして奥山さん、本日、様々に御説明いただきましたけれども、羽沢小周辺にお住まいの市民がお買物をするのに不便だと困っていらっしゃることや、羽沢小学校が浸水予想区域に入ってしまっていることで児童の安全が懸念されることについてどのようにお考えか、お伺いします。


◯陳情者(奥山恭子さん)  買物難民ですが、私も大沢地区に住んでおります。私も後期高齢者で、あと数年で車の免許を返納しようと思っております。ですが、今、買物は宅配といいますか、事前に買物カードに欲しいものを書いて持ってきてもらうというようなこともできますし、それから、交通手段の乗合タクシーですか、正式名称は分かりませんが、そういうこともありますし、大体買物難民の数と、不便を耐えて天文台の上に上る小学校の子どもの数と、これバランスはどうなんでしょうか。比率で比べられるものでしょうか。
 買物難民がいるから小学校を潰して、子どもたちには天文台の高いところまで、特に低学年の子どもは重いランドセルを背負って通ってもいいということになりますか。これは比べられないものだと、買物難民というのであれば、その解決策をスーパーを造るんじゃなくて──スーパーは今、日本中でどんどん潰れていっていますよね。後期高齢者というのはどんどん少なくなっていくわけです。なぜ潰れていくか。みんな、若い人は若い人でネットでいろいろ買物をしますし、スーパーにあまり人が行かなくなったという状況の中で、買物難民を救うために小学校を潰すということが真っ当な意見か、これは小学校を移したい理由の1つだと私は考えております。
 次に、浸水の問題ですが、小学校が浸水する問題で危ないんだったら、その周辺に住んでいる住民も危ないわけです。これは、ぜひ治水という面で、市に徹底的に解決策を講じていただきたいと存じます。
 以上です。


◯委員(山田さとみさん)  ありがとうございます。私がお伺いしているお話では、例えば御高齢の市民の方が、もちろんネットスーパーなどもございますけれども、やっぱり自分の目で見て、食材を選んで、そうした豊かな生活、ささやかだけれども、そうした幸せを享受したいというようなお話であったり、あとは忙しい子育て中の方が、近場でお買物を済ませたいんだと、こうしたニーズもございます。
 また、近年激甚化する水害の中で、今後さらに激しさを増すかもしれません。そして、この陳情の中に、教育的な観点から、移転の必要はないというふうに書いてありますけれども、小学校に床上の浸水が起こってしまったときに、児童が過ごす教室は、水害の被害に遭い、児童の大切な学習道具などもぬれてしまう被害に遭ってしまうということが考えられます。教室の復旧に時間を要する可能性もあります。こうした想定もできると考えますが、教育的観点から見ても、移転の必要はないとお考えになりますでしょうか。


◯陳情者(奥山恭子さん)  もう一度同じことを申し上げる必要はないかと思います。先ほどの治水を市が責任を持ってやっていただくということと、買物は、それなりのほかの手段、スーパーという箱物を造らずに、例えば過疎地でバスにスーパーの物を乗せて、本人が選べるようにして運転して歩くと。三鷹は過疎地じゃありませんけれども、もしそれが必要なら、それをやればいいと。
 ほかの手段、小学校を壊してまでやることかと。今、アンケートで自分は買物難民ですといった方の年齢を考えたときに、将来までその話がずっと続くのかと。2度同じ説明する必要はないかと存じます。
 これ以上申し上げません。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  私、つい5月31日まで、池袋で在宅訪問中心の薬局を経営しておりました。そこで、地域の──あそこは日本一老人の多いところです、それは統計的にも分かっているわけなんですが、その方たちが自分で買物に行きたいという気持ちがあっても、行ける時期というのは非常に少ないということを私は体験的に知っております。自分の足で買物に行くというのは非常に難しいことでして、私は薬剤師として本当に生活指導もしておりましたけれども、なるべくならば、宅配の生協もあるし、そういうのでけがしないようにと。自分は、出かけるのは十分に安全を期して出かけるようにということを勧めておりました。
 スーパーなどに買物に行っている途中、ひっくり返って倒れる、骨折、長期療養。これは直結するんです。決して勧められたことではありません。私も84歳です。どっちを向いても、スーパーも、コンビニも何もないところです、大沢の一丁目は。にもかかわらず、ここにいたいという思いと、買物が、さて車が動かなくなったらと思うと、やっぱり宅配のものを使いたい。
 自分で歩きたいというのは、すごくあります。でも、それは、楽しみで歩きたいと思います。ですから、1日に1時間は楽しみで歩きます。近くの公園に行ったり。そのことが、老人にはとても大事で、お買物に行くというのは、私は薬剤師としての仕事を長年していまして、全く勧めません。ですから、あそこに何やらスーパーをこしらえても、それは害あるのみと思っております。
 今、羽沢小のすぐ近くのココスとかいうレストランの横に1つ、スーパーに近いものができるという札が立っておりますから、間違いなくできるんだと思います。ちょっとした買物ができるのかもしれません。しかし、一丁目に長く住んでいまして、30年住んでいまして、買物はほとんど調布か、吉祥寺か、武蔵境の駅前かというふうで、地元であまり皆さんお買いにならない。ちょっとしたものも買わない。それは非常に強い傾向ですね。これは、通販の大きな変化だと思います。


◯委員(前田まいさん)  よろしくお願いします。るる御説明、補足説明を含めていただきまして、基本的な部分では私も賛同しております。羽沢小の移転、また今回出てきている大沢台小との統廃合には反対の立場であります。また、この天文台の中の木を中心とする緑、自然が保護されるべきであるという考えも、陳情者の方と同じです。
 その上で、ちょっと幾つか確認をさせていただきたいと思います。先ほども説明はありましたけれども、この趣旨及び事項のところにも書かれてあります工事を中止というのは、どういう意味合いでしょうか。現在行われている自然環境調査及び歴史的埋蔵物の試掘調査についても、中止を求めていらっしゃるということでよろしいでしょうか。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  先ほども、これは私、申し上げたと思うんですけれども、全て中止して、市民の声を広く聞いてほしいということですね。その上で、構想を市民と共に練って、始めてほしいわけです。
 それを、工事を進めていながらやるというのはおかしいでしょう。物事は全てそうじゃありませんか。ああいう工事を、試掘から、生態のことから、調査をしながらということはおかしいと思います。そもそもがおかしいです、全部。そういうことの前に、市民の意見を広く聞くべきです。勝手にするなという感じですね。強くそう思っております。


◯委員(前田まいさん)  私もこの間、この話が出てきてから、今、近藤さんがおっしゃられたような主張もしてきておりまして、やはりまちづくりの出発点が逆だと。市が決めた考え方を示して、市民の意見を聞くという順番に、この間ずっとなっています。私自身も地域のアンケートに取り組んだところ、この敷地にもし何かするとすれば、どういったものを望みますかというふうに皆さんにお伺いしたら、本当に多様な意見が出てきました。もちろん、公園とか、自然を守ってほしいというのは本当にたくさんの方から寄せられています。
 その中で、もちろん学校を移転しろという人もいたし、あるいは図書館が欲しいという人もいたり、子どもが集える場所だとか、天文台の宇宙、科学を学べる場所だとか、本当に多様な意見が出てきていましたので、やはりそういう市民の声に根差したまちづくりであるべきだということは、大前提として私も思ってはいるところです。
 ちょっと市側の説明になってしまうかもしれませんけれども、一方で、これまで市が説明してきたのは、自然を保全する目的のためには、構想や計画をつくる前に状況の調査が必要だということで、この調査をむしろ前倒しにして、構想を練る前にここの環境の状況を把握するために、調査を先にしているというふうに、私たちには説明をしていますけれども、その点はいかがお考えになりますでしょうか。
 この調査をすることで、やっぱり見えてくる部分もあると思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  ちょっと情けなくなりました。調査であれほどひっくり返して、竹を切りまくって──木はあんまり切っていないようですけども、そしてカッコウがいなくなったんです。これは現実です。その調査そのものが、自然環境を壊しているということにお気づきにならないですか。それを先ほどから申し上げているんです。
 もう一つ、市民の声を聞いて、アンケートを聞いて、そのとおりするのが議員さんなんでしょうか。御自分の理念とか、思いとか、思想とか、そういうものは議員生活にはないんですか。私はそういうものを求めます。それぞれの方が、地球環境のことを大事に思って、何を造りたいですかというより、天文台のこの用地をどうしたいですかと聞くべきじゃないですか。何を造りたいですかというよりもね。自分たちは環境保護こそ大事だと思っているという発言をなさったんですか。そういう議員さん方であってほしいと思います。それは、先ほど奥山さんが言ったのと同じことです。
 そして、もう一つは、やはり天文台の研究環境の悪化というのをどうぞ考えてほしいんです。恥ずかしいと思いませんか。これほどの活動をしている研究者たちの環境をどんどんむしばんでいくということを恥ずかしいと思ってください。


