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平成20年第3回定例会(第3号)本文

               午前9時28分 開議

◯議長(石井良司君)  おはようございます。ただいまから平成20年第3回三鷹市議会定例会第3日目の会議を開きます。
    ──────────────────────────────────────


◯議長(石井良司君)  本日の議事日程はお手元に配付したとおりであります。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    日程第1 議案第46号 平成20年度三鷹市一般会計補正予算(第2号)の専決処分について
    日程第2 議案第47号 三鷹市立学校設置条例の一部を改正する条例
    日程第3 議案第48号 三鷹市学童保育所条例の一部を改正する条例
    日程第4 議案第49号 三鷹市立保育園設置条例の一部を改正する条例
    日程第5 議案第50号 三鷹市市民協働センター条例の一部を改正する条例
    日程第6 議案第51号 三鷹市消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例
    日程第7 議案第52号 地方自治法の一部改正に伴う関係条例の整理に関する条例
    日程第8 議案第53号 公益法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律の一部改正
               に伴う関係条例の整理に関する条例
    日程第9 議案第54号 平成20年度三鷹市一般会計補正予算(第3号)
    日程第10 議案第55号 平成20年度三鷹市老人医療特別会計補正予算(第1号)
    日程第11 議案第56号 平成20年度三鷹市介護保険事業特別会計補正予算(第1号)


◯議長(石井良司君)  直ちに日程に入ります。
 この際、日程第1 議案第46号から日程第11 議案第56号までの11件を一括議題といたします。
                    〔書記朗読〕
 それでは、提案理由の説明を求めます。市長 清原慶子さん。
                〔市長 清原慶子さん 登壇〕


◯市長(清原慶子さん)  皆様おはようございます。
 ただいま上程されました議案第46号から議案第56号までの11件につきまして、御説明申し上げます。
 議案第46号 平成20年度三鷹市一般会計補正予算(第2号)の専決処分について
 この議案は、平成20年度三鷹市一般会計補正予算(第2号)について、市長において専決処分を行いましたので、このことについて議会に御報告し、その承認を求めるものでございます。
 地方税法等の一部を改正する法律の施行による所得税から個人住民税への税源移譲に伴い、平成19年中の所得額の減少等により所得税が課税されなかった個人について、平成19年度分の個人住民税額から税源移譲により増額となった個人住民税相当額を7月1日からの申告に基づいて還付する経過措置が設けられましたが、当該還付を行うための予算に不足が生じる見込みとなりました。また、法人市民税の還付金等にも不足が生じる見込みとなりました。これらの還付金等について、速やかに還付手続を行う必要がございましたが、特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がございませんでしたので、地方自治法第179条第1項の規定に基づき、平成20年7月23日、市長において専決処分を行ったものでございます。
 補正予算の内容でございますが、歳入歳出予算の総額に、それぞれ1億2,286万4,000円を追加し、総額を579億9,197万4,000円とするものでございます。歳出予算では、総務費の総務管理費の増1億2,286万4,000円、歳入予算では、繰入金の基金繰入金の増1億2,286万4,000円でございます。
 議案第47号 三鷹市立学校設置条例の一部を改正する条例
 議案第48号 三鷹市学童保育所条例の一部を改正する条例
 議案第49号 三鷹市立保育園設置条例の一部を改正する条例
 この3件の議案は、三鷹市立東台小学校の建てかえに伴いまして、三鷹市立東台小学校、三鷹市東台小学童保育所、三鷹市立東台保育園の位置の一時的な変更及び規定の整備を行うものでございます。
