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トップ会議録会議録閲覧 > 会議録閲覧(令和4年全員協議会) > 2022/02/21 令和4年全員協議会本文
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2022/02/21 令和4年全員協議会本文

                  午前9時29分 開議
◯議長(土屋けんいちさん)  おはようございます。ただいまから全員協議会を開きます。
 本日の日程はお手元に配付したとおりであります。御協力のほどよろしくお願いいたします。
 それでは、国立天文台周辺地域土地利用基本方針(案)について、本件を議題といたします。
 本件に対する市側の説明を求めます。


◯市長(河村 孝さん)  皆様、おはようございます。本日は、国立天文台周辺地域土地利用基本方針(案)につきまして御説明させていただきます機会を得ましたこと、誠にありがとうございます。国立天文台周辺地域のまちづくりは、今後の三鷹市のまちづくりの大きな方向性を示す事業として、シンボル的な事業になるものと考えています。
 今回お示しします国立天文台周辺地域土地利用基本方針(案)は、あくまでも案でありますので、今後、国立天文台に自然科学研究機構という上部団体がございまして、そこの本部役員会などに諮ることから、若干の修正が入ることが想定されています。また、骨格の中でも、最初の部分といいますか、基本的な部分の土地利用基本方針(案)でありますので、今後、様々な関係者と一層協議を深める中で、一部、そういう意味で変更があることもあると思います。そういう意味で、修正が入ることが想定されていますので、御承知おきいただきたいというふうに思います。
 それでは、遡りまして、今から3年前になります令和元年11月、国立天文台より、今後の研究継続・発展に向けた財源確保のため、国立天文台敷地の北側の一部を売却したいとの御相談が三鷹市にありました。それが、具体的な事業の計画を考えていく上での出発点でございます。それを機に三鷹市側でもいろいろ検討しましたけれども、天文台の森が単純に民間開発に供せられること、例えば民間の戸建て住宅が建ち並ぶような、そういう方向性は避けたいというふうに、本市では考えまして、私と国立天文台の台長とが協議を重ね、また事務的にも協議を重ねることによりまして、三鷹市の考えるまちづくりに協力することで、国立天文台の抱える課題を解決する方向性が見いだされてきました。
 そして、合意を得ることができましたので、令和2年12月に改めて、大まかな方向性でございますが、国立天文台と三鷹市の相互協力に関する協定を締結いたしました。これにより、国立天文台の緑が守られる、そういう方向性だというふうに、私どもは考えております。
 以前から、三鷹市としては浸水予想区域にある羽沢小学校の安全の確保について課題があると認識しておりました。羽沢小学校を高台にある国立天文台北側敷地へ移転することで、今回、子どもたちの安全安心と地域の防災拠点としての機能を要した施設にできたらと、以前から考えていたところでございます。今回のことで、質の高い防災・減災のまちづくりが図られるものと考えております。
 防災・減災のまちづくり、そして何より中心となる課題は、コミュニティ・スクールからスクール・コミュニティという、一方での考えもありました。将来に向けた学校のモデル地区として、羽沢小学校の移転を第1段階とし、大沢台小学校、第七中学校と共に、小・中一貫教育を進めているおおさわ学園として、安全安心で快適な、地域に開かれた新たな学園の取組を進めることにより、学校を核としたスクール・コミュニティの創造を今回、図りたいと考えております。
 そして、今後の課題は、さらにこの学園を核とした大沢のまちづくりであり、ここから新しい第一歩が始まるものと考えております。議員の皆様には、今回の基本方針の案を軸に、ぜひ忌憚のない多くの御意見をいただきながら、私どもとしても慎重に事業を進めたいと考えております。今回の国立天文台周辺のまちづくりについては、第1段階として、今申し上げました羽沢小学校の移転及びその先のスクール・コミュニティの創造が中心となりますので、教育長からも一言お願いしたいというふうに考えております。
 その後、詳細につきましては、担当より説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 私からは以上です。


◯教育長(貝ノ瀬滋さん)  皆さん、おはようございます。市長から、ただいま教育長の思いを短く、皆様に申し上げるようにということでございますので、教育の立場から一言申し上げたいというふうに思います。
 教育委員会といたしましても、羽沢小学校が浸水予想区域内にあるということは、学校という、子どもたちが1日の中で多くの時間を過ごす場所の安全という点では、大きな課題があるというふうに感じていたところでございます。今回、この国立天文台周辺地域土地利用基本方針(案)の中で示されております羽沢小学校の国立天文台北側敷地への移転は、子どもたちの安全安心とともに、地域の防災力向上につながる大変重要な取組であるというふうに考えております。
 そして、学校施設の移転によります防災の取組は、学校を核とした地域づくりであるスクール・コミュニティの推進によりまして、これまで地域で取り組まれてきた様々な活動と、複合的、融合的に連携いたしまして、より一層強く、災害時に大沢地域の皆様の命と暮らしを守ることにつながります。そのためにも、新たに造られる学校施設は、これまでにない発想の下、地域の共有地であるコモンズとして整備いたしまして、そこで子どもたちだけではなく、多様な世代の地域の皆様が学び、活動できることが必要となります。
 今年度から取組を始めております学校三部制は、そのための試みの1つであり、鍵となる重要な施策でございます。あわせて、この地で国立天文台という、世界でも有数の研究機関と密接に連携しなければ実現できないような特色ある教育を展開し、この方針案の中でお示しした羽沢小学校の移転を最初の一歩として、大沢台小学校、第七中学校とともに、おおさわ学園における新たな教育をつくってまいりたいというふうに考えております。
 その実現に向けまして、議員の皆様、市民の皆様、そして、おおさわ学園の教職員や児童・生徒の皆さんから多くの御意見をいただくとともに、4人の教育委員ともしっかりと議論を重ね、一歩ずつ前に進めていきたいというふうに考えておりますので、本日はどうぞよろしくお願いをいたします。


◯都市再生部長(久野暢彦さん)  それでは、今回のこの国立天文台周辺地域土地利用基本方針(案)について御説明いたします。昨年12月に全ての常任委員会でこの方針の骨格案を報告しました。そして、先月には、地域の皆様方を対象に説明会とパネル展示、これを合計3回実施いたしました。そこでいただいた意見も踏まえつつ、このたび土地利用基本方針(案)をまとめました。
 資料1を御覧になってください。こちらになります。国立天文台の緑地空間は、緑と水の基本計画2022(第2次改定)での緑の大空間、天文台の森として位置づけるなど、市として大切な緑地となっています。そして、羽沢小学校が野川の浸水区域内に立地しておりますことから、水害時に避難所として開設できないという防災上の課題を抱えています。
 また、三鷹の教育では、学校三部制の実現によるスクール・コミュニティの創造を検討しています。このような状況下、令和元年11月に国立天文台から今後の研究の継続・発展に向けた財源確保のため、下の右の赤い線で囲った部分──北側ゾーンというふうに書いてありますが、こちらの有効活用について、市へ相談が寄せられました。先ほど市長が申し上げたとおりです。
 そこで、市としては、緑地の保全や防災・減災に向けた課題解決、スクール・コミュニティ創造の観点から、令和2年12月に改めて締結した国立天文台との協定に基づいたまちづくりに取り組むとして、この方針を策定するものです。
 2、まちづくりの目標です。天文台の森を次世代につなぐ学校を核とした新しい地域づくりを目標として掲げました。
 2ページを御覧ください。3の1では、大沢地域の課題解決に向けた取組を整理しております。(1)、緑地の保全に配慮した質の高い防災・減災のまちづくりです。緑地の保全に配慮の上、浸水予想区域内に位置する羽沢小学校の国立天文台北側への移転を検討します。これにより、子どもたちの安全安心と地域の防災性の向上に取り組みます。
 (2)、学校を核としたスクール・コミュニティの創造です。学校三部制では、学校敷地を時間軸に沿って、その機能を3部に分けます。そして、第1部を学校教育の場、第2部を多様で豊かな放課後の場、第3部を夜間における生涯学習・スポーツ・地域活動の場として活用できるよう検討します。羽沢小学校が移転する際は、地域をつなぐ拠点となるコモンズとしての機能充実を目指します。そして、国立天文台と連携した学びと、安全安心で地域に開かれた新たな小学校を目指します。また、移転によって通学距離が遠くなる低学年の子どもたちを対象にしまして、スクールバスを検討いたします。
 一方、羽沢小学校は、大沢台小学校や第七中学校と共に小・中一貫教育を進めてきた経緯があります。そのため、今後もおおさわ学園として一体的な教育が推進できるよう検討します。なお、羽沢小学校が移転した際の跡地利用については、商業施設の誘致を検討します。
 3の2では、国立天文台の課題解決に向けた取組について整理しております。(1)、国立天文台敷地の有効活用による収入の確保です。市が国立天文台の北側敷地を活用することで、緑地の保全に配慮したまちづくりができます。そして、国立天文台にとっては収入が確保できます。
 (2)、研究教育機能の充実に向けた国立天文台敷地の都市計画の見直しです。現状の都市計画では、国立天文台の研究機関としての用途と一部不整合が生じています。そのため、今回のまちづくりに合わせて都市計画の見直しを検討します。
 4、今後の取組に向けてです。第4次基本計画で優先課題として掲げる質の高い防災・減災のまちづくり及び施策の柱となる都市再生とコミュニティ創生の観点から、新たな地域の拠点づくりに向けて、関係者と連携しながら協働のまちづくりに取り組みます。
 右側の3ページは、まちづくりのコンセプトです。今御説明した内容を体系的に整理していますので、後ほど御覧ください。
 続いて、4ページを御覧ください。こちらでは、基本方針におけるゾーニングの考え方を整理しています。国立天文台を北と南の2つのゾーンに分けました。そして、周辺地域を1つのゾーンとして捉えました。図の中の黄色で示した、A、新たな土地利用検討ゾーンが、今回のまちづくりの中心となるところです。先ほど御説明した浸水予想区域内にある羽沢小学校をここへ移転することを検討しています。図の中では、大きな青い矢印で移転のイメージを示しています。Bの緑色で示した国立天文台南側ゾーン、Cの地域の共通課題検討ゾーンについても、検討すべき方向性をA、B、C、それぞれの枠の中に記載しています。
 一方、昨年10月におおさわ学園のコミュニティ・スクール委員会から要望が寄せられました。大沢台小学校も併せて移転し、新小学校の創設を希望するという内容です。そのため、地域の皆様方からの意見をお聞きしながら、大沢台小学校の移転についても検討することにしています。こちらは、図の中で点線の矢印で示しております。
 ページの下のほうには、今後の進め方について記載しています。まず、来月には土地利用基本方針を策定します。そして、次年度以降は土地利用基本構想、土地利用整備計画を策定します。その後、都市計画変更をはじめ、記載してある各段階を経て供用を開始するスケジュールを想定しています。
 最後に、今御説明しましたとおり、この事業は単なる学校の移転ではありません。まずは天文台の森を守って、そして、子どもたちの安全も守って、新たな小・中一貫教育と学校三部制を取り入れ、さらに地域の買物の不便も解消させようという、非常に大きなまちづくりプロジェクトです。そのため、当然決まっていないこともたくさんあります。また、事業も長期にわたると考えられます。
 そこで、地域の皆様に少しでもこのまちづくりに興味を持ってもらいたいというふうに考えまして、この参考資料ですけれども、ガイドブックを作りました。これは正式なものではなく、ガイドブックですが、こうしたものを、地域の皆様方がお互い会話したりとか、また、御家族などで興味を持ってもらって、このまちづくりにいろいろ意見をいただいたり、いろんなことを考えてもらいたいなということで、作成しました。どうぞ後で御覧になってください。
 説明は以上です。


◯議長(土屋けんいちさん)  以上で市側の説明は終わりました。
 ここで室内換気のため、1分程度休憩いたします。
                  午前9時46分 休憩


                  午前9時48分 再開
◯議長(土屋けんいちさん)  全員協議会を再開いたします。
 これより、国立天文台周辺地域土地利用基本方針(案)についてに対する質疑を行います。
 質疑の順番については、1番、令和山桜会、2番、自由民主クラブ、3番、公明党、4番、民主緑風会、5番、日本共産党、6番、いのちが大事、7番、無所属、8番、都民ファーストの会、9番、つなぐ三鷹の会といたします。また、質疑の時間については、答弁時間を含めず、交渉会派10分、諸派5分以内といたします。時間の表示については、ディスプレーを使用する形式といたします。会派の質疑時間終了の3分前にアラームでお知らせいたしますので、よろしくお願いいたします。
 初めに、令和山桜会。


◯議員(伊東光則さん)  天文台周辺地域のまちづくりについて、質問させていただきます。令和元年11月に大学共同利用機関法人自然科学研究機構と国立天文台──以下、天文台とさせていただきますが、の北側ゾーンについて、土地の有効活用の観点と今後の研究の継続・発展に向けた財源確保のために、売却の事前相談が三鷹市に寄せられたということがきっかけで、それを受け、土地利用基本方針が、三鷹市として策定されるという流れになったということです。この基本方針策定の過程の中で、三鷹市として最重点と考えられた項目、考え方をまずお聞かせください。
 続きまして、民間への土地売却が避けられることは、民間への売却後に想定される住宅化などによる様々なインフラ整備、また新たなコミュニティに伴う問題などの課題を回避できたというふうに考えます。三鷹市のまちづくりを行う上で、この新たな土地利用において必要以上のコンクリート化や市民意見を無視したような開発などがないようにする必要はあると思いますが、特に北側住民の生活環境に配慮が必要だと思います。地域に受け入れられるようにすることについて、基本的な考え方をお聞かせください。
 次に、羽沢小学校の移設が計画されています。大沢台小学校の学区に羽沢小学校が設置されることから、学区の問題が考えられます。また、先ほども説明がありましたが、大沢台小学校を合併することをおおさわ学園のCS委員会が要望しているというようなこともあります。羽沢小学校と大沢台小学校の合併も重要な課題として考える必要があると思いますが、現時点での基本的な考え方をお聞かせください。
 また、三鷹市が利活用する上で、当該の土地の地代についてお聞きいたします。まず、購入するのか、または借りるのかというのを、どのように考えられているのか。考え方をお聞かせください。
 あわせて、羽沢小学校の敷地利用についても計画されています。今の説明では、商業施設を持ってくるというようなことでありますが、ハード面の建設費もかかりますし、それらを含めて様々な試算がなされていると考えます。実際に事業全体の予算の基本的な考え方をお聞かせください。
 次に、小学校が国立天文台の敷地内に設置されることから、教育長の説明にもありましたが、国立天文台と児童・生徒の距離がさらに近くなると考えます。また、学校三部制や新型コロナウイルス感染症の教訓などにより、従前の学校施設、ハード面に求められている機能にも変化があると考えます。新しく校舎を造ることを好機と捉えて、これからの将来を見据えた新しい考え方を取り入れた学校施設を実現する機会だとも考えます。今回の羽沢小学校の移設における学校施設の在り方について、その基本的な考え方をお聞かせください。
 また、国立天文台周辺のまちづくりについては、公共施設、また、買物について、野川周辺の風水害時の避難場所についても課題があると考えられます。今回の取組から、それらの課題解決に結びつくような仕掛けも取り入れるべきだと考えますが、基本的な考え方をお聞かせください。
 最後になりますが、今回の国立天文台周辺地域のまちづくりについては、今現在の住民や市民の意見も重要なことだと思いますが、同様に10年後や20年後、30年後の市民・住民にとってもよい環境であるように配慮が必要だと考えます。将来の大沢、三鷹市について、今回の取組の影響をどのように考えられているのか、御所見をお聞かせください。
 以上です。まず、よろしくお願いいたします。


