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トップ会議録会議録閲覧 > 会議録閲覧(平成19年文教委員会) > 2007/03/07 平成19年文教委員会本文
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2007/03/07 平成19年文教委員会本文

                  午前9時30分 開議
◯委員長(田中順子さん)  おはようございます。文教委員会を開会いたします。
 まず初めに休憩をいただきまして、きょうの審査日程及び本日の流れを確認させていただきたいと思います。
 休憩いたします。
                  午前9時31分 休憩



                  午前9時32分 再開
◯委員長(田中順子さん)  それでは、委員会を再開いたします。
 休憩中に御確認いただきました内容によりまして、委員会を進めてまいりたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 ありがとうございました。それでは、異議なしと認めます。そのように確認をいたしました。
 休憩いたします。
                  午前9時33分 休憩



                  午前9時34分 再開
◯委員長(田中順子さん)  委員会を再開いたします。
 本日の委員会における傍聴の許可について、皆様にお諮りをいたします。本日の委員会の傍聴を許可することに御異議ありませんでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 ありがとうございます。そのように決定をさせていただきます。
 休憩いたします。
                  午前9時35分 休憩



                  午前9時36分 再開
◯委員長(田中順子さん)  委員会を再開いたします。
 まず初めに請願の審査についてでございます。19請願第1号 北野グラウンドの存続に関することについて、本件を議題といたします。本件にかかわる現状について、教育委員会より御説明をお願いいたします。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  北野グラウンドの──北野スポーツ広場の現況について御説明させていただきます。お手元に配付資料がございますが、ここの広場につきましては、まず、使用目的が屋外スポーツ施設といたしまして、裏の2枚目をお開きいただきたいと思いますが、北野3丁目2番地、グリーンで書かれている部分でございますが、現在、外環道路の計画決定がされまして、変更の計画決定は未定のところでございますが、ここの国有地をお借りしているものでございます。
 面積につきましては、6,294.56平米、1,907.44坪となっております。利用人数等につきましては、平成15年度から平成18年度まで、お手元に書かれているような状況でございます。主に少年野球、ソフトボール、少年サッカー、グラウンドゴルフなどに使われておりますが、その中ではやはり少年野球と少年サッカーあたりが使用頻度が高い現状となっております。
 供用開始は平成9年9月16日から使用しております。
 契約期間につきまして、毎年更新しておりまして、借地料につきましては7番目に書かれておりますように、平成18年度でございますが、単価92万750円ということで、年間約1,100万円ほどお支払いしているものでございます。
 今現在、三鷹市教育委員会スポーツ振興課の方で管理しております。
 契約の内容としましては、計画が実施に移されていく段階において、原状に復帰して返還するというふうになっております。
 私の方からは以上でございます。


◯委員長(田中順子さん)  以上で本件に対する教育委員会からの説明は終わりました。
 質疑に入りたいと思います。質疑はございますか。


◯委員(谷口敏也君)  ピンクの印はゲートボール場だと思うのですけれども、これも一緒に借りての金額なのでしょうか。説明をいただければと思います。
 それと、この表を見ると、平成16年度から平成17年度、ずっと利用人数がふえているのですが、運営費決算が平成16年度から平成17年度にかけて約130万円ほど安くなっているのは何か原因があるのでしょうか。
 それと、ちょうど野球をやっている方からいろいろお話を伺う機会があって、ここの件もそうなのですけれども、どんどん野球及びサッカーができるグラウンドの確保ができなくなってきているという状況で、調べたのですけれども、この前も監査のときにも指摘させていただいたのですが、市の持っていないところの、公庫ですとか、幾つかありますよね。調べたら、天文台のところにもグラウンドがあるのですけれども、そういうところの開放とか、基督教大学にもグラウンドがありますし、そういった市の施設ではないところのグラウンドを市民に開放してもらうという動きをもっと進めてもらいたいと思うのですけれども、例えば今言った2つのところなどはどういう状況なのかお伺いしたいと思います。
 以上です。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  まず、私の方から、最後に御質問のございました、ほかの民間施設の利用等につきましてお答えさせていただきます。
 天文台につきましては、私がこちらに異動してきてからも、平成17年度からも中田課長と一緒に何回か行ったりして、交渉もしております。一時的なものとしてお借りするという話も向こうから御了解も得たりした部分もあるんですけれども、現状は結構狭いものですから、継続的に使用するというにはちょっと、いろいろ行って、はかったりもしまして、あと、サッカーをやる人などにも見ていただいたりはしたんですけれども、ちょっと使うには難しい場所だというようなことで、今現在はその段階で、天文台としては一定の協力をしてくれそうな話は一時ありました。
 あとは、ほかの民間施設につきましては、ICUにつきましては今現在、利用させていただいております。ただ、特にグラウンド等につきましては、結構、アメリカンフットボールとか、スポーツがいろいろと盛んな状況もありまして、野球場についてはお借りして、ある一定の金額をお支払いしているところでございます。
 以上でございます。


◯スポーツ振興課長(中田 清君)  1点目の、図面のところでピンクのところということですが、これにつきましては、北野南ゲートボール場の位置を示しております。
 それから、2点目の運営決算のところでございますが、平成16年度が金額が上回っておりますけれども、ここの年度につきましては、通年プラス工事等が発生したところによりまして決算額がふえているところでございます。
 それから、ピンクのところは含まれていない──ここにありますのは北野スポーツ広場だけの金額でございます。


◯委員(谷口敏也君)  では、ピンクの印をつけたのは、ただ単にゲートボール場で外環の工事でここもなくなりますよというだけでつけた印なのかどうかをお伺いします。
 それと、天文台なのですけれども、私も1回、消防団の訓練で入ったことがあるのですが、広さまでちょっと覚えていないのですけれども、今度、建物とかも開放というか見学できるようになって、全体的にあそこが開放されていくのかなというイメージを持っていたのですけれども、例えば、その中で、グラウンドは狭いけれども広げられる余地があるとかというのもないのですか。全体の敷地は広いじゃないですか。グラウンドの横にも、ほかの、野球場とかではない広場があって、そこを使った記憶があるのです。全体的に公開するに当たって、そういう検討はできないものなのかどうか。
 あと、持っているところというのはやっぱり国になるのですか、あそこは。要は、この請願にあるように、こういうところがなくなってしまうと、結局、今まで活動していた方が活動できなくなるという事態はやっぱり避けなければならないと思うので、かといって安易にというか、すぐ見つかる場所があるとも限らないですから、常にいろいろなところに触手を伸ばして確保できるところとか、開放できそうなところ、日産厚生園とかもあるじゃないですか。そういうのを考えていく必要があるのではないかと思うので、その辺のこともお伺いしておきたいのですけれども。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  まず1点目の天文台のグラウンドの現況と拡張の余地があるかという点についてでございますが、その前に利用の検討会という、公共委員会みたいなものが立ち上げられましたけれども、グラウンドの利用につきましても、一定の範囲として話題には上げることは可能かと思っていますけれども、特にあそこも植栽がイチョウの木とか、それから東側の方は桜の木とかありまして、かなり、いわゆる景観とか、あそこにおいては重要な位置づけになっているような──環境面におきましてもですね。そういう面で、ちょっと木の方まで寄って、グラウンドでもうまく使ってできないかなということも検討しました。まず、あれだけの樹齢のある木をということは難しいと。また、道路とか、もう両方できていますので、天文台にとっては重要な幹線道路になっている、敷地内においてはですね。そういうようなところですので、拡張については難しいと。
 中学生程度ができます野球場的なグラウンドと、その南側にフットサルぐらいができそうな芝生はあるんですね。ちょっとこうした遊び程度とか練習程度は何とかなる土地かなと思っていますけれども、本当に福利厚生的な施設としてつくられたものらしいですので、非常に継続的な使用というのは難しいかなと考えています。
 あと、グラウンドの西側の方にテニスコートが2面ございます。そこにつきましても、ハードなのですけれども、そこは結構、福利厚生施設として使用されているみたいですので、広場的なものというのは、その2つぐらいしかないといいますか。スポーツ施設的なものですね。ほかに拡張する面というのはちょっと難しいかなと考えております。
 正確には、あそこは独立行政法人になりましたので、そこで持っている土地が8割方とかと聞いております。あとは、旧文科省で所有している部分も、東側の方にかけて少しあるということを聞いております。
 それから、あともう1点につきましては、担当課長の方から御説明させていただきます。


◯スポーツ振興課長(中田 清君)  地図のピンクの部分についての御質問をいただきました。ここの部分については、北野南ゲートボール場の位置が示してございます。スポーツ振興課で管理する関係で、今回、すぐそばなものですから、一応、位置関係がわかるようにということで示させていただきました。
 以上でございます。


◯委員(谷口敏也君)  天文台なのですけれども、部長の答弁ですと中学生ぐらいまでが使えるぐらいの広さとおっしゃっていたのですけれども、昨今、少年野球とか少年サッカーとかも結構盛んですから、子どもだけしか使えないというのでもいいかなと思うのです。この北野スポーツ広場も実際は子どもばかりではないですか、利用しているのは。だから、大人が利用できないからというのではなくて、子どもだけでも利用する土地の確保というのはやっぱり必要だと思うので、できれば天文台の方などは進めていただきたいなという要望です。


◯委員(伊藤俊明君)  それでは、何点か質問させていただきたいのですが、この北野グラウンドの存続に関することについてというのですが、平成9年から供用開始が始まったとありますが、国から三鷹市が借り受けて、利用できるまでに至った経過というのですか、それをちょっと教えていただきたい。わかる範囲で聞きたいというのと、あと、外環道路計画の事業着工に伴いということで、請願の2番、3番が特に、外環によって広場が消滅する場合とか、外環の事業着工に伴いというような、前提があくまで仮定のことなのですよね。それに対して何か動きというのですか、完全に北野スポーツ広場が使用できなくなるような状況というのは現在あるのかないのか。その前提もお聞きしたいのと、私も、子どもたちが、特に今これだけ利用している少年野球を初めソフトボール、少年サッカー、グラウンドゴルフの方々も利用しているし、こういうスポーツ振興というのは非常に大事なものだと思いますし、この施設が必要なことはよく認識しておりますが、まず使用できるまでの経過と、大前提がどうなのか。あくまで仮定のことに対してそこまでの議論が果たしてどうなのかということをちょっと疑問に思っていますので、その点をお聞きいたします。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(柴田直樹君)  この北野スポーツ広場を暫定利用施設として国からお借りした経過ですけれども、私、企画調整室にいたときに国と交渉した経過がございますので、当事者としてお話ししますが、物納財産として国に納付されたわけでございまして、その当時、国から物納財産については市に買い取る希望があるか、または利用する計画があるか、そういう問い合わせが来ます。ここは外環予定地で、もう都市計画上、外環の予定地ということではっきりした先行き、都市計画の用途として使われるという、そういう土地でしたので、その当時からもやはりこういうスポーツ広場がなかなか確保できないという状況は、今と変わりありません。当時も、なかなかスポーツの広場が確保できない。大沢の方では何とか調節池を国から借りたという経過もありまして、北野の方にもということで、それでは暫定的にお借りをしようということで交渉して借りることにいたしましたが、何しろ金額が非常に高くて、この金額も相当交渉しましたけれども、これは国の基準によって算定するということで、そういうことで都市計画の事業として使われるまでの間、お借りしようということで借りた経過がございます。
 外環の方も、もう既にこれからの動きについても、御案内のようにこの3月に東京都の都市計画の変更を都市計画審議会で決定をするという予定と聞いています。それが4月に告示されましたら、都市計画自体が変更されるわけです。今まで高架構造だったものを地下構造にするということと、計画線自体も幅を変更したりする内容になっています。都市計画の変更が告示されましたら、そこから都市計画の変更が効力を発するわけですが、そこから直ちに工事に移るということではありません。これは国土開発幹線道路という国幹道路の位置づけになっていますので、国幹会議という審議会の決定を経て、整備計画が策定されて、それから事業実施ということになりますので、都市計画が変更されたとしても、一、二年はかかると。国幹会議の整備計画が策定されるまでの間ですね。そのように聞いております。
 仮に整備計画が策定されたとしても、直ちにここから工事を始めるということはまずありません。まず用地買収とか、それから遺跡調査がございます。ここは北野遺跡のところですので、遺跡調査でかかります。まず用地買収、遺跡調査といったところでかかりますので、どのぐらいの時期から工事になるかという見通しは今のところ立っていないと考えています。
 以上です。


◯委員(伊藤俊明君)  ありがとうございます。またちょうどその当時、交渉に当たった部長がおられたということで、非常に経過がよくわかりました。それで、都市計画の変更が告示されてからも国幹会議だよということで、いずれにしても、まだまだ年月が先ということで、あくまで転ばぬ先のつえではないですけれども、用地確保はなかなか困難な時代に継続して活動ができるようにグラウンド確保ということの、その重要性は重々わかるのですが、私もけさもあそこのスポーツ広場、ちょっと見させてもらったんですね。そうしたら、そこの入り口にも、北野スポーツ広場と書いてあって、この土地は国から三鷹市が一時的に使用許可されたものであって、契約満了または契約解除の際には速やかに返還することということで、三鷹市教育委員会という大きな看板が入り口にあるんですね。あくまで外環がまだ決定が、それは近々、都市計画の変更がおりるかもしれませんが、まだわからない状況の中で、それとともにまた三鷹市長も要望書とか意見書の中で、これで地下方式になっても上にできる限りふたがけをして住民の皆さんとか市民の意見を聞きながらということも出ていますよね。
 ですから、そういう設定がまだ不確かであるというか、それとあくまで暫定使用というか、一時使用ということでうたってあることに対して、その代替地というのですか、しっかり確保するという要求をするということはどうなのでしょうかということを。私も、その気持ちはわかりますよ。請願を出している方々のお気持ちは非常によくわかりますが、この前提でこういうふうに議論を進めていくということが、ちょっと疑問を感じますので、その辺の見解をもし聞かせていただければ。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(柴田直樹君)  借りる経過について先ほどお話ししましたように、暫定利用ということを当初から前提として、都市計画の事業が始まるまでの間という、そういう意味で、できるだけ地域の要望に即した利用をしようということで、その間の暫定利用ということで国から借りてきたわけでございます。
 先ほど来、議論がありますように、どんどんスポーツをする広場、もうちょっと自由開放の広場、そういったものが本当に三鷹市としては求められているというニーズは十分把握して、承知して、認識しております。もう一つは、外環予定地の中に暫定広場というのを、この中央道の南の方にも確保して、これは生活再建の先買いの関係で取得した土地を暫定広場ということで、これもやはり事業用地の中の暫定ということで広場を確保しております。そういったものがなくなっていくということは、やはり北野地域もどんどん住宅地化していっておりますので、私どもとしては何とか、できるだけのスポーツ広場の確保については努めていきたいと考えております。
 これからの外環の事業計画の中で、まだ実際上はどういう構造になるかという、この辺のインター・ジャンクションの構造自体がはっきりしておりません──考え方としてはありますけれども。三鷹市の要望としては、できるだけふたをかけて環境に配慮したものにしてほしいという要望を出しておりますので、そういう計画の中でも可能性があるならば追求していきたいと思っています。


◯委員(伊藤俊明君)  ありがとうございました。私も全く同感で、やはりできる限り、これは今使用している施設が存続できるようには働きかけ、また取り組みをしていきたいし、また、それが北野の環境を守ることにもつながるのではないかと思います。しかしながら、余りにも、まだどういうような構造になってとか、外環自体のそれが不確かなものなので、やはりちょっとまだ資料が余りにも乏しいので、請願者のお気持ちも十分私もわかりますし、私も同感ですが、そういう意味でぜひ継続でお願いしたいのですが。


◯委員長(田中順子さん)  済みません、今まだ質疑中だから、まだそこまで。今は質疑だけです。
 ほかによろしいですか。


◯委員(森  徹君)  それでは、質問させていただきます。
 存続を求めますということが第1ですよね。この請願。それで、この地図を見せていただいて、実は、私も外環の問題は、一昨年の議会でも──昨年ですか、質問させていただいたのですが、このジャンクションを上から見ると、何か相当音が聞こえてくるようで、大変な道路計画だと。今、部長の答弁にもありましたように、国幹会議でまだ決まっていない道路計画が、石原都知事が今までのPIの経緯も横に置いてといいましょうか、住民の合意のないままに進めるということで、そういう中でこういう請願が出されてきていると認識をしております。
 契約者の相手方、財団法人国有財産管理調査センター、これはどういう団体なのでしょうか。私も勉強不足で初めて聞いたものですから、このセンター、ここでわかる範囲内での説明をいただきたいのと、このセンターの設立の経緯も含めて、また資料もしっかりともらいたいと思うのですが、このセンターの内容についてお聞かせください。
 それから、やはり今の柴田部長の報告にもありましたように、物納との関係での経過報告がありましたが、借地料というのは相当高いんですね。この道路がこういう形で浮上するとは、この当時は、供用開始が平成9年ですね。ですから、当然その時点ではこういう大深度ということでもっての動きがなかったので、こういうことだったと思うのですけれども、逆にこれを買って、それで10年間使っていますから、もう億という単位でしょうかね。相当やはり高いんだなと。これは借地料の契約の根拠というのでしょうか、どのような、これを根拠にしてこういう金額が、国は絶対まけないというお話がありましたけれども、その根拠をちょっと教えていただきたいと思います。まず最初にこの点から質問をお願いします。


