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トップ会議録会議録閲覧 > 会議録閲覧(平成19年文教委員会) > 2007/09/12 平成19年文教委員会本文
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2007/09/12 平成19年文教委員会本文

                  午前9時29分 開議
◯委員長(宍戸治重君)  おはようございます。それでは、文教委員会を開会いたします。
 即、休憩をとって、きょうの日程を確認したいと思います。
 休憩いたします。
                  午前9時30分 休憩



                  午前9時31分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。
 ただいま休憩中に確認させていただいたとおり、本日の議事日程で進めさせていただくこととします。よろしいですね。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 確認させていただきました。
 それでは、休憩いたします。
                  午前9時32分 休憩
            (にしみたか学園三鷹市立第二中学校を視察)


                  午後1時30分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  それでは、委員会を再開いたします。
 午前中の視察、大変御苦労さまでした。
 それでは、日程に沿いまして、これから生活環境部の報告を議題といたしたいと思います。よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、お願いいたします。


◯生活環境部調整担当部長(藤川雅志君)  皆さん、こんにちは。生活環境部からの行政報告をさせていただきます。よろしくお願いしたいと思います。
 生活環境部の方からは、芸術文化、中でも三鷹市ゆかりの文学者に関する取り組みにつきまして御報告させていただきたいと思います。まず、太宰 治の関係についてでございますけれども、太宰 治は平成20年に没後60年、それから平成21年が生誕100年に当たりまして、全国的にも注目が高まるものと予想されているところでございます。三鷹市としましても、この機会をとらえまして、太宰 治を顕彰する事業を行おうということで、本年度、いろいろな準備、検討を進めてきたところでございます。この準備、検討の過程で、この顕彰事業は今年度から準備から着手へということで取り組みまして、平成20年・21年を中心に、平成22年には、市制施行60周年を迎えるという節目の年に当たるということもございますので、平成22年にわたる足かけ4年にわたって計画的に顕彰事業を実施していこうではないかということで考えているところでございます。太宰 治を顕彰するとともに、あわせて文化都市三鷹、訪れる魅力のあるまち三鷹ということを多方面に発信していこうではないかということで計画させていただいているところでございます。
 今年度から着手する事業といたしまして、今回、補正予算という形で市議会の方に提案させていただきました「太宰が生きたまち・三鷹」をテーマとする文学サロンの整備ということがございますけれども、文教委員会委員の皆様には、この文学サロンの件も含めまして、庁内のプロジェクトのチームで、これまで第1次報告書として取りまとめてまいりました太宰治顕彰事業全般の基本的な考え方について主に御報告させていただこうと思っているところでございます。なお、ついでですけれども、昨日、総務委員会でこの案件について御報告させていただいたところ、幾つか御意見を賜ったわけですけれども、一応、私どもとして3年間から4年間、足かけ4年間──実質的には3年ぐらいになるのかもしれませんけれども、4年間の限定ということでこの事業に取り組むわけですけれども、なぜこういった限定になってしまったのか、あるいは太宰 治の関係ということであれば、井心亭なんかもあるのではないか、それからこの事業を観光事業にどう生かすのかというような質問などもございました。また、いつから事業が始まるのか、ランニングコストはどれぐらいかかるのか、それから整備工事はどういう積算をしているのかというような、主に総務的な観点からの御質問を承りました。また、中には、新聞報道で既に決まり事として出されてしまっているけれども、議会の審議の前に決まり事みたいにして出てしまうのはいかがなものかと、そんなような御指摘もいただきましたが、ソフトの中身についての議論というのは、文教委員会があるということもございましたでしょうけれども、余り出なかったという状態でございます。
