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トップ会議録会議録閲覧 > 会議録閲覧(平成20年文教委員会) > 2008/03/07 平成20年文教委員会本文
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2008/03/07 平成20年文教委員会本文

                  午前9時30分 開議
◯委員長(宍戸治重君)  おはようございます。それでは、文教委員会を開会したいと思います。
 初めに休憩をとって、審査日程及び本日の流れを確認いたしたいと思います。
 休憩いたします。
                  午前9時31分 休憩



                  午前9時34分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。
 審査日程及び本日の流れにつきましては、1、議案の審査について、2、議案の取り扱いについて、3、請願の審査について、4、請願の取り扱いについて、5、行政報告、6、所管事務の調査について、7、次回委員会の日程について、8、その他ということで進めてまいりたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのように確認いたします。
 傍聴許可について、お諮りいたします。
 本日の委員会について、傍聴を許可することにいたしたいと思いますが、これに異議ありませんか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。
 休憩をいたします。
                  午前9時35分 休憩



                  午前9時38分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。
 議案第7号 三鷹市山本有三記念館条例の一部を改正する条例、本件を議題といたします。
 本件に対する市側の説明を求めます。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  おはようございます。
 この議案に関しまして、私の方から、提案理由並びに改正の内容について御説明させていただいた上で、別添資料の御説明をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 御案内のとおり山本有三記念館、昭和60年に有三青少年文庫として、東京都から三鷹市に移管されてから現在に至るまで、無料で公開をされている施設でございます。また、市の文化財としても指定されております貴重な建物でもございます。この間、施設の保全、有三記念館10周年並びに生誕120年の記念事業など、市民への周知などに努め、有三顕彰の環境整備を進めてきたところでございます。そのことを踏まえて、今後さらなる展示事業、サービスの向上に向けて、有料施設として、新たに入館料を徴収をするということでございます。またあわせて、利用状況と利用者からの要望によりまして、開館時間の変更をさせていただきたいということでございます。
 具体的な改正内容でございますけれども、まず開館時間でございます。現行は午前9時半から午後4時半までとなっておりますが、これを午後5時まで、閉館時間を30分後ろに変更するものでございます。もう1つの改正内容でございますが、入館料でございます。現行無料のものを、改正後は一般300円、団体200円という形でさせていただきたいと思っております。なお、中学生以下、障がい者等につきましては、これまでどおり無料で御入館できるよう考えているところでございます。
 それでは、参考資料、資料1から4がございます。1ないし2につきましては、今、私の方で御説明した内容の条例の新旧対照、規則の新旧対照となっておりますので、ごらんいただければと思います。
 3番目の山本有三記念館の入館状況ですが──資料3でございます。これは過去4年間の入館者数でございますけれども、平成14年から平成17年でとっております。なお、平成18年度は空調工事などを行いました関係で、開館日数、入館者数が非常に減少しているということで、これは除外をさせていただきました。したがいまして、14年度から17年度で平均しますと3万249人、開館日数が301日という形で、1日平均100人という形になっております。
 また、2番目の年代別の入館者割合でございますが、これは平成20年1月末現在でございますが、29歳以下、一般、65歳以上という形で記入させていただいていますが、これは基本的に、年齢をその時点でお聞きするというわけにいかないので、受付の方で大体の年齢で分けさせていただいております。29歳以下が約21%、一般が56%で、65歳が24%という形になっております。
 また、3番以降につきましては、アンケートを来館者の方にとっております。その中で、主な内容について列挙しておりますので御説明します。地域別の入館者割合を見ますと、三鷹市では13%、市外ですと87%という数字になっております。また、来館の回数でございますけれども、8割以上の方が初めて来ておられるということでございます。また、来館の目的でございますけれども、この有三記念館、展示物だけではなくして、大正15年に建築された非常に貴重な建物でございます。したがって、有三自身に関心がある、あるいは展示のほかにも、建築に関心があるということで見に来られる方も非常に多うございます。その他文学散歩などの観光や、あるいは、そばにジブリの美術館がございますので、その行き帰りの散策などで寄っていただく方も多くなっております。
 6番目の記念館及び展示の感想でございますけれども、簡単に書いてありますけれども、よかったということを含めますと、ほぼ9割以上の方が、この展示、もしくは建築物に非常に関心を持って、来た方には喜ばれている状況でございます。
 それから、資料4でございます。これは類似の文学館施設の入館料調べでございますけれども、実篤記念館を初め鎌倉文学館まで調べておりますが、特に入館料につきましては、おおむね200円から300円、ないしは400円という形になっております。特徴的なのは、私ども小・中学生は無料としておるんですけれども、ほかの文学館が、大体おおむね100円をいただいているという状況でございます。免除に関しましては、ここに明記したとおりでございます。簡単ですが、以上でございます。


◯委員長(宍戸治重君)  市側の説明が終わりました。
 これより質疑に入りたいと思います。


◯委員(土屋健一君)  2点ほど、済みません。まず、料金の方なんですけれども、個人300円、ほかのに比べても妥当かなと料金的には思うんですけれども、市外の人が圧倒的に多いと思うんですよね。それで、市民枠とかという設定は、どうしてしなかったのかなと。そういうのも検討されたのかなと。要するに、市内の人、市外の人、たとえもともと300円で、差つけても300円と200円、300円と400円程度なんですけれども、その料金の高い、安いは別として、そういう意味じゃなくて、市内枠というか、市民優先という考え方はなかったのかという点と、あと、入場料還付のところで、ごめんなさい。「市長が特別の理由があると認めるときは」とあるんですけれども、これは具体的にいうと、どのような。例えば、地方からの視察で来られた方だとか、でも、そういう人は最初から納めないと思いますので。この市長が特別の理由があると認める場合は還付するという、この特別というのを、ちょっと具体的に説明をお願いします。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  まず入館料の件で、市民優先、市外の方よりも若干安くというお話だとは思うんですけれども、先ほど委員さんがおっしゃったように、今、300円という設定をしております。市民優先で料金を安くする手法もございますけれども、私どもとしては、今、ほかの文化施設でも同じように、市内外で料金の差をつけている施設はございませんので、同様に考えてきたところでございます。300円ということもあって、御理解を示していただけるのかなと思っているところでございます。
 それから、還付ですけれども、通常入館料を取る規定をつくりますと、必ずこの条項がついてきます。原則として還付はしませんが、たまたまこれはあった事例がないとは思うんですけれども、入館後、例えば、気分を悪くして急に退館をせざるを得ない、そういう諸事情等があれば、その辺についてはケース・バイ・ケースで考えていきたいと思っております。以上です。


◯委員(土屋健一君)  わかりました。ありがとうございました。とりあえず検討はされたんでしょうか、その市民枠。それでいろいろ検討の結果、やはりほかもとってないから、差をつけない方がいいという結論になったのか、それとも、最初から考えなかったのか、その辺について。今、文化施設は、よそも余りつけていないというお話でした。ちょっと例が飛んじゃいますけれども、例えば駐輪場ですと、武蔵野市は平成20年度から、今度、約倍に値上げして、市民枠とか、武蔵野市民優先みたいな、三鷹市は違うよ、高いよみたいな、そういう差をつけていると思いますけれども、それとはやはりちょっと考え方が違うんでしょうか。


◯生活環境部調整担当部長(藤川雅志君)  市民料金みたいなものも、当然検討の過程では出てまいりましたけれども、今、室長が申し上げましたように、市内のほかの文化施設との共通性ということが1つございます。それから、ほかの類似の施設を見ても、やはり文学館というのは、どちらかというと市民だけというよりも、むしろ文化を愛好する広域的な人への視点が大きいものですから、ほとんどそういう市民枠という考え方がないんですね。三鷹の場合もごらんになったとおり、市外から来られる方が圧倒的に多くて、そういう意味で、あえてつけるほどのこともないのかなという判断をさせていただきました。


◯委員(土屋健一君)  わかりました。ありがとうございました。


◯委員(大城美幸さん)  何点か質問させていただきたいと思います。
 今、最初の御説明を聞いていても、今まで無料だったのに、なぜ有料になるのかという説明がなかったというふうに──納得いく説明ではなかったというふうに思っているんですが、先ほどの説明では、この間、山本有三顕彰のためにさまざま環境整備もしてきたということが言われました。これから展示内容を充実させて、市民へのPR等を充実させるという説明が、有料化の説明に当たるのかなと思いますけれども、三鷹がこれまで今まで無料にしてきたということと、なぜ今回、新たな新設での有料なのかという説明は、やっぱり納得できる説明ではないなというふうに思うんですが、納得できる説明があればしていただきたい。
 それと、施設の利用者の数が出ているんですけれども、市民の利用が少ない。身近なところなんだけれども、その市民の利用を促進する努力ということはこれまでなさってきたのか、これからどうしようとしているのかということもそうなんですが。だから先ほどの──私は有料化そのものに反対なんですが、市民の利用を促進するためには、たとえその300円の中でも、先ほど土屋委員が言われたように、市民枠で市民の優先の枠を設けてちょっと安くするとか、そういうこともやっぱり考えるべきだというふうには思っていますが、その利用促進についてのお考え。それから、これまでこの施設を利用していた、これは個人の数として出ているんですけれども、読書会とか、何か団体で利用しているところがあるというふうに聞いていますが、読書会等の団体利用をしている、あるいはどんな団体が何人、団体の数が何人で、市民だと思うんですが、そういう団体があれば、数も合わせてどういう団体なのか、教えていただきたいと思います。
 あと、この有料化については、法的なことでは問題ないと思うんですが、この山本有三記念館を御寄附していただいた遺族の方の意向というのは、きちんと遺族にも了解を得ているんでしょうかということです。
 それと、先ほど有料化についての理由が納得いかないと言ったんですが、300円ということも、この最後の資料4で、他市が200円とか300円とかという金額が出ているので、なぜ300円かというその根拠についてもお聞かせをいただきたいということと、免除規定は、一応山本有三記念館でも、中学生、障がい者、介助者、高校生についてまで、教育活動の場合は免除というふうになっていますが、高校生を除いていますよね。やっぱり高校生、アルバイトしてお金を持っている高校生もいるけれども、そうじゃない高校生だっているわけで、文化に親しむという点では、お金のあるなしにかかわらず、これまで同様気軽に無料で入れるということが、私は必要だと思うんですが、なぜ高校生を除いたのか教えていただきたいと思います。以上です。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  なぜ有料化ということでございますけれども、有三記念館から、平成8年に記念館に特化して、今現在を迎えておりますけれども、11年ぐらい過ぎております。その間、私どもも有三の貴重な資料をもとに、さまざまな企画展、特別展、もしくは講演会などを開催しながら多くの方に見ていただき、喜んでいただきたいということで努めてまいりました。先ほど申し上げたアンケートを見ますと、中にはやはりこれだけ立派な建物と展示をされながら、無料ということは確かにうれしいけれども、本当に少しでも有料として見ていただいた方がよろしいんじゃないかというようなお声もいただいておりますし、また有料化することで、皆さんと一緒にこの記念館を支えていっていければなという思いもございます。そういうことで、あと、先ほど申し上げた、他の文化施設の状況も勘案しながら、展示の充実も含めて有料化に踏み切ったということでございます──踏み切る、踏み切るということですね。出しておりますけれども。
 それからあわせて、料金設定の根拠といいますか、300円でございますけれども、基本的に私ども、施設運営にかかわる管理費、あるいは人件費といったランニングコストがございます。大体平均しますと、年間で約2,800万円から900万円のランニングコストをかけております。これを入館者1人当たりの経費で見ますと、大体950円前後がかかっております。その中で、3分の1程度がよろしいのかなと、妥当かなということで、300円という形で、他の文化施設も比べながら設定をさせていただいたところでございます。
 それから、来館者、特に確かに市民の方が少ない割合でございます。市民の施設ということからすれば、当然市民の方が多く来館されるよう努力しなければならないと思っております。先ほど、部長の方からもありましたように、こういった文化施設、市民、市外問わず多くの方に来ていただいて、有三を顕彰していくということで考えておりますので、できるだけ今後、企画展並びにサービスも含めて努めて、できるだけ多くの市民の方も散歩がてらでも、あるいは本当に目的を持って来ていただけるように取り組んでいきたいと思っております。
 それから、読書会……。免除でございますけれども、高校生につきましては、昭和17年に山本有三が少国民文庫を開き、心の糧となるような読書の大切さを教えてきた。その対象が、やはり小学校、中学生が中心であったという部分もありますので、高校生につきましては、授業、いわゆる教育活動の場合、一応免除という形をさせていただきました。できるだけ小・中学生に来ていただきたいということが、中心に考えております。
 遺族の方ですけれども、遺族とは綿密に連携をとって話し合いをしております。従来からも、今後の有料化についてはきちんと話をさせていただいて、確認をとっております。私の方からは以上です。


◯芸術文化担当課長(井崎良仁君)  読書会の団体の方の利用名、人数ということで御質問いただきましたけれども、現在、今年度におきましては、特に団体利用というものはないということでございます。ただ、団体の見学は市内外を問わず、小学校、あるいは中学校の生徒さんたちが、団体、あるいはグループで見学には大勢来ていただいている状況でございます。


◯委員(大城美幸さん)  団体利用の件なんですけれども、今年度はないというんですが、じゃ、その前の年度とか、朗読会とか何か、そういう市民の活動での利用の団体というのもないんですか──ないですか。ということと、あと、遺族の方の確認をとっているということは了解をしましたが、私、先ほどから最初に申し上げているように、新設での有料化、金額の問題ではなくて、有料化する納得いく説明というのは、私は今の説明でも不十分かなと思うのと、もう1つ、先ほど、説明ではアンケートの中でも、無料はうれしいけどということもあったということですが、そのアンケートの中で、今回この資料に出ているのは、アンケートでは、有料化することについてのアンケートというとり方ではないですよね。やはり利用している市民に対するアンケートだとか、有料化に当たって、もうちょっと丁寧な対応が必要ではないかというふうに思うんですが、その点はいかがでしょうか。
 あと、ごめんなさい、高校生の件なんですが、できるだけ小・中学生に来ていただきたいというお言葉だったんですが、じゃ、高校生は教育活動だけでいいのかということがあるんですが、未成年者であるということを考えると、年齢で線引きをするというのは、後期高齢者の最悪の制度と同じじゃないかと思うんですけれども、差別になるんじゃないかと思いますが、その辺についてはどうでしょうか。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  じゃ、私の方から、読書会等団体利用の関係でございますけれども、確かに有三文庫の時代は親子読書会などがございまして、親子で読書を楽しむ。しかも、有三記念館の中で読書を楽しむということでございました。平成8年に、いわゆる記念館に特化した際、親子読書会の方々にも事前に御相談しながら、そのときに駅前の図書館もできた関係もございまして、御了解をいただきながら記念館に特化したという経過がございますので、その後は団体の利用といいますか、そういう利用は多分ないと思います。


◯生活環境部調整担当部長(藤川雅志君)  有料化について納得できる説明がないという御指摘でございますけれども、納得していただけるかどうかというのはいろいろな考え方がございますので、納得していただかなきゃいけないとは思ってはおりませんけれども、足らないとすれば、もう少し説明するのが私どもの責務でございますのでさせてもらいますが、先ほどあったように、有三青少年文庫から記念館になったときに、やはり有料にした方がいいのではないかというような話し合いが随分あったようでございます。ただそのときは、まだ市民の方へのなじみもないということもございましたし、それから、施設的にも展示室が狭かったり、いろいろ中途半端でございました。その後、私どもの方も内容の充実に努めてまいりまして、ここで展示室も広く広げましたし、それから、ジブリとの連携等々考えて、三鷹の観光資源の1つとしてこれからさらに充実させて、ジブリ、井の頭公園、玉川上水、太宰 治、山本有三というような、ある意味では観光施設のネットワークみたいなものにしていこうというふうに考えているところでございます。
 これからのそういった充実ということを考えたときに、やはりある程度お金をいただく。この類似の施設はほとんど有料でございます、他市のですね。三鷹の場合には、そういったできたてのところで、しかも古い建物をいただいて、そして展示も中途半端というと、ちょっと今まで問題あるかもしれませんが、できる範囲でのことをやってまいりましたけれども、これからはきちっと三鷹のそういう1つの観光資源として位置づけようという考え方に基づきまして、だとすれば、やはり多少お金を取ってもいいんではないかというような、そういう段階に、もはや来ているのではないかということで、今回、有料という形をとらせていただいているところでございます。
 それから、高校生につきましても、いろいろこれも考え方がございますので、私どもの考え方としては、高校生というのは、みんな大人の料金を取るのが通常でございます。中高生というくくりにして安くしているところもございますけれども、やはり有三さんというのは青少年文庫ということで、やっぱり小・中学生をメーンにした文学で非常に有名になったといいますか、力を発揮していただいたという経過を踏まえますと、小・中学生を無料にする。ほかのところを見ていただくとわかりますとおり、そこからはお金を取っているわけでございまして、どこかでやはり線は引かざるを得ないということで、今回、このような形をとらせていただいたというふうに御理解いただきたいと思います。


◯委員(大城美幸さん)  高校生の件についてはこだわるんですけれども、今ね、青少年といったら、じゃ、高校生入らないんですかと聞きたくなるんですが、やはり私は山本有三文庫の当初の設立から考えると、青少年という意味では、高校生も含めるべきだというふうに思います。
 あと、この有料化なんですけれども、先ほどの説明でも、サービスを充実するから、散歩がてらでも寄っていただきたいということなんですが、観光資源としての時期的なことも踏まえて、有料化ということの今、説明がありましたけれども、やはり気軽に寄れるというのは、今まで同様無料で開放されていることが気軽に寄れるし、そのための施設だというPRをもっとすれば、もっともっと利用者はふえるだろうというふうに思うので、無料が一番いいと思うんです。ただ、市民の優先、市民にもっとたくさん利用してもらう手だてということも、私は一方で必要だ。当然市外の人たちからも利用してもらうことは大事だけれども、市民の人たちに身近な施設として利用してもらうための手だてということが必要だというふうに考えると、有料化そのものについては私は反対ですけれども、ジブリ美術館とか市内にある、今、文学サロンができて、いろいろと太宰のお墓だとか、いろいろなところがマップに載っていますけれども、市内の文化施設との共通券というのかな、何ていうのかしら。割引での共通券という、文化施設を幾つ見ても1,000円以内で何カ所も回れるとか、そういうようなセット券をつくるとか、そういう工夫が必要ではないかというふうに考えますが、そういう考え方はどうかということと、こだわりますけれども、私は、山本有三記念館についての有料化は、今の説明でもちょっと納得はできませんので、それだけは言っておきます。お答えいただければ。


◯生活環境部調整担当部長(藤川雅志君)  現在、三鷹で有料施設というのがきちっとネットワークができるほど数があれば、おっしゃるようなことは当然研究していかなきゃいけないと思います。ただ現実には、今、ジブリは三鷹市アニメーション美術館ですけれども、現実にやっているのはジブリ財団の方でやっております。三鷹市で邸館、要するに、館という形で置いてきちっとやっているのは、この有三だけになりますので、今言われた御提案は1つの御提案として受けとめて、今後のいろいろな施設展開の中で考えていきたいと思います。ただ、市民への配慮ということでは、いろいろと今後特別展示だとか、いろいろな形で財団の方でも研究していくことになるだろうと思いますので、そういった中でも、いかにすれば市民の皆さんにたくさん来ていただけるかというような手法について、考えてみたいと思います。
 なお、ついでで申しわけございませんけれども、今回有料化するときに、あそこは庭園もきれいですから、入り口のところでお金を取ったらどうかという、そういう議論も随分ございました。ただ、皆さんが安心して立ち寄っていただいて、いい建物の前で写真を撮っていただくというようなことまでお金を取るのは申しわけないということで、中に入館する場合のみ有料にしておりますので、安心して庭には入っていただけますので。で、気持ちが乗ったときには、300円でございますので、お金を払って見ていただければと、そのように考えております。


◯委員(大城美幸さん)  言うことを忘れていた。1点だけ。団体割引が20人というふうになっていますけれども、先ほど来、私が読書会とかと言っていたのは、平成8年の文庫のときに、親子読書で利用していた団体の数というのは10人前後というか、20人より少ない数だと思うんですよね。そうすると、やはり親子読書の会は駅前の図書館ができるので、あそこを利用というようなことを先ほど説明でありましたけれども、20人ということじゃなくて、やはり10人で割引というふうには、なぜならなかったんでしょうか。それだけお聞かせください。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  記念館はあくまで観覧をしていただく、展示を見ていただくという部分の施設でございますので、私たちが想定していますのは、そういう方々の人数で団体というふうに考えています。今、委員さんがおっしゃるような形の、例えばその中を使って読書会をするような施設という形では考えていませんので、あくまであそこは観覧をして、展示を見ていただくという。それで、団体数の20人につきましては、一般的に大体20人というのが多いようです。ですから私どもも、そういう20人、設定をさせていただいたというところでございます。


◯委員長(宍戸治重君)  いいですか。次。


◯委員(浦野英樹君)  では、私は1点だけ質問させていただきます。
 今までは無料ですから、中がどんなものなのかわからなくても、中にちょっと入って中を見てみて、それでおもしろければ中をずっと見るというようなことが可能なわけだったんですけれども、有料化になるとそれができなくなってしまうわけで、お金を払ってでもちょっと見てみたいなと思わせるような工夫が必要なのかなと思うんですけれども、例えば、施設の外、建物の外の表示ですとか、あとリーフレット的な、チラシ的なもので、そういったお金を払ってでも見たいと考えるような工夫というのは、今のところ予定あるんでしょうか。入館者数を見ますと、1日平均100名ぐらいの方が見えられていて、これだけの方が来られているのは非常に貴重だと思いますので、極力入館者数を減らさないようにした方がいいかなと思うんです。減らさないような工夫が必要かなと思うんですけれども、どうでしょうか。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  当然有料化に際しましては、この条例は一応5月1日の施行を考えております。現在、企画展がまだ4月半ばぐらいまで予定されております。したがいまして、事前にまず告知をする、周知をさせていただきたいと思います。それで5月1日から有料化ということになりますので、まずそれが1つです。それから、駐車場に看板がございます。それで企画展のテーマ展などが書いてあるわけですけれども、そういうところも十分活用しながら、皆様に周知をさせていただきたいとは思っております。
 当然有料化に伴って、施設の運営並びにサービスについても、当然向上させなければいけないと思っております。今、有三、資料は大体千五、六百の資料があります。これまでも50回ほど企画展等を続けてきましたけれども、はっきり言って意外と地味な企画展という形になっておりますので、有料化に際しましては、当然企画展の中身をもっと市民にわかりやすいようなテーマでやっていこうじゃないかということも考えておりますし、そういう意味では、皆さんが立ち寄れるような企画展を、これからもどんどんやりたいと思っています。また、市民参加、あるいは市民参画という関係で、ボランティアの養成も、今、考えているところでございます。そういった形で、施設の解説をお手伝いしてくれるようなボランティアの方も含めて、みんなと一緒になって盛り上げていきたいなと思っております。