◯市長(河村 孝さん)  それでは、大まかな点につきまして、順次、私のほうから御報告させていただきます。
 まず、最重点は何にするのか、何というふうに考えているのかというような御質問がございました。この基本方針案の中で重点的に述べていることでありますけれども、分かりやすく言えば、このコンセプトの3ページ目にありますが、このようなことだというふうに思っています。緑地の保全、そして質の高い防災・減災のまちづくりというのが基本的なベースにございますが、それをどうやって実現するかということの中身は、学校を核としたスクール・コミュニティのモデル的な在り方、これを目指したいというのが、まず私どもの中心的な考え方でございます。
 スクール・コミュニティという中に、学校を核にしたコミュニティづくり、まちづくりという考え方が入っていますから、そういう意味で、両方が重なり合って新しいまちづくりをしていくということでございます。教育委員会のほうでも、目指そうとしていたモデル的な学校づくりが、ここでは一定程度実現できるのではないかというふうに思っているわけです。
 ただ、三鷹市側だけの問題ではなくて、これがうまく成功するのは、同時に天文台側のもともとの要望──研究費用の確保とか、まちづくりにおける天文台の新しい在り方ということを追求したいという、そういう気持ちがあるわけです。それがうまく融合することが重要でありますから、質問者のところにもありましたけれども、国立天文台という非常に高度な研究機関でありますけれども、もともと天文台のほうにも地域に貢献したいとか、学校教育において──子どもたちに限らないですけれども、そういうものとうまく連携していくことを目指したいということがございますから、そういう国立天文台側の要望もあるということです。
 今回、いろいろなプレーヤーと言うとちょっと表現はあれですけども、いろんな方の関係者がいらっしゃいます。三鷹市だけの要望で、これを目指したいということがもちろんベースにありますけれども、それぞれの皆さんのいろんな気持ちを統合して、まちづくりに反映していく、これは非常に重要じゃないかというふうに思っています。そういう意味で、複合的なと言うとあれですけども、融合的なそれらの御要望を交えて、まちづくりを目指していきたいということであります。
 次に、住宅の開発等でございますけれども、民間開発が全部いけないとか、そういう話じゃないんです。ただ、地区計画等で、もちろんそういう形で誘導していくという方法もあります。ですから、そういうこともいろいろ考えましたけれども、直接的にその方法よりも、市が事業者として直接関わるほうが実際のまちづくりはグリップが利きますので、そういう意味で、今回の構想になったわけです。
 北側の住民の方への配慮というのは、私どもも重要だというふうに思っています。今、全てのことが決まっている段階で皆さんに御説明しているわけではありませんから、こういう形で北側の住民の方にも配慮したいという具体的なことを申し上げることはできませんけれども、学校を造るということであるとしても、何らかの北側のほうのところとの一定の通路とか、そういうことを設ける必要があるかもしれない。あるいは、今実際に研究機関として、いわゆる今の天文台から直接に望遠鏡で星空を見ているという関係じゃありませんので、今後の在り方について、まちづくりと調和した形でどういうふうに展開できるかということは、天文台側の皆さんのほうにも御理解を得ながら、うまい方法論を考えていきたいというふうに思っているところです。
 次に、羽沢小の子どもの学区の問題等は教育長から御説明させていただきます。融合とか、そういうことも含めて、まだ確定的な話はできないと思いますが、そういうことでございます。
 次に、地代とか、借りるという方法にするのか、買うという方法にするのか。それについては、天文台側の御事情もあると思いますので、今の段階で確定的なことはちょっと避けさせていただきたいというふうに思っています。
 次に、羽沢小の跡地の活用の問題ですけれども、これは昔からやっぱり坂のある地域でありながら、やはり、そういう意味で高齢化が進むに従って、坂を上って商業施設へ行くとか、本数が少ないバスを利用して商業地に行くというのが大変負担になってきているという背景があります。そういう意味で、かつてから、私の以前からですけれども、やっぱりそういう商業施設に対する要望というのは、地域において大変あったと。今もあり続けているというふうに思っていますので、そういう問題についての解決の方向性を今回の中で追求したいということで、用途地域の改正なども含めて、今回も大きく動けば、そういうことも視野に入れながら検討を進めたいということで御提案申し上げさせていただいている点でございます。
 次に、小学校と天文台との距離的な問題も含めて、今後の関わり方については、これも、今後の課題でありますけども、教育長のほうから御答弁させていただきます。
 そういうことで、最後のほうの御質問にありました、課題解決の方向性、様々な、大沢で課題として指摘されていたことを全部解決することは、もちろん不可能だと思っていますけれども、この機会を捉えて大きく進めていきたいなというふうに思っています。これは大沢に限らず、各地域全体がそういう意味では様々な課題を抱えていて、いろいろな問題を住民の方も苦しんでいる部分もあれば、協力して解決している部分もあるんですけれども、それらの1つのモデルにしていきたいというふうに思っています。
 つまり、1つのことで大きく──公共施設でも皆さん同じですけども、みんなそれぞれ課題を抱えています。それを全部一遍に解決することは非常に無理です。ですから、時間軸に直して、どういう順番でいくのか、そして、それを融合化、複合化することによって、うまい解決案がないのかということを、我々は今検討しているところでございます。
 財源でも、人材の面でも、やっぱり限界がありますから、そういうところをしっかり見定めながら、こちらから計画的に何をするというだけではなくて、今回のように、要は相談があって、向こうから来る問題もあるんです。こちらがいつも計画して、市の独断で自分の土地で何もかもできるならば、何の問題もないんでしょうけれども、そうじゃなくて、向こう側から来る課題に対して積極的に関わることによって、そしてまた、複合的に関われることによって、うまい解決案を今後とも探っていきたいというふうに思っています。
 そういう意味で、最後に御質問ございましたけれども、10年後、20年後、今の子どもたちが大人になる頃、やっぱり三鷹のまちで過ごしてよかったなというふうに思えるまちにしたい。そのときには、やはり緑の問題というのは大変重要なことでございますから、そういう意味で、この緑の中で、この風格のある天文台と連携しながらまちづくりを進めていくということは、三鷹市にとって大変メリットがあるというふうに考えているところでございます。
 私からは以上です。


◯教育長(貝ノ瀬滋さん)  現在、御承知だと思いますが、子どもを取り巻く課題が山積しております。虐待やいじめの問題、学力低下──本市の場合は先生方が一生懸命頑張ってくれて食い止めていますけど、何といっても子どもの貧困と言われる、今7人に1人というふうに言われるような現況にあって、様々そういった経済状況が子どもたちの心身にも大きな影響を与えているという現状があります。
 そこで、国も都も、私たちも、しっかりとした対応を打っていかなきゃならないわけでありますが、結局のところは、それぞれの部門で一生懸命、子どもたち真ん中社会を実現するために力を尽くさなきゃいけませんが、やはり三鷹市の場合はまちぐるみ、市、地域社会、みんなで当事者意識を持って対応を図っていかなきゃならないということでありますけれども、そういう意味では、私たちの場合は、平成17年に施行されました自治基本条例、ここでもう既にコミュニティ・スクール、そしてスクール・コミュニティについて、しっかりと規定をされております。
 第33条の1項めには、いわゆる市民の皆さん方の参加と連携でもって、しっかりと特色ある教育や創意工夫ある学校をつくっていくということ、つまりコミュニティ・スクール、それを要請している第1項目です。
 2項目は、学校を核とした地域づくり、コミュニティづくりをしっかりやっていかなきゃならないということが規定されております。そういう意味では、私も個人的なことを申し上げると、第1期目の教育長のときには、途中、コミュニティ・スクールはスタートさせましたが、体調を壊して、申し訳なかったんですが、その第2項めについては手つかずのままでということで、今回、河村市長に登用されて、このスクール・コミュニティについて取り組むことができているということで、大変感謝しております。
 このスクール・コミュニティ、学校を核とした地域づくりということにつながるということは、結局のところは、地域みんなでやはりそういった先ほどの子どもたちの問題を解決していく。とはいっても、結局、具体的には学校は何をするのかということが問われるわけで、そういう意味では、ちょうど、この学校自体が、羽沢小学校が非常に避難所として適さないということで、やはり学校は何といっても安全安心な場所じゃなきゃいけないわけですが、そういう意味では非常に課題があるということで、やっぱりそこを何とかしなきゃならないという中で、天文台の話も出てきたということでございます。先ほど、伊東議員からもチャンスではないかというふうなお話はありましたが、私もこれは1つの好機だと思っています。
 チャンスは貯蓄できませんので、やはりこの機を逃しては二度と進めることはできないだろうというふうに思いますので、この機会に、学校の機能をただ単に、いわゆる子どもたちの今の現状を考えると、教育的な機能だけに特化して、学校さえよければいいということじゃなくて、やっぱり学校をもっともっと開いて、福祉的な機能も学校に持たせていくということが、これからの学校づくりには大事な視点ではないかというふうに思います。
 そういう意味では、おっしゃるように、学校の空間や施設も、やはりそれに見合った形で造られなければならないということになります。ですから、そうなりますと、やはりコロナのこともあって、ソーシャルディスタンスで、いわゆる空間の取り方も相当に間を置かなければならないということでありますし、国も35人学級を手始めに始まっていますが、文科大臣は、できれば30人学級を目指したいというふうに言っているぐらいでありますので、そういったことも含めて、理想的な学校づくり、これをただ単に教育内容だけじゃなくて、空間も含めて、学校建築も考えて造っていくとなりますと、やはり新たな場所で小・中一貫もやっておりますので、新しい学園として、新しい教育を展開するという、非常にいい好機ではないかというふうに思います。
 学校の教育の中身についても、やっぱり今までの一律一斉型の指導から、学びと学習、つまり子どもたちが主体的に子どもたちの学びの、また現状に対応した、本当の意味で一人一人に対応した教育が今求められているわけで、そういったことがしっかりなされれば、不登校も、それから、いじめも相当に減ってくるだろうと思います。そういう、子どもたちが自主的に自分の学習の計画をつくって、先生はそれを支援していくというような、先生がむちを振り振りちいぱっぱではなくて、メダカの学校じゃありませんけど、誰が先生か、生徒かとかいうふうな、そういうような学校の在り方を模索していくということになりますと、空間も含めて新しい学校づくりを考えなきゃいけないというふうに思っております。
 そういう意味では、今の私の勝手な妄想ですけども、子ども食堂なども、そういったものも、どこか学校の中でつくれるとか、それから、何といってもインクルーシブ教育というのは、今非常に大事なものでありますので、そういう意味では、たった数人の話じゃないかということじゃなくて、やっぱりこれは本当に人権の問題に関わるわけですので、そういった面でも十分に配慮されたバリアフリーも、やっぱり考えなきゃいけないと。
 今、都内というよりも、市内でエレベーターがあるのは3校ぐらいですからね。そういう意味では、バリアフリーということも考えますと、やはり新たに仕切り直すというようなことも考えなきゃいけないんじゃないかというふうにも思いますので、そういった意味で、これは非常に好機でありますし、特色ある天文台の知見、世界的な研究機関でありますので、天文台の先生方も、ぜひ子どもたちに自分たちの学び、それから知見を伝えたいというふうにおっしゃってくれていますので、そういったことも取り入れた教育、国のほうは、令和の日本型の公立学校の実現というようなことも言っておりますので、やはり日本の場合は全人教育というのが特色ですので、それを何とかこの機会に実現し、また、それを全市的に市内の学園全部に広げて、時間はかかると思います、私も生きていないと思いますが、何とか頭出しをして進めていって、みんなが大切にされる教育を、また学校を実現するようにしたいということが願いでございます。
 お答えのような話がなくて申し訳なかったんですが、そういった趣旨でございますので、よろしくお願いいたします。


◯議員(伊東光則さん)  ありがとうございました。本当にまだ基本的な部分でのお話が主だと思いますが、今までなかったようないい機会だとは思います。その中で、東京天文台、国立天文台という、本当に何度も出てきていますけど、世界的な施設でありますので、それを三鷹市と連携して、例えば研究発表の場をあそこに用意するとか、げすな言い方で言うと、いろいろな観光資源としても活用できるような施設を併設するとか、いろんな夢もあるかなと思います。
 何より、三鷹市の一大プロジェクトとなるかもしれませんので、ぜひこれからも丁寧に、でも、スピード感を持って進めていただければと思いますので、どうかよろしくお願いします。
 最後に、大沢台小学校の統合というか、それについて、もう一回確認させていただきたいと思います。話の中では、大沢台小学校も合併してほしいという意見があるというところは確認できていますが、実際、この今の段階で大沢台小学校をどういうふうにするのか。次の段階で考えるのか、最初の段階で考えていくのかというところだけ、お聞かせいただければと思います。


◯市長(河村 孝さん)  現在、統合ということを具体的に考えていることはないです。検討していないです。今後の課題だというふうに思っています。学校を統合するというのは大変難しい話もありますから、合理的な発想だけで考えるわけにはいかないと思っています。十分、大沢の地域の人とも協議しながら、連携しながら、学校関係者とも相談して方向性は見ていくことになる。
 今の段階では、先ほどもちょっと説明がありましたけれども、大沢台のCS委員会のほうからは、この話、一緒にやりたいという話は来ていますけれども、それもイコール統合を要望しているっていう話ではないです。ですから、これからの話になってくると思います。


◯議長(土屋けんいちさん)  以上で令和山桜会の質疑を終了します。
 次に、自由民主クラブ。


◯議員(石井良司さん)  それでは、数点聞きたいと思いますが、これはあくまでも案の案というような感じでございますので、今後も大分変わると思いますので、自然とか、歴史の部分について主に質問しておきたいと思っております。それと、教育についてもちょっと1点だけ、今の思いと知見をお聞きいたしまして、ちょっと質問しておきたいなと思うんですけども。
 スクール・コミュニティというのは学校づくりには大変重要なことだと思うんです。それで、これは地域のコミュニティ活動の拠点にも、私はなると思いますので、そうした場合に大変期待しているんですけども、研究機関としての天文台があるわけでございますので、やはり教育の面に重点を置くならば、やはりその連携とか、取組、または、逆に取り入れてやっていくようなことが重要であると思うんですけども、そういう点の考えについて、教育長のお考えをお聞きしておきたいと思います。それが1点です。
 それとあと、歴史なんですけども、この地域というのは、御承知のように横穴墓群が大分出ておりますよね。それで、野川の左岸、特に国分寺崖線の多くでは横穴墓が立地していて、ほかにも多くの遺跡がある可能性があります。そうした場合に、遺跡調査には大分お金も時間もかかりますが、そのようなことをどのように取り扱っていくのか、その点をお聞きしておきたいと思います。
 それと、あと、天文台の三鷹キャンパスの中には、東西南北のひし形の4点の旧の国土地理院の基点があります。前はたしか6点あったと思うけど、今は4点だと思うんですけど、それをしっかり保護していくということが必要だと思うんですよね。
 そして、もう一つが三角測量の基準点であります三角点があるんですよね。全国に一等から四等までなんだけど、10万8,000点ぐらいあって、そのうち一等というのは全国にも974点しかないんですよ。そして、多摩には4点しかない。そして、その1つが三鷹にあるんですよ。一等三角点がね。これというのは、やはり私としては98年ぐらいたつわけだから、しっかりと保護をしていただきたいと思うんですけども、学校とか、または場合によっては商業施設が入る。場合によっては、またほかのものも入るかもしれない。そうした場合、こういうものについては場所が動かせないのがやっぱり基点だから、基本的に高さとか、緯度・経度を表しているわけだから、そういう点、どのように対応していくのかということをお聞きをしておきたいと思います。
 あともう一点はタヌキさん、あとカワセミさんがこの辺には大分生息しています。タヌキは夜な夜な地域を回っております。そしてまた、カワセミについては、露出した垂直な土手とか、崖に穴を掘って巣を作ります。そうした場合、この地域というのは、そういう影響があるんですよね。ですから、そういうものについては、タヌキさんとか、カワセミさんにお話はできなかったと思うけども、どのようにしていくのかということを聞いておきたいと思います。
 以上です。


◯市長(河村 孝さん)  タヌキさんやカワセミさんの話ですけども、これからのことですね。どこにちゃんと生息しているのかを調べなければいけませんし、具体的にそこと関わりがあれば、私の経験からいっても、どうするかというのは、かなり自然保護団体からもいろんなことがあると思います。そのほかにも、鷹はいないと思いますけれども、何か生息している可能性は確かにあると思います。そういうことは慎重に対応していくことになります。
 それから、3番目の三角点の問題、これも今後の話になると思いますが、恐らく建物をどういうふうに建てるか、そういう関係で配置計画とすごく密接に関わってくると思います。そこもよく調査しながら対応していくというふうに思っています。現状で、どこに建物を建てるかということはまだ確定していません。順番として、防災の視点から、羽沢小の移転はなるべく早くということで考えていますが、それに合わせて、先ほど話のあった、もしも持ってくるとしても、大沢台小学校を同時に持ってくるのか、あるいは段階的に考えていくのか。そういうことも詳細にはまだ確定していません。
 本当に七中も含めて3校があそこのところに集約的に集まってこれるほどの面積が実際にあるのかということも、まだ詳細に調査しているわけじゃないんです。ですから、周辺の買収もひょっとしたらあるかもしれない。そういうことも含めて、しっかりとこの基本方針が策定されましたら、次の段階に入っていきたいなというふうに思っているところでございます。
 そして、横穴墓、遺跡調査についても同様であります。まさに、恐らく野川が流れている辺りが、昔から住居といいますか、古代の人たちも住んでいた場所であったんだと思います。天文台のところは、そういう意味で横穴墓を中心に古墳もありますし、昔、長久寺があった場所でもありますから、そういう意味での遺跡とか、近世に至るまでのそれなりの遺跡等が出土する可能性は大変高くあるというふうに思っています。
 それを前提に、まず、今申し上げました建設計画をどういうふうな形で進めるかということがあると思います。例えば、そういう場所は校庭を優先的に考えるとか、あまり負荷がかからない建物計画にするとか、そういうことも含めて、これも今後の検討課題の1つだというふうに思っていますので、御指摘の点などをしっかりと踏まえて、調査研究していきたいというふうに思っているところでございます。