◯委員長(田中順子さん)  ちょっとよろしいですか。今、委員がおっしゃった、資料というふうにおっしゃったのは、どういう……。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(柴田直樹君)  2点御質問がございましたが、まず、財団法人国有財産管理調査センターについてお答えします。
 これは、財務省の外郭団体として国有財産、特に物納財産などを管理して運用するという財団でございます。物納財産というのは、できるだけ早期に現金化していくというのが本来の趣旨ですが、直ちに現金化できない物納財産、または自治体においてこのように使用する財産、そういったようなものを、当時は大蔵省でしたが、財務省自身が管理するというのも相当な数があるということで、こういう財団法人によって管理を委託しているということを聞いておりますが、こういった広場とか駐車場とか、できるだけ現金化をしていく趣旨に沿って管理運営しているということで、したがって、この借地料もそういう意味で時価相場を勘案しての借地料で、路線価からはじき出していると認識しております。
 正確な資料はまた取り寄せさせていただいて、後日、御提供させていただければと思いますが。


◯委員長(田中順子さん)  ありがとうございます。資料につきましては、今、森委員の方から、財団法人国有管理調査センターについての資料ということで御請求がございましたが、委員の皆様に御確認をさせていただきます。資料を請求するということでよろしいですか。御確認をさせていただきます。(「個人的にいただきます。」と呼ぶ者あり)
 それでよろしいですか。そうですか。
 それでは、資料についてはそのように御本人の方からということで、個人的にいただくということでよろしくお願いをいたします。


◯委員(森  徹君)  調査センターというのも場合によっては、当時大蔵省、今、財務省ですか、それの天下りの、そういう国が管理できる仕事かもしれませんけれども、それによって数多くの天下りの役員を抱えていて、借地料も高いのかなというふうにも感じますが、坪483万円ということですね。これはかなり……。こういうことを、それはいろいろ考え方がありますけれども、数多くの天下りの団体がありますから、そういうことで資料をいただきながら、これはこれで勉強させていただきたいと思います。
 あと、平米で聞きますとなかなかイメージがわかないのですけれども、計算が間違いなければ、これで何坪ぐらい……。ここに書いてありましたっけ。千九百何坪ですよね。これはこのぐらいの広さというのは、ここではその存続を求めるということと、消滅する場合には同等の代替地確保という、この請願の内容があるのですが、こういうことが三鷹の中で具体的な代替地というときに検討されるというところがあるのでしょうか。その辺お聞かせいただければ。かなり一つのまとまった広さですよね。そんなに小さい、いわゆる野球場といいましょうか、そういう広場ではないと思うのですが、この辺はどうなのでしょうか。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  今現在お借りしている土地に匹敵する代替地として考えられる場所があるのかという御質問についてお答えさせていただきます。
 先ほど、教育部長の方からも御説明させていただきました、この外環の計画変更の部分がどうなるかということにもよりますけれども、市内全体の中で、もしそういう時期が来れば、今後どういうふうになっていくかはわかりませんけれども、総合的にこういう道路の計画の面も含めまして、総合的に市内全体の中で検討していくことになるかと思います。
 以上でございます。


◯委員(森  徹君)  今の段階ではこれだけの用地を市内で確保するのは、かなり難しいということなのでしょうか。かなり、これだけまとまったところというのはない、そんなふうに理解させていただきますが、総合スポーツセンター、ありますね。あそこも私どもの方には、ああいうスポーツセンターではなくて、ああいう平地といいましょうか、そういう広場で使わせてもらいたいという、子どもさんたちの野球だとかサッカーだとか。大沢グラウンドという遠いところじゃなくて、そういう近いところで非常に貴重な場所だという声もありますが、あそこの広さとはイメージ的にどうなのでしょうか。こちらの方が広いのですか。それとも総合スポーツセンター、同じぐらいなのでしょうか。


◯スポーツ振興課長(中田 清君)  井口特設グラウンドのことだと思いますけれども、井口特設グラウンドにつきましては、約1万2,000平米ということで、ここの場所よりも2倍まではいきませんけれども、そのぐらい広い面積になってございます。


◯委員(森  徹君)  わかりました。そういう点でイメージがわきました。
 きょうはここには請願者の方もいらっしゃいませんので、直接聞くというわけにはいきませんけれども、私はこの請願、この外環の計画がこういう形で浮上しなければ、この場所が──借地料の問題はちょっと横に置いて、非常に大切なグラウンドとして存続が必要だと考えますし、これからの動きによりますよね。例えば、石原さんでなければ、石原知事さんという方が今度、石原慎太郎という肩書きだけになれば、また動きも変わってくるかもしれませんし、知事というのはそれだけの大きな権限がありますので、この請願の趣旨が生かされるというふうになるかもしれません。ということで、代替地の確保、工事の場合ということもありますので、私どももこういうむだな公共事業というのはやめてほしいという立場ですから、私はこの請願者の趣旨でひとつしっかりと委員会で審議して、趣旨に沿える形で進んでいければということを最後に述べて、質問を終わりにします。


◯委員(杉本英騎君)  何点か質疑をしたいと思います。外環については、それはいろいろ議論があると思うのですが、請願の趣旨に即して質問をしたいと思います。
 先ほどからのお話で、すぐさま今の北野スポーツ広場がなくなるわけではないと。実際、事業決定、それから買収とかいろいろ含めれば、5年、10年、どうかすると15年、20年かかる事業だってあるわけですから、だから、という話だということは理解をしました。その上で、仮に着手になった場合には2とおりあると思うのですが、一つは、市が言っているようにふたがけをする。市の方はふたがけをした公園だとかというようなことを言っているわけですから、そこで代替地が確保される可能性はあるわけですし、そういう事態に至れば、市も、教育委員会もその方向で、この請願の趣旨に沿った形で努力をするということでいいのかどうかということと、それと、そのとき私たちも含めて、いるかどうかわかりませんけれども、子どもたちの将来のためですから。
 ということと、それと、仮にふたがけなり何らかの措置がとられるということになったにしても、それまでの期間のこともこの請願では言っているわけですよね。実際、工事が入った、ここは使えなくなる。かといってふたがけもできていないという期間も、場合によっては何年もあるかもしれない。そういう場合の代替ということについても請願者はおっしゃっているわけですが、その点についてはいかがでしょうか。
 ということと、あと、この北野スポーツ広場なのですが、これは年間1,000万円以上ですから、これだけで10年ぐらい借りているんですか。そうすると、10年で1億円ですね。結構な値段なわけですが、仮にこれを買うとすると約2,000坪あるわけですから──ここを今買うという話ではないですよ──2,000坪で、坪100万として20億円。まあ、そこまでしないと思いますが、80万円として16億円ですよね。もっと上がってきていますか、今。100万円ぐらいいっていますか、わかりませんが、仮にそういう20億円近くのお金がかかるわけですけれども、そういう点での近隣での用地の確保ということについてはいかがなのでしょうか。それは市長部局ともあれですけれども、教育委員会だけの予算で買えるものではないですが、その点についてもお聞きをしたいと思います。


◯教育長(貝ノ瀬滋君)  この北野スポーツ広場につきましては、重要度といいますか、それから、スポーツ施設としても大変に必要性が高まっている中で、これは大変に大事な場所だと思っています。それだけに、やはりこの外環の事業が着手されるということが明確になってくれば、そういった時期に合わせながら、このふたがけの状況も明確になって、その上が代替として活用が可能であるという見通しがついたりとか、また逆につかないということもあり得るわけで、そういったことの見通しがつくような段階になるころをやはり私ども十分見定めながら、総合的にそういったふたがけの上も視野に入れながら、またそうでない場合も視野に入れながら、総合的に代替の土地について、スポーツグラウンドとして活用できるような、そういった確保について、とにかく努力をしていきたいということは申し上げておきたいと考えております。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(柴田直樹君)  2点目の、近隣でこの規模の用地を確保できないか、買収できないかということでございますが、20億円という金を現金でそのまま取得するというのは非常に難しいわけでございまして、やはりどうしても起債、借金でお借りするとなると、やはりそこに利息が発生します。20億円の0.5%の金利としても1,000万円ぐらいです。やっぱり0.5%の金利分ぐらいの借地料なんですね。ですから、その当時──昔買ったとしても、やっぱりその金利分ぐらいは払わなければいけないので、なかなかその20億円、即金で買うというのは難しいと当時も考えたところでございますので、今も変わりはございませんので、そういうことで。できるだけの、お金がかからない方策で、やはりしっかりと確保できる努力をしていきたいと思っております。


◯委員長(田中順子さん)  ほかに御質疑ございますか。よろしいでしょうか。
 それでは、質疑をここで一たん終了いたします。休憩いたします。
                  午前10時22分 休憩



                  午前10時52分 再開
◯委員長(田中順子さん)  それでは、文教委員会を再開いたします。
 本日の請願の取り扱いに入りたいと思いますが、これについては一たん、本日の流れの中で、行政報告の終わった後に取り扱いに入りたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのように確認をさせていただきます。
 休憩いたします。
                  午前10時53分 休憩



                  午前11時00分 再開
◯委員長(田中順子さん)  文教委員会を再開いたします。
 3番目の行政報告についてでございます。教育委員会報告、本件を議題といたします。それでは、教育委員会より御報告をお願いいたします。資料配付、よろしくお願いいたします。


◯教育長(貝ノ瀬滋君)  本日は教育委員会より4件の行政報告をさせていただきます。
 1点目でございます。三鷹市教育支援プラン、これは三鷹市特別支援教育推進計画(案)でございますが、についてでございます。三鷹市教育支援プランは、三鷹市特別支援教育検討委員会の報告書をもとに障がいのある子もない子も、学校・家庭・地域の力を得まして、次代を担う人として育っていくことを支援するためのプランとして取りまとめたものでございます。今後、この案に対しまして、保護者、市民の方々から幅広く御意見をいただきながら、三鷹市の特別支援教育推進計画として策定してまいりたいと思っております。
 2点目でございます。三鷹市立小・中一貫教育校検証委員会の検討状況についてでございます。1月30日ににしみたか学園の研究発表会を行いましたが、当日は都内はもとより、日本全国から約1,000名の参加を得まして、盛会のうちにこの1年間の成果を発表することができました。この間、教育委員会では小・中一貫教育校検証委員会を設けまして、検証作業を進めてまいりました。ここで教職員へのヒアリングや、保護者、児童・生徒、教職員へのアンケートも実施いたしまして、成果と課題について一定の取りまとめを行いましたので、御報告をいたします。
 3点目でございます。生涯学習情報システムについてでございます。今年度開発を進めておりました生涯学習情報システムにつきましては、3月1日から本格的に運用を始めました。このシステムの導入によりまして自宅のパソコン、携帯電話、5カ所の利用者端末からスポーツ施設等の予約が可能となりまして、施設利用の際の利便性が一段と向上いたしました。
 4点目は三鷹市立小・中学校給食調理業務委託事業者選定経過についてでございます。現在、一般公募型プロポーザル方式で選定いたしました2つの事業者と4月の委託実施に向けて準備を進めているところでございますが、この事業者の選定経過について御報告をいたします。
 以上4点でございます。御審議のほどよろしくお願い申し上げます。以上です。


◯学務課長(石渡 裕君)  それでは、このたび取りまとめました三鷹市教育支援プラン、特別支援教育推進計画(案)の概要について御説明をいたします。お手元に「一人ひとりのニーズに応える三鷹市教育支援プラン(案)」ということで配付されていると思いますので、それをごらんください。
 まず、表紙をお開きください。開いていただきますと、「三鷹市教育支援プランは障がいのある子もない子も学校・家庭・地域の力を得て次代を担う人として育っていくことを支援するためのプランです」と、本プランを凝縮した文を掲げているところでございます。
 次のページの「はじめに」をお開きください。中段になりますが、三鷹市教育委員会では「特別支援教育」を「教育支援」と呼ぶことについて述べています。読み上げますと、「三鷹市においては、今までの心身障がい教育で支援していた障がいだけではなく、比較的軽度といわれる発達の障がいにも焦点を当てるとともに、障がいがあるなしにかかわらず、すべての子どもに対して、一人ひとりのニーズに応じた教育支援を行います。この考え方のもとに、三鷹市教育委員会では「特別支援教育」を「教育支援」として展開していきます」といたしました。
 そのため、本推進計画も「教育支援プラン」と称しております。また、国や東京都では、心身障がい学級を平成19年度から「特別支援学級(固定制)」、「特別支援学級(通級制)」と名称変更いたしますが、三鷹市では「固定の教育支援学級」「通級の教育支援学級」という名称を用いていきます。なお、本プランは平成18年10月に教育長に提出されました、三鷹市特別支援教育検討委員会報告書をもとに作成をしております。
 それでは、本文の3ページをお開きください。三鷹市自治基本条例、三鷹市基本構想と、それから教育ビジョンを初めとした本プランに関係する三鷹市のさまざまな計画と教育基本法、発達障害者支援法に基づく本プランの位置づけを図式化しました。教育基本法の改正により新たに第4条として、「国及び地方公共団体は、障害のある者が、その障害の状態に応じ、十分な教育を受けられるよう、教育上必要な支援を講じなければならない」と定められました。また、発達障害者支援法によりまして、国及び地方公共団体の責務において、学校教育において発達障害者への支援を行うとしております。
 次に4ページをごらんください。本プランの基本的な考え方を述べておりますが、ここでプランの目標年次を、後段ですけれども、平成22年度といたしました。これは第3次三鷹市基本計画の計画期間にあわせたものでございます。平成23年度以降の計画につきましては、今後の特別支援教育の動向を見ながら検討してまいります。
 5ページをお開きください。プランの基本方針になります。三鷹市教育支援プランは、三鷹市が目指す基本的かつ総合的な構想である三鷹市教育ビジョンの4つの基本方針、「安心と信頼のある学校」、「自律した学校」、「地域と共に創る学校」、「情報共有のためのモニタリングシステム」を踏まえまして、教育支援の具体的な施策を次の4本の柱に位置づけ、ゼロ歳から18歳までのライフステージにおける乳幼児・児童・生徒らの支援を推進・展開するとなっております。
 右側の6ページをごらんいただきますと、本プランの実施によりまして、次のような児童・生徒の力を培っていくとしております。「自分の学習方法の特徴を知り、自分に合った学習方法で学ぶことができる力」、これは学習がわかる、できる喜びを育てるということになります。また、「社会生活でうまくいかない原因を考え、行動や感情のコントロールの方法を工夫できる力」、これは成功体験を通して自信を育てていくということになります。そして「自立に向けて、社会参加ができる力」、「周囲の支援を受け入れることができる力」、この大きく4つの力を培っていくというふうに位置づけているところであります。
 7ページをお開きください。見開き7ページ、8ページは、本プランの体系図になっております。網かけになった部分が主な施策になっております。プランは4本の柱で推進することになっておりまして、「一人ひとりの教育的ニーズに応える教育支援」、「小・中一貫教育校で推進する教育支援」、「総合教育相談窓口が担う教育支援」、そして「三鷹市における教育支援推進のためのモニタリングシステムの構築」、この4つを柱としております。
 それでは、9ページをお開きください。こちらが主な施策になります。説明させていただきますと、「一人ひとりの教育的ニーズに応える教育支援」では、発達の視点に基づいた個別の指導計画、個別の教育支援計画の作成による児童・生徒への具体的支援と、学校長のリーダーシップを生かした学校の体制づくりとしての研修体制の充実を行ってまいります。
 10ページに「小・中一貫教育校で推進する教育支援」が書かれておりますけれども、本プランの中でも他市にない三鷹市の独自の特徴となります。これが本プランの一つの大きな特徴となりますが、三鷹市の教育課題であるコミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育校に基づいて実施する教育支援になります。この教育支援では、義務教育9年間をトータルにとらえた教育支援として、各中学校区でセンター的な役割の教育支援学級、いわゆる心身障がい学級の担任が、通常の学級の担任や児童・生徒への支援を行っていくため、教育支援学級の担当の後補充等を行っていく必要があると述べております。また、教育支援学級の計画的な設置の検討や、地域の力を得るということで、教育支援ボランティアの活用、そしてまた、地域で暮らす養護学校に通う児童・生徒と、市内の学校の児童・生徒との交流活動が小・中一貫教育校で推進するプランの主な施策になっているところでございます。
 次に12ページをごらんいただきますと、「総合教育相談窓口が担う教育支援」といたしまして、平成18年度に開設しました総合教育相談窓口が担っている教育、福祉、保健、医療等の関係機関との連携機能を用いまして、個別の教育支援計画の策定と引き継ぎを行うことを含めて総合的な支援を行うため、地域支援連携協議会という組織をつくって、引き継ぎをきちんと行っていくというふうに設置をするところでございます。
 次に13ページをごらんください。4つ目の柱として「モニタリングシステムの構築」を述べております。三鷹市教育支援推進委員会という委員会を設けまして、この委員会で総合教育相談窓口が実施する教育支援の事業の進捗状況や、本プランの推進をしっかりと検証してまいります。
 以上が主な施策の説明でございますが、13ページ以降に第2部で教育支援の具体的な展開を記載しておりますので、どうぞお目通し願いたいと思います。
 最後になりますが、以上の教育支援プランにつきましては、今後の策定のスケジュールとして今月の16日から4月の後半、25日までの期間でパブリックコメントを実施し、広く保護者、市民の皆様からの御意見をいただきます。パブリックコメントを受けまして、6月の教育委員会で確定をしていただく予定になっております。
 私からは以上でございます。