◯委員(浦野英樹君)  わかりました。以上です。


◯委員(緒方一郎君)  よろしくお願いいたします。
 有料化をするには、やっぱりそれなりの、ただとお金を取るというのは区別がなきゃいけないわけですけれども、まず、施設のサービスとかバリアフリーの観点で、私もちょっと意識して見ていなかったんですが、やっぱり高齢者の方が割かし多くて、中の階段も急なんです。市外から来られる方というのは、当然冬はコートもあるし、お荷物も持っていらっしゃるということで、荷物預かりのロッカーという、無料のもとへ戻ってくるようなのはありましたか、どうでしたか。もしなければ、そういうものも当然つくらなければいけませんし、傘立ても無造作にやるのではなくて、間違わずにお持ち帰りいただけるようなことも必要でしょうし、手すり、それからあそこはAEDありましたっけね。そういうものも含めて、やっぱりお金を取る以上の責任というのを、1つはインフラ上にしなければいけないと思うんですが、その辺をどうとらえていらっしゃるのか。
 それから、今、浦野さんからお話がありましたけれども、企画も、太宰とかいうようなところもそうですけれども、あの中にこもっていて外へ広げようというのは無理な話で、企画展、例えば、ネットワーク大学の講座に乗っけるであるとか、あるいは、あそこの中でもし読書会ができないというのであれば、近くにそうした読書会、朗読会をやるところが随分三鷹の下連雀にはふえております。また、そういう方々もいらっしゃる。太宰だけではないわけですので、そういう方々。それから、もちろん太宰や、武者小路さんとか、亀井さんとか、瀬戸内さんとか、そういう関係のある方々とのコラボということもあると思うんです。それから、あそこはボランティアで中を案内してくださる方だけではなくて、お掃除もかなりのことだと思います。そういう広がりをどこがブレーンとして企画をしていくのかということですね。だから、コンテンツの部分の企画もどのように考えられていらっしゃるのか。
 それから、外国人の方ですね。今、あそこにいらっしゃる方は、財団の職員の方なんだろうと思うんですけれども、今まで以上に、例えば案内の面、それから、英語だけではなくて、中国語や韓国語といった方へのサービスができるのか。そういう展示のものも広げていかなければいけない。有料にするということは、私はそういうことだと思うんです。
 それから、そういうプラスアルファの面と、それとあとグッズですね。あそこへ行きまして、すばらしい本というか資料があるのはわかるんですが、無造作に受付に置いてあるだけなわけです。こうしたことも含めて、付加価値を高めるから有料なんだという視点が、やっぱり必要だと思うんです。また逆に言うと、有料にするからそれだけのことをこれからやっていきますよということが、今の説得材料になるんだろうし、財団としての意思になるんだろうと思うんですが、いかがでしょうか。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  確かに有料化に伴って、やるべきことはたくさんあろうかと思います。私どもも、いかんせん大正15年にでき上がった施設でございますので、これまでも経費をかけまして、施設の管理をさせていただいております。有料化に伴って、当然インフラ等の環境整備、今後も続けていかなければならないと思っております。御指摘のあった点につきましても、財団の方ともよく協議して、そろえるものはそろえるような形で対応させていただきたいと思っております。
 また、特にネットワーク大学がございます。今、太宰の文学サロンを開設後、ネットワーク大学でもガイドの養成をやっておりまして連携をしております。太宰に限らず、財団の方から提案をさせていただきながら、ネットワーク大学と、あるいは観光協会など、関係機関と団体と連携しながら、厚みのあるものにしていきたいと思っております。
 外国人、サイン、もともと駅前から玉川上水は一本道でございますけれども、総合案内板を初め、あるいは道路上の矢羽根などにも、外国人の方にもわかるようなサインをさせていただいております。あと、具体的な施設の中で外国人にも対応できるよう、これはやはり1つの大きな検討課題だと思っておりますので、これも財団とちょっと協議をさせていただきたいと思っております。また、これからも物販事業をもう少し拡大しようと考えております。差し当たって、書物などの委託販売もございます。企画展ごとにつくる図書のものもございますけれども、やはり有三さんが書かれた本そのものの販売もできなくもございませんし、それを念頭に準備をしておりますし、実際に今、本を売っている状況であります。ただ、売り場が多少古いものですから、その辺もきちんとした形で、お客様がよく見て買えるような形で、受付の台をかえようということで、今、動いておりますので、よろしくお願いいたします。


◯委員(緒方一郎君)  安全、それから衛生、暖房、冷房含めて、高齢者の方も障がい者の方も過ごしやすい施設にしていただきたいと思います。
 最後に、文教委員会で視察に行かせていただいたんですが、栃木市の山本有三の生家のところへ行きまして、こちらの展示と際立ってわかったことは、やはり生誕からの流れ、それから、一つ一つの作品の時代背景というものが見事に展示をされていたと思います。そこの館長さんは、栃木市の図書館の館長さんのOBの方、コンシェルジュみたいな方がいらっしゃいまして、やっぱりそことの交流。ああ、矢吹でしたっけ。総務委員会じゃなかったですね。新人研修でした、済みません。新人の交流で矢吹に行った帰り、栃木市に行かせていただいたんですが、鮮明に山本有三ということが浮き彫りにされているんです。ぜひ交流といいますか、交歓というか、そういう形のものをお願いして終わりたいと思います。以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  答弁は要らないのね。


◯委員(緒方一郎君)  はい。


◯委員長(宍戸治重君)  次。


◯委員(加藤久平君)  山本有三記念館に入って、紅茶を飲みながら山本文庫に触れたいな。1分か2分ぐらい、ちょっと耳元でエンドレスのテープが流れてくれると、何とも言えないロマンチックさを感じるな、そんな思いでいます。その辺のことがもし検討材料にあったのなら、お話を聞かせていただければと思います。
 もう1つ、ティーを飲みながら、三鷹のブランドであるキウイようかんなんかがちょっとようじに刺さって出るといいな。300円の中に入るか。しかも、人件費とかそういうのはない形で手軽にできるような、そんなようなサービスがあったらいいなと思います。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  ちょうど生誕120年の記念事業の一環で、2階の展示室をふやしまして、遺品を中心とした展示をしておるわけですけれども、それとあわせて1階の部分に、今、「路傍の石」だと思いますが、ビデオ鑑賞機を設置しまして──これまでなかったものでございます、今までは施設の案内とかそういうものでございましたけれども、ビデオ鑑賞機を置きまして、「路傍の石」を皆さんに見ていただいている部分がございます。また、御提案がありました飲み物の件でございますけれども、紅茶というわけにいくかどうかはわかりませんけれども、1階のビデオ鑑賞コーナーに給茶器を置きまして、お茶のサービスをしてみたいなと予定をしているところでございますので、御提案の件並びにキウイの件については、ちょっと検討させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。


◯委員長(宍戸治重君)  ほかに。


◯委員(中村 洋君)  それでは、質問をさせていただきます。
 有料化になるということで、もちろん一般的には有料になると言われれば、だれでも嫌なことは嫌なんでしょうけれども、先ほどまでもお話があったように、例えば、企画が充実していくとか、そういったちゃんとした理由があって、ちゃんとしたメリットを市民の方が受けられるのであれば、そういうことは検討に値するんだろうなということは思っています。見させていただくと、市外の方が87%、市内が13%ということなんで、そういう意味では文化の保護ということがあっても、税の負担がされているわけじゃないですから、市外の方からの料金設定ということはあり得る話でしょうし、また、散歩の方が立ち寄るという話でも、1回は来るけどそんな……。だから、庭は無料というのはいいと思うんですよ。庭は何回でも散歩してもらえばいいんですけれども、そういう方々が何回も何回も入館するということは、なかなか想定しづらいのかなと思うので、もちろん新しい企画をどんどん打っていけば、そのたびに入るということがあるので、そういうところで改めてやっぱり有料化するということであれば、そういうところをちゃんとやっていくということとか、周知もしてほしいと思います。
 もちろんそうはいっても、市が市の税金を使って運営する話で、2,700万円から800万円の費用を全部これで賄うわけじゃないわけですけれども、税の投入ということがあるわけですから、むしろ散歩で立ち寄る方も重要なこともあるんですけれども、市内でも知らない方がやっぱりいると思うんです。観光を立ち上げるということは言っていても、観光目的で市外から市内へお金を持ってきてもらうということもあるけれども、市内の、中に住んでいる方が、市にこういう施設があっても知らない方もいらっしゃると思うので、企画ということでちゃんとやることも大事だし、広報じゃないけど、し忘れということで、市内の方にもっと利用率を上げてもらうというか、要はだれがお金を負担するんだという話のときに、一部の人たちだけの繰り返しということであれば、もちろんそれは300円でも足りない話ですけれども、広く市民の皆さんに一般的に使ってもらうということであれば、一定程度説明のつくところもあるわけでしょうから、そういう意味で、もう少し市内の中で、市民の皆さんにとってこういう施設があるんだということをわかってもらうことも、観光という意味では、市内の、中の人たちの観光という意識も大事なのかなとは思うんですけれども、改めてそういう企画ということ等含めて、先ほどから答弁もあったんですけれども、市民の人たち向けということで、有料化をするということであれば、それを契機に何かこういうことをやるんだと、やはり納得いく説明ということで、少し聞きたいと思うので、お答えの方お願いします。


◯生活環境部調整担当部長(藤川雅志君)  きょう、皆様からいろいろと、先ほどの委員さんからも御指摘ありましたけれども、有料化するということは、それなりに有料にした分の責任が伴うということになろうかと思っております。サービス面でも施設面でも御指摘いただいたとおり、しっかりと今度は有料施設であるという観点から見直して、じゃあどうしたらいいのかということをきちっと踏まえていかなければいけないということで、当面、芸術文化財団に指定管理ということでお願いしている施設でございますので、もちろん市の責任はございますけれども、しっかりと芸文財団にも督励しながら、有料化のメリットというのをきちっと出せるように努めていきたいなと思っております。
 それから、有料化したことも含めたPRでございますけれども、これはやはり観光協会なんかとも一対になりまして、太宰 治、それから緑と水、新しい文化の散歩道といったようなイメージをきちっと持ちながら、PRに努めていきたいと考えております。具体的に今回の有料化のことについては、先ほど室長の方から話をしたとおり、きちっと周知、広報させていただきますけれども、それだけではなくて、こういう施設を市民の皆さんもぜひごらんくださいというような、市民の皆さんに向けた、市の財産であるというようなイメージをきちっと市民の皆さんに持っていただけるような、そういう少しレベルの高いところからのPR、この辺をきちっと今後考えていきたいと思っております。


◯委員(中村 洋君)  ありがとうございました。個々人の経済的な状況にとっては、これが負担になる人もいるのかもしれないし、いろんな方がいるとは思うんですけれども、ともかく総じてこういった新しく有料化するということになるときに、その理由として、財政上の問題は、当然多分に多いとは思うものの、それだけじゃなくて、一義的にはやっぱり市民サービスがこれで上がっていくんだということを、しっかりと取り組みとしてやっていただきたいし、結果としてそうなるようにやっていただきたいと思います。以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  ほかに質問はございませんか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 以上で、本件に対する質疑を一たん終了いたします。
 休憩いたします。
                  午前10時31分 休憩



                  午前10時45分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。
 議案第7号 三鷹市山本有三記念館条例の一部を改正する条例、本件を議題といたします。
 本件に対する質疑を終了してよろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 これをもって質疑を終了いたします。
 これより討論に入ります。


◯委員(大城美幸さん)  それでは、討論させていただきます。
 昭和26年接収が解除されてから、国立国語研究所分室として建物があった山本有三記念館なんですが、昭和31年に東京都に寄贈、そして有三青少年文庫として設立をされました。以来、昭和60年に三鷹市に移管、平成8年には記念館として新たな出発をしています。半世紀にわたって市民から親しまれてきた施設です。市民のだれもが文化に親しみ、山本有三の人となりを知る施設として、多くの市民に利用されてきました。これまで無料で気軽に利用されてきた施設が有料化されることによって、利用が減るのではないかと心配をされます。無料で気軽に立ち寄れる施設が望ましいと考え、今回の有料化には反対をします。


◯委員(中村 洋君)  賛成の立場から討論します。
 市民にとっては、どのような案件にせよ、基本的には値上げは望むものではありません。だからこそ議会では責任ある議論が必要であり、値上げの案件だから何でも反対というわけにはいきません。本件については、有料化することで、より展示内容を充実させること、近隣だけでなく全市民に広報して来館を促すこと、それにより三鷹市の文化がさらに振興されることを望みます。もちろん他の公共施設において市民の負担がふえる事項については、個別に慎重に議論しなければいけないのですが、本施設については多角的に検討した結果、免除の規定もあり、市民生活に大きな影響を与える金額でないものと判断もでき、市民サービスの向上と文化の振興、観光振興の拡大につながることを期待して、賛成します。


◯委員長(宍戸治重君)  ほかにございますか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 これをもって、討論を終了いたします。
 これより採決いたします。
 議案第7号について、原案のとおり決することに賛成の諸君の挙手を求めます。
                   (賛成者挙手)
 挙手多数であります。よって本件は、原案のとおり可決されました。
 休憩いたします。
                  午前10時48分 休憩



                  午前10時52分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。
 20請願第1号 南部図書館(仮称)について、本件を議題といたします。
 本件にかかわる現状等について、教育委員会の説明を求めます。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  南部図書館の整備計画につきましては、基本計画の中で、第2次改定の確定案を御提示している段階でございますが、その中で新川・中原地域に整備する予定の南部図書館(仮称)について、市内近隣の大学・研究機関等に行った知的資源の地域開放における調査の結果を踏まえ、財団法人アジア・アフリカ文化財団との協働により、特色ある市立図書館として、計画期間内の整備に向けた検討を進めますという形になっております。この計画につきましては、今後、庁内及び学識経験者も含めた検討委員会を設置しまして、まずその中で計画案をつくりまして、その後に、アジア・アフリカ文化財団の方と具体的な協議に入っていくというようなことでございます。特に現段階での確認事項としましては、地域的な貢献に資するものとするということ。それから、私どもとしての事業計画の基本的な考えでは、東西の分館、西部図書館と東部図書館並みの整備を図っていきたいというような考えでおります。特に特色ある図書館づくりも進めていきたいなというふうに考えております。
 ちょっと前後して申しわけありませんが、検討を始めるきっかけとなりましたのは、平成19年1月に実施しました知的資源等の地域開放に関する調査です。この調査は、民学産公の協働によるまちづくりを推進するため、市と教育委員会、三鷹ネットワーク大学推進機構の3者が、市内近隣の大学・研究機関等を対象として実施したもので、ハード・ソフトの両面から、知的資源の地域開放の可能性を調査したものでございます。この調査の中で、新川地区に立地するアジア・アフリカ文化財団敷地内での図書館整備についての三鷹市への協力の可能性が示されたということで、先ほど御案内しました第3次三鷹市基本計画の──第2次ですが、その改定に合わせて慎重に検討を行い、アジア・アフリカ文化財団との整備に向けた検討及び協議を開始するという合意に至ったものでございます。
 三鷹市としましては、今後、アジア・アフリカ文化財団との協働による設置のメリットを生かしていきたいというふうに思っております。そのメリットといたしましては、アジア・アフリカ文化財団の施設の一部を活用することによって、早期に、かつ限られた予算を有効に活用した図書館整備が可能となるという点が1点でございます。2点目といたしましては、専門図書の利用や、財団施設の一般開放など、機能の充実と利便性の向上も図っていき、先ほど申し上げましたような特色ある図書館づくりをしていきたいというふうに考えているところでございます。以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  教育委員会の説明が終わりました。
 これより質疑に入ります。だれか。


◯委員(大城美幸さん)  じゃ、質問をしたいと思います。
 1つは、特色ある市立図書館というふうになっているんですが、三鷹市が公の自治体としての、前は公立でという言葉が入っていたと思うんですが、三鷹市の直営での運営をするお考えがあるのかどうか。それと、この請願には、南部図書館は市民が待ちに待った図書館ですということで、市の公的施設の少ないこの地域に整備される南部図書館には住民の大きな期待が寄せられていますと最初に書いています。文化的な施設、子どもたちが集うような児童館とかもないということから、本当に住民の方たちが心待ちにしている施設だということを考えると、この施設への住民の思いというのはさまざまあると思うんですね。その住民の意向を聞く考えはあるのか。住民に、どんな施設にしたらいいと思いますかというような説明会、懇談会というか、そういうアンケートをするなり、何かワークショップ的なものをするなり、考えがあるでしょうか。先ほどの説明では、庁内の検討委員会をつくって検討した後に、財団と協議をするということでしたが、私はやはり期待を寄せている市民の方たちの声を取り入れる努力、また直接聞く場というのが必要だと思いますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
 請願項目で、東部図書館・西部図書館と同等か、またそれ以上の規模と内容にしてくださいという点では、先ほどのお答えで、東西並みの整備を図っていくということだったので、同等の規模は確保できるのかなというふうに思っていますが、そうだとしたら、アジア・アフリカ文化財団のあの敷地の中に、もう既に建物が建っていて、50周年ということでの整備事業も財団としては終わっている今、新たな施設を建てるということも考えているんでしょうか。同等の規模にするという点で、先ほど、財団との協働による設置のメリットの1つに、施設の一部を活用するというふうにおっしゃいましたけれども、施設の一部を活用するということでは、今の財団の施設規模とかから考えると無理があると思いますが、どうなんでしょうか。とりあえずお聞かせをいただきたいと思います。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  まず1点目の、特色ある図書館づくりの中で、直営での考えはあるのかという御質問につきましてですが、特色ある図書館づくりということの繰り返しになりますけれども、より市民サービス、図書館サービスの向上につながる運営方法を考えていきたいというふうに思っております。それから、住民の声を聞く場ということでございますが、先ほども、庁内の検討委員会を1つの例として申し上げましたけれども、あと学識経験者ということも先ほど申し上げたと思いますけれども、そのほかに考えられるものとしては、今後の検討課題になりますけれども、図書館利用者とか、公募市民の方とか、それから、図書館の建築に関して造詣の深い方とか、あと地域の代表者的な方とか幅広い中から、庁内は庁内で、内部的な検討会を当然立ち上げるとともに、そういう市民の声を聞く機会というのも設けていきたいというふうには思っております。整備検討委員会とか、そのような形になるかどうかはともかくとして、例えばそのようなものの設置をしまして、幅広く市民及び専門家の意見を聞く機会を設けていきたいというふうに考えております。
 それから、施設の一部を活用する、今の財団の中で可能なのかという御質問になります。3点目ですね。その辺については、何を前提に御質問されているかがちょっとわからないんですけれども、例えばのお話として、今現在の敷地だけではなくて、今ある旧図書館の部分を解体して、敷地全体を活用していく中で考えている面もあると思うんです。ともかく私どもとしては、西部と東部の図書館並みの面積を確保できるというのが大前提になっていきます。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(岩下政樹君)  ちょっと補足をさせていただきます。今の施設の中では無理ですので、財団に聞きますと、校舎等の新築予定があると。その計画の中の一部分を借用するような形になるというふうに、そういう方向になるだろうというふうに思っておりますので、現状のままでは無理だろうということであります。


◯委員(大城美幸さん)  順次追っていきたいと思いますけれども、直営かどうか、公の施設としての公立図書館というのは、教育・文化の発展の基盤となる施設であって、民主主義の根幹を支える住民の、憲法で保障されている学ぶ権利、知る権利を保障するための施設にふさわしい体制を整えることが義務づけられていて、お金があるなしにかかわらず、無料でいつでもだれでもが利用できるということが図書館法でも決められていると思うんですけれども、民間との協働、民間の活力を生かすといったときに、指定管理者制度だとか、民間に任せてしまうとか、行政が公の責任を投げ出す危険性が心配をされています。だから直営でやるのかという質問をしているので、今のお答えだと、市民サービスの向上につながる運営の仕方を考えるということで、ずばり答えていただけていないんですけれども、公の責任をきちんと守るのかどうかということについて、お答えをいただきたいと思います。
 あと、住民の声を聞いてほしいということなんですが、庁内の検討委員会は、先ほど、学識経験者を入れて庁内で検討するのは1つつくると言いましたけれども、今、聞いている様子だと、何人でどんな人がということも全く決まっていないのかなという雰囲気なんですが、それはそれでどういうスケジュールを見通しているのか、どういう人、学識経験者を1人なのか2人なのか、庁内の検討委員の人は何人なのかというようなことがわかれば教えていただきたいのと、もう1つは、市民期待の声、市民が思っている、そこに寄せる市民の声を把握し、取り入れるための努力としての、先ほどは整備検討委員会の設置などもとかと言っていましたけれども、それはぜひ設置をしていただきたいんですが、これも公募市民とか、図書館利用者とか、そういうのもまだ全く未定なんでしょうか。この場でそういうのをきちんと設置をして、住民の意向を取り入れるという回答が得られるでしょうか。
 あと3つ目。その施設の規模なんですが、旧図書館を解体してということはあり得ないんです。あそこは古いけれども、耐震には耐えられるということで、建てかえはしないというふうに財団の方はおっしゃっていました。ですから、あそこの建てかえはないと思うんですが、校舎の新築予定ということはきょう初めて聞いたんですが、校舎も一応耐震工事は終わっていると聞いています。だから、新しく施設を建てかえるとすると、今、ちょっと芝生を入れて広場みたいになっているところと、耐震が終わっている校舎を建てかえないと、新たな施設はつくれないというふうに思うんですが、校舎の新築ということなんですが、あそこの建築基準の規制からいくと、後ろにマンションとか建っているので、最高何階建ての建物ができるんでしょうか。東西の同規模というと、校舎の新築をすると、財団とすると、教室を確保しなきゃいけないわけですよね。教室を確保した上でさらに図書館というふうになるわけで、東西の規模と同等での建てかえを財団でするメリットが本当にあるのかどうかと考えると、小早川邸の跡地に建物を市が単独でつくった方が、わざわざ財団が校舎を建てかえて、財団の分の教室も確保する施設をつくるよりもいいんじゃないかと。メリットから考えると、むしろそっちはデメリットになるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。