 太宰 治については、この後、担当より説明させますけれども、もう1点、太宰 治だけではございません。このほか、この秋に山本有三、吉村 昭、三木露風など、三鷹市ゆかりの文学者を顕彰する展示会等が多数計画されておりまして、こうした取り組みについてもきょうは御案内させていただきまして、三鷹市が今取り組んでおります芸術文化、特に文学顕彰の取り組みについての御報告という形で行わせていただきたいと思います。
 では、具体的な内容については、担当のコミュニティ文化室長の方から説明いたします。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  資料の2ページ目になりますが、第1次報告書の方から御説明させていただき、後ほど、残りの資料を御説明させていただきたいと思います。資料2ページにあります記念事業プロジェクト第1次報告書というタイトルでございますけれども、今年度の予算におきまして、太宰の没後60年・生誕100年に向けた顕彰事業の企画等の準備・検討をするに当たりまして、庁内検討会議を設置したところでございます。その中では、太宰 治をテーマとした文化事業、あるいは観光事業の企画立案や太宰関連事業の調査研究に関しまして、幅広い視点で検討を重ねているところでございます。本報告書でございますが、これはこれまでの検討経過を踏まえ、迅速に対応すべきであるとの観点から、本年度内に実施すべきであるものとして第1次報告として取りまとめたものでございます。
 プロジェクトの趣旨、目的でございます。3ページを見ていただければと思いますけれども、今もなお時代を超えて読み継がれている太宰に関しまして、没後60年・生誕100年を迎えるに当たり、太宰の人となり、そして文学世界を内外に発信することが「文学のあるまち」として市が推進してきている文化都市の形成においても大きな意味を持つものであり、また新たな三鷹の文化の創設にもつながるものである。そういうことで、基本的なテーマといたしまして、1つは、太宰 治とその文学の魅力を内外に発信をする。2つ目は、人と地域との交流、これは太宰治事業を通じて多くの人々及び地域との新しいコミュニティの輪を広げるという形になっております。そして、3番目に、文学を軸としたまちづくりをテーマに、民学産公の協働によって事業を展開していくという形で今考えているところでございます。事業期間でございますけれども、先ほど来御説明しているとおり、平成19年度──今年度から市制60周年までの4年間という形で、今年度はまさにプレの、先行事業として位置づけて事業を展開していきたいと考えているところでございます。
 具体的な事業計画案でございますが、1つは、文学講演会──4ページ目の5番の事業計画案でございますが、もともと、太宰 治の関連事業として、これまで選考委員による講演会をお願いしてきております。この事業をこのプロジェクトの先行事業として位置づけ、開催していくということでございます。これは既存事業でございますが、次の「「太宰治 百夜百冊」〜太宰文学に触れる連続講習会〜」、これは今検討会議のメンバーにもなっておりますネットワーク大学の方から、太宰関連の講演会を「百夜百冊」というタイトルで平成20年の2月以降から行っていきたいというような計画案が今出ております。
 それから、今回、補正の方で挙げさせていただきました太宰ゆかりの地を活用しまして、太宰 治をテーマとした展示を初め、交流や情報発信の場として広く市民や三鷹を訪れる多くの人の利用に供する文学サロンの開設も挙げているところでございます。引き続き、私ども、来年度以降の事業について、年内までには最終報告をまとめまして、予算に反映させていきたいと考えているところでございます。