◯陳情者(奥山恭子さん)  ちょっと今、手元にあるかと思って、調査会社からの中間報告を探したのですが、それがちょっと見当たらないんですが、要は目的ありきで、そのためには東京都の条例で調査をしなければならないということになっている、だから調査をしたということですよね。
 ですから、調査自体が目的のための調査ではないかと私たちは思うわけです。直接、どういう業者なのか分かりません。それから、業者の選定についても、これは1社だけに初めから行ったのか、その辺もよく分かりませんけれども、何もないところで、自然保護のために調査をするということはあり得ないわけですよね。
 ですから、もう少し、こういう目的で、もっと正確に、実は学校を造りたい、移設したいんだと。そうすると、国の政策にも合致して、三鷹市としてもよくやったということになると。そのためには、東京都には条例があって、一定以上の自然があるところでは調査をしなきゃいけないということになっている。だから、調査会社に依頼しました。調査会社は実は何社かあったけれども、こういう理由でと言えれば一番いいんですが、それは多分ないんだと思います。この業者に決めました。そして、中間報告のときは、少なくとも税金を使っている収支報告書、そこまでの部分とか見せていただけたらよかったと思うわけですが、それすらないということですから、そもそも不信感だけなんです。
 ですから、これ以上放っておいたら何をされるか分からない。だから、やめてくれという声だと、市民の切実な心から出てきた声だというふうに理解していただきたいと思います。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。確かにおっしゃることも分かります。人工的に調査を行っている以上、現状ある自然に手を加えているのは事実ですので、それ自体をやめてほしいというお気持ちも一定理解しています。
 それで、この間、私はちょっとまだ現地を見られていません、正直なところ。会派として、月末に視察を予定しています。そこでしっかり見てきたいというふうにも思っていますけれども、この間、市からの報告の中でも、今まちづくりが想定されている北側の土地は、かつて官舎もあったけれども、今はもうなくなって、天文台の財政難が理由だと思いますが、手入れも行き届かなくなって、一部そういうボランティアが入って竹林を維持してくれていますけれども、非常に荒れた状態にあるというふうに聞いています。
 大木が倒れたり、この間の気候変動の中で雪崩が起きたりということも聞いています。9月の委員会では、この調査の進捗状況が報告される中で、その荒れた北側よりも、手入れが入っている南側で生物の生態系の多様性が認められているということも報告されています。このことについて、どのようにお感じになられるのか、お伺いしたいと思います。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  南側より北側が動植物の生息が少ないのは当たり前のことです。そうでしょう。暖かいほうが動植物がいっぱいできます。生息しやすいわけです。これは愚問じゃないでしょうか。このことも、私は自然公園を造って、子どもたちにこういうお話をして、太陽というのがどんなふうに生物にとって影響するかというような教育もできると思っておりますし、これは当たり前のことじゃありませんか、北側は動植物が少ないと。少ないからといって保護しなくていいと、そういうふうには思いません。だからこそ保護しなきゃいけないと思いますよ。
 それと、天文台のところの官舎がなくなってざっと20年ぐらいたっているようですけれども、荒れ果ててと。私、何度もこの件が起こってから見に行っておりますけれども、大体、あのとおりでした、私どもがいますときに。ただ、あれの北側に、私の住まいは敷地が200坪ほどありましたけれども、敷地の北側に平屋がありました。北側に玄関の門扉がありまして、垣根があったわけです。その垣根を低く剪定するということは、どのうちもとても丁寧に、1年に数回しておりました。
 でも、大木は、私のうちに一抱えもあるほどのが3本もありましたけれども、それを切ったり、はねたりは誰もしません。とても大事に過ごしておりました。その大きな木を目標にして、私がかつていたところを見てみましたが、前と同じに私には思えたですね。ただ、竹が非常に生えっ放しであるとか、草が膝ぐらい生えているとか、そういうことは、住んでいると踏み散らしますから、抜いたり、踏んだことで平らになっておりますけれども。そう荒れているというふうには思いませんでした。
 その荒れていない手つかずのままが、私は自然公園として大変いいと思います。老木が倒れれば、必ずその新しい木を植える。そのことが大事じゃないでしょうか。


◯委員(前田まいさん)  いや、私は北側の土地はやっぱり手入れが入らなくなって荒れているんだというふうに、見ていない段階であれですけれども、受け止めています。間に何か大きな建物があって、太陽の光が遮られているということで、今北側がそういうふうに生態系が乏しくなっているということであれば一定分かりますけど、同じ敷地で、広いとはいっても同じ場所にある中で、北側と南側で、この調査報告書によるような差が出るということは、やはりこの間の管理の不行き届きが原因としてあるんじゃないかというふうには思っています。
 私も、別にここに何かを造ることを是としているわけではなくて、もちろん自然を守りたいという思いもあります。ただ、私は議員というのは、市民の声を代表する仕事だと思っているので、もちろん、自分の政治信条等もありますけれども、加えて、この地域の代表でもあると思っているので、地域の方の声を届けることが仕事だというふうにも申し上げておきたいと思います。
 それから、単純にこの天文台の緑を守りたいという、もちろん地域の皆さんの愛着も含めて、また気候温暖化の中で環境問題としても守るべきだという強い思いの下で運動されていることには敬意を表します。ただ、ここを守る責任というのは、本来であれば所有者である国や、国立天文台が行うべきであることのようにも思うんですよね。だけど、それをこの間してこなくて、また研究予算等の削減等もある中で、土地を手放す話が出てきて、そこで市は民間の開発をストップさせて、緑を守りながらって、一応今言っていますけれども、そこには私もかなり疑いの念を持ってはいますが、市は緑を守ることも大事に一応考えているということもあるわけです。
 天文台への働きかけなどは、この間行われてきたのでしょうか。また、もし行われていれば、天文台側の反応なども教えていただきたいと思います。


◯陳情者(奥山恭子さん)  天文台への働きかけというのは、先ほど近藤さんからもありましたけれども、市民が直接天文台に行くのは非常に難しいことです。近藤さんの場合は、たまたま元研究員でいらしたお連れ合いがいたから、そのつてを頼って、私が聞いた範囲では事務部長にも会って話を聞いたと、7月31日に面会したというようなことを、記録も見せていただきました。
 でも、それ以上のことは市民はできません。市民ができるのは、市議さんに頼んで監視をしていただく、あるいは天文台に働きかけるような行動をしていただくということしかできない。そのための市民の代表の市議という立場の方々がいらっしゃるわけですから、ぜひそれはやっていただきたいということ。
 それから、ある程度のことは天文台からお話をいろいろと伺いまして、やはり2004年に国立大学法人という形で研究機関の法人化をしたわけですから、純粋な国立ではない、国の土地ではないんです、天文台の土地なんです、今の状況では。それを管理するというのは、なかなか大変なんだということは聞きました。そういう状況で、私たちは天文台の問題をどう見ていくかというふうに、市民の立場でどう見ていくかというのは限界があるということを1つ押さえておいていただき、かつ御協力いただきたいと思うわけです。
 それから、北側より南側のほうが、要するにいい土地なんだと。だから、そのよくないところは手放して、何か有効に使ったっていいじゃないかという御意見については、植物の一体性で、南側のほうが多様性があると言うけど、北側にしか生えない植物もあるんだということを含めて多様性というんじゃないんでしょうか。北側は日が当たらないんだということを前提にした保全もする必要があるでしょう。
 緑を育てるというのであれば、北側のものを切ってしまうのではなくて、北側に生えている植物の組成に合わせて管理すると。下草を取るとか、それこそが、今の土地は木が生えているということだけで価値があって、その土地が二酸化炭素を吸収するんだという話を聞いて以来、私はなるほどと。無駄な土地はないんだと、無駄な緑はないんだということを思っております。
 以上です。


◯委員(前田まいさん)  ありがとうございます。確かにおっしゃるとおりだと思うので、私自身も天文台や国への働きかけについても努力したいというふうにも思います。
 また、北側だからこそ残されている生態系というのも、確かにおっしゃるとおりだなというふうにも感じます。
 最後にお伺いしたいんですが、今日も追加の署名があったということで、1,200人を超える方が今回のこの陳情の趣旨及び事項に賛同されたというふうに、これは大変なことだというふうに受け止めます。その上で、この間、短い期間ではありますが、たくさんの市民の方に働きかけをなさってきた中で、特にどんな声が多く寄せられたかとか、どういった思いが強く皆さんに託されたのかということをについて幾つか御紹介いただきたいと思います。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  私が一番励まされたのは、一丁目、天文台の正門から200メートルのところなんですが、40代の御夫婦で、お子さんが1人、その方から、自分は5,000万円ぐらいかけてこの家の土地を買ったと。その理由は、御夫婦は都心に勤めている。ここはとても環境がいいと。駅に着くと、匂いが変わると──武蔵境駅のことです。自分のうちに帰ってくると、まるで匂いが違うと、いい空気だと、深呼吸したくなる。それで、この土地を買いましたと。右も左を見ても、スーパーもコンビニもない、そのことがうれしいと。西側を見ると、天文台の森があると。カッコウが鳴いている。東側を見ると、あの広大な都立植物園がある。こんないいところは、めったにないですよと言うことに大変勇気づけられましたね。私も、こういう若い世代がちゃんと三鷹を選んで住んでいらっしゃるということは心強く思って、このことはぜひ議員さん方にどうしても聞いてほしかったことです。
 ともかく、いい匂いがしますねと、我が家に訪問した方もそう言われますね。大体の外来からいらした方々は、いい匂いですねと、いい空気だということですね。
 そのほか、市民の声で一番多かったのは、俺たちは何も知らんかったと、これです。何だよ、知らんかったよ、無視するのかよ、これが多いです。
 もう一つは、四丁目の下のほう、羽沢小のお近くの方、あの水害の調査を発表したのはどこかねと。自分は隣に住んでいるけど、2019年の水害のとき、校庭は水にぬれてなかったと、スマホで写真を見せてくれました。信憑性が欠けるということもね。もう一つは、四丁目の方の発言では、そんなに水害があるなら、俺たちの生活はどうしてくれるんだ、家や土地はどうしてくれるんだと。ここは、三鷹市が建築許可を出したところだ、それをどうしてくれるんだという声がありました。私は一丁目ですから、本当に思いがけない言葉でしたね。よく言うよと、羽沢小が危ないなら、俺たちはどうしてくれるんだと、そういうことですね。
 羽沢小はもう一つ、高校3年生の方の男性ですが、名前は言えないと言われたんですけども、実は署名だけして、住所を書きませんでした。羽小がなくなるのは僕は嫌だと。あそこは自分のふるさと、小学1年生から6年間過ごしたふるさと、それをなくさないでくれと、涙をいっぱいためて言いましたね。これももう、私は恐らく生涯忘れないことだと思います。
 あとは、年配の方で多かったのは、とんでもないという話です。とんでもない、何をやるんだと。天文台はあのまま残してほしいという声が、非常に年配の方は多かったです。
 それと、五丁目の橋のたもとにある63歳の男性からは、自分は小学1年生からここで生まれ育って、羽沢小はできてなかったですから、大沢台小学校に通ったと。冬なんかは涙を流して通ったと、坂道がつらくてつらくて、怖かった、寒かったと。自分が大人になってから羽沢小ができて、本当にうれしかった。何でまた天文台の中へ行くんだいと。その方のそういう言葉も本当に忘れられないですね。つまり、近いほうがいいということです。それを、なぜ逆行するんだと。まるで、それは子どものことを考えていない。三鷹市は子どもの幸せを第一に考えていないんだと、その方と一緒に思いを共有したんです。
 あとは、やはり私が署名で回って、署名をしていただいた方は、やはり積極的に羽沢を移転したらいいとか、そういう方はほとんど私の接触する限りいなかったですね。
 それと、野川のほとりの方から声があったのは、自分たちに移転先がないという言葉も随分出ました。羽沢小を高床式の鉄筋の大変立派な建物に建ててくれて、そこへ地震のときでも、水害のときでも、駆け込む場所があったら、どんなにいいかということはどなたも大体賛同ですね。天文台の中まで、決して避難はできないと。特に私は自分が年寄りですから、共感いたします。
 あの坂を年寄りが災害のときどうやって上っていくんですか。想像しただけでぞっとします。思いませんか。私は怖くて、あそこの坂は足で上ったり下りたりしません。ちょっと近くても、何とか車で行くか何かするしかなくて、実際私どもの仲間でも、運動の仲間で1人、膝の裏側の腱を、あそこの坂を往復したために大変な障がいを受けたんです。申し訳なく思っているんですけれども、60代の健康な女性の方でした。
 ちょっと話が──かもしれませんけれども、私どもは9月21日に市長さんに要望書を出しました。そのときにあの坂道のこと、児童、弱者が困難であるということを明記したんですが、22日にこの特別委員会がございました。そのとき、市長さんがおっしゃるには、ちょうど私は真後ろ、2メートルのところに座っておりましたけれども、あの坂道を天文台の研究者やら普通の人は毎日往復している、なんていうことはないというようなことを2度もおっしゃったんです。これは、私は、普通の言葉で言えば、頭に来ますね。何ちゅうやっちゃ、こいつはと。残虐じゃないですか。
 小学1年生と、天文台の研究者が何人上っているか知りませんが、成人と同じように考えるような市長さんじゃあこれは危ないなと思ったわけです。やっぱり、子どもがあそこを利用することの危険性、危ないということを、どうして思わないんでしょうかね。皆様方も、署名運動なんてなさらんでしょうけれども、ぜひ市民の声を御自分の足で歩いて聞いてみていただきたいんです。ぜひそれをお願いしたいと思います。