◯企画経営室長(伊藤幸寛君)  まず、建築の関係で、先ほど新築の校舎というふうに申し上げましたけれども、今あいている芝生のところに校舎を丸っきり新しく建てるとか、あるいは本部棟というのが図書館の方についていますのでそこを移転するとか、そのあたりも財団さんとして、財団の中でもいろいろ検討されているようです。ですから、その中に今の校舎を残して新しくプラスアルファするのか、そのあたりも含めて、今、検討中ということで聞いております。その中に市の施設が入るということです。
 それから、建物、何階とかあるんですけれども、これ、階数だけじゃなくて、斜線の制限とか、いろいろ制限がかかってまいりますので、そうした中で、一概に階数が何階建つとかいうことはないんですが、いわゆるボリュームチェックといっているような、あそこの中に建物が建つのかどうか。図書館の同等のものが確保できるのかどうか。そこはきちっと確認しておりますので、今のものが全部残っても建ちますし、どれかを壊してももちろん建つわけですから、そこは確認をしております。
 それから、経費のメリットにつきましては、御指摘のとおりだと思います。全体の中で、きちっと経費において、市にとってメリットがあるのかどうか。もちろん今後の交渉になっていきますけれども、そこはしっかり考えながらやっていきたいなと思っております。前提になることだと考えております。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  まず1点目の、公立図書館としての位置づけの点になりますけれども、御指摘のように、図書館というのは憲法第21条の表現の自由を保障する意味での知る権利、学習権の保障という面では、大変重視しなきゃならない施設ということの認識は同じだと思っております。図書館法第2条で定めます、地方公共団体の設置する図書館を公立図書館というのが一般的な定義とされています──第2条第2項ですね。そういう意味では、市立図書館というのも、図書館法上の公立図書館として位置づけられる運営はとるということでございます。そういう意味では、具体的な運営方法についてはともかくとして、市立図書館と位置づけた運営方法をとるということで、その辺については御了解いただきたいなと思っております。
 さらにもう1点は、検討委員会の部分になりますけれども、具体的に庁内という部分においての検討委員会という面では、図書館の職員が中心となった、いわゆるプロジェクト的なチーム編成になります。それから、例えばの話ですが、南部図書館整備検討委員会というようなものを設置する考えでございますけれども、そのメンバーにつきましては、先ほど話しましたように学校関係者、それから、もう少し具体的に申し上げますと地域文庫の方、それから障がい者団体の方、それから図書館利用者、公募市民の方、さらに学識経験者と社会教育委員の方、あと公民館運営審議会の代表者の方、そのようなメンバーを考えております。以上でございます。


◯委員(大城美幸さん)  では、公立、市立ということの言っていることはわかるんですが、公立図書館でも指定管理者制度を適用することがありますよね。その導入も検討の中に入っているというふうに考えていいんでしょうか。私はそれは、社団法人日本図書館協会も、2005年8月4日付の見解で望ましくないというふうな見解が出されていることを考えると、指定管理者制度を適用することには制度的な矛盾があるというふうに考えているんですが、その辺のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 あと、庁内検討委員会や、住民の声を聞くための整備検討委員会の設置についてはわかりました。ぜひなるべく多くの市民の、南部図書館に対する期待する思いというものを取り入れていただきたいと思います。
 施設規模と経費の問題なんですけれども、規模については、ボリュームが確認できているというお答えだったんですが、実際に設計してみたら、日陰、日照権の問題とかそういうこととか含まれて、向こうはきちんと教室を確保しなきゃいけないので、そこを確保して、残りのところが図書館となった場合に、施設規模が確保できない。あるいは、東西と同規模の施設規模が確保できない。あるいは、経費として、これからの話し合いによって、三鷹市が一緒にやるメリットがないとなった場合は、アジア・アフリカ財団との協働ということではなくなるということも考えられるんじゃないかと思うんですが、メリットがなければそこではなくて、小早川邸とか別に考えるというふうに考えてよろしいんでしょうか。


◯委員長(宍戸治重君)  今、質問、一たんいいですか。
 休憩いたします。
                  午前11時18分 休憩



                  午前11時20分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。
 それでは、御答弁をお願いします。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(岩下政樹君)  2つ目の方の御質問ですけれども、こういった場合はどうなるんだということですけれども、先ほど企画部の伊藤の方から答弁しましたように、今はそういうことが考えられているので、そういった方向で検討を進めているということで御理解いただければというふうに思います。それ以上はちょっと無理だろうと思います。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  1点目ですが、運営方法につきましては、先ほどもお話ししましたように、公立図書館としてよりよいサービスができる、その機能を果たせる運営方法というものを考えていきたいということでございます。


◯委員(大城美幸さん)  わかりました。これ以上の答弁はないということなので、一言言いますけれども、住民の皆さんが待ちに待った施設なんですね。だから、三鷹市が努力してここまでこぎつけたということは評価をいたします。で、東西の施設と同規模で、住民の皆さんのさまざまなこの施設に対する思いを受けとめて、取り組みを進めていただきたいというふうに思います。以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  ほかの委員。


◯委員(土屋健一君)  まず、質問する前に、図書館をつくるに当たって、この請願の趣旨の内容はもう当然のことであり、それはわかっていることだよという、そういう答えがまず欲しいなと思います。特にレファレンスサービス、問い合わせの対応とか、図書の紹介とか、検索業務とか、別に今さら、今、東西でやられている程度のサービスでよろしいと思います。さらに充実させるということは、とても大切だと思っています。
 それで、今回の説明の中で再三出ています「特色ある」という言葉ですね。それと東西並み、または「同等」とかという言葉が出ています。先日、一般質問の答弁におきましても、市長はアジア・アフリカ文化財団と連携しながら、特色ある図書館づくりをしてまいりますという答弁があったと思います。その「特色ある」というのと、先ほど説明があった東西並み、「同等」というのが、どうも違和感があるんですよ。東西並みと言いながら、何か全然違う図書館、特色ある図書館なのかなって、矛盾とまでは言いませんけれども、何かちょっと違和感があるのは私だけなのかな。何か違和感があるので、その「特色ある」というのを、もうちょっと具体化していただきたいなと。具体的にはどういうことなのか。これも答弁の中に、アジア・アフリカの資料を活用できるという答弁を記憶しています。これが1つの「特色ある」の例なのかなと受けとめていますけれども、この「特色ある」という言葉の、もうちょっと具体的にお願いしたいと思います。
 それと、同等かまたはそれ以上の規模というのは、私は図書館としての規模、要するに、内容としての規模、充実度、そういうふうに受けとめていたんですけれども、単に面積だとか、本の数だとか、そういうことも含めてなんでしょうか。その辺のニュアンスを教えていただきたいと思います。


◯三鷹図書館長(若林 寛君)  まず3点ございまして、1点目の、この請願項目の全般的なサービスについてお答えいたします。これからの図書館は、従前の図書資料の収集、提供のみならず、ICTを活用した情報基盤の充実、あるいは子ども読書に対する環境整備、数年前の貸本屋論争というのがございましたが、資料の提供だけではなくて、いわゆる教育全般にわたる生涯学習施設としての機能の強化。プラス市民の皆さんの地域課題、生活課題に対応するためのレファレンス機能の充実、これが非常にこれからの図書館に求められる機能ではないかと認識しております。
 続きまして、特色ある図書館づくりでございますが、東部、西部の現行のサービスに加えて、プラスアルファというような意味合いで、AA文化財団との連携による事業展開を図っていきたいと考えております。具体的には、先ほどおっしゃられましたように、AAの所有する資料、つまり郭沫若文庫を初めとして、約3万5,000冊所有していると伺っております。そういった資料の市民への有効活用プラス複合施設としての、例えば、教室だとか集会室も、市民の皆さんへの開放ができたらよろしいのではないかなというふうに、教育委員会としては考えております。
 3点目の、東部、西部並みのサービスの維持、それ以上ということでございますが、ハード面の施設は当然でございます。プラスソフト面、いわゆる読書活動、資料提供等も、東部、西部並みの現行のサービス以下にはしないような、水準を必ず保つような整備計画を練っていきたいなと考えております。以上でございます。


◯委員(土屋健一君)  ありがとうございました。レファレンスサービスにおいて、ここだけ突出しているというのも変な話であって、新しくできるから充実しているというのも変で、当然もちろん東も西も、すべてを充実させていかなくてはならない。それは当然のことでしょうけれども、これからも努力をお願いしたいと思います。


◯委員長(宍戸治重君)  ほかに。


◯委員(浦野英樹君)  今の土屋委員の質問とかぶってしまうんですけれども、市全体を見ると、図書館ごとに特色を出すというのは、これはいいことなのかなと。特色を出すに当たって地域の団体と協働していくということは、図書館の付加価値を高めるためには必要なことなのかなと思うんで、逆にそういったいい例ができればいいのかなと思っているんですが、一方で、住民の側からすると、ほかの地域と同等のものが欲しいという要望があるわけで、その点に関して、まだやっぱり不安を持っている方というのがかなり多いのかなと思っております。不安を解消していくために、今、プラスアルファという話をしていただきましたけれども、その不安をどう解消していくかというために、明確な説明が必要かなと思います。今、ここの委員会の場ではこういった発言が出ましたけれども、今後、市民に対する説明でも、そういったプラスアルファのものをつくるということは明言できるものなんでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  整備の面におけるプラスアルファの部分がどうなるかということでございますが、先ほど図書館長の方でも御説明しましたけれども、2点、基本的な考えがあります。まず、ハード面とソフト面があると思います。先ほどから申し上げていますように、規模的な意味では東西並みということを申し上げているわけでございまして、あとソフト面、またハード面においては、先ほども御説明しましたように、いわゆるAA財団の施設──共用スペースとか、そういうものも活用していくという中での特色を出せるんじゃないかなと。要するに、いわゆる地域資源として活用していける部分が出てくるんじゃないかなと思います。ソフト面につきましては、例えばレファレンスサービスについても、それは一例ですけれども、今までは1つのカウンターでやっていますね。それを例えば、子ども用のカウンターを別個に設けるとか──例えばの話ですけれども、そのようなことによって、子どもが相談しやすい機能をつくるとか、そのようなことも考えられると思います。あと、ハード面とソフト面の両方になりますけれども、今までの中でできなかった乳幼児向けのサービスの充実ということでは、例えば、保育をしながら読書できるとか──例えばの話です、そのような充実というものも考えていけるんではないかなと思っています。1つの例でございますけれども。以上です。


◯委員(浦野英樹君)  わかりました。ありがとうございました。


◯委員長(宍戸治重君)  ほかに。


◯委員(緒方一郎君)  よろしくお願いいたします。
 きょうは請願に対する審査なので、請願を上げた方の趣旨に沿って、ちょっと再確認をさせていただきたいと思います。御懸念されていることや心配されていることの払拭ということが一番大事だと思いますので、規模と内容については、代表質問、一般質問、それからきょうの御答弁でもほぼできたかなと。それから、場所の面という、利用しやすい環境というところは、ちょっとまだ論議があるところなんだと思うんです。うちの会派の代表質問でも、なぜ小早川邸からアジア・アフリカにということがあったときに、資金の面や時期の面だとか、それから、声が上がったこのチャンスをということがあったわけですので、場所については、ほぼアジア・アフリカでいくんだということでよろしいのかどうか。というのは、きのうの教育長の答弁で、分館という言葉が答弁でありました。私は、あそこの中央図書館を本館、本館と言って、東西を分館と呼ぶ、正式なのか通称なのかわかりませんけれども、分館というふうに言ったときに、東西に匹敵する意味で南部にも分館的な、本館に対して分館という意味でおっしゃったのか。あるいは、今後小早川に本館をつくって、ここを分館という位置づけもあるのかとか、いろいろなとらえ方があるので、こういうことも丁寧に説明をされた方がいいと思うんですね。まあ、その辺も含めて。
 それから、3番目が一番大事だと思うんですが、広く意見を聞いていただくということ。周知、参加、それからほかの自治体との比較検討をしてほしいということは、これは大事なことだと思います。やっぱり御心配の中に、地域の方々や、これまで図書館活動、あるいは利用者の面からも、支える面からもされてきた方々のアイデアを、やはり南部図書館というのは進化をしていかなければいけませんし、待望の地域ということもありますので、生かしていく担保が必要だと思うんです。そういう意味では、今、検討委員会というお話があったんですが、そのスケジュールとその後先、早い時期からやはりいろいろな方の衆知を集める機会、あるいはパブリックコメントをどの時点で出すかとかいうようなことも含めて、参加の部分については、もうちょっと丁寧にお話しいただきたいと思います。
 比較検討ということで言えば、時間的な進化としての比較、時間軸での比較ということもありますし、それから、今、ほかの自治体で行われている図書館、インフラ、ハード、コンテンツ、ユースウエアそれぞれについて、大変ユニークなところも出てきております。一番最近では、青梅市の河辺の駅前にできたとか、これから西東京も田無にできるとかいろいろな面がございますが、もちろん地域のニーズに即した形で出てきておりますが、その中の1つに、先ほどから議論がある運営形態がありますね。直営なのか、部分民営化、いわゆるカウンター業務を中心としてインターフェースの部分を民営化するのか。指定管理者でいくのか。指定管理者といっても、株式会社がとったところもあれば、公的な法人がとったこともあります。それから、PFI。このPFIも、図書館単独の場合もありますし、ほかのものとあわせての場合があると。
 私どもで、まず浦安に行ってきました。直営館のネットワークのモデル化を行ってきました。本当に濃いサービスをされておりますが、私は、ここは1人民活ではないかと、館長が大事だと。これは直営館でもPFIでも指定管理者でも、館長があいまいであったり、硬直化していたらだめだなという見本として、私は浦安を拝見いたしました。そういう館長選定というものも、指定管理者だとか直営以外にも、新たなポイントとして設けていく必要があるかと思いますが、いかがでしょうか。
 それから、府中に行ってきました。これは全体の施設でPFIですけれども、コアになる部分、選書──書物を選ぶですとかの部分については直営を残すという複合的なものでございました。稲城はPFIでございます。稲城は御承知のとおり、それまで古い図書館のころは、府中にほとんどの方、5,000名近くが行っていたのが、この館ができて以来、府中には10分の1になってしまったというぐらい、やはり地元に喜ばれているところでございます。
 千代田区に行ってまいりました。これは指定管理者で株式会社になったところでございます。ただここの場合は、やっぱりコンセプトや、千代田という昼間人口が夜間人口の10倍ぐらいいるという中での特殊性ということもありまして、株式会社ならではのことがありました。これが全部こちらに参考になるとは思いませんが、非常にユニークな取り組みということに関しては、直営でも、やはりそういうことを追求しなきゃいけないなという印象を持ちました。
 それから、地方では安来。PFIになったのが、今度直営になるという、今、この3月の議会でまさにやっているところでございますが、これはPFIの失敗です。PFIの失敗というのは、PFIが悪いから失敗したんじゃなくて、PFIに対するとらえ方が間違っていました。それから、明石のように、PFIでどんどん発展しているところがあります。桑名もそうです。つまり、先に直営だから悪い、PFIだから悪い、指定管理者だから悪いじゃなくて、それをどういうふうに委託をしていくのか、あるいはPFIのコンセプトを持っていくのか、直営でも柔軟なやわらかいもの、新しいものを取り入れる形をとるのかということであって、形ではないなと、私は実感をいたしました。その辺をどのように認識されているのか、お聞かせいただきたいと思います。
 それから、ネットワークのことをちょっとすらっと言っちゃいましたんであれなんですが、これはどんな運営形態になろうとも、南部図書館は東部、西部、あるいは駅前、いろいろなところとネットワーク、もちろん地域性からありますと、調布や世田谷の方も利用するかもしれませんし、現にこの南部地域の方は、今までないので調布や世田谷を利用されております。そういった行政区を超えたネットワークも含めて御検討、あるいは担保されているのか、お聞かせいただきたいと思います。以上です。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  私の方からは、まず、市民の方々も含めた、今後の参加方法のスケジュールについてお答えさせていただきます。まだ現段階では正直申し上げまして、確定している部分というのはスケジュールでございませんけれども、あくまで基本計画の案の段階でございます。具体的には、御質問ございましたように、今後一定の形で検討委員会だけではなく、市民参加の手法を、パブコメも含めまして、市民の声を意見を聞く方式を広く展開していきたいというふうには考えております。
 それから、3点目になりますけれども、他自治体の例ですね。本当に御指摘いただいたとおりだと思っております。運営方法も含めまして、また、1点目の最初に御指摘のございました選書というのは、図書館づくりのベースというふうに考えております。また、知る権利を保障する意味でも、大切な部分だと思っています。その選書のあり方も含めまして、どういう運営方法が、より公立図書館としての位置づけとしてよりよいサービス機能を持ったものなのかということを、千代田区も私は見に行きましたけれども、近隣市も府中とかも見ておりますけれども、調布も。調布は窓口だけを委託しているというような形をとっているんですけれども、多様な運営方法を参考にしながら、三鷹にとって、よりいい市民サービスの向上につながる図書館づくりの運営方法というものを検討していきたいと思います。当然その中では、コスト面というものも入ってこざるを得ないというふうには認識しております。
 御指摘のように、結論だけ申し上げますと、より多くの運営方法も含めて、自治体なり図書館のあり方、海外の方のも、今、勉強中ではありますけれども、国内の図書館も参考にしながらやっていきたいと思っております。私の方からは以上でございます。


◯三鷹図書館長(若林 寛君)  私の方からは、2点お答えさせていただきます。1点目の南部図書館のいわゆる機能でございますけれども、分館としての位置づけでございます。つまり、三鷹市立図書館は、三鷹図書館イコール本館でございますが、現在の本館が、中央センター的な役割を果たしております。それで駅前図書館、下連雀図書館、東部図書館、西部図書館がそれぞれ分館機能を有しております。ただそれぞれの分館は、地域の図書館として独立しております。ただ市立図書館のサービス網では、ネットワーク化を図って連携をとっているところでございます。ですから、南部図書館(仮称)におきましても、新川・中原地域を中心にいたしました図書館活動を展開していきたいなと考えております。
 次のネットワーク化に対する御懸念でございますが、全く心配はございません。南部図書館(仮称)が建設されたといたしましても、現在の東部、西部と同じように、図書の配送、情報検索、全く水準は保てますので、御心配なさらないで結構だと思います。以上です。
 失礼、もう1つ、他自治体の、例えば都立図書館、多摩地区の図書館の資料提供においても、現行のシステムを維持してできますので大丈夫だと思います。以上です。


◯委員(緒方一郎君)  幾つかのポイントの中で、館長というものの考え方を、ちょっとお聞かせいただけますか。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  御指摘のように、常日ごろ私ども、図書館づくりのあり方の中で、勉強している中で、また図書館運営協議会の中で、館長がやはり1つのかぎ、核になるというふうに思っております。ですから、例えばほかの自治体では、民間の人をお招きして、それが失敗例も聞いております、また成功例も聞いております。そういう面では、まず館長の位置づけというのが、図書館づくりの出発点になっていくなというふうには考えておりますので、どういう運営方法になるかはともかくといたしまして、館長の位置づけについても慎重に考えていきたいと思っております。


◯委員(緒方一郎君)  それでは、この請願を上げていただいた方々の御懸念を払拭できるように、今後、いろいろな形の市民参加、意見掌握の部分については御配慮いただいて、お願いしたいと思います。以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  ほかに。


◯委員(加藤久平君)  特色あるというお話があったんですけれども、例えば、南部とか、西部とか、駅前とかって、その館の特色で、例えばここは世界の文学が主流だとか、ここは日本の文学が主流だとか、あるいはここは世界の経済とか、そういった分野での特色というのは、検討はどのようにされているのか、そういうことをお聞きしたいと思います。


◯三鷹図書館長(若林 寛君)  特色ある図書館づくりでございますが、資料の蔵書構成の特色については、例えば、中央図書館──本館では、大型活字本だとか、外国語資料、外国語絵本、そういったもので特色を出しております。あと駅前だとか東部では、例えば子育ての方の資料提供を図っております。西部では、一般書では民俗学の資料等の充実を図っております。一応、市立図書館では、各館の特色ある図書館づくりということで、重点資料収集というのを、内部的ではございますがまとめております。それにのっとって、年間の蔵書計画を図っているところでございます。それと資料提供のほかには、具体的には駅前図書館で市民の皆さんの生活課題だとか、あるいは地域の課題の事業展開を図るという意味合いで、ビジネス支援の事業展開を図っているところでございます。以上です。


◯委員(加藤久平君)  請願は南部図書館というお話だったので、南部が抜けていたんで。そうすると、今説明されなかった分野の方向性の特色が強くなるというふうな感じの認識でいいのかな。その辺の確認だけ。もし説明があれば、説明をいただければと思います。


◯三鷹図書館長(若林 寛君)  まず、図書館の基本は蔵書構成でございますから、南部図書館(仮称)の資料収集に当たりましては、地域の地域性及び市民ニーズを十分把握して、基本的な図書はもちろんでございますが、プラスアルファの部分での、特色ある資料構成を図っていきたいなと考えております。以上です。