◯教育長(貝ノ瀬滋さん)  お答えいたします。天文台の知見蓄積を活用した特色ある教育をというふうなことでありますが、まさにそのとおりでありまして、天文台の移設の問題以前から、それぞれの7つの学園がそれぞれの地域特性に応じて特色ある教育を進めてもらうというのが本来でありますが、なかなか十分じゃないところがあります。今回、大沢にとりましては、こういう機会になれば、非常に地域資源としては、天文台、大変に、今お話がありましたような天文学の知見のみならず、自然環境についても非常に豊富なんです。
 この間もちょっと入れさせてもらいましたけど、蚊はいっぱいですけれども、いろんな植物なども多様な、ある意味じゃ──別に悪口ではありませんが、手つかずのところが相当ありますので、いろんな植物がありますので、そういった面での学習の教材にもなってくるし、また、遺跡のことについても、歴史についても、ちょうど学ぶいい機会でもあるだろうと思います。そういう意味では、科学教育とか、今STEAM教育というふうなことを言われておりますので、やはりただ単に国語、理科、社会、英語とか、何とかでやるだけじゃなくて、やはりそういった自然体験も含めて、科学的な知見も特色として大いに取り入れていくという、そういういい機会だろうというふうに思います。
 これは、学校ごとに、学園ごとに、カリキュラムを作成するということができますので、それを私たちは応援をして、非常に子どもたちのためになるような、そういうカリキュラムの編成の特色をしっかりと出してもらって、本当に市民の皆さん、親御さんも満足できるような、子どものしっかりした学びにつなげていくような、そういう教育を展開したいというふうに夢を持っています。


◯議員(石井良司さん)  ありがとうございました。教育の問題については、スクール・コミュニティに大変期待しているわけでございますけども、やはり将来的には大沢天文台と協力しながら、連携しながら、多くの宇宙飛行士がこの小・中学校から出ることを期待しておりますし、それについて教育をしっかり行って、日本で誇れるような、そういうスクール・コミュニティにしていただきたいと思っております。よろしくお願いしたいと思います。
 それと、あと遺跡なんですけども、これ、先ほど伊東幹事長の質問では、定借にするか、購入するのか分からないということなんですけど、どっちにしろ、これは三鷹市としては検討しておかなくちゃいけないことだと思うんですけども、ここに遺跡がたくさんあるということは、やはり学校施設なり、商業施設だと、相当掘らなくては基礎工事ができないと思うんだけども、そうした場合は、どうしてもこういう遺跡というものは調査しないと進みませんから──一般住宅だったら、ある程度埋めておけば、そのまま工事してもいいですよということなるけども、こういう大型施設なり、鉄筋コンクリートのものだとできませんので、そういう点はどういうふうにやっていくかというか、相当時間もお金もかかるんですよ。それで、範囲も広い。こういう点、どういうふうに考えているのか。また、それをやった場合、どのくらいの期間がかかるのかということを、どのように今、想定として考えているのか、その点を確認しておきたいと思っています。
 それと、一等三角点なんだけども、あとは旧国土地理院の基準点なんだけれども、これについても、やはり基本的にこれは動かせないと思うんですよ。経緯度、そしてレベルを測るわけだから、そうした場合のことというのは、今も市長からも答弁があったけど、建物をその辺をずらすなり、または避けるなりしないといけないんだけど、何かこれ、基準点のほうはほぼ北側の真ん中のほうに位置しているから、非常に使いにくいかなと思うんです。そういう点、どのように対応していくのかということをお聞きしておきたいと思います。


◯市長(河村 孝さん)  遺跡調査の関係では、近くに明治の中高一貫校があります。そこで遺跡を調査したところ、皆さんも御存じだと思いますが、縄文時代どころか、無土器文化の時代まで遺跡があって、明治大学の考古学部の先生たちが狂気乱舞して喜んだということがあります。地層を大変深く調査するので、時間がかかって、本当にいつ学校が建てられるのか問題になったぐらい、時間がかかったという話があります。
 それは、恐らく低地で、野川がかなり支流がいろいろあって、非常に住みやすい場所だった。そういうことから、かなり、数千年前から人々が集落をつくっていたということだと思います。大沢の天文台の上のほうは、恐らく集落ではなくて、先ほど言ったように、質問者の石井議員さんも言われたような、横穴墓とか、古墳とか、そういう関係のものだと思いますが、市は遺跡を調査することを法律に従ってきちんとやらなければいけない立場にあります。そういうことをやる民間開発に対しても支援をするという、あるいは指導するという立場にありますから、はしょるわけにはいかないです。
 ですから、先ほども答弁しましたが、今後、検討していく配置計画とか、あるいは造る構造物をどういうふうにするかということによって、遺跡調査をしなくても済むとか、しなくてもいい地域にするとか、そういうようなことを含めて建築計画全体を考えていく必要があるだろうというふうに思っていますので、基本的には遵守することを前提としながら、全体のスケジュール短縮をどういうふうにするか、あるいはしなくて済むようなところをどういうふうに考えていくのかということになるかなと、今は思っているというふうな段階です。
 今後の基本方針から基本計画、整備計画になっていくに従って、必要な調査をしていきたいというふうに思っています。
 三角点等につきましても、重要な御指摘だと思いますから、当然そういうことを検討しながら、配置計画、整備計画を全体として考えていくというのは、先ほど述べたとおりでございます。


◯都市再生部長(久野暢彦さん)  今、一等三角点、それから旧国土地理院の基準点、こちらについて補足します。
 この場所などについては、天文台側と既にいろいろ協議をしております。具体的には、これは確かに非常に珍しいものですし、ある意味歴史的なものだとも考えられますので、現場も実際に見ております。これをどんな形でそこに残せるのか、どういうふうに工夫できるのかというのを考えていきたいと思います。少なくとも、移設したら意味がないので、その元の場所でどうやって残せるのか、どういう形で保存をかけられるのか、もしくは建物との関係の取り合いとか、そういうものもこれから考えていきたいというふうに考えております。


◯議員(石井良司さん)  ありがとうございました。大体分かりました。今後、計画されていきますので、その都度また質問していきますが。基準点と三角点については今言ったとおりなんですけども、これを逆に教育として、もう98年前のものですから、やはりそういう歴史を見せるということもいいと思うんですよね。ですから、そういう意味でも、しっかりと保存できるものは保存していっていただいて、それをまた教育で活用していただければ、そのような施設にというか、地域になればいいなと思いますので、そしてまたスクール・コミュニティがしっかりと発展しながら地域のコミュニティに根づいていくと、そういうようなことで今後とも期待しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上です。


◯議長(土屋けんいちさん)  以上で自由民主クラブの質疑を終了します。
 この際しばらく休憩いたします。
                  午前10時32分 休憩


                  午前10時44分 再開
◯議長(土屋けんいちさん)  全員協議会を再開いたします。
 次に、公明党。


◯議員(粕谷 稔さん)  おはようございます。すみません、私も地域の住民という立場というか、今日、本来であれば、皆さん、幹事長さんが聞かれているんですけど、地域の住民の立場も含めてお伺いしたいと思います。大方、考え方等出ているかと思いますが、幾つか私のほうで気になっている点につきまして、お伺いをしたいと思います。
 今回のこの天文台との共同での大沢地域の開発なんですが、やはりイノベーションというか、地域の価値のさらなる向上という部分では期待が持たれる事業かと思います。そうした中で、これからではありますけれども、いわゆる今注目されておりますスマートシティーというか、その考えにおける大沢の天文台等の再開発の位置づけという部分を、市長、どのようにお考えかということ。
 それと、この数年、庁舎の分散化、市役所の分散化というか、庁舎の機能分散の考えを御表明されているかと思うんですが、そうした部分における、この大沢地域での位置づけという部分を、現状どのようにお考えなのか。地域の住民の方からも、最後、お声が幾つか網羅されておりますけれども、市役所機能を要望されている声もあろうかと思います。こうした部分の現状の考え方をお伺いしたいと思います。
 あと、先ほど教育長からもありました、本当に天文台の中の手つかずの緑、自然という部分では、本当に子どもとか、市民の皆様にも、今後かなりそうした部分での享受をされる可能性も出てくるのかなというふうに思います。緑の大空間というふうにも位置づけられておりますけれども、地域の適切な保全の考え、プラス安全の確保という視点、非常に重要かと思います。こうした部分も、先方である国立天文台さんと共に協議を進めていっていただきたいというふうに思います。ともすると、手つかずということが地域の死角という部分にもなろうかと思いますが、そうした部分の今後の協議の方向性を伺いたいと思います。
 それから、今回は今の一連の考え方ではございますけれども、今後のこの地域の開発を推進していく中で、例えばモデルとなるような事例という部分を考えていくのか、また、有識者等によるアドバイザー的な制度の導入等の考え方、どのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。
 それと、これからの事業でありますけれども、地域では長年、地域公共交通の課題があったかと思います。そしてまた、オンデマンド交通の実証というのも予定されているというふうに伺っておりますけれども、今回、この計画の中には、しっかりと子どもの安全の確保の部分でのスクールバスの視点も取り入れていっていただいていると思います。今後、地域コミュニティバスの考え方とこうした部分の整合性、どのように進めていくのかということをお伺いしたいと思います。
 あと、先ほどちょっと教育長も触れられておりました地元のコミュニティ・スクール、CSの委員会のほうからは、一体的な校舎を求めるお声も上がっているというふうにも聞いているところでございます。こうした中で、おおさわ学園といたしましての小・中一貫教育における学級規模の適切化、適正化という部分をどのように検討を進めていくのか。また、地域の声、保護者の声、教職員の皆さんの声の集約という部分を教育長はどのようにお考えか、お伺いをしたいと思います。
 あと1点でございます。今回の大きな事の発端というのは、2年前、台風の浸水危険区域に羽沢小学校が接しているということが大きな課題であったかというふうに思います。今後、高台移転をすることによって、多くの時間を過ごす子どもたちの安全安心の確保、そして地震も、また雨水も含めた避難所の開設という部分が可能になるかと思います。
 そうした中で、これは、今後、何年間か時間を要する計画かと思いますけれども、その期間内における、いわゆる野川の南側、野川からいわゆる調布側の住民等への暫定的な避難所の整備という部分が欠かせない視点かと思います。今は冬でございますけれども、また野川も工事をしているわけではありますけれども、今後、温暖化の規格外の雨量が予想されるかと思いますが、そうした部分の現状と今後のお考えをお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。


◯市長(河村 孝さん)  たくさん御質問をいただいたので、冒頭ちょっと申し上げましたように、全てが決まっているわけではないので、御質問を含めて全部答え切れない部分があります。今後の課題として検討していく上で非常に必要な視点だということは理解できます。そういう意味で、全体としましては、まだ決まっていないことに関する問題提起ということで、素直に受け止めさせていただきたいというふうに思います。
 まず、スマートシティーの問題ですけれども、現状では、今回のおおさわ学園の移転とか、そういうものに対して、ストレートにスマートシティーの課題が出てきているということは今のところないですけれども、必ずそれは結びつくというふうに思っています。それは、今、先ほどから教育長が申し上げているように、どちらかといえば自然科学研究機構とか、天文台自体も、もともと地域の中での学校教育との結びつきを強めたいという意向が、ホームページなどを御覧になっていただければ分かるように、あるんですよね。
 ですから、そういう意味で、自然科学教育全体もありますけれども、その中に科学教育ということで、ITを活用した問題提起がかなり入ってくるというふうに思っていますので、そのような面では、必ずや、科学教育という面での結びつきの中で、きっといろいろな問題提起がされてくるだろうというふうに思っています。
 そして、地域全体のことでいいますと、今回の野川の氾濫でもそうだったんですけれども、台風19号が一昨年来て、その段階で私ども、もちろん現地にも行きましたけれども、元気創造プラザで、実際テレビ映像を見ながら状況はどうかということを把握できたんです。そういう意味で──さらに崖崩れがどうだとかいうことも、全体を含めてそういうIT機器を使った監視体制、そういう意味でのスマートシティーということになると思いますが、そういうことがかなり充実していることが、今後、重要な視点になっていくというふうに思っています。
 それから、2点目で、市役所の分散化ということでありますけれども、当然そのことも議論していくことになろうかとは思いますけれども、先ほども申し上げたように全体のキャパがどのぐらいになるか、余裕があるのかどうかということも、詳細に調査しながら考えていきたいというふうに思っています。例えば大沢の市政窓口がありますけれども、そのほうがいいのか、悪いのかはまた別な議論ですけれども、そこを統合できるのかということとか、市役所の機能という意味での窓口的なことじゃありませんけれども、西部図書館も統合できるのかどうかとか、それが学校教育にも使えるのか、地域でも使えるのかというような視点も、今後課題として検討されることになると思いますが。
 まず学校が一緒になれるかどうかというのは、これはいろんなことの議論になると思いますが、基軸的なことなので、基幹的なことといいますか、そこをまずしっかり精査する中で、次のステップでそういうものは必ずや出てくるだろうというふうに思っていますので、当然、検討の対象にはしていきたいというふうに思っています。ただ、順番としては、今申し上げたように、学校のことがまず重要だというふうに思っています。
 それから、天文台は手つかずの自然で、現在はすごく緑の固まりのように見えますけれども、現在の要するに対象になっている地域というのは、官舎があったところが中心ですから、官舎があったところというのは、要するに、もちろん家の庭にはタケノコがいっぱい生えたりとかいう話は昔から聞いていますが、やっぱり人が住んでいたところです。それ以前は、郷土史家の方からもいろいろな資料が来ていますけれども、もちろん、天文台が来る前は畑だったところです。
 ですから、そういう意味で、いわゆる北海道の手つかずの大自然とは違う。手の入ったことであったり、その後に木がいっぱい生えたり、竹が生えたりして、今のような現状になっていますので、そういう意味で、もちろん、一定の手を入れるわけですから、そういう中での検討をしていきたいと思っています。
 現状、竹林がありますが、ボランティアの方が定期的に整備したりしていますから、そういう意味で、完全な大自然を復活させるという計画ではありませんけれども、御指摘もあるように、しっかりと自然を守っていく、復活させていくという視点での自然の確保ということは大きな課題だと思っていますから、全体の計画の中でしっかりと対応していきたいというふうに思っています。
 それから、アドバイザー等に意見を聞く方法なのか、市民参加のやり方ということでございますけれども、もちろん、現在、隈先生に景観のアドバイザーをしていただいていますから、一定の御意見を聞くということをしていきたいと思いますけれども、実際に建物をどうするかとか、そういうことで、市民参加も一定程度しながら、しっかりと対応していきたいというふうに思っています。
 それから、公共交通の問題がありました。デマンドバスを通そうということで、今、大沢では社会実験をしようとしていますが、段階的にさらにその次の段階──先ほどもスクールバス等の話がありましたけれども、スクールバスがコミュニティバスとしても活用できないかということも含めて、将来的には検討していきたいと思っています。
 非常に近い未来としては、デマンドバス的なものをまず考えていますけれども、その次は、それと並行するかどうか分かりませんけれども、学校の再編がどういうふうになっていくのかということも、市民の皆様の御意見を聞きながら、スクールバスの活用ということがコミュニティバスの活用にもつながれば検討できるなというふうに思っています。
 ただ、全体として言えることは、やはり空間的にどのぐらい入るかという話と、あと財源的にどういうふうな構成で対応できるかという話があって、やっぱりそれは、お金がないのに夢ばかり膨らませるわけにもいきませんので、枠組みをしっかりと固めた上で、次の段階か、その次の段階か分かりませんけれども、議会のほうにも明らかにしていきたいというふうに思っています。
 原則論としては、私は、例えば羽沢小学校が移転する、移転した後、売るとか、貸すとかいうことで財源が一定程度確保できる、それから国からこういうような形で市債的なものを発行できるとかいうことが1つの前提になるというふうに思っていますから。夢はたくさんあります。それがどのぐらい入るかは、やっぱり原則論の中で最低限これをやりたい、その上で、できるならば、どこまで行けるのかということを皆さんとも協議しながらやっていきたいというふうに思っていますから、その原則の中で全体の構成を考えていくということを御理解いただきたいというふうに思っています。
 私からは以上でございます。


◯教育長(貝ノ瀬滋さん)  私から自然の保全について、まずお答えしますけど、おっしゃるとおり、都会においては本当に貴重な自然が維持されて残っている場所ですので、最大限、地域の資源として、やはり大事にしていく必要があると思います。
 一方で、御指摘のように、安全安心という面で、やはり特に天文台の場合は、天文観測などで、あまり明るいというような環境ですと、観測のほうも難しいところがあるのかもしれませんし、そういう話も聞いていますので、その辺の面での配慮も必要かもしれませんが、同時に、子ども、そして学校三部制というふうなことになりますと、大人の方が夜そこへ出向くというようなことになると、一定の明るさや安全を考えるということでありますので、そういったことも含めて、やはりバランスを考えながら検討をしていくようになると思います。
 それから、学級の規模についてお尋ねでありますが、やはりこれからの学校を新しくするということになりますと、当然今35人学級が進行しつつありますけど、これは時間をかけてやっていくわけですが、私は個人的には文科大臣と同じように30人学級が望ましいというふうに思いますけれど、なかなかこれは財源的なこともあって、やはり国のほうでしっかりと考えてくれないと、これは一自治体でできる話じゃありませんので、そういった国の動向も見ながら議論を進めていくということになりますけれども。
 ただ、教室の規模については、やはり発想をこれからは変えていかなきゃいけないんじゃないかなと思っています。例えば今までの学校は──今もそうですけど、部屋を造ると、教室を造るという発想ですよね。だから、40人学級に対応できるとか、35人学級に対応できるとか、そういうふうにして、部屋を造っちゃいますと、非常に不自由というか、もう決まっちゃいますので。だから、部屋というよりも学びの場をつくるという発想でいく必要があるんじゃないかと思います。つまり、間仕切りをしたり、いろんな移動の、空間を小さい単位でもって学習できる。場合によっては、学年を超えて学習できるというふうに、いつも同じ学年でとかいうことじゃなくて。
 そういうふうにいろんなスペースの大きさを伸縮自在にできるような場をつくれるような、そういう新たな教室。ですから、部屋も必要かもしれませんが、部屋を造るというより、それは最低限にして、そういった発想で校舎の空間を考えていくということも必要なのではないかと。これは、これからの検討課題でありますが、そんなことを考えているところであります。
 以上です。