◯委員(おばた和仁さん)  今日はどうもありがとうございます。それでは、幾つかお聞きしたいと思います。1つ、先ほどの御説明の中で、研究環境として、学校とか図書館があの場所、北側ゾーンにできることについて、研究の悪化、劣化というふうに言われたと思うんです。現在も七中等、すぐ北側にございますけれども、具体的に劣化するということについて、どういった観点のところからそのようにおっしゃるのか、もう少し詳しくお聞きしたいと思います。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  私は、8月末に天文台の、去年まで在庁しておられた方と面談ができました。そのときに、5時に来なさいと言われまして、5時に出かけました。明るくて、とても爽やかな日でした、暑かったですけども。帰りが5時45分でした。私、玄関まで送られて、さようならって出た途端、両手両足、膝をついて、正門の明かりのかすかな明かりを頼りに帰ったということがあります。そのように真っ暗なんです。外灯をつけません。
 その方に、私は確認したんです。天文台は今も観測していますかと。しておりますと。だから、街灯はなしです。真っ暗です。私の夫もそうでしたけども、あの方たちはみんな天文学に入ったときから、暗闇を歩くことには慣れているんです。私は夜行性と言っておりましたけれども、そういうところが環境なんです。明かり、つけられない。懐中電灯を持って歩かない。その明かりが害になるんです。そういうところなんです。
 それが、やれグラウンドを使う。グラウンドを遅くまでやると、冬なんか、明かりをつけなきゃいけないかもしれない。市民に開放したら、何時までするか分からない。もう一つは騒音。小学校というのは、近所からクレームがつくのは騒音です、クレームをつける側からしたら。学校側は、当然ながら、スピーカーでいろんな連絡事項をがなり立てないと、子どもたちには通じません。ラジオ体操の音、運動会の音、それは学校でない人たちにとっては明らかに騒音なんです。
 私どももあそこに住んでおりますときに、桜並木、研究棟との境目にありますが、私たちは桜並木と言っておりました。そこから先、私の子どもたちが出ていくことを堅く禁じられておりました。みんな研究室にいて、あるいは観測しているわけです。非常に邪魔なんです、音やら声。非常に厳重に禁止されておりました。
 ただ、日曜日だけ、グラウンドで友達とキャッチボールをするというのは、時々なら許されておりました。一度、正門を上って、すぐ右手にあります3階に私の夫の研究室がありましたけれども、息子が出かけていって、「お父さん」って下から呼んだと言って非常に怒られたのを私は覚えておりますね。そういう声が邪魔であると。それは当然な要求じゃないでしょうか、静寂であること。
 がちゃがちゃした中で、どうして集中ができるんですか。そのことを皆さん、もっともっと考えてやっていただけないか。今日はこれが、私が一番言いたいことです。


◯委員(おばた和仁さん)  詳しいお話、ありがとうございました。明かり、騒音の問題ということで、一方で、国立天文台さんのほうがこの点についてどういうふうに考えているのか、当然、今までも三鷹市といろいろ議論してきていると思うので、そこは確認をしたいと思いました。
 次に、クラウドファンディングというのが、今日いただきました案にも出ていますけれども、これで募金を募るということなんですが、これはどういった費用として集めるということを考えているのか。先ほどの行政報告も聞いていただいていたと思いますけれども、かなりの、土地の費用とか、お金がかかるということも想定されていますけれども、そうした中で、おっしゃっているこのクラウドファンディングというのはどの程度のことを考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  実は、それはまだ私どものいわゆる構想にも至らないレベルの問題です。規模をどうするかとか、誰がそれの代表をするかとか、そういうことは考えておりません。しかしながら、昨今、国立博物館もクラウドファンディングで非常にうまい具合に難関を乗り切ったようです。
 もう一つ、天文台もある観測所が、存続が危ぶまれていたところがそれで乗り切りました。これは、世界中にキャンペーンするわけです。それを何とかできないもんだろうかというふうに思っております。天文台も、ちょっと考えただけでも、このたびは小学校の移転にこの土地を何とかする。それが、お金がなくなったらどうするのか。次々に天文台が浸食されていくというのは、誰が考えても、今のとおりなら、政権が変わらない限りなるわけです。それをどうするかというのは、やっぱり私たちが考えなきゃいけませんね。
 クラウドファンディングも、私が1人でするのではなくて、私が思いますのは、三鷹市が率先してクラウドファンディングをやっていただけたらいいなと思うんですよ。市議会の皆様も、三鷹市も。そうしますと、本当に三鷹市はすばらしい市になりますね。この困難なときに、そういうことを立ち上げてくれれば。それを一番願っているんですが、その方法というのは、これから私どもは研究します。検討いたします。実現したいと思っております。


◯委員(おばた和仁さん)  ありがとうございます。次に、奥山さんにちょっとお聞きしたいんですけれども、先ほど環境問題、そして緑を守るというお話もしていただきました。実際、私ども、立憲民主党の会派で、直近の状況について、現地に行って調査をさせていただきましたけれども、かなり竹やぶで荒れているという状況に、私には見てとれたんですけれども。なおかつ、前から竹のために木が枯れかかっているという状況があって、私はそのようにちょっと拝見をしました。
 そこら辺の、植物の状況については、これから市のほうからも詳しい状況について報告があるものと認識しておりますけれども、奥山さんとしては、今のあの北側ゾーンの植物、木とか竹に覆われているという状況については、どのような見解をお持ちですか。


◯陳情者(奥山恭子さん)  私どもは保全ということを申し上げているんです。保全というのは、よく保つわけですよね。全て切るなとか、切れと言っているわけではないと。生えているものをうまく育てると、本来ならば育つべきものが腐っていたら、それは取り除かなければいけないものも出てくるでしょう。
 いずれにしても、保全作業が必要だと。そこの竹の間を散策するような道を造るようなことがあってもいいと思いますし。いずれにしても、手が入らなきゃいけないことは当然だと思います。そのまま残せと言っているのではないということは御理解いただきたいと思います。


◯委員(土屋けんいちさん)  それでは、ちょっとまず1点確認させていただきたいのは、陳情に自然公園を造ってほしいということです。この1,219人の方々は、あの北側の部分を三鷹市が借りる、あるいは買うということ自体には賛成ということでよろしいんでしょうか。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  そうですね──ただし買うか、借りるかということさえも、市民に問うてないわけです。そのことを皆さんおっしゃいます。そのことをなぜ市は問わないんだと。そういうことなんですよ。買うということに賛成と言った人は、ほとんどいなかったと思います。なぜ問わないんだと。こういう三鷹市の経済状態で、こういう条件で、こういうふうにしたいんだけど、みんなどうだいと言うのが市長さんの役割じゃないですか。
 何もなしに、これを造るよと。それは普通でいえば暴君ですよね。そこを壊して学校を造るよということは、とんでもないって、これが普通の方々の反応でした。


◯委員(土屋けんいちさん)  分かりました。買うなんかとんでもないということで。こういう公園を造るということは、市が借りるということはやぶさかではないという、そういう御意見ということでよろしいでしょうか。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  市が買う、市が買わない。買わないときはどうするのと、そういう会話はあまりなかったですね。ともかく、話をしていくと、買う買わないをなぜ市民に問わないのかと、それからの問題だというのが非常に強かったですね。