 それでは最初の、文学サロンの整備概要、1ページ目でございますけれども、お開きください。所在地は、下連雀三丁目にありますゆかりの地として文学散歩の1つにもなっており、また当時、太宰が頻繁に立ち寄ったと言われる旧伊勢元酒店が、現在跡地に新ビルを建設しているということから、その1階部分を借り上げまして施設整備を行うものでございます。規模、面積でございますが、約50平米の施設スペースとなっているところでございます。この施設を活用しまして、三鷹のまちと太宰とのかかわりという視点から展示を初め、交流、あるいは散策拠点としての機能を持たせる、そういう必要な整備を考えているところでございます。事業費につきましては、整備費のほか運営費、あるいは賃借料などの内訳となっているところでございます。
 そこで、この文学サロンの位置づけといいますか、機能や事業についての考え方でございますが、仕事部屋など、太宰ゆかりの地が点在しております。その、まち全体を展示場と位置づけまして、「太宰が生きたまち・三鷹」展というものを開催し、このサロンが市内散策の最初の一歩となる拠点機能を有する施設として展示を初めとしたいろいろな機能を持たせていきたい。また、具体事業の方向性でございますけれども、先ほど申し上げたように、三鷹のまちと太宰とのかかわりの視点から、太宰の自筆原稿のレプリカ、あるいは自宅写真の展示、情報誌や散策マップ、あるいは関連グッズなどの販売など、太宰とその文学の魅力を内外に発信するほか、人と地域との交流、そして文学を軸としたまちづくりにつなげていきたいと考えております。なお、運営でございますけれども、現在、芸術文化振興財団に運営を委託する方向で考えておりますけれども、事業の実施に向けましては、みたか都市観光協会、あるいはまちづくり三鷹、ネットワーク大学などの関係機関・団体とも連携をしていきたいと思っております。
 次に、6ページ目にあります太宰 治の年譜でございます。参考資料ということでございます。日本近代文学を代表する作家の1人でもありますし、また没後50年以上経過した作家では、夏目漱石と並んで、今もなお時代を超えて読み継がれている太宰であります。昭和14年、二重丸で9月と書いてありますけれども、そこから昭和23年6月までの間、三鷹の下連雀で過ごしまして、「人間失格」、あるいは「斜陽」などの代表作を執筆したということであります。また、主要な作品の大半が三鷹で多く書かれており、井の頭公園を初めとした三鷹が頻繁に出てきている、登場しているということでございます。
 最後になりますが、7ページ目の「みたか太宰マップ」でございます。市内には「桜桃忌」に多くのファンが訪れる禅林寺、あるいは自宅の跡、仕事場跡、あるいはマント姿の写真で知られる三鷹駅の近くの陸橋など、太宰ゆかりの地が多く点在しております。文学散歩をする来訪者をサポートするマップとして今後活用していきたいと考えているところでございます。ただ、現存するものが余り数多くございませんので、案内表示版など、創意工夫を凝らしながら進めていきたいと考えているところでございます。
 それでは、続けて、先ほど申し上げました山本有三、吉村 昭、三木露風を顕彰する企画展のことでございますけれども、ゆかりの文人たちの企画展ということで、まず、この9月から山本有三記念館におきまして、生誕120年の記念展として山本有三の生涯の企画展をやる予定でございます。あわせまして、講演会、作品朗読会なども行う予定でございます。なお、山本有三記念館につきましては、今年度、特別展示室を2階に新たに開設しまして、有三の身の回り品をより多くの皆様に見ていただくということで、有三を身近に感じていただけるのかなと思っております。10月になりますと、「吉村昭文学回顧展」、これは芸術文化センターで行いますけれども、昨年7月にお亡くなりになった方でありますけれども、太宰賞の復活などに非常に貢献していただいた方でございます。回顧展とあわせて、夫人で作家の津村さんと文芸評論家の大越さんの追悼対談も予定しております。最後ですが、「赤とんぼ」の三木露風展を11月から芸術文化センターで予定しております。約3,000点有余の資料をいただいております。その総まとめという形ではございませんけれども、よりすぐれたものを抽出しまして、多くの方に露風の「赤とんぼ」──露風と「赤とんぼ」を結びつけるということで、知らない方も随分おられる、そういう方々も含めて企画展を開催して、3カ月間の企画展を進めてまいりたいと思っております。以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  報告は終わりました。これから質疑に入るわけですが、先ほど、報告の中にもありましたように、総務委員会の管轄については一定の結論が出ているようですので、文教委員会の中でより深めたいと考えていますので、よろしくお願いします。
 それでは、質疑に入ります。