 変更の内容でございますが、三鷹市立東台小学校及び三鷹市東台小学童保育所につきましては、平成20年10月20日から平成23年8月31日までの間、その位置を三鷹市中原二丁目13番12号に、三鷹市立東台保育園につきましては、平成20年11月4日から平成23年8月31日までの間、その位置を三鷹市中原二丁目13番20号にいたします。
 この3件の条例は、公布の日から施行いたします。
 議案第50号 三鷹市市民協働センター条例の一部を改正する条例
 この議案は、三鷹市市民協働センターについて、指定管理者による管理を行う施設とすることとし、指定管理者による管理、指定管理者が行う業務、休館日等について定めるものでございます。
 この条例は、平成21年4月1日から施行いたします。
 議案第51号 三鷹市消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例
 この議案は、株式会社日本政策金融公庫法の施行に伴いまして、条例中の国民生活金融公庫の用語を株式会社日本政策金融公庫に改めるものでございます。
 この条例は、平成20年10月1日から施行いたします。
 議案第52号 地方自治法の一部改正に伴う関係条例の整理に関する条例
 この議案は、地方自治法の一部改正に伴いまして、三鷹市議会政務調査費の交付に関する条例を初め合計4件の条例について、用語の改正など規定の整備を行うものでございます。
 この条例は、公布の日から施行いたします。
 議案第53号 公益法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律の一部改正に伴う関係条例の
       整理に関する条例
 この議案は、公益法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律の一部改正に伴いまして、三鷹市職員の公益法人等への派遣等に関する条例を初め合計3件の条例について、用語の改正など規定の整備を行うものでございます。
 この条例は、平成20年12月1日から施行いたします。
 議案第54号 平成20年度三鷹市一般会計補正予算(第3号)
 今回の補正は、歳入歳出予算の総額に、それぞれ2億5,901万6,000円を追加し、総額を582億5,099万円とするものでございます。
 補正の内容ですが、歳出予算から御説明いたします。
 最初に総務費でございますが、1点目が基幹系システム関係費の増5,565万円でございます。平成21年度から個人住民税における公的年金からの特別徴収制度が施行されることに伴いまして、基幹系システムのシステム修正を行うものでございます。2点目が、この特別徴収制度において、市と年金保険者との間のデータ授受について社団法人地方税電子化協議会を経由機関として行うこととされているため、関連するシステム導入に係る経費などを計上するため、市民税賦課関係費(個人分)を296万9,000円増額するものでございます。
 次に民生費でございますが、健康福祉基金積立金の元金積立金の増1億8,026万3,000円でございます。
 次に衛生費でございますが、1点目が先導的環境活動支援事業費の増200万円で、地球温暖化防止対策の一環として、市民等が行う新エネルギー導入設備の設置に対し、環境基金を活用して実施する助成の申請件数が多く、経費の不足が見込まれるところから増額を図るものでございます。2点目が前年度の運転資金分の精算に伴う介護保険事業特別会計繰出金の増1,463万4,000円でございます。
 次に教育費でございますが、スポーツ教育推進校事業費350万円を計上するものでございます。市立小・中学校7校において、児童・生徒の体力増進などのスポーツ教育を推進するため、東京都からスポーツ教育推進校の指定を受けて、東京都の委託事業として実施するものです。
 続きまして歳入予算でございます。
 最初に都支出金350万円の増でございますが、内容は歳出で御説明いたしました東京都のスポーツ教育推進校事業委託金でございます。
 次に繰入金2億1,159万6,000円の増でございますが、前年度の精算に伴う老人医療特別会計繰入金の増9,614万9,000円と介護保険事業特別会計繰入金の増9,874万8,000円に加えまして、財政調整基金とりくずし収入の増1,469万9,000円と環境基金とりくずし収入の増200万円でございます。
 次に繰越金では、前年度繰越金を4,392万円増額するものでございます。
 議案第55号 平成20年度三鷹市老人医療特別会計補正予算(第1号)
 今回の補正は、歳入歳出予算の総額に、それぞれ9,681万2,000円を追加し、総額を17億1,636万7,000円とするものでございます。