◯総務部長(濱仲純子さん)  野川の浸水対策ということで、野川の南側にお住まいの方、もちろん、これ、羽沢小学校が移転した後についても、南側の浸水対策というのは非常に重要な課題だと考えておりますが、昨年の大雨のときも河川監視カメラ、非常に有効であったというふうに考えておりまして、早めの情報提供、さらに浸水に対する市民の方の啓発にも努めますとともに、南側といたしましては、現在、味の素スタジアムのほうの一時避難場所確保に向けて協議を進めているところでございます。そうしたことを丁寧にやって、進めていきたいと考えております。
 以上です。


◯議員(粕谷 稔さん)  ありがとうございます。本当にまだ決まっていないというか、方針が出た段階で様々ちょっと課題をお伺いをさせていただきました。今、教育長からもございましたとおり、やっぱり国の下での制度かと思いますけれども、本当に、学びの空間、学びの場をつくるということ、非常に私もすばらしいなというふうに思います。ともすると、子どもたちって同学年でというか、周りの環境というか、友達関係とかっていう部分はあるかと思うんですけど、やっぱり小規模な学校であれば、学年が違っての人間関係性という部分も構築されているのかなという気がいたします。また、その部分もしっかりと進めていただければと思います。
 今、総務部長から味の素スタジアムのほうにというお話がございました。現状、市長も当時のことをよく語っていただきますけれども、なかなか避難する方が、対象となる方々が高齢だったりとかっていう状況があろうかと思います。そうした部分も、総合的に地域で支え合い、また行政が手を差し伸べるような体制を暫定的にでも、将来的に見据えてつくっていくことが大事ではないのかなという気がいたしますので、そうした部分、また再度よろしくお願いしたいと思います。
 いずれにしましても、本当に様々、創意工夫をして、今市長からもございました、お金を生むという部分での活用方法も多々ケースがあるようでございますので、そうした部分、先例の事例として学んでいただきながら、地域課題の解消に向けて事業を進めていただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 すみません、ありがとうございました。


◯議長(土屋けんいちさん)  以上で公明党の質疑を終了いたします。
 次に、民主緑風会。


◯議員(高谷真一朗さん)  よろしくお願いします。地元の粕谷議員の後だと、ほとんど質問が奪われてしまったような感じではありますけれども、まだほとんど案の段階で決まっていないということの中での、初めての、全員協議会で方針案をお示しいただいたということで感謝をいたします。
 まず、用途地域の見直しということがあるんですが、この大沢の天文台のところというのは、三鷹市でも一番規制の厳しい第一種低層住宅の専用地域であります。30の60ということで、ここを見直すということであれば、どういうぐらいの率に変えていこうとお考えなのかということをまずお聞きしたいと思います。


◯都市再生部理事(田中元次さん)  天文台の敷地の用途地域の変更について御質問いただきました。大沢地域につきましては、当然ながら天文台の敷地の用途の変更と、それ以外のところについても含めて、今後検討していかなければいけないかなというふうに思っています。例えば、羽沢小学校の跡地をどう活用するかによって、そういったところの変更も必要になろうというふうに思っています。
 天文台の敷地全体に関しましては、全てをすごくいい用途に変えるのかという今後の議論もございまして、今の環境を非常に守る──天文台さんとして、特に南側の敷地、そのままお使いになるところについては、用途地域として研究施設が現状、建てづらいというところがございますので、そういったところについては、これは今回、変えていきたいというふうに思っております。
 今回活用するところについて、学校とか、ほかの公共施設が来るとしたときに、どの程度のどういうものがここに入ってくるのかによって、用途地域にどうするかって変わってくると思うんです。そこについても、施設によって用途地域の変更、あるいは建蔽、容積、どのくらい必要かというところも含めて、あまり過大にする必要はないと思っています。あまりあそこに高い建物を建てようとかいうことは、やはり考えておりませんので、その計画に見合った、自然環境を保全できるような形での用途地域の変更というのを考えていきたいというふうに思っております。


◯議員(高谷真一朗さん)  ありがとうございます。本当にちょっと難しい課題なのかなというふうに思います。ここに、もし羽沢小学校だけではなくて、大沢台小学校も入ってくるとなった場合に、じゃあ、どれぐらいのものが必要になるのかと。この頂いている資料の上からの図面を見ても、隣の第七中学校がこれだけ大きいわけですから、これがこの北側ゾーンに入ってくるとなると、ほとんどの敷地を持っていかれるというようなこともあると思うので、本当に大事な天文台の研究を邪魔するようなことがないようにしながら、そういう用途地域を考えながらいいものを造ろうとすると、かなり難しい選択も迫られるんじゃないかなというふうに考えますし、近隣の住民の方々からもいろんなお話が出てくると思いますので、十分配慮をして進めていっていただきたいというふうに思います。
 それと、先ほどちょろっとお話がありましたけれども、移転後の羽沢小学校の用途地域についてなんですが、用途地域といいますか、商業施設を誘致したいということなんですけれども、今現在、どこかの商業施設に、こういうところがありますよというような話をしているんでしょうか。


◯都市再生部長(久野暢彦さん)  羽沢小学校の跡地については、今どことも一切話をしておりません。こちらについては、まだ移転が決まったというわけではないことと、それから、今現状よりも──結構こういった商業施設の動向って変わりますので、今聞いていることが必ずしも移転した後に正しいとも限らないものですから、現在は別に聞いているところはありません。
 移転が決まった後、そこでどういう規模になるのか。例えば、売るのか、貸すのか、また、部分的なのか、全部なのか、もしくは、場合によっては防災機能も持たせたようなものにするのか、全然中身が変わってきます。建設を市が自らするのか、事業者にやってもらうのか、そういったことも含めて、今条件が決まっていない中で、事業者さんにヒアリングは行っておりません。


◯議員(高谷真一朗さん)  ありがとうございます。今条件が決まっていない中で、建てられる建物の大きさというか、そういうものというのはどういうものなんでしょうか。例えばここは準防火地域ということで、スーパー等は建つんだと思うんですけれども、わざわざ浸水する地域ですよというところに来てくれるところがあるのかどうか。そして、来ていただくためには、用途地域をどういうふうに変えなければいけないか、そういう考え方はどうでしょう。


◯都市再生部理事(田中元次さん)  基本的に、確かに浸水予想区域にあって、学校が移動したいということがございます。ただ、それほど全部が浸水は──多摩川が決壊して、あっちだと4メートル、5メートルとかいうようなことがございますけれども、この地域、そこまでの浸水はございませんので、例えば少しピロティー式にして、建物自体を上げて、下を駐車場に使うとか、考え方としてはいろいろなことができるのかなというふうに思っています。
 そういったような一定の条件を、今後市としても考えた上で、こういう条件で、例えば来てくださる業者さんはいますかというようなことを、今後、調査していきたいというふうに考えています。


◯議員(高谷真一朗さん)  ありがとうございます。私もその考え方、賛同します。1階部分を駐車場にしていただいて、2階が店舗で、さらにその上に、何か市民の人たちが避難できるようなものがあればいいのかなというふうに思いますが。私の会派の谷口議員と小幡議員が市内のあるスーパーの部長さんにお会いして話をしたところ、大沢の地域は魅力のある地域だというふうにおっしゃっていたそうなので、手を挙げてくれるところもあろうかと思いますので、そうした方々が参入しやすいような用途に変更していただければというふうに思います。
 それと、スクールバスについてはここにも明記されておりますし、先ほど市長からコミュニティバスの活用もという話もあったので、そういう方向であれば、ぜひ進めていただきたいというふうに思います。
 スマートシティーの件に関しては、私も粕谷議員と同じ考えなんですけども、やはり新しくこの地域を開発するというのは本当に夢があり、かつ、大沢の方々に自信を与えられるような事業だというふうに考えております。そこで、やはり脱炭素の考え方ですとか、ここのところだけではなくて、大沢地域全体を見据えてスマートシティー化するということが、1つ重要な視点なのかなというふうに思います。
 農業が盛んであって、緑がたくさんあるけれども、デジタル最先端の大沢っていったら、やはり三鷹の価値も上がってくると思いますので、ぜひそこのところのお考えをお示しいただきたいというふうに思います。例えば杉並区などでは、国土交通省の実証実験でやったみたいなんですけども、例えば道路の冠水状況をいつでもユーチューブで見れるような、そういうこともIoTの1つとして取り組んでおるようです。
 そのデジタルトランスフォーメーションというのは、本当に考えようによって、いろいろな広げ方があると思いますので、ぜひともそういう考えを持っていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。


◯市長(河村 孝さん)  御指摘のとおりだと思っていますが、具体的にどういう形でスマートシティー化するか。現状でも、一定程度なっています。先ほど申し上げたように、野川の溢水状況とか、もう2年前になりますけれども、やっぱり監視カメラで見ながらとか、あるいは崖地に、崩れたときに調査できる、デジタル化して、すぐ分かるように、そういうこともやっていますけれども、よりそういうことは進めていきたいというふうに思っています。
 あと、もう一つは、やっぱり三鷹の中で東八道路沿いとか、大沢もそうですけれども、一定程度やっぱりクリエーターの方とか、IT産業の方で、御希望はないわけじゃないんです。気持ちは、先ほど、スーパーの店長さんがおっしゃったように魅力的な場所なんですよ。意外と知られていませんけれども、やっぱり三鷹自体がIT産業の人たちにとって、一度、三鷹から離れて、もう一度来たいというふうに思っていらっしゃる方はたくさんいらっしゃいますので。
 ただ、そういうことが、この事業そのものとすぐに連携してどうだという段階には今ないのは、正直言ってそういう段階です。例えば学校の跡地にそういうものが進出してくるか、来ないかとか、そういうことを今調べている状況じゃありませんし、そういう方たちが望んでいるようなことにするためには、用途地域を商業的なもので活用できるように変えるだけではなくて、ひょっとしたら産業系で準工にしなきゃいけない。そうすると、結構段階が2段階も上になるような感じなので、なかなか難しいかもしれない。
 ちょっといろいろな手法を入れながら、どういうことが可能かどうか。それも大変大きな課題だと思っていますから、次のステップか、その次のステップか分かりませんけども、ぜひ取り組んでみたい、夢のあるプランだというふうに思っています。


◯議員(高谷真一朗さん)  ありがとうございます。おっしゃるとおり、夢のあるプランだというふうに私も考えますので、今の段階では幾ら夢を語ったっていいわけですから、それを実現できるかどうかは別としながらも、やはり三鷹らしい緑を守りながらも、しかも最先端であるというような取組にしていっていただきたいというふうに思います。
 それと、私の記憶が確かならなんですけども、朝陽学園さんが老朽化をしていて、建て替えて移転をしたいというようなお話があったと思いますが、その話というのは今現在どうなっているんでしょうか。


◯副市長(馬男木賢一さん)  今、質問議員さんおっしゃったような計画を朝陽学園さんが立てられたということは、承知しております。国立天文台さんと建て替えということで協議をされていたというのは事実なんですけれども、昨年の12月に理事会が開かれて、白紙といいましょうか、一旦置くということで意思決定をされたというふうに聞いております。
 今後なんですけれども、朝陽学園さん、それ自体の再生計画という計画をつくられております。その計画にのっとった組織としての、団体としての方向性を明確にする中で、いま一度、建て替えなのか、あるいは大規模修繕なのかというような施設についての検討の前に、全体の組織、あるいは団体の方向性を決めていくということを、3月にある程度の方向性を示されると聞いております。
 いずれにしましても、朝陽学園さんとの関係でいえば、市としては可能な限りの支援をしていくということで考えております。


◯議員(高谷真一朗さん)  そうすると、3月の結論次第では、この北側ゾーンに朝陽学園さんが来る可能性もなきにしもあらずということもあるんでしょうか。


◯副市長(馬男木賢一さん)  決定されるというか、方向性が明確になるということでございますけども、その可能性は否定できないものではありますけれども、先ほど申し上げましたように、一旦、白紙に近い状態になったということで聞いておりますので、そういう方向もあるのかなと思います。つまり、この段階ではちょっと分かりかねます。


◯議員(高谷真一朗さん)  ありがとうございます。先様の御都合もおありでしょうが、もしこの北側ゾーンでということになれば、最初のほうに教育長がおっしゃっていた福祉と教育、地域の連携ということにもつながってこようかと思いますので、そういったところも見据えてやっていただければというふうに思います。
 それと、このガイドブック、いいものが出来上がったなというふうに思っていまして、見やすいですし、住民の方が議論をするにはとてもいい資料だなというふうに思いますが、これからどういう活用をされようとなさっているんでしょうか。


◯都市再生部長(久野暢彦さん)  ガイドブックをお褒めいただいてありがとうございます。こちらについては、先ほどもちょっと申し上げましたが、まず地域の方々にこのまちづくりに興味を持ってもらいたい。この中に書いてあるのは、現在どんな状況になっているかとか、まちづくりの位置づけみたいなものが書いてありますので、こういったものを中心に、地域の方々でまず会話をしてほしいなというのが最初の考えです。
 今、これガイドブックとして参考資料なんですけれども、できるなら行く行く、もう少し充実できるものがあれば、していきたいと思っていまして、結構長い年月、この事業にかかると思いますから、そういった中で地域の方々に少しでも興味を持ってもらって、このまちづくりの関心を高めてもらうように使っていきたいと考えております。


◯議員(高谷真一朗さん)  じゃあ、それはコミセンに置いたりだとか、説明会で配ったりだとか、そういうことでよろしいですか。


◯都市再生部長(久野暢彦さん)  ぜひそのように使いたいというふうに思っております。


◯議員(高谷真一朗さん)  議論の土台となるものですから、ぜひ多くの市民の方に行き渡るようにしていただきたいというふうに思います。
 最後に、言い忘れてしまったんですが、羽沢小と大沢台小の統合については、スクール・コミュニティ委員会さんのほうでは、大沢台のほうでは一緒にやりたいと言っているということですけども、やはりこれまでも御答弁がありましたが、人口の動向ですとか、そうしたことも見極めながら進める必要があると思いますので、十分市民への説明を尽くしてやっていただきたいというふうに思います。
 以上です。答弁要りません。ありがとうございます。


◯議長(土屋けんいちさん)  以上で民主緑風会の質疑を終了します。
 次に、日本共産党。


◯議員(前田まいさん)  よろしくお願いします。天文台の敷地を宅地造成など、民間の開発ではなく、まちづくりの視点で有効活用しようとしたという点は非常に評価をしております。しかし、地域の住民が望むまちづくりがどういうものなのか、災害の避難を経験したということもあって、早急な対応というのが求められているのも理解するところですが、住民の納得や理解が得られなければ、まちづくりは進まないと考えます。
 そのことからすると、今回のまちづくりに向けた説明会などで意見を寄せた人は、3回のヒアリングでは136人、説明会とパネル展示では96人、合わせて232人、大沢の人口からするとほんの数%でしかありません。
 まず1点目、お伺いしたいのは、市民の声や意見を収集することを徹底して行うことが重要だと考えますけれども、その点について今後どのように市民意見を聞いていくのか。パブコメ、予定されていますが、全世帯へのアンケートは考えていないのでしょうか。このパネル展示も大沢公会堂でやるはずだったものが、コロナの影響で中止になったりしていて、坂上の人の参加がなかなか難しかったと思っています。
 今質問もありましたが、ガイドブックについて、どの範囲の規模で市民に提供されるのかをもう一度確認したいと思います。これ、大沢の問題だけではなく、やっぱり市民全体に財源も含めて関わることですので、市民全体にこのガイドブックが渡るようにしていただきたいと思いますが、お考えをお伺いします。
 それから2点目、おおさわのCS委員会から要望が出されたということですが、私、保護者ですが、知りませんでした。委員会の報告で初めて知った形で、決してこれが保護者の意見だというふうには捉えていただきたくなくて、また、これはPTAの意見でもないというふうにも思っているんです。やはり学校単位での児童・生徒や保護者全員に対しての情報提供の場と意見を聞く場を設けるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 それから、3点目、町会ごとにも意見収集の場を設けることが必要だと考えますが、これについてもお伺いします。
 さらに、集中豪雨の避難場所にならないということだけで羽沢小を坂上の天文台のほうに移転するということがいいのかどうか、そこの検証が不十分だというふうに思います。この計画案では、まだ決まっていないというふうに御答弁ありますけれども、やっぱり移転ありきのような説明に感じているところです。先ほども、風水害時には浸水もそれほどの浸水ではないと想定されていて、また、その風水害のときって、地震と違って一定の予測がやはり立てやすいと思うんです。そうであるならば、やはり近くの安全な場所への垂直避難が基本だと思いますけれども、この地域独自の避難計画を策定するとか、移転しない場合の対応というのも考えられていないのでしょうか。その点が全く示されていないのが疑問に思っています。
 それから、残す場合を前提として、気象や災害の専門家にもきちんと意見を聞いて、移転する場合のメリット・デメリット、移転しない場合はどうなのか、どういう方法があり得るのか、その点を検討されないのでしょうか。その両方を示した上で、移転すべきかどうかを、やはり地域に諮る必要があるというふうに思いますが、いかがでしょうか。
 それから、天文台に対しては役員会の了承等が必要だということなんですけれども、現段階でどこまでのお話を、天文台に一定の了解を得られているのでしょうか。学校の移転というところまでは理解を得られているという理解でよろしいでしょうか。
 それと、もともと天文台からこの土地を手放すという話があった経過、そこがやはり市民には知られていないというふうに私は思います。研究部門への国の補助金のカットがずっと続いている中で、天文台は軍事研究もしないという方向にかじを切ったということもやっぱり大きな影響がありますし、コロナの下での研究活動の制限ということもあります。そういったことを、やっぱり市と市民と天文台が一緒に考えるんであれば、天文台の財政難の経過についても一定、説明が必要だというふうに思いますが、いかがでしょうか。
 それから、やはり移転してしまうことで、地域コミュニティの分断、阻害、これがやはり大きな課題だというふうに思います。学校を核とするということであれば、学校がなくなることで、かえってスクール・コミュニティを壊すことにならないでしょうか。もう一度御所見を伺いたいと思います。
 それから、資料に出てくるコモンズとしての機能強化というのは、具体的にどういうことをイメージされているのでしょうか。
 以上、お願いします。