◯委員(土屋けんいちさん)  分かりました。ありがとうございます。いずれにしても、天文台さん自体は、こういう自然公園を造るということはあまり考えにくいので、ちょっとお伺いしたのですけども。
 次に、先ほど、三鷹市が、要するに市が天文台の木を切ることは反対だという御意見をいただきました。もともと天文台が北側の土地を売却して結果的に宅地になるだろうということを、三鷹市が止めた形なんですけども、それ自体には──天文台が勝手に土地を売却して、あそこが住宅地になるということは、やむを得ないというお考えなんでしょうか。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  ちょっと不思議な質問なんですけれども、私が得ている情報では、宅地業者に売ろうとしたところ、三鷹市が食い止めたという理解を私はしておりません。食い止めたというふうには思っておりません。財政が、特に土地の固定資産税を、ともかく自分たちの賄いのうちで支払わなきゃいけないという辺りで、難しくなってきたという、そういうのを私は聞いております。
 研究費の削減云々は、これは遡れば小泉政権のときに云々とありますね。今回のことの成り行きが、私どもも、市長さんに要望しましたときに、田中部長さんが大きな写真を見せて、こういう小さい住宅がいっぱいできるんですよ、それを私たちは食い止めたんですよと、何度も何度もそれをこうやってお見せになることに、私はびっくり仰天したんです。そうなんだろうかというのが、私はずっと疑問でありました。そういうふうには理解しておりません。


◯委員(土屋けんいちさん)  分かりました。実際、天文台が北側の土地を売るということで、市側に話が来て、それを止めて──要するに全部宅地になっちゃうと、自然はほぼなくなっちゃうというので、それなりに自然を残すという、もちろん学校とかもあるでしょうけども、そういう1つの観点から阻止したと、私どもは説明されていますので、そのように今、私は伝えました。
 いずれにしても、そういうことから、白紙に戻すということは、結果的に天文台が北側のあの土地を売っちゃって、ほぼ住宅になって、自然がほぼなくなるということは、我々も好ましくないと思っていますので、その点について、ちょっと見解が違うようですので、このことについてお聞きしてもあれかなと思うんですけども、全部宅地じゃなくて、市は自然を少しでも残したいと考えているということは、どういうふうにお考えでしょうか。


◯陳情者(奥山恭子さん)  天文台が土地を売るとか何とかという話は、恐らくこれは法人化の影響ですよね。要するに、国が──全て国の土地だったわけで、研究者は自由に、国が固定資産税を払うわけですから、土地がどうであろうと心配なく研究していればよかったんですが、法人化したときに、もう今後は独立採算でやれという国の命令なんです。だから、根本を言うと、この問題の本質は、国の文教あるいは科学技術に対する研究費をどう考えているのか、研究費だけではなくて、研究をどう考えているのか。そして、少しでも削減して軍拡のほうに回すのか何か知りませんが、そういった国の政策の根本的なところが問題なんです。
 それで、実は私も2014年以降、現職の間、国立の研究教育機関に勤めておりましたので、その独立採算でやれというのは非常に厳しいもので、今まではそれまで研究費も国からもらえるものを、運営交付金というものが出てきて、これで全て賄えと。それも、今までよりも少なくなって、ほかに何もないと。そうするとどうするか。
 それから、しかも監査が入りまして、天文台は使っていない土地があるじゃないかと、そりゃ余計だなと、ここの部分は売ればいいんじゃないかというような、恐らくプレッシャーもかかってきたんだろうと思うんです。それは分かりません。私の想像ですが、ほかの研究機関も、それから東京都のど真ん中、文京区にあるT大学、あそこも今、そういう問題で、租税上の係争になっている部分があるんです。
 学内のコンビニのようなものに対して、その部分を抜いて、固定資産税をかけるとかかけないとかって訴訟沙汰になっていると。全て国が、金を生まない研究機関から何とか絞り取ろうとか、あるいは金を出さないということでやってきているので、天文台がしようがないと、北側を手放してでもと思ったのは、無理もないと。研究者にしてみれば、自分の研究しているのが、命がけで生きてきてやってきた仕事ですから、それが最高の望みですけれども、研究もできない、それから機械を動かすこともできなくなる。
 科学博物館の例が、いい例ですよね。展示物を国民に見せることすらできないというところまで追い詰められているわけですから、北側を手放そうということも、もちろん喜んでやったわけではなくて、やむにやまれぬ措置だったんだろうと。だから、本来であれば、なるべく研究に負担のかからないような形にと思っているはずで、そこのところは──やはり日本国内で天文台ってここ1つしかないんです。ほかにあるのは観測所であったり、日本の天文台というと、三鷹なんです。私もちょっとほかに行ったときに、三鷹というまちと言うと、天文学に詳しい人たちは、ああ、東京の三鷹かというくらい有名なのです。
 だから、その研究に沿うような形で残したいと、協力するような形で、なるべく研究に障らないような、妨害にならないような形で残したいというのは、私個人の出発点です。この運動に関わった出発点でもあるわけです。だから、ここに民間の住宅ができるのはもってのほかで、できれば学校もやめてほしいというところから出発して、やっぱり緑を残すのが一番いいんじゃないかということで、関わったという経緯がございます。


◯委員(土屋けんいちさん)  分かりました。国がということは、私も同感で、そのとおりだと思っております。
 以上で終わります。


◯委員(吉野けんさくさん)  すみません、よろしくお願いいたします。今、お話がありましたとおり、国がということはすごくおっしゃっているとおりだと思っておるんです。出発点として、国のほうが──さっき財政難で、北側を有効活用したいと、そういう話が天文台から三鷹市に下りてきて、三鷹市のほうで有効活用の案を出したことが、羽沢小学校の移転だったんですけれども。
 たまたまその少し前に、羽沢小学校が浸水区域に入って、三鷹市としてはどうしようかと考えているときに、天文台の用地の有効活用がどうも必要だということで、国から下りてきた。そこで、移転をという話の進め方をしているというふうに聞いております。
 国からも、これを三鷹市、いついつまでに買うと返事をしろとか、そういった話は出てきていないというふうにも聞いております。ですので、もし三鷹市が買わないといったときに、宅地になるかといったら分からないんですけども、ただ三鷹市としては、宅地になっては困るという気持ちが、やはり強いというふうにも聞いております。
 なので、お伺いしたいのは、先ほどもありましたけども、委員会のほうで、取得するには相当の金額がかかるというふうなお話がほかの委員からもございましたけれども、近藤さんとして、三鷹市で買うことはあり得ないというふうにおっしゃっておりました。その際に、民間に売られる可能性があるという認識を持ったとして、三鷹市が買うべきかどうか。そこはどうお考えになりますでしょうか。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  ちょっとばかり、何かが違うような気がするんですけれども。私、クラウドファンディングの話が出たときに申し上げたと思うんですけれども、天文台を本当に大事に思って、こういう話があったときに、クラウドファンディングができないかと思っております。それには、三鷹市も賛同して、クラウドファンディングに、何とかこの土地の課税ということを考えるとか、応援する側に立つ。そういうことを望んでおります。
 そういう意味でのクラウドファンディングなんです。三鷹市が買うとか、それじゃあ三鷹市に買うなと言ったら、民間の業者が買っていいのかと。こういうことは論外でございます。


◯委員(吉野けんさくさん)  これは天文台に限った話ではなくて、一応、三鷹市は認識上、国全体で見ると、都会だという認識になっています。国が今言っているのは、都会にこういった大きな公共施設があるのはおかしいだろうと──先ほどの東大と同じですよね、おかしいだろうというような声が実はあるんです。その声があった上で、国立天文台は縮小、有効活用、そういった話が出てきている部分があるんです。なので、要は方向性が、三鷹市に、買う買わないではなくて、さっきの話のとおりなんですけど、国に対しておかしいんではないかというふうな視点になるのかなというふうに私個人としては思っております。
 終わります。