 この補正は、平成19年度決算によって、前年度の三鷹市の老人医療費が確定しましたが、同決算においては、国、支払基金、東京都、三鷹市がそれぞれ財政負担いたしました額が、実際にはそれぞれの団体の医療費見込みや予算の都合などにより過不足が生じていることから、同決算の翌年度である平成20年度において、老人医療費に係る本来の負担ルールに従った精算を行うものでございます。
 具体的な補正の内容でございますが、歳入予算から御説明いたします。
 支払基金交付金では、老人保健医療費交付金を4,052万8,000円増額して前年度不足分を精算いたします。老人保健医療費負担金について国庫支出金で2,814万2,000円、都支出金で346万4,000円それぞれ増額するとともに、前年度繰越金を2,467万8,000円増額するものでございます。
 次に歳出予算でございますが、諸支出金では、国庫支出金等超過収入額返還金を66万3,000円増額するとともに、前年度において市が繰り出した運転資金分の精算として、一般会計繰出金を9,614万9,000円増額するものでございます。
 議案第56号 平成20年度三鷹市介護保険事業特別会計補正予算(第1号)
 今回の補正は、歳入歳出予算の総額に、それぞれ1億8,743万4,000円を追加し、総額を94億685万7,000円とするものでございます。
 この補正は、平成19年度決算によって、前年度の三鷹市の保険給付費が確定しましたが、同決算においては、国、支払基金、東京都、三鷹市がそれぞれ財政負担いたしました額が、保険給付費の見込みと実績に相違が生じたため超過となっていることから、同決算の翌年度である平成20年度において、保険給付費に係る本来の負担ルールに従った精算を行うことに加え、地域支援事業費を増額するものでございます。
 歳出予算から御説明をいたしますが、地域支援事業費では、チェックリスト送付の結果、特定高齢者候補者数が当初見込みに比べて増となったことに伴い、生活機能評価に係る経費の不足が見込まれることから、特定高齢者把握事業費を1,463万4,000円増額するものでございます。また、基金積立金では、介護保険保険給付費準備基金積立金について元金積立金を3,469万5,000円増額し、前年度保険料分を精算するほか、諸支出金において、国庫支出金等超過収入額返還金を3,935万7,000円増額し、前年度超過交付分を精算するとともに、前年度において市が運転資金分等として繰り出した一般会計繰出金を9,874万8,000円増額し、精算するものでございます。
 次に歳入予算でございますが、支払基金交付金において、過年度分を860万5,000円増額し、前年度交付不足分を精算いたします。繰入金では、歳出で御説明いたしました地域支援事業の財源として一般会計繰入金を1,463万4,000円増額するとともに、繰越金では、前年度繰越金を1億6,419万5,000円増額するものでございます。
 提案理由の説明は、以上でございます。
 よろしく御審議のほど、お願い申し上げます。


◯議長(石井良司君)  提案理由の説明は終わりました。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    日程第12 議案第57号 平成19年度三鷹市一般会計歳入歳出決算の認定について
    日程第13 議案第58号 平成19年度三鷹市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定につ
               いて
    日程第14 議案第59号 平成19年度三鷹市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について
    日程第15 議案第60号 平成19年度三鷹市老人医療特別会計歳入歳出決算の認定について
    日程第16 議案第61号 平成19年度三鷹市介護サービス事業特別会計歳入歳出決算の認定につ
               いて
    日程第17 議案第62号 平成19年度三鷹市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について
    日程第18 議案第63号 平成19年度三鷹市受託水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について


◯議長(石井良司君)  この際、日程第12 議案第57号から日程第18 議案第63号までの7件は、いずれも平成19年度決算に関する議案でありますので、一括議題といたします。