◯指導室長(里吉武仁君)  三鷹市立小・中一貫教育校検証委員会の検討状況につきまして御報告をさせていただきます。
 昨年4月5日に開園をいたしました小・中一貫教育校、にしみたか学園の実践を検証するために、昨年9月に教育委員会に三鷹市立小・中一貫教育校検証委員会を設置いたしまして、今まで4回の委員会を開催してまいりました。本日、お手元に資料2−1、2−2、2−3をお届けをさせていただいておりますので、それぞれの資料の概要につきまして御説明をさせていただきたいと思います。
 まず資料2−1をごらんいただきたいと思います。これは、平成19年度の重点検証項目と検証の観点、検証の方法等を一覧にしたものでございまして、検証委員会において取りまとめたものでございます。この一覧表をもとにいたしまして、にしみたか学園の学校運営、一貫カリキュラム、コミュニティ・スクールの実践について、アンケート調査、ヒアリング、授業等の実践記録による情報収集、実態調査等によりまして現状を把握し、成果と課題を整理し、改善策を検討しているところでございます。また、他の中学校区に小・中一貫教育校を拡大するための課題を整理いたしまして、拡大のための実施方策も検討しているところでございます。
 資料2−2をごらんいただきたいと思います。今年度の検証の重点項目につきまして、にしみたか学園の校長、副校長、主幹、コーディネーター等からのヒアリングをしたまとめでございます。1ページから5ページまでの「1 学校運営について」につきましては、学園名、学園旗、学園歌の制定が3校の結束力を高め、一体感の醸成に効果があったこと。教員の授業交流が活発になることによりまして、小・中の教員の段差が少なくなったこと。児童・生徒の交流によりまして中学生が小学生にかかわろうとする気持ちが育ってきたこと。小学校における教科担任制、選択制学習、こういったものは授業に興味、意欲を持たせ、中学校の学習への不安を取り除き、期待を持たせることもできたこと。これらなどの成果が挙げられているところでございます。
 5ページから8ページの「2 カリキュラム」につきましては、小・中学校の学習内容が一覧できるということで、学習事項が見通せるようになった。また、系統的な指導によって学習の効果を上げている。児童・生徒の学習意欲が高まっている。こういうことについての成果が挙げられているところでございます。
 8ページからの「3 コミュニティ・スクールについて」は、3校の関係者が一堂に会して協議をすることによりまして、連帯感を持って学園づくりに参画することができたこと、180人のサポート隊登録者による教育活動が機動的にできたことなどが成果として挙げられております。
 資料2−3をごらんいただきたいと思います。これは平成18年度ににしみたか学園の学校評価アンケートの実施をした集計結果でございます。にしみたか学園の保護者、地域住民、児童・生徒を対象としたものでございます。
 2ページをごらんいただきたいと思います。これは保護者による学校評価の結果でございます。にしみたか学園の取り組みにつきまして、18項目で重要度と実現度で評価をしてございます。重要度というものは、それぞれの取り組みが重要であると認識していることを示しておりまして、実現度というものは、どの程度実現できたかを示しております。また、3ページの表の中のニーズ度というものがございますけれども、このニーズ度につきましては、重要度が高くて、実現度が低いほど、課題としての優先度が高くなるという意味から設定をしているところでございます。いずれの項目も、重要度が高いということから、学園の取り組みや方向性に対しまして保護者からはおおむね賛同を得ているといえるととらえています。また、実現度から見ますと、2ページの2の情報の提供、5の少人数指導・習熟度別学習、7の補充学習、11の英語活動、12の交流活動、サポート隊などにつきましては、大体できているといった以上の肯定的な評価を比較的多く得ているところでございます。中でも、サポート隊の活動に関しましては、実際の教育活動への協力者の努力が認められたものととらえているところでございます。
 5ページから13ページにつきましては、3校の学校ごとの評価をまとめてございます。
 14ページをごらんいただきたいと思います。これは、にしみたか学園の児童・生徒、小学校4年生から中学校3年生までの1,064名の回答を学年別に集計、分析したものでございます。14ページの「1 にしみたか学園の取組」につきましては、3の「少人数指導・習熟度別学習で個に応じた指導を行っている」、また15ページになりますが、「サポート隊が活動している」につきましては、子どもたちから高い評価を得ているところでございます。また、14ページに戻りますが、4の「小学校3年生から教科担任制をとっている」につきましては、小学生が学級担任以外の教員から教えられることへの関心が高いことが伺われてまいります。さらに6の「選択制学習・選択教科」、8の「中学校の英語でALTの入る時間を増やしている」、また15ページの11でございますが「小学校と中学校の先生が協力して授業にあたる」、これらにつきましては、該当する学年で高い評価を得ているところでございまして、こういったことは子どもたちの満足度の高さを示しているととらえているところでございます。
 15ページ以降の2の「学校の様子や取組」につきましては、1の「授業がよく分かる」、2の「授業中集中して取り組み、しっかり学ぶ」、これらにつきましては小学校の評価は比較的高いものの、小学校から中学校にかけて評価が下がる傾向があらわれておりまして、中学校の授業改善のさらなる努力が求められているととらえております。
 16ページでございます。10の「授業に保護者や地域の方が入って授業が充実する」につきましては、小学校4年生、5年生では7割以上が評価をしているところでございますけれども、学年進行とともにその割合が低下をしている状況でございます。
 16ページの4でございます。「毎日楽しく学校に通っている」、それから17ページの14の「クラブ活動・部活動が充実している」、これらにつきましては、どの学年も高く評価をしているところでございます。
 17ページでございます。下の部分でございますが、3の「小学校と中学校のつながりに期待すること」につきましては、1の「中学校に入学すること」、2の「小学生同士、小学生と中学生が交流すること」、これらのいずれも6年生の期待感が高くなっております。にしみたか学園のさまざまな取り組みが中学校への期待感としてあらわれていると考えているところでございます。
 18ページをごらんいただきたいと思います。これは教員の学校評価でございます。重要度と実現度から導かれましたニーズ度から見てみますと、18の「教員の加配」、3の「3校の連携」に対しましては、教員からの要請の高いことが理解をできるところでございます。一方、これらに比較いたしまして、17の「教員組織」につきましては、重要度と実現度、ニーズ度がいずれも低く評価されております。このことは、教員組織として取り組んでいこうとする意識を高めることが課題であるということを示していると考えているところでございます。また、19の「コミュニティ・スクール委員会」、12の「中学校のALT」、10の「選択教科」、これらにつきましては「わからない」という回答が50%を超えている状況がございまして、直接これらの内容にかかわらない教員に対する意識改革の必要性を示しているととらえているところでございます。
 以上、検証のための情報ということで概要を説明させていただきましたが、今後これらの情報をクロスさせながらにしみたか学園の充実に向けた課題に対する改善策を検討するということとあわせまして、他の中学校区に拡大するための課題を整備して、具体的な実施方策を検討してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。


◯教育委員会事務局教育部生涯学習担当部長(山本博章君)  私の方からは3月1日から運用を開始いたしました生涯学習情報システムの運用内容について御説明をさせていただきます。資料の3をお開き願います。
 生涯学習情報システムの3月1日からの運用開始に当たりましては、全登録団体に変更内容の説明と、それから説明会の御案内をさせていただきました。その上で1月28日と1月31日、2月8日に説明会を開きまして、合計で400人強の団体の方の説明会への参加があったところでございます。
 まず、1の「変更点について」、御説明をさせていただきますが、まず現行の流れについてですが、一番下の米印をごらん願います。変更前の申し込みの流れですが、社会教育会館につきましては、システムの更新のみで手続についての変更はございませんが、スポーツ施設と学校開放施設につきましては、従前は往復はがきで申し込みまして、抽せんをして、その抽せん結果が通知されまして、申請を窓口にしまして、その段階で有料施設については使用料の納入が必要だったという流れでございます。そのようなものが、まず、1の「変更点について」でございますが、自宅のパソコン・携帯電話・利用者端末等からの申し込みができるようになったということでございます。さらに(2)ですが、口座の振替ができるようになったということでございます。この2点に基づきまして、いわゆるノンストップサービスにより、利用者の利便性の向上を図ったというものでございます。
 (3)の利用者カードですが、2枚目をお開き願います。上のブルーのカード、プラスチック製のハードカードでございますが、実物大です。上のブルーのカードが団体利用カードでございます。下の黄色いカードが個人利用カードでございます。個人利用カードは各種講座等の申し込みに使うものでございます。
 さらに2の対象施設ですが、申し込みができる対象施設につきましては、システムの移行後も変更はございません。なお、各対象施設は、まずスポーツ施設につきましては第一体育館ほかとなっておりますが、このスポーツ施設における登録団体は約1,700団体でございます。それから、(2)の社会教育会館ですが、ここの登録団体につきましては、約780団体となっております。(3)の学校施設開放につきましては、約20団体となっております。
 3枚目についておりますカラーのこれが「生涯学習施設予約のご案内」のパンフレットでございます。このパンフレットにつきましては、窓口に登録の申請に来た方に、流れの概略がわかるような説明になっておりまして、これとともに約30ページほどあります利用の手引きをお配りして、よりわかりやすく御利用いただけるように、丁寧な窓口対応に心がけているところでございます。さらに、利用方法がわからない方等につきましては、窓口等に来ていただいて、その中で職員が対応するということで市民の方にも説明しているところでございます。
 私の方からは以上でございます。


◯学務課長(石渡 裕君)  それでは、私の方から、「三鷹市立小・中学校給食調理業務委託事業者選定経過」について、資料4に基づきまして御報告いたします。こちらに書いてありますとおり、選定方法につきましては、一般公募型のプロポーザル方式をとりました。募集要項の配付期間につきましては、昨年の12月4日から12月14日、募集に関する説明会は12月15日に教育センターで、そして翌日16日に現地説明会として4校の学校を回って、給食室等を視察させております。応募受け付け期間につきましては、平成18年12月25日から12月28日にかけて受け付けまして、応募者数は9社でございました。
 第一次選考を1月9日に行いまして、第一次選考では書類選考と資格要件の審査を行い、書類選考の中で総合企画提案書の内容、経営状況、それから見積金額の項目について評価を行ったところでございます。総合評点で上位6社を第一次選考の通過者として選定をいたしました。続きまして1月17日に第二次選考といたしまして、プレゼンテーション及びヒアリングを行いました。この内容につきましても、やはり企画提案書の内容を中心に選定委員会で審査をし、上位3社を選定したところでございます。上位3社を選定した後、1月26日に上位3社の受託実施校を視察いたしまして、最終選考を行い、中学校区ごとに上位評価第1位の会社を第一中学校区、第2位の会社を第五中学校区としたところでございます。なお、競争入札等審査委員会を2月1日に実施いたしまして、内定業者につきまして競争入札等審査委員会に諮り承認いただいているところでございます。
 委託業者でございます。第一中学校区、南浦小学校、第一中学校につきましては、株式会社東洋食品でございます。都内の公立小・中学校の受託校としましては日野市、杉並区を初め82カ所を受託しているところでございます。第五中学校区の東台小学校と第五中学校につきましては、大新東ヒューマンサービス株式会社を選定しまして、同じく都内の公立の小・中学校の受託では、日野市、杉並区、またその他24カ所の受託をしているところでございます。
 私の方からは以上でございます。
 失礼しました。最終選考1月26日の内容の部分でございます。一部、誤記がございましたので訂正をお願いいたします。最終選考により、中学校区ごとに業者を選定ではなくて、「中学校ごとに委託業者を内定した」というようになっていますので、「中学校区」ということでよろしくお願いいたします。
 以上でございます。


◯委員長(田中順子さん)  ありがとうございました。ただいま、教育委員会から項目アからエにつきまして一括の御報告をいただきました。
 これより質疑に入りたいと思います。


◯委員(谷口敏也君)  まず、教育支援プラン(案)についての質問ですけれども、これ、中身はまだ読んでいないので質問できないのですけれども、教育ビジョンのときのパブコメのときもそうだったのですが、私も子どもの同級生のお母さんとかにメールを送って「意見を出してください」といってやったのですけれども、3件ぐらいしかなかったんですね。多分、今回も同じような方法ではないかと思うのですけれども、より多くの人の意見をいただくためのパブコメ方式の、教育ビジョンのときと何か変わったことってありますか。ちょっとお伺いします。やろうとしている試みとかあればお伺いします。
 それと、小・中一貫については、ちょうど次の段階でうちの子どもの学区域が入ってくるものですから、徐々にお母さん方から不安の声が上がってきているのですけれども、この前の発表会に行ったときも、やっぱり私も感じたのですが、「中1ギャップ」というのには非常に有効なのかなという気はしましたし、こうやっていろいろと成果と課題というものが出てきたわけですから、先ほど室長の説明にもありましたように、今後、小・中一貫を展開していくところに、こういった内容も紹介しながら多分説明していくんじゃないかなと思うんですけれども、これは要望も兼ねているのですが、丁寧な説明をしていただいて、不安を取り除けるような説明会をしていただきたいと思います。
 もう一つ、不安というか、疑問というか、思うのは、特に三中学区ですと、去年の4月の三中への進学率が50%だったじゃないですか。いろいろ調べていくと、その理由の一つとして、私立学校が高校での生徒を余り受け入れなくなってきて、特に女子校なんかは中・高の附属校、中学からしかとらないというのがある中で、三中の評判だけじゃなくて──余り言っちゃいけないか──公立学校の評判云々よりも、それもあるのでしょうけれども、中学から行かせないと高校からの入り口がないという中で三鷹市は小・中一貫を進めていくわけですから、もうちょっと明確な理由づけといいますか、私立に行かなくても公立で十分だというようなことを何かしらいろいろデータなりをそろえながらでも説明していただく必要があるんじゃないかと思うのですけれども、その辺についてはどうお考えでしょうか。要は、50%を切りそうなところにもって小・中一貫を進めていく三鷹市の考え方といいますか、その辺をちょっとお伺いしたいと思います。
 それと、コミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫なわけですけれども、私も自分の子どもの小学校の方でコミュニティ・スクールを進める上で四小の夢育支援ネットワークみたいなのはどうやってできるのかなと思いながら、いろいろとPTAの人を見ながら、地域の人を見ながら考えているのですけれども、やっぱり核となる人が何人かいなければいけないという中で、四小の場合はやっぱり教育長が校長だったときのリーダーシップを発揮して地域にもお願いしていったという経緯があってあそこまでできたのではないかと思うのですけれども、今度はやはり市が音頭をとってということになると、ちょっと四小とは違う進め方が必要ではないかと思うのです。今まで校長のリーダーシップをもとにそれに賛同している人が集まっているわけですけれども、今後の場合は、だれか1人の思いというよりも、市役所に先導されるというイメージとかもあるでしょうし、ちょっとほかとは難しくなるのかなという気もするので、そこをどういうふうに臨んでいくのかということを一つお伺いしたいのと、あと、夢育支援ネットワークの方でもここのところ、核となる人が御病気とかで戦列から離れているということをお伺いしますと、引き継げる体制ですとか、あるいは夢育の場合はNPOを取っている法人格になっているのである程度大丈夫なのかなという気もしますが、それでもやっぱり核となる人がいなくなってしまえば、運営に支障を来すということを考えると、やっぱりそこに何らかの市としての予算づけをするべきではないかという気もするのですが、その辺は今後コミュニティ・スクールを進めていく上でどう考えていらっしゃるのかお伺いしたいと思います。


◯学務課長(石渡 裕君)  パブリックコメントをより有効にするためにはどのような方策を考えているのかということですけれども、現在、パブリックコメントは市の方のやり方で決まっていますので、それを踏襲するしかないわけですけれども、私どもとしましては、市のパブリックコメントの期間というのは3週間以上というふうに位置づけられていまして、3週間というと21日ぐらいということになるのですけれども、今回の特別支援教育、教育支援プランにつきましては、3月16日から4月25日ということで、約40日間の期間を設けておりますので、そういう意味では、長ければいいというかどうかは別ですけれども、広く市民の皆さんに知っていただく、また、御意見をいただく期間が確保されていると思っておりますので、その辺で多くの意見をいただければと思っているところでございます。