◯市長(河村 孝さん)  まず、アンケートとか、ガイドブックを全市的にこれからやることがあり得るのかどうかというお話ですけれども、私どもとしては、別にアンケートとか、ガイドブック、なるべく多くの方にしたいという気持ちはありますけれども、まだ具体的にどこまで、どういう範囲でということが言えるところまで、今現在検討していません。市民全体に関わることであるというのはよく分かります。
 もちろん、CS委員会から要望が出たから、それで全てが済むとか、そういうことも思っていませんし、これまでも町会・自治会にはそれなりに役員の方なんかに説明していますが、それが全町会の方とか、そういうことじゃありませんから、これで全てだというふうには思っていません。恐らく先ほど申し上げたように幾つかの段階があって、その段階ごとにしていくことになると思いますし、なるべく──スピードも大事だと思っていますけれども、それなりの時間がかかるでしょうから、そういうステップごとに1年たてば、皆さん、1歳年が平等に上になりますから、今、子どもたちも含めて、いろんな人がこの計画に関わりながら話をしていくことは大変大切なことだというふうに思っています。
 ただ、意識していただきたいのは、相手があることでありますし、先ほどチャンスだというふうに言いましたけれども、やっぱりチャンスというのは時間をかけてじっくり、どういうふうになるかを見詰めている間になくなってしまうこともあるわけですよね。この問題、既に先様があること、あるいはいろんな関係者があることを理解していないと、このチャンスをやっぱりまちづくりに展開していくことはできないというふうに思っていますから、一定の時間的な制約といいますか、それがこれから詰めていく段階で出てくるというふうに思っているということを、まず御理解いただきたい。
 1年も、2年も、3年もかけて、アンケート調査とか、市民参加だけやっているわけにはいかない。しかも、今回のことはいろんな利害関係者がいますから、そういう意味で、1つの案をしっかり行政でたたいて、まさに市民の代表である皆さん、議会に対して示しながら、御理解を得ていくというのが一番の核であるというふうに思っていますから、そこの肝の部分を大事にしていきたいというふうに思っています。
 それから、そういう意味でしっかりと市民参加もやりながら、時間の制約の中で示していくためには、今回のような基本方針を示して、それに対して市民の方がどう考えるのか。白紙からの市民参加というのは、時間があるときには骨格的なことでかなりいろいろできますけれども、しかし、そうでないものにつきましては、一定の考え方を、市長である私は市民の皆さんから負託を受けているわけでありますし、議会の皆さんもそうでありますから、そこでの議論をしっかりやることが一番の基軸であるというふうに考えているところでございます。
 それから、羽沢小、浸水がそんなに何メートルもあるという話じゃなければ、今のものを改修してやることはいいんじゃないかと。そのメリット・デメリットをしっかりと示してほしいというのは、私もそれはそう思いますよ。恐らく、今回、天文台の話が向こう側からなければ、改修の話で済んでいたかもしれない。例えば防水場をどうするかとか、あるいは校庭を少し高くするとか、そういうことでクリアできている話もあるし。それから、おっしゃるように、台風被害の場合には、事前にある程度どういうふうに準備すればいいかというのは、被害の問題も含めて分かるわけですから、そういうことはソフトの面で、あるいはハードでも、改修計画で対応できるところはあります。
 私もそういうふうに考えていました。しかし、この天文台の話が出てきたときに、やはり羽沢小の問題だけではなくて、大沢のまちづくりを将来的に考えていくんだとすれば、先ほどから申し上げたように、恐らく1つの大きなチャンスであるというふうに考えたわけです。大沢の住協の方からも、もちろん最初、どうしてこういう話なのかということで、何か意図があるのかということを大分聞かれたことがありますけれども、ただ、本音ベースで話すと、大沢の全体のまちづくりを考えたときに、天文台はやはり中心になると。
 だから、そういうことを考えると、現状の野川の向こう側の南側の位置じゃなくて、天文台にできることが、仮にコミュニティ・センターが移転するんだとすれば、非常にいいことじゃないかというふうな意見も聞かれました。そういう意味で、まちづくりの中心性ということで、天文台にそういったものがひょっとして移ることがあるとすれば、それも可能というか、大沢にとっては今までの夢であったというふうなことを言っている方もいました。
 そういう意味で、今回の件は、羽沢小学校を中心としたコミュニティ・スクール、スクール・コミュニティの課題でもありますけれども、その前提は、先ほどコンセプトで申し上げさせていただいたように、緑、そして、防災・減災のまちづくりということであります。そういう意味で、時間との戦いの中で、やはりメリット・デメリットも考えていっていただきたいなというふうに思っているところでございます。
 それから、天文台のほうが、最初開発したい、民間に売却することも含めて検討しているということで、御相談があったというふうに言っていますが、国が研究費を削っているとか、そういう細かい話は、私は、相手のある話でありますから、それ以上のことを向こうが望んでいるのかどうかということも含めて、一定の説明の中で今の話が限度ではないかというふうに理解しています。
 これからどういう形になるか分かりませんけれども、議会の皆さんに報告した後、できれば、私としては共同記者会見で天文台長と一緒になって、こういう事情で、こういうふうになってきましたということを明らかにできる範囲の中で話したいとは思っていますけれども、全ての話で、財政難の根源がどうだとか、そういうところまで含めて向こうがお話しするとは思いませんから、やっぱりその限界の中で、私どもは、今回の話がまず始まったということを話していきたいなというふうに思っています。
 取りあえず、私のほうからはそれだけです。


◯教育長(貝ノ瀬滋さん)  私のほうからは、移転に伴って、学校ごとのコミュニティ・スクールの分断というのが、むしろ加速されるのではないかというふうなお話だったかと思います。御承知のように、三鷹は中学校区単位でコミュニティ・スクール委員会がつくられて、小学校単位でおらが学校というよりも、中学校単位でおらが学校という、そういう試みを10年前からやっているわけであります。まだ十分じゃないかもしれませんが、やはり中学校単位で、小学校単位から地域のつながりとか、コミュニティを広げていくというふうな、そういうことはやはりこれからも大事にしていきたいと思いますし、それがもし水を差すようなことになるようなことであれば、それは様々な手を打って改善をしていくと。
 これは、やはり地域の方々がむしろ主体的に、もしそういう隙間風が吹いているんだとすれば、そこはやはり地域の皆さん方がそこを話し合って埋めていくように、そういうのを私どもは支援していきたいというふうに考えています。
 それから、コモンズとしての機能強化でありますが、これは、今回はコモンズとしてということは、特におおさわ学園については、新しい教育を展開するという、そういう構想での話でありますので、まさに先ほども少し申し上げましたけれども──少しでもない、ちょっと長かったかもしれませんが、今の子どもたちを取り巻く情勢といいますか、課題がいっぱいある中で、やはり地域ぐるみで子どもを育てていくというのを本当に実効性のあるものにしていきたいということでありますし、また、一人一人の子どもたち、今までは看板だけというふうなところがありましたけれども、本気になって先生方と一緒に、これは地域の方も御協力いただき、家庭の御協力もいただきながら、やはり一人一人のつまずきなどについても、それを乗り越えていけるような、そういう教育が実現できるような学校にしていきたいと。
 国のほうでは、個別最適化というようなことを言っていますが、それが教室のサイズとか、そういったことにも先ほど来、出ていましたように影響もしているところがありますし、また、子どもたちの福祉的な側面での援助が必要な子もたくさんいると思いますので、そういった面で、それを強化するということができるような学校ということで、教育的な機能はもちろんですけど、福祉的な機能、そういった面もプラスしていく。
 つまり、いろんな関係者の方々に学校に関わっていただくということを実現しやすい、つまり強化をしていくということで、子どもたちがよりよく育っていくような、そういう教育を展開したいということでありますので、そういうためにこのコモンズと──日本語で言いますと入会地というふうになりますけれども、いろんな方が関われるような、そして多様な価値観やものの考え方を理解してもらうという、そういうことも含めています。
 学校三部制、そして2部のところ、3部のところも、これも今試行的にほかの学校でやっていますけど、それをおおさわ学園ももちろんそれは実現してもらいたいと思っていますので、そういう意味では、このコモンズというのが空間的にも、機能的にも、よりよい学校づくりにつながるような、そういう意味でコモンズの強化ということをうたっているわけであります。
 一定の時間がかかると思いますけども、やはり子どもたちのためにできるだけモデル的なものも、理想的な形で実現して、ほかの学園にも拡大していけるような、そういうことを考えているところでございます。


◯都市再生部長(久野暢彦さん)  先ほどの天文台に対してどこまで了解を得られているのかについて、お答えします。了解を得られているというところの前提が何かにもよるんですけれども、ちゃんと文書にして協定を結んだという意味でいえば、一緒にまちづくりをしていくという方向性についてまでです。これまでも協定は既にあったんですけれども、それに改めて、今回のことを契機といたしまして、一緒にまちづくりをしていこうというところについては、約束できています。
 また、天文台の上部組織に当たる自然科学研究機構においては、天文台が地元の自治体といろんな連携をするということについて前向きだというふうに聞いておりますので、そういった観点からも、そのような協定を結んだということになったんだろうというふうに考えております。
 それ以外に、そういった協定に基づきながら今協議をしておりまして、その中で、例えば学校を移すとか、北側ゾーンについて市が使うことを考えるといったことについて協議をしておりますが、これは別に文書になっておりませんので、協議中というところでございます。了解といいましょうか、じゃあ、そういう方向で協議をしていきましょうということで、お互いに打合せをしている、そういう状況でございます。


◯都市再生部理事(田中元次さん)  小学校の移転について、地域コミュニティの分断になるのではないかという御質問がありました。以前は、大沢の住民協議会も、やはりどちらかというと野川沿いの町会の皆さんが役員なんかに御参加されていたというお話だったようなんですが、最近は、ここでいろいろヒアリングをする中で、東八道路沿いの町会の皆さんの町会長さんなんかも、役員のほうに入られて、割と昔よりは大沢地域全体としてコミュニティが回り出しているんだというお話をいただいております。
 さらに、今、どちらかというと、コミュニティ・センター自体が、まだ移すとか、そういうようなことを決定しているわけではないですけれども、一定程度、仮に学校が移転をして、そこでもコミュニティが形成されるようなことができるのであれば、地域の真ん中になるというふうなこともございますので、そういう意味では、地域みんなが一つになって、集まりやすくなるというような御意見もあるのも事実でございます。
 決定したわけではございませんけども、コミュニティが分断するようなことがないように、これからも丁寧に皆さんの御意見を聞いていきたいというふうに思っています。


◯議員(前田まいさん)  ありがとうございます。相手のあることだということで、時間の制約があるということなんですが、これはそうすると、端的に天文台の財政状況がさらに危機に瀕すれば、このまちづくりをやめて民間にどんと売ってしまうということも、危険性としてあるというふうな理解でよろしいんでしょうか。そこをまず、ちょっと確認します。


◯市長(河村 孝さん)  最悪の状態を考えると、あり得る。1%でも可能性があるかといえば、それはありますよ、相手があることですから。ただ、今御答弁申し上げたように、私、このコロナ禍でありますから、Zoom会議ではありますけれども、自然科学研究機構の機構長と会ってお話をしています。その上で、先ほど田中部長のほうから答弁があったように、天文台さんが今三鷹市と一緒にやっていることについて異論がないと。自然科学研究機構としても、ぜひやってほしいというふうなことで、一緒にやることを合意しています。
 もちろん、天文台長とも私は話しましたから、そういう意味でぜひ進めていきたいということで、協定を結んでいるわけであります。そういう意味で、大枠では一緒にやろうということで進めていますから、現在この基本方針案をベースにして、しっかりと、さらに具体性を持っていきたいというふうに考えているところでございます。
 どちらかといえば、分断という意味では、今のそれよりちょっと前ぐらいのところですか、天文台自体が結果的に地域の分断になっちゃったんですよ。それ以前は、三鷹に天文台が移ってきても、かなりのどかな時代があって、学校に行くのでも、天文台の中を通って通学していたという歴史があります。天文台自体がまさに大沢の地域の皆さんの協力によってこちらに移転してきて、その上で、そういうふうな使われ方をして、のんびりした時代がたくさんあった。
 それが、通行ができなくなって、今大沢という地域の中で、天文台さんは、やっぱり通学・通勤で使うなんていう話はあまり聞いたことがありませんから──地域の真ん中に大きな面積を占めているわけです。三鷹市の中で、星と森と絵本の家というのを開設したり、あるいは太陽系ウォークで市民のボランティアの方が天文台のことを非常に高く評価して、協力してやってきた、その長い経過がこの間ちょっとありまして、非常に天文台さんのほうも地域に対する理解が深まってきて、お互いもっと、さらに一層の協力関係ができないかということでの今回の試みといいますか、あるいは相談の中で、私どもが受けてきた感じであります。
 そういう意味で、今、向こうの財政的な危機ということが発端ではありますけれども、その危機で向こうは三鷹と一緒にやりたいということを選択していただいて、再度さらに詰めていきたいと、私どももその期待に少しでも応えていきたいというふうに思っていますので、そのように御理解いただきたいというふうに思っています。


◯議員(前田まいさん)  今年じゃないんですけど、何年か前に、台長の新年挨拶をホームページで読んだことがあって、天文台の状況が非常に大変だということが切々と語られていました。やっぱり天文台の財政状況も一定程度、やっぱり市もオープンにして、市民も知る必要があるのではないかというふうに思います。時間の制約というのが、じゃあ、いつまでこれを議論する余裕があるのかとか、国からの補助金がさらに減れば、場合によっては市側の負担や役割というものが増えてくる可能性もあると思うんです。
 そういう意味で、天文台の状況についても、きちんとこのまちづくりの土台に載せるべきだと思いますので、その点はぜひ御検討いただきたいと思います。
 それから、この話がなければ、羽沢小の改修で済んでいたと。それで一定程度、災害時の対応もクリアできるというふうに市長もお考えになったということですので、ぜひそのプランも示していただきたいと思いますが、いかがですか。


◯市長(河村 孝さん)  そのプランが、現実に今あるかどうかといったら、ないんですけどもね。ただ、普通の選択でいえば、そうなりますよというお話です。ですから、普通でいえば、例えば学校の老朽化とか、建て替えの問題というのは、そこだけで見ていけば、ほかの学校も同じような状況でありますから、特段大沢の問題が先行して、今このような形で浮かび上がることはきっとなかっただろうなというふうなことを申し上げさせていただいた。
 それは、きっと改修とか、そういう話とか、あるいは避難をする人たち、それは今並行してやっていますけども、どういう形で避難するかということについてのソフトの仕組みの話でなっていたのではないかなというふうには推察しています。ですから、今、うちがAプラン、Bプランみたいなことで、天文台さんとのこの話をせずに、そちらもあるけども、最終的にこっちになりますよという話では、私は選択していません。
 私は政策として、これが大きなまちづくりにつながっていくということで、そして、これまでコミュニティ・スクール、スクール・コミュニティの幾つかのプランはありますけれども、一斉に全部をやれるほど、私ども、財政的に豊かではありませんから、要するにどこをモデル校として展開していこうかという政治選択もあります。そういう中で、この大沢の話はチャンスであると、そして、これはモデル校として始めることができるだろうということでの政策選択でありますから、AとBとCとか、そういう形で、じゃあ、Dもあるじゃないか、Eでもあるじゃないかということで、市民の人に見せて、どうだということで、その結果、天文台の話がなくなったら、天文台のほうの緑はどういうふうにして守るのかという、その課題についての答えが出てこないんですよ。
 私は、このことは非常に政策的に効果のあることだと、モデル的にやって非常に意義あるものだというふうに思って決断をしていますので、そのように御理解いただきたいというふうに思います。