                    〔書記朗読〕
 それでは、提案理由の説明を求めます。市長 清原慶子さん。
                〔市長 清原慶子さん 登壇〕


◯市長(清原慶子さん)  ただいま上程されました平成19年度一般会計決算及び各特別会計決算の御審議をいただくに当たりまして、提案理由を御説明申し上げます。
 平成19年度の予算執行につきましては、私が市民の信託を受けて、2期目の任期の、最初の年度の予算としまして、施政方針に従い、高環境・高福祉のまちづくりによる「人間のあすへのまち」の実現を目指して全力を注いで取り組んでまいりました。
 それでは、決算内容の説明に先立ちまして、その背景となった経済環境について申し上げます。
 政府は、平成19年度の経済成長の見通しについて、当初、実質2.0%、名目で2.2%の伸びを見込んでおりましたところ、実績では、実質で1.6%、名目で0.6%の伸びとなりました。政府の年次経済財政報告によりますと、日本の景気回復は2008年に入ってから「足踏み状態」にあり、サブプライム住宅ローン問題に端を発した金融資本市場の変動、原油・原材料価格の高騰が企業や家計の行動を慎重なものにさせたことにより、企業部門の好調さが失われた結果、「企業から家計への景気回復の波及」についても実現に至っていないと指摘されています。
 こうした経済状況のもと、本年度の市税決算額は347億5,529万8,000円で、定率減税の廃止や個人住民税の税率フラット化を初めとした税制改正の影響や納税義務者数の増加に伴う個人市民税の増などにより、前年度と比較して7億9,928万2,000円、2.4%の増となりました。
 一方、各種交付金等については、減税補てん特例交付金が廃止されたことなどにより、地方特例交付金が9億943万4,000円、79.3%の大幅な減となりました。また、「三位一体の改革」に伴う暫定的な税源移譲措置であった所得譲与税については、所得税から住民税への税源移譲が行われたため皆減となったことなどにより、地方譲与税が7億3,279万3,000円、68.3%の大幅な減となりました。
 なお、平成16年度から実施された「三位一体の改革」では、平成19年度に行われた所得税から住民税への税源移譲をもって、すべての取り組みが終了したことになります。そこで、本市の税源移譲による増収額は、3億2,010万3,000円となる一方で、平成16年度から18年度までに行われた国庫補助負担金等の削減額の合計が8億6,513万3,000円であったことから、「三位一体の改革」の本市への影響額の合計は、5億4,503万円のマイナスとなりました。
 続いて、財政指標について申し上げます。
 まず、経常収支比率は89.8%で、前年度の86.5%から3.3ポイント上昇しました。
 これは、「三位一体の改革」による減収や減税補てん特例交付金の廃止など、国の制度改正による影響を大きく受けたことによるものです。本年度は、比率算定において分母となる経常一般財源等では、市税が増となったものの、地方特例交付金、地方譲与税が大幅な減となったことなどにより、10億5,031万2,000円、2.7%の減となりました。一方で、分子となる経常経費充当一般財源については、行財政改革の推進に努めたものの、人件費、扶助費等が増となり、全体では3億807万7,000円、0.9%の増となりました。
 次に、公債費比率は9.1%となり、対象公債費の減及び市税の増を反映した標準財政規模の増などにより前年度の9.8%を0.7ポイント下回りました。また、人件費比率は19.3%で、前年度の20.0%を0.7ポイント下回りました。
 なお、平成19年6月に「地方公共団体財政健全化法」が成立しました。これに基づき、財政の健全度をはかる指標として、これまでも算定していた実質公債費比率に、実質赤字比率、連結実質赤字比率、将来負担比率を加えた4つの健全化判断比率と公営企業の経営の健全性に関する指標である資金不足比率を算定し、監査委員の審査に付し、その意見をつけて市議会に報告するとともに公表することとなりました。本市においては、実質赤字比率、連結実質赤字比率及び資金不足比率の3指標は、いずれも分子に当たる実質赤字額等が発生していないため、表示される数値はありません。また、実質公債費比率は7.5%となり、前年度との比較では5.4ポイントの大幅な減となりました。これは、比率の法制化に伴い、算定方法が大きく見直されたことなどによるものです。そのほか、将来負担比率は51.8%となっています。