◯指導室長(里吉武仁君)  今後の小・中一貫教育校を展開していくに当たって丁寧な説明をするようにという御指摘だったと思います。その点につきましては、先ほど御報告させていただきましたように、ただいまにしみたか学園の小・中一貫教育校の検証を進めているところでございますので、この成果を各中学校区、各学校に提供してまいります。今、各中学校区、それぞれの学校におきまして、合同研修会というものを本年度からそれぞれの中学校区が実践をしているところでございます。したがいまして、今年度のにしみたか学園の検証の成果を提供することによりまして、それぞれの中学校区の特色を生かした小・中一貫教育校が、開設準備が進められていくと考えているところでございます。教育委員会で策定しました基本方針に基づきまして、それぞれの中学校区ごとの特色を十分出しながら、地域、保護者の方に協力いただかないと、コミュニティ・スクールを基盤にした小・中一貫教育校は実現できないわけでございますので、折々に細かい学校からの情報提供をしながら、今、委員さん御指摘のように、丁寧な説明をして、十分理解を得ながら、子どもたちのための小・中一貫教育校という形で進めるように指導してまいりたいと思っております。
 それからもう1点の公立の学校ということで、私立学校に行かなくても公立の中で十分な指導ができるという点について、十分説明をという御指摘でございます。近隣の中高一貫教育校が来年、再来年、三鷹地区も含めまして林立してくる中で、やはり私どもは9年間の義務教育の中で子どもたちに、より生涯学習の基礎となる力を十分つけられるんだということをきちんと実践、それから評価を通して説明してまいりたいと思っております。
 先ほど報告させていただきましたが、この小・中一貫教育の評価として一番最初にあらわれましたのは、子どもたちの評価でございまして、今年度の入学式の最初の日に井口小と二小の子どもたちは最初から教室の中でお互いに楽しく語らっていたとか、あるいは学校行事の中で十分仲よくできているとか、こういった点について非常にスムーズに中学校に入学しているという状況があるところでありまして、三鷹市の9年間でしっかり義務教育を受けた子どもたちが高校生となって、さらに力をつけて立派な大人になるようにということで、この9年間の義務教育の中をきちんと評価しながら、実態を把握しながら、情報提供することを通して、三鷹の公立学校に子どもたちが残るようにということで取り組んでまいりたいと思っております。
 それから、コミュニティ・スクールを基盤としてのいわゆる核となる人たちを市教委として、市として育成する必要があるという御指摘だと伺っておりますが、これにつきましては今後具体的な地域の方々にコミュニティ・スクールの中で学校の教育活動に直接かかわっていただくことを通しまして、十分学校の状況を把握をしていただきながら、その輪を広げていただいて、基本になるのは各学校で設置するコミュニティ・スクール委員会になるかと思いますので、その委員会を中心として子どもたちの教育活動にかかわっていただくコミュニティ・スクールの核となる方たちの輪が広がっていくようにということで取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。


◯委員(谷口敏也君)  ありがとうございます。
 パブリックコメントの件なんですけれども、例えば教育関係に関しては学校を通して1枚のプリントか何かで、これならこれのパブリックコメント中ですというのでも配らない限り、私がメールしたお母さん方も、私から聞かなかったらそんなのがあるなんて知らなかったと言われちゃうので。全部配ったら大変ですか。
              (「配付しています。」と呼ぶ者あり)
 え、配ったんですか。私は見ていないのですけれども。


◯委員長(田中順子さん)  質疑をしっかりとお願いいたします。


◯委員(谷口敏也君)  例えばP連から各PTAにおろすとか、そういうことも必要じゃないかなと思うので、やっているのだったらやってもらいたいのですけれども、もう少し意見を広く集める努力をしていただければなと思います。
 それと、小・中一貫の件ですけれども、確かに私も、室長がおっしゃったように、「中1ギャップ」に一番成果があらわれるのではないかと思うので、そういう成果が出たところを詳しく説明していただいて、不安を取り除くのが一番いいのかなと思いますので、ぜひその辺はそのように進めていただきたいと思います。
 それと、コミュニティ・スクールの件なのですけれども、小・中一貫と同時に進めていくのでしょうけれども、やっぱり人を育てるというのもそうなのですが、人をまず集めなくてはいけないじゃないですか。それは第四小学校の夢育のときは、その志に賛同した人というのが集まったと思うのですけれども、コミュニティ・スクール委員会となると、市が集めるというか、どこかの青少対から1人出してくださいとか、そういうのになってしまうのかなという不安があるものですから、地域事情をよく把握しながら核となる人を探しながら輪を広げてもらうという、私も言っていてなかなか難しいと思うのですけれども、それぞれの地域の事情をうまく把握しながら進めなければならないと思うのですが、その辺はどうお考えですか。もう一度お願いしたいのですけれども。


◯教育長(貝ノ瀬滋君)  パブリックコメントの件は、広く有益なお伺いを集めるように工夫したいと思います。
 それから、小・中一貫教育校のこの目玉といいますか、これは私どもは義務教育の学校ですので、例えば受験に強いとか、そういうことを売りにするというのは、なかなか難しいところがありますが、しかし結果としてそういったことは成果があらわれると思っていますし、この実績を重ねる中で証明されていくだろうと思っています。
 例えばですけれども、御質問者がおっしゃったように、私学──都立高校もそうなんですけれども、子どもたちを取り巻く中学校、高等学校が、確かに高等学校から採用しないという学校がふえてきているんですね、実際問題。都立三鷹高校もそうですからね。ですから、そういう環境の中で、やはりもう中学から受験しなければならないというような雰囲気になってしまうようなところもありますが、ですから、単に受験者が多いから公立学校がだめだからというふうなことにはならないだろうと思います。
 例えば、千代田区なんかそうですけれども、もうどこの小学校も50%以上ですから。これは公立中学校がだめだというのではなくて、港区もそうですけれども、やはり早くから私立の中学に進学したいという意図なんですね。そういう方々ですから、必ずしも公立学校、義務教育に不安を持っているからというわけではない。
 ただ、現実的な問題でいいますと、本市の場合は、昨年まで大変受験率の高かった学校が、小学校でありますけれども、軒並み10%下がっています。御心配のところの学区域の学校もことしは10%下がっています。これは経済的な事情なども加味されているとは思いますけれども、そういうことで遠因としては、やはり行く行くはこの地域にも小・中一貫教育校が実施されてくるという、そういったこともあるのではないかと受けとめていますが、必ずしもそういう受験だけの問題ではないと考えています。
 あと、コミュニティ・スクールですけれども、これはなかなか難しくて、教育再生会議のきょう予定されている午後も、それがメーンですね。核ですね。つまり、実際に開かれた学校だとか、地域と連携するというふうなことを声高に叫びながら、しかしなかなか進まない。それはなぜなのかという、そういう問題点、問題意識から始まっているようであります。きょう議論がされるようですけれども。いろいろあるでしょうけれども、ただ、事例に出ました四小の場合は、これは教育論から始まっているのです。あのころは地教行法の改正の前ですから、コミュニティ・スクールも何もないときなんですよ。ただ、はっきりしているのは、校長も、それから教員も、今の子どもたちにどういう力をつけたいかとか、今どういう問題があるのかということを議論して、そしてやっぱりこのままじゃだめなんだという問題意識をまず持って、そしてどうしたらいいかということで、では、とにかく地域ぐるみでもってみんなでやりましょうということで、まず始めましょうという出発なんですね。ですから、共通理解に多少時間がかかりましたけれども、いろいろな方法があって議論もしましたけれども、結局そういう教育論で始まってきましたので、その中で地域の方の御賛同も得られたところがあるんですね。
 しかし、ほかのところは、必ずしもそういう教育論で始まっていないところは、政策論から始まっているんですよ。つまり、地教行法で法律改正されてコミュニティ・スクールをつくることができるんだと。そうすると、例えば人事権なども非常に大きくなってくるんだと。これはすごく学校にとってメリットがあるとか、地域にとってメリットがあるという話になって、ではそれでやりましょうかという話ですから、教育論はどちらかというと薄いんですね。しかし、そういう中で人材を確保していこうとなると、ちょっと逆になっていますので、なかなかやはり難しいところがあるかもしれませんね。ですから、やはり意識改革が必要です。ですから、政策論から始まった学校だとしても、やはり今の子どもたちの現状とか、今の子どもたちを取り巻く環境を考えたときに、やはり地域の方々と協働で子どもを育てていくことが、今ベターなんだという、そういう意識改革を校長みずからがやっぱりなさらなければならないということになりますよね。
 ですから、市民の方々が必ずしも教育の専門家ではありませんけれども、良識ある市民として、その市民の良識を信じるというところから始まらないと、一緒にやるということはできないわけです。ですから、校長とか教員が専門家として、自分たちだけが教育がわかっていて、市民のみんな、ほかのはみんなわからないんだと、素人なんだと。だから学校の言うとおりやっていればいいんだという発想で一緒にやろうというなら絶対についてこないわけで、ですから、校長や教員がまず地域に飛び込んで、そういうことをやっぱり胸襟を開いて語り合う中で、賛同者がふえてくるわけですよ。そのときに、お手伝いいただけないかということで人がふえてくるということになるわけです。
 ですから、そういう転換点がどこかでないと始まらないわけで、そのために私どもは各学校長を中心として、教員に対してもそうですけれども、意識改革を求めていると。そのときに一つの方法として、お話のように、予算をつけて、そして先導的にまずはとにかく踏み込ませるというふうなことだとか、コミュニティ・スクールとして指定してしまうと。枠をはめてそこから踏み出させるという方法もあるでしょうし、いろいろあると思うんですね。ですから、そういうさまざまな方法を駆使して、意識改革を伴ってやらない限りは形式だけ整えても絶対に前に進まないですね。ですから、そういう意識改革をやりながら、求めながら、御提案の方法なども考えていきたいと思っています。
 以上です。


◯委員(杉本英騎君)  教育支援プランですけれども、ネーミングもいいですよね、教育支援の方がね。特別とかということではなくて、理念からしても、障がいのある子もない子もということですから、そういう意味では教育支援、すべての子に対して支援をしていくということでいいと思うのですが、それで具体的には、何度か話はしたのですが、一般質問とかいろいろ含めて、委員会でも。具体的にやっぱり一つ、核になるのが専門的な教師というか、そういう体制づくりということと、あとはやっぱり各中学校区での教育支援学級の設置ということなんですが、現在は六中が通級学級が開設されるわけですから、そうすると、一中が固定で、二中、五中、六中が通級と。あと、小学校で東台、第六小学校、大沢台、高山で固定で、通級が南浦と七小という現状になるんですかね。
 これ、計画を見ますと、平成20年度、ですから、来年度の次ですね。もうすぐ来年度ですけれども、中学校の固定学級開設ということがあって、その後は開設検討というふうになっているんですよね。これは基本計画との関係で平成22年ということになっているわけですが、来年度、六中の通級学級が開設された後は、二中……、この中学校区どこかはわかりませんが、もし決まっているのだったら教えていただきたいのですけれども。固定が開設されると、次の基本計画までは事実上、通級も固定ももうふえないということなのか、それとも、改定がまたありますよね。第2次──今度、第3次改定になるのか。第2次改定か、まあ、いいや。この前、改定をやって、また今回改定があるわけですよね。だから、第2次改定になるのかな。そういう中では検討されていくのでしょうか。要するに整合性の問題で、基本計画云々とかなっているわけですよね。基本計画との関係と教育ビジョンだとか健康・福祉総合計画だとか、そういう計画の中でこの支援プランというものがあるということなので、それは将来的にはこうなるということですが、それが今回の基本計画──現基本計画と改定との関係で平成20年度の中学校での固定学級開設で今基本計画中は終わりということなのかどうなのか、そこら辺のことを教育基本法との関係で。改定していないわけですから、教育長は「改定します」と言えないでしょうけれども、考え方というか方向性としてどうなのかということをお聞きをしたいと思います。
 あと、もう1点、特別支援教育の問題で、幼稚園との連携の問題なのですが、先ほども谷口委員との中で、特徴あるというか、意欲的に学校改革なり、いい学校をつくろうというような予算を配分するという話がありましたけれども、幼稚園は私立幼稚園だけになるわけですから、そうすると、そういう特別支援教育とか、そういうことを積極的にやっている幼稚園には重点的に助成をすると。そうでないところはそれなりにと。というふうな誘導策というか、指導と同時に助成というか援助というのもしていかないと、幼稚園って大体、やっぱり経営があるからあれですけれども、寿退社とか出産退社というか──退園されるか──方が多くて、そういう意味では全部が全部ではないですけれども、なかなか人材育成ということが軽々的にあえてとらないとは言いませんが、とれない点もあるわけですから、そういうところに特別支援教育という話をやってもなかなか大変でしょう。その中でもやっているところがあるわけで、これから始めようというところがあれば、そういうところに対する支援ということもやっていかないと、今、「中1ギャップ」という話がありましたが、「小1プロブレム」というふうに言った場合、そこの連携というものが一つ大きな、これからの課題になるわけで、幼・小一貫というのはできないわけですよね。これは義務教育だから小・中一貫。幼稚園も含めて幼・小・中一貫なんていうことは制度的にできないわけですから、とりわけいろいろな工夫と取り組みが必要ではないかと思いますのでお聞きをしたいと思います。
 では、質問だけしてしまいます。検証の話です。私も、毎回ではないのですが、たまたまこの前、ちょうどこのアンケートの集計をやっている、検証をやっているときの、にしみたかのコミュニティ・スクール委員会を傍聴いたしまして、この資料はもう何カ月も前になる、昨年の話ですかね、これ。目を通したのですが、いろいろ細かいことを言っていけばいっぱいあるのですが、教員の方々の回収率が低いんですよね。そもそもが回収率が低い。保護者もありますよ、いろいろ。もらっておっても、子どもに配っても「もらっていない」という親もいますから。一々面倒くさいというのもいるでしょうけれども、子どもたちは学校でやりますからあれですけれども、それにしても保護者の回答に比べてやっぱり教員の方が低いというのと、それとこれを見ていますと、サンプルが少ない中なのですが、重要度に対する評価というのが、例えば学年内担任制というのが「大変重要である」、「重要である」というので、これ、5割切っているんですよね。逆に言うと「あまり重要でない」、「重要でない」というのが過半数以上。そういうのを拾っていくと、選択制学習となると20%ちょっとですよね。「大変重要である」と「重要である」の1グループにして、「あまり重要でない」「重要でない」と1グループとすると、重要派というのが2割ちょっと。重要でない派というのが7割以上になっている。選択教科はぎりぎり過半数を超えていますかね。あと、小学校の英語活動というのも、これも40%弱ぐらいですね、重要派は。60%は重要でない派ということで。ところが、保護者の方とか見てみると、結構それが評価の対象だったりとかして。
 そういう意味では教員と保護者との意識のギャップがあるし、そういう意味では教育委員会と現場とのギャップも多分あるのだろうと思うんです。その点がやっぱり今後の課題ではないかと。別に教育委員会の意見で全部一色に塗りつぶせという話でもないですしね。ということでもないのですけれども、そこら辺はやっぱり意識の違いということが、折に触れ具体的にコミュニティ・スクールを進めていく、小・中一貫を進めていく上での問題になってくるのではないかと思いますので、その点についてお聞きをしたいと思います。


◯委員長(田中順子さん)  それでは、今、杉本委員の質疑中でございますけれども、1時まで休憩をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 あと、先ほど申し上げなかったのですが、委員会といたしましてこれから予算委員会がございます。予算委員会に配慮した形での御質疑をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 休憩いたします。
                  午後0時05分 休憩



                  午後1時00分 再開
◯委員長(田中順子さん)  文教委員会を再開いたします。
 ただいま行政報告についての質疑の途中でございます。杉本議員への答弁からよろしくお願いいたします。


◯学務課長(石渡 裕君)  御質問いただきました点につきまして、まず、平成20年度の開設についてでございますけれども、今回の平成19年度の一般会計予算の方にも計上させていただきましたけれども、第四中学校の方に中学校の固定学級を開設するということで御審議をお願いしているところでございます。
 それから、平成21年度以降、開設の考え方ということでございますけれども、教育支援学級の開級もしくは設置については第3次の基本計画の改定作業の中で設置のあり方について検討していくというふうに考えているところであります。
 次に、幼稚園のところの特別支援教育での重点的な助成というのは考えられないのかということでございますけれども、現在でも、私立幼稚園が障がい児の保育事業を実施しているわけでございますけれども、この保育事業に対して東京都と三鷹市の方から園児1人当たり約70万円ほどの補助をして、支援をしているところでございます。
 それから、幼稚園教員の人材育成でございますけれども、これにつきましては、教育委員会が今後実施する特別支援教育の教員に対する研修に幼稚園の教諭も参加できるように配慮し、また案内をしていきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。


◯指導室長(里吉武仁君)  にしみたか学園の小・中一貫教育にかかわります教員の意識についての御指摘をいただきました。にしみたか学園では、今年度、主に小・中一貫教育校のシステムにかかわりますシステムづくりを主眼にしての教育活動を推進してきたととらえているところでございまして、教育活動を直接受けたといいましょうか、学習をした子どもたちから非常に高い評価を受けておりますし、また、その子どもたちからの報告、あるいは子どもの姿をごらんになった保護者の方々からも高い評価をいただいているところでございます。
 一方、教員が、先ほど御指摘のように、「分からない」とか、あるいは重要度についての低い評価の点につきましては、必ずしも子どもは保護者と同じような状況ではないということでございまして、今年度のシステムづくりの中で主にそれぞれの課題に中心となって取り組んだ教員につきましては、子どもたちの姿、また変容等を直接見て高い評価をしているところでございますけれども、それ以外の教員につきましては、十分その状況が共有できないといったような状況もございまして、そういった要因の中から教員の中での評価が低いということになっているということの要因かと考えているところでございます。
 今後につきましては、それぞれの教育課題につきまして、取り組んだ教員同士の情報共有を図りながら、共通理解をし、小・中9年間の一貫教育という視点から、組織といたしまして情報を共有して、お互いに子どもたちのために取り組んでいくように学校の方も教員の方を指導してまいりたいと考えているところでございます。
 それから、教員の評価の回収率の点でございますけれども、現在3校で教員が72名いるところでございますけれども、私の方で報告を受けているのは、そのうち60名が回収できたと聞いている状況でございますので、極端に低いという状況でもないのかなというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。