◯議員(前田まいさん)  私も、本当にスーパーは欲しいと住民として思っていますし、そういう声もたくさん、これまでも聞いてきています。ただ、やっぱりこの検討材料として、移転しない場合も入れるべきだと思います。というのは、現段階で両方の意見を地域の方から寄せられていて、私もまだちょっと返答に困っているんですけど、どうしても移転ありきの方針に見えます。
 ただ、まだ何も決まっていないというふうになっていて、緑の保全ということであれば、公園でもいいんじゃないかって今ちょっと思いましたけれども。やはり、最低限、Eまでは要りませんので、Dまでのプランといいますか、検討の考え方として、移転する場合、移転しない場合は示すべきだと思いますので、そこを求めて終わります。


◯議長(土屋けんいちさん)  以上で日本共産党の質疑を終了します。
 この際しばらく休憩いたします。
                  午前11時52分 休憩


                  午後0時58分 再開
◯議長(土屋けんいちさん)  全員協議会を再開いたします。
 いのちが大事。


◯議員(伊沢けい子さん)  それでは、質問いたします。市は、現時点では国立天文台から市が有償で土地を借りると想定しているということでしたが、これは先ほどの御答弁で違うということで、その土地を買うか、借りるかということについては、今決まっていない──厚生委員会では借りるという説明を受けたんですけど、それはどうなったんでしょうか。
 それから、費用は幾らかかるんでしょうか。国有地は公だから安いというイメージがありますけれども、昨今では民間の土地と全く変わらない金額で売買されたり、賃借されたりしています。国税庁の路線価図によりますと、大沢二丁目の当該地は路線価が1平方メートル当たり20万5,000円です。これを4.8ヘクタール分、4万8,000倍しますと96億円となります。最低でも土地だけでこれだけの価格が予想されるのであれば、財政的な観点から、公開を市議会、市民に対して行うべきじゃないんでしょうか。


◯副市長・企画部長事務取扱(土屋 宏さん)  先ほどお答えさせていただいたように、どのような利用方法を取るかによって、借りる部分、買う部分、いろいろとあろうかと思います。それについては、これから天文台との調整の中でしっかりと詰めていくということになろうかと思います。
 また、どの程度の面積を買う、あるいは借りるかということについても、まだ決まっているわけではありません。天文台が保有したままで公園にするということもあり得るかもしれませんし、そこら辺については、慎重な検討がこれから必要だというふうに思っております。
 今、実際に借りる場合、買う場合、幾らかというような御質問ですけれども、基本的には適正な価格で行うということを考えております。国有地だから安くしてもらおうというふうに考えているわけでもありませんし、それは天文台だって財政難という状況もありますから、そこら辺は適正な評価額等々で、しっかりとした形で対応していきたいというふうに考えているところです。


◯議員(伊沢けい子さん)  ただ、その協定を2020年に締結しましたが、そのときに既に土地を買った場合、あるいは借りた場合、それぞれ天文台側はその価格を明らかにしたと思うんです。価格を一切明らかにせずにということは、ちょっとあり得ないんじゃないかと思います。
 協定を締結するのなら、本来はですよ、協定を結ぶ、結ばない、その時点で金額を私たち市議会に示すべきではなかったんでしょうか。そして、示さなかった理由とは何なんでしょうか。


◯市長(河村 孝さん)  あり得ないんじゃないかって、あり得ないんです。だから、そういうあり得ない事態で今進んでいるというふうに理解してください。金額を明確にして進めるということじゃなくて、今、土屋副市長が申し上げたように、一定の先進的な共通項を見いだして、じゃあ、そういう方向で頑張りましょうということで、今まで土地のことをどうするかというようなことを、具体的に天文台さんとは協定を結んでいなかったので、そこについては改めて協定を結んだわけです。
 別に裏構想があるとか、そういう話は全然ないです。ですから、正真正銘、そういうことは、金額は幾らで売買するとかいうような話はしていないです。ですので、これからしていくことになると思います。もしも、大筋これで頑張ってください、一緒にやりましょうという話であれば、ぜひ私どもとしては、そういうことを具体的に詰めていくというふうに考えています。
 土地を幾らで売買するかとか、買うとか、借りるとかいうことは、当初、私は──向こうのほうは売ることしか頭になかったんですけれども、そうじゃなくて、借りるという方法もありますよと。定期借地権という方法もありますよということを明示して、お知らせしましたので、じゃあ、そういうことも含めて検討しましょうというようなことを、お互い了解し合ったということです。
 その方法によって、面積は若干変わってくるかもしれませんし、これからどういうふうになるか、やはり国とも交渉したり、いろいろな方法を取りながら、先ほど申し上げたように考えていきたいということでございます。これから詰めていきます。


◯議員(伊沢けい子さん)  それは、ちょっと本当にあり得ない話ですね。やはり、財政的なことの裏づけも何もなく交渉──市が単独でやるのならまだしも、相手があることで、そんなことがあり得るのかっていうことは、ちょっと信じられません。
 それから、私がさっき申し上げました路線価ですけれども、4.8ヘクタール分の路線価で計算すると96億円ですが、これについてはどういう見解でしょうか。


◯副市長・企画部長事務取扱(土屋 宏さん)  土地の価格、これからいろいろ交渉するわけですから、これはまだそんなに公表できるような金額を我々が持っているわけではありません。ただ、1つ申し上げられるのは、4.8ヘクタール、96億円、これはあり得ない数字だというふうには思っております。


◯議員(伊沢けい子さん)  あり得ないというのは、なぜでしょう。


◯副市長・企画部長事務取扱(土屋 宏さん)  我々が想定している金額よりも高過ぎます。


◯議員(伊沢けい子さん)  それは、市側がそう思っているということではないかと思うんですけどね。世の中的には今路線価図というのがあって、それで、今の国有地の売買というのは、そんな安く払い下げるとか、そういうことでは進んでいないというのが現状です。望むとか、そういうことではなくて、現状そういうことだということを指摘しておきます。
 それから、次に、学校のことを聞きますが、羽沢小学校と大沢台小学校の合併、統廃合について検討するとしていますが、学校の統廃合方針は、大沢地域に限らず市内の学校全体に関わる問題です。教育委員会として、市内の小学校、あるいは中学校も含めた統廃合の方針は持っているんでしょうか。


◯教育長(貝ノ瀬滋さん)  ございません。


◯議員(伊沢けい子さん)  そうすると、これは大沢だけでそういうことを考えているということですか。


◯教育長(貝ノ瀬滋さん)  羽沢小学校が今現在、避難所になり得ない、安全安心な学校ではないので移転をするということを今考えているわけですが、そのときに、そのまま建て替えるのではなくて、天文台の話がありますので、一緒に連携して考えていきましょうという段階です。大沢台小学校についても、これはコミュニティ・スクール委員会のほうから要望書が去年の段階で出ておりますが、天文台との締結があったということを踏まえての要望書ですけど、その中に一文字、合併というような言葉が入っていました。
 ただ、それは要望という段階でのお話でありまして、私どもが今合併するかどうかというようなことは考えていません。


◯議員(伊沢けい子さん)  ただ、この頂いた資料の中には、そういうことが点線の矢印で書いてありますね、大沢台小学校についても、地域の皆様の意向をお聞きしながら移転を検討というふうに、明らかにこれ明示化されている。もし本当にないんだったら、書かないと思うんですよ。そういうことを書いています。
 先ほど、市長が御答弁をされたときに、あそこの面積は小学校と中学校を入れるといっぱいになってしまうみたいなこともちらっとおっしゃったりして、何かそういうことも計画には本当にありながら、示されていないような、そういう感覚なんですよ、私としては。だから、言うのであれば、はっきり言ってください。中学校と小学校2つを統廃合したいって、はっきりおっしゃってください。それを言わないで、出さない、でもって、何かちょこちょこ出してくるのはやめていただきたい。お願いします。


◯市長(河村 孝さん)  いや、私は統廃合をしたいとも何とも言っていないですよね。ですから、ここにある後ろほうの図面のところで、移転を検討というふうに書いてありますけれども、これは何が何でも移転したいとかいうことを、全然私どもは言っているわけじゃないんです。ですから、そういうCS委員会からの要望書も出ているから検討するんです。皆さんが言うように、市民の要望があって検討するんでしょう。しないんですか、するんじゃないんですか。
 ですから、そういう意味で要望書が正式に出ているから、私どもとしては検討する、それで図面に書いてあるというだけのことです。全部統合したときにとか、融合したときに入るか、入らないか、まだよく調べていませんよということを、先ほど申し上げたんですよ。調べていて、何か裏があって、そういうことをしているということは一切ないですから。
 ですから、まずさっきから申し上げているのは、学校の移転はまずありますよと。その中でも、羽沢小学校はやはりそういう災害の点から見て、早期に移転すべきだから、それがまず軸としてあります。あわせて、大沢台のほうからもそういう御要望が来ている。先ほど御質問の中にもありましたけれども、PTAも含めてとか、先生方も含めて全員が言っているという話では、まだないことも十分知っています。ですから、そういう意味で検討しながら、逐次検討の方向を市民の皆さんにお知らせして、一つ一つ丁寧にやっていきますというふうに申し上げているわけです。
 ですから、移転という意味でいうと、もっと──市政窓口どうする、西部図書館どうすると、様々なことがありますけれども、まだまだそれは次の次ぐらいの段階ですよということは申し上げています。基本的になかなか御理解していただけないかもしれませんが、市が裏側でこういうことを最終的に意図していてというのはないです。もう一度言います。基軸は学校、しかも羽沢小学校を第一義的に考えているということです。それ以上でも、それ以下でもないです。


◯議員(伊沢けい子さん)  ただ、1つ申し上げておきたいのは、一時、お隣の武蔵野市で小学校と中学校の統廃合を行う、建て替えをするという計画が示されたんですけれども、その計画は議会でも承認が得られず、統廃合の計画はなくなったんです。学校の統廃合を行いますと、建築物の高層化や子どもの1人当たりの面積が小さくなるというようなことから、全国的にも今、統廃合の計画というのは下火になっているんです、行われなくなっていることなんです。一時、あったかもしれないけど、そういう動きはそんなに加速化している動きじゃありませんということを申し上げます。
 少人数学級ということの実現のためにも、子どもの1人当たりの占有面積を大きくして、ゆったりとした環境で勉強できるようにするのが、現在の目指すべき方向じゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。


◯教育長(貝ノ瀬滋さん)  おっしゃるとおりだと思います。ただ、移転を検討するとしておりますけれども、移転イコール合併じゃありません。そういう選択肢も、もちろんあり得ますけれども、合築にする。具体的に言いますと、例えば羽沢小学校は今350人くらいの子どもがいるんです。七中は270人ぐらい、それで、大沢台小が400人ぐらいなんです。そうすると、それをもし合築という選択肢になると、合併とかいう話になると、1,000人ぐらいの規模の学校になるし、敷地がどの程度使えるかは分かりませけど、敷地がもし狭ければ、校庭はしっかり取らないと、あれはちゃんと認可されませんので。そうなりますと、高層になるという選択、可能性もあるわけです。
 そうすると、おっしゃるように非常にいろいろな不都合が出てくるし、大きく合築しちゃうと、便利な面もありますけれども、ただ、スペースが非常に限られるというおそれもありますし。ですから、検討をすると。ですから、そういう選択肢ではない、例えばサテライト式に、これはスウェーデンなんかがそうですけれども、ちょっと離れて3つぐらいの建物を、近所に建てるとか、そういうことも考えられるかもしれないし、2つだけでやって、1つはそのまま、今のままということもあるかもしれないし。だから、検討すると、こういうわけです。


◯議員(伊沢けい子さん)  ちょっと時間がないので、どんどん質問します。子どもの生の声というのはなかなか表に出にくいんですけど、コミュニティ・センターの利用者と同様に、小学校はやっぱり信号のある大通りなどを渡ることなく、安全に通学できる、近場にあるというのが最もよいと私は考えます。そのためにそもそも学校区というのが設定されて、低学年の子どもや障がいのある子どもでも、歩いて安全に通うことができる、あるいは暗くなっても安全に登下校できるように、そういうふうに学校区というのは設定されてきたんじゃないんでしょうか。
 現在の羽沢小学校を移転すると、子どもたちの登下校の安全が確保されないと思いますが、いかがでしょうか。


◯教育長(貝ノ瀬滋さん)  もし、そういうことになれば、安全が確保されるように十分な手を尽くすということになります。ですから、通学路が遠くなるということであれば、それが負担になるようであれば、スクールバスを頻繁に動かすとか、そういうことも検討しなきゃいけませんし、また見守りの方を配置するというようなことも含めて、これから検討しなければならないというふうに思います。


◯議員(伊沢けい子さん)  スクールバスというのは、私立の学校ならそういう話はよくありますけど、公立の学校でそのようなことというのを行うというのは、あまりよくないというふうに考えます。それは、親御さんの御意見も聞くべきですけど、本来はそういうことで学区というのは定められてきたというふうに理解しております。
 大沢コミュニティ・センターについては、利用者から移転させずに、避難所として活用する方向で考えてもらいたいとか、移転は困るとか、そういう声が寄せられているようですが、コミュニティ・センターの利用者も高齢者とか、子どもが多いので、家から歩いて行ける近いところにあることが、必須条件なのではないでしょうか。


◯市長(河村 孝さん)  近隣住区とか、そういう発想の中で小学校区があって、そこは歩いて通える距離であったほうがいいという、その考え方は基本的によく分かります。ですから、それを否定しているわけじゃないので、検討するというふうに申し上げている。
 ただ、全体を考えるとき、例えばコミュニティバスで住区内を循環するようなルートをつくって、それをスクールバスと兼用する方法というのは、我々は今のところはあり得るんじゃないかなと思っていますけれども、まだそういうことも含めてちゃんと真剣に検討していかなければいけないというふうに思っています。
 高齢者の方、そして子どもたちが安全にまちの中に買物に行ったり、学校で放課後にいろいろなイベントをしたりとかいうようなことが可能になるようなまちづくり、それのモデルを大沢で考えている。歩いて行けると同時に、ちょっとしたバスみたいなものを使えば、もうちょっと遠出もできるというような形で、その場合には中学校区レベルになるかもしれませんが、そういうやり方もあるのではないかというふうに考えています。
 少なくとも今は、現段階では様々な可能性を検討しながら、選択していくということを考えていますので、そのように御理解いただきたいと思います。


◯議員(伊沢けい子さん)  そうすると、大沢コミュニティ・センターの移転ということは、今も考えているということでしょうか。


◯市長(河村 孝さん)  大沢のコミュニティ・センターについては、可能性はありますよ。今は、先ほど伊沢議員さんが言った御意見のほかに、やっぱり移りたいという市民の方がいらっしゃるのは確かです。役員の方でそういうことを言われているのも事実です。先ほどから申し上げているように、川の向こう側で、南側の方は来やすいけれども、北側の人たちも含めて考えると、本来的には天文台のほうにあるべきだったというふうな、コミュニティ・センターの、住協側の関係者の方もいらっしゃいます。
 ですから、今、どちらかといえば、我々がコミュニティ・センターの移転は考えていない、絶対ありませんというふうに言ったら、それに対して反対する方もいらっしゃる、そういう状況ですよ。ですから、そういう意味で面積等からいって、入れるかどうかというのはまた別の議論ですけれども、今はそういうことの可能性についても含めて、ある段階になれば検討しなければいけないだろうというふうなことは言っています。
 ただ、それは何度も言いますが、中核的な話ではない、基軸的な話ではないということは御理解いただきたいというふうに思います。


◯議員(伊沢けい子さん)  コミュニティ・センターについては、水害にも耐えられる構造で、建て替えることということも選択肢であると思いますが、それは考えていますでしょうか。


◯市長(河村 孝さん)  現在は特に考えていませんよ。そこまで議論は進んでいませんから。ただ、可能性はあります。野川の南側でそういうふうなことはあり得るというふうに思っています。ただ、住協側の人たち、個別ですけれども、やっぱり今出てきているのは、プールとか、体育館を含めて全部、全面的に建て替えるのが本当に正しいのだろうか。学校の建て替えのときに併せてやっていけば、はっきり言って、プールとか、体育館は学校の施設を使えばいいんだというぐらいの感じになっているのは事実です。
 ですから、そういうことも含めて、今決めつけて、絶対にこれはやらないとか、やるとかという話ではなくて、幅広に考えて様々な可能性を検討していきたい、それをまた市民の人に問いたいというふうに思っているところです。


◯議員(伊沢けい子さん)  水害っていうことでいいますと、最近、大沢で調整池を整備しました。これだけ東京都の事業ですけど、それは水害を防ぐために行ったんだと思うんですけど、この事業についてはどういうふうに評価しているんでしょうか。