 このように本年度の財政指標は、行財政改革アクションプラン2010で定める目標をそれぞれ達成するとともに、国の法律に基づく健全化基準を大幅に下回るものとなりました。
 とはいえ、「三位一体の改革」における税源移譲と住民税の税率フラット化においては、平均税率の高かった本市のような地方交付税の不交付団体が、結果的に一般財源の減収を余儀なくされました。このように、引き続き予断を許さない財政状況が見込まれることから、今後とも的確な見通しのもと、適時に国等への働きかけを行うことを含め、適切な財政運営に努めていく必要があると認識しています。
 さて、このような状況の中で執行された平成19年度予算は、一般会計と特別会計を合わせた全会計の歳出決算額合計で995億7,238万5,000円となり、前年度に比べると53億9,404万4,000円、5.7%の増となりました。
 本年度は、「更なる挑戦・みたか新時代」のスタートの年として市政運営に取り組んだ年度であり、第3次基本計画の第2次改定に取り組むとともに、まる1、都市の再生・リノベーション、まる2、三鷹市独自のセーフティーネットの確立、まる3、次世代を担う子どもたちの成長を支え、子育て世代を支援する環境整備と教育の充実、まる4、「自治体経営改革の推進」と「新たな参加と協働の仕組みづくり」の4つの方向性を重視して、きめ細かく「選択と集中」による施策の重点化を図りました。この4つの方向性を踏まえ、平成19年度の市政運営の推進に当たっては、(1)地域主権の確立に向けた市政運営、(2)計画行政の推進と新たな行政需要への適切な対応、(3)行財政改革の推進と財政の健全性の維持の3点を、市政運営に当たっての基本的な考え方とし、「高環境・高福祉のまちづくり」に向けた事業展開を図りました。
 第1の地域主権の確立に向けた市政運営といたしましては、さきに述べた分権改革の推進などに伴って行われる地方財政制度改革において、多額の財源不足が生じることとなる自治体に対する制度的な配慮を求めるなどの取り組みを行っており、今後も引き続き、地方交付税による財政調整が及ばない不交付団体の立場から、積極的な運動を行っていく必要があると考えています。
 なお、本市独自の自治体経営の確立に向けた取り組みとしては、自治基本条例及びパブリックコメント制度や市民会議・審議会等の公開など新たな自治の仕組みの円滑な運用を進めるとともに、条例の普及・啓発を図りました。そのほか、引き続き自治体経営白書の発行や各部の運営方針と目標の策定、公表など、自治体経営の確立に向けた取り組みを進めました。
 第2の計画行政の推進と新たな行政需要への適切な対応としては、6つの最重点プロジェクトを中心に課題の「選択」を行い、経営資源の「集中」を図りながら事業展開を図りました。
 その主な取り組みを申し上げます。
 (1)安全安心のまちづくりプロジェクトでは、南浦小学校の耐震補強工事、にしみたか学園第二中学校体育館の建てかえ工事、耐震化を図る消防団第十分団詰所の建てかえ、中央保育園・母子生活支援施設三鷹寮や東台小学校の建てかえに向けた設計等に着手するとともに、三鷹市におけるファシリティ・マネジメントの推進に関する基本的方向を策定いたしました。
 そのほか、地域防災計画を改定するとともに、防災マップ・浸水ハザードマップを作成し、全戸配布を行いました。
 (2)地域ケア推進プロジェクトでは、地域ケア推進事業を引き続き井の頭地区で本格的に実施するとともに、モデル地区において災害時の要援護者支援台帳と福祉・災害時支援マップを作成したほか、家賃等保証制度の活用などにより、高齢者・障がい者への入居支援・居住継続支援を実施いたしました。
 そのほか障害者自立支援法の円滑な運営のために、低所得者に対する負担軽減措置を拡充いたしました。
 (3)バリアフリーのまちづくりプロジェクトでは、JR三鷹駅のエスカレーター等の整備に対する助成、引き続き「ほっとベンチ」の設置を行うとともに、バリアフリー対応状況を市民に提供するバリアフリーマップを作成し、市道第410号線の歩道整備、市道第15号線のバリアフリー化工事を実施したほか、市道第135号線(三鷹台駅前通り)歩道整備に向けた用地取得を進めました。
 (4)子ども・子育て支援プロジェクトでは、幼児教育機能を強化した保育施設ちどりこども園の開設、親子ひろばを併設したこじか保育園の整備を進め、星と森と絵本の家(仮称)の整備に向けた設計に着手し、みたか・子どもと絵本プロジェクトにおける市民との協働による事業を実施したほか、児童手当を拡充するとともに義務教育就学児医療費助成を実施し、乳幼児医療費助成において、4・5歳児に係る保護者の所得制限を緩和いたしました。