◯委員(杉本英騎君)  教育支援学級の件については、一定理解しました。
 それと、幼稚園への補助の問題なのですが、この70万円の補助を受けて障がい児教育をやっている園というのは何園あるのでしょうか。
 次、これ、重要度とのギャップということで、私は別に教員が低いのが悪くて、保護者の重要度が高いとかって、一律に見るつもりはないのです。実際の現場でやっている人から見れば、重要でないということが、それこそ検証の結果正しい場合もあるだろうし、親が要求するから、保護者が要求するから、子どもが喜んでいるから何でもいいという話でもないでしょうし、うちの子どもなんて学校が休みになれば大喜びするわけですから。インフルエンザで「あと1人」とかって言っているわけですから、だから子どもが喜べば何でもいいという話でもないわけで、それは全体的な中で本当に何が重要なのかということを見つけていくことだし、その相互の理解が広がっていくことが重要だと思うのです。だから、教員の重要度に対する認識が低いことが問題だと一面的に言っているわけではないので、そういうふうに理解をしていただきたいと思います。
 先ほどの谷口委員との議論も参考になったのですが、やはり教育論から出発して、今の学校の現状がどうで、子どもたちにとってどういいのだというところからというのが、やっぱり今回の場合は出発の問題がありまして、要するに特区だとか制度の問題から入ってきたという面がやはり教員の皆さんにもまだあるのではないかという気もしますので、逆に言うと、子どもたちの変化を見て先生も変わる、学ぶ、成長するということもあるだろうし、そういう先生たちを見て子どもたちも学び、成長するということがあると思うので、そういう方向で取り組んでいってもらいたいと思います。
 あと、先ほど質問を漏らしたのですが、調理の委託業務ですけれども、プロポーザルで1位の業者が一中学区で、2位の業者が五中学区というのはどういうことなのでしょうか。


◯学務課長(石渡 裕君)  障がい児保育を実施する園の数についてお答えいたします。大変申しわけございませんが、具体的に幾つというふうに正確には、手元に資料がないものですからあれですけれども、16園ある私立幼稚園のうちの半分程度が障がい児保育を実施していると認識しておりまして、平成17年度の人数では、三鷹市の方での補助が27人の園児に対しての補助を実施しているというところでございます。
 それから、今、御質問がありました給食の調理業務の委託、1位の選定業者が一中学区で、2位が五中学区というところなのですけれども、選定について、そんなに大幅に差があったわけではないのですが、一中学区の方が、一中も南浦小学校も規模も大きい学校でございますので、そういう意味では一中学区の方に第1位を、五中学区の方に第2位をということで選定をしております。提案された委託業務の内容につきましては、両者とも良好な評価をしているところでございます。
 以上です。


◯委員(杉本英騎君)  70万円の補助、私立16園のうち約半分ぐらいだろうと。人数にすると27人の子どもたち分ということなわけですが、幼稚園の児童数って何人いるのでしょうか。発達障がいの子の出現率というのがありますよね。何%と。三鷹の特別支援教育でいえば、発達障がいというふうに診断されなくても、いろいろつまずきを持っている子もいるだろうし、そういうふうに考えると27人の枠ということで足りるのだろうか。お願いします。


◯学務課長(石渡 裕君)  たしか市内の私立幼稚園の園児の数は3,300人ぐらいだったと思います。ただ、3分の1が市外の方が来ていますので、そうしますと2,300人程度だったと思います。3歳児保育から始まって、という人数でございます。出現率6%とかいうふうに通常言っていますけれども、発達障がいにつきましては、余り小さいときに発現する、わかるというのが少ない場合もございますので、小学校の全国統計調査での6%という数字ですので、それよりはまだ発現していないということで人数的には少ないのかなと思っておりますけれども、幼稚園につきましても、それから保育園もそうですけれども、ハピネスセンターを中心として巡回相談を実施しながら、気がかりな子に対する支援を、早期に発見して早期に療育をしていくということの重要性を述べておりますし、実施しておりますので、今後も教育委員会としても幼児教育との連携をきちんと進めながら、早期の支援をしていけるように努力していきたいと思っております。


◯委員(杉本英騎君)  最近話題になっておりますのは、5歳児での健診というのが、特に発達障がいの場合には必要ではないかということが論議されていまして、それこそゼロ、1、2歳とかは幼稚園にはいないわけですから、3、4、5歳となってくるのだと思いますが、結局、わからないまま小学校に上がってしまう。そうすると環境が変わって、本人も保護者も先生も周りの子どもたちもということになるわけですから、そういう意味でも、それなりの経験──一挙に経験を積めるわけではないですが、そういうスキルを持った人がいないと、スムーズな連携はできないと思うので、ある意味、早期に対応するのがいいということなわけですから、実際に小学校に上がってから、これはとてもじゃないけれどもなかなかなじめないというのでは遅いということもあるので。やっぱり信頼関係もつくるということが大事なわけです。保護者との信頼関係がないと、自分の子どもがレッテル張られてしまってどうなるかわからないというのもありますから、そういうのをきちんと小学校に上がる前から、行政なり先生方との信頼関係をつくって、小学校に送っていくというか、「お母さん、大丈夫ですよ。ちゃんとやりますから」と、「私たちを信頼して、小学校の先生を信頼してやってください」と、そういうことをやっていかなければいけないのではないかと思いますので、これは予算の質疑をするところではありませんから、ぜひ今後ともそういう点について考えて、十分な教育支援をやっていただきたいと思いますが、教育長の御答弁があればお願いします。


◯教育長(貝ノ瀬滋君)  私立の幼稚園の子どもたちも、多くは三鷹市内の小学校に入学する。保育園もそうです。ですから、みんなともに育っていくという、そういう理念からすれば、やはりお互いに連携を深めて、そういう発達障がいを持ったお子さんに対しても十分な理解をして、そして早期に対応できるような、そういう体制をつくっていかなければならないと考えています。
 財政的なことも含めまして、今後、十分研究、検討をしていきたいと思っていますが、御質問の御趣旨はよくわかりますので、これは連携を深めていく中で、十分問題を明らかにしながら解決に向かって努力していきたいと考えています。


◯委員(森  徹君)  それでは、質問させていただきます。いろいろ重要な資料があります。きょう出されたものですから、全部に目が通せませんで、予算との関係も含めて予算委員会でまた大切な点は質問させていただくことになると思いますが、最初に教育支援プランで教育ビジョンに基づいてというふうになっておりまして、今回、パブリックコメントということです。それで、実は、教育ビジョンのときにも、広報を読みましたと。三鷹市の教育ビジョンということでぜひ意見を出したかったと。それは小・中一貫のいろいろ動きの経過もあったのだろうと思うのです。ぜひ自分も三鷹の教育に意見を出したかったと。しかし、難し過ぎてどうコメントを出していいのかわからなかったという、これは率直なそういう声も聞こえているかもしれませんけれども、そういう声がありまして、今回もパブコメの話が出ておりますが、教育ビジョンのパブコメのそういう要望、意見等に対して今回のこのパブリックコメントは教育委員会として努力されたこと、改善も含めておありだったらひとつお聞きしたいと思います。
 それから、小・中一貫の検証、教育委員会事務局でまとめたこれを読ませていただきまして、課題と改善点、いろいろ書かれております。始めてちょうど1年ということで、1年間の中で出された課題と改善点、これが2年目、3年目と進めていくと、さらにその中で解決されることもあると思いますし、また新たな改善点が出てくるのだろうと思いますが、これ、全部読めていないのですが、例えば幾つかの点では、運営については、内容の打ち合わせ等の時間の保障がなく、担当教員に任せていたのでは効率的にいかないことが多かったということが述べられております。それから、円滑な運営の点については、学園運営に関する事案決定が明文化されていなかったと。学園長が確認していない案件が学園運営委員会で提案されることもあったと。初めてということですから、いろいろこういうこともあったのだろうと思います。それから、教科担任制のところでは、小学校の3年生、クラスがえをしたばかりというところで非常に不安感や約束事の不徹底など、不安定な問題でのさまざまな問題があったと。教科担任制の実施時期や実施する教科を検討する必要があるということで、この辺は見直し、検討がされているのでしょうか。それから、小学校、中学校の交流活動でも児童・生徒の交流では時間の保障がなかったため突発的になってしまったと。教員の打ち合わせを行う時間がとれなかったのが問題があったと。教員の打ち合わせ時間を確保するためにということで、先生方、非常に忙しかったのだろうと思うんですね。その方向としてメール等というのですけれども、やはり児童・生徒の交流をしっかりと行う点で、先生方が顔と顔を突き合わせてやるという点が非常に大切だと思いますし、それがメールという点ではちょっとどうなのかなという意見を持ちますけれども、この改善課題と改善点、これをどのように教育委員会として分析され、今後に生かそうとされているのか。この点をお聞かせください。
 それから、もう1点、学校給食の調理業務の委託の問題で、この学校給食の件については、私ども代表質疑の中で考え方を明らかにしておりますけれども、先ほどの報告の中で、視察をされたというのがありまして、その視察先のそこでもう少し具体的に紹介されることがあれば、そこで教育委員会として視察先を見て検討された内容等もありましたらお答えいただければと思います。
 最初、以上3項目になりますでしょうか。よろしくお願いします。


◯学務課長(石渡 裕君)  パブリックコメントでは、どのような形で今回改善するのかということでございますけれども、パブリックコメントは先ほど申し上げましたように、3月16日からということで、これから実施させていただきまして、4月25日までという期間でやらせていただきますけれども、今回、3月18日付の広報で概要をお知らせすることになりますけれども、その中身では、従来実施してきました心身障がい教育から特別支援教育にどのように変わっていくのかというところをわかりやすいような文章で書いていったつもりでございますので、お読みいただいたところにつきまして御理解いただいてコメントをいただければと思っているところでございます。それから、先ほども申しましたように、日数的にもふやしたということもございます。
 それから、学校給食の委託で、視察先での具体的にどういう中身を見てきたのかといいますと、一つは、3校見てきたものですから、全部はできなかったのですけれども、試食をさせていただきまして、どういうような給食を出しているのかというのを見てきました。それから、視察先の学校長、栄養士に具体的に業務の内容について聞いてきまして、例えば給食の時間にきちんと出されているのかとか、配ぜん等がきちんとなされるのかとか、具体的に学校行事に協力がどうなのかとかいうようなところを聞いてきまして、選定しました業者につきましては、その点につきましても十分良好な業務であると回答をいただいているところでございます。
 以上でございます。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(柴田直樹君)  教育支援プランと学校給食調理の委託の補足的な説明をさせていただきますが、先ほど谷口委員さんからの御質問の際にも、教育ビジョンのときのパブリックコメントでの工夫ということで、きちんとお答えしなかったので申しわけないので、この場をおかりして。教育ビジョンの際は、小・中学校の全児童・生徒に、1枚のペーパーにしまして、その概要と、ホームページに全文を掲載しているということをお知らせする、そういうチラシを配らせていただきましたし、それだけでなくて、幼稚園、保育園の保護者にもお配りしました。全部配りました。でも、なおかつ、やはり教育ビジョンというのは抽象的な内容が多いものですから、どうしても保護者にとっては具体的な話での意見は非常に出しやすいのですけれども、なかなか抽象的な理念などについては意見が出しにくいということがございました。ただ、教員からは相当数意見が来ておりますので、今回も教育支援プランについては教員は全教員もちろん、先ほどの教育ビジョンと同様の御案内を、PRをさせていただこうと思っております。
 それから、調理の委託の実施校での視察で、どこの学校も当初は、やはり1カ月ぐらいは委託業務が切りかわった際は、それぞれ御苦労があるようです。そのかわり、会社の方もそれだけの人的体制をそこに投入いたします。ですから、最初の1カ月ぐらいはどうしても学校も業者の方もいろいろ打ち合わせや何かで双方努力が必要だということが確認されましたけれども、それぞれ、それは人の体制で乗り越えてきております。
 私が一番感じたのは、勤務時間が早い人は7時前から、実はもう学校の調理に入っていると。もちろん正規職員です。パートの方は時間から入りますけれども。正規の従業員は早い学校では7時前から入って、それだけの下準備をしていると。ですから、もう柔軟に学校の時間割に応じて、柔軟に時間を調整して給食を出せる体制をとっている。それは、学校の校長先生も視察に行きましたけれども、非常に安心をしておりましたし、もちろん栄養士がすべてチェックいたしますので、安全管理においては全然心配ないということを確認しております。
 それから、小・中一貫の、いろいろ課題と改善点をどのように生かすかという、この1年の中で、私どもの感想としては、よくぞここまで本当に学校も、保護者の皆さんも、地域の皆さんも頑張って、よくここまでつくり上げてこられたなという、そういう率直な感想を持っております。ただ、個別に見ますといろいろな改善点があります。もちろんすべてにおいて成果は出てきていますし、改善点も明らかになってきておりますので、それをしっかりと点検した上で、その改善をできることをすべて着実に実施していこうと。着実にというところで進めていきたいと思っております。
 子どもにとっては、先ほどの評価で明らかになったように、はっきりと、子どもの評価というのは、それを体験した子どもたちの評価は非常に高いものがございます。保護者においても先ほどの重要項目をごらんになっていただいたように、取り組んでいることについての重要度は非常に高いという、おおむねの賛同をいただいております。ただ、教員の中には、組織的な活動としての学園全体としての取り組みの中で、十分な活動がなされていなかった部分がございます。正直言ってございます。そういう面でこれからの大きな課題は、やはり学園全体が一体となって、本当に9年間で子どもたちをしっかりと目標まで成長させていくという、そういう共通の認識を持って、一丸となって取り組んでいく、そういう組織的な取り組みが必要です。そのための情報連絡に必要なメールといっても、もちろんそれは直接会って話をするための前段としてのメールですから、メールですべて物事の連絡、調整ができるわけではありません。とにかく時間と場所の乖離をなくしていこうという、そのための情報ツールについては積極的に使っていくし、組織的な対応もしっかりと改善をして、本当に実質的な内容、質の方へ、ことしは制度のつくり上げというところがありましたけれども、これからは質の充実というところに向けて改善を図っていきたいと思います。
 以上です。


◯委員(森  徹君)  ありがとうございました。
 パブコメでこの支援プラン、日数も延ばして、より丁寧にということですけれども、これは例えばこの小冊子を市民の方が希望する場合に、どういうところで手に入れることができるのでしょうか。身近な形で手に入れることができる、そういう努力が、改善がされているかどうか、再度お聞きしたいと思うんです。
 それから、こういう支援プランがつくられると同時に、現実でも非常に今の教室が過密だという声が父母や、また先生の中からも聞こえてきていますけれども、この辺を特に支援の中で教育委員会としても、ここはぜひ力を入れて、手をつけるといいましょうか、早急に改善が求められるというところにしているところがあればお聞かせいただければと思います。
 それから、小・中一貫では、6ページ、習熟度別学習のカリキュラムについて、詳細な学習計画や指導案のモデルがないと実際の指導に使えないということがありまして、にしみたか学園のカリキュラムをつくる方向で考えたいとなっていますね。これは具体的に詳細な学習計画をどういうことを考えているのか。逆に言うと、実際にやってみてこういうことがわかったと思うのですが、こういうことが検討が不十分だったと、実際には使えないカリキュラムというのでしょうか、そういうふうに言い切っていいのかどうかわかりませんが、にしみたか学園のカリキュラムをつくるという方向、これが今後、実際に小・中一貫が提案されたときには、十分に検討してということで、その十分という教育委員会、行政側の認識と父母の認識が若干ずれがあったのかもしれませんけれども、急速に全市展開みたいなことになっているという点で、先ほど他の委員からも不安の声が出ているということがありましたけれども、そういう、にしみたか学園のカリキュラムという中で、またそれが全市展開という中で生かされるものなのかどうなのか。また、そこでの状況というものが生まれるのか。この辺をあわせてカリキュラム問題をお聞きしたいと思います。
 当初、議会での一般質問でもにしみたか学園、それなりに効果を上げているという、そういう御報告がなされてきたわけでございますけれども、改めて、ここに書かれている課題と改善点、自己評価に対しては厳しくするということが非常に大切なのだろうと思うんです。評価するところはしっかりと評価する。自分に対してもしっかりと評価するということが必要ですけれども、やはり自己評価というのは厳しくすることが大切だな、謙虚にやることが必要だなと。3年間学ぶ子どもは、このにしみたか学園という学校教育の中で育っていくわけですから、こういう点での他校への実施という点でも改めて、自己評価、改善点を含めて、どのように今考えておられるのか、この点も含めてお聞かせいただきたいと思います。


◯学務課長(石渡 裕君)  パブリックコメントを実施した際に、本プランを配布する場所でございますけれども、市役所の相談・情報センター、各市政窓口、北野ハピネスセンター、そして教育センターにあります総合教育相談窓口、この点を配布する場所として考えているところでございます。
 それから、心身障がい学級の大規模化ということでの御質問と思いますけれども、先ほどの委員さんの御質問にもお答えさせていただきましたけれども、やはり平成20年度に第四中学校の固定の学級を開設させていただくように今、審議させていただくことになりますけれども、やはり第一中学校につきましては、かなり大規模化が進んでいるということで、早急の対応をというふうに思ったところでございます。小学校の固定学級、通級学級につきましても、同じように大規模化が進んでおりますので、先ほどの御答弁もございましたように、第3次基本計画の改定の中で開設のあり方について十分に検討させていただきたいと思っております。
 以上でございます。