◯委員(伊沢けい子さん)  御説明、どうもありがとうございます。本当に詳しく、自然を守るという観点や、天文台の存在価値というものについて御説明いただきましたので、大変よく分かりました。ただ、今日も資料を添付していただきましたけれども、近藤さんは、こちらの官舎にお住まいで、タケノコ掘りとか書いてありますけど、子どもたちとの交流を実際に体験されてきたということですよね。
 私のような世代でも、私もその当時は大阪に住んでいましたので、このような環境というのは、正直言って、なかなか生活の中ではなかった環境です。そのような貴重な体験をされてきたからこそ、これを今後、後世に残したいというふうに思われたのではないかというふうに思うんですけれども、そうした子どもたちとの自然を通じて感じられたことや、今後、次世代にも残したいと言われる体験というものをもう少し補足していただけたらと思います。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  例えば、私のところも、本当に注意していないと、大木の間に竹がにょきにょきと生えてくるような環境でしたね。それで、タケノコが、もちろん食べ切れないぐらい取れるわけなんです。文庫の子たちは、タケノコが芽を出しますと、俺のタケノコと言って奪い合うわけです。あるとき気がついて、すぐに掘るのではなくて、来週までどんなふうになるか見ていようよと。食べられないぐらい伸びるわけです。
 1週間、タケノコが芽を出して伸びるのに、どのぐらいの大きさになるのかって、皆さん御存じですか。例えば、そういうことも、うちの文庫の子たちは知るわけなんです。どのぐらいでタケノコを掘り出して食べるとうまいかということも、いつの間にか知るわけなんです。例えばそういうことですね。
 竹を来週1週間待ったら、とても食べられないぐらい伸びて、そのとき、私のところで、たしか松谷みよ子だったと思うんですが、「たつのこたろう」という大変いい絵本があります。それをその前後に読んだり、そういうことをするわけですよね。竹がすっかり伸びると、竹を切って何か工作しようとか、そういうこともいたしました。そのときは大勢のお父さん、お母さんが買って出るわけですよね。
 あと、春先になると、モグラがその広い庭にぼこぼこ小山をつくります。それを、みんなほじくり返したり、モグラは見つけられないんですけれども、それも大変楽しんだことですよね。
 あとは、栗の時期になると、栗のいがが大変危ないので、子どもに触らせたくないと思いつつ、あしたは栗を拾うので、みんな長靴を持ってくるようにと言いまして、栗をかかとできゅっと開くわけです。栗を持って帰って、あるいは自分のところで、私がフライパンで焼いて食べるとか。栗のいがを、今度は庭に畳1畳ぐらいの穴を掘って、そこで栗のいがを焼いて、危なくないようにするとか、そのついでに焼き芋もするとか、そういうこともいたしていましたね。
 一番面白かったのは、小学4年生ぐらいの女の子で1人、蛇が大変好きな子がいました。春先になりますと、おばちゃん、いろんな色の蛇がいるのよって。私は蛇が大変苦手でしたから、見ると、手首にブレスレットのように巻いて来るわけです。ポケットに蛇の首をちょっと、こんな蛇です、赤ちゃん蛇。春になると、天文台の北は至るところを蛇が闊歩します。それを、その子は引っ張り出してきて、手首に巻いて、みんなに見せる。私はきゃあきゃあ言いながら逃げていたんですが。
 印象的なのは、いろんな色の蛇がいるんだよと。いろんな子がそれを触ったり、そして、最終的には逃がしてあげなさいということを言っておりました。その屋敷のあちこちにニホンスミレ、これは絶滅危惧種のちょっと手前のものなんだそうですね。本当にはかない、一重のスミレがあったり。タンポポも葉っぱが非常に少なくて、見るからに清楚な感じのタンポポ、そういうのがふんだんに、私のうちの垣根の辺りには、春先になるといっぱい咲きました。それを踏まないように、とても大事な花なんだとみんなに言ったりもしたわけです。
 あとは、夏休みの一番大きな行事としては、地面の中からセミが出てきます。やっと、やっと7年後に出てくるわけですね。それが太い幹にへばりついたようにして出てきて、長い時間かけて、ちょうど目の高さぐらいに出てきて、そこでふ化します。セミの殻からきれいに出てきて、真っ白な透明なところから、セミらしい色になっていくのをじいっと見るわけです。これは毎年大きな行事で、どこから出てくるか大体分かりますから、座布団を敷いてそれが出てくるのをみんなで待つ。声を上げない、静かに見る。途中でごろっと寝てしまう子もいました。これは、生命の神秘といいますか、そういうことをいたしました。
 あとは、ちょっと天文台の中を、うちの夫にお願いして、子どもたちを引き連れて、西側の長谷川病院のあの崖の上に、1年に数回、みんな引き連れて、そのときはみんな長靴です。私語は一切してはいけない。夕日の沈むのを2時間ぐらい見に行きました。本当にあれはすばらしい体験ですね。みんな静かにします。そして、そうっと帰っていきます。それは、子どもたちに、天文台というところはうるさいと駄目なんだよ、ともかく音を立ててはならない。そういうふうに、私は天文学の何やらというのは知りませんけれども、星を見て何とかだとか、宇宙学者になれだとか、そういうことを子どもたちに言った覚えは一度も、我が家の子どもにも、カッコウ文庫に来る子どもたちにも一言も言ったことはありません。そういうことは言ったらいかんのだと思います。
 それで、夕日を見たりして、この天体の美しさ、地球の美しさを見て、セミのふ化していくのを見る。なかなか一般の家庭でできないことです。
 あとは、桜の時期は、花見をみんなでいたしました。大きな一抱えもある木の上に、5、6年生の子どもたちがツリーハウスを建てて、これは数人で、ほかの子は入れない、私どもも、大人は来ちゃいけないとか、そういう楽しみ方をしました。でも、これは絶えず大人の目がなければいけません、危ないです。どれも、みんな大人の目が必要です。でも、私の家庭文庫で育った子どもたちは、今どう思っているでしょう。
 大学に進んだ子も何人もいましたけれども、2人は私に卒業論文のコピーを持ってきてくれました。天文台の中にある「カッコウ文庫と私」というようなテーマでしたね。1人の方は先生におなりになって、1人はカナダに行かれたんですが、大変うれしかったです。どんなに自分がここで自然と接して楽しんだかということを基本にして、子どもの自分が育てられたという精神史を書いておられた。
 一人一人の子どもたちが、大事なものを天文台のカッコウ文庫で手に入れてくれたなと思っております。そういうことを、自然公園の中ではできたらいいなあというのが思いです。


◯委員(伊沢けい子さん)  どうもありがとうございました。なかなかできない体験を、三鷹の中でこういう体験ができていたと。今もまだその環境は残っているという中で、やはり私たちが何を三鷹の将来として描いていくのかという選択を迫られているのだというふうに考えます。お話、ありがとうございます。
 それと、もう一つお聞きしたいのは、小学校、中学校の件なんですけれども、近藤さんは、子育てをされたというふうにお聞きしておりますが、学校は大沢台小学校があって、そこから1981年に分離をして羽沢小学校ができたと思います。そういうふうに、市から私も聞いておりまして、1,000人規模の大規模校になったので、子どもたちが四丁目、五丁目区域では通うのが大変なので、新たに羽沢小学校ができたと、そういう経緯があるかと思います。
 私はちょっとその時代のことはよく分からないんですけれども、どのような経緯で、市民として、また親御さんとして関わってその事態を見ておられたのか、御存じのことを教えていただきたいと思います。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  ちょうど私の息子は大沢台小学校の1年生だったと思います。クラスが4クラスか5クラスか、非常にたくさんだったことですね。そのときに議員さんで、もう亡くなられたんですが、菊田美奈子さんという方が一丁目にお住まいで、この方と親たち、特に母親が大運動を起こしました。つまり、通称崖下の四丁目、五丁目、六丁目の子どもたちが、大沢台に通うのは大変困難だということと、それと子どもの数が増えたということで、両方の意味で何とか崖下のほうに小学校を造りたいということで、大運動したんです。私も署名した記憶があります。
 当時、菊田美奈子さんと御一緒に駆けずり回った方が、三丁目にまだ御健在でいらっしゃいます。ミノワフジさんという方で、90歳です。まだ記憶もしっかりしておられて、2か月ぐらい前、私、お話を聞きに行きました。どんなふうだったのと。真っ暗になっても、戸別訪問して、署名運動したと。その挙げ句、やっと市が動いてくれて、羽沢小学校ができたんだと。どんなにうれしかったか。
 つまり、あそこは悲願の小学校なんです。三鷹市が、おまえたちに造ってやるぞ、ひょいっとできた学校ではないんです。みんなとても喜んだと思います。あそこまで、すごく簡単に平面で移動できますし、誠にいい土地です。周りに民家があって、人の目があるということが、幼い子どもたちにとっては大事ですよね。
 しかも、裏側は崖ですから、私が思うには、しっかりした小学校を建てて、何かのときはスロープがあって、裏の崖に逃げればいいというようなことさえ、あそこならできるわけです。私も、息子が学校を卒業するちょっと前ぐらいに、PTA会長を2期ぐらいいたしましたが、小学校を見に行って、大沢台よりいいんじゃないかと思った記憶があります。ひょいひょいとできたものではないんだと。そのことをみんな忘れてしまって、気楽に変えるなよというのが、運動した方たちには強くあると思いますよ。


◯委員(伊沢けい子さん)  どうもありがとうございます。そうですね、経緯については、私も羽沢小学校ができたというところまでは分かるんですけれども、今お話しいただいたところまでは、やはりそういう強いお母さんたちの思いとかということがあって、今に至っているということがよく分かりました。
 最後に、その天文台にこういう開発をするということについて、先ほど内部の天文台の職員の皆さんがやはり反対をしていて、でも表には出せないけれどというようなお話がありました。やはり、それは当事者たちも、そのような声を出さなければ分からないわけですけれども、思っていらっしゃるということについてお聞きすると、よりその環境を残したほうがいいのではないかと私も思うんですけれども、その点について、もし何か少し御意見ありましたら、御説明ください。


◯陳情者(近藤伊津子さん)  誠に微妙でして、賛成する人は一人もいないんじゃないでしょうかね。私、具体的に言えば、台長さんの常田先生に3度ぐらいお手紙を差し上げておりますが、先生とは面談ができなくて、事務本部長という、藤田 常さんという方と面談ができました。でもこれは、こちらの田中部長さんと同じ答えばかりで、何も決まっていません、お国の方針です、何も決まっていませんということを伺ったような感じです。
 あと、現役の先生方、ほぼ全員反対なんじゃないでしょうかね。けれども、それが表立って表明できないというのが、なぜだろうという思いがいたしますね。にもかかわらず、私のところには何人もの方の署名をいただいております、反対だということで。非常にそれは強い。私はちょっとびっくりしたんですけれども、これは横におられる奥山さんなんかは、御自身が国立大学の教授でいらっしゃいましたから、その辺りはよくお分かりなんだと思うんですけれども。
 私は、引き続きあちらの研究者の方にも働きかけております。ハワイの観測所にも、チリの観測所にも、私なりにそれぞれ働きかけております。どういう動きになるかというふうには思っております。


◯委員(伊沢けい子さん)  どうもありがとうございました。それと、三鷹の市民がこの計画について知らないという方が、私も多いなというふうに今思っております。そういう中で、どれだけ情報を知った上で、どんな選択をするのかということだと考えております。
 本当に今日はありがとうございました。


◯委員長(粕谷 稔さん)  以上で陳情者に対する質問を終了いたします。
 本日は大変にお疲れさまでございました。ありがとうございました。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(粕谷 稔さん)  休憩いたします。
                  午後5時03分 休憩


                  午後5時22分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん)  委員会を再開いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(粕谷 稔さん)  5陳情第7号 国立天文台用地について、本件に関わる現状等について市側の説明を求めます。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  それでは、私のほうから、現状につきまして御説明をいたします。
 国立天文台周辺のまちづくりにつきましては、これまでも本特別委員会で御説明をさせていただいておりますが、大沢地域では、野川の周辺が浸水予想区域になっており、令和元年10月の台風19号の際に、羽沢小学校は浸水予想区域に立地していることから、避難所として開設できない、また児童の安全が確保できないという大きな課題がございました。
 そうした中、令和元年11月に国立天文台より、今後の研究の継続発展に向け、天文台敷地北側ゾーンの有効活用についての相談が市にあり、この北側ゾーンを三鷹市が天文台と協力して活用することにより、天文台の森を守り、育てることが可能となると考え、学校を核とした新たなまちづくりに取り組むこととしたところでございます。
 市といたしましても、天文台の森はとても大切であると考えています。そのため、民間ディベロッパーへ売却されないように、市が土地利用することで協力したいと考えました。また、一般的には整備計画が定まってから、該当する箇所について自然環境調査や遺跡の調査を行いますが、事前に調査を広範囲に実施することで、より緑の保全と再生に寄与する計画にしたいと考えております。
 現在、市が天文台に了解をもらい、活用を検討している用地は4.78ヘクタールですが、全て学校用地等に利用するものではございません。利用しない土地については、貴重な動植物を保全することになると考えられます。
 また、官舎が撤去された後に、実生の樹木、竹や雑草が繁茂している現状を踏まえ、天文台と協力して、森の保全、再生の方針などを策定する予定です。その上で、おおさわ学園の児童・生徒の学習や憩いの場、市民の皆さんや天文台を訪れる皆さんにとっても憩える場となるような森に保全、再生していきたいと考えております。
 なお、学校等を整備することになる用地につきましても、可能な限り天文台の森の景観になじむような植栽計画を考えてまいります。
 自然環境調査につきましては、注目される種の位置など、やむを得ない情報以外については、全て公開をしております。
 そして、この天文台周辺のまちづくりにつきましては、説明会を開催するとともに、その内容について広報やホームページにて、広く市民の皆さんにお知らせしてまいりました。今後も、広く市民の皆さんにお知らせをするとともに、御意見を聞いてまいります。
 説明は以上です。