 また、にしみたか学園に続き、3つの中学校区で小・中一貫教育校の平成20年度開園に向けた準備を進めるとともに、第四中学校に教育支援学級を新設いたしました。
 (5)協働のまちづくりプロジェクトでは、第3次基本計画の第2次改定を実施したほか、三鷹ネットワーク大学の各種講座を充実するとともに、町会・自治会等の地域自治組織が実施する先導的な活動に対し、新たな助成制度を創設いたしました。また、国立天文台の地域開放に向けた施設の利活用策、公開のあり方などを調査・検討するとともに、花と緑に関する市民活動をサポートする新たな組織の設立に向けて検討を進めました。
 (6)IT活用プロジェクトでは、三鷹市ユビキタス・コミュニティ推進基本方針の策定、統合型地理情報システム(GIS)の導入、平成20年度のホームページのリニューアルに向けての基本方針の策定、老朽化した図書館コンピューターシステムの更新と図書検索サービスの高速化を行ったほか、市税等の納付機会の拡大を図るため、コンビニ収納の対象税目の拡大を図りました。
 これらの重点的に取り組んだ施策のほか、本年度の主要な成果について引き続き申し上げます。
 みたか都市観光協会の設立と運営支援、商店会連合会の行う全市的なセールやイベント事業等への助成、都市計画道路3・4・13号線用地の取得や天文台下駐輪場・三鷹台第4駐輪場・三鷹駅南口西駐輪場の整備、連雀中央公園、大沢の里、野崎二丁目公園の用地取得、市道第138号線(山中通り)の井口八幡入口バス停へのバスベイ設置などを実施いたしました。
 また、環境演劇の開催など、ISO14001取得を踏まえた取り組みを進めるとともに、三鷹市ごみ処理総合計画2015及びふじみ衛生組合を事業主体とした新ごみ処理施設整備実施計画の策定、道路雨水貯留浸透施設設置工事等の合流式下水道改善事業の推進などに取り組みました。
 さらに、太宰治文学サロンを開設するとともに太宰治顕彰事業の企画等の準備、三木露風展・吉村昭展・山本有三生誕120年記念事業の開催、大沢総合グラウンドの本格的な整備に向けた基本・実施設計などを行いました。
 次に、第3の行財政改革の推進と財政の健全性の維持について申し上げます。
 本年度は、市財政を取り巻く厳しい状況が続く中、時代の変化と新たな行政需要に適切に対応しながら諸施策を推進していくため、行財政改革アクションプラン2010が目指す創造的な自治体経営に向け、一層の経費節減と財源確保を行うとともに、さらなる「選択と集中」による施策の重点化を図りながら、市民サービスの質の確保に努めました。
 都市財政の充実強化に向けては、第二期分権改革の推進や地方交付税の不交付団体への適切な措置、東京都市町村総合交付金の大幅な拡充などについて、東京都市長会を通じて、引き続き国、東京都に働きかけました。
 人件費削減の取り組みについては、学校給食調理業務の委託化について、自校方式により学校給食の質の充実を図りながら段階的に進めることとし、平成19年4月から小・中学校4校で実施しました。また、西野保育園について、平成19年4月から社会福祉法人三鷹市社会福祉事業団によるサービスの質を重視した緩やかな公設民営化方式に移行しました。こうした取り組みに加え、引き続き全庁的に事務事業の見直しを行い、再任用職員の積極的な活用を図りつつ職員定数の見直しを進めるとともに、超過勤務の縮減などにより総人件費の抑制を図りました。
 このほか、国や東京都の補助金の積極的獲得、受益と負担の適正化の取り組み、入札制度改革や各種補助金・負担金の見直し、低未利用地等の有効活用、国の公債費負担対策を活用した公共下水道事業債の繰上償還などを行いました。厳しい財政状況の中、市債や基金の一定の活用により計画事業の推進に努める一方、繰上償還などによる市債残高の削減や、ほぼ前年度水準を維持した基金残高の確保により、後年度負担の軽減と財政の健全性の維持に特に努力を傾注しました。
 今後も、時代の変化と新たな行政需要に適切に対応しながら諸施策を推進していくため、組織全体が経営意識を持ちながら「選択と集中」による施策の重点化を図るとともに、限られた経営資源を最大限生かすために施策・事業の見直しを進めるなど、さらなる行財政改革を推進してまいります。
 続いて、一般会計の概要を申し上げます。
 予算現額は589億7,630万2,000円で、これに対して歳入決算額が573億3,891万5,000円、歳出決算額が558億9,208万6,000円で、前年度と比較しますと、歳入では19億7,956万8,000円、3.6%、歳出では25億2,355万4,000円、4.7%といずれも増となりました。