◯指導室長(里吉武仁君)  ただいまカリキュラムの点についての御質問をいただきました。平成17年度、本年度も小・中一貫教育カリキュラムを開発しておりますけれども、基本的には三鷹市内すべての学校で活用できるベーシックなものということで開発をしているところでございます。そのベーシックなものの中には、ただいま委員御指摘のように、習熟度別の学習も展開できるようにということで、発展的な学習の内容も位置づけをしております。ですから、基本的にはどの中学校区でも実施できるようにということで作成をしておりますけれども、やはり教育課程というのは、それぞれの学校、またにしみたか学園の場合には学園で9年間の教育課程を作成するわけでございますので、やはりにしみたか学園としての特色というものも出していきたいということが出てきております。そういった中で、ベーシックなものを基本としながら、にしみたか学園としての子どもたちの状況を十分勘案し、地域の要請も含めてカリキュラムを開発していくということでございます。
 この取り組みにつきましては、今後、開園をしていくそれぞれの中学校区の中でカリキュラムを現在、ベーシックなものを基本にしながら開発をしておりますので、今後の手続等についても十分生かされていくと考えているところでございます。
 それから、ただいま御指摘のにしみたか学園ヒアリングのまとめにつきましては、これは事務局としてにしみたか学園3校の校長、副校長、主幹、それからコーディネーターからヒアリングをしたものをまとめたものでございまして、これらにつきましては、学校のいわゆる教育課程の中で、学園の教育課程の中で解決をできること、それから私ども教育委員会事務局として支援体制として体制を整えなければいけないというふうなところもございますので、今後の検証委員会を進める中で、具体的な改善点等につきまして、より具体的な方策を検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。


◯委員(森  徹君)  ありがとうございました。
 このヒアリングのまとめはどうなんでしょう、例えば、これから予定されている小・中一貫、この地域の方々にこれがどういう形で示されていくとか、ヒアリングを行った、1年間の1つのまとめ、あるいは発表会もありましたけれども。全国から来られたという、ああいう発表会もありましたけれども、実際につかんだ、それなりに課題、改善点ということ、これはやはりどういうことを行われているのか、市民の方としては知りたいということもあると思いますので、これが三鷹全体の教育と考えたときに、これがどんなふうに生かされるのか。また、これを生かした方向を、よく説明会をやったり何かしてきましたよね、にしみたか学園のこの問題については。二中の小・中一貫についても考えてきたのですけれども、全市民といいましょうか、私どもこういう資料をいただいているのですけれども、何か市民に知らしめていくといいましょうか、そして問題提起をしてよりいい方向にやる。市は協働という言葉を使っておりますから、協働という形でこれを生かしていくということを何か考えていることがあるかどうかお聞きしたいと思います。


◯教育長(貝ノ瀬滋君)  このにしみたか学園の検証につきましては、他地区に展開する予定の保護者のみならず、全市、市民の方々に出発も御理解いただいたという経緯もありますので、やはりこの検証の結果についても、何らかの形で御理解いただけるように、そしてまた、さらなる御意見がいただけるように何らかの方法を考えたいと今、思っております。
 そして、ただこれは、お手元の資料は教育委員会が設けました検証委員会の資料、そして、にしみたか学園でのヒアリング、コミュニティ・スクール委員会の評価ということでありまして、委員さんがおっしゃるように自己評価は厳しくというのは、これは教育委員会、私どもが常に学校に対して申し上げていることで、代弁していただいて感謝申し上げたいと思うのですが、要は、最終的な自己評価は当該校が実施する学校評価なんですね。ですから、これは、にしみたか学園の第二中学校、にしみたか学園の井口小学校、にしみたか学園の第二小学校の教職員がみずから評価をして、そしてそれをさらけ出すという作業がないと、これは厳しい自己評価にならないのです。ところが、なかなか今まで全国的にそれが実施されないということがあって、私どもとしましては、厳しく自己評価をして、そして公表して、保護者、市民の方の意見をいただいて、そして学校を改善していくということを強く指導してきているわけでありまして、本当に意を強くいたしましたが、その点、その自己評価も加味して、そしてやはり全市民的に御理解いただけるような機会を設け、そしてなお一層の立派な小・中一貫教育になっていきますように努力をしていきたいと考えております。


◯委員(森  徹君)  時間も押していますので、最後1つだけ。
 当初の二中の小・中一貫が提案されたときに、いろいろ、検討委員会とか説明会、数多くなされました。その努力は非常に評価をしております。ああいう形でやられてよかったなと。と同時に、したがってああいう場をつくってくれたことによって、父母の率直な意見がかなり見えたと思うんです。私も非常に勉強になりました。その中で、やはり小・中一貫の必要性、実際に子どもを担当している担任の先生、現場の先生が本当にこれ、必要なのかどうなのか、この声を聞きたい。で、父母とぜひ話し合いをさせてくれという声が出ました。私も一般質問でそのことを質問しましたら、当時の教育長さんがぜひそれをやりたいと言ったのですけれども、実際にはできなかったんですよね。やはりこの1年進めてきて、本当に状況をしっかりと分析をする。次に生かしていくという上においても、そこのピンポンというのは必要だと思うのです。それと現場の先生の声をしっかりと生かしていく。これだけの大きなプロジェクト事業を進めていくに当たっては、先生が率直に自分の考えを述べる、そういう雰囲気もつくっていかないといけないと思います。そういう点での、今の教育長の御答弁では、ぜひ検討ということがありましたので、ぜひそれはお願いしたいということと、改めて父母と教師との交流といいましょうか、この問題で協働しての分析といいましょうか、そういう方向を努力していただきたいと思うのですが、この点についてひとつお考えがありましたら。これで最後にします。


◯教育長(貝ノ瀬滋君)  教育をよりよく進めていくためには、第一線の教職員が創意工夫をして、よりよい教育活動のできる提案等は非常に貴重なものだし、大事にしなければいけないと考えております。ただし、これは今まで少し強調を強いられてきたところがあると思うのですが、教員といっても、これは教育公務員です。ですから、例えば、これは極端な例ですけれども、教育委員会のある課が、教育委員会の方針として決められて、市民も納得して決められて進めたことを、ある課の人たちが、これを正しいか正しくないか、やっていいかよくないのかということを、また市民と議論して、それを絶えず課長に上げながらという、そういうふうなことにはやっぱりならないわけで、やはり学校の教員も教育公務員として、一定の御意見は校長を通じて伺いましたけれども、しかし、最終的には教育委員会が市民の皆さん方の御意見、またアンケート、さまざまな意見交換会を経て、そしてこの方針をはっきり決めて、議会の方たちも御賛同いただいて進めているものについて、またパブリックコメントという形でこれがもとに戻るような、そういうふうな意見集約というのは、やはり余り強調され過ぎますと、やはり逆効果だと思うのです。
 ですから、よりよくするためにどうしたらいいかという、そういうことでの改善点のお話ですとか、創意工夫がこうあったらいいという、そういうことは私どもが言わなくても当たり前のことでありまして、これはぜひ教員として頑張ってもらいたいと思っています。ですから、またもとに戻るような話じゃなくて、これはもともと、御承知のように、この小・中一貫教育校というのは、現行制度内での試みでありますので、今まで10やっていたことを、例えば違う数字の10にするということではなくて、10やることにまた2を足すというだけの話でありますから、ですからよりよくしていくということになりますが、手をかければかけるほどよくなる実践なわけです。ですから、その辺でやはりこの実践がよりよくしていくためには、どのように手をかけたらいいかということで議論を学校の中で深めてもらいたいと思っていますし、それは私どもも十分に聞く耳がありますので、そういう方向でやっていきたいと思っていますので、御理解お願いいたします。


◯委員長(田中順子さん)  ありがとうございました。教育長はもうそろそろ時間だと思いますので。
 続けて質疑をお願いします。


◯委員(伊藤俊明君)  では、何点か質問させていただきます。
 教育支援プランの方で地域支援連携協議会というのがありますが、ある程度どういう機関から入るというのはわかっているのですが、何名ぐらいで、地域の方とかも入って構成されるのか、それと、三鷹市教育支援推進委員会とのというのは、月に何回ぐらい催されて、これとの関係がどうなっているのかということと、あと、やはり先ほど来、他の委員からも出ていましたように、早い気づきというのでしょうか、いかに小さいうちに気づいてあげられるかということが大きな問題となると思いますので、北野ハピネスセンターなどの果たす役割とか、それから就労支援まで持っていくまでのシステムづくりというか、その辺の関係と、その中でいかにこういう発達障がいのあるお子さんたちでも、こういうすばらしい能力があるというか、そういう適性を見抜いてあげて伸ばしてあげられるようなシステムというのがどこかにできているのかということをお尋ねいたします。
 あと、小・中一貫のにしみたか学園のすばらしい、いい点はいろいろ教育長さんからもお話があって、早く市内全域に広がればいいなという思いはありますが、その一方で、やはりこういう点は改善しなければいけないとかというデメリットがありましたら、その辺も率直にお聞かせいただきたいなと思います。
 特に、保護者からの重要度、実現度の話の中で、井口小、二小、二中のところで、特に5、6、7、8のところで「いじめや暴力のない学校」、「命の大切さ社会のルール」、「悩みや問題への対応」、「進路に関する指導・情報提供」という、ここの辺が非常に重要度と実現度の差が大きいんですね。それで、お子さんたちとか生徒さんたちはそれほど思っていなくても保護者の方の認識がかなり低いのではないかという気がしますし、特に、小・中一貫の場合でも、進路に関する指導、生き方指導とかありましたよね。その特色の一つであり、大きくこれから人間力というか、力を入れなければいけないところかと思うのですが、この実現度が低いというのが気になるのですが、どのような問題があるとお考えでしょうか。
 それと、クラブ活動・部活動というのも、やはり小・中一貫で非常に連携をとって推し進められるいい点だと思うのですが、この辺も保護者の方の実現度が非常に低いという点が気になるのですが。というように、小・中一貫の大きな連携をとりながらできるというところが、学力の向上もそうですが、こういうクラブ活動だとか、親友というのですか、長い間一貫してつき合える仲間と生涯出会えるのではないかという意味でも、非常に先ほども中学の入学式のときから意気投合していたという話を聞くと、いいなと思うのですが、それでもまた一方、今、いじめ対策検討委員会というのもありますよね。そういう中でも、小・中一貫によって、もちろん改善されているという点もあろうかと思いますが、例えば潜行していじめが続いてしまうようなことは果たしてないのか。どういう議論がいじめ検討委員会でされていて、それが一応3月をめどに答申をお出しになるという話もありますが、引き続き、もっと委員会自体の設置を続けていった方がいいのではないかという考えもありますが、その点もお聞かせ願います。
 それと、特別支援というか、教育プランの方と小・中一貫の方もあわせてなのですが、今、特に東部地区などは、小学生というのはふえているんですね、非常に。それで、小・中一貫においての中学校の教室とかが、今後どのような見通しで。いっぱいになってしまうのではないかと。特に、私立に進むよりも公立に進む方が、私立への進学率が10%も下がったというお話を聞くと、ありがたいことなのですが、小・中一貫のすばらしさとか、公教育がすばらしいことが認められるのはいいのですが、教室とか具体的な施設の問題とか、どのようにお考えなのかという点をお尋ねいたします。
 それと、給食の問題ですが、プロポーザルの中で、一中、五中、2つの会社に決まったそうなのですが、その中で食育だとか地産地消だとか、地元の野菜を使ってじゃないんですが、そういう質問というか、そういう基準はあったのかお聞かせ願えればと思います。
 以上です。


◯学務課長(石渡 裕君)  まず、教育支援プランの地域支援連携協議会とはどういうことなのかという御質問と、ハピネス等を含めて就労も目指したシステムづくりについてというような御質問がありました。これをあわせて図で御説明させていただきますと、本プランの5ページを見ていただきますと、5ページの下に本プランの全体的なライフステージにおける支援の形を図式しております。委員がおっしゃるとおり、北野ハピネスセンターを中心にゼロ歳から6歳までの就学前のお子さまに対する支援・連携、そしてこのお子さまたちの支援を引き継いで、小学校、中学校における支援を行い、そして義務教育修了後も就労先も含めて連携・支援・引き継ぎを行っていくということが、この教育支援プラン、特別支援教育の一つの特色でございますけれども、その中で地域支援連携協議会という組織でございますが、プランの12ページをお開きいただきますと、総合教育相談窓口が担う教育支援の中で、地域支援連携協議会の設置ということで、教育、福祉、保健、医療等、専門諸機関と連絡調整を図り、支援の必要な乳幼児・児童・生徒に対する総合的な支援を行うために設置するということでございます。ここでライフステージに沿った支援の連携、引き継ぎについてきちんと話していくということですので、地域支援連携協議会の中には、保護者の代表、地域の方の代表というのはお入りにならない。逆に専門的な支援の中身を検討していくということになります。
 また、それを具体的に検証するために、13ページを開いていただきますと、教育委員会事務局の中に三鷹市教育支援推進委員会ということで、校長会代表、学識経験者、そしてここに保護者の代表の方々などに入っていただいて、特別支援教育全体の推進に対する検証をしていただいて、改善をしていくということのシステムづくりを考えているところでございます。
 推進委員会の開催ですけれども、まだ具体的に推進委員会については、これは案でございまして、要綱等もつくってはいませんけれども、できれば学期に1回ぐらいは開催をしながら、きちんと評価をしていきたいと考えているところでございます。
 あと、特に東部地区の子どもの増加、児童・生徒の増加に伴っての教室の逼迫化ということでございます。おっしゃるとおり、特に、北野小学校を中心に児童がふえているということがございまして、平成19年度、この4月からは、北野小学校にある教室を、例えば今までの少人数教室等を増強、基礎対応で改修、改善しながら対応していきたいと思っておりますので、今のところ具体的に施設を増築するということは思っておりませんけれども、今後、きちんとした形での対応が必要になるときには十分教育委員会の中で検討しながら進めてまいりたいと思っております。
 それから、給食の委託については、食育の点や地産地消の点についての評価はどうだったのかということでございますけれども、やはり私どもが委託を進めるに当たって、給食の充実ということが大きな目標でありました。ですから、選定に当たりましても、食育に関する点につきまして、やはり提案をしていただいて評価をしているところでございますけれども、例えばバイキング給食とかセレクト給食に対する対応の仕方とか、それから児童・生徒との触れ合い。つまり、給食室の中だけにこもっているのではなくて、積極的に教室に給食の時間なんかに出ていっていただいて触れ合っていただくというようなところについても質問をし、提案をさせてきたところでございますけれども、選定しました2社につきましては、この辺につきましても十分対応させていただくということでございます、地産地消、いわゆる三鷹産野菜、果物等の活用につきましては、それから食材料の調達につきましては、従来どおり学校栄養職員が責任を持って行っていきますので、三鷹市内産の野菜の活用についてはこれまで以上に拡大していくということで進めていきたいと思っております。
 以上でございます。


◯指導室長(里吉武仁君)  小・中一貫教育校の検証につきましての課題を率直にということでございまして、大きく課題は2点でございます。1点目につきましては、今年度、システムづくりを主に進めながらの教育活動を展開したということの中で、先ほど、他の委員さんからも御質問いただいておりましたが、それぞれ具体的な場面で取り組んでいる教員につきましては、その場面についての子どもの変容を見ながら高い評価をしていると。一方、かかわりのなかった教員につきましては、その状況が十分把握できていない状況がございますので、この点について、やはり情報をともに共有する中で、組織として子どもたちにとっていい教育活動をお互いに情報共有しながらどう進めていくかといった、こういった教員の意識の啓発といいましょうか、そこのところが大きな一つの課題ととらえています。
 それからもう1点目は、この学校評価のアンケートの中に、子どもたちの評価もあるわけでございますけれども、授業がよくわかるかとか、あるいは楽しいかといった点について、小学校の段階では、学年が上がるにつれて高い評価を受けているわけですけれども、やはり今年度のにしみたか学園の実践におきましても、やはり中学生になるに従って低下していくという状況もございまして、この9年間の一貫カリキュラムで学習指導を進めているわけでございますけれども、中学校の授業改善をどう具体的に小学校から継続をしていくかといった、ここが大きな2点目でございます。
 率直に申し上げまして、この2点が大きな課題ととらえています。
 それから、保護者の実現度と重要度についてのバランスについての御指摘がございました。先ほど、十分報告の中で御説明できませんでしたので、1つ御説明をさせていただきたいと思いますが、にしみたか学園の評価についての集計結果の2−3の資料の3ページをごらんいただきたいと思います。この3ページの下のところに四角の4つのくくり、マトリックスがございまして、横の軸が重要度、縦の軸が実現度ということでございます。このそれぞれの4つの枠の意味合いでございますけれども、左側の上といいましょうか、サポート隊とか英語活動が入っている部分でございますけれども、ここの部分につきましては十二分にできているという評価のできるところでございます。それから、その右側の情報の提供とか少人数、ここのところにつきましては特に問題はないだろうと。それから、その下の教育方針、その他3校の連携とかございますけれども、ここのところはいわゆる最優先の課題として取り組む必要があるのではないか。それから、その左側の一番下のところについては、後の課題として取り組んでいけばいいのではないかといったような見方を、この重要度、実現度、ニーズ度の中から位置づけをしているわけでございます。
 委員御質問の、例えば進路指導の点につきましては、この欄は小学校、中学校すべての保護者の評価でございまして、小学校の部分の評価、次のページ、5ページには井口小学校の評価がございますけれども、例えば進路について言いますと、小学校の方では特段進路指導というのは学校の中で、今、実際できていないといいましょうか、9年間のカリキュラムは作成をしておりますけれども、具体的な実践はまだ十分ではないということで、小学校では比較的評価が低いです。一方、中学校では評価が高いです。これをトータルすると、具体的に全体としては低くなってしまうといったような状況もございますので、その低い部分につきましては、今、マトリックスの中で御説明させていただきましたように、最優先課題ということで学園として取り組んでいくということでございます。
 それから、いじめ対策についての小・中一貫教育校の中での取り組みでございますけれども、これはやはり9年間の中で子どもたちの発達段階があるわけでございますので、その発達段階を教員が、9年間の流れを十分踏まえながら、その学年その学年で取り組むべき課題を明確にして取り組んでいくというふうに今後指導してまいりたいと思っております。
 なお、現在、設置をしておりますいじめ問題対策会議につきましては、3月中にある程度の学校、地域、保護者の方に、いじめ根絶に向けての取り組みの提言を現在まとめているところでございますけれども、来年度につきましては、生活指導主任会という主任の委員会もございますし、人権尊重推進委員会という委員会もございますので、その中で特にいじめ問題を課題として取り上げまして、その提言等を受けて学校で今度は具体的に教育活動の中で実践をしていくといった取り組みとして指導してまいりたいと考えております。
 以上でございます。