◯委員(浦野英樹君)  まず、イベントですとか、プロジェクトの広報というか、告知、主に市外への広告というか、広報についてどういった戦略なり、予定なりがあるのかというのがもし現時点でありましたらお聞かせいただきたいというのと、具体的に言いますと、例えば雑誌とのタイアップ企画というのもあっていいのかなと思うんですけれども、そういったものは今考えておられるのかどうかお尋ねしたいと思います。


◯委員長(宍戸治重君)  休憩いたします。
                  午後1時47分 休憩



                  午後1時48分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  文学事業がこの太宰顕彰事業の中心と私どもは考えておりますが、ただ、太宰の持つ魅力というものは、何も文学だけではございません。観光振興を含めたまちの活性化にもつながるものだと思っております。三鷹の2文字を全国に発信するためには、地域内のPRだけではなく、やはり多くのマスメディアを活用してやることも大事だろうと思っております。そういう方向で現在考えているところでございます。以上です。


◯委員(浦野英樹君)  今考えているということなんですけれども、例えばどういった体制でそういったことを検討されるのかということを。


◯生活環境部調整担当部長(藤川雅志君)  実は、今年度がそれをどういうふうに総合的に検討していくかという議論を今やっている最中でございます。現時点で皆さんのプロジェクトの報告書の中にありますとおり、定期的な文学サロンの通信を年4回出していくとか、太宰関係マップを作成して、それを市内だけではなくて、各研究機関だとか、情報機関だとかそういうところにお配りしてPRするとか、太宰治賞が、先ほど雑誌との連携みたいなことをおっしゃいましたけれども、筑摩書房とのつながりの中で太宰治賞なんかも復活しておりまして、筑摩書房からも一定の協力をしたいというようなお話もありますので、具体的に、今回の第1次報告書のプロジェクトの報告書を一応基礎に、これから来年度に向けた予算をどういうふうに組んでいくかというような議論もいたしますので、その中で網羅的にきちんと示していけたらいいなと考えております。


◯委員(浦野英樹君)  ありがとうございます。今、筑摩書房の話が出ましたけれども、最近、若者向けに、例えば中央線をテーマにしたムックですとか、本というのが結構出て、書店でも売れているようなんですけれども、そういった感じでメディアに明るい人をメンバーに入れて検討していくのがよいのかなと思います。以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  ほか、次。


◯委員(緒方一郎君)  太宰のことなんですが、この後にも若干名前が出ております三鷹にゆかりの文学者たちという意味では、亀井勝一郎さん、瀬戸内寂聴さん、それから武者小路さん──武者小路さんや亀井さんは、御子孫が現実に住んでおられたりいたしますので、今後、太宰だけではなくて、トータル文学としての考え方の一部としてこれがあるのか、その辺をぜひお聞かせいただきたいと思います。
 それから、幾つかの展示のスタイルが出ておりますけれども、こういったプレゼントとか、そこで行われるサービスは、どこかモデルになっているところがあるのでしょうか。あれば教えていただきたいと思います。
 それから、これは観光ということもありますし、市民の方に喜んでいただく、また多くの方に三鷹に来ていただくということの目的を持っていると思うんですが、それらの検証というか、評価基準、こういうことまでいけば成功だね、こういうところはもう一息というような、もちろん3年間の中ではありますけれども、固定的なこととかいろいろなことも考える、どこを1つの評価基準としてお考えなのかお聞かせください。以上です。


◯生活環境部調整担当部長(藤川雅志君)  三鷹市のゆかりの文学者というのは、今御指摘のあったとおりたくさんおられます。本来であれば、トータルな文学者をいかに生かして芸術のまち三鷹というのを打ち出すかという構想をきちんと出した上で個別的なことをやるというのが本当は順序かもしれません。ただ、今回の場合には、太宰 治の周年事業が目の前に迫っているということもございまして、これがいいスタートラインというか、きっかけになるのではないかということで私どもは事業に乗りかかっているところでございまして、個別的な吉村さんとか、三木露風さんとか、いろいろな事業も打っておりますけれども、この後、基本計画の見直し等もございますので、もう一度市としてそういった文学者を顕彰しながら芸術のまち三鷹をどう打ち出していくのかという戦略的な検討というのは──今もやりながらやっているつもりなんですけれども、皆さんにはそういうふうに見えない、個別のことが出ているような感じに見られるかもしれませんので、きちんとその辺は今後議論をして、三鷹市としてのトータルな考え方が出せるようにしてまいりたいと思います。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  この文学サロンに関連して、モデル的な部分が参考にあるのかというお話だと思いますけれども、私どもはまだ具体的には、この程度のスペースでいかに効率よくお客様を満足させるような施設運営というのは、三鷹市では恐らくかつてない経験だと思います。国立系の美術館とかがございます。その中には、例えばインテリアデザイン系のデザイン室みたいなものを抱えている部分もございますので、運営も含めまして、その辺もよく参考にしながらこの施設を整備・運営ができたらいいなと思っております。また、今、ことしの予算では、調査研究費として100万円いただいておりますけれども、調査会社を通じながらよりよい運営ができる方策を考えていきたいと思っております。
 顕彰の基準という話ですけれども、具体的には評価基準といいますか、そういうものはまだ定めておりませんけれども、基本的には、市民満足度を向上させることが一番大事ではないかと思っております。来た方に気持ちよく帰っていただけるような施設の運営、展示、交流の場にできたらいいなと思っておりますので、今後、その辺も含めて考えていきたいと思っております。以上です。