◯委員(加藤久平君)  ありがとうございました。


◯委員長(宍戸治重君)  次。


◯委員(中村 洋君)  請願について、今までの質疑の中で、請願項目については既に実施、ないしはしていただけるということが確認してきたんですが、なかなかこうやって市民の方々が請願を出してくるというのは本当に大変なことですし、こういった議論のことも含めて、そしてまたこういった内容だけじゃなくて、いろいろ行間に込められた意味もあると思いますので、そういったところを酌んでいただいて、今後そういった関係の方々と、これから図書館に向けてさまざまな意見を聞いていくことになると思いますから、お願いをしていきたいと思っております。
 特にこの間の代表質問の中でも、市長の方からは、計画の方はあったんだけれども、大変財政的な問題からも、小早川邸ではなくて、こちらのアジア・アフリカ学院とというお話がありました。いろいろな方の思いはあるとは思うし、私たちも思いはあるんですが、ともかく私たちとしては、何とかして住民の方の願いとしての南部図書館の建設を進めていくということについては、いろいろな方法がある中でも探っていきたいなと思っておりますので、そういう意味でも、これからも市民の皆様と一緒になってやっていただきたいと思っております。
 確認なんですが、私たち民主党としても、いろいろ図書館の方は視察をさせていただいて、研究の方をさせていただきました。PFIをやっている市のところも見たんですが、そういう市であっても、例えば、すべてがそうかというのは──すべてまだ検討していないんですが、ある市でPFIをやっているところでも、例えば、選書に関して、本を選ぶというのはすごく図書館にとって大事なものになるわけですから、そういうところは公が、市が責任を持ってやっている。そこは任せていないというところもあったわけです。ですから、これからどういう方法になるかはわかりませんし、どういう方法がいいのかということはあるんでしょうけれども、選書の部分に関しては、公でしっかりと責任を持っていくということが確認できれば、いろいろ御利用の方も安心するのかなと思うんですが、その点を確認したいと思います。
 もう1点は、運営についてはいろいろと、アジア・アフリカ語学院の中で施設を借りるというお話もさっきあったんですが、懸念としては、すべての世代の市民が利用しやすい環境整備というのも項目にはあるんですが、例えば、入り口とかなんかが、それこそアジア・アフリカ語学院という看板だけがあって、やっぱり入りづらいとかということがあったら入り口を分けるとか、とにかく市民の人にとっては、どういう運営形態がその背後にあろうとも、市民の人から見れば、それはあくまで公立図書館。一緒にやっている相手がしようとどこが運営しようと、とにかく市民の人が見れば、利用の仕方も含めて、それは紛れもなく公立図書館なんだということをつくっていくのが必要だと思うんですけれども、そういった観点はどのようにお考えか、お伺いします。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  まず1点目の選書につきましてですけれども、御指摘の点は十分踏まえまして、今後の運営方法の中で検討していきたいと思います。
 2点目の運営につきましてですけれども、特に場所的に、他自治体でも結構住宅街にある図書館は結構多いんですけれども、そのようなところも拝見してきますと、やはりサイン計画が大切ではないかなと思っております。まず、導入の部分ですね。それから、先ほど御指摘のございました入り口部分も含めまして、当然地域の中で市民が使いやすい機能として、図書館としても位置づけられていかなければ認知されないと思っていますので、もし共同設置するというような形になった場合は、そういう構造面なり、利用者の動態的なものにも十分配慮した施設づくりを考えていきたいと思っております。以上です。


◯委員(中村 洋君)  ありがとうございました。2点確認させていただきましたし、具体的な話はこれからということだと思いますので、この請願の内容等を踏まえて、今後ともさまざまな人の意見を聞いてやっていただきたいと思います。以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  ほかにございますか。
 ないようでしたら、以上で本件に対する質疑を一たん終了いたします。
 休憩いたします。
                  午前11時51分 休憩



                  午前11時54分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。
 20請願第1号 南部図書館(仮称)について、本件を議題といたします。
 本件に対する質疑を終了してよろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 これをもって質疑を終了いたします。
 続いて採決に移りたいと思いますが、いかがでしょうか。
 休憩いたします。
                  午前11時55分 休憩



                  午後0時04分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。
 それでは、今、議論がございましたが、採決をいたしたいと思いますが、討論がございますか。
                 (「省略」と呼ぶ者あり)
 それでは、討論を終了いたしまして、これより採決いたします。
 20請願第1号について、採択の上、市長、教育委員会に送付することに賛成の諸君の挙手を求めます。
                   (賛成者挙手)
 挙手全員であります。よって本件は、さよう決定いたしました。
 休憩いたします。
                  午後0時05分 休憩



                  午後1時00分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。
 それでは、行政報告について、教育委員会報告を、本件を議題といたします。本件に対する教育委員会の説明を求めます。まず第一に、アの説明をお願いいたします。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(岩下政樹君)  資料1をごらんいただきたいと思いますが、私の方からは、平成20年度基本方針の学校教育の分野について御説明いたしまして、その後、生涯学習担当部長の方から、生涯学習の分野について御報告をさせていただきたいと思います。
 平成20年度の基本方針につきましては、平成18年の「三鷹市教育ビジョン」を策定しましたので、平成19年度に大幅に見直しをしているところでございます。来年度に向けましては、平成19年度の事業の成果、あるいは平成20年度に向けての事業の方向性、そういったものを踏まえまして、文言の修正を若干行っております。大幅な改正はしておりません。したがいまして、特に修正した部分だけ、簡潔に御報告をさせていただきたいと思います。
 まず、1ページ目の(1)学校教育の指導目標で、四角い箱がありますけれども、その下の行、「義務教育は、子どもたち一人ひとりの」以下ですね、何々を目的とするという3行までを改定しております。これは改正教育基本法の義務教育の第5条第2項の目的から、文言を整合性を持たせて表記をしております。そしてその下、新学習指導要領が理念とするというのを新たに加えております。その下、一人一人の子どもが個人として尊重されつつということで、「社会力」の前まででありますけれども、新学習指導要領との理念の関係性を明記をし、さらに「教育ビジョン」の「人間力」について整合性を図ったものでございます。
 2ページ目をお開きください。(2)学校教育の基本方針の3行目のところです。「子どもの心身の成長や」というところ、「体系的な教育を組織的に行うとともに」ということで、これも改正教育基本法の学校教育の第6条第2項が新設されましたので、学校教育の表記と合わせております。それから、下がりましてその下の、「あわせて学校は」というのが下から6行目にありますが、あわせて学校は、自校の教育活動等について自己評価を行い、その結果を保護者、市民に公表し、学校運営協議会では、学校の自己評価結果を踏まえた学校関係者(外部評価)を行うことを通して、教育の質の保障と、魅力ある学校づくりを図っていくということで、この部分について改定をしております。これは学校教育法施行規則等の一部を改正する省令に基づいて改正をしたものであります。後ほど学校管理運営規則の改正についてということで御報告いたしますが、その部分にも自己評価、外部評価の部分がございますが、それを踏まえてのものでございます。
 それから、3ページ。(ア)の人権教育の推進、cの部分です。「障がいのある人々が」となっておりましたが、「障がいのある人もない人も」ということで、どなたも社会の一員として平等にということで表記を改めております。
 それから、4ページ目でございます。上の方のdです。a、b、c、dのdを新たに加えております。生活習慣病、心の健康問題、アレルギー、感染症など、子どもたちの健康に関する課題に対応するということで、健康教育を推進しますということで、新たに加えております。それから、(ウ)の多様な学習機会の提供のbですが、bの最初の3行目を、「地域情報化計画に基づいて」というふうにありましたが、三鷹市ユビキタス・コミュニティ推進基本方針ということで、これも現在の取り組みに合わせて変えているところでございます。
 それから、5ページ目のgです。「「食育基本法」の趣旨を踏まえ」とありますが、その次に、「三鷹市立学校における食育の推進に関する指針」に基づきということで、この部分を新たに入れております。お手元に参考資料としまして、この基本方針の後ろに、三鷹市立学校における食育の推進に関する指針というのを2月に施行しておりますので、それを参考としてつけてございます。それから、(エ)さまざまな子どもの状況に応じた教育支援ということで、bの部分で、個別指導計画や個別の教育支援計画の充実を目指しということで、現在の取り組みに合わせております。それから、cを新規に、教育支援学級の適正配置ということで入れております。それからeのところ、三鷹市における教育支援の実施に向けてということで、以下の3行を改定しております。具体的な取り組みを行うということであります。それから、f、gについても、新たに加えたものでございます。
 それから、6ページ目をごらんください。(オ)幼稚園・保育園と小学校との連携ということで、平成19年度から事業着手しておりますので、それに合わせまして、aの表記を変えております。それから、bのところも、一般的な表記ではございましたが、それを具体的にしております。それから、(カ)小・中一貫教育校の全市展開で、現状の取り組みに合わせまして、eの部分ですね。平成20年度に新たに3つの中学校区で小・中一貫教育を開園するということで加えてございます。
 それから、7ページ目、(ク)教育環境の充実ということで、今までは教育環境の部分については特に触れておりませんでしたが、ここに耐震改修工事、あるいは校庭の芝生化・壁面緑化、それから水道の直結給水方式への変更、それから教育ネットワークの環境整備ということで、教育環境の充実に向けての取り組みの方針を記載したところでございます。
 それから、9ページ目をごらんください。(ア)コミュニティ・スクール制度の導入ということで、8ページ目から9ページ目にございますけれども、特にaの部分では、その機能の充実を図るということで、設置を推進するということよりもさらに一歩進めて、その機能の充実を図るというふうにしてございます。それから、bの2行目の後半の部分、「ICTを活用した学校と家庭・地域の情報の共有等を通して」ということで、これも具体的な文言を追加しております。(イ)地域の参加による学校の共創。aの部分の前半の3行でありますけれども、これも「ICTの双方向性を生かし」というようなことで、具体化をさらに明確にしたところでございます。私の方からは以上です。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  引き続き11ページ、2の生涯学習の基本方針について御説明させていただきます。(1)の生涯学習の推進目標、それから中ほどの生涯学習の基本方針のアからオ、四角で囲われている中段より下ですが、この5項目につきましても、平成19年度と同様の内容となっておりますが、平成20年度は、アからオの基本方針を柱といたしました生涯学習施策の推進のための基本的方向につきまして、「みたか生涯学習プラン2010」、さらに「教育ビジョン」をもとにするとともに、第3次基本計画(第2次改定)確定(案)などをベースにして、取り組み方針の整理を行わせていただきました。平成20年度に新たに明記、補記された点について、以後、説明させていただきます。
 11ページの(ア)は、平成19年度同様でございます。
 12ページに移らさせていただきます。12ページの(ウ)家庭教育支援の推進。これにつきましては、新たに設けさせていただきました。この点につきましては、平成18年12月の教育基本法の改正に伴いまして、教育基本法の第10条で、家庭教育の支援等について新たに定められたことに伴いまして、家庭教育支援の推進について規定したものでございます。(エ)については、前年度と同様でございます。12ページの下の(オ)ですけれども、「みたか生涯学習プラン2010」の中で、重点事業として、エコミュージアムの推進について規定されていますことを受けまして、この基本方針の中にも新たに設けさせていただいたものでございます。
 13ページに移らさせていただきます。13ページ(イ)の市民の多様なニーズにこたえる地域に開かれた学習活動の推進は、主に社会教育会館におけます取り組み方針を定めたものでございます。(ア)から(ウ)の3つの支援策を柱として展開していく方針を定めました。続きまして、13ページ下段のウになりますが、市民生活に密着した図書館活動の推進につきましては、市立図書館の取り組み方針として、平成20年度新たに定めたものでございます。(ア)の地域の情報拠点としてのICT環境の整備につきましては、平成19年度に図書館システムの更新を行ったことに引き続きまして、ユビキタス方針に基づいて、ICタグ環境の整備に努めるということを明記したものでございます。
 続きまして、14ページに移らさせていただきます。14ページの(イ)南部図書館(仮称)の整備から(ウ)につきましても、図書館の活動について、新たに今年度設けさせていただいたものでございます。次に、エの生涯にわたり親しむことができる豊かなスポーツライフの推進につきましては、スポーツ振興課が取り組む方針について定めたもので、14ページの(ア)から(エ)の4項目につきまして、新規に規定させていただいたものでございます。(ア)が地域スポーツの活動の振興と組織づくり、(イ)が指導者の養成と充実という点でございます。
 15ページに移りまして、(ウ)についても、施設の円滑な運営と整備の充実ということで、新たに規定させていただいたものでございます。(エ)につきましては、平成18年度末に稼働しましたスポーツ情報予約管理システムの運用について、新たに明記したものでございます。
 最後になりますが、15ページ、オの児童・青少年の健全育成の推進につきましては、(ア)の子どもの居場所づくりと地域の教育力の向上ですが、平成19年度に策定しました「三鷹市子どもコミュニティ推進計画」に基づきまして補記し、文言の整理を行ったものでございます。(ア)の「平成19年度に策定した」という部分が補記された部分でございます。私の方からは以上でございます。


◯委員長(宍戸治重君)  教育委員会側の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。どなたか。


◯委員(緒方一郎君)  済みません。三鷹市全体の流れの中で、ユビキタスということはここにも出ているんですが、ファシリティーという言葉が出てないような気がするんですが、今回も後で出てくる東台とか、学校施設がやはりファシリティーの対象になってくるので、その分、企画ですとか、今後できる予定の公共施設課でしたっけ、そういうところとの連携は、どこの項目で担保されているのでしょうか。例えば、7ページの教育環境の充実ということがあるんですが、ここは個別の教育環境の充実ということであって、今、申し上げた施設の長期的な取り組みや地域開放の利活用、それからバリアフリーというよりは、むしろユニバーサル化というようなことも含めての場所がどこかということです。
 個別のことで申し上げますと、トイレのことなんですが、いわゆる洋式トイレとか、中水利用とか、まだまだ具体的に学校にいる間はトイレへ行けないという方が、こちら側──こちら側というか、市民の生活環境の変化に伴って、一番ちょっとおくれているところもありますので、そういったところも教育委員会の中の教育環境の部分でやるのか、そういうことも含めたファシリティーの中でやるのかというのを、ちょっと教えていただきたいと思います。
 それから、生涯学習の方なんですが、例えば社会教育会館という箱物の老朽化や耐震性の問題、それから、先ほどは南部図書館でしたけれども、思い切って中央図書館の建てかえとか、やっぱり長期的には考えていかなきゃいけないということがあります。そうした部分を、やはり生涯学習はファシリティーとしてどのように考えていらっしゃるのか。また、そういうのを検討する部門があるのかどうかというのをお聞きします。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(岩下政樹君)  ファシリティーマネジメントについての御質問だと思います。御案内のように、基本方針が3月にできるということで、これからの取り組みになります。それから、公共施設課につきましても、組織条例の改正案が上程されているところでございますので、教育委員会が議論した段階では、2月の段階で基本方針を定めて、各学校に、学校経営計画に反映していただくというような趣旨が主で基本方針を策定しておりますので、現状では、そこまで踏み込んで記載はしていないところであります。ただ今までの議論で、これはちょっと脱線するかもしれませんが、公共施設課と、それから教育委員会と施設課との関係についても、今、整理をしているところでございまして、現状では従来どおりの対応で考えて、この基本方針は定めているということで御理解いただきたいと思います。
 次年度以降の取り組みに当たっては、当然ファシリティーマネジメントの基本方針も策定されますし、また教育委員会と市長部局との役割分担、あるいは予算の関係、そういったものも整理をされてくると思いますので、次年度の段階では一定程度、この基本方針の中に、施設の更新といったようなものも載せていく必要があるだろうと思っておりますが、具体的には今回はそこまでは踏み込んでいないということで、御理解をいただきたいと思います。
 それから、教育委員会としましては、予算の議決をいただいた後、事業計画を策定しますので、その際に一定程度方向性が出せれば、ファシリティーの部分で不足が考えられるところを補足をしていきたいと思っております。それから、トイレの改修でありますが、これも昭和40年代の学校施設が多いという現状の中で、小学校、中学校長会からも、毎年のように改修の要望が出てまいります。教育委員会としましては年次計画を立てて進めているところでありますけれども、それらの考え方につきましては、事業計画の方で明確に考え方は出していきたいというふうに思っております。トイレについても、市長部局、あるいは教育委員会との役割分担というのも今後の課題としては出てくると思いますので、そういったものも、次年度以降の基本方針の中では整理をしていきたいというふうに思っております。
 生涯学習の方も、そういう意味では、今、私が述べたような環境の中での基本方針の策定でございましたので、例えば、老朽化している生涯学習施設もあるわけでございまして、その辺までは、この策定段階では踏み込んでいないということで御理解いただければというふうに思います。


◯委員(緒方一郎君)  1つは、むしろファシリティーの方が大きい概念ということもありますので、ぜひ「教育ビジョン」のことも含めて、それにブリッジする形で御検討いただきたいということがございます。というのは、同時にさっきのトイレのことでいうと、ちょっと言い忘れたんですけど、防災の拠点のときに、もちろん簡易トイレなんかも緊急でつくるんですが、多くの小学校を中心に避難をしてくる方々が高齢者を中心だと、あるいは、けがをしている方が中心だということで、今のしゃがみ式というのは、大変使い勝手が悪いんじゃないかという御指摘もありましたので、1つは大きくかぶせるファシリティーと、やはり防災とか、それから、例えば今後御検討いただく学童の施設についても地域開放だとかということがありますので、学校運営協議会やコミュニティ・スクールと同時に、開かれているというのは、物理的にも開かれてまいりますので、閉じられた教育環境ではなくて、開かれた教育環境の中での御検討を、ぜひお願いしたいと思います。


◯委員長(宍戸治重君)  はい、ほかに。


◯委員(浦野英樹君)  私は、14ページのスポーツのことに関して質問をさせていただきますけれども、まず、(ア)の地域スポーツ活動の振興と組織づくりの項目で、総合型地域スポーツクラブの設立・運営を図るという方針が書かれてあるんですが、これは具体的に、年度内にどこそことか、幾つかとか、どこの場所にとかといったようなスケジュールといったものはあるのでしょうかというのが1つと、あと、指導者の養成と充実とここに書かれてあるんですが、今までも体育の指導員ですとかスポーツの指導者の養成というのはやられてきたと思うんですけれども、今後新たに、何かこういった要素が加わるとか、充実させていくというような考えがあるのかどうか、お聞かせいただければと思います。


◯スポーツ振興課長(中田 清君)  1点目、総合型スポーツクラブについての御質問をいただきました。具体的に今後のスケジュールはどうあるかということでございますけれども、現在三鷹市では、総合型地域スポーツクラブは2つ、ベッセルスポーツクラブというのと三鷹ウエストがございます。今後につきましては、両クラブの経過等を見ながら、全市的な展開を図っていきたいということでございますので、三鷹市の下連雀、上連雀地区にもう1つできれば、取り組んでいきたいというところでございます。
 それから、今後の指導者養成ということでございますが、三鷹市では、体育協会の中にスポーツ指導員制度というのがございまして、200名ほどの指導員がおりますけれども、そういう中で、学校の部活等の中でもうまく連携をして、指導者が活動できないかというようなところが課題になっておりますので、その辺が今後の取り組みになるのではないかと考えております。以上でございます。


◯委員(浦野英樹君)  ありがとうございます。指導者の養成のことなんですけれども、例えば、サラリーマンですとか仕事をしている方で、例えば、学生のときに何それをやっていたと。で、土日であれば教えられるよというような人も、潜在的には結構いるのかなと思うんですね。そういった方に対しての働きかけというか、告知というか、そういう人にもどんどん指導員としてちゃんと最低限のことが教えられるというようなものもあっていいのかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。


◯スポーツ振興課長(中田 清君)  先ほど申し上げたスポーツ指導員につきましては、広報等でも募集をいたしまして、年1回、4日ぐらいの日程で実施しておりますので、そういう希望のある方は受講していただいて、研修を受けていただいたり、養成のシステムの中で指導員を取っていただくというようなことができるようにはなっております。あと、地域の中では、住民協議会や体育部会と連携をするような形で、地域指導者の養成等も今まで図っておりますので、そういう中でも参加していただいて、活動に加わっていただくというような方法もございますので、よろしくお願いいたします。


◯委員(浦野英樹君)  わかりました。より一層の取り組みをよろしくお願いしたいと思います。以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  はい、次。


◯委員(土屋健一君)  済みません、よろしくお願いします。私は1カ所だけ、7ページの環境の充実というところで、屋外運動場の芝生化と壁面緑化等とあるんですけれども、これは小学校におけると断定しているんですけれども、中学校の方は考えてないんでしょうか。あくまでも小学校のみということなんでしょうか。ということと、あと、芝生化に伴うと、当然校庭を使えなくなるとか、夏休みを利用するとかあると思うんですけれども、使用できなくなったとき、学園内で連携して、ほかの学校の運動場を使うとか、半分ずつ使うとか、具体的なそういう方策があればお聞きしたいと思います。
 それとcの給水管の方なんですけれども、いわゆる直結方式、直圧方式なんですけれども、給水管改修に合わせてというのはどういうことなんですか。要するに、水道管が古くなって改修せざるを得なくなったら初めて、このおいしい水の工事をするよと。そうすると、結構耐久年数あるので、いつまでたっても改修されないのかなと思います。これは実際、東京都水道局の計画でも入っていますので、老朽化を待つというあれでなくて、なるべく早く子どもたちに安全なおいしい水を、あと夏に冷たい水を提供してあげることを考えれば、順次計画的に、毎年のように、毎年1校とか2校とか、工事をこれに合わせる必要なく、これはこれとして、給水方式の変更の工事をした方がよいのかなと思いますけれども、その辺のことについてお願いします。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(岩下政樹君)  校庭、屋外運動場の芝生化ですけれども、当面は小学校を重点的に進めていきたいというふうに思っています。中学校の場合は部活動で、校庭をかなり使うケースがありますので、そのようにお考えいただければと思います。それから、芝生の張り方にもよるらしいんですけれども、トラックの部分を張るところとトラックを除いて周りを張るところとあるらしいんですけれども、これは学校の方のスケジュールといいましょうか、考え方も聞いた上で実施をしていきたいというふうに思っています。夏休み中心になりますので、その間、例えば、芝を張る面積にもよるわけですね。全面的にやれば、子どもたちが使う場所がなくなってしまいますので、近くの公園とかということになってしまいますので、そうしたことも極力ないように、芝を張る面積なども、学校側と十分協議をしてやっていく必要があるだろうというふうに思っています。特に今の段階で、例えば来年度は一小やりますけれども、一小の場合は、特にそういうことは考えていないで、工事期間中は体育館を使うとか、そういったことでやっていくというふうに思います。
 それから、老朽化した学校の給水管改修に合わせて、ちょっと表現が余りうまくなかったかなと思いますが、やるなら老朽化したところと合わせてという程度の御理解をしていただければですね。古くならなきゃやらないよということではありません。ただ、三鷹の学校は40年代に鉄筋化しておりますので、時期的には大体それぞれ期限が来ておりますので、やるときには漏水があったり、大分古くなっているなというところを優先してという程度でお考えいただければと。古くならなきゃやらないということは考えていませんので、よろしくお願いします。