◯都市再生部理事(田中元次さん)  当然ながら、昨今の台風とか、集中豪雨による被害が全国で多発しております。そうした中で、そもそも東京都──全国的にそうだったんですけれども、1時間に降った雨が50ミリ、これを川で流して安全にしましょう、下水道もそういう形で整備がされていました。それが、昨今のこの状況を見て、東京都のほうも65ミリの雨まで大きな被害ができないようにしていきましょうというふうに、計画の見直しをしています。
 その内訳としては、50ミリは川で流しましょう、これは以前と変わりません。10ミリ分については、流域の皆さんの力を合わせて、貯留浸透をして何とか川に流れ込まないようにしましょう。調節池につきましては、残りの多摩地域でいえば5ミリ分の能力をこれから整備しましょう。その1つ目として、9万トンだったものを、今15万8,000トンに掘り下げています。当然ながら、これ大きくしておりますので、安全性は高まっていますけれども、ハザードマップで示されたような、大きな雨に対して全てが解決するというようなものにはなってございませんので、あの事業に対しての評価としては、通常時の先ほど申し上げたような雨に対しては効果的である。ただ、ハザードマップで示されたような雨までを何とかするというものではないというふうに考えております。


◯議員(伊沢けい子さん)  いずれにしても、先ほどから最初の土地の賃借なのか、買うということすらまだ何も決まっていないし、じゃあ、値段も言えないとか、そういう状態であるということ自体が、やっぱり、こちら側としては判断のしようがない。逆に言えば、今の現状の場所での改修とか、現存の施設を使って小学校やコミュニティ・センターなども行っていくと、そういう事業として行うということの可能性ということが、やはりもともとあったわけですね。そこを併せて考えていくということがなければ、これほどまでの大きな開発ということについては、やはり今こういう状況の中で行うべきじゃないというふうに考えております。
 それで、次にちょっと具体的なことですけど、当該地の東側部分は斜面になっていますが、小学校を建設するとすれば、土地の造成が必要となるはずですが、天文台と三鷹市のどちらが行うのか、幾らかかると見込んでいますでしょうか。


◯都市再生部理事(田中元次さん)  当然ながら、東側を造成するのか、天文台通りと天文台、そちらのほうは高低差がございますので、どういうふうに土地活用をするかによって、そこのところをどう造成するか、これについてもまだこれからという話になろうかと思いますし、それによって金額的なものも変わってまいります。そういったことを、今後、全体の計画を見据えながら、金額についても精査をしていきたいというふうに思っております。


◯議員(伊沢けい子さん)  近年の小学校の建て替えでは、東台小学校で2011年に14億6,000万円、そして2014年、第三小学校で19億1,000万円がかかっています。仮に羽沢小学校を当該地に建設した場合、費用は幾らかかると見込んでいますでしょうか。


◯副市長・企画部長事務取扱(土屋 宏さん)  先ほど来申し上げているとおり、羽沢小学校だけの移転になるのか、それともほかの学校との融合のような形で整備していくのかによって、大きく金額は変わろうかと思います。ただ、一般的に校舎、今はちょっとこの東台小学校にしても、第三小学校にしても、少し時間がたっておりますので、例えば一般的に1校を建て替えたら30億円くらいはかかるのかなというような、大まかでのシミュレーションは持っているというのが今の現状です。


◯議員(伊沢けい子さん)  そうですね、30億円ということで、分かりました。
 終わります。


◯議長(土屋けんいちさん)  以上でいのちが大事の質疑を終了します。
 次に、無所属。


◯議員(半田伸明さん)  事務的なところから入ります。資料1、4ページの一番下、都市計画変更についてお伺いいたします。聞くところによりますと、令和6年5月、東京都が都市計画を一斉見直しということで聞いております。それで、それとの関係性はどうなるのか。この天文台のまちづくりについても、東京都の都市計画の見直しに入るのか、入らないのか。入るのであれば、三鷹市としての単独の都市計画決定はいつ頃になるのでしょうか。この2つです。
 それと、3つ目。都市計画の決定について、不勉強なところもあるので教えていただきたいのですが、学校の配置の在り方とか、そういう細かい各論まで三鷹市としての都市計画決定の中に入るのか否か。その3つをまずお願いします。


◯都市再生部理事(田中元次さん)  まず、東京都との一斉見直しとの関係ですけれども、今のところは、議員御指摘のとおり、令和6年4月から5月に東京都の一斉見直しの都市計画決定がされるというふうに聞いております。
 まず、この大沢地域全体の用途地域について、どの部分をいつやるかというところもございますけれども、先ほど申し上げましたように、天文台の敷地のところは割と早い時期に、変更が必要であれば都市計画の変更をしていきたいというふうに思っております。跡地などにつきましては、まだこれは全然決まっておりませんので、そういったところは別途、都市計画変更が必要であれば、やっていきたいなというふうに思っているところです。
 一斉見直しにつきましては、基本的には東京都は一斉に見直すんですが、この用途地域の変更は、あくまでも三鷹市決定になります。ただ、この同時期に別々にというわけにまいりませんので、東京都のスケジュールに合わせる必要がございます。そういった意味では、最速でいけば、一斉見直しに間に合えば、乗せていければいいかなというふうには考えておりますけれども、これは、やはり今後の天文台さんとの協議とかいうようなところで、場合によってはそこに乗らないということもあり得るお話かなというふうに思っております。
 また、各論まですごく細かく決まらないと都市計画変更ができないかという御質問ですけれども、これは一定程度の建蔽、容積ですとか、どういうものが建てられるのかというようなことになりますので、本当に細かい部分の、ここにどういうものを造るという配置計画とかが決まらなくても、都市計画の変更はしていけるというふうに考えております。


◯議員(半田伸明さん)  となると、最速で令和6年度で市の都市計画決定という可能性が十分あるということになりますね。それで、その資料の上、令和4年度、2022年度以降ということで、土地利用基本構想、要するに基本計画、基本構想とありますが、令和6年度、市として都市計画決定をやるのであれば、令和5年度までに基本構想、基本計画が両方完備されるということになるのかどうか、ここを確認したいと思います。


◯都市再生部理事(田中元次さん)  一斉見直しに乗るとすれば、やはり土地利用基本構想の中で、一定程度、土地利用、どういうものが必要だというようなものについては決定していかないと、なかなか都市計画の変更には行けないというふうには考えておりますので、構想の中でどこまで詰められるか。これは、やはり市民の皆さんですとか、天文台の関係者の皆さんとの合意がないと、なかなかそこまではまいりませんので、この進捗状況によってとなるのかなというふうには考えております。


◯議員(半田伸明さん)  最速で、令和6年度都市計画決定ということであるならば、逆算して令和5年度までに基本構想、基本計画というふうになると思うんですが、2年間しかないわけですから、かなり急激ですよね。ですから、2年間しかない中で、ここまでぽんぽんと本当に進むのかどうか、ちょっと疑問を感じますが。
 それはさておき、令和6年度に都市計画決定という流れで本当に加速化していくのであれば、基本構想の段階、整備計画の段階、それぞれ全員協議会をきちんとやっていただきたいという旨は申し添えておきたいと思います。
 それと、資料の1の1ページ目に、天文台さんから、令和元年11月に相談があったと市長からお話がありましたが、真ん中の辺、財源確保に資する同敷地の北側ゾーンの有効活用という表現がなされています。財源活用といいますが、これは実際に事業化は全然先ですよね。その間、天文台さんはお金、大丈夫という素朴な疑問があります。これ、いかがですか。


◯都市再生部理事(田中元次さん)  最初、御相談をいただいたときに、これは聞いている話ですけれども、そのときにはなるたけ早い時間に欲しかったというお声はいただきました。その後、市長がお話ししましたように、三鷹市と天文台さんで協議をする中で、やはり地元の自治体と一緒に事業をやっていくというのは、これは文科省のほうも推奨しています。そうしたことが進んでいるのであれば、それほど焦らないでというようなことは、事務レベルですけれども、お伺いはしているところです。


◯議員(半田伸明さん)  上部団体が文科省ですね。本来ならば、財源難だったら国が予算をつけて当たり前だと思うんですよ。ここ、大事なところなので、もう一度確認します。国が予算をつけて当たり前が、国がつけない。だから、自治体として手を出さざるを得ないというふうに、私はいまだにそういう目で見ています。自治基本条例の第36条を見ますと、政府間関係という項目で市町村優先の原則という表現があります。国等との適切な政府間関係の確立が図られるよう、自治基盤の強化に努めなければならないとあるんです。国が面倒を見なくて、我々が借金することは自治基盤の弱化につながるじゃないですか。だから、市として開発をやっていこうね云々の前に、国に対して市はどう思っているのかを言うべきだと思います。市長、いかがですか。


◯市長(河村 孝さん)  国の研究機関に対して、国がもう少し自助努力しろよというふうな、補助金ばかりじゃなくてみたいな、そういう趣旨だと思います。それに対して、国の研究機関がどうあるべきかということを、私どももこれまでも言ったことはないですけれども、この天文台に限らず、まずそこはうちの自治権云々とは重ならない議論だというふうに思っています。
 ただ、国のほうも、実際、今田中部長のほうでお話があったように、まさに地方自治体と一緒になって何かやる場合にはいろいろ考えましょうというような、そういう姿勢もありますから、そういう意味で、別に自治基本条例に基づかなくても、もちろん国に行って、そういういろいろな話をしていく中で、その可能性を広げていくという努力はしていきたいというふうに思っています。
 ただ、ほかの議員さんにもお答えしましたように、今の段階でまだ市がどうする、こうすると決まっていない段階で、国と直接、今話してということは手控えているわけです。こちらの計画が決まって、だからやりたい、これで協力してくれということを国にお願いしたりとか、依頼したりするのは、当然のことだというふうに思っています。
 今回の事業は、前の議員さんにもお答えしましたけれども、きっかけは天文台さんの御相談でありましたけれども、別に直接的に国の研究費が足りないから、それを市が補填するということではなくて、まさにその御相談によって、1つの大沢の地域といいますか、三鷹市の中のそういういろいろな懸案が解決できる可能性があったということで、私どもとしては前向きにこれをチャンスとして捉えて、向こう側にお話を申し上げているということでありますから。
 そこは、要するにそれによって天文台さんもウィンになるかもしれない、我々もウィン、地元の方はもちろん、まちづくりでウィンになると。そういうウィン・ウィンの関係の中で、今回の構想というのは持ち上がって、今骨格をお示しして、これからしっかりと進めていきたいという趣旨でございますので、国の事業云々に対して直接的にうちが補填するというようなことではないということは御理解いただきたいというふうに思います。


◯議員(半田伸明さん)  ウィン・ウィンって、三鷹市と天文台にとってウィン・ウィンで、本当のウィンは誰かといったら、国にしか見えないんです。出すべき金を出さずに、うちが借金せざるを得ないという構図は、私は変わらないと思う。自治基本条例云々もありますけど、それを踏まえた上で、市がやりたい云々じゃなくて、前段として国はこうあるべきなんじゃないかというのを、自治体の意思として示すべきではないかと言っているんです。いかがですか。


◯市長(河村 孝さん)  これは、民間の大きな企業であれ何であれ、例えばうちでも、大きな企業が移転した後、三鷹のまちづくりということの視点から、地区計画をかけて御協力したようなこともあります。それは、直接的には三鷹市にメリットがあるからというふうに思っています。
 私は、今まで大沢の地域のいろいろな課題を聞いてきて、やっぱり天文台が、まちづくりを考えたときに、今は違いますけど、かつてはなかなか市民の人が入れるような場所ではなくなってしまったとか、大きな商業施設を崖の下のほうに持っていこうとしても、やっぱり弊害があった。なかなかできなかった。それは、まさに都市計画上の問題もあって、できなかった。あるいは、コミュニティバスも人が集まるところを回っていこうとしても、なかなかうまく回せなかった。それらのいろいろな課題が今回のことをきっかけに解決できる、そういうものを持っているというふうに考えています。
 そういう意味でウィン・ウィンと申し上げて、もちろん、御質問のような、そういう視点もあると思いますよ。国が持っている研究費、それは今後どういうふうになっていくかというのは、それは大きな課題です。でも、その問題と同時に、今は天文台さんからそういう働きかけがあることをきっかけに、まち全体が大きく動く、ようやくそのきっかけを──私も市役所に最初に就職してから半世紀ぐらいたっていますけれども、天文台のほうからそういうことを言ってくる、これは大きなことだと、すごいことですよ、今まで牙城みたいなところで、一般の人はなかなか入れなかったんですから。
 そこは、そういう申出があって、きっかけになったのは大変ありがたいことで、このチャンスを逃すことはできないんじゃないかというふうに考えて、今回のプロジェクトを皆さんと一緒に協議していきたいというふうに考えているわけでございます。


◯議員(半田伸明さん)  自治基盤の弱化につながるというのはちょっときつい表現で、申し訳なかったんですが、そのぐらいの勢いで国に交渉してほしい、補助率を特別にもっともらうとか──本来、国がつけて当たり前なのに、つけなくて、我々が借金をするんだから、ただの一般どおりの補助率だけじゃなくて、もう少し何か考えてくれよという強気な交渉につなげていただきたい。これを言いたかった。どうですか。


◯市長(河村 孝さん)  おっしゃるとおりだと思います。そういうような地域の声を受けて、私どもはこの問題を前進させていきたいと思っています。これは教育長も同意見だと思っていますので、ぜひそのような形で迫力を持って──迫力はないかもしれませんけれども、頑張っていきたいというふうに思っています。


◯議員(半田伸明さん)  実質無借金にしろとまでは言いませんが、より多く引き出せるぐらい、それだけの武器を国に対しては持っていると思う。そこは重々御理解いただきたいと思います。
 最後に一言、石井議員の質問に対する答弁で、周辺地域の買収があるかもしれないという答弁をなさいましたね。この基本方針におけるゾーニングの考え方に、そんなことは一言も書いていない。ですから、答弁で新たな事実が出てくるということは、私はちょっとそれは問題だと思う。いかがですか。


◯市長(河村 孝さん)  ちょっと言い過ぎたかもしれませんね。それはそうかもしれません。ただ、今問題になっているような、例えば大沢台小学校とか、幾つかの公共施設とか、コミセンとか、そういうのがどうしてもここで一緒にやってみたいという話があったときに、私としては、そういうことも含めてちょっと幅広に検討したいという意気込みで、ちょっと口が滑ったといいますか、言い過ぎたと、そういうふうに思います。
 ですから、今は広げることに決めているわけでもないし、最小限これはやりたいということは、今申し上げたとおりなので、この基本方針のほうでは、おっしゃるように、そこを中心に書かれている、それは事実であります。幅広に検討するという意味で。


◯議員(半田伸明さん)  じゃあ、最後になりますが、もし令和6年度都市計画決定となった場合に、令和5年度までに基本構想、基本計画という急ピッチな計画づくりになる。これは、期間が短いこともありますから、定期的に全員協議会で報告をしていただきたいと思いますが、この点についての御所見をお伺いいたします。


◯市長(河村 孝さん)  全員協議会で説明していいかどうかは、議会の皆さんのほうの確認事項、決め事だと思いますので、私どもはできる限りそういう機会を多くしたいというふうに思っています。ただ、今の御指摘の中でハッパをかけられたというふうに思っていますけれども。ただ、スケジュールありきで私どもは考えていませんので──なるべく早くしたいと思っています。教育長も生きているかどうか分からないんじゃあ、困っちゃうと御自分で言われていますけど。
 我々も、長くかけようとか思っていません。慎重にやりたい、丁寧にやりたいというのが前提です。その上で、なるべく早くしたいという気持ちはありますけれども、ただ、いついつまでに何かしなければいけないという形でやると、かえって問題を起こしてしまってということもあると思いますので、慎重に、しっかりと、早く、丁寧にやりたいというふうに思っています。


◯議長(土屋けんいちさん)  以上で無所属の質疑を終了いたします。
 次に、都民ファーストの会。


◯議員(山田さとみさん)  よろしくお願いいたします。様々御答弁がありましたので、大分分かりましたけれども、私からも質問させていただきます。
 まず、土地利用基本方針案の2ページのところで、新たなライフスタイルも考慮した日常生活圏を基盤とした商職住近接のまちづくりに取り組まれるとのことですが、どのようなニーズを想定しているのか、見解を伺います。
 次に、コミュニティ施設です。国立天文台周辺地域のまちづくりを考えるガイドブック(案)によりますと、主な御意見(その2)のところで、敷地の継続利用・高層化による垂直避難という御意見が出ていますが、大沢コミュニティ・センターは浸水予想区域内です。行政として、この御意見に対して、特に安全面に対して確保できるとお考えでしょうか。市民の命をしっかりお守りできる避難所を確保できなければなりません。
 先ほどの御答弁の中で、味の素スタジアムを一時避難場所として確保したいというふうにおっしゃっていたと思いますが、具体的なお名前が出てきたので、それはもう決まりそうなのか。それとも、例えば調布市とか、府中市とか、一体となった広域連携、他自治体の施設を使わせていただくであるとか、近くに学校施設やスポーツ施設など幾つかありますので、市民の安全を確保するために様々な可能性を探っていただきたいと考えておりますが、見解を伺います。
 また、伝わる広報をしていただきたいと思います。これまで市民の声を広く伺いたいというような御答弁を何度も言われてきましたけれども、これまでのパブコメですとか、市民に伝わっているとはちょっと言い難いのかなと思います。積極的にSNSにパブコメのリンクをつけて、御意見を募集していますだとか、広報に大きく書くだとか、こちらが意見を欲しいんだということを市民に伝えるべきだと思います。積極的に市民の意見を聞いているんだというような、そういった機運を盛り上げていただきたいと思います。
 また、このガイドブック、御意見を寄せる先の記載がありません。「百年の森」のパンフレットにはありましたが、こういったことは明記しないのでしょうか、お伺いいたします。