◯委員(緒方一郎君)  ありがとうございました。まず第1点でありますけれども、今後、こういう事業がパンフレットとか、企画書という形で市民の方に、目に触れるような段階になったときに、例えば3ページ目のプロジェクトの目的のところに山本有三とか、武者小路実篤、三木露風などのと書いてあれば、これは武者小路さんの御子孫のところにもごあいさつというか、亀井先生もこれにかかわっていることもありますので、今全体でやっているのであれば、特に市内に在住されている方の御遺族にはそういった配慮が必要ではないか。今後、いろいろな資料、あるいは逆に言ったら太宰とのかかわりがある方もいらっしゃるかと思いますので、そうしたことも御協力いただきたいという幅広いあれが必要なのかなと思いますが、いかがでしょうか。
 それから、今の評価基準の中で、ジブリの中の案内人の方もそうですし、太宰の飛び込んだところの石のところ、それから風の散歩道を御案内いただく三鷹の観光ボランティアの方々が大変熱心なんです。結局はそうやって、サロンはサロンとしてあるとして、広げていったり、また動き回っていただくときにはそういう方々の御協力や御意見も大変貴重なものだと思いますので、そういうような取り組みもぜひ広げていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


◯生活環境部調整担当部長(藤川雅志君)  初めにおっしゃられた市内在住の方、御遺族だとかそういうことの御指摘は、私どももまことにそのとおりだと思っております。三鷹市では、武者小路さんと山本さんは名誉市民でもございますし、太宰 治も三鷹にとっては非常にゆかりの高い文学者ですけれども、そういう名誉市民の御遺族というのもいらっしゃいますし、文学顕彰をする場合には非常にその辺が難しいところで、顕彰されるのはうれしいけれども、余り観光だ、観光だということで行政で騒いでしまうと、御遺族の意を損ねてしまうとか、いろいろ配慮しなければいけない問題がございますので、今回初めての経験でもございますので、その辺は十分注意しながら、また学びながらやっていきたいと思っております。
 それから、3点目でございますけれども、先ほど、2点目でモデルはあるかというようなお話がございましたけれども、私ごとで申しわけないんですけれども、去年、市川市に仲間の人間と行ってまいって、市川市は、万葉集の真間の手児奈というのが、水に飛び込んで入水したということで万葉集の大きな詩のテーマになってございまして、万葉集のまちづくりということで、手児奈が亡くなったところにお堂がございまして、そこに行く道をずっと万葉の道みたいな形で、文学的な財産を非常に大事にされております。そういう施設づくりをしたことによって、そこの観光ボランティアの方たちもそこを中心に非常に活発な運動をされておりまして、見事だなと私は思った経験がございます。三鷹の場合も、これからはこういうことを次の活性化、ソフトの振興、こういうのにどういうふうにつなげられるかということが一番の評価基準かなと。3年間たってみたときに、やはりよかったなと。ほかの観光や何かいろいろなところがみんな盛り上がったなというような感じになれば、当然成功だったということになろうかと思いますので、その辺、十分意を用いて頑張っていきたいと思っております。よろしくお願いします。