◯委員(土屋健一君)  ありがとうございます。芝生化の方は、確かに部活動とかもあると思うんですけれども、壁面緑化の方は、特に中学校でもできるのかと。芝生化と壁面緑化同時にすることはないし、中学校の壁面緑化だけでもかなりの効果はあるのではないかなと思います。その辺についてのお考えもお願いします。あと、この壁面緑化、以前視察で、場所は忘れましたけれども、南側の壁面に、例えばキュウリとか、そういうのをずっとひもを張ってやると、今度、壁面緑化と同時に食育にも利用できるという、すごく一石二鳥のすばらしい視察をしたことがあります。その辺についても御検討されたらいかがかなと思います。
 給水管の方はわかりました。でもこれは、実際東京都の方で計画しているので、補助金等とかそういう面もあると思いますので、順次なるべく早く子どもたちにおいしい水を。3階以上ですか、夏に生ぬるい水になっていますけれども、1、2階だけでなく、全部の水飲み場を冷たい水にしてあげたいと思いますので、その辺よろしくお願いします。
 あと、先ほど1点忘れてしまったんですけれども、教員にパソコンはすべて行き渡ったんでしょうか。以前、まだすべての教員には行き渡っていないというお話を聞いたことがあるんですけれども、その辺についてお願いします。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(岩下政樹君)  壁面緑化等ということで、二中などは屋上の部分──一部分だと思いますけれども、体育館ですね、既にやっておりますので、そういった趣旨も込めて、今、御質問の中にありました、学校が植物を育てるというのとあわせて壁面緑化を図るというようなことも考えられますので、今後はそういった方向を追求していきたいということで記載をしております。
 それから、パソコンにつきましては、新年度予算に計上しておりますが、1人1台体制を実現していきたいということです。平成19年度は1校10台ということで配置をしておりますし、にしみたか学園については、他の学校よりも多く入っているというのが現状でございますので、議決をいただくというのが前提ですけれども、来年度入りますと、すぐれた情報環境が、教育現場にも実現できるというふうに考えております。


◯委員(土屋健一君)  ありがとうございました。


◯委員長(宍戸治重君)  はい、次の方。


◯委員(大城美幸さん)  確認も含めて。この基本方針は、先ほどの説明は、平成18年の「教育ビジョン」が大もとというかもとにあって、年度ごとに教育委員会が教育方針を立て、それを受けて学校が経営方針を立てていくという流れですよね。それで、今回説明されたのは、新たな教育基本法の改正とか、それぞれの施設ごとだとか、いろいろ既に具体的になっている内容を盛り込んだところについて変わりましたよという説明だったかと思うんですけれども、方針を立てたら、その方針がどう具体化されたのかという、1年間の、議会で言えば予算があって決算でやるということで、教育委員会のことのチェックというのは当然なされるんだけれども、教育委員会としてこの基本方針を立てて、それの検証というか、何ていうのかしら、総括みたいなこと──ありがとうございます。総括みたいなことは、当然なさって次の方針を立てるんですけれども、そういうことをもうちょっと詳しく、流れも含めて教えていただきたいということと、あと、先ほどトイレの改修の話とか出ましたけれども、この7ページの教育環境の充実のa、b、c、dというところを見ると、学校施設の教育環境のことはaとbとcのところであるんですが、cは給水管でbは学校の芝生化なんですが、aのところが学校施設全体の教育施設の改善も含めたものでなければならないと思うんだけれども、何か耐震改修工事を実施しということに限定されているような文章になっているんですが、例えば、トイレ改修もそうですし、学校長を含めて毎年改善要望とかというのが出される。子どもたちが学ぶ、それで生活の場としての学校の改善、施設の改善ということについて、大枠でのものが必要ではないかというふうに考えるんですが、その辺はどうなんでしょうか。
 あと、一つ一つそれぞれいろんな計画とか、生涯学習のところだったかしら。三鷹市子どもコミュニティ推進計画に基づいて居場所づくりだとか、いろいろな教育委員会が書かれている計画だとか指針とか、そういうものに基づいてこれがなされているんですが、何ていうのかな、もうちょっとわかりやすい体系図というのかしら、何て言ったらいいんだろう。何かイメージが簡単にできるようなものって作成できないんでしょうか。
 あと最後に、食育の推進に関する指針というのが参考資料で出されています。2月14日から施行ということで、既に施行されているわけですが、これの各学校での取り組み状況というか、具体化がどのようにされているのか、教えていただければと思います。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(岩下政樹君)  平成20年度の基本方針を定めるに当たって、平成19年度の基本方針はどうだったのかという、やっぱり見直しが必要だろうということでございますが、教育委員会としましては、事務局レベルで一定の議論をしております。基本方針は来年度はどういうふうにあるべきかというのは、教育長を含めまして全体で議論する中で、今回、方針化しております。この内容につきましては、教育委員会にも御説明をして確認をいただいているところでございますので、表現的には総括というような表現はございませんけれども、内部では一定の議論をしているところでございます。御意見をいただきましたので、来年度以降反映できるようなことができれば、考えていきたいというふうに思っております。
 それから、教育環境の整備・充実のところで、もっと大枠での改善方針みたいなのを出したらどうだということですが、これにつきましても、来年度の重点事業からピックアップしてきておりますので、特に御質問の内容はどうのこうのということではございませんので、我々としましては、来年度の事業の重点課題を、ここに環境整備ということで載せているということで考えておりますが、来年以降、またそういった表記の仕方で工夫ができればというふうに思っております。それから、体系的にちょっとわかりづらいということでございますので、これも来年度以降、改善ができれば考えていきたいと思いますし、事業計画をこの後策定をする予定になっております、議決の後ですね。その際にも何か工夫ができれば、わかりやすいものにはしていきたいというふうに思っております。
 それから、食育の指針ですけれども、これは2月に決定をいただいておるわけですが、趣旨的には、来年度の各学校での食育の推進に当たっての指針として参考というか、これに基づいてやっていただくということで、特に第3の学校における指導体制のところなんですが、1としまして、来年度の学校経営方針に位置づけるということ。それから2としまして、校内指導体制の整備と、それをまた評価をするような仕組みをつくりなさいということで、各学校に対して指針を示したと。この指針に基づいて、各学校は食育の推進の取り組みを組織的、体系的に進めるという位置づけになっておりますので、今までこの間の取り組みはどうかということになりますと、これができておりませんので、各学校でそれぞれ工夫をしながら食育の授業等を行ってきたというのが現状ですので、そのように御理解いただければと思います。


◯委員(大城美幸さん)  1点だけ。1点だけというか、前段のことについては、今後の事業計画策定の中でいろいろ検討して、また今後に生かしていただければと思いますが、食育の件なんですけど、経営方針で位置づけていくことだとか、組織的な指導体制を整備しなきゃいけなくなるんですが、整備の時期的なもののアンバラとかそういうのはあったにしても、当然これに基づいて、教育委員会でチェックするというか、まだできていないところは指導するということで、それはどこの担当になるんでしょうか。


◯指導室長(後藤 彰君)  食育の指針に関する学校での取り組みでございますが、まさに今、これを学校に周知いたしまして、そしてもちろん全体計画、年間計画を作成し、私どもに提出していただきます。提出する際には、平成20年度の教育課程、いわゆる学校教育の基本的な方針、または基本的な活動、年間の学習の計画、そういったものを私どもに届け出ていただくものがございます。そこで一緒に届け出ていただいて、当然内容によっては私どもの方で指導なり、助言なりをした上で、その学校の平成20年度の教育課程をすべてそこで受理して、それに基づいて学校が教育活動を進めていくというような手順になっております。以上でございます。


◯委員(加藤久平君)  3月の予算委員会で、まだ予算が審議されて、これから平成20年度の予算については決まるという認識の中で、この基本方針に案がついていないのは、これはそういうものなのかということをお尋ねしたいということと、3月の議会で教育長が答弁されたことについて、この中に反映されているのかどうかということについて、お尋ねをしたいと思います。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(岩下政樹君)  案はついておりません。これは先ほど言いましたように、平成19年度の取り組みの成果、それから平成20年度の取り組みの方向性、これは先ほど言いましたので、そういったものを教育委員会として踏まえて策定をしたということで御理解していただければ、案はつかないということになります。先ほど私、土屋委員のときに御説明しましたが、事業計画をつくるときには、当然議決を受けた後でないと、何々小学校、何々小学校とか、どこの箇所を工事するとかできませんので、それは議決の後というふうにお考えいただければというふうに思います。
 それから、教育長の3月議会の答弁でありますけれども、これをつくったのは2月の下旬ぐらいでしたかね。ですので、趣旨的には、教育長のお考えの基本的なところはこの中にすべて入っておりますが、答弁の内容を、文言的にその辺が入っているかと言われれば、入っていないこともあるというふうにお考えいただければと思います。


◯委員(加藤久平君)  お話はよくわかりました。だけど教育長の答弁は、加藤委員と思いは同じということは、私があそこで質問したことは、当然教育長の思いの中に入っているはずじゃないですか、答弁の整合性を考えれば。そういうことですよね。なのに、今、作成時期が違うと言いつつも、答弁の中ではああいう答弁をしているということならば、当然入っていないと整合性がとれないような気がするんですけれども、今後ともぜひよろしくお願いしたいということで終わります。


◯委員(中村 洋君)  それでは、何点か質問します。今までは6月議会に報告があったんですが、既に2月に策定されているということで、この時期に早目に出していただいたことや、また、生涯学習に関しては、今までの内容はかなり薄かったんですけれども、それなりのボリュームになったということは評価させていただいています。その上でちょっと質問の方をさせていただくんですけれども、まず、小・中一貫教育校のことについて、多少一般質問の方でもお話はさせていただいたんですが、もう少しちょっと細かい点ということなんですが、やっているところを見たりもするときに、比較的、私ども受験とか学力だけを重視するわけではないんですが、小学校の方は、どちらかというと中学校の先生が教えに来てくれるというメリットを感じているようなところはあるんですけど、もともとこれを始めたときも、やっぱり中学校側のメリットが何だろうというところで、中学校の先生が小学校に行くんですけど、小学校の先生が中学校に来ても、どこまでメリットを感じているのかなというところがあって、意気込みのところの感じ方というのは、どう教育委員会として受けとめられているのかなということで、小学校の先生としては、中学校に生徒──児童を送り出すわけですから、その連携をしてくれればありがたいんだろうと思うんですが、中学校側としては、どうしても受験というところで高校へとつながるところがあって、どこまでメリットを持って一生懸命やってくれるのかなというところがあります。ただ、もちろん受験に対応するだけというふうにはしたくないところがあるので、ちょっと私もいろいろと迷うところはあるんですけれども、これは小・中一貫という場合に、中学校側に課題があったということは、もともと始めるときも結構あった話なんで、アウトプットというわけじゃないんですけれども、親の期待とか子どもたちの期待とかということもあるので、この小・中一貫の取り組みをさらに深めていくに際して、そうやって親の期待とかに、学力だけを重視するわけじゃないんだけど、親なり、当然中学校の教員も含めてなんですけれども、どういうメリットを感じてもらって、よりやる気を持ってやってもらえるかというところを、少しお考えをお伺いしたいと思います。
 あとは食育のことで、せっかく指針の方をつけていただきました。国でこの法律──食育基本法を定めたときにも、一体どこまで家庭に入っていくんだというところは、多く議論があったことのようです。やっていただかない家庭というのは本当に困ったもので、やっていただきたいとは思うので、これは迷うところはあるんですけれども、やりますよというところまではあって、一生懸命やってくださいというのはもちろん言いたいし、言ってほしいんですけど、じゃあ、だからといって手とり足とりというわけには、家庭の中ですからできないわけですし、ここのところを教育委員会として、市全体でやるべきじゃないかという議論も一般質問ではありましたけれども、そういった家庭のところでやっていくという観点でどう取り組んでもらえるのか。実効性の部分というか、強制するわけではないんだけど、実効性を上げていかなきゃいけないというのは非常に難しいことだとは思うんですけれども、やっぱり食の大切さを教えることは学校でできても、朝御飯食べさせるかどうかとかということが、本当に大事なことができていないということを、無理やり食べさせてくるということもできるわけじゃないわけですし、そういったところを、どう効果を上げていくかというところをお伺いしたいと思います。
 あとは教育委員会の方から、自律した学校経営ということで、7ページのところに、学校で責任を持って決められるようというふうには書いてあるんですが、一定程度自律経営支援予算はつけるものの、全体のウエートから見ると、そんなにウエートが大きいわけじゃないわけですから、例えば、それなりに責任とかをだんだん譲っていったとしても、これは国と市の関係でも同じで、責任ばかりおりてきて、全然予算が回ってこなければ大変になるだけだということもあるので一定程度、学校にどこまで移譲してくるんだけど、本当に任せるのか、予算をもっと落とすのかとか、逆に任せた以上は教育委員会がどこまで監視できるのかということもあると思います。小・中一貫なんかも、地域の独自性があってもいいとは思うんですけれども、同じような部分は同じようで共通できるのがあってもいいし、そこの兼ね合いというのはすごく難しくて、いつも何か線引きで、これは学校のことだとか、これは教育委員会で決めることというのは、どうもあいまいなところで現場が困惑するということもあるようなので、このあたりは責任を持って決められるということをする以上は、教育委員会としてはどういう責任というか、監督というか、持ってやるのかという点をちょっとお伺いします。
 あと、生涯学習の方で1点、スポーツのことなんですけれども、今、健康づくりということと一緒に、健康推進課の方なんかと一緒に、スポーツの必要性というか、少しでも長生きしたりとか、健康を維持するということが、大分スポーツの中で言われるようになってきたので、その大きな流れの中からいくと、四角の書き込みの中には健康ということが書いてあるんですけれども、ア、イ、ウ、エの中のどこかにもう少し健康づくりということが入ってきてもよかったのかなとは思ったんですが、その点をお伺いします。以上です。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(岩下政樹君)  小・中一貫の取り組みで、従来から小学校はメリットがある、中学校は余りメリットがないんじゃないかという議論がされていたというふうに私も聞いておりますが、この前、高山小学校で教育研究発表がありまして、学校名を忘れてしまったんですが、中学校の先生が、非常に中学校の教師、生徒にとってもメリットがあるというふうにおっしゃっておりました。例えば、数学でつまづくという子どもたちがいるわけですけれども、今までは中学校の先生というのは、中学校の課程しか担当しておりませんから、例えば、算数のこの部分でつまづいているから、中学校の数学のこの部分でつまづくんだといったようなところが、例えばの例ですけれども、中学校の先生方もよくわかるようになった。そういう意味では、中学校でもう一度、小学校のこの部分の算数のチェックをしてみるとか、そういった工夫がとれるようになったということ。
 それから、中学生が、小学校に行くわけですね。そうしますと中学1年生も、小学生にとってはリーダーといいましょうか、何をするについてもリーダーシップを発揮しなきゃいけない。そういう意味では、中学校と小学校との交流の中で、中学校1年生、中学校に行けば一番下の──下といいましょうか、一番低学年なんですけれども、自分たちも小学校の生徒に対してはリーダーシップを発揮していかなきゃいけないということで、自分たちの役割みたいなものも、その中で培うことができるんだというようなお話をされていましたので、まさに小・中一貫教育校が目指す、中学校の先生あるいは子どもたちにとってのメリットというものも、そういった面でも出てきているというふうに私は考えております。
 それから、食育の推進で、家庭をどう巻き込んでいくかというところが大きな課題なわけですけれども、学校給食は190日、あるいは180日ぐらい給食を提供していますので、そういう意味では日々の給食を食べる中で、学校栄養職員の指導、あるいは教師の指導の中で、かなり子どもたちには食育は進むだろうというふうに思っております。それがどういうふうに保護者に影響を及ぼしていくかということの取り組みの重要性がそこにあるわけですけれども、南浦小学校などでは、保護者も巻き込んだ食育のフォーラムもやっておりますし、それから、給食のお便りというんでしょうか、ちょっと正式名称はわかりませんが、学校栄養職員がつくった給食のそういった便りを、子どもたちに家庭に持っていってもらう。そこで給食を通じた食育の大切さを、親子で議論していただくというようなことも考えられます。それから、試食会というのを学校では実施をしております。そのときには必ず保護者の方に来ていただいて、今の学校給食の現状ですとか課題ですとか、これからの取り組む方向性ですとか、それから、その学校で毎日給食をとっている子どもたちの食生活上の課題、こういったものが議論になりますので、そういった面を通じていろいろなことを考えられると思うんですけれども、食育の推進を学校を舞台として進めていくという方途は、教育委員会としては全力を挙げていきたいというふうに思っております。
 それから、自律経営予算でありますけれども、私が思っている将来的なやり方としては、今、市が予算編成の中でそれぞれの部の自主性というのを尊重して、一定程度の経費、財源を配分する。その中で、それぞれの部の創意工夫をこらして事業を展開するというふうに予算編成は変わってきております。そういう意味では、それぞれの特色がそれぞれの部で出すことができるということで進んでまいりますので、自律経営予算についても、現状では各学校から申請していただいて、既存の経費との比較でありますとか、それから、その学校にとっての必要性、そういったものを十分吟味しながら決定をしているというのが現状でありますけれども、将来的には国から市、それから、市と教育委員会の関係もいろいろ問題になることがあるわけですけれども、教育委員会と学校との間も、やはり分権といいましょうか、それぞれが責任とお金とを持ってそれぞれ進めていくというのが基本でありましょうから、将来的には学校に一定程度の配当予算というような形で、自主性を発揮していただくというのが一番いいと思っております。ただ、平成18年でしたっけね、平成18年、平成19年、まだ始めて2カ年でありますので、そういう意味では、そういった方向性への過渡期にあるということで、今、御指摘いただいたような問題意識は十分持ちながら、現在取り組んでいるところであります。以上です。


◯スポーツ振興課長(中田 清君)  スポーツと健康、体力づくりの連携との必要性について質問をいただきました。今回の基本方針の中では、健康づくりの内容について、具体的なものが入っていないのではないかという御質問をいただきましたけれども、ここにつきましては、基本方針ということで、具体的には事業計画の中で、今年度も入れさせていただいておりますけれども、健康・体力づくり相談室を第二体育館の2階の方に設置させていただきまして、健康とスポーツの関連をその中で、体重等でありますと、どういうふうな運動をすると一定の標準的な体重に落ちるというようなことで、そういうプログラムを提供する中で、体重が減りますと、血圧も大分いい形で下がるというようなお話もありますので、そういうようなところをインストラクターが指導しながら、スポーツと健康づくりについての指導をしているところでございます。


◯委員(中村 洋君)  御答弁ありがとうございました。小・中一貫はまだ始まったばかりなので、すぐどうということではないと思うんですけれども、やはり特に中学校から私立に行く人たち──子どもたちが率先してというよりも親だと思うんですけれども、そういうところにもそのよさとか、学力とか進学のことだけじゃなくて、地域の中で一緒にやっていくというよさとかも、なかなか伝わっていないところもあるので、そういうことも含めて積極的に、もう少し伝えていっていただく努力もしていただければと思います。
 あと、自律経営予算の点でも、これからいろいろ取り組みがされていくと思うんですけれども、例えば、市の中で各部の創造的予算編成とかがあっても、各部はやっていることは違うんですけど、各学校は基本的には同じところもあるわけですよね。ですから、自律してやってもらうところとか、権限を与えるところもあっていいんだけど、いいものをやっているところがあったらほかにも紹介してやって、それが当てはまることもあるわけだし、そういうところをうまく教育委員会が調整するとか、そこは共通してやってしまった方が効率的だろうというところのやりとりというのはもう少しあっても、一律的に全部特色だということじゃなくて、各学校で同じようなことで苦労しているのであれば、それは一定程度みんなやるんだったら教育委員会でやってもいいわけだし、そういう意味で一般質問でも少し言ったんですけれども、業務の整理・統合ということは、教育委員会が音頭をとってもいいのかなというふうにはちょっと思います。
 あと、スポーツの方は、施策があるということであれば、特に健康推進というのは市長部局のことでもあるので、多少こういうところにももう少し書いて、両者連携してやっていくという意気込みがあってもいいのかなと思ったので、これはもう策定してしまっているものなので、来年以降、もしやるんだったら検討していただければと思います。以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  ほかにございますか。
 それでは、アの平成20年度基本方針についての質疑を終了いたします。
 それでは、休憩いたします。
                  午後2時00分 休憩



                  午後2時02分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。
 次に、項目イからエの説明をお願いいたします。


◯総務課長(竹内冨士夫君)  それでは、学校管理運営規則の改正について、私の方から説明をさせていただきます。資料2の4ページ以降の新旧対照表をごらんいただきたいと思います。ちょっと資料は、法改正の方をそのままこちらの方に提出していますので、ちょっとわかりにくいかと思いますが、よろしくお願いいたします。
 それで、今回の改正につきましては、昨年の学校教育法の改正に基づき、学校における組織運営体制や指導体制の確立を図るため、新たな職として副校長及び主幹教諭の規定を設けるとともに、学校評価に関する規定を設けることが主眼となっております。順次説明をさせていただきますが、第4条第2項、これは直接学校教育法の改正とは関係ございませんけれども、休業日に授業を行うときは委員会の許可を受けることと規定をしておりまして、運動会等の恒常的な行事については、あらかじめ届け出ることで足りるというふうな規定なんですが、この事前の届け出制に、小・中一貫教育の円滑な推進のために小・中一貫教育に関する教育活動を加えるものでございます。
 第7条です。こちちの方が改正の主眼でございますが、現行の第7条は、教頭に関する規定でございまして、第7条の2で教頭を副校長と称してこれまで運用してまいりました。今回の改正では、校長権限の一部を副校長に委任し、すべての副校長を学校教育法上の副校長に位置づけるために改正を行うものでございます。これに合わせて、第7条の2の呼称に関する規定を削除いたしました。副校長に一本化をしたということでございます。それから、第7条の3でございます。これは主幹教諭の規定でございます。現在、都の公立学校においては、都独自の職である主幹を設置をし、教諭をもって充てているところですが、主幹につきましても、ここですべての主幹を学校教育法上の主幹教諭に位置づけるために改正するものでございます。この主幹教諭の配置に伴いまして、第8条で主幹教諭の職務内容と各主任の配置の調整を図るための規則改正を行っております。具体的にいいますと、主幹教諭は原則として主要な主任の担当する校務を整理することとし、その場合に当該の主任を置かないことができるということでございます。
 それから、3番目の大きな改正ですが、第13条の4でございます。学校評価です。学校教育法の第42条において、学校は学校評価を行い、その結果に基づき学校運営の改善を図り、教育水準の向上に努めることが規定をされたところですが、ここで国の関係規則等の整備が行われました。三鷹市ではこれらの動きを踏まえ、これをさらに一歩進めまして、学校評価の規定を義務規定として整備をしたところです。第1項では、自己評価の実施とその結果の公表、その結果を踏まえた改善方策とその公表。第2項では、学校関係者による評価。その実施とその結果の公表。その結果を踏まえた改善方策とその公表について規定をしました。第3項では、学校関係者による評価の結果及び改善方策を踏まえ、毎年度自校の教育活動その他学校経営計画を策定し、教育委員会に報告することを規定したところです。
 このように、1項が自己評価、2項が学校関係者評価、3項が学校経営計画という形で規定をいたしまして、計画、実践、評価、改善ということで、いわゆるPDCAのマネジメントサイクルの考え方に従って学校評価システムに取り組み、教育の充実を図るということで、市としては義務規定を設けたところでございます。以上が主たる改正内容ということで、5日の教育委員会に提案をして、承認を得たところでございます。平成20年4月1日からの施行を予定しているところでございます。以上でございます。