◯委員長(粕谷 稔さん)  市側の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。


◯委員(山田さとみさん)  御説明ありがとうございます。順次質疑をしてまいります。
 陳情者さんが出された陳情の事項1で、羽沢小学校の移転計画の中止を求めています。国立天文台周辺地域のまちづくり構想において、羽沢小学校の移転が中止されると、羽沢小学校は浸水区域内に入ったままで、スーパーなどの誘致はもうできなくなります。私はこれまで、市民からこの辺りの地域はお買物が不便だと相談を受けてまいりました。三鷹市に対して、これまで大沢の地域の方から、お買物が不便だといったお声や、羽沢小が浸水区域に入ってしまったことによる市民からの不安のお声などがありましたら、どのようなお声があるのか、伺います。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  地域の皆様に、この取組を始めるに当たりまして、町会さんや住協さん、また学校関係者さんなど、いろいろヒアリングさせていただきましたけども、まずはやはり皆さんが今、大沢地区にお住まいになられている中で、非常に不便だと思っているのは、やっぱり買物だというお話はいただいたところでございます。
 なお、羽沢小学校が移転するということにつきましては、やはりいろいろ思われるところはあると思うんですけれども、この移転によって、それだけではない、周辺地域全体のまちづくりが進められるというところでは、御賛同いただけるような御意見もいただいてきたところでございます。


◯委員(山田さとみさん)  ありがとうございます。次に、陳情者の方から、私たちの自然公園(案)というのが出されました。この陳情の中の、先ほど申し上げました事項1、羽沢小学校の移転計画は中止し、自然公園を造ることというふうな陳情の内容でございます。その自然公園の内容だと捉えておりますけれども、先ほど陳情者の方が、子どもたちにタケノコ掘りだとか、自然に触れさせるような、そういった御活動をされてきたという、すばらしいお話があったんですけれども。
 そういったことを今後、国立天文台のまちづくりの中で、先ほど自然を残すというふうにおっしゃいましたけれども、こうしたタケノコ掘りだとか、セミ取り、栗拾いであるとか、こういったことをぜひ市民の手を借りながらできないものかというふうに考えております。三鷹市は、ボランティアの方もすごくいっぱいいらっしゃいますし、コミュニティ・スクールというところで、様々な方が関わってくださるというふうに認識しております。また、自然の近くで、こういった学習ができるというのはすごくすばらしいことだと思っておりますので、そうした活動に関して市ができることというのは、おありなのでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  まず、今の天文台さんとは4.78ヘクタールの中の一部ということで御相談しておりますので、緑は大切だというのは、これはもう市民の皆さん、我々も同じ意見ですので、学校を造るところをどれだけコンパクトにして、森の中の学校ということができるかを併せて今検討を進めております。
 市が使わないところの緑はかなり多く残せるというふうに思っておりますので、そういったところは、専門家の先生の意見を聴きながら、今かなり樹木が枯れたりとか、竹が鬱蒼としてしまったりというところがございますので、先ほども野崎担当課長のほうからありましたけれども、そういった緑の保全の方針みたいなものを、専門家の意見、あるいは花と緑のまち三鷹創造協会の緑のボランティアさんのお力も借りながら進められればというふうに思っております。
 併せて、おっしゃるように三鷹市でもなかなかないようなところですから、植物とか、動物とか、昆虫含めて観察をしながら、学習にもたくさん活用できるようなことを一緒に考えていきたいというふうに思います。


◯委員(山田さとみさん)  ありがとうございます。計画の中でぜひ入れていただきたいなというふうに思いました。ありがとうございます。
 先ほど、陳情者の方から、国立天文台の隣に研究棟があるという中で、子どもたちの騒音がすごく心配であるだとか、そういった御懸念があったりだとか、あとやっぱり光害のことについても御懸念のお声があったのですけれども、その辺り、国立天文台とどのような話をされているのか、お聞かせください。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  当然、この取組は、常に天文台さんとは情報を共有しながら、連携しながら検討を進めているところでございまして、当然学校を整備するですとか、それに伴って、光ですとか、そういったものも発生するということは、天文台さんにも御認識をいただいているところです。
 例えば光でしたら、それがどの程度のものなのかとか、その辺は詳細、これからもまた具体的に詰めていく必要があると思いますけれども、引き続き天文台さんと連携しながら検討してまいりたいと思っております。


◯委員(山田さとみさん)  ありがとうございます。ぜひ天文台さんと丁寧にお話合いを進めながら、お願いしたいと思います。
 次に、義務教育学校について少し疑念を持たれているような陳情者さんからの話がありまして、義務教育学校を造ると、国から報償金が出るのではないかというような、そういった疑念があるというふうなお声を受けました。私は、これまでの特別委員会の中で、そういったことはないのではないかなというふうに捉えておりますけれども、どのようにお考えでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(松永 透さん)  国のほうで、義務教育学校を造るということでのそういう補助金とか、特別な形の補助というのはございません。三鷹市としては、今の小・中一貫教育をさらにどう進めていけるかといったことで考えているところでございます。


◯委員(山田さとみさん)  ありがとうございます。最後に、やっぱり羽沢小の移転の話になると、どうしても浸水区域の中にあって、じゃあ周辺の人たちはどうなってしまうんだというような、先ほど陳情者の方からも心配のお声がありました。先ほどの市側からの説明の中で台風のときのお話もありましたけれども、東京都も調節池を造っていて、ちょうどそのときに調節池を広げていましたので、大きな被害はなかったというふうに捉えているんですけれども、今後、こういった羽沢小の移転のお話とかが進む中で、じゃあ、周りの私たち、どうなるのというような御心配にもきっと応えていかなければならないと思うんです。そうした際に、市民の方にはどのように御説明をされるのか、お伺いします。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  おっしゃるとおり、やはり地域の皆様にとっては、羽沢小学校周辺の避難のお話ですとか、そういったところは非常に重要な課題であるということは、我々も当然認識をしております。今回、基本的な考え方の中では、羽沢小の跡地利用の中では、引き続き震災時の一時避難場所の機能を残せるように検討するというふうに御説明させていただいております。
 さらに、そういったところも、もっと地域の皆様に避難所機能的な部分で拡充したものができないのかとか、そういったところを引き続き検討しながら、それもまた市民の皆様にも御説明をしていきたいと思っております。


◯委員長(粕谷 稔さん)  続いて、御質疑ある方。


◯委員(前田まいさん)  陳情者さんの思いとしては、今行われている調査作業も含めて、自然への影響があって、これ自体もやめるべきだという御主張でした。それと、併せて自然公園を造ることということが、この陳情の事項の中にも掲げられているんですけれども、自然公園、いわゆる都立公園等のそういう公的な場所として、公園として整備するときには、こういう自然環境の調査とか、試掘調査というのは必要になるんでしょうか。それを1点、お伺いしたい。
 あと、公園という形にはしないで、今の天文台の手を入れた里山、あるいは森として維持する場合には、そうした調査は不要になりますでしょうか。もし御存じでしたら、お伺いします。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  公園にした場合でも、例えば建物とか、トイレとかを造るという場合には、遺跡の調査等は必要になると思います。ただ、今のままで公園というのだと、ちょっと自然公園がどういう形でというのがあると思いますので、やはり前にも申し上げましたけど、青木ヶ原の樹海の中の緑とは違って、やっぱり東京の三鷹市の中の緑というのがどうあるべきかというのは非常に大事な話だと思いますので、今のままで荒れた状態がいいのか、あるいは一定程度やっぱり手を入れる必要があるのかというところがあります。
 ただ、公園にするときに、自然環境調査が必要かどうかというのは、やはり建物を造るとか、そういうことがなければ、必要があるかどうか、そこまではちょっと。前提としては、小学校を造るということを考えながら、調査を東京都と相談しておりましたので、そこを明確には確認ができておりません。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。陳情者さんもおっしゃっていたのは、やっぱり一定の開発を前提としているからこそ、今こうして大規模に調査が行われているということ自体にも疑義があって、そうではなく、まずは市民の意見を聞くべきだとおっしゃっていましたけれども。
 私がちょっと確認したかったのは、あえて公園と定義されるような場所としての整備まではしないけれども、今現状、荒れているんだと思いますので、逆に一定、今残されている自然を維持して、また発展させるためには手を入れる必要があって、そういう意味で、森として整備していく上では調査が必要かどうか、ちょっと今の段階では、市のほうでも分からないというお答えで受け止めてよろしいですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  すみません、ちょっと補足させていただきます。例えば、市が使うところについてはあれですけれども、それ以外、例えば天文台さんと市が協力して木の保全とか、そういうことをやることに関しては、東京都は特に何も言わないよというような確認は取れています。