◯委員(伊藤俊明君)  御答弁ありがとうございました。
 今のいじめ対策検討委員会の後の、各学校でということなのですか。メンバーはかなり変わるということなのですか。今までは団体の代表者というか、が出ていったのですが、今度はそれぞれの学校ですか。もう少し、今後の引き継ぐ形を具体的にお聞かせいただければと。いずれにしても、そういう各学校の問題点というか、特にいじめだとか何かあった場合でも対応できるような、意見を吸い上げる場所があれば、委員会があればいいなと思いますので、その辺をよろしくお願いいたします。
 あとは空き教室が大分減ってきて逼迫してきているというのも、少人数学習とか習熟度別においても、それを結構特色としてやっている学校においても、なかなか教室の確保が難しくなるような状況もこれからますます考えられますので、早目の対応をその辺もあわせてよろしくお願いいたします。
 あと、小・中一貫の問題と、あと東京都の方で中高一貫で、特に三鷹高校やっていますよね。その辺で、この地元の子どもたちが中高一貫の三鷹高校に行きたいとかという意味でも、これだけ近くにあるので、何ら不利益にならないのか、むしろいいことになるのか、その辺の連携といいますか、どのように、保護者の方でも心配している方もいますのでお話しいただければと思います。


◯指導室長(里吉武仁君)  先ほど、言葉足らずで大変失礼いたしました。いじめ問題対策会議につきましては、学校関係者、それから地域の方、保護者の方、行政を含めて、今、それぞれの立場で具体的に実践できることについて市民の方たち、あるいは家庭に呼びかけようという提言をまとめているところでございます。
 これがまとまりまして、学校レベルの取り組みということでございますが、基本的には学校が早期発見をして、学校で解決をしていくということがいじめ問題でございますので、それについて提言はきちんと出しますけれども、今度それを受けて具体的に学校がいじめの問題を解決していく基本方針を立てて、具体的な解決の手順を立ててやっていくということで、学校の方で具体的な解決は進めていくようにしたいと。その窓口になるのが生活指導主任会でありますし、人権教育推進委員会ということで、児童虐待でありますとか、いわゆる人権にかかわる課題を各学校の代表者が集まって協議している、そのテーマに来年度はいじめ問題を取り上げて提言等を受けて、具体的な学校の実践を進めていただこうと思っております。
 そういった各学校から吸い上げられるようなところということでございますので、指導室としては、生活指導主任会議、人権教育推進委員会、それから学務課の方で設置をしております具体的な個別の相談については総合教育相談窓口の方に直接相談等があって対応していくことになろうかと思っております。
 それから、中高一貫教育校のことでございます。三鷹高校は平成22年度に中等教育学校という形の中高一貫教育校を開設すると伺っております。この中等教育学校は、小学校を卒業して中学校の段階で入学しますと、中学校の段階を前期、高等学校の段階を後期ということで、6年間一貫した教育を進めていくということでございまして、基本的には高校段階からの入学はないというふうに聞いておりますけれども、これにつきましては、1月に地域での説明会もございまして、私も出席をして、一応お話をしてまいりましたけれども、中等教育学校で高校からの入試はないわけですけれども、高校から三鷹市内の子どもたちを、小・中9年間のしっかりした教育を受けた子どもを三鷹高校に入学させてほしいという要望もしてまいりましたけれども、先日は中間まとめの説明会でございましたが、最終まとめを出す段階で三鷹市との連携ということについては継続して検討していきたいと話は伺っているところでございます。
 以上でございます。


◯委員(伊藤俊明君)  どうもありがとうございました。これからも前向きな取り組みをよろしくお願いいたします。これで私の質問を終わります。


◯委員(加藤久平君)  アンケートの集計結果ということなのですけれども、ちょっと今、見たのですが、道徳・規範意識みたいな部分というのは、このアンケートという中の範疇には入らないというふうにお考えでしたのでしょうか。文言としてはないので、もしかしたら別のアンケートか何かであるのかなと思ったのですが、そういった考え方はどうなのでしょうかという質問です。


◯指導室長(里吉武仁君)  これにつきましては、いわゆるコミュニティ・スクール委員会の評価部会の中で、にしみたか学園の項目を立てまして、いわゆる、にしみたか学園の教育実践、特に小・中一貫教育校にかかわる具体的な取り組みについての評価を取り組んでいただいたというふうに理解をしております。今、委員御指摘の内容につきましては、この中にいろいろなところに盛り込まれてはおります。例えば、生き方とか進路指導、これは当然、生き方指導ですから道徳教育も含まれるわけでございますので、道徳教育をただそれだけを殊さら取り上げてどうであったかということではなくて、にしみたか学園の取り組みの中で、いわゆる子どもたちの心の教育、あるいは心の育ちというものはどのようになっているのかというのを、にしみたかの小・中一貫の課題を通して受けとめたというふうに受け取ります。
 いわゆる教育課程にかかわる学校評価につきましては、委員御指摘のように、まさに道徳教育の実施についてどうであったかということを、学校のレベル、教職員のレベルの中で当然とっております。これはコミュニティ・スクール委員会の中の評価ということで、道徳教育という文言そのものが出てきてはいないということで御理解いただきたいと思います。


◯委員(加藤久平君)  そうですか。これだけいじめとか、いじめによる自殺、あるいは家庭内における子どもの悲惨な事件が報道される中、これと関連づけて殊さら道徳心、道徳・規範意識をここで問うという発想がないというふうに聞こえたのですけれども、今こういった時期の中で、殊さらではなく、どこかで反復して目にとめる、そういった作業が足りていないのかなと私は思うんですよね。そういったことの努力みたいなものをしていかないと、悲惨な事件が起こり得るという可能性もなきにしもあらずと思うので、ぜひその辺の感覚の考え方、基本的な考え方についてどう思われているのか、もう一度お答えをいただきたいと思います。


◯教育委員会事務局教育部長・調整担当部長(柴田直樹君)  この学園の評価についての評価項目はすべてこれは学園のコミュニティ・スクール委員会でこの項目をまとめたわけでございます。それこそ、学園の自主性、主体性というものをきちんと大事にして、学校と保護者、地域が自分たちの学園として子どもたちをどう育てるかと、その中で必要な項目をこのように整理をしてアンケートしたわけです。全く今、委員さんが言われたようなことを聞いていないのかということではなくて、16ページを見ていただきますと、子どもたちには今どういうふうな考え方を持っているかということがきちんと16ページの5番、6番のところに、「学校がいじめや暴力のない学校づくりに取り組んでいるか」とか「学校が命の大切さや社会のルールについて指導しているか」とか、そういうことで子どもたちについては問うているわけでございます。そういった子どもたちの意識をしっかりと学園が把握して、教育活動の中で、またコミュニティ・スクールを中心として、地域、保護者を挙げて全体で子どもたちの健全育成をどのように図っていこうかという、そういう資料とする意味でこれをアンケートしているわけでございます。重要な課題として受けとめているわけでございます。


◯委員長(田中順子さん)  よろしいですか。では、以上で質疑がないようですので、質疑を一たん終了させていただきます。
 これをもちまして教育委員会からの行政報告について終了させていただきます。お疲れさまでございました。
 休憩いたします。
                  午後2時19分 休憩



                  午後2時37分 再開
◯委員長(田中順子さん)  文教委員会を再開いたします。
 それでは、続けて行政報告をお願いしたいと思います。生活環境部の報告を議題といたします。


◯生活環境部調整担当部長(玉木 博君)  私どもからの行政報告は、平成18年度における文化行政についてでございます。清水コミュニティ文化室長から報告申し上げますが、お手元の資料の4ページ、下から3分の1ぐらいのところでございますが、7番、平成18年度の三鷹市芸術振興財団事業実施、これについては井崎芸術文化担当課長から報告申し上げます。それから、5ページの、やはり下から3分の1ぐらいのところでございますが、9番、みたか・子どもと絵本プロジェクト、これにつきましては宇山絵本館担当課長から御報告申し上げます。
 それでは、清水室長の方から1ページの方からの報告を申し上げます。


◯コミュニティ文化室長(清水富美夫君)  まだ終わってはおりませんけれども、平成18年度の総括的なお話をさせていただきたいと思います。まず、第1ページには、太宰治賞の関係事業ということで3点ございます。一番初めに、第22回の太宰治賞、これは昨年の平成18年5月9日にみたか井心亭で選考委員による選考が行われまして、栗林佐知さんの「峠の春は」という作品が受賞されております。非常にこれまでにない作品で、全編方言で表現がされているというところで、非常に温かみのある作品という評価も受けております。
 また、現在、第23回の太宰治賞の選考を行っているところでございます。昨年に比べ、昨年1,030点、今回は780点弱でございますけれども、応募の数は年によって若干増減はあろうかと思っておりますけれども、選考の筑摩書房の担当によれば、去年に比べて非常に強い作品が多いので期待はできるのではないかという話も受けております。
 それから3点目、これは文学講演会で、例年、太宰の関連事業として文学講演会を実施しているところでございます。今年度、昨年に引き続き、選考委員でもある作家の高井先生にお願いをしております。非常に昭和という時代、今、レトロの時代が言われておりますけれども、そうしたテーマに沿った形で、特に同じ時代に生きた作家の吉村昭先生、その方をしのびながら市民の方の文学講演会を開催させていただきました。
 次に、財団法人中近東文化センターの関係でございます。例年、ちょうど武蔵野市などと相互協力で再開した企画展示事業でございます。再開からこの1月まで約3万人の入館者の方を集めております。これまでにない入館者数だと思っておりますけれども、中近東文化センターも各展覧会の充実のほかにも、関連イベントとして講演会、あるいは展示の開設、ギャラリートーク、さらには各企画展に沿った形で武蔵野、そして三鷹の各市民グループ、そういう方々にレストランの一部をお貸しをして、市民展示会を開催をしているということで、日々努力をしているということだと思っております。
 それから、3番目の名誉市民の福王寺法林展の事業関係でございます。これは昨年10月に、日本画を通して文化の発展に貢献され、平成16年に文化勲章、そして名誉市民ということの受賞をされたのを契機に寄贈された作品を中心に、市民に鑑賞していただくということで作品展を開催いたしました。御子息でもあります福王寺一彦氏によるギャラリートークも二度開催をしまして、非常に好評を博したところでございます。
 それから、次の、山本有三の10周年の記念事業でございます。平成8年、有三記念館として開館しまして10周年に当たりましたので、有三の生きた時代と仕事につきまして、これまでの収集資料等の総まとめとして特別の企画展、記念展を開催したところでございます。
 それと、次に参ります。平成18年度に購入、あるいは寄贈を受けました資料でございます。購入資料が2点でございますけれども、特に寄贈資料の中で美術資料115点いただいております。その中で、表でいいますと4番から最後の17番まで、これはすべて版画でございますけれども、武蔵野市に在住しておられます森さんという美術品のコレクターの方から大量の版画をいただいております。森さん自身、1980年ぐらいからコレクターとして活動されておられまして、武蔵野の在住であるのですが、美術ギャラリーの企画展示に非常に高い評価をしていただいて、収蔵作品をできれば有効活用していただきたいということで、武蔵野ではなく三鷹に寄贈されたということでございます。
 次にアニメでございますけれども、財団運営、開館以来順調に行われております。昨年は特にスタジオジブリ作品の「ゲド戦記」の上映もありまして、入場者も引き続き高い水準を確保する見通しでございます。特に、新規の事業といたしまして、アニメーション文化に関する普及啓発事業のうち、一つはアニメーション文化に関連する展覧会。次のページにもあると思うのですが、東京都の現代美術館でディズニーアート展をやっておりましたけれども、そういった他館での展覧会、そういったものへの企画協力、あるいは展示の製作協力ということで、多くの方にアニメーションに触れる機会を御提供したいということもあって、そういった活動を新規事業として始めさせていただいております。
 また、既に御案内のとおり、さっきのアニメフェスタでも流れておりましたけれども、ロシアのアニメ作家による「春のめざめ」、新しい良質なアニメーション作品を多くの方に見ていただきたいということで、新しい事業として映画の配給事業というのでしょうか、そういうことも一部始めるようになりました。
 私の方からは以上です。


◯芸術文化担当課長(井崎良仁君)  平成18年度の三鷹市芸術文化振興財団の実施状況につきまして、各事業について御報告をさせていただきます。お手元に事業の経過報告がございますが、それに沿って進めさせていただきます。音楽事業につきましては、事業ごとに集客の増減はございますが、海外の演奏家や将来性豊かな日本人若手歌手・演奏家のコンサート、そしてオーケストラによるコンサートなどが、芸術文化センターの風のホールの特質を生かしました公演を実施いたしまして、お客様からも喜ばれ、また演奏者からも大変好評をいただいているところでございます。
 また、育成事業といたしまして実施をしております、みたかジュニア・オーケストラにつきましてですが、昨年秋に結成の8年目を迎えまして、ますます上達をいたしまして、春と秋の定期コンサートでは市民の皆様に御披露するとともに、今月下旬には、毎年実施をしております市内の老人保健施設の訪問演奏会、これをまた予定をしております。このように地域との交流を深めているということで、さらにはことし夏にはまた新潟での全国ジュニアオーケストラの交流演奏会なども予定しているところでございます。
 演劇事業につきましては、星のホールで毎年実施をしております太宰治朗読会や落語、映画特集、それから演劇公演なども大変御好評をいただいておりますが、特にことしはかねてより御要望の高かった黒澤明監督の映画全作30作を上映することができまして、市民の皆様に大変喜ばれているところでございます。
 そして、井心亭寄席につきましては、今回、140夜を迎えることができました。毎回満席となっております。また、公会堂では久しぶりに松竹の大歌舞伎公演を実施するなど、三鷹ならではの事業を展開しているところであります。
 美術事業につきましては、4月に開催いたしました大岡信展が1万2,000人、6月に開催いたしました高島野十郎展が3万人を超えるという記録的な集客を上げるなど、これまでにない成果を得ることができました。また、10月には、先ほどもお話にありましたように、三鷹市の受託事業といたしまして、名誉市民を受賞されました福王寺法林氏の記念展を実施いたしまして、多くの市民の方に喜んでいただいております。そして、余談ではございますが、日経新聞では特色のある展示を行っているということで、全国小規模美術館の部におきまして、第1位の事業評価をいただきました。
 続きまして受託事業といたしまして、山本有三記念館でございますが、こちらでは文芸事業を行っております。本年度は開館10周年ということで、6月には記念式典を行ったところでございます。10周年にちなみまして、特別展や記念展を開催し、記念図書の刊行や記念品の販売などもいたしております。昨年に引き続き多くの入館者を迎え、市民の方々に記念館の存在も知っていただけたと思っております。現在は空調工事のため臨時休館をしておりますが、4月からまた展示会を開催する予定でございます。また、来年度は山本有三の生誕120年となりますので、関連事業を予定しているところでございます。
 その他につきまして、教育普及事業といたしまして、本年も市内の全小学校への訪問演奏会の実施や、美術展覧会のギャラリートーク、小学校での出張事業を実施いたしました。また、演劇事業におきましては、小学生の演劇公演を開催するなど、今後も学校教育との連携を図って進めていきたいと思っております。
 以上、自主事業の入場者の合計でございますが、1月末現在で9万7,000人を迎えております。昨年度と比較いたしまして、2万4,000人ほどの増でございますが、美術ギャラリーの大幅な入館増が要因となっております。
 以上でございます。