◯小中一貫教育推進担当課長(岡崎安隆君)  資料3を説明いたします。学校運営協議会を設置する学校の指定について報告をいたします。今回、学校運営協議会を設置する学校として、3校を指定をいたしました。この3校につきましては、事前に東京都教育委員会と協議をした上で、三鷹市教育委員会が指定したものでございます。指定する学校は、第三中学校区であります三鷹市立第五小学校、三鷹市立高山小学校、三鷹市立第三中学校でございます。指定の期間は、平成20年4月1日から平成21年3月31日まででございます。この指定期間につきましては、三鷹市公立学校における学校運営協議会に関する規則第3条第4項の規定では、最長4年ということに指定できますが、この件に関しましては1年とします。その理由といたしましては、既に学校運営協議会を設置しております他の学校でも、平成21年3月31日までとなっておりますので、今回も同様といたします。3ページから5ページは、関連資料として添付をしております。
 続きまして、6ページをお開きください。学校運営協議会を設置する学校の指定期間の更新についてです。今回、指定期間を更新する学校は、三鷹市立第四小学校、三鷹市立第七中学校です。更新後の指定期間は、平成20年4月1日から平成21年3月31日までとなっております。
 次の7ページをごらんください。現在の指定期間ということで、現在は平成18年10月6日から平成20年3月31日までとなっております。この指定期間は、両校とも文部科学省のコミュニティ・スクール推進事業の研究委託校として、平成18年度と平成19年度の2年間指定を受けておりましたので、指定期間はその委託期間に合わせたものでございます。両校ともこの3月で学校運営協議会の指定期間が満了となりますので、第3条第4項の規定によりまして、ここで1年間の期間更新を行うものでございます。指定期間は終了期限を他の学校と合わせまして、平成21年3月31日までとしております。以上で報告を終わります。


◯施設課長(若林俊樹君)  続きまして、東台小学校校舎建替検討委員会の設置について御説明します。前回の文教委員会において、東台小学校校舎建替検討委員会の設置については御報告したところでございますけれども、資料4をごらんください。第1回目の建替検討委員会を2月25日夜7時から、東台小学校の方で開催いたしました。内容的には、まず委員の中から委員長の互選ということで、学運協の会長である斎藤達也さんが委員長ということで、あと職務代理としましては、PTA会長である寺村有都子さんが職務代理という形でございます。あと内容的に、そこに表に書いてありますけれども、新校舎の概要、最近の小学校の傾向、あと児童によるワークショップの計画、その後質疑応答という形でございました。その下、続きまして、3月4日に検討委員会の方々で、高山小学校を午前中視察を行いました。そのときの委員の参加人数は10人でございます。その下に、今後の建替検討委員会の開催予定ということで、第2回につきましては、3月10日というのは確定しておりますので3月10日。その後は月1回程度開催しまして、6月までには基本コンセプトを確定したいと考えております。
 資料の次のページをごらんください。こちらにつきましては、「東台小学校校舎建替検討委員会ニュース」という形で、今回、第1号ということで、第1回の検討委員会での内容等につきまして記載してございます。開いていただきまして、先ほどの検討委員会の内容の中で、校舎の建設の主な概要というのは、この2枚目の下の方にあります校舎の条件等についての内容でございます。続きまして、最近の小学校の傾向というのが次ページの下の方にございますけれども、現在どのような形の小学校が建てられることが多いかということで、現在はオープンスクール型の教室が多いということの説明という形でございます。最終ページになりますけれども、こちらにつきましては、児童によるワークショップ計画。これは東台小学校の方で既に始められている、児童たちを含めた検討の関係につきまして、校長先生の方からお話を受けまして、そこに新校舎のコンセプトということで、これはそのまま小学生の言葉ということですけれども、4点ほど挙がっているということでございます。先ほどの高山小学校の見学につきましては、ここに記載のような形で現地に伺って、現地の先生方の御意見もお聞きしているところでございます。今後、検討委員会のニュースというような形で、その都度このようなものをつくりまして、学校の保護者並びに地域の方、こちらにつきましては町会等を通して回覧という形になるかと思いますが、あとはコミュニティ・センターとか、市政窓口に置かせていただいて、皆さんに知らせていくという形を考えております。説明は以上でございます。


◯委員長(宍戸治重君)  それでは、説明は終わりました。
 質疑に入りたいと思います。


◯委員(緒方一郎君)  まず、管理運営に関する規則のことでございます。3点ちょっとお伺いしたいんですが、校長先生が非常にお仕事が多いということで、特に対外的には校長が来ないと話にならないというか、顔を出せということがあって、副校長先生との役割の分担なんですが、対外的なことは従来どおり、やっぱり校長が出ていくんだと。副校長は、逆に言うと内政といいますか、学校内のことに関して、校長を補佐したり分担するというようなイメージでいいのかどうかというのが1点です。
 それから、もう1つが主幹さんなんですが、位置づけとして、いわゆる普通の会社や何かですと、管理職に近いという形になっていくんですが、事実上担任を兼任されていたり、どうもわからないんです。階層として上になって現場から離れていくんではなくて、なおかつ学年全部を見るとか、あるいは教科を見るとか、ちょっと主幹の位置づけというのを、そういう観点から説明をしていただきたいと思います。
 それから、自己評価、第三者評価なんですが、これらのスケールといいますか基準、あるいはこういう項目でしなければいけないという、三鷹市としての最低のガイドラインとか、あるいはそれに加えて学校別に独自の評価項目ですとか、そういうものを設けていいのか。それから、これは年間1回なのかといったことについて、お聞かせいただきたいと思います。
 それから、次が学校運営協議会、4項のことでございますが、4ページ目のところにあります協議会委員の構成予定というのがあるんですが、例えば、保護者とか地域住民というのは、基本的に学校区ということで考えていいんですが、例えば、卒業生その他、あるいは校長以下の方々については、必ずしも小学校区、中学校区に在住でなくてもいいという考え方なのか、それを望ましいというふうに考えるのかです。
 それから、9番目。児童・生徒が協議会に意見を述べる機会の有無ということなんですが、例えば学年で1人とか、あるいは児童会、生徒会といった単位ですね、そういったものとの協議を念頭に置いているのか、あるいは何かの児童集会や生徒集会みたいなものを踏まえてやっているのか、あるいはアンケートを踏まえてやっているのか、意見を述べる機会ということで念頭に置かれることを教えていただきたいと思います。
 それから、次が東台の方ですけれども、東台のこのパンフレットの真ん中の下の、最近の小学校校舎の傾向ということに関して、東台ではオープンスクールを加えてということなんですが、下から4行目、近年ではそれを打ち破るような新たな学校建築の事例が登場というのはどういうことを指しているのか、どこのことを指しているのか、以上、お願いいたします。


◯指導室長(後藤 彰君)  まず、校長先生と副校長の役割の分担でございますが、基本的にはよく校長先生が外の方で、副校長が中というふうに言われておりますが、もちろんそれはケース・バイ・ケースによって、学校代表としての意見をお聞きしたいというような会でございましたら、当然校長が行くような形になりますし、そうではなくて学校の代表の方に参加していただいて、この中で意見を述べるなり、集約してまた学校へ持ち帰っていただきたいというような場合には、副校長が出る場合もありますので、その会議の目的や内容による部分があるかと思います。ただ、確かに外に出ることは、校長の方が基本的には多いです。いわゆる代表として出ることがあります。当然、副校長としては、そうなりますと校長の代理として学校内をきちんとまとめ、組織の管理、監督をしていくわけです。ただ、時には校長の命に応じて、校長代理として出ることもございます。ですから、別に役割としてきちっと線が引かれているわけではございませんが、当然その会の趣旨や内容、持っている権限等によりまして、必然的に校長が外に出ることが多くなり、副校長が中にいるというような形になっているところでございます。
 次に、主幹の管理職の位置づけでございますが、主幹に関しましては、東京都が以前からもありましたとおり、いわゆる教員に対して指導、監督ができるという形で、校長、副校長という管理職ではございません。職務としてそういうのがあるという位置づけでございますので、「なべぶた」と言われておりました、いわゆる校長、副校長、あとはみんな横並びということではなくて、これからは学校も組織力が問われておりますので、校長、副校長、そして主幹。いわゆる管理職と教員の間に主幹職を設けて、その連携、つなぎ、またはまとめ役をきちんとしてもらおうという趣旨でつけたものでございます。今回につきましては、特に副校長を助け、そして校務の一部を整理し、なおかつ児童・生徒の教育等をつかさどるという形になっておりますので、当然子どもたちの前にも教育者として立つわけでございますが、やはり副校長を助けるという意味で校務を整理することが、今回の管理運営規則の中でつけ加えてあるところでございます。
 それから、評価の件でございますが、こちらの項目につきましては、国の方から、まず大もとのガイドラインが出ております。いわゆる学校評価の目的でございますが、これは学校が学校として、いわゆる教育機能をどのように、またどの程度果たしているか。それを客観的、総合的に把握し、分析していく。そして、その結果に基づいて、教育活動全般について改善、見直しを図っていこうというのが大きな目的で進められるものでございます。その具体的な項目に入ってまいりますが、これは基本的な項目としましては、教育課程や学習指導、生活指導、進路指導、安全管理、保健管理、特別支援教育、組織運営、研修、保護者・地域住民等との連携、あるいは施設・設備、そういったものがございます。こういったものを基本的な項目に置きながら、当然各校独自の項目もあるかと思います。いわゆる学校長が経営方針を示し、その経営方針に基づく具体的な経営計画を立て、その経営計画に基づいて評価をしていくということでございます。基本的には年1回という形で考えているところでございます。以上でございます。


◯小中一貫教育推進担当課長(岡崎安隆君)  協議会委員の構成メンバーでございますが、別に法で決まっているわけではないんですけれども、結局学校のこと、または学園のことを審査とか協議するわけですから、やっぱり学校のことをよく知っている、また地域のことをよく知っている学区内の人が望ましいと思います。それと学識経験者ですが、この方も学区内にこういう方がいらっしゃればいいんですが、もしいない場合、いろいろと昔から学校の事情などをよく知っている、例えば大学の先生とか、そういう方を委員としてお招きすることもあると思います。いずれにしましても、校長先生が協議会の委員を推薦しまして、それで教育委員会が承認をするという形をとっております。


◯指導室長(後藤 彰君)  それから、小・中一貫教育の中で、児童・生徒が意見を述べる機会というところでございますが、こちらにつきましては、各学校さまざまな取り組みをこれから展開し、また展開しているところでございますが、例えば、そういった代表の子どもたちや、あるいは生徒会の子どもたちと交流をしたり、児童会の子どもたちと交流を図ったり、あるいはお互いに意見交換をしたり聞く場、そういったことを考えていきたいということでございます。また、授業参観とかそういった中に、積極的に学級活動とかそういった場に入り込んでいって、子どもたちと一緒に取り組むような活動も、今後必要ではないかところで検討しているというところでございます。以上でございます。


◯施設課長(若林俊樹君)  オープンスクール型など画一から、近年では打ち破る学校ということでございますけれども、これはまず最初に、当初はオープンスペースをつくればということで、それが広まりまして、結局つくっただけで、それを活用しないとかというような問題に陥ったということで、オープンスペースの利用の仕方とか、あと活用とか、学習において、1年生等ですと一緒にやるときとか、そういうときの利用の仕方とか、そういう面で使い方についての方向が広くなってきたということが、まず1点目でございます。あとは構造的な問題につきましては、それほどのことはないみたいなんですけれども、オープンですと廊下側に壁がないという形で、掲示のところが少なくなるとか、授業によっては隣の声が聞こえてしまうとかということがあるんで、そこのところについて、間仕切り壁みたいなものを設置できる、可動式のものを設置できるようなタイプにして、展示等が多いときは可動の壁を使って展示をするとか、そのような形の形態が出てきたということでございます。以上でございます。


◯委員(緒方一郎君)  そうすると、打ち破るというような形容詞の範囲ではないと思うんですけれども、わかりました。
 まず副校長なんですが、これは実際に小学校の近隣にお住まいの方や、商店街の方からお話がありまして、従来は教頭さんという立場ですと、校長先生を目指す若い方とか、あるいは教頭さんどまりというと失礼なんですけれども、ベテランで支えていた教頭さんというイメージがあったんです。やっぱり副校長さんも対外的に進出していっていただいて、校長が来たからどうで、うちの方は副校長を代理でよこしたということがないように、学校運営協議会の中でも、副校長の位置づけというのは御理解いただいて、ぜひ校長先生に一極集中にならないように。また、副校長先生の段階で、地域によく分け入って入っていただいて、学校の成り立ちということも実感していただくようにお願いしたいと思います。
 それから、評価のあれなんですけれども、自己評価のことだったんですが、第三者評価ということ、外部評価ということに関して言えば、これは教育委員会の方で用意をされるんですか。それとも、それぞれのコミュニティ・スクールの範囲の中で、地域が用意をされるようになるんですか。それとも、また全然違う第三者になるのですか。今の自己評価の内容はわかりましたので、今度は第三者評価のモデルが何かあれば教えていただきたいと思います。
 それから、今の協議会の委員のことは、もちろん私もその地域のことをわかっている、地域というのは、こういうことだと思います。学校区ということではなくて、通学途中にある商店街の方もいらっしゃいますし、その学校区につながって成り立っているという広い意味のことだと思うんですけれども、やっぱりある意味では、学識の方や、何か第三者的といいますか、鳥瞰図的といいますか、その地域を外から眺める、あるいは全体として眺める方も、ぜひ入れていただくような形がよろしいかなというのは、なかなか煮詰まってしまったりする場合があったようでございますので、お考えをお聞かせください。
 それから、児童・生徒については、発足時からということではないと思いますが、この協議会のあり方というのをぜひシステムの中に担保していただいて、今後は子どもたちもやっぱり参加できる──今後別のことですが、子ども憲章とか人権とかいろいろなことがありますので、大人の方々が心配している、あるいは思いをはせている内容を、児童・生徒も受けとめるということも大事だと思うんです。何をみんなで考えてくれているんだろう。また同時に意見も述べるという機会が、社会性の大きな担保になるんだと思うので、今後の方向性についてお聞かせいただきたいと思います。以上です。


◯指導室長(後藤 彰君)  先ほどの副校長の件につきましては、そんな形で伝えていきたいと思っております。また、評価の件でございますが、自己評価につきましては、学校の教員がみずから評価をしていくものでございます。それから、ここの中で出ております学校関係者評価、これをいわゆる学校運営協議会、あるいはコミュニティ・スクール委員会等で取り組んでいただこうというふうに考えております。いわゆる学校が行った自己評価に対して、それを評価するという形です。それから、第三者評価につきましては、これはなかなかまだ難しくて、いわゆる学校と直接かかわりのない、いわゆる専門家、学識経験者、そういった方々を委員にして、専門的、それから客観的な立場から、特に学校運営全般について評価をしてもらうということでございまして、これは今、文科省の方でも引き続き研究、検討を進めていくというような形になっておりまして、もちろんイギリス等、既に導入されている国等もございますので、そういった先進的なものを取り込みながら、今後、国や都が一定の方向をより具体的にしてくるかと思いますので、それを踏まえた形で、三鷹市も鋭意研究、検討をしていきたいというところでございます。まずは自己評価をきちっとでき、関係者評価ができればというところを押さえたところでございます。
 それから、小・中一貫教育の方で、先ほどの児童・生徒の意見──子どもの意見との関係ございますが、確かに大人の思いを伝えていくことも重要でございますが、とにかく子ども、そういった学校運営協議会の委員と児童・生徒がどこかで交流するような場面を、今後とも考えていきたいと思っております。以上です。


◯小中一貫教育推進担当課長(岡崎安隆君)  先ほどの中で、現在、委員の方も、地域の方も広い考えで意見を述べていらっしゃる方もいるんですが、これからいろいろな分野から適切な人を選んでいただくような形で、校長先生にはお伝えいたします。


◯委員(緒方一郎君)  ありがとうございました。どうぞよろしくお願いいたします。


◯委員(浦野英樹君)  では私、東台小学校の校舎建替検討委員会のことについてちょっと質問させていただきますけれども、まず、この検討委員会で検討する事項で、仮設校舎にかかわる問題点だとか、改善点などもこの検討委員会で検討されることになるんでしょうかというのが1点と、あと、仮設校舎のグラウンドのところに、保育園の方の仮設の園舎も移ってくるということに関して、一部の市民の方から、ちょっとそれに対して否定的な意見が出ているようなことを聞いたことがあるんですけれども、この2月25日に行われた検討委員会で、そういった話というのは出たのでしょうか、出なかったのでしょうか。以上です。


◯施設課長(若林俊樹君)  こちらの検討委員会につきましては、あくまでもこれから建てる建物の校舎の検討委員会ということでございまして、仮設校舎の方についての御意見をいただくとかというところではございません。それと2点目の、仮設校舎の方に保育園が一緒に移ったということで、御父兄の方の御不満があるかどうかという件ですけれども、若干あったようなんですけれども、その段階で、市の方として2月11日だったと思いますけれども、住民説明会といいますか保護者説明会を開催しまして、その中で細かく説明をいたしまして、その後については、市の方にそのような形での問題提起というのはございませんし、この検討委員会においても、そういう話は1つも出なかったということでございます。以上です。


◯委員(浦野英樹君)  ありがとうございます。ということは、仮設校舎の現状ですとか、例えば、現状の範囲内でちょっと改善できるような問題について話し合う場というのは、定期的にはないと考えてよろしいんでしょうか。それとも何かほかにあるんでしょうか。


◯施設課長(若林俊樹君)  仮設校舎につきましては、2月11日の説明会においても、内容について、間取りとか、どのような教室があるとか、そういうものをすべてその時点で御説明しております。その中で、父兄の方とか関係者から、それについて何か希望ということはございませんでしたので、もう形としては、校舎としては固まっている形でこれから事業を進めるというように考えています。今後何か若干内部等で要望があれば、その部分については対応していきたいと思いますけれども、大枠では今の形で進むという形でございます。


◯委員(浦野英樹君)  はい、わかりました。仮設校舎の方も、実際使っていくといろいろ問題点ですとか、大規模じゃなくても、ちょっと改善をした方がいいのではないかというような点も出てくるかと思います。この検討委員会にかかわっているメンバーの方は、ほとんど仮設校舎にかかわっている、ほぼ同じようなメンバーだと思いますので、もしそういった問題があれば、こういった場でも、この建てかえの検討委員会でもそういった意見ですとか、提案とか、問題点があれば話し合うようなことをちょっとお願いできたら一番いいのかなと思いますが。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(岩下政樹君)  役所の難しいところでして、検討委員会設置要綱でこの前お示ししていると思いますが、この検討委員会はこういう目的のために設置するというふうになっておりますので、それはできない。ただ、今おっしゃるように、仮設校舎の問題点というのは、学校、それから保護者の方々、また地域の方々も同じように問題点があれば、いろいろ御意見を言う場も必要ですし、それから、教育委員会としてもそれに対応する必要がありますので、それは適宜この検討委員会ではなくて、学校運営協議会なり、保護者の方々の集まりなり、あるいは学校長等の集まりとか、そういったところで十分対応していきたいと思っております。


◯委員(浦野英樹君)  ありがとうございます。いろいろ難しいところもあるかと思うんですけれども、柔軟な対応をお願いできればと思います。以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  次の委員。


◯委員(土屋健一君)  今の浦野委員の質問に関連してなんですけれども、ということは、この検討委員は、ここにも書いてある基本プランについて検討を行う委員会なので、6月に解散をしてしまう予定なんでしょうか。その後、ほかのことはできないということなんですけど、せっかくこれだけのメンバーが集まって、基本プランについてのみ検討して6月に解散というのも、何かもったいない。その後、引き続き何か検討される委員会等に移行されるようなお考えはないんでしょうか。あと、このメンバー構成なんですけれども、ここに現在の役職等が書いてあって、余りどういう方だかよくわからないんですけれども、現在の役職はわかるんですけれども、二、三人、この委員長、斎藤さんとかも元のPTA会長ですし、小田切さんもPTA会長だったと思うので、やっぱりPTAの方が多いのかなと思います。ほとんど東台小学校なので東台小学校関連なんですけれども、先ほどの浦野さんのお話にもありました。やはり今回の建てかえに当たっては、東台保育園とか、東台以前に建てられた中原小学校とかも関連してくると思うので、そちらのメンバーさんは一切入っていないんでしょうか、この委員さんの中には。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(岩下政樹君)  先ほど御説明しましたように、検討委員会の設置目的というのをはっきりして設置をしておりますので、それ以外の目的にはちょっと難しいと思いますので、そのように御了解いただきたいと思います。ただ、先ほども申し上げましたように、学校運営協議会、PTA、それから地域の方々ということで、問題点が生ずれば、その都度適切な対応をしていきたいというふうに思っております。それから、これも既に決定事項なものですから、中原小学校の関係者が入るというようなことはちょっとできませんので、東台小学校の範囲で委員を決めているということで、これも決めてしまいましたので、そのように御理解いただく以外ないというふうに思いますので、よろしくお願いします。


◯委員(土屋健一君)  ありがとうございました。じゃ、1つだけ。これはどのような形、だれがこの委員さんを選考したんですか。決めたんでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(岩下政樹君)  済みません。市長決裁です。