◯委員(前田まいさん)  分かりました。これは市も同じですけど、とにかくここの緑は大事だというのは、皆さん、もちろん異論はない中で、先ほども行政報告の中での質疑でもさせていただいたのは、やっぱり必要以上にこの調査をしないで済むような方法を、この検討段階からもすべきだと思っています。
 今、かなりの箇所を想定して、これからも続けられるわけですけれども、私は一定、その調査は必要だというふうにも思いますし、逆にこうやって荒れているという状況が分かったのも、この調査が入ったからこそだとも思っていますので。ただ、陳情者さんの懸念もよく分かるんです。この調査自体が、木自体は切っていないかもしれないけれども、木のすぐそばを掘り返しているという状況は現状あるわけですから、なるべくこの自然を壊さないような調査方法も今の段階から検討すべきだと思いますけれども、その辺りのお考えを改めてお伺いします。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  現在行っております遺跡の試掘調査は、スタートする段階から、やはりそういった、現在の樹木ですとか、そういったものへの影響は極力避けながら行うべきということで進めてまいりました。その調査する箇所につきましては、学芸員とも現地を1か所1か所立ち会って、ここもちょっと確認したいけれども、ここにちょっと木があるから、少しずらしたところでやろうとか、そういったことを一つ一つ重ねて進めてきたところです。
 今後も、引き続きそういった姿勢で調査のほうを進めてまいりたいと思っております。


◯委員長(粕谷 稔さん)  ほかに質疑のある方。


◯委員(おばた和仁さん)  やはり陳情者さんのお話を伺っていて気になったのは、賛同者の御意見というところで、どんな意見があったのかということでお話が出まして、率直に何も知らないという方が非常に多いと。要は羽沢小学校が移転するとか、この天文台を三鷹市が買うなり、借りるなんていう話が出てきているということすら知らないという状況が、その署名を集める中で、そういう状況が非常に見てとれましたというお話がございました。
 先ほども、11月に説明会をするに当たって、羽沢小学校の体育館でやるということのみでいいんじゃないかという御見解、御答弁でしたけれども、やっぱり当然、幾らかかるかということについては、市は何も言っていないので、本件について幾らかかるかということについては、市民の皆さん、何もない中で、じゃあ何がいいんだろうという議論をせざるを得ない状況にはあると思うんですよね。
 そうした中で、そこはしようがないとは思うんですけれども、でももう少し丁寧に説明のほうをやっていって、それでしっかりと、少なくないお金がやっぱりかかるという話になりますので、市から少なからぬお金が出ていくということになるので、これは恐らく何十億円ですよね。そうなったときに、やっぱり市民の皆さんの御賛同を得るために、丁寧にやっていく必要があるというふうに思うんですが、何となく、あまり知られていないところがあるということについて、そこら辺はいかがお考えでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  我々としても、やはり多くの、特に大沢地域の市民の皆さんにはこの計画を知っていただいて、いろいろ御意見をいただいて進めていきたいという思いは、委員さんがおっしゃられたことと同じものです。精いっぱいそういうような形でのお知らせをしてきたつもりですけれども、足りないということであれば、今後もさらに、先ほど申し上げましたけど、広報の紙面を大きくするという工夫も1つ、今回させていただきました。
 少しでも皆さんの目に止まるように、そういうような意味合いでも、多くの方に、今、知らない方にも、陳情者の皆さんにもいろいろ御説明をして、知らしめていただいているというのも、これは1つ、大きく我々の力にもなるかなというふうに思っておりますので、引き続き、皆さんに広くお伝えできるようにしていきたいと思います。
 今回、この推進本部ができましたので、ホームページのほうもより分かりやすく、この事業があっちに行ったり、こっちに行ったりというのだと分かりづらいので、そこのところを工夫して、ここからいけば、今までの流れが全部分かるんだ、みたいな紙面のつくり方を今検討して、間もなくお示しできると思いますので、そういう意味で、いろいろと工夫をしながら、市民の皆さんにお知らせをしていきたいというふうに思っております。


◯委員(おばた和仁さん)  市民の皆さんへの周知の徹底の仕方について、ぜひ再検討していただきたいと思います。昨年の夏の大沢コミセンでの説明会のときにも、まさに大沢台小の、要は国立天文台北側にお住まいの方々からも、全く知らないと、そういった御発言があったことを私は今でも思い出します。そうした中で、羽沢小だけでやるということについても含めて、ぜひ再検討していただきたいと思います。
 以上です。


◯委員長(粕谷 稔さん)  その他、質疑のある方。


◯委員(伊沢けい子さん)  今、近藤さんと奥山さんから陳情を受けたところですけれども、私自身も、その試掘については環境に影響があるだろうということをずっと思っております。それで、実際に、去る7月に私たちの会派、きらりいのちで市の職員の方に、野崎さんに案内していただいて見たんですけど、遺跡の試掘というのは、大きな四角い穴を掘って、さらにもう一段階、中で掘ると。それが1個、2個じゃないんですよね。本当に連なるようにどんどん北側の敷地で穴を掘っていました。
 植物についても、どこかに寄せたとかいう話もありましたけど、これでは相当に影響があると。ショベルカーのようなもので掘り返して、その調査員の方がさらにその遺跡の中を見ているというような状態でしたけど、遺跡調査が始まってから、どれくらいの範囲で木が──竹などが中心かと思いますけど、切られたのか。どの範囲で、何本切られたのか。
 それから、先ほど近藤さんのお話の中では、大木があるというようなお話がありました。それは、ずっと保存して、誰も触らないという木があると。その大木についてはどうしているのか。どれくらいの木を伐採したのか。現状をお聞きしたいと思います。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  北側のほうにおける樹木につきましては、竹を中心に伐採させていただきながら進めているところでございます。ただ、竹を何本伐採したというところは把握をしておりません。ただし、天文台さんが樹木台帳として管理しているものがあるんですけれども、現地の樹木を見ますと、札が貼ってあるものがあるんですが、そちらの樹木に関しましては、枯れてしまっている木を1本のみ切らせていただいたといった形で進めているところでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  竹は何本切ったか分からないと。それならば、その面積としては、試掘をどの程度の範囲まで割合として行ったんでしょうか。試掘する場合は、完全に表面の植物は取ってしまいますよね。そのことについてお聞きしたいと思います。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  竹を伐採したところの試掘の面積、すみません、それについては今手元に数字がありませんので、ちょっとお答えしかねるんですけれども。当初お示ししたのと、場所なんかも工夫しながら変えていますので、面積については、今明確には持っておりません。


◯委員(伊沢けい子さん)  視察をしたときも、業者の方が小屋を建てておられて、実際、私たち議員3人で行ったんですけど、市の職員じゃなくて、具体的には業者の方から説明いただいたような状態だったんですよ。
 だから、委託先の方に聞いたということで、ちょっとおかしいなと私は思ったんですけど、要するに説明する市の職員が把握していなきゃいけないと思うんです、その業者に委託しているわけですから。だから、市がやっている事業なんですから、市の職員が把握していなきゃおかしいと思うし、そんなことを今聞いても答えられないというのは、やはりそういった環境の問題をあまり重視していないのかなというふうに受け止めざるを得ないんですが、どうですか、本当にちゃんと考えているんでしょうかね。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  当然、天文台さんがしっかり台帳の中で管理している樹木に関しましては、こちらに関しては極力、先ほど申し上げましたけれども、伐採などすることのないように進めてまいりたいといったところでございます。
 竹や下草につきましては、東京都環境局さんや天文台さんとの協議の中でも、必要に応じて伐採をすることもやむを得ないというお話もいただいたので、進めているところでございます。


◯委員(伊沢けい子さん)  ですから、相当な範囲で、地面がかなり連なるような形で穴がたくさん掘られていました。そんな状況が既に展開されていて、樹木というか、竹を中心に相当切られたと。
 先ほど近藤さんが、あの地域では毎年、鳥のカッコウが鳴いていたのが、今年は初めて──それは近藤さんだけじゃなくて、大沢の周辺の皆さんもそういうことを情報として御存じで、今年は鳴いていないというような情報があるんだという説明をされたんですけれども、カッコウの状況などについては把握していらっしゃいますか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  カッコウのお話は、私も近藤さんから直接お伺いしました。天文台に限らず、御自宅の近くでも鳴かれるけれども、今年は鳴かなかったみたいなお話は、御本人から聞いています。実際に天文台の中でどういうような鳥がいるかというところは、環境調査の中でしっかりと確認をしているところです。


◯委員(伊沢けい子さん)  ですから、そういうふうに既に、毎年あの近辺で見られていたそういう鳥がいなくなっているということが、現時点でも、御近所の方が長年住んで、分かっているんですよね。そういうことで、自然環境調査、あるいは遺跡の調査のために、そうやって掘り返していることで、既に影響が出ているというふうにカッコウの問題で思いませんでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  自然環境調査自体、カッコウだけに限らず、いろいろな鳥のこともしっかりと調査させていただいておりますので、それだけでというところはないのかなとは思いますが、しっかりと調査会社にもそういったところを確認しながら進めていきたいと思います。


◯委員(伊沢けい子さん)  もう既に、その調査会社によらずとも、御近所の方々はそういうことを、長年住んでいて、把握していらっしゃるということなんですよね。既に影響が出ているというふうに私は思います。そういった観点からも、遺跡調査そのものが環境に影響をもたらしている。これについては、やはり中止をするべきであるというふうに考えます。
 何かありますでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  実際に春先から調査開始していますけれども、天文台の北側、南側含めて、実際にカッコウがいるというような報告にはなっておりません。天文台の北側、南側含めて、これは試掘する前に調査していますので。


◯委員(伊沢けい子さん)  いや、その調査会社は把握していないということでしょうかね。だけど、鳴き声で分かるので、そうだろうと。それを否定することはできないんじゃないんでしょうかね。だから、既に遺跡の試掘調査というものが影響をもたらしていて、これ以上、例の七中の南側などをしていくということになれば、さらなる影響が出るということから、調査を行うということは自然環境の破壊につながるということから、行うべきではないと私は考えます。
 それから、ちょっと話を変えますけれども、天文台側との交渉というのは誰が行っているのか。それから、天文台の方々の意向というものについて、陳情者の近藤さんは、職員も──私も実は武蔵境駅でこの計画に反対している職員、お一人とお会いしました。
 そういうふうに、天文台の中の人たちが、この自分たちの国立天文台の環境が──近藤さんは、天文台としての機能は劣化するとおっしゃっていました。要は、例えばさっき指摘があった光の問題とか、明かりのこととか、要するに静寂な環境がなくなるということで、本来の天文台としての機能が果たされなくなるんじゃないかと。そういうことについては、どのように把握していますでしょうか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  この基本的な考え方についても、9月25日に職員懇談会が天文台の中で開かれていまして、そこで天文台の職員の方からしっかりと御説明をさせていただいて、そこには台長、副台長も参加しているというふうに聞いております。台長からは、この事業に対して非常に共感しているというようなお声もいただいているというふうに私は聞いております。
 その後、10月に入りまして、我々も出向きまして、職員懇談会が開かれるというところで、この事業について、我々からも直接、説明を1度させていただいております。