 予算現額に対する収入率は97.2%、執行率は94.8%で、歳入歳出差引残額は14億4,682万9,000円でございます。
 歳入で前年度に比べ増となった主なものは、市税、国庫支出金、都支出金、繰入金、繰越金などです。一方、減となった主なものは、地方譲与税、地方特例交付金、諸収入などです。
 本年度の歳入決算は、普通建設事業費や扶助費の増など、歳出の増を反映した状況になるとともに、「三位一体の改革」など国の制度改正の影響により、市税の増がある一方、地方特例交付金や地方譲与税が減となったことなどが特徴となっています。また、基金取り崩しによる財源確保を図ったため繰入金が大幅な増となりました。
 歳出については、前年度に比べ総務費、民生費、土木費、教育費、公債費などが増となる一方、消防費、諸支出金などが減となりました。
 このうち、民生費の増は、主に障害者自立支援法の施行に伴い介護給付費等が増となったこと、西野保育園の建てかえ及びこじか保育園の整備を行ったことや児童手当の拡充などによるものであり、教育費の増は、にしみたか学園第二中学校体育館の建てかえや一小スーパーリニューアル工事費が増となったことによるものです。公債費は再開発事業特別会計の廃止に伴う再開発事業債の引き継ぎや高金利債の繰上償還に伴う償還元金の増が主な要因となっています。
 また、消防費の減は、主に前年度の消防団第七分団詰所の整備が終了したことや常備消防事務に係る東京都への負担金が減となったことによるものです。
 続きまして、特別会計の概要について申し上げます。
 まず、国民健康保険事業特別会計ですが、歳入決算額160億5,522万3,000円、歳出決算額159億9,291万7,000円で、前年度に比べ、歳入では16億2,750万9,000円、11.3%、歳出では16億7,596万5,000円、11.7%の増となりました。
 前年度と比較した歳出の主な増要因では、医療制度改革の影響による前期高齢者数の増加等により保険給付費が増となるとともに、保険財政共同安定化事業に係る共同事業拠出金や高齢者医療費への保険者負担分である老人保健拠出金が増となったことなどによるものです。
 歳入では、共同事業交付金、療養給付費等交付金などが増となりました。
 なお、国民健康保険税について、市民税の税率フラット化により、低所得者層を中心に急激な負担増が見込まれたことから、セーフティーネットとしての機能を果たす取り組みとして、賦課方式を所得比例方式(旧ただし書き方式)に変更し、経過措置を設けて負担軽減を図ったところです。
 次に下水道事業特別会計ですが、歳入決算額39億6,290万7,000円、歳出決算額39億606万7,000円で、前年度に比べ、歳入では4億1,376万5,000円、11.7%、歳出では5億1,759万9,000円、15.3%の増となりました。
 前年度と比較しますと、歳出では、都市型水害対策事業費が、前年度事故繰り越し分を含めて増となったことや国の公債費負担対策を活用して高金利債の繰上償還を行ったことなどが主な増要因です。
 歳入についても、歳出決算額の建設費の増に関連して市債が大幅に増となっています。
 次に老人医療特別会計ですが、歳入決算額116億87万8,000円、歳出決算額115億7,620万円で、前年度に比べ、歳入では5億5,390万8,000円、4.6%、歳出では3億4,732万円、2.9%、それぞれ減となりました。本年度の医療諸費は、医療制度改革に伴う給付対象年齢引き上げによる年間平均受給者数減の影響などにより、前年度に続いて減となりました。
 次に介護サービス事業特別会計ですが、本年度から老人保健施設事業特別会計から名称を変更し、これまでの牟礼老人保健施設はなかいどうに、一般会計に計上していた高齢者センター及び特別養護老人ホームに係る事業を加え、この特別会計で一体的に経理を行っています。
 このため、歳入決算額12億6,634万円、歳出決算額12億6,313万2,000円で、前年度に比べ、歳入では8億7,498万3,000円、223.6%、歳出では8億9,811万3,000円、246.0%、それぞれ大幅な増となりました。また、公債費は、高齢者センターけやき苑、特別養護老人ホームどんぐり山に係る起債償還費を一般会計から組みかえたことや、市債の繰上償還を行ったことにより増となりました。なお、牟礼老人保健施設はなかいどうにつきましては、年間平均入所率が93.1%、通所部門での利用率が93.7%といずれも前年度を上回ることができました。