◯委員(土屋健一君)  わかりました。ありがとうございます。


◯委員長(宍戸治重君)  次。


◯委員(大城美幸さん)  私は、学校管理運営規則の改正について質問したいと思います。その他のことについては、大体わかりましたので結構です。
 まず1つ、5日の教育委員会で提案し、承認、了承を得たという御説明だったんですが、5日の教育委員会で、この問題での議論はどんな議論がなされたのか教えていただきたい。あと、説明の中で、学校評価が新たに国の法改正を受けて加わっているんですが、規定を義務化するためにということでつけ加えたということでの説明だったと思うんですけれども、そうすると、ほかの──他市においては、規則の中に盛り込んでいないところもあるというようなニュアンスに聞こえたんですが、他市ではこの学校評価をつけ加えていないところもあるんでしょうか。三鷹市が特に義務化するためにここに盛り込んだというんでしょうか。お答えをいただきたいと思います。


◯指導室長(後藤 彰君)  まず、教育委員会の中での議論でございますが、1点は、法改正を踏まえての改正ということで、どのような法の改正のもとで改正をしたのかというところがございました。それから、主幹、副校長、こちらの方で、いわゆる所属職員、この範囲につきまして、どこまでが所属職員の範囲であるのかというような御質問をいただいたところでございます。それからさらに、主幹教諭や副校長のいわゆる役割ですね、どういう役割があるのか。そういった役割についても御質問をいただいて、お答えをしたところでございます。それから次に、学校評価の点でございますが、こちらは学校教育法施行規則の一部改正によって義務づけられてきたわけですが、こちらの規定の他市の状況でございますが、ほとんどの区市がすべて管理運営規則のような形で位置づけております。ただ位置づけ方とか文言の表現の仕方とか、その辺の細かいところはそれぞれ市や区の独自性があるかと思いますが、いずれにしましても、学校評価という点では位置づけているところでございます。以上でございます。


◯委員(大城美幸さん)  教育委員会での議論についてはわかりましたけど、その中でも議論されたという、主幹の役割ということなんですが、私もこの新旧というか、現行と改正案を読み比べていても、何がどう変わるのかということで、例えば監督するとか、権限が強くなるというふうに考えていいんでしょうか。責任が重くなるというか、そういうふうに考えていいんでしょうか。
 あと、学校評価なんですが、ほとんどの他区市においては位置づけているということなんですが、この学校評価を義務づけることによって、学校の事務量というか、校長、副校長含め、年に1回の学校評価だということで先ほどは説明ありましたけれども、仕事量としてふえるのではないかということが心配をされるんですが、その辺はどうなんでしょうか。


◯指導室長(後藤 彰君)  この主幹教諭につきましては、もともと東京都は主幹ということを都独自で進めておりまして、いわゆるこれは地方教育行政の組織及び運営に関する法律、そういったものに基づいて都と区市町村で定めていたものです。今回、国の方の法改正がありましたので、それに合わせる形で、いわゆる主幹を学校教育法上の主幹教諭に位置づけたということでございますので、何が大きく違ったというところではございません。
 それから次に、学校評価のことでございますが、こちらを義務づけているのは、当然これは世の中の流れの中で、学校の情報公開、それから学校自身がどう評価をされているかということを公表し、ホームページに示していくことが、これからキーポイントになってくるかと思います。特に学校評価につきましては、要するに今まで経営方針は出ていたんですが、校長がそれをより具体化して、わかりやすくした表みたいな形の様式を示しております、私どもの方で。そういった表みたいな形でわかりやすく一覧で見られるような形にして、それをもとに今後の改善計画を踏まえて公表していくということです。確かに事務量が全くふえないとは言いませんけれども、ふえてくることはありますが、ただこれは学校として、当然学校教育がどのように行われていて、それがどの程度まで実現されているのか、じゃあ、改善はどうするのかということを今後示すということが大事なことですので、できるだけ事務量がふえないような形で、私どもで様式はきちっと示しておりますし、何十ページにも及ぶようでは読んでもらえませんし、そういった意味では、一覧で見やすいような形でやることは考えているところでございます。以上でございます。


◯委員(大城美幸さん)  じゃ、最後に、この規則の改正に当たっての、当然ながら校長先生や教職員への説明というか、理解というのはどうなっているんでしょうか。


◯指導室長(後藤 彰君)  この法改正につきましては、法改正の前、もっと言えば、教育委員会が前にも校長会、あるいは副校長会を通して説明し、その中で校長先生方からの質問をいただきながら、回答できるものはお答えし、できないものは都の方に上げたりして、そういった形で校長会を通して周知を図ったところでございます。以上でございます。


◯委員(大城美幸さん)  以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  はい、次。


◯委員(加藤久平君)  子どものワークショップですけれども、コンセプトというので4項目挙がっていますよね。それで学校の場合、子どもに対する支援とか指導という意味合いでいうと、やっぱり指導なんだよね。でも、このワークショップを通して、子どもたちの作文とか、その辺まではいいけれども、学校のコンセプトまで子どもたちがつくって、合っていればいいけれども、足りなかったらどうするんだ。一人一人に優しいとか、緑とか伝統と書いているけれども、じゃ、友達関係はどうなんだ。あるいは、目上の人に対する態度はどうなんだ。そういうものを大人たちが指導していかないと、子どものコンセプトだけでいったのでは、ちょっと違う方向へ教育って進んでしまうんじゃないかな。しかも4番目には、伝統といいながら、頭にはコンセプトと書いてあるわけですよ。じゃ、何、学校の伝統がコンセプトなの。僕は、ごめんなさいね、コンセプトって最初意味がわからなかった。違ったっけ、コンセプトじゃなかったっけ。わからなかったんですよ。そういう意味合いでは、小学生にその辺の言葉が理解できるかどうかという話。だから、指導するという意味合いで、教育委員会としてはこのことに対して、どんな意見を持っていったのかお聞かせください。


◯施設課長(若林俊樹君)  コンセプトの件でございますけれども、教育委員会の方から持っていったという形ではございません。学校の方で、校長さんの方でございますけれども、子どもたちの意見を聞くという形で取りまとめたもので、なおかつここに4つ載っておりますけれども、これについては、教員の方が出した言葉ではなくて、子どもたちが話し合った中で、そのままの言葉を書いているということでございます。確かに児童たちが望んだものが、すべて学校につくれるわけじゃありませんので、その辺につきましては校長先生の方も配慮していただきまして、何々の物とかそういうものではなくて、このような形とかというような形ですね。ここにありますように、一人一人に優しいというのは、安全でバリアフリーとか、具体的にはそのような内容。楽しい交流というのは、全員で何かできることとか、そのような形のもので出すということでございますので、教育委員会の方で子どもを命令しているとか、そういうことではございません。


◯委員(加藤久平君)  ありがとうございました。お話ごもっともな部分はあるんですけれども、私が言いたいのは今言われた話ではなく、そういう教育の形を現場に反映させて問題は起きないのかという話をしたいわけ。もうちょっと本当は強い言葉で言いたいんだけれど、ちょっと言葉を選びながら言いますけれども、そういう中で、子どもたちがきちっとしたコンセプトをつくり上げられればいいけれども、つくり上げられなかった場合、4項目ですけれども、それでは到底僕から見れば足りてない。全然足りてないと思うわけよ。そういった中で、子どもたちが健全に成長するためのコンセプトを子どもたちに振って問題はなかったのかという、そういう意味合いの中で、教育委員会としてはこの件について、どういうふうに学校側へ指導したのかというのが聞きたい。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(岩下政樹君)  12月の末ごろだと思いますけれども、校長先生の方でこういうお話がございました。子どもたちの意見とか、そういったものも反映したような校舎づくりに努めていきたいというお話がありましたので、当然子どもたちが学校の主人公ですから、どうぞそういった方向でやってくださいと。現状は、学校現場ですから、学校ですから、教育の場です。ただ現状は、まだ端緒についたばかりで、子どもたちの新校舎へ向けての意欲を引き出す段階というふうに理解していただければいいと思うんです。まだこれ続きますので、これからどういうふうに校長先生初め教職員の方が指導していくのか。そういったところがこれからのポイントになりますので、教育委員会としましてはそういった方向で、学校とも十分連携をとって進めていきたいというふうに思っております。


◯委員(加藤久平君)  今、部長のお話を聞けば、考え方の違いかなというふうには思いますけれども、子どもたちが主役という意味合いは、言葉そのものは否定はしない。だけど、子どもたちが主役となるそのあり方が、とらえ方が違うわけですよ。子どもに発案をさせるのが主役なのか。そうではなくて、子どもが健全に成長するために、大人がどう指導していくかというのが、子どもが主役なのか。その辺の意味合いでいうと、今言った考え方の違いがあるから、僕としては、これからの教育のあり方は、子どもが主役であるのは間違いないけれども、子どもが健全に成長するために、大人がどう子どもたちを主役に育てるかという、そこの部分をぜひ考えてほしいと思います。答弁を聞けば、まさしく考え方の違いであるということで、これ以上お話ししても先がないと思いますので終わります。


◯委員(中村 洋君)  2点ほど質問します。学校教育の管理運営規則の方なんですけれども、教頭の職務は、逆に今までは所属職員を監督するしかなかったって、意外なくらいで、今までは副校長って書いてあるところをやっていたんだろうなとは思うんですけれども、傾向として、今まで「なべぶた型」のというところから組織立ててというところになると思うんですけれども、比較的最近の若い人たちというか、教員たちの傾向を見ていると、かえって管理を強め過ぎて萎縮はしないのかなと。もちろんベテランから若手までさまざまあって、それを全部まとめることが必要で、教育委員会側の立場からすると、ベテランのところで、もう少しやってほしいという思いがあっての組織改正なんでしょうけれども、かえって若い人たちが萎縮の方に走っていないかなと気になるんですけれども、そのあたりとらえ方として、現実にはもうこういう組織になっていて、規定が後から追いかけて変わっているだけだとは思うんですが、現状見られていてどうだろうかというところをちょっとお伺いしたいと思います。
 あともう1点、学校運営協議会の方なんですけれども、これ、にしみたか学園のときに最初の議論として、一応各校でそれぞれは置くんだけど3校でということで、皆さんが3校を兼ねてやっていて一体としてというか、それぞれにもちろん議論がありましたよね。各学校の特色があるから、学校からの選出があって、そこでそれぞれ議論したらいいということもあったけど、一体性を出すために、あえてそういう分け方はせずに、全員が3校を兼ねてしまってというふうなやり方をしていたんじゃないかなと思っているんですけれども、今回は3校で7人、5人、7人ということで分けられているわけですし、学識経験者の場合はどこのということじゃなくて3校でということでもよかったと思うんで、全員が全部の3校を兼ねても、一体性という意味ではよかったのかなと思ったんですが、今回こういうふうに7、5、7というふうに分けているということは、どういう意味合いなのかお伺いします。


◯指導室長(後藤 彰君)  学校組織で、特に先生方の授業力を高めるという部分では、昔はよくベテランの先生が若い先生の面倒を見たりさまざまな形で、そういういわゆるいい意味での伝統が、先輩、後輩があったわけですが、最近は御存じのとおり、そういう時代でもなくなりまして、いわゆる役割として、きちんと若い先生に対して授業を見たり、あるいは指導、助言をするということが非常に貴重な存在になってきております。また御存じのとおり、ここのところ若い教員がふえておりますので、そういった意味では、逆にベテランの教員も非常に貴重になっております。そういった中で、若い世代が萎縮しないか。中にはいないとは限りませんけれども、ただ正直申し上げまして、子どものために授業に立ち、子どもの前で自信を持って授業をする教師であるが以上、その仕事に責任を持つわけですので、当然ベテランや、そういった主幹からのアドバイスを受けながら、また進めながら、進んでいくのは、これは職業人として、社会人としてごく普通のことでございますので、それほどそのことで何か問題が生じたということは聞いておりません。むしろ若手の育成のために、もっとベテランの教員が必要だという部分を聞いておりますが、これはなかなか東京都の採用の問題もありますので、一概に言えない難しい部分があるかとは思います。
 それからあと学校運営協議会につきましては、補足は担当課長の方にさせていただきますが、基本的にはもちろん中学校区で、コミュニティ・スクール委員会を3校とも同じメンバーというのが理想でございます。これはなぜかと申し上げますと、御存じのとおり、現在の法律上、学校に学校運営協議会を置くというようになっておりますので、そうなりますと、今、三鷹で進めております小・中一貫教育校につきましては、個々の学校が法律で定められて決められている学校になっておりますので、3校合わせたものが法律上の学校という認識がされていないものですから、そういった工夫を用いてやっているところでございます。そこまでの手順とか持っていき方につきましては、担当課長の方から説明させていただきます。


◯小中一貫教育推進担当課長(岡崎安隆君)  ここに4番目に出ておりますそれぞれの学校の区分ですが、とりあえず五小、高山小、第三中学校、それぞれ出身母体がありまして、ここは再来年度には小・中一貫になりますので、コミュニティ・スクール委員会を編成しなきゃならないと。いずれはこの3校が合体してコミュニティ・スクールをつくるんですが、いろいろとにしみたか学園の経過なんかを見ますと、全体的なことは多いところでやった方がいいんですけれども、やっぱり個々のことは各学校の出身の方たちが詰めていくことも必要だろうというようなことがありまして、そういう意味で、これはそれぞれ五小、高山小、第三中学校出身の委員さんたちが分科会という形で、それぞれの学校のことをまた審議するというようなことで、こういうふうになっております。


◯委員(中村 洋君)  最初の質問の方からなんですけれども、萎縮するという意味は、もちろんアドバイスを受けてということは大事なんですけれども、昨今の若いというのを私が言うのも何なんですけれども、逆に言いなりというか、先輩の人から言われて考えることなくそのままやってしまうという傾向があるんじゃないかということが、かえって危惧されるんですね。だから、団塊の世代の教員の方が退職した後、すごく心配があるんですけれども、かえって今度は上に言われたままやるようになってしまったら、自分で考えなくなってしまうのではないかという懸念があって、今の時期というのは、組織を強化する時期なんだろうかというのをちょっと疑問に思ったので、その点からの答弁をお願いします。
 あと、学校運営協議会の方は、建前として学校それぞれにあるし、出自がそれぞれこういうふうにあるのはわかるんですけれども、一体としてという見方で、これ、数えれば19人なわけですから、19人全員がそれぞれの出身はあるんだけど、19人全員がそれぞれ3校の学校運営協議会ということを兼ねていて、恐らくこの3校の分が集まって準備委員会をつくるわけでしょうから、たしかにしみたかはそういうやり方をしていたんじゃなかったかと思うので、何で三中が違ったのかなということをちょっとお伺いしたかったんですよ。例えば、これから五中学区、四中学区も指定してくるので、こういうふうにしてしまうのか、自覚として、もちろん出身の五小、高山、三中とあると思うんですけれども、それでも一体感を持ってもらうというので、わからなくても兼務にしちゃっていましたよね、にしみたかのときは。それが違うのはどうしてですかという質問です。


◯指導室長(後藤 彰君)  まず、若い先生が、いわゆるベテランの先生の言いなりにならないかということでございますが、これは委員の皆さんも御存じのとおり、子どもたちはそれぞれ違いまして、また学級もそれぞれ違いまして、同じ教材を用いて全く同じ話し方で同じようにA組でやったとして、それをまたB組にそのままやっても通じないというのが教育の難しさでございまして、まさにA組ならではのやり方、B組ならではのやり方がございまして、このあたりは教師の基礎、基本でございまして、そういった意味では、言いなりにやっているだけでは、正直言いまして、教師としてはかなり資質的には厳しいかなと感じているところでございまして、そのあたりは学校現場の方で十分理解した上で、先輩が後輩の面倒を見ているかと思います。
 しかも、それがただ伝統的に伝えていくというだけではなくて、やはり指導育成計画、しかもきちっとしたプランを立てて、指導教員が何を指導するのか。指導される教員は、どこを自分で考え工夫するのか。教材開発は自分でしなきゃいけませんので、じゃ、そういった教材をもらったら、それをどう開発していくのか。開発したことを、今度、指導教員に話してくださいと。指導教員がそこでそれを聞きながら、それはここをこういうふうに直した方がいいんじゃないかというような形で、一方的にマニュアルや形を示すだけではなくて、きちっと研究、開発をさせた上で取り組むような、いわゆる指導育成計画を立てているところでございます。以上でございます。


◯小中一貫教育推進担当課長(岡崎安隆君)  にしみたか学園のときも、それぞれこういうふうに出身母体で出しておりまして、それでいずれはコミュニティ・スクールになりますので合体するという形で、にしみたか学園もこんな形で出しておりました。


◯委員(中村 洋君)  じゃ、教育委員会の最初の方の質問なんですけれども、とにかく教員たちが、考える力をしっかり持ち続けていくような仕組みづくりをお願いします。あと、そうするとまた三中学区の方のお話も、これは1年の任期ということなんでしょうから、統合して本格的に始めていくときには、兼務になっていくという段階だということで理解してよろしいですか。


◯小中一貫教育推進担当課長(岡崎安隆君)  済みません、ちょっと先ほどの答弁を間違えまして、結局にしみたかの場合は、既に小・中一貫教育校ができておりましたのでああいう形で出したので、今回はまだ三中学区は、小・中一貫は2年後でございますので、ですから、とりあえず単独でつくって、それで申請するという形になります。
(「一緒になったら」と呼ぶ者あり)
 ええ、そうです。済みません。コミュニティ・スクールの一緒になったときは1本になります。


◯委員(中村 洋君)  先ほどの委員の質問とも関連するところはあるんですけれども、最初から出身を持っていた方々がいるというのもいいし、また1校になるときもあるんですけれども、そういうときに逆に、例えば学識の方とかそういう方は、どこというわけじゃない人もいると思うので、統一したときに単純に7、5、7を足すだけじゃなくて、逆に参考ということで、また改めて加わるということもあるのかもしれないと思いますから、またそのときにそういう視点も加えて検討していただければと思います。以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  それでは、イからエの質疑を終了してよろしいですか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 はい。御苦労さまでございました。終了いたします。
 休憩といたします。
                  午後3時03分 休憩



                  午後3時04分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。
 次に、項目のオの説明を求めたいと思います。よろしくお願いします。


◯スポーツ振興課長(中田 清君)  それでは、大沢総合グラウンドの整備につきまして御説明させていただきます。これにつきましては、陸上競技場の整備を当面見送ることといたしましたので、報告をさせていただきます。
 資料5をごらんいただきたいと思います。図面でございますけれども、右側に大沢総合グラウンドの整備予定地というところで、陸上競技場の丸いところ、サッカー、ラグビーと書いてある外側でございます。この部分につきまして、整備を当面見送るとしたところでございます。主な理由といたしましては、この図面の左側のところでございます。武蔵野の森総合スポーツ施設・補助競技場整備予定地という丸く囲ってあるところでございます。この部分に東京都が国体開催のため、補助競技場を多額の経費をかけまして整備する方針を示されましたので、三鷹市といたしましては、この補助競技場を活用していく考えから、当面見送ることとしたものでございます。説明の方は以上でございます。


◯委員長(宍戸治重君)  説明は終わりました。
 質疑に入りたいと思います。どなたか。


◯委員(土屋健一君)  親切、丁寧な説明をありがとうございました。
 陸上競技場なんですけれども、整備は当面見送るというお話なんですけれども、当面とは一体どのぐらいなんでしょうか。本当に個人的にはショックですし、上げて落とされたみたいなダメージがあるんですね。三鷹市の中学生、特に陸上部なんかは、公式のタイムが三鷹でとれない。武蔵野市までわざわざ遠くまで行っていた。そういう状況を踏まえて、待ちに待ったと思っていたんですけれども、このような当面見送るということなので、一体どの程度の当面なんでしょうか。それと、以前にも質問したかもしれないんですけれども、そうなりますと、今、サッカー場、ラグビー場と書いてあるところが、どういう形になるんですか。ただの芝生だけの広場みたいな形になるんでしょうか。そうすると、駐車場が飛行場側にあって、そこが三鷹市が絡まないとなると、入ることもできないような状態になってしまうのでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  まず、当面とはどのくらいかということでございますが、期間的なことは明確にはちょっとお示しすることは難しいかと考えております。あえて申し上げれば、まず三、四年はないだろうということになります。その当面というのは、財政状況が好転するまでというような考えでおります。次、サッカー場、ラグビー場はどうなるかと。あと、その周りの関係になりますけれども、お手元にありますこの陸上競技場のトラックがございますね。このトラックの部分がなくなるというふうに考えていただいて、サッカー場、ラグビー場についてはこのような形ですね。イメージ的に申し上げますと、これよりも多少サッカー場、ラグビー場が大きくなった形で、フェンスで囲われて残るということになります。それ以外の部分につきましては、東京都の公園用地となりますので、公園用地として整備されるということになります。以上でございます。


◯委員(土屋健一君)  ありがとうございます。さくをされて、中に入れない状態になるということですか。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  御存じのように、サッカー場はいわゆる多摩国体で、国体のサッカー競技場にも使われますので、囲われた部分については、完成後は一般に開放されて、有料施設として使われていくという施設になります。人工芝の整備を現在予定しております。


◯委員(土屋健一君)  ではサッカー場ができて、その周りのトラックができないよという、そういうイメージでよろしいですか。でも全体的に芝生になる……、ああ、人工芝。え、真ん中だけ人工芝で……。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  先ほど課長の方から御説明しましたように、要するに、陸上競技場の整備だけをやめたと。ですから、ほかの整備については、従来どおり整備しますということでとらえていただいて。先ほどちょっと誤解を受けましたフェンスで囲うというのは、市が都から借りるものですから、その境界を明確にする意味でも、また安全面も含めてフェンスで囲う形になるということですね、この四角い部分ぐらいですね、サッカー場、ラグビー場と書いてある。それは通常の競技場として、サッカー場、ラグビー場として使っていくということで、整備させていただくということです。


◯委員(土屋健一君)  わかりました。あと1点、以前にも質問したかと思うんですけれども、ああ、答弁ですか。駐車場が有料になると。競技場がこっちはできないけれども、駐車場は有料になってしまう。どうなんでしょうか。


◯スポーツ振興課長(中田 清君)  駐車場につきましては、東京都の方が整備をいたしまして、東京都として有料施設として位置づけて、駐車料金等も徴収するという形になっております。野川公園ですとか、公園に駐車場がございますが、同じような形で整備されると思います。


◯委員(土屋健一君)  わかりました。ありがとうございました。じゃ、この当面の三、四年をなるべく近づけるように、市政運営を頑張り──したいと思います。


◯委員長(宍戸治重君)  はい、次。よろしいですか。
 それでは、オの質疑は終わらせていただきたいと思います。
 以上で、教育委員会の報告を終了いたします。御苦労さまでございました。
 休憩いたします。
                  午後3時12分 休憩