◯委員(伊沢けい子さん)  そのときには、職員懇談会の中では、市の計画について異論がないというふうに受け入れられているというふうにお考えですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局次長(田中元次さん)  やはり何人かの方から、森をどういうふうに保全していくのかという視点での御質問がありましたので、市の考え方と、天文台さんも一緒に、この森の使わない部分をどう保全していくかというようなこともありましたので、そういう意味での、先ほどのような説明をさせていただいたところ、共感を得られたというふうに考えております。


◯委員(伊沢けい子さん)  それは、先ほど近藤さんも複雑なというふうにおっしゃっていまして、本心をなかなか立場上言えないとか、そういった問題があるということで、本当はどうなのかというところについては、現時点では市のほうは把握ができていないんじゃないかなと、お話を聞いていて思いました。これは、市が表面的にそうやってやり取りをしようとも、そこまでは分からない部分ではないかなというふうに考えます。
 それから、もし合併した場合、現時点では小学校だけで700人を超えるような生徒数の学校を造るというような計画ですけど、その内容については、建物の大きさや敷地をどれだけ使うのかということも全く何も示していませんけれども、それはどうなっているんですか。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局担当課長(野崎昭博さん)  その部分につきましては、この基本構想策定後に着手する予定の土地利用整備計画の中で具体的に検討を進め、皆様にもまた御説明してまいりたいと思っております。


◯委員(伊沢けい子さん)  そのことについて、私は先ほど申し上げましたとおり、少なくとも、最低限、調査の結果、自然環境調査、オオタカのことが追加になった中で、土地利用基本構想については、今年度に決めるなんていうことはあり得ないだろうと。説明会だって、第1回がやっと全市民向けに、しかも1校で決まっただけのことであるということから考えても、まだ全然土地利用基本構想を策定するような状況ではないというふうに考えます。
 これは、先ほどから申しているとおりです。全く知らない方が多いというのは、私もそのように思いますし、陳情者もそのように、署名に回る中で、知らないという声が多かったというふうに聞きました。ですから、現時点では土地利用基本構想を策定する段階では全くないというふうに考えます。最後にお聞きします。


◯国立天文台周辺地区まちづくり推進本部事務局長(伊藤幸寛さん)  今のお尋ねに対しては、先ほどの行政報告の中で答弁したとおりです。


◯委員(伊沢けい子さん)  この進め方が、非常に──義務教育学校というのが9月22日に出てきた。私たちも初めて聞いたことで、全くそれは1回もまだ説明会、今年もなかったということの御指摘も先ほど陳情者からありました。説明会、今年はやってないでしょうということで。だから、全く市民にとっては、情報が本当に、関係している方は別として、そうじゃない方にはほぼ伝わっていない。それから、現場の当事者である子どもたちや保護者にも伝わっていない。
 そういった点からも、進める資格もないと私は思います。ましてや、今年度中になんていうことはあり得ない。こういうことは厳しく意見として申しておきたいと思います。
 終わります。


◯委員長(粕谷 稔さん)  その他、質疑ございますでしょうか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 以上で本件に対する質疑を一旦終了いたしたいと思います。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(粕谷 稔さん)  それでは、休憩いたします。
                  午後5時59分 休憩


                  午後6時00分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん)  委員会を再開いたします。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(粕谷 稔さん)  5陳情第7号 国立天文台用地について、本件に対する質疑を終了してよろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 そのように確認をさせていただきます。
 これをもって質疑を終了いたします。
 これより討論に入ります。


◯委員(おばた和仁さん)  5陳情第7号 国立天文台用地について、立憲民主緑風会を代表して討論します。
 提出者、天文台の自然を守る会が主張される4つの事項は次のとおりであります。1、羽沢小学校の移転計画は中止し、自然公園を造ること。2、直ちに天文台用地の工事を中止すること。3、本年1月以来の動植物生態系調査の情報を全て公開すること。4、天文台周辺地域住民、関係者だけではなく、広く市民に知らせ、意見を聞くこと。
 以上、4項目のうち、項目3、動植物生態系調査の情報公開及び項目4、広く市民への意見聴取に関しては、大いに賛同するところであります。
 しかしながら、移転計画は中止し、自然公園を造るとの意見は、現在の市の財政状況を考慮するとかなり実現が困難なものと想定され、御提案のクラウドファンディングの活用も、今までの市の実績を鑑みると大きな期待はできません。天文台の自然を守りたいとの思いは同じですが、市の限られた財源で自然公園を造ることは、現在でも借地の市内公園が幾つかある状況に鑑み、天文台をこうした市内公園に優先することも市民の賛同は得難いものと推察します。本件陳情については、天文台の自然を守りたいという提出者の心情は理解するところですが、自然公園を造ること、工事を中止することという点が含まれていることから、会派として慎重に検討しました。当該地区の平均的な売買価格は、坪100万円を超えるとも言われています。そうだとすると、約4.8ヘクタールもあることから、売買価格は100億円を超えることも想定され、現在、定期借地も検討されていますが、相当な市財政の負担となることから、当該土地の利活用には多くの市民の賛同が不可欠であります。
 本件陳情は、いまだ市内の幾つかの公園が借地である中で、自然公園を市がここに造る必要があるかの是非、また財政上の観点から市民賛同が得難いことなどから、自然公園を造ることを提案の柱とする本件陳情には反対いたします。
 なお、国立天文台北側ゾーンは、会派で調査も実施したところ、竹やぶが昔からあった木々を痛めている様子が伺え、相当な整備が今後必要であるものと判断します。また、元来私有地であることから立入禁止区域であったため、これまで市民が楽しんできた森ということでもありません。こうした事情から、今話題となっている神宮外苑の森とは大きく状況が異なっている点についても申し添えます。
 いずれにしても、当該土地の利活用に関しては自然との調和を図りつつ、多くの地域住民が利用し大沢以外の市民も行きたいと思えるような場の創造を目指し、市民の幅広い賛同が重要であることを指摘して、立憲民主緑風会の反対討論といたします。


◯委員(伊沢けい子さん)  本日、天文台の自然を守る会の代表の近藤伊津子さんほか、1,219名から提出されました陳情に賛成する立場から討論を行います。
 国立天文台の国有地を使った再開発計画については、計画当初から、私は不要な箱物事業であり、学校などの複合施設の建設が目的化したものであると考え、中止を求めております。4.8ヘクタールもの土地の購入や複合施設の建設には、多額の市民税がかかることが推測されますが、費用については概算すら示されたことがありません。土地代は路線価から計算すると100億円、また複合施設の建設費も100億円は下らないと思われます。建設に関しては、建設費がごく一部のゼネコンの利益となるばかりで、市民にとっては本来教育や福祉に使われるべき税金が一企業の利益になるだけであることから反対しています。
 また、先月、突然示された義務教育学校という、三鷹の公立小学校2校と中学校1校を廃校にして新たな大規模校を建設する計画は、今後行うべき教育とは真逆の考えに基づくものです。羽沢小、大沢台小学校は、それぞれ学区が決められており、幼い子どもたちも歩いて通えるようになっております。特に、この地域は地形の高低差が激しく、坂があるので、坂の上、坂の下にそれぞれ学校があることが、より望まれております。羽沢小学校の建設については、そのような父母の要望があって実現してきたという歴史的な経緯もあります。したがって、この天文台の再開発の事業は全く不要な事業であり、中止を強く求めます。
 今回、天文台の自然を守る会の皆さんからの、この場所は貴重な動植物が生息し、三鷹の中で自然が残る数少ない場所であり、一度自然を壊すと二度と戻らないので、守るべきという主張に賛同いたします。
 現在、自然環境調査と遺跡試掘調査が同時並行で行われておりますけれども、両調査自体によって自然が既に破壊されています。先日、遺跡の試掘調査の様子を現地視察しましたが、四角く大きな穴が連なるように掘られており、木も伐採されておりました。要望事項2にあるように、これ以上の遺跡調査を行わないことを三鷹市に求めます。
 また、市は本年1月から行われている動植物の生態系調査に、オオタカの追加調査を行うとのことです。今年5月に発表された自然環境調査の中間報告において、どのような動植物が生息しているかについては公表されておりますが、生息地については黒塗りで情報公開されておりません。要望3にあるように、市民全体に動植物の生息状況について公開するよう市に求めます。
 さらに、市民向け説明会は、来月地元の羽沢小学校で1回行うとのことしか明らかにされておりませんが、市民全体に明らかにし、市民の声を全市的に時間をかけて聞いて、このような事業を市民が必要としているかどうか問うべきだと考え、要望の4にも賛同いたします。
 以上の点から本陳情に賛成し、本事業の一刻も早い中止を求めます。


◯委員長(粕谷 稔さん)  ほかにございませんか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 これをもって討論を終了いたします。
 これより採決いたします。
 5陳情第7号について、採択することに賛成の方の挙手を求めます。
                   (賛成者挙手)
 挙手少数であります。よって、本件は不採択と決定いたしました。
    ──────────────────────────────────────


◯委員長(粕谷 稔さん)  休憩いたします。
                  午後6時09分 休憩


                  午後6時11分 再開
◯委員長(粕谷 稔さん)  委員会を再開いたします。
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◯委員長(粕谷 稔さん)  次回委員会の日程について、本件を議題といたします。
 次回委員会の日程については、次回定例会会期中とし、その間必要があれば正副委員長に御一任いただくことにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 その他、何か皆様方からございますでしょうか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 特にないようでございますので、本日はこれをもって散会いたします。お疲れさまでございました。
                  午後6時11分 散会