◯委員(緒方一郎君)  ありがとうございました。よろしくお願いいたします。


◯委員長(宍戸治重君)  次の方。


◯委員(大城美幸さん)  大事な質疑とかは総務委員会でやられていると思うので、今言われたまちの活性化、三鷹が終わってみて活性化にいろいろな面で役立ったということになればいいと思うんですけれども、今回のは太宰が中心なんですけれども、太宰がいろいろたどった足取りを拠点にマップをつくるとなっているんですが、そこに住んでいる人がいるわけですよね。その人たちの許可をとってやらなければいけないと思うのですが、住んでいる家をのぞかれたりしたら困るとかいろいろなことも出てくるかなと思うんですが、この事業概要でいろいろ情報発信、グッズをこれからつくるわけですよね。そういうものに運営方法でいろいろみたか都市観光協会だとか、まちづくり三鷹とかと連携してやっていくとなっているんですが、その事業概要を実現していくプロセスというか、もうちょっと細かく教えていただきたいと思います。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  先ほど、最初に、この太宰の顕彰事業を進めるに当たりまして、庁内の検討会議をつくっております。そこでは当然、先ほど来の検討テーマをもとにして、一応、庁内のメンバーのほかにも芸術文化振興財団、あるいは今言われたまちづくり三鷹、みたか都市観光協会、そしてネットワーク大学なども参加しております。また、必要に応じて、今回の太宰に関しましては、市民の団体で太宰の研究会の方、あるいは先ほど来言われている観光ガイド協会など、民学産公でこの事業を進められるような体制も整っております。ですから、具体的には、検討会議を中心に関係する事業の中身について、そして進め方について議論を進めていきたいと思っております。具体的な話になると思うんですけれども、先ほど、案内表示版、これは確かに御迷惑な方もおられると思います。恒常的に設置できる部分もあればできない部分もあると思うんです。恒常的にできる部分というのは、私どもが持っている施設なんかはできますし、また御理解をしていただける方にもできると思いますが、そうでない方に関しては、例えば少なくとも1カ月ないし2カ月間とか、そういった形でお願いをして設置していただくという形でどうかなと、そういうことも今考えているところでございます。


◯委員長(宍戸治重君)  次。


◯委員(土屋健一君)  では、1点だけ。展示事業のところに、三鷹で書いた作品のレプリカ展示とあるんですけれども、実際、太宰 治の価値のある資料はどの程度三鷹市でお持ちでしょうか。その1点だけお願いします。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  たしか10年前に没後50周年、これは教育委員会でやっております。三鷹市には、肝心の自筆原稿・草稿等の資料については全く保有していないということで、10年前も青森県の近代文学館、神奈川県の近代文学館、あるいは個人でお持ちになっている方も非常に多い。また、遺族の方も幾つも持っておりますので、基本的にはすべてお借りをする形で展示をするという形でやったようです。ただ、ここはいかんせん貸し店舗用のお店であるということでございますので、自筆原稿等をやるに際して、かなり管理とかという問題が出てきますので、レプリカ等で展示をしていければと思っているところでございます。


◯委員(土屋健一君)  ありがとうございました。以上です。


◯委員(中村 洋君)  それでは質問させていただきます。文化行政ということなので、いろいろときのうも議論があったやに聞いているんですけれども、厳しい時代なのにどうかということもあったようですが、バランスの問題だと思うので、厳しい時代でもこういうことをやることによって市民を元気づけるということもありますから、派手過ぎてもいけないけれども、必要程度はやっていかなければいけないのかなと思います。そういった中で、100年記念事業プロジェクトということになるので有期的なものになると思うんですが、それで終わるのかどうかということをこの中で検討していただきたいと思うんです。例えば、今も言いましたけれども、サロンそのものは貸し店舗ということなので期限があるものなのかもしれませんけれども、長くどう見ていくのか、行政が文化をやるという意味合いは、もちろん市民を元気づけるということとか文化振興もあるんでしょうけれども、どこもやることがなければ散逸してしまうものを、事業ということではなくて保存していくとか、そういうものを残していくという役割もあるわけですから、必要ということであればやっていかなければいけないと思いますし、これが終わってしまった後はどうしていくのか。要はほかにこういうようなことをやるところがないのであれば──筑摩書房がやってもいいんですけれども、どこもそれをやらないということであれば、三鷹市がそれをやるということも考え方としてはあってもいいし、とりあえずは暫定でサロンをつくるけれども、長期的にまたそういうのは、これだけでやるのか、ほかの方も含めての文学ということの保存にするのか、どこかいろいろ買い集めて倉庫みたいのをやるとかもあると思うんですけれども、100周年記念ということだけではなくて、長期的にこういったものをどう見ていくかということのお考えをお伺いしたいと思います。