                  午後3時30分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。
 生活環境部報告、本件を議題といたします。本件に対する市側の説明を求めます。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  毎年のことでございますけれども、この1年間の文化行政について御報告をさせていただきたいと思います──2点ございます。文化行政と、三鷹市立アニメーション美術館における飲食店及び売店事業の継承と2点ございます。
 まず1点目の文化行政でございます。昨年5月、第23回の太宰賞の選考委員会がございまして、今回は瀬川深さんの「mit Tuba」が選ばれたところでございます。また、第24回の太宰賞の作品募集でございますが、昨年の12月10日に締め切ったところ応募数が1,090編ということで、これは一昨年に引き続き、復活後4回目に当たります。そういう意味合いではこの太宰賞、認知度が徐々に高まってきたのかなと思います。また、ちょうど2005年、ダブル受賞した際のお一人の津村さんが、今回の芥川賞の候補になったということでもございますので、この新人文学賞も、徐々にですが実力者が出てくるのかなと思っております。また文学講演会、これは太宰賞の関連事業でございますけれども、今回は没後60年、生誕100年の記念事業の第一弾として行ったところでございます。選考委員でもあります加藤先生による「太宰治の戦後」というテーマで、産プラの7階の会議室ですけれども、220人という非常に大盛況でございました。
 それから、財団法人中近東文化センターの企画展の関係でございます。御案内のとおり、武蔵野と相互協力で再開をした企画展事業でございますが、今年度はペルシャ陶器の陶器展のほか2つの企画展を行うほか、講演会とか関連イベントとして、毎回三鷹市、武蔵野市の企画テーマに沿った市民グループによる市民展示を開催をしております。そういう意味で、この中近東、非常に地域とのつながりを持つようになったということを感じております。それから、次に、吉村昭顕彰事業、三木露風展事業、山本有三生誕120年記念事業がございます。三鷹にゆかりのある文人たちの3人の足跡を訪ねる企画展を開催し、大変好評でございました。それから、次の太宰治文学サロン、おかげさまで3月1日にオープンをしております。非常にゆかりのある場所で、狭いながらも開館以後800人を超える来館者が来ている状況でございます。
 次に、美術資料の購入でございますが、お示しをした資料のとおり、美術資料の購入として1点210万円で、神沢利子展絡みで購入した資料でございます。
 次に、アニメーションの美術館関係事業でございますが、通常──美術館との連携事業や、小学校、幼稚園、保育園の美術館見学は、従来どおり実施をしております。また、ことしの今月16日に、これは東京都のアニメーションのアニメフェアとの連動事業で行っております、三鷹の森アニメフェスタを開催する予定でございます。次の平成19年度の三鷹市の芸文財団事業の実施につきましては、後ほど担当の課長の方から御説明をさせていただきたいと思います。
 次の徳間記念アニメーション文化財団でございますけれども、開館以来非常に順調に美術館運営も行われております。入場者も高い水準を保っているところでございます。新しい企画で「3びきのくま展」が人気を博しておりますので、皆さん、子どもたちからすれば絵本の世界を見事に再現をしているということで、大変評価を受けているところでございます。美術館の方では、地域活動も一方で行っております。地域との交流を深めるために、市内のイベント、行事に参加をしたり、具体的には商工まつり、あるいは四小のむらさき祭り、あるいは阿波踊り、そういった地域の活動に積極的に参加をしている状況でございます。
 次は、みたか・子どもと絵本プロジェクトでございますので、ちょっと担当をかわりたいと思います。


◯絵本館担当課長(宇山陽子さん)  みたか・子どもと絵本プロジェクトについて御報告をいたします。平成19年度は、(1)の市民企画協働事業・神沢利子展プロジェクトを中心に事業を展開してまいりました。これはその前年の平成18年9月に実行委員会が発足しまして、実行委員会方式で展覧会を行うというもので、アにありますキックオフ展、「どうして? 神沢利子展〜ウーフからの招待状〜」という展覧会と、それから、その次のページにあります、ウの「トコトン! 神沢利子展〜いのちの水があふれだす〜」という2つの展覧会と、その間の地域巡回展ということを含みまして、1年以上にわたる長い取り組みだったんですけれども、まずキックオフ展は平成19年3月末に行われたわけですけれども、こちらはすべて市民の手づくりで、展示品などもつくって行うという展覧会だったんですけれども、入場者も3,400人以上ということで非常に好評を得、またジュニアの中学生が多数かかわった展覧会でした。
 その後に、イですけれども、地域巡回展ということで、この展覧会の展示品を地域のコミュニティ・センターや図書館、市民協働センターなどの施設を巡回するという展示を行いました。こちらは読み聞かせであるとか、映画の上映であるとか、工作、朗読会など、そういったイベントと組み合わせて巡回を行いまして、こちらでもその地域の小学生、中学生、高校生までが参加して、スタッフとしてかかわるという中で、また地域の読み聞かせのグループなども参加しながら行ってきました。7月に井口コミュニティ・センター、8月から9月にかけて図書館本館、そして9月に井の頭コミュニティ・センター、そして新川中原コミュニティ・センターで10月、そして10月末から11月に大沢コミュニティ・センターで開催しまして、最後、市民協働センターで行われたNPOフォーラムに2日間出展をするという形で終えました。そして12月から、「トコトン! 神沢利子展」を展開したわけですけれども、こちらの方は、三鷹市美術ギャラリーを会場にしまして、神沢さんの原稿ですとか、貴重な資料はもちろん、神沢さんと組んで本を出している多くの絵本画家の作品原画でありますとか、それから、市民の方たちが手づくりをしたジオラマ、それから段ボールのお家ですとか、いろいろな手づくり品のグッズなども販売。あるいは、図録なども作成をいたしましたし、あわせてエに書いてありますような関連イベント、ワークショップ、神沢さんのお話等も開催をしました。監視、受付、ロビーなどたくさんのスタッフの方たちが、全くのボランティアでつくり上げた展覧会で、2年間の過程を通して、神沢さんの300冊以上の作品を、多くの市民の方たちが楽しんで深めていくことができました。また多くの、本当に幼児から高齢者までがかかわることのできた展覧会プロジェクトということになりました。
 それから2番目、子どもと絵本ボランティア講座ですけれども、こちらは今年度は大沢コミュニティ・センターで、地域の人材育成ということで、保育つきで行われる講座ですけれども、特に若い世代のお母さんたちを中心としたボランティアの養成講座を行いました。その次に、3番目の子どもと行きたいコミセンづくりですけれども、これは平成18年度からの2年目ということで、平成18年度に行った乳幼児スペースですとか、砂場、中庭といったところの整備をした場所を利用を促進しながら、その使われ方を検証していくというようなことを、住民協議会と日本女子大学の住居学科の定行研究室と三鷹市3者の協働で行いました。これも3月に向けて、今、報告書をまとめているという段階です。そのほかネットワーク大学との共催の絵本セミナー、それからメールマガジン・通信等の発行を行いました。


◯芸術文化担当課長(井崎良仁君)  芸術文化振興財団の平成19年度の各事業について、お手元の資料に沿いながら御報告をしたいと思います。
 今年度も創意工夫をこらしながら、三鷹市ならではのオリジナリティーに富んだ事業を実施してまいりました。音楽事業では、各事業ごとの集客の増減はございますが、海外の演奏家や、将来性豊かな日本人演奏家のコンサート、そしてオーケストラによるコンサートなどを芸術文化センターの風のホールの特質を生かしまして、公演を実施してまいりました。お客様からも演奏者からも大変好評をいただいております。また、育成事業といたしまして実施しております、みたかジュニア・オーケストラは、昨年の秋に結成9年目を迎えまして、ますます上達をし、春と秋の定期コンサートでは、市民の皆様に御披露するとともに、今月下旬には、毎年実施をしております市内の老人保健施設の訪問演奏会。ことしは牟礼に所在します恵比寿苑で予定をしておりますが、地域との交流も深めて、積極的に社会参加に取り組んでいるところでございます。そして本年度は初の試みといたしまして、平日の昼間に、「ランチタイム・コンサート」と題しまして開催をいたしました。また、ゼロ歳児から入場可能な企画、「音楽のおくりもの」というコンサートも実施いたしまして、親子で音楽に親しむ機会をふやすなど、子育て支援の一環とした、新しいお客様の開拓をすることができました。教育普及活動といたしましては、本年度も市内の全小学校への訪問演奏会を実施するなど、今後も学校教育との連携を図ってまいりたいと考えております。
 また、演劇の事業では、毎年評判の太宰治朗読会を開催いたしましたほか、太宰 治の作品をモチーフにした演劇公演も4回目を迎えるなど、三鷹だけでしか見られないフレッシュな演劇企画を数多く実施いたしました。映画事業におきましては、昨年度に引き続いて、黒澤 明監督の作品全30本を連続上映会ということで開催し、即日完売の回も多く、多くの市民の方に御好評をいただいているところでございます。また、一般市民の方々の親しみやすい芸術文化として定着をしております落語事業をより充実させるために、人気も実力も兼ね備えた落語家による独演会を実施し、多くのお客様に喜んでいただきました。また、美術事業は、モーリス・ユトリロ展、それから、怪獣と美術展の2つの企画展を開催いたしまして、昨年に引き続き、3万3,000人を超える多くの方々に御来館をいただいたところでございます。また、子どもたちを中心としたワークショップの開催や、市内の公立小・中学校と連携を図りながら実施しておりますギャラリートークや、それから、学校出張事業など、教育普及活動にも積極的に取り組んでまいりました。
 続きまして、受託事業として実施をしております文芸事業でございますが、昨年は山本有三の生誕120年記念事業といたしまして、展示室の整備を行いまして、有三の生活をしのばせる遺品の数々を展示するなど、展示事業の拡充を行いました。講演会、そして朗読会、または芸術文化センターでは「路傍の石」の映画なども実施し、現在も「山本有三の生涯」と題しまして企画展を実施しております。また、芸術文化センターにて開催をいたしました三木露風展では、約3,000点の資料の総まとめといたしまして実施をし、記念図書などの刊行もしたところでございます。そして3月からは、太宰文学サロンの管理運営を受託いたしまして、このサロンを拠点といたしまして市内外へ情報発信し、文芸事業を通したまちづくりの発展を推進したいと考えております。それから、2月22日現在の入場者総数でございますが、9万7,000人を超えて、昨年と同様の実績を得ることができました。以上でございます。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  引き続き、アニメーション美術館の飲食店並びに売店事業の継承ということでございます。御案内のとおり、美術館の中の売店並びにレストランにつきましては、平成11年のいわゆる負担附きの寄附を受ける際の条件として、寄附者が売店並びにレストラン事業を行うということで、条件として現在、行政財産の一部使用許可という形で認めているところでございます。先般私どもの方に、4月1日をもちまして、この売店並びにレストラン事業につきましては、いわゆる親会社である株式会社スタジオジブリに事業を譲渡し、引き続きスタジオジブリが、この売店並びにレストランを事業継承していくという形で申し入れをいただく形になっております。
 この事業譲渡の理由といいますか、売店並びにレストランにつきましては、今現在、マンマユート団が経営をしております。従来、寄附者でありましたムゼオ・ダルテ・ジブリが、社名を変更してマンマユート団になりまして事業をやっておりますけれども、1つは、長期のアルバイトで皆さん構成されております。それで、それを正規に雇用化をしたいということがありました。長く長期のアルバイトをしていると、非常に年齢層も高くなってくる。その後の問題もございますし、またはその間養った、いわゆる知識、あるいは経験なども豊富なことから、また一方で、なかなか人手がいない状況。今、非常に正雇用化も始めておりますけれども、人手不足という点もございますので、その辺を勘案しまして、このアルバイトの従業員を正規雇用化するということでございます。それに伴いまして、かなり人件費が上がるという部分も発生しますので、これは資本力の高い親会社であるスタジオジブリが、これを引き継いでやるということでございます。ちなみに、正規の雇用職員数は大体45名程度と言われております。これによって、雇用の安定化、保障を図ることで、1つの企業の社会的責任という部分を果たしていきたいということでございます。以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  説明は終わりました。質疑に入ります。
 だれか。


◯委員(緒方一郎君)  前は芸文の方の評議員をさせていただいたのでわかるんですが、4ページの海外向けチケットの発表の中で、欧米というのは欧州と米国に分かれて数がわかりますでしょうか。それから、中国の本土からはおいでにならないんでしょうか。それから引き続き、トライホークスでやるお話の会を不定期におやりになっているんですが、外にもぜひ出てきてほしいし、またその日を教えてほしいという要望があるんですが、それはその後、御検討がどうなっていますでしょうか。
 それから、ちょっと休憩していただいていいですか。ここで聞いていいかどうかわからないことがあります。


◯委員長(宍戸治重君)  それでは、休憩いたします。
                  午後3時50分 休憩



                  午後3時52分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  欧米という形でまとめさせていただきましたけれども、今ちょっと調べておりますので、後ほど御報告できるかと思います。中国本土からの来館ですけれども、私どもとしては、ジブリ側とも予算、あるいは決算の理事会、評議員会等でお会いして、あるいは日々の打ち合わせ等しておりますけれども、中国本土からというのは、もしかしたらまだ私の耳に入っていないかもしれないんですけれども、香港、台湾、韓国という、いわゆるこちら側の東アジアの方が非常に多いという話は聞いておりますけれども、中国本土からじかに来ているということは、ちょっと耳にしたことがないんですが、恐らく2月の時点になると、中国のあちらの方は旧正月、あれになりますので、日本で「ニッパチ」というと非常に暇な時期に当たるんですが、ちょうどその時期に日本に来る方が多いんです、その時期をねらって。ですから、場合によっては、中国からの方もおられるかなとは思います。以上です。
 トライホークス、非常に人気があります。以前お話をいただいたと思うんですけれども、私どもとしては、美術館とよく協議をしてみないと難しい問題もあります。中であるからこそ意味があるという部分もありますし、逆に外に発信してやっていく方が、さらなる事業の厚みも出てくるということもございますので、これは引き続き財団側と御協議させていただきたいと思っております。
 以前はもっとたしか細かい表になっていたんですけれども、最近、財団で出しております予算、決算の関係の事業報告書を見ますと、欧米という形になっております。ただ北米やフランス、イギリス、イタリア、オーストラリアというような、いわゆる宮崎アニメを流した国が多分中心になっていると思うんですけれども、ちょっと国別のやつは、最近財団の方でもまとめてないようなので、ちょっと今の段階ではわかりかねるということです。済みません。


◯委員(緒方一郎君)  実は、私が評議員をさせていただいているときは、まさに台湾、香港、韓国だったんですが、ここ最近4回ほど、この半年の間、私、ジブリに伺わせていただいて、中国語を話す方にお話をあえて聞いたんですよ。そうしたら本土なんですね。例の秋葉原の電気街とか、ツアーの中に入っているというんです。今、香港、台湾、韓国より向こうがお金を持っていらっしゃるんですね。逆に言えば、実はそこも、これは中国本土に売り込むというより旅行社に売り込むんだろうと思うんですけれども、いい市場だと思うんです。上映されているかどうかは別として。ただDVDで持っていかれたり、見ておられたりということがあるものですから、私はそこはこのカウントの中にきちっと入れて、より多くのアジアの方に見ていただくようにお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  まとめ方の問題だけですので、この辺はきちんと財団とも協議して、数字をきちんと出せるようにさせていただきたいと思っております。


◯委員(緒方一郎君)  では、休憩中のことも含めまして、よろしくお願いいたします。


◯委員長(宍戸治重君)  次の委員さん。よろしいですか。


◯委員(加藤久平君)  済みません、飲食店、レストランの継承なんですけれども、安心・安全の確認ということで、経営権の限度というのは、契約の中ではどこまで。ほかの例で言うと、例えば、万が一親会社がだめな経営になっちゃって、その経営権を親会社がどこかに売っちゃったとかとられちゃったなんていう、そういうふうにならない、多分そういう契約にはなっていると思いますけれども、ちょっとその辺を安心のために、もう一度説明を聞きたいなと思います。済みません。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  マンマユートに比べれば、まずスタジオジブリの方が当然資本力が高くて、日本テレビを初め大手の企業がバックアップしている会社でもあります。ただ、負担附き寄附を受ける際に寄附者という形になっておりまして、当然当事者であるマンマユート、社名変更ですから同一性があります。それで通常この場合、親会社とはいえ、寄附者ではない。でも、法律的には、いわゆる関係者が異議がなければよろしいだろうという法的な見解もございまして、私どもとしては、それを異議なく認めるという形で考えております。ただ、全くのジブリ以外の第三者に譲渡がされるということになれば、それはまた話が別だという形になると思います。それはきちんと協議をしながらさせていただきたいなと思っております。


◯委員(加藤久平君)  僕が聞きたいのはその部分ではなくて、今、お話の中で、関係者が承認すればというのは、すごく非常な言葉なんですね。関係者の範疇というのは相当広くなっちゃうわけです。親会社があの辺の人を関係者と言えば、それも関係者になっちゃうわけですよ。だからその中で、契約の中では、どういうふうにうたわれているか。第三者に譲渡はできない、どういうふうな形でうたわれているかというのを、ちょっと安心、安心で聞いてみたいなと思って。まあ、平成11年ですから調べればわかるんですけれども、もしわかったら。何となくちょっと怖いなと。将来的に全く関係ないのが入って、いや、関係者だと言われて入ってきちゃって、とんでもないものを物品販売されたら、三鷹市そのものがちょっとした、もしかしたら新聞ざたになっちゃうようなケースも考えられないわけじゃないんで、できれば絶対に行かないんだというような、安心みたいな部分の契約がわかればと思って聞いたんですけれども。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  営業譲渡の部分だと思うんですけれども、その部分に関しましては、私どもの方にも譲渡の中身についてまでは余り公開できないという形で、営業譲渡した旨のことは、対外的に通知を出すという形でいただく形になっておりますけれども、今、御心配されていることは決してないという形で考えております。このアニメーション美術館に関しましては、いわばスタジオジブリと、そして、子会社であるマンマユート団と三鷹市の間で行われるべきことでありますので、当然外に向かってそのようなことは、私どももそうなった場合には異議を申し立てる形で、負担附きの寄附に違反していないかという話で協議はさせていただきます。


◯委員(加藤久平君)  僕が言っている意味がわからないかな。今回の場合、上の方へ行っちゃったということは、もう前例としてあるわけですよ。今の段階であげないという形をつくっておかないと、前例という形で、もし何かあったときには、それが即三鷹市に不利な形で働いちゃうわけですよ。僕が聞きたいのは、今回のケース以外には、もうどこにも行かないという正式な、もし万が一裁判になったときにも絶対に勝てるんだという、そういうのがあるのかなと、そういう話です。違うかな。ちょっと難しいかな。質問外しているかな。よろしくお願いします。済みません。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  そのような心配も確かにあろうかと思います。私どもも、そのようなことになると大変なことになりますので、絶対にないように、私ども、これからも財団並びにスタジオジブリとの間できちんとさせていきたいと思っております。


◯委員長(宍戸治重君)  次の委員。


◯委員(大城美幸さん)  1つだけ。この継承についてなんですけど、先ほどの説明で、正規職員45名という人数だったんですが、今回長期アルバイトで雇っている人を正規にする人数が45人なんですよね。全員を正規にするというふうに考えていいのかどうか。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  ええ、ほぼ全員を正規の職員として雇用し直すという形で考えております。


◯委員長(宍戸治重君)  ほかに。


◯委員(中村 洋君)  別紙の方の事業の経過報告の方で、ちょっとこの表の見方の話なんですけれども、私たちも見るときに、どれくらい成功というのは、人数が多ければそれだけでいいというふうには思わないんですけれども、例えば、芸文とかホールとかは定数席があるから、大体それを何%と見るのがあるので、ただそうは言っても100%のものがあれば30%のものもあって。ただ、これは席との割合だから、もともとそんなに見込んでなければこんなものかなという感じなんですけれども、例えば、目標数をどこら辺に見るかということももともとあるんでしょうけれども、美術ギャラリーなんかは、例えば、どのくらい見込んでいたからこれだけとか、そういうような数字で示してもらった方が、こちらとしてもわかりやすいかなとは思うんですね。実際、例えば美術ギャラリーの展示なんかは、さっきの有三記念館じゃないんですけれども、これも関心を持つ人と関心を持たない人がいるからなかなかあれなんですけれども、美術関係をやっている人から、市外からすると、かなり評価が高いですよね、ここの三鷹の美術ギャラリーというのは。だからそういう点でも、いろいろ学校を回ってやっていただいているようなのもあるんですけれども、より市民の人たちに、関心のない人に無理やり見させるということはないんですけれども、どちらかというと市外からすごく評価が高くて見に来ているので、市民の方が関心が低いのかなという感じも、聞いている感じではあるので、これだけ市外からかなり評価をもらっているのであれば、もう少し市内の方にも広報ということもあってもいいかなとは思っています。
 特にユトリロなんかは、2万2,000って、恐らく想定よりもかなり多かったのではないかなというか、新聞でも何回もやったからということもあるし、怪獣展なんかも発想がいいねという話も聞いたりはするんですけれども、このあたりの見込みと──珍しくいい評価をしている、褒めているという質問なんですけれども、どんな見込みでやっていたのかということと、今後こういった示し方というのができれば、いい機会なので教えていただければと思います。


◯芸術文化担当課長(井崎良仁君)  お褒めいただきましてありがとうございます。ユトリロ展につきましては、当初1万人を予定しておりました。実際は2万2,000人もということですが。この資料の表示につきましては、これからそういう形で、見込みも載せるということで考えていきたいと思います。


◯委員長(宍戸治重君)  ほかに。よろしいですか。
 それでは、質疑を終了いたします。ありがとうございました。
 休憩いたします。
                  午後4時05分 休憩



                  午後4時06分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。
 所管事務の調査について、本件を議題といたします。三鷹の教育・文化・スポーツの振興策について、本件については引き続き調査を行っていくということで、議会閉会中の継続審査を申し出ることにいたしたいと思いますが、御異議ありますか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。
 次回の委員会の日程について、本件を議題といたします。次回の委員会の日程については、本定例会最終日とし、その間必要があれば、正副委員長に御一任いただくことにいたしたいと思いますが、これに御異議ありますか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。
 そのほか、何かございますか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、なしということですので、特にないようですので、本日はこれをもって散会いたします。
 御苦労さまでした。
                  午後4時08分 散会