◯絵本館担当課長(宇山陽子さん)  みたか・子どもと絵本プロジェクトについて報告いたします。みたか・子どもと絵本プロジェクトは、昨年2月に絵本館構想検討会議の提言を受けまして、推進計画というものを策定いたしました。みたか・子どもと絵本プロジェクト推進計画の策定ということでパブリックコメントを実施いたしまして、5月21日から6月30日の間、御意見を求め、23件の御意見をいただいて8月に確定したものでございます。このプロジェクト推進計画に基づきまして、(2)以降に掲げました事業を進めてまいりました。
 2点目に掲げた市民企画協働事業ですけれども、これは市民の実行委員会という形をとりまして、神沢利子展プロジェクトというものを行っております。キックオフ展が間もなく、3月17日から31日ということで、三鷹市芸術文化センターの地下1階の展示室で開催されることになっております。これは現在100人余りの実行委員が加わりまして、また、中学生にお声をかけまして、ジュニアスタッフということで今、50名以上の中学生も参加して企画運営を行うというようなことになっておりますし、また、市内のいろいろなグループなども参加して地域丸ごとで取り組んでいるというような形で進められております。
 3点目に掲げました、子どもと絵本ボランティア講座、これは新川中原住民協議会との共催事業ということで進めております。子どもと絵本にかかわるボランティアの養成ということですけれども、保育つきの講座ということもありまして、非常に若いお母さんたちが多く受講してくださいまして、受講生34人で5月から9月までの間、講座を行い、その後、新川中原コミュニティ・センターの方が休館になっておりますので、自主活動ということで10月以降、同人のグループとして活動して、市内の保育園ですとか、あるいは市民協働センターで行われる親子ひろば事業などに出演をして読み聞かせをするというような活動をしております。3月にもう一度あって閉講になるわけですけれども、それ以降は新川中原コミュニティ・センターで引き続き読み聞かせの活動などをしていくという予定になっております。
 4点目に掲げましたベビーフレンドリー化事業ですけれども、これは既存の公共施設を小さいお子さんを連れた方たちにも使いよいところにしていくということで、今年度、大沢コミュニティ・センターと、それから図書館の本館を会場に行っております。大沢コミュニティ・センターの方は、大沢住民協議会、それから日本女子大の家政学部住居学科の研究室、それと三鷹市との3者による協定を結びまして「子どもと行きたいコミセンづくり」ということで各種調査、アンケートですとか、地域のヒアリングですとか、そういったことを行い、またワークショップを4回ほど重ねて、コミセンのリフォームプランというものをつくってまいりました。特に、夏には子どもたちが参加する1泊2日のコミセンでのワークショップというものを行いまして、模型などもつくり、プランづくりを行ったところです。そして具体的な改修工事としては、乳幼児スペース、そして授乳室を設置し、それから1階の外になりますけれども砂場を改修してウッドデッキを設けるというような内容をこうした住民協議会、それから研究室との取り組みの中でプランづくりを行って実施して、間もなく工事も終わろうとしているところでございます。
 それから、図書館本館ですけれども、こちらはコミュニティ文化室と図書館職員とでプロジェクトチームをつくりまして、同じくアンケート調査、ブックスタート事業の後を受けた1歳6カ月児健診ですとか、3歳児健診の後に、その健診の会場でアンケートをとったり、それから館内の利用者にアンケートをとったりというようなこともいたしましたし、また、市民モニターということでこの子どもと絵本プロジェクトにかかわっている小さいお子さんのいらっしゃる方に参加していただきまして、親子21組で調査票を持って具体的に図書館本館を訪れて調査をするというようなことをしていただきました。また、本館の職員全員、嘱託とか臨時職員も含めましてアンケート調査ということで、館内で気づく点などについてアンケート調査を実施いたしました。そういったことをプロジェクトチームで検討いたしまして、改修の工事としましては、子ども用トイレの改修、それから授乳室の設置、それから子どもを乗せて本も置けるというような専用のカートを導入するというような内容になっております。
 5点目に掲げました絵本講座ですけれども、これは三鷹ネットワーク大学との共催で行っているものでございます。今年度は絵本セミナーということで、「保育の中の絵本」と題しまして、保育園の先生であるとか、あるいは幼稚園の教諭、あるいは学校図書館の司書といったような方たちを対象に2日間の6こまの講習を行いました。
 それから、絵本連続講座ということで、絵本のつくり手、作家ですとか編集者といったような方たちを講師に招いた講座を開催いたしました。
 それから、メールマガジン、通信等の発行ということで広報活動も行っております。
 以上でございます。


◯委員長(田中順子さん)  ありがとうございました。生活環境部からの報告は終わりました。
 これより質疑に入りたいと思います。


◯委員(杉本英騎君)  芸文センターの件ですが、演劇事業の方はキャパが狭いということもありますけれども、それなりの入場者率じゃないですか。いわゆる興行ですから、こういうのは当たり外れがあるからあれなんですけれども、風のホールの方、特に音楽事業だと20%とか30%とか、5割以下の公演というのは結構あると思うのですが、入場者数が少ないからプログラムそのものが質が低いということはないと思うのですが、これは芸術文化振興財団の評議員会が開かれていますからその中でも論議されていて二番せんじなのかもしれませんが、お聞きをしておきたいと思います。


◯芸術文化担当課長(井崎良仁君)  今、御指摘のございました風のホールの事業でございますが、比較的アンサンブルより室内楽が集客が少ないという結果になっておりまして、室内楽はまだ全体のなじみがないものですから、宣伝にも十分配慮してやっておるのですが、結果的にこういうふうになってしまいました。今後十分に宣伝効果を上げて集客を深めていきたいと思っております。
 以上でございます。


◯委員長(田中順子さん)  ほかに御質疑ございませんか。


◯委員(伊藤俊明君)  私も映画とか落語とか好きなのであれなのですが、ちょっと演劇事業のこれ、黒澤明さんのをやったらこれだけファンがね。ですから、やはりこういう路線というのですか、どうですかね。これからもどんどん、計画はもちろんしていると思うのですが、ざっと見させていただいただけですが、集客力のある人ってすごいですね。相変わらず小朝さんもいつもいっぱいになるし。ということで、今回特に2万何千人ふえたと聞いていますし、やはり興行収入を上げればいいというものではないでしょうけれども、しかしながら、やはりこうやって人が集まってくれるということはいろいろな意味で張り合いもありますしね。ですから、ぜひいろいろな形でアンケートだとか何とかとって、時代の流れとかあるでしょうけれども、その辺の取り組み、もし今、実はこういう取り組みをやっているんだというのがあったら聞かせていただきたいのですが。


◯芸術文化担当課長(井崎良仁君)  大変ありがとうございます。黒澤明の映画につきましては、来年度も9月まで予定をしているところでございます。大変集客がありまして、皆様の御要望にはこたえられたのではないかと考えております。また、この後も引き続き映画の方は続けてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
 以上でございます。


◯委員(伊藤俊明君)  ぜひ楽しみにしておりますので、また黒澤さんの次も第二弾、第三弾、よろしくお願いいたします。
 終わります。


◯委員(森  徹君)  私も、風のホールですか、ここには賀詞交換会のときしか足を……。反省をしておりまして、しかし、この企画を見ますと行きたいなというのがありますので、私自身も努力をしたいと思いますが、実は今もちょっと映画のお話がありましたが、今年度というふうに言っていいのでしょうか、邦画が洋画よりも観客動員数がふえたと。ただ、必ずしも喜んでいられないと。洋画の方が落ちてきたということもあるみたいですし、それから邦画も宣伝力の強いところに、ずっと観客動員が行っていて、たしか売り上げの半分が4作品ぐらいとか何かそんな話もちょっと聞いたんです。ただ、かなり努力されて、実際に宣伝力にのらないで、すばらしいきらりと光る作品があるのだけれども、実際にそこが見られていないという、たしかラジオか何かでそういう話を耳にしまして、私、岩波ホールには年に一、二回は「券、これどう」と言われて行くのですが、行ってみると非常にいいんですね。私みたいな人間がこういうところに足を運ぶということが企業努力として必要なのだと思いまして、岩波ホール的な役割を星のホールですか、これを利用して、そしてもっと身近な形で、宣伝力が弱くて参加できていないというほかの実態があるという点では、そこにもひとつ努力をしていただければなと。足を運ばないで注文で申しわけないのですが、そんなふうに思います。ひとついかがでしょうか。


◯芸術文化担当課長(井崎良仁君)  ぜひ芸術文化センターの方にも足を運んでいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 映画についてでございますが、昨年度は小津安二郎監督の映画をやはり全作上映をいたしました。一応、映画につきましては、ある程度テーマを持ちまして、そのテーマにあった映画を企画委員が探してきて上映をしているところでございます。また今後も御指摘のような映画がありましたら、ぜひ企画させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 以上でございます。


◯委員(加藤久平君)  質問をさせていただきます。文化行政ということですけれども、前にもお話ししたのですけれども、私は絵本が大好きなんですね。この絵本というのは、幼児、子どもと親子、おじいちゃん、おばあちゃんの最大のコミュニケーションの効果があって、その上で子どもたちの情操教育にもいいという、そういった思いの中で、この絵本については大賛成で、もう随分前から絵本、頑張りましょうと思っていたのですが、その中で、前にもお話ししたと思うのですが、イソップとかアンデルセンとか日本昔話、あるいは日本の伝統文化みたいなものが載った中で、子どもたちにも文化や歴史を伝えていくという中で、こういったソフトもどうだろうかという話をしたことがあったんですね。いろいろ、事業のあれを見ますと、そういったことについての事業展開はどうだったのかという部分を1つお尋ねをしたいと思います。
 それと、シャンソンとバレエ、踊る方のバレエですね。私は大好きなのですけれども、興行としてのメニューの可能性みたいな研究というのはされているのでしょうか。ぜひよろしくお願いします。


◯絵本館担当課長(宇山陽子さん)  今年度、絵本館に向けた先行事業という形でプロジェクトに取り組んできたわけですけれども、プロジェクトの中では特に神沢利子さんのプロジェクトというのを進めていまして、これは市内在住の作家の方の作品ですけれども、神沢さんは昨年度の国際アンデルセン賞の日本の代表にノミネートされた方で、非常に日本語の言葉というものを大事にされている作家でもあります。そういった方を含めて、日本の文化、歴史というところも伝えながら、幅広く絵本というものを伝えていくような事業を、今後になりますけれども展開していきたいと思っております。
 以上です。


◯芸術文化担当課長(井崎良仁君)  今、バレエというお話がありましたが、あとシャンソンですね。芸術文化センターでは、一般のお客様ではバレエ、それからシャンソンと、発表会等をやっておるところでございます。財団の事業といたしまして、先ほども一覧に載りましたように、音楽、演劇、文芸、美術というふうになっておりまして、またこれからそういった分野もできるような形で、企画委員が育てばですが、考えてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。


◯委員(加藤久平君)  ありがとうございました。
 絵本の方なんですけれども、今、日本の伝統、文化、歴史というものを伝えていくにはというお話をいただいて、本当にありがたいなと思うのですけれども、私たちが小さいころ培ってきた、例えば「桃太郎さん」とか、あるいは「赤ずきんちゃん」とか、「浦島太郎」みたいなものが、私などからすると、やっぱり絵本の中の一つの文化かと認識しているわけです。ですから、日本の歴史、文化を伝えていくような絵本という形で答弁はいただいたのですけれども、具体的にソフトはこういうものという方向で行かないと、チョイスする人の歴史観とか文化観というのは皆さん違いますから、私が培ったときのそういう文化というのはこれからも継承していきたいという意味合いで、教育基本法にも歴史、文化、伝統ということでいえば、まさに絵本の中ではそれが範疇に入るのかなと考えるので、その辺の考え方についてお話をお伺いしたいと思います。


◯絵本館担当課長(宇山陽子さん)  絵本には確かにいろいろな側面があって、そして、言葉と絵と両方が伝えるものでもありますし、また、子どもと大人というものをつなぐといいますか、触れ合うものでもあります。そういう幅広い文化というふうに絵本をとらえて、現在のところは、子どもと絵本プロジェクトの中の事業では、それぞれの必要に応じて、チョイスをするというような場面はそれほどないわけですけれども、絵本館の基本計画というようなことになりましたときには、またその中で幅広い検討をしていきたいと思っています。


◯委員(加藤久平君)  ありがとうございました。終わります。


◯委員長(田中順子さん)  よろしいですね。以上で質疑がないようですので、質疑を終了させていただきます。
 これをもちまして生活環境部の行政報告を終了させていただきます。御苦労さまでございました。
 休憩いたします。
                  午後3時13分 休憩



                  午後3時30分 再開
◯委員長(田中順子さん)  それでは文教委員会を再開いたします。
 先ほど、それぞれ日程を詰めてまいりましたけれども、先ほど御了解をいただきまして、請願の取り扱いについて前後させていただきましたので、改めて日程の中では2になりますけれども、請願の取り扱いについて、を議題としたいと思います。19請願第1号 北野グラウンドの存続に関することについて、を議題とさせていただきます。


◯委員(加藤久平君)  先ほども休憩中にお話しさせていただいたのと同じで、まだはっきりした形がない中で、この請願については継続ということでお願いしたいと思います。


◯委員(伊藤俊明君)  私も、北野スポーツ広場を利用している方々にとって、このグラウンドがどんなに重要かということもよくわかりますので、引き続きこういう場合に十分に誠意を持って対応しなければということはわかっていますが、しかしながら、使用に当たってのあくまで一時使用であるということ、そして暫定使用であるということを三鷹市としても国からそういうことでお借りしていてという大前提がありますので、その点と、まだ外環の方向性がはっきりと決まっていないということを考え、そして会派に持ち帰りまして検討させていただきましたが、継続ということで申しわけございませんがお願いいたします。


◯委員長(田中順子さん)  今、伊藤委員、そして加藤委員の方から継続という御意見をいただきました。


◯委員(杉本英騎君)  先ほども休憩中も含めて議論しましたけれども、この請願というのは、とりわけ今回というのは任期の最後ですから、これで最終日までに結論が出ないということになると、自動的に審議未了、廃案ということになりますから、これは請願を受けた議会としてきちんと結論を出すというのが責務だろうと思いますので、継続ということですけれども、今議会中に結論を出すべきであるということですから、今の理由ですと、最終日の本会議に行っても同じですよね。ということは、ずっと継続という主張ですよね。今会期中に上げないという、そういう主張ですよね。それは納得できません。きょう決めてください。


◯委員(谷口敏也君)  私も、4,342人の方が署名した請願の重み、重さを考えれば、継続で最終日に審議をするのであればまだいいのですけれども、審議未了で廃案というのは賛成できません。


◯委員(森  徹君)  私もお二人の考え方と全く同じです。それで、伊藤委員さんが、「しっかりと」ということをおっしゃられて、この趣旨はわかると。私も本当にそうだと思うんですね。そうである上においてしっかり審議をして継続ということで、この議会中にきちんとこれを上げるということでしたら、それはわかりますけれども、その前の、いわゆる国の考え方がまだはっきりしないというお話が出てきますと、杉本委員が言われるように、結果的にはこの請願者の重みを議会として受けとめていないという、そういう扱いになると考えますので、そういう考え方には同意できません。したがいまして、しっかりと審議をするということは大切だと思います。と同時に、廃案ということで、そういう流れを最初から考えるということは絶対あってはならないと考えまして、この会期中に結論を出すべきと考えます。


◯委員(川原純子さん)  では、私もちょっと一言。済みません。今、加藤委員ですとか、それから伊藤委員の意見というものもやはり委員としては尊重していきたいと思いますが、やはり継続となってきたときに、廃案という形はとりたくないと思います。やはりこれだけの署名をしてくださった方々、意思というものは尊重していきたいというのはみんな同じ思いだと思います。なので、しっかりと審議をしてということは尊重していきたいとは思っております。
 以上です。


◯委員長(田中順子さん)  それぞれ委員の方から御意見をいただきました。それぞれのお立場での御意見をいただいております。それぞれ十分審議をしてという、基本的なところは皆様同じだと思いますが、お2人の委員の方から、実際には継続という御意見をいただいておりまして、委員長といたしましても大変苦慮するところですけれども、基本的にまとまらないで意見が1本になってきちんと採決ができないということであると、これは継続ということもとらざるを得ないのかなと思うんです。全部の委員の方の意思といいますか、形をとると。あとは多分、委員長の裁量になるのだろうと思いますけれども。
 休憩いたします。
                  午後3時40分 休憩



                  午後4時35分 再開
◯委員長(田中順子さん)  文教委員会を再開いたします。
 御協議いただきましたように、請願の取り扱いにつきましては、本日は継続ということにさせていただきまして、最終日の委員会の中で取り扱いについて、採決をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 ありがとうございます。それでは、そのように取り扱いをさせていただきます。
 大変時間が遅くなって申しわけございません。続きまして、次回の委員会の日程について、こちらにつきましては、ただいま予定されております最終日が3月28日ということでございます。その中での委員会を持ちたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                (「異議なし」と呼ぶ者あり)
 ありがとうございました。そのように確認いたします。
 一たん休憩いたします。
                  午後4時36分 休憩



                  午後4時45分 再開
◯委員長(田中順子さん)  それでは、文教委員会を再開いたします。
 本日の文教委員会を散会させていただきます。本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。
                  午後4時46分 散会