◯生活環境部調整担当部長(藤川雅志君)  実は、私どもも内部でいろいろ議論したものの大きな問題点が1つそこにございまして、今御指摘いただいたとおり、文化事業というのは、市役所にとっては、例えば、ごみどうしましょう、下水どうしましょう、学校どうしましょう、これは、ねばならない事業でございます。文化事業みたいなのは、そういったごみとか下水とかの事業と違いまして、やり方、位置づけ、それをどうまちづくりに生かすかによって成果が全く異なってくるものでございます。例えば太宰 治が生まれた金木町なんかへ行きますと、生家の立派な旧家があって、そこを記念館にするというようなことで、これは答えは簡単なわけでございますけれども、三鷹のような都市の場合ですと、そういった山本有三の記念館みたいな建物がきちんとあるわけではございませんので、今回の事業をどうこれから発展させていけるかというところは、まさに知恵の出しどころだと考えております。今回はこういう形で小さく始めさせていただいて、それをどこまで大きく育てられるかというのはこれからの取り組みにもかかってまいりまして、私どもはその辺、先ほど委員さんの質問にも申し上げましたけれども、文化行政全体をどうするのかという議論をこれから真剣にすると同時に、文教委員の皆さんからもいろいろ御意見を賜りながら、この3年を終わった後、どうこの施設を生かすのか、または発展させるのか、その辺の議論はこれからきちんとしていきたいと思いますので、ぜひいろいろお知恵をいただければと考えております。


◯委員(中村 洋君)  御答弁ありがとうございます。文化行政の評価というのはすごく難しいと思いますから、これそのものが終わってしまったらそれで解散してしまっては何にもならないというのもあるでしょうし、まだこれは1次報告書ということですから、これから2次以下、最終報告書というのが出てくる中で、決めはできないまでも、次の方向性ぐらいはないと、これそのものが意味がなくなってしまう。4年間で終わってしまえば、心には残ったとしてもつながっていかないので。ただ、それがむだだということであれば終わりということになるんでしょうけれども、そうではないと思うので、次の方向性のところを書いていかないと、ここの位置づけが余り意味をなさなくなってしまうのかなと思いますので、その辺は今もおっしゃっていただいたので、できれば検討していただいた後で、何らかの次への一歩というところまでは次の報告書の段階で、私たちも意見を出していきますけれども、やっていただければと思います。以上です。


◯委員長(宍戸治重君)  ほかにありませんね。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、以上で質疑を終わりたいと思います。よろしいですか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 確認させていただきました。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  よろしいですか。先ほど、9月から始まります3つの企画展に関しまして、別途、御案内状を差し上げたいと思いますので、お時間がある限り来ていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。


◯委員長(宍戸治重君)  それでは、どうもありがとうございました。
 休憩します。
                  午後2時10分 休憩



                  午後2時11分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  委員会を再開いたします。
 続いて、次回の委員会の日程についてですが、10月1日月曜日、本定例会最終日として、その間、必要があれば正副委員長に御一任いただくこととしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 確認させていただきました。それでは、そのようにいたしたいと思います。
 お疲れさまでございました。ありがとうございました。
 その他、ありますか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 休憩いたします。
                  午後2時12分 休憩



                  午後2時13分 再開
◯委員長(宍戸治重君)  それでは、委員会を再開いたします。
 管外視察の資料につきましては、今確認させていただいたとおりでございますので、以上をもちまして、散会といたします。
                  午後2時14分 散会