 次に介護保険事業特別会計ですが、歳入決算額84億4,822万5,000円、歳出決算額82億8,402万9,000円で、前年度に比べ、歳入では4億2,206万8,000円、5.3%、歳出では4億4,920万6,000円、5.7%、それぞれ増となりました。
 前年度と比較しますと、歳出では、利用者増に伴って保険給付費が増となるとともに、地域包括支援センターを新たに2カ所設置したことなどから、地域支援事業費が増となりました。
 歳入では、介護保険料が増となるとともに、保険給付費の増に伴い国庫支出金、支払基金交付金、都支出金、繰入金が増となりました。
 最後に、受託水道事業特別会計ですが、歳入歳出決算額は、いずれも26億5,795万4,000円で、前年度に比べ、歳入歳出とも3億5,780万円、15.6%の増となりました。
 本年度は、引き続き、石綿セメント製導水管のダクタイル鋳鉄管への布設がえを進め、残存率はゼロ%となりました。また、老朽化した普通鋳鉄製配水管のダクタイル鋳鉄管への布設がえ事業や、安定的な揚水量を確保するための水源井などの掘りかえ事業などを実施しました。
 以上、各会計の決算について、その概要を御説明しました。
 何とぞよろしく御審議の上、認定いただきますようお願いいたします。


◯議長(石井良司君)  提案理由の説明は終わりました。
 次に、監査委員から、各会計決算に関する審査意見の報告を求めます。監査委員 黒田克司君。
               〔監査委員 黒田克司君 登壇〕


◯監査委員(黒田克司君)  監査委員の黒田でございます。
 地方自治法第233条第2項及び同法第241条第5項の規定により、平成19年度三鷹市各会計決算及び各基金の運用状況について、谷口監査委員とともに審査を行いましたので、私が代表して、その結果につきまして御報告いたします。
 審査の対象は、
  平成19年度三鷹市一般会計歳入歳出決算
  平成19年度三鷹市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算
  平成19年度三鷹市下水道事業特別会計歳入歳出決算
  平成19年度三鷹市老人医療特別会計歳入歳出決算
  平成19年度三鷹市介護サービス事業特別会計歳入歳出決算
  平成19年度三鷹市介護保険事業特別会計歳入歳出決算
  平成19年度三鷹市受託水道事業特別会計歳入歳出決算
  平成19年度三鷹市各基金の運用状況
についてであります。
 審査の期間は、平成20年6月20日から平成20年8月22日まで行いました。
 審査の手続といたしましては、決算審査に当たって市長から提出されました各会計の歳入歳出決算書、歳入歳出決算事項別明細書、実質収支に関する調書、財産に関する調書及び各基金の運用状況を示す書類が、地方自治法等関係法令に準拠して作成されているか、計数が正確であるか、予算の執行が適正かつ効率的になされているか等に主眼を置き、それぞれの関係諸帳簿及び証拠書類との照合など、通常実施すべき審査手続のほか必要と認めるその他の審査手続を実施いたしました。
 審査の結果につきましては、審査に付された各会計の歳入歳出決算書、歳入歳出決算事項別明細書、実質収支に関する調書、財産に関する調書及び各基金の運用状況を示す書類は、法令に準拠して作成されており、計数に誤りはないものと認められました。
 また、予算の執行はおおむね適正になされており、その概要は、平成19年度決算等審査意見書に記載のとおりでございます。
 財産に関する調書及び各基金の運用状況の概要は、同意見書の「2 財産の管理について」及び「3 基金の運用状況」の項で述べているとおりであります。
 決算の概要につきましては、主に計数の説明等でございますので、同意見書を御高覧願うこととし、説明は省略させていただきます。
 最後に、同意見書の52ページから54ページに審査結果のまとめを申し述べさせていただきましたので、よろしくお願いいたします。
 以上をもちまして、審査結果の報告とさせていただきます。


◯議長(石井良司君)  以上で監査委員の審査意見の報告は終わりました。
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◯議長(石井良司君)  本日はこれをもって延会いたします。
 なお、次回の本会議は9月9日午前9時半に開きます。文書による通知はいたしませんから、さよう御了承願います。御苦労さまでございました。
               午前10時35分 延会