◯都市再生部長(久野暢彦さん)  最初の新たなライフスタイルにつきましては、今回コロナのこともあって、世の中の生活様式が大分変わってきたというふうに考えております。これからつくるまちづくりについては、そういったことを踏まえた新しい施設、新しい考え方に基づいた計画をしていきたいというふうに、基本的に考えております。
 特にこちらの場合は、商業施設については非常にニーズが高いながらもなかなかなかったということもありますので、そういった商、それから職としているのは、勤務先、在宅ワークも増えてきましたし、そういうことも新しいことで取り入れたい。また、そういったところを含めて、都心まで通勤しなくても、何かここでできるようなものがこちらにできればいいなと、そういったことも含めて将来的なものを考えていきたい。従来と全く同じものをつくるのではなくて、これから先、10年先、もしくはもっと先を見据えたまちづくりをしていきたいという考えでございます。
 それから、大沢コミュニティ・センターの安全についてですけれども、今、浸水予想区域にあるということから、必ずしも今のままでいいとはちょっと考え難いので、これをどんなふうに安全性を高めていくかというのは、今後の課題だと思っております。
 1つは、移転ということもあるかもしれませんけれども、移転した場合であっても、その跡地をどうするのかとか、また、川の南側については、先ほど総務部長が申し上げたような調布市側との連携もあると思いますし、このコミュニティ・センターについては、実際に川から近いということから、必ずしも垂直方向だけ逃げられればいいというふうにも考えておりません。なぜなら、津波と違って、徐々に水位は上がってくるものですから、そこに安全だという認識があると、川の近くへ避難しに来る人がいるということも、それもあまりいいとも思いませんので、いろいろな観点から防災上の取組を考えていく必要があるというふうに考えております。


◯都市再生部理事(田中元次さん)  伝わる広報ということでいただきましたので。おっしゃるとおり、この間、パブコメをやって、やはりそれほど多く御意見がいただけないというところがございました。今回についても、そういったところもありましたので、1月に行った説明会には、1回は中止になってしまったんですけれども、最終的には3日間やったんですけれども、それぞれについて1回説明して終わりではなくて、その中で2時間ごとに説明をするというような形で、一気に市民の皆さんが来て、御心配で、人ごみの中でというようなことで、来れないなというふうに思わないような配慮ですとかいうようなことをして、それでも3日間に96人の皆様に来ていただきました。
 今後につきましても、より市民の皆さんが意見を言いやすいような広報につきましては、広報メディア課ともいろいろと検討を進めながら、広く進めていければというふうに思っております。
 あと、ガイドブックについて御意見先、ついていないということなんですが、これについては今、つけておりませんけれども、あくまで、今、こちらは案として策定しておりますので、今いただいた御意見を参考に、そういうものが必要であれば、こちらにも載せるようなことを検討してまいります。


◯総務部長(濱仲純子さん)  先ほどの防災面での取組に補足をさせていただきますと、味の素スタジアムの利活用につきましては、近隣の自治体との共同でということで、今検討を進めているところでございます。


◯議員(山田さとみさん)  御答弁ありがとうございます。まず商職住近接のまちづくりについては、例えばサテライトオフィスですとか、コワーキングスペースなども考えていらっしゃるのかなというふうに思いました。
 あと、伝わる広報なんですけれども、先ほど前田議員さんからも、やっぱり親世代まで伝わっていないよとか、若い人になかなか伝わっていないと思うんです。それで、例えば学校のお便りの電子化、皆様のおかげで進んでいるんですけれども、例えばこのお便りを電子化しているので、パンフレットなんかも電子化してお配りしてもいいかもしれないですし、また、保育園に通っている方にも、これから学校に通う層だと思いますので、若い方々の御意見も伺えるような仕組みを考えていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。


◯市長(河村 孝さん)  当然、本日、議員さんの皆さんに御説明させていただきましたから、これから本格的になってくると思います。段階ごとにしっかりと市民参加をしながら、御意見をお伺いするようにしていきたいというふうに思いますので、御趣旨も反映したいというふうに思っています。


◯議員(山田さとみさん)  ありがとうございます。あと、スクール・コミュニティのところに関しては、非常に期待しております。天文台と連携したカリキュラムづくりということで、私もSTEAM教育について進めてほしいだとか、要望をしておりましたので、子どもたちが意欲的に学べるような場であったりとか、コミュニティづくりについても期待しておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 私からは、以上です。


◯議長(土屋けんいちさん)  以上で都民ファーストの会の質疑を終了いたします。
 次に、つなぐ三鷹の会。


◯議員(成田ちひろさん)  よろしくお願いします。今回、いろいろ質疑への御答弁で分かったこともあったので、それを踏まえて質問します。
 初めに、国立天文台から敷地の売却の相談があったということで、それは令和元年で、協定はその1年後の令和2年12月に結んだということで、市議会への報告もそこであったんですけれども。2021年9月のまちづくり環境委員会での答弁では、当初は天文台さんが売却するということから始まって、今、売却するのではなくというような御答弁があったと、私はそういうふうに理解しています。
 そこで質問です。資金繰りに早急には困っていないという状況は、いつからそういうふうになったのでしょうか。三鷹市が交渉することによって、その後、協定を結ぶ段階でもう分かっていたことなのでしょうか。その辺りについて御答弁をお願いいたします。
 2点目なんですけれども、天文台と協定ということで、これはどの程度有効と捉えればよろしいのでしょうか。先ほど来からも、上部団体がいるというお話がありますけれども、市長も2021年3月の予算特別委員会で、バックに自然科学研究機構という大きな組織があり、その後ろにはさらに文科省があるというような御答弁をされています。この点について、御答弁をよろしくお願いいたします。


◯市長(河村 孝さん)  天文台というのは、自然科学研究機構という上部団体がありまして、文科省から独立しているわけなので、独立した大きな団体であります。一応、後で分かったことですけれども、お話を聞いていると実際の実務的な動きは、天文台独自でできる部分があって、ただ、それは自然科学研究機構全体の一応了解を得ながら動いているという構造になっていますので、今の段階でのその協定については、自然科学研究機構のほうも了解しているものだということです。
 文科省との関係は、独立した関係なので、直接的な関係じゃありませんけれども、実質的に、そういう意味じゃあ、補助金とか、いろいろな形で、いろいろなパイプがあって、そことの調整は必要になってくるというふうな、そういう状況であります。売却か、定借かということも、まだなかなか難しい話というよりも、要するに当初は土地全体が、民間だろうが、どこだろうが、売ってなくなっちゃうということ、そのことについては一定の抵抗感が、もちろん研究者の人たちとか、事務局側にもないわけじゃなかったんです。
 ですから、定期借地権とかいう方法とか、様々な方法について御説明したところ、なくならないんだったら定借のほうがいいかなというふうになったんですけれども。今はやっぱり、財産的なそういうやり取りの中で、どっちにしたって明確なんですけれども、売っちゃっても同じかなとか、様々な議論があって、まだ決まり切っていない、固まっていないというのが現状です。
 ただ、そういう意味で、定期借地権の方法にしろ、売却にしろ、いずれにしても財産を移動させることについては、国立天文台も、自然科学研究機構も了解していると、そういう全体の中で話が進んでいます。


◯都市再生部長(久野暢彦さん)  協定の前か、後か、資金繰りについてはどっちでというニュアンスですけれども、協定を結んだ後に、割と今一刻を争うというほどではなくなってきたというふうに、ちょっと雰囲気が変わってきたと思っております。
 ただ、さっき市長も申し上げましたとおり、天文台としても買ってくれるのか、借りてもらえるのか、どれぐらいなのか、部分とか、面積とか、そういうものがこれからですので、決め切っているわけではなく、ただ資金繰りに困っていることについては、恐らく今も同じだと思いますので、そういった中で我々と協議をしながら、場合によってはまた急ぐことになってきたとか言われるかもしれませんけど、今の段階では、協定のときよりも後に、少し落ち着いたのかなという印象を持っております。
 以上です。


◯議員(成田ちひろさん)  ニュアンス、分かりました、ありがとうございます。
 続きまして、先ほど来、時間的制約という言葉が出てきておりますが、これはどのくらいなのか。このように今後の進め方に手をつけて、着々と進めていくくらいで収まる程度の時間的制約なのか、この点について御所見をお願いいたします。


◯都市再生部長(久野暢彦さん)  時間的な制約という意味では、今ここ、相手があるところなので、我々のほうで設計して、建物を建てていけば、比較的時間の想定もできるところですが、天文台さんのほうがどれぐらい我々との交渉、協議を含めて決断していただけるのかとか、また、こちらのほうも都市計画の手続なども含めて、どういったスピードでやっていくかというところが大きく変わってきますので、確実にこの時点でないと、このプロジェクトは全て御破算になるとか、そういうことは考えておりません。
 都市計画も早くできるに越したことはありませんし、こういったいいまちづくりがずるずるとなかなか行われないよりは、双方で1つの見解を出して、ちゃんとまちづくりの計画に向けて進めていきたいというふうに思っております。
 以上です。


◯議員(成田ちひろさん)  ありがとうございます。続きまして、先ほど配置計画という言葉が出てきたと思うんですけれども、4ページの今後の進め方でいいますと、配置計画はどの辺りのことでしょうか。


◯都市再生部長(久野暢彦さん)  配置計画は、都市計画変更の前には決めたいなと思っております。その配置の細かさは結構いろいろあります。大まかな内容で、都市計画変更はできますので、例えば非常に細かい詳細な計画までここで決めるということではございませんが、土地利用整備計画の中で、ある程度の範囲は決めたいなというふうに思っております。


◯議員(成田ちひろさん)  相手があるまちづくりということで、かなり難しさがあるということは理解しました。プラス、コロナがどのぐらい長引くかなど、想定外が十分あり得る展開だと思います。国立天文台のまちづくりの今後のスケジュールを見ると、方針が今年度策定で、基本構想が策定されて、整備計画が策定されていく流れですけれども、これは状況によってどこかで修正されるような可能性があるのか、可能性があるとしたら、どの時点なのか、また、がちっと固まっていくのは、この具体化に向けたという土地利用整備計画の段階なのか、この辺りについてはいかがでしょうか。


◯市長(河村 孝さん)  これは何回か申し上げていますけれども、非常に難しいのは、学校の移転、中でもやっぱり羽沢小の移転が基軸のことなんですけれども、じゃあ、大沢台小の人たちがこの際だから、自分たちも一緒にやろうと決断してくれるかどうか。あるいは、決断しないという決断をするかどうかといいますか、そのときに七中はどこまで、建て替えるのか、大規模改修をするのかという、その一つ一つにやっぱりタイムリミットがありますよね。
 例えばそこの段階は、まずそこまでは、じゃあ、一遍打ち切ろうというふうになったとしても、先ほどから議論になっているコミュニティ・センターはどうするかとか、西部図書館はどうするかとか、周辺の問題がやっぱり出てきます。そこも含めてやるとなると、基本構想をつくるのにとても時間が足りなくなりますよね、それぞれ説明して、御理解してもらって、じゃあ、それを一緒にやりましょうというふうになるのは。
 それは一つ一つ、みんな丁寧にやっていくと、やっぱりそれなりの時間はかかりますから、どこかで、少なくとも第一段階ではここまでにしようという決断をしなきゃいけなくなる。その基本構想が基本計画になって、実施計画みたいになっていくという3段階、基幹のここだけは最低限きっちりやろうというところの決断が、まず1つのルートでありますよね。
 ただ、そのほかのところがそこにどういうふうに乗っかってくるかで、また微調整が出てくる、そういう可能性もあるので、今一概に全てを見通して期限をつけてというふうには、なかなか今の段階ではでき難いところがある。そういうふうな、結構複雑なルートだと思います。私どもが考える理想形はこうなんだけれどもというのは、ある程度、ある段階になればお出しはできると思いますけれども、結構複雑なパターンだなというふうに思っています。
 しかも、その中に入り切れなかったら、先ほどから議論になっているように、じゃあ、ほかのところを買うのかとか、容積率を高くするのかとか、そういう話がまた出てきて、またそれで議論が長引く可能性もありますから、なるべくそういうことはしないでいこうとすると、最小限というと、ちょっと言葉があれですけど、骨格のところで何を一番大事にしてやっていくのかという、そういう決め方もせざるを得ない。どこかで見切り発車する方法、そういうことになる機会が出てくるだろうというふうに、現状では思っているということです。


◯議員(成田ちひろさん)  ありがとうございました。先ほど、市長から羽沢小が移るところから始まるというふうに御答弁があったんですけれども、羽沢小が移らなければ始まらないということだと思います。羽沢小が移ること前提でのことという意味では、先ほど前田議員が指摘していたD案じゃないですけれども、そういうものもやっぱり必要だったのかなという気も、先ほどの御答弁を聞くと思いました。
 羽沢小が移ることで、土地の活用ができるので財源になるという話でしたけれども、この財源はどのぐらいまで、先ほど全部ゼロ円でという話がありましたけど、どのぐらいの程度の土地財源になるのか。また、一部になってしまうと、財源が減ってしまうという話もあると思うんですけれども、その辺りについてはいかがでしょうか。


◯副市長・企画部長事務取扱(土屋 宏さん)  先ほど来、そもそもこの事業の事業費がどのくらいなのかという御質問をいただいておりますけれども、それは先ほども御答弁させていただいたとおり、まだどういった形になるかが分からないので、何ともお答えのしようがないというのが正直なところです。
 今回の事業についても、正直実務レベルでは大体このくらいまではいけるだろうとかっていう想定はしています。先ほど、1校建て替えると30億円程度というような話も含めまして、そういった想定はしていますけれども、申し訳ありません、まだその金額を幾らだというふうにこの段階で言えるような状況ではありませんし、また、その金額がひとり歩きしても、正直困るというところもありますので、そこはもう少し我々のほうとしても慎重に対応させていただきたい。
 この事業費全体についての考え方からいえば、確かにいろいろなことをやりたいというところはあります。教育長も、学校をこうしたいとかということ、いろいろと夢は持っています。ただ、その一方で、市としてここまでしか持てないというのもあります。それはちゃんとしっかり押さえるということが大前提だと思います。ただ、今回の議論に関しては、やはり今まで手つかずだった大沢をこういうふうに変えていきたいという夢を語る部分、そして、ただ、一方で、ここまでしかできない部分という、そのすり合わせをどこかの段階でやらなくてはいけない、そういうふうに思っております。
 そのタイミングは、申し訳ありませんけど、今ではないというふうに思っておりますので、この羽沢小学校をどうするか、そして、それについて幾らの財源が見込まれるのか、事業費全体の中でどのくらいの割合になるのか、そこら辺のシミュレーションについて、もう少しお時間をいただいて、慎重に考えさせていただければというふうに思っております。


◯議員(成田ちひろさん)  御答弁ありがとうございました。財源の問題は、皆さん、議員も含めてみんな気にしていることだと思いますので、またこのような場で示していただければというふうに思います。
 先ほど来、期限とかも聞いているんですけれども、私が心配しているのが、まちづくりは、国立天文台だけではなくて、市長は三鷹駅前の再開発もしたいということで、国立天文台の話は後に出てきて先に進むというような印象を持っています。同時に進むのかなとも思いますが、この辺りについては、どのような見解なのでしょうか。


◯副市長・企画部長事務取扱(土屋 宏さん)  もちろん、駅前の再開発もありますし、そのほか、老朽化している施設の建て替え等々もあります。これは、やはり長期的なフレームとして、どういった形で地方債の活用なんかで後に延べられるのかというのがあります。この間、相当公債費も減っていますし、借入れの残高も減っているということで、投資余力は一定程度出てきているのではないかというふうに思っております。
 ただ、その一方で、全体の事業費がどれくらいになるか。そして、あとは時期ですね。ある時期、ある年度に、全部が重なるというのは財政的にもちませんので、その辺の順番のつけ方、年度割のやり方、これについては慎重に考えていくということで。我々としても、この天文台のプロジェクトを進めるに当たって、天文台だけの財源構成、そして事業費を考えるのではなくて、市全体のまちづくりの中でのシミュレーションというものをしっかりとやらせていただくということ、これは大前提であるということで、御理解いただければと思います。


◯議長(土屋けんいちさん)  以上でつなぐ三鷹の会の質疑を終了いたします。
 これをもちまして、本日の日程は全て終了いたしました。
 以上で全員協議会を散会いたします。お疲れさまでした。
                  午後2時